JP6800779B2 - 転写用マスクの製造方法、および半導体デバイスの製造方法 - Google Patents
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Description
基板の主表面上に薄膜を有するマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法であって、
前記薄膜上に電子線露光用のレジスト膜が設けられたマスクブランクを準備する工程と、
前記レジスト膜に対して露光処理および現像処理を行い、前記薄膜に形成すべき転写パターンを前記レジスト膜に形成する工程と、
前記転写パターンが形成されたレジスト膜を埋め込む状態で、前記レジスト膜上および前記薄膜上に第1材料膜を成膜する工程と、
前記転写パターンが形成されたレジスト膜の間に前記第1材料膜を残した状態で前記レジスト膜の上面が露出するまで前記第1材料膜を除去することにより、前記転写パターンに対して反転した反転パターンを前記第1材料膜に形成し、その後前記第1材料膜に対して選択的に前記レジスト膜を除去する工程と、
前記反転パターンが形成された前記第1材料膜を埋め込む状態で、前記第1材料膜上および前記薄膜上に前記第1材料膜とは異なる材料からなる第2材料膜を成膜する工程と、
前記反転パターンが形成された前記第1材料膜の間に前記第2材料膜を残した状態で前記第1材料膜の上面が露出するまで前記第2材料膜を除去することにより、前記第2材料膜に前記転写パターンを形成し、その後ドライエッチングによって前記第2材料膜に対して選択的に前記第1材料膜を除去する工程と、
前記転写パターンが形成された第2材料膜をマスクとし、前記薄膜に対してドライエッチングを行い、前記薄膜に転写パターンを形成する工程とを備える
ことを特徴とする転写用マスクの製造方法。
前記第1材料膜および前記第2材料膜は、ともに前記薄膜に対してエッチング選択性を有する材料によって構成されている
ことを特徴とする構成1に記載の転写用マスクの製造方法。
前記ドライエッチングによって前記第2材料膜に対して選択的に前記第1材料膜を除去する際の前記第2材料膜のエッチングレートと第1材料膜のエッチングレートの比は、1:2以上である
ことを特徴とする構成1または2に記載の転写用マスクの製造方法。
前記薄膜は、スパッタリング法によって成膜されたものである
ことを特徴とする構成1から3のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
前記薄膜は、クロムを含有する材料からなる
ことを特徴とする構成1から4のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
前記第1材料膜と前記第2材料膜とは、ともにケイ素を含有する材料からなる
ことを特徴とする構成1から5のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
前記マスクブランクは、前記基板と前記薄膜の間に遮光膜が設けられており、
前記転写パターンが形成された前記薄膜をマスクとし、前記遮光膜に対してドライエッチングを行い、前記遮光膜に転写パターンを形成する工程と、
前記遮光膜に転写パターンを形成した後に前記薄膜を除去する工程とを備える
ことを特徴とする構成1から6のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
前記マスクブランクは、前記基板と前記薄膜の間に光半透過膜が設けられており、
前記転写パターンが形成された前記薄膜をマスクとし、前記光半透過膜に対してドライエッチングを行い、前記光半透過膜に転写パターンを形成するとともに前記第2材料膜を除去する工程と、
前記第2材料膜を除去した後、前記薄膜上に遮光帯パターンを含むレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをマスクとして前記薄膜に対してドライエッチングを行い、前記薄膜に遮光帯を含むパターンを形成する工程とを備える
ことを特徴とする構成1から6のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。
構成7または8記載の転写用マスクの製造方法により製造された転写用マスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備える
ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
