JP6767848B2 - 水溶性ポリマー膜付基板の製造方法、転写用マスクの製造方法、および半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
基板の主表面上にレジスト膜と水溶性ポリマー膜をこの順に備える水溶性ポリマー膜付基板の製造方法であって、
前記レジスト膜が主表面上に設けられた基板を準備する工程と、
前記レジスト膜の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液を供給し、前記基板の回転速度を上げて前記第1の水溶液をレジスト膜の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜を形成する第1の液膜形成工程と、
前記第1の水溶液の液膜の表面に水溶性ポリマーを含有する第2の水溶液を供給して前記第2の水溶液をレジスト膜上の全面に拡げ、前記第1の水溶液の液膜の上に前記第2の水溶液の液膜を形成する第2の液膜形成工程と、
前記基板を回転させて前記第1の水溶液の液膜および第2の水溶液の液膜を乾燥させ、前記レジスト膜の表面に接して前記水溶性ポリマー膜を形成する膜形成工程と
を備える
ことを特徴とする水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第1の液膜形成工程で前記第1の水溶液の供給を開始してから前記第2の液膜形成工程で第2の水溶液の供給を開始するまでの間、前記第1の水溶液は前記レジスト膜上に連続で供給されている
ことを特徴とする構成1記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第2の水溶液は、有機溶剤の含有量が25重量%以下である
ことを特徴とする構成1または2に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第2の水溶液は、導電性ポリマーを含有している
ことを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第1の水溶液と前記第2の水溶液は同一成分である
ことを特徴とする構成1から4のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げる前の前記基板の回転速度は、300回転/分以下である、または回転が停止している
ことを特徴とする構成1から5のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度は、500回転/分以上である
ことを特徴とする構成1から6のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第2の液膜形成工程は、前記第1の水溶液の液膜を形成したときよりも前記基板の回転速度を下げる、または回転を停止させてから前記第2の水溶液を供給し、さらに前記基板の回転速度を上げて前記第2の水溶液をレジスト膜の表面の全面に拡げる
ことを特徴とする構成1から7のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第2の液膜形成工程で回転速度を下げたときの前記基板の回転速度は、前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度よりも100回転/分以上遅い
ことを特徴とする構成8記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記第2の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度は、500回転/分以上である
ことを特徴とする構成8または9に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記基板の主表面は、矩形状である
ことを特徴とする構成1から10のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
前記基板とレジスト膜との間に金属およびケイ素から選ばれる1以上の元素を含有する材料からなる薄膜が設けられている
ことを特徴とする構成1から11のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
構成12記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法で製造された水溶性ポリマー膜付基板を用いた転写用マスクの製造方法であって、
電子線を用いて前記レジスト膜に転写パターンを描画露光し、現像処理を行って前記レジスト膜に転写パターンを形成する工程と、
前記転写パターンを有するレジスト膜をマスクとするドライエッチングにより、前記薄膜に転写パターンを形成する工程と
を備える
ことを特徴とする転写用マスクの製造方法。
構成13記載の転写用マスクの製造方法により製造された転写用マスクを用い、基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備える
ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
図1は、実施形態に係る水溶性ポリマー膜付基板の製造方法を説明するための断面工程図である。ここで製造方法を説明する水溶性ポリマー膜付基板は、例えば転写用マスクを製造するための水溶性ポリマー膜付マスクブランクであり、または半導体デバイスを製造するための水溶性ポリマー膜付半導体基板である。以下、図1に基づき、一例として、水溶性ポリマー膜付基板の一つである水溶性ポリマー膜付マスクブランクの製造方法に本発明を適用した実施の形態を説明する。
先ず図1Aに示すように、レジスト膜21が主表面上に設けられた基板(レジスト膜付基板)10を準備する。このレジスト膜付基板10は、板状の基板11の上部に、薄膜としてのパターニング材料膜13、ハードマスク膜15がこの順に設けられたものであり、ハードマスク膜15の上部にレジスト膜21が設けられている。各構成要素の詳細は次のようである。
