JP6774592B2 - 深紫外発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、深紫外発光素子に関し、より具体的には、280nm以下の波長の光を発光する深紫外発光素子に関する。
深紫外光源は、照明、殺菌、医療、浄水、計測等の様々な分野で使用されている。深紫外光は主に約200〜約350nmの波長の光を意味し、場合によってはそれ以下の100nm以上200nm以下の波長の光も含む。深紫外光の発生手段としては、水銀ランプ、半導体発光素子(半導体LED)、エキシマランプなどが知られている。
一方、半導体LEDとしては、窒化物系深紫外発光素子が知られている(下記特許文献1参照)。特許文献1に開示された横型構造の素子では、電流がn型AlGaN層中を横方向に流れなければならないため、素子抵抗が高くなって発熱量が増大し、キャリアの注入効率への悪影響が生じる欠点がある。従って、高出力動作に適さない。また、チップサイズを大型化することができない。
この欠点を改善するための素子として、縦型構造の窒化物系深紫外発光素子が知られている(下記特許文献2、3参照)。特許文献2、3に開示された縦型構造によって、素子抵抗を小さくすることができるので、駆動効率を高め、発熱を抑えることができ、高出力動作が可能となる。
しかしながら、これら従来の深紫外光発生手段のうち、水銀ランプは環境に悪い水銀を使用している問題があった。そして、水銀ランプは発生可能な波長が限定されており、寿命が短く、高電圧が必要であり使いにくい問題があった。
また、エキシマランプは、ランプ寿命が短く、大型の装置になるので、特殊な用途に限定される問題があった。
窒化物系深紫外発光素子は、小型であり、水銀ランプに代わるものとして期待されているが、特許文献1に開示された窒化物系深紫外発光素子は発光効率が低く、大出力化に対応できない問題があった。特許文献2、3に開示された窒化物系深紫外発光素子は小型化可能であるが、深紫外領域では、発光効率が低く大出力化が難しいといった問題があった。特に、多層構造が必要であり、ドーピングが必要でその準位が深いため担体濃度を上げることが出来ないという問題があった。また、特に波長が短くなると電極の接触抵抗を下げることが難しく、外部量子効率を上げることが困難であり、製造工程が複雑になるといった問題があった。
上記問題に対し、近年においては、マイクロプラズマ励起深紫外発光素子(以下、「MIPE」ともいう)が検討されている(下記特許文献4参照)。MIPEは、電流注入型半導体発光素子では発光できない波長領域でも大面積で強い発光が実現でき、特に、280nm以下の波長領域で任意に波長を選べる光源はMIPEを除いては困難であり、最近注目されている。しかしながら、特許文献4記載のMIPEは、特に発光強度が満足のいくものではなく、そのため、加速電極が必要であり、また、加速電極を備えていても発光強度がまだ十分とは言い難く、まだまだ実用化には多くの課題をかかえていた。
以上の通り、従来の深紫外発光素子ではまだまだ満足のいくものはなく、そのため、実用性に優れ、良好な深紫外発光を可能とする新規且つ有用な深紫外発光素子が待ち望まれていた。
特開平11−307811号公報 特開2006−278554号公報 特表2006−104063号公報 特開2015−103340号公報
本発明は、実用性に優れ、良好な深紫外発光を可能とする新規且つ有用な深紫外発光素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、前記発光層に、ガリウムを少なくとも含有する酸化物を用いて深紫外発光素子を作製すると、驚くべきことに、得られた深紫外発光素子が、実用性に優れ、良好な深紫外光を発することができることを見出した。また、このような深紫外発光素子が、280nm以下の深紫外光を発光すること、十分な発光強度を有すること、発光効率に優れていること等を種々知見し、上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] 第1の電極、第2の電極および発光層を少なくとも有しており、前記発光層が深紫外光を発光する深紫外発光素子において、前記発光層が、ガリウムを少なくとも含有する酸化物を含むことを特徴とする深紫外発光素子。
[2] 前記発光層は、第1の層と、第1の層とは異なる材料を主成分とする第2の層とが、少なくとも1層ずつ交互に積層されている量子井戸構造を有する前記[1]記載の深紫外発光素子。
[3] 第1の層および第2の層の主成分が、それぞれガリウムを少なくとも含有する酸化物である前記[2]記載の深紫外発光素子。
[4] 第1の層および第2の層の主成分のいずれかが、アルミニウムを少なくとも含有する酸化物である前記[2]または[3]に記載の深紫外発光素子。
[5] 第1の層および第2の層の主成分が、それぞれコランダム構造を有する酸化物である前記[2]〜[4]のいずれかに記載の深紫外発光素子。