図1〜図3は、第1実施形態に係る転写用マスクの製造方法を説明する断面工程図である。これらの図を参照して説明する第1実施形態の転写用マスクの製造方法は、転写用マスクとしてバイナリマスクまたは反射型マスクを製造する際に適用される方法である。以下、これらの図1〜図3を参照し、第1実施形態の転写用マスクの製造方法を説明する。
先ず図1(A)に示すように、基板11の一主面上に、遮光膜(吸収体膜)13、薄膜15、およびレジスト膜21がこの順に設けられたマスクブランク1を準備する。各構成要素の詳細は次のようである。
基板11は、ケイ素を含有する材料からなるものが選択される。例えば、例えばバイナリマスク用のマスクブランクの基板11であれば、ArFエキシマレーザ光(波長:約193nm)のような露光光に対して透過性を有する材料で構成されればよい。このような材料としては、合成石英ガラスが用いられるが、この他にも、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラスなどのガラス材料を用いることができる。特に、合成石英ガラス基板は、ArFエキシマレーザ光、またはそれよりも短波長の領域で透明性が高いので、基板11として好適に用いることができる。
遮光膜(吸収体膜)13は、次に説明する薄膜をマスクにしたエッチングによって微細パターンが形成される膜である。この遮光膜(吸収体膜)13は、マスクブランクの種類に応じた材料を用いて構成された単層または多層構造の膜である。
バイナリマスク用の遮光膜13は、バイナリマスクとして使用されるときのマスクパターンの露光転写に用いられる露光光に対して遮光性能(所定以上の光学濃度)を有していれば、公知の組成で構成することができる。具体的には、クロム、タンタル、ルテニウム、タングステン、チタン、ハフニウム、モリブデン、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、パラジウム、ロジウム等の遷移金属単体あるいはその化合物を含む材料で構成されていればよい。たとえば、クロムや、クロムに酸素、窒素、炭素等の元素から選ばれる1種以上の元素を添加したクロム化合物で構成してもよいし、タンタルに、酸素、窒素、ホウ素等の元素から選ばれる1種以上の元素を添加したタンタル化合物で構成してもよい。
反射型マスク用の吸収体膜13は、ここでの図示を省略した多層反射膜上に設けられる膜であり、EUV光を吸収する機能を有する。このような反射型マスク用の吸収体膜13は、例えばタンタル(Ta)単体またはタンタルを主成分とする材料(タンタル系材料)を好ましく用いることができる。このような反射型マスク用の吸収体膜13の結晶状態は、平滑性、平坦性の点から、アモルファス状または微結晶の構造を有しているものが好ましい。
薄膜15は、遮光膜13をエッチングする際のエッチングマスク膜として機能するものである。このような薄膜15は、遮光膜(吸収体膜)13をエッチングする際に用いられるエッチャントに対してエッチング耐性を有する材料で構成する。遮光膜13が、ケイ素系材料や遷移金属シリサイド系材料で構成され、フッ素系ガスによるドライエッチングでパターニングされる場合、薄膜15は、これらのドライエッチングに対して耐性が高い材料であるクロムや、クロムに酸素、窒素、炭素等の元素を添加したクロム化合物からなる材料で構成することが好ましい。また、遮光膜13が、クロム系材料で構成され、塩素系ガスと酸素ガスの混合ガスによるドライエッチングでパターニングされる場合、薄膜15は、ケイ素や、ケイ素に酸素、窒素、炭素等の元素を添加したケイ素化合物からなる材料で構成することが好ましい。
レジスト膜21は、リソグラフィー処理によってパターニングされる有機系材料膜であり、パターニングされたレジストパターンが薄膜15をエッチングする際のエッチングマスクとなる。このようなレジスト膜21は、微細なレジストパターンの形成が可能であれば、ポジ型であってもネガ型であってもよいが、一例として数十nm程度の微細なパターンの形成が可能な電子線露光用のポジ型の化学増幅型レジストが用いられることとする。
次に図1(B)に示すように、マスクブランク1のレジスト膜21に対して露光処理とその後の現像処理を行うことにより、薄膜15に形成すべき転写パターンをレジスト膜21に形成する。これによりレジスト膜21が転写パターンの形状にパターニングされたレジストパターン21aを得る。
