JP6776005B2 - 衛星捕捉制御装置および衛星捕捉制御方法 - Google Patents

衛星捕捉制御装置および衛星捕捉制御方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、方位センサを利用して通信衛星の捕捉を制御するための衛星捕捉制御装置および衛星捕捉制御方法に関する。
通信衛星と通信をする衛星地球局においては、小型化された衛星地球局であるVSAT(Very Small Aperture Terminal)が開発されている。このVSATでは、通信衛星を捕捉して通信を行うため、通信衛星が存在する方向にアンテナを向ける方向調整が重要となる。この方向調整は、方位センサによって測定される測定方位に基づき決定される。
特開2010−32359号公報 特開平2−2701号公報
しかしながら、通信衛星を捕捉するために必要な通信衛星の探索を行う際、方位センサの信頼度が低いと、通信衛星が存在する方向にアンテナを向けることができず、通信衛星を捕捉するまでに要する時間が長くなるという課題がある。
本発明が解決しようとする課題は、測定方位の信頼性を判定し、通信衛星を捕捉するまでに要する時間を短縮する衛星捕捉制御装置および衛星捕捉制御方法を提供することにある。
実施形態によれば、衛星捕捉制御装置は、通信衛星を介して通信する衛星通信装置の装置である。また、衛星捕捉制御装置は、記憶手段と、方位センサと、判定手段と、捕捉制御手段とを備える。記憶手段は、方位情報を用いて、通信衛星過去における捕捉成功時の方位である第1の方位情報を記憶する。方位センサは、設置された位置に基づくアンテナの方位である第2の方位情報を取得する。判定手段は、第の方位情報の方位情報とを比較する比較処理を実行し、第1の方位情報が示す方位を含む所定の範囲内に、第2の方位情報が示す方位が含まれるか否かを判定し、第2の方位情報が示す方位が所定の範囲内に含まれない場合、第2の方位情報が不正である判定する判定処理を実行する。捕捉制御手段は、判定手段によって第2の方位情報が不正であると判定されなかった場合は、第2の方位情報が示す方位を含む所定の範囲に対し部分粗探索を行い、第2の方位情報が不正であると判定された場合は、部分粗探索を行うことなく、全方位粗探索を行う。
本発明の第1の実施形態の衛星捕捉制御装置が備えられた衛星通信装置の一例を示す外観図である。 同実施形態の衛星通信装置のより詳細な構成例を示すブロック図である。 同実施形態の衛星捕捉制御装置に備えられた方位センサによって測定される測定方位について説明するための図である。 同実施形態の衛星捕捉制御装置の位置に対する通信衛星の目標角を示すデータ構成例である。 同実施形態の衛星捕捉制御装置によって実行される衛星捕捉制御処理手順の一例を示すフローチャートである。 同実施形態の衛星捕捉制御装置によって実行される衛星捕捉制御処理における測定方位判定処理手順の一例を示すフローチャートである。 通信衛星の一般的な探索の概要を示す概要図である。 同実施形態の衛星捕捉制御装置によって実行される衛星捕捉制御処理の結果の表示例を示す図である。 同実施形態の衛星捕捉制御装置によって実行される衛星捕捉制御処理における測定方位判定処理手順の変形例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の衛星捕捉制御装置によって実行される衛星捕捉制御処理における測定方位判定処理手順の一例を示すフローチャートである。 第3の実施形態の衛星捕捉制御装置によって実行される衛星捕捉制御処理における測定方位判定処理手順の一例を示すフローチャートである。 第4の実施形態の衛星捕捉制御装置によって実行される衛星捕捉制御処理における測定方位判定処理手順の一例を示すフローチャートである。 第5の実施形態の衛星捕捉制御装置によって実行される衛星捕捉制御処理における測定方位判定処理手順の一例を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
一般に、衛星通信システムは、静止軌道上の通信衛星を介して、複数の地球局間で通信するシステムである。
また、衛星通信システムの適用例として、都道府県等の広域の自治体の防災システムがある。このような防災システムでは、例えば、県庁所在地等に固定型の地球局(図示せず)を設置し、災害現場等に設置された衛星通信装置1から映像を衛星回線で主要拠点である固定局に送信し、災害状況の把握の一助とすることができる。また、衛星回線によるVoIP(Voice over IP)通話やTV会議を行うことによって、関係部署間の情報共有や災害対応協議にも利用することができる。
ここで、本実施形態の概要について説明する。
図1は、本実施形態の衛星通信装置1の一例を示す外観図である。
衛星通信装置1は、小型化された可搬型の超小型地球局(VSAT)である。可搬型のため、例えば、ユーザが、災害等の場合に設置し、非常用の通信局として利用することが可能となる。
図1に示すように、衛星通信装置1は、アンテナ10、VSAT本体部11、このVSAT本体部11を支える三脚12、VSAT本体部11とアンテナ10とを物理的に接続するための支柱13、およびODU(Out Door Unit)18を備える。
アンテナ10は、通信衛星との間で電波を送受信する。なお、図1では、平面型のアンテナ10を示しているが、パラボラ型のアンテナでもよい。また、アンテナ10のサイズは、例えば、50cm×50cmである。
