JP6764713B2 - 塗布方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体基板、液晶表示器用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板に対して、高粘度の薬液を塗布する塗布方法に関する。
塗布装置は、円形基板を保持して回転させる保持回転部と、保持回転部で保持された基板の上方から円形基板に対して薬液を吐出するノズルとを備えている(例えば、特許文献1,2参照)。塗布装置は、スピン塗布と呼ばれる方法で薬液膜を形成する。まず、円形基板を低速で回転させる。次に、ノズルから薬液を吐出させる。そして、薬液の吐出を停止した後、円形基板上の薬液が所望の膜厚になるように、円形基板を高速で回転させる。特許文献1,2では、ノズルから薬液を吐出させる際に、円形基板の回転中心を横切るようにノズルを移動させている。
特開昭60−217627号公報 特許3970695号公報
しかしながら、このような従来例は、次のような問題がある。すなわち、高粘度の薬液を用いてスピン塗布を行っても、薬液が均等に広がらなかったり、円形基板の中心部で薬液膜が盛り上がってしまったり、薬液がうまく広がらない問題がある。例えば、円形基板の表面(主面)には、集積回路などのパターンが形成されており、それにより、円形基板の表面は、凹凸を有している。
その円形基板の凹凸の表面上に、例えば300cP(centipoise)以上の高粘度の薬液を吐出し、例えば1000rpm以上の高速回転でスピン塗布したとする。この場合、凹凸によって、図16(a)の符号Mで示すような、薬液膜CFが載らない膜切れ(塗り残し)が生じ、あるいは、図16(b)の符号Nで示すように、凹凸が反映される。これにより、局所的に膜厚均一性が悪化する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、円形基板上に高粘度の薬液膜を形成する際に膜厚を均一にすることができる塗布方法を提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明に係る塗布方法は、300cP以上の高粘度薬液を円形基板上に供給して前記円形基板上に薬液膜を形成する塗布方法であって、前記円形基板を第1回転速度で回転させ、かつ、前記円形基板の上方に位置する薬液ノズルを前記円形基板の半径方向に移動させながら、前記薬液ノズルから前記円形基板上に薬液を吐出することで、前記円形基板上のほぼ全面に渦巻き状の薬液膜を形成する工程と、前記渦巻き状の薬液膜を形成した後に、前記薬液ノズルから前記円形基板の中心部に薬液を吐出することで、前記円形基板の中心部に薬液の液溜まりを形成する工程と、前記薬液の液溜まりを形成した後に、前記第1回転速度よりも速い第2回転速度で前記円形基板を回転させることで、前記液溜まりの薬液を広げて前記渦巻き状の薬液膜を覆わせて前記渦巻き状の薬液膜の表面を平らにする工程と、を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る塗布方法によれば、円形基板上に薬液の液溜まりを形成する前に、円形基板上のほぼ全面に渦巻き状の薬液膜を形成する。液溜まりの薬液は、渦巻き状の薬液膜とよくなじむ。そのため、円形基板を回転させて液溜まりの薬液を広げて渦巻き状の薬液膜を覆う際に、液溜まりの薬液が良好に広がる。また、液溜まりの薬液が広がる際に、渦巻き状の薬液膜の表面のでこぼこが平らにされる。これらにより、膜切れ等を防止し、円形基板上に高粘度の薬液膜を形成する際に膜厚を均一にすることができる。
また、円形基板の中心部に液溜まりを形成した後に、渦巻き状の薬液膜を形成すると、液溜まりの薬液が乾燥する。この場合、第2回転速度(高速)で円形基板を回転させた際に、液溜まりが良好に広がらず、円形基板の周縁部よりも中心部で薬液膜が盛り上がってしまう。しかしながら、渦巻き状の薬液膜を形成した後に液溜まりを形成するので、液溜まりの薬液を乾燥させずに、液溜まりを良好に広げることができる。また、薬液を良好に広げることができるので、広げるために余計に薬液を吐出することがない。そのため、薬液を節約することができる。
