JP6840850B2 - α−結晶性相を有する組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、α-結晶性相を有する組成物に関する。本発明は、より詳細には、ラメラ結晶コーティングが付与されて水性相中に分散された油性小球体により形成された、α-結晶性相を有する組成物に関する。本発明はまた、ケラチン物質、特に皮膚のケア及び/又はメイクアップのための方法にも関する。
化粧品の技術分野では、化粧用組成物の安定性を改善するために、ラメラ構造、例えばα-ゲル又は液晶構造を含む組成物を配合することが公知である。その上、ラメラ構造、即ち繰り返しの二重層構造のおかげで、化粧用組成物は、皮膚に良好な保水力を付与することができ、したがって持続的保湿性を付与することができる。α-ゲル構造を安定化させるために、更に、皮膚に保水効果を付与するために、様々なタイプの界面活性剤が使用された。
例えば、米国特許第2014/0100276号は、長時間にわたり水が皮膚中に残留することを可能にするエマルション組成物を開示しており、ここでエマルションは、ラメラ構造、特にα-ゲルの形態であるラメラ構造を提示する。
また、液状結晶構造を有するクリームを配合するために界面活性剤の組合せを使用する公知の市販製品も挙げることができる。
その一方で、重要な側面は、化粧品の光学的効果である。消費者は現在、皮膚を美しくしたり又は皮膚上の欠点を覆い隠したりするために光学的効果を有する化粧用組成物、とりわけ皮膚をケアする組成物を、よりいっそう好む傾向にある。特に、消費者は常に、ヘーズ(ぼかし)効果を有する化粧品を探している。
しかしながら、公知の全ての技術の中で、いくらかのヘーズ(ぼかし)効果を達成するために、ヘーズ(ぼかし)効果の高い原材料、例えばホワイトニング作用のある添加剤(whitening charge)又はシリコーンエラストマーが使用されており、これは、乾燥したきしみ感覚又は人工的な滑りやすい感覚をもたらすことになる。
更に、ケラチン物質を処置するための組成物を調製して、特に45℃などの高温下で安定のまま保つ目的で、単にホワイトニング作用のある添加剤又はシリコーンエラストマーをラメラ構造組成物中へ配合することによってこれらの技術的課題を解決することは、難しい。
米国特許第2014/0100276号 WO2007/068371 A1 米国特許第2004-175338号 EP2335681
したがって、ラメラ構造を有する組成物を配合して、皮膚等のケラチン物質にぼかし効果をもたらす必要性が存在する。
そのほかにも、良好な皮膚感覚、例えば、保水力、保湿感覚を有する、上記のようなこうした組成物を配合する必要性が存在する。
乾燥したきしみ感覚又は不自然な滑りやすい感覚を回避しつつ、ヘーズ(ぼかし)効果を有し、特に45℃等の高温下で安定である、ケラチン物質のケア/メイクアップのための組成物を配合する必要性が存在する。
出願人は、油(1又は複数)と特定の固体脂肪アルコール(1又は複数)と特定のアニオン性界面活性剤(1又は複数)との組合せを含むα-結晶性相を有する組成物を配合することによって、こうした必要性が満たされることを見出した。
より詳細には、本発明は、少なくとも1つの連続水性相と少なくとも1つの分散された油性相とを含むα-結晶性相を有する組成物であって、
(a) 少なくとも1種の油と、
(b) 組成物の総質量に対して3質量%以上の少なくとも1種の固体脂肪アルコールと、
(c) 脂肪酸アミドスルホン酸塩の少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と
を含み、
固体脂肪アルコール(b)/アニオン性界面活性剤(c)の質量比が、1〜40の範囲であり、
α-結晶性相が、1μm〜35μmの範囲の表面積モーメント平均直径 (surface area moment mean diameter) D[3,2]を有する、組成物に関する。
本発明はまた、本発明による組成物をケラチン物質に適用することを含む、ケラチン物質、特に皮膚のケア/メイクアップのための方法にも関する。
本発明はまた、本発明による組成物の、ケラチン物質、特に皮膚のケアのための使用にも関する。
本発明によるα-結晶性相の直径D[3,2]は、表面積モーメント平均直径 (surface area moment mean diameter) 又はザウター平均 (Sauter mean)としても知られる表面積加重平均 (surface weighted mean) を指すパラメータである。α-結晶性相の直径は、Malvern社製のMasterSizer 3000機械等の市販の粒度計を使用して、静的光散乱により測定することができる。
本発明の組成物は、適用時に、ぼかし効果を有する。
ぼかし効果は、本発明による組成物のヘーズ(haze)の機械的測定によって特徴付けられる。
特に、ヘーズ値は、BYK社により販売されている機械Haze-gard Plusにより測定される。
この測定は、透明なフィルム (BYK Byko-charts clear polyester-2mil #2871) 上で機械Elcometer 4340自動フィルムアプリケーターを使用して厚さ25μmを有する本発明によるフィルム組成物を調製することにより行われる。
「ケラチン物質」によって、本発明者らはヒトのケラチン物質、より詳細には皮膚を意味することを意図している。
本発明の他の主題及び特徴、態様及び利点は、以下に続く「発明を実施するための形態」及び「実施例」を読むことによって、更により明解となる。
