JP6781887B2 - 機能性消化管障害予防及び/又は改善剤 - Google Patents

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Description

本発明は、機能性ディスペプシアなどの機能性消化管障害を予防及び/又は改善するための経口摂取剤等に関する。
従来、内視鏡診断の進歩にも拘わらず、上腹部痛や不快感、食後の胃もたれ感、上腹部膨満感、悪心・嘔吐、心窩部痛、心窩部灼熱感等の上部消化器症状の訴えに対して、症状を説明できない所見の症例が多く見られる。このような消化器症状の訴えがありながら、内視鏡を含む一般検査により器質的疾患は見られず、症状を解明する所見が得られない状態をFD(機能性ディスペプシア(functional dyspepsia)、上腹部不定愁訴、食後愁訴、心窩部痛あるいは機能性胃腸症)と称している。
これらの症状は、器質的疾患に現れないことから、その症状を見過ごされたり、誤診されたりすることがある。このため、このような不快感を伴いながらも明確な病名の診断がなされない機能性消化管障害を持っている人のQOLは低下する。
これらの症状を改善する方法として、セロトニンや一酸化窒素を遊離するための薬物投与を行うことが知られている。しかし、これらの薬物投与は副作用を伴うため、副作用の伴わない方法で機能性消化管障害の予防や改善を行うことが期待されていた。
副作用の伴わない方法で機能性消化管障害の予防や改善を行うために、これまで種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1及び特許文献2には、グルタミン酸、5’−ヌクレオチド等を投与することで機能性消化管障害が改善したことが記載されている(各請求項1)。
特許文献3には、グルタミン酸とアルギニン等を有効成分として含有する機能性消化管障害予防・改善剤が記載されている。この予防・改善剤は、簡便に製造でき、低コストで安全性が高く、特に腹部痛、胃もたれ、胸やけ等の機能性胃腸症(FD)や、胃食道逆流症(GERD)などの上部消化管障害に有効であるとされている(要約)。
また、乳酸菌を用いて機能性消化管障害の予防や改善を行う技術として、例えば、特許文献4には、ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌と称する場合がある。)の除菌作用を有し、発酵乳飲料中のような好気条件下でも高い生残性のあるビフィドバクテリウム・ビフィダム(以下、ビフィズス菌と称する場合がある。)についての記載があり、このビフィズス菌を含有する発酵乳飲料を摂取することで、胃不定愁訴症候群を改善したことが示されている(段落0011,0096)。
特許文献5には、ラクトバチルス・ガセリMCC1183株にピロリ菌の除菌作用があることが示され、この知見を応用した胃炎の予防又は治療に用いられる抗炎症剤、抗潰瘍剤、及び胃もたれに適した飲食品についての記載がある(段落0023,0052)。
特許文献6には、ラクトバチルス・アシドフィルス(ラクトバチルス・ガセリ)などのラクトバチルス属乳酸菌と、ストレプトコッカス・フェーカリスなどのストレプトコッカス属乳酸菌、及びアロエを含む胃腸機能亢進剤が記載されており(請求項1,2,段落0012)、胃腸機能亢進には胃もたれや腹部膨満感の改善も含まれていることが記載されている(段落0043)。
すなわち、ビフィズス菌などの乳酸菌を含有する発酵乳飲料により、ピロリ菌を除菌して機能性消化管障害を改善する技術は、既に知られていた。また、ラクトバチルス・ガセリMCC1183株を用いてピロリ菌を除菌し、胃もたれを改善することも、既に提案されていた。さらに、ラクトバチルス属乳酸菌とストレプトコッカス属乳酸菌、及びアロエを含有する胃腸機能亢進剤により、胃もたれや腹部膨満感を改善することも、既に提案されていた。
国際公開第2006/030980号パンフレット 特許第5067145号公報 国際公開第2009/113594号パンフレット 特許第4881304号公報 特許第5300772号公報 特開2012−126700号公報 特許第4509250号公報
一方、本出願人は、特許文献7に記載の通り、ピロリ菌の除菌能の高い乳酸菌であるラクトバチルス・ガセリOLL2716株を有効成分とするピロリ菌の除菌及び/又は感染防御医薬剤について特許権を有している。本文献には、当該医薬剤が、抗胃炎剤又は抗潰瘍剤として用いられることが記載されている(請求項1,3)。