次いで図1(C)に示すように、転写パターンが形成されたレジスト膜21(以下、レジストパターン21aと称する)を埋め込む状態で、レジストパターン21a上および薄膜15上に第1材料膜23を成膜する。この第1材料膜23は、レジストパターン21aを除去する際の処理に対して高い耐性を有し、かつ薄膜15に対するエッチング選択性が高い材料を用いて構成されていることとする。
次に図1(D)に示すように、レジストパターン21aの間に第1材料膜23を残した状態で、レジストパターン21aの上面が露出するまで第1材料膜23を表面側から膜減りさせ、レジストパターン21a上の第1材料膜23を除去する。このような第1材料膜23の除去は、ドライエッチングによって行ってもよいし、化学的機械研磨やウェットエッチングによって行ってもよい。エッチング速度の制御性の観点からは、ドライエッチングによって実施することが好ましい。
その後図1(E)に示すように、反転パターン23aが形成された第1材料膜23に対し、レジストパターン21aを選択的に除去する。これにより、薄膜15の上部に反転パターン23aが形成された第1材料膜23のみが残された状態とし、第1材料膜23の間に薄膜15を露出させる。
次いで図2(A)に示すように、反転パターン23aが形成された第1材料膜23を埋め込む状態で、第1材料膜23上および薄膜15上に第1材料膜23とは異なる材料から成る第2材料膜25を成膜する。この第2材料膜25は、以降の工程で実施する第1材料膜23を除去するためのエッチングに対する耐性が高いものであって、エッチングレートの比が第2材料膜25:第1材料膜23=1:2以上、好ましくは1:4以上となり得る材料によって構成される。さらに第2材料膜25は、薄膜15に対するエッチング選択性が高い材料を用いて構成されていることとする。
次に図2(B)に示すように、反転パターン23aが形成された第1材料膜23の間に第2材料膜25を残した状態で、第1材料膜23の上面が露出するまで第2材料膜25を表面側から膜減りさせ、第1材料膜23の上の第2材料膜25を除去する。このような第2材料膜25の除去は、ドライエッチングによって行ってもよいし、化学的機械研磨やウェットエッチングによって行ってもよい。エッチング速度の制御性の観点からは、ドライエッチングによって実施することが好ましい。
その後、図2(C)に示すように、転写パターン25aが形成された第2材料膜25に対し、反転パターン23aが形成された第1材料膜23を選択的に除去する。これにより、薄膜15の上部に転写パターン25aが形成された第2材料膜25のみが形成された状態とし、第2材料膜25の間に薄膜15を露出させる。
次に図2(D)に示すように、転写パターン25aが形成された第2材料膜25をマスクとして薄膜15をエッチングし、薄膜15に転写パターン15aを形成し、薄膜15からなる転写パターン15aを得る。ここでは、例えば転写パターン25aが形成されたケイ素系の第2材料膜25をマスクにして、クロム系の薄膜15をエッチングする。この際、塩素系ガスと酸素ガスとの混合ガス(酸素含有塩素系ガス)をエッチングガスに用いたドライエッチングを行う。これにより、ケイ素系の第2材料膜25に対して、きわめて高いエッチング選択性でクロム系の薄膜15をエッチングすることができ、第2材料膜25の転写パターン25aの形状を精度良好に転写した転写パターン15aを形成する。
その後、図3(A)に示すように、クロム系材料によって構成された薄膜15からなる転写パターン15aをマスクとして遮光膜(吸収体膜)13のドライエッチングを行う。これにより、転写パターン15aの形状に遮光膜(吸収体膜)13をパターニングしてなる遮光パターン(吸収体パターン)13aaを得る。この際、遮光膜13がバイナリマスク用のものであって、ケイ素を含有する材料で形成されている場合であれば、フッ素系ガスを用いた遮光膜13のドライエッチングを行なう。また反射型マスク用の吸収体膜13の場合であって、その吸収体膜13がタンタルを主成分とする材料で形成されている場合であれば、フッ素系ガスまたは酸素を含有しない塩素系ガス(酸素非含有塩素系ガス)を用いたドライエッチングを吸収体膜13に対して行う。
次に、図3(B)に示すように、クロム系材料によって構成された薄膜15からなる転写パターン15aを除去し、転写用マスク1aを得る。この際、クロム系材料からなる転写パターン15aの除去には、塩素系ガスと酸素ガスとの混合ガス(酸素含有塩素系ガス)をエッチングガスに用いる。これにより、ケイ素系またはタンタル系の遮光膜13に対して、きわめて高いエッチング選択性でクロム系材の薄膜15をエッチング除去することができる。