ODU18は、無線送受信処理を行う装置であり、アンテナ10で送受信される無線周波数帯の信号を、例えばベースバンド帯の信号に周波数変換する。なお、ODU18は、無線周波数帯の信号の減衰を抑えるため、アンテナ10の背面にアンテナ10と近接するように備えられている。
支柱13は、例えば、支柱13b,13cからなり、支柱13bは、例えば、VSAT本体部11の上面(図1の上側の面)に垂直に設けられる。
また、支柱13は、折りたたみ可能な機構を有していてもよい。この場合、支柱13を折りたたむことによって、衛星通信装置1を小型にすることができ、例えば、衛星通信装置1を容易に移動させることが可能である。
また、支柱13に取り付けられるモータ20は、3つのモータ20a,20b,20cを備える。後述するモータ制御部30からの制御信号に基づき動作する。
ここで、モータ20aは、アンテナ10のAZ(Azimuth)軸に対応する方位角制御軸を回転させるもので、例えば方位角方向であるA方向に、回転させるモータである。モータ20bは、EL(Elevation)軸に対応する仰角制御軸を、仰角方向であるB方向に回転させるモータである。モータ20cは、POL(Polarization)軸に対応する偏波角制御軸を、例えば偏波角方向であるC方向に、回転させるモータである。
VSAT本体部11は、変復調処理を行うIDU(In Door Unit)に相当し、電源ボタン14、捕捉ボタン15、および表示装置100を備える。
捕捉ボタン15は、アンテナ10を用いて通信衛星を捕捉するための衛星捕捉制御処理を開始するためのボタンである。
表示装置100は、衛星捕捉制御処理の結果等を表示する表示部であり、例えば、図1に示すようにVSAT本体部11の側面に設けられる。なお、表示装置100は、衛星通信装置1に内蔵されていなくてもよく、衛星通信装置1に外付けされる外部の表示装置でもよい。また、表示装置100は、図8を参照して後述するような内容を表示する。
電源ボタン14は、衛星通信装置1の電源のONとOFFとを切替えるためのボタンである。
次に、図2のブロック図を参照して、衛星通信装置1のより詳細な構成例を説明する。
VSAT本体部11は、図1で上述したものに加えて、モータ制御部30、捕捉制御部40、方位センサ50、位置センサ60、傾斜センサ70、変復調部80、受信信号感度算出部85、およびユーザ入力装置90を備える。
変復調部80は、ODUで周波数変換されたベースバンド帯の信号を変復調して、データとして取り出す。
受信信号感度算出部85は、変復調部80で復調された受信信号bの受信電界強度cを捕捉制御部40に送る。
方位センサ50は、衛星通信装置1の方位を測定し、測定された測定方位を、通信衛星に向けるアンテナ10の方位に関する方位情報s1として、捕捉制御部40に送る。
位置センサ60は、衛星通信装置1が設置されている場所に関して、例えば、GPS(Global Positioning System)を用いて緯度および経度等の絶対的な位置を測定し、測定された位置を、位置情報s2として、取得する。そして、位置情報s2を、捕捉制御部40に送る。
傾斜センサ70は、衛星通信装置1が設置されている場所における衛星通信装置1の傾斜、例えば、前後方向の傾き(ピッチ角)および左右方向の傾き(ロール角)を、測定し、測定された傾斜を、傾斜情報s3として、取得する。そして、傾斜情報s3を、捕捉制御部40に送る。
モータ制御部30は、捕捉制御部40からのアンテナ10の方向に関する指示に応じて、モータ20a,20b,20cの各々に関する電流値または電圧値を制御するための制御信号をモータ20a,20b,20cの各々に送り、モータ20を制御する。このような制御により、アンテナ10を適切な方向に向けることができる。
捕捉制御部40は、衛星捕捉制御処理を行うもので、現在の衛星通信装置1の位置および姿勢に関する位置姿勢情報である、方位センサ50、位置センサ60、および傾斜センサ70から送られた、方位情報s1、位置情報s2、および傾斜情報s3に基づき、衛星捕捉制御処理を行う。
捕捉制御部40は、衛星捕捉制御処理において、所望の目標とする通信衛星を捕捉するために、衛星通信装置1が設置された位置に基づき、所望の目標とする通信衛星の方位角、仰角、および偏波角(以下、「目標衛星方向」と称す。)を割り出す。そして、割り出された目標衛星方向に基づき、方位角、仰角、および偏波角等のアンテナ10を向ける方向(以下、「アンテナ方向」と称す。)を調整し、アンテナ方向に関する指示をモータ制御部30に行う。
捕捉制御部40は、衛星探索部41、位置姿勢情報記憶部42、測定方位判定部43、および衛星目標角テーブル記憶部44を備える。
衛星探索部41は、衛星探索処理を行うもので、位置姿勢情報記憶部42、測定方位判定部43、および衛星目標角テーブル記憶部44と接続されている。
位置姿勢情報記憶部42は、履歴情報42aとして、現在および過去の位置姿勢情報を記憶する。履歴情報42aには、通信衛星を捕捉することに成功した場合である捕捉成功時における測定方位(以下、「成功測定方位」と称す。)に関する情報だけでなく、捕捉成功時における位置姿勢情報も含まれる。また、位置姿勢情報記憶部42は、例えば、不揮発性メモリである。
測定方位判定部43は、測定方位の信頼性を判定するために、新たに測定される測定方位(以下、「現測定方位」と称す。)が不正であるか否かを判定する測定方位判定処理を行う。
ここで、方位センサ50は、地磁気の方位を基準にして測定方位を測定する。しかしながら、衛星通信装置1の周辺環境に、ビル、車両、橋梁等の磁性体として影響を与えるものがあると、その影響を受けて、測定方位も変化する。
