JP6774325B2 - 画素回路および表示装置 - Google Patents

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Description

本技術は、画素回路および表示装置に関する。
近年、映像表示を行う表示装置の分野では、画素の発光素子として、流れる電流値に応じて発光輝度が変化する電流駆動型の光学素子、例えば有機EL(electro luminescence)素子を用いた表示装置が開発され、商品化が進められている。有機EL素子は、液晶素子などと異なり自発光素子である。そのため、有機EL素子を用いた表示装置(有機EL表示装置)では、光源(バックライト)が必要ないので、光源を必要とする液晶表示装置と比べて、軽量化、薄型化、高輝度化することができる。さらに、有機EL素子の応答速度は、数μs程度と非常に高速であるので、動画表示時の残像が発生しない。そのため、有機EL表示装置は、次世代のフラットパネルディスプレイの主流になると期待されている。
アクティブマトリックス型の有機EL表示装置においては、1水平期間(1H)ごとに各走査線が順次走査されると共に、映像信号に対応する信号電圧がサンプリングされ、保持容量に書き込まれる。即ち、1H周期の線順次走査によって、信号電圧の書込動作が行われる。また、有機EL表示装置では、駆動トランジスタの閾値電圧や移動度が画素ごとに異なる場合には、有機EL素子の発光輝度がばらつき、画面の一様性(ユニフォーミティ)が損なわれてしまう。そこで、アクティブマトリックス型の有機EL表示装置では、駆動トランジスタの閾値電圧や移動度のばらつきに起因する発光輝度のばらつきを低減する補正動作が、1H周期の線順次走査に併せて行われる(特許文献1参照)。
特開2009−145531号公報
ところで、有機EL表示装置では、パネルの高精細化または低消費電力化に伴い、上述の補正動作で、発光輝度のばらつきを低減することが困難となっている。
本技術はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パネルが高精細化された場合や、パネルが低消費電力化された場合であっても、発光輝度のばらつきを低減することの可能な画素回路および表示装置を提供することにある。
本技術の一実施の形態に係る画素回路は、発光素子に流れる電流を制御する駆動トランジスタと、駆動トランジスタのゲートに対する、映像信号に対応した信号電圧の印加を制御する書き込みトランジスタとを備えている。この画素回路は、駆動トランジスタのゲートと、発光素子のアノードとの間の導電パスに設けられた第1保持容量と、導電パスにおいて、第1保持容量と比べて発光素子のアノード寄りに設けられたスイッチングトランジスタと、導電パスに対して並列に接続された第2保持容量と、一端が導電パスのうち、第1保持容量とスイッチングトランジスタとの間に接続され、他端が固定電源線または可変電源線に接続された第3保持容量とをさらに備えている。
本技術の一実施の形態に係る表示装置は、各々が発光素子と画素回路とを含む複数の画素と、複数の画素を駆動する駆動回路とを備えている。この表示装置において、画素回路は、上記の画素回路と同じ構成要素を有している。この表示装置において、駆動回路は、スイッチングトランジスタをオンさせた状態で、駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧を駆動トランジスタの閾値電圧に近づける補正動作を行った後に、スイッチングトランジスタをオフさせ、補正動作を行った後のスイッチングトランジスタのオフ時に駆動トランジスタのゲートに信号電圧を印加した状態で、所定のタイミングでスイッチングトランジスタをオンさせる。駆動回路は、所定のタイミングとして、書き込みトランジスタをオフさせる前を選択する。
本技術の一実施の形態に係る画素回路および表示装置では、駆動トランジスタのゲートと、発光素子のアノードとの間の導電パスには、第1保持容量が設けられ、さらに、第1保持容量と比べて発光素子のアノード寄りにスイッチングトランジスタが設けられている。これにより、スイッチングトランジスタをオンオフすることで、駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧を、駆動トランジスタの移動度の大きさに応じて補正する期間を調整することが可能となる。
本技術の一実施の形態に係る画素回路および表示装置によれば、スイッチングトランジスタをオンオフすることで、駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧を、駆動トランジスタの移動度の大きさに応じて補正する期間を調整することができるようにしたので、パネルが高精細化された場合や、パネルが低消費電力化された場合であっても、発光輝度のばらつきを低減することができる。なお、本技術の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本技術による一実施の形態に係る表示装置の概略構成図である。 各画素の回路構成の一例を表す図である。 1つの画素に着目したときの走査線、電源線、信号線および制御線に印加される電圧ならびに駆動トランジスタのゲート電圧およびソース電圧の経時変化の一例を表す図である。 画素の動作の一例を表す図である。 画素の動作の一例を表す図である。 画素の動作の一例を表す図である。 画素の動作の一例を表す図である。 駆動トランジスタのソース電圧の経時変化の一例を表す図である。 画素の動作の一例を表す図である。 画素の動作の一例を表す図である。 画素の動作の一例を表す図である。 図3に示した電圧の波形の一変形例を表す図である。 図3に示した電圧の波形の一変形例を表す図である。 図13の電圧波形における画素の動作の一例を表す図である。 各画素の回路構成の一変形例を表す図である。 各画素の回路構成の一変形例を表す図である。 図16の画素の動作の一例を表す図である。 各画素の回路構成の一変形例を表す図である。 上記実施の形態およびその変形例に係る表示装置の一適用例の外観を表す斜視図である。
