JP6767848B2 - 水溶性ポリマー膜付基板の製造方法、転写用マスクの製造方法、および半導体デバイスの製造方法 - Google Patents

水溶性ポリマー膜付基板の製造方法、転写用マスクの製造方法、および半導体デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水溶性ポリマー膜付基板の製造方法、転写用マスクの製造方法、および半導体デバイスの製造方法に関する。
半導体デバイス、さらには半導体デバイス製造用の転写用マスク等の製造プロセスにおいては、リソグラフィー技術を適用した微細パターンの形成が行われている。リソグラフィー技術は、基板上に塗布したレジスト膜に対してパターン露光を行い、その後の現像処理によってレジスト膜の露光部または未露光部を除去することにより、基板上に微細なレジストパターンを形成する技術である。また微細パターンの形成プロセスにおいては、リソグラフィー技術によって基板上に形成したレジストパターンをマスクに用い、基板または基板の表面層をエッチングすることにより、基板または基板の表面層を微細パターンに加工する。
以上のような製造プロセスにおいては、リソグラフィーの安定性を確保するために、例えばレジスト膜を基板上に形成した後に、界面活性剤入りのポリビニルアルコール水溶液のような水溶性ポリマーをスピンコートしてポリビニルアルコール膜を形成する技術が開示されている。これにより現像後に寸法ばらつきが極めて小さいレジストパターンが得られるとしている(下記特許文献1参照)。また、電子線を用いたパターン露光時のチャージアップを防止するために、特定の導電性高分子組成物からなる帯電防止膜を、レジスト膜の上部に回転塗布によって形成する技術が開示されている(下記特許文献2参照)。
特開平10−123693号公報 特開2014−9342号公報
ところで、リソグラフィーの安定性を確保して形状精度の良好なレジストパターンを得るには、レジスト膜やレジスト膜上に形成する膜の均一性が重要になる。しかしながら、上記特許文献に記載されているような単純なスピンコート(回転塗布)によっては、レジスト膜上にムラなく水溶性ポリマーや導電性高分子組成物からなる膜を形成することが困難であった。
そこで本発明は、レジスト膜上にムラなく水溶性ポリマー膜を形成することが可能な水溶性ポリマー膜付基板の製造方法を提供すること、およびこの方法によって得られた水溶性ポリマー膜付基板を用いることにより精度良好なパターンを形成することが可能な転写マスクの製造方法および半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
<構成1>
基板の主表面上にレジスト膜と水溶性ポリマー膜をこの順に備える水溶性ポリマー膜付基板の製造方法であって、
前記レジスト膜が主表面上に設けられた基板を準備する工程と、
前記レジスト膜の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液を供給し、前記基板の回転速度を上げて前記第1の水溶液をレジスト膜の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜を形成する第1の液膜形成工程と、
前記第1の水溶液の液膜の表面に水溶性ポリマーを含有する第2の水溶液を供給して前記第2の水溶液をレジスト膜上の全面に拡げ、前記第1の水溶液の液膜の上に前記第2の水溶液の液膜を形成する第2の液膜形成工程と、
前記基板を回転させて前記第1の水溶液の液膜および第2の水溶液の液膜を乾燥させ、前記レジスト膜の表面に接して前記水溶性ポリマー膜を形成する膜形成工程と
を備える
ことを特徴とする水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成2>
前記第1の液膜形成工程で前記第1の水溶液の供給を開始してから前記第2の液膜形成工程で第2の水溶液の供給を開始するまでの間、前記第1の水溶液は前記レジスト膜上に連続で供給されている
ことを特徴とする構成1記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成3>
前記第2の水溶液は、有機溶剤の含有量が25重量%以下である
ことを特徴とする構成1または2に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成4>
前記第2の水溶液は、導電性ポリマーを含有している
ことを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成5>
前記第1の水溶液と前記第2の水溶液は同一成分である
ことを特徴とする構成1から4のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成6>
前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げる前の前記基板の回転速度は、300回転/分以下である、または回転が停止している
ことを特徴とする構成1から5のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成7>
前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度は、500回転/分以上である
ことを特徴とする構成1から6のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成8>
前記第2の液膜形成工程は、前記第1の水溶液の液膜を形成したときよりも前記基板の回転速度を下げる、または回転を停止させてから前記第2の水溶液を供給し、さらに前記基板の回転速度を上げて前記第2の水溶液をレジスト膜の表面の全面に拡げる
ことを特徴とする構成1から7のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成9>
前記第2の液膜形成工程で回転速度を下げたときの前記基板の回転速度は、前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度よりも100回転/分以上遅い
ことを特徴とする構成8記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成10>
前記第2の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度は、500回転/分以上である
ことを特徴とする構成8または9に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成11>
前記基板の主表面は、矩形状である
ことを特徴とする構成1から10のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成12>
前記基板とレジスト膜との間に金属およびケイ素から選ばれる1以上の元素を含有する材料からなる薄膜が設けられている
ことを特徴とする構成1から11のいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
<構成13>
構成12記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法で製造された水溶性ポリマー膜付基板を用いた転写用マスクの製造方法であって、
電子線を用いて前記レジスト膜に転写パターンを描画露光し、現像処理を行って前記レジスト膜に転写パターンを形成する工程と、
前記転写パターンを有するレジスト膜をマスクとするドライエッチングにより、前記薄膜に転写パターンを形成する工程と
を備える
ことを特徴とする転写用マスクの製造方法。
<構成14>
構成13記載の転写用マスクの製造方法により製造された転写用マスクを用い、基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備える
ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
以上の構成を有する本発明の製造方法によれば、レジスト膜上にムラなく水溶性ポリマー膜を形成することが可能な水溶性ポリマー膜付基板を得ることが可能である。またこの製造方法によって得られた水溶性ポリマー膜付基板を用いることにより、形状精度良好な転写パターンを有する転写用マスクを得ることが可能であり、さらにこの転写マスクを用いることにより形状精度良好なレジストパターンを用いた半導体デバイスの製造を実施することが可能になる。
実施形態に係る水溶性ポリマー膜付基板の製造方法を説明するための断面工程図である。 実施形態に係る水溶性ポリマー膜を形成する工程における基板の回転速度の変更シーケンスの第1例を示す図である。 実施形態に係る水溶性ポリマー膜を形成する工程における基板の回転速度の変更シーケンスの第2例を示す図である。 実施形態に係る転写用マスクの製造方法を説明する断面工程図である。 レジスト膜上に塗布成膜した水溶性ポリマー膜に生じる不具合を説明するための図である。
発明者らは、レジスト膜上に水溶性ポリマー膜を形成するための水溶液を回転塗布する際、回転速度を適切に変更することでレジスト膜上に水溶性ポリマー膜をムラ無く形成できることを見いだした。
