JP6769627B2 - バタフライバルブおよび粉体排出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粉体収容容器から粉体を排出するためのバタフライバルブと、粉体収容容器から粉体を排出する粉体排出方法とに関する。
下記特許文献1には、粉体収容容器から粉体を排出するための振動バタフライバルブが記載されている。この振動バタフライバルブは、円筒状のケーシングと、ケーシングに回転自在に装着されケーシングの径方向内側に規定される粉体通路を開閉するための円板状の弁体と、閉位置と任意の開位置とに弁体を位置づけるアクチュエータと、弁体を振動させるバイブレータとを備える。そして、この振動バタフライバルブによれば、アクチュエータによって弁体を任意の開度(たとえば10〜15度)に位置づけると共に、任意の開度に位置づけた弁体をバイブレータで振動させることにより、粉体収容容器から粉体を排出することができる。すなわち、振動バタフライバルブにおいては、開度が比較的小さくても、バイブレータで弁体を振動させることにより粉体収容容器内の粉体を刺激して粉体の排出を促進し、弁体とケーシングとの僅かな隙間から粉体を定量的に排出することができる。
特開2008−50007号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されている振動バタフライバルブにおいては、粉体の性状によっては弁体の振動に起因して粉体の凝集や圧密等が発生し粉体収容容器からの粉体の排出が困難となる場合がある。
上記事実に鑑みてなされた本発明の課題は、幅広い種類の粉体の排出を可能とするバタフライバルブおよび粉体排出方法を提供することである。
上記課題を解決するために本発明の第1の局面が提供するのは以下のバタフライバルブである。すなわち、粉体収容容器から粉体を排出するためのバタフライバルブであって、円筒状のケーシングと、前記ケーシングに回転自在に装着され前記ケーシングの径方向内側に規定される粉体通路を開閉するための円板状の弁体と、前記粉体通路を閉塞する閉塞位置から第1の開度だけ前記弁体を回転させて前記粉体通路を開放すると共に、前記第1の開度よりも小さい第2の開度または前記第1の開度よりも大きい第3の開度と前記第1の開度との間で前記弁体を往復揺動させるアクチュエータとを備え、前記弁体の上面には上方に延びる1個以上の排出促進片が付設されているバタフライバルブである。
上記課題を解決するために本発明の第2の局面が提供するのは以下のバタフライバルブである。すなわち、粉体収容容器から粉体を排出するためのバタフライバルブであって、円筒状のケーシングと、前記ケーシングに回転自在に装着され前記ケーシングの径方向内側に規定される粉体通路を開閉するための円板状の弁体と、前記粉体通路を閉塞する閉塞位置から第1の開度だけ前記弁体を回転させて前記粉体通路を開放すると共に、前記第1の開度よりも小さい第2の開度または前記第1の開度よりも大きい第3の開度と前記第1の開度との間で前記弁体を往復揺動させるアクチュエータと、前記ケーシングの内周面に沿って上下方向に延びる円筒部を有し、前記ケーシングの内周面に装着された弾性変形可能な円筒状のシート部材と、前記粉体通路が開放されている状態において、前記ケーシングの内周面に沿って上下方向に延びる初期状態から前記円筒部の一部が前記初期状態よりも径方向内側に突出した内側突出状態に前記円筒部を弾性変形させることにより前記円筒部の内周面に付着した粉体を剥離させる剥離手段とを備えるバタフライバルブである
前記剥離手段は、前記ケーシングの内周面に形成された凹所に付設され前記円筒部の外周面の一部に接触する1個以上の中空のバックアップチューブと、前記バックアップチューブに接続された圧空源とを含み、かつ前記圧空源で前記バックアップチューブ内を加圧して前記バックアップチューブを膨張させることにより前記円筒部を前記初期状態から前記内側突出状態に弾性変形させるのが好適である。
前記ケーシングには前記円筒部の外周面の少なくとも一部に接触する壁に貫通開口が形成された空気圧調整室が設けられており、前記剥離手段は前記空気圧調整室に接続された圧空源を含み、かつ前記圧空源で前記空気圧調整室内を加圧することにより前記貫通開口を介して前記円筒部を前記初期状態から前記内側突出状態に弾性変形させるのが好都合である。
前記剥離手段は前記円筒部の径方向外側に配置されたシリンダ手段を含み、かつ前記シリンダ手段で前記円筒部を径方向内側に押し込むことにより前記初期状態から前記内側突出状態に弾性変形させるのが好ましい。
前記ケーシングの内周面に装着された弾性変形可能な円筒状のシート部材と、前記ケーシングの内周面に沿って延びる初期状態から前記シート部材の少なくとも一部が前記初期状態よりも径方向外側に突出した外側突出状態に前記シート部材を弾性変形させることにより前記弁体が回転する際のトルクを低減するトルク低減手段とを備えるのが好適である。
前記トルク低減手段は、前記ケーシングの内周面に形成された凹所に付設され前記シート部材の外周面の少なくとも一部に接続された1個以上の中空のバックアップチューブと、前記バックアップチューブに接続された吸引源とを含み、かつ前記吸引源で前記バックアップチューブ内を減圧して前記バックアップチューブを収縮させることにより前記シート部材を前記初期状態から前記外側突出状態に弾性変形させるのが好都合である。
前記ケーシングには前記シート部材の外周面の少なくとも一部に接触する壁に貫通開口が形成された空気圧調整室が設けられており、前記トルク低減手段は前記空気圧調整室に接続された吸引源を含み、かつ前記吸引源で前記空気圧調整室内を減圧することにより前記貫通開口を介して前記シート部材を前記初期状態から前記外側突出状態に弾性変形させるのが好ましい。
