JP6781714B2 - 金属錯体およびこれらの金属錯体を含んでなるエレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

金属錯体およびこれらの金属錯体を含んでなるエレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、金属錯体、それらの調製方法、およびそれらの電子または光電子素子、特に有機エレクトロルミネッセンス素子、OLED(OLED=有機発光ダイオード)とよばれる、に関するものである。本発明は、さらに、それらの組成物を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものでもある。
電子または光電子素子、特に有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)において、さまざまな機能の部品が必要とされる。OLEDにおいて、異なる機能は、異なる層で通常存在する。この場合の例としては、多層OLEDシステムが挙げられる。これらの多層OLEDシステムにおける層には、電荷注入層(例えば、電子および正孔伝導層)、および発光成分を含む層がある。これらの多層OLEDシステムは、一般に連続する層ごとの用途により作られる。
2以上の層が溶液から適用される場合に、既に適用された任意の層が、乾燥後、次の層の製造のための溶液の引き続いての適用によって破壊されないようにしなければならない。例えば、層を不溶にする(例えば、架橋によって)ことにより、達成されうる。この種の方法は、例えば、EP0637899およびWO96/20253に開示される。
さらに、それぞれの層が、非常に良い結果(例えば、寿命、効率など)が達成されるような材料の観点で機能を満たすことも必要である。例えば、発光層に直接的に隣接する層、特に正孔輸送層(HTL=hole transport layer)、は、隣接する発光層の特性に重大な影響を及ぼす。
既知の電子素子およびその製造方法は、有効な特性を有している。しかしながら、それらの素子およびそれらの素子の製造方法の特性の改善が常に要求される。
これらの素子の特性として、特に、エネルギー効率が挙げられ、それにより電子素子の問題が解決される。有機発光ダイオードの場合に、特に光収率が、特定の光束を達成するために最小の電力が適用されるように十分に高くあるべきである。さらに、規定の輝度を達成するために、最小の電圧が必要とされるべきである。さらなる問題は、特に、電子素子の寿命である。
本発明によって解決される問題の1つは、それゆえ、電子または光電子素子、好ましくはOLED、ここでは特にそれらの正孔注入および/または正孔輸送層において、まず溶液で処理されることができ、次に素子、特にOLEDの特性を改良に導く組成物の提供である。
驚くべきことに、第13〜15族の金属原子および少なくとも1つの配位子を有する金属錯体(ここで、配位子は、金属原子が配位される少なくとも1つの酸素および/または窒素原子を有する、少なくとも1つのアニオン性配位基であり、かつ配位子は、少なくとも1つのトリアリールアミン基を含んでなる)が、特にOLEDの正孔注入層および/または正孔輸送層の製造に使用される場合に、所定の輝度を達成するための電圧の明確な低減、特定の光束を達成するために必要な電力の削減、およびこれらのOLEDの寿命の増加へと導くことがわかってきた。驚くべきことに、金属錯体の成分(つまり配位子および金属原子)が他の特性に不利な影響を少しも与えることなく、相乗的に相互作用することもわかってきた。特定の利点は正孔注入層において本発明の金属錯体を使用することによって、特に達成されうる。好ましくは、本発明による金属錯体は、特に簡易で安価な方法で、金属錯体含有層を変質させないであろう特別な方法をとることなく、さらなる層を引き続き備えうる層に転換されうる。
よって、本発明は、第13〜15族の金属原子および少なくとも1つの配位子を有する金属錯体(ここで、配位子は、金属原子が配位される少なくとも1つの酸素および/または窒素原子を有する、少なくとも1つのアニオン性配位基であり、かつ配位子は、少なくとも1つのトリアリールアミン基を含んでなる)を提供するものである。
ここで、用語「配位子」は、低分子量の、オリゴマーまたはポリマー化合物であって、1以上の金属原子がそれを介して配位している、ことを意味する。本発明による使用可能な配位子は、少なくとも1つのトリアリールアミン基を含んでなる。トリアリールアミン基は、少なくとも3つの芳香族および/またはヘテロ芳香族環系に結合する少なくとも1つの窒素原子を有する基であり、ここでその窒素原子は、直接芳香族および/またはヘテロ芳香族基に結合する。
好ましいトリアリールアミン基は、以下の式(I)の構造要素を少なくとも1つ含んでなる。
式中、
Ar、ArおよびArは、出現毎に同一であるかまたは異なり、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、
Rは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、Cl、Br、I、N(R、CN、NO、Si(R、B(OR、C(=O)R、P(=O)(R、S(=O)R、S(=O)、OSO、1〜40の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルコキシもしくはチオアルコキシ基、または2〜40の炭素原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基、または3〜40の炭素原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル、アルコキシもしくはチオアルコキシ基(これらのそれぞれは、1以上のラジカルRによって置換されていてもよく、ここで1以上の隣接しないCH基は、RC=CR、C≡C、Si(R、C=O、C=S、C=NR、P(=O)R、SO、SO、NR、O、SまたはCONRによって置き換えられていてもよく、かつ1以上の水素原子はD、F、Cl、Br、IまたはCNによって置き換えられていてもよい)、または5〜60の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5〜60の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基、または5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アラルキルもしくはヘテロアラルキル基、または10〜40の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基もしくはアリールヘテロアリールアミノ基であり、ここで2以上のラジカルRがともに単環状もしくは多環状の、脂肪族、芳香族および/またはベンゾ縮合環系を形成していてもよく、
は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、または1〜20の炭素原子を有する、脂肪族、芳香族および/またはヘテロ芳香族ヒドロカルビルラジカル(これは1以上の水素原子がFによって置き換えられていてもよい)であり、2以上の置換基Rが、単環状もしくは多環状の、脂肪族もしくは芳香族環系を形成していてもよい。
ここで、式(I)の構造要素が、1以上のアニオン性配位基に、ラジカルAr、ArおよびArおよび/またはこれらのラジカルの置換基を介して、結合されることも可能である。
用語「単環状もしくは多環状の、芳香族環系」は、本発明において、6〜60、好ましくは6〜30、より好ましくは6〜24の芳香族環原子を有し、必ずしも芳香族基のみを含むものではなく、2以上の芳香族単位が短い非芳香族単位(H以外の原子が10%より少ない、好ましくはH以外の原子が5%よりも少ない)、例えば、sp−混成炭素原子または酸素もしくは窒素原子、CO基等、によって介されていることも可能である、芳香族環系を意味するものと解される。例えば、9,9’−スピロビフルオレン、9,9−ジアリールフルオレン、および9,9−ジアルキルフルオレンのような系は、芳香族環系とみなされる。芳香族環系は、単環状または多環状であってもよく、これは、1つの環(例えばフェニル)、または縮合された(例えばナフチル)または共有結合的に結合された(例えば、ビフェニル)2つ以上の環を有していてもよく、または縮合および結合された環の組み合わせを含んでいてもよい。
好ましい芳香族環系は、例えば、フェニル、ビフェニル、ターフェニル、[1,1’:3’,1’’]ターフェニル−2’−イル、クォーターフェニル、ナフチル、アントラセン、ビナフチル、フェナントレン、ジヒドロフェナントレン、ピレン、ジヒドロピレン、クリセン、ペリレン、テロラセン、ペンタセン、ベンゾピレン、フルオレン、インデン、インデノフルオレン、およびスピロビフルオレンである。
用語「単環状または多環状の、ヘテロ芳香族環系」は、本発明において、5〜60、好ましくは5〜30、より好ましくは5〜24の芳香族環原子を有し、これらの原子の1つ以上がヘテロ原子であるものを意味するものと解される。「単環状または多環状の、ヘテロ芳香族環系」は、必ずしも芳香族基のみを含むものではなく、短い非芳香族単位(H以外の原子が10%より少ない、好ましくはH以外の原子が5%よりも少ない)、例えば、sp−混成炭素原子または酸素もしくは窒素原子、CO基等、によって介されていてもよい。
ヘテロ芳香族環系は、単環状または多環状であってもよく、これは、1つの環、または縮合されたまたは共有結合的に結合された2つ以上の環を有していてもよく(例えば、ピリジルフェニル)、または縮合および結合された環の組み合わせを含んでいてもよい。好ましくは、完全に共役のヘテロアリール基である。
好ましいヘテロ芳香族環系は、例えば、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、フラン、チオフェン、セレノフェン、オキサゾール、イソキサゾール、1,2−チアゾール、1,3−チアゾール、1,2,3−オキサジアゾ−ル、1,2,4−オキサジアゾ−ル、1,2,5−オキサジアゾ−ル、1,3,4−オキサジアゾ−ル、1,2,3−チアジアゾ−ル、1,2,4−チアジアゾ−ル、1,2,5−チアジアゾ−ル、1,3,4−チアジアゾ−ルなどの5員環、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,3,5−テトラジンなどの6員環、カルバゾール、インデノカルバゾール、インドール、イソインドール、インドリジン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、プリン、ナフトイミダゾール、フェナントロイミダゾール、ピリジンイミダゾール、ピラジンイミダゾール、キノオキサリンイミダゾール、ベンゾキサゾール、ナフトオキサゾール、アントロオキサゾール、フェナントロオキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ジベンゾフラン、キノリン、イソキノリン、プテリジン、ベンゾ−5,6−キノリン、ベンゾ−6,7−キノリン、ベンゾ−7,8−キノリン、ベンゾイソキノリン、アクリジン、フェノチアジン、フェノキサジン、ベンゾピリダジン、ベンゾピリミジン、キノキサリン、フェアジン、ナフチリジン、アザカルバゾール、ベンゾカルボリン、フェナントリジン、フェナントロリン、チエノ[2,3−b]チオフェン、チエノ[3,2−b]チオフェン、ジチエノチオフェン、イソベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、ベンゾチアジアゾチオフェンなどの複数の環を有する基、またはこれらの基の組み合わせである。
単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系は、置換されていなくても、置換されていてもよい。本発明において、「置換された(Substituted)」は、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系が1以上の置換基Rを有することを意味する。
Rは、好ましくは、出現ごとに同一であるかまたは異なり、H、D、F、Cl、Br、I、N(R、CN、NO、Si(R、B(OR、C(=O)R、P(=O)(R、S(=O)R、S(=O)、OSO、1〜40の炭素原子を有する、直鎖の、アルコキシもしくはチオアルコキシ基、または2〜40の炭素原子を有する、アルケニルもしくはアルキニル基、または3〜40の炭素原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル、アルコキシもしくはチオアルコキシ基(これらのそれぞれは、1以上のラジカルRによって置換されていてもよく、ここで1以上の隣接しないCH基はRC=CR、C≡C、Si(R、C=O、C=S、C=NR、P(=O)(R)、SO、SO、NR、O、SまたはCONRによって置き換えられていてもよく、かつ1以上の水素原子はD、F、Cl、Br、IまたはCNによって置き換えられていてもよい)、5〜60の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基、または5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アラルキルもしくはヘテロアラルキル基、または10〜40の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基もしくはアリールヘテロアリールアミノ基であり、同時に、2以上のラジカルRが共に単環状もしくは多環状の、脂肪族、芳香族および/またはベンゾ縮合環系を形成していてもよい。
Rは、より好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、Cl、Br、I、N(R、Si(R、B(OR、C(=O)R、P(=O)(R、1〜20の炭素原子を有する、直鎖の、アルキルもしくはアルコキシ基、または2〜20の炭素原子を有する、アルケニルもしくはアルキニル基、または3〜20の炭素原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキルもしくはアルコキシ基(これらのそれぞれは、1以上のラジカルRによって置換されていてもよく、1以上の隣接しないCH基はRC=CR、C≡C、Si(R、C=O、C=NR、P(=O)(R)、NR、OまたはCONRによって置き換えられていてもよく、かつ1以上の水素原子がF、Cl、BrまたはIによって置き換えられていてもよい)、または5〜30の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5〜30の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基、または5〜30の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アラルキルもしくはヘテロアラルキル基、または10〜20の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基もしくはアリールヘテロアリールアミノ基であり、同時に、2以上のラジカルRが共に単環状もしくは多環状の、脂肪族、芳香族および/またはベンゾ縮合環系を形成していてもよい。
Rは、さらにより好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、1〜10の炭素原子を有する直鎖の、アルキルもしくはアルコキシ基、または2〜10の炭素原子を有する、アルケニルもしくはアルキニル基、または3〜10の炭素原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキルもしくはアルコキシ基(これらのそれぞれは、1以上のラジカルRによって置換されていてもよく、1以上の隣接しないCH基はRC=CR、C≡C、C=O、C=NR、NR、OまたはCONRによって置き換えられていてもよい)、または5〜20の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5〜20の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基、または5〜20の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アラルキルもしくはヘテロアラルキル基、または10〜20の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基もしくはアリールヘテロアリールアミノ基であり、同時に、2以上のラジカルRが共に単環状もしくは多環状の、脂肪族、芳香族および/またはベンゾ縮合環系を形成していてもよい。