[6] 第1の電極が基準電極であり、第2の電極が前記基準電極と対向するように配置された放電用電極と、前記放電用電極を挟んで前記基準電極の反対側に配置された発光層と、前記基準電極および前記放電用電極を収容する空間に充填されたガスと、前記基準電極および前記基準電極の電位よりも高い電圧が印加された場合に前記ガスによって発生するプラズマから、電子または正イオンを引き出す引き出し手段とを備え、前記引き出し手段によって引き出された電子又は正イオンが前記発光層に衝突することにより、前記発光層が深紫外光を発するように構成されている前記[1]〜[5]のいずれかに記載の深紫外発光素子。
[7] 前記基準電極を挟んで前記放電用電極の反対側に配置された二次電子放出材料層をさらに備え、前記引き出し手段が電子を引き出した場合に、前記基準電極側に引き出された正イオンが前記二次電子放出材料層に衝突することにより、前記二次電子放出材料層が電子を発生する前記[6]記載の深紫外発光素子。
[8] 前記ガスが、Ne、Xe、He、Ar、H、D、N、XeClおよびArFからなる群から選ばれる少なくとも1種類のガスまたはその混合ガスである前記[6]または[7]に記載の深紫外発光素子。
[9] 前記引き出し手段が、前記放電用電極と前記発光層との間に配置された引っ張り用電極を含む前記[6]〜[8]のいずれかに記載の深紫外発光素子。
[10] 前記引き出し手段が、前記発光層を挟んで前記放電用電極の反対側に配置された加速電極を含む前記[6]〜[9]のいずれかに記載の深紫外発光素子。
[11] 前記加速電極が、前記深紫外発光素子の外部に露出している前記[10]記載の深紫外発光素子。
[12] 前記放電用電極、前記引っ張り用電極および前記加速電極の順にパルス電圧が順次印加される前記[10]または[11]に記載の深紫外発光素子。
[13] 前記引っ張り用電極および前記加速電極に印加される各パルス電圧が、その直前のパルス電圧の印加終了から所定の時間経過後に印加が開始される前記[12]記載の深紫外発光素子。
本発明の深紫外発光素子は、実用性に優れ、良好な深紫外発光を可能とし、特に発光強度において良好な深紫外発光を可能とするものである。
本発明の実施態様の一つである深紫外発光素子の概略構成を模式的に示す図である。 本発明の実施態様の一つである深紫外発光素子の概略構成を模式的に示す図である。 実施例において用いた成膜装置(ミストCVD)の概略構成図である。 実施例の深紫外発光素子の発光スペクトルを示すグラフである。
本発明の深紫外発光素子は、第1の電極、第2の電極および発光層を少なくとも有している。前記発光層は、ガリウムを少なくとも含有する酸化物を含んでいれば特に限定されない。本発明においては、前記発光層が、第1の層と、第1の層とは異なる材料を主成分とする第2の層とが、少なくとも1層ずつ交互に積層されている量子井戸構造を有するのが好ましい。また、第1の層および第2の層の主成分のいずれかが、ガリウムを少なくとも含有する酸化物であるのが好ましく、第1の層および第2の層の主成分がそれぞれガリウムを少なくとも含有する酸化物であるのがより好ましい。第1の層および第2の層の主成分のいずれかが、アルミニウムを少なくとも含有する酸化物(例えば、α―Al、α−(AlGa1−x(但し、1>X>0)、α−(AlZ1GaZ2InZ3(但し、1>Z1,Z2,Z3>0およびZ1+Z2+Z3=1)等)であるのも好ましく、それぞれコランダム構造を有する酸化物であるのも好ましい。なお、アルミニウムを少なくとも含有する酸化物は、アルミニウムとガリウムとの含有比(原子比)が、1:0.1〜1:10が好ましく、1:0.5〜1:5であるのがより好ましく、1:0.8〜1:2であるのが最も好ましい。また、前記酸化物は、結晶であるのが好ましく、前記結晶は単結晶であっても多結晶であってもよい。また、前記酸化物は、半導体であるのも好ましい。好ましい酸化物としては、より具体的には例えば、α−Ga、α−(AlGa1−x(但し、1>X>0)、α−(InGa1−Y(但し、1>Y>0)、α−(AlZ1GaZ2InZ3(但し、1>Z1,Z2,Z3>0およびZ1+Z2+Z3=1)などが挙げられる。このような好ましい材料を用いることで、発光強度をより良好なものとすることができる。ここで、「主成分」とは、例えば前記酸化物がα−Gaである場合、前記層の金属元素中のガリウムの原子比が0.5以上の割合でα−Gaが含まれていればそれでよい。本発明においては、前記層中の金属元素中のガリウムの原子比が0.7以上であることが好ましく、0.8以上であるのがより好ましい。
前記発光層は、例えばミストCVD法等の手段により形成可能である。以下、本発明において好ましい発光層の形成手段として、基体上にミストを用いて、前記量子井戸構造を形成する手段等を説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。なお、量子井戸構造以外の単層構造や多層構造も同様の手段で形成することができる。
