JP6772697B2 - シリカ粒子およびシリカ粒子の製造方法 - Google Patents

シリカ粒子およびシリカ粒子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリカ粒子およびシリカ粒子の製造方法に関する。
特許文献1には、「レーザー粒度回折散乱式粒度分布測定器にて測定された平均粒子径が0.140μmを超え0.250μm以下であり、粒子径0.050μmを超え0.080μm以下の粒子含有率が5.0〜20.0質量%であり、粒子径0.300μm以上の粒子含有率が5.0質量%以下であることを特徴とする球状シリカ微粉末」が開示されている。
特許文献2には、「1次粒子の体積基準メジアン径が0.005〜0.030ミクロンの球状の疎水性シリカ微粒子であり、かつその微粒子の粒度分布D90/D10の値が3以下であり、平均円形度が0.8〜1であることを特徴とする強負帯電付与性疎水性球状シリカ微粒子。」が開示されている。
特許文献3には、「合着率が0.1%以下の非合着・非凝集性真球状シリカ粒子の集合体であって、平均粒子径が0.6〜6μm、粒子径の分布幅が0.3〜10μmおよび粒度分布の分散度(CV値)が10%以上であることを特徴とする真球状シリカ粒子集合体。」が開示されている。
特許文献4には、「反シラノール基を有し、平均粒子径が1〜10μmであり、且つ下式で表わされる粒度分布の幾何標準偏差σが1.5以下であることを特徴とする球状シリカ。σ=(D/D0.5:累積84重量%の時の粒子径 D:累積16重量%の時の粒子径」が開示されている。
特許文献5には、「体積平均粒子径が80nm以上300nm以下であり、平均円形度が0.5以上0.85以下であり、且つ、オイルにより表面処理されたゾルゲルシリカ粒子」が開示されている。
特許文献6には、「平均粒子径1〜20μmの球状ポリオルガノシロキサン粒子を、酸素の存在下にその中に含まれる有機基の熱分解温度以上の温度で焼成処理することにより、熱分解および酸化させると共に、半球状に分裂させることを特徴とする半球状シリカ微粒子の製造方法」が開示されている。
特開2015−218102号公報 特開2014−136670号公報 特開2002−037620号公報 特開2000−344512号公報 特開2014−162678号公報 特開2002−097012号公報
従来、シリカ粒子は、無機粉体材料および有機粉体材料の付着対象物の流動化剤、補強材等の用途に適用されている。例えば、付着対象物の流動性、及び付着対象物の最密充填に近づく凝集を抑制(以下、「耐凝集性」とも称する)等の機能を発揮させるために、粒子径の異なる複数のシリカ粒子を併用する場合がある。しかしながら、例えば、個数粒度分布に2つの極大値を持つように、粒子径の異なる複数種のシリカ粒子を併用した場合でも、付着対象物の流動性が向上し難いこと、及び耐凝集性が低下することがあった。
そこで、本発明の課題は、個数粒度分布に2つの極大値を持つシリカ粒子において、小径のシリカ粒子と大径のシリカ粒子とを併用した場合に比べ、付着対象物の流動性低下および耐凝集性低下をともに抑制するシリカ粒子を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
個数粒度分布に2つの極大値を持ち、前記2つの極大値のうち、大径側の極大値と小径側の極大値との粒子径比(小径側の極大値/大径側の極大値)が0.02以上0.3以下、かつ、個数比(小径側の極大値を有するシリカ粒子の個数/大径側の極大値を有するシリカ粒子の個数)が0.1以上100以下であり、
前記小径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以下であり、
前記大径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以上であるシリカ粒子。

ルコールを含む溶媒中に、0.9mol/L以上1.2mol/L以下の濃度でアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程と、
前記アルカリ触媒溶液中に、前記アルコールに対して、0.003mol/(mol・min)以上0.004mol/(mol・min)以下の供給量でテトラアルコキシシランを供給すると共に、前記テトラアルコキシシランに対して、0.15以上0.45以下の流量比でアルカリ触媒を供給する工程と、
を有する樹脂粒子の製造方法。
>によれば、個数粒度分布に2つの極大値を持つシリカ粒子において、小径のシリカ粒子と大径のシリカ粒子とを併用した場合に比べ、付着対象物の流動性の低下および耐凝集性の低下をともに抑制するシリカ粒子が提供される。
>によれば、アルコールを含む溶媒中に、アルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程と、アルカリ触媒溶液中に、アルコールに対してテトラアルコキシシランを供給すると共に、テトラアルコキシシランに対して、アルカリ触媒を供給する工程と、を有する樹脂粒子の製造方法において、シリカ粒子を得る工程でのテトラアルコキシシランに対するアルカリ触媒の流量比が0.45を超える場合に比べ、付着対象物の流動性の低下および耐凝集性の低下をともに抑制するシリカ粒子が得られるシリカ粒子の製造方法が提供される。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
[シリカ粒子]
本実施形態に係るシリカ粒子は、個数粒度分布に2つの極大値を持ち、2つの極大値のうち、大径側の極大値と小径側の極大値との粒子径比(小径側の極大値/大径側の極大値)が0.02以上0.3以下、かつ、個数比(小径側の極大値を有するシリカ粒子の個数/大径側の極大値を有するシリカ粒子の個数)が0.1以上100以下である。
また、シリカ粒子は、小径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以下であり、大径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以上である。