図4〜図6は、第2実施形態に係る転写用マスクの製造方法を説明する断面工程図である。これらの図を参照して説明する第2実施形態の転写用マスクの製造方法は、転写用マスクとしてハーフトーン型位相シフトマスクを製造する際に適用される方法である。以下、これらの図4〜図6を参照し、第2実施形態の転写用マスクの製造方法を説明する。なお、図4〜図6においては、図1〜図3を用いて説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
先ず図4(A)に示すように、基板11の一主面上に、光半透過膜43、薄膜45、およびレジスト膜21がこの順に設けられたマスクブランク2を準備する。マスクブランク2を構成するこれらの各要素のうち、基板11は、上述した第1実施形態のバイナリマスク用のマスクブランク1のものと同様であってよい。またレジスト膜21は、上述した第1実施形態のものと同様である。このためここでは、光半透過膜43と薄膜45の構成を説明する。
光半透過膜(位相シフト膜)43は、露光光を、実質的に露光に寄与しない強度(たとえば、露光光に対する透過率が1%〜30%)で透過させ、この光半透過膜43を透過する露光光に対し、その光半透過膜43の膜厚と同じ距離だけ空気中を透過した露光光との間で所定の位相差(たとえば、150度〜200度)を生じさせる機能を有していれば、公知の組成で構成されていればよい。具体的には、遷移金属およびケイ素(遷移金属シリサイドを含む)の化合物を含む材料からなり、これらの遷移金属およびケイ素と、酸素および/または窒素を主たる構成要素とする材料が例示される。遷移金属としては、モリブデン、タンタル、タングステン、チタン、ハフニウム、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、ニオブ、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、クロム等が適用可能である。以上のような光半透過膜43は、例えばスパッタ法によって形成することができる。
薄膜45は、遮光膜として用いられる膜であって、例えばクロムを含有する材料膜である。このような薄膜45は、単層で成膜してもよく、図示したような下層45aと上層45bとの2層構造で成膜してもよく、さらに多層の複数層で成膜してもよい。遮光膜として用いられる薄膜45を複数層として成膜する場合には、クロム(Cr)の含有量を変化させた各層を成膜する。
次に図4(B)〜図5(C)に示す工程は、先の第1実施形態において図1(B)〜図2(C)を用いて説明した工程と同様に実施する。
以上の後、図5(D)に示すように、転写パターン25aが形成された第2材料膜25をマスクとして薄膜45をエッチングし、薄膜45に転写パターン45aaを形成する。ここでは、例えば転写パターン25aが形成されたケイ素系の第2材料膜25をマスクにして、クロム系材の薄膜45をエッチングする。この際、塩素系ガスと酸素ガスとの混合ガス(酸素含有塩素系ガス)をエッチングガスに用いたドライエッチングを行う。これにより、ケイ素系の第2材料膜25に対して、極めて高いエッチング選択性でクロム系の薄膜45をエッチングすることができ、第2材料膜25の転写パターン25aの形状が薄膜45に対して精度良好に転写される。
次いで図6(A)に示すように、転写パターン45aaが形成された薄膜45をマスクとして、フッ素系ガスを用いた光半透過膜43のドライエッチングを行ない、ケイ素を含有する材料で形成された光半透過膜43をパターニングする。これにより、基板11における光半透過パターン形成領域11aに、光半透過膜43をパターニングしてなる光半透過パターン43aを形成する。また、基板11における外周領域11bに、薄膜45と光半透過膜43とを貫通する孔形状のアライメントマークパターン43bを形成する。なお、このようなケイ素を含有する材料で形成された光半透過膜43のドライエッチングにおいては、ケイ素を含有する材料によって構成された第2材料膜25も同時に除去される。
次に図6(B)に示すように、転写パターン45aaが形成された薄膜45上に、遮光帯パターンを含むレジストパターン47を形成する。ここでは、基板11における外周領域11bを覆う遮光帯パターンを含む形状のレジストパターン47を形成する。この際、先ず基板11上に、レジスト膜をスピン塗布法によって形成する。次に、基板11における外周領域11bを覆う形状でレジスト膜が残されるように、当該レジスト膜に対して露光を行い、その後レジスト膜に対して現像処理等の所定の処理を行う。これにより、基板11における外周領域11bを覆う形状で、遮光帯パターンを含むレジストパターン47を形成する。