以下、本技術を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。

1.実施の形態(表示装置)
2.変形例(表示装置)
3.適用例(電子機器)
<1.実施の形態>
[構成]
図1は、本技術の一実施の形態に係る表示装置1の概略構成を表したものである。表示装置1は、例えば、画素アレイ部10、コントローラ20およびドライバ30を備えている。コントローラ20およびドライバ30が、本技術の「駆動回路」の一具体例に対応する。画素アレイ部10は、複数の画素11が行列状に配置されてなる。コントローラ20およびドライバ30は、外部から入力された映像信号Dinおよび同期信号Tinに基づいて、複数の画素11を駆動する。
(画素アレイ部10)
図2は、画素アレイ部10に含まれる各画素11の回路構成の一例を表したものである。画素アレイ部10は、コントローラ20およびドライバ30によって各画素11がアクティブマトリクス駆動されることにより、外部から入力された映像信号Dinおよび同期信号Tinに基づく画像を表示する。画素アレイ部10は、行方向に延在する複数の走査線WSL、複数の電源線DSLおよび複数の制御線CTLと、列方向に延在する複数の信号線DTLとを有している。画素アレイ部10は、さらに、走査線WSLと信号線DTLとが互いに交差する箇所ごとに1つずつ設けられた複数の画素11を有している。
走査線WSLは、各画素11の選択に用いられるものであり、各画素11を所定の単位(例えば画素行)ごとに選択する選択パルスを各画素11に供給するものである。信号線DTLは、映像信号Dinに応じた信号電圧Vsigの、各画素11への供給に用いられるものであり、信号電圧Vsigを含むデータパルスを各画素11に供給するものである。電源線DSLは、各画素11に電力を供給するものである。制御線CTLは、後述のスイッチングトランジスタTr3のオンオフを制御する制御パルスを各画素11に供給するものである。
各画素11は、例えば、画素回路12と、有機EL素子13とを有している。有機EL素子13が、本技術の「発光素子」の一具体例に対応する。有機EL素子13は、例えば、アノード電極、有機層およびカソード電極が順に積層された構成を有している。有機EL素子13は、素子容量(後述の素子容量Cel)を有している。画素回路12は、有機EL素子13の発光・消光を制御する。画素回路12は、後述の書込走査によって各画素11に書き込んだ電圧を保持する機能を有している。画素回路12は、例えば、駆動トランジスタTr1、書き込みトランジスタTr2、スイッチングトランジスタTr3および保持容量Cs1,Cs2を含んで構成されている。
書き込みトランジスタTr2は、駆動トランジスタTr1のゲートに対する、映像信号Dinに対応した信号電圧Vsigの印加を制御する。具体的には、書き込みトランジスタTr2は、信号線DTLの電圧をサンプリングするとともに、サンプリングにより得られた電圧を駆動トランジスタTr1のゲートに書き込む。駆動トランジスタTr1は、有機EL素子13に直列に接続されている。駆動トランジスタTr1は、有機EL素子13を駆動する。駆動トランジスタTr1は、書き込みトランジスタTr2によってサンプリングされた電圧の大きさに応じて有機EL素子13に流れる電流を制御する。
保持容量Cs1,Cs2は、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間に所定の電圧を保持するものである。保持容量Cs1は、駆動トランジスタTr1のゲートと、有機EL素子13のアノードとの間の導電パスP1に設けられている。保持容量Cs2は、導電パスP1に対して並列に接続されている。保持容量Cs1の容量は、保持容量Cs2の容量よりも大きくなっていることが好ましい。スイッチングトランジスタTr3は、導電パスP1の導通のオンオフを制御する。スイッチングトランジスタTr3は、導電パスP1において、保持容量Cs1と比べて有機EL素子13のアノード寄りに設けられている。従って、スイッチングトランジスタTr3は、スイッチングトランジスタTr3がオンからオフに変化することにより、保持容量Cs1に蓄積された電荷を保持容量Cs1に保持させる。なお、画素回路12は、上述の3Tr2Cの回路に対して各種容量やトランジスタを付加した回路構成となっていてもよいし、上述の3Tr2Cの回路構成とは異なる回路構成となっていてもよい。
駆動トランジスタTr1、書き込みトランジスタTr2およびスイッチングトランジスタTr3は、例えば、nチャネルMOS型の薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))により形成されている。なお、これらのトランジスタは、pチャネルMOS型のTFTにより形成されていてもよい。これらのトランジスタがエンハンスメント型であるものとして、以下の説明がなされているが、これらのトランジスタが、デプレッション型であってもよい。
各信号線DTLは、後述の水平セレクタ31の出力端(図示せず)と、書き込みトランジスタTr2のソースまたはドレインとに接続されている。各走査線WSLは、後述のライトスキャナ32の出力端(図示せず)と、書き込みトランジスタTr2のゲートとに接続されている。各電源線DSLは、後述の電源スキャナ33の出力端(図示せず)と、駆動トランジスタTr1のソースまたはドレインとに接続されている。各制御線CTLは、後述の制御スキャナ34の出力端(図示せず)と、スイッチングトランジスタTr3のゲートに接続されている。