従来、シリカ粒子は、無機粉体材料および有機粉体材料の付着対象物の流動化剤、補強材等として使用されている。そして、例えば、流動性、及び最密充填に近づく凝集を抑制する(耐凝集性)等の様々な機能を発揮させるために、粒子径の異なる複数種のシリカ粒子を併用する場合がある。
粒子径の異なる複数種のシリカ粒子を併用する場合、スペーサー効果(緩衝効果)による付着対象物どうしの耐凝集性を向上する目的で、大径のシリカ粒子(例えば、個数平均粒子径80nm以上160nm以下)を用い、また、流動性向上の目的で、小径のシリカ粒子(例えば、個数平均粒子径30nm以上80nm以下)を用いることがある。この場合、粒子径の異なる2種のシリカ粒子の間で、帯電列の差が大きい(帯電の大きさの関係が異なる)ことから、両者のシリカ粒子どうしの凝集等の現象、及び付着対象物に対する分散性低下等の現象が発生しやすい。
また、小径のシリカ粒子は、例えば、乾式法により作製した乾式シリカ粒子が用いられることも多い。乾式シリカ粒子は高温で反応させるため、二次凝集粒子が多く、付着対象物に対するシリカ粒子の被覆率の低下、付着対象物からのシリカ粒子の脱離量の増加等が発生しやすい。それに伴って、付着対象物は、特に、大径のシリカ粒子の脱離に伴って、目標とする流動性が得られ難くなり、さらに、機械的負荷、熱的負荷等によって、耐凝集性が低下することがある。
このように、大径のシリカ粒子と小径のシリカ粒子とを併用した場合には、大径のシリカ粒子と小径のシリカ粒子との凝集、凝集した小径のシリカ粒子が大径のシリカ粒子に付着するなどによって、付着対象物の流動性が低下するとともに、耐凝集性の低下が発生することがある。
これに対し、本実施形態に係るシリカ粒子は、上記構成により、付着対象物の流動性の低下および耐凝集性の低下をともに抑制する。この理由は定かではないが、以下に示す理由によるものと考えられる。
個数粒度分布に2つの極大値(大径側と小径側)を持つシリカ粒子は、2つの異なる粒子径および粒子個数を有するシリカ粒子である。前述の粒子径比(小径側の極大値/大径側の極大値)及び個数比(小径側の粒子の個数/大径側の粒子の個数)を有するシリカ粒子は、大径側の粒子は小径側の粒子に対して10/3倍以上50倍以下の粒子径を有し、かつ、小径側の粒子は大径側の粒子に対して0.1倍以上100倍以下の個数を有する粒子である。
また、シリカ粒子は、前述のように、小径側の個数粒度分布指標および平均円形度が特定の範囲、かつ、大径側の個数粒度分布指標および平均円形度が特定の範囲であることを示す。これらの特性を示すシリカ粒子は、小径側の粒子と大径側の粒子との間で、シリカ粒子どうしの凝集が発生しにくく、単分散に近い状態であり、小径側および大径側ともに、粒度分布が狭く(先鋭)であり、かつ、球形に近い形状をなしている。
上記特性を示すシリカ粒子は、大径側の粒子が付着対象物に付着したとき、大径側の粒子が付着していない領域における付着対象物の表面に対して、小径側の粒子が均一に近い状態で付着しやすくなるため、小径側の付着対象物の被覆率が向上すると考えられる。また、小径側の粒子の付着状態が均一に近い状態であることにより、大径側の粒子は、付着対象物からの脱離が抑制されるため、大径側の粒子によるスペーサー機能が発揮されやすい。これらの作用により、シリカ粒子は、付着対象物の流動性の低下および耐凝集性の低下をともに抑制すると考えられる。
以上の理由から、本実施形態に係るシリカ粒子は、上記構成により、付着対象物の流動性の低下および耐凝集性の低下をともに抑制すると推測される。
以下、本実施形態のシリカ粒子について説明する。
−粒子径比−
本実施形態に係るシリカ粒子は、個数粒度分布の2つの極大値のうち、大径側の極大値と小径側の極大値の粒子径比(小径側の極大値/大径側の極大値)は、0.02以上0.3以下である。付着対象物の流動性および耐凝集性を抑制する点で、0.03以上0.2以下が望ましく、0.04以上0.1以下がより望ましい。
シリカ粒子の粒子径比が0.02以上0.3以下の範囲であると、付着対象物に対するシリカ粒子の被覆率の低下が抑制される。
シリカ粒子の大径側の極大値における粒子径は、50nm以上500nm以下がよく、80nm以上400nm以下が望ましく、100nm以上300nm以下がより望ましい。一方、小径側の極大値における粒子径は、2nm以上100nm以下がよく、5nm以上80nm以下が望ましく、10nm以上50nm以下がより望ましい。
シリカ粒子の粒子径比は、シリカ粒子の個数粒度分布における大径側の極大値での粒子径に対する、小径側の極大値の粒子径の比で定義される。そして、シリカ粒子の粒子径比は、次のようにして算出される。まず、シリカ粒子の個数粒度分布は、体積平均粒子径100μmの樹脂粒子(例えば、ポリエステル樹脂、重量平均分子量Mw=50000)に、シリカ粒子を分散させた後SEM(Scanning Electron Microscope)装置(日立製作所社製:S−4100)により観察し、画像を撮影し、この画像を画像解析装置(LUZEXIII、(株)ニレコ製)に取り込み、得られた粒子画像の画像解析から粒子径(円相当径)の個数分布を得る。次に、この分布の形状に基づき、大径側の極大値及び小径側の極大値から、それぞれ、大径側の粒子の粒子径及び小径側の粒子の粒子径を得る。最後に、得られた大径側の粒子の粒子径及び小径側の粒子の粒子径から、シリカ粒子の粒子径比が算出される。
−個数比−
本実施形態に係るシリカ粒子は、個数粒度分布の2つの極大値のうち、大径側の極大値と小径側の極大値の個数比(小径側の粒子の個数/大径側の粒子の個数)は0.1以上100以下である。付着対象物の流動性の低下および耐凝集性の低下がともに抑制する点で、10以上70以下が望ましく、30以上60以下が望ましい。
シリカ粒子の個数比が0.1以上の範囲であると、付着対象物に対するシリカ粒子の被覆率の低下が抑制され、大径側の粒子の脱離も抑制される。シリカ粒子の個数比が100以下の範囲であると、大径側の粒子の個数が小径側の粒子の個数に対して過少になることが抑制され、大径側の粒子がスペーサー機能(緩衝機能)を発揮しやすくなる。