基板11は、ケイ素を含有する材料からなるものが選択される。例えば、例えばバイナリマスク用または位相シフトマスク用のマスクブランクの基板11であれば、ArFエキシマレーザ光(波長:約193nm)のような露光光に対して透過性を有する材料で構成されればよい。このような材料としては、合成石英ガラスが用いられるが、この他にも、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラスなどのガラス材料を用いることができる。特に、合成石英ガラス基板は、ArFエキシマレーザ光、またはそれよりも短波長の領域で透明性が高いので、本発明のマスクブランク10に特に好適に用いることができる。
パターニング材料膜13は、薄膜であって、エッチングによって微細パターンが形成される膜である。このパターニング材料膜13は、マスクブランクの種類に応じた材料を用いて構成された単層または多層構造の膜である。
遮光膜は、バイナリマスクとして使用されるときのマスクパターンの露光転写に用いられる露光光に対して遮光性能(所定以上の光学濃度)を有していれば、公知の組成で構成することができる。具体的には、クロム、タンタル、ルテニウム、タングステン、チタン、ハフニウム、モリブデン、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、パラジウム、ロジウム等の遷移金属単体あるいはその化合物を含む材料で構成されていればよい。たとえば、クロムや、クロムに酸素、窒素、炭素等の元素から選ばれる1種以上の元素を添加したクロム化合物で構成してもよいし、タンタルに、酸素、窒素、ホウ素等の元素から選ばれる1種以上の元素を添加したタンタル化合物で構成してもよい。
光半透過膜は、露光光を、実質的に露光に寄与しない強度(たとえば、露光光に対する透過率が1%〜30%。)で透過させ、この光半透過膜を透過する露光光に対し、その光半透過膜の膜厚と同じ距離だけ空気中を透過した露光光との間で所定の位相差(たとえば、150度〜200度。)を生じさせる機能を有していれば、公知の組成で構成されていればよい。具体的には、遷移金属およびケイ素(遷移金属シリサイドを含む)の化合物を含む材料からなり、これらの遷移金属およびケイ素と、酸素および/または窒素を主たる構成要素とする材料が例示される。遷移金属としては、モリブデン、タンタル、タングステン、チタン、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、クロム等が適用可能である。以上のような光半透過膜は、例えばスパッタ法によって形成することができる。
光吸収膜は、光反射膜上に設けられる膜であり、EUV光を吸収する機能を有する。このような光吸収膜は、例えばタンタル(Ta)単体またはTaを主成分とする材料を好ましく用いることができる。このような光吸収膜の結晶状態は、平滑性、平坦性の点から、アモルファス状または微結晶の構造を有しているものが好ましい。
ハードマスク膜15は、薄膜であって、パターニング材料膜13をエッチングする際のエッチングマスクとして機能する。このようなハードマスク膜15は、パターニング材料膜13をエッチングする際に用いられるエッチャントに対してエッチング耐性を有する材料で構成する。パターニング材料膜13が、ケイ素系材料や遷移金属シリサイド系材料で構成され、フッ素系ガスによるドライエッチングでパターニングされる場合、ハードマスク膜15は、クロムや、クロムに酸素、窒素、炭素等の元素を添加したクロム化合物からなる材料で構成することが好ましい。また、パターニング材料膜13が、クロム系材料で構成され、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスによるドライエッチングでパターニングされる場合、ハードマスク膜15は、ケイ素や、ケイ素に酸素、窒素、炭素等の元素を添加したケイ素化合物からなる材料で構成することが好ましい。なお、ハードマスク膜15は、さらに反射防止機能を有してもよく、これによりパターニング材料膜13上にハードマスク膜15を残した状態の転写用マスクを作製してもよい。
レジスト膜21は、リソグラフィー処理によってパターニングされる膜であり、パターニングされたレジストパターンがハードマスク膜15をエッチングする際のエッチングマスクとなる。このようなレジスト膜21は、微細なレジストパターンの形成が可能であれば、ポジ型であってもネガ型であってもよいが、一例として数十nm程度の微細なパターンの形成が可能なポジ型の化学増幅型レジストが用いられることとする。
レジスト膜付基板10は、基板11とパターニング材料膜13との間に、エッチングストッパー膜を有していてもよい。このエッチングストッパー膜は、パターニング材料膜13をエッチングするエッチャントに対してエッチング耐性を有し、さらにハードマスク膜15を除去する際に同時に除去される材料によって構成されることが好ましい。このようなエッチングストッパー膜は、クロムや、クロムに酸素、窒素、炭素等の元素を添加したクロム化合物からなる材料で構成することが好ましい。
次に図1B〜図1Dを用いて説明するように、レジスト膜21の表面に、水溶性ポリマー膜23を形成する。この水溶性ポリマー膜23は、水溶性ポリマーを含有する水溶液の回転塗布と、回転塗布によって形成した水溶液の液膜の乾燥処理とによって形成される。なお、レジスト膜21の表面への水溶性ポリマーを含有する水溶液の回転塗布は、公知の回転塗布装置の基板保持部(回転ステージ)にレジスト膜付基板10を載置した状態で行う。
先ず図1Bに示す第1の液膜形成工程は、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201を供給し、レジスト膜付基板10の回転速度を上げて第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する工程である。
次に図1Cに示す第2の液膜形成工程は、第1の水溶液の液膜23aの表面に水溶性ポリマーを含有する第2の水溶液202を供給して第2の水溶液202をレジスト膜21上の全面に拡げ、第1の水溶液の液膜23aの上に第2の水溶液202の液膜23bを形成する工程である。
次いで図1Dに示す膜形成工程は、レジスト膜付基板10を回転させて第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成する工程である。