以下において、特に指定のない限り、値の範囲の上限及び下限値は、特に「の間」や「...から...の範囲」と表現される場合、その範囲内に含まれる。
更に、本明細書に使用される表現「少なくとも1つ」は、表現「1つ以上」と同等である。
(a) 油
本発明によれば、組成物は、少なくとも1種の油を含む。
用語「油」は、室温 (20〜25℃) 及び大気圧で液体形態である任意の脂肪体を指す。これらの油は、動物、植物、鉱物又は合成起源のものでありうる。
油は、揮発性であっても不揮発性であってもよい。
用語「揮発性油」は、室温(20〜25℃)及び大気圧(760mmHg)で1時間未満に皮膚又は唇から蒸発することができる任意の非水性媒体を指す。
より詳細には、揮発性油は、室温で液体である揮発性の化粧用油である。より詳細には、揮発性油は、0.01から200mg/cm2/分の間(両端値を含む)の蒸発速度を有する。
用語「不揮発性油」は、室温及び大気圧で皮膚又はケラチン繊維上に残留する油を意味することが意図される。
より詳細には、不揮発性油は、厳密に0.01mg/cm2/分未満の蒸発速度を有する。
この蒸発速度を測定するため、試験される油又は油混合物15gを直径7cmの晶析器中に導入し、25℃の温度に温度調節されて50%の相対湿度に湿度調節された0.3m3の大型チャンバ内に配置された天秤上に載せる。溶媒を収容する晶析器の垂直上方に配置される送風機(PAPST-MOTOREN社、参照名8550N、2700rpmで回転)を用いて、晶析器の方にブレードを向け、晶析器の底部から20cmの距離で換気させることによって、液体を、撹拌せずに自由に蒸発させる。晶析器内に残留している油の質量を、一定の間隔で測定する。蒸発率は、単位表面積(cm2)当たり及び単位時間(分)当たりに蒸発した油のmgで表される。
本発明に好適な油は、炭化水素系、シリコーン系、又はフッ素系でありうる。
本発明によれば、用語「シリコーン油」は、少なくとも1個のケイ素原子、特に少なくとも1つのSi-O基を含む油を指す。
用語「フッ素油」は、少なくとも1個のフッ素原子を含む油を指す。
用語「炭化水素系油」は、主に水素原子及び炭素原子を含有する油を指す。
油は、任意選択で、酸素、窒素、硫黄、及び/又はリン原子を、例えばヒドロキシル又は酸基の形態で含むことができる。
より好ましくは、本発明の組成物は、炭化水素油(1又は複数)を含む。
詳細には、揮発性油は、イソドデカン(2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタンともよばれる)、イソデカン、イソヘキサデカン、及び例えば商品名ISOPARS(登録商標)又はPERMETHYLS(登録商標)で販売されている油等の、8〜16個の炭素原子を有する炭化水素油、特に分枝状C8〜C16アルカン(イソパラフィン又はイソアルカンともよばれる)から選ぶことができる。
炭化水素揮発性油として、直鎖状C9〜C17アルカン、例えばそれぞれ名称PARAFOL(登録商標)12-97及びPARAFOL(登録商標)14-97(Sasol社)で販売されているドデカン(C12)及びテトラデカン(C14)、並びに国際出願WO2007/068371A1に記載されている方法によって得られるアルカンとして、例えば名称CETIOL(登録商標)UT(Cognis社)で販売されているウンデカン(C11)とトリデカン(C13)の混合物も挙げることができる。
不揮発性油は、特に、不揮発性の炭化水素油の中から選ぶことができる。
不揮発性炭化水素油として:
- 動物起源の炭化水素油、例えばペルヒドロスクアレン、
- 植物起源の炭化水素油、例えばフィトステアリルエステル、例としてはオレイン酸フィトステアリル、イソステアリン酸フィトステアリル及びラウロイル/オクチルドデシル/フィトステアリルグルタメート(味の素株式会社、ELDEW PS203)、セバシン酸ジイソプロピル等のジエステル、グリセロールの脂肪酸エステルから構成されるトリグリセリド、特に、その脂肪酸は、C4〜C36、特にC18〜C36の範囲の鎖長を有することができ、これらの油が直鎖状又は分枝状、飽和又は不飽和であることが可能であり;これらの油は、特に、ヘプタン酸又はオクタン酸トリグリセリド、シア油、アルファルファ油、オニゲシ種子油、カボチャ油、キビ油、オオムギ油、キノア油、ライムギ油、ククイナッツ油、トケイソウ油、シア脂、アロエ油、スウィートアーモンド油、モモ核油、グランドナッツ油、アルガン油、アボカド油、バオバブ油、ルリジサ油、ブロッコリー油、トウキンセンカ油、アマナズナ油、カノラ油、ニンジン油、サフラワー油、アサ油、アブラナ種子油、綿実油、ヤシ油、ペポカボチャ種子油、コムギ胚芽油、ホホバ油、ユリ油、マカダミア油、コーン油、メドウフォーム油、セイヨウオトギリソウ油、モノイ油、ヘーゼルナッツ油、アンズ核油、クルミ油、オリーブ油、月見草油、パーム油、クロフサスグリ種子油、キウイ種子油、ブドウ種子油、ピスタチオ油、カボチャ油、冬カボチャ油、キノア油、マスクローズ油、ゴマ油、ダイズ油、ヒマワリ油、ヒマシ油及びスイカ油、並びにこれらの混合物、或いはカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例としてはSTEARINERIES DUBOIS社により販売されているもの又はDYNAMIT NOBEL社により名称MIGLYOL 810(登録商標)、812(登録商標)及び818(登録商標)で販売されているもの、