シリカ粒子の個数比は、上述のシリカ粒子の粒子径比で得た個数粒度分布における大径側の極大値での粒子径の個数に対する、小径側の極大値での粒子径の個数の比で定義される。そして、シリカ粒子の個数比は、次のようにして得られる。まず、体積平均粒子径100μmの樹脂粒子(例えば、ポリエステル樹脂、重量平均分子量Mw=50000)に、シリカ粒子を分散させた後、上記SEM装置により観察し、得られた粒子画像の画像解析から粒子径(円相当径)の個数分布を得る。次に、大径側の極大値の粒子径±10%(−10%以上+10%以下の範囲)の粒子数と小径側の極大値の粒子径±10%(−10%以上+10%以下の範囲)の粒子数を導き出す。最後に、得られた大径側の粒子の粒子数及び小径側の粒子の粒子数から、シリカ粒子の個数比が算出される。
−個数粒度分布指標および平均円形度−
シリカ粒子は、小径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以下であり、大径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以上である。付着対象物の流動性の低下および耐凝集性の低下がともに抑制する点で、小径側の粒度および大径側の粒子ともに、個数粒度分布指標は、1.0以上1.15以下が望ましく、1.0以上1.1以下がより望ましい。
また、同様の点で、小径側の粒度および大径側の粒子ともに、平均円形度は、0.92以上0.97以下が望ましく、0.93以上0.96以下がより望ましい。
大径側および小径側の粒子の個数粒度分布指標がともに1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以下であれば、粗大粒子の発生が抑制される。また、シリカ粒子の粒子径と形状とのバラつきによって生じる付着対象物へのシリカ粒子の被覆率の低下、及び大径側の粒子の脱落が抑制される。
なお、小径側および大径側の粒子の個数粒度分布指標がともに1.0未満であるシリカ粒子は製造し難い。
・個数粒度分布指標の測定方法
シリカ粒子の個数粒度分布指標は、一次粒子の個数粒度分布指標である。具体的には、粒子径100μmの樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量50000)にシリカ粒子を分散させたとき、大径側および小径側の各々の一次粒子100個を上記SEMにより観察し、得られた大径側および小径側の各々の一次粒子の画像の画像解析から粒子径(円相当径)の個数分布を得る。次に、この分布に基づいて、小径側の極大値の粒子径±10%(−10%以上+10%以下の範囲)における小径側から大径側に向かって、個数累積84%(84個目)の円相当径を、同じく個数累積16%(16個目)の円相当径で除した値の平方根を小径側の粒子の個数粒度分布指標とする。また、大径側の極大値の粒子径±10%(−10%以上+10%以下の範囲)における小径側から大径側に向かって、個数累積84%(84個目)の円相当径を、同じく個数累積16%(16個目)の円相当径で除した値の平方根を小径側の粒子の個数粒度分布指標とする。
・平均円形度の測定方法−
シリカ粒子の円形度は、粒子径100μmの樹脂粒子(ポリエステル、重量平均分子量Mw=50000)にシリカ粒子を分散させた後の一次粒子を、SEM装置により観察し、得られた一次粒子の画像解析から、下記式により算出される「100/SF2」として得られる。
・式:円形度(100/SF2)=4π×(A/I
〔上記式中、Iは画像上における一次粒子の周囲長を示し、Aは一次粒子の投影面積を表す。
そして、シリカ粒子の平均円形度は、前述の個数粒度分布指標の測定方法で示す画像解析によって得られた一次粒子100個について、小径側および大径側のそれぞれについて、円形度の累積頻度における50%円形度として得られる。
−その他の特性−
・個数平均粒子径
シリカ粒子全体の個数平均粒子径は、例えば、10nm以上80nm以下がよく、20nm以上70nm以下が望ましく、30nm以上60nm以下がより望ましい。
個数平均粒子径D50pは、シリカ粒子全体の個数粒度分布における累積50%となる粒子径で定義される。個数平均粒子径D50pは、次のようにして得る。まず、体積平均粒子径100μmの樹脂粒子(例えば、ポリエステル樹脂、重量平均分子量Mw=50000)に、シリカ粒子を分散させた後、上記SEM装置により観察し、得られた粒子画像の画像解析から粒子径(円相当径)の個数分布を得る。この個数分布を用いて、累積分布を描き、個数で累積50%となる粒子径D50pを得る。
・シリカ粒子全体の平均円形度
シリカ粒子全体の平均円形度は、例えば、0.90以上0.98以下(望ましくは0.93以上0.96以下)であることがよい。測定方法は、前述の大径側および小径側の粒子の平均円形度を測定する方法と同様にして行い、画像解析によって得られた一次粒子100個の円形度の累積頻度における50%円形度として得られる。
(用途)
本実施形態に係るシリカ粒子は、樹脂粒子に分散させたとき、樹脂粒子の表面を被覆する被覆率が向上し、大径側の粒子の脱離が生じ難いため、付着対象物の流動性低下および耐凝集性低下をともに抑制する。したがって、シリカ粒子は、無機粉体材料および有機粉体材料の各材料に付着させて使用する用途に好適に適用し得る。例えば、有機粉体材料に付着させて使用する用途としては、樹脂粒子に付着させて使用する用途が挙げられる。樹脂粒子に付着させて使用する場合、例えば、粉体塗料およびトナーに代表される記録材料等の種々の用途が挙げられる。また、加熱された成形金型に樹脂粒子を流し込んで溶融成形する、いわゆるスラッシュ成形(パウダースラッシュ成形ともいう)の用途も挙げられる。
[シリカ粒子の製造方法]
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法は、上記実施形態に係るシリカ粒子を得るための製造方法として好適である。具体的には以下の通りである。
シリカ粒子の製造方法は、アルコールを含む溶媒中に、0.9mol/L以上1.2mol/L以下の濃度でアルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する工程(以下、「アルカリ触媒溶液準備工程」ともいう)と、アルカリ触媒溶液中に、アルコールに対して、0.003mol/(mol・min)以上0.004mol/(mol・min)以下の供給量でテトラアルコキシシランを供給すると共に、テトラアルコキシシランに対して、0.15以上0.45以下の流量比でアルカリ触媒を供給する工程(以下、「粒子生成工程」ともいう)と、を有する。
