以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.構成概要>
図1は、本発明に係るプリントシステム1を示す図である。このプリントシステム1は、図1に示されるように、複数のMFP10(10a1,10b1,10c1,10d1,10a2,10b2,10c2,10d2)と情報処理装置50とを備える。
また、このプリントシステム1は、複数のサブシステム(ここでは2つのサブシステム)を備える。換言すれば、プリントシステム1は、複数のグループ(ここでは2つのグループG1,G2)に分類される。たとえば、当該複数のグループ(サブシステム)は、或る会社内の複数の部署にそれぞれ対応して構成される。具体的には、グループG1は、第1の部署に対応して構成され、グループG2は、第2の部署に対応して構成される。なお、プリントシステム1を構成する複数のMFP10(10a1,10b1,...)のそれぞれは、当該複数のグループG1,G2のいずれかに属する。
当該複数のグループ(複数のサブシステム)のぞれぞれには、少なくとも1つのMFP10が設けられる。各MFPは、後述するように、文書データ400(図4等)を印刷出力する印刷出力装置として機能することが可能である。また、当該複数のグループ(複数のサブシステム)のそれぞれには、文書データ400を自装置内に格納することが可能な文書格納装置が設けられる。たとえば、各グループ内の複数のMFPのうちの1つのMFPが、印刷出力装置として機能するのみならず文書格納装置としても機能するように構成される。
ここでは、グループG1(図1)には、4台のMFP10(10a1,10b1,10c1,10d1)が設けられ、当該MFP10a1,10b1,10c1,10d1のうちのMFP10a1が、グループG1における文書格納装置として機能する。また、グループG2(図1)には、4台のMFP10(10a2,10b2,10c2,10d2)が設けられ、当該MFP10a2,10b2,10c2,10d2のうちのMFP10a2が、グループG2における文書格納装置として機能する。
なお、ここでは、グループ(サブシステム)内の或るMFPが当該グループに関する文書格納装置としても機能する態様を例示するが、これに限定されない。たとえば、MFPとは別の装置(たとえばサーバコンピュータ)が各グループ(各サブシステム)に設けられ、グループ(サブシステム)内のサーバコンピュータが当該グループに関する文書格納装置として機能するようにしてもよい。
このプリントシステム1では、ユーザ(ユーザU1等)は、自身の情報処理装置50(クライアントコンピュータ等)を操作して、文書データ400の格納指示を付与する。情報処理装置50は、ユーザから付与された格納指示に基づいて、格納対象の文書データ400を所定の文書格納装置に送信して当該文書データ400を当該所定の文書格納装置に格納させる。その後、当該ユーザU1は、プリントシステム1に設けられた複数のMFP10のうちの所望のMFP10(印刷出力装置)において、所望の文書データ400を当該所定の文書格納装置から取得して印刷出力させる。このようなシステムによれば、ユーザは、複数のMFP10のいずれにおいても文書データ400(所定の文書格納装置に予め格納しておいた文書データ400)を印刷出力させることが可能である。当該プリントシステム1は、文書データ400を印刷出力させる装置に任意性が存在する(複数のMFP10のうち特定のMFP10以外でも印刷出力させることが可能である)ことから、「ユビキタスプリントシステム」などとも称される。
また、各MFP10と情報処理装置50とは、ネットワーク(通信ネットワーク)を介して互いに接続される。また、複数のMFP10も、ネットワーク(通信ネットワーク)を介して互いに接続される。当該ネットワークは、LAN(Local Area Network)およびインターネットなどによって構成される。また、当該ネットワークに対する接続態様は、有線接続であってもよく、あるいは無線接続であってもよい。たとえば、MFP10はネットワークに対して有線接続され、情報処理装置50はネットワークに対して無線接続される。
なお、このユビキタスプリントシステム1を構成する各装置(10,50)のIPアドレスのネットワークアドレス部は、グループ(サブシステム)ごとに互いに異なる値を有する。具体的には、グループG1内に存在する装置のIPアドレスのネットワークアドレス部は、グループG2内に存在する装置のIPアドレスのネットワークアドレス部とは異なる値を有する。
<1−2.MFPの構成>
図2は、MFP(マルチ・ファンクション・ペリフェラル(Multi-Functional Peripheral))10の機能ブロックを示す図である。なお、MFP10は、印刷出力装置あるいは画像形成装置とも称される。
MFP10は、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ送信機能およびボックス格納機能などを備える装置(複合機とも称する)である。具体的には、MFP10は、図2の機能ブロック図に示すように、画像読取部2、印刷出力部3、通信部4、格納部5、操作部6およびコントローラ(制御部)9等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
画像読取部2は、MFP10の所定の位置に載置された原稿を光学的に読み取って(すなわちスキャンして)、当該原稿の画像データ(原稿画像あるいはスキャン画像とも称する)を生成する処理部である。この画像読取部2は、スキャン部であるとも称される。
印刷出力部3は、印刷対象に関するデータに基づいて紙などの各種の媒体に画像を印刷出力する出力部である。
通信部4は、公衆回線等を介したファクシミリ通信を行うことが可能な処理部である。さらに、通信部4は、ネットワークを介したネットワーク通信を行うことも可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、MFP10は、所望の相手先(情報処理装置50、他のMFP10等)との間で各種のデータを授受することが可能である。通信部4は、各種データを送信する送信部4aと各種データを受信する受信部4bとを有する。
格納部5は、ハードディスクドライブ(HDD)および半導体メモリ等の記憶装置で構成される。格納部5には、他のMFP10の装置識別情報(IPアドレス等)が予め格納(登録)されている。なお、他のMFP10の装置識別情報は、たとえば、各グループに設けられた管理装置(グループ内のMFP10を管理する装置)から取得されて格納部5に格納される。また、格納部5には、ユビキタスプリントシステム1のユーザの正規のユーザ識別情報(たとえばユーザIDおよびパスワード)も予め格納(登録)されている。
また、文書格納装置として機能するMFP10(ここではMFP10a1,10a2)の格納部5は、文書データ400を格納することが可能である。当該文書データ400は、ユーザ(格納指示を付与したユーザ)のユーザ識別情報(たとえばユーザID)と関連付けて格納部5に格納(登録)される。
操作部6は、MFP10に対する操作入力を受け付ける操作入力部6aと、各種情報の表示出力を行う表示部6bとを備えている。
このMFP10においては、略板状の操作パネル部6c(図1参照)が設けられている。また、操作パネル部6cは、その正面側にタッチパネル25(図1参照)を有している。タッチパネル25は、操作入力部6aの一部としても機能するとともに、表示部6bの一部としても機能する。タッチパネル25は、液晶表示パネルに各種センサ等が埋め込まれて構成され、各種情報を表示するとともに操作者からの各種の操作入力を受け付けることが可能である。
