JP6776349B2 - ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体を含む組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体を含む組成物に関する。より詳細には、高含有率の水、ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体、特定の油、及び特定の増粘剤を含む組成物に関する。
化粧用及び/又は皮膚科学的組成物において、例えば、皮膚をケアし、処置し、又は皮膚に有益な効果を与える目的のために、活性剤を使用することが知られている。しかし、これらの活性剤の一部は、従来の化粧用溶媒中で、特に水と接触すると、特に酸化現象のために、不安定であり、かつ/又は容易に劣化するという不利益を有する。したがって、これらは経時的に急速に活性を失い、この不安定性は、求められる有効性に反する。
ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体は、出願WO2004/105736から、エマルジョン形態の組成物で知られている。これらのヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体は、この出願において、特に脱色組成物で使用され得るチロシナーゼ阻害剤として記載されている。
これらのヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体は、特にその芳香族構造及び親油性のために、化粧品で使用される従来の溶媒中で不安定であり、かつ/又は難溶性であるという不利益を有する。これらは、特に再結晶化し得る。加えて、これらは、光及び/又は温度によって、特に酸化現象のために、容易に劣化する。
したがって、これらは経時的に急速に活性を失い、この不安定性は、求められる有効性に反する。
加えて、高含水率の組成物、例えば化粧水は、適用後の爽やかでみずみずしい感触のために、消費者に益々好まれている。
従来の製品によって、ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体を可溶化し、かつ安定化させる努力がなされてきた。しかし、本発明者は、ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体を含む高水分量の安定な組成物、言い換えると、低粘度の化粧用組成物を実現することが難しいことを見出した。
更に、マイクロエマルジョン、及びミセル構造のエマルジョンの形態の組成物は、効率的な送達システムとして、美容分野でよく知られている。それでもやはり、消費者は、更に良好な生物学的利用能の化粧料を常に求めている。
表現「生物学的利用能」は、本出願の目的のために、問題の活性剤の、皮膚、特に表皮の生存層への分子浸透を意味すると理解される。求められる浸透濃度は、皮膚の生存層まで到達する活性剤の量を増加させるために、可能な最高値であろう。
更に、配合物において、感覚上の理由(油っぽい又は脂っぽいタイプの最終化粧感触)のために、過剰の油性溶媒の存在を回避することが求められる。
WO2004/105736 EP1044676 EP0928608 米国特許第3,915,921号 米国特許第4,509,949号
したがって、十分な経時的安定性を有する、ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体を含む組成物、特に化粧用組成物であって、更に、皮膚での優れた生物学的利用能と共に、適用後の感触に関して、良好な化粧特性を有する組成物を得る必要性がある。
出願人は、このような必要性が、少なくとも1種のヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体、及び少なくとも1種の特定の油と架橋コポリマーとの組み合わせを含む組成物を、多量の水の存在下で配合することによって満たされ得ることを見出した。
より詳細には、本発明は、
a)組成物の総質量に対して75質量%以上の水と、
b)式(I)
Figure 0006776349
(式中、
R1は、水素原子、メチル基、2〜4個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐状のアルキル鎖、-OH基、及びハロゲンから選択され、
R2は、水素原子、メチル基、2〜5個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐状のアルキル鎖から選択され、
R3は、メチル基又は2〜5個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖状若しくは分岐状のアルキル鎖から選択され、
R4及びR5は、互いに独立して、水素原子、メチル基、2〜5個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖状若しくは分岐状のアルキル鎖、-OH基、又はハロゲンから選択される)
の少なくとも1種のヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体と、
c)構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む少なくとも1種の油と、