書き込みトランジスタTr2のゲートは、走査線WSLに接続されている。書き込みトランジスタTr2のソースまたはドレインが信号線DTLに接続されている。書き込みトランジスタTr2のソースおよびドレインのうち信号線DTLに未接続の端子が駆動トランジスタTr1のゲートに接続されている。駆動トランジスタTr1のソースまたはドレインが電源線DSLに接続されている。駆動トランジスタTr1のソースおよびドレインのうち電源線DSLに未接続の端子が有機EL素子13のアノードに接続されている。保持容量Cs1の一端が駆動トランジスタTr1のゲートに接続されている。保持容量Cs1の他端がスイッチングトランジスタTr3のソースまたはドレインに接続されている。保持容量Cs2の一端が駆動トランジスタTr1のゲートに接続されている。保持容量Cs2の他端がスイッチングトランジスタTr3のソースおよびドレインのうち保持容量Cs1に未接続の端子に接続されている。スイッチングトランジスタTr3のゲートは、制御線CTLに接続されている。保持容量Cs2の他端は、さらに、有機EL素子13のアノードに接続されている。スイッチングトランジスタTr3のソースまたはドレインが保持容量Cs1に接続されている。スイッチングトランジスタTr3のソースおよびドレインのうち保持容量Cs1に未接続の端子は、保持容量Cs2に接続されている。スイッチングトランジスタTr3のソースおよびドレインのうち保持容量Cs1に未接続の端子は、さらに、有機EL素子13のアノードに接続されている。
ドライバ30は、例えば、水平セレクタ31、ライトスキャナ32、電源スキャナ33および制御スキャナ34を有している。
水平セレクタ31は、例えば、制御信号の入力に応じて(同期して)、映像信号処理回路21から入力されたアナログの信号電圧Vsigを、各信号線DTLに印加する。水平セレクタ31は、例えば、2種類の電圧(Vofs、Vsig)を出力可能となっている。具体的には、水平セレクタ31は、ライトスキャナ32により選択された画素11へ、信号線DTLを介して2種類の電圧(Vofs、Vsig)を供給する。信号電圧Vsigは、映像信号Dinに対応する電圧値となっている。固定電圧Vofsは、映像信号Dinとは無関係の一定電圧である。信号電圧Vsigの最小電圧は固定電圧Vofsよりも低い電圧値となっており、信号電圧Vsigの最大電圧は固定電圧Vofsよりも高い電圧値となっている。水平セレクタ31は、1水平期間ごとに、信号電圧Vsigを含むデータパルスを各信号線DTLに出力する。水平セレクタ31は、データパルスとして、信号電圧Vsigおよび固定電圧Vofsの2値からなるパルスを各信号線DTLに出力する。
ライトスキャナ32は、複数の画素11を所定の単位ごとに走査する。具体的には、ライトスキャナ32は、1フレーム期間において、各走査線WSLに選択パルスを順次、出力する。ライトスキャナ32は、例えば、制御信号の入力に応じて(同期して)、複数の走査線WSLを所定のシーケンスで選択することにより、閾値補正準備や、閾値補正、信号電圧Vsigの書き込み、移動度補正および発光を所望の順番で実行させる。ここで、閾値補正準備とは、駆動トランジスタTr1のゲート電圧を初期化する(具体的にはVofsにする)とともに、駆動トランジスタTr1のソース電圧を初期化する(具体的にはVssにする)ことを指している。閾値補正とは、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsを駆動トランジスタTr1の閾値電圧に近づける補正動作を指している。信号電圧Vsigの書き込み(信号書込)とは、駆動トランジスタTr1のゲートに対して、信号電圧Vsigを、書き込みトランジスタTr2を介して書き込む動作を指している。移動度補正とは、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間に保持される電圧(ゲート−ソース間電圧Vgs)を、駆動トランジスタTr1の移動度の大きさに応じて補正する動作を指している。信号書き込みと、移動度補正とは、互いに別個のタイミングで行われることもある。本実施の形態では、ライトスキャナ32が、1つの選択パルスを、走査線WSLへ出力することによって、信号書き込みと、移動度補正とを同時に(もしくは間髪空けずに連続して)行うようになっている。
ライトスキャナ32は、例えば、2種類の電圧(Von、Voff)を出力可能となっている。具体的には、ライトスキャナ32は、駆動対象の画素11へ、走査線WSLを介して2種類の電圧(Von、Voff)を供給し、書き込みトランジスタTr2のオンオフ制御を行う。オン電圧Vonは、書き込みトランジスタTr2のオン電圧以上の値となっている。オン電圧Vonは、後述の「閾値補正準備期間」や、「閾値補正期間」、「信号書込・移動度補正期間」などにライトスキャナ32から出力される選択パルスの波高値である。オフ電圧Voffは、書き込みトランジスタTr2のオン電圧よりも低い値となっており、かつ、オン電圧Vonよりも低い値となっている。
電源スキャナ33は、例えば、制御信号の入力に応じて(同期して)、複数の電源線DSLを所定の単位ごとに順次選択する。電源スキャナ33は、例えば、2種類の電圧(Vcc、Vss)を出力可能となっている。具体的には、電源スキャナ33は、電源線DSLを介して、各画素11へ2種類の電圧(Vcc、Vss)を供給する。固定電圧Vssは、有機EL素子13の閾値電圧Vthelと、有機EL素子13のカソード電圧Vcatとを足し合わせた電圧(Vthel+Vcat)よりも低い電圧値である。固定電圧Vccは、電圧(Vthel+Vcat)よりも高い電圧値である。
制御スキャナ34は、例えば、制御信号の入力に応じて(同期して)、複数の制御線CTLを所定の単位ごとに順次選択する。制御スキャナ34は、例えば、2種類の電圧(Von、Voff)を出力可能となっている。具体的には、制御スキャナ34は、制御線CTLを介して、各画素11へ2種類の電圧(Von、Voff)を供給する。オン電圧Vonは、スイッチングトランジスタTr3のオン電圧以上の値となっている。オフ電圧Voffは、スイッチングトランジスタTr3のオン電圧よりも低い値となっており、かつ、オン電圧Vonよりも低い値となっている。