また、上述の塗布方法において、前記渦巻き状の薬液膜を形成する際に、前記薬液ノズル、前記円形基板の周縁部から前記円形基板の中心部に向けて前記円形基板の半径方向に移動させることが好ましい。渦巻き状の薬液膜を形成した後、薬液ノズルは、円形基板の中心部の上方に位置する。そのため、薬液ノズルは、そのまま、液溜まりを形成する動作ができる。すなわち、薬液の液溜まりを効率よく形成できる。
また、上述の塗布方法は、前記円形基板を前記第1回転速度で回転させ、かつ、前記薬液ノズルの移動を停止させた状態で、前記円形基板の周縁部の上方に位置する前記薬液ノズルから前記円形基板上に薬液を吐出することで、前記円形基板の周縁部に沿ってリング状の薬液膜を形成する工程を更に備えていることが好ましい。
円形基板の周縁部付近において渦巻き状に薬液膜を形成する場合、薬液膜が形成されない領域が生じる。しかしながら、円形基板の周縁部に沿ってリング状に薬液膜を形成するので、薬液膜が形成されない領域を解消することができる。そのため、円形基板の周縁部付近において、膜切れ等を防止し、円形基板上に高粘度の薬液膜を形成する際に膜厚を均一にすることができる。また、円形基板の周縁部の内外の境界を横切ると、例えば、薬液ノズルから吐出した薬液の液柱が不安定になり、この後、渦巻き状の薬液膜を良好に形成できないおそれがある。しかしながら、これを防止できる。
また、上述の塗布方法は、前記薬液ノズルから薬液を吐出する前に、前記円形基板を回転させ、かつ溶剤ノズルから前記円形基板上に溶剤を吐出することで、前記円形基板上に溶剤膜を形成する処理であるプリウェット処理を実行する工程を更に備えていることが好ましい。プリウェット処理無しで渦巻き状の薬液膜を形成しようする際に、吐出した薬液が薬液ノズルの吐出口付近で塊となって、円形基板に対して薬液を付着させにくい場合がある。しかしながら、プリウェット処理により、円形基板に対して薬液を付着させやすくできる。また、溶剤膜が存在する部分で薬液が流れやすくなる。
また、上述の塗布方法において、前記プリウェット処理の一例は、前記円形基板に形成された凹部に溶剤が入り込んだ状態にすることである。凹部に溶剤が入り込んでいるので、薬液との置換が容易である。そのため、凹部への薬液の埋め込み不足を防止できる。
また、上述の塗布方法において、前記渦巻き状の薬液膜のうちの各周の薬液膜は、半径方向において、隣の周の前記薬液膜と隙間が生じていないことが好ましい。各周の薬液膜が隣の周の薬液膜と隙間が生じていると、第2回転速度(高速)で円形基板を回転させて液溜まりの薬液を広げても、その隙間あるいは凹部を避けて流れる場合がある。そのため、その隙間が生じていないことで、液溜まりの薬液を良好に広げることができる。
また、上述の塗布方法において、前記渦巻き状の薬液膜を形成する際に、前記円形基板の周縁部側の位置よりも前記円形基板の中心部側に前記薬液ノズルが位置するとき、前記薬液ノズルの先端面と前記円形基板の表面との間のクリアランスを前記周縁部側の位置における前記クリアランスよりも大きくすることが好ましい。円形基板の中心部側の位置よりも周縁部側の位置で薬液ノズルに対する円形基板の相対的な回転速度が速くなる。そのため、円形基板に薬液が着液する際に、薬液に加わる回転方向への力の作用が大きく、薬液がちぎれて分断される液切れを起こしやすい。薬液ノズルが周縁部側に位置する際に、クリアランスを小さくすることで、液切れを防止できる。また、薬液ノズルが中心部に位置する際に、薬液の液溜まりを形成する。クリアランスを大きくすることで、薬液ノズルに薬液が付着することを抑制できる。
また、上述の塗布方法において、前記渦巻き状の薬液膜を形成する際に、前記円形基板の周縁部側の位置よりも前記円形基板の中心部側に前記薬液ノズルが位置するとき、前記円形基板の回転速度を前記周縁部側に位置するときの前記回転速度よりも速くすることが好ましい。円形基板の中心部側の位置よりも周縁部側の位置で薬液ノズルに対する円形基板の相対的な回転速度が速くなる。そのため、円形基板に薬液が着液する際に、薬液に加わる回転方向への力の作用が大きく、薬液がちぎれて分断される液切れを起こしやすい。薬液ノズルが周縁部側に位置する際には、円形基板の回転速度を遅くする。これにより、薬液ノズルから吐出された薬液が分断される液切れを防止することができる。また、薬液ノズルが中心部側に位置する際には、円形基板の回転速度を速くする。これにより、薬液を多く吐出し過ぎることを防止する。