しかしながら、ラクトバチルス・ガセリOLL2716株が、機能性消化管障害予防及び/又は改善剤として、有効であるか否かは明らかではなかった。
そこで、本発明者らは、鋭意研究し、ラクトバチルス・ガセリOLL2716株が機能性消化管障害の予防及び/又は改善に有効であることを見いだした。
また、このとき、ラクトバチルス・ガセリOLL2716株による機能性消化管障害の予防及び/又は改善効果と、ピロリ菌の除菌効果との相関関係について研究した結果、驚くべきことに、ラクトバチルス・ガセリOLL2716株は、ピロリ菌の除菌とは関係なく、機能性消化管障害を予防及び/又は改善できることが見いだされた。
さらに、ラクトバチルス・ガセリOLL2716株は、ピロリ菌陰性者に対しても、機能性消化管障害を予防及び/又は改善できることが見いだされた。
すなわち、ラクトバチルス・ガセリOLL2716株は、ピロリ菌の陽性者のみならず、ピロリ菌の陰性者に対しても、機能性消化管障害の予防及び/又は改善効果を奏することが明らかとなった。
これに対して、乳酸菌のみを有効成分として用いた機能性消化管障害の改善に関しては、特許文献4,5に記載の通り、ピロリ菌の除菌(減少)が前提とされており、ピロリ菌陰性者においても効果が期待できることは全く示唆されていなかった。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、ピロリ菌の陽性者及び陰性者用の両方に対して、機能性消化管障害を予防及び/又は改善し得る、例えば、経口摂取剤等の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の機能性消化管障害予防及び/又は改善剤は、ヘリコバクター・ピロリの陽性者及び陰性者用であり、乳酸菌を有効成分として含有する構成となっている。
また、本発明は、乳酸菌、ラクトバチルス属乳酸菌を用いることが好ましく、ラクトバチルス属乳酸菌として、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri) OLL 2716(FERM BP−6999)を用いることがより好ましい。
さらに、本発明は、ピロリ菌の陰性者用の機能性消化管障害予防及び/又は改善剤とすることが好ましい。
さらに、本発明は、前記乳酸菌の菌数のヒトに対する1日当たりの投与量を、2×10〜5×1010個とすることが好ましく、前記乳酸菌の培養物1g当たりに10個以上の乳酸菌を含める場合、前記乳酸菌の培養物のヒトに対する1日当たりの投与量を、5〜1000gとすることが好ましい。
また、本発明の機能性消化管障害予防及び/又は改善剤は速効性を有し、その速効性は、摂取後4週間で機能性消化管障害改善効果を奏するものとなっている。
さらに、機能性消化管障害としては、例えば胃もたれ感又は腹部膨満感を挙げることができる。
また、これら本発明の機能性消化管障害予防及び/又は改善剤を、健康補助食品、保健機能食品、サプリメント等の機能性食品として供される構成とすることも好ましい。
本発明によれば、ピロリ菌の陽性者及び陰性者用の両方に対して、機能性消化管障害を予防及び/又は改善し得る経口摂取剤等を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤の摂取によるΔ便中ピロリ菌抗原(OD値)とΔ胃もたれ感(VASスコア)の相関関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤の摂取による胃もたれ感(VASスコア)(便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少した集団)を示す図である。 本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤の摂取による胃もたれ感(VASスコア)(便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少しなかった集団)を示す図である。 