原料溶液を霧化または液滴化して生成されるミストまたは液滴を、キャリアガスでもって基体まで搬送し、ついで該基体上で該ミストまたは該液滴を反応させてガリウムを含む酸化物やコランダム構造を有する酸化物などを形成することができる。また、原料溶液を、第1の層の原料溶液および第2の層の原料溶液として、交互に使用することで、第1の層と第2の層とが交互に積層されている量子井戸構造を形成することができる。
(原料溶液)
原料溶液は、霧化または液滴化が可能な材料を含んでいれば特に限定されず、無機材料であっても、有機材料であってもよいが、本発明においては、金属または金属化合物であるのが好ましく、ガリウム、鉄、インジウム、アルミニウム、バナジウム、チタン、クロム、ロジウム、ニッケル、コバルト、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、シリコン、イットリウム、ストロンチウムおよびバリウムから選ばれる1種または2種以上の金属を含むのがより好ましい。
本発明においては、前記原料溶液として、前記金属を錯体または塩の形態で有機溶媒または水に溶解または分散させたものを好適に用いることができる。錯体の形態としては、例えば、アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体、アンミン錯体、ヒドリド錯体などが挙げられる。塩の形態としては、例えば、有機金属塩(例えば金属酢酸塩、金属シュウ酸塩、金属クエン酸塩等)、硫化金属塩、硝化金属塩、リン酸化金属塩、ハロゲン化金属塩(例えば塩化金属塩、臭化金属塩、ヨウ化金属塩等)などが挙げられる。
また、前記原料溶液には、ハロゲン化水素酸や酸化剤等の添加剤を混合してもよい。前記ハロゲン化水素酸としては、例えば、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化水素酸などが挙げられるが、中でも、臭化水素酸またはヨウ化水素酸が好ましい。前記酸化剤としては、例えば、過酸化水素(H)、過酸化ナトリウム(Na)、過酸化バリウム(BaO)、過酸化ベンゾイル(CCO)等の過酸化物、次亜塩素酸(HClO)、過塩素酸、硝酸、オゾン水、過酢酸やニトロベンゼン等の有機過酸化物などが挙げられる。
前記原料溶液には、ドーパントが含まれていてもよい。前記ドーパントは、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されない。前記ドーパントとしては、例えば、スズ、ゲルマニウム、ケイ素、チタン、ジルコニウム、バナジウムまたはニオブ等のn型ドーパント、またはp型ドーパントなどが挙げられる。ドーパントの濃度は、通常、約1×1016/cm〜1×1022/cmであってもよいし、また、ドーパントの濃度を例えば約1×1017/cm以下の低濃度にしてもよい。また、さらに、本発明によれば、ドーパントを約1×1020/cm以上の高濃度で含有させてもよい。
(基体)
前記基体は、前記膜を支持できるものであれば特に限定されない。前記基体の材料も、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、公知の基体であってよく、有機化合物であってもよいし、無機化合物であってもよい。前記基体の形状としては、どのような形状のものであってもよく、あらゆる形状に対して有効であり、例えば、平板や円板等の板状、繊維状、棒状、円柱状、角柱状、筒状、螺旋状、球状、リング状などが挙げられるが、本発明においては、基板が好ましい。基板の厚さは、本発明においては特に限定されない。
前記基板は、板状であって、前記結晶膜の支持体となるものであれば特に限定されない。絶縁体基板であってもよいし、半導体基板であってもよいし、導電性基板であってもよいが、前記基板が、絶縁体基板であるのが好ましく、また、表面に金属膜を有する基板であるのも好ましい。前記基板としては、例えば、コランダム構造を有する基板材料を主成分として含む下地基板、またはβ−ガリア構造を有する基板材料を主成分として含む下地基板、六方晶構造を有する基板材料を主成分として含む下地基板などが挙げられる。ここで、「主成分」とは、前記特定の結晶構造を有する基板材料が、原子比で、基板材料の全成分に対し、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、更に好ましくは90%以上含まれることを意味し、100%であってもよいことを意味する。
基板材料は、本発明の目的を阻害しない限り、特に限定されず、公知のものであってよい。前記のコランダム構造を有する基板材料としては、例えば、前記のコランダム構造を有する材料として例示したものと同じものなどが挙げられるが、本発明においては、α−Alまたはα−Gaが好ましい。そして、コランダム構造を有する基板材料を主成分とする下地基板としては、サファイア基板(好ましくはc面サファイア基板)や、α型酸化ガリウム基板などが好適な例として挙げられる。β−ガリア構造を有する基板材料を主成分とする下地基板としては、例えばβ−Ga基板、又はGaとAlとを含みAlが0wt%より多くかつ60wt%以下である混晶体基板などが挙げられる。また、六方晶構造を有する基板材料を主成分とする下地基板としては、例えば、SiC基板、ZnO基板、GaN基板などが挙げられる。なお、六方晶構造を有する基板材料を主成分とする下地基板上には、直接または別の層(例:緩衝層)を介して、各層を積層してもよい。
