JP6772524B2 - 電波センサおよび検知方法 - Google Patents

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本発明は、電波センサおよび検知方法に関し、特に、電波を用いて対象物を検知する電波センサおよび検知方法に関する。
近年、自動車の衝突予防に用いる車載用のレーダが開発されている。たとえば、特開2006−308542号公報(特許文献1)には、以下のような電子走査型ミリ波レーダ装置が開示されている。すなわち、電子走査型ミリ波レーダ装置は、デジタル化したビート信号をフーリエ変換し、これに基づいて所定のピッチ角度でビーム信号を生成する。次に、電子走査型ミリ波レーダ装置は、生成したビーム信号から対象物の方位および距離を検出する。そして、電子走査型ミリ波レーダ装置は、検出した対象物の方位および距離に基づいて、フーリエ変換した各受信アンテナに対応するビート信号において略同じ距離に複数の対象物があるか否かを検出し、ビート信号に対し分離処理を行う。
特開2006−308542号公報
四分一 浩二、外2名、"拡大するミリ波技術の応用"、[online]、[平成28年2月25日検索]、インターネット〈URL:http://www.spc.co.jp/spc/pdf/giho21_09.pdf〉 稲葉 敬之、桐本 哲郎、"車載用ミリ波レーダ"、自動車技術、2010年2月、第64巻、第2号、P.74−79 菊間 信良著、「アレーアンテナによる適応信号処理」、初版、株式会社科学技術出版、1998年11月、p.181,p.194
たとえば、ドライバーの安全運転を支援するための安全運転支援システム(DSSS:Driving Safety Support Systems)の一例である右折時歩行者衝突防止支援システムに特許文献1に記載の車載用の電波センサを用いる場合、電波センサは、自己が取り付けられている位置および向きを基準とした相対的な距離および角度に基づいて、歩行者等の対象物の検知対象エリア、たとえば横断歩道を認識可能である。
しかしながら、電波センサが取り付けられている位置および向きの少なくともいずれか一方がずれてしまうと、当該基準がずれてしまい、電波センサは、横断歩道の位置を正しく認識できなくなる。このため、横断歩道における歩行者を精度よく検知することが困難になってしまうので、好ましくない。このような、電波センサの設置状態の異常を正しく検出する技術が求められる。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、電波センサの設置状態の異常を正しく検出することが可能な電波センサおよび検知方法を提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる電波センサは、対象エリアにおける物体を検知可能な電波センサであって、前記対象エリアへ電波を送信する送信部と、電波を受信する受信部と、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサと前記対象エリアにおける参照物体との間の距離である測定距離を測定可能な測定部と、前記測定部によって測定された前記測定距離と所定の参照距離との比較を行い、比較結果に基づいて、前記電波センサの異常に関する判定を行う判定部とを備える。
(9)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる検知方法は、電波を受信し、対象エリアにおける物体を検知可能な電波センサにおける検知方法であって、受信した電波に基づいて、前記電波センサと前記対象エリアにおける参照物体との間の距離である測定距離を測定するステップと、測定した前記測定距離と所定の参照距離との比較を行い、比較結果に基づいて、前記電波センサの異常に関する判定を行うステップとを含む。
本発明は、このような特徴的な処理部を備える電波センサとして実現することができるだけでなく、かかる特徴的な処理のステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現したり、電波センサの一部または全部を実現する半導体集積回路として実現したり、電波センサを備えるシステムとして実現したりすることができる。
本発明によれば、電波センサの設置状態の異常を正しく検出することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムの構成を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムの交差点における設置例を斜め上方から見た状態を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサの構成を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサが送信および受信する電波の周波数の時間変化の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る送信アンテナおよび受信アンテナの、上方から見た場合における配置の一例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける信号処理部の構成を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部によるピークの検出結果を示す測定結果表の一例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部が処理するパワースペクトルの一例を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部がMUSIC法に従って生成する方位角スペクトルの一例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサと各物体との位置関係の一例を示す図である。 図11は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部がCapon法に従って生成する方位角スペクトルの一例を示す図である。 図12は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける判定処理部の構成を示す図である。 図13は、本発明の実施の形態に係る電波センサが自己の異常を判定する際の動作手順を定めたフローチャートである。 図14は、本発明の実施の形態に係る電波センサが自己の異常を判定する際の動作手順を定めたフローチャートである。 図15は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサと各物体との位置関係の一例を示す図である。 図16は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部がMUSIC法およびCapon法に従って生成する方位角スペクトルの一例を示す図である。
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る電波センサは、対象エリアにおける物体を検知可能な電波センサであって、前記対象エリアへ電波を送信する送信部と、電波を受信する受信部と、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサと前記対象エリアにおける参照物体との間の距離である測定距離を測定可能な測定部と、前記測定部によって測定された前記測定距離と所定の参照距離との比較を行い、比較結果に基づいて、前記電波センサの異常に関する判定を行う判定部とを備える。
このような構成により、参照物体までの測定距離と参照距離とのずれ具合を認識することができるので、電波センサが取り付けられている位置のずれを認識することができる。したがって、電波センサの設置状態の異常を正しく検出することができる。
(2)好ましくは、前記測定部は、さらに、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記参照物体への方向である測定方向を測定可能であり、前記判定部は、前記測定距離と前記参照距離との比較、および前記測定部によって測定された前記測定方向と所定の参照方向との比較を行い、各比較結果に基づいて、前記電波センサの異常に関する判定を行う。
このような構成により、測定方向および測定距離に基づく参照物体の位置と、参照距離および参照方向に基づく基準の位置とのずれ具合を認識することができるので、電波センサが取り付けられている位置および向きのずれを認識することができる。
(3)好ましくは、前記判定部は、前記測定距離と前記参照距離との差が所定範囲に含まれない場合、前記電波センサが異常であると判定する。
このように、物体の個数に関わらず安定かつ精度よく測定可能な測定距離と参照距離との差に基づいて判定を行う構成により、たとえば、参照物体が、電波センサからほぼ見通し可能な位置に存在する場合において、電波センサの設置状態の異常を迅速かつ正しく検出することができる。
(4)より好ましくは、前記測定部は、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記測定距離を定期的または不定期に測定可能であり、前記判定部は、前記差が前記所定範囲に含まれないという比較結果が所定時間または所定回数継続して得られた場合、前記電波センサが異常であると判定する。