- 鉱物起源又は合成起源の直鎖状又は分枝状の炭化水素、例えば流動パラフィン及びその誘導体、ワセリン、ポリデセン、ポリブテン、水素化ポリイソブテン、例えばParleam、スクアレン、
- 10〜40個の炭素原子を有する合成エーテル、
- 合成エステル、例としては式R1COOR2 (式中、R1は、1〜40個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状の脂肪酸残基を表し、R2は、1〜40個の炭素原子を含有する、特に分枝状である炭化水素系鎖を表し、但しR1又はR2は10以上である) の油。エステルは、特に脂肪酸とアルコールとのエステルから選択することができ、例としては、オクタン酸セトステアリル、イソプロピルアルコールエステル、例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、ステアリン酸イソプロピル又はイソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ヒドロキシル化エステル、例としては乳酸イソステアリル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、アジピン酸ジイソプロピル、ヘプタン酸エステル、とりわけヘプタン酸イソステアリル、オクタン酸、デカン酸又はリシノール酸のアルコール又は多価アルコールエステル、例としてはジオクタン酸プロピレングリコール、オクタン酸セチル、オクタン酸トリデシル、4-ジヘプタン酸及びパルミチン酸2-エチルヘキシル、安息香酸アルキル、ジヘプタン酸ポリエチレングリコール、2-ジエチルヘキサン酸プロピレングリコール、及びこれらの混合物、C12〜C15安息香酸アルキル、ラウリン酸ヘキシル、ネオペンタン酸エステル、例としてはネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル又はネオペンタン酸オクチルドデシル、イソノナン酸エステル、例としてはイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル及びイソノナン酸オクチル、ヒドロキシル化エステル、例えば乳酸イソステアリル及びリンゴ酸ジイソステアリル、
- ポリオールエステル及びペンタエリスリトールエステル、例としては(テトラヒドロキシステアリン酸/テトライソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、
- ジオール二量体と二酸二量体(diacid dimer)とのエステル、例えば日本精化株式会社により販売されており米国特許出願公開第2004-175338号に記載されているLusplan DD-DA5(登録商標)及びLusplan DD-DA7(登録商標)、
- ジオール二量体と二酸二量体とのコポリマー及びそのエステル、例えばジリノレイルジオール二量体/ジリノール酸二量体のコポリマー及びそのエステル、例としてはPlandool-G、
- ポリオールと二酸二量体とのコポリマー及びそのエステル、例えばHailuscent ISDA、又はジリノール酸/ブタンジオールのコポリマー、
- 12〜26個の炭素原子を有する分枝状及び/又は不飽和炭素鎖を有する、室温で液体である脂肪アルコール、例としては2-オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2-ヘキシルデカノール、2-ブチルオクタノール及び2-ウンデシルペンタデカノール、
- C12〜C22高級脂肪酸、例えばオレイン酸、リノール酸又はリノレン酸、及びこれらの混合物、並びに
- 次式(I):
Figure 0006840850
(式中、R1及びR2は、同一であるか又は異なり、3〜30個の炭素原子を含む、直鎖状又は分枝状の炭化水素鎖をそれぞれ表す)
の炭酸ジアルキル
を挙げることが可能である。
好ましくは、一実施形態によれば、式(I)中、R1及びR2は、同一であり、3〜8個の炭素原子を含む直鎖状炭化水素鎖を表す。
より好ましくは、カルボン酸ジアルキルは、炭酸ジカプリリルである。
一実施形態では、カーボネートは炭酸カプリリルであり、2つのアルキル鎖は場合により同一であり、例えばCOGNIS社により名称CETIOL CC(登録商標)で販売されている炭酸ジカプリリルである。
- より高モル質量の油、特に、およそ400〜およそ10,000g/mol、特におよそ650〜およそ10,000g/mol、特におよそ750〜およそ7500g/molの範囲、より特定するとおよそ1000〜およそ5000g/molの範囲のモル質量を有するもの。本発明において使用されうる、より高モル質量の油として、特に、以下から選択される油を挙げることができる:
・ 親油性ポリマー、
・ 35〜70個の範囲の総炭素数を有する直鎖状脂肪酸エステル、
・ ヒドロキシル化エステル、
・ 芳香族エステル、
・ C24〜C28分枝状の脂肪酸又は脂肪アルコールのエステル、
・ 植物起源の油、
・ 及びこれらの混合物;並びに
- これらの混合物。
一実施形態では、本発明の組成物は、油として、炭酸ジカプリリルを含む。
好ましい一実施形態によれば、少なくとも1種の油(a)は、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜15質量%の範囲、好ましくは1質量%〜10質量%の範囲の量で存在する。
(b) 固体脂肪アルコール
本発明の組成物は、組成物の総質量に対して、3質量%以上の少なくとも1種の固体脂肪アルコールを含む。