ここで、図3(a)および図3(b)を参照して、方位センサ50によって測定される測定方位について具体的に説明する。
図3(a)は、衛星通信装置1の周辺に磁性体が存在しない場合を示している。図3(a)では、衛星通信装置1の方位である装置方位は、地磁気の方位を測定方位として測定するため、真北(0°)に対して、例えばθ1の方位に向いており、これが装置方位となる。この場合、図3(a)のように磁性体が存在しない場合の測定方位θ1は、装置方位と略一致する。
一方、図3(b)は、衛星通信装置1の周辺に磁性体が存在する場合を示している。図3(b)のように磁性体が存在する場合、磁性体の影響を受けるため、測定方位θ1は、例えばθ1よりも大きなθ3になる。このため、図3(b)のような場合、方位センサ50による測定精度が低下することになり、アンテナ10を正確な方向に向けることができなくなる。
図2に戻り、衛星目標角テーブル記憶部44は、衛星通信装置1の現在の位置に関連付けられた目標衛星方向に関する情報を有する衛星目標角テーブル44aを格納する。
ここで、図4を参照して、衛星目標角テーブル44aについて具体的に説明する。
衛星目標角テーブル44aは、位置識別情報項目44a−1、位置情報項目44a−2、および衛星目標角情報項目44a−3を有する。
位置識別情報項目44a−1は、都道府県情報および市町村情報を含む。例えば、都道府県情報「北海道」に対して、市町村情報「札幌市」、「函館市」、および「小樽市」と関連付けられている。
位置情報項目44a−2は、位置識別情報項目44a−1に対応した緯度情報および経度情報を含む位置情報s1を示している。例えば、「東京都」の「千代田区」は、緯度情報が「139.7」度であり、経度情報が「35.7」度である。
衛星目標角情報項目44a−3は、位置識別情報項目44a−1および位置情報項目44a−2の各々に対応する目標衛星方向に関する情報を示している。例えば、上記の「東京都千代田区」では、方位角は「144.9」度であり、仰角は「42.3」度であり、偏波角は「3.2」度となる。
なお、図4の衛星目標角テーブル44aは、2つの通信衛星X1および通信衛星X2に関する情報を示しているが、1つの通信衛星に関する情報だけを示していてもよいし、3つ以上の通信衛星に関する情報を示していてもよい。
なお、衛星目標角テーブル44aに含まれる目標衛星方向に関する情報は、衛星通信装置1にプリセットされていてもよいし、例えば、ユーザ入力装置90を介してユーザ等によって選択または入力されてもよい。
ユーザ入力装置90は、ユーザ等による入力操作を受け付けるためのインターフェースを有する装置である。インターフェースは、例えば、衛星捕捉制御処理に関する指示または所望の目標とする通信衛星を選択するための指示をユーザが入力するタッチパネル、または、上述した捕捉ボタン15等である。
なお、請求項において、方位情報を用いて、方位情報が示す方位を含む所定の範囲の方位に関して通信衛星を探索する部分粗探索を行い、部分粗探索によって通信衛星を捕捉することに失敗した場合、全方位に関して通信衛星を探索する全方位粗探索を行う捕捉制御手段は、例えば、捕捉制御部40に対応する。通信衛星を過去に捕捉することに成功した場合における第1の方位情報を記憶する記憶手段は、例えば、位置姿勢情報記憶部42に対応する。第1の方位情報が取得された位置において新たに取得される第2の方位情報と第1の方位情報とを比較し、第2の方位情報が不正であるか否かを判定する判定手段は、例えば、測定方位判定部43に対応する。
次に、図5のフローチャートを参照して、捕捉制御部40によって実行される衛星探索処理手順の一例について説明する。
なお、本実施形態では、通信衛星を捕捉することに成功した位置、すなわち通信衛星との通信に成功した位置と同じ位置に、衛星通信装置1が同じ姿勢で設置される場合を想定している。
まず、捕捉制御部40によって、例えばユーザによって電源ボタン14が押下されると衛星通信装置1の電源が立ち上げられる。
なお、事前に方位センサ50、位置センサ60、および傾斜センサ70によって、現在の位置姿勢情報が取得される(ステップS70)。そして、取得された現在の位置姿勢情報は、位置姿勢情報記憶部42に記憶されているものとする。
このような状態で、ユーザによって捕捉ボタン15が押下された場合、衛星捕捉制御処理が開始される。
まず、衛星探索部41によって、位置姿勢情報記憶部42に記憶されている現在の位置姿勢情報に含まれる位置情報s2に基づき、衛星目標角テーブル44aを参照して、所望の目標とする通信衛星の方位角等の通信衛星の目標となる緯度および経度に対応する衛星目標角が算出される(ステップS72)。ここで、衛星目標角テーブル44aを参照して、衛星目標角が算出するのは、図3(b)で説明したように、周囲に磁性体が存在する場合に、方位センサの精度が著しく低下している影響を避けるためである。
次に、測定方位判定部43によって、位置姿勢情報記憶部42に記憶されている成功測定方位と現測定方位とが比較され、成功測定方位と現測定方位とが大きく異なる場合、図3(b)で説明したように周辺に磁性体がある等の理由で、現測定方位が不正であると判定される(ステップS74)。
ここで、図6のフローチャートを参照して、測定方位判定部43によって実行されるステップS74の測定方位判定処理手順の一例について説明する。
まず、方位情報s1を用いて、測定方位判定処理を行うために、方位センサ50の測定精度として、現測定方位と成功測定方位との差分の絶対値(以下、「Δ測定方位」と称す。)が算出される(ステップS90)。