本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤の摂取によるΔ便中ピロリ菌抗原(OD値)とΔ腹部膨満感(VASスコア)の相関関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤の摂取による腹部膨満感(VASスコア)(便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少した集団)を示す図である。 本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤の摂取による腹部膨満感(VASスコア)(便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少しなかった集団)を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤(以下、FD改善剤と称する場合がある。)は、ピロリ菌の陽性者及び陰性者用であり、乳酸菌を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明の実施形態によって、一般的に食習慣があり、副作用の殆どない乳酸菌を有効成分とするFD改善剤を提供することが可能となる。例えば、本発明の実施形態によれば、ピロリ菌の陰性者に対しても、FD改善剤を提供することができる。
乳酸菌は、ヨーグルト、チーズ、バター、漬物などの発酵食品に使用されているのが一般的であり、慣れ親しんだ風味を有しているものもあり、摂取しやすい。
本発明の実施形態における乳酸菌は、糖類を資化して乳酸を生成するものであれば、その属や種や由来などは任意である。中でも、ラクトバチルス属の乳酸菌、特にラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri)が好ましく、ラクトバチルス・ガセリOLL 2716(FERM BP−6999)を好適に用いることができる。
本発明の実施形態における機能性消化管障害とは、消化性潰瘍やガン症状のような器質的疾患が認められず、消化管、胃もたれ感、腹部膨満感、悪心・嘔吐、上腹部痛、食欲不振あるいは便通異常等の上腹部不定愁訴の続く病態を言い、消化管の器質的疾患が見られなくても、患者のQOLを低下させる再現性のある消化器症状が認められる症状をいう。このような機能性消化管障害は、これまで慢性胃炎や胃炎として診断されてきた疾患であり、腹部痛、胃もたれ、胸やけ等の症状を呈することを特徴とする。また、このような機能性消化管障害は、消化管の器質的疾患が見られないため、その原因として、ストレスなどによる神経系の異常伝達、内視鏡などでは検出できない程度の微小な炎症の存在、消化管の運動機能の低下などの諸説があるが、明確にはなっていない。
なお、消化管とは、口腔から肛門までの一連の消化に携わる管腔臓器をいい、例えば、咽頭、食道、胃、小腸(十二指腸、空腸、回腸)、大腸が挙げられる。また、上部消化管とは、咽頭、食道、胃、十二指腸をいう。
また、本発明の実施形態では、ヒトに対して1日あたり、その有効量(摂取量)として、FD改善剤に有効成分の乳酸菌の菌数を、好ましくは2×10〜5×1010個、より好ましくは5×10〜5×1010個、さらに好ましくは1×10〜5×1010個、もっと好ましくは5×10〜5×1010個、一層好ましくは5×10〜2×1010個で摂取されるように含有させることが望ましい。
FD改善剤に乳酸菌の菌数を2×10よりも少なく摂取されるように含有させると、ヒトの機能性消化管障害の予防及び/又は改善効果が得られ難くなり、FD改善剤に乳酸菌の菌数を5×1010個よりも多く摂取されるように含有させても、その効果に大きな変化が見られないためである。
また、本発明の実施形態では、ヒトに対して1日あたり、その有効量(摂取量)として、乳酸菌の培養物1g当たりに10個以上の乳酸菌を含める場合、FD改善剤に乳酸菌の培養物を、好ましくは5〜1000g、より好ましくは10〜1000g、さらに好ましくは50〜500g、もっと好ましくは70〜300g、一層好ましくは70〜250g、特に好ましくは80〜200gで摂取されるように含有させることが望ましい。ここで、本発明の実施形態において、ヒトに対して1日あたり、その有効量(摂取量)を1回で摂取してもよく、2回以上の複数回で摂取してもよい。
