JP6781531B2 - 椅子 - Google Patents
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Description
フレーム部は、座部及び支持部等を支持する連結部材と、脚部材とで構成されている。脚部材の下端は、床取付部材で床面に固着され、脚部材の側部は、壁取付部材によってシート取付レール等を介して側壁に固着されている。つまり、このフレーム部は、床及び壁を利用して片持状態で支持されている。
また、この椅子の近傍の人は、この椅子の手掛部材に手や肘を掛けることができる。
椅子の設計段階や使用段階等において、背もたれ部にコネクタ部を取付ける位置を、使用者に使いやすいように左右方向に調節することがある。しかしながら、コネクタ部には配線が接続されていて、コネクタ部を取付ける位置を調節するたびに配線の引き回し方法を検討するのは多大な労力を要する。
本発明の椅子は、上下方向に延びる脚部本体を有し、下方の端部が床面に接地する脚部を左右方向に離間した状態で一対のみ備え、前記脚部本体に設けられ、前記脚部により前記床面よりも上方となるように支持される座部と、前記脚部本体の上方の端部に設けられた背もたれ部と、配線が接続され、前記背もたれ部の上方の端部に取付けられたコネクタ部と、内部に前記配線が挿通可能であり、前記脚部の上方の端部の後方に左右方向に延びるように設けられたダクト部と、を備え、前記脚部の下方の端部から前記背もたれ部の上方の端部までの上下方向の長さは750mm〜1000mmで、前記脚部の下方の端部から前記座部の上方の端部までの上下方向の長さが500〜700mmであることを特徴としている。
この発明によれば、コネクタ部にプラグ等の外部端子を接続する作業が椅子に座る使用者の顔に近い位置でできるため、作業性が良くなる。また、コネクタ部を取付ける位置の近くにダクト部が設けられるとともに、このダクト部が左右方向に延びている。したがって、コネクタ部を取付ける位置を左右方向に調節しても、ダクト部に配線を挿通して配線を左右方向に容易に引き回すことができる。
また、座部に短時間腰を掛けるのに適した椅子であることから、一定時間内により多く
の使用者が使用でき、椅子の使用者回転率を高めることができる。
この発明によれば、背もたれ部を押す力を接続部材で支持して、この力がダクト部に作
用するのを抑えることができる。ダクト部を背もたれ部の近くに、椅子の外形が大きくな
るのを抑えてコンパクトに配置することができる。
この発明によれば、コネクタ部が背もたれ部から見やすい位置となり、コネクタ部に外部端子を接続する作業がしやすい。
この発明によれば、配線を床面近くまで配線カバーの内部で引き回すことができる。
図1及び2に示すように、本実施形態の椅子1は、下方の端部が床面Gに接地する一対の脚部10と、脚部10に設けられた座部20と、脚部10の上方の端部に設けられた背もたれ部40と、脚部10の上方の端部の後方に設けられたダクト部60と、背もたれ部40に取付けられたコネクタ部70とを備えている。
脚部本体11及び脚支持部12には、例えば断面が矩形の角筒状の鋼管を好適に用いることができる。脚部本体11は、脚支持部12の後方の端部に溶接等により接合されている。脚支持部12の前方の端部の下面、及び後方の端部の下面には、床面Gに接触する接触面13aを底面に有するアジャスタ13がそれぞれ取付けられている。
脚支持部12の前面及び後面には、脚支持部12が壁面等に当たった時の傷付きを防止するための保護部材12aが取付けられている。保護部材12aは、樹脂やゴム等で形成することができる。
一対の脚部10は、左右方向Yに離間した状態で配置されている。
カバー本体15は、脚部本体11に沿って脚部本体11の下方の端部まで延びている。カバー本体15の内部には、コネクタ部70の後述する配線74が挿通可能である。凹部16は、カバー本体15に上下方向Zに間隔を開けて一対形成されている。凹部16の底部には、公知のダルマ穴16aが形成されている。カバー本体15は、例えば鋼板や樹脂等で形成することができる。
カバー本体15は、脚部本体11に取付けられたボルト17を凹部16のダルマ穴16aの幅広部に挿通し、ボルト17の頭部をダルマ穴16aの幅狭部に係合させることで、脚部本体11に取付けられている。
フレーム部21は、左右方向Yに延びる左右フレーム24と、左右フレーム24から前方に延びる前後フレーム26、27とを有し、全体として櫛歯状に形成されている。
左右フレーム24は、前述の鋼管を用いて形成することができる。左右フレーム24は、一対の脚部10の脚部本体11間に配置され、各端部が脚部本体11に溶接等により接合されている。
前後フレーム26は、ウェブ28の上方、下方の端部にフランジ29、30を取付けて構成されている。フランジ29には、上下方向に貫通する図示しない貫通孔が形成されている。