そして、算出されたΔ測定方位と所定の閾値TH1とが比較され、Δ測定方位が所定の閾値TH1を超えないか否かが判定される(ステップS92)。
Δ測定方位が所定の閾値TH1を超えないと判定された場合(ステップS92:Yes)、現測定方位が正常であると判定される。一方、Δ測定方位が所定の閾値TH1を超えると判定された場合(ステップS92:No)、現測定方位が不正であると判定される。
図5に戻り、ステップS74における衛星探索部41の判定結果に応じて、現測定方位を利用可能か否かが判定される(ステップS76)。
測定方位判定部43によって現測定方位が不正であり、現測定方位を利用可能ではないと判定された場合(ステップS76:No)、新たに全方位の検索が必要になるため、部分粗探索は出来ないため、ステップS84に進む。
一方、ステップS76において、現測定方位が正常で現測定方位を利用可能であると判定された場合(ステップS76:Yes)、部分粗探索を行うために、決定された目標衛星方向にアンテナ10が向けられる(ステップS78)。
ここでは、衛星目標角テーブル記憶部44に格納されている衛星目標角テーブル44aに基づき、アンテナ方向、すなわち目標衛星方向、が決定される。例えば、方位情報s1および傾斜情報s3に基づき、アンテナ方向が目標衛星方向に合致するように、アンテナ方向が決定される。
また、決定された目標衛星方向にアンテナ10を向けるために、モータ制御部30に、アンテナ方向に関する指示として、例えば、各アンテナ制御軸を回転させるための指示がされる。例えば、アンテナ方向の方位角に関して、目標衛星方向の方位角が140°であり且つ測定方位が30°である場合、方位角制御軸を回転させるための指示が示す角度は110°である。すなわち、方位角制御軸の回転角は110°である。
次に、衛星探索部41によって、方位情報s1を用いて、通信衛星を捕捉するために、方位情報s1が示す方位を含む部分粗探索範囲において、衛星探索部41によって、部分粗探索が行われる(ステップS80)。
ここで、図7を参照して、ステップS80で行われる部分粗探索に関して、通信衛星Xの一般的な探索の概要について説明する。
部分粗探索は、目標衛星方向を含む所定の部分的な方位の範囲(以下、「部分粗探索範囲」と称す。)において通信衛星を探索する粗探索であり、後述する全方位粗探索とともに、後述する精探索よりも粗い探索である。また、部分粗探索範囲は、約10°〜45°である。なお、部分粗探索範囲は、例えば、衛星探索部41によって、アンテナ10の指向特性または方位センサ50の測定精度に基づき決定されてもよい。
図7では、衛星通信装置1のアンテナ10がAZe方向に向いており、通信衛星Xが衛星通信装置1の位置に対してAZs方向に向いている場合を示している。
まず、衛星通信装置1は、AZs方向とAZe方向との差分であるAZ方向にアンテナ10を向ける。そして、所定の方位、例えばAZs方向、を含む部分的な方位の範囲を部分粗探索範囲として、通信衛星Xに関する部分粗探索を行う。例えば、AZs方向を中心とした所定の範囲、図7ではAZs−ΔAZ方向〜AZs+ΔAZ方向の範囲、を部分粗探索範囲として、部分粗探索を行う。
図5に戻り、ステップS80の部分粗探索が行われた結果として、部分粗探索に成功したか否かが判定される(ステップS82)。例えば、衛星探索部41によって、部分粗探索範囲において、受信信号感度算出部85によってアンテナ10から取込まれた受信信号bに基づき算出されフィードバックされた算出結果cに基づき、アンテナ方向を変化させて、受信感度が最高となる方向(以下、「ピーク点」と称す。)に対応する受信感度の値(以下、「ピーク値」と称す。)が所定の閾値TH0を超える場合、部分粗探索において目標とする通信衛星Xの探索に成功したと判定される。
そして、部分粗探索の結果として、部分粗探索により探索に成功したと判定された場合(ステップS82:Yes)、精探索を行うために、ステップS86に進む。
一方、部分粗探索の結果として、部分粗探索に失敗したと判定された場合(ステップS82:No)、及びステップ76で測定方位が使用できないと判断されている場合は、衛星探索部41によって、全方位粗探索が行われる(ステップS84)。なお、部分粗探索において通信衛星Xの捕捉に失敗した場合とは、受信感度が十分ではなく、ピーク値が所定の閾値TH0を超えない場合、部分粗探索において目標とする通信衛星Xの探索に失敗したと判定される。
全方位粗探索は、全方位、すなわち360°、において通信衛星Xを探索する粗探索であり、精探索よりもアンテナ10を速く回転させて行われる探索である。なお、全方位粗探索は、部分粗探索とともに、精探索よりも粗い探索であり、全方位粗探索のサンプリングピッチは、精探索のサンプリングピッチよりも長くしている。
また、ステップS84において、衛星探索部41によって、全方位粗探索において、部分粗探索と同様に、算出結果cに基づき、アンテナ方向を変化させて、ピーク点が探索される。そして、探索されたピーク点のピーク値が所定の閾値TH0を超える場合、全方位粗探索において目標とする通信衛星Xの探索に成功したと判定する。そして、より高精度にピーク点を探索するために、ステップS86の精探索が行われる。
次に、衛星探索部41によって、精探索が行われる(ステップS86)。
精探索は、部分粗探索および全方位粗探索よりも高精度な探索であり、精探索の制御範囲は、せいぜい約1°〜5°である。