用語「脂肪アルコール」は、8〜40個の炭素原子、好ましくは12〜34個、又は更には12〜30個の炭素原子を含み、かつ少なくとも1つのヒドロキシル基OHを含む、長鎖脂肪族アルコールを意味する。これらの脂肪アルコールは、オキシアルキレン化もグリセロール化もされていない。
「固体脂肪アルコール」は、室温(25℃)及び大気圧(780mmHg又は1atm)で固体であり、それらは水に不溶性であり、すなわち1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満の水への溶解度を有する。
好ましくは、固体脂肪アルコールは、構造R-OH (Rは、14〜30個の炭素原子を含む、任意選択で1つ又は複数のヒドロキシル基で置換されていてもよい、飽和又は不飽和の直鎖アルキル基を示す) のものである。
好ましくは、本発明において使用される固体脂肪アルコールは、14〜30個の炭素原子を有する脂肪アルコールから選択される。
固体脂肪アルコールとして、ミリスチルアルコール (1-テトラデカノール)、セチルアルコール (1-ヘキサデカノール)、パルミトレイルアルコール (シス-9-ヘキサデセン-1-オール)、ステアリルアルコール (1-オクタデカノール)、アラキジルアルコール (1-エイコサノール)、ベヘニルアルコール (1-ドコサノール)、エルシルアルコール (シス-13-ドコセン-1-オール)、リグノセリルアルコール (1-テトラコサノール)、セリルアルコール (1-ヘキサコサノール)、ミリシルアルコール又はメリシルアルコール (1-トリアコンタノール)を挙げることができる。
より好ましくは、本発明によれば、固体脂肪アルコールは、セチルアルコール (1-ヘキサデカノール)、ステアリルアルコール (1-オクタデカノール)、アラキジルアルコール (1-エイコサノール)、ベヘニルアルコール (1-ドコサノール)、又はこれらの混合物等の、14〜22個の炭素原子を有するアルコールから選択される。
より特定すると、固体脂肪アルコールは、セチルアルコール (1-ヘキサデカノール)、ステアリルアルコール (1-オクタデカノール)、アラキジルアルコール (1-エイコサノール)、ベヘニルアルコール (1-ドコサノール)、又はこれらの混合物から選択される。
脂肪アルコールは、混合物であってもよく、それは例えば、いくつかの種、とりわけ鎖長の異なるものが混合物の形態で市販品中に共存していてもよいことを意味する。
脂肪アルコールのこうした混合物として、BASF社により名称Lanette O Orで販売されている、セチルアルコールとステアリルアルコールとの混合物を主として含有しているセテアリルアルコールを挙げることができる。
一実施形態によれば、固体脂肪アルコール(b)は、組成物の総質量に対して、3質量%以上、好ましくは3質量%〜15質量%、より好ましくは3質量%〜10質量%の量で存在する。
(c) アニオン性界面活性剤
本発明の組成物は、少なくとも1種の、脂肪酸アミドスルホン酸塩のアニオン性界面活性剤を含む。
一実施形態では、アニオン性界面活性剤は、次式(II):
Figure 0006840850
(式中、
R1は、飽和又は不飽和の、7〜17個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状のアルキル鎖であり、
R2は、H又はメチルであり、
R3は、H、COO-M+、CH2COO-M、又はCOOHであり、
nは、0〜2であり、
Xは、COO-又はSO3 -であり、
Mは、互いに独立に、H、ナトリウム又はカリウム、及びソルビタン界面活性剤である)
の少なくとも1種のアミノ酸活性剤である。
こうしたアニオン性界面活性剤は、EP2335681に記載されているものである。
好適なアミノ酸界面活性剤のタイプは、タウレート、グルタメート、アラニン又はアラニネート、サルコシネート、アスパルテート界面活性剤、及びこれらの混合物である。
好ましいのは、タウレート、グルタメート及びサルコシネート界面活性剤、並びにこれらの混合物である。より好ましいのは、タウレート、グルタメートであり、最も好ましいのはグルタメートタイプの界面活性剤である。
好適なタウレート界面活性剤は、一般式(III):
Figure 0006840850
(式中、
R1は、好ましくは、飽和又は不飽和の、7〜17個の炭素原子、より好ましくは9〜13個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝状のアルキル鎖であり、
R2は、H又はメチルであり、
Mは、H、ナトリウム、又はカリウムである)
による。
好適な例は、ココイルタウリン酸カリウム、メチルココイルタウリン酸カリウム、カプロイルメチルタウリン酸ナトリウム、ココイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、メチルラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルミリストイルタウリン酸ナトリウム、メチルオレイルタウリン酸ナトリウム、メチルパルミトイルタウリン酸ナトリウム、及びメチルステアロイルタウリン酸ナトリウム、並びにこれらの混合物である。好ましいのは、ココイルタウリン酸カリウム、メチルココイルタウリン酸カリウム、カプロイルメチルタウリン酸ナトリウム、ココイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルココイルタウリン酸ナトリウム及びメチルラウロイルタウリン酸ナトリウム、並びにこれらの混合物である。より好ましいのは、ココイルタウリン酸カリウム、メチルココイルタウリン酸カリウム、ココイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルココイルタウリン酸ナトリウム及びメチルラウロイルタウリン酸ナトリウム、並びにこれらの混合物である。