乳酸菌の培養物1g当たりに含める乳酸菌の菌数は10個以上であれば良く、10や10個、10個等であっても良い。乳酸菌の培養物1g当たりに含める乳酸菌の菌数を増加させれば、FD改善剤に有効量の乳酸菌の菌数を含めつつ、乳酸菌の培養物の有効量を低減させることができ、乳酸菌の培養物をより少量摂取することで、同等のヒトの機能性消化管障害の予防及び/又は改善効果を得ることが可能となる。
本発明の実施形態における乳酸菌の培養物は、公知の培地成分で乳酸菌を培養(増殖)させて得ることができる。また、得られた乳酸菌の培養液を遠心分離することなどにより、培養液の単位重量あたりの乳酸菌の数を高めることができる。本発明の実施形態における乳酸菌は、培養(増殖)させたばかりの状態でもよく、凍結保護剤などと混合して凍結させた状態でもよく、凍結乾燥させた状態でもよい。また、本発明の実施形態における乳酸菌は、生菌でも死菌であってもよく、好ましくは生菌である。
また、本発明の実施形態における乳酸菌が含有されている市販商品を便宜的に使用してもよい。例えば、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri) OLL 2716(FERM BP−6999)の場合、株式会社明治が販売している「明治プロビオヨーグルトLG21」から乳酸菌を分離することができる。本発明の実施形態における乳酸菌と、その他の摂取可能な成分を一緒に摂取する場合、その他の摂取可能な成分に制限はないが、例えば乳性成分が好適に用いられる。乳性成分とは、乳そのもの又は乳を加工した乳成分を含む組成物を意味し、例えば、生乳(牛乳など)、還元乳(粉乳、クリーム、バター)、発酵乳(ヨーグルト、チーズ)、乳調製品(ホエイ、カゼイン、乳糖、乳清ミネラル、パーミエイト)などの乳成分を含んでいる全ての成分を含み、その由来や形態は特に限定されない。
また、本発明の実施形態に係るFD改善剤は、速効性を有し、特に4週間で機能性消化管障害改善効果を奏することを特徴とする。もちろん、これは、本発明の実施形態に係るFD改善剤を、4週間より長く継続して摂取することを制限しているわけではなく、4週間以上継続して摂取することが好ましく、8週間以上継続して摂取することがより好ましく、12週間以上継続して摂取することがさらに好ましく、16週間以上継続して摂取することがもっと好ましく、20週間以上継続して摂取することが一層好ましい。
さらに、本発明の実施形態に係るFD改善剤は、その摂取方法及び摂取頻度に特段の制限はない。後述する実施例では、一例としてFD改善剤を毎日摂取しており、また上記実施形態において1日あたりの乳酸菌の好ましい菌数を示しているが、必ず毎日摂取しなければ本発明の実施形態によるFD改善効果が認められないわけではない。その効果が認められる限り、摂取頻度を、例えば2日に1回、3日に1回、4日に1回、5日に1回、7日(1週間)に1回、10日に1回、1月に1回等、適宜調整することができる。
本発明の実施形態に係るFD改善剤は、1食当たりの単位包装形態からなるものとすることができ、該単位包装あたりに有効な乳酸菌の個数を含めた形態とすることもできる。
例えば、該単位包装あたりに有効成分である乳酸菌を、2×10〜5×1010個で摂取されるように含有させることが好ましく、5×10〜5×1010個で摂取されるように含有させることがより好ましく、1×10〜5×1010個で摂取されるように含有させることがさらに好ましく、5×10〜5×1010個で摂取されるように含有させることがもっと好ましく、5×10〜2×1010個で摂取されるように含有させることが一層好ましい。
また、例えば、乳酸菌の培養物1g当たりに10個以上の乳酸菌を含める場合、単位包装あたりに有効成分である乳酸菌の培養物を5〜1000gで摂取されるように含有させることが好ましく、10〜1000gで摂取されるように含有させることがよりに好ましく、50〜500gで摂取されるように含有させることがさらに好ましく、70〜300gで摂取されるように含有させることがもっと好ましく、70〜250gで摂取されるように含有させることが一層好ましく、80〜200gで摂取されるように含有させることが特に好ましい。