前記トルク低減手段は前記シート部材の径方向外側に配置されたシリンダ手段を含み、かつ前記シリンダ手段で前記シート部材を径方向外側に引き込むことにより前記初期状態から前記外側突出状態に弾性変形させるのが好適である。
前記弁体は前記アクチュエータによって往復揺動された際に弾性変形する材質から形成されているのが好都合である。前記弁体を振動させるバイブレータを備えるのが好適である。
また、上記課題を解決するために本発明の第の局面が提供するのは以下の粉体排出方法である。すなわち、円筒状のケーシングと、前記ケーシングに回転自在に装着され粉体収容容器の排出口を開閉するための弁体と、前記ケーシングの内周面に沿って上下方向に延びる円筒部を有し前記ケーシングの内周面に装着された弾性変形可能な円筒状のシート部材とを備えるバタフライバルブが排出口に装着された粉体収容容器から粉体を排出する粉体排出方法であって、粉体収容容器の排出口を閉塞する閉塞位置から第1の開度だけ前記弁体を回転させて排出口を開放する排出口開放工程と、前記第1の開度よりも小さい第2の開度または前記第1の開度よりも大きい第3の開度と前記第1の開度との間で前記弁体を往復揺動させる弁体揺動工程と、排出口が開放されている状態において、前記ケーシングの内周面に沿って上下方向に延びる初期状態から前記円筒部の一部が前記初期状態よりも径方向内側に突出した内側突出状態に前記円筒部を弾性変形させることにより前記円筒部の内周面に付着した粉体を剥離させる剥離工程とを含む粉体排出方法である。
記弁体揺動工程を実施する際は、前記ケーシングの内周面に沿って延びる初期状態から前記シート部材の少なくとも一部が前記初期状態よりも径方向外側に突出しした外側突出状態に前記シート部材を弾性変形させることにより前記弁体が回転する際のトルクを低減するのが好適である。
本発明においては、第1の開度と第1の開度よりも小さい第2の開度との間で弁体を往復揺動させ、あるいは第1の開度と第1の開度よりも大きい第3の開度との間で弁体を往復揺動させることによって、粉体収容容器内の粉体に弁体から衝撃を加え、粉体の凝集や圧密等の発生を抑制しつつ粉体収容容器からの粉体の排出を促進するので、幅広い種類の粉体の排出が可能となる。
本発明に従って構成されたバタフライバルブの平面図、(b)(a)に示すバタフライバルブの正面図、(c)(a)におけるA−A線断面図。 支持台に支持されたアクチュエータと回転軸とがカップリングを介して接続されている場合の正面図。 (a)図1に示すシート部材の一部が径方向内側に突出した状態を示す断面図、(b)図1に示すシート部材の一部が径方向外側に突出した状態を示す断面図。 図1に示すバタフライバルブが粉体収容容器の排出口に接続された状態を示す正面図。 (a)第1の開度と第2の開度との間で弁体が往復揺動している状態を示す断面模式図、(b)第1の開度と第3の開度との間で弁体が往復揺動している状態を示す断面模式図。 (a)図1に示すバタフライバルブに排出促進片が付設された場合の平面図、(b)(a)におけるB−B線断面図、(c)(a)におけるC−C線断面図。 (a)図1に示すバタフライバルブに他の排出促進片が付設された場合の図6(b)に相当する断面図、(b)(a)におけるD−D線断面図。 図1に示すバタフライバルブにバイブレータが付設された場合の平面図。 (a)本発明に従って構成されたバタフライバルブの第2の実施形態を示す平面図、(b)(a)におけるE−E線断面図。 (a)図9に示すケーシングの平面図、(b)(a)に示すケーシングの正面図。 図9に示すシート部材の一部が径方向内側に突出した状態を示す断面図。 図9に示すシート部材の一部が径方向外側に突出した状態を示す断面図。 (a)本発明に従って構成されたバタフライバルブの第3の実施形態を示す平面図、(b)(a)におけるF−F線断面図。 図13に示すシート部材の一部が径方向内側に突出した状態を示す断面図。 図13に示すシート部材の一部が径方向外側に突出した状態を示す断面図。 第3の実施形態のバタフライバルブの変形例の正面図。 排出実験で用いた排出装置の構成図。 (a)排出実験1(実施例)を実施している状態を示すバタフライバルブの断面模式図、(b)排出実験2(比較例)を実施している状態を示すバタフライバルブの断面模式図。 (a)排出実験1における条件A〜Dの結果を示すグラフ、(b)排出実験1における条件E〜Jの結果を示すグラフ。 排出実験2の結果を示すグラフ。
以下、本発明に従って構成されたバタフライバルブおよび粉体排出方法の好適実施形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明に従って構成されたバタフライバルブの第1の実施形態について図1ないし図8を参照しつつ説明する。図1に全体を符号2で示すバタフライバルブは、円筒状のケーシング4と、ケーシング4に回転自在に装着され、ケーシング4の径方向内側に規定される粉体通路を開閉するための円板状の弁体6と、弁体6を回転および往復揺動させるアクチュエータ8とを備える。