コントローラ(制御部)9は、MFP10に内蔵され、MFP10を統括的に制御する制御装置である。コントローラ9は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ9は、CPUにおいて、ROM(例えば、EEPROM(登録商標))内に格納されている所定のソフトウエアプログラム(以下、単にプログラムとも称する)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されてMFP10にインストールされるようにしてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク等を経由してダウンロードされてMFP10にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、図2に示すように、コントローラ9は、当該プログラムの実行により、通信制御部11と入力制御部12と表示制御部13と認証処理部16とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部11は、他の装置(情報処理装置50、他のMFP10等)との間の通信動作を通信部4等と協働して制御する処理部である。通信制御部11は、各種データの送信動作を制御する送信制御部と各種データの受信動作を制御する受信制御部とを有する。たとえば、通信制御部11(取得部とも称される)は、文書格納装置に格納されている文書データ400(ログインユーザに関連付けて格納されている文書データ400)のリスト(文書リスト)を当該文書格納装置から取得(受信)する。また、通信制御部11(取得部)は、当該文書リストにおいてユーザによって指定(選択)された文書データ400を文書格納装置から取得(受信)する処理をも実行する。
入力制御部12は、操作入力部6a(タッチパネル25等)に対するユーザからの操作入力の受付動作等を制御する制御部である。
表示制御部13は、表示部6b(タッチパネル25等)における表示動作を制御する処理部である。表示制御部13は、MFP10を操作するための操作画面等をタッチパネル25に表示させる。たとえば、表示制御部13は、ユーザ(ログインユーザ)による自装置の利用に際して、文書格納装置から取得された文書リストを文書リスト画面250(図6等)を表示する。なお、ユーザ(ログインユーザ)は、当該文書リストを用いることによって、文書格納装置に格納されている1または複数の文書データの中から所望の文書データを指定(選択)することが可能である。
認証処理部16は、ユーザ認証処理(ログイン処理)を行う処理部である。具体的には、認証処理部16は、ログイン画面(不図示)にてユーザによって入力されたユーザ識別情報(たとえばユーザIDおよびパスワード)と格納部5に予め格納されている正規のユーザ識別情報とに基づいてユーザ認証処理を実行する。
<1−3.情報処理装置の構成>
図3は、情報処理装置50の概略構成を示す機能ブロック図である。情報処理装置50は、いわゆるパーソナルコンピュータ等によって構成される。
情報処理装置50は、図3の機能ブロック図に示すように、通信部54、格納部55、操作部56およびコントローラ(制御部)59等を備えており、これらの各部を複合的に動作させることによって、各種の機能を実現する。
通信部54は、ネットワークを介したネットワーク通信を行うことが可能である。このネットワーク通信では、たとえば、TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)等の各種のプロトコルが利用される。当該ネットワーク通信を利用することによって、情報処理装置50は、所望の相手先(MFP10等)との間で各種データの授受を行うことが可能である。通信部54は、各種データを送信する送信部54aと各種データを受信する受信部54bとを有する。
格納部55は、ハードディスクドライブ(HDD)および/または半導体メモリ等の記憶装置で構成される。格納部55には、複数のグループに関する複数の文書格納装置のうち、文書データ400の格納先装置として予め設定された文書格納装置の装置識別情報(たとえばIPアドレス)が格納(登録)されている。また、格納部55には、情報処理装置50のユーザ(たとえばユーザU1)のユーザ識別情報が予め格納されている。
操作部56は、情報処理装置50に対する操作入力を受け付ける操作入力部56aと、各種情報の表示出力を行う表示部56bとを備えている。
図3のコントローラ(制御部)59は、情報処理装置50に内蔵され、情報処理装置50を統括的に制御する制御装置である。コントローラ59は、CPUおよび各種の半導体メモリ(RAMおよびROM)等を備えるコンピュータシステムとして構成される。コントローラ59は、CPUにおいて、記憶部(半導体メモリ等)内に格納されている所定のプログラム(プリンタドライバ等)を実行することによって、各種の処理部を実現する。なお、当該プログラム(詳細にはプログラムモジュール群)は、USBメモリなどの可搬性の記録媒体に記録され、当該記録媒体から読み出されて情報処理装置50にインストールされてもよい。あるいは、当該プログラムは、ネットワーク等を経由してダウンロードされて情報処理装置50にインストールされるようにしてもよい。
具体的には、コントローラ59は、当該プログラム等の実行により、通信制御部61と入力制御部62と表示制御部63と判定部64と決定部65と設定制御部66とを含む各種の処理部を実現する。
通信制御部61は、通信部54等と協働して、MFP10等との通信動作を制御する処理部である。たとえば、通信制御部61は、通信部54等と協働して、文書データ400と当該文書データ400の格納依頼とを、文書データ400の格納先装置として設定された文書格納装置に送信する。
入力制御部62は、操作入力部56a(タッチパネル75等)に対する操作入力動作等を制御する制御部である。
表示制御部63は、表示部56b(タッチパネル75等)における各種情報の表示動作を制御する処理部である。
判定部64は、各種の判定処理を実行する処理部である。たとえば、判定部64は、文書データ400(401(図8))の格納指示が情報処理装置50のユーザ(ユーザU1)によって付与される場合、ユーザグループ(ユーザサブシステム)と格納先グループ(格納先サブシステム)とが同一であるか否か、を判定する。なお、当該ユーザグループ(ユーザ所属グループ)は、複数のグループのうち当該文書データ401の格納指示の付与時点でユーザU1(ユーザU1の情報処理装置50)が属するグループである。また、格納先グループ(格納先所属グループ)は、複数のグループのうち文書データ400の格納先装置として予め設定された文書格納装置(当該文書データ401の格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置)が属するグループである。
決定部65は、文書データ400の格納先装置に関する設定を変更すべきか否かを決定する処理部である。たとえば、当該決定部65は、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定部64によって判定される場合、文書データ400の格納先装置を、当該格納先装置として現在(当該文書データ401の格納指示の付与時点で)設定されている文書格納装置からユーザグループ内の文書格納装置に変更すべき旨を決定する。
設定制御部66は、文書データ400の格納先装置に関する設定動作等を制御する処理部である。たとえば、当該設定制御部66は、当該格納先装置を変更すべき旨が決定部65にて決定される場合、文書データ400の格納先装置をユーザグループ内の文書格納装置に自動的に変更する。
<1−4.ユビキタスプリントシステムの基本動作>
つぎに、このプリントシステム(ユビキタスプリントシステム)1における基本動作について説明する。
図4および図5は、ユビキタスプリントシステム1の基本動作を示す概念図である。また、図6は、グループG1内のMFP10(印刷出力装置)にて表示される文書リスト画面250(251)を示す図である。
まず、ユーザ(ユーザU1)は、自身の情報処理装置50を用いて所定の文書格納装置(文書データ400の格納先装置として予め設定された文書格納装置)(たとえば、MFP10a1)に文書データ400(410)を格納させる(図4参照)。