つまり、本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法では、上記濃度のアルカリ触媒が含まれるアルコール存在下に、原料であるアルコキシシランと別途、触媒であるアルカリ触媒と、をそれぞれ上記の関係で供給しつつ、テトラアルコキシシランを反応させて、ゾルゲル法によりシリカ粒子を生成する方法である。
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法では、上記工程により、個数粒度分布に2つの極大値を持ち、2つの極大値のうち、大径側の極大値と小径側の極大値との粒子径比(小径側の極大値/大径側の極大値)が0.02以上0.3以下、かつ、個数比(小径側の極大値を有するシリカ粒子の個数/大径側の極大値を有するシリカ粒子の個数)が0.1以上100以下であり、小径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以下であり、大径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以上であるシリカ粒子が得られ易くなる。この理由は、定かではないが以下の理由によるものと考えられる。
まず、アルコールを含む溶媒中に、アルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液を準備する。そして、このアルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシラン及びアルカリ触媒をそれぞれ供給すると、アルカリ触媒溶液中に供給されたテトラアルコキシシランが反応して、シリカ粒子が生成される。
アルカリ触媒が含まれるアルカリ触媒溶液中にテトラアルコキシシランとアルカリ触媒とをそれぞれ供給すると、アルカリ触媒溶液中に供給されたテトラアルコキシシランが反応して、核粒子が生成される。このとき、アルカリ触媒溶液中のアルカリ触媒濃度が上記範囲にあると、2次凝集物等の粗大凝集物の生成を抑制しつつ、球形に近い形状の核粒子が生成すると考えられる。これは、アルカリ触媒は、触媒作用の他に、生成される核粒子の表面に配位し、核粒子の形状、分散安定性に寄与するが、その量が上記範囲内であると、アルカリ触媒が核粒子の表面をムラなくに覆うため(つまりアルカリ触媒が核粒子の表面に均一に近い状態で付着するため)、核粒子の分散安定性が保持され、球形に近い形状の核粒子が生成されると考えられる。
そして、テトラアルコキシシランの供給と、アルカリ触媒の供給とをそれぞれ続けていくと、テトラアルコキシシランの反応により、生成した核粒子が成長し、大径側のシリカ粒子が得られる。ここで、このテトラアルコキシシランの供給とアルカリ触媒の供給とを、上記範囲の流量比とすることで、2次凝集物等の粗大凝集物の生成を抑制しつつ、球形に近い形状の核粒子がその球形に近い形状を保ったまま粒子成長すると考えられる。これは、このテトラアルコキシシランとアルカリ触媒との供給量を上記関係とすることで、核粒子の分散を保持しつつ、球形に近い形状を保ちながらの核粒子の粒子成長が生じるためと考えられる。
ここで、テトラアルコキシシランの供給量は、シリカ粒子の粒度分布や円形度に関係すると考えられる。テトラアルコキシシランの供給量を、上記範囲とすることで、粒子成長段階におけるテトラアルコキシシランと核粒子との接触確率を下げ、テトラアルコキシシランが核粒子に偏りなく供給されるため、単分散に近い状態であり、粒度分布が狭く、かつ、球形に近い形状を有するシリカ粒子が生成されると考えられる。
粒子生成工程において、テトラアルコキシシランの供給と、アルカリ触媒の供給とを、上記関係を保ったまま、それぞれ続けていくと、アルカリ触媒溶液中のアルカリ濃度が次第に減少していく。アルカリ触媒溶液中のアルカリ濃度が低くなると、アルカリ触媒の量が不足するため、テトラアルコキシシランの濃度が上昇し、テトラアルコキシシランどうしの衝突確率が上昇すると考えられる。そして、小径側の粒子の元となる新たな核粒子が形成されて、小径側の粒子が成長すると考えられる。
つまり、本実施形態では、小径側の粒子の核生成の時期が大径側の粒子に比べより遅いことにより、粒子径の異なる2つのシリカ粒子(大径側の粒子と小径側の粒子)が生成されると考えられる。
以上から、本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法では、上記工程により、個数粒度分布に2つの極大値(大径側と小径側)を持ち、かつ、単分散に近い状態であり、粒度分布が狭く、かつ、球形に近い形状を有するシリカ粒子が生成され易くなると考えられる。
以下、各工程について説明する。
−アルカリ触媒溶液準備工程−
まず、アルカリ触媒溶液準備工程について説明する。
アルカリ触媒溶液準備工程は、アルコールを含む溶媒を準備し、これにアルカリ触媒を添加して、アルカリ触媒溶液を準備する。
アルコールを含む溶媒は、例えば、アルコール単独の溶媒であってもよいし、必要に応じて水、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等の他の溶媒との混合溶媒等が挙げられる。混合溶媒の場合、アルコールの他の溶媒に対する量は、80質量%以上であることがよく、90質量%以上であることが望ましい。
なお、アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコールが挙げられる。
アルカリ触媒としては、テトラアルコキシシランの反応(加水分解反応、縮合反応)を促進させるための触媒であり、例えば、アンモニア、尿素、モノアミン、四級アンモニウム塩等の塩基性触媒等が挙げられ、特にアンモニアがよい。
アルカリ触媒の濃度(含有量)は、0.9mol/L以上1.2mol/L以下がよく、0.95mol/L以上1.15mol/L以下が望ましく、1.0mol/L以上1.1mol/L以下がより望ましい。