ケーシング4は、鋼材等の適宜の金属材料から形成され得る。第1の実施形態では図1(c)に示すとおり、ケーシング4の内周面の上下方向中間部には、径方向内側に没入して周方向に延びる一対の弧状凹所10が形成されている。また、第1の実施形態のケーシング4には、弾性変形可能な材質(たとえばシリコンゴム)から形成されたシート部材12が装着されている。このシート部材12は、ケーシング4の内周面に沿って上下方向に延びる円筒部14と、円筒部14の上端から径方向外側に延びる上側環状部16と、円筒部14の下端から径方向外側に延びる下側環状部18とを有する。円筒部14の外周面はケーシング4の内周面に密着し、上側環状部16の下面はケーシング4の上面に密着し、下側環状部18の上面はケーシング4の下面に密着している。第1の実施形態のバタフライバルブ2においては、円筒部14の内周面によって粉体通路20が規定されている。また、シート部材12の上側環状部16および下側環状部18は、バタフライバルブ2の上側および下側に粉体収容容器やシュート部材等が接続された際に、接続箇所から外部へと粉体が漏れるのを防止するパッキンとして機能する。
円板状の弁体6は、鋼材等の適宜の金属材料またはウレタンゴム等の適宜の合成ゴム材料から形成され得る。弁体6の周縁には、互いに対向する位置から径方向外側に延びる一対の金属製の回転軸22が付設されており、弁体6は各回転軸22を介してケーシング4に回転自在に装着されている。そして、第1の実施形態のバタフライバルブ2においては、粉体通路20を閉塞する閉塞位置(図1(c)に示す位置)に弁体6が位置づけられた際に、弁体6の周縁とシート部材12の円筒部14の内周面とが密着して上方から下方への粉体の通過を遮断するようになっている。
第1の実施形態のアクチュエータ8は、弁体6の一方の回転軸22に接続された電動モータから構成されている。アクチュエータ8を構成する電動モータとしては、公知のサーボモータや、減速機構を介することなく被回転体(第1の実施形態では弁体6の一方の回転軸22)に回転を直接的に伝達するダイレクトドライブモータを用いることができる。なお、図1には、アクチュエータ8としてのモータと一方の回転軸22とが直結されていると共に、ブラケット24を介してケーシング4にアクチュエータ8が支持されている例を示しているが、図2に示すとおり、アクチュエータ8としてのモータと一方の回転軸22とがカップリング26を介して連結されていると共に、アクチュエータ8が適宜の支持台28に支持されていてもよい。
そして、アクチュエータ8においては、粉体通路20を閉塞する閉塞位置から第1の開度(たとえば10度)だけ弁体6を回転させて粉体通路20を開放する。また、アクチュエータ8は、第1の開度と、第1の開度よりも小さい第2の開度(たとえば5度)との間で弁体6を往復揺動させ、あるいは、第1の開度と、第1の開度よりも大きい第3の開度(たとえば15度)との間で弁体6を往復揺動させるようになっている。なお、第1の開度、第2の開度および第3の開度は任意であり、第2の開度は0度(粉体通路20を閉塞する閉塞位置)を含む。
また、第1の実施形態のバタフライバルブ2は、ケーシング4の内周面に沿って延びる初期状態から、シート部材12の円筒部14の少なくとも一部が初期状態よりも径方向内側に突出した内側突出状態にシート部材12を弾性変形させることにより、シート部材12の内周面に付着した粉体を剥離させる剥離手段30を備えている。
図1に示すとおり、剥離手段30は、ケーシング4の一対の弧状凹所10に付設された一対の中空のバックアップチューブ32と、各バックアップチューブ32に管路34によって接続された圧空源36とを含む。バックアップチューブ32は、弾性変形可能な適宜の合成ゴムから形成されており、シート部材12の円筒部14の外周面の上下方向中間部に接触している。なお、バックアップチューブ32の個数は任意であり、1個でもよく、あるいは3個以上であってもよい。
そして、剥離手段30においては、圧空源36でバックアップチューブ32内を加圧してバックアップチューブ32を膨張させることにより、シート部材12を初期状態(図1(c)に示す状態)から内側突出状態(図3(a)に示す状態)に弾性変形させる。これによって、シート部材12の円筒部14の内周面に付着した粉体が剥離する。
また、第1の実施形態のバタフライバルブ2は、初期状態から、シート部材12の円筒部14の少なくとも一部が初期状態よりも径方向外側に突出した外側突出状態にシート部材12を弾性変形させることにより、弁体6が回転する際のトルクを低減するトルク低減手段38を備えている。
第1の実施形態のトルク低減手段38は、上記一対のバクアップチューブ32と、各バックアップチューブ32に接続された吸引源40とを含む。バックアップチューブ32がトルク低減手段38の構成要素である場合には、バックアップチューブ32の外周面の一部とシート部材12の外周面の一部とが接着剤等によって接続される。また、第1の実施形態では、管路34と、管路34から分岐する分岐管路42とを介してバックアップチューブ32と吸引源40とが接続されている。
そして、トルク低減手段38においては、吸引源40でバックアップチューブ32内を減圧してバックアップチューブ32を収縮させることにより、シート部材12を初期状態から外側突出状態(図3(b)に示す状態)に弾性変形させる。これによって、弁体6の周縁とシート部材12の円筒部14の内周面との間の摺動抵抗が小さくなり、弁体6が回転する際のトルクが低減されるので、アクチュエータ8の大型化が抑制される。
次に、上述したとおりのバタフライバルブ2を用いて、粉体収容容器から粉体を排出する粉体排出方法について説明する。
図4には、粉体Pが収容されている粉体収容容器44が示されている。この粉体収容容器44は、上下方向に延びる円筒状の胴部46と、胴部46の下端から下方に向かって次第に縮径するコーン部48とを有する。コーン部48の下端には排出口50が形成されており、この排出口50には上述のバタフライバルブ2が装着されている。排出口50とバタフライバルブ2との接続には、ボルトを用いてもよく、あるいはヘルールクランプを用いてもよい。