本発明の実施形態に係るFD改善剤は、単位包装あたりで包装する場合に、公知の包装を使用することができる。例えば、紙、プラスチック、ガラス、ナイロン、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅、銀、竹、など特に制限はない。ただし、乳酸菌は通性嫌気性菌であることも鑑み、空気や酸素に触れない形態とすることが好ましい。例えば、本発明の実施形態に係るFD改善剤の製造工程や包装工程において、酸素に触れる可能性を除去する工程を設けることが好ましく、また包装後の保存において包装内部に酸素が透過しない包装材を選択することが好ましい。
本発明の実施形態では、FD改善剤を摂取する方法は特に限定されず、経口、経管、経腸、血管注射、塗薬、座薬等の公知の摂取する形態の全部が適用でき、特に経口摂取を好適に用いることができる。
本発明の実施形態において、FD改善剤を摂取するときのFD改善剤の温度を、−30〜50℃とすることが好ましく、―20〜45℃とすることがより好ましく、0〜45℃とすることがさらに好ましく、0〜30℃とすることがもっと好ましく、0〜20℃とすることが一層好ましく、0〜10℃とすることが特に好ましい。
本発明の実施形態では、FD改善剤に乳酸菌以外の成分として、その他の摂取可能な成分、各種の添加物、医薬品の原材料等を含有させてもよい。
以下、本発明の実施形態の効果を確認するために実施した試験について詳細に説明するが、本発明は、以下の構成に限定されるものではない。
(実施例1)
ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri) OLL 2716(FERM BP−6999)を有効成分として含有する固形状のFD改善剤は、以下の方法で調製した。原料乳、脱脂粉乳、及び水を用いて、乳脂肪分3.0重量%、無脂乳固形分9.2重量%となるように適宜調製し、得られた混合物を通常の方法により均質化して、殺菌、冷却処理を行った。その後、株式会社明治「明治プロビオヨーグルトLG21」から分離したラクトバチルス・ブルガリカスとストレプトコッカス・サーモフィラスとラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri) OLL 2716(FERM BP−6999)を接種して、通常の方法で培養し、得られた培養物を実施例1(FD改善剤)とした。なお、このFD改善剤は、便宜的に有効成分を含む乳酸菌をそのまま摂取するものとしてある。
このFD改善剤において、1g当たりのラクトバチルス・ガセリOLL 2716(FERM BP−6999)乳酸菌の菌数は、およそ10個であった。
(比較例1)
ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri) OLL 2716(FERM BP−6999)を含有していない固形状のプラセボ(偽薬)は、以下の方法で調製した。原料乳、脱脂粉乳、及び水を用いて、乳脂肪分3.0重量%、無脂乳固形分9.2重量%となるように適宜調製し、得られた混合物を通常の方法により均質化して、殺菌、冷却処理を行った。その後、株式会社明治「明治プロビオヨーグルトLG21」から分離したラクトバチルス・ブルガリカスとストレプトコッカス・サーモフィラスを接種して、通常の方法で培養し、得られた培養物を比較例1(プラセボ)とした。
したがって、このプラセボには、実施例1に含まれるラクトバチルス・ガセリOLL 2716(FERM BP−6999)乳酸菌は含まれておらず、プラセボにおける1g当たりのラクトバチルス・ガセリOLL 2716(FERM BP−6999)乳酸菌の菌数は、0個である。
(試験方法1)
実施例1のFD改善剤及び比較例1のプラセボ(以下、これらを試験試料と称する場合がある。)を使用し、無作為プラセボ対照二重盲検法による介入試験を実施した。
具体的には、30歳以上で器質的疾患のないピロリ菌感染者131名を、無作為に、実施例1のFD改善剤を摂取する被験者の群(以下、FD改善剤群と称する場合がある。)と、比較例1のプラセボを摂取する被験者の群(以下、プラセボ群と称する場合がある。)に分けた。なお、試験期間中において、被験者の全員及び試験の実施者に、各被験者の属する群を知られないように管理された。
そして、FD改善剤群の被験者にはFD改善剤を、プラセボ群の被験者にはプラセボをそれぞれ1日90gずつ12週間連続で摂取させた。