アルカリ触媒の濃度が、0.9mol/L未満の場合、生成した核粒子の成長過程の核粒子の分散性が不安定となり、2次凝集物等の粗大凝集物が生成されたり、ゲル化状となったりして、シリカ粒子が得られない。
一方、アルカリ触媒の濃度が、1.2mol/Lを超えると、アルカリイオンがシリカ粒子表面へ残留しやすくなり結果として乾燥後の分散不良や凝集、流動性悪化に繋がる。
なお、アルカリ触媒の濃度は、アルコール触媒溶液(アルカリ触媒+アルコールを含む溶媒)に対する濃度である。
−粒子生成工程−
次に、粒子生成工程について説明する。
粒子生成工程は、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランと、アルカリ触媒と、をそれぞれ供給し、当該アルカリ触媒溶液中で、テトラアルコキシシランを反応(加水分解反応、縮合反応)させて、シリカ粒子を生成する工程である。
この粒子生成工程では、テトラアルコキシシランの供給初期に、テトラアルコキシシランの反応により、核粒子が生成した後(核粒子生成段階)、この核粒子の成長を経て(核粒子成長段階)、大径側のシリカ粒子が生成する。そして、アルカリ濃度が低下し、核粒子の成長のためのアルカリ濃度が不足した時点から、小径側のシリカ粒子が生成する。
アルカリ触媒溶液中に供給するテトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等が挙げられる。このうち、反応速度の制御性や得られるシリカ粒子の形状、粒子径、粒度分布等の点から、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラエトキシシランがよい。
テトラアルコキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液中のアルコールのモル数に対して、0.003mol/(mol・min)以上0.004mol/(mol・min)以下とする。0.0035mol/(mol・min)以上0.0037mol/(mol・min)以下が望ましい。
このテトラアルコキシシランの供給量を上記範囲とすることで、単分散に近い状態であり、粒度分布が狭く、かつ、球形に近い形状を有するシリカ粒子が生成され易くなる。
なお、このテトラアルコキシシランの供給量は、アルカリ触媒溶液におけるアルコール1mol当たりに対する、1分間当たりにテトラアルコキシシランを供給するmol数を示している。
ここで、テトラアルコキシシランの供給量が、0.003mol/(mol・min)より少ないと、滴下されたテトラアルコキシシランと核粒子との接触確率をより下げることにはなる。しかしながら、テトラアルコキシシランの供給量が少なすぎるため、テトラアルコキシシランの総供給量を滴下し終わるまでに長時間を要し、生産効率が悪くなることがある。一方、テトラアルコキシシランの供給量が、0.004mol/(mol・min)超であると、滴下されたテトラアルコキシシランと核粒子とが反応する前に、テトラアルコキシシラン同士の反応を生じさせることになると考えられる。そのため、核粒子へのテトラアルコキシシラン供給の偏在化を助長し、核粒子形成のバラツキをもたらすことから、粒子径、形状分布の分布幅が拡大し、単分散に近い状態であり、粒度分布が狭く、かつ、球形に近い形状を有するシリカ粒子が得られ難くなる。
一方、アルカリ触媒溶液中に供給するアルカリ触媒は、上記例示したものが挙げられる。この供給するアルカリ触媒は、アルカリ触媒溶液中に予め含まれるアルカリ触媒と同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよいが、同じ種類のものであることがよい。
アルカリ触媒の供給量は、テトラアルコキシシランに対して、流量比(モル基準:アルカリ触媒供給量/テトラアルコキシシラン供給量)で0.15以上0.45以下である。つまり、アルカリ触媒の供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1mol当たりに対して、0.15mol以上0.45mol以下である。流量比は、0.16以上0.43以下が望ましく、0.17以上0.41以下がより望ましい。
アルカリ触媒の流量比(供給量)が、0.15未満の場合、生成した核粒子の成長過程の核粒子の分散性が不安定となり、2次凝集物等の粗大凝集物が生成したり、ゲル化状となったりして、粒度分布が悪化することがある。
一方、アルカリ触媒の流量比(供給量)が、0.45を超えると、アルカリイオンがシリカ粒子表面へ残留しやすくなり乾燥後の分散不良や凝集、流動性悪化に繋がることがある。また生成した核粒子の安定性が過大となり、核粒子生成段階で小径側の粒子が生成され難くなる。
ここで、供給工程において、アルカリ触媒溶液中に、テトラアルコキシシランと、アルカリ触媒と、をそれぞれ供給するが、この供給方法は、連続的に供給する方式であってもよいし、間欠的に供給する方式であってもよい。
また、供給工程において、アルカリ触媒溶液中の温度(供給時の温度)は、例えば、5℃以上50℃以下がよく、15℃以上40℃以下が望ましい。
以上の工程を経て、シリカ粒子が得られる。この状態で、得られるシリカ粒子は、分散液の状態で得られるが、そのままシリカ粒子分散液として用いてもよいし、溶媒を除去してシリカ粒子の粉体として取り出して用いてもよい。
シリカ粒子分散液として用いる場合は、必要に応じて水やアルコールで希釈したり濃縮することによりシリカ粒子固形分濃度の調整を行ってもよい。また、シリカ粒子分散液は、その他のアルコール類、エステル類、ケトン類などの水溶性有機溶媒などに溶媒置換して用いてもよい。
一方、シリカ粒子の粉体として用いる場合、シリカ粒子分散液からの溶媒を除去する必要があるが、この溶媒除去方法としては、1)濾過、遠心分離、蒸留などにより溶媒を除去した後、真空乾燥機、棚段乾燥機などにより乾燥する方法、2)流動層乾燥機、スプレードライヤーなどによりスラリーを直接乾燥する方法など、公知の方法が挙げられる。乾燥温度は、特に限定されないが、望ましくは200℃以下である。200℃より高いとシリカ粒子表面に残存するシラノール基の縮合による一次粒子同士の結合や粗大粒子の発生が起こり易くなる。