例えば、ステップS86において、精探索により部分粗探索範囲よりも狭い範囲において、ピーク点が探索され、受信信号感度算出部85による検出結果cに基づき、ピーク値が所定の閾値TH0を超えるか否かが判定される。
そして、ピーク値が所定の閾値TH0を超えて、探索に成功したと判定された場合(ステップS88:Yes)、通信衛星Xの捕捉に成功したと判定される。そして、各衛星探索処理の結果として最終的に決定されるピーク点が、目標衛星方向の最適な方向として決定される。
なお、部分粗探索、全方位粗探索、および精探索の各々において用いられる所定の閾値TH0は、部分粗探索、全方位粗探索、および精探索の各々において異なっていてもよい。
一方、ピーク値が所定の閾値TH0を超えずに精探索に失敗したと判定された場合(ステップS88:No)、通信衛星Xの捕捉に失敗したと判定される。
また、ステップS82において部分粗探索における通信衛星Xの探索に失敗したと判定した場合、または、ステップS88において全方位粗探索または精探索における通信衛星Xの捕捉に失敗したと判定した場合、衛星捕捉制御処理を複数回リトライしてもよい。そして、ステップS88において、そのリトライの結果に基づき、例えば、複数のリトライの結果として得られるピーク値が所定の閾値TH0を超えない場合、通信衛星Xの捕捉に失敗したと判定してもよい。なお、複数回リトライする場合、例えば現在の位置姿勢情報を再度取得しなくてもよい。
次に、図8を参照して、図5のフローチャートの処理の結果として表示装置100に表示される衛星捕捉制御処理の結果の表示画面110の一例について説明する。
表示画面110は、モード領域110aおよびメッセージ領域110bを有する。
モード領域110aには、現在選択されているモードに関するメッセージが、例えばウィンドウとして、表示される。なお、本実施形態におけるモードは、例えば、自動的に通信衛星Xを捕捉する自動捕捉モード、ユーザが手動で通信衛星Xを捕捉する手動捕捉モード、および上述したスタンバイ状態に対応するスタンバイモードである。
メッセージ領域110bには、例えば、測定方位判定部43による測定方位判定処理の結果または衛星探索部41による通信衛星Xの捕捉に関する結果が、メッセージとして表示される。例えば、図8のように、通信衛星Xの捕捉に関する結果として、「方位情報の取得に失敗しました。別の場所に移動してリトライして下さい。もしくは手動捕捉モードに遷移して下さい。」というメッセージが表示される。この場合、メッセージ領域110bには、自動捕捉モードから手動捕捉モードに遷移させるための手動捕捉モード遷移ボタン110c、および、衛星捕捉制御処理をリトライする捕捉リトライボタン110dを表示してもよい。
なお、表示装置100によって、衛星捕捉制御処理が衛星通信装置1における内部処理として行われていることが、LED(light emitting diode)等で表示されてもよい。
また、表示装置100によって、通信衛星Xの捕捉に成功したことまたは通信衛星Xの捕捉に失敗したことが、表示画面110に表示されてもよい。また、通信衛星Xの捕捉の結果とともに、衛星捕捉制御処理が完了したことが、表示画面110に表示されてもよい。
また、表示装置100によって、測定方位判定部43によって測定方位が不正であると判定された場合、衛星捕捉制御処理を中止するか否かを示すメッセージ等が、表示画面110に表示されてもよい。
また、表示装置100によって、例えば、自動捕捉モードまたは手動捕捉モードからスタンバイ状態に遷移したことを示すメッセージ等が、表示画面110に表示されてもよい。
以上説明したように、本実施形態の衛星通信装置1は、目標方位を設定する際に、方位センサの出力をそのまま使用せずに、まずステップS74のように現測定方位が不正であるか否かを判定する。そして、現測定方位が不正であると判定された場合は、そのまま部分粗探索を行っても失敗する可能性が高いため、衛星探索処理のうちの部分粗探索処理を省略して、全方位探索を行うようにする。そのため、通信衛星Xを捕捉するまでに要する時間を短縮することができる。
(変形例)
上述したように、衛星通信装置1は、多くの場合、通信衛星Xを捕捉することに成功した場所と同じ場所に、同じ姿勢で設置されることを想定している。
そこで、この変形例では、測定方位判定部43によって、ステップS74の測定方位判定処理において、現測定方位が不正であるか否かを判定する前に、衛星通信装置1の位置を変更する通知dに基づき、衛星通信装置1の使用場所が変更されたか否かに関する判定処理が行われる。
図9は、図5におけるステップS74の測定方位判定手順の変形例を示すフローチャートである。
まず、測定方位判定部43によって、通知dが検出されたか否かが判定される(ステップS140)。通知dが検出されていないと判定された場合(ステップS140:No)、ステップS90およびステップS92の処理が実行され、現測定方位が不正であるか否かが判定される。
一方、通知dが検出されたと判定された場合(ステップS140:Yes)、例えば、ユーザ入力装置90によって衛星捕捉制御処理に関する指示として通知dを受けた場合、通知dが捕捉制御部40に送られ、通知dが捕捉制御部40に送られたことによって、通知dが検出されたと判定される。そして、この場合、位置姿勢情報記憶部42によって、捕捉成功時の履歴情報42aがクリアされる(ステップS124)。例えば、履歴情報42aに含まれる成功測定方位が消去され(ステップS124)、現測定方位が正常であると判定される。
以上のように、本実施形態によれば、測定方位の信頼性を判定し、通信衛星Xを捕捉するまでに要する時間を短縮することが可能となる。