d)不飽和オレフィン性カルボン酸の少なくとも1つの単位及び不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルの少なくとも1つの単位を含む少なくとも1種の架橋コポリマーと
を含む組成物に関する。
本発明はまた、ケラチン物質、特に皮膚をケア/メイクアップするための美容方法であって、本発明による組成物のケラチン物質の表面への適用を含む、方法にも関する。
本発明はまた、ケラチン物質、特に皮膚をケアするための、本発明による組成物の使用にも関する。
本出願によると、「経時的に安定である」とは、25〜45℃で2カ月保管した後の組成物が、外観、色、臭気、又は粘度の変化を示さないことを意味する。
有利には、本発明の組成物は、化粧水である。「化粧水」とは、本発明の組成物が、皮膚に化粧特性、例えばみずみずしく爽やかな感触を、油っぽい及び脂っぽい感触の代わりに提供するために、所望の低い粘度を有することを意味するように意図される。
適宜、本発明の組成物の粘度は、当業者に既知の任意の方法により、特に以下の慣用的方法にしたがって測定することができる。例えば、200rpmで回転するスピンドルM2を備えるRheomat 180粘度計を用いて25℃で測定を行うことができる。
より詳細には、本発明の目的では、「化粧水」は、組成物の総質量に対して、少なくとも70質量%の水、より好ましくは75質量%の水を含む、水中油型エマルジョン、水中油型分散体、水性溶液、又はミセル系の形態の組成物を意味するように意図される。
「ケラチン物質」とは、体の皮膚、顔、唇、頭皮、及び爪を含む、ヒトのケラチン物質、より詳細には顔を意味するように我々は意図する。
本発明の他の主題及び特徴、態様、及び利点は、以下の説明及び実施例を読むことで、更に明解となるであろう。
以下の記述において、別段の指定がない限り、特に「の間」及び「…から…までの範囲」という表現において、値の範囲の両端値は、その範囲内に含まれる。
更に、本明細書で使用される表現「少なくとも1つ(種)の」は、表現「1つ(種)又は複数の」と同義である。
ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体
本発明の組成物は、少なくとも1種の式(I)
Figure 0006776349
(式中、
R1は、水素原子、メチル基、2〜4個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐状のアルキル鎖、-OH基、及びハロゲンから選択され、
R2は、水素原子、メチル基、2〜5個の炭素原子を有する飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐状のアルキル鎖から選択され、
R3は、メチル基又は2〜5個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖状若しくは分岐状のアルキル鎖から選択され、
R4及びR5は、互いに独立して、水素原子、メチル基、2〜5個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和の直鎖状若しくは分岐状のアルキル鎖、-OH基、又はハロゲンから選択される)
のヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体を含む。
-OH、R1、R4及びR5基は、2つの芳香環を互いに結合する炭素と共に形成される結合に対して、オルト、メタ又はパラ位にあってもよい。
また、置換フェニル基を有し、R2及びR3が異なる本発明の化合物には、S立体配置のエナンチオマー形態、R立体配置のエナンチオマー、及びこれらのラセミ混合物も含まれる。
本発明の好ましい実施形態によれば、式(I)(式中、
R1、R2、R4及びR5は、水素原子を示し、
R3はメチル基であり、
-OH基は、2つの芳香環を互いに結合する炭素と共に形成される結合に対して、オルト及びパラ位にある)の化合物が使用される。
この化合物は、次式(II)
Figure 0006776349
に相当し、4-(1-フェニルエチル)-1,3-ベンゼンジオール若しくは4-(1-フェニルエチル)-1,3-ジヒドロキシベンゼンと称され、又は他にフェニルエチルレゾルシノール若しくはフェニルエチルベンゼンジオール若しくはスチリルレゾルシノールと称される。この化合物は、CAS番号85-27-8を有する。
このような化合物は、名称SYMWHITE 377(登録商標)又はBIO 377で、SYMRISE社により市販されている。
特に、本発明による組成物は、(a)少なくとも1種の式(II)のヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体を含む。
好ましい実施形態によれば、式(I)のヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体が、組成物の総質量に対して、0.005質量%から5質量%、好ましくは0.01質量%から3質量%、より好ましくは0.1質量%から2質量%までの量で存在する。

本発明の組成物は、構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む少なくとも1種の油を含む。
表現「構造中に少なくとも1つのアミド単位を含む油」は、説明の文章全体にわたって、化学構造中に、以下のタイプ
Figure 0006776349
の少なくとも1つのアミド基(又は官能基)を含み、同時に、以下の特徴