本発明の組成物がまた、いくつかのタイプのアミノ酸界面活性剤の混合物、例えばグルタメート界面活性剤とタウレート界面活性剤との混合物、又はタウレート界面活性剤とグルタメート界面活性剤とサルコシネート界面活性剤等との混合物も含むことができることに留意すべきである。
アミノ酸界面活性剤という用語で、とりわけこれらの界面活性剤が、タウレート、グルカメート、アラニン又はアラニネート、サルコシネート、及びアスパルテートに由来することが意味される。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤は、イセチオネート、タウレート、サルコシネート、スルホスクシネート、スルホアセテート、グリシネート、グルタメート及びカルボキシレートからなる群から選択される部類であり、ここで、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤は、C8〜C20アルキル鎖、並びにナトリウム、カリウム及びアンモニウムから選択される可溶性の対カチオンを有する。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤は、タウレートであり、タウレートは、C8〜C20アルキル鎖、並びにナトリウム、カリウム及びアンモニウムから選択される可溶性の対カチオンを有する。
本発明の一実施形態によれば、少なくとも1種のアニオン性界面活性剤は、ラウリルメチルイセチオン酸ナトリウム、メチルオレオイルタウリン酸ナトリウム、N-ミリストイル-N-メチルタウリン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリン酸ナトリウム及びラウリルメチルタウリン酸ナトリウムからなる群から選択される部類である。
本発明の一実施形態によれば、アニオン性界面活性は、メチルステアロイルタウリン酸ナトリウムである。
一実施形態によれば、アニオン性界面活性剤(c)は、組成物の総質量に対して、0.05質量%〜3質量%、好ましくは0.1質量%〜1質量%の範囲の量で存在する。
本発明の目的のためには、少なくとも1種の固体脂肪アルコール(b)と少なくとも1種のアニオン性界面活性剤(c)との質量比は、1〜40、好ましくは5〜35、より好ましくは15〜35である。
発明者らは、上記の各成分の特定の質量比のおかげで、本発明の組成物が所望の光学的/ヘーズ/ぼかし効果を有していることを見出した。該組成物のヘーズ値は、30以上、より好ましくは35以上である。
ヘーズ値は、ヘーズメータを使用して測定される。特に、ヘーズ値は、BYK社により販売されている機械Haze-gard Plusにより測定される。
この測定は、透明なフィルム (BYK Byko-charts clear polyester-2mil #2871) 上に、機械Elcometer 4340自動フィルムアプリケーターを使用して厚さ25μmを有する本発明のフィルム組成物を調製することにより行われる。測定は、平均ヘーズ値を得るために5回繰り返される。
好ましい一実施形態によれば、本発明による組成物は、通常使用されるヘーズ(ぼかし)効果の高い原材料、例えばホワイトニング作用のある添加剤又はシリコーンエラストマー(silicon lassoer)がなくとも、ヘーズ(ぼかし)効果を有しており、そのため乾燥したきしむ感覚又は不自然な滑りやすい感覚は回避される。
α-結晶性相
本発明の組成物は、α-結晶性相を含み、これはα-ゲルとも呼ばれる。
α-結晶性相又はα-ゲルは、水和物タイプの結晶構造を有し、それはラメラ構造である。こうした構造は、本発明の組成物が、ケラチン物質、特に皮膚への満足できる水和効果を可能にする。
本発明は、きわめて薄いモノラメラ層で及び/又はオリゴラメラ層でコーティングされた油性相の小滴を有する安定なエマルションが得られることを可能にする。
オリゴラメラ層は、2〜5つの脂質ラメラ (脂質ラメラは、例えばリポソームの分野で説明される脂質二重層タイプの膜を意味すると理解される) を含む層を意味すると理解される。
本発明によるα-結晶性相の直径D[3,2]
本発明の目的のために、組成物のα-結晶性相は、1μm〜35μmの範囲の直径D[3,2]を有する。好ましくは、組成物のα-結晶性相の直径は、3μm〜25μmの範囲である。
本発明による直径D[3,2]は、Malvern社製のMasterSizer 3000機械等の市販の粒度計を使用して、静的光散乱により測定することができる。
特に、直径D[3,2]は、以下のプロトコールにより測定される:
本発明による組成物を水中10%まで希釈する工程。その希釈プロセスは、当業者により測定されることになる組成物の粘度に応じて調整することができる;
速度1800rpm/秒で撹拌する工程;
上記工程により調製した希釈組成物のD[3,2]を、MasterSizer 3000を使用して測定する工程;
上記工程を6回繰り返して平均値D[3,2]を得る工程。
水性相
本発明の組成物は、少なくとも1つの連続水性相を含む。
一実施形態によれば、水性相は、水を、場合によっては水溶性添加剤及び/又は溶媒との混合物中の水を含む。