1〜10の炭素原子を有する好ましいアルキル基は、以下に示される通りである。
は、好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、または1〜20の炭素原子を有する脂肪族ヒドロカルビルラジカル、5〜20の炭素原子を有する、芳香族および/またはヘテロ芳香族ヒドロカルビルラジカル(ここで、1以上の水素原子はFによって置き換えられていてもよい)であり、同時に、2以上の置換基Rが共に単環状もしくは多環状の、脂肪族または芳香族環系を形成していてもよい。
は、より好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、または1〜20の炭素原子を有する脂肪族ヒドロカルビルラジカル、5〜20の炭素原子を有する、芳香族および/またはヘテロ芳香族ヒドロカルビルラジカルであり、同時に、2以上の置換基Rが共に単環状もしくは多環状の、脂肪族または芳香族環系を形成していてもよい。
は、よりさらに好ましくは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、または1〜10の炭素原子を有する脂肪族ヒドロカルビルラジカル、5〜10の炭素原子を有する、芳香族および/またはヘテロ芳香族ヒドロカルビルラジカルである。
配位子は、金属原子が配位される少なくとも1つの酸素および/または窒素原子を有する、少なくとも1つのアニオン性配位基を含んでなり、ラジカルAr、ArおよびArのうちの少なくとも1つが少なくとも1つのアニオン性配位基に共有結合されている。
用語「配位基」は、金属原子の配位に関与する原子を意味する。それゆえ、これらの原子は、金属原子に相互作用するか、形式的な意味で配位基に割り当てられうるアニオン電荷の非局在化の相互作用に関わる。この意味において、アニオン性配位基は、好ましくは配位基に非局在化されうるちょうど1つの電荷を有し、配位基がモノアニオン性であることが好ましい。
好ましくは、配位子が、少なくとも2つの空間的に遠く離れたアニオン性配位基を含んでなり、それを介して、2つの金属原子が錯体化されうるケースであってよい。「空間的に遠く離れた」は、好ましくは、アニオン性配位基が少なくとも4、好ましくは少なくとも6、より好ましくは少なくとも10の結合を意味する。この配置は、金属原子の配位を通して配位子の架橋を達成しうる。この架橋の効果は、これらの金属錯体を含んでなる素子が特に簡易で安価な方法で製造されうることである。十分な架橋によって、不溶な金属錯体を得ることができるのである。本発明の意味において「不溶な」は、好ましくは、本発明の金属錯体が、架橋反応の後(つまり、配位子と金属原子の反応後)、室温で、有機溶媒に、対応する非架橋の本発明の配位子の同じ有機溶媒に対して、少なくとも3倍、好ましくは10倍の低溶解度を有することを意味する。
さらに、配位子が、金属原子に少なくとも二座配位が可能である、少なくとも1つのアニオン性配位基を含んでなるケースであってよく、このケースにおいて、配位は、少なくとも1つの酸素および/または窒素原子を介して行われうる。
好ましくは、配位子中の少なくとも1つのアニオン性配位基は、式(K−I)の構造を含んでなる。
式中、R11およびR12は、それぞれ独立に、酸素、硫黄、セレニウム、NHまたはNR13(ここで、R13はアルキルおよびアリールを含んでなる群から選択され、配位子中の他の基に結合されていてもよい)であってよく、点線はアニオン性配位基の配位子への結合を示す。部分的に局在化されうるため、アニオン電荷は式(I)には示されていない。好ましいアニオン性配位基は、カルボキシレート基(−CO )、チオカルボキシレート基(−CSO)、アミダート基(−CNR13)、(−CNHO)、およびチオアミダート基(−CNR13)、(−CNHS)である。これらの間で、好ましいのは、カルボキシレート基(−CO )およびチオカルボキシレート基(−CSO)であり、特に好ましくはカルボキシレート基(−CO )である。
好ましくは、少なくとも1つのアニオン性配位基が、配位子のトリアリールアミン基への結合基によって結合され、結合基を備えたアニオン性配位基が式(K−II)の構造によって示される。
式中、R11およびR12は、それぞれ独立に、酸素、硫黄、セレニウム、NHまたはNR13(ここで、R13はアルキルおよびアリールからなる群から選択され、配位子中の他の基に結合されていてもよい)であってよく、Vは、5〜40の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、1〜40の炭素原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アルキレン基(ここで、1以上の隣接しないCH基はRC=CR、C≡C、Si(R)、C=O、C=S、C=NR、P(=O)R、SO、SO、NR、O、SまたはCONRによって置き換えられていてもよく、かつ1以上の水素原子はD、F、Cl、Br、IまたはCNによって置き換えられていてもよい)から選択される結合または結合基であり、ここでラジカルRは式(I)に記載のとおりであり、点線はトリアリールアミン基への配位基の結合を示す。
式(K−II)中のラジカルVは、好ましくは、1〜40の炭素原子を有する、直鎖の、アルキレン、アルコキシもしくはチオアルコキシ基、または2〜40の炭素原子を有する、アルケニルもしくはアルキニル基、または3〜40の炭素原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル、アルコキシもしくはチオアルコキシ基(これらのそれぞれは、1以上のラジカルRによって置換されていてもよく、ここで1以上の隣接しないCH基はRC=CR、C≡C、Si(R、C=O、C=S、C=NR、P(=O)R、SO、SO、NR、O、SまたはCONRによって置き換えられていてもよく、かつ1以上の水素原子はD、F、Cl、Br、IまたはCNによって置き換えられていてもよい)、5〜60の芳香族環原子を有しそれぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基、または5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アラルキルもしくはヘテロアラルキル基、または10〜40の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基もしくはアリールヘテロアリールアミノ基であってよく、ここでラジカルVは、ラジカルR11およびR12のうちの1つまたは両方と共に、環系を形成していてもよく、ここでR1は上記に記載のとおりであってよい。
好ましくは、式(K−II)のラジカルVは、好ましくは1〜40、より好ましくは1〜20の炭素原子を有する、アルキレン、長鎖アルキレン、アルコキシ、長鎖アルコキシ、シクロアルキレン、ハロアルキレン、アリール、アリーレン、ハロアリール、ヘテロアリール、ヘテロアリーレン、ヘテロシクロアルキレン、ヘテロシクロアルキル、ハロヘテロアリール、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、ケトアリール、ハロケトアリール、ケトヘテロアリール、ケトアルキル、ハロケトアルキル、ケトアルケニル、ハロケトアルケニルを含む群から選択され、ここで、適切なラジカルである場合に、1以上の隣接しないCH基は、独立に、−O−、−S−、−NH−、−NR−、−SiR−、-CO−、-COO−、−OCO−、−OCO−O−、−SO−、−S−CO−、−CO−S−、−CR=CR−または-C≡C−によって、酸素および/または硫黄原子は、互いに直接結合されないように、置き換えられていてもよく、同様に所望により好ましくは1〜30の炭素原子を含む、アリールもしくはヘテロアリールによって置き換えられており(末端CH基は、CH−Hの意味において、CH基と見なされる)、ここでRは上記に、特に式(I)に、記載されたとおりであってよい。
長鎖アルキル基は、特に、式(K−I)および(K−II)のラジカルR11、R12およびR13およびVの詳細に関して、好ましくは5〜20の炭素原子を有する。「長鎖」の属性を有さないアルキル基は、特に、式((K−I)および(K−II)のラジカルR11、R12およびR13およびVの詳細に関して、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜4の炭素原子を有する。特に好ましい式(K−I)および(K−II)中の好ましい基の詳細についての、詳細および定義は、とりわけ、2013年5月14日に欧州特許庁に出願番号PCT/EP2013/059911で提出されたWO2013/182389A2に開示される。ここで、この文献の開示は、参照によって、本願の開示に組み込まれる。
好ましくは、式(K−II)中のラジカルVは、単結合、または6〜24の炭素原子を有するアリーレン基および3〜24の炭素原子を有するヘテロアリーレン基(これらのそれぞれは1以上のラジカルRによって置換されていてもよい)、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11もしくは12の炭素原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アルキレン基から選択される結合基(ここで、ラジカルRは式(I)に記載のとおりである)であってよい。
本発明のさらなる配置において、式(K−II)中に示されるラジカルVが、ハロゲン、擬ハロゲン、−CN、−NOから選択される少なくとも1つの置換基を有する、金属錯体を使用することができる。
式(K−II)に示されるラジカルVが式(V−I)、(V−II)および(V−III)のうちの1つに対応する金属錯体を使用することもできる。
式中、基Y〜Yは、それぞれ独立に、C−H、C−R、C−F、C−CF、C−NO、C−CN、C−ハロゲン、C−擬ハロゲンおよびNを含む群から選択され、ここで、トリアリールアミン基に結合するY〜Yから選択される基はCであり、かつ点線はラジカルR11および/またはR12が結合する炭素原子への結合を示し、ラジカルRは、1〜20、好ましくは1〜10、の炭素原子を有するアルキル基(ここで、1以上の水素原子がFによって置き換えられていてもよい)、または5〜40、好ましくは5〜30、さらに好ましくは5〜24、の炭素原子を有し、上述のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系であり、かつ点線はトリアリールアミン基への結合を示す。好ましくは、Y〜Yのうち、少なくとも1つ、より好ましくは少なくとも2つが、独立に、C−F、C−CF、C−NO、C−CN、C−ハロゲン、C−擬ハロゲンおよびNを含む群から選択される。好ましくは、記号Rはアリールラジカルであり、芳香族環系の芳香族基はC−R基の炭素原子に結合する。
好ましい形態において、式(K−II)に示されるラジカルVは、ハロゲン化、好ましくはパーハロゲン化、および/または擬ハロゲン化、プテリジン、イソプテリジン、ナフチリジン、キノキサリン、アザキノキサリンを含む群から選択される。
さらに、式(K−II)に示されるラジカルVは、以下の構造の1以上を有する、またはからなるものであってよい。
式中、点線は結合サイトを示し、Rは上述のとおりである。
式(K−II)中のラジカルVがフッ素によって置換され(ここで、好ましくは水素原子の少なくとも10%、より好ましくは水素原子の少なくとも50%がフッ素によって置換されている)ており、より好ましくはVはパーフルオロ基である。
好ましい形態において、式(K−II)中のラジカルVは、1〜8の炭素を有する、ハロアルケニル、より好ましくはパーフルオロアルケニル、ハロアリール、より好ましくはパーフルオロアリール、ハロアルキルアリール、より好ましくは(パー)フルオロアルキルアリールおよびハロヘテロアリール、より好ましくはパーフルオロヘテロアリール(ここで、これらの基は、好ましくは6〜20の炭素原子を有する)である。
一形態において、金属錯体中の配位子が低分子量であってよく、このケースでは、配位子は好ましくは10000g/モル以下であり、より好ましくは5000g/モル以下であり、特に好ましくは4000g/モル以下、特別に好ましくは3000g/モル以下、さらに特に好ましくは2000g/モル以下、最も好ましくは1000g/モル以下である。
配位子は、以下の式(L−I)の構造を含んでなる化合物であってよい。
式中、
Ar、ArおよびArは、それぞれ、出現毎に同一であるかまたは異なり、上記(特に式(I))に記載のとおりであり、Kは、アニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、であり、
v=0、1、2、3、4、5、6または7であり、好ましくは0、1、2、3または4であり、より好ましくは0、1または2であり、
w=0、1、2、3、4、5、6または7であり、好ましくは0、1、2、3または4であり、より好ましくは0、1または2であり、かつ
x=0、1、2、3、4、5、6または7であり、好ましくは0、1、2、3または4であり、より好ましくは0、1または2であり、
ここでv、wおよびxの合計が1以上、好ましくは2以上である。v、wおよびxの合計は、好ましくは1〜10の範囲であり、より好ましくは2〜7であり、さらに好ましくは3〜5である。
好ましくは、配位子は式(I)および/または(L−I)の構造によって示されている。
さらに、配位子がポリマーであるケースであってもよい。配位子は、好ましくは以下の式(P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでなるポリマーである。
式中、
Ar、ArおよびArは、それぞれ、出現毎に同一であるかまたは異なり、上記(特に式(I)に記載のとおりであり、かつ
点線は、ポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、
ここで、構造単位(P−I)中の基Ar、ArおよびArは、少なくとも1つのアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基によって置換されていてもよい。
このケースにおいて、式(P−I)の構造単位の全て、または式(P−I)の構造単位の一部分のみが、少なくとも1つのアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、によって置換されていてもよい。好ましくは、式(P−I)のポリマー配位子(polymeric ligand)は、基Ar、ArおよびArがアニオン性配位基によって置換されていない構造単位(よって、その構造単位はアニオン性配位基を全く含まないものである)を含んでなる。
好ましくは、ポリマー配位子は、以下の式(L−P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでなる。
式中、
Ar、ArおよびArは、それぞれ、出現毎に同一であるかまたは異なり、上記(特に式(I))に記載のとおりであり、Kは、アニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、であり、
v=0、1、2、3、4、5、6または7、
w=0、1、2、3、4、5、6または7、および
x=0、1、2、3、4、5、6または7であり、
ここで、v、wおよびxの合計が1以上、好ましくは2以上であり、かつ
点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。
本発明において、用語「ポリマー」は、ポリマー化合物、オリゴマー化合物およびデンドリマーを意味するものと解される。本発明のポリマー化合物は、好ましくは10〜10000、より好ましくは10〜5000、最も好ましくは10〜2000の構造単位(つまり、繰り返し単位)を有する。本発明のオリゴマー化合物は、好ましくは3〜9の構造単位を有する。ポリマーの分岐因子は、0(直鎖ポリマー、分岐なし)と1(完全に分岐したデンドリマー)の間である。
本発明の使用に適したポリマーは、好ましくは1000〜2000000g/モルの範囲の分子量M、より好ましくは10000〜1500000g/モルの範囲の分子量M、最も好ましくは50000〜1000000g/モルの分子量Mwを有する。分子量Mは、内標準ポリスチレンに対するGPC(=ゲル浸透クロマトグラフィー)によって測定される。Mは、重量平均分子量である。