本発明においては、前記基体が、コランダム構造を有する基板材料を主成分とする下地基板であるのが好ましく、サファイア基板またはα型酸化ガリウム基板であるのがより好ましく、c面サファイア基板であるのが最も好ましい。
(積層方法)
前記積層方法としては、特に限定されないが、好適には、前記原料溶液を霧化または液滴化し(霧化・液滴化工程)、生成されるミストまたは液滴をキャリアガスによって前記基体に供給し(ミスト・液滴供給工程)、供給されたミストまたは液滴を反応させて、前記基体上に成膜する(成膜工程)。
前記霧化・液滴化工程は、原料溶液を調整し、前記原料溶液を霧化または液滴化してミストを発生させる。前記金属の配合割合は、特に限定されないが、原料溶液全体に対して、0.0001mol/L〜20mol/Lが好ましい。霧化または液滴化手段は、前記原料溶液を霧化または液滴化できさえすれば特に限定されず、公知の霧化手段または液滴化手段であってよいが、本発明においては、超音波を用いる霧化手段または液滴化手段であるのが好ましい。前記ミストまたは前記液滴は、初速度がゼロで、空中に浮遊するものが好ましく、例えば、スプレーのように吹き付けるのではなく、空間に浮かびガスとして搬送することが可能なミストであるのがより好ましい。液滴サイズは、特に限定されず、数mm程度の液滴であってもよいが、好ましくは50μm以下であり、より好ましくは1〜10μmである。
前記ミスト・液滴供給工程では、前記キャリアガスによって前記ミストまたは前記液滴を基体へ供給する。キャリアガスの種類としては、本発明の目的を阻害しない限り特に限定されず、例えば、酸素、オゾン、窒素やアルゴン等の不活性ガス、または水素ガスやフォーミングガス等の還元ガスなどが好適な例として挙げられる。また、キャリアガスの種類は1種類であってよいが、2種類以上であってもよく、キャリアガス濃度を変化させた希釈ガス(例えば10倍希釈ガス等)などを、第2のキャリアガスとしてさらに用いてもよい。また、キャリアガスの供給箇所も1箇所だけでなく、2箇所以上あってもよい。キャリアガスの流量は、特に限定されないが、反応炉内での線速(より具体的には、反応炉は高温になっており、環境に依存して変化してしまうため、室温を仮定して換算される線速)で、0.1m/s〜100m/sが好ましく、1m/s〜10m/sがより好ましい。
成膜工程では、前記ミストまたは前記液滴を反応させて、前記基体表面の一部または全部に成膜する。前記反応は、前記ミストまたは前記液滴から膜が形成される反応であれば特に限定されないが、本発明においては、熱反応が好ましい。前記熱反応は、熱でもって前記ミストまたは前記液滴が反応すればそれでよく、反応条件等も本発明の目的を阻害しない限り特に限定されない。本工程においては、前記熱反応を、通常、溶媒の蒸発温度以上の温度で行うが、高すぎない温度以下が好ましい。また、熱反応は、本発明の目的を阻害しない限り、真空下、非酸素雰囲気下、還元ガス雰囲気下および酸素雰囲気下のいずれの雰囲気下で行われてもよく、また、大気圧下、加圧下および減圧下のいずれの条件下で行われてもよいが、本発明においては、大気圧下で行われるのが蒸発温度の計算が簡単になる等の点で好ましい。なお、真空の場合には、蒸発温度を下げることができる。また、膜厚は成膜時間を調整することにより、設定することができる。本発明においては、量子井戸における第1の層および第2の層の厚さが、それぞれ100nm以下であるのが好ましく、20nm以下であるのがより好ましく、1〜10nmであるのが最も好ましい。
第1の電極および第2の電極は、それぞれ同一または異なる電極材料で構成されていてもよく、前記電極材料としては、例えば、Al、Mo、Co、Zr、Sn、Nb、Fe、Cr、Ta、Ti、Au、Pt、V、Mn、Ni、Cu、Hf、W、Ir、Zn、In、Pd、NdもしくはAg等の金属またはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン又はポリピロ−ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物などが挙げられる。電極の形成は、例えば、真空蒸着法またはスパッタリング法などの公知の手段により行うことができる。
本発明においては、前記深紫外発光素子が、第1の電極が基準電極であり、第2の電極が前記基準電極と対向するように配置された放電用電極と、前記放電用電極を挟んで前記基準電極の反対側に配置された発光層と、前記基準電極および前記放電用電極を収容する空間に充填されたガスと、前記基準電極および前記基準電極の電位よりも高い電圧が印加された場合に前記ガスによって発生するプラズマから、電子または正イオンを引き出す引き出し手段とを備え、前記引き出し手段によって引き出された電子又は正イオンが前記発光層に衝突することにより、前記発光層が深紫外光を発するように構成されているのが好ましい。