以下に、上述した効果を得るための本発明の詳細な構成を、図面に基づいて説明する。ここでは、先ず、本発明を水溶性ポリマー膜付基板の製造方法に適用した実施形態を説明し、次いでこの製造方法によって得られた水溶性ポリマー膜付基板を用いた転写用マスクの製造方法、および半導体デバイスの製造方法の各実施形態を説明する。なお、各図において同様の構成要素には同一の符号を付して説明を行う。
≪水溶性ポリマー膜付基板の製造方法≫
図1は、実施形態に係る水溶性ポリマー膜付基板の製造方法を説明するための断面工程図である。ここで製造方法を説明する水溶性ポリマー膜付基板は、例えば転写用マスクを製造するための水溶性ポリマー膜付マスクブランクであり、または半導体デバイスを製造するための水溶性ポリマー膜付半導体基板である。以下、図1に基づき、一例として、水溶性ポリマー膜付基板の一つである水溶性ポリマー膜付マスクブランクの製造方法に本発明を適用した実施の形態を説明する。
<レジスト膜付基板10の準備>
先ず図1Aに示すように、レジスト膜21が主表面上に設けられた基板(レジスト膜付基板)10を準備する。このレジスト膜付基板10は、板状の基板11の上部に、薄膜としてのパターニング材料膜13、ハードマスク膜15がこの順に設けられたものであり、ハードマスク膜15の上部にレジスト膜21が設けられている。各構成要素の詳細は次のようである。
[基板11]
基板11は、ケイ素を含有する材料からなるものが選択される。例えば、例えばバイナリマスク用または位相シフトマスク用のマスクブランクの基板11であれば、ArFエキシマレーザ光(波長:約193nm)のような露光光に対して透過性を有する材料で構成されればよい。このような材料としては、合成石英ガラスが用いられるが、この他にも、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラスなどのガラス材料を用いることができる。特に、合成石英ガラス基板は、ArFエキシマレーザ光、またはそれよりも短波長の領域で透明性が高いので、本発明のマスクブランク10に特に好適に用いることができる。
また特に、基板11が、反射型のマスクブランク用のものであれば、露光時の発熱による熱膨張が低く抑えられた低熱膨張ガラス(SiO−TiOガラス等)を用いて構成される。
以上のような基板11は、主表面の形状が例えば正方形を含む矩形であって、周端面および主表面が所定の表面粗さに研磨され、その後、所定の洗浄処理および乾燥処理が施されたものである。
なお、ここで言うリソグラフィーにおける露光工程とは、マスクブランクを用いて作製された転写用マスクを用いてのリソグラフィーにおける露光工程であり、以下において露光光とはこの露光工程で用いられる露光光であることとする。この露光光としては、ArFエキシマレーザ光(波長:193nm)、KrFエキシマレーザ光(波長:248nm)、i線光(波長:365nm)のいずれも適用可能である。また転写用マスクが反射型マスクである場合、この露光光としては、EUV光(波長:13.56nm)が適用される。
[パターニング材料膜13]
パターニング材料膜13は、薄膜であって、エッチングによって微細パターンが形成される膜である。このパターニング材料膜13は、マスクブランクの種類に応じた材料を用いて構成された単層または多層構造の膜である。
例えば、マスクブランクがバイナリマスク用の場合、パターニング材料膜13は、上述した露光光に対する遮光膜である。またマスクブランクがハーフトーン型位相シフトマスク用の場合、パターニング材料膜13は、上述した露光光に対する光半透過膜とその上層の遮光膜とが積層された構成の膜である。またマスブランクが多階調マスク用の場合、パターニング材料膜13は、1以上の光半透過膜と遮光膜とが積層された構成の膜である。さらにマスクブランクが反射型マスク用の場合、パターニング材料膜13は、上述した露光光(EUV光)に対する光吸収膜であり、露光光に対する光反射膜の上部に形成される。以上のようなパターニング材料膜13を構成する遮光膜、光半透過膜、および光吸収膜は、次のような構成である。
(遮光膜−バイナリマスク用−)
遮光膜は、バイナリマスクとして使用されるときのマスクパターンの露光転写に用いられる露光光に対して遮光性能(所定以上の光学濃度)を有していれば、公知の組成で構成することができる。具体的には、クロム、タンタル、ルテニウム、タングステン、チタン、ハフニウム、モリブデン、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、パラジウム、ロジウム等の遷移金属単体あるいはその化合物を含む材料で構成されていればよい。たとえば、クロムや、クロムに酸素、窒素、炭素等の元素から選ばれる1種以上の元素を添加したクロム化合物で構成してもよいし、タンタルに、酸素、窒素、ホウ素等の元素から選ばれる1種以上の元素を添加したタンタル化合物で構成してもよい。
また、遮光膜は、遷移金属およびケイ素(遷移金属シリサイド、特にモリブデンシリサイドを含む)の化合物を含む材料から構成されていてもよい。この場合、遮光膜は、遷移金属およびケイ素の化合物を含む材料からなり、たとえば、遷移金属およびケイ素と、酸素および/または窒素と、を主たる構成要素とする材料が挙げられる。また、遮光膜は、遷移金属と、酸素、窒素および/またはホウ素を主たる構成要素とする材料から構成されていてもよい。遷移金属には、モリブデン、タンタル、タングステン、チタン、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、クロム等が適用可能である。
遮光膜は、ケイ素及び窒素からなる材料、またはケイ素および窒素からなる材料に半金属元素および非金属元素から選ばれる1以上の元素を含有する材料で構成されてもよい。この遮光膜は、ケイ素に加え、いずれの半金属元素を含有してもよい。半金属元素としては、ホウ素、ケイ素、ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン及びテルル等が挙げられる。この遮光膜は、窒素に加え、いずれの非金属元素を含有してもよい。この非金属元素は、狭義の非金属元素(窒素、炭素、酸素、リン、硫黄、セレン)、ハロゲンおよび貴ガスを含むものをいう。この非金属元素の中でも、炭素、フッ素及び水素から選ばれる1以上の元素を含有させると好ましい。
以上のような材料によって構成される遮光膜は、反射防止機能を備えた膜であることが好ましく,2層または3層構造であってもよい。一例として、モリブデン(Mo)とケイ素(Si)と窒素(N)で構成された反射防止機能を有する層(MoSiN)を、異なる組成の下層13aと上層13bとして積層した2層構造の遮光膜が例示される。さらに、遮光膜としては、膜厚方向における組成が連続的または段階的に異なるように構成された組成傾斜膜が例示される。以上のような遮光膜は、例えばスパッタ法によって形成することができる。
また、遮光膜の膜厚は特に制限されず、たとえば、露光光に対して光学濃度(OD:Optical Density)が2.5以上となるように決定すればよい。
(光半透過膜−ハーフトーン型位相シフトマスク用−)
光半透過膜は、露光光を、実質的に露光に寄与しない強度(たとえば、露光光に対する透過率が1%〜30%。)で透過させ、この光半透過膜を透過する露光光に対し、その光半透過膜の膜厚と同じ距離だけ空気中を透過した露光光との間で所定の位相差(たとえば、150度〜200度。)を生じさせる機能を有していれば、公知の組成で構成されていればよい。具体的には、遷移金属およびケイ素(遷移金属シリサイドを含む)の化合物を含む材料からなり、これらの遷移金属およびケイ素と、酸素および/または窒素を主たる構成要素とする材料が例示される。遷移金属としては、モリブデン、タンタル、タングステン、チタン、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、クロム等が適用可能である。以上のような光半透過膜は、例えばスパッタ法によって形成することができる。
また、光半透過膜は、上記のケイ素及び窒素からなる材料、またはケイ素および窒素からなる材料に半金属元素および非金属元素から選ばれる1以上の元素を含有する材料で構成されてもよい。なおハーフトーン型位相シフトマスク用のマスクブランクにおいて、パターニング材料膜13となる光半透過膜に対して、その上層に設けられる遮光膜は、上述したバイナリマスク用の遮光膜を構成する材料の中から適宜に選択した材料を用いて構成される。
(光吸収膜−反射型マスク用−)
光吸収膜は、光反射膜上に設けられる膜であり、EUV光を吸収する機能を有する。このような光吸収膜は、例えばタンタル(Ta)単体またはTaを主成分とする材料を好ましく用いることができる。このような光吸収膜の結晶状態は、平滑性、平坦性の点から、アモルファス状または微結晶の構造を有しているものが好ましい。
なお、パターニング材料膜13となる光吸収膜の下層であって、光吸収膜と基板11との間に設けられる光反射膜は、EUV光を反射する機能を有する膜である。このような光反射膜は、例えば多層反射膜である。多層反射膜は、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層して形成される。多層反射膜としては、Mo膜とSi膜を交互に40周期程度積層したMo/Si周期積層膜、Ru/Si周期多層膜、Mo/Be周期多層膜、Mo化合物/Si化合物周期多層膜、Si/Nb周期多層膜、Si/Mo/Ru周期多層膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層膜、Si/Ru/Mo/Ru周期多層膜等が例示され、露光光の波長により、材質を適宜選択することができる。以上のような光吸収膜および光反射膜は、例えばスパッタ法によって形成することができる。