このような構成により、たとえば、参照物体が電波センサから見通しのよくない位置に存在するタイミングがある場合、または電波センサが取り付けられている位置が揺らぐ場合においても、電波センサの取り付けが異常であるとすぐに判定せずに、所定時間または所定回数かけて判定するので、電波センサの設置状態の異常をより正しく検出することができる。
(5)より好ましくは、前記判定部は、前記測定距離と前記参照距離との差が第1の所定範囲に含まれ、かつ前記測定方向および前記参照方向とのずれが第2の所定範囲に含まれない場合、前記電波センサが異常であると判定する。
このような構成により、電波センサが取り付けられている位置は正常であるが、向きが異常である場合においても、電波センサの設置状態の異常を正しく検出することができる。また、たとえば、参照物体が、電波センサからほぼ見通し可能な位置に存在する場合において、電波センサの設置状態の異常を迅速に検出することができる。
(6)より好ましくは、前記測定部は、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記測定方向および前記測定距離を定期的または不定期に測定可能であり、前記判定部は、前記差が前記第1の所定範囲に含まれるという比較結果、および前記ずれが前記第2の所定範囲に含まれないという比較結果が所定時間または所定回数継続して得られた場合、前記電波センサが異常であると判定する。
このような構成により、たとえば、参照物体と同じ距離帯に受信アンテナの個数以上の物体が存在するタイミングがあるため、測定方向を測定することが困難な場合、参照物体が電波センサから見通しのよくない位置に存在するタイミングがある場合、または電波センサが取り付けられている位置および向きの少なくともいずれか一方が揺らぐ場合においても、電波センサの取り付けが異常であるとすぐに判定せずに、所定時間または所定回数かけて判定するので、電波センサの設置状態の異常をより正しく検出することができる。
(7)好ましくは、前記測定部は、前記測定距離を少なくとも夜間に測定する。
このような構成により、たとえば、参照物体が電波センサから見通しのよくない位置に存在するタイミングの発生頻度が、少ない交通量のために低下する夜間において、測定距離を良好に測定することができる。
(8)より好ましくは、前記電波センサは、さらに、信号灯器における灯色を示す信号情報を取得する取得部を備え、前記判定部は、前記取得部によって取得された前記信号情報に基づいて、前記所定時間を、前記信号灯器が同じ灯色を表示する周期以上の時間に設定する。
このような構成により、上記周期には、交差点における全信号灯器が赤色の灯色を示すために交通量の低下する期間が含まれるので、参照物体以外の物体の影響を受けていない比較結果を得る可能性を高めることができる。これにより、電波センサの異常の判定精度を高めることができる。
(9)本発明の実施の形態に係る検知方法は、電波を受信し、対象エリアにおける物体を検知可能な電波センサにおける検知方法であって、受信した電波に基づいて、前記電波センサと前記対象エリアにおける参照物体との間の距離である測定距離を測定するステップと、測定した前記測定距離と所定の参照距離との比較を行い、比較結果に基づいて、前記電波センサの異常に関する判定を行うステップとを含む。
このような構成により、参照物体までの測定距離と参照距離とのずれ具合を認識することができるので、電波センサが取り付けられている位置のずれを認識することができる。したがって、電波センサの設置状態の異常を正しく検出することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムの構成を示す図である。図2は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムの交差点における設置例を斜め上方から見た状態を示す図である。
図1および図2を参照して、安全運転支援システム301は、電波センサ101と、中継装置141と、信号制御装置151と、無線送信装置152と、アンテナ153と、歩行者用信号灯器161とを備える。安全運転支援システム301における信号制御装置151および歩行者用信号灯器161は、交通信号機を構成し、たとえば交差点CS1の近傍に設置される。
[交差点付近について]
たとえば、図2に示すように、交差点CS1付近において横断歩道PC1が設けられている。ここで、横断歩道PC1が設けられている道路を対象道路Rd1と定義する。対象道路Rd1は、交差点CS1を形成する。また、交差点CS1において対象道路Rd1と交差する道路を交差道路Rd2と定義する。
すなわち、対象道路Rd1および交差道路Rd2が交差する部分が交差点CS1である。言い換えると、交差点CS1は、対象道路Rd1と重複し、かつ交差道路Rd2と重複している。なお、交差点CS1において、さらに多数の道路が交差してもよい。
対象道路Rd1は、交差点CS1から流出する図示しない自動車Tgt1が走行する流出道路Rdeと、交差点CS1へ流入する自動車Tgt1が走行する流入道路Rdiとを含む。流出道路Rdeおよび流入道路Rdiの間に、車線TrLが設けられている。
流出道路Rdeに対する流入道路Rdiの反対側の端には、対象道路Rd1に沿って延伸するように歩道Pv1が設けられている。歩道Pv1は、交差点CS1の近傍において円弧形状の隅切りCCeに沿って延伸することにより対象道路Rd1に沿う方向から交差道路Rd2に沿う方向へ延伸方向を変える。
また、流入道路Rdiに対する流出道路Rdeの反対側の端には、対象道路Rd1に沿って延伸するように歩道Pv2が設けられている。歩道Pv2は、交差点CS1の近傍において円弧形状の隅切りCCiに沿って延伸することにより対象道路Rd1に沿う方向から交差道路Rd2に沿う方向へ延伸方向を変える。
対象エリアA1は、電波センサ101から送信された電波の照射範囲の少なくとも一部であり、横断歩道PC1のたとえば全部を含むエリアである。
電波センサ101は、対象エリアA1における物体を検知することが可能である。より詳細には、電波センサ101は、対象エリアA1において、横断歩道PC1を用いて道路を横断する歩行者Tgt2を検知対象物として検知する。ここで、歩行者Tgt2は、歩いている人間に限定されず、自転車等を含む。なお、検知対象物には、歩行者Tgt2の他に、対象道路Rd1に沿って走行して横断歩道PC1を通過する自動車Tgt1が含まれてもよい。
[電波センサの設置位置]
電波センサ101は、たとえば対象道路Rd1付近に設置されている。具体的には、電波センサ101は、歩道Pv1に対して対象道路Rd1の反対側に設置された支柱PWに支持棒Arm1を介して固定されている。より詳細には、電波センサ101は、横断歩道PC1の歩道Pv1側への延長線上に設けられている。
中継装置141は、支柱PWに固定されている。電波センサ101および中継装置141は、図2では図示していないがたとえば信号線で接続されている。中継装置141は、電波センサ101から受信した情報を信号制御装置151へ送信する中継処理を行う。
信号制御装置151および無線送信装置152は、歩道Pv2に設置された支柱PVに固定されている。また、アンテナ153は、支柱PVの頂部に固定されている。
2つの歩行者用信号灯器161は、支柱PWおよびPVにそれぞれ固定されている。信号制御装置151と、無線送信装置152、中継装置141および2つの歩行者用信号灯器161とは、図2では図示していないが信号線でそれぞれ接続されている。無線送信装置152およびアンテナ153は、図2では図示していないが信号線で接続されている。
電波センサ101は、対象エリアA1へ電波を送信する。対象エリアA1内に位置する物体、たとえば、自動車Tgt1、歩行者Tgt2および支柱PV等は、電波センサ101から送信された電波を反射する。電波センサ101は、物体により反射された電波を受信する。
電波センサ101は、受信した電波に基づいて、横断歩道PC1における歩行者Tgt2を検知し、検知結果を中継装置141経由で信号制御装置151へ送信する。
歩行者用信号灯器161は、信号制御装置151の制御に従って、横断歩道PC1を横断する歩行者Tgt2に対して「すすめ」または「とまれ」を点灯して表示する。
たとえば、信号制御装置151は、歩行者用信号灯器161において「すすめ」を点灯する残り時間が少ない場合において、横断歩道PC1において歩行者Tgt2を検知したことを検知結果が示すとき、残り時間の延長を行う。なお、信号制御装置151は、「すすめ」を点灯する残り時間が少ない旨を歩行者Tgt2に音声で通知してもよい。
また、信号制御装置151は、歩行者用信号灯器161において「とまれ」を点灯している場合において、横断歩道PC1において歩行者Tgt2を検知したことを検知結果が示すとき、危険である旨を歩行者Tgt2に音声で警告する。
また、信号制御装置151は、電波センサ101から受信した検知結果に基づいて自動車Tgt1に対してサービスを提供する。
具体的には、信号制御装置151は、歩行者Tgt2が横断歩道PC1に存在することを検知結果が示すとき、横断歩道PC1における歩行者Tgt2に注意すべき旨を示す歩行者警戒情報を作成し、作成した歩行者警戒情報を無線送信装置152へ送信する。
無線送信装置152は、信号制御装置151から歩行者警戒情報を受信すると、受信した歩行者警戒情報を含む電波を生成し、生成した電波をアンテナ153経由で送信することにより、交差点CS1周辺に位置する自動車Tgt1へ歩行者警戒情報を報知する。