本発明に係る塗布方法によれば、円形基板上に薬液の液溜まりを形成する前に、渦巻き状の薬液膜を形成する。液溜まりの薬液は、渦巻き状の薬液膜とよくなじむ。そのため、円形基板を回転させて液溜まりの薬液を広げて渦巻き状の薬液膜を覆う際に、液溜まりの薬液が良好に広がる。また、液溜まりの薬液が広がる際に、渦巻き状の薬液膜の表面のでこぼこが平らにされる。これらにより、膜切れ等を防止し、円形基板上に高粘度の薬液膜を形成する際に膜厚を均一にすることができる。
実施例に係る塗布装置の概略構成図である。 (a)は、薬液ノズルの縦断面図であり、(b)は、(a)のAから見た、薬液ノズルの吐出口の形状を示す図である。 溶剤ノズル移動機構および薬液ノズル移動機構の平面図である。 塗布装置の動作を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、実施例に係るプリウェット処理を説明するための側面図である。 薬液膜の形成を説明するための側面図である。 (a)、(b)は、リング状の薬液膜の形成を説明するための平面図である。 渦巻き状の薬液膜の形成を説明するための平面図である。 円形基板における塗布範囲のゾーンを示す平面図である。 各ゾーンの塗布条件を示す図である。 薬液ノズルの先端面と円形基板の表面との間のクリアランスを説明するための側面図である。 (a)、(b)は、リング状および渦巻き状の薬液膜の形成を説明するための側面図である。 薬液の液溜まりの形成を説明するための側面図である。 (a)は、高速回転により液溜まりの薬液を広げる様子を示す図であり、(b)は、高速回転後の薬液膜を示す図である。 凹部への薬液の埋め込み不足を示す図である。 (a)は、膜切れを示す図であり、(b)は、凹凸が反映した様子を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は、実施例に係る塗布装置の概略構成図である。図2(a)は、薬液ノズルの縦断面図である。図2(b)は、図2(a)のAから見た、薬液ノズルの吐出口の形状を示す図である。図3は、溶剤ノズル移動機構および薬液ノズル移動機構の平面図である。
<塗布装置1の構成>
図1を参照する。塗布装置1は、保持回転部2、溶剤ノズル3および薬液ノズル4を備えている。
保持回転部2は、円形基板(以下、「基板」と呼ぶ)Wを略水平姿勢で保持して回転させる。保持回転部2は、スピンチャック7と回転駆動部8とを備えている。スピンチャック7は、回転軸AX1周りに回転可能に設けられ、基板Wを保持する。スピンチャック7は、例えば、基板Wの裏面を真空吸着することにより基板Wを保持する。回転駆動部8は、スピンチャック7を回転軸AX1周りに回転させる駆動を行う。回転駆動部8は、例えば電動モータで構成されている。なお、回転軸AX1は、基板Wの中心部CTと略一致する。
溶剤ノズル3は、保持回転部2で保持された基板W上に溶剤を吐出するものである。溶剤として、例えばシンナーやPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)が用いられる。基板W上に溶剤を吐出してプリウェット処理することで、薬液ノズル4から吐出される薬液を基板W上に付着しやすくする。また、基板W上で薬液を広げやすくする。しかしながら、溶剤だけでは、薬液を良好に広げることができない。
薬液ノズル4は、保持回転部2で保持された基板W上に薬液を吐出するものである。高粘度の薬液として、ポリイミドなどの樹脂が用いられる。樹脂は、パターンが形成された基板Wの保護膜、または基板W間の層間絶縁膜として使用される。薬液の粘度は、300cP以上10000cP以下である。薬液ノズル4の吐出口4aは、図2(a)、図2(b)のように、長方形である。薬液ノズル4の吐出口4aが長方形であると、吐出口4aが円形や正方形と比べて、1回転で塗布する面積を増加させることができる。また、これにより、吐出時間の短縮および低回転で液柱を安定させたままの塗布動作が可能となる。
なお、図2(a)において、符号4bは、薬液ノズル4の内部流路であり、後述する薬液配管19と連通接続する。符号4cは、薬液ノズル4の先端面である。また、1回転で塗布する面積を増加させるために、長方形の吐出口4aの長手方向の長さを長くし過ぎると(例えば半径程度の長さ)、後述する液溜まりPDが中心部CTに良好に形成できなくなる場合がある。