a)25℃で液体であり、
b)25℃で水に不溶性又は非混和性であり、
c)乳化性を有しない
を有する任意の化合物を意味すると理解されるであろう。
本発明による構造中に少なくとも1つのアミド単位を有する油は、好ましくは、以下の式(III)
Figure 0006776349
(式中、
- R1基は、1〜30個の炭素原子、好ましくは1〜22個の炭素原子を、両端値を包含する範囲で含む、任意選択で官能化されている、脂肪族、脂環式又は環状の、飽和又は不飽和の一価炭化水素系基を表し、
- R2、R3、及びR4基は、同一であっても又は異なっていてもよく、水素、又は1〜30個の炭素原子、好ましくは1〜22個の炭素原子を、両端値を包含する範囲で含む、任意選択で官能化されている、脂肪族、脂環式若しくは環状の、飽和若しくは不飽和の一価炭化水素系基を表し、
- rは、0又は1であり、
- qは、0〜2の整数であり、
- pは、0又は1であり、
- 但し、
- p=1であるとき、rは0であり、p=0であるとき、q=0かつr=1である)
の化合物から選択される。
特に挙げることのできる飽和脂肪族炭化水素系基の例としては、直鎖状又は分岐状の、置換されている又は非置換のC1〜C30、好ましくはC1〜C22アルキル基、特に、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、n-アミル、イソアミル、ネオペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、tert-オクチル、デシル、ラウリル及びオクタデシル基が挙げられる。
特に挙げることのできる飽和環状炭化水素系基の例としては、シクロペンチル及びシクロヘキシル基が挙げられ、これらは任意選択で、特にアルキル基で置換されている。
特に挙げることのできる不飽和脂肪族炭化水素系基の例としては、直鎖状又は分岐状の、置換されている又は非置換の、C2〜C30、好ましくはC2〜C22アルケニル又はアルキニル基、特に、ビニル、アリル、オレイル及びリノレイル基が挙げられる。
特に挙げることのできる不飽和環状炭化水素系基の例としては、アリール基、例えばフェニル及びナフチルが挙げられ、これらは任意選択で、特にアルキルで置換されており、例えばトリル基が挙げられ、より詳細に挙げることのできる不飽和脂環式基の例としては、ベンジル及びフェニルエチル基が挙げられる。
用語「官能化基」は、より詳細には、化学構造中に、主鎖中又は二次鎖(secondary chain)単位上のいずれかに、1つ又は複数の官能基、特に、例えばエステル、エーテル、アルコール、アミン、アミド及びケトンを含む基、好ましくはエステルを含む基を意味する。
好ましい式(III)のアミド系油は、
R1が、直鎖状又は分岐状のC1〜C22アルキル基;直鎖状又は分岐状のC2〜C22アルケニル基;アリール基を表し、
R2が、水素原子、又は直鎖状若しくは分岐状のC1〜C6アルキル基を表し、
R3が、水素原子、又は直鎖状若しくは分岐状のC1〜C6アルキル基を表し、
R4が、直鎖状若しくは分岐状のC1〜C10アルキル基、又は直鎖状若しくは分岐状のC2〜C10アルケニル基、又はステロール残基を表す
ものから選択される。
上記の式(III)において、R1(CO)-基は、好ましくは、酢酸、トルイル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、2-エチルヘキサン酸、ココナッツ油脂肪酸及びパーム核油脂肪酸によって形成される群から選択される酸のアシル基である。また、これらの酸は、ヒドロキシル基を含んでもよい。
式(III)において、pが1であるとき、アミノ酸エステルの-N(R2)CH(R3)(CH2)q(CO)-部分は、好ましくは、以下のアミノ酸に相当するものから選択される:
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、β-アラニン、N-ブチル-β-アラニン、アミノ酪酸、アミノカプロン酸、サルコシン又はN-メチル-β-アラニン。
式(III)において、pが1であるとき、OR4基に相当するアミノ酸エステルの部分は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert-ブタノール、イソブタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-メチル-1-ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、オクタノール、2-エチルヘキサノール、デカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ホホバアルコール、2-ヘキサデシルアルコール、2-オクチルドデカノール及びイソステアリルアルコールによって形成される群から選択されるアルコールから得ることができる。
本発明による構造中に少なくとも1つのアミド官能基を有する式(III)の油は、それ自体が既知である。これらの一部は、調製方法と共に、特に、味の素株式会社からの特許出願EP1044676及びEP0928608に記載されている。他のものは化粧品で知られており、例えば防虫剤、例えばエチルN-アセチル-N-ブチルアミノプロピオネート又はN,N-ジエチルトルアミドが知られている。
特に好ましい式(III)の化合物の中で、以下のものを挙げることができる。
(1)次式