本発明によるポリマーは、共役、半共役(semi−conjugated)、または非共役ポリマーである。好ましくは、共役、または半共役ポリマーである。
本発明によれば、式(P−I)の構造単位は、ポリマーの主鎖または側鎖に組み込まれていてよい。しかしながら、好ましくは、式(P−I)の構造単位はポリマーの主鎖に組み込まれる。ポリマーの側鎖に組み込まれる場合に、式(P−I)の構造単位は、一価または二価であってよく、これらはポリマー中の隣接する構造単位へ1つまたは2つの結合を有することを意味する。
本発明の意味において、「共役ポリマー」とは、主鎖に、主としてspハイブリダイゼーション混成(または所望によりsp混成)炭素原子を含むポリマーであって、これは対応する混成ヘテロ原子によって置き換えられていてもよい。最も単純なケースにおいて、これは、主鎖に二重結合と単結合とが交互に存在することを意味するが、例えばメタ結合されたフェニレンのような単位を有するポリマーもまた本発明の意味において共役ポリマーとみなされるべきである。「主として」は、自然に(意図せず)起こり、共役を妨げるように導く欠陥は、用語「共役ポリマー」が当てはまらないようにさせないことを意味する。共役ポリマーは同様に共役の主鎖および非共役の側鎖を有するポリマーであると考えられる。さらに、本発明は同様に、主鎖に、例えばアリールアミン単位、アリールホスフィン単位、特定の複素環(つまり、窒素、酸素または硫黄原子を介する共役)および/または有機金属錯体(つまり、金属原子による共役)が存在するときの共役に関する。同様のことが、共役デンドリマーにも適用される。対照的に、例えば、単にアルキルブリッジ、(チオ)エーテル、エステル、アミドまたはイミド連結のような単位は、非共役区分として一義的に定義される。
本発明において、半共役ポリマーは、非共役部分、意図的な共役ブレーカー(例えばスペーサー基)または分岐によって互いに分離された共役領域を含むポリマーを意味するものと解され、例えば主鎖において比較的長い共役部分が非共役部分によって遮断されている、または主鎖において非共役のポリマーの側鎖に比較的長い共役部分を含む。共役および半共役ポリマーは、また、共役、半共役または非共役デンドリマーを含んでいてもよい。
本発明において、用語「デンドリマー」は、多機能コアから規則的な構造の分岐したモノマーが結合され、樹状構造が得られる、高度に分岐された化合物を意味するものと解される。このケースにおいて、コアおよびモノマーは、純粋な有機単位および有機金属化合物または配位化合物の両方からなる任意の分岐構造とみなされていてもよい。「デンドリマーの(Dendrimeric)」は、ここで、例えば、M.FischerおよびF.Vogtle(Angew.Chem.,Int.Ed.1999、38、885)に開示されるように、通常理解される。
本発明において、用語「構造単位」は、少なくとも2つ、好ましくは2つ、の反応基を有するモノマー単位から結合形成反応によって生じ、ポリマー基礎骨格にそれらの一部として組み入れられ、そして調製されたポリマー内に繰り返し単位として結合されて存在する単位を意味するものと解される。
好ましくは、式(I)、式(L−I)、式(P−I)および/または式(L−P−I)中のラジカルAr、ArおよびArの少なくとも1つが、少なくとも2つの炭素原子、好ましくは少なくとも4つ、最も好ましくは少なくとも6つの炭素原子を有する少なくとも1つの置換基Rを含んでなる。特に有利であるのは、この2つの炭素原子を有する置換基が、これらの2つの炭素原子の間のC−C二重結合を示すか、または2つの炭素原子を有するこの置換基が5〜60の芳香族環原子を有する、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系の部分のときである。
第一の好ましい構造において、式(I)、(L−I)、(P−I)および/または(L−P−I)のラジカルArは、式(I)、(L−I)、(P−I)および/または(L−P−I)に示される窒素原子の位置を基準として、2つのオルト位のうちの少なくとも1つのオルト位において、好ましくは2つのうちちょうど1つにおいて、Arによって置換されているケースであってよい。ここで、Arは、5〜60の芳香族環原子を有し、かつ1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系(ここで、Rは上記、特に式(I)に記載されたとおりであってよい)であり、ラジカルArは、1以上のアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、によって置換されていてもよい。
Arは、直接的(つまり、単結合によって)に、または連結基Xを介して、Arに結合されていてよい。好ましくはラジカルAr中の芳香族基は、ラジカルAr中の芳香族基に直接結合されていてよい。
式(I)のトリアリールアミン基は、以下の式(Ia)の構造要素から選択される構造要素を少なくとも1つ含んでいてもよく、またはポリマーが以下の式(P−Ia)の構造単位から選択される、好ましくは以下の式(L−P−Ia)の構造単位から選択される、式(P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでいてもよい。
式中、
Ar、Ar、ArおよびRは、上記(特に式(I))に記載のとおりであってよく、Arは、5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、ここで、Rは上記(特に式(I))に記載のとおりであってよく、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、であり、点線は、ポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、
q=0、1、2、3、4、5または6、好ましくは0、1、2、3または4であり、
X=CR、NR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、O、S、C=Oまたは(P=O)R、好ましくはCR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、OまたはSであり、ここでRは上記(特に式(I))に記載のとおりであってよく、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、
r=0または1、好ましくは0であり、
v=0、1、2または3、好ましくは0、1または2、より好ましくは0または1であり、
y=0、1、2または3、好ましくは0、1または2、より好ましくは0または1であり、
ここで、vおよびyの合計は1以上である。
好ましくは、式(I)、(L−I)、(P−I)および/または(L−P−I)のArが、2つのオルト位のうちの1つで、Arに置換されており、かつArが置換されたオルト位に隣接するメタ位でArにさらに結合されているケースである。
式(I)のトリアリールアミン基が、以下の式(Ib)の構造要素から選択される構造要素を少なくとも1つ含んでいてもよく、またはポリマーが以下の式(P−Ib)の構造単位から選択される、好ましくは以下の式(L−P−Ib)の構造単位から選択される、式(P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでいてもよい。
式中、
Ar、Ar、Ar、Ar、RおよびXは上記(特に式(I)および(Ia))に記載のとおりであってよく、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、
m=0、1、2、3または4、好ましくは0、1または2、より好ましくは0または1であり、
n=0、1、2または3、好ましくは0、1または2、より好ましくは0または1であり、
sおよびtはそれぞれ0または1であり、(s+t)の合計=1または2であり、
v=0、1、2または3、好ましくは0、1または2、より好ましくは0であり、
y=0、1、2または3、好ましくは0、1または2、より好ましくは1であり、
ここで、vおよびyの合計は1以上である。
さらに、ラジカルArの環原子の、式(Ia)、(P−Ia)、(Ib)および/または(P−Ib)の前記ラジカルに結合された基Arの環原子と合わせた合計が、少なくとも12であってよい。好ましくは、ラジカルArは、式(Ia)、(P−Ia)、(Ib)および/または(P−Ib)の前記ラジカルに結合された基Arの環原子と共に、縮合環系を形成しない。
さらに、好ましいラジカルは、縮合度(condensation level)が低い基Arであり、よって好ましくは、単環状、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または多環状、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(ここで、芳香族またはヘテロ芳香族環が、環の共役を最小化もしくは削減する基を介して結合される)である。
好ましい形態において、少なくとも1つの式(I)の構造要素が以下の式(II)、(III)および(IV)の構造要素から選択されるか、少なくとも1つの式(P−I)の構造単位が以下の式(P−II)、(P−III)および(P−IV)の構造単位から選択される。
式中、Ar、Ar、Ar、R、K、v、m、nおよびXは、上記(特に式(I)、(Ia)および(Ib))に記載のとおりであってよく、Ar10は、5〜60、好ましくは5〜30、より好ましくは5〜24の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRで置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系(ここで、Rは上記(特に式(I))に記載のとおりであってよい)であり、添え字iは0、1または2、好ましくは0または1、特に好ましくは0であり、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、ここで、基Ar、Ar、ArおよびRは、少なくとも1つのアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、によって置換されていてもよい。好ましくは、記号Ar10はアリールラジカルであり、そしてラジカルAr10中の芳香族基はラジカルArに結合されたフェニルラジカル、および/または窒素原子に結合される。
特に好ましい形態において、式(II)の構造要素の少なくとも1つが以下の式(V)の構造単位から選択されるか、式(P−II)の構造単位が以下の式(P−V)の構造単位から選択されていてもよい。
式中、Ar、Ar、K、R、m、vおよびyは、上記(特に式(I)、(Ia)および(Ib))のとおりであってよく、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、かつ
p=0、1、2、3、4または5である。
式(V)の構造要素の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、Ar、Ar、R、m、n、p、vおよびyは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよく、かつ
o=0、1または2である。
式(P−V)の構造単位の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、Ar、Ar、R、m、n、p、v、yおよび点線は、それぞれ、上記の式(P−I)、(P−Ib)および/または(P−V)に記載のとおりであってよく、かつ
o=0、1または2である。
さらに特に好ましい形態において式(III)の構造要素の少なくとも1つが以下の式(VI)の構造単位から選択されるか、または式(P−III)の構造単位が以下の式(P−VI)の構造単位から選択されるケースであってよい。
式中、Ar、Ar、R、K、v、y、m、nおよびXは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよく、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。
式(VI)の構造要素の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、Ar、Ar、R、K、v、y、m、nおよびXは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよい。
式(P−VI)の構造単位の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、Ar、Ar、R、K、v、y、m、nおよびXは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよく、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。
さらに、より特に好ましい形態において、式(IV)の構造要素の少なくとも1つが以下の式(VII)の構造単位から選択されるか、または式(P−IV)の構造単位が以下の式(P−VII)の構造単位から選択されるケースであってよい。
式中、Ar、Ar、R、K、v、y、m、nおよびXは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよく、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。
式(VII)の構造要素の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、Ar、Ar、R、K、v、y、mおよびnは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよい。
式(P−VII)の構造単位の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、Ar、Ar、R、K、v、y、mおよびnは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよく、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。
さらに特別に好ましい形態において、式(V)の構造要素の少なくとも1つが以下の式(Vi)の構造要素から選択されるか、または式(P−V)の構造単位が以下の式(P−Vi)の構造単位から選択されるケースであってよい。
式中、R、m、p、v、yおよび点線は、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよい。
式(Vi)の構造要素の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、R、m、n、p、vおよびyは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよく、oは0、1または2である。
式(P−Vi)の構造単位の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、R、m、n、p、v、yおよび点線は、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(V))のとおりであってよく、oは0、1または2である。
さらにより特に好ましい形態において、式(VI)の構造要素の少なくとも1つが以下の式(VIg)の構造要素から選択されるか、または式(P−VI)の構造単位が以下の式(P−VIg)の構造単位から選択されるケースであってよい。
式中、R、m、n、v、yおよび点線は、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(VI))のとおりであってよい。
式(VIg)の構造要素の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、R、m、n、p、vおよびyは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(VI))のとおりであってよく、
b=1〜20、好ましくは1〜10である。
式(P−VIg)の構造単位の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、R、m、n、p、v、yおよび点線は、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(VI))のとおりであってよく、