例えば、現測定方位が不正であるか否かを判定し、現測定方位が不正であると判定された場合、部分粗探索を省略して、全方位粗探索を行うことによって、部分粗探索に要する時間を不要とすることが可能となり、通信衛星Xとの通信を早く開始することが可能となる。
また、現測定方位が不正であるか否かを判定することによって、測定方位の信頼性が低い場合でも、適切ではない方向にアンテナ10が向くことを回避することによって、通信衛星Xの捕捉に失敗する可能性が高い部分粗探索を省略することが可能となる。
また、衛星通信装置1の周辺に磁性体が存在する場合でも、短時間に通信衛星Xを捕捉することが可能となる。
また、変形例によれば、例えば、測定方位判定処理における誤判定を防ぐことが可能となる。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成および内容については、同一符号を付して、説明を省略する。
本実施形態では、第1の実施形態における図5におけるステップS74の測定方位判定処理の代わりに、現測定方位が成功測定方位を含む所定の範囲(以下、「判定範囲」と称す。)内に含まれるか否かが判定される。なお、この判定範囲は、部分粗探索範囲とは異なり、例えば、過去のN回分の成功測定方位のうちの最大値を上限値とし、且つ、過去のN回分の成功測定方位のうちの最小値を下限値とする、範囲である。
図10は、本実施形態における測定方位判定部43によって実行される測定方位判定手順の一例を示すフローチャートである。
まず、現測定方位が判定範囲内に含まれるか否かを判定するために、例えば、現測定方位が下限値よりも大きいか否かが判定される(ステップS100)。
そして、現測定方位が下限値よりも大きくないと判定された場合(ステップS100:No)、現測定方位が不正であると判定される。一方、現測定方位が下限値よりも大きいと判定された場合(ステップS100:Yes)、現測定方位が上限値よりも小さいか否かが判定される(ステップS102)。
そして、現測定方位が上限値よりも小さくないと判定された場合(ステップS102:No)、現測定方位が不正であると判定される。一方、現測定方位が上限値よりも小さいと判定された場合(ステップS102:Yes)、現測定方位が正常であると判定される。
以上のように、第2の実施形態によれば、例えば、複数の成功測定方位を用いて、高精度に測定方位判定処理を行うことが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態では、第1の実施形態におけるステップS74の測定方位判定処理において、現測定方位が不正であるか否かを判定する前に、傾斜情報s3を用いて、衛星通信装置1の傾斜に関する判定処理が行われる。なお、第1の実施形態と同様の構成および内容については、同一符号を付して、説明を省略する。
図11は、本実施形態における測定方位判定部43によって実行される測定方位判定手順の一例を示すフローチャートである。
まず、捕捉成功時における方位情報s1とともに取得され且つ捕捉成功時における傾斜情報s3に含まれる捕捉成功時の傾斜(以下、「成功測定傾斜」と称す。)と、現測定方位を含む方位情報s1とともに取得される傾斜情報s3に含まれる現在の傾斜(以下、「現測定傾斜」と称す。)との差分(以下、「Δ測定傾斜」と称す。)が算出される(ステップS110)。Δ測定傾斜は、現測定傾斜のロール角と成功測定傾斜のロール角との差分の自乗と、現測定傾斜のピッチ角と成功測定傾斜のピッチ角との差分の自乗と、の和の平方根である。
そして、現測定傾斜が成功測定傾斜と異なるか否かを判定するために、算出されたΔ測定傾斜と所定の閾値TH2とが比較され、Δ測定傾斜が所定の閾値TH2を超えないか否かが判定される(ステップS112)。
Δ測定傾斜が所定の閾値TH2を超えないと判定された場合(ステップS112:Yes)、現測定傾斜が成功測定傾斜と同じであるとみなされ、ステップS90およびステップS92の処理が実行され、現測定方位が不正であるか否かが判定される。
一方、Δ測定傾斜が所定の閾値TH2を超えると判定された場合(ステップS112:No)、現測定傾斜が成功測定傾斜と異なるとみなされ、現測定方位が不正であると判定される。
以上のように、本実施形態によれば、例えば、衛星通信装置1の姿勢を厳密に判定することが可能となり、高精度に測定方位判定処理を行うことが可能となる。
(第4の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態では、図5におけるステップS74の測定方位判定処理において、現測定方位が不正であるか否かを判定する前に、位置情報s2を用いて、現測定位置に関する判定処理が行われる。なお、第1の実施形態と同様の構成および内容については、同一符号を付して、説明を省略する。
図12は、本実施形態における測定方位判定部43によって実行される測定方位判定手順の一例を示すフローチャートである。
まず、捕捉成功時における方位情報s1とともに取得され且つ捕捉成功時における位置情報s2に含まれる捕捉成功時の位置(以下、「成功測定位置」と称す。)と、現測定方位を含む方位情報s1とともに取得される位置情報s2に含まれる現在の位置(以下、「現測定位置」と称す。)との差分(以下、「Δ測定位置」と称す。)が算出される(ステップS120)。Δ測定位置は、例えば、現測定位置の経度と成功測定位置の経度の差分の自乗と、現測定位置の緯度と成功測定位置の経度との差分の自乗と、の和の平方根である。