乾燥されたシリカ粒子は、必要に応じて解砕、篩分により、粗大粒子や凝集物の除去を行うことがよい。解砕方法は、特に限定されないが、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ピンミルなどの乾式粉砕装置により行う。篩分方法は、例えば、振動篩、風力篩分機など公知のものにより行う。
本実施形態に係るシリカ粒子の製造方法により得られるシリカ粒子は、疎水化処理剤によりシリカ粒子の表面を疎水化処理して用いてもよい。
疎水化処理剤としては、例えば、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を有する公知の有機珪素化合物が挙げられ、具体例には、例えば、シラザン化合物(例えばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシランなどのシラン化合物、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン等)等が挙げられる。疎水化処理剤は、1種で用いてもよいし、複数種用いてもよい。
これら疎水化処理剤の中でも、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザンなどのトリメチル基を有する有機珪素化合物が好適である。
疎水化処理剤の使用量は、特に限定はされないが、疎水化の効果を得るためには、例えば、シリカ粒子に対し、1質量%以上100質量%以下がよく、5質量%以上80質量%以下が望ましい。
疎水化処理剤による疎水化処理が施された疎水性シリカ粒子分散液を得る方法としては、例えば、シリカ粒子分散液に疎水化処理剤を必要量添加し、撹拌下において30℃以上80℃以下の温度範囲で反応させることで、シリカ粒子に疎水化処理を施し、疎水性シリカ粒子分散液を得る方法が挙げられる。この反応温度が30℃より低温では疎水化反応が進行し難く、80℃を越えた温度では疎水化処理剤の自己縮合による分散液のゲル化やシリカ粒子同士の凝集などが起り易くなることがある。
一方、粉体の疎水性シリカ粒子を得る方法としては、例えば、上記方法で疎水性シリカ粒子分散液を得た後、上記方法で乾燥して疎水性シリカ粒子の粉体を得る方法、シリカ粒子分散液を乾燥して親水性シリカ粒子の粉体を得た後、疎水化処理剤を添加して疎水化処理を施し、疎水性シリカ粒子の粉体を得る方法、疎水性シリカ粒子分散液を得た後、乾燥して疎水性シリカ粒子の粉体を得た後、更に疎水化処理剤を添加して疎水化処理を施し、疎水性シリカ粒子の粉体を得る方法等が挙げられる。
ここで、粉体のシリカ粒子を疎水化処理する方法としては、ヘンシェルミキサーや流動床などの処理槽内で粉体の親水性シリカ粒子を撹拌し、そこに疎水化処理剤を加え、処理槽内を加熱することで疎水化処理剤をガス化して粉体のシリカ粒子の表面のシラノール基と反応させる方法が挙げられる。処理温度は、特に限定されないが、例えば、80℃以上300℃以下がよく、120℃以上200℃以下が望ましい。
以下、本発明を、実施例を挙げて更に具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。また、「部」、「%」は、特に断りがない限り、質量基準である。
<実施例1>
−アルカリ触媒溶液準備工程(アルカリ触媒溶液(1)の調製)−
容積1Lのガラス製反応容器に、金属製撹拌棒、滴下ノズル(テフロン(登録商標)製マイクロチューブポンプ)、温度計を備えたものを実験装置として用意した。
この実験装置の反応容器に、初期仕込み量としてメタノール984.49部、10%アンモニア水255.2部を入れ、撹拌混合して、アルカリ触媒溶液(1)を得た。この時のアルカリ触媒溶液中のアンモニア触媒の濃度、即ち、NH量(NH〔mol〕/(NH+メタノール+水)〔L〕)は、1.00mol/Lであった。
−粒子生成工程(シリカ粒子(1)の生成)−
次に、アルカリ触媒溶液(1)の温度を25℃に調整し、アルカリ触媒溶液(1)を窒素置換した。その後、アルカリ触媒溶液(1)を撹拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)605.30部と、触媒(NH)濃度が7.8質量%のアンモニア水111.8部とを、下記供給量で、同時に滴下を開始し、シリカ粒子の懸濁液(シリカ粒子懸濁液(1))を得た。
ここで、テトラメトキシシラン(TMOS)の供給量は、アルカリ触媒溶液(1)中のメタノール総mol数に対して、17.3部/minとした。これは、アルカリ触媒溶液(1)中のメタノール総mol数に対して、0.0037mol/(mol・min)に相当する。
また、7.8質量%アンモニア水の供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量に対して、10.2部/minとした。アンモニア水中のアンモニア供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1molに対して0.41mol/minに相当する。つまり、テトラメトキシシランに対するアンモニア水の流量比は0.41である。
−シリカ粒子の疎水化処理−
その後、得られたシリカ粒子懸濁液(1)にトリメチルシランを添加し、100℃ホットプレートで加熱及び乾燥させることで、実施例1のシリカ粒子(1)を得た。
<実施例2〜実施例10>
表1に示す値となるように、アンモニア水量、供給アンモニア触媒の濃度、テトラメトキシシラン供給量、及びテトラメトキシシランに対するアンモニア水の流量比を変更した以外は、実施例1と同様にして、各例のシリカ粒子を作製した。
<比較例1>
−アルカリ触媒溶液準備工程(アルカリ触媒溶液(C1)の調製)−
容積1Lのガラス製反応容器に、金属製撹拌棒、滴下ノズル(テフロン(登録商標)製マイクロチューブポンプ)、温度計を備えたものを実験装置として用意した。
この実験装置の反応容器に、初期仕込み量としてメタノール984.49部、10%アンモニア水255.2部を入れ、撹拌混合して、アルカリ触媒溶液(C1)を得た。この時のアルカリ触媒溶液中のアンモニア触媒の濃度、即ち、NH量(NH〔mol〕/(NH+メタノール+水)〔L〕)は、1.00mol/Lであった。