b=1〜20、好ましくは1〜10である。
よりさらに特別に好ましい形態において、式(VII)の構造要素の少なくとも1つが以下の式(VIIg)の構造要素から選択されるか、または式(P−VII)の構造単位が以下の式(P−VIIg)の構造単位から選択されるケースであってよい。
式中、R、m、n、v、y、Xおよび点線は、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(VII))のとおりであってよい。
式(VIIg)の構造要素の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、R、m、n、vおよびyは、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(VII))のとおりであってよい。
式(P−VIIg)の構造単位の好ましい例は、以下の表に示される。
式中、R、m、n、v、yおよび点線は、上記(特に式(I)、(Ib)および/または(VII))のとおりであってよい。
式(P−Vi)、(P−VIg)および(P−VIIg)、ならびにそれらの好ましい形態の式(P−Vi−1)〜(P−Vi−7)、(P−VIg−1)〜(P−VIg−7)および(P−VIIg−1)〜(P−VIIg−3)において、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。これらは、独立に、同一または異なって、オルト、メタまたはパラ位に、好ましくは同一にオルト、メタまたはパラ位に、より好ましくはメタまたはパラ位に、最も好ましくはパラ位に配置されていてよい。
好ましくは、配位子は、式(II)〜(VII)の構造またはこれらの構造の好ましい形態によって示されていてもよい。
本発明のさらに好ましい構造において、配位子が以下の式(P−VIIIa)の構造単位および/または以下の式(P−VIIIb)の構造単位から選択される式(P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでなるポリマーであるケースであってよい。
式中、zは1、2または3であり、Ar〜Arは、それぞれ、出現毎に同一または異なり、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であって、これらは1以上のラジカルRによって置換されていてもよく、ここで、Rは上記(特に式(I))に記載のとおりであってよく、
点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、
ここで、構造単位(P−VIIIa)および/または(P−VIIIb)中の、基Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、ArおよびArは、1以上のアニオン性配位基、好ましくは少なくとも1つの式(K−I)および/または(K−II)の基、によって置換されていてもよい。
好ましくは、構造単位(P−VIIIa)および(P−VIIIb)中の基Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、ArおよびArが、アニオン性配位基によって置換されておらず、よってこれらの構造単位がアニオン性配位基を全く含まない、ケースであってよい。
好ましくは、ポリマー配位子が以下の式(L−P−VIIIa)の構造単位および/または以下の式(L−P−VIIIb)の構造単位から選択される以下の式(L−P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでなる。
式中、
z=1、2または3であり、Ar〜Arは、それぞれ、出現毎に同一であるかまたは異なり、1以上のラジカルR(ここでRは請求項2に記載のとおりであってよい)によって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、
v=0、1、2、3、4、5、6または7、好ましくは0、1、2、3または4、より好ましくは0、1または2であり、
w=0、1、2、3、4、5、6または7、好ましくは0、1、2、3または4、より好ましくは0、1または2であり、かつ
x=0、1、2、3、4、5、6または7、好ましくは0、1、2、3または4、より好ましくは0、1または2であり、
ここで、v、wおよびxの合計が1以上であり、
点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。式(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)中のv、wおよびxの合計は、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜3、の範囲にあってよい。
好ましくは、式(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)中のラジカルAr〜Arのうちの少なくとも1つが、少なくとも2つ、好ましくは少なくとも4つ、より好ましくは少なくとも6つ、の炭素原子を有する置換基Rを含んでなり、ここで、Rは上記(特に式(I))に記載のとおりであってよい。特に有利な場合に、2つの炭素原子を有するこの置換基がこれらの2つの炭素原子の間のC−C二重結合を示すか、2つの炭素原子を有するこの置換基が5〜60の芳香族環原子を有する、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系の一部分である。
好ましくは、式(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)中のラジカルArおよび/またはArのうちの少なくとも1つが、式(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)中に示される窒素原子の位置を基準として、2つのオルト位のうち少なくとも1つのオルト位、好ましくは2つのオルト位のうちちょうど1つのオルト位で、Arによって置換されているケースであってよく、ここで、Arは、5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルR(Rは上記(特に式(I))に記載のとおりであってよい)によって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、ここでラジカルArは、1以上のアニオン性配位基、好ましくは少なくとも1つの式(K−I)および/または(K−II)の基、によって置換されていてもよい。
さらに、ラジカルArの環原子の、式(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)の前記ラジカルに結合された基ArまたはArの環原子と合わせた、総数が、少なくとも12であるケースであってよい。好ましくは、ラジカルArが、式(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)の前記ラジカルに結合されたArまたはArの環原子とともに、縮合環系を形成しない。さらに、好ましいラジカルは、縮合度が低い基Arであり、よって好ましくは、単環状、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または多環状、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系(ここで、芳香族またはヘテロ芳香族環が、環の共役を最小化もしくは削減する基を介して結合される)である。
Arは、式(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)中のラジカルArおよび/またはArのうちの少なくとも1つに、直接的に(つまり単結合)、または連結基Xを介して、結合されうる。好ましくは、ラジカルAr中の芳香族基は、ラジカルArおよび/またはAr中の芳香族基に直接的に結合されていてもよい。
式(P−VIIIa)の構造単位は、好ましくは以下の式(P−VIIIa−1a)、(P−VIIIa−1b)、(P−VIIIa−1c)および(P−VIIIa−1d)の構造を有していてよい。
式中、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、X、m、n、r、s、t、Rおよび点線は、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)および(P−VIIIa))のとおりであってよく、ここで、基Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arおよび/またはXのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つのアニオン性配位基、好ましくは少なくとも1つの式(K−I)および/または(K−II)の基、によって置換されていてもよい。
さらに、式(P−VIIIa)および/または(P−VIIIb)の構造単位が、以下の式(P−VIIIb−a)、(P−VIIIb−b)、(P−VIIIb−c)および/または(P−VIIIb−d)の構造を有していてもよい。
式中、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、X、m、n、s、tおよびRは、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−VIIIa)および(P−VIIIb))のとおりであってよく、基Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arおよび/またはXのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つのアニオン性配位基、好ましくは少なくとも1つの式(K−I)および/または(K−II)の基によって置換されていてもよい。
好ましい形態において、式(P−VIIIa)の構造単位の少なくとも1つが、以下の式(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および(P−XVI)の構造単位から選択される。
式中、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、X、v、m、n、p、Rおよび点線は、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−VIIIa)、(L−P−VIIIa)、(P−VIIIb)および(L−P−VIIIb))のとおりであってよい。
特に好ましい形態において、式(P−IX)および(P−X)の構造単位は、以下の式(P−IXa)および(P−Xa)の構造単位から選択される。
式中、Ar、Ar、Ar、Ar、R、m、p、v、yおよび点線は、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−VIIIa)、(L−P−VIIIa)、(P−VIIIb)および(L−P−VIIIb))のとおりであってよい。
さらに特に好ましい形態において、式(P−XI)および(P−XII)の構造単位は、以下の式(P−XIa)および(P−XIIa)の構造単位から選択される。
式中、Ar、Ar、Ar、Ar、R、m、n、v、yおよびXは、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−VIIIa)、(L−P−VIIIa)、(P−VIIIb)および(L−P−VIIIb))のとおりであってよい。
別のさらに特に好ましい形態において、式(P−XIII)および(P−XIV)の構造単位は、以下の式(P−XIIIa)および(P−XIVa)の構造単位から選択される。
式中、Ar、Ar、Ar、Ar、R、m、n、v、yおよびXは、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−VIIIa)、(L−P−VIIIa)、(P−VIIIb)および(L−P−VIIIb))のとおりであってよい。
さらに特別に好ましい形態において、式(P−IXa)および(P−Xa)の構造単位は以下の式(P−IXb)および(P−Xb)の構造単位から選択される。
式中、Ar、R、m、p、vおよびyは、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−VIIIa)、(L−P−VIIIa)、(P−VIIIb)および(L−P−VIIIb))のとおりであってよい。
さらにより特に好ましい形態において、式(P−XIa)および(P−XIIa)の構造単位は以下の式(P−XIb)および(P−XIIb)の構造単位から選択される。
式中、Ar、R、X、m、n、p、vおよびyは、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−VIIIa)、(L−P−VIIIa)、(P−VIIIb)および(L−P−VIIIb))のとおりであってよい。
さらに別の、さらに特に好ましい形態において、式(P−XIIIa)および(P−XIVa)の構造単位は、以下の式(P−XIIIb)および(P−XIVb)の構造単位から選択される。
式中、R、X、m、n、p、vおよびyは、上記(特に式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−VIIIa)、(L−P−VIIIa)、(P−VIIIb)および(L−P−VIIIb))のとおりであってよい。
式(P−IXa)〜(P−XIVa)および(P−IXb)〜(P−XIVb)において、点線は、ポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。これらは、独立に、同一または異なって、オルト、メタまたはパラ位に、好ましくは同一にオルト、メタまたはパラ位に、より好ましくはメタまたはパラ位に、最も好ましくはパラ位に配置されていてよい。
さらに、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)および/または好ましい構造の構造単位の少なくとも1つが、少なくとも1つの架橋可能基Qを有しているケースであってもよい。
本発明の意味において、「架橋可能基Q」は、反応し、不溶な化合物を形成することが可能な官能基を意味する。この意味において、架橋可能基Qは、本発明に使用可能な配位子中に存在するアニオン性配位基とは異なる。反応は、さらに同一の基Q、さらに異なる基Q、または同一または別のポリマー鎖の任意の部分とであってよい。よって、架橋可能基は、反応基である。これによって、架橋可能基の反応の結果として、対応する架橋された化合物を与える。化学反応は、不溶な層を生じさせる層において行われうる。架橋は、通常、熱、またはUV照射、マイクロ波照射、x線照射もしくは電子線によって、所望により開始剤の存在下で、促進される。本発明の意味において、「不溶な(insoluble)」は、本発明のポリマーが、架橋反応の後(つまり、架橋可能基の反応の後)、室温で、有機溶媒に、対応する非架橋の本発明のポリマーの同じ有機溶媒に対して、少なくとも3倍、好ましくは10倍の低溶解度を有する。
本発明において、少なくとも1つの架橋可能基は、構造単位が1以上の架橋可能基を有することを意味する。好ましくは、構造単位は、ちょうど1つの架橋可能基を有する。
式(I)の構造単位が架橋可能基を有する場合、Ar、ArまたはArに結合していてよい。好ましくは、架橋可能基は、一価で結合された、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系Arに結合される。
式(P−VIIIa)または(P−VIIIb)の構造単位が架橋可能基を有する場合、Ar、Ar、Ar、ArまたはArに結合されていてよい。好ましくは、架橋可能基は、一価で結合された、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系(つまり、ArまたはAr)に結合される。
好ましい架橋可能基Qは、とりわけ文献DE10 2009 010 714.2に詳細に開示され、開示の目的で、参照によって本願発明に含まれる。
好ましくは、特定の架橋可能基Qの使用は低減することが可能であるか、または好ましくは完全に使用しないことである。好ましい形態において、本発明の金属錯体から得られる層の架橋は、金属錯体を介して達成されるからである。