図3は、実施形態に係る水溶性ポリマー膜を形成する工程におけるレジスト膜付基板10の回転速度の変更シーケンスの第2例を示す図である。ここで説明する第2例が、先に図2を用いて説明した第1例と異なるところは、水溶性ポリマー含有を含有する水溶液を回転塗布する際の回転速度の設定にある。以下、先の図1B〜図1Dと共に図3を用い、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマー膜23を形成する手順の第2例を説明する。なお、回転塗布に用いる水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202、さらにはこれらの水溶液の供給位置は、第1例と同様であるため以下においての重複する説明は省略する。
先ず図1Bに示す第1の液膜形成工程は、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201を供給し、レジスト膜付基板10の回転速度を上げて第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する工程である。この工程は、第1例と同様に実施する。
次に図1Cに示す第2の液膜形成工程は、第1の水溶液の液膜23aの表面に水溶性ポリマーを含有する第2の水溶液202を供給して第2の水溶液202をレジスト膜21上の全面に拡げ、第1の水溶液の液膜23aの上に第2の水溶液の液膜23bを形成する工程である。
次いで図1Dに示す膜形成工程は、レジスト膜付基板10を回転させて第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成する工程である。
図4は、実施形態に係る転写用マスクの製造方法を説明するための断面工程図である。この図に示す転写用マスクの製造方法は、図1を用いて説明した水溶性ポリマー膜付基板の製造方法によって得られたマスクブランクを用いた製造方法である。以下に、図4に基づき、転写用マスクの製造方法を説明する。なお、図4においては、図1を用いて説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
先ず、図4Aに示すように、マスクブランクとしての水溶性ポリマー膜付基板1のレジスト膜21に対してパターン露光を行う。ここでは、電子線を用いた露光描画により、水溶性ポリマー膜23の下層のレジスト膜21に対し、パターニング材料膜13に形成すべき転写パターンを描画する。
次に図4Dに示すように、ハードマスクパターン15aをマスクとしたエッチングにより、パターニング材料膜13に転写パターン13aaを形成する。このエッチングにおいては、パターニング材料膜13を構成する材料によって適切なエッチングガスを用いたドライエッチングを行う。このドライエッチングは、ハードマスクパターン15aを形成する際のエッチングに引き続き減圧処理室内において実施する。
実施形態に係る半導体デバイスの製造方法は、先に説明した転写用マスクの製造方法によって製造された転写用マスク1aを用い、基板上のレジスト膜に対して転写パターンを露光転写することを特徴としている。このような半導体デバイスの製造方法は、次のように行う。
以上説明した実施形態によれば、図1を用いて説明したマスクブランクなどの水溶性ポリマー膜付基板1の製造において、レジスト膜付基板10の回転速度を適切なシーケンスで変更した回転塗布を実施することにより、以降の実施例で示すように、レジスト膜21上に水溶性ポリマー膜23をムラ無く形成することが可能となる。したがって、レジスト膜21に対するリソグラフィーの安定性を確保することができ、形状精度の良好なレジストパターンを形成し、さらにこれをマスクとして形状精度良好に薄膜のパターンエッチングを実施することが可能になる。
先ず、下記実施例1〜6および比較例1〜4の手順で、水溶性ポリマー膜付基板としてバイナリマスク用のマスクブランクを作製した。
先ず図1を参照し、主表面の寸法が約152mm×約152mmで、厚さが約6.35mmの合成石英ガラスからなる透光性基板を基板11として準備した。この透光性基板は、端面および主表面を所定の表面粗さ以下(二乗平均平方根粗さRqで0.2nm以下)に研磨され、その後、所定の洗浄処理および乾燥処理を施されたものである。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23の作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例2の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例3の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例4の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例5の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例6の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で比較例1の水溶性ポリマー膜付基板を作製した。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で比較例2の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で比較例3の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で比較例4の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
以上のようにして作製した実施例1〜6および比較例1〜4の各サンプル数50枚の水溶性ポリマー膜付基板の最表面に設けられた水溶性ポリマー膜の膜付きを、外観検査によって評価した。その結果、実施例1,3,4で作製した各水溶性ポリマー膜付基板は、水溶性ポリマーの膜切れおよび塗布ムラが無く(歩留まり100%)、良好な結果を得ることができた。一方、実施例2,5,6では、図5Aに示すように、水溶性ポリマー膜23で覆われておらず、レジスト膜21が露出しているわずかな膜切れ部分が基板の中央部に見られたサンプルが一部あった。しかし、これらのサンプルを除外した場合の歩留まりは、実施例2が90%、実施例5が80%、実施例6が50%であり、実用上、いずれも問題ない歩留まりであった。
以上の実施例1〜6の手順で作製した水溶性ポリマー膜付基板のうち、水溶性ポリマー膜23が均一に形成されたものを用い、以下の手順で転写用マスクを作製した。