−粒子生成工程(シリカ粒子(C1)の生成)−
次に、アルカリ触媒溶液(C1)の温度を40℃に調整し、アルカリ触媒溶液(C1)を窒素置換した。その後、アルカリ触媒溶液(C1)を撹拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)605.3部と、触媒(NH)濃度が2.7質量%のアンモニア水111.8部とを、下記供給量で、同時に滴下を開始し、シリカ粒子の懸濁液(シリカ粒子懸濁液(C1))を得た。
ここで、テトラメトキシシラン(TMOS)の供給量は、アルカリ触媒溶液(C1)中のメタノール総mol数に対して、17.29部/minとした。これは、アルカリ触媒溶液(C1)中のメタノール総mol数に対して、0.0037mol/(mol・min)に相当する。
また、2.7質量%アンモニア水の供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量に対して、10.2部/minとした。アンモニア水中のアンモニア供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1molに対して0.14mol/minに相当する。つまり、テトラメトキシシランに対するアンモニアの流量比は0.14である。
−シリカ粒子の疎水化処理−
その後、得られたシリカ粒子懸濁液(C1)にトリメチルシランを添加し、100℃ホットプレートで加熱及び乾燥させることで、比較例1のシリカ粒子(C1)を得た。
<比較例2>
粒子生成工程においてアルカリ触媒溶液(C1)の温度を25℃に調整し、表1に示す値となるように、供給アンモニア触媒の濃度、テトラメトキシシラン供給量、及びテトラメトキシシランに対するアンモニアの流量比を変更した以外は、実施例1と同様にして、各例のシリカ粒子を作製した。
<比較例3>
一次粒子径30nmの気相法シリカ粒子である疎水性シリカ粒子(NAX50、日本アエロジル社製)と、比較例2で作製したシリカ粒子とを用意し、比較例3のシリカ粒子とした。
<比較例4>
比較例1で作製したシリカ粒子(個数平均粒子径50nm)と、比較例2で作製したシリカ粒子(個数平均粒子径130nm)とを用意し、比較例4のシリカ粒子とした。
<比較例5>
表1に示す値となるように、供給アンモニア触媒の濃度、テトラメトキシシラン供給量、及びテトラメトキシシランに対するアンモニアの流量比を変更した以外は、実施例1と同様にして、各例のシリカ粒子を作製した。
<比較例6>
−アルカリ触媒溶液準備工程(アルカリ触媒溶液(C6)の調製)−
容積1Lのガラス製反応容器に、金属製撹拌棒、滴下ノズル(テフロン(登録商標)製マイクロチューブポンプ)、温度計を備えたものを実験装置として用意した。
この実験装置の反応容器に、初期仕込み量としてメタノール210.5部、8.8%アンモニア水68.0部を入れ、撹拌混合して、アルカリ触媒溶液(C1)を得た。この時のアルカリ触媒溶液中のアンモニア触媒の濃度、即ち、NH量(NH〔mol〕/(NH+メタノール+水)〔L〕)は、0.70mol/Lであった。
−粒子生成工程(シリカ粒子(C6)の生成)−
次に、アルカリ触媒溶液(C6)の温度を25℃に調整し、アルカリ触媒溶液(C6)を窒素置換した。その後、アルカリ触媒溶液(C6)を撹拌しながら、テトラメトキシシラン(TMOS)92.2部と、触媒(NH)濃度が9.7質量%のアンモニア水21.7部とを、下記供給量で、同時に滴下を開始し、シリカ粒子の懸濁液(シリカ粒子懸濁液(C6))を得た。
ここで、テトラメトキシシラン(TMOS)の供給量は、アルカリ触媒溶液(1)中の
メタノール総mol数に対して、8.1部/minとした。
また、9.7質量%アンモニア水の供給量は、テトラアルコキシシランの1分間当たり
に供給される総供給量(8.1部/min)に対して、1.90部/minとした。これ
は、テトラアルコキシシランの1分間当たりに供給される総供給量の1molに対して0
.205mol/minに相当する。疎水化処理は実施例1と同様にして行った。
<評価>
(シリカ粒子の物性)
各例で得られた疎水化処理後のシリカ粒子の粒子径比(小径側/大径側)と個数比(小径側/大径側)、大径側及び小径側の各粒子の個数粒度分布指数と平均円形度について、既述の方法により算出した。結果を表2に示す。
(シリカ粒子の機能)
−樹脂粒子の製造−
・樹脂粒子分散液の調製
スチレン285部、n−ブチルアクリレート115部、アクリル酸8部、ドデカンチオール24部、を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10部をイオン交換水550部に溶解したフラスコ中で乳化させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、平均粒子径が150nmであり、ガラス転移温度(Tg)=53℃、重量平均分子量Mw=32000の樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液が得られた。この分散液の固形分濃度は40%であった。
・着色剤分散液の調製
Cyan顔料B15:3 60部、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)5部、イオン交換水240部を混合して、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して平均粒子径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が分散された着色剤分散液を調製した。
・離型剤分散液の調製
パラフィンワックス HNP9(融解温度75℃:日本精鑞製)45部、アニオン性界面活性剤Neogen RK(第一工業製薬)5部、イオン交換水:200部を混合し100℃に加熱して、IKA製ウルトラタラックスT50にて分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、離型剤粒子の中心粒径が196nm、固形分量が22.0%の離型剤分散液を得た。
・樹脂粒子の調製