たとえば、交差道路Rd2から右折または左折して横断歩道PC1を通過しようとする図示しない自動車Tgt1は、無線送信装置152から送信された電波を受信すると、受信した電波に含まれる歩行者警戒情報を取得し、取得した歩行者警戒情報に基づいて、横断歩道PC1における横断対象物に注意すべき旨を当該自動車Tgt1の運転者に通知する。
[電波センサの構成]
図3は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサの構成を示す図である。
図3を参照して、電波センサ101は、送信部1と、受信部2と、差分信号生成部3と、制御部4と、信号処理部5と、判定処理部6と、検知部7とを備える。
送信部1は、送信アンテナ21と、パワーアンプ22と、方向性結合器23と、VCO(Voltage−Controlled Oscillator)24と、電圧発生部25と、スイッチ26とを含む。
受信部2は、受信アンテナ31A,31B,31C,31Dと、ローノイズアンプ32A,32B,32C,32Dとを含む。以下、受信アンテナ31A,31B,31C,31Dの各々を、受信アンテナ31とも称する。ローノイズアンプ32A,32B,32C,32Dの各々を、ローノイズアンプ32とも称する。
ローノイズアンプ32は、受信アンテナ31に対応して設けられている。図3では、受信アンテナ31および対応のローノイズアンプ32の4つの組を代表的に示しているが、2つ、3つまたは5つ以上の当該組が設けられてもよい。
差分信号生成部3は、ミキサ33A,33B,33C,33Dと、IF(Intermediate Frequency)アンプ34A,34B,34C,34Dと、ローパスフィルタ35A,35B,35C,35Dと、A/Dコンバータ(ADC)36A,36B,36C,36Dとを含む。
以下、ミキサ33A,33B,33C,33Dの各々を、ミキサ33とも称する。IFアンプ34A,34B,34C,34Dの各々を、IFアンプ34とも称する。ローパスフィルタ35A,35B,35C,35Dの各々を、ローパスフィルタ35とも称する。ADコンバータ36A,36B,36C,36Dの各々を、ADコンバータ36とも称する。
ミキサ33、IFアンプ34、ローパスフィルタ35およびA/Dコンバータ36は、受信アンテナ31に対応して設けられている。図3では、ミキサ33、IFアンプ34、ローパスフィルタ35およびA/Dコンバータ36の4つの組を代表的に示しているが、2つ、3つまたは5つ以上の当該組が設けられてもよい。
電波センサ101は、非特許文献1(四分一 浩二、外2名、”拡大するミリ波技術の応用”、[online]、[平成28年2月25日検索]、インターネット〈URL:http://www.spc.co.jp/spc/pdf/giho21_09.pdf〉)および非特許文献2(稲葉 敬之、桐本 哲郎、”車載用ミリ波レーダ”、自動車技術、2010年2月、第64巻、第2号、P.74−79)に記載された、FM−CW(Frequency Modulated−Continuous Wave)方式および2周波CW方式を用いて検知対象物を検知するレーダである。
電波センサ101における送信部1は、たとえば、FM−CW(Frequency Modulated−Continuous Wave)方式の変調方式を用いて生成した電波および2周波CW方式の変調方式を用いて生成した電波を対象エリアA1へ送信可能である。
より詳細には、送信部1は、たとえば、FM−CW(Frequency Modulated−Continuous Wave)方式の変調方式の電波および2周波CW方式の変調方式の電波を時分割送信する。
なお、送信電波の変調方式は、FM−CW方式および2周波CW方式に限らず、パルス方式または2周波ICW(Interrupted CW)方式等の他の変調方式であってもよい。
以下、送信部1が2周波CW方式を用いて生成した周波数F1およびF2の電波を、それぞれ送信波RFt1およびRFt2とも称する。また、送信部1がFM−CW方式を用いて生成した電波を、送信波RFt3とも称する。また、送信波RFt1、RFt2およびRFt3の各々を、送信波RFtとも称する。
制御部4は、信号制御装置151から中継装置141経由で測定開始命令を受信すると、受信した測定開始命令に従って、自己の電波センサ101における検知対象物の検知処理を開始させる。
図4は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサが送信および受信する電波の周波数の時間変化の一例を示す図である。
なお、図4において、横軸は時間を示し、縦軸は周波数を示す。また、送信する電波の周波数Ftは実線で表され、また、受信する電波の周波数Frは破線で表されている。図4では、送信電波に対する受信電波の遅延が示されている。
図4を参照して、電波センサ101では、たとえば、2周波CW方式を用いて生成された、周波数F1,F2をそれぞれ有する送信波RFt1,RFt2を送信する送信期間P1,P2、およびFM−CW方式を用いて生成された送信波RFt3を送信する送信期間P3がこの順で繰り返される。ここで、送信期間P2,P3の間、および送信期間P3,P1の間には、たとえば電波センサ101が電波の送信を行わないガード期間Pgが設けられている。また、送信期間P1,P2の長さは、たとえば同じである。また、周波数F2は、周波数F1より小さい。
図3および図4を参照して、制御部4は、FM−CW方式において用いる周波数掃引幅Δfおよび送信期間P3の長さである掃引時間Tsを初期設定値として送信部1および信号処理部5へ出力する。
制御部4は、送信期間P1、送信期間P2、ガード期間Pg、送信期間P3およびガード期間Pgをこれらの順で繰り返し設定する。ここで、時間的に連続する送信期間P1、送信期間P2、ガード期間Pg、送信期間P3およびガード期間Pgを、単位シーケンスUSと定義する。単位シーケンスUSの長さすなわち測定周期は、たとえばτである。測定周期τは、たとえば200ミリ秒である。
より詳細には、制御部4は、送信期間P1の開始タイミングにおいて、制御信号Ss1を生成して送信部1および信号処理部5へ出力する。また、制御部4は、送信期間P1の終了タイミングすなわち送信期間P2の開始タイミングにおいて、制御信号St1を生成して送信部1および信号処理部5へ出力する。
制御部4は、送信期間P2の終了タイミングにおいて、制御信号Se1を生成して送信部1および信号処理部5へ出力する。また、制御部4は、送信期間P3の開始タイミングおよび終了タイミングにおいて、制御信号Ss2およびSe2をそれぞれ生成し、生成した制御信号Ss2およびSe2を送信部1および信号処理部5へ出力する。
送信部1におけるVCO24は、電圧発生部25から受ける電圧の大きさに応じた周波数を有する送信波RFtを生成する。
電圧発生部25は、制御部4から制御信号Ss1を受けると、制御部4から制御信号St1を受けるまで大きさV1aの電圧を生成してVCO24へ出力する。VCO24は、電圧発生部25から大きさV1aの電圧を受けている間、周波数F1を有する24GHz帯の送信波RFt1を生成してスイッチ26へ出力する。
また、電圧発生部25は、制御部4から制御信号St1を受けると、制御部4から制御信号Se1を受けるまで大きさV1bの電圧を生成してVCO24へ出力する。VCO24は、電圧発生部25から大きさV1bの電圧を受けている間、周波数F2を有する24GHz帯の送信波RFt2を生成してスイッチ26へ出力する。
また、電圧発生部25は、制御部4から制御信号Ss2を受けると、初期設定値として予め制御部4から受けた周波数掃引幅Δfおよび掃引時間Tsを用いて、制御部4から制御信号Se2を受けるまで、大きさが一定の割合で増加する電圧すなわちFM変調電圧を生成してVCO24へ出力する。
VCO24は、電圧発生部25から受けるFM変調電圧に応じて、周波数掃引幅Δfが180MHzである24GHz帯の送信波RFt3を生成してスイッチ26へ出力する。
スイッチ26は、VCO24に接続された第1端と、方向性結合器23に接続された第2端とを有する。スイッチ26は、制御部4から制御信号Ss1またはSs2を受けると、第1端および第2端を電気的に接続する。また、スイッチ26は、制御部4から制御信号Se1またはSe2を受けると、第1端および第2端を電気的に絶縁する。これにより、VCO24が出力する送信波RFtは、送信期間P1,P2,P3において方向性結合器23へ伝送され、かつガード期間Pgにおいて方向性結合器23へ伝送されない。
方向性結合器23は、VCO24から受ける送信波RFtをパワーアンプ22および差分信号生成部3へ分配する。
パワーアンプ22は、方向性結合器23から受ける送信波RFtを増幅し、増幅後の送信波RFtを送信アンテナ21経由で対象エリアA1へ送信する。
図5は、本発明の実施の形態に係る送信アンテナおよび受信アンテナの、上方から見た場合における配置の一例を示す図である。
図3および図5を参照して、受信アンテナ31A〜31Dは、たとえば送信アンテナ21の近傍に位置する。より詳細には、受信アンテナ31A〜31Dは、たとえば、送信アンテナ21と略同じ高さにおいて、対象道路Rd1の延伸方向に沿って水平に並べて配置される。各受信アンテナ31は、たとえば、交差点CS1側から受信アンテナ31A〜31Dの順番で間隔dを空けて並べられている。
なお、受信アンテナ31A〜31Dは、送信アンテナ21から離れた位置に配置されてもよいが、電波センサ101の構成を簡易にするために、送信アンテナ21の近傍に配置されることが好ましい。