次に図6(C)に示すように、遮光帯パターンを含むレジストパターン47をマスクとして、薄膜45のドライエッチングを行い、外周領域11bを覆う帯状に薄膜45をパターニングしてなる遮光パターン45cを形成する。この際、エッチングガスとして、塩素系ガスと酸素ガスとの混合ガスを用いることにより、クロム系材の薄膜45をエッチングする。
次いで、図6(D)に示すように、遮光帯パターンを含むレジストパターン47を除去し、洗浄等の所定の処理を行う。以上により、転写用マスク2aとしてハーフトーン型位相シフトマスクが得られる。
実施形態に係る半導体デバイスの製造方法は、先に説明した転写用マスクの製造方法によって製造された転写用マスク1aまたは転写用マスク2aを用い、基板上のレジスト膜に対して転写パターンを露光転写することを特徴としている。このような半導体デバイスの製造方法は、次のように行う。
以上説明した実施形態の転写用マスクの製造方法は、パターニング対象となる薄膜15または薄膜45上に転写パターンを有するレジストパターン21aを形成し、第1材料膜23と、第1材料膜23の除去に対して耐性を有する第2材料膜25とを用いてレジストパターン21aを2回反転させる構成である。これにより、膜厚の薄いレジストパターン21aを形成し、このレジストパターン21aの反転パターンを第1材料膜23に形成し、さらにこの反転パターンであるレジストパターン21aの転写パターンを第2材料膜25に形成し、これをマスクにして薄膜15または薄膜45をパターンエッチングすることができる。
以上説明した実施形態の転写用マスクの製造方法は、基板上にハードマスク膜(本発明の薄膜に対応。)を備えたマスクブランクからインプリントモールドを製造する場合にも応用できる。すなわち、そのインプリントモールドの製造方法は、基板の主表面上にハードマスク膜を有するマスクブランクを用いたインプリントモールドの製造方法であって、ハードマスク膜上に電子線露光用のレジスト膜が設けられたマスクブランクを準備する工程と、レジスト膜に対して露光処理および現像処理を行い、ハードマスク膜に形成すべきモールドパターンをレジスト膜に形成する工程と、モールドパターンが形成されたレジスト膜を埋め込む状態で、レジスト膜上およびハードマスク膜上に第1材料膜を成膜する工程と、モールドパターンが形成されたレジスト膜の間に第1材料膜を残した状態でレジスト膜の上面が露出するまで第1材料膜を除去することにより、モールドパターンに対して反転した反転パターンを第1材料膜に形成し、その後第1材料膜に対して選択的にレジスト膜を除去する工程と、反転パターンが形成された第1材料膜を埋め込む状態で、第1材料膜上およびハードマスク膜上に第1材料膜とは異なる材料からなる第2材料膜を成膜する工程と、反転パターンが形成された第1材料膜の間に第2材料膜を残した状態で第1材料膜の上面が露出するまで第2材料膜を除去することにより、第2材料膜にモールドパターンを形成し、その後ドライエッチングによって第2材料膜に対して選択的に第1材料膜を除去する工程と、モールドパターンが形成された第2材料膜をマスクとし、ハードマスク膜に対してドライエッチングを行い、ハードマスク膜にモールドパターンを形成する工程と、モールドパターンが形成されたハードマスク膜をマスクとし、基板に対してドライエッチングを行い、基板の主表面にモールドパターンを形成する工程とを備えることを特徴とする。
実施例により、本発明の転写用マスクの製造方法をさらに具体的に説明する。ここでは、図1〜図3を参照し、下記の手順でバイナリマスクとなる転写用マスクを作製した。
以上のようにして作製した転写用マスク1aを用い、AIMS193(Carl Zeiss社製)を用いて、波長193nmの露光光で半導体デバイス作製用のレジスト膜に対して露光転写した場合の転写像のシミュレーションを行った。
1a,2a…転写用マスク
11…基板
13…遮光膜(吸収体膜)
15…薄膜(エッチングマスク膜)
21…レジスト膜
21a…レジストパターン(転写パターン)
23…第1材料膜
23a…反転パターン
25…第2材料膜
25a…転写パターン
43…光半透過膜
45…薄膜(遮光膜)
47…遮光帯パターンを含むレジストパターン
Claims (10)
- 基板の主表面上に薄膜を有するマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法であって、
前記薄膜上に電子線露光用のレジスト膜が設けられたマスクブランクを準備する工程と、