樹脂粒子分散液234部、着色剤分散液30部、離型剤分散液40部、ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S)0.5部、イオン交換水600部を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら40℃まで加熱した。40℃で30分保持した後、平均粒径(D50)が4.5μmの凝集粒子が生成していることを確認した。更に加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持し、D50は5.3μmとなった。その後、この凝集体粒子を含む分散液に26部の樹脂粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃で30分間保持した。この凝集体粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウムを追加して、系のpHを5.0に調整した後ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら95℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、トナー粒子を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー粒子を得た。トナー粒子のD50が5.8μm、平均円形度は0.96であった。
−シリカ粒子の付着−
上記製造方法で得られた樹脂粒子20部に、各例のシリカ粒子を被覆率が50%となるように添加し、0.4Lサンプルミルにて15000rpmで30秒間混合し、シリカ粒子付着樹脂粒子を得た。なお、このときの樹脂粒子の比重は1.05、各例で得られたシリカ粒子の比重は1.5とした。
各例で得られたシリカ粒子を樹脂粒子へ付着させたときのシリカ粒子の分散性、移行性、流動性、及び熱凝集度について、以下の方法にて評価した。
[分散性]
上記付着法で作製した樹脂粒子付着シリカについて、SEM装置により樹脂粒子表面の観察を行い、下記評価基準に基づいて評価した。結果を表2に示す。
−評価基準(分散性)−
A:樹脂粒子表面にシリカ粒子が均一に分散しているもの
B:わずかにシリカ粒子の凝集体は見られるものの、樹脂粒子表面へのカバレッジ(被覆量)の低下は見られず、実用上問題ないもの
C:シリカ粒子の凝集体が散見され、かつ、明らかな樹脂粒子表面へのカバレッジ(被覆量)の低下が見られ、分散不良であるもの
[樹脂粒子からのシリカ粒子の移行性(脱離性)]
樹脂粒子に付着したシリカ粒子の移行性(脱離性)について評価した。具体的には、次のようにして評価した。
各例のシリカ粒子を付着させた各シリカ粒子付着樹脂粒子5gと、100μmのフェライト粉200gとをガラス瓶に入れ、ターブラ振とう機で1時間混合した後、フェライト粉に移行したシリカ粒子の量をSEM観察及び蛍光X線で分析し、下記基準に基づいて評価した。結果を表2に示す。
−評価基準(移行性(脱離性))−
A:樹脂粒子から鉄粉へのシリカ移行量が10質量%未満である。
B:樹脂粒子から鉄粉へのシリカ移行量が10質量%以上30質量%未満である。
C:樹脂粒子から鉄粉へのシリカ移行量が30質量%以上である。
[流動性]
シリカ粒子付着樹脂粒子について、ホソカワミクロン社製パウダーテスターを用い、シリカ粒子付着樹脂粒子のゆるみ見掛け比重と固め見掛け比重とを測定し、以下の式を用いてゆるみ見掛け比重と固め見掛け比重との比から圧縮比を求めた。算出された圧縮比から、樹脂粒子の流動性を評価した。結果を表2に示す。
・式:圧縮比=〔(固め見掛け比重)−(ゆるみ見掛け比重)〕/固め見掛け比重
なお、「ゆるみ見掛け比重」とは、容量が100cmの試料カップへ樹脂粒子を充填し、秤量する事で導き出される測定値であって、樹脂粒子を試料カップ中に自然落下させた状態の充填比重をいう。「固め見掛け比重」とは、ゆるみ見掛け比重の状態からタッピングすることにより、脱気され、樹脂粒子が再配列し、より密に充填された、見掛け比重をいう。
−評価基準(流動性)−
A:圧縮比が0.35未満
B:圧縮比が0.35以上0.45未満
C:圧縮比が0.45以上
[熱凝集度]
シリカ粒子付着樹脂粒子を、50℃、90%RHの環境下に18時間放置し、放置前後のシリカ粒子付着樹脂粒子について、以下の測定を行うことにより行った。
具体的には、パウダーテスター(ホソカワミクロン社製)を用い、上段より目開き53μm、45μm、及び38μmの各ふるいを直列的に配置し、目開き53μmのふるい上に正確に秤量した2gのシリカ粒子付着樹脂粒子を投入し、振幅1mmで90秒間振動を与え、振動後の各ふるい上のシリカ粒子付着樹脂粒子の質量を測定し、以下の式から求めることで評価した。結果を表2に示す。
・熱保管性=[(目開き53μmのふるい上のシリカ粒子付着樹脂粒子の質量)×0.5+(目開き45μmのふるい上のシリカ粒子付着樹脂粒子の質量)×0.3+(目開き38μmのふるい上のシリカ粒子付着樹脂粒子の質量)×0.1]×100/(測定に用いたシリカ粒子付着樹脂粒子の質量)(%)。
−評価基準(熱凝集度)−
A:20%以下
B:20%以上30%未満
C:30%以上
上記結果から、実施例では、比較例に比べ、流動性の結果が良好であるとともに、熱凝集度の結果が良好であることがわかる。すなわち、実施例のシリカ粒子は、比較例のシリカ粒子に比べ、付着対象物の流動性および耐凝集性がともに向上することが分かる。

Claims (1)

  1. 個数粒度分布に2つの極大値を持ち、前記2つの極大値のうち、大径側の極大値と小径側の極大値との粒子径比(小径側の極大値/大径側の極大値)が0.02以上0.3以下、かつ、個数比(小径側の極大値を有するシリカ粒子の個数/大径側の極大値を有するシリカ粒子の個数)が0.1以上100以下であり、
    前記小径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以下であり、
    前記大径側の個数粒度分布指標が1.0以上1.2以下、かつ、平均円形度が0.90以上0.98以上であるシリカ粒子。
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