(コントローラ20)
次に、コントローラ20について説明する。コントローラ20は、例えば、映像信号処理回路21、タイミング生成回路22および電源回路23を有している。映像信号処理回路21は、例えば、外部から入力されたデジタルの映像信号Dinに対して所定の補正を行い、それにより得られた映像信号に基づいて、信号電圧Vsigを生成する。映像信号処理回路21は、例えば、生成した信号電圧Vsigを水平セレクタ31に出力する。所定の補正としては、例えば、ガンマ補正や、オーバードライブ補正などが挙げられる。タイミング生成回路22は、ドライバ30内の各回路が連動して動作するように制御するものである。タイミング生成回路22は、例えば、外部から入力された同期信号Tinに応じて(同期して)、ドライバ30内の各回路に対して制御信号を出力する。電源回路23は、水平セレクタ31、ライトスキャナ32、電源スキャナ33、映像信号処理回路21およびタイミング生成回路22等の種々の回路で必要となる種々の固定電圧を生成し、供給する。
[動作]
次に、本実施の形態の表示装置1の動作(消光から発光までの動作)について説明する。本実施の形態では、有機EL素子13のI−V特性が経時変化しても、その影響を受けることなく、有機EL素子13の発光輝度を一定に保つようにするために、有機EL素子13のI−V特性の変動に対する補償動作を組み込んでいる。さらに、本実施の形態では、駆動トランジスタTr1の閾値電圧や移動度が経時変化しても、それらの影響を受けることなく、有機EL素子13の発光輝度を一定に保つようにするために、上記閾値電圧や上記移動度の変動に対する補正動作を組み込んでいる。
図3は、1つの画素11に着目したときの走査線WSL、電源線DSL、信号線DTLおよび制御線CTLに印加される電圧ならびに駆動トランジスタTr1のゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsの経時変化の一例を表したものである。図4〜図7、図9〜図11は、画素11の動作の一例を表したものである。図8は、駆動トランジスタTr1のソース電圧Vsの経時変化の一例を表したものである。
(閾値補正準備期間)
まず、コントローラ20およびドライバ30は、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsを駆動トランジスタTr1の閾値電圧Vthに近づける閾値補正の準備を行う。閾値補正の準備前、有機EL素子13は発光している。このとき、走査線WSLの電圧がVoffとなっており、制御線CTLの電圧がVonとなっており、電源線DSLの電圧がVccとなっている(図4)。駆動トランジスタTr1は飽和領域で動作するので、有機EL素子13に流れる電流Idsは、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsの大きさに応じた値となっている。
コントローラ20およびドライバ30は、閾値補正の準備を開始するにあたって、有機EL素子13を消光する。具体的には、電源スキャナ33が、制御信号に応じて電源線DSLの電圧をVccからVssに下げる(T1、図5)。このとき、Vssは、有機EL素子13の閾値電圧Vthelおよびカソード電圧Vcatの和(Vthel+Vcat)よりも小さい。そのため、ソース電圧VsがVssまで下がると、有機EL素子13が消光する。このとき、保持容量Cs1,Cs2を介したカップリングによりゲート電圧Vgも下がる。
次に、電源線DSLの電圧がVssとなっており、かつ信号線DTLの電圧がVofsとなっている間に、ライトスキャナ32は、制御信号に応じて走査線WSLの電圧をVoffからVonに上げる(T2、図6)。すると、ゲート電圧VgがVofsまで変化する。このとき、Vofs−Vssが駆動トランジスタTr1の閾値電圧Vthよりも大きくなっている。その後、ライトスキャナ32は、制御信号に応じて走査線WSLの電圧をVonからVoffに下げる(T3)。
(閾値補正期間)
次に、コントローラ20およびドライバ30は、スイッチングトランジスタTr3をオンさせた状態で、駆動トランジスタTr1の閾値補正の動作を行う。具体的には、信号線DTLの電圧がVofsとなっており、かつ、走査線WSLの電圧がVonとなっている間に、電源スキャナ33は、制御信号に応じて電源線DSLの電圧をVssからVccに上げる(T4、図7)。すると、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流が流れ、ソース電圧Vsが上昇する。このとき、ソース電圧VsがVofs−Vthよりも低い場合(閾値補正がまだ完了していない場合)には、駆動トランジスタTr1がカットオフするまで(ゲート−ソース間電圧VgsがVthになるまで)、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流が流れ、保持容量Cs1,Cs2が充電される。このとき、駆動トランジスタTr1のソース電圧Vsは、例えば、図8に示したように、時間の経過とともに上昇していく。その結果、ゲート電圧VgがVofsとなり、保持容量Cs1,Cs2が充電され、ゲート−ソース間電圧VgsがVthに近づいていく。
その後、ライトスキャナ32が制御信号に応じて走査線WSLの電圧をVonからVoffに下げる(T5、図9)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなる。このとき、ゲート−ソース間電圧Vgsは、まだ、駆動トランジスタTr1の閾値電圧Vthよりも大きいので、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流が流れ続け、保持容量Cs1,Cs2の充電が継続する。そのため、駆動トランジスタTr1のゲート電圧Vgおよびソース電圧Vsが上昇し続ける。その一方で、有機EL素子13には逆バイアスがかかっているので、有機EL素子13が発光することはない。