さらに、ポリマー中の式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位のうち、少なくともいくつかは、少なくとも1つの酸素および/または窒素原子を有するアニオン性配位基を少なくとも1つポリマー中に含んでなるケースであってよい。
少なくとも1つのアニオン性配位基を有する、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位の割合は、好ましくは、ポリマー中の構造単位の総数を基準として、0〜50モル%の範囲、好ましくは1〜40モル%の範囲、さらに好ましくは3〜30モル%の範囲、さらにより好ましくは5〜20モル%の範囲であってよい。
さらに、ポリマー中の式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位のうち、少なくともいくつかは、ポリマー中に、少なくとも1つの酸素および/または窒素原子を有するアニオン性配位基を全く含まないケースであってよい。
少なくとも1つの酸素および/または窒素原子を有するアニオン性配位基を全く含まない、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位の割合は、好ましくは、ポリマー中の構造単位の総数を基準として、50〜100モル%の範囲、好ましくは60〜99モル%の範囲、より好ましくは70〜97モル%の範囲、さらに好ましくは80〜95モル%の範囲であってよい。
第1の好ましい形態において、本発明のポリマーは、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)の構造単位および/またはその構造単位の好ましい構造のみを含み、ポリマー中のこれらの割合は100モル%である。より好ましくは、本発明のポリマーは、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)の構造単位および/またはその構造単位の好ましい構造のちょうど1種類のみを含んでなる。このケースにおいて、本発明によるポリマーはホモポリマーである。
第2の好ましい形態において、ポリマー中の式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)の構造単位および/またはその構造単位の好ましい構造の比率は、ポリマー中に構造単位として存在する全ての共重合可能なモノマーを100モル%として、50〜95モル%の範囲、より好ましくは60〜95モル%の範囲である。つまり、本発明のポリマーは、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)の構造単位およびこれらの構造単位の好ましい構造の構造単位を1以上有するだけでなく、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)の構造単位および/またはこれらの構造単位の好ましい構造の構造単位の他に、さらなる構造単位を有する。
第3の好ましい形態において、ポリマー中の式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位の割合が、ポリマー中に構造単位として存在する全ての共重合可能なモノマーを100モル%として、5〜50モル%の範囲、より好ましくは25〜50モル%の範囲である。つまり、本発明のポリマーは、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位を1以上有するだけでなく、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位の他に、さらなる構造単位を有する。
式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位とは異なるこれらの構造単位としては、WO02/077060A1およびWO2005/014689A2に包括的に開示され、示される。これらは参照により本発明の部分を形成するものと考えられる。
好ましくは、ポリマーは、式(L−P−I)、(L−P−Ia)、(L−P−Ib)、(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位の他に、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位とは異なる、以下の式(P−XVII)の構造単位を少なくとも1つさらに含んでいてもよい。
式中、Ar11は、1以上のラジカルRおよび/またはKによって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、ここで、Rは、上記(特に式(I))のとおりであってよく、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、かつ
点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。
好ましい構造において、ポリマーは、アニオン性配位基によって置換されていない式(P−XVII)の構造単位を含んでいてよい。好ましくは、少なくとも1つの酸素および/または窒素原子を有するアニオン性配位基を全く含まない式(P−XVII)の構造単位の割合が、ポリマー中の構造単位の総数を基準として、50〜100モル%の範囲、好ましくは60〜99モル%の範囲、特に好ましくは70〜97モル%の範囲、よりさらに好ましくは80〜95モル%の範囲であってよい。
さらに、ポリマーが、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(L−P−I)、(L−P−Ia)、(L−P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)、(L−P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位の他に、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(L−P−I)、(L−P−Ia)、(L−P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)、(L−P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位とは異なる以下の式(L−P−XVII)の構造単位をさらに少なくとも1つ含んでいてもよい。
式中、Ar11は、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、ここでRは上記(特に式(I))のとおりであってよく、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、
a=1、2、3、4、5、6、7または8、好ましくは1、2、3または4であり、かつ
点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す。
好ましくは、少なくとも1つのアニオン性配位基を有する、ポリマー中の式(P−XVII)の構造単位の割合は、ポリマー中の構造単位の総数を基準として、0〜50モル%の範囲、好ましくは1〜40モル%の範囲、特に好ましくは3〜30モル%の範囲、より好ましくは5〜20モル%の範囲である。
本発明の一形態において、ポリマー中の式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位の全てがアニオン性配位基を含まず、代わりに、例えば式(P−XVII)、特に(L−P−XVII)によって示されうる構造単位のみを含んでなるケースであってよい。
さらに、ポリマー中の式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位のみがアニオン性配位基を含んでなり、例えば式(P−XVII)で示されるポリマー中の構造単位がアニオン性配位基を含まないケースであってもよい。
さらに、コポリマーが、アニオン性配位基を有する式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位と、アニオン性配位基を有するが、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)に対応しない構造単位(例えば式(P−XVII)、特に(L−P−XVII)によって示されうる)との両方を含んでなるケースであってよい。
さらに、少なくとも1つのアニオン性配位基を含む式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)および/または(P−XVII)の構造単位の割合が、ポリマー中の構造単位の総数を基準として、1〜50モル%の範囲、好ましくは2〜40モル%の範囲、特に好ましくは3〜30モル%の範囲、より好ましくは5〜20モル%の範囲であってもよい。
好ましい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族の、式(I)、(L−I)中のArおよびAr、式(I)、(P−I)中のAr、式(Ia)、(Ib)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)中のAr、式(P−VIIIa)および/または(P−VIIIb)中のArおよびAr、およびこれらの好ましい形態は、以下の通りである。
式E1〜E12中のラジカルRは、式(I)中のラジカルRと同じ定義であってよい。Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、Xは基CR、NR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、O、S、C=Oまたは(P=O)R、好ましくはCR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、OまたはSであってよく、ここで、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、ここでRは式(I)のラジカルRと同じ定義であってもよい。点線は隣接する基への結合サイトを示す。
使用される添え字は以下のとおりである。
m=0、1、2、3または4であり、
n=0、1、2または3であり、
o=0、1または2であり、かつ
p=0、1、2、3、4または5である。
好ましい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族の、上記に示される、特に式(P−I)および/または(L−P−I)の基Arおよび/またはAr、上記に示される、特に式(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)の基Ar、Arおよび/またはAr、および/または上記に示される、特に式(P−XVII)および/または(L−PXVII)の基Ar11は、以下のとおりである。
式M1〜M23のラジカルRは、式(I)のラジカルRと同じ定義であってよい。Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、Xは基CR、NR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、O、S、C=Oまたは(P=O)R、好ましくはCR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、OまたはS、であってよい。ここで、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、ここでRは式(I)のラジカルRと同じ定義であってよい。点線は隣接する基への結合サイトを示す。
Yは、基CR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、OもしくはS、1〜20の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル基、または2〜20の炭素原子を有する、アルケニルもしくはアルキニル基(これらのそれぞれは1以上のラジカルRによって置換されていてもよく、ここで、アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基における、1以上の隣接しない、CH基、CH基もしくは炭素原子は、Si(R、C=O、C=S、C=NR、P(=O)(R)、SO、SO、NR、O、S、CONRによって置き換えられていてもよい)、または5〜60の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基、5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アラルキルもしくはヘテロアラルキル基、または10〜40の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基もしくはアリールヘテロアリールアミノ基であってよく、ここでラジカルRおよびラジカルRは、式(I)においてラジカルRおよびRで記載されたとおりであってもよく、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、であってよい。
点線は隣接する基への結合サイトを示す。
使用される添え字は以下のとおりである。
k=0または1であり、
m=0、1、2、3または4であり、
n=0、1、2または3であり、
o=0、1または2であり、かつ
q=0、1、2、3、4、5または6である。
特に好ましい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族の、式(I)、(L−I)の基ArおよびAr、式(I)、(P−I)のAr、式(Ia)、(Ib)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)、(P−XVI)のAr、式(P−VIIIa)および/または(P−VIIIb)のArおよびAr、およびこれらの好ましい形態は、以下のとおりである。
E1a〜E12a中のラジカルRは、式(I)のラジカルRに記載のとおりであってよい。Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、Xは基CR、NR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、O、S、C=Oまたは(P=O)R、好ましくはCR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、OまたはSであってよく、ここでKはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、ここでRは式(I)のラジカルRで記載のとおりであってよい。点線は隣接する基への結合サイトを示す。
使用される添え字は、以下のとおりである。
o=0または1であり、かつ
n=0、1、2または3である。
式E1a〜E12aのラジカルRは、出現毎に、同一であるかまたは異なり、好ましくはHまたは1〜12の炭素原子、好ましくは1〜10の炭素原子を有する、直鎖または分岐のアルキル基であってよい。より好ましくは、式E1a〜E12aのラジカルRは、メチル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ヘキシルおよびn−オクチルである。
特に好ましい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族の、上記に示される、特に式(P−I)および/または(L−P−I)の基Arおよび/またはAr、上記に示される、特に式(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(L−P−VIIIa)および/または(L−P−VIIIb)の基Ar、Arおよび/またはAr、および/または上記に示される、特に式(P−XVII)および/または(L−PXVII)の基Ar11は、以下のとおりである。
式M1a〜M23bのラジカルRは、式(I)のラジカルRに記載のとおりであってよい。Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、Xは基CR、NR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、O、S、C=OまたはP=O、好ましくはCR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、OまたはSであってよく、ここでKはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、を示し、ここでRは式(I)のRで記載のとおりであってよい。