Figure 0006776349
を有するエチルN-アセチル-N-ブチルアミノプロピオネート、例えば、商品名Repellent R3535でMerck社によって販売される製品、
(2)次式
Figure 0006776349
のイソプロピルN-ラウロイルサルコシネート、例えば、名称Eldew(登録商標)SL-205で味の素株式会社によって販売される製品、
(3)次式
Figure 0006776349
のN,N-ジエチルトルアミド、例えば、商品名Deetで昭和電工株式会社によって販売される製品。
上記で定義された通り、構造中に少なくとも1つのアミド官能基を含む油は、本発明による組成物中に、好ましくは、組成物の総質量に対して、0.1質量%から24質量%、好ましくは0.5質量%から20質量%、より好ましくは0.5質量%から10質量%までの範囲の濃度で存在する。
架橋コポリマー
本発明の組成物は、不飽和オレフィン性カルボン酸の少なくとも1つの単位及び不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルの少なくとも1つの単位を含む少なくとも1種の架橋コポリマーを含む。
特に、不飽和オレフィン性カルボン酸単位は、親水性単位である。
特に、不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステル単位は、疎水性単位である。
したがって、このような架橋コポリマーは、オレフィン性不飽和カルボン酸タイプの少なくとも1つの親水性単位、及び不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルタイプの少なくとも1つの疎水性単位を含んでもよい。
本明細書で使用するとき、「少なくとも1種の架橋コポリマー」は、1種の架橋コポリマー、又はコポリマーの混合物を意味する。
一実施形態では、上記コポリマーは、ブロックコポリマーである。
本明細書で使用するとき、(C10〜C30)アルキルという用語は、10〜30個の炭素原子を含む、直鎖状は分岐状のアルキル基を意味する。
したがって、本発明による不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルとしては、例えば、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ドデシルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート及びドデシルメタクリレートが挙げられる。
一実施形態では、上述のコポリマーの分子量は、少なくとも50kDである。
一実施形態では、上述の架橋コポリマーは、以下を含むものから選択される。
- 式(IV)
Figure 0006776349
(式中、R1は、H、CH3、及びC2H5からなる群から選択される(それぞれ、アクリル酸、メタクリル酸及びエタクリル酸単位に相当する))
のオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーに由来する少なくとも1つの単位、並びに
- 式(V)
Figure 0006776349
(式中、R2は、H、CH3、及びC2H5からなる群から選択され(それぞれ、アクリレート、メタクリレート及びエタクリレート単位に相当する)、R3は、飽和又は不飽和の、分岐状又は非分岐状の(C10〜C30)アルキル基である)
の不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルモノマーに由来する少なくとも1つの単位。
本明細書で使用するとき、用語「式(IV)のオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーに由来する少なくとも1つの単位」は、上記単位が式(IV)のモノマーから、例えば式(IV)のモノマーの重合によって形成されることを意味する。
一実施形態では、例えば、R2は、H(アクリレート単位)及びCH3(メタクリレート単位)から選択され、R3は、(C12〜C22)アルキル基から選択される。
このタイプの架橋コポリマーは、例えば、米国特許第3,915,921号及び同第4,509,949号によって説明及び調製され、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。
一実施形態では、使用できる架橋コポリマーとして、
・(a)アクリル酸と、
・(b)上記の式(V)(式中、R2はH及びCH3から選択され、R3は12〜22個の炭素原子を含むアルキル基から選択される)の少なくとも1種のエステルと、
・(c)共重合性ポリエチレン性不飽和モノマーから選択される少なくとも1種の架橋剤、例えばジアリルフタレート、アリル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、(ポリ)エチレングリコールジメタクリレート及びメチレンビスアクリルアミドと
を含むモノマーの混合物から形成されるものが挙げられる。
一実施形態では、使用できる本発明の架橋コポリマーとして、以下が挙げられる(%は、それぞれのコポリマーの総質量に対して与えられる)。
- 95質量%〜60質量%のアクリル酸(親水性単位)、4質量%〜40質量%のC10〜C30アルキルアクリレート(疎水性単位)、及び0質量%〜6質量%の架橋重合性モノマーを含むコポリマー、並びに