以下、本発明の好ましい実施態様を、図面を用いて説明するが、本発明はこれら図面等に限定されるものではない。
図1は、本発明の好ましい実施態様の一つである深紫外発光素子(以下、単に「発光素子」ともいう)101の概略構成を示す断面図である。発光素子101は、基準電極102と、放電用電極103と、発光層104と、引っ張り用電極105と、加速電極106と、二次電子放出材料層107と、下部透明基板108と、パルス出力部109とを備えている。
発光層104と二次電子放出材料層107とは対向配置されており、それらの間に空間110が形成されている。空間110は、外部から密閉されており、その高さ、すなわち発光層104と二次電子放出材料層107との距離は、例えば0.15〜5mmである。空間110には、プラズマを発生させるためのガス、例えば、Ne、Xe、He、Ar、H、D、N、XeCl及びArFからなる群の中から選択される少なくとも1種類のガス、またはその混合ガスが充填されている。空間110に充填されるガスの圧力は、例えば1×10〜1×10Paである。なお、空間110は、ガスを連続供給(フロータイプ)できる開放空間であってもよい。
また、空間110内には、基準電極102、放電用電極103および引っ張り用電極105が収容されている。基準電極102、放電用電極103および引っ張り用電極105は、Fe、Ni、ステンレス、Ti、Mo、Cu、Au、Ag、Cr、あるいはこれらの合金で形成されている。
基準電極102は、空間110の下部に設けられた3つの電極から構成されている。本実施態様では、基準電極102は接地されているが、基準電極102の電位は特に制限されない。
放電用電極103は、基準電極102と対向するように配置された6つの電極からなる。放電用電極103には、パルス出力部109からパルス電圧P1が所定のタイミングで印加される。パルス電圧P1は基準電極102の電位よりもプラスあるいはマイナスに高く、パルス電圧P1の印加によって、基準電極102と放電用電極103との間に、変動する電磁場が形成され、空間110内に充填されているガスが電磁場よってプラズマを発生する。
引っ張り用電極105および加速電極106は、前記「引き出し手段」に対応するものである。引っ張り用電極105は、放電用電極103と発光層104との間に配置された6つの電極からなる。引っ張り用電極105には、パルス出力部109からパルス電圧P2が印加される。加速電極106は、発光層104を挟んで放電用電極103の反対側に配置されており、発光素子101の外部に露出している。加速電極106には、パルス出力部109からパルス電圧P3が印加される。後述するように、パルス出力部109から、放電用電極103、引っ張り用電極105および加速電極106の順にパルス電圧が順次印加される。これにより、引っ張り用電極105および加速電極106は、プラズマから電子又は正イオン(本実施態様では電子)を引き出して、発光層104に衝突させる。
基準電極2、引っ張り用電極105および加速電極106は、図1の手前から奥方向に直線状に延びている。発光層104は、加速電極106の空間110側の面上に配置されている。二次電子放出材料層107は、基準電極102を挟んで放電用電極103の反対側に配置されており、MgOからなる微粒子で形成されている。なお、当該微粒子としてBNを用いてもよい。二次電子放出材料層107の空間110と反対側の面には、下部透明基板108が配置されている。下部透明基板108は、深紫外光に対して透過性を有しており、例えば石英、CaFあるいは単結晶のサファイア基板である。
次に、発光素子101による深紫外光の発光動作について説明する。
パルス電圧P1,P2,P3は、放電用電極3、引っ張り用電極5および加速電極6に順次印加される。具体的には、任意の時間T1〜T2において、パルス電圧P1が出力され、任意の時間T3〜T4において、パルス電圧P2が出力され、任意の時間T5〜T6において、パルス電圧P3が出力され、以後このサイクルが所定の周期で繰り返される。前記サイクルの周波数、すなわち、各パルス電圧P1〜P3の周波数は、例えば50Hz〜100MHzである。また、パルス電圧P1,P2,P3は、例えば100〜5000Vであるが、少なくともパルス電圧P2,P3はパルス電圧P1よりも高く設定される。また、パルス電圧P1,P2,P3のパルス幅は、例えば10〜50μsである。時間T1〜T2では、放電用電極3にパルス電圧P1が印加される。これにより、基準電極2と放電用電極3との間に、変動する電磁場が形成され、空間110内に充填されているガスが電磁場よってプラズマを発生する。このとき、プラズマには電子と正イオンとが等量含まれており、電荷中性状態となっている。続いて、時間T3〜T4では、引っ張り用電極5にパルス電圧P2が印加される。これにより、プラズマ中の電子の一部が発光層104側に引っ張られる。これに伴い、プラズマ中のイオンの一部が基準電極102側に引き出される。続いて、時間T5〜T6では、加速電極106にパルス電圧P3が印加される。これにより、引っ張り用電極105によって引っ張られた電子が加速されて、発光層104に衝突する。これにより、発光層104が励起されて深紫外光を発生し、深紫外光は、二次電子放出材料層107および下部透明基板108を通って外部に放射される。なお、二次電子放出材料層107は、MgOまたはBNで形成されているため光透過性が非常に高い。また、プラズマは、一部の電子が引っ張り出されることにより電荷中性状態が部分的に崩れる。これに対し、基準電極102側に引き出されたイオンが二次電子放出材料層107に衝突することにより、二次電子放出材料層107が電子(二次電子)を発生するため、プラズマの電荷状態を安定させることができる。