[ハードマスク膜15]
ハードマスク膜15は、薄膜であって、パターニング材料膜13をエッチングする際のエッチングマスクとして機能する。このようなハードマスク膜15は、パターニング材料膜13をエッチングする際に用いられるエッチャントに対してエッチング耐性を有する材料で構成する。パターニング材料膜13が、ケイ素系材料や遷移金属シリサイド系材料で構成され、フッ素系ガスによるドライエッチングでパターニングされる場合、ハードマスク膜15は、クロムや、クロムに酸素、窒素、炭素等の元素を添加したクロム化合物からなる材料で構成することが好ましい。また、パターニング材料膜13が、クロム系材料で構成され、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスによるドライエッチングでパターニングされる場合、ハードマスク膜15は、ケイ素や、ケイ素に酸素、窒素、炭素等の元素を添加したケイ素化合物からなる材料で構成することが好ましい。なお、ハードマスク膜15は、さらに反射防止機能を有してもよく、これによりパターニング材料膜13上にハードマスク膜15を残した状態の転写用マスクを作製してもよい。
[レジスト膜21]
レジスト膜21は、リソグラフィー処理によってパターニングされる膜であり、パターニングされたレジストパターンがハードマスク膜15をエッチングする際のエッチングマスクとなる。このようなレジスト膜21は、微細なレジストパターンの形成が可能であれば、ポジ型であってもネガ型であってもよいが、一例として数十nm程度の微細なパターンの形成が可能なポジ型の化学増幅型レジストが用いられることとする。
化学増幅型レジストとしては、公知のものを用いることができ、たとえば、ベースポリマーと、光酸発生剤とを含むものが例示される。ベースポリマーは、酸の発生に伴い、現像液(アルカリ性水溶液等)に対する溶解性が増大するポリマーであれば特に限定されない。光酸発生剤も、公知のものであれば特に限定されない。また化学増幅型レジストは、上記の成分以外に、界面活性剤、増感剤、光吸収剤、酸化防止剤、さらには必要に応じて塩基性物質等の他の成分を含んでもよい。
またレジスト膜21は、現像処理において用いる現像液に対し、露光処理後の非溶解部の溶解が遅い方が好ましく、0.05nm/秒以下であり、0.03nm/秒以下であることが好ましく、0.01nm/秒以下であることがより好ましい。これにより、レジストパターンのやせ細り、および膜べりを防止した微細パターンが設計通りに形成され、解像性も確保される。
またレジスト膜21は、このレジスト膜21によって構成されるレジストパターンが、その下層に対するエッチングマスクとして十分に機能する膜厚を有し、また微細なレジストパターンにパターン倒れが発生しない程度の膜厚であることとする。
このようなレジスト膜21は、例えばスピンコート法のような塗布法によるレジスト材料膜の成膜と、その後の乾燥処理と、必要に応じて実施されるベーク処理とによって形成される。
レジスト膜21は、疎水性が高い(濡れ性が低い)材料で形成されているのが一般的である。近年では、レジスト膜21の表層に撥水層が形成されるようなレジスト材料も適用されてきている。レジスト膜21の表面の接触角は40度〜120度と大きく、そのようなレジスト膜21の表面に水溶性ポリマー膜を回転塗布で塗布ムラなく形成することは、従来の塗布方法では困難である。
[その他]
レジスト膜付基板10は、基板11とパターニング材料膜13との間に、エッチングストッパー膜を有していてもよい。このエッチングストッパー膜は、パターニング材料膜13をエッチングするエッチャントに対してエッチング耐性を有し、さらにハードマスク膜15を除去する際に同時に除去される材料によって構成されることが好ましい。このようなエッチングストッパー膜は、クロムや、クロムに酸素、窒素、炭素等の元素を添加したクロム化合物からなる材料で構成することが好ましい。
また、ここで製造方法を説明する水溶性ポリマー膜付基板が半導体デバイスを製造するためのものである場合、基板11は、上述と同様のものの他、主表面が円形の半導体基板であってもよい。この場合の基板は、アモルファスシリコン等のケイ素系材料や、炭化ケイ素系材料などで構成されることが好ましい。またこの場合、パターニング材料膜13は、半導体薄膜、絶縁性薄膜、導電性薄膜、またはこれらを積層した膜であってもよい。この場合、ハードマスク膜15は、必要に応じて設ければよい。
<水溶性ポリマー膜の形成(第1例)>
次に図1B〜図1Dを用いて説明するように、レジスト膜21の表面に、水溶性ポリマー膜23を形成する。この水溶性ポリマー膜23は、水溶性ポリマーを含有する水溶液の回転塗布と、回転塗布によって形成した水溶液の液膜の乾燥処理とによって形成される。なお、レジスト膜21の表面への水溶性ポリマーを含有する水溶液の回転塗布は、公知の回転塗布装置の基板保持部(回転ステージ)にレジスト膜付基板10を載置した状態で行う。
図2は、実施形態に係る水溶性ポリマー膜を形成する工程における基板の回転速度の変更シーケンスの第1例を示す図である。この図に示すように、特に本実施形態においては、溶性ポリマーを含有する水溶液の回転塗布を、回転速度を変更して以下のように実施するところが特徴的である。
[第1の液膜形成工程]
先ず図1Bに示す第1の液膜形成工程は、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201を供給し、レジスト膜付基板10の回転速度を上げて第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する工程である。
ここで用いる水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201は、水等の水系溶媒の中に、水溶性ポリマーを含有し、さらに界面活性剤、有機溶剤、および導電性ポリマーを必要に応じて含有させたものである。
水溶性ポリマーは、膜の強度を保って平坦性を確保するためのものであり、例えば、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルカプロラクタム、ビニルアルコール、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシスチレン、ビニルアニリン、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ベンジルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム、スルホン酸プロピルアクリレート、スルホン酸ナトリウムプロピルアクリレート、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸ナトリウム、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、マレイン酸、マレイン酸ナトリウム、トリメチル(アクリロイルオキシエチル)アンモニウム塩、トリエチル(アクリロイルオキシメチル)アンモニウム塩、トリメチル(スチリルカルボニルオキシエチル)アンモニウム塩、メチルビニルエーテル等ビニルエーテル化合物等をポリマーとしての特性が失われない限り、他の共重合性モノマーを共重合させて用いてもよい。また、水溶性ポリマーは、以上のような重合体の他にも、部分ケン化ポリビニルアルコール、マルトデキストリン、ポリデキストロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヘパリン等の多糖類、水溶性エポキシ樹脂、水溶性フェノール樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、水溶性ウレタン樹脂等を用いることができる。
界面活性剤は、レジスト膜21の表面に対する第1の水溶液201の濡れ性を確保するためのものであり、ノニオン系、カチオン系、アニオン系各種界面活性剤が例示される。
有機溶剤は、例えばエチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジメチルエタノールアミン、アセトンが例示される。
導電性ポリマーは、スルホン酸基やカルボキシル基を有する水溶性の導電性ポリマー、さらにπ共役系導電性ポリマーが用いられる。π共役系導電性ポリマーとしては、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。これらのπ共役系導電性ポリマーは、無置換のままでもよく、またアルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、シアノ基等の官能基が導入されたものであってもよい。
以上のような第1の水溶液201は、有機溶剤を含有していることが好ましく、また導電性ポリマーを含有していることが好ましい。なお、この第1の水溶液201は、後述の第2の水溶液202と同様、有機溶剤の含有量が25重量%以下であると好ましい。