- 98質量%〜96質量%のアクリル酸(親水性単位)、1質量%〜4質量%のC10〜C30アルキルアクリレート(疎水性単位)、及び0.1質量%〜0.6質量%の上記のような架橋重合性モノマーを含むコポリマー。
上記の架橋コポリマーの中で、Lubrizol社によって商品名PEMULEN TR1(登録商標)、PEMULEN TR2(登録商標)、及びCARBOPOL 1382で販売される製品を使用できる。
好ましくは、本発明で使用される架橋コポリマーは、PEMULEN TR2(登録商標)であり、これは、アクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートクロスポリマーであって、Brookfield RVによって、0.2%w/vの水性溶液中、S4、20rpmで、25℃で測定される粘度が1050〜3750cpsである。
一実施形態では、本発明の組成物は、組成物の総質量に基づいて、0.05質量%〜5質量%、好ましくは0.1質量%〜1質量%、より好ましくは0.1質量%〜0.5質量%の上述の架橋コポリマーを含む。
本発明の組成物は、水を、組成物の総質量に対して75質量%以上の量で含む。
好ましくは、本発明の組成物は、水を、組成物の総質量に対して80質量%〜95質量%の量で含む。
一実施形態によれば、本発明は、ケラチン物質をケア及び/又はメイクアップするための組成物であって、組成物の総質量に対して、
(a)75質量%以上の水と、
(b)0.01質量%〜3質量%の式(II)
Figure 0006776349
の少なくとも1種のヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体と、
(c)エチルN-ブチルアミノプロピオネート、イソプロピルN-ラウロイルサルコシネート、N,N-ジエチルトルアミド、又はこれらの混合物からなる群から選択される、0.5質量%〜20質量%の少なくとも1種の油と、
(d)不飽和オレフィン性カルボン酸の少なくとも1つの単位及び不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルの少なくとも1つの単位を含む、0.1質量%〜1質量%の少なくとも1種の架橋コポリマーと、
を含む組成物に関する。
水性相
一実施形態によれば、本発明の組成物は、少なくとも1つの水性相を含む。
好ましくは、水性相は連続水性相である。
一実施形態によれば、水性相は、水に加えて、水溶性添加剤及び/又は溶媒を含む。
水性相はまた、(室温25℃で)水と混和性の有機溶媒、例えば2〜6個の炭素原子を有するモノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール;特に2〜20個の炭素原子、好ましくは2〜10個の炭素原子、優先的には2〜6個の炭素原子を有するポリオール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、カプリリルグリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール;(特に3〜16個の炭素原子を有する)グリコールエーテル、例えばモノ-、ジ-又はトリ-プロピレングリコール(C1〜C4)アルキルエーテル、モノ-、ジ-又はトリ-エチレングリコール(C1〜C4)アルキルエーテル、並びにそれらの混合物を含んでいてもよい。
一実施形態によれば、本発明の組成物の水性相は、ポリオール、特にグリセロール、カプリリルグリコール又はプロピレングリコール、及びモノアルコール、特にエタノールを含む。
水性相の量は、例えば、組成物の総質量に対して、0.1質量%から99.9質量%、好ましくは0.5質量%から99質量%までの範囲であってもよい。
また、水性相は、他の添加剤、例えば水溶性活性成分、保存剤、塩、ゲル化剤、フィラー、追加の水溶性又は水分散性ポリマー、水溶性染料等を含んでもよい。
油性相
一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも1つの油性相を更に含む。
好ましくは、油性相は分散油性相である。
油性相は、上記で検討した油(b)に加えて、追加の油を更に含んでもよい。
用語「油」は、室温(20〜25℃)及び大気圧で液体形態の任意の脂肪体を指す。これらの油は、動物、植物、鉱物又は合成由来のものであってもよい。
油は、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
用語「揮発性油」は、室温(20〜25℃)及び大気圧(760mmHg)で、皮膚又は唇から1時間未満で蒸発することができる任意の非水性媒体を指す。揮発性油は、室温で液体である揮発性化粧用油である。より詳細には、揮発性油は、蒸発速度が0.01mg/cm2/分から200mg/cm2/分の間(両端値を包含する)である。
用語「不揮発性油」は、室温及び大気圧で皮膚又は唇に残留する油を意味するように意図される。より詳細には、不揮発性油は、蒸発速度が厳密に0.01mg/cm2/分未満である。
この蒸発速度を測定するために、試験すべき油又は油の混合物15gを直径7cmの晶析器に投入し、これを、温度25℃に温度制御され、相対湿度50%に湿度制御された0.3m3の大型チャンバ内に配置された天秤に載せる。溶媒を収容する晶析器の垂直上方に配置される送風機(PAPST-MOTOREN社、参照名8550 N、2700rpmで回転)を用いて、晶析器の方にブレードを向け、晶析器の底部から20cmの距離で換気させることによって、液体を、撹拌せずに自由に蒸発させる。晶析器内に残留している油の質量を、一定の間隔で測定する。蒸発速度は、単位表面積(cm2)当たり及び単位時間(分)当たりの蒸発した油のmgで表現される。