以上のように、発光素子101は、プラズマから電子を引き出して発光層104に衝突させることにより、深紫外光を発光する。そのため、従来よりも発光効率が高い発光素子を提供することができる。
また、加速電極106によって、プラズマから引き出された電子をさらに加速することができるため、発光強度をより大きくすることができる。さらに、加速電極106は発光素子101の外部に露出しているため、空気または液体によって冷却可能である。そのため、加速電極106に高電圧を印加することができる。よって、電子の加速度をさらに大きくして、さらに容易に高出力化を図ることができる。
また、発光層104の表面にナノサイズの金属微粒子からなる層を形成することが好ましい。このような構成では、プラズモン効果によって金属微粒子の形成部分の電荷が多くなるため、発光強度をさらに大きくすることができる。さらに、パルス電圧P1〜P3の周波数を変化させて、発光層104への電子の衝突頻度を変えることによって、発光素子101の発光強度を制御することができる。
また、引っ張り用電極105および加速電極106に印加される各パルス電圧P2,P3は、その直前のパルス電圧の印加終了から所定の時間経過後に印加が開始される。すなわち、時間T2と時間T3との間、および時間T5と時間T6との間に、例えば2.5〜5μmの待機時間を設けている。パルス電圧P1,P2の印加終了時では、プラズマの電位が保持されているため、電子の周囲に正イオンがまとわりついている。そのため、直前のパルス電圧の印加終了と同時に次のパルス電圧を印加しても、電子を発光層104側に効率的に引き出すことができない。そこで、本実施形態では、上記の待機時間を設けて、電子が正イオンの影響を受けなくなったタイミングで、次の電圧パルスを印加している。これにより、電子をプラズマから効率的に引き出すことができる。
以上のように、発光素子101では、高い発光効率を実現できるとともに、発光強度をより良好なものとすることができる。従来の深紫外発光素子では十分に出力できない210nm未満の波長(約170nm)の良好な深紫外光を十分に出力することができる。
さらに、発光層104を形成する材料を適宜選択することにより、深紫外光の波長を任意の波長に制御することができる。また、発光層104を形成する材料を超格子とすること、前記材料または前記超格子に不純物を添加すること、あるいは、超格子の格子間隔を変えることによっても、深紫外光の波長を変えることができる。
なお、上述の発光素子1では、プラズマから電子を発光層104側に引き出していたが、イオンを発光層104側に引き出してもよい。この場合、引っ張り用電極105および加速電極106に負のパルス電圧P2,P3を印加する。これにより、プラズマからイオンが引き出されて発光層104に衝突することにより、深紫外光が発生する。イオンは電子よりも質量が大きいため、電子を発光層104に衝突させる場合に比べ、深紫外光の強度がより大きくなる。そのため、プラズマを発生させるためのガスとして、質量の大きいガスを用いることにより、発光強度を大きくすることができる。ただし、イオンの質量が大きすぎると、発光層104が損傷しやすくなるため、発光寿命を重視する場合は、プラズマを発生させるためのガスとして、He、H、Dといった質量の小さいガスを用いることが好ましい。
また、本発明の他の好ましい実施態様である深紫外発光素子101の概略構造図を図2に示す。発光素子101は、基準電極102と、放電用電極103と、発光層104と、引っ張り用電極105と、二次電子放出材料層107と、下部透明基板108と、パルス出力部109と、上部透明基板111とを備えている。図2では、図1に示す発光素子101におけるものと同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。すなわち、発光素子101は、図1に示す発光素子1において、加速電極106の代わりに上部透明基板111を備えた構成である。上部透明基板11は、下部透明基板8と同様、単結晶のサファイア基板などであってよい。本実施態様では、放電用電極103、引っ張り用電極5に、パルス電圧P1,P2が順次印加されるように構成されている。