図4を参照し、作製した各水溶性ポリマー膜付基板1のレジスト膜21に対して電子線を用いてテストパターンを描画露光した。その後、レジスト膜21の現像処理等を行い、テストパターン形状のレジストパターン21aを形成した。その後、形成されたレジストパターン21aについて、パターン位置測定装置(KLA−Tencor社製 LMS IPRO Series)を用いた測定を行った。
上述したパターン位置測定装置によって、レジストパターン21aのパターン位置と、設計パターン座標とを比較してそのずれ量を求めた。その結果、各転写用マスクについて求められたずれ量は十分に小さい値であり、実施例1〜6で作製した水溶性ポリマー膜付基板1は、ダブルパターニング技術が適用される転写用マスクに対しても、十分に適用可能なものであることが確認された。
以上のようにして作製した実施例1〜6に対応する各転写用マスクを用い、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス作製用のレジスト膜に対して露光転写した場合の転写像のシミュレーションを行った。
1a…転写用マスク
10…レジスト膜付基板
13…パターニング材料膜(薄膜)
13aa…転写パターン
15…ハードマスク膜(薄膜)
15a…転写パターン
21…レジスト膜
23…水溶性ポリマー膜
23a…第1の水溶液の液膜
23b…第2の水溶液の液膜
23…水溶性ポリマー膜
201…第1の水溶液
202…第2の水溶液
Claims (11)
- 基板の主表面上にレジスト膜と水溶性ポリマー膜をこの順に備える水溶性ポリマー膜付基板の製造方法であって、
前記レジスト膜が主表面上に設けられた基板を準備する工程と、
前記レジスト膜の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液を供給し、前記基板の回転速度を上げて前記第1の水溶液をレジスト膜の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜を形成する第1の液膜形成工程と、
前記第1の水溶液の液膜の表面に水溶性ポリマーを含有し有機溶剤の含有量が25重量%以下である第2の水溶液を供給して前記第2の水溶液をレジスト膜上の全面に拡げ、前記第1の水溶液の液膜の上に前記第2の水溶液の液膜を形成する第2の液膜形成工程と、
前記基板を回転させて前記第1の水溶液の液膜および第2の水溶液の液膜を乾燥させ、前記レジスト膜の表面に接して前記水溶性ポリマー膜を形成する膜形成工程と
を備え、
前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げる前の前記基板の回転速度は、300回転/分以下であるか、または回転が停止しており、
前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度は、500回転/分以上である
ことを特徴とする水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 前記第1の液膜形成工程で前記第1の水溶液の供給を開始してから前記第2の液膜形成工程で第2の水溶液の供給を開始するまでの間、前記第1の水溶液は前記レジスト膜上に連続で供給されている
ことを特徴とする請求項1記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 前記第2の水溶液は、導電性ポリマーを含有している
ことを特徴とする請求項1または2に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 前記第1の水溶液と前記第2の水溶液は同一成分である
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 前記第2の液膜形成工程は、前記第1の水溶液の液膜を形成したときよりも前記基板の回転速度を下げる、または回転を停止させてから前記第2の水溶液を供給し、さらに前記基板の回転速度を上げて前記第2の水溶液をレジスト膜の表面の全面に拡げる
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 前記第2の液膜形成工程で回転速度を下げたときの前記基板の回転速度は、前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度よりも100回転/分以上遅い
ことを特徴とする請求項5に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 前記第2の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度は、500回転/分以上である
ことを特徴とする請求項5または6に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 前記基板の主表面は、矩形状である
ことを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 前記基板とレジスト膜との間に金属およびケイ素から選ばれる1以上の元素を含有する材料からなる薄膜が設けられている
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。 - 請求項9に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法で製造された水溶性ポリマー膜付基板を用いた転写用マスクの製造方法であって、
電子線を用いて前記レジスト膜に転写パターンを描画露光し、現像処理を行って前記レジスト膜に転写パターンを形成する工程と、
前記転写パターンを有するレジスト膜をマスクとするドライエッチングにより、前記薄膜に転写パターンを形成する工程と
を備える
ことを特徴とする転写用マスクの製造方法。 - 請求項10に記載の転写用マスクの製造方法により製造された転写用マスクを用い、基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備える
ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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