本発明に適する油は、炭化水素系、シリコーン系又はフッ素系であってもよい。
本発明によれば、用語「シリコーン油」は、少なくとも1個のケイ素原子、特に少なくとも1つのSi-O基を含む油を指す。
用語「フッ素油」は、少なくとも1個のフッ素原子を含む油を指す。
用語「炭化水素油」は、主に水素原子及び炭素原子を含む油を指す。
油は、任意選択で、酸素、窒素、硫黄及び/又はリン原子を、例えばヒドロキシル又は酸基の形態で含んでいてもよい。
好ましくは、油性相は、組成物の総質量に対して、25質量%未満、好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは0.5質量%〜10質量%の量で存在する。
ガレヌス形態
本発明の組成物は、好ましくは、エマルジョン又は分散体の形態である。
より詳細には、本発明による組成物は、水中油型エマルジョン、又は水中油型分散体の形態である。
粘度
好ましい実施形態によれば、本発明の組成物は、25℃で、200rpmで回転するスピンドルM2を備えるRheomat 180粘度計を使用して測定される粘度が、10UD(偏差単位(Deviation Unit))から80UD、好ましくは10UDから50UDである。
上記のように、本発明による組成物の粘度は、25℃で、200rpmで回転するスピンドルM2を備えるProRheo社のProRheo R180粘度計を使用して測定される。
補助剤
既知の様式で、本発明の組成物はまた、化粧品及び/又は皮膚科学で一般的な補助剤、例えば保存剤、酸化防止剤、錯化剤、pH調節剤(酸性又は塩基性)、香料、フィラー、殺菌剤、臭気吸収剤、皮膜形成ポリマー、界面活性剤、例えばアニオン性、両性、カチオン性、又は非イオン性界面活性剤も含んでもよい。
言うまでもないが、当業者は、これらの任意選択の追加の化合物、及び/又はそれらの量を、想定される追加によって本発明による組成物の特性が全く又は実質的に悪影響を受けないよう注意して選択することになる。
方法及び使用
一実施形態によれば、本発明の組成物は、以下のように調製される。
- 上記の成分(b)及び(c)を、均質になるまで撹拌することにより混合して、油性相を得る。
- 水及び上記で得た混合物を、均質になるまで撹拌することにより混合する。
- 上記の成分(d)と前工程で得た混合物を、撹拌により混合する。
- 前工程で得た混合物を、1500〜5000rpmで10分間均質化する。
実験室での均質化は、好ましくは、高剪断ミキサー、例えばSilverson社が製造する高剪断ミキサーで行う。
撹拌は、好ましくは、VMIミキサーで行う。
本発明の組成物は、有利には、化粧水を調製するために使用される。
有利には、本発明の組成物は、ケラチン物質をケア及び/又はメイクアップするための化粧用組成物であり、ローション、トナー、水、又はスプレーの形態であってもよい。特に、本発明の組成物は、ケラチン物質、特に皮膚をケアするための化粧用トナー又は化粧水である。
本発明の組成物は、皮膚、特に顔に適用されることによって、ケラチン物質、例えば皮膚、特に顔及び唇をメイクアップ/ケアするための美容方法(process)又は方法(method)等の美容方法のために使用され得る。
本発明はまた、皮膚、特に皮膚、特に顔をメイクアップ/ケアするための、本発明による組成物の使用にも関する。
本発明は、ケラチン物質をケア及び/又はメイクアップするための美容方法であって、本発明の少なくとも1種の組成物のケラチン物質の表面への適用を含み、ケラチン物質が好ましくは皮膚、特に顔である、美容方法に関する。
本発明は、ケラチン物質を水和させるための美容方法であって、本発明により定義した少なくとも1種の組成物の、ケラチン物質の表面への適用を含む、方法にも関する。
以下の実施例は、本発明による組成物及び方法を例証することを目的としているが、いかなる方法においても、本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1)
発明及び比較配合物の調製
本発明による配合物及び発明外(比較)の配合物を、Table 1(表1)に与える濃度に従って調製した。
Figure 0006776349
比較配合物1'は、本発明の範囲外であるポリマーCarbomerを含む。
発明及び比較配合物を、以下の工程で調製した。
1. ホモジナイザを使用して、75℃で相Aを可溶化する。
2. 相Bのフェニルエチルレゾルシノールを、撹拌により室温(25℃)で可溶化する。
3. 相Bを相Aに投入し、混合物の温度を低下させ、混合物を撹拌する。
4. 60℃でCを混合物A+Bに投入し、均質な混合物が得られるまで撹拌する。同時に、低下した温度を維持する。
5. 30℃で、撹拌を減速し、撹拌しながら相Dを添加する。
比較配合物A(フェニルエチルレゾルシノールを含むラメラ相エマルジョン)であって、フェニルエチルレゾルシノールの溶解性及び安定性を改善する既知の薬剤である炭酸ジカプリリルを含む比較配合物Aを調製した。
Figure 0006776349
比較配合物Aを、以下の工程で調製した。
1. 相D及び相Eをそれぞれ、温度75〜80℃の溶融装置で、500〜1000rpmで撹拌しながら、均質相になるまで溶融する。