また、塗布装置1は、図1のように、カップ9と待機ポット10とを備えている。カップ9は、基板Wおよび保持回転部2の側方を囲うものである。カップ9は、図示しない駆動部により、上下方向に移動するように構成されている。一方、待機ポット10は、不使用の薬液ノズル4を待機させるものである。待機ポット10は、薬液ノズル4の先端部を溶剤に浸して洗浄するために溶剤貯留槽を備えていてもよいし、薬液ノズル4の先端部を溶剤雰囲気で包み込んでもよい。なお、溶剤ノズル3を待機させる待機ポットが設けられてもよい。
また、塗布装置1は、溶剤供給源13、溶剤配管15、ポンプP1および開閉弁V1を備えている。溶剤供給源13は、例えばボトルで構成されている。溶剤供給源13からの溶剤は、溶剤配管15を通じて溶剤ノズル3に供給される。溶剤配管15には、ポンプP1および開閉弁V1等が設けられている。ポンプP1は、溶剤ノズル3に溶剤を送り、開閉弁V1は、溶剤の供給およびその停止を行う。
また、塗布装置1は、薬液供給源17、薬液配管19、ポンプP2および開閉弁V2を備えている。薬液供給源17は、例えばボトルで構成されている。薬液供給源17からの薬液は、薬液配管19を通じて薬液ノズル4に供給される。薬液配管19には、ポンプP2および開閉弁V2等が設けられている。ポンプP2は、薬液ノズル4に薬液を送り、開閉弁V2は、薬液の供給およびその停止を行う。
また、塗布装置1は、溶剤ノズル移動機構21と薬液ノズル移動機構23とを備えている(図3参照)。
溶剤ノズル移動機構21は、回転軸AX2周りに溶剤ノズル3を回転(移動)させる。溶剤ノズル移動機構21は、アーム25、シャフト27および回転駆動部29を備えている。アーム25は、溶剤ノズル3を支持し、シャフト27は、アーム25を支持する。すなわち、棒状のアーム25の一端には、溶剤ノズル3が接続され、アーム25の他端には、シャフト27が接続されている。回転駆動部29は、シャフト27を回転軸AX2周りに回転させることで、回転軸AX2周りに溶剤ノズル3およびアーム25を回転させる。回転駆動部29は、電動モータ等で構成されている。
一方、薬液ノズル移動機構23は、上下方向(Z方向)および、基板Wの表面に沿った所定の第1方向(X方向)に、薬液ノズル4を移動させる。薬液ノズル移動機構23は、アーム31、上下移動部33および平面移動部35を備えている。アーム31は、薬液ノズル4を支持する。上下移動部33は、薬液ノズル4およびアーム31を上下方向に移動させる。平面移動部35は、薬液ノズル4、アーム31および上下移動部33を第1方向(X方向)に移動させる。なお、薬液ノズル4は、その吐出口4aの長手方向が第1方向(X方向)と一致するように配置されている。
上下移動部33および平面移動部35は、例えば、電動モータ、ネジ軸およびガイドレール等で構成されている。なお、平面移動部35は、薬液ノズル4等を第1方向に移動させるだけでなく、第1方向と直交する第2方向(Y方向)に移動させるように構成されてもよい。
なお、溶剤ノズル移動機構21は、薬液ノズル移動機構23のように、溶剤ノズル3を上下方向(Z方向)に移動させてもよいし、溶剤ノズル3を第1方向および第2方向の少なくとも一方に移動させてもよい。一方、薬液ノズル移動機構23は、溶剤ノズル移動機構21のように、カップ9の側方に配置された回転軸周りに薬液ノズル4を回転させてもよい。また、溶剤ノズル移動機構21および薬液ノズル移動機構23は、多関節アームで構成されてもよい。
図1に示す塗布装置1は、制御部37と操作部39とを備えている。制御部37は、中央演算処理装置(CPU)等で構成されている。制御部37は、塗布装置1の各構成を制御する。操作部39は、表示部、記憶部および入力部等を備えている。表示部は、例えば液晶モニタで構成されている。記憶部は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)、およびハードディスク等の少なくとも1つで構成されている。入力部は、キーボード、マウス、および各種ボタン等の少なくとも1つで構成されている。記憶部には、塗布処理の各種条件および塗布装置1の制御に必要な動作プログラム等が記憶されている。
<塗布装置1の動作>
次に、図4に示すフローチャートを参照して、塗布装置1の動作について説明する。まず、図示しない搬送機構は、保持回転部2上に基板Wを搬送する。保持回転部2のスピンチャック7は、基板Wの裏面を真空吸着して基板Wを保持する。
〔ステップS01〕プリウェット処理