ここで、物体たとえば歩行者Tgt2からの反射波が受信アンテナ31へ入射する角度を示す方位角φを、受信アンテナ31A〜31Dが並べられた方向であって交差点CS1へ向かう方向Xがφ=90°になり、かつ受信アンテナ31の上方から見て時計回りにφが増加するように定義する。したがって、φ=0°の方向Yが、横断歩道PC1の延伸方向となる。
なお、電波センサ101は、送信アンテナ21および複数の受信アンテナ31が別々のアンテナである構成に限らず、複数の受信アンテナ31のうちのいずれか1つのアンテナを送信アンテナとして用いる構成であってもよい。
図3を参照して、受信部2は、対象エリアA1等からの電波を受信する。より詳細には、受信部2が受信する電波には、検知対象物によって反射された電波、および検知対象物以外の物体である構造物、たとえばガードレールおよび支柱PVによって反射された電波、ならびに電波を送信する電波送信体からの電波等が含まれる。受信部2における受信アンテナ31A〜31Dは、対象エリアA1等からの電波をそれぞれ受信する。
ローノイズアンプ32A〜32Dは、受信アンテナ31A〜31Dがそれぞれ受信した電波である受信波RFr1〜RFr4を増幅し、差分信号生成部3へ出力する。
差分信号生成部3は、送信部1によって送信される電波の周波数成分と受信部2によって受信される電波の周波数成分との差の周波数成分を有する差分信号を生成する。
より詳細には、差分信号生成部3におけるミキサ33A〜ミキサ33Dは、送信部1から受ける送信波RFtとローノイズアンプ32A〜32Dからそれぞれ受ける受信波RFr1〜RFr4との差の周波数成分を有する差分信号Ba1〜Ba4を生成する。ミキサ33A〜ミキサ33Dは、生成した差分信号Ba1〜Ba4をIFアンプ34A〜34Dへそれぞれ出力する。
IFアンプ34A〜34Dは、それぞれ、ミキサ33A〜ミキサ33Dから受ける差分信号Ba1〜Ba4を増幅し、ローパスフィルタ35A〜35Dへ出力する。
ローパスフィルタ35A〜35Dは、IFアンプ34A〜34Dにおいてそれぞれ増幅された差分信号Ba1〜Ba4の周波数成分のうち、所定の周波数以上の成分を減衰させる。
A/Dコンバータ36Aは、たとえば所定のサンプリング周波数fsmplで差分信号Ba1のサンプリング処理を行う。より詳細には、A/Dコンバータ36Aは、ローパスフィルタ35Aを通過したアナログ信号である差分信号Ba1を、サンプリング周期である(1/fsmpl)ごとにqビット(qは2以上の整数)のデジタルの差分信号Bd1に変換する。
同様に、A/Dコンバータ36B〜36Dは、サンプリング周波数fsmplでそれぞれ差分信号Ba2〜Ba4のサンプリング処理を行い、アナログの差分信号Ba2〜Ba4をデジタルの差分信号Bd2〜Bd4に変換する。
A/Dコンバータ36A〜36Dは、変換後の差分信号Bd1〜Bd4をそれぞれ信号処理部5へ出力する。
図6は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける信号処理部の構成を示す図である。
図6を参照して、信号処理部5は、メモリ41と、FFT(Fast Fourier Transform)処理部42と、FMCW処理部(測定部)43と、2FCW処理部44とを含む。
信号処理部5におけるメモリ41は、A/Dコンバータ36A〜36Dからそれぞれ受ける差分信号Bd1〜Bd4を蓄積する。
FFT処理部42は、制御部4から受ける制御信号Ss1,St1,Se1,Ss2,Se2に基づいて、送信期間P1,P2,P3(図4参照)を認識する。
FFT処理部42は、送信期間P1における差分信号Bd1〜Bd4のメモリ41への蓄積が完了すると、メモリ41に蓄積された差分信号Bd1〜Bd4を取得し、取得した差分信号Bd1〜Bd4に対してそれぞれFFT処理を行う。
より詳細には、FFT処理部42は、差分信号Bd1に対してFFT処理を行うことにより、パワースペクトルFS11および位相スペクトルPS11を生成する。ここで、パワースペクトルFS11は、送信期間P1において蓄積された差分信号Bd1に含まれる各周波数成分の振幅を示す。また、位相スペクトルPS11は、送信期間P1において蓄積された差分信号Bd1に含まれる各周波数成分の位相を示す。
同様に、FFT処理部42は、送信期間P1において蓄積された差分信号Bd2,Bd3,Bd4に対してFFT処理を行うことにより、パワースペクトルFS12,FS13,FS14をそれぞれ生成するとともに、位相スペクトルPS12,PS13,PS14をそれぞれ生成する。
FFT処理部42は、生成したパワースペクトルFS11〜FS14および位相スペクトルPS11〜PS14を2FCW処理部44へ出力する。
また、FFT処理部42は、送信期間P2において蓄積された差分信号Bd1,Bd2,Bd3,Bd4についても同様にFFT処理を行い、パワースペクトルFS21,FS22,FS23,FS24をそれぞれ生成するとともに、位相スペクトルPS21,PS22,PS23,PS24をそれぞれ生成する。
FFT処理部42は、生成したパワースペクトルFS21〜FS24および位相スペクトルPS21〜PS24を2FCW処理部44へ出力する。
また、FFT処理部42は、送信期間P3において蓄積された差分信号Bd1,Bd2,Bd3,Bd4についても同様にFFT処理を行い、パワースペクトルFS31,FS32,FS33,FS34をそれぞれ生成するとともに、位相スペクトルPS31,PS32,PS33,PS34をそれぞれ生成する。
FFT処理部42は、生成したパワースペクトルFS31〜FS34および位相スペクトルPS31〜PS34をFMCW処理部43へ出力する。
図7は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部によるピークの検出結果を示す測定結果表の一例を示す図である。図7に示す測定結果表400には、極座標における測定位置であって、検出されたピークに対応する測定位置がリストアップされる。測定位置は、距離Lおよび方位角φにより表される。
図7を参照して、FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、電波センサ101から対象エリアA1における参照物体への方向である測定方向を示す方位角φM、および電波センサ101と参照物体との間の距離である測定距離DMを測定可能である。ここで、参照物体は、たとえば、交差点CS1付近に設けられた、図1に示す支柱PVのような信号灯器柱、ならびに図示しない照明柱およびガードレール等の固定された構造物である。
ここで、「測定可能である」とは、たとえば、参照物体が対象エリアA1において電波センサ101の見通し可能な位置に存在する場合、方位角φMおよび測定距離DMが測定部46によって測定され、また、電波センサ101と参照物体との間において自動車Tgt1等の障害物が存在する場合、測定されるべき方位角φMおよび測定距離DMが測定部46によって測定されずに、当該障害物についての方位角および距離が測定部46によって測定されることを意味する。
また、FMCW処理部43は、参照物体と異なる複数の物体についての距離および方向として、DMおよびφA、DMおよびφB、D2およびφ2、ならびにD3およびφ3を測定する。これらの距離および方向については後述する。
FMCW処理部43は、たとえば、受信部2によって受信された電波に基づいて、方位角φMおよび測定距離DMを定期的に測定可能である。また、FMCW処理部43は、たとえば、方位角φMおよび測定距離DMを少なくとも夜間に測定する。
より詳細には、FMCW処理部43は、方位角φMおよび測定距離DMを測定周期τごとすなわち200ミリ秒ごとに測定可能である。また、FMCW処理部43は、自己の電波センサ101が24時間稼働しているので、方位角φMおよび測定距離DMを夜間に測定することがある。
具体的には、FMCW処理部43は、パワースペクトルFS31〜FS34および位相スペクトルPS31〜PS34をFFT処理部42から受けると、以下の処理を行う。
すなわち、FMCW処理部43は、受けたパワースペクトルFS31〜FS34の周波数を距離に換算する。
図8は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部が処理するパワースペクトルの一例を示す図である。なお、図8において、縦軸は強度を示し、横軸は電波センサ101からの距離を示す。
FMCW処理部43は、生成したパワースペクトルに対してピーク検出処理を行う。より詳細には、FMCW処理部43は、パワースペクトルを解析し、しきい値Thfm以上の強度を有するピークの検出を試みる。
この例では、FMCW処理部43は、3つのピークを検出し、検出した各ピークにPn1〜Pn3のピーク番号を付する。
FMCW処理部43は、検出したピークに対応する物体の位置である測定位置をピークごとに算出する。
より詳細には、FMCW処理部43は、Pn1,Pn2,Pn3のピーク番号を有するピークの位置から距離DM,D2,D3をそれぞれ算出する。
この例では、Pn1のピーク番号を有するピークは、参照物体からの反射波に基づくピークである。
そして、FMCW処理部43は、ピーク番号Pn1のピーク周波数Fb、および位相スペクトルPS31〜PS34に基づいて、ピーク番号Pn1のピークに対応する方位角を算出する。