具体的には、ユーザU1は、情報処理装置50において、文書データ410の格納指示を付与する。当該情報処理装置50は、ユーザU1による当該格納指示に応答して、自装置50において文書データ400の格納先装置として予め設定された文書格納装置に当該文書データ410と当該文書データ410の格納依頼とを送信する。ここでは、MFP10a1(文書格納装置)が文書データ400の格納先装置として予め設定されており、当該文書データ410は、情報処理装置50から文書格納装置10a1に送信される(図4参照)。なお、情報処理装置50は、ユーザU1のユーザ識別情報(たとえばユーザID)をも当該文書格納装置10a1に送信する。
そして、文書格納装置10a1は、当該格納依頼に応答して、情報処理装置50から受信された文書データ410を、ユーザU1のユーザ識別情報(ユーザID)と関連付けて自装置10a1に格納する(図4参照)。
その後、ユーザU1は、所望のMFP10(たとえばMFP10c1)の載置場所へと移動し、当該MFP10c1を用いて所望の文書データ400(たとえば文書格納装置10a1に格納された文書データ410)を印刷出力させる(図5参照)。
具体的には、ユーザU1は、当該MFP10c1において自身のユーザ識別情報(たとえばユーザIDおよびパスワード)を入力してMFP10c1にログインする。その後、MFP10c1は、ログインユーザU1に関連付けられた文書データ400の文書リストの送信要求と当該ログインユーザU1のユーザ識別情報(ユーザID)とを文書格納装置10a1に送信する。
そして、当該文書格納装置10a1は、当該送信要求に応答して、文書格納装置10a1にて当該ユーザU1のユーザ識別情報に関連付けて格納されている文書データ400のリスト(文書リスト)をMFP10c1に送信する。
当該MFP10c1は、当該文書リスト(ユーザU1に関連付けられた文書データ400のリスト)を文書格納装置10a1から取得した後、当該文書リストを文書リスト画面250(251)に表示する(図6参照)。そして、ユーザU1は、当該文書リスト画面251において所望の文書データ400(ここでは文書データ410)を選択する。ユーザU1による選択操作に応答して、当該MFP10c1は、ユーザU1によって選択された文書データ410を文書格納装置10a1から取得し、取得した文書データ410を印刷出力する(図5参照)。
<1−5.本願発明の課題の詳細>
つぎに、本願発明の課題の詳細について説明する。
複数のグループが設けられるユビキタスプリントシステムにおいては、ユーザ(U1)は、自身の所属グループ(自身の所属部署に対応するグループ)(たとえばグループG1)内の文書格納装置(ここではMFP10a1)を文書データ400の格納先装置として予め設定しておくこと、が考えられる。
ここにおいて、たとえば、部署異動によってユーザU1の所属グループがグループG1からグループG2に変わった場合に、文書データ400の格納先装置を新たな所属グループG2内の文書格納装置(ここではMFP10a2)に変更する設定が当該ユーザU1によって行われないことがある。
ユーザの所属グループの変更後において、文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていない場合、当該ユーザにとって、次述するような不利益が生じることがある。具体的には、ユーザの新たな所属グループ内のMFP10にて所望の文書データ400を印刷出力させる際に、文書リスト画面250(図23も参照)にて所定のユーザ操作を要し、当該ユーザの操作工数が増加する等の不利益(利便性の低下)が生じ得る。
図21および図22は、比較例に係るユビキタスプリントシステムの動作を示す概念図である。
たとえば、ユーザU1の所属グループの変更後に当該ユーザU1が文書データ400(401)の格納指示を新たに付与した場合において、文書データ400の格納先装置が異動前の所属グループG1内の文書格納装置(MFP10a1)のままであるときには、当該文書データ401は当該文書格納装置10a1に送信される(図21参照)。そして、当該文書データ401は、ユーザU1の現在(異動後)の所属グループG2内の文書格納装置(ここではMFP10a2)ではなく、異動前の所属グループG1内の文書格納装置10a1に格納されてしまう(図21参照)。
当該文書データ401が他グループの文書格納装置(ユーザU1の異動前の所属グループG1内の文書格納装置10a1)に格納される場合、次述するように、ユーザU1が当該文書データ401を自身の新たな所属グループG2内のMFP10(たとえばMFP10c2)で印刷出力させる際のユーザU1の操作工数が増加する。
具体的には、各グループ内のMFP10は、ログインユーザによる自装置の利用に際して、複数のグループのうち自装置の所属グループ内の文書格納装置に格納されている文書データ400の文書リストを、他グループの文書格納装置に格納されている文書データ400の文書リストよりも優先的に取得して文書リスト画面250に表示する。
たとえば、グループG2内のMFP10c2は、全グループの文書格納装置から文書リストを一斉に取得するのではなく、自装置10c2における通信負荷等を考慮して、まずは、自装置10c2の所属グループG2内の文書格納装置10a2から文書リストを取得して文書リスト画面250(252)に表示する(図23参照)。図23は、グループG2内の文書格納装置(MFP10a2)から取得される文書リストを示す図である。
ただし、部署異動後に新たに付与された格納指示に係る文書データ401は、上述のように、ユーザU1の異動前の所属グループG1内の文書格納装置10a1に格納されており、ユーザU1の新たな所属グループG2内の文書格納装置10a2には格納されていない。そのため、図23に示されるように、当該文書格納装置10a2から取得された文書リストには、当該文書データ401は含まれない。
この場合、ユーザU1は、当該文書リスト画面252(図23)にて「他グループ」タブの押下操作を行い、MFP10c2は、当該押下操作に応答して、グループG2以外のグループの文書格納装置(たとえばMFP10a1)から文書リストを取得する。そして、MFP10c2は、他グループの文書格納装置から取得した文書リストを文書リスト画面253に表示する(図24参照)。図24は、グループG2以外のグループの文書格納装置(たとえばMFP10a1)から取得される文書リストを示す図である。これにより、ユーザU1の異動前の所属グループG1内の文書格納装置10a1に格納された文書データ401が文書リスト画面250(253)に表示される。そして、当該文書リスト画面253において文書データ401が選択されると、MFP10c2は、他グループG1の文書格納装置10a1から当該文書データ401を取得して、当該文書データ401を印刷出力する(図22参照)。
このように、ユーザU1の所属グループの変更後に文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていない場合、ユーザU1は、新たに付与した格納指示に係る文書データ401を新たな所属グループG2内のMFP10にて文書リスト画面250(253)にリスト表示させるために、「他グループ」タブの押下操作を要する。また、当該ユーザU1は、当該文書データ401を含む文書リストが文書格納装置10a1から取得されて文書リスト画面250(253)(図24)に表示されるまで待機することをも要する。ユーザU1の所属グループの変更後において文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていない場合には、このような不利益(ユーザU1の利便性の低下等)が生じ得る。
また、従来のユビキタスプリントシステムでは、格納先装置に関する設定を変更すべきか否かをシステム内の装置が判断する術が無く、格納先装置に関する設定変更を行っていないことにユーザU1が独自に気付き当該設定変更を行うまで、このような不利益が生じてしまう。
<1−6.動作詳細>
つぎに、上述のような不利益が生じることを抑制する本願発明の動作について詳細に説明する。