その後、信号線DTLの電圧が再びVofsとなった時に、ライトスキャナ32が制御信号に応じて走査線WSLの電圧をVoffからVonに上げて、駆動トランジスタTr1の閾値補正を行う。コントローラ20およびドライバ30は、このようにして閾値補正を繰り返し行う。その結果、ゲート電圧VgがVofsとなり、保持容量Cs1,Cs2がVthに充電され、ゲート−ソース間電圧VgsがVthとなる。なお、このとき、駆動トランジスタTr1のソース電圧Vsは、Vofs−Vthとなり、Vthel+Vcat以下の値となっている。そのため、この時も、有機EL素子13が発光することはない。
その後、水平セレクタ31が制御信号に応じて信号線DTLの電圧をVofsからVsigに切り替える前に、ライトスキャナ32が制御信号に応じて走査線WSLの電圧をVonからVoffに下げる(T6)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなるので、ゲート−ソース間電圧Vgsを信号線DTLの電圧の大きさに拘わらずVthのままで維持することができる。このように、ゲート−ソース間電圧VgsをVthに設定することにより、駆動トランジスタTr1の閾値電圧Vthが画素回路12ごとにばらついた場合であっても、有機EL素子13の発光輝度がばらつくのをなくすることができる。
(待機期間)
その後、待機期間中に、水平セレクタ31は、信号線DTLの電圧をVofsからVsigに切り替える。
(信号書込・移動度補正期間)
待機期間が終了した後(つまり閾値補正が完了した後)、コントローラ20およびドライバ30は、映像信号Dinに応じた信号電圧Vsigの書き込みと、移動度補正を行う。具体的には、信号線DTLの電圧がVsigとなっており、かつ電源線DSLの電圧がVccとなっている間に、ライトスキャナ32は、制御信号に応じて走査線WSLの電圧をVoffからVonに上げ(T7)、駆動トランジスタTr1のゲートを信号線DTLに接続する。すると、駆動トランジスタTr1のゲート電圧Vgが信号線DTLの電圧Vsigとなる。さらに、制御スキャナ34は、走査線WSLの電圧がVoffからVonに上がった後に(つまり閾値補正の動作を行った後に)、制御信号に応じて制御線CTLの電圧をVonからVoffに下げて、スイッチングトランジスタTr3をオフさせる(図10)。ここで、制御スキャナ34は、信号電圧Vsigの印加のために書き込みトランジスタTr2をオンさせた後に、スイッチングトランジスタTr3をオフさせる。
このとき、有機EL素子13のアノード電圧はこの段階ではまだ有機EL素子13の閾値電圧Vthelおよびカソード電圧Vcatの和(Vthel+Vcat)よりも小さいので、有機EL素子13はカットオフしている。そのため、ドレイン−ソース間の電流は保持容量Cs2と有機EL素子13の素子容量Celに流れ、保持容量Cs2および素子容量Celが充電されるので、ソース電圧Vsが上昇する。その一方で、スイッチングトランジスタTr3はオフしているので、保持容量Cs1の駆動トランジスタTr1側の端子の電圧は、Vsigのまま一定となっている。
(発光)
次に、ライトスキャナ32は、制御信号に応じて走査線WSLの電圧をVonからVoffに下げる(T8)。すると、駆動トランジスタTr1のゲートがフローティングとなり、駆動トランジスタTr1のドレイン−ソース間に電流Idsが流れ、ソース電圧Vsが上昇し、それにともなってゲート電圧Vgも上昇する。その直後、制御スキャナ34は、制御信号に応じて制御線CTLの電圧をVoffからVonに上げる(T9、図11)。つまり、制御スキャナ34は、閾値補正の動作を行った後のスイッチングトランジスタTr3のオフ時に駆動トランジスタTr1のゲートに信号電圧Vsigを印加した状態で、所定のタイミングでスイッチングトランジスタTr3をオンさせる。ここで、制御スキャナ34は、「所定のタイミング」として、書き込みトランジスタTr2をオフさせた後を選択する。
すると、スイッチングトランジスタTr3がオンし、スイッチングトランジスタTr3のソースおよびドレインの電圧が互いに同一となる。ここで、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsは一定となっているので、駆動トランジスタTr1は、一定の電流Ids'を有機EL素子13に流し、ソース電圧Vsは、有機EL素子13に電流Ids'が流れる電圧Vxまで上昇し、有機EL素子13が所望の輝度で発光する。
ここで、スイッチングトランジスタTr3をオフした直後のスイッチングトランジスタTr3の両端の電圧をV0−Vthとし、移動度補正動作でΔVだけ駆動トランジスタTr1のソース電位Vsが増加したとする。つまり、スイッチングトランジスタTr3をオンする直前のスイッチングトランジスタTr3の両端の電圧は、保持容量Cs1側でV0−Vth、保持容量Cs2側でV0−Vth+ΔVとなる。このとき、スイッチングトランジスタTr3をオンすることで発生する電荷分配によって、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsは以下の式(1)で表される値となる。
Figure 0006774325
ここで、C1は保持容量Cs1の容量値であり、C2は保持容量Cs2の容量値であり、C4は素子容量Celの容量値である。式(1)によると、移動度補正時のソース電圧Vsの増加量ΔVに保持容量Cs1、保持容量Cs2および素子容量Celの各容量値(C1,C2,C4)で表される値が掛けられており、駆動トランジスタTr1のソース電圧Vsの増加分は、ΔVよりも小さくなっている。つまり、スイッチングトランジスタTr3をオンすることで移動度補正量を小さくすることができ、その分移動度補正時間を長くすることが可能となる。