前後フレーム27は、前後方向Xに見たときにコ字形に形成され、左右フレーム24の両端部に取付けられている。前後フレーム26、27は例えば鋼板で形成され、左右フレーム24に溶接等により接合されている。
合板32は、複数の単板を繊維方向が互い違いになるように重ねたものである。合板32は、上下方向Zにほぼ直交する方向に延びる板状に形成され、下面の中央部に凹部32aが形成されている。合板32には図示しないナットが埋め込まれている。硬質クッション層33、軟質クッション層34としては、例えばチップウレタン、発泡ウレタンをそれぞれ用いることができる。クッション部22の前面、上面、及び後面は、図示はしないが防水性を有し、意匠性の高いカバーで覆われている。硬質クッション層33は合板32よりも上方に配置され、軟質クッション層34は硬質クッション層33よりも上方に配置されている。本実施形態では、クッション部22は左右方向Yに3つに分割されている(図1参照)。
前後フレーム27は、クッション部22を下方から支持している。
このように構成された座部20は、脚部本体11に左右フレーム24が接合されることで、床面G上に配置されたときに脚部10により床面Gよりも上方となるように支持される。
接続フレーム41は、前述の鋼管を用いて形成することができ、左右方向Yに延びている。接続フレーム41は、各脚部10の脚部本体11を接合している。接続フレーム41には、図示しない貫通孔が形成されている。
合板51、及び前述の合板47には図示しないナットが埋め込まれている。本実施形態では、背受け部42及び肘受け部43は左右方向Yに3つに分割されている(図1参照)。
このように、背もたれ部40は、合板47、51、及び硬質クッション層48、52を有する2層構造となっている。
蓋部44は、ダクト部60の後述する補強部材64等に、ビス止めや溶接等により接合されている。
底板61及び背板62は、左右方向Yに延びている。接続フレーム41及びダクト部60により、ダクト部60の上部に開口60aが形成される。
接続フレーム41の貫通孔及び補強部材64の貫通孔64cに挿通させたボルト66のネジ部を合板47、51のナットに係合させることで、接続フレーム41、補強部材64に背受け部42、肘受け部43が取付けられる。
このようにして、肘受け部43に切欠き43aが形成されていない部分における開口60aは肘受け部43で覆われている。そしてこのダクト部60の内部に、配線74が挿通される。
このように、ダクト部60は、左右方向Yに延びている。ダクト部60は、脚部本体11の上方の端部の後方、より詳しくは、接続フレーム41よりも後方であって肘受け部43よりも下方に設けられている。
背もたれ部40は座部20よりも上方に突出している。座部20は背もたれ部40よりも前方に突出している。脚部10の下方の端部から背もたれ部40の上方の端部までの上下方向Zの長さL2は、脚部10の下方の端部から座部20の上方の端部までの上下方向Zの長さL3の2倍以下である。より具体的には、背もたれ部40の上方の端部までの長さL2は750mm〜1000mmが好ましく、座部20の上方の端部までの長さL3は500mm〜700mmが好ましい。
ケース71とコンセントユニット73との間には、ケース71から突没可能とされた公知の構成のカバー(不図示)が配置されている。
このカバーは、ケース71内に収容されたときにコンセントユニット73のコンセント73aを覆わない。一方で、カバーをケース71から突出させカバーの端部の回転軸周りに回転させることで、コンセント73aをカバーで覆うことができる。
このようにして、肘受け部43に切欠き43aが形成された部分における開口60aは、蓋部44及びコネクタ部70で覆われている。
脚部本体11に配線カバー14を取付ける前に、配線カバー14内に配線74を挿通させる。配線カバー14のボルト17に配線カバー14のダルマ穴16aを係合させ、脚部本体11に配線カバー14を取付ける。
待合室には、図2中の拡大図に示すように、床面Gと壁面Wとの接続部に、埃や塵が溜まらないようにR幅木W10が設けられている場合がある。
この場合であっても、前述の脚支持部12よりも後方に肘受け部43が突出する長さL1をR幅木W10の幅(壁面Wから突出する長さ)よりも長くすることで、壁面Wに肘受け部43が接触したときに、R幅木W10の下方の端部に脚支持部12が干渉しにくくなる。
略立姿勢で着座するため、使用者Pが座部20に腰P1を掛ける時間は比較的短時間となる。
使用者Pは、図示しない電子機器のプラグを椅子1のコネクタ部70のコンセント73aに差し込み、電子機器に電力を供給する。コネクタ部70は背もたれ部40の上方の端部に取付けられているため、座部20に腰P1を掛けた使用者Pの顔とコネクタ部70との距離が比較的短い。