また、ビジュアルアナログスケール(VAS)を用いて、機能性消化管障害(自覚症状:胃もたれ感,腹部膨満感)を評価した。このVAS評価は、それぞれ最大の胃もたれ感、腹部膨満感と感じられる場合を100、胃もたれ感、腹部膨満感がないと感じられる場合を0として、被験者のVASスコアを集計して行った。VAS評価は、試験試料の摂取前、摂取4週間後、摂取8週間後、及び摂取12週間後に行った。
また、各被験者の便中ピロリ菌抗原(OD値)を常法により確認した。便中ピロリ菌抗原の確認は、試験試料の摂取前、及び摂取12週間後に行った。
(胃もたれ感の変化)
これらのVAS評価結果及び便中ピロリ菌抗原の検査結果にもとづいて、スピアマンの順位相関係数を計算し、Δ便中ピロリ菌抗原(OD値)(胃の中のピロリ菌数の変化)とΔVASスコア(胃もたれ感の変化)との相関性を検証した。その結果を図1に示す。
相関係数γの絶対値が1に近いほど、強い相関関係があると判定されるが、同図のグラフにおいて、相関係数γは−0.100を示しており、Δ便中ピロリ菌抗原(OD値)とΔVASスコアに、相関関係はないとの結果が得られた。
すなわち、同図のグラフから、胃もたれ感の増減は、便中ピロリ菌抗原(OD値)の増減に関わりなく生じていることがわかる。
次に、便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少した集団における、FD改善剤群と、プラセボ群のそれぞれについて、試験試料の摂取前、摂取4週間後、摂取8週間後、及び摂取12週間後の胃もたれ感のVASスコアを集計した。その結果を図2に示す。
また、便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少しなかった集団における、FD改善剤群と、プラセボ群のそれぞれについて、試験試料の摂取前、摂取4週間後、摂取8週間後、及び摂取12週間後の胃もたれ感のVASスコアを集計した。その結果を図3に示す。
図2に示されるように、便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少した集団、すなわち、胃の中のピロリ菌が除菌されて、その菌数が減少した集団において、FD改善剤群では、胃もたれ感が低減していることがわかる。
これに対して、プラセボ群では、摂取前から比較して、胃もたれ感の低減はほとんど見られなかった。
また、図3に示されるように、便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少しなかった集団、すなわち、胃の中のピロリ菌が減少しなかった集団において、FD改善剤群では、胃もたれ感が低減していることがわかる。
これに対して、プラセボ群では、胃もたれ感のばらつきが大きく明確な低減は見られなかった。
これらの結果から、実施例1のFD改善剤群では、ピロリ菌が減少した被験者のみならず、ピロリ菌が減少しなかった被験者も、胃もたれ感が低減したことがわかる。
すなわち、本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤による胃もたれ感の改善効果は、ピロリ菌の除菌に依存していないことがわかった。
したがって、この効果は、ピロリ菌陰性者に対しても同様に奏するものであることが期待できる。
また、図2及び図3に示されるように、実施例1のFD改善剤によれば、摂取後4週間で、胃もたれ感が大きく低減している。すなわち、実施例1のFD改善剤は、摂取後4週間で機能性消化管障害改善効果を奏することが明らかとなった。経口摂取剤等により機能性消化管障害改善効果が得られるまでには、12週間程度を要することから、本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤は、優れた速効性を有していることがわかった。
(腹部膨満感の変化)
胃もたれ感の変化に関する評価と同様にして、スピアマンの順位相関係数を計算し、Δ便中ピロリ菌抗原(OD値)(胃の中のピロリ菌数の変化)とΔVASスコア(腹部膨満感の変化)との相関性を検証した。その結果を図4に示す。
同図のグラフにおいて、相関係数γは0.069を示している。したがって、Δ便中ピロリ菌抗原(OD値)とΔVASスコアに、相関関係はないとの結果が得られた。
すなわち、同図のグラフから、腹部膨満感の増減は、便中ピロリ菌抗原(OD値)の増減に関わりなく生じていることがわかる。