具体的には、文書データ400(401)に関する新たな格納指示がユーザによって付与される場合、複数のグループのうち当該新たな格納指示の付与時点で当該ユーザが属するグループ(ユーザグループ)と当該複数のグループのうち格納先装置として予め設定された文書格納装置が属するグループ(格納先グループ)とが同一であるか否か、が判定される。そして、当該ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定される場合、文書データ400の格納先装置をユーザグループ内の文書格納装置に変更すべき旨が決定され、文書データ400の格納先装置が当該ユーザグループ内の文書格納装置に自動的に変更される。
この第1実施形態では、このような動作が情報処理装置50にて行われる。
図7は、情報処理装置50の動作を示すフローチャートである。また、図8および図9は、ユビキタスプリントシステム1における動作を示す概念図である。以下、図7〜図9等を参照しつつ、ユビキタスプリントシステム1における動作について詳述する。
ここでは、部署異動等によってユーザU1の所属グループがグループG1からグループG2に変わった後において、当該ユーザU1が、自身の情報処理装置50を用いて文書データ401の格納指示を新たに付与する状況を想定する。なお、ユーザU1の所属グループの変更に伴って、情報処理装置50のIPアドレスは、ユーザU1の新たな所属グループG2に対応するIPアドレスに変更される。ただし、情報処理装置50においては、ユーザU1の異動前の所属グループG1の文書格納装置(MFP10a1)が文書データ400の格納先装置として設定されたままであり、ユーザU1によって当該格納先装置の設定は変更されていない。
まず、ステップS11においては、情報処理装置50(判定部64)は、文書データ400の格納指示が受け付けられたか否か、を判定する。
たとえば、ユーザU1が自身の情報処理装置50を用いて文書データ400(401)の格納指示を新たに付与した場合、情報処理装置50(判定部64)は、文書データ400の格納指示が受け付けられた旨をステップS11にて判定する。そして、処理はステップS12へと進む。
ステップS12においては、情報処理装置50(判定部64)は、ユーザグループと格納先グループとが同一であるか否か、を判定する。当該ユーザグループは、複数のグループのうち新たな格納指示(文書データ401の格納指示)の付与時点(現時点)で当該ユーザU1が属するグループである。また、格納先グループは、複数のグループのうち格納先装置として予め設定された文書格納装置(当該新たな格納指示の付与時点(現時点)で格納先装置として設定されている文書格納装置)が属するグループである。
具体的には、情報処理装置50は、自装置50の装置識別情報(IPアドレス)と、情報処理装置50において文書データ400の格納先装置として予め設定されている文書格納装置(ここではMFP10a1)の装置識別情報(IPアドレス)とを取得する。そして、情報処理装置50は、自装置50のIPアドレスのネットワークアドレス部の値と格納先装置(MFP10a1)のIPアドレスのネットワークアドレス部の値との同一性に基づいて、ユーザグループと格納先グループとが同一(同一グループ)であるか否か、を判定する。換言すれば、情報処理装置50は、文書データ400の格納先装置として現在設定されている文書格納装置が自装置50(ユーザU1の情報処理装置50)と同一のネットワーク(サブネットワーク)内に存在するか否か、に基づいて、ユーザグループと格納先グループとの同一性を判定する。
たとえば、情報処理装置50のIPアドレスのネットワークアドレス部の値と格納先装置(MFP10a1)のIPアドレスのネットワークアドレス部の値とが同じである場合、情報処理装置50(判定部64)は、ユーザグループと格納先グループとが同一である旨をステップS12にて判定する。そして、処理はステップS12からステップS15へと進む。
ステップS15においては、情報処理装置50は、格納先装置として設定された文書格納装置(ここではMFP10a1)に対して、文書データ401(新たな格納指示に係る文書データ401)を、当該文書データ401の格納を依頼する格納依頼とともに送信する。そして、当該MFP10a1は、当該文書データ401を格納する。
一方、情報処理装置50のIPアドレスのネットワークアドレス部の値と格納先装置(MFP10a1)のIPアドレスのネットワークアドレス部の値とが異なる場合、情報処理装置50(判定部64)は、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨をステップS12にて判定する。換言すれば、ユーザU1の現在の所属グループ(グループG2)とは異なるグループ内の文書格納装置が文書データ400の格納先装置として設定されている旨が判定される。そして、処理はステップS12からステップS13へと進む。
ステップS13においては、情報処理装置50(決定部65)は、文書データ400の格納先装置の設定を変更すべき旨を決定する。具体的には、情報処理装置50は、文書データ400の格納先装置を、文書データ401の格納指示(新たな格納指示)の付与時点で格納先装置として設定されていた文書格納装置(ここではMFP10a1)からユーザグループG2内の文書格納装置(ここではMFP10a2)に変更すべき旨を決定する。
そして、ステップS14においては、情報処理装置50(設定制御部66)は、文書データ400の格納先装置に関する設定を自動的に変更する(図8も参照)。
具体的には、情報処理装置50は、文書データ400の格納先装置を、文書データ401の格納指示の付与時点で格納先装置として設定されていた文書格納装置10a1からユーザグループG2内の文書格納装置10a2に自動的に変更する。換言すれば、文書データ400の格納先装置が、ユーザU1の異動前の所属グループG1内の文書格納装置10a1からユーザU1の異動後(現在)の所属グループG2内の文書格納装置10a2に自動的に変更される。
そして、処理はステップS14からステップS15へと進む。
ステップS15においては、情報処理装置50は、文書データ400の格納先装置(変更後の格納先装置)として設定された文書格納装置(ここでは、ユーザグループG2内の文書格納装置10a2)に文書データ401と当該文書データ401の格納依頼とを送信する(図8参照)。
そして、当該文書格納装置10a2は、当該格納依頼に基づいて、情報処理装置50から受信された文書データ401を自装置10a2に格納する(図8参照)。
その後、ユーザU1は、新たな所属グループG2内の所望のMFP10(たとえばMFP10c2)の載置場所へ移動し、当該MFP10c2にログインして所望の文書データ400(たとえば文書データ401)を印刷出力させる(図9参照)。
具体的には、MFP10c2は、自装置10c2の所属グループG2内の文書格納装置10a2から文書リスト(ログインユーザU1のユーザ識別情報に関連付けて格納されている文書データ400のリスト)を取得する。そして、MFP10c2は、当該文書リストを文書リスト画面250(252)に表示する(図10参照)。図10は、グループG2内の文書格納装置10a2から取得される文書リストを示す図である。
上述のように、文書データ401は、ユーザU1の新たな所属グループであるグループG2内の文書格納装置10a2に格納されている(図8も参照)。そのため、図10に示されるように、当該文書リスト画面254には、当該文書データ401(所属グループの変更後に新たに付与された格納指示に係る文書データ401)が表示される。
そして、ユーザU1は、当該文書リスト画面254において所望の文書データ400(文書データ401)を選択する。ユーザU1による選択操作に応答して、当該MFP10c2は、ユーザU1によって選択された文書データ401を文書格納装置10a2から取得し、取得した文書データ401を印刷出力する(図9参照)。
以上のように、第1実施形態においては、文書データ401の格納指示(新たな格納指示)がユーザによって付与される場合、ユーザグループと格納先グループとが同一であるか否か、が判定される(ステップS12)。そして、当該ユーザグループと当該格納先グループとが異なる旨が判定される場合、文書データ400の格納先装置を当該ユーザグループ内の文書格納装置に変更すべき旨が情報処理装置50によって決定される(ステップS13)。