粉体収容容器44から粉体Pを排出する際は、まず、粉体収容容器44の排出口50を閉塞する閉塞位置から第1の開度だけ弁体6をアクチュエータ8によって回転させて、排出口50を開放する排出口開放工程を実施する。
排出口開放工程を実施した後、図5に示すとおり、第1の開度よりも小さい第2の開度または第1の開度よりも大きい第3の開度と第1の開度との間で弁体6をアクチュエータ8によって往復揺動させる弁体揺動工程を実施する。図5(a)には、一点鎖線で示されている閉塞位置から第1の開度θ1まで弁体6を回転させた後、第1の開度θ1と第2の開度θ2(θ2<θ1)との間で弁体6を往復揺動させている状態の模式図が示されており、図5(b)には、閉塞位置から第1の開度θ1まで弁体6を回転させた後、第1の開度θ1と第3の開度θ3(θ3>θ1)との間で弁体6を往復揺動させている状態の模式図が示されている。弁体揺動工程を実施することにより、粉体収容容器44の排出口50付近の粉体Pに弁体6から衝撃を加え、粉体Pの凝集や圧密等の発生を抑制しつつ粉体収容容器44からの粉体Pの排出を促進することができる。したがって、図示の実施形態の粉体排出方法においては、幅広い粉体の排出が可能となると共に、粉体の排出が停滞することなく定量的な粉体の排出が可能となる。
また、弁体6がアクチュエータ8によって往復揺動された際に弾性変形する材質(たとえばウレタンゴム)から形成されている場合には、弁体6の往復揺動のほか、弁体6の弾性変形(回転軸22を中心とした弁体6のしなり)によっても粉体Pに衝撃を加えることができ、粉体Pの排出を一層促進することができる。
上述の排出口開放工程や弁体揺動工程を実施する際は、シート部材12を初期状態から外側突出状態に弾性変形させることにより弁体6が回転する際のトルクを低減するのが好ましい。第1の実施形態では図3(b)に示すとおり、吸引源40を作動させてバックアップチューブ32を収縮させることにより、シート部材12を初期状態から外側突出状態に弾性変形させことができる。これによって、弁体6の周縁とシート部材12の円筒部14の内周面との間の摺動抵抗が小さくなり、弁体6が回転する際のトルクを低減することができる。
また、弁体揺動工程を実施する際は、弁体6の揺動範囲を段階的に変更してもよい。たとえば、最初に10度と15度との間で弁体6を往復揺動させ、次いで5度と10度との間で弁体6を往復揺動させた後、0度と5度との間で弁体6を往復揺動させ、弁体6の揺動範囲を3段階で変更するようにしてもよい。これによって、バタフライバルブ2から所定重量の粉体Pを計量容器(図示していない。)等の適宜の容器に排出する場合に、排出時間を短縮しつつ排出重量精度の向上を図ることができる。弁体6の揺動範囲の段階的変更は、上記のような3段階でなくともよく2段階あるいは4段階以上にしてもよく、揺動範囲も5度でなくてもよく任意に設定され得る。
粉体収容容器44から粉体Pを排出した後、バタフライバルブ2のシート部材12の円筒部14の内周面に粉体Pが付着して残存する場合がある。このような場合には、シート部材12を初期状態から内側突出状態に弾性変形させることによりシート部材12の円筒部14の内周面に付着した粉体Pを剥離させる剥離工程を実施するのが好適である。図示の実施形態では図3(a)に示すとおり、弁体6を閉塞位置から適宜の開度まで回転させた状態において、圧空源36を作動させてバックアップチューブ32を膨張させることにより、シート部材12を初期状態から内側突出状態に弾性変形させることができる。これによって、シート部材12円筒部14の内周面に付着した粉体Pを剥離することができる。
また、上述のバタフライバルブ2の弁体6の上面には上方に延びる1個以上の排出促進片が付設されていてもよく、排出促進片が付設された場合のバタフライバルブ2について図6および図7を参照して説明する。
図6に示すバタフライバルブ2の弁体6の上面には、回転軸22同士の間において径方向に間隔をおいて弁体6の上方に延びる3個の排出促進片52a、52b、52cが付設されている。両側の排出促進片52a、52c長さは中央の排出促進片52bの長さよりも短く、各排出促進片52a、52b、52cの先端が弁体6周縁の軌跡から突出しないようになっている。また、図7に示すバタフライバルブ2の弁体6の上面には、弁体6の径方向中心から上方に向かって径方向外側(回転軸22側)に傾斜して延びる一対の排出促進片54が付設されている。そして、図6および図7に示すバタフライバルブ2においては、弁体6が回転または往復揺動した際に弁体6の上方に位置する粉体を排出促進片52a、52b、52c、54で撹拌することができるので、粉体の排出を一層促進することができる。なお、排出促進片52a、52b、52c、54の形状については、円柱状や角柱状、板状等の任意の形状を採用することができる。
さらに、上述のバタフライバルブ2は、弁体6を振動させるバイブレータを備えていてもよく、バイブレータが付設された場合のバタフライバルブ2について図8を参照して説明する。
図8に示すバタフライバルブ2のアクチュエータ8が接続されていない方の回転軸22には、回転軸22を介して弁体6を振動させるエア駆動式のバイブレータ56が付設されている。そして、図8に示すバタフライバルブ2においては、アクチュエータ8で弁体6を往復揺動させて粉体に衝撃を加えると共に、バイブレータ56で弁体6を振動させて粉体を刺激することによって、粉体の排出を一層促進することができ、比較的付着性の高い粉体に対して有効である。