図2は、実施形態に係る水溶性ポリマー膜を形成する工程における基板の回転速度の変化の第1例を示す図である。この図は、横軸を水溶性ポリマー膜の形成工程の経過時間、縦軸をレジスト膜付基板10の回転速度としたグラフである。この図に示すように、第1の水溶液201の供給開始(S101)の時点において、レジスト膜付基板10の回転速度[V]は、300[回転/分]以下であるか、または回転が停止している状態であることとする。
そして、第1の水溶液201の供給開始(S101)の後、第1の水溶液201の供給を続けた状態でレジスト膜付基板10の回転速度を上げる。回転速度を上げた状態(S101a)においてのレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]は、500[回転/分]以上である。これにより、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げ、第1の水溶液の液膜23aを形成する。
レジスト膜21上への第1の水溶液201の供給停止(S102)は、第1の水溶液201がレジスト膜21の表面の全面に広がる前および広がった後のいずれの段階で行ってもよい。第1の水溶液201がレジスト膜21の表面の全面に広がった後の段階で第1の水溶液201の供給停止(S102)を行うとより好ましい。第1の水溶液201の供給停止(S102)に際してのレジスト膜付基板10の回転速度[V]は、回転速度[V1a]と同じ速さであってよい。
ここで、レジスト膜21の主表面上において第1の水溶液201を供給する位置は、レジスト膜付基板10の回転によって第1の水溶液201がレジスト膜21上の全面に広がる位置であることとする。このような第1の水溶液201の供給位置は、例えばレジスト膜付基板10の回転中心であるか回転中心に近い位置であることとする。また第1の水溶液201の供給位置は、レジスト膜付基板10の回転中心または回転中心に近い位置を含んだ軌道で移動させてもよく、さらにレジスト膜付基板10の回転中心または回転中心に近い位置を含んだ複数箇所としてもよい。
[第2の液膜形成工程]
次に図1Cに示す第2の液膜形成工程は、第1の水溶液の液膜23aの表面に水溶性ポリマーを含有する第2の水溶液202を供給して第2の水溶液202をレジスト膜21上の全面に拡げ、第1の水溶液の液膜23aの上に第2の水溶液202の液膜23bを形成する工程である。
ここで用いる水溶性ポリマーを含有する第2の水溶液202は、第1の水溶液201と同様のものであってよく、導電性ポリマーおよび有機溶剤を含有していることとする。第2の水溶液202に含有される導電性ポリマーは、第1の水溶液201に含有されるものと同様ものであり、同一であってもよいが同一でなくてもよい。また第2の水溶液202に含有される有機溶剤は、第1の水溶液201に含有されるものと同様ものであり、同一であってもよいが同一でなくてもよい。第2の水溶液202における有機溶剤の含有量は、25重量%以下であることとする。
以上のような第2の水溶液202は、第1の水溶液201と同一成分であってもよい。
ここで図2に示す第2の水溶液202の供給開始(S103)は、第1の水溶液201がレジスト膜21の表面の全面に広がった後であればよい。第2の水溶液202の供給開始(S103)の時点においてのレジスト膜付基板10の回転速度[V]は、500[回転/分]以上であって、一例として第1の液膜形成工程においてレジスト膜付基板10の回転速度を回転速度[V1a]に上昇させた際の速度に保たれていてよい。
以上のような第2の液膜形成工程は、第1の液膜形成工程から連続して行われてもよい。つまり第1の水溶液201の供給停止(S102)と第2の水溶液202の供給開始(S103)とを同時に行ってもよい。この場合、第1の水溶液201と第2の水溶液202とが同一成分であれば、第1の液膜形成工程から第2の液膜形成工程までの間は、同一の水溶液を連続でレジスト膜21上に供給する連続した工程となる。
また、第2の液膜形成工程では、レジスト膜21上に液膜23bがムラなく形成されるだけの第2の水溶液202の液量が少なくとも供給された後に、第2の水溶液202の供給停止(S104)を実施する。この第2の水溶液202の供給停止(S104)時におけるレジスト膜付基板10の回転速度[V]は、第2の水溶液202の供給開始(S103)時におけるレジスト膜付基板10の回転速度[V]と同じであると好ましい。
[膜形成工程]
次いで図1Dに示す膜形成工程は、レジスト膜付基板10を回転させて第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成する工程である。
ここでは図2に示すように、第2の水溶液202の供給停止(S104)を実施し、レジスト膜21上に第2の供給液202の液膜がムラなく広がった後、レジスト膜付基板10を回転させた状態を継続することにより、レジスト膜21上に形成した第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを回転乾燥(S105)させる。回転乾燥(S105)時においての基板10の回転速度[V]は、特に限定されることはない。一例としてこの回転速度[V]は、第2の液膜形成工程において第2の水溶液202の供給停止(S104)の時点においてのレジスト膜付基板10の回転速度[V]と同じ速度に保たれていてよい。
以上のようにして表面が水溶性ポリマー膜23で覆われた水溶性ポリマー膜付基板1が得られる。ここで一例として説明した水溶性ポリマー膜23は、少なくとも表面層に導電性ポリマーが含有されたものである。このため、この水溶性ポリマー膜付基板1のレジスト膜21に対して電子線のような荷電粒子線を用いたパターン露光を行う際、水溶性ポリマー膜23がチャージアップ防止膜となり、レジスト膜21に対して位置精度良好なパターン露光を実施することが可能である。
<水溶性ポリマー膜の形成(第2例)>
図3は、実施形態に係る水溶性ポリマー膜を形成する工程におけるレジスト膜付基板10の回転速度の変更シーケンスの第2例を示す図である。ここで説明する第2例が、先に図2を用いて説明した第1例と異なるところは、水溶性ポリマー含有を含有する水溶液を回転塗布する際の回転速度の設定にある。以下、先の図1B〜図1Dと共に図3を用い、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマー膜23を形成する手順の第2例を説明する。なお、回転塗布に用いる水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202、さらにはこれらの水溶液の供給位置は、第1例と同様であるため以下においての重複する説明は省略する。
[第1の液膜形成工程]
先ず図1Bに示す第1の液膜形成工程は、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201を供給し、レジスト膜付基板10の回転速度を上げて第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する工程である。この工程は、第1例と同様に実施する。
すなわち図3に示すように、第1の水溶液201の供給開始(S101)の時点において、レジスト膜付基板10の回転速度[V]は、300[回転/分]以下であるか、または回転が停止している状態であることとする。そして、第1の水溶液201の供給開始(S101)の後、レジスト膜付基板10の回転速度を上げる。回転速度を上げた状態においてのレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]は、500[回転/分]以上である。これにより、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げ、第1の水溶液201による第1の水溶液の液膜23aを形成する。
レジスト膜21上への第1の水溶液201の供給停止(S102’)は、第1の水溶液201がレジスト膜21の表面の全面に広がる前および広がった後のいずれの段階で行ってもよい。第1の水溶液201がレジスト膜21の表面の全面に広がった後の段階で第1の水溶液201の供給停止(S102’)を行うとより好ましい。第1の水溶液201の供給停止(S102’)に際してのレジスト膜付基板10の回転速度[V']は、回転速度[V1a]と同じ速さであってもよく、回転速度[V1a]よりも遅くてもよい。
[第2の液膜形成工程]
次に図1Cに示す第2の液膜形成工程は、第1の水溶液の液膜23aの表面に水溶性ポリマーを含有する第2の水溶液202を供給して第2の水溶液202をレジスト膜21上の全面に拡げ、第1の水溶液の液膜23aの上に第2の水溶液の液膜23bを形成する工程である。
図3に示す第2の水溶液202の供給開始(S103’)は、第1の水溶液201がレジスト膜21の表面の全面に広がり、レジスト膜21の表面に第1の水溶液の液膜が形成された後、レジスト膜付基板10の回転速度を下げた状態で実施する。第2の水溶液202の供給開始(S103’)の時点においてのレジスト膜付基板10の回転速度[V’]は、第1の液膜形成工程において第1の水溶液201の供給開始(S101)の後に回転速度を上げた際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]よりも遅い。またこの回転速度[V]は、回転速度[V1a]よりも100[回転/分]以上遅く、レジスト膜付基板10の回転が停止した状態であってもよい。