制御部37は、薬液ノズル4から薬液を吐出する前に、基板Wを回転させ、かつ、溶剤ノズル3から基板W上に溶剤を吐出することで、基板Wの表面に形成された略全ての凹部Hに溶剤が入った状態にすると共に、その凹部H以外の基板Wの表面に溶剤膜SFを形成する処理であるプリウェット処理を実行する。凹部Hは、例えばコンタクトホール、ビア(via)、スペースまたはトレンチである。
溶剤ノズル移動機構21は、図5(a)のように、保持回転部2の側方の待機位置から基板Wの中心部CTの上方に溶剤ノズル3を移動させる。移動後、図5(b)のように、数十rpmの回転速度で基板Wを回転させながら、溶剤ノズル3から溶剤を基板Wの略中心部CTに吐出する(開閉弁V1をONにする)。この溶剤の吐出は、図5(b)の破線で囲った拡大図のように、基板Wの表面に形成される略全ての凹部Hに溶剤を満たすまで行う。凹部Hに溶剤を満たしたか否かの動作条件は、実験等により予め設定される。
凹部Hに溶剤を満たした後、溶剤ノズル3からの溶剤の吐出を停止する(開閉弁V1をOFFにする)。なお、溶剤吐出の停止後、溶剤ノズル移動機構21は、基板Wの中心部CTの上方から基板W外の待機位置に溶剤ノズル3を移動させる。また、溶剤吐出の停止後、基板Wの回転速度を上げて、数百rpmの回転速度で基板Wを回転させて、基板W上の余分な溶剤を基板W外に排出する(図5(c)参照)。この後、基板Wの回転を停止する。このとき、図6の拡大図のように、凹部Hには溶剤が入った状態、すなわち溶剤(溶剤膜SF)が残存する状態にする。また、凹部H以外の基板Wの表面には、溶剤膜SFを形成する。
〔ステップS02〕周縁部に沿ったリング状の薬液膜の形成(1周目)
制御部37は、基板Wを第1回転速度で回転させ、かつ、薬液ノズル4の移動を停止させた状態で、基板Wの周縁部Eの上方に位置する薬液ノズル4から基板W上に薬液を吐出する。これにより、基板Wの周縁部Eに沿ってリング状の薬液膜CFを形成する。
薬液ノズル移動機構21は、基板W外の待機ポット10(待機位置)から基板Wの周縁部Eの上方に、薬液ノズル4を移動させる(図6参照)。この薬液ノズル4の移動は、ステップS01の溶剤ノズル3からの溶剤の吐出中に移動させて、基板Wの上方で待機させておく。ステップS01のプリウェット処理後、薬液ノズル4を下降させて、薬液ノズル4の先端面4cと基板Wの表面との間のクリアランスCLを1.0mm以下(例えば0.5mm)に設定する。なお、クリアランスCLが高くなると、基板Wの回転の際に、薬液ノズル4から薬液が吐出されて、薬液ノズル4と基板Wの表面との間に形成される薬液の液柱が不安定になり、液柱がちぎれて分断される「液切れ」が生じるおそれがある。
1周目は、図7(a)のように、基板Wの周縁部(エッジ部)Eに沿ったリング状の薬液膜CFを形成する。数十rpmの第1回転速度で基板Wを1回転させ、かつ、基板Wの半径方向に薬液ノズル4を移動させず停止させる。この状態で、基板Wの周縁部Eの上方に位置する薬液ノズル4から薬液を吐出する。これにより、基板Wの周縁部Eに沿ったリング状の薬液膜CFを形成する。図7(b)の矢印Gのように、基板Wの周縁部E付近において渦巻き状に薬液膜CFを形成する場合、薬液膜CFが形成されない領域が生じる。しかしながら、基板Wの周縁部Eに沿ってリング状に薬液膜CFを形成するので、薬液膜CFが形成されない領域(矢印G参照)を解消することができる。そのため、基板Wの周縁部E付近において、膜切れ等を防止し、最終的に、基板W上に高粘度の薬液膜CFを形成する際に膜厚を均一にすることができる。
なお、図7(b)の矢印Gの薬液膜CFが形成されない領域について次のような解消方法が考えられる。その方法とは、基板W外で薬液ノズル4から薬液を吐出しながら、基板Wの上方に薬液ノズル4を移動させて、基板Wの周縁部Eに薬液膜CFを形成する方法である。しかしながら、この方法では、例えば、基板Wの周縁部Eの内外の境界を横切ると、例えば、薬液ノズル4から吐出した薬液の液柱が不安定になり、この後、渦巻き状の薬液膜CFを良好に形成できないおそれがある。また、基板Wの側面に薬液を付着してしまい、汚れ等の原因となったりするおそれがある。また、基板W外に吐出すると、薬液を無駄にしてしまう。しかしながら、周縁部Eに沿ってリング状に薬液膜CFを形成するので、これらを防止できる。
ステップS02〜S04における基板Wの第1回転速度は、基板Wの周縁部Eから薬液がこぼれない程度に設定されている。また、第1回転速度は可変である。