そのため、ユーザの所属グループの変更後に文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていない場合において、プリントシステム1に関して、当該格納先装置に関する設定が変更されていないことへの対策を講ずることが可能である。具体的には、情報処理装置50において、文書データ400の格納先装置がユーザグループ内の文書格納装置に自動的に変更される。その結果、少なくとも当該対策が講じられた後の格納指示に係る文書データ400は、ユーザU1の現在の所属グループG2内の文書格納装置10a2に格納される。
したがって、プリントシステム1において、文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていないことに起因してユーザの不利益(利便性の低下等)が生じることを抑制することが可能である。
また、第1実施形態では、文書データ400の格納先装置の変更に際して、今回の格納指示(新たな格納指示)に係る文書データ401が、変更前の格納先装置(文書格納装置10a1)ではなく変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)に送信されて当該文書格納装置10a2に格納される。その結果、ユーザU1が新たな所属グループG2内のMFP10(たとえばMFP10c2)を用いて当該文書データ401を印刷出力させる場合に、当該MFP10c2にて優先的に取得されて表示される文書リストに当該文書データ401が含まれる(図10参照)。そのため、当該文書データ401が文書格納装置10a2から取得された文書リストに含まれていないこと(図23参照)によってユーザU1が「他グループ」タブの押下操作を要する、ということがない。したがって、今回の格納指示に係る文書データ401がユーザU1の現在の所属グループG2内のMFP10にて印刷出力される場合に、当該ユーザU1の不利益(利便性の低下)の発生を防止することが可能である。
さらに、第1実施形態では、情報処理装置50において、文書データ400の格納先装置がユーザグループG2内の文書格納装置10a2に自動的に変更される。そのため、ユーザU1は、文書データ400の格納先装置に関する設定を自ら(手動で)変更することを要しない。したがって、ユーザU1が文書データ400の格納先装置に関する設定変更を行う手間を省くことが可能である。
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、情報処理装置50が、ユーザグループと格納先グループとの同一性の判定処理(ステップS12)および格納先装置の変更の決定処理(ステップS13)等を実行している。
これに対して、この第2実施形態では、文書データ400の格納先装置として予め設定された文書格納装置(たとえばMFP10a1)が、当該判定処理(ステップS12)および当該決定処理(ステップS13)等を実行する。換言すれば、この第2実施形態では、文書データ401に関する新たな格納指示が付与された時点で文書データ400の格納先装置として設定されている文書格納装置が、当該判定処理および当該決定処理等を実行する。
図11は、第2実施形態に係るMFP10(詳細には文書格納装置)の機能ブロックを示す図である。図11に示されるように、この第2実施形態では、MFP10(文書格納装置)のコントローラ9は、処理部11〜13,15に加えて、判定部14および決定部15をも有する。
判定部14は、各種の判定処理を実行する処理部である。たとえば、判定部14は、ユーザグループと格納先グループとの同一性に関する判定処理を実行する。決定部15は、文書データ400の格納先装置に関する設定を変更すべき旨を決定する処理部である。
また、図12は、文書格納装置(文書データ400の格納先装置として設定された文書格納装置)の動作を示すフローチャートであり、図13は、第2実施形態に係るユビキタスプリントシステム1の動作を示す概略図である。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、部署異動等によってユーザU1の所属グループがグループG1からグループG2に変わった後において、当該ユーザU1が、自身の情報処理装置50を用いて文書データ401の格納指示を新たに付与する状況を想定する。また、第1実施形態と同様に、情報処理装置50においては、ユーザU1の異動前の所属グループG1の文書格納装置(MFP10a1)が文書データ400の格納先装置として設定されたままであり、ユーザU1によって当該格納先装置に関する設定は変更されていない。
図12のステップS21において、文書格納装置(たとえばグループG1の文書格納装置(ここではMFP10a1))は、文書データ400および当該文書データ400の格納依頼が情報処理装置50から受信されたか否か、を判定する。
たとえば、情報処理装置50は、文書データ400(401)に関する新たな格納指示がユーザU1によって付与されると、文書データ401と当該文書データ401の格納依頼とを、格納先装置として予め設定された文書格納装置(ここではMFP10a1)に送信する。そして、文書格納装置10a1は、当該文書データ401を情報処理装置50から受信する場合、文書データ400および当該格納依頼が情報処理装置50から受信された旨をステップS21にて判定し、処理はステップS22へと進む。
ステップS22においては、文書格納装置10a1は、情報処理装置50からの格納依頼に応答して、情報処理装置50から受信した文書データ401を自装置10a1内に格納する(図13参照)。
そして、処理はステップS22からステップS12へと進み、文書格納装置10a1(判定部14)は、ユーザグループと格納先グループとが同一であるか否か、を判定する。
具体的には、文書格納装置10a1は、自装置10a1の装置識別情報(IPアドレス)と文書データ401の格納依頼の依頼元装置(情報処理装置50)の装置識別情報(IPアドレス)とを取得する。そして、文書格納装置10a1(判定部14)は、自装置10a1のIPアドレスのネットワークアドレス部の値と情報処理装置50のIPアドレスのネットワークアドレス部の値との同一性に基づいて、ユーザグループと格納先グループとが同一であるか否か、を判定する(ステップS12)。換言すれば、文書格納装置10a1は、格納依頼の依頼元装置(情報処理装置50)が自装置10a1と同一のネットワーク(サブネットワーク)内に存在するか否か、に基づいて、ユーザグループと格納先グループとが同一であるか否か、を判定する。
たとえば、文書格納装置10a1のIPアドレスのネットワークアドレス部の値と情報処理装置50のIPアドレスのネットワークアドレス部の値とが同じである場合、文書格納装置10a1は、ユーザグループと格納先グループとが同一である旨をステップS12にて判定する。そして、図12のフローチャートは終了する。
一方、文書格納装置10a1のIPアドレスのネットワークアドレス部の値と情報処理装置50のIPアドレスのネットワークアドレス部の値とが異なる場合、文書格納装置10a1は、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨をステップS12にて判定する。そして、処理はステップS12からステップS13へと進む。
ステップS13においては、文書格納装置10a1(決定部15)は、文書データ400の格納先装置を自装置10a1(新たな格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置)からユーザグループ(G2)内の文書格納装置(MFP10a2)に変更すべき旨を決定する。換言すれば、文書格納装置10a1は、文書データ400の格納先装置を、文書データ401の格納依頼の依頼元装置(情報処理装置50)が属するグループ(G2)内の文書格納装置に変更すべき旨を決定する。
そして、処理はステップS23へと進み、文書格納装置10a1は、当該格納先装置を文書格納装置10a1から文書格納装置10a2に変更すべき旨の格納先変更指令を情報処理装置50に送信する(図13参照)。なお、文書格納装置10a1は、当該格納先変更指令とともに、新たに格納先装置として設定される文書格納装置10a2の装置識別情報をも情報処理装置50に送信する。