そして、現測定位置が成功測定位置と異なるか否かを判定するために、算出されたΔ測定位置と所定の閾値TH3とが比較され、Δ測定位置が所定の閾値TH3を超えるか否かが判定される(ステップS122)。
Δ測定位置が所定の閾値TH3を超えないと判定された場合(ステップS122:No)、現測定位置が成功測定位置と同じであるとみなされ、ステップS90およびステップS92の処理が実行され、現測定方位が不正であるか否かが判定される。
一方、Δ測定位置が所定の閾値TH3を超えると判定された場合(ステップS122:Yes)、現測定位置が成功測定位置と異なるとみなされ、ステップS124の処理が実行される。例えば、ステップS124において、位置姿勢情報記憶部42によって、測定方位判定部43による現測定位置に関する判定処理に応じて、成功測定方位等の履歴情報42aが消去される。
なお、図12において、ステップS122:Yesの処理の後、ステップS124の処理を実行することなく、現測定方位が正常であると判定されてもよい。
以上のように、本実施形態によれば、例えば、測定方位判定処理における誤判定を防ぐことが可能となる。
(第5の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態では、方位センサ50によって、ベクトルである地磁気を利用して、測定方位だけでなく、地磁気の強度も測定する実施形態である。なお、第1の実施形態と同様の構成および内容については、同一符号を付して、説明を省略する。
図13は、本実施形態における測定方位判定部43によって実行される測定方位判定手順の一例を示すフローチャートである。
まず、方位センサ50は、測定方位に加えて地磁気強度情報s4を取得し、捕捉制御部40に送られる。
そして、捕捉制御部40によって、現在の衛星通信装置1の位置および姿勢に関する位置姿勢情報である、方位センサ50から送られた地磁気強度情報s4に基づき、衛星捕捉制御処理が行われる(ステップS130)。例えば、捕捉成功時における地磁気強度情報s4とともに取得され且つ捕捉成功時における地磁気強度情報s4に含まれる捕捉成功時の地磁気の強度(以下、「成功測定地磁気強度」と称す。)と、現測定方位を含む方位情報s1とともに取得される地磁気強度情報s4に含まれる現在の地磁気の強度(以下、「現測定地磁気強度」と称す。)との差分の絶対値(以下、「Δ地磁気強度」と称す。)が算出される(ステップS130)。
そして、測定方位判定部43によって、第1の実施形態におけるステップS74の測定方位判定処理において、現測定方位が不正であるか否かを判定する前に、地磁気強度情報s4を用いて、地磁気の強度に関する判定処理が行われる(ステップS132)。例えば、現測定地磁気強度が成功測定地磁気強度と異なるか否かを判定するために、算出されたΔ地磁気強度と所定の閾値TH4とが比較され、Δ地磁気強度が所定の閾値TH4を超えないか否かが判定される(ステップS132)。
そして、例えば、Δ地磁気強度が所定の閾値TH4を超えないと判定された場合(ステップS132:Yes)、現測定地磁気強度が成功測定地磁気強度と同じであるとみなされ、ステップS90およびステップS92の処理が実行され、現測定方位が不正であるか否かが判定される。
一方、Δ地磁気強度が所定の閾値TH4を超えると判定された場合(ステップS132:No)、現測定地磁気強度が成功測定地磁気強度と異なるとみなされ、現測定方位が不正であると判定される。
以上のように、本実施形態によれば、例えば、現測定方位に磁性体が存在するような場合でも、高精度に測定方位判定処理を行うことが可能となる。
なお、上述した第5の実施形態において、捕捉制御部40は、測定方位判定部43による測定方位判定処理とは別に、地磁気強度情報s4に基づき、衛星通信装置1の周辺に強磁性体が存在するか否かを判定するための処理を行ってもよい。この場合、表示装置100は、捕捉制御部40によって衛星通信装置1の周辺に強磁性体が存在すると判定された場合、その旨を表示してもよい。これにより、例えば、ユーザが自動捕捉モードから手動捕捉モードに好適に切替えることが可能となる。
また、上述した第1乃至第5の実施形態において、衛星探索部41は、部分粗探索に失敗した場合、全方位粗探索を行う代わりに、例えば、自動捕捉モードから手動捕捉モードに切替えてもよい。これにより、探索に時間を要する全方位粗探索を行うよりも、より短時間に通信衛星Xを捕捉することが可能となる。
なお、第1乃至第5の実施形態において、衛星探索部41は、現測定位置が成功測定位置と同じ場合、現測定方位の代わりに成功測定方位を用いて、衛星探索処理を行ってもよい。
また、第1乃至第5の実施形態において、位置姿勢情報記憶部42は、複数の異なる位置情報s2の各々が示す各位置に関連付けられた捕捉成功時における位置姿勢情報を記憶していてもよい。この場合、測定方位判定部43は、例えば、位置情報s2に基づき、対応する位置に関連付けられた捕捉成功時における位置姿勢情報を用いて、測定方位判定処理を行う。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…衛星通信装置、10…アンテナ、11…VSAT本体部、12…三脚、13,13b,13c…支柱、14…電源ボタン、15…捕捉ボタン、16…基板、18…ODU(Out Door Unit)、20a,20b,20c…モータ、30…モータ制御部、40…捕捉制御部、41…衛星探索部、42…位置姿勢情報記憶部、42a…履歴情報、43…測定方位判定部、44…衛星目標角テーブル記憶部、44a…衛星目標角テーブル、44a−1…位置識別情報項目、44a−2…位置情報項目、44a−3…衛星目標角情報項目、50…方位センサ、60…位置センサ、70…傾斜センサ、80…変復調部、85…受信信号感度算出部、90…ユーザ入力装置、100…表示装置、110…表示画面。