〔ステップS03〕渦巻き状の薬液膜の形成(2周目以降)
ステップS02の1周目では、薬液ノズル4を移動させず停止させて、周縁部Eに沿って薬液膜CFを形成した。2周目以降は、薬液ノズル4を移動させて、渦巻き状に薬液膜CFを形成する。すなわち、制御部37は、基板Wを第1回転速度で回転させ、かつ、基板Wの上方に位置する薬液ノズル4を基板Wの周縁部Eから基板Wの中心部CTに向けて基板Wの半径方向に移動させる。これらを行いながら、薬液ノズル4から基板W上に薬液を吐出する。これにより、渦巻き状の薬液膜CFを形成する(図8参照)。なお、図8の渦巻きの実線は、本ステップの薬液ノズル4の軌跡を示す。図8の一点鎖線は、ステップS02の薬液ノズル4の軌跡を示す。
ステップS02,S03の薬液膜CFの形成は、塗布範囲をゾーン分けして次のような条件で行ってもよい。すなわち、基板Wの周縁部Eから中心部CTまで薬液ノズル4を移動させる際に、例えば、薬液ノズル4の先端面4cと基板Wの表面との間のクリアランスCL、薬液ノズル4の移動速度、および基板Wの回転速度を変化させながら、薬液の吐出を実行する。これにより、効率よく凹部Hなどの凹凸に薬液を行き渡らせることができる。
図9は、基板Wにおける塗布範囲のゾーンを示す。ゾーンは、基板Wの中心部CTからの薬液ノズル4の位置に基づいて決定され、基板Wの周縁部E側から第1ゾーンZ1〜第5ゾーンZ5、および第6ゾーン(コア)Z6に分けられる。なお、図9の第1ゾーンZ1〜第6ゾーンZ6は、図示の都合上、大まかな範囲を示している。図10は、各ゾーンZ1〜Z6の塗布条件を示す図である。図10の項目「ノズル移動距離」は、基板Wの中心部CTからの距離(mm)を示している。基板Wは、直径300mmのものが用いられているとする。例えば、第1ゾーンZ1は、基板Wの中心部CTからの距離が143mmであり、薬液ノズル4の移動は行われない。すなわち、第1ゾーンZ1は、ステップS02のリンク状の薬液膜CFの形成を示している。
まず、図11を参照して、薬液ノズル4の先端面4cと基板Wとの間のクリアランスCLについて説明する。渦巻き状およびリング状の薬液膜CFを形成する際に、基板Wの周縁部E側の位置(例えば符号PS1)よりも基板Wの中心部CT側に薬液ノズル4が位置する(例えば符号PS2)ときがあるとする。この場合、クリアランスCLを周縁部E側の位置(符号PS1)におけるクリアランスCLよりも大きくする。すなわち、基板Wの周縁部Eより中心部CT側に薬液ノズル4が位置するほど、クリアランスCLを大きくする。
基板Wの周縁部E(第1ゾーンZ1および第2ゾーンZ2)では、クリアランスCLを例えば0.5mmとする。薬液ノズル4の移動と共に、すなわち薬液ノズル4が位置するゾーンZ1〜Z6毎に、徐々にクリアランスCLを大きくする。基板Wの中心部CT(第6ゾーンZ6)では、クリアランスCLを例えば3.0mmとする。
基板Wの中心部CT側の位置よりも周縁部E側の位置で薬液ノズル4に対する基板Wの相対的な回転速度が速くなる。そのため、基板Wに薬液が着液する際に、薬液に加わる回転方向への力の作用が大きく、薬液がちぎれて分断される液切れを起こしやすい。薬液ノズル4が周縁部E側に位置する際に、クリアランスCLを小さくすることで、液切れを防止できる。また、薬液ノズル4が中心部CTに位置する際に、薬液の液溜まりPDを形成する。クリアランスCLを大きくすることで、薬液ノズル4に薬液が付着することを抑制できる。
次に、基板Wの回転速度(第1回転速度)について説明する。渦巻き状およびリング状の薬液膜CFを形成する際に、基板Wの周縁部E側の位置(例えば図11の符号PS1)よりも基板Wの中心部CT側に薬液ノズル4が位置する(例えば図11の符号PS2)ときがあるとする。この場合、薬液ノズル4に対する基板Wの回転速度を周縁部E側に位置(符号PS1)するときの回転速度よりも速くする。すなわち、基板Wの周縁部Eより中心部CT側に薬液ノズル4が位置するほど、回転速度を速くする。
基板Wの周縁部E(第1ゾーンZ1および第2ゾーンZ2)では、回転速度を例えば13rpmとする。薬液ノズル4の移動と共に、回転速度を大きくする。基板Wの中心部CT(第6ゾーンZ6)では、回転速度を例えば40rpmとする。