より詳細には、FMCW処理部43は、位相スペクトルPS31〜PS34において、ピーク番号Pn1のピーク周波数Fbにおける位相をそれぞれ取得する。FMCW処理部43は、たとえば、非特許文献3(菊間 信良著、「アレーアンテナによる適応信号処理」、初版、株式会社科学技術出版、1998年11月、p.181,p.194)に記載のMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法、Capon法またはビームフォーミング法に従って、取得した各位相に基づいてピーク番号Pn1のピークに対応する方位角を算出する。
図9は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部がMUSIC法に従って生成する方位角スペクトルの一例を示す図である。なお、図9において、縦軸は強度を示し、横軸は方位角を示す。
図10は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサと各物体との位置関係の一例を示す図である。
図9および図10を参照して、物体A、物体Bおよび参照物体が、電波センサ101からの距離が略DMの距離帯に存在する。図9に示す方位角スペクトルMs3は、距離DMに位置する物体A、物体Bおよび参照物体からの反射波に基づく結果である。方位角スペクトルMs3では、方位角がφA、φBおよびφMの位置に、物体A、物体Bおよび参照物体からの各反射波に基づくピークが存在する。
なお、図10に示す物体Uおよび物体Vは、ピーク番号Pn2およびPn3のピークにそれぞれ対応する物体である。
また、FMCW処理部43は、非特許文献3に記載のCapon法に従って、ピーク番号Pn1のピークに対応する方位角を算出してもよい。
図11は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部がCapon法に従って生成する方位角スペクトルの一例を示す図である。なお、図11において、縦軸は強度を示し、横軸は方位角を示す。
図11を参照して、方位角スペクトルCp3は、図9に示す方位角スペクトルMs3と同様に、距離DMに位置する物体A、物体Bおよび参照物体からの反射波に基づく結果である。方位角スペクトルCp3では、物体A、物体Bおよび参照物体からの各反射波に基づくピークが存在する。
FMCW処理部43は、ピーク番号Pn2,Pn3のピークについてもピーク番号Pn1のピークと同様に、対応する方位角φ2およびφ3をそれぞれ算出する。
FMCW処理部43は、算出した各方位角を測定結果表400に書き込んだ後、測定結果表400を示す測定結果情報を判定処理部6へ出力する。
再び図6を参照して、FMCW処理部43は、たとえば、対象エリアA1において歩行者Tgt2および自動車Tgt1等の移動可能な物体が存在しないとした状態におけるパワースペクトルである背景スペクトルを保持している。
FMCW処理部43は、たとえばパワースペクトルFS31の各周波数成分から背景スペクトルの各周波数成分をそれぞれ差し引くことにより処理スペクトルを生成する。
FMCW処理部43は、生成した処理スペクトルに対してピーク検出処理を行う。FMCW処理部43は、検出した1または複数のピークについて、距離および方位角を算出し、算出した結果を示すFMCW結果情報を検知部7へ出力する。
2FCW処理部44は、パワースペクトルFS11〜FS14,FS21〜FS24および位相スペクトルPS11〜PS14,PS21〜PS24をFFT処理部42から受けると、以下の処理を行う。
すなわち、2FCW処理部44は、たとえばパワースペクトルFS11に対してピーク検出処理を行う。2FCW処理部44は、検出した1または複数のピークについて、距離および方位角を算出し、算出した結果を示す2FCW結果情報を検知部7へ出力する。
再び図3を参照して、検知部7は、FMCW処理部43および2FCW処理部44からFMCW結果情報および2FCW結果情報をそれぞれ受けると、受けたFMCW結果情報および2FCW結果情報に基づいて、対象エリアA1における検知対象物たとえば歩行者Tgt2を検知する。検知部7は、検知結果を中継装置141へ送信する。
図12は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおける判定処理部の構成を示す図である。
図12を参照して、判定処理部6は、判定部8と、報知部9と、取得処理部(取得部)11と、カウンタ12とを含む。
カウンタ12は、水晶振動子を用いた発振回路等により生成されるクロックパルスをカウントし、カウントした値を保持する。カウンタ12のカウント値は、判定部8における電波センサ101の異常に関する判定に用いられる。
取得処理部11は、たとえば、歩行者用信号灯器161における灯色を示す信号情報を取得する。
具体的には、電波センサ101および歩行者用信号灯器161は信号線で接続されている。取得処理部11は、複数の歩行者用信号灯器161における「青」および「赤」等の各灯色を点灯するための発光体に印加される電圧を信号情報として所定時間Tiごとに当該信号線経由で取得し、取得した信号情報に基づいて各信号灯器における各灯色の点灯状態を監視する。
取得処理部11は、監視結果に基づいて、交差点CS1に設けられた歩行者用信号灯器161が同じ灯色を表示する周期(以下、信号周期とも称する。)を算出し、算出した信号周期を示す周期情報を判定部8へ出力する。
なお、取得処理部11は、歩行者用信号灯器161における各灯色を点灯するための発光体に印加される各電圧を信号情報として取得する構成であるとしたが、これに限定するものではない。
たとえば、図1に示す信号制御装置151が、歩行者用信号灯器161および図示しない車両用交通信号灯器の現在の灯色が他の灯色に切替わるまでの時間を示す信号時間情報を無線送信装置152へ送信し、無線送信装置152が信号制御装置151から受信した信号時間情報を電波に含めてアンテナ153経由で送信する場合がある。このような場合、取得処理部11は、たとえば当該電波を受信し、受信した電波に含まれる信号時間情報を信号情報として取得してもよい。
また、取得処理部11は、信号制御装置151が歩行者用信号灯器161および図示しない車両用交通信号灯器の灯色を制御するためのデジタル値である制御情報を、信号情報として当該信号制御装置151から中継装置141経由で取得してもよいし、当該信号制御装置151から直接取得してもよい。
また、信号制御装置151が、図示しない中央装置から受信する指示情報に従って、歩行者用信号灯器161および図示しない車両用交通信号灯器の灯色を制御する場合がある。このような場合、取得処理部11は、たとえば当該指示情報を信号情報として取得してもよい。
判定部8は、電波センサ101の異常に関する判定を行い、判定結果を報知部9へ出力する。
報知部9は、判定部8から判定結果を受けると、受けた判定結果が電波センサ101の異常を示す場合、判定結果を電波センサ101の管理者等に報知する。
判定部8は、FMCW処理部43によって測定された測定距離DMと所定の参照距離DRとの比較、およびFMCW処理部43によって測定された測定方向を示す方位角φMと所定の参照方向を示す方位角φRとの比較を行い、各比較結果に基づいて、電波センサ101の異常に関する判定を行う。
ここで、参照距離DRおよび方位角φRは、それぞれ、たとえば電波センサ101の設置時または調整時等においてFMCW処理部43により測定された、電波センサ101と参照物体との間の距離、および参照物体の方位角である。
具体的には、判定部8は、FMCW処理部43から測定結果情報を受けると、受けた測定結果情報の示す測定結果表400を参照し、距離および方位角を認識する。
[見通しのよいケース]
たとえば、参照物体が、支柱PV(図2参照)等のように全高の高い構造物である場合、電波センサ101と参照物体との間を物体が通過する可能性はほとんどない。したがって、参照物体は、電波センサ101からほぼ見通し可能となる。
このような状況では、判定部8は、たとえば、測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1、具体的には−k1〜+k2の範囲に含まれない場合、電波センサ101が異常であると判定する。ここで、k1,k2は、正の実数であり、等しくてもよいし、異なってもよい。
具体的には、判定部8は、所定条件C1が満たされない場合、電波センサ101の取り付けが異常であると判定する。
より詳細には、判定部8は、当該差が所定範囲Rg1に含まれないという比較結果が所定時間または所定回数継続して得られた場合、電波センサ101が異常であると判定する。
具体的には、判定部8は、所定条件C1が満たされないことが所定時間または所定回数継続した場合、電波センサ101の取り付けが異常であると判定する。
ここで、所定条件C1は、図8に示すパワースペクトルにおいて、所定の上限しきい値UD以下かつ所定の下限しきい値LD以上の範囲においてピークが観測されることである。上限しきい値UDは、参照距離DRにk2を加えた値である。また、下限しきい値LDは、参照距離DRからk1を減じた値である。
この例では、ピーク番号Pn1を有する参照物体のピークが当該範囲において観測されたので、所定条件C1が満たされる。
また、判定部8は、たとえば、測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1に含まれ、かつ方位角φMおよび方位角φRとのずれが所定範囲Rg2、具体的には−k3〜+k4の範囲に含まれない場合、電波センサ101が異常であると判定する。ここで、k3,k4は、正の実数であり、等しくてもよいし、異なってもよい。