次に、便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少した集団における、FD改善剤群と、プラセボ群のそれぞれについて、試験試料の摂取前、摂取4週間後、摂取8週間後、及び摂取12週間後の腹部膨満感のVASスコアを集計した。その結果を図5に示す。
また、便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少しなかった集団における、FD改善剤群と、プラセボ群のそれぞれについて、試験試料の摂取前、摂取4週間後、摂取8週間後、及び摂取12週間後の腹部膨満感のVASスコアを集計した。その結果を図6に示す。
図5に示されるように、便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少した集団、すなわち、胃の中のピロリ菌が除菌されて、その菌数が減少した集団において、FD改善剤群では、腹部膨満感が摂取8週間後までにおいて低減していることがわかる。
これに対して、プラセボ群では、摂取前から比較して、腹部膨満感のばらつきが大きく明確な低減は見られなかった。
また、図6に示されるように、便中ピロリ菌抗原(OD値)が減少しなかった集団、すなわち、胃の中のピロリ菌が減少しなかった集団において、FD改善剤群では、腹部膨満感が低減していることがわかる。
これに対して、プラセボ群では、摂取前から比較して、腹部膨満感のばらつきが大きく明確な低減は見られなかった。
これらの結果から、実施例1のFD改善剤では、ピロリ菌が減少した被験者のみならず、ピロリ菌が減少しなかった被験者も、腹部膨満感が低減したことがわかる。
すなわち、本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤による腹部膨満感の改善効果についても、ピロリ菌の除菌に依存していないことが明らかとなった。
(試験方法2)
実施例1のFD改善剤を使用し、胃食道逆流症(GERD)用のFスケール問診票(Frequency Scale for the Symptoms of GERD、以下、FSSGと称する場合がある)による試験を実施した。
具体的には、胃酸分泌抑制剤を服用している患者24名(ピロリ菌陰性者23名、ピロリ菌陽性者1名)を、実施例1のFD改善剤を摂取する被験者の群とした。
そして、この群の被験者にFD改善剤を、1日118gずつ12週間連続で摂取させた。
また、胃食道逆流症(GERD)用のFスケール問診票を用いて、機能性消化管障害(自覚症状:酸逆流関連症状(Reflux),運動不全(もたれ)症状(Dysmotility))を評価した。このFSSG評価は、それぞれ最大の症状と感じられる場合を4、症状を感じられない場合を0として、所定項目毎に被験者のスコアを集計して行った。
FSSGの酸逆流関連症状の評価は、質問1(胸やけがしますか?)、質問2(思わず手のひらで胸をこすってしまうことがありますか?)、質問3(食後の胸やけがおこりますか?)、質問4(喉の違和感(ヒリヒリなど)がありますか?)、質問5(ものを飲み込むと、つかえることがありますか?)、質問6(苦い水(胃酸)が上がってくることがありますか?)、質問7(前かがみすると胸やけがしますか?)の合計を集計して行った。
また、FSSGの運動不全症状の評価は、質問8(おなかがはることがありますか?)、質問9(食事をした後に胃が重苦しい(もたれる)ことがありますか?)、質問10(食べたあと気持ちが悪くなることがありますか?)、質問11(食事の途中で満腹になってしまいますか?)、質問12(ゲップがよくでますか?)の合計を集計して行った。
さらに、FSSGの総合評価では、上記の質問1〜12の合計を集計した。
これらのFSSG評価は、試験試料の摂取前、及び摂取12週間後に行った。また、FSSG評価は、被験者毎のスコアの平均値と標準偏差で表し、有意差(P値)で判断した。
(FSSGの酸逆流関連症状の評価)
被験者毎に質問1〜質問7の合計を集計し、その平均値と標準偏差を算出した。試験試料の摂取前は合計のスコアの平均値が6.2であり、標準偏差が6.2であった。一方、試験試料の摂取12週間後は合計のスコアの平均値が4.8であり、標準偏差が4.7であった。試験試料の摂取前と、試験試料の摂取12週間後の合計スコアの有意差検定をしたところ、P値が0.008であり、試験試料の摂取によりスコアが有意に低下したことがわかった。