[効果]
次に、本実施の形態の表示装置1における効果について説明する。
有機EL表示装置では、パネルの高精細化に伴い、画素内の有機EL素子の発光面積が小さくなる。そのため、有機EL素子の素子容量も小さくなり、信号書込みと、移動度補正を行う際に、駆動トランジスタのソース電圧の上昇が早くなる。この現象は、発光電力の低電力化を目的として、駆動トランジスタのサイズを大きくして、駆動トランジスタの駆動電圧を下げた場合にも、発生する。
一般に、移動度補正期間は、信号電圧の振幅、駆動トランジスタの電流駆動能力、および移動度の画素ごとのばらつき、駆動トランジスタのソースから見える全容量によって決定される。そのため、有機EL素子の素子容量が小さくなった場合には、有機EL素子の素子容量が小さくなった分だけ、移動度補正に要する時間が短くなってしまう。同様に、駆動トランジスタのサイズが大きくなった場合には、駆動トランジスタのサイズが大きくなった分だけ、移動度補正に要する時間が短くなってしまう。移動度補正に要する時間が短くなると、移動度補正の精度が、書き込みトランジスタのオンオフを制御するパルスのばらつきや鈍りの影響を大きく受ける。その結果、表示画面にシェーディングやスジといった表示不良が発生する。
一方、本実施の形態では、駆動トランジスタTr1のゲートと、有機EL素子13のアノードとの間の導電パスP1には、保持容量Cs1が設けられ、さらに、保持容量Cs1と比べて有機EL素子13のアノード寄りにスイッチングトランジスタTr3が設けられている。これにより、スイッチングトランジスタTr3をオンオフすることで、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsを、駆動トランジスタTr1の移動度の大きさに応じて補正する期間(例えば、図3中のパルスP2の幅)を調整する(長くする)ことが可能となる。その結果、画素アレイ部10が高精細化された場合や、画素アレイ部10が低消費電力化された場合であっても、発光輝度のばらつきを低減することができる。
また、本実施の形態では、保持容量Cs2が導電パスP1に対して並列に接続されているので、保持容量Cs2の容量の大きさに応じて、移動度補正に要する時間を容易に調整することができる。その結果、発光輝度のばらつきを低減することができる。
また、本実施の形態では、スイッチングトランジスタTr3がオンした状態で、閾値補正の動作が行われ、その後に、スイッチングトランジスタTr3がオフされる。これにより、保持容量Cs1を、移動度補正に要する時間の調整に用いるだけでなく、閾値補正の動作にも用いることができる。さらに、本実施の形態では、補正動作が行われた後のスイッチングトランジスタTr3のオフ時に駆動トランジスタTr1のゲートに信号電圧Vsigが印加されている状態で、所定のタイミングでスイッチングトランジスタTr3がオンされる。これにより、スイッチングトランジスタTr3をオンさせるタイミングを調整することで、移動度補正に要する時間を調整する(長くする)ことができる。その結果、発光輝度のばらつきを低減することができる。
また、本実施の形態では、スイッチングトランジスタTr3をオンさせる「所定のタイミング」として、書き込みトランジスタTr2をオフさせた後が選択される。これにより、移動度補正に要する時間を長くすることができるので、発光輝度のばらつきをより一層、容易に低減することができる。
また、本実施の形態では、信号電圧Vsigの印加のために書き込みトランジスタTr2がオンした後に、スイッチングトランジスタTr3がオフする。これにより、閾値補正が修了した後の待機期間(図3中のT7〜T8)が短い場合であっても、待機期間の短さが、スイッチングトランジスタTr3のオフタイミングのマージンに影響を与えることがない。従って、閾値補正が修了した後の待機期間(図3中のT7〜T8)が短い場合であっても、移動度補正に要する時間を長くすることができるので、発光輝度のばらつきを低減することができる。
また、本実施の形態において、保持容量Cs2が保持容量Cs1よりも大きくなっている場合には、保持容量Cs2と保持容量Cs1との容量比によって、スイッチングトランジスタTr3がオフしている間の移動度補正量を小さくすることができる。従って、発光輝度のばらつきを低減することができる。
<2.変形例>
以下に、上記実施の形態の表示装置1の種々の変形例について説明する。なお、以下では、上記実施の形態の表示装置1と共通する構成要素に対しては、同一の符号が付与される。さらに、上記実施の形態の表示装置1と共通する構成要素についての説明は、適宜、省略されるものとする。
[変形例A]
上記実施の形態において、スイッチングトランジスタTr3をオンさせる「所定のタイミング」として、例えば、図12に示したように、書き込みトランジスタTr2をオフさせる前が選択されてもよい。このようにした場合には、スイッチングトランジスタTr3がオフしている間の移動度補正量を小さくすることができるので、移動度補正時間を長くすることができる。その結果、発光輝度のばらつきを低減することができる。
[変形例B]
上記実施の形態において、例えば、図13に示したように、信号電圧Vsigの印加のために書き込みトランジスタTr2をオンさせる前に、スイッチングトランジスタTr3がオフされてもよい。このようにした場合にも、スイッチングトランジスタTr3がオフしている間の移動度補正量ΔVを画素内の容量比によって小さくすることができるので、移動度補正時間を長くすることが可能となる。その結果、発光輝度のばらつきを低減することができる。
本変形例では、書き込みトランジスタTr2がオンする前にスイッチングトランジスタTr3がオフしている。この場合、スイッチングトランジスタTr3をオンする直前のスイッチングトランジスタTr3の両端の電圧の内、保持容量Cs1側の電圧をV1-Vthとし、保持容量Cs2側の電圧をV0−Vth+ΔVとする(図14)。このとき、スイッチングトランジスタTr3がオンした後の駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsは以下の式(2)で示される値となる。