水性相はまた、(室温25℃で)水と混和性の有機溶媒、例えば2〜6個の炭素原子を有するモノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール;特に2〜20個の炭素原子、好ましくは2〜10個の炭素原子、優先的には2〜6個の炭素原子を有するポリオール、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、カプリリルグリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール;(特に3〜16個の炭素原子を有する)グリコールエーテル、例えばモノ-、ジ-又はトリ-プロピレングリコール(C1〜C4)アルキルエーテル、モノ-、ジ-又はトリ-エチレングリコール(C1〜C4)アルキルエーテル、及びこれらの混合物も含んでよい。
一実施形態によれば、本発明の組成物の水性相は、ポリオール、特にグリセロール、カプリリルグリコール又はプロピレングリコール、及びモノアルコール、特にエタノールを含む。
水性相の量は、組成物の総質量に対して、例えば70質量%〜97質量%、好ましくは75質量%〜95質量%の範囲であってよい。
一実施形態によれば、本発明による組成物中の水の量は、組成物の総質量に対して、70質量%〜97質量%、好ましくは75質量%〜95質量%の範囲である。
好ましくは、本発明の組成物は、組成物の総質量に対して、80質量%より多い水を含む。
水性相はまた、他の添加剤、例えば水溶性活性成分、保存剤、塩、ゲル化剤、追加のフィラー、追加の水溶性又は水分散性ポリマー、水溶性染料等も含有してよい。
ゲル化剤の例は:
・変性又は非変性カルボキシビニルポリマー、例えばGoodrich社により名称Carbopol (INCI名: カルボマー) 及び名称Pemulen (INCI名: アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー) で販売されている製品、
・任意選択で架橋されていてもよく及び/又は中和されていてもよい、ポリアクリルアミド並びに2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のポリマー及びコポリマー、例えばClariant社により名称「Hostacerin AMPS」(INCI名: ポリアクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム) で販売されているポリ(2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸); 又はエマルションの形態で提供されている、アクリルアミドとAMPSとの架橋アニオン性コポリマー、例えばSEPPIC社により名称Sepigel 305 (CTFA 名: ポリアクリルアミド/C13〜14イソパラフィン/ラウレス-7) で販売されているもの、名称Simulgel 600 (CTFA名: アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80) で販売されているもの、又は名称Simulgel EG (CTFA名: アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウリン酸ナトリウムコポリマー及びイソヘキサデカン及びポリソルベート80) で販売されているもの、
・アクリレート/アクリロニトリルコポリマー、例えばKingston社により販売されているHypan SS201、
・多糖バイオポリマー、例えば、キサンタンガム、グアーガム、アルギネート、又は変性若しくは非変性セルロース、
・無機化合物、例えば、スメクタイト、又は変性若しくは非変性ヘクトライト、例えばRheox社により販売されているBentone製品、Southern Clay Products社により販売されているLaponite製品、又はR. T. Vanderbilt社により販売されているVeegum HS製品、
・並びにこれらの混合物
である。
親水性ゲル化剤として、任意選択により架橋されていてもよい、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸のポリマー及びコポリマーが好ましくは使用される。
存在する場合には、ゲル化剤は、組成物中に、組成物の総質量に対して、(乾燥材料で)例えば0.001質量%〜3質量%、好ましくは0.01質量%〜1質量%の範囲の含有量で存在することができる。
油性相
本発明による組成物は、少なくとも1種の分散された油性相を含む。
一実施形態によれば、油性相は、1.43より高い、好ましくは1.50より高い屈折率を有する。
上記の屈折率が油性相の最終屈折率であることに留意すべきである。油性相中の各油の屈折率について、制限はない。本発明の油性相中に存在するように選ばれる油は、油性相の屈折率が1.43より高い、好ましくは1.50より高いという条件に到達することになる。
一実施形態によれば、α-結晶性相を有する本発明の組成物は、少なくとも1つの連続水性相と、少なくとも1つの分散された油性相とを含み、
(a) 組成物の総質量に対して1質量%〜10質量%の炭酸ジカプリリルと、
(b) 組成物の総質量に対して3質量%〜10質量%の、14〜20個の炭素原子を有する少なくとも1種の直鎖状又は分枝状の飽和アルコール、又はその任意の混合物と、
(c) 組成物の総質量に対して0.05質量%〜3質量%のメチルステアロイルタウリン酸ナトリウムと
を含む。