(FSSGの運動不全症状の評価)
被験者毎に質問8〜質問12の合計を集計し、その平均値と標準偏差を算出した。試験試料の摂取前は合計のスコアの平均値が4.6であり、標準偏差が3.8であった。一方、試験試料の摂取12週間後は合計のスコアの平均値が3.6であり、標準偏差が2.5であった。試験試料の摂取前と、試験試料の摂取12週間後の合計スコアの有意差検定をしたところ、P値が0.021であり、試験試料の摂取によりスコアが有意に低下したことがわかった。
(FSSGの総合評価)
被験者毎に質問1〜質問12の合計を集計し、その平均値と標準偏差を算出した。試験試料の摂取前は合計のスコアの平均値が10.8であり、標準偏差が0.5であった。一方、試験試料の摂取12週間後は合計のスコアの平均値が8.4であり、標準偏差が6.6であった。試験試料の摂取前と、試験試料の摂取12週間後の合計スコアの有意差検定をしたところ、P値が0.005であり、試験試料の摂取によりスコアが有意に低下したことがわかった。
これらの結果から、実施例1のFD改善剤によれば、被験者24名のうちピロリ菌陰性者が23名存在する群においても、胃酸分泌抑制剤で胃酸の分泌を止めている状態での、すなわち、胃酸分泌によらないで発生する、胃食道逆流症(GERD)の自覚症状(酸逆流関連症状、及び運動不全症状)を低減できたことがわかる。
すなわち、本発明の実施形態に係る機能性消化管障害予防及び/又は改善剤による、特に胃より上部の、例えば、食道などの上腹部における機能性消化管障害の改善効果は、ピロリ菌の除菌、及び胃酸の分泌抑制に依存していないことがわかった。
本発明は、副作用の伴わない方法で機能性消化管障害の予防や改善を行うために、好適に利用することができる。
上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
この明細書に記載の文献及び本願のパリ優先の基礎となる日本出願明細書の内容を全てここに援用する。

Claims (5)

  1. 胃酸分泌抑制剤を服用している患者でヘリコバクター・ピロリの陰性者用であり、乳酸菌を有効成分として含有することを特徴とする機能性消化管障害改善用の機能性食品であって、
    前記乳酸菌が、ラクトバチルス・ガセリ(Lactobacillus gasseri) OLL 2716(FERM BP−6999)であり、
    前記食品が、乳原料にラクトバチルス・ブルガリカスとストレプトコッカス・サーモフィラスとラクトバチルス・ガセリOLL2716(FERM BP−6999)を接種して得た培養物であり、
    前記乳酸菌の菌数のヒトに対する1日当たりの投与量が、2×10〜5×1010個であり、
    前記食品を12週間摂取することにより機能性消化管障害改善がみられ、
    前記機能性消化管障害改善が、酸逆流関連症状及び/又は運動不全症状の改善である前記機能性食品。
  2. 記培養物1g当たりに10個以上の乳酸菌を含める場合、前記培養物のヒトに対する1日当たりの投与量が、5〜1000gであることを特徴とする請求項1に記載の機能性消化管障害改善用の機能性食品。
  3. 前記乳酸菌の菌数のヒトに対する1日当たりの投与量が、5×10 〜2×10 10 個である、請求項1又は2に記載の機能性消化管障害改善用の機能性食品。
  4. 前記培養物1g当たり前記ラクトバチルス・ガセリOLL2716を10 個含み、前記培養物の1日当たりの投与量が118gである、請求項1〜3のいずれかに記載の機能性消化管障害改善用の機能性食品。
  5. 前記酸逆流関連症状の改善が、「胸やけ」、「思わず手のひらで胸をこすってしまう」、「食後の胸やけ」、「喉の違和感(ヒリヒリなど)」、「ものを飲み込むと、つかえる」、「苦い水(胃酸)が上がってくる」、又は「前かがみすると胸やけがする」との症状の改善であり、前記運動不全症状の改善が、「おなかがはる」、「食事をした後に胃が重苦しい(もたれる)」、「食べたあと気持ちが悪くなる」、「食事の途中で満腹になる」、又は「ゲップがよくでる」との症状の改善である、請求項1〜4のいずれかに記載の機能性消化管障害改善用の機能性食品。
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