Figure 0006774325
この場合においては、発光時の駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧VgsはスイッチングトランジスタTr3をオンする前の駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧Vgsと閾値電圧Vthの差分にC1、C2、C4からなる値を掛けたものとなる。そのため、図3、図12のような移動度補正時間を長くする効果は失われる。しかし、式(2)によれば、スイッチングトランジスタTr3をオンする直前の駆動トランジスタTr1のVgs−VthにC1、C2、C4からなる値を掛けているので、移動度ばらつきを補正した状態で低階調の発光を得ることが可能となる。一般に、移動度補正において移動度ばらつきを補正する時間は高階調よりも低階調の方が長いので、書き込みトランジスタTr2の信号書き込みパルスを鈍らせる等の対策が取られる。しかし、本変形理例では、低階調でも移動度補正時間を短くすることが可能となり、階調によるスジやムラのない均一な画質を得ることが可能となる。
[変形例C]
上記実施の形態において、例えば、図15に示したように、保持容量Cs2の代わりに、駆動トランジスタTr1のゲート−ソース間容量Cgsが用いられてもよい。このとき、ゲート−ソース間容量Cgsが保持容量Cs1よりも小さくなっていることが好ましい。このようにした場合であっても、ゲート−ソース間容量Cgsと保持容量Cs1との容量比によって、スイッチングトランジスタTr3がオフしている間の移動度補正量を小さくすることができる。従って、発光輝度のばらつきを低減することができる。
[変形例D]
上記実施の形態において、例えば、図16に示したように、画素回路12が、保持容量Cs3をさらに有していてもよい。保持容量Cs3において、一端が導電パスP1のうち、保持容量Cs1とスイッチングトランジスタTr3との間に接続され、他端が固定電源線(カソード電圧Vcatの電源線)または可変電源線(電源線DSL)に接続されている。本応用例においても、上記実施の形態およびその変形例と同様に、移動度補正時間を長くすることが可能となる。従って、発光輝度のばらつきを低減することができる。
なお、本変形例では、発光時のゲート−ソース間電圧Vgsは以下の式(3)で表される値となる。
Figure 0006774325
式(3)中のC3は保持容量Cs3の容量である。例えば、図17に示したように、移動度補正値ΔVに、スイッチングトランジスタTr3をオンする直前の保持容量Cs1、Cs3の接続点の電位と移動度補正開始時の駆動トランジスタTr1のソース電位Vsの差分ΔV1を加えたものが、新たなる補正値となる。そのため、ΔV1<ΔVとなる場合には、移動度補正時間を長くすることができ、ΔV1>ΔVとなる場合には、移動度補正時間を短くすることができる。つまり保持容量Cs1、Cs3の容量値によって移動度補正の時間を調整することが可能である。
[変形例E]
上記変形例Cにおいて、例えば、図18に示したように、画素回路12が、保持容量Cs3をさらに有していてもよい。本応用例においても、上記変形例Dと同様に、移動度補正時間を長くすることが可能となる。従って、発光輝度のばらつきを低減することができる。
<3.適用例>
以下、上記実施の形態およびその変形例(以下、「上記実施の形態等」と称する。)で説明した表示装置1の適用例について説明する。上記実施の形態の表示装置1は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置あるいはビデオカメラなど、外部から入力された映像信号あるいは内部で生成した映像信号を、画像あるいは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
図19は、本適用例に係る電子機器2の概略構成例を表したものである。電子機器2は、例えば、折りたたみ可能な2枚の板状の筐体のうちの一方の筐体の主面に表示面2Aを備えたノート型のパーソナルコンピュータである。電子機器2は、上記実施の形態等の表示装置1を備えており、例えば、表示面2Aの位置に画素アレイ部10を備えている。本適用例では、表示装置1が設けられているので、発光輝度のばらつきを低減することができる。また、表示装置1において、画素アレイ部10が高精細化されている場合であっても、発光輝度のばらつきを低減することができる。
以上、実施の形態、変形例および適用例を挙げて本技術を説明したが、本技術は実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本技術の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本技術が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
また、例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
発光素子に流れる電流を制御する駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲートに対する、映像信号に対応した信号電圧の印加を制御する書き込みトランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲートと、前記発光素子のアノードとの間の導電パスに設けられた第1保持容量と、
前記導電パスにおいて、前記第1保持容量と比べて前記発光素子のアノード寄りに設けられたスイッチングトランジスタと
を備えた
画素回路。
(2)