当該情報処理装置50の設定制御部66は、文書格納装置10a1から受信された格納先変更指令に応答して、文書データ400の格納先装置を文書格納装置10a1から文書格納装置10a2に自動的に変更する(図13参照)。
そして、格納先装置が文書格納装置10a2に変更された後に付与される格納指示(今回の格納指示(文書データ401の格納指示)以降に付与される格納指示)に係る文書データ400は、変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)へと送信されて当該文書格納装置10a2に格納される。
以上のように、第2実施形態では、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定される場合、文書データ400の格納先装置を当該ユーザグループ内の文書格納装置に変更すべき旨が文書格納装置10a1によって決定される。そのため、ユーザの所属グループの変更後に文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていない場合において、プリントシステム1に関して、当該格納先装置に関する設定が変更されていないことへの対策を講ずることが可能である。具体的には、第2実施形態では、格納先変更指令が文書格納装置10a1から情報処理装置50に送信され、情報処理装置50において、文書データ400の格納先装置がユーザグループG2内の文書格納装置10a2に自動的に変更される。その結果、少なくとも当該対策が講じられた後の格納指示に係る文書データ400は、ユーザU1の現在の所属グループG2内の文書格納装置10a2に格納される。したがって、プリントシステム1において、文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていないことに起因してユーザの不利益(利便性の低下等)が生じることを抑制することが可能である。
<第2実施形態の変形例>
なお、上記第2実施形態では、新たな格納指示(今回の格納指示)に係る文書データ401は、変更後の格納先装置(ここでは文書格納装置10a2)には格納されていないが、これに限定されない。たとえば、以下の3つの改変例に係る動作のいずれかが行われることによって、当該文書データ401が、変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)に格納されるようにしてもよい。
<変更前の格納先装置から変更後の格納先装置への文書データ401の送信>
具体的には、変更前の格納先装置(文書格納装置10a1)が、情報処理装置50からの文書データ401を自装置10a1に格納するとともに、当該文書データ401を変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)へと送信して当該文書格納装置10a2に格納させるようにしてもよい。
図14は、この改変例に係るユビキタスプリントシステム1の動作を示す概念図である。
詳細には、文書格納装置10a1(文書データ401の格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置)は、情報処理装置50から受信した文書データ401を自装置10a1に格納するとともに(ステップS22(図12))、ユーザグループと格納先グループとの同一性を判定する(ステップS12)。そして、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定される場合、処理はステップS13を経て、文書格納装置10a1は、格納先変更指令を情報処理装置50に送信する(ステップS23)(図13参照)。また、文書格納装置10a1は、当該文書データ401と当該文書データ401の格納依頼とをユーザグループ(G2)内の文書格納装置(新たに格納先装置として設定される文書格納装置)(ここではMFP10a2)へと送信する(図14参照)。
その後、文書格納装置10a2は、当該文書格納装置10a1からの格納依頼に応答して、文書格納装置10a1から受信した文書データ401を自装置10a2内に格納する(図14参照)。
<変更前の格納先装置から変更後の格納先装置への文書データ401の転送>
あるいは、変更前の格納先装置(文書格納装置10a1)が、情報処理装置50からの文書データ401を自装置10a1に格納せずに、当該文書データ401を変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)へと転送して当該文書格納装置10a2に格納させるようにしてもよい。
図15は、この改変例に係る文書格納装置(たとえばMFP10a1)の動作を示すフローチャートである。また、図16および図17は、この改変例に係るユビキタスプリントシステム1の動作を示す概念図である。
具体的には、文書格納装置10a1(文書データ401の格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置)は、文書データ401を情報処理装置50から受信すると、当該文書データ401を直ちに自装置10a1に格納するのではなく、ユーザグループと格納先グループとの同一性を判定する(ステップS12)。
そして、たとえばユーザグループと格納先グループとが同じである旨がステップS12にて判定される場合、処理はステップS12からステップS22へと進み、文書格納装置10a1は、情報処理装置50からの文書データ401を自装置10a1に格納する。
一方、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨がステップS12にて判定される場合、処理はステップS13を経て、文書格納装置10a1は、格納先変更指令を情報処理装置50に送信する(ステップS23)(図16参照)。また、文書格納装置10a1は、情報処理装置50からの文書データ401を自装置10a1に格納せずに、当該文書データ401と当該文書データ401の格納依頼とをユーザグループ(G2)内の文書格納装置(新たに格納先装置として設定される文書格納装置)(ここではMFP10a2)に転送する(ステップS24)(図15および図17参照)。
その後、文書格納装置10a2は、当該文書格納装置10a1からの格納依頼に応答して、文書格納装置10a1から受信した文書データ401を自装置10a2に格納する(図17参照)。
以上のように、変更前の格納先装置(文書格納装置10a1)が新たな格納指示(今回の格納指示)に係る文書データ401を変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)に送信(転送)することによって、当該文書データ401が当該文書格納装置10a2に格納されるようにしてもよい。
<情報処理装置50から変更後の格納先装置への文書データ401の送信>
また、情報処理装置50が、変更前の格納先装置(文書格納装置10a1)からの指令に基づいて当該文書データ401を変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)に送信して、当該文書データ401を当該文書格納装置10a2に格納させるようにしてもよい。
図18は、この改変例に係るユビキタスプリントシステム1の動作を示す概念図である。
具体的には、文書格納装置10a1(文書データ401の格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置)は、情報処理装置50から受信した文書データ401を自装置10a1に格納する(ステップS22(図12))。そして、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨がステップS12にて判定される場合、処理はステップS13を経て、文書格納装置10a1は、格納先変更指令を情報処理装置50に送信する(ステップS23)(図13参照)。さらに、文書格納装置10a1は、当該文書データ401をユーザグループ(G2)内の文書格納装置(新たに格納先装置として設定される文書格納装置)(ここではMFP10a2)に送信すべき旨の送信依頼をも情報処理装置50に送信する(図18参照)。