発光素子101の発光動作は、図1に示す発光素子1と略同様である。すなわち、放電用電極103にパルス電圧P1が印加されることにより、空間110にプラズマが発生する。続いて、引っ張り用電極5にパルス電圧P2が印加されることにより、プラズマ中の電子の一部が発光層104側に引っ張られ、発光層104に衝突する。これにより、発光層104が励起されて深紫外光を発生する。深紫外光は、二次電子放出材料層107および下部透明基板108を通って図面下方向に放射されるとともに、上部透明基板111を通って図面上方向にも放射される。
このように、発光素子101は、加速電極を備えていないことにより、双方向に深紫外光を照射可能となっている。また、発光素子101は、2列以上の引っ張り用電極105を備えて、電子を十分に加速させて発光層104に衝突させてもよい。
また、図1に示す発光素子101において、加速電極106に十分に高電圧を印加可能であれば、引っ張り用電極105を省略してもよい。同様に、引っ張り用電極105十分に高電圧を印加可能であれば、加速電極106を省略してもよい。すなわち、前記「引き出し手段」を、引っ張り用電極105および加速電極106のいずれか一方のみで構成してもよい。
また、前記実施態様では、放電用電極103、引っ張り用電極105および所望により加速電極106にパルス電圧を印加していたが、プラズマから電子または正イオンを引き出して発光層に衝突させることが可能であれば、パルス電圧に限定されない。例えば、放電用電極103、引っ張り用電極105および加速電極106に、交流電圧または直流電圧を印加してもよい。
また、発光素子101は、任意の大きさに形成されてもよく、曲面状に形成されてもよい。例えば、下部透明基板8や上部透明基板11の表面が曲面状に形成されていてもよい。また、下部透明基板8および上部透明基板11を形成する材料は、サファイアに限らず、深紫外光に対して透過性が高い材料であればよく、例えば、AlNあるいは石英でもよい。
本発明の深紫外発光素子は、280nm以下の波長の深紫外光を発することができ、エネルギーが非常に高いため、種々の分野、例えば、プールや温泉などの殺菌、3Dプリンター造形材料の硬化、難分解性物質の分解、オゾンセンシング、医療用殺菌、紫外線治療などに用いることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
1.成膜装置
図3を用いて、本実施例で用いたミストCVD装置(1)を説明する。ミストCVD装置(1)は、キャリアガスを供給するキャリアガス源(2a、12a)と、キャリアガス源(2a、12a)から送り出されるキャリアガスの流量を調節するための流量調節弁(3a、13a)と、原料溶液(4a、14a)が収容されるミスト発生源(4、14)と、水(5a、15a)が入れられている容器(5、15)と、容器(5、15)の底面に取り付けられた超音波振動子(6、16)と、成膜室(7)と、ミスト発生源(4、14)から基板(10)付近までをつなぐ供給管(9、19)と、成膜室(7)内に設置されたホットプレート(8)とを少なくとも備えている。なお、ホットプレート(8)上には、基板(10)が設置されている。また、原料溶液(4a、14a)は、2種類あり、それぞれ、キャリアガス源(2a、12a)、キャリアガス(希釈)源(2b、12b)、流量調節弁(3a、3b、13a、13b)、ミスト発生源(4、14)、容器(5、15)、超音波振動子(6、16)、供給管(9、19)が備え付けられている。
2.原料溶液の作製
2−1.第1の原料溶液の作製
臭化ガリウムを水に混合し、0.005M臭化ガリウム水溶液を調整し、この際、臭化水素酸を体積比で10%含有させ、これを第1の原料溶液とした。
2−2.第2の原料溶液の作製
ガリウムアセチルアセトナート(Gaac)と、アルミニウムアセチルアセトナート(Alac)とを、Gaac0.07MおよびAlac0.02Mとなるように水に混合し、この際、臭化水素酸を体積比で2%含有させ、これを第2の原料溶液とした。
3.成膜準備
上記2.で得られた第1の原料溶液(4a)を第1のミスト発生源(4)内に収容した。また、上記2.で得られた第2の原料溶液(14a)を第2のミスト発生源(14)内に収容した。次に、基板(10)として、2インチのc面サファイア基板をホットプレート(8)上に設置し、ホットプレート(8)を作動させて温度を600℃にまで昇温させた。次に、流量調節弁(3a、13a)を開いて、キャリアガス源であるキャリアガス供給手段(2a、12a)からキャリアガスを成膜室(7)内に供給し、成膜室(7)の雰囲気をキャリアガスで十分に置換した後、キャリアガスの流量を5L/分に調節した。なお、キャリアガスとして酸素を用いた。
4.発光層(量子井戸構造)の形成
次に、超音波振動子(6、16)を2.4MHzで振動させ、その振動を、水(5a、15a)を通じて原料溶液(4a、14a)に伝播させることによって、原料溶液(4a、14a)を霧化させてミスト(4b、14b)を生成させた。このミスト(4b、14b)が、キャリアガスによって、供給管(9、19)内を通って、成膜室(7)内に導入され、大気圧下、600℃にて、成膜室(7)内でミストが熱反応して、基板(10)上に膜が形成された。なお、成膜時間については、第1の原料溶液を用いて20秒間成膜を行った後、10秒間成膜処理を停止し(ただし、ガス流量は0.5LPMとし)、ついで、第2の原料溶液を用いて80秒間成膜を行った後、10秒間成膜処理を停止し(ただし、ガス流量は0.5LPMとし)、この一連の処理を繰り返した。そして、第1の原料溶液からなる第1の層と、第2の原料溶液からなる第2の層とを交互に積層し、第1の層および第2の層を1対として、計17対の超格子構造を得た。なお、超格子構造はXRDで確認した。第2の層のアルミニウムとガリウムとの含有比(原子比)が、1:1であった。また、膜厚は、第1の層が1nmであり、第2の層が6nmであった。