次に、本発明に従って構成されたバタフライバルブの第2の実施形態について図9ないし図12を参照しつつ説明する。なお、第2の実施形態の説明では、第1の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付しその説明を省略する。
図9に全体を符号60で示すバタフライバルブは、円筒状のケーシング62と、ケーシング62に回転自在に装着され、ケーシング62の径方向内側に規定される粉体通路20を開閉するための円板状の弁体6と、弁体6を回転および往復揺動させるアクチュエータとを備える。なお、図9にはアクチュエータを図示していないが、第2の実施形態のアクチュエータは第1の実施形態のアクチュエータ8と同一でよい。
図9および図10に示すとおり、鋼材等の適宜の金属材料から形成され得るケーシング62の内部には一対の弧状の空気圧調整室64が設けられている。空気圧調整室64の内周縁を規定する円筒状の内側壁66には、周方向に延びる弧状の貫通開口68が形成されている。また、ケーシング62にはシート部材12が装着されており、シート部材12の円筒部14の外周面はケーシング62の内側壁66に密着し、上側環状部16の下面はケーシング62の上面に密着し、下側環状部18の上面はケーシング62の下面に密着している。
第2の実施形態における剥離手段について説明する。図9に符号70で示す剥離手段は空気圧調整室64に管路34によって接続された圧空源36を含む。そして、剥離手段70においては、図11に示すとおり、圧空源36で空気圧調整室64内を加圧することにより、内側壁66の貫通開口68を介してシート部材12を初期状態から内側突出状態に弾性変形させる。これによって、シート部材12の円筒部14の内周面に付着した粉体Pが剥離する。
第2の実施形態におけるトルク低減手段について説明する。図9に符号72で示すトルク低減手段は空気圧調整室64に接続された吸引源40を含む。空気圧調整室64と吸引源40とは、管路34および分岐管路42を介して接続されている。そして、トルク低減手段72においては、図12に示すとおり、吸引源40で空気圧調整室64内を減圧することにより、シート部材12を初期状態から外側突出状態に弾性変形させる。これによって、弁体6の周縁とシート部材12の円筒部14の内周面との間の摺動抵抗が小さくなり、弁体6が回転する際のトルクが低減する。
次に、本発明に従って構成されたバタフライバルブの第3の実施形態について図13ないし図15を参照しつつ説明する。なお、第3の実施形態の説明においても、第1の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付しその説明を省略する。
図13に示すとおり、バタフライバルブ80のケーシング4には、径方向に沿って延びる複数(第3の実施形態では6個)のシリンダ手段82が周方向に間隔を置いて装着されており、複数のシリンダ手段82はシート部材12の径方向外側に配置されている。シリンダ手段82はエア駆動式でも電気駆動式でもよい。
そして、第3の実施形態においては、図14に示すとおり、シリンダ手段82のロッド84を伸長させ、バックアップチューブ32を介してシート部材12を径方向内側に押し込むことにより、シート部材12を初期状態から内側突出状態に弾性変形させる。これによって、シート部材12の円筒部14の内周面に付着した粉体Pが剥離する。なお、シリンダ手段82が剥離手段として機能する場合には、シート部材12とバックアップチューブ32とは接続されていなくてもよく、また、バックアップチューブ32の内面32aとシリンダ手段82のロッド84の先端部とが接続されていなくてもよい。
また、第3の実施形態においては、図15に示すとおり、シリンダ手段82のロッド84を収縮させ、バックアップチューブ32を介してシート部材12を径方向外側に引き込む込むことにより、シート部材12を初期状態から外側突出状態に弾性変形させる。これによって、弁体6の周縁とシート部材12の円筒部14の内周面との間の摺動抵抗が小さくなり、弁体6が回転する際のトルクが低減する。なお、シリンダ手段82がトルク低減手段として機能する場合には、シート部材12とバックアップチューブ32とが接着剤等を介して接続され、かつバックアップチューブ32の径方向内側壁の内面32aとシリンダ手段82のロッド84の先端部とが接続されることとなる。
なお、第2および第3の実施形態においても、弁体6の上面から上方に延びる上述の排出促進片52a、52b、52c、54や、弁体6を振動させる上述のバイブレータ56が付設されていてもよい。また、第3の実施形態では、バックアップチューブ32を介してシート部材12を変形させるシリンダ手段82がバタフライバルブ80に装着されている例を説明したが、シート部材12を変形させるシリンダ手段はバタフライバルブに装着されておらず、バタフライバルブとは別個に設けられていてもよく、これについて図16を参照して説明する。
図16には、粉体が収容された移動容器90が示されている。フォークリフト等の適宜の移動手段(図示していない。)によって移動される移動容器90は、上下方向に延びる円筒状の胴部92と、胴部92の下端から下方に向かって次第に縮径するコーン部94と、コーン部94の上端側外面から下方に延びる複数の脚部材96とを備える。コーン部94の下端には排出口98が形成されている。また、脚部材96には、移動容器90の径方向に沿って延びる複数(図16に示す例では一対)の棒部材100が軸受部材102を介して径方向に移動自在に装着されている。