2. 相Eを相Dに添加し、ミキサー(silverson社)を2000〜2500rpmで10分間使用して、均質な混合物を得る。
3. VMI装置を速度500rpmで使用して、混合物を撹拌すると共に、混合物を室温まで速度1℃/分で徐々に冷却する。
4. 相Aを、温度90℃の溶融装置で、500〜1000rpmで撹拌しながら、均質相になるまで溶融し、相Aを60℃まで冷却する。
5. 相Bを相Aに添加すると共に、VMIを使用して、800〜1000rpmで10分間撹拌し、混合物を1時間放置して分散させる。
6. 相Cを水で希釈し、希釈した相Cを上記で得た混合物に添加する。
7. 工程3で得た混合物を工程6で得た混合物に添加し、均質になるまで500rpmで撹拌する。
(実施例2)
発明及び比較配合物の評価
発明及び/又は比較配合物の粘度、安定性、及び生物学的利用能を評価した。
配合物を、4℃、40℃、及び45℃で2カ月間、並びに-20℃から20℃/24時間のサイクルで10日間放置し、顕微鏡を使用して配合物を偏光下で観察することにより、配合物の安定性を評価した。
Biogalenys社のプロトコルにより、生物学的利用能を評価した。具体的には、プロトコルは以下の通りである。
腹部形成外科から得た、凍結させたヒトの皮膚全体を本研究で使用した。各皮膚サンプルは、静的フランツ型拡散セルへのアセンブリ後、適用面積が2cm2であった。5mg/cm2の各発明及び比較配合物を皮膚表面に16時間適用した。1ドナー当たり3つのサンプルで、3つの異なるドナーを使用した。したがって、1つの配合物について、9つの結果が生成された。
16時間曝露した後、5%のラウリルエーテル硫酸ナトリウム(洗浄剤として使用される)を含む溶液で皮膚表面を洗浄し、次いで、水ですすぎ、最後に綿棒で乾燥させた。
異なる区画(皮膚上の過剰物(skin excess)、角質層、表皮、真皮及びレセプター液)でのLC/MSMS分析により、フェニルエチルレゾルシノールの皮膚の分布プロファイルを決定した。LC/MSMS分析は、その高い感度及び特異性のために選択した。
生物学的利用能は、次式
フェニルエチルレゾルシノールの生物学的利用能(質量%)=皮膚区画でのフェニルエチルレゾルシノールの量/皮膚に適用されたフェニルエチルレゾルシノールの総量×100%
により計算され、表される。
数値が高い程、配合物の生物学的利用能が良好である。本発明の目的では、10%以上の生物学的利用能が追求され、この値は、先行技術と比較して、改善された有効性として考えられる。
評価の結果は以下の通りである。
Figure 0006776349
本発明の配合物1及び2は、比較配合物Aと同様に、全て所望の低い粘度を有することが認められ、これは軽く、爽やかで、みずみずしい感触を皮膚に提供する。一方、比較配合物1'は安定ではない。
本発明の配合物1及び2は、比較配合物Aと同様に、2カ月にわたって安定であり、巨視的又は微視的外観の両方に関して変化がない。一方、比較配合物1'は、2カ月後、安定ではない。
更に、比較配合物A(フェニルエチルレゾルシノールの安定性及び溶解性を改善し、したがって生物学的利用能を改善する既知の薬剤である炭酸ジカプリリルを含む)と比較して、本発明の配合物1及び2は、改善された生物学的利用能(10%を超える)を示し、本発明の目的を満たした。

Claims (16)

  1. (a)組成物の総質量に対して80質量%以上の水と、
    (b)式(I)
    Figure 0006776349
    (式中、
    R1は、水素原子、及びメチル基から選択され、
    R2は、水素原子、及びメチル基から選択され、
    R3は、メチル基であり
    R4及びR5は、互いに独立して、水素原子、及びメチル基から選択される)
    の少なくとも1種のヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体と、
    (c)式(III)
    Figure 0006776349
    (式中、
    R1基は、直鎖状又は分岐状のC 1 〜C 22 アルキル基;直鎖状又は分岐状のC 2 〜C 22 アルケニル基;アリール基を表し、
    R2 は、水素原子、又は直鎖状若しくは分岐状のC 1 〜C 6 アルキル基を表し、
    R 3 は、水素原子、又は直鎖状若しくは分岐状のC 1 〜C 6 アルキル基を表し、
    R 4 は、直鎖状若しくは分岐状のC 1 〜C 10 アルキル基、又は直鎖状若しくは分岐状のC 2 〜C 10 アルケニル基、又はステロール残基を表し、
    rは、0又は1であり、
    qは、0〜2の整数であり、
    pは0又は1であり、
    但し、p=1であるとき、rは0であり、p=0であるとき、q=0かつr=1である)
    の化合物から選択される少なくとも1種の油と、
    (d)不飽和オレフィン性カルボン酸の少なくとも1つの単位及び不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルの少なくとも1つの単位を含む少なくとも1種の架橋コポリマーと
    を含む組成物。
  2. 式(I)の前記ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体が、式(II)
    Figure 0006776349