Claims (10)

  1. 通信衛星を介して通信する衛星通信装置の衛星捕捉制御装置であって、
    方位情報を用いて、前記通信衛星過去における捕捉成功時の方位である第1の方位情報を記憶する記憶手段と、
    設置された位置に基づくアンテナの方位である第2の方位情報を取得する方位センサと、
    前記第の方位情報前記第の方位情報とを比較する比較処理を実行し、前記第1の方位情報が示す方位を含む所定の範囲内に、前記第2の方位情報が示す方位が含まれるか否かを判定し、前記第2の方位情報が示す方位が前記所定の範囲内に含まれない場合、前記第2の方位情報が不正である判定する判定処理を実行する判定手段と、
    前記判定手段によって前記第2の方位情報が不正であると判定されなかった場合は、前記第2の方位情報が示す方位を含む所定の範囲に対し部分粗探索を行い、前記第2の方位情報が不正であると判定された場合は、前記部分粗探索を行うことなく、全方位粗探索を行う補足制御手段と、
    を具備する衛星捕捉制御装置。
  2. 傾斜情報を取得する傾斜センサをさらに備え、
    前記判定手段は、前記比較処理を実行する前に、前記第1の方位情報とともに取得され且つ前記通信衛星を捕捉することに成功した場合における第1の傾斜情報と、前記第2の方位情報とともに取得される第2の傾斜情報とを比較し、前記第2の傾斜情報が前記第1の傾斜情報と異なる場合、前記第2の方位情報が不正であると判定する、請求項1記載の衛星捕捉制御装置。
  3. 前記位置に関する位置情報を取得する位置センサをさらに備え、
    前記判定手段は、前記比較処理を実行する前に、前記第1の方位情報とともに取得され且つ前記通信衛星を捕捉することに成功した場合における第1の位置情報と、前記第2の方位情報とともに取得される第2の位置情報とを比較し、前記第2の位置情報が前記第1の位置情報と異なる場合、前記第2の方位情報が不正ではないと判定する、請求項1記載の衛星捕捉制御装置。
  4. 前記判定手段は、前記第2の位置情報が前記第1の位置情報と同じ場合、前記比較処理および前記判定処理を実行する、請求項記載の衛星捕捉制御装置。
  5. 前記方位センサは、地磁気の強度に関する地磁気強度情報をさらに取得し、
    前記判定手段は、前記比較処理を実行する前に、前記第1の方位情報とともに取得され且つ前記通信衛星を捕捉することに成功した場合における第1の地磁気強度情報と、前記第2の方位情報とともに取得される第2の地磁気強度情報とを比較し、前記第2の地磁気強度情報が前記第1の地磁気強度情報と異なる場合、前記第2の方位情報が不正であると判定する、請求項1記載の衛星捕捉制御装置。
  6. 通信衛星を介して通信する衛星通信装置の衛星捕捉制御方法であって、
    方位情報を用いて、前記通信衛星過去における捕捉成功時の方位である第1の方位情報を記憶し、
    設置された位置に基づくアンテナの方位である第2の方位情報を取得し、
    前記第の方位情報前記第の方位情報とを比較する比較処理を実行し、前記第1の方位情報が示す方位を含む所定の範囲内に、前記第2の方位情報が示す方位が含まれるか否かを判定し、前記第2の方位情報が示す方位が前記所定の範囲内に含まれない場合、前記第2の方位情報が不正である判定する判定処理を実行し、
    前記判定処理によって前記第2の方位情報が不正であると判定されなかった場合は、前記第2の方位情報が示す方位を含む所定の範囲に対し部分粗探索を行い、前記第2の方位情報が不正であると判定された場合は、前記部分粗探索を行うことなく、全方位粗探索を行う、衛星捕捉制御方法。
  7. 衛星捕捉制御装置本体の傾斜に関する傾斜情報をさらに取得し、
    前記比較処理を実行する前に、前記第1の方位情報とともに取得され且つ前記通信衛星を捕捉することに成功した場合における第1の傾斜情報と、前記第2の方位情報とともに取得される第2の傾斜情報とを比較し、前記第2の傾斜情報が前記第1の傾斜情報と異なる場合、前記第2の方位情報が不正であると判定する、請求項記載の衛星捕捉制御方法。
  8. 前記位置に関する位置情報をさらに取得し、
    前記比較処理を実行する前に、前記第1の方位情報とともに取得され且つ前記通信衛星を捕捉することに成功した場合における第1の位置情報と、前記第2の方位情報とともに取得される第2の位置情報とを比較し、前記第2の位置情報が前記第1の位置情報と異なる場合、前記第2の方位情報が不正ではないと判定する、請求項記載の衛星捕捉制御方法。
  9. 前記比較処理および前記判定処理は、前記第2の位置情報が前記第1の位置情報と同じ場合に実行される、請求項記載の衛星捕捉制御方法。
  10. 地磁気の強度に関する地磁気強度情報をさらに取得し、
    前記比較処理を実行する前に、前記第1の方位情報とともに取得され且つ前記通信衛星を捕捉することに成功した場合における第1の地磁気強度情報と、前記第2の方位情報とともに取得される第2の地磁気強度情報とを比較し、前記第2の地磁気強度情報が前記第1の地磁気強度情報と異なる場合、前記第2の方位情報が不正であると判定する、請求項記載の衛星捕捉制御方法。
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