また第2の水溶液202の供給開始(S103’)の後には、レジスト膜付基板10の回転速度を上げる。回転速度を上げた状態(S104a)においてのレジスト膜付基板10の回転速度[V4a]は、500[回転/分]以上である。これにより、第2の水溶液202をレジスト膜21上の表面の全面に拡げ、第2の水溶液の液膜23bを形成する。ここで、レジスト膜21上に液膜23bがムラなく形成されるだけの第2の水溶液202の液量が少なくとも供給された後に、第2の水溶液202の供給停止(S104’)を実施する。この第2の水溶液202の供給停止(S104’)時におけるレジスト膜付基板10の回転速度[V’]は、第2の水溶液202の供給開始(S103’)時におけるレジスト膜付基板10の回転速度[V’]と同じであると好ましい。すなわち、レジスト膜付基板10の回転速度を上げる(S104a)の前に、第2の水溶液202の供給停止(S104’)を実施することが好ましい。
以上のような第2の液膜形成工程は、第1の液膜形成工程から連続して行われてもよい。つまり第1の水溶液201の供給停止(S102’)と第2の水溶液202の供給開始(S103’)とを同時に行ってもよい。この場合、第1の水溶液201と第2の水溶液202とが同一成分であれば、第1の液膜形成工程から第2の液膜形成工程までの間は、同一の水溶液を連続でレジスト膜21上に供給する連続した工程となる。
[膜形成工程]
次いで図1Dに示す膜形成工程は、レジスト膜付基板10を回転させて第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成する工程である。
ここでは図3に示すように、レジスト膜21上への第2の水溶液202の供給停止(S104’)を実施し、レジスト膜21上に第2の供給液202の液膜がムラなく広がった後、レジスト膜付基板10を回転させた状態を継続することにより、レジスト膜21上に形成した第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを回転乾燥(S105)させる。回転乾燥(S105)時においてのレジスト膜付基板10の回転速度[V]は、特に限定されることはない。一例として回転速度[V]は、第2の液膜形成工程において回転速度を上げた状態(S104a)においての基板10の回転速度[V4a]と同じ速度に保たれていてよい。
以上のようにして第1例と同様の水溶性ポリマー膜23で覆われた水溶性ポリマー膜付基板1が得られる。
≪転写用マスクの製造方法≫
図4は、実施形態に係る転写用マスクの製造方法を説明するための断面工程図である。この図に示す転写用マスクの製造方法は、図1を用いて説明した水溶性ポリマー膜付基板の製造方法によって得られたマスクブランクを用いた製造方法である。以下に、図4に基づき、転写用マスクの製造方法を説明する。なお、図4においては、図1を用いて説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
<レジストパターン(転写パターン)の形成>
先ず、図4Aに示すように、マスクブランクとしての水溶性ポリマー膜付基板1のレジスト膜21に対してパターン露光を行う。ここでは、電子線を用いた露光描画により、水溶性ポリマー膜23の下層のレジスト膜21に対し、パターニング材料膜13に形成すべき転写パターンを描画する。
次に図4Bに示すように、レジスト膜21に対してPEB処理、現像処理、リンス処理、およびスピン乾燥処理を行う。これにより、レジスト膜21をパターニングしてレジストパターン21aを形成する。この際、レジスト膜21がポジ型レジストによって構成されていれば、電子線が照射された露光部が現像液によって除去され、未露光部のみがレジストパターン21aとして残される。これに対しレジスト膜21がネガ型レジストによって構成されていれば、電子線が照射された露光部のみがレジストパターン21aとして残される。また、水溶性ポリマー膜23は、現像処理の際に用いた現像液に溶解して除去される。
<ハードマスク膜15のパターニング>
その後、図4Cに示すように、レジストパターン21a、すなわち転写パターンを有するレジスト膜21をマスクにしたハードマスク膜15のエッチングにより、ハードマスク膜15をパターニングし、転写パターンを有するハードマスクパターン15aを形成する。このエッチングにおいては、ハードマスク膜15を構成する材料によって適切なエッチングガスを用いたドライエッチングを行う。このドライエッチングは減圧処理室内において実施する。
その後、レジストパターン21aを除去する。なお、レジストパターン21aを除去せず残存させたままであっても、次に実施するパターニング材料膜13のエッチングにおいて、レジストパターン21aは消失するため、レジストパターン21aの除去は行わなくてもよい。
<パターニング材料膜13のパターニング>
次に図4Dに示すように、ハードマスクパターン15aをマスクとしたエッチングにより、パターニング材料膜13に転写パターン13aaを形成する。このエッチングにおいては、パターニング材料膜13を構成する材料によって適切なエッチングガスを用いたドライエッチングを行う。このドライエッチングは、ハードマスクパターン15aを形成する際のエッチングに引き続き減圧処理室内において実施する。
次いで図4Eに示すように、ハードマスクパターン15aを除去する。ハードマスクパターン15aは、上述したパターニング材料膜13のエッチングの工程において、エッチングガスの選択により、この工程中で除去することが好ましい。以上により、転写用マスク1aが得られる。
なお、ここで作製する転写用マスク1aがバイナリマスクであれば、パターニング材料膜13は遮光膜であり、転写パターン13aaは遮光膜パターンである。またここで作製する転写用マスク1aがハーフトーン型位相シフトマスクであれば、パターニング材料膜13は半透過膜と遮光膜との積層膜であり、転写パターン13aaは半透過膜パターンであり、遮光膜は後に必要部分を残してエッチング除去される。またここで作製する転写用マスク1aが反射型マスクであれば、パターニング材料膜13は光吸収膜であり、転写パターン13aaは光吸収膜パターンである。
≪半導体デバイスの製造方法≫
実施形態に係る半導体デバイスの製造方法は、先に説明した転写用マスクの製造方法によって製造された転写用マスク1aを用い、基板上のレジスト膜に対して転写パターンを露光転写することを特徴としている。このような半導体デバイスの製造方法は、次のように行う。
先ず、半導体デバイスを形成する基板を用意する。この基板は、例えば半導体基板であっても良いし、半導体薄膜を有する基板であっても良いし、さらにこれらの上部に微細加工膜が成膜されたものであっても良い。用意した基板上にレジスト膜を成膜し、このレジスト膜に対して、上述した様に作製した転写用マスク1aを用いたパターン露光を行ない、転写用マスク1aに形成された転写パターン13aaをレジスト膜に露光転写する。この際、露光光としては、先に説明したArFエキシマレーザ光(波長:193nm)、KrFエキシマレーザ光(波長:248nm)、i線光(波長:365nm)の中から、転写用マスク1aに対応する波長の光を用いる。
以上の後、転写パターンが露光転写されたレジスト膜を現像処理してレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにして基板の表層に対してエッチング加工を施したり不純物を導入する処理を行う。処理が終了した後には、レジストパターンを除去する。
以上のような処理を、転写用マスクを交換しつつ基板上において繰り返し行い、さらに必要な加工処理を行うことにより、半導体デバイスを完成させる。
≪実施形態の効果≫
以上説明した実施形態によれば、図1を用いて説明したマスクブランクなどの水溶性ポリマー膜付基板1の製造において、レジスト膜付基板10の回転速度を適切なシーケンスで変更した回転塗布を実施することにより、以降の実施例で示すように、レジスト膜21上に水溶性ポリマー膜23をムラ無く形成することが可能となる。したがって、レジスト膜21に対するリソグラフィーの安定性を確保することができ、形状精度の良好なレジストパターンを形成し、さらにこれをマスクとして形状精度良好に薄膜のパターンエッチングを実施することが可能になる。
この結果、この水溶性ポリマー膜付基板1をマスクブランクとして転写用マスクを作製することにより、形状精度の高い転写パターンを有する転写マスクを得ることが可能であり、さらにこの転写マスクを用いて半導体デバイスを作製することにより、形状精度の高い微細パターを有する半導体デバイスを得ることが可能になる。
以下、実施例により、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。
≪水溶性ポリマー膜付基板(バイナリマスク用のマスクブランク)の製造と評価≫
先ず、下記実施例1〜6および比較例1〜4の手順で、水溶性ポリマー膜付基板としてバイナリマスク用のマスクブランクを作製した。
<実施例1>
先ず図1を参照し、主表面の寸法が約152mm×約152mmで、厚さが約6.35mmの合成石英ガラスからなる透光性基板を基板11として準備した。この透光性基板は、端面および主表面を所定の表面粗さ以下(二乗平均平方根粗さRqで0.2nm以下)に研磨され、その後、所定の洗浄処理および乾燥処理を施されたものである。