基板Wの中心部CT側の位置よりも周縁部E側の位置で薬液ノズル4に対する基板Wの相対的な回転速度が速くなる。そのため、基板Wに薬液が着液する際に、薬液に加わる回転方向への力の作用が大きく、薬液がちぎれて分断される液切れを起こしやすい。薬液ノズル4が周縁部E側に位置する際には、基板Wの回転速度を遅くする。これにより、薬液ノズル4から吐出された薬液が分断される液切れを防止することができる。また、薬液ノズル4が中心部CT側に位置する際には、基板Wの回転速度を速くする。これにより、薬液を多く吐出し過ぎることを防止する。
なお、薬液の吐出速度(吐出レート、単位:ml/s)は、基板Wの回転速度に対して、液切れすることない(耐えることができる)最低の流速を用いる。このような吐出速度を用いることで、薬液をより節約することができる。
次に、薬液ノズル4の移動速度について説明する。図10のように、基板Wの周縁部E側では塗布範囲が広いので、薬液の吐出時間が長くなる。一方、中心部CT側では塗布範囲が狭いので、薬液の吐出時間が短くなる。そこで、渦巻き状の薬液膜CFを形成する際に、基板Wの周縁部E側の位置(例えば図11の符号PS1)よりも基板Wの中心部CT側に薬液ノズル4が位置する(例えば図11の符号PS2)ときがあるとする。この場合、基板Wに対する薬液ノズル4の移動速度を周縁部E側に位置(符号PS1)するときの薬液ノズル4の移動速度よりも速くする。すなわち、基板Wの周縁部Eより中心部CT側に薬液ノズル4が位置するほど、薬液ノズル4の移動速度を速くする。渦巻き状の薬液膜CFを効率よく形成することができる。
また、渦巻き状の薬液膜CFのうちの各周の薬液膜CF(1周目のリング状の薬液膜CFを含む)は、基板Wに半径方向において、隣の周の薬液膜CFと隙間が生じておらず互いに重なり合っていることが好ましい。図12(a)は、好ましい例である。例えばn−1周目の薬液膜CFとn周目の薬液膜CFとが互いに重なりあっている。一方、図12(b)は、好ましくない例である。例えばn―1周目の薬液膜CFとn周目の薬液膜CFとが離れており、隙間が生じている。各周の薬液膜CFが隣の周の薬液膜CFと互いに隙間が生じていると、後述するステップS05において、基板Wを高速回転させて、後述する液溜まりPDの薬液を広げても、その隙間あるいは、その隙間に存在する凹部Hを避けて流れる場合がある。そのため、その隙間が生じていないことで、液溜まりPDの薬液を良好に広げることができる。更に、互いに重なり合っておれば、より確実に、液溜まりPDの薬液を良好に広げることができる。
〔ステップS04〕薬液の液溜まりの形成
渦巻き状に薬液膜CFを形成しつつ、薬液ノズル4の中心が中心部CTの上方に到達したとする。この後、すなわち、渦巻き状の薬液膜CFを形成した後、制御部37は、更に、薬液ノズル4から基板Wの略中心部CTに薬液を吐出する。これにより、基板Wの中心部CTに薬液の液溜まり(パドル)PDを形成する(図13参照)。液溜まりPDを形成するための薬液の吐出は、基板Wの中心部の上方で薬液ノズル4の移動を停止させた状態で行われる。液溜まりPDは、基板Wを回転させながら形成される。薬液の液溜まりPDは、渦巻き状の薬液膜CFよりも高く形成される。液溜まりPDは、渦巻き状の薬液膜CF上に形成される。なお、液溜まりPDの高さまたは量を変えることにより、後述するステップS05の後の薬液膜CFの厚みを調整できる。
薬液の液溜まりPDを形成した後、薬液の吐出は停止される。その後、薬液ノズル4を上昇させた後、薬液ノズル4は水平移動させて待機ポット10に退避される。このときも基板Wは、予め設定された第1回転速度で回転している。
〔ステップS05〕基板の高速回転
薬液の液溜まりPDを形成し、かつ、薬液ノズル4を上昇若しくは待機ポット10に戻した後、制御部37は、渦巻き状に薬液膜CFを形成するための第1回転速度よりも速い第2回転速度で基板Wを回転させる。これにより、図14(a)の破線の矢印のように、液溜まりPDの薬液を広げてリング状および渦巻き状の薬液膜CFを覆う。液溜まりPDの薬液は、渦巻き状の薬液膜CFに沿って均等に広がる。また、リング状および渦巻き状の薬液膜CFの表面のでこぼこは、液溜まりPDの薬液で平らにされ、膜厚を均一にすることができる。また、基板Wの第2回転速度の回転(高速回転)により、凹部Hの溶剤が薬液に置き換えられる(図14(b)に拡大図参照)。なお、第2回転速度は、予め設定され、例えば750rpm以上である。