本発明の組成物を調製するための方法
一実施形態によれば、本発明の組成物は、以下のように調製される:
- 水を含有する水性相と、任意選択で活性剤を含有してもよい(c)少なくとも1種のアニオン性界面活性剤とを混合する工程と、
- (a)少なくとも1種の油と(b)少なくとも1種の固体脂肪アルコールとを混合する工程と、
- 上記の工程のそれぞれにおいて得た混合物を別々に75〜80℃まで加熱して、均質になるまで250〜500rev/分で撹拌しながら温度を維持する工程と、
- この2種の混合物を撹拌しながら混合する工程と、
- 前工程で得た混合物を500〜5000rpmで10分間均質化する工程と、
- 撹拌しながら室温まで冷却する工程。
実験室での均質化は、好ましくは、高剪断ミキサー、例えばSilverson社が製造するもので実施される。
撹拌は、好ましくは、VMIミキサーにより実施される。
有利には、本発明の組成物は、ケラチン物質のケア及び/又はメイクアップのための化粧用組成物であり、ローション、トナー、クリーム又はスプレーの形態であってよい。
本発明の組成物は、経時的に安定である。
「経時的に安定」とは、本発明の組成物が、4℃から45℃の間の全ての温度で2か月間貯蔵された後に、色、匂い若しくは粘度に何らかの微視的変化を、pHに何らかの変動又は微視的外見に何らかの変動を示さないことを意味することが理解される。
方法及び使用
本発明の組成物は、皮膚、とりわけ顔に適用されることによって、ケラチン物質、例えば皮膚、特に顔及び唇のメイクアップ/ケアのための化粧プロセス又は方法等の、化粧プロセスのために使用されうる。
本発明はまた、本発明による組成物の、皮膚、とりわけ顔のメイクアップ/ケアのための使用にも関する。
本発明は、本発明の少なくとも1種の組成物を、好ましくは皮膚、特に顔であるケラチン物質に適用することを含む、ケラチン物質のケア及び/又はメイクアップのための化粧方法に関する。
本発明による組成物は、皮膚を、日中、小皺に対抗するようにするために使用することができる。更に本発明による組成物は、塗り広げやすく、浸透させやすく、べとつかない/脂っぽくない感覚を残す。
以下に続く実施例は、本発明による組成物及び方法を例示することを目的としているが、本発明の範囲をいかようにも限定するものではない。
(実施例1)
本発明の組成物及び比較例の組成物の調製
本発明による組成物、並びに比較例の組成物を、表1に示す濃度に従って調製した。
Figure 0006840850
Figure 0006840850
本発明の組成物及び比較例の組成物を、以下の工程に従って調製した。
1. 相A及び相Bを、それぞれ、溶融装置中、温度75〜80℃で、1000rpm/分で撹拌しながら均質相になるまで溶融させる工程と、
2. ミキサー(silverson社)を使用して2300rpmで10分間、相Bを相Aに添加して均質な混合物を得る工程と、
3. VMI装置を使用して速度500rpm/分で混合物を撹拌すると共に、混合物を60℃未満まで速度1℃/分で徐々に冷却する工程と、
4. 相Cを相A+Bに添加すると共に、VMIを使用して800rpm/分で10分間撹拌し、混合物を1時間放置して分散させる工程と、
5. 相Dを水で希釈し、希釈した相Dを、上で得た混合物に添加すると共に、VMIを使用して1000rpm/分超で10分間撹拌する工程。
(実施例2)
本発明の組成物及び比較例の組成物の評価
α-結晶性相(α-ゲル)、ラメラ液晶相の疎水性基は、特異な副格子構造を有する溶融 (液体) 状態にある。
α-結晶性相(α-ゲル)の構造を検証するために、広角X線散乱測定を行い、15nm-1にて、α-ゲル、鋭いピークを観察しており、これは副格子の回折に相当する。
本発明による組成物及び比較例の組成物の、D[3.2]、ヘーズ値、安定性及び化粧的特性を評価した。D[3.2]及びヘーズ値を、前述した方法に従って評価した。
本発明による組成物及び比較例の組成物の安定性を評価し、これは、それらの組成物を45℃で2か月間放置し、顕微鏡を使用して偏光下で組成物を観察することによって行った。
本発明による組成物及び比較例の組成物を10人の消費者にそれぞれ顔の皮膚上に適用するために提供し、消費者に化粧的特性、例えば皮膚上の水和効果に得点付けをしてもらった。
特に、組成物を適用した後に、皮膚が、小皺なしに均質に見えるとき、それは、製品の良好な水和効果を表している。
評価の結果は以下の通りである。
Figure 0006840850
きめ細かい皮膚、及び一日中続く目に見えない小皺/乾燥皺を、以下に従って得点付けした(5〜1の得点、得点が高いほど良好である)。
Figure 0006840850
上に列挙した組成物の全てが、45℃の温度下で2か月にわたり安定であり、マクロの又はミクロの両方の外見の点で変化がない。
上記結果によれば、本発明による組成物の両方が、改善されたヘーズ(ぼかし)効果を有し、こうした効果が45℃下で2か月にわたって安定であることが明らかである。その上、本発明による組成物は、比較例の組成物と比べて、適用時に、良好な水和効果を示す。

Claims (16)

  1. 少なくとも1つの連続水性相と少なくとも1つの分散された油性相とを含むα-結晶性相を有する組成物であって、
    (a) 少なくとも1種の油と、
    (b) 組成物の総質量に対して3質量%以上の少なくとも1種の固体脂肪アルコールと、
    (c) 脂肪酸アミドスルホン酸塩の少なくとも1種のアニオン性界面活性剤と
    を含み、