次に、透光性基板(基板11)の表面に接して、モリブデン、ケイ素および窒素からなるパターニング材料膜13の下層(MoSiN膜)13aを47nmの厚さで形成し、さらに上層(MoSiN膜)13bを4nmの厚さで形成した。具体的には、枚葉式DCスパッタリング装置内に透光性基板(基板11)を設置し、モリブデン(Mo)とケイ素(Si)との混合焼結ターゲット(Mo:Si=13:87(原子%比))を用い、アルゴン(Ar)および窒素(N)の混合ガスをスパッタリングガスとする反応性スパッタリング(DCスパッタリング)によって、パターニング材料膜13の下層13aと上層13bとを形成した。なお、このパターニング材料膜13は、遮光膜として形成される。
次に、パターニング材料膜13を備えた透光性基板(基板11)に対して、450℃で30分間の加熱処理を行い、パターニング材料膜13の膜応力を低減させる処理を行った。なお、別の透光性基板(基板11)に同様の手順で形成し、アニール処理まで行ったパターニング材料膜13に対し、X線光電子分光法による分析を行った。その結果、パターニング材料膜13の下層13aが、Mo:Si:N=9.2:68.3:22.5(原子%比)であり、上層13bにおける下層13a近傍の部分が、Mo:Si:N:O=5.8:64.4:27.7:2.1(原子%比)であることが確認できた。また、パターニング材料膜13の上層13bの表層については、窒素が14.4原子%、酸素が38.3原子%であった。また、分光エリプソメーターを用いて、パターニング材料膜13の光学濃度を測定したところ、3.0であり、遮光膜として十分な光学濃度であることが確認された。
次に、パターニング材料膜13の上層の表面に接して、クロムおよび窒素からなるハードマスク膜15(CrN膜)を5nmの厚さで形成した。具体的には、枚葉式DCスパッタリング装置内に加熱処理後のパターニング材料膜13を備える透光性基板(基板11)を設置し、クロム(Cr)ターゲットを用い、アルゴン(Ar)および窒素(N)の混合ガスをスパッタリングガスとする反応性スパッタリング(DCスパッタリング)によって、ハードマスク膜15を形成した。別の透光性基板上に同条件で形成したハードマスク膜に対してX線光電子分光法による分析を行った結果、Cr:N=72:28(原子%比)であった。
次に、スピン塗布法によって、ハードマスク膜15の表面に接して、電子線描画用化学増幅型レジスト(PRL009:富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)からなるレジスト膜21を膜厚80nmで形成した。このレジスト膜21の表面における純水の接触角を測定した。この接触角の測定は、θ/2法を用い1μlの純水を滴下して水滴の接触角を測定した。その結果、レジスト膜21の表面における接触角は、75度であった。
次に、このレジスト膜21の表面に、導電性ポリマーを含有する水溶性ポリマー膜23を、図3を参照した以下の手順で形成した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、ポリアニリン系の有機導電性樹脂(三菱レイヨン社製 アクアセーブ<登録商標>)を溶質とし、有機溶剤を含有する水を溶媒とする水溶液を用いた。この水溶液が含有する有機溶剤はイソプロピルアルコール(IPA)であり、その水溶液中の有機溶剤の含有量は10重量%であった。また、水溶液中の溶質の濃度は5重量%であった。
先ず、回転塗布装置の基板保持部に、レジスト膜21が主表面上に設けられたレジスト膜付基板10を固定し、レジスト膜付基板10を回転させた。そして、レジスト膜付基板10の回転速度[V]が20[回転/分]となったところで、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始した。
その後、第1の水溶液201の供給を続けた状態で、レジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を1000[回転/分]にまで上昇させ、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成した。
次いで、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡がって第1の水溶液の液膜23aが形成された後、第1の水溶液201の供給を続けた状態で、レジスト膜付基板10の回転速度[V’]を20[回転/分]にまで落とした。この状態で、さらに第1の水溶液201を、そのまま水溶性ポリマーを含有する第2の水溶液202として用いることで、第1の水溶液の液膜23aの上に第2の水溶液202の供給を開始した。
その後、第1の水溶液の液膜23aの上に十分な量の第2の水溶液202が供給されてから、回転速度[V’]が20[回転/分]の状態で第2の水溶液202の供給を停止する。そして、第2の水溶液202の供給を停止させた後、レジスト膜付基板10の回転速度[V4a]を1000[回転/分]にまで上昇させ、第2の水溶液202をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第2の水溶液の液膜23bを形成した。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を1000[回転/分]に保った状態で、第2の水溶液202の供給を停止させ、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
以上の手順により、透光性基板(基板11)上に、遮光膜としてのパターニング材料膜13、ハードマスク膜15、レジスト膜21、および水溶性ポリマー膜23をこの順に積層した水溶性ポリマー膜付基板1を、バイナリマスク用のマスクブランクとして作製した。
<実施例2>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23の作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例2の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、実施例1と同様のもので、有機溶剤の含有量が23重量%のものを用意した。
レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V]を75[回転/分]とし、その後、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を2000[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度[V’]を75[回転/分]にまで落とし、第1の水溶液201と同様の第2の水溶液202を連続して供給した。第1の水溶液の液膜23aの上に十分な量の第2の水溶液202が供給されてから、回転速度[V’]が75[回転/分]の状態で第2の水溶液202の供給を停止する。そして、第2の水溶液202の供給を停止させた後、レジスト膜付基板10の回転速度[V4a]を2000[回転/分]にまで上昇させた。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を2000[回転/分]に保った状態で、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<実施例3>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例3の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、実施例1と同様のもので、有機溶剤の含有量が10重量%のものを用意した。
レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V]を75[回転/分]とし、その後、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を1000[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度[V’]を250[回転/分]にまで落とし、第1の水溶液201と同様の第2の水溶液202を連続して供給し、さらにレジスト膜付基板10の回転速度[V4a]を1000[回転/分]にまで上昇させた。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を1000[回転/分]に保った状態で、第2の水溶液202の供給を停止させ、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<実施例4>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例4の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、実施例1と同様のもので、有機溶剤の含有量が10重量%のものを用意した。
レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V]を0[回転/分]とし、その後、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を600[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度[V’]を0[回転/分]にまで落とし、第1の水溶液201と同様の第2の水溶液202を連続して供給した。第1の水溶液の液膜23aの上に十分な量の第2の水溶液202が供給されてから、回転速度[V’]が0[回転/分]の状態で第2の水溶液202の供給を停止する。そして、第2の水溶液202の供給を停止させた後、レジスト膜付基板10の回転速度[V4a]を600[回転/分]にまで上昇させた。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を600[回転/分]に保った状態で、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<実施例5>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例5の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、実施例1と同様のもので、有機溶剤の含有量が10重量%のものを用意した。
レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V]を0[回転/分]とし、その後、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を600[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度[V’]を500[回転/分]にまで落とし、第1の水溶液201と同様の第2の水溶液202を連続して供給した。第1の水溶液の液膜23aの上に十分な量の第2の水溶液202が供給されてから、回転速度[V’]が500[回転/分]の状態で第2の水溶液202の供給を停止する。そして、第2の水溶液202の供給を停止させた後、レジスト膜付基板10の回転速度[V4a]を600[回転/分]にまで上昇させた。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を600[回転/分]に保った状態で、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<実施例6>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で実施例6の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、実施例1と同様のもので、有機溶剤の含有量が10重量%のものを用意した。
図2を参照し、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V]を0[回転/分]とし、その後、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を1000[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度[V]を1000[回転/分]に保ったまま、第1の水溶液201と同様の第2の水溶液202を連続して供給した。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を1000[回転/分]に保った状態で、第2の水溶液202の供給を停止させた。さらに、レジスト膜付基板10の回転速度[V]を1000[回転/分]に保った状態で、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<比較例1>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で比較例1の水溶性ポリマー膜付基板を作製した。
水溶性ポリマーを含有する水溶液として、実施例1と同様のもので有機溶剤の含有量が10重量%のものを用意した。
そして、レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する水溶液の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度を50[回転/分]とし、その後、レジスト膜21上に十分な量の第2の水溶液202が供給されてから、回転速度が50[回転/分]の状態で第2の水溶液202の供給を停止する。その後、レジスト膜付基板10の回転速度を1500[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度を1500[回転/分]に保った状態で、水溶液の供給を停止させ、水溶液の液膜を乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<比較例2>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で比較例2の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、実施例1と同様のもので、有機溶剤の含有量が30重量%のものを用意した。
レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V]を75[回転/分]とし、その後、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を2000[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度[V]を75[回転/分]にまで落とし、第1の水溶液201と同様の第2の水溶液202を連続して供給した。第1の水溶液の液膜23aの上に十分な量の第2の水溶液202が供給されてから、回転速度[V’]が75[回転/分]の状態で第2の水溶液202の供給を停止する。そして、第2の水溶液202の供給を停止させた後、レジスト膜付基板10の回転速度[V4a]を2000[回転/分]にまで上昇させた。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を2000[回転/分]に保った状態で、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<比較例3>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で比較例3の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、実施例1と同様のもので、有機溶剤の含有量が10重量%のものを用意した。
レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V]を350[回転/分]とし、その後、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を1000[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度[V]を350[回転/分]にまで落とし、第1の水溶液201と同様の第2の水溶液202を連続して供給し、さらにレジスト膜付基板10の回転速度[V4a]を1000[回転/分]にまで上昇させた。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を1000[回転/分]に保った状態で、第2の水溶液202の供給を停止させ、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<比較例4>
実施例1で説明した水溶性ポリマー膜23作製の手順を以下のように変更し、それ以外は実施例1で説明した手順と同様の手順で比較例4の水溶性ポリマー膜付基板1を作製した。
水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201および第2の水溶液202として、実施例1と同様のもので、有機溶剤の含有量が10重量%のものを用意した。
レジスト膜21の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液201の供給を開始する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V]を0[回転/分]とし、その後、第1の水溶液201をレジスト膜21の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜23aを形成する際のレジスト膜付基板10の回転速度[V1a]を400[回転/分]にまで上昇させた。
次いで、レジスト膜付基板10の回転速度[V]を0[回転/分]にまで落とし、第1の水溶液201と同様の第2の水溶液202を連続して供給した。第1の水溶液の液膜23aの上に十分な量の第2の水溶液202が供給されてから、回転速度[V’]が0[回転/分]の状態で第2の水溶液202の供給を停止する。そして、第2の水溶液202の供給を停止させた後、レジスト膜付基板10の回転速度[V4a]を400[回転/分]にまで上昇させた。
次いでレジスト膜付基板10の回転速度[V]を400[回転/分]に保った状態で、第1の水溶液の液膜23aおよび第2の水溶液の液膜23bを乾燥させ、レジスト膜21の表面に接して水溶性ポリマー膜23を形成した。
<水溶性ポリマー膜付基板の評価>