より詳細には、判定部8は、たとえば、測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1に含まれるという比較結果、および方位角φMおよび方位角φRとのずれが所定範囲Rg2に含まれないという比較結果が所定時間TA継続して得られた場合、電波センサ101が異常であると判定する。
また、判定部8は、たとえば、取得処理部11によって取得された信号情報に基づいて、所定時間TAを信号周期以上の時間に設定する。具体的には、判定部8は、取得処理部11から受ける周期情報から信号周期を認識し、所定時間TAを、信号周期以上の時間に設定する。この例では、判定部8は、所定時間TAを24時間に設定する。また、判定部8は、カウンタ12からカウント値を取得し、取得したカウント値に基づいて所定時間の経過を認識する。
具体的には、判定部8は、所定条件C1が満たされかつ所定条件C2が満たされないという比較結果が24時間継続して得られた場合、電波センサ101の取り付けが異常であると判定する。一方、判定部8は、所定条件C1,C2が満たされる場合、電波センサ101の取り付けが正常であると判定する。
ここで、所定条件C2は、図9に示す方位角スペクトルMs3において、所定の上限しきい値UL3以下かつ所定の下限しきい値LL3以上の範囲においてピークが観測されることである。上限しきい値UL3は、方位角φRにk4を加えた値である。また、下限しきい値LL3は、方位角φRからk3を減じた値である。
この例では、参照物体のピークP3が当該範囲において観測されたので、所定条件C2が満たされ、判定部8は、電波センサ101の取り付けが正常であると判定する。
なお、所定条件C2は、図11に示す方位角スペクトルCp3において、上限しきい値UL3以下かつ所定の下限しきい値LL3以上の範囲においてピークP4が観測されることであってもよい。
[見通しのよくないタイミングがあるケース]
たとえば、参照物体が、ガードレール等のように全高の低い構造物である場合、電波センサ101と参照物体との間を自動車Tgt1等が通過するタイミングがある。したがって、参照物体が、電波センサ101から見通し可能とならないタイミングがある。
このような状況では、自動車Tgt1等により、測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1に含まれない状況が生じても、直ちに電波センサ101が異常であると判定することは好ましくない。そこで、判定部8は、たとえば、測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1に含まれないという比較結果が所定時間TD継続して得られた場合、電波センサ101が異常であると判定する。
また、判定部8は、たとえば、信号情報に基づいて、所定時間TDを信号周期以上の時間に設定する。この例では、判定部8は、所定時間TDを30分に設定する。
具体的には、判定部8は、所定条件C1が満たされないという比較結果が30分間継続して得られた場合、電波センサ101の取り付けが異常であると判定する。
また、判定部8は、所定条件C1が満たされかつ所定条件C2が満たされないという比較結果が24時間継続して得られた場合、電波センサ101の取り付けが異常であると判定する。一方、判定部8は、所定条件C1,C2が満たされる場合、電波センサ101の取り付けが正常であると判定する。
[動作]
電波センサ101は、コンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下に示すフローチャートの各ステップの一部または全部を含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。この装置のプログラムは、外部からインストールすることができる。この装置のプログラムは、記録媒体に格納された状態で流通する。
図13は、本発明の実施の形態に係る電波センサが自己の異常を判定する際の動作手順を定めたフローチャートである。図13には、参照物体が、電波センサ101からほぼ見通し可能な位置に存在する場合に用いられるフローチャートが示される。
図13を参照して、まず、電波センサ101は、変数Nをゼロに設定する(ステップS102)。
次に、電波センサ101は、パワースペクトルFS11〜FS14,FS21〜FS24および位相スペクトルPS11〜PS14,PS21〜PS24が生成される確認タイミングが到来するまで待機する(ステップS104でNO)。
電波センサ101は、確認タイミングが到来すると(ステップS104でYES)、パワースペクトルにおけるピークを検出するピーク検出処理を行う(ステップS106)。
次に、電波センサ101は、検出したピークごとに、距離および方位角を算出する(ステップS108)。
次に、電波センサ101は、上述の所定条件C1,C2が満たされる場合(ステップS110でYESおよびステップS112でYES)、電波センサ101の取り付けが正常であると判断する(ステップS114)。
次に、電波センサ101は、正常と判断した時刻を示す正常判断時刻をカウンタ12のカウント値に更新する(ステップS116)。
一方、電波センサ101は、所定条件C1が満たされ、かつ所定条件C2が満たされない場合(ステップS110でYESおよびステップS112でNO)、正常判断時刻から24時間経過したか否かを判断する(ステップS118)。
電波センサ101は、正常判断時刻から24時間経過したと判断すると(ステップS118でYES)、電波センサ101の取り付けがずれていると判断し、判断結果を報知する(ステップS120)。
また、電波センサ101は、所定条件C1が満たされない場合(ステップS110でNO)、変数Nをインクリメントする(ステップS122)。
次に、電波センサ101は、変数Nが10と等しい場合(ステップS124でYES)、電波センサ101の取り付けがずれていると判断し、判断結果を報知する(ステップS120)。
一方、電波センサ101は、変数Nが10と異なるか(ステップS124でNO)、正常判断時刻を更新するか(ステップS116)、または正常判断時刻から24時間経過していないと判断すると(ステップS118でNO)、新たな確認タイミングが到来するまで待機する(ステップS104でNO)。
なお、電波センサ101は、上記ステップS108において、検出したピークごとに、距離および方位角の両方を算出する構成であるとしたが、距離を算出する構成であってもよい。そして、電波センサ101は、所定条件C1が満たされた場合(ステップS110でYES)、上限しきい値UD以下かつ下限しきい値LD以上の範囲において観測されたピークについて方位角を算出する構成であってもよい。
また、電波センサ101は、上記ステップS124において、変数Nが10と等しいか否かを判断する構成であるとしたが、これに限定するものではなく、変数Nが9以下または11以上の正の整数と等しいか否かを判断する構成であってもよい。
また、電波センサ101は、上記ステップS118において、正常判断時刻から24時間経過したか否かを判断する構成であるとしたが、これに限定するものではなく、正常判断時刻から24時間以外の任意の所定時間経過したか否かを判断する構成であってもよい。また、電波センサ101は、所定条件C2が満たされることが所定回数継続して得られるか否かを判断する構成であってもよい。
また、上記ステップS114,S116の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
図14は、本発明の実施の形態に係る電波センサが自己の異常を判定する際の動作手順を定めたフローチャートである。図14には、参照物体が電波センサ101から見通しのよくない位置に存在するタイミングがある場合に用いられるフローチャートが示される。
図14を参照して、ステップS202〜S218の動作は、図13に示すステップS104〜S120の動作と同様である。
また、電波センサ101は、所定条件C1が満たされない場合(ステップS208でNO)、正常判断時刻から30分経過したか否かを判断する(ステップS220)。
電波センサ101は、正常判断時刻から30分経過したと判断すると(ステップS220でYES)、電波センサ101の取り付けがずれていると判断し、判断結果を報知する(ステップS218)。
一方、電波センサ101は、正常判断時刻から30分経過していないと判断するか(ステップS220でNO)、正常判断時刻を更新するか(ステップS214)、または正常判断時刻から24時間経過していないと判断すると(ステップS216でNO)、新たな確認タイミングが到来するまで待機する(ステップS202でNO)。
なお、電波センサ101は、上記ステップS220において、正常判断時刻から30分経過したか否かを判断する構成であるとしたが、これに限定するものではなく、正常判断時刻から30分間以外の任意の所定時間経過したか否かを判断する構成であってもよい。