前記レジスト膜に対して露光処理および現像処理を行い、前記薄膜に形成すべき転写パターンを前記レジスト膜に形成する工程と、
前記転写パターンが形成されたレジスト膜を埋め込む状態で、前記レジスト膜上および前記薄膜上に第1材料膜を成膜する工程と、
前記転写パターンが形成されたレジスト膜の間に前記第1材料膜を残した状態で前記レジスト膜の上面が露出するまで前記第1材料膜を除去することにより、前記転写パターンに対して反転した反転パターンを前記第1材料膜に形成し、その後前記第1材料膜に対して選択的に前記レジスト膜を除去する工程と、
前記反転パターンが形成された前記第1材料膜を埋め込む状態で、前記第1材料膜上および前記薄膜上に前記第1材料膜とは異なる材料からなる第2材料膜を成膜する工程と、
前記反転パターンが形成された前記第1材料膜の間に前記第2材料膜を残した状態で前記第1材料膜の上面が露出するまで前記第2材料膜を除去することにより、前記第2材料膜に前記転写パターンを形成し、その後ドライエッチングによって前記第2材料膜に対して選択的に前記第1材料膜を除去する工程と、
前記転写パターンが形成された第2材料膜をマスクとし、前記薄膜に対してドライエッチングを行い、前記薄膜に転写パターンを形成する工程とを備える
ことを特徴とする転写用マスクの製造方法。 - 前記第1材料膜および前記第2材料膜は、ともに前記薄膜に対してエッチング選択性を有する材料によって構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の転写用マスクの製造方法。 - 前記ドライエッチングによって前記第2材料膜に対して選択的に前記第1材料膜を除去する際の前記第2材料膜のエッチングレートと第1材料膜のエッチングレートの比は、1:2以上である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の転写用マスクの製造方法。 - 前記薄膜は、スパッタリング法によって成膜されたものである
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。 - 前記薄膜は、クロムを含有する材料からなる
ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。 - 前記第1材料膜と前記第2材料膜とは、ともにケイ素を含有する材料からなる
ことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。 - 前記マスクブランクは、前記基板と前記薄膜の間に遮光膜が設けられており、
前記転写パターンが形成された前記薄膜をマスクとし、前記遮光膜に対してドライエッチングを行い、前記遮光膜に転写パターンを形成する工程と、
前記遮光膜に転写パターンを形成した後に前記薄膜を除去する工程とを備える
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。 - 前記マスクブランクは、前記基板と前記薄膜の間に光半透過膜が設けられており、
前記転写パターンが形成された前記薄膜をマスクとし、前記光半透過膜に対してドライ
エッチングを行い、前記光半透過膜に転写パターンを形成するとともに前記第2材料膜を除去する工程と、
前記第2材料膜を除去した後、前記薄膜上に遮光帯パターンを含むレジストパターンを形成し、前記レジストパターンをマスクとして前記薄膜に対してドライエッチングを行い、前記薄膜に遮光帯を含むパターンを形成する工程とを備える
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。 - 前記マスクブランクは、前記基板と前記薄膜の間に、前記基板側から光反射膜と吸収体膜とがこの順に積層した構造を備えており、
前記転写パターンが形成された前記薄膜をマスクとし、前記吸収体膜に対してドライエッチングを行い、前記吸収体膜に転写パターンを形成する工程と、
前記吸収体膜に転写パターンを形成した後に前記薄膜を除去する工程とを備える
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法。 - 請求項7から9のいずれかに記載の転写用マスクの製造方法により製造された転写用マスクを用い、半導体基板上のレジスト膜に転写パターンを露光転写する工程を備える
ことを特徴とする半導体デバイスの製造方法。
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