5.評価
得られた超格子構造を発光層として用いて、図2に示す発光素子101を作製した。下部透明基板108として上部透明基板111と同様にサファイア基板を用いた。そして、引っ張り電極105に正のパルス電圧(700V)を印加して、電子によって発光層104を励起発光させた場合の発光スペクトルを測定した。なお、プラズマを発生させるために、放電用電極103には500Vのパルス電圧を印加した。また、プラズマを発生させるガスとして、Neを用いた。
測定された発光スペクトルを図4に示す。この発光スペクトルから、280nm以下の波長領域において、従来の深紫外発光素子に比べ、非常に優れた発光強度であることがわかる。
本発明の深紫外光発光素子は、発光強度が十分にあり、さらに高効率に深紫外光を出力可能であるため、様々な用途に利用することができる。例えば、プールや温泉などの殺菌、3Dプリンター造形材料の硬化、難分解性物質の分解、オゾンセンシング、医療用殺菌、紫外線治療などに用いることができる。
1 ミストCVD装置
2a (第1の)キャリアガス源
3a (第1の)流量調節弁
4 (第1の)ミスト発生源
4a (第1の)原料溶液
4b (第1の)ミスト
5 (第1の)容器
5a (第1の)水
6 (第1の)超音波振動子
7 成膜室
8 ホットプレート
9 (第1の)供給管
10 基板
12a (第2の)キャリアガス源
13a (第2の)流量調節弁
14 (第2の)ミスト発生源
14a (第2の)原料溶液
14b (第2の)ミスト
15 (第2の)容器
15a (第2の)水
16 (第2の)超音波振動子
19 (第2の)供給管

Claims (11)

  1. 第1の電極、第2の電極および発光層を少なくとも有しており、前記発光層が深紫外光を発光する深紫外発光素子において、前記発光層が、少なくともガリウムおよびアルミニウムを含有する酸化物を含み、さらに、前記発光層は、第1の層と、第1の層とは異なる材料を主成分とする第2の層とが、少なくとも1層ずつ交互に積層されている量子井戸構造を有することを特徴とする深紫外発光素子。
  2. 前記酸化物が、コランダム構造を有する請求項1記載の深紫外発光素子。
  3. 第1の層および第2の層の主成分が、それぞれガリウムを少なくとも含有する酸化物である請求項1または2に記載の深紫外発光素子。
  4. 第1の層および第2の層の主成分が、それぞれコランダム構造を有する酸化物である請求項1〜3のいずれかに記載の深紫外発光素子。
  5. 第1の電極が基準電極であり、第2の電極が前記基準電極と対向するように配置された放電用電極と、前記放電用電極を挟んで前記基準電極の反対側に配置された発光層と、前記基準電極および前記放電用電極を収容する空間に充填されたガスと、前記放電用電極に前記基準電極の電位よりも高い電圧が印加された場合に前記ガスによって発生するプラズマから、電子または正イオンを引き出す引き出し手段とを備え、前記引き出し手段によって引き出された電子又は正イオンが前記発光層に衝突することにより、前記発光層が深紫外光を発するように構成されている請求項1〜のいずれかに記載の深紫外発光素子。
  6. 前記基準電極を挟んで前記放電用電極の反対側に配置された二次電子放出材料層をさらに備え、前記引き出し手段が電子を引き出した場合に、前記基準電極側に引き出された正イオンが前記二次電子放出材料層に衝突することにより、前記二次電子放出材料層が電子を発生する請求項記載の深紫外発光素子。
  7. 前記ガスが、Ne、Xe、He、Ar、H、D、N、XeClおよびArFからなる群から選ばれる少なくとも1種類のガスまたはその混合ガスである請求項またはに記載の深紫外発光素子。
  8. 前記引き出し手段が、前記放電用電極と前記発光層との間に配置された引っ張り用電極と、前記発光層を挟んで前記放電用電極の反対側に配置された加速電極とを含む請求項のいずれかに記載の深紫外発光素子。
  9. 前記加速電極が、前記深紫外発光素子の外部に露出している請求項記載の深紫外発光素子。
  10. 前記放電用電極、前記引っ張り用電極および前記加速電極の順にパルス電圧が順次印加される請求項またはに記載の深紫外発光素子。
  11. 前記引っ張り用電極および前記加速電極に印加される各パルス電圧が、その直前のパルス電圧の印加終了から所定の時間経過後に印加が開始される請求項10記載の深紫外発光素子。
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