また、上記ステップS212,S214の順番は、上記に限らず、順番を入れ替えてもよい。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、測定距離DMおよび測定方向を示す方位角φMを測定可能な構成であるとしたが、これに限定するものではない。FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、測定距離DMを測定可能な構成であってもよい。このような構成は、たとえば、図3に示す受信部2と異なり、1つの受信アンテナ31を有する受信部を備える電波センサにおいて有用である。たとえば、このような電波センサは、測定した測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1に含まれない場合、電波センサが異常であると判定する。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、判定部8は、電波センサ101が異常であるか否かを判定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。判定部8は、電波センサ101が異常である可能性等の電波センサ101の異常に関する判定を行う構成であればよい。具体的には、判定部8は、たとえば、所定時間において、電波センサ101の取り付けが異常であると判定した回数、および電波センサ101の取り付けが正常であると判定した回数に基づいて、電波センサ101が異常である可能性を算出してもよい。
また、本発明に実施の形態に係る電波センサでは、判定部8は、FMCW処理部43による方位角φMおよび測定距離DMの複数回の測定結果に基づいて、電波センサ101の異常に関する判定を行う構成であるとしたが、これに限定するものではない。判定部8は、FMCW処理部43にる方位角φMおよび測定距離DMの1回の測定結果に基づいて、電波センサ101の異常に関する判定を行う構成であってもよい。
また、本発明に実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、方位角φMおよび測定距離DMを定期的に測定可能な構成であるとしたが、これに限定するものではない。FMCW処理部43は、方位角φMおよび測定距離DMを不定期に測定可能な構成であってもよい。
また、本発明に実施の形態に係る電波センサでは、判定部8は、所定条件C1が満たされかつ所定条件C2が満たされないという比較結果が24時間継続して得られた場合、電波センサ101が異常であると判定する構成であるとしたが、これに限定するものではない。判定部8は、所定条件C1が満たされかつ所定条件C2が満たされないことが1回でも生じると、電波センサ101が異常であると判定する構成であってもよい。
また、本発明に実施の形態に係る電波センサでは、判定部8は、FMCW処理部43から測定距離DMおよび方位角φMを受けると、測定距離DMと所定の参照距離DRとの比較、および測定方向を示す方位角φMと所定の参照方向を示す方位角φRとの比較をすぐに行う構成であるとしたが、これに限定するものではない。判定部8は、FMCW処理部43から測定距離DMおよび方位角φMを受けると、受けた測定距離DMおよび方位角φMを蓄積し、ある程度の時間が経過した後、上記各比較を行う構成であってもよい。具体的には、判定部8は、たとえば、夜間において測定された測定距離DMおよび方位角φMを蓄積し、昼間において上記各比較を行う構成であってもよい。
また、本発明に実施の形態に係る電波センサでは、判定部8は、参照物体の位置に応じた2つの動作モードを有していてもよい。より詳細には、判定部8は、参照物体の位置が高い場合に適した、測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1に含まれないという比較結果が得られたとき、電波センサ101が異常であると判定する動作モードと、参照物体の位置が低い場合に適した、当該比較結果が所定時間TD継続して得られたとき、電波センサ101が異常であると判定する動作モードとを有していてもよい。判定部8は、各動作モードを設定変更可能である。
ところで、たとえば、ドライバーの安全運転を支援するための安全運転支援システムの一例である右折時歩行者衝突防止支援システムに特許文献1に記載の車載用の電波センサを用いる場合、電波センサは、自己が取り付けられている位置および向きを基準とした相対的な距離および角度に基づいて、歩行者等の対象物の検知対象エリア、たとえば横断歩道を認識可能である。
しかしながら、電波センサが取り付けられている位置および向きの少なくともいずれか一方がずれてしまうことがる。具体的には、電波センサ101が強風を受け、電波センサ101が支持棒Arm1とともに回転してしまうことがある(図2参照)。このような場合、当該基準がずれてしまい、電波センサは、横断歩道の位置を正しく認識できなくなる。このため、横断歩道における歩行者を精度よく検知することが困難になってしまうので、好ましくない。このような、電波センサの設置状態の異常を正しく検出する技術が求められる。
これに対して、本発明の実施の形態に係る電波センサは、対象エリアA1における物体を検知可能である。送信部1は、対象エリアA1へ電波を送信する。受信部2は、電波を受信する。FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、電波センサ101と対象エリアA1における参照物体との間の距離である測定距離DMを測定可能である。そして、判定部8は、FMCW処理部43によって測定された測定距離DMと所定の参照距離DRとの比較を行い、比較結果に基づいて、電波センサ101の異常に関する判定を行う。
このような構成により、参照物体までの測定距離DMと参照距離DRとのずれ具合を認識することができるので、電波センサ101が取り付けられている位置のずれを認識することができる。したがって、電波センサの設置状態の異常を正しく検出することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサは、FMCW処理部43は、さらに、受信部2によって受信された電波に基づいて、電波センサ101から参照物体への方向である測定方向を示す方位角φMを測定可能である。そして、判定部8は、測定距離DMと参照距離DRとの比較、およびFMCW処理部43によって測定された測定方向を示す方位角φMと所定の参照方向を示す方位角φRとの比較を行い、各比較結果に基づいて、電波センサ101の異常に関する判定を行う。
このような構成により、方位角φMおよび測定距離DMに基づく参照物体の位置と、参照距離DRおよび方位角φRに基づく基準の位置とのずれ具合を認識することができるので、電波センサ101が取り付けられている位置および向きのずれをより正しく認識することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、判定部8は、測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1に含まれない場合、電波センサ101が異常であると判定する。
このように、物体の個数に関わらず安定かつ精度よく測定可能な測定距離DMと参照距離DRとの差に基づいて判定を行う構成により、たとえば、参照物体が、電波センサ101からほぼ見通し可能な位置に存在する場合において、電波センサ101の設置状態の異常を迅速かつ正しく検出することができる。
ここで、風または振動等により電波センサが取り付けられている位置および向きの少なくともいずれか一方が揺らぐことがある。このような揺らぎにより、電波センサの位置および向きの少なくともいずれか一方が、許容範囲を逸脱するタイミングが発生することがある。
これに対して、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、測定距離DMを定期的または不定期に測定可能である。そして、判定部8は、上記差が所定範囲Rg1に含まれないという比較結果が所定時間TDまたは所定回数継続して得られた場合、電波センサ101が異常であると判定する。
このような構成により、たとえば、参照物体が電波センサ101から見通しのよくない位置に存在するタイミングがある場合、または電波センサ101が取り付けられている位置が揺らぐ場合においても、電波センサ101の取り付けが異常であるとすぐに判定せずに、所定時間TDまたは所定回数かけて判定するので、電波センサ101の設置状態の異常をより正しく検出することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、判定部8は、測定距離DMと参照距離DRとの差が所定範囲Rg1に含まれ、かつ測定方向を示す方位角φMおよび参照方向を示す方位角φRとのずれが所定範囲Rg2に含まれない場合、電波センサ101が異常であると判定する。
このような構成により、電波センサ101が取り付けられている位置は正常であるが、向きが異常である場合においても、電波センサ101の設置状態の異常を正しく検出することができる。また、たとえば、参照物体が、電波センサ101からほぼ見通し可能な位置に存在する場合において、電波センサ101の設置状態の異常を迅速に検出することができる。
図15は、本発明の実施の形態に係る安全運転支援システムにおける電波センサと各物体との位置関係の一例を示す図である。図15では、物体A、物体B、参照物体および物体Cが、電波センサ101からの距離が略DMの位置に存在する。
図16は、本発明の実施の形態に係る電波センサにおけるFMCW処理部がMUSIC法およびCapon法に従って生成する方位角スペクトルの一例を示す図である。なお、図16において、縦軸は強度を示し、横軸は方位角を示す。
図15および図16を参照して、方位角スペクトルMs4およびCp4は、距離DMに位置する物体A、物体B、物体Cおよび参照物体からの反射波に基づく結果である。より詳細には、図16では、図15に示すように物体A、物体B、参照物体および物体Cが距離DMに位置する場合において、FMCW処理部43が、距離DMに対応する周波数および位相スペクトルPS31〜PS34に基づいて、MUSIC法およびCapon法にそれぞれ従って生成する方位角スペクトルMs4およびCp4が示される。