以上のようにして作製した実施例1〜6および比較例1〜4の各サンプル数50枚の水溶性ポリマー膜付基板の最表面に設けられた水溶性ポリマー膜の膜付きを、外観検査によって評価した。その結果、実施例1,3,4で作製した各水溶性ポリマー膜付基板は、水溶性ポリマーの膜切れおよび塗布ムラが無く(歩留まり100%)、良好な結果を得ることができた。一方、実施例2,5,6では、図5Aに示すように、水溶性ポリマー膜23で覆われておらず、レジスト膜21が露出しているわずかな膜切れ部分が基板の中央部に見られたサンプルが一部あった。しかし、これらのサンプルを除外した場合の歩留まりは、実施例2が90%、実施例5が80%、実施例6が50%であり、実用上、いずれも問題ない歩留まりであった。
これに対し、比較例1は、ほとんど全てのサンプルにおいて、図5Bに示すように、大部分が水溶性ポリマー膜23で覆われておらず、レジスト膜21が露出している膜切れが発生しており、その歩留りは2%以下であった。また比較例2は、水溶性ポリマー膜23の膜切れは見られなかったものの、ほとんど全てのサンプルにおいて、図5Cに示すように、基板の全面に水溶性ポリマー膜23の塗布ムラが線状に発生しており、その歩留りは2%以下であった。さらに比較例3は、ほとんど全てのサンプルの何れかにおいて、図5Bに示した膜切れ、図5Cに示した線状の塗布ムラ、または図5Dに示すような水溶性ポリマー膜23の膜厚が薄い部分23’が不定形の塗布ムラとして発生しており、その歩留りは2%以下であった。また比較例4も、多数のサンプルにおいて比較例3と同様の膜切れおよび塗布ムラが発生しており、その歩留りは10%未満であった。
≪転写用マスクの製造と評価≫
以上の実施例1〜6の手順で作製した水溶性ポリマー膜付基板のうち、水溶性ポリマー膜23が均一に形成されたものを用い、以下の手順で転写用マスクを作製した。
<転写用マスクの製造>
図4を参照し、作製した各水溶性ポリマー膜付基板1のレジスト膜21に対して電子線を用いてテストパターンを描画露光した。その後、レジスト膜21の現像処理等を行い、テストパターン形状のレジストパターン21aを形成した。その後、形成されたレジストパターン21aについて、パターン位置測定装置(KLA−Tencor社製 LMS IPRO Series)を用いた測定を行った。
次いで、レジストパターン21aをマスクとし、エッチングガスにClとOの混合ガスを用い、クロムおよび窒素からなるハードマスク膜15のドライエッチングを行った。これにより、ハードマスク膜15に、テストパターンを転写したハードマスクパターン15aを形成した。
続いて、レジストパターン21aを剥離した後、ハードマスクパターン15aをマスクとし、エッチングガスにSFとHeの混合ガスを用い、モリブデン、ケイ素および窒素からなるパターニング材料膜13のドライエッチングを行った。これにより、遮光膜として形成したパターニング材料膜13に遮光パターン(転写パターン13aa)を形成した。
次に、エッチングガスとしてClとOの混合ガスを用いたドライエッチングにより、ハードマスクパターン15aを除去した。
以上により、透光性基板(基板11)上に、テストパターン形状の遮光膜パターン(転写パターン13aa)を有するパターンテスト用の転写用マスク(バイナリマスク)1aを作製した。
<評価−1>
上述したパターン位置測定装置によって、レジストパターン21aのパターン位置と、設計パターン座標とを比較してそのずれ量を求めた。その結果、各転写用マスクについて求められたずれ量は十分に小さい値であり、実施例1〜6で作製した水溶性ポリマー膜付基板1は、ダブルパターニング技術が適用される転写用マスクに対しても、十分に適用可能なものであることが確認された。
<評価―2>
以上のようにして作製した実施例1〜6に対応する各転写用マスクを用い、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス作製用のレジスト膜に対して露光転写した場合の転写像のシミュレーションを行った。
このシミュレーションによる露光転写像を検証したところ、設計仕様を十分に満たしていた。この結果から、これら実施例1〜6に対応する各転写用マスクを露光装置のマスクステージにセットし、半導体デバイス作製用のレジスト膜に露光転写したとしても、最終的に半導体デバイス用の回路パターンは高精度で形成できることが確認された。
1…水溶性ポリマー膜付基板
1a…転写用マスク
10…レジスト膜付基板
13…パターニング材料膜(薄膜)
13aa…転写パターン
15…ハードマスク膜(薄膜)
15a…転写パターン
21…レジスト膜
23…水溶性ポリマー膜
23a…第1の水溶液の液膜
23b…第2の水溶液の液膜
23…水溶性ポリマー膜
201…第1の水溶液
202…第2の水溶液

Claims (11)

  1. 基板の主表面上にレジスト膜と水溶性ポリマー膜をこの順に備える水溶性ポリマー膜付基板の製造方法であって、
    前記レジスト膜が主表面上に設けられた基板を準備する工程と、
    前記レジスト膜の表面に水溶性ポリマーを含有する第1の水溶液を供給し、前記基板の回転速度を上げて前記第1の水溶液をレジスト膜の表面の全面に拡げて第1の水溶液の液膜を形成する第1の液膜形成工程と、
    前記第1の水溶液の液膜の表面に水溶性ポリマーを含有し有機溶剤の含有量が25重量%以下である第2の水溶液を供給して前記第2の水溶液をレジスト膜上の全面に拡げ、前記第1の水溶液の液膜の上に前記第2の水溶液の液膜を形成する第2の液膜形成工程と、
    前記基板を回転させて前記第1の水溶液の液膜および第2の水溶液の液膜を乾燥させ、前記レジスト膜の表面に接して前記水溶性ポリマー膜を形成する膜形成工程と
    を備え、
    前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げる前の前記基板の回転速度は、300回転/分以下であるか、または回転が停止しており、
    前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度は、500回転/分以上である
    ことを特徴とする水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  2. 前記第1の液膜形成工程で前記第1の水溶液の供給を開始してから前記第2の液膜形成工程で第2の水溶液の供給を開始するまでの間、前記第1の水溶液は前記レジスト膜上に連続で供給されている
    ことを特徴とする請求項1記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  3. 前記第2の水溶液は、導電性ポリマーを含有している
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  4. 前記第1の水溶液と前記第2の水溶液は同一成分である
    ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  5. 前記第2の液膜形成工程は、前記第1の水溶液の液膜を形成したときよりも前記基板の回転速度を下げる、または回転を停止させてから前記第2の水溶液を供給し、さらに前記基板の回転速度を上げて前記第2の水溶液をレジスト膜の表面の全面に拡げる
    ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  6. 前記第2の液膜形成工程で回転速度を下げたときの前記基板の回転速度は、前記第1の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度よりも100回転/分以上遅い
    ことを特徴とする請求項5に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  7. 前記第2の液膜形成工程で回転速度を上げた後の前記基板の回転速度は、500回転/分以上である
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  8. 前記基板の主表面は、矩形状である
    ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  9. 前記基板とレジスト膜との間に金属およびケイ素から選ばれる1以上の元素を含有する材料からなる薄膜が設けられている
    ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法。
  10. 請求項9に記載の水溶性ポリマー膜付基板の製造方法で製造された水溶性ポリマー膜付基板を用いた転写用マスクの製造方法であって、
    電子線を用いて前記レジスト膜に転写パターンを描画露光し、現像処理を行って前記レジスト膜に転写パターンを形成する工程と、
    前記転写パターンを有するレジスト膜をマスクとするドライエッチングにより、前記薄膜に転写パターンを形成する工程と
    を備える
    ことを特徴とする転写用マスクの製造方法。
  11. 請求項10に記載の転写用マスクの製造方法により製造された転写用マスクを用い、基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備える
    ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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