Yは、基CR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、OもしくはS、1〜20の炭素原子を有する、直鎖もしくは分岐のアルキル基、または2〜20の炭素原子を有する、アルケニルもしくはアルキニル基(これらのそれぞれは1以上のラジカルRによって置換されていてもよく、ここで、アルキル、アルケニルもしくはアルキニル基における、1以上の隣接しない、CH基、CH基もしくは炭素原子は、Si(R、C=O、C=S、C=NR、P(=O)(R)、SO、SO、NR、O、S、CONRによって置き換えられていてもよい)、または5〜60の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基、5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アラルキルもしくはヘテロアラルキル基、または10〜40の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基もしくはアリールヘテロアリールアミノ基であってよく、ここでラジカルRおよびラジカルRは、式(I)においてラジカルRおよびRで記載されたとおりであってもよく、Kはアニオン性配位基、好ましくは式(K−I)および/または(K−II)の基、であってよい。
点線は隣接する基への結合サイトを示す。
使用される添え字は、以下のとおりである。
k=0または1であり、
o=0、1または2であり、
n=0、1、2または3であり、かつ
m=0、1、2、3または4である。
式(I)の構造要素および/または式(P−I)の構造単位の好ましい選択は、以下の表1に示される。
特に好ましい式(I)の構造要素および/または式(P−I)の構造単位は、Arが式E1a〜E12aの基から選択され、かつArおよびArが式M1a〜M17aの基から選択される構造単位であり、ArおよびArが同一であるときが特に好ましい。
式(I)の構造要素および/または式(P−I)の構造単位の特に好ましい選択は、以下の表2に示される。
特に好ましい式(P−VIIIa)の構造単位は、ArおよびArが、同一であるかまたは異なり、それぞれ独立に式E1〜E12の基から選択され、かつAr、ArおよびArが、同一であるかまたは異なり、それぞれ独立に式M1〜M17の基から選択される構造単位であり、特に好ましいのは、ArおよびAr、ならびにArおよびArが同一の場合である。
特に好ましい式(P−VIIIb)の構造単位は、ArおよびArが、同一であるかまたは異なり、それぞれ独立に式E1〜E12の基から選択され、かつAr、ArおよびArが、同一であるかまたは異なり、それぞれ独立に式M1〜M19の基から選択される構造単位であり、特に好ましいのは、ArおよびAr、ならびにArおよびArが同一のときである。
式(P−VIIIa)および(P−VIIIb)の構造単位の好ましい選択は、以下の表3に示すとおりである。
特に好ましい式(P−VIIIa)の構造単位は、ArおよびArが、同一であるかまたは異なり、それぞれ独立に式E1a〜E12aの基から選択され、かつAr、ArおよびArが、同一であるかまたは異なり、それぞれ独立に式M1a〜M17aの基から選択される構造単位であり、特に好ましいのは、ArおよびAr、ならびにArおよびArが同一の場合である。
特に好ましい式(P−VIIIb)の構造単位は、ArおよびArが、同一であるかまたは異なり、それぞれ独立に式E1a〜E12aの基から選択され、かつAr、ArおよびArが、同一であるかまたは異なり、それぞれ独立に式M1a〜M17aの基から選択される構造単位であり、特に好ましいのは、ArおよびAr、ならびにArおよびArが同一のときである。
式(P−VIIIa)および(P−VIIIb)の構造単位の特に好ましい選択は、以下の表4に示すとおりである。
ポリマー中の式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位の割合は、ポリマー中に構造単位として存在する全ての共重モノマーを100モル%として、好ましくは、1〜100モル%の範囲で、好ましくは25〜100モル%の範囲、より好ましくは50〜95モル%の範囲である。
以下の式(P−XVII)の好ましい構造単位は、式M1〜M23の基から選択される構造単位であり、以下の表5に示される。
以下の式(P−XVII)の特に好ましい構造単位は、式M1a〜M23aの基から選択される構造単位であり、以下の表6に示される。
さらなる構造単位は、例えば以下の分類に由来するものであってよい。
グループ1:ポリマーの正孔注入および/または正孔輸送特性に影響を与える単位、
グループ2:ポリマーの電子注入および/または電子輸送特性に影響を与える単位、
グループ3:グループ1およびグループ2のそれぞれの単位の組み合わせを有する単位、
グループ4:電子蛍光よりも電子燐光が得られるように発光特性を変える単位、
グループ5:一重項から三重項状態への遷移を改良する単位、
グループ6:得られるポリマーの発光カラーに影響を与える単位、
グループ7:ポリマー骨格として典型的に使用される単位、
グループ8:得られるポリマーの膜のモルホロジーおよび/またはレオロジー特性に影響を与える単位。
好ましい本発明のポリマーは、電荷輸送特性を有する構造単位(つまり、グループ1および/または2の単位を含むもの)を少なくとも1つ有するものである。
正孔注入および/または正孔輸送特性を有するグループ1の構造単位は、例えば、トリアリールアミン、ベンジジン、テトラアリール−パラ−フェニレンジアミン、トリアリールホスフィン、フェノチアジン、フェノキサジン、ジヒドロフェナジン、チアントレン、ジベンゾ−パラ−ジオキシン、フェノキサチイン、カルバゾール、アズレン、チオフェン、ピロール、およびフラン誘導体、ならびにさらにO−、S−またはN−含有複素環である。
グループ1の好ましい構造単位は、以下の式(1a)〜(1q)の構造単位である。
式中、R、m、nおよびoは、それぞれ上記に記載のとおりであってよい。
式(1a)〜(1q)において、点線は、ポリマーにおいて隣接する構造単位への可能な結合を示す。式に2つの点線が存在する場合に、構造単位は1つまたは2つ、好ましくは2つ、の隣接する構造単位への結合を有する。式に3つの点線が存在する場合に、構造単位は、1つ、2つまたは3つ、好ましくは2つ、の隣接する構造単位への結合を有する。式に4つの点線が存在する場合に、構造単位は、1つ、2つ、3つまたは4つ、好ましくは2つ、の隣接する構造単位への結合を有する。これらは、同一または異なって、オルト、メタまたはパラ位で、それぞれ配置されていてもよい。
電子注入および/または電子輸送特性を有するグループ2の構造単位は、例えば、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、オキサジアゾール、キノリン、キノキサリン、アントラセン、ベンゾアントラセン、ピレン、ペリレン、ベンゾイミダゾール、トリアジン、ケトン、ホスフィンオキシドおよびフェナジン誘導体、その他トリアリールボラン、ならびにさらにO−、S−またはN−含有複素環である。
本発明のポリマーが、正孔移動性が増加しかつ電子移動性が増加する構造(つまり、グループ1および2の単位)が互いに直接的に結合する、または正孔移動性および電子移動性の両方が増加する構造が存在する、グループ3の単位を含んでいてもよい。これらの単位のいくつかは、発光体として機能し、発光カラーを緑、黄色または赤色にシフトさせてもよい。よって、これらの使用は、例えば、もともと青色を発光するポリマーから他の発光カラーをつくるのに適切である。
グループ4の構造単位は、室温でさえも三重項状態から高効率で発光する(つまり電子蛍光よりも電子燐光を示し、これはしばしばエネルギー効率の増加を引き起こす)ことができるものである。とりわけ、この目的で適切であるのは、36よりも多い原子番号を有する重原子を含む化合物である。好ましい化合物は、dまたはf遷移金属を含む化合物であり、これは上記の条件を満たす。ここで、特に好ましくは、第8〜10属の元素(Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt)を含む対応する構造単位である。本発明による使用可能なポリマーの有用な構造単位は、例えば、WO02/068435A1、WO02/081488A1、EP1239526A2およびWO2004/026886A2で開示される、例えばさまざまな錯体である。対応するモノマーは、WO02/068435A1およびWO2005/042548A1に開示される。
グループ5の構造単位は、一重項から三重項状態への遷移を改良するものであり、グループ4の構造要素に関連して使用され、これらの構造要素の燐光特性を改良するものである。この目的で有用な単位は、特にカルバゾールおよび架橋カルバゾール二量体単位であり、例えばWO2004/070772A2およびWO2004/113468A1に開示される。加えて、この目的で有用なのは、ケトン、ホスフィンオキシド、スルホキシド、スルホン、シラン誘導体および類似の化合物であり、例えばWO2005/040302A1に開示される。
グループ6の構造単位は、上述で述べたように、上述の基ではない少なくとも1つのさらなる芳香族構造または別の共役構造を含むものであり、つまり電荷移動性にはわずかに影響を与えるだけであるか、有機金属錯体ではないか、または一重項三重項遷移に全く影響を与えない。この種の構造要素は、得られるポリマーの発光カラーに影響しうる。それゆえ、この単位によると、これらは発光体として使用されうる。好ましいものは、6〜40の炭素原子を有する芳香族構造、他にトラン、スチルベンまたはビススチリルアリレン誘導体であり、これらはそれぞれ1以上のラジカルRによって置換されていてもよい。特に好ましくは、1,4−もしくは9,10−アントリレン、1,6−、2,7−もしくは4,9−ピレニレン、3,9−もしくは3,10−ペリレニレン、4,4’−トラニレン、4,4’−スチルベニレン、ベンゾチアジアゾールおよび対応する酸化物誘導体、キノキサリン、フェノチアジン、フェノキサジン、ジヒドロフェナジン、ビス(チオフェニル)アリーレン、オリゴ(チオフェニレン)、フェナジン、ルブレン、ペンタセンまたはペリレン誘導体(これらは置換されていてもよい)が導入されたものであり、好ましくは、共役のプッシュプル(push−pull)系(ドナーおよびアクセプター置換基により置換された系)、または好ましくは置換されたスクアリンもしくはキナクリドンのような系である。
グループ7の構造単位は、6〜40の炭素原子を有する芳香族構造を含む単位であり、典型的にはポリマー骨格として使用される。これらは、例えば、4,5−ジヒドロピレン誘導体、4,5,9,10−テトラヒドロピレン誘導体、フルオレン誘導体、9,9’−スピロビフルオレン誘導体、フェナントレン誘導体、9,10−ジヒドロフェナントレン誘導体、5,7−ジヒドロジベンゾオキセピン誘導体、ならびにシス−およびトランス−インデノフルオレン誘導体であり、さらに1,2−、1,3−もしくは1,4−フェニレン、1,2−、1,3−または1,4−ナフチレン、2,2’−、3,3’−もしくは4,4’−ビフェニリレン、2,2’’−、3,3’’−もしくは4,4’’−ターフェニリレン、2,2’−、3,3’−もしくは4,4’−ビ−1,1’−ナフチリレン、または2,2’’’−、3,3’’’−もしくは4,4’’’−クォーターフェニレン誘導体である。
好ましいグループ7の構造単位は、以下の式(7a)〜(7o)の構造単位である。
式中、R、m、n、oおよびは、それぞれ上記に記載のとおりであってよい。
(7a)〜(7o)において、点線は、ポリマーにおいて隣接する構造単位への可能な結合を示す。式に2つの点線が存在する場合に、構造単位は1つまたは2つ、好ましくは2つ、の隣接する構造単位への結合を有する。4つ以上の点線が式(式(7g)、(7h)および(7j))に存在する場合、構造単位は、1つ、2つ、3つまたは4つ、好ましくは2つ、の隣接する構造単位への結合を有する。これらは、独立に、同一または異なり、オルト、メタまたはパラ位で、配置されていてよい。
クループ8の構造単位は、ポリマーの膜のモルホロジーおよび/またはレオロジーに影響を与えるものであり、例えば、シロキサン、アルキル鎖またはフッ素化基であり、特に、硬いもしくは柔軟性のある単位、液晶形成単位または架橋可能基も挙げられる。
好ましくは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)および/または(XVI)の構造単位の他に、同時に、グループ1〜8から選択される1以上の単位をさらに含む本発明のポリマーである。1つのグループから1超のさらなる構造単位が同時に存在することも同様に好ましい。
好ましくは、式(I)、(Ia)、(Ib)、(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI)、(VII)、(VIIIa)、(VIIIb)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)および/または(XVI)の構造単位の少なくとも1つの他に、グループ7の単位を含む本発明のポリマーである。
同様に、本発明による使用可能なポリマーが、電荷輸送または電荷注入を改善する単位、つまりグループ1および/または2の単位、を含むことも好ましい。
さらに特に好ましくは、本発明による使用可能なポリマーがグループ7の構造単位およびグループ1および/または2の単位を含むときである。
本発明による使用可能なポリマーは、(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位のホモポリマー、またはコポリマーである。本発明による使用可能なポリマーは、直鎖または分岐状であり、好ましくは直鎖状である。本発明によるコポリマーは、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の1つ以上の構造単位の他に、上述のグループ1〜8の1つ以上のさらなる構造単位を潜在的に含んでいてもよい。
本発明によるコポリマーは、ランダム、交互またはブロック構造を有していてもよく、その他これらの2つ以上の構造を交互に有していてもよい。より好ましくは、本発明によるコポリマーは、ランダムまたは交互構造を有している。より好ましくは、コポリマーは、ランダムまたは交互コポリマーである。ブロック構造を有するコポリマー得られる方法およびこの目的で特に好ましい構造要素は、例えばWO2005/014688A2に詳細に開示される。これは、参照により、本出願に組み入れられる。同様に、ポリマーがデンドリマー構造を有していてもよいことがここで再び強調される。
本発明による使用可能なポリマーは、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位を含み、1つ以上のモノマー種のポリマー化によって通常調整され、ポリマーにおいて、少なくとも1つのモノマーが式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位のもととなる。好ましいポリマー化反応は、当業者に知られており、文献に開示されている。特に適切で好ましい、C−CおよびC−N結合に導くポリマー化反応は、以下のとおりである。
(A)スズキ重合、
(B)ヤマモト重合、
(C)スティル(STILLE)重合、
(D)ヘック(HECK)重合、
(E)ネギシ重合、
(F)ソノガシラ重合、
(G)ヒヤマ重合、および
(H)ハートウィグ−ブッフバルト(HARTWIG−BUCHWALD)重合。
それらの方法により重合が行われうる方法およびその後、反応媒体から分離され、精製されうる方法は、当業者に知られており、文献に開示されている(例えば、WO2003/048225A2、WO2004/037887A2およびWO2004/037887A2)。
C−Cカップリングは、スズキカップリング、ヤマモトカップリングおよびスティルカップリングの基から選択されることが好ましく、C−NカップリングはHARTWIG−BUCHWALDによるカップリングが好ましい。
本発明による使用可能なポリマーの合成において、対応する式(MI)のモノマーを使用することが可能である。
式中、Ar、ArおよびArは、式(I)の構造単位に関して記載のとおりであってよい。