図3に示すように、受信部2において受信アンテナ31が4つ設けられている場合、電波センサ101は、一般に、同一距離帯に位置する4つ以上の物体の方位をそれぞれ算出することが困難となる。この例では、電波センサ101は、物体A、物体B、参照物体および物体Cの方位をそれぞれ算出することが困難である。
図16は、物体A,B,Cに対応するピークは存在するが、参照物体に対応するピークが存在していないケースを示している。すなわち、電波センサ101と参照物体との相対関係は、正常であるが、電波センサ101は、参照物体の方位角φMを算出できないケースである。一方、物体A,B,Cのうちの少なくともいずれか1つが、参照物体の位置する距離帯と異なる距離帯へ移動すると、参照物体の方位角φMを測定することが可能となる。
そこで、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、受信部2によって受信された電波に基づいて、測定方向を示す方位角φMおよび測定距離DMを定期的または不定期に測定可能である。そして、判定部8は、上記差が所定範囲Rg1に含まれるという比較結果、および上記ずれが所定範囲Rg2に含まれないという比較結果が所定時間TAまたは所定回数継続して得られた場合、電波センサ101が異常であると判定する。
このような構成により、たとえば、参照物体と同じ距離帯に受信アンテナ31の個数以上の物体が存在するタイミングがあるため、方位角φMを測定することが困難な場合、参照物体が電波センサ101から見通しのよくない位置に存在するタイミングがある場合、または電波センサ101が取り付けられている位置および向きの少なくともいずれか一方が揺らぐ場合においても、電波センサ101の取り付けが異常であるとすぐに判定せずに、所定時間TAまたは所定回数かけて判定するので、電波センサ101の設置状態の異常をより正しく検出することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、FMCW処理部43は、測定距離DMを少なくとも夜間に測定する。
このような構成により、たとえば、参照物体が電波センサ101から見通しのよくない位置に存在するタイミングの発生頻度が、少ない交通量のために低下する夜間において、測定距離DMを良好に測定することができる。
また、本発明の実施の形態に係る電波センサでは、取得処理部11は、歩行者用信号灯器161における灯色を示す信号情報を取得する。そして、判定部8は、取得処理部11によって取得された信号情報に基づいて、所定時間TDおよびTAの少なくともいずれか一方を、歩行者用信号灯器161が同じ灯色を表示する信号周期以上の時間に設定する。
このような構成により、信号周期には、交差点CS1における全信号灯器が赤色の灯色を示すために交通量の低下する期間が含まれるので、参照物体以外の物体の影響を受けていない比較結果を得る可能性を高めることができる。これにより、電波センサの異常の判定精度を高めることができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
対象エリアにおける物体を検知可能な電波センサであって、
前記対象エリアへ電波を送信する送信部と、
電波を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサと前記対象エリアにおける参照物体との間の距離である測定距離を測定可能な測定部と、
前記測定部によって測定された前記測定距離と所定の参照距離との比較を行い、比較結果に基づいて、前記電波センサの異常に関する判定を行う判定部とを備え、
前記対象エリアは、横断歩道を含み、
前記横断歩道は、交差点付近に設けられ、
前記参照物体は、前記対象エリアに設けられた、固定された構造物であり、
前記構造物は、支柱またはガードレールであり、
前記測定部は、前記測定距離を定期的に測定可能であり、
前記判定部は、前記各比較結果に基づいて、前記電波センサの設置状態が異常であるか否かを判定する、電波センサ。
1 送信部
2 受信部
3 差分信号生成部
4 制御部
5 信号処理部
6 判定処理部
7 検知部
8 判定部
9 報知部
11 取得処理部
12 カウンタ
21 送信アンテナ
22 パワーアンプ
23 方向性結合器
24 VCO
25 電圧発生部
26 スイッチ
31 受信アンテナ
32 ローノイズアンプ
33 ミキサ
34 IFアンプ
35 ローパスフィルタ
36 A/Dコンバータ(ADC)
41 メモリ
42 FFT処理部
43 FMCW処理部(測定部)
44 2FCW処理部
101 電波センサ
141 中継装置
151 信号制御装置
152 無線送信装置
153 アンテナ
161 歩行者用信号灯器
301 安全運転支援システム

Claims (10)

  1. 対象エリアにおける物体を検知可能な電波センサであって、
    前記対象エリアへ電波を送信する送信部と、
    電波を受信する受信部と、
    前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサと前記対象エリアにおける参照物体との間の距離である測定距離を測定可能な測定部と、
    前記測定部によって測定された前記測定距離と所定の参照距離との比較を行い、比較結果に基づいて、前記電波センサの設置状態の異常に関する判定を行う判定部とを備え、
    前記判定部は、判定基準の異なる、前記参照物体の全高または位置が高い場合の第1の動作モードおよび前記参照物体の全高または位置が低い場合の第2の動作モードを用いて、前記電波センサの設置状態の異常に関する判定を行うことが可能である、電波センサ。
  2. 前記測定部は、さらに、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記電波センサから前記参照物体への方向である測定方向を測定可能であり、
    前記判定部は、前記測定距離と前記参照距離との比較、および前記測定部によって測定された前記測定方向と所定の参照方向との比較を行い、各比較結果に基づいて、前記電波センサの設置状態の異常に関する判定を行う、請求項1に記載の電波センサ。
  3. 前記判定部は、前記測定距離と前記参照距離との差が所定範囲に含まれない場合、前記電波センサの設置状態が異常であると判定する、請求項1または請求項2に記載の電波センサ。
  4. 前記測定部は、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記測定距離を定期的または不定期に測定可能であり、
    前記判定部は、前記差が前記所定範囲に含まれないという比較結果が所定時間または所定回数継続して得られた場合、前記電波センサの設置状態が異常であると判定する、請求項3に記載の電波センサ。
  5. 前記判定部は、前記測定距離と前記参照距離との差が第1の所定範囲に含まれ、かつ前記測定方向および前記参照方向とのずれが第2の所定範囲に含まれない場合、前記電波センサの設置状態が異常であると判定する、請求項2に記載の電波センサ。
  6. 前記測定部は、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記測定方向および前記測定距離を定期的または不定期に測定可能であり、
    前記判定部は、前記差が前記第1の所定範囲に含まれるという比較結果、および前記ずれが前記第2の所定範囲に含まれないという比較結果が所定時間または所定回数継続して得られた場合、前記電波センサの設置状態が異常であると判定する、請求項5に記載の電波センサ。
  7. 前記測定部は、前記測定距離を少なくとも夜間に測定する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電波センサ。
  8. 前記電波センサは、さらに、
    信号灯器における灯色を示す信号情報を取得する取得部を備え、
    前記判定部は、前記取得部によって取得された前記信号情報に基づいて、前記所定時間を、前記信号灯器が同じ灯色を表示する周期以上の時間に設定する、請求項4または請求項6に記載の電波センサ。
  9. 前記測定部は、前記受信部によって受信された電波に基づいて、前記測定距離を定期的または不定期に測定可能であり、
    前記判定部は、前記第1の動作モードにおいて、前記測定距離と前記参照距離との差が所定範囲に含まれない場合、前記電波センサの設置状態が異常であると判定し、前記第2の動作モードにおいて、前記差が前記所定範囲に含まれないという比較結果が所定時間または所定回数継続して得られた場合、前記電波センサの設置状態が異常であると判定する、請求項に記載の電波センサ。
  10. 電波を受信し、対象エリアにおける物体を検知可能な電波センサにおける検知方法であって、
    受信した電波に基づいて、前記電波センサと前記対象エリアにおける参照物体との間の距離である測定距離を測定するステップと、
    測定した前記測定距離と所定の参照距離との比較を行い、比較結果に基づいて、前記電波センサの設置状態の異常に関する判定を行うステップとを含み、
    前記判定を行うステップにおいては、判定基準の異なる、前記参照物体の全高または位置が高い場合の第1の動作モードおよび前記参照物体の全高または位置が低い場合の第2の動作モードを用いて、前記電波センサの設置状態の異常に関する判定を行うことが可能である、検知方法。
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