このとき、配線74は配線カバー14等に挿通されて引き回されているため、使用者Pが椅子1の座部20、背もたれ部40、及びコネクタ部70を使用する際に配線74が支障とならない。
コネクタ部70を使用しないときには、ケース71からカバーを引き出し、コンセント73aをカバーで覆う。
ダクト部60は、接続フレーム41よりも後方であって肘受け部43よりも下方に設けられている。これにより、背もたれ部40を押す力を接続フレーム41や脚部10で支持して、この力がダクト部60に作用するのを抑えることができる。ダクト部60を背もたれ部40の近くに、椅子1の外形が大きくなるのを抑えてコンパクトに配置することができる。
コンセント73aが設けられている面の高さは、背もたれ部40の上面52aの高さにほぼ等しい。したがって、コネクタ部70が背もたれ部40から見やすい位置となり、コネクタ部70にプラグを接続する作業がしやすい。
脚部10の下方の端部から背もたれ部40の上方の端部までの上下方向Zの長さL2は、脚部10の下方の端部から座部20の上方の端部までの上下方向Zの長さL3の2倍以下である。これにより、座部20に短時間腰P1を掛けるのに適した椅子1であることから、一定時間内により多くの使用者Pが使用でき、椅子1の使用者回転率を高めることができる。
脚部10に配線カバー14が設けられているため、配線74を床面G近くまで配線カバー14の内部で引き回すことができる。コネクタ部70に電力を供給するコネクタ装置が床面Gに設けられている場合には、外部に露出する配線74の長さを短くできる。
コネクタ部70がカバーを備えることで、コンセント73aに埃や塵が付着するのを抑制することができる。
例えば、前記実施形態では、図10に示すように、椅子1Aが前記実施形態の椅子1の各構成に対して肘受け部43を備えないように構成してもよい。この場合、ダクト部60の開口60aは、補強部材64に取付けられた蓋部81で覆われている。
背もたれ部の背受け部42が硬質クッション層48上に配置された軟質クッション層を備えるとともに、肘受け部43が硬質クッション層52上に配置された軟質クッション層を備えてもよい。この場合、背もたれ部は、合板47、51、硬質クッション層48、52、及び軟質クッション層を有する3層構造となる。
るとした。しかし、コネクタ部が、LAN(Local Area Network)コ
ネクタやUSB(Universal Serial Bus)コネクタ等のような通信
用のコネクタを有するとしてもよい。
配線74のコネクタ部70とは反対側の端部に、プラグに代えて、太陽光発電パネル、
充電池、ワイヤレス給電装置等を接続してもよい。このように構成することで、本発明の
椅子をコネクタ装置に接続することなく、コネクタ部70に接続した電子機器に電力を供
給することができる。
10 脚部
11 脚部本体
14 配線カバー
20 座部
40 背もたれ部
41 接続フレーム(接続部材)
42 背受け部
43 肘受け部
60 ダクト部
70 コネクタ部
74 配線
G 床面
L2、L3 長さ
Y 左右方向
Z 上下方向
Claims (3)
- 上下方向に延びる棒状の脚部本体を有し、
下方の端部が床面に接地する脚部を左右方向に離間した状態で一対のみ備え、
前記脚部本体に設けられ、前記脚部により前記床面よりも上方となるように支持される座部と、
前記脚部本体の上方の端部に設けられた背もたれ部と、
配線が接続され、前記背もたれ部の上方の端部に取付けられたコネクタ部と、
内部に前記配線が挿通可能であり、前記脚部の上方の端部の後方に左右方向に延びるように設けられたダクト部と
を備え、
前記脚部の下方の端部から前記背もたれ部の上方の端部までの上下方向の長さは750mm〜1000mmで、前記脚部の下方の端部から前記座部の上方の端部までの上下方向の長さが500〜700mmであることを特徴とする椅子。 - 前記背もたれ部は、
前記脚部本体よりも前方に配置された背受け部と、
前記背受け部の上方の端部から前記脚部本体よりも上方を通って後方に延びる肘受け部と、を有し、
前記肘受け部の後方の端部は前記脚部本体よりも後方に延び、前記ダクト部は、前記脚部本体の上方の端部に設けられ一対の前記脚部を接合する接続部材よりも後方であって前記肘受け部よりも下方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の椅子。 - 前記脚部には、内部に前記配線が挿通可能であり、前記脚部に沿って前記脚部の下方の端部まで延びる配線カバーが設けられていることを特徴とする請求項1から2のいずれか一項に記載の椅子。
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