    固体脂肪アルコール(b)/アニオン性界面活性剤(c)の質量比が、15〜35の範囲であり、
    α-結晶性相が、1μm〜35μmの範囲の表面積モーメント平均直径D[3,2]を有する、組成物。
  2. 油(a)が動物起源の不揮発性炭化水素油、植物起源の不揮発性炭化水素油、鉱物起源又は合成起源の直鎖状又は分枝状の不揮発性炭化水素油、10〜40個の炭素原子を有する合成エーテル、式R1COOR2(式中、R1は、1〜40個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状の脂肪酸残基を表し、R2は、炭化水素系鎖を表す)の油、ポリオールエステル及びペンタエリスリトールエステル、ジオール二量体と二酸二量体とのエステル、ジオール二量体と二酸二量体とのコポリマー及びそのエステル、ポリオールと二酸二量体とのコポリマー及びそのエステル、室温で液体である脂肪アルコール、C12〜C22脂肪酸、炭酸ジアルキル400〜10,000g/molの範囲の分子量を有する高分子量の油、又はこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 油(a)が、次式(I):
    Figure 0006840850
    (式中、R1及びR2は、同一であるか又は異なり、3〜30個の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状の炭化水素鎖をそれぞれ表す)
    の炭酸ジアルキルである、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記式(I)中、R 1 及びR 2 は、同一であり、3〜8個の炭素原子を含む直鎖状の炭化水素鎖を表す、請求項3に記載の組成物。
  5. 炭酸ジアルキルが、炭酸ジカプリリルである、請求項3に記載の組成物。
  6. 油が、組成物の総質量に対して、0.1質量%〜15質量%の範囲で存在する、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 固体脂肪アルコール(b)が、14〜30個の炭素原子を有する脂肪アルコールから選択され、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 固体脂肪アルコール(b)が、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール又はこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物
  9. 固体脂肪アルコールが、組成物の総質量に対して、3質量%以上の量で存在する、請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. ニオン性界面活性剤(c)が、式(III)
    Figure 0006840850
    (式中、
    R1、飽和又は不飽和の、7〜17個の炭素原子を有する、直鎖状又は分枝状のアルキル鎖であり、
    R2は、H又はメチルであり、
    Mは、H、ナトリウム又はカリウムである)
    のタウレート界面活性剤である、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. アニオン性界面活性剤が、ココイルタウリン酸カリウム、メチルココイルタウリン酸カリウム、カプロイルメチルタウリン酸ナトリウム、ココイルタウリン酸ナトリウム、ラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、メチルラウロイルタウリン酸ナトリウム、メチルミリストイルタウリン酸ナトリウム、メチルオレオイルタウリン酸ナトリウム、メチルパルミトイルタウリン酸ナトリウム及びメチルステアロイルタウリン酸ナトリウム、並びにこれらの混合物からなる群から選択される、請求項10に記載の組成物。
  12. アニオン性界面活性剤(c)が、組成物の総質量に対して、0.05質量%〜3質量%の範囲の量で存在する、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. α-結晶性相が3μm〜25μmの範囲の表面積モーメント平均直径D[3,2]を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 油性相が、1.43より高い屈折率を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 少なくとも1つの連続水性相と少なくとも1つの分散された油性相とを含むα-結晶性相を有する組成物であって、
    (a) 組成物の総質量に対して1質量%〜10質量%の炭酸ジカプリリルと、
    (b) 組成物の総質量に対して3質量%〜10質量%の、14〜20個の炭素原子を有する少なくとも1種の直鎖状又は分枝状の飽和アルコール、又はその任意の混合物と、
    (c) 組成物の総質量に対して0.05質量%〜3質量%のメチルステアロイルタウリン酸ナトリウムと
    を含み、
    前記成分(b)/前記成分(c)の質量比が、15〜35の範囲である、組成物。
  16. 請求項1から15のいずれか一項に記載の少なくとも1種の組成物を、ケラチン物質に適用することを含み、ケラチン物質が皮膚である、ケラチン物質のケア及び/又はメイクアップのための化粧方法。
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