そして、情報処理装置50は、文書格納装置10a1からの当該送信依頼に応答して、当該文書データ401と当該文書データ401の格納依頼とを当該文書格納装置10a2に送信し、当該文書格納装置10a2は、情報処理装置50から受信した文書データ401を自装置10a2内に格納する(図18参照)。
このように、情報処理装置50が新たな格納指示(今回の格納指示)に係る文書データ401を変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)に送信することによって、当該文書データ401が当該文書格納装置10a2に格納されるようにしてもよい。
今回の格納指示に係る文書データ401がユーザグループG2内の文書格納装置10a2に格納されることによれば、ユーザU1の新たな所属グループG2内のMFP10において優先的に取得されて表示される文書リストに当該文書データ401が含まれる(図10参照)。そのため、当該文書データ401が文書格納装置10a2から取得された文書リストに含まれていないこと(図23参照)によってユーザU1が「他グループ」タブの押下操作を要する、ということがない。したがって、今回の格納指示に係る文書データ401がユーザU1の現在の所属グループG2内のMFP10にて印刷出力される場合に、当該ユーザU1の不利益(利便性の低下)の発生を防止することが可能である。
なお、新たな格納指示に係る文書データ401が、変更前の格納先装置(文書格納装置10a1)に格納されるとともに変更後の格納先装置(文書格納装置10a2)にも格納される場合、当該文書格納装置10a1に格納された文書データ401が所定のタイミングで削除されるようにしてもよい。
具体的には、変更後の格納先装置(ユーザグループG2内の文書格納装置10a2)内の文書データ401がユーザグループG2内のMFP10(たとえばMFP10c2)にて印刷出力されたことを条件に、変更前の格納先装置(文書格納装置10a1)内の文書データ401が削除されるようにしてもよい。
たとえば、グループG2内の文書格納装置10a2に格納されている文書データ401が、グループG2内のMFP10c2にて印刷出力されたことに応答して、当該文書格納装置10a2が、文書データ401の削除指令を文書格納装置10a1に送信するようにしてもよい。そして、文書格納装置10a1(変更前の格納先装置)が、当該削除指令に応答して、自装置10a1に格納されている文書データ401を削除するようにしてもよい。
<3.第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態の変形例である。以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
上記第1実施形態では、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定される場合、情報処理装置50によって、文書データ400の格納先装置に関する設定が自動的に変更されている。
これに対して、この第3実施形態では、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定される場合、文書データ400の格納先装置に関する設定を変更すべき旨がユーザに通知される。
図19は、第3実施形態に係る情報処理装置50の動作を示すフローチャートである。
この第3実施形態では、第1実施形態のステップS14(図7)の処理に代えて、ステップS31の処理が実行される。なお、第3実施形態のステップS11〜S13,S15(図18)の処理内容は、第1実施形態のステップS11〜S13,S15(図7)の処理内容と同様である。
具体的には、文書データ400の格納先装置をユーザグループ(グループG2)内の文書格納装置に変更すべき旨が決定される(ステップS13)場合、情報処理装置50は、文書データ400の格納先装置に関する設定を変更すべき旨をユーザ(ユーザU1)に通知する。
より詳細には、情報処理装置50(表示制御部63)は、文書データ400の格納先装置に関する設定を変更すべき旨をユーザU1に依頼する格納先変更依頼画面300(図20参照)を表示する。当該格納先変更依頼画面300には、文書データ400の格納先装置に関する設定の変更を依頼するメッセージ(たとえば「文書データの格納先装置の設定を変更してください。」)が表示されている。
ユーザU1は、格納先変更依頼画面300にて当該メッセージを確認した後、たとえば「変更」ボタン301を押下する。当該「変更」ボタン301の押下操作に応答して、情報処理装置50は、格納先装置に関する設定画面(不図示)を表示し、ユーザU1は、当該設定画面を用いて文書データ400の格納先装置に関する設定を変更する。具体的には、ユーザU1は、文書データ400の格納先装置を、自身の異動前の所属グループG1内の文書格納装置(MFP10a1)から異動後(現在)の所属グループ(ユーザグループ)G2内の文書格納装置(MFP10a2)に変更する。
そして、文書データ400の格納先装置が変更された後の格納指示に係る文書データ400は、変更後の格納先装置(ユーザグループ内の文書格納装置10a2)へと送信されて当該文書格納装置10a2に格納される。
以上のように、第3実施形態では、ユーザの所属グループの変更後に文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていない場合において、プリントシステム1に関して、当該格納先装置に関する設定が変更されていないことへの対策を講ずることが可能である。具体的には、第3実施形態では、情報処理装置50において、文書データ400の格納先装置に関する設定を変更すべき旨がユーザに通知される。その結果、格納先装置に関する設定変更がユーザに促されるので、当該設定変更がユーザによって(早期に)行われる可能性が比較的高い。そして、当該設定変更がユーザによって行われた後の格納指示に係る文書データ400は、ユーザU1の現在の所属グループG2内の文書格納装置10a2に格納される。したがって、プリントシステム1において、文書データ400の格納先装置に関する設定が変更されていないことに起因してユーザの不利益(利便性の低下等)が生じることを抑制することが可能である。
なお、ここでは、上記第3実施形態の動作(格納先装置を変更すべき旨のユーザへの通知動作)が、第1実施形態における格納先装置の自動変更動作に代えて行われているが、これに限定されない。たとえば、上記第3実施形態の動作(格納先装置を変更すべき旨のユーザへの通知動作)が、第2実施形態における格納先装置の自動変更動作に代えて行われてもよい。具体的には、文書データ400の格納先装置として予め設定された文書格納装置(たとえばMFP10a1)から受信された格納先変更指令に応答して、情報処理装置50において、文書データ400の格納先装置に関する設定を変更すべき旨がユーザに通知されるようにしてもよい。
<4.変形例等>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記内容のものに限定されるものではない。
<ユーザグループと格納先グループとの同一性の判定手法に関する変形例>
たとえば、上記第1、第3実施形態では、情報処理装置50のIPアドレスのネットワークアドレス部と格納先装置として設定された文書格納装置のIPアドレスのネットワークアドレス部とに基づいて、ユーザグループと格納先グループとの同一性が判定されている(ステップS12)。しかしながら、本願発明はこれに限定されず、情報処理装置50と格納先装置として設定された文書格納装置との間で近距離無線通信が確立するか否かに応じて、ユーザグループと格納先グループとの同一性が判定されてもよい。
具体的には、情報処理装置50は、近距離無線通信(たとえばBluetooth(登録商標)に基づく通信)を行うことが可能であり、当該近距離無線通信用の電波(情報処理装置50の周辺領域(たとえば約20メートル以内)にのみ到達する電波)を発信している。また、複数のグループのそれぞれに設けられた文書格納装置も、当該近距離無線通信を行うことが可能である。