本発明のポリマーにおいて、式(P−I)の構造単位に導く式(MI)のモノマーは、対応する置換基を有し、このモノマー単位をポリマーに組み入れさせる2つの位置での適切な官能性を有する化合物である。よって、式(MI)のこれらのモノマーは、同様に、本発明の内容の一部を形成する。基Yは、同一または異なり、重合化反応に適切な脱離基であり、モノマー単位をポリマー化合物に組み入れることが可能となる。好ましくは、Yは、同一または異なり、ハロゲン、O−トシレート、O−トリフラート、O−スルホナート、ホウ酸エステル、部分的フッ素化シリル基、ジアゾニウム基および有機スズ化合物の分類から選択される化学官能性である。
式(P−VIIIa)および/または(P−VIIIb)の構造単位を調製するための対応するモノマーは、同様に、式(MI)で定義される脱離基Yによって点線の置き換えが生じる。
本発明による配位子として使用するためのポリマーは、上記のアニオン性配位基を含んでなるモノマーから形成されていてもよい。さらに、ポリマーの末端基はアニオン性配位基を有していてもよい。
モノマー化合物の基本構造は、標準的な方法(例えば、フリーデル−クラフツアルキル化またはアクリル化)によって官能化されうる。さらに、基本構造は、標準的な有機化学の方法によりハロゲン化されうる。ハロゲン化化合物は、所望により、さらに追加の官能化ステップで転化されうる。例えば、ハロゲン化化合物は、直接、またはボロン酸誘導体もしくは有機スズ誘導体に転換後、ポリマー、オリゴマーまたはデンドリマーへの転換のための開始物質として使用されうる。
前述の方法は、当業者に知られた反応からの単なる選択であり、当業者はこれらを発明的技法を要せずに、使用して、本発明の化合物を合成することができる。
本発明による使用可能なポリマーは、純物質、またはさらなるポリマー、オリゴマー、デンドリマーもしくは低分子量物質と合わさった混合物として、使用されうる。低分子量物質は、本発明において、100〜3000g/モル、好ましくは200〜2000g/モルの範囲の分子量を有する化合物を意味するものと解される。これらのさらなる物質は、例えば、電子物性を改良するか、それらを放出することができる。混合物は、上記および下記の、少なくとも1つの重合成分を含んでなる混合物に関する。このように、式(P−I)、(P−Ia)、(P−Ib)、(P−II)、(P−III)、(P−IV)、(P−V)、(P−VI)、(P−VII)、(P−VIIIa)、(P−VIIIb)、(P−IX)、(P−X)、(P−XI)、(P−XII)、(P−XIII)、(P−XIV)、(P−XV)および/または(P−XVI)の構造単位を有する1つ以上の本発明のポリマーおよび所望によりさらなるポリマーと1つ以上の低分子量物質との混合物からなる1つ以上のポリマー層を製造することが可能である。
用語「第13〜15族の金属錯体の主族(main group)」は、IUPACによる第13〜15族の金属、つまりアルミニウム、ガリウム、インジウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、タリウム、ヒ素、アンチモン、ビスマス、またはそれらの混合物を意味するものと解される。第14および15族の金属、つまりケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマスが好ましく、より好ましくはスズおよび/またはビスマスであり、最も好ましくはビスマスである。
本発明のさらに好ましい形態において、本発明による使用のための金属錯体の金属原子は、ビスマス、スズ、およびそれらの混合物を含む群から選択され、特に好ましくはビスマスである。
好ましい形態において、金属錯体は、単核、二核もしくは多核、金属錯体である。特に、固体状態の金属錯体は、多核金属錯体の形態であってよい。
好ましい形態において、少なくとも1つの配位子Lは、2つの金属の間の橋渡しをする配置である。
好ましい形態において、金属錯体は、経験式(empirical formula)M(M=金属、およびL=配位子)を有し、ここで両方の金属およびそれぞれの配位子は、独立に上述の定義から選択されてよい。
金属錯体が、構造ML(式中、M=金属原子、L=配位子、およびm=1〜10であり、mが1超の場合、全てのLは互いに独立である)を有していてもよい。これらの金属錯体は、スズおよびビスマスの場合に特に好ましく、この場合に、mは、好ましくは、スズではm=2、または2、4、ビスマスでは3または5であり、酸化状態による。
本発明の別の形態において、金属錯体は、構造MLL’を有する。式中、上述のようにM=金属、L=配位子、およびL’=Lとは異なる配位子であり、アリール、ヘテロアリール、ハロアリールおよびハロへテロアリールの群から選択される。ここで、nは0〜3であってよく、n>1の場合に、それぞれのL’は他と独立に選択される。これらの金属錯体は、特に、スズおよびビスマスの場合に好ましい。この場合に、スズではn=2であり、ビスマスでは酸化状態により1または3であり、n=0が好ましい。
より好ましくは、主族金属錯体は、ビスマスを含む。特に好ましくは、ビスマス−主族金属錯体である。
理論によって拘束されないが、酸化状態IIのものは、選択される配位子の機能として、パドル−ホイール構造を有していてよい。
理論によって拘束されないが、酸化状態III(ML=3)のものは、パドル−ホイール構造を有さない。固体状態でのこれらの化合物は、一般に、単核〜多核の形態である。
酸化状態Vのものは、特に酸化状態Vのビスマスの主族金属錯体の形態において、WO2013/182389A2に詳細に開示される構造を有していてよい。
上述の構造および金属錯体の式のいくつかは、非架橋の錯体、つまり配位子が金属原子にのみ結合している錯体、に関するものである。好ましくは、金属錯体は、架橋された形態であってよい。これらの形態において、上記で非架橋錯体として示された構造は、部分構造とみなされてよい。
本発明の錯体における金属の割合は、幅広い範囲であってよい。有利には、金属に対する配位子の重量比が10000:1〜10:1、好ましくは4000:1〜20:1、より好ましくは2000:1〜30:1、特別に好ましくは1500:1〜50:1の範囲であってよい。より多くまたは少ない比率での金属の使用は可能であるが、組成物、それから得られる機能層、またはそれらの層を含んでなる光電子素子部品の効率が、この場合において、予想外に減少する。
本発明は、さらに、金属錯体を調製する方法に関するものであり、トリアリールアミン基を有する配位子が第13〜15族の金属原子を含んでなる金属化合物と接触させることを特徴とする。
金属錯体を配位子に接触させる方法は、この状況において重要ではない。例えば、配位子の溶液が、金属化合物の溶液と混合されていてもよい。さらに固体の配位子を金属化合物の溶液に接触させることも可能である。また、固体の金属化合物が、少なくとも1つの配位子を含んでなる溶液に導入されていてもよい。また、気体の金属化合物が気体の配位子に接触させることも可能である。好ましくは、配位子および金属化合物の溶液を製造することである。金属化合物に関して、主な制限はなく、アリール−金属化合物、例えば式M(Ar)、ここでArは芳香族ラジカル、好ましくはベンゼンまたはトルエン、であることが好ましい。反応は、60℃より上、好ましくは80℃より上の温度で行われることが好ましく、金属化合物、例えば式Ar、から放出される残留物が反応混合物から分離されうる。
非常に概略的な形式において、反応例は以下の反応式によって示されうる。
n=1、2、3、4、…である。
上記のスキームは比較的粗い。ビスマス原子の3つの配位子は、通常、同一の2つめのビスマス原子と同時に反応しないからである。代わりに、架橋が起こる。トリアリール配位子は、2つより多くの配位基を有していてよく、架橋のレベルは対応して調整されうる。
転化は温度によって制御されうる。そして、比較的粘性を有していてもよい溶液を保存することができる。架橋や溶解性の顕著な低下へ導く反応は、高温で行われうる。
上述の反応スキームから、自由配位子は、酸の形態、例えばカルボン酸として、使用され、反応によってアニオン型に転換されることがわかる。
第13〜15族の金属原子の使用によって、好ましくはp−ドーピングを達成する。
本発明は、さらに、本発明による金属錯体を少なくとも1つ含んでなる溶液または配合物に関するものである。そのような溶液が調製されうる方法は、上記または下記に示される。
これらの溶液は、例えば表面コーティング方法(例えば、スピンコーティング)または印刷方法(例えば、インクジェット印刷)により、薄いポリマー層を製造するために使用されうる。
適当で好ましい溶媒は、例えば、トルエン、アニソール、o−、m−またはp−キシレン、メチル安息香酸、メシチレン、テトラリン、ベラトロール、THF、メチル−THF、THP、クロロベンゼン、ジオキサン、フェノキシトルエン、特に3−フェノキシトルエン、(−)−フェンコン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、1−メチルナフタレン、2−メチルベンゾチアゾール、2−フェノキシエタノール、2−ピロリジノン、3−メチルアニソール、4−メチルアニソール、3,4−ジメチルアニソール、3,5−ジメチルアニソール、アセトフェノン、α−テルピネオール、ベンゾチアゾール、ブチルベンゾエート、クメン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロヘキシルベンゼン、
デカリン、ドデシルベンゼン、安息香酸エチル、インダン、安息香酸メチル、NMP、p−シメン、フェネトール、1,4−ジ−イソプロピルベンゼン、ジベンジルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、2−イソプロピルナフタレン、ペンチルベンゼン、ヘキシルベンゼン、ヘプチルベンゼン、オクチルベンゼン、1,1−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、またはこれらの溶媒の混合物である。好ましい溶媒は、特にエーテルおよび/またはエステルである。
本発明は、溶液から処理される1つ以上の層および低分子量物質の蒸着により製造される層が存在していてもよい、いわゆるハイブリッド素子を含んでいてもよい。
本発明の金属錯体は、電子もしくは光電子素子、またはそれらの製造に使用されうる。
よって、本発明は、さらに、電子素子または光電子素子、好ましくは有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)、有機電界効果トランジスタ(OFET)、有機集積回路(O−IC)、有機薄膜トランジスタ(TFT)、有機太陽電池(O−SC)、有機レーザーダイオード(O−laser)、有機光起電力(OPV)要素もしくは素子、または有機光受容器(OPC)、より好ましくは有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)における、本発明による金属錯体の使用を提供するものである。
上述のハイブリッド素子の場合に、有機エレクトロルミネッセンス素子と共に、統合されたPLED/SMOLED(ポリマー発光ダイオード/小分子有機発光ダイオード)システムが挙げられる。
OLEDが製造される方法は当業者に知られており、例えば、WO2004/070772A2に一般的な方法として詳細に開示されており、これはそれぞれのケースに適切に適合されるべきである。
上述のように、本発明による組成物は、このように製造されるOLEDまたはディスプレイのエレクトロルミネッセンス材料として、非常に適している。
本発明の意味において、エレクトロルミネッセンス材料は、活性層として用途を見出すことができる材料を意味する。「活性層」は、層が電子分野の用途で光を発することができる(発光層)、および/または層が、正および/または負の電荷の注入および/または輸送を改良する(電荷注入または電荷輸送層)ことを意味する。
それゆえ、本発明は、好ましくは、本発明による金属錯体のOLEDにおける、特にエレクトロルミネッセンス材料としての使用を提供するものである。
本発明はさらに、1以上の活性層を有し、少なくとも1つの活性層が本発明の金属錯体を含んでなる、電子素子または光電子素子部品、好ましくは有機エレクトロルミネッセンス素子(OLED)、有機電界効果トランジスタ(OFET)、有機集積回路(O−IC)、有機薄膜トランジスタ(TFT)、有機太陽電池(O−SC)、有機レーザーダイオード(O−laser)、有機光起電力(OPV)要素もしくは素子、および有機光受容器(OPC)、より好ましくは有機エレクトロルミネッセンス素子を提供するものである。活性層は、例えば発光層、電荷輸送層および/または電荷注入層であってよい。
より好ましくは、活性層は架橋された金属錯体を含んでなる本発明の組成物を含んでいてよい。
架橋は、特に、溶解性が下がったことによって検知される。この目的で、溶媒、好ましくはトルエン、を層に、例えばスピンコートによって塗布することができる。溶媒を取り除いた後、処理前後の層厚が比較されうる。層厚が5%よりも多く減少した場合に、層は可溶である。検知は好ましくは30℃で行われ、好ましくは2時間の溶媒接触を行う。
本出願の文章および以下に続く例において、主な目的は、本発明による組成物のOLEDおよび対応するディスプレイに関する使用である。この記載の制限にもかかわらず、当業者は、発明的技法を要せずに、本発明による組成物を、同様に他の電子素子におけるさらなる上述の使用のために、半導体として使用することが可能である。
以下の実施例により本発明を詳細に説明するが、それらによって本発明を限定することを意図しない。特に、実施例の基礎を形成する定義された化合物のための、そこで開示される特徴、特性および利点は、詳細に述べられていない他の化合物に応用可能であり、反することが記載されていない限り、請求項の保護の範囲である。
実施例:
全ての合成は、特に断りのない限り、乾燥溶媒中で、アルゴン雰囲気下で行われる。
パートA:モノマーの調製
A.1 Am1の調製
3−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)安息香酸[328−67−6](8.79g、40mmоl)、ピナコール4−(ジフェニルアミノ)フェニルボロン酸[267221−88−5](17.85g、48mmоl)、炭酸セシウム(32.64g、100mmоl)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]二塩化パラジウム[72287−26−4](234mg、3.2mmоl)が、120mlのジオキサンおよび30mlのエタノールの混合物中で、8時間、還流加熱される。冷却後、混合物はセライトを通して濾過され、溶媒はロータリーエバポレーターで除去される。残留物は酢酸エチルおよび1Nの塩酸水溶液(1:1 v/v)の混合物中に採取される。相分離され、有機相は飽和塩化ナトリウム溶液で3回洗浄され、硫酸マグネシウムで乾燥され、ロータリーエバポレーターで溶媒が除去される。残留物はカラムクロマトグラフィ(逆相、溶離混合物:ジクロロメタン/メタノール/酢酸(90:8:2 v/v))によって精製される。還流下での乾燥によって、約99.5%(H NMRによる)の純度である無色の粉体として、14.0g(理論値の81%)の生成物が得られる。
同様の方法で以下の化合物を調製することができる。
A.2 Br1の調製
150mlのテトラヒドロフラン中の4’−(ジフェニルアミノ)−5−(トリフルオロメチル)ビフェニル−3−カルボン酸(12.7g、29mmоl)の初期投入量に、氷で冷却しながら、部分的に、N−ブロモサクシンイミド(10.5g、59mmоl)が添加される。氷が取り除かれ、混合物は18時間撹拌される。溶媒はロータリーエバポレーターで除去される。残留物はカラムクロマトグラフィ(逆相、溶離混合物:ジクロロメタン/メタノール/酢酸(90:8:2 v/v))によって精製される。還流下での乾燥によって、約99.8%(HPLCによる)の純度である無色の粉体として、15.3g(理論値の89%)の生成物が得られる。
同様の方法で以下の化合物を調製することができる。
パートB:ポリマーの調製
パートAで調製されたモノマーを使用する本発明のポリマーP1の調製
本発明のポリマーP1は、以下に示される構造単位から、WO2003/048225に開示された方法によって、スズキカップリングによって調製される。重合化の後、WO03/048225に開示された方法で精製が行われる前は、反応溶液のpHは、pH2〜3に調整される。このように調製されたポリマーP1は、脱離基を除去した後、報告されるパーセンテージ(パーセンテージ=モル%)で構造単位を含む。