バタフライバルブ104は移動容器90の排出口98に接続されており、バタフライバルブ104のケーシング106には、径方向に沿って延びる複数(図16に示す例では一対)のプランジャ108が径方向に移動自在に装着されている。プランジャ108の径方向内側端部はバックアップチューブ32に接触ないし近接し、プランジャ108の径方向外側端部は棒部材100の径方向内側端部に接触ないし近接している。
そして、図16に示す変形例においては、縦方向に延びる中央の一点鎖線よりも右側の右側半部に示すとおり、適宜のブラケット110を介して固定されたエア駆動または電気駆動のシリンダ手段112によって棒部材100を径方向内側に押し込むと、棒部材100によってプランジャ108が径方向内側に押し込まれることになる。そうすると、径方向内側に押し込まれたプランジャ108によって、バックアップチューブ32を介してシート部材12が初期状態から内側突出状態に弾性変形するので、シート部材12の円筒部14の内周面に付着した粉体Pが剥離する。なお、シリンダ手段112による棒部材100の押し込みを解除すると、適宜のばね部材(図示していない。)の付勢力によって、プランジャ108および棒部材100が図16の左側半部に示す初期位置に移動し、シート部材12が内側突出状態から初期状態に戻ることになる。
本発明者らは、以下のとおりの粉体排出装置を用いて、バタフライバルブの弁体を往復揺動させて粉体を排出する排出実験1(実施例:本発明のバタフライバルブを用いた排出方法に関する排出実験)と、所定開度に保持した弁体を振動させて粉体を排出する排出実験2(比較例:従来の振動バタフライバルブを用いた排出方法に関する排出実験)とを行った。
図17に示すとおり、排出実験1および2で用いた粉体排出装置120は、下端に排出口122が形成された容量400Lの第1の容器124と、上端部が第1の容器124の排出口122に接続されたバタフライバルブ126と、バタフライバルブ126の下端部に接続されたフレキシブルシュート128と、フレキシブルシュート128の下方に配置された第2の容器130と、第2の容器130に収容された粉体Pの重量を計測する計量器132とを備える。
図18に示すとおり、バタフライバルブ126は、円筒状のケーシング134と、ケーシング134に回転自在に装着されケーシング134の径方向内側に規定される粉体通路136を開閉するための円板状の弁体138と、弁体138の周縁から突出する一対の回転軸140と、回転軸140の一方に接続され弁体138を回転および往復揺動させるアクチュエータとしてのダイレクトドライブモータ142(図17参照。株式会社アイエイアイ製、型式「DDA−LH18CP−AI−600−360」)と、回転軸140の他方に接続されたエア駆動式ピストンバイブレータ144(図17参照。ドイツ国Netter社製、型式「NTS120HF」)とを含む。
図18に示すとおり、バタフライバルブ126のケーシング134の上下方向中間部の内周面には周方向に延びる弧状凹所146が形成されており、この弧状凹所146には環状のシリコンゴム製シート部材148が付設されている。バタフライバルブ126の口径は150Aであり、ケーシング134、弁体138および回転軸140の材質はステンレス鋼(SUS304)であり、粉体Pが接触する部分(ケーシング134の内周面、弁体138の上面および下面、ケーシング134の内側に位置する回転軸140)には300番のバフ研磨が施されている。
排出実験1および2で用いた粉体Pはコーヒー豆粉砕品であり、このコーヒー豆粉砕品の特性値は以下のとおりである。
粒度分布(目開きが異なる複数のふるいを用いて測定した。)
粒度(μm) 割合(重量%)
>2000 : 1.02
≦2000 >1000 : 32.39
≦1000 >600 : 44.39
≦600 >500 : 4.00
≦500 >300 : 8.76
≦300 >250 : 4.67
≦250 >150 : 3.91
≦150 >106 : 0.34
≦106 : 0.52
平均粒径 : 850.5μm
安息角 : 48.1度
かさ密度
ゆるめ : 0.336g/cc
固め : 0.403g/cc
圧縮度 : 16.6%
スパチュラ角
衝撃前 : 66.2度
衝撃後 : 46.3度
平均値 : 56.3度
凝集度 : 98.9%
崩潰角 : 28.6度
差角 : 19.5度
分散度 : 36.3%
排出実験1では、第1の容器124に粉体Pとして上記コーヒー豆粉砕品を投入した後、図18(a)に示すようにダイレクトドライブモータ142で弁体138を最大速度1440度/秒で往復揺動させて第1の容器124から第2の容器130に粉体Pを排出し、粉体Pの累積排出重量の時間変化を測定した。また、排出実験1では、弁体138の揺動範囲を以下の条件A〜Jに設定し、設定した条件ごとに粉体Pの累積排出重量の時間変化を測定した。なお、排出実験1では、エア駆動式ピストンバイブレータ144は作動させていない。
排出実験1の結果は、図19(a)および図19(b)に示すとおりであり、条件A〜Jのすべてにおいて粉体Pの累積排出重量が時間にほぼ比例して増大し、定量的に粉体Pが排出された。また、条件A〜Jごとの粉体Pの排出能力は以下のとおりである。
弁体の揺動範囲(度) 粉体の排出能力(kg/h)
A:3〜7 0.43
B:4〜8 1.5
C:5〜9 6.3
D:8〜12 22.7
E:10〜14 52.5
F:15〜19 110
G:20〜24 278
H:23〜27 381
I:25〜29 460
J:27〜31 577