そして、ステップS12(図7,19)においては、情報処理装置50(判定部64)は、文書データ400の格納先装置として予め設定された文書格納装置(新たな格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置)と情報処理装置50との間で近距離無線通信が確立するか否か、を判定する。
たとえば、情報処理装置50と当該文書格納装置との間で近距離無線通信が確立する場合、情報処理装置50(判定部64)は、格納先装置として設定された当該文書格納装置が情報処理装置50の比較的近傍に存在する旨を判定する。換言すれば、新たな格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置がユーザU1(ユーザU1の情報処理装置50)の所属グループと同一グループ内に存在する旨が判定される。そして、情報処理装置50は、ユーザグループと格納先グループとが同一である旨をステップS12にて判定し、処理はステップS15へと進む。
一方、情報処理装置50と当該文書格納装置との間で近距離無線通信が確立しない場合(近距離無線通信用の電波に対する当該文書格納装置からの応答が無い場合)、情報処理装置50は、格納先装置として設定された当該文書格納装置が情報処理装置50の比較的近傍に存在しない旨を判定する。換言すれば、新たな格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置はユーザU1(ユーザU1の情報処理装置50)の所属グループと同一グループ内に存在しない旨が判定される。そして、情報処理装置50は、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨をステップS12にて判定し、処理はステップS13へと進む。
このように、情報処理装置50において、文書データ400の格納先装置として設定された文書格納装置と情報処理装置50との間で近距離無線通信が確立するか否かに応じて、ユーザグループと格納先グループとの同一性が判定されてもよい。
<格納先装置を変更すべき旨の決定条件に関する変形例>
また、上記第1、第3実施形態等においては、ユーザグループと格納先グループとが異なると判定される場合、文書データ400の格納先装置を文書格納装置10a1から文書格納装置10a2(ユーザグループ内の文書格納装置)に変更すべき旨が直ちに決定されているが、これに限定されない。たとえば、ユーザグループと格納先グループとが異なると判定された回数が所定回数(たとえば5回)に到達することを条件に、文書データ400の格納先装置を文書格納装置10a1から文書格納装置10a2に変更すべき旨が決定されるようにしてもよい。
具体的には、情報処理装置50(判定部64)は、複数の格納指示(たとえば5回の格納指示)が新たな格納指示として付与される場合、当該複数の格納指示のそれぞれの付与時点において、ユーザグループと格納先グループとの同一性を判定する。また、情報処理装置50(決定部65)は、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定された回数をカウントして記憶する。そして、情報処理装置50(決定部65)は、記憶された回数(積算回数)が所定回数に到達することを条件に、文書データ400の格納先装置を文書格納装置10a1から文書格納装置10a2に変更すべき旨を決定する。
たとえば、ユーザU1が、新たな所属グループG2に異動した後に1回目の格納指示を付与した場合、情報処理装置50は、当該1回目の格納指示の付与時点において、ユーザグループと格納先グループとの同一性を判定する。そして、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定される場合、情報処理装置50は、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定された回数(1回)を記憶する。
ただし、この場合、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定された回数が所定回数(たとえば5回)に到達しておらず、情報処理装置50は、文書データ400の格納先装置を変更すべき旨を決定しない。そして、当該1回目の格納指示に係る文書データは、当該1回目の格納指示の付与時点で格納先装置として設定されている文書格納装置(たとえば文書格納装置10a1)に送信される。
同様に、2回目〜4回目の格納指示が付与され、各格納指示の付与時点においてユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定された場合においても、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定された回数は所定回数に到達しておらず、文書データ400の格納先装置を変更すべき旨は決定されない。
そして、5回目の格納指示がユーザU1によって付与された際に、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定された場合には、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が判定された回数が所定回数に到達し、情報処理装置50は、文書データ400の格納先装置を変更すべき旨を決定する。
その後、たとえば上記第1実施形態では、情報処理装置50において、文書データ400の格納先装置が文書格納装置10a1から文書格納装置10a2に自動的に変更される。また、たとえば上記第3実施形態では、情報処理装置50において、文書データ400の格納先装置に関する設定を変更すべき旨がユーザU1に通知される。
このように、ユーザグループと格納先グループとが異なると判定された回数が所定回数に到達することを条件に、情報処理装置50において、格納先装置を変更すべき旨が決定されるようにしてもよい。なお、この改変例は、ユーザグループと格納先グループとの同一性が近距離無線通信の確立可否に基づき判定される場合に特に有用である。
<情報処理装置から文書格納装置に送信されるデータに関する変形例>
さらに、上記第2実施形態では、文書データ401の格納指示が付与されると、当該文書データ401が、当該文書データ401の格納依頼とともに、格納先装置として設定された文書格納装置(たとえばMFP10a1)に送信されているが、これに限定されない。たとえば、ユーザグループと格納先グループとが同一である旨が判定されることを条件に、当該格納依頼に係る文書データ401が文書格納装置(MFP10a1)に送信されるようにしてもよい。
具体的には、文書データ401の格納指示が付与されると、情報処理装置50は、この時点(格納指示の付与時点)では文書データ401を文書格納装置10a1へと送信せず、当該文書データ401の格納依頼のみを文書格納装置10a1に送信する。
そして、ユーザグループと格納先グループとが同一である旨が文書格納装置10a1にて判定される場合、文書格納装置10a1は、文書格納装置10a1への文書データ401の送信依頼を情報処理装置50に送信し、情報処理装置50は、当該送信依頼に応答して、当該文書データ401を文書格納装置10a1に送信する。
一方、ユーザグループと格納先グループとが異なる旨が当該文書格納装置10a1にて判定される場合、文書格納装置10a1は、格納先変更指令と変更後の格納先装置(ユーザグループ内の文書格納装置(たとえば文書格納装置10a2))への文書データ401の送信依頼とを情報処理装置50に送信する。そして、情報処理装置50は、当該格納先変更指令に応答して文書データ400の格納先装置を文書格納装置10a2に変更するとともに、当該送信依頼に応答して文書データ401を文書格納装置10a2に送信する。
このように、文書データ400の格納指示に応答して文書データ400の格納依頼のみが情報処理装置50から文書格納装置に送信され、ユーザグループと格納先グループとが同一である旨が判定されることを条件に、当該格納依頼に係る文書データ400が文書格納装置に送信されるようにしてもよい。