    の化合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 式(I)の前記ヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体が、前記組成物の総質量に対して、0.005質量%から5質量%の範囲の量で存在する、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記油(c)が、エチルN-アセチルN-ブチルアミノプロピオネート、イソプロピルN-ラウロイルサルコシネート、N,N-ジエチルトルアミド、又はこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記油c)が、前記組成物の総質量に対して、0.1質量%から24質量%の範囲の量で存在する、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記架橋コポリマーが、
    式(IV)
    Figure 0006776349
    (式中、R1は、H、CH3、及びC2H5からなる群から選択される)
    のオレフィン性不飽和カルボン酸モノマーに由来する少なくとも1つの単位と、
    式(V)
    Figure 0006776349
    (式中、R2は、H、CH3、及びC2H5からなる群から選択され、
    R3は、飽和又は不飽和の、分岐状又は非分岐状の(C10〜C30)アルキル基である)
    の不飽和カルボン酸モノマーの(C10〜C30)アルキルエステルに由来する少なくとも1つの単位と
    を含む化合物から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 式(V)において、R2はH及びCH3から選択され、R3は(C12〜C22)アルキル基から選択される、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記架橋コポリマーが、
    (a)アクリル酸と、
    (b)上記の式(V)(式中、R2はH及びCH3から選択され、R3は12〜22個の炭素原子を含むアルキル基から選択される)の少なくとも1種のエステルと、
    (c)共重合性ポリエチレン性不飽和モノマーから選択される少なくとも1種の架橋剤と
    を含むモノマーの混合物から形成されるものから選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記架橋コポリマーが、
    - 95質量%〜60質量%のアクリル酸、4質量%〜40質量%のC10〜C30アルキルアクリレート、及び0質量%〜6質量%の架橋重合性モノマーを含むコポリマー、並びに
    - 98質量%〜96質量%のアクリル酸、1質量%〜4質量%のC10〜C30アルキルアクリレート、及び0.1質量%〜0.6質量%の架橋重合性モノマーを含むコポリマー
    からなる群から選択され、前記質量比は、前記コポリマーの総質量に対する質量による、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記架橋コポリマーが、前記組成物の総質量に対して、0.05質量%から5質量%の範囲の量で存在する、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. ケラチン物質、特に皮膚及び頭皮をケア及び/又はメイクアップするための組成物である、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. ケラチン物質をケア及び/又はメイクアップするための組成物であって、前記組成物の総質量に対して、
    (a)80質量%以上の水と、
    (b)0.01質量%〜3質量%の式(II)
    Figure 0006776349
    の少なくとも1種のヒドロキシル化ジフェニルメタン誘導体と、
    (c)エチルN-アセチルN-ブチルアミノプロピオネート、イソプロピルN-ラウロイルサルコシネート、N,N-ジエチルトルアミド、又はこれらの混合物からなる群から選択される、0.5質量%〜20質量%の少なくとも1種の油と、
    (d)不飽和オレフィン性カルボン酸の少なくとも1つの単位及び不飽和カルボン酸の(C10〜C30)アルキルエステルの少なくとも1つの単位を含む、0.1質量%〜1質量%の少なくとも1種の架橋コポリマーと、
    を含む組成物。
  13. 25℃で、200rpmで回転するスピンドルM2を備えるRheomat 180粘度計を使用して測定される粘度が、10UD(偏差単位)から80UDの範囲である、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 水中油型エマルジョン、又は水中油型分散体の形態である、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  15. ケラチン物質をケア及び/又はメイクアップするための美容方法であって、請求項1から14のいずれか一項に記載の少なくとも1種の組成物のケラチン物質の表面への適用を含む、方法。
  16. ケラチン物質、特に皮膚、特に顔をメイクアップ/ケアするための、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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