排出実験2では、第1の容器124に粉体Pとして上記コーヒー豆粉砕品を投入した後、ダイレクトドライブモータ142で弁体138を閉塞位置から所定開度まで回転させると共に所定開度で弁体138を保持し、0.4MPaの圧空でエア駆動式ピストンバイブレータ144を作動させて弁体138を振動させながら、第1の容器124から第2の容器130に粉体Pを排出し、粉体Pの累積排出重量の時間変化を測定した。排出実験2では、弁体138の開度を以下の条件α〜γに設定し、設定した条件ごとに粉体Pの累積排出重量の時間変化を測定した。なお、排出実験2では、弁体138を所定開度まで回転させた後、ダイレクトドライブモータ142の作動を停止しており、粉体Pを排出している際に弁体138の開度は一定であって弁体138の往復揺動は行っていない。
排出実験2の結果は、図20に示すとおりであり、各条件α〜γにおいて、粉体Pの排出を開始してから1分程度は粉体Pの累積排出重量が時間に比例して増大したが、時間の経過と共に第1の容器124から排出される粉体Pの重量が減少した。また、条件α〜γにおける粉体Pの当初排出能力(排出開始から1分程度経過するまでの間の排出能力)は以下のとおりである。
弁体の開度(度) 粉体の当初排出能力(kg/h)
α:10 4
β:12 17.5
γ:14 24.9
排出実験2では、弁体138の振動によって第1の容器124に収容されている粉体Pの凝集や圧密等が生じて、粉体Pの排出重量が減少したと考えられる。このように所定開度に保持した弁体138を振動させながら粉体Pを排出すると時間の経過と共に排出重量が減少してしまうような粉体Pであっても、排出実験1では、弁体138を往復揺動させながら粉体Pを排出することにより、時間が経過しても粉体Pが排出される重量は大きく変化せずほぼ定量的に粉体Pが排出された。すなわち、従来の振動バタフライバルブでは粉体収容容器からの排出が困難な粉体Pであっても、本発明のバタフライバルブを用いることによって、粉体収容容器から定量的に粉体Pを排出可能であることを排出実験1および2から確認することができた。
また、排出実験1の弁体138の揺動範囲の最大値と、排出実験2の弁体138の開度とがほぼ同一である場合のそれぞれの排出能力を比較すると、排出実験1における弁体138の揺動範囲が5〜9度、8〜12度、10〜14度であるときの排出能力はそれぞれ6.3kg/h、22.7kg/h、52.5kg/hであるのに対し、排出実験2における弁体138の開度が10度、12度、14度であるときの当初排出能力はそれぞれ4kg/h、17.5kg/h、24.9kg/hであり、弁体138を揺動させる場合の揺動範囲の最大値と、弁体138を振動させる場合の弁体138の開度が同程度の場合、従来の振動バタフライバルブよりも本発明のバタフライバルブの方が高い排出能力を示すことを確認することができた。
なお、排出実験1および2において騒音を計測したところ、排出実験1における騒音は51dBであり、排出実験2における騒音は82dBであり、排出実験1においてドライブモータ142で弁体138を往復揺動させる際の騒音よりも、排出実験2においてエア駆動式ピストンバイブレータ144を作動させる際の騒音の方が大きかった。すなわち、従来の振動バタフライバルブよりも本発明のバタフライバルブの方が低騒音であることを確認することができた。
ところで、上述の粉体排出装置120のような構成を備える粉体排出装置が医薬品の粉体や食品の粉体を扱う工場で使用される場合がある。医薬品の粉体や食品の粉体を扱う工場では、粉体排出装置の清掃が適宜行われるところ、上述の粉体排出装置120では、バタフライバルブ126の弁体138を回転および往復揺動させるダイレクトドライブモータ142が粉体通路136の外部に配置されているので、粉体排出装置120の分解清掃が比較的容易である。一方、バタフライバルブ126に代えて公知のコーンバルブを有する粉体排出装置の場合には、コーンバルブの上方または下方に配置されるコーンバルブ作動機構が第1の容器124の内部やフレキシブルシュート128の内部に位置することになるので、粉体排出装置の分解清掃が比較的困難である。
なお、上述の実施形態および実施例においては、ケーシングと弁体とアクチュエータとが一体となっているバタフライバルブについて説明したが、ケーシングと弁体とが粉体収容移動容器に装着されていると共に、粉体収容移動容器内の粉体が排出される排出ステーションに、弁体を回転および往復揺動させるアクチュエータと、アクチュエータを弁体の回転軸に着脱するための着脱機構とが設けられていてもよい。このような形態については、たとえば特許第5784945号公報に記載の形態を用いることができる。
2:バタフライバルブ(第1の実施形態)
4:ケーシング
6:弁体
8:アクチュエータ
10:弧状凹所
12:シート部材
20:粉体通路
30:剥離手段
32:バックアップチューブ
36:圧空源
38:トルク低減手段
40:吸引源
44:粉体収容容器
52a、52b、52c、54:排出促進片
56:バイブレータ
60:バタフライバルブ(第2の実施形態)
62:ケーシング
64:空気圧調整室
68:貫通開口
70:剥離手段
72:トルク低減手段
80:バタフライバルブ(第3の実施形態)
82:シリンダ手段
P:粉体

Claims (13)

  1. 粉体収容容器から粉体を排出するためのバタフライバルブであって、
    円筒状のケーシングと、
    前記ケーシングに回転自在に装着され前記ケーシングの径方向内側に規定される粉体通路を開閉するための円板状の弁体と、
    前記粉体通路を閉塞する閉塞位置から第1の開度だけ前記弁体を回転させて前記粉体通路を開放すると共に、前記第1の開度よりも小さい第2の開度または前記第1の開度よりも大きい第3の開度と前記第1の開度との間で前記弁体を往復揺動させるアクチュエータとを備え