P1(M=58000):
さらなる例は、P1と同様に調製される。
比較ポリマーV1〜5は、WO2003/048225と同様に調製される。
パートC:素子例
本発明のポリマーおよびビスマス化合物の混合物は、溶液から処理され、ベーキング後、優れた正孔注入および正孔輸送特性を有する不溶層となる。それゆえ、それらはOLEDの正孔注入層として、非常に適切である。表C1は、使用されるビスマス化合物を示し、これはBetapharma(Shanghai)Co.,Ltdから購入された。
表C1:使用されるビスマス化合物
ポリマーおよびビスマス化合物の質量比は、ポリマーの各3つのCOOH基に対して、約1.1ビスマス原子であるように選ばれる。比較しやすいように、比較ポリマーV1〜V5の間の質量比は、対応する本発明の混合物の比と同じである。
架橋後の本発明の混合物が完全に不溶層であるか否かは、WO2010/097155と同様に試験される。
表D1は、WO2010/097155に記載された洗浄テスト後の当初20nmの残留層厚を示す。層厚の減少がない場合、ポリマーおよびビスマス化合物の混合物は不溶であり、架橋が不十分ではない。
表C2
洗浄テスト後の当初20nmの残留層厚のチェック
表C2からわかるように、本発明のポリマーP1、P2、P3、P4およびP5を含んでなる本発明の混合物は、180℃で完全に架橋する。一方、比較ポリマー(V1〜V5)の混合物で形成された層の大半は、洗い流されていた。
このような溶液ベースのOLEDの製造については文献(例えばWO2004/037887およびWO2010/097155)に既に多く開示されている。この方法は、この後(層の厚さや材料で異なる)に記載される状況に合致する。本発明によるポリマーおよびビスマス化合物の本発明による混合物は、2つの異なる層の配列において使用される。
構造Aは以下:
−基板
−ITO(50nm)
−正孔注入層(HIL)(100nm)
−カソード
構造Bは以下:
−基板
−ITO(50nm)
−HIL(20nm)
−正孔輸送層(HTL)(40nm)
−発光層(EML)(30nm)
−電子輸送層(ETL)(20nm)
−カソード
使用される基板は、膜厚50nmの構造化ITO(酸化インジウムスズ)で被覆されるガラス基板である。異なる層が構造AまたはBと同様のガラス基板に適用される。
使用される正孔注入層は、ポリマーおよびビスマス化合物で構成される本発明による混合物、ならびに比較例の混合物であり、それぞれトルエンに溶解される。そのような溶液の典型的な固体含有量は、20nm〜200nmの層厚がスピンコートによって達成される場合に、5〜20g/lである。層は不活性ガス雰囲気、今回のケースではアルゴン、でスピンコートされ、180℃で60分間ベークされる。
構造Bにおいて、正孔輸送層は、空チャンバー内で熱蒸着されることにより形成される。本発明のケースにおいて使用される材料は、表C3に示される。
表C3:
真空から処理される正孔輸送材料の構造式
発光層は、常に、少なくとも1つのマトリックス材料(ホスト材料)および発光ドーパント(発光体)で構成される。構造Bにおいて、発光層は、空チャンバー内で熱蒸着されることにより形成される。この層は、1超の材料からなっていてよく、材料は、特定の体積比において共蒸着により互いに添加される。M1:ドーパント(95%:5%)の形で与えられる場合、ここでは、M1とトーパント材料とが層中に95%:5%の体積比率で存在することを意味する。
本発明ケースにおいて使用される材料は、表C4に示される。
表C4:
発光層において使用される材料の構造式
正孔ブロック層および電子輸送層の材料は、同様に、真空チャンバー内で熱的蒸着によって適用され、表C5に示される。正孔ブロック層は、ETM1からなる。電子輸送層は、2つの材料ETM1およびETM2からなり、これらはそれぞれ体積比で50%で互いに共蒸着により添加される。
表C5:
使用されるHBLおよびETL材料
カソードは、100nm厚のアルミニウム層の熱的蒸着によって形成される。
OLEDの厳密な構造は、表C6に示される。HILの列は、使用されるポリマー、および層がベークされ、所望により架橋される温度が示される。
表C6:
OLEDの構造
OLEDは、標準的な方法であることを特徴とする。この目的で、エレクトロルミネッセンススペクトル、ランバート発光特性を仮定する電流−電圧−輝度特性線(IUL特性線)、および構造Bの場合に(駆動)寿命が決定される。IUL特性線は、駆動電圧(V)および特定の輝度における外部量子効率(%で表示)のようなパラメーターを決定することに使用される。1000cd/mにおけるLD80は、初期輝度1000cd/mのOLEDが、初期輝度の80%、つまり800cd/mに低下するまでの寿命である。
異なるOLEDの特性を、表C7aおよびbにまとめる。
表C7a−b:
OLEDの特性
表C7aは、本発明による混合物(ポリマーP1〜P5)から作成された部品の電圧が、非架橋であり、かつドーピングできない同等のもの(ポリマーV1〜V5)に比べて、顕著に低いことを示す。よって、本発明による混合物は、OLEDの作動電圧を低下させる正孔注入材料として適している。
表C7bは、本発明による混合物の使用が、部品の特性を改善することにつながることを示す。

Claims (13)

  1. 金属原子としてビスマスおよび少なくとも1つの配位子を有する金属錯体であって、
    前記配位子が、前記金属原子が配位される少なくとも1つの酸素を有する、少なくとも1つのアニオン性配位基であり、かつ前記配位子が、式(P−I)のトリアリールアミン基である少なくとも1つの構造単位を含んでなるポリマーであり:
    (式中、
    Ar 、Ar およびAr は、出現毎に同一であるかまたは異なり、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、
    Rは、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、Cl、Br、I、N(R 、CN、NO 、Si(R 、B(OR 、C(=O)R 、P(=O)(R 、S(=O)R 、S(=O) 、OSO 、1〜40の炭素原子を有する直鎖のアルキル、アルコキシもしくはチオアルコキシ基、または2〜40の炭素原子を有するアルケニルもしくはアルキニル基、または3〜40の炭素原子を有する、分岐もしくは環状の、アルキル、アルコキシもしくはチオアルコキシ基(これらのそれぞれは、1以上のラジカルR によって置換されていてもよく、ここで1以上の隣接しないCH 基は、R C=CR 、C≡C、Si(R 、C=O、C=S、C=NR 、P(=O)R 、SO、SO 、NR 、O、SまたはCONR によって置き換えられていてもよく、かつ1以上の水素原子はD、F、Cl、Br、IまたはCNによって置き換えられていてもよい)、または5〜60の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR によって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、または5〜60の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルR によって置換されていてもよい、アリールオキシもしくはヘテロアリールオキシ基、または5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルR によって置換されていてもよい、アラルキルもしくはヘテロアラルキル基、または10〜40の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルR によって置換されていてもよい、ジアリールアミノ基、ジヘテロアリールアミノ基もしくはアリールヘテロアリールアミノ基であり、ここで2以上のラジカルRがともに単環状もしくは多環状の、脂肪族、芳香族および/またはベンゾ縮合環系を形成していてもよく、
    は、出現毎に同一であるかまたは異なり、H、D、F、または1〜20の炭素原子を有する、脂肪族、芳香族および/またはヘテロ芳香族ヒドロカルビルラジカル(これは1以上の水素原子がFによって置き換えられていてもよい)であり、2以上の置換基R が、単環状もしくは多環状の、脂肪族もしくは芳香族環系を形成していてもよく、
    ここで、構造単位(P−I)中の基Ar 、Ar およびAr は、少なくとも1つのアニオン性配位基によって置換されていてもよい)、かつ
    前記ポリマーが、式(P−I)の構造単位とは異なる、以下の式(P−XVII)の構造単位をさらに少なくとも1つ含む:
    (式中、
    Ar 11 は、1以上のラジカルRまたは1つのアニオン性配位基によって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、ここでRは上記に記載のとおりであり、かつ
    点線は、ポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す)
    ものである、金属錯体。
  2. 配位子中の少なくとも1つのアニオン性配位基が、式(K−I)の構造を含んでなることを特徴とする、請求項に記載の金属錯体。
    (式中、R11およびR12は、それぞれ独立に、酸素、硫黄、セレニウム、NHまたはNR13(ここで、R13はアルキルおよびアリールを含んでなる群から選択され、配位子中の他の基に結合されていてもよい)であってよく、点線はアニオン性配位基の配位子への結合を示す)
  3. 前記配位子が、少なくとも2つの空間的に遠く離れたアニオン性配位基を含んでなり、それを介して2つの金属原子が錯体化されうることを特徴とする、請求項1または2に記載の金属錯体。
  4. 配位子中の少なくとも1つのアニオン性配位基が式(K−II)の構造によって示されることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属錯体。
    (式中、R11およびR12は、それぞれ独立に、酸素、硫黄、セレニウム、NHまたはNR13(ここで、R13はアルキルおよびアリールからなる群から選択され、配位子中の他の基に結合されていてもよい)であってよく、Vは、5〜40の芳香族環原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、芳香族もしくはヘテロ芳香族環系、1〜40の炭素原子を有し、それぞれのケースにおいて1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アルキレン基(ここで、1以上の隣接しないCH基はRC=CR、C≡C、Si(R)、C=O、C=S、C=NR、P(=O)R、SO、SO、NR、O、SまたはCONRによって置き換えられていてもよく、かつ1以上の水素原子はD、F、Cl、Br、IまたはCNによって置き換えられていてもよい)から選択される結合または結合基であり、ここでラジカルRは請求項1に記載のとおりであり、点線はアニオン性配位基のトリアリールアミン基への結合を示す)
  5. ラジカルVが、単結合、または6〜24の炭素原子を有するアリーレン基および3〜24の炭素原子を有するヘテロアリーレン基(これらのそれぞれは1以上のラジカルRによって置換されていてもよい)、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11もしくは12の炭素原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、アルキレン基から選択される結合基(ここで、ラジカルR請求項1に記載のとおりである)であることを特徴とする、請求項に記載の金属錯体。
  6. 配位子が、以下の式(L−P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでなるポリマーであることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の金属錯体。
    (式中、
    Ar、ArおよびArは、それぞれ、出現毎に同一であるかまたは異なり、請求項1に記載のとおりであり、Kは、アニオン性配位基であり、
    v=0、1、2、3、4、5、6または7、
    w=0、1、2、3、4、5、6または7、および
    x=0、1、2、3、4、5、6または7、
    ここで、v、wおよびxの合計が1以上であり、かつ
    点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示す)
  7. Arが、式(P−I)および/または(L−P−I)に示される窒素原子の位置を基準として、少なくとも1つのオルト位で、Arによって置換されている(ここで、Arは、5〜60の芳香族環原子を有し、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系であり、Rは請求項に記載のとおりであり、ラジカルArは1以上のアニオン性配位基によって置換されていてもよい)ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属錯体。
  8. 前記ポリマーが、以下の式(P−Ia)または以下の式(L−P−Ia)の構造単位から選択される、式(P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでなることを特徴とする、請求項に記載の金属錯体。
    (式中、
    Ar、Ar、Ar、ArおよびRは、請求項1および請求項7に記載のとおりであり、Kは、アニオン性配位基を示し、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、
    q=0、1、2、3、4、5または6、
    X=CR、NR、SiR、NR、CK、NK、SiK、CRK、SiRK、O、S、C=Oまたは(P=O)Rここで、Rは請求項1に記載のとおりであ、Kは、アニオン性配位基を示し、
    r=0または1、
    v=0、1、2または3、
    y=0、1、2または3、
    ここで、vおよびyの合計は1以上である)
  9. 前記ポリマーが、以下の式(P−Ib)または以下の式(L−P−Ib)の構造単位から選択される、式(P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでなることを特徴とする、請求項に記載の金属錯体。
    (式中、
    Ar、Ar、Ar、ArおよびRは、請求項1および7に記載のとおりであ、Kは、アニオン性配位基を示し、点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、
    m=0、1、2、3または4、
    n=0、1、2または3、
    sおよびtは、それぞれ0または1、ただし(s+t)の合計は1または2であり、
    v=0、1、2または3、
    y=0、1、2または3、
    ここで、vおよびyの合計は1以上である)
  10. 前記ポリマーが、以下の式(P−VIIIa)の構造単位および/または以下の式(P−VIIIb)の構造単位から選択される式(P−I)の構造単位を少なくとも1つ含んでなることを特徴とする、請求項に記載の金属錯体。
    (式中、
    zは1、2または3であり、Ar〜Arは、出現毎に同一であるかまたは異なり、1以上のラジカルRによって置換されていてもよい、単環状もしくは多環状の、芳香族またはヘテロ芳香族環系(ここで、Rは請求項1に記載のとおりであ)であり、
    点線はポリマー中の隣接する構造単位への結合を示し、
    ここで、構造単位(P−VIIIa)および/または(P−VIIIb)中のAr、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Ar、Arは、1以上のアニオン性配位基によって置換されていてもよい)
  11. 1以上の溶媒中に、請求項1〜10のいずれか一項に記載の金属錯体を少なくとも1つ含んでなる、溶液または配合物。
  12. 電子または光電子素子における、請求項1〜10のいずれか一項に記載の金属錯体の使用。
  13. 1以上の活性層を有する、電子または光電子部品であって、これらの活性層の少なくとも1つが、請求項1〜1のいずれか一項に記載1以上の金属錯体を含んでなる、電子または光電子部品。
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