前記導電パスに対して並列に接続された第2保持容量をさらに備えた
(1)に記載の画素回路。
(3)
一端が前記導電パスのうち、前記第1保持容量と前記スイッチングトランジスタとの間に接続され、他端が固定電源線または可変電源線に接続された第3保持容量をさらに備えた
(2)に記載の画素回路。
(4)
一端が前記導電パスのうち、前記第1保持容量と前記スイッチングトランジスタとの間に接続され、他端が固定電源線または可変電源線に接続された第3保持容量をさらに備えた
(1)に記載の画素回路。
(5)
各々が発光素子と画素回路とを含む複数の画素と、
複数の前記画素を駆動する駆動回路と
を備え、
前記画素回路は、
前記発光素子に流れる電流を制御する駆動トランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲートに対する、映像信号に対応した信号電圧の印加を制御する書き込みトランジスタと、
前記駆動トランジスタのゲートと、前記発光素子のアノードとの間の導電パスに設けられた第1保持容量と、
前記導電パスにおいて、前記第1保持容量と比べて前記発光素子のアノード寄りに設けられたスイッチングトランジスタと
を有する
表示装置。
(6)
前記駆動回路は、前記スイッチングトランジスタをオンさせた状態で、前記駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧を前記駆動トランジスタの閾値電圧に近づける補正動作を行った後に、前記スイッチングトランジスタをオフさせ、
前記駆動回路は、前記補正動作を行った後の前記スイッチングトランジスタのオフ時に前記駆動トランジスタのゲートに前記信号電圧を印加した状態で、所定のタイミングで前記スイッチングトランジスタをオンさせる
(5)に記載の表示装置。
(7)
前記駆動回路は、前記所定のタイミングとして、前記書き込みトランジスタをオフさせた後を選択する
(6)に記載の表示装置。
(8)
前記駆動回路は、前記所定のタイミングとして、前記書き込みトランジスタをオフさせる前を選択する
(6)に記載の表示装置。
(9)
前記駆動回路は、前記信号電圧の印加のために前記書き込みトランジスタをオンさせた後に、前記スイッチングトランジスタをオフさせる
(6)に記載の表示装置。
(10)
前記駆動回路は、前記信号電圧の印加のために前記書き込みトランジスタをオンさせる前に、前記スイッチングトランジスタをオフさせる
(6)に記載の表示装置。
1…表示装置、2…電子機器、2A…表示面、10…画素アレイ部、11…画素、12…画素回路、13…有機EL素子、20…コントローラ、21…映像信号処理回路、22…タイミング生成回路、23…電源回路、30…ドライバ、31…水平セレクタ、32…ライトスキャナ、33…電源スキャナ、C1,C2,C3,C4…容量値、Cel…素子容量、Cs1,Cs2,Cs3…保持容量、Cgs…ゲート−ソース間容量、CTL…制御線、Din…映像信号、DSL…電源線、DTL…信号線、Ids,Ids’…電流、P1…導電パス、P2…パルス、T1,T2,T3,T4,T5,T6,T7,T8,T9…時刻、Tin…同期信号、Tr1…駆動トランジスタ、Tr2…書き込みトランジスタ、Tr3…スイッチングトランジスタ、Vcat…カソード電圧、Vcc,Vofs,Vss…固定電圧、Vg…ゲート電圧、Vgs…ゲート−ソース間電圧、Von…オン電圧、Voff…オフ電圧、Vs…ソース電圧、Vsig…信号電圧、Vth,Vthel…閾値電圧、WSL…走査線、ΔV…増加量、ΔV1…差分。

Claims (3)

  1. 発光素子に流れる電流を制御する駆動トランジスタと、
    前記駆動トランジスタのゲートに対する、映像信号に対応した信号電圧の印加を制御する書き込みトランジスタと、
    前記駆動トランジスタのゲートと、前記発光素子のアノードとの間の導電パスに設けられた第1保持容量と、
    前記導電パスにおいて、前記第1保持容量と比べて前記発光素子のアノード寄りに設けられたスイッチングトランジスタと
    前記導電パスに対して並列に接続された第2保持容量と、
    一端が前記導電パスのうち、前記第1保持容量と前記スイッチングトランジスタとの間に接続され、他端が固定電源線または可変電源線に接続された第3保持容量と
    を備えた
    画素回路。
  2. 各々が発光素子と画素回路とを含む複数の画素と、
    複数の前記画素を駆動する駆動回路と
    を備え、
    前記画素回路は、
    前記発光素子に流れる電流を制御する駆動トランジスタと、
    前記駆動トランジスタのゲートに対する、映像信号に対応した信号電圧の印加を制御する書き込みトランジスタと、
    前記駆動トランジスタのゲートと、前記発光素子のアノードとの間の導電パスに設けられた第1保持容量と、
    前記導電パスにおいて、前記第1保持容量と比べて前記発光素子のアノード寄りに設けられたスイッチングトランジスタと
    を有し、
    前記駆動回路は、前記スイッチングトランジスタをオンさせた状態で、前記駆動トランジスタのゲート−ソース間電圧を前記駆動トランジスタの閾値電圧に近づける補正動作を行った後に、前記スイッチングトランジスタをオフさせ、
    前記駆動回路は、前記補正動作を行った後の前記スイッチングトランジスタのオフ時に前記駆動トランジスタのゲートに前記信号電圧を印加した状態で、所定のタイミングで前記スイッチングトランジスタをオンさせ、
    前記駆動回路は、前記所定のタイミングとして、前記書き込みトランジスタをオフさせる前を選択する
    表示装置。
  3. 前記駆動回路は、前記信号電圧の印加のために前記書き込みトランジスタをオンさせた後に、前記スイッチングトランジスタをオフさせる
    請求項に記載の表示装置。
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