    前記弁体の上面には上方に延びる1個以上の排出促進片が付設されているバタフライバルブ。
  2. 粉体収容容器から粉体を排出するためのバタフライバルブであって、
    円筒状のケーシングと、
    前記ケーシングに回転自在に装着され前記ケーシングの径方向内側に規定される粉体通路を開閉するための円板状の弁体と、
    前記粉体通路を閉塞する閉塞位置から第1の開度だけ前記弁体を回転させて前記粉体通路を開放すると共に、前記第1の開度よりも小さい第2の開度または前記第1の開度よりも大きい第3の開度と前記第1の開度との間で前記弁体を往復揺動させるアクチュエータと、
    前記ケーシングの内周面に沿って上下方向に延びる円筒部を有し、前記ケーシングの内周面に装着された弾性変形可能な円筒状のシート部材と、
    前記粉体通路が開放されている状態において、前記ケーシングの内周面に沿って上下方向に延びる初期状態から前記円筒部の一部が前記初期状態よりも径方向内側に突出した内側突出状態に前記円筒部を弾性変形させることにより前記円筒部の内周面に付着した粉体を剥離させる剥離手段とを備えるバタフライバルブ。
  3. 前記剥離手段は、前記ケーシングの内周面に形成された凹所に付設され前記円筒部の外周面の一部に接触する1個以上の中空のバックアップチューブと、前記バックアップチューブに接続された圧空源とを含み、かつ前記圧空源で前記バックアップチューブ内を加圧して前記バックアップチューブを膨張させることにより前記円筒部を前記初期状態から前記内側突出状態に弾性変形させる、請求項2に記載のバタフライバルブ。
  4. 前記ケーシングには前記円筒部の外周面の少なくとも一部に接触する壁に貫通開口が形成された空気圧調整室が設けられており、
    前記剥離手段は前記空気圧調整室に接続された圧空源を含み、かつ前記圧空源で前記空気圧調整室内を加圧することにより前記貫通開口を介して前記円筒部を前記初期状態から前記内側突出状態に弾性変形させる、請求項2に記載のバタフライバルブ。
  5. 前記剥離手段は前記円筒部の径方向外側に配置されたシリンダ手段を含み、かつ前記シリンダ手段で前記円筒部を径方向内側に押し込むことにより前記初期状態から前記内側突出状態に弾性変形させる、請求項2に記載のバタフライバルブ。
  6. 前記ケーシングの内周面に装着された弾性変形可能な円筒状のシート部材と、
    前記ケーシングの内周面に沿って延びる初期状態から前記シート部材の少なくとも一部が前記初期状態よりも径方向外側に突出した外側突出状態に前記シート部材を弾性変形させることにより前記弁体が回転する際のトルクを低減するトルク低減手段とを備える、請求項1に記載のバタフライバルブ。
  7. 前記トルク低減手段は、前記ケーシングの内周面に形成された凹所に付設され前記シート部材の外周面の少なくとも一部に接続された1個以上の中空のバックアップチューブと、前記バックアップチューブに接続された吸引源とを含み、かつ前記吸引源で前記バックアップチューブ内を減圧して前記バックアップチューブを収縮させることにより前記シート部材を前記初期状態から前記外側突出状態に弾性変形させる、請求項6に記載のバタフライバルブ。
  8. 前記ケーシングには前記シート部材の外周面の少なくとも一部に接触する壁に貫通開口が形成された空気圧調整室が設けられており、
    前記トルク低減手段は前記空気圧調整室に接続された吸引源を含み、かつ前記吸引源で前記空気圧調整室内を減圧することにより前記貫通開口を介して前記シート部材を前記初期状態から前記外側突出状態に弾性変形させる、請求項6に記載のバタフライバルブ。
  9. 前記トルク低減手段は前記シート部材の径方向外側に配置されたシリンダ手段を含み、かつ前記シリンダ手段で前記シート部材を径方向外側に引き込むことにより前記初期状態から前記外側突出状態に弾性変形させる、請求項6に記載のバタフライバルブ。
  10. 前記弁体は前記アクチュエータによって往復揺動された際に弾性変形する材質から形成されている、請求項1から9までのいずれかに記載のバタフライバルブ。
  11. 前記弁体を振動させるバイブレータを備える、請求項1から10までのいずれかに記載のバタフライバルブ。
  12. 円筒状のケーシングと、前記ケーシングに回転自在に装着され粉体収容容器の排出口を開閉するための弁体と、前記ケーシングの内周面に沿って上下方向に延びる円筒部を有し前記ケーシングの内周面に装着された弾性変形可能な円筒状のシート部材とを備えるバタフライバルブが排出口に装着された粉体収容容器から粉体を排出する粉体排出方法であって、
    粉体収容容器の排出口を閉塞する閉塞位置から第1の開度だけ前記弁体を回転させて排出口を開放する排出口開放工程と、
    前記第1の開度よりも小さい第2の開度または前記第1の開度よりも大きい第3の開度と前記第1の開度との間で前記弁体を往復揺動させる弁体揺動工程と
    排出口が開放されている状態において、前記ケーシングの内周面に沿って上下方向に延びる初期状態から前記円筒部の一部が前記初期状態よりも径方向内側に突出した内側突出状態に前記円筒部を弾性変形させることにより前記円筒部の内周面に付着した粉体を剥離させる剥離工程とを含む粉体排出方法。
  13. 記弁体揺動工程を実施する際は、前記ケーシングの内周面に沿って延びる初期状態から前記シート部材の少なくとも一部が前記初期状態よりも径方向外側に突出しした外側突出状態に前記シート部材を弾性変形させることにより前記弁体が回転する際のトルクを低減する、請求項12に記載の粉体排出方法。
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