保持回転部2は、第2回転速度で基板Wを回転させて液溜まりPDの薬液で渦巻き状等の薬液膜CFを覆った後、第2回転速度を上下に調整して基板Wを回転させ、膜厚の調整を行う。これにより、凹部Hが形成さて凹凸を有する基板Wに膜切れがなく、図14(b)のような、膜厚が均一でかつ目標の膜厚に調整された薬液膜CFを形成することができる。
以上のステップによって薬液膜CFを形成した後、図示しないノズルから溶剤を吐出して、基板Wの周縁部Eに形成された薬液膜CFを取り除くEBR(Edge Bead Removal)処理(エッジリンス処理ともいう)を実行したり、洗浄液を吐出して基板Wの裏面を洗浄するバックリンス処理を実行したりする。この後、基板Wの回転が停止した状態で、保持回転部2は、基板Wの保持を解除する。図示しない基板搬送機構は、保持回転部2から基板Wを搬出する。
本実施例によれば、基板W上に薬液の液溜まりPDを形成する前に、渦巻き状の薬液膜CFを形成する。液溜まりPDの薬液は、渦巻き状の薬液膜CFとよくなじむ。そのため、基板Wを回転させて液溜まりPDの薬液を広げて渦巻き状の薬液膜CFを覆う際に、液溜まりPDの薬液が良好に広がる。また、液溜まりPDの薬液が広がる際に、渦巻き状の薬液膜の表面のでこぼこが平らにされる。これらにより、図16(a)の膜切れMと図16(b)の凹みNを防止し、基板W上に高粘度の薬液膜CFを形成する際に膜厚を均一にすることができる。
また、基板Wの中心部に液溜まりPDを形成した後に、渦巻き状の薬液膜CFを形成すると、液溜まりPDの薬液が乾燥する。この場合、第2回転速度(高速回転)で円形基板を回転させた際に、液溜まりPDが良好に広がらず、円形基板の周縁部Eよりも中心部CTで薬液膜CFが盛り上がってしまう。しかしながら、渦巻き状の薬液膜CFを形成した後に液溜まりPDを形成するので、液溜まりPDの薬液を乾燥させずに、液溜まりPDを良好に広げることができる。薬液を良好に広げることができるので、広げるために余計に薬液を吐出することがない。そのため、薬液を節約することができる。
なお、薬液の液溜まりPDを形成しないで、第2回転速度(高速回転)で円形基板を回転させると、渦巻き状の薬液膜CFの渦巻き模様が残ってしまう。渦巻きの薬液膜CFを形成した後、薬液の液溜まりPDを形成して、液溜まりPDの薬液を広げている。そのため、渦巻き模様を残さず膜厚を均一にすることができる。
また、渦巻き状の薬液膜CFを形成する際に、薬液ノズル4は、基板Wの周縁部Eから基板Wの中心部CTに向けて基板Wの半径方向に移動させている。渦巻き状の薬液膜CFを形成した後、薬液ノズル4は、基板Wの中心部CTの上方に位置する。そのため、薬液ノズル4は、そのまま、液溜まりPDを形成する動作ができる。すなわち、薬液の液溜まりPDを効率よく形成できる。
また、薬液ノズル4から薬液を吐出する前に、基板Wを回転させ、かつ溶剤ノズル3から基板W上に溶剤を吐出することで、基板W上に溶剤膜SFを形成する処理であるプリウェット処理を実行する。プリウェット処理無しで渦巻き状の薬液膜CFを形成しようする際に、吐出した薬液が薬液ノズル4の吐出口4a付近で塊となって、基板Wに対して薬液を付着させにくい場合がある。プリウェット処理により、基板Wに対して薬液を付着させやすくできる。また、溶剤膜SFが存在する部分で薬液が流れやすくなる。
また、プリウェット処理は、基板Wに形成された凹部Hに溶剤が入り込んだ状態にしている。凹部Hに溶剤が入り込んでいるので、薬液との置換が容易である。そのため、凹部Hへの薬液の埋め込み不足(図15参照)を防止できる。
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、図2(b)のように、薬液ノズル4の吐出口4aは長方形であった。これにより、1回転で塗布する面積を増加させることができる。そのため、吐出時間の短縮および低回転で、液柱を安定化させた状態での塗布動作が可能である。しかしながら、吐出口4aは、長方形に限定されない。例えば、吐出口4aは、多角形、正方形などの正多角形、楕円および円形であってもよい。
(2)上述した実施例および変形例(1)では、渦巻き状の薬液膜CFを形成する際に、薬液ノズル4は、基板Wの周縁部Eから基板Wの中心部CTに向けて基板Wの半径方向に移動させていた。しかしながら、逆方向に移動させてもよい。すなわち、薬液ノズル4は、基板Wの中心部CTから基板Wの周縁部Eに向けて基板Wの半径方向に移動させてもよい。
この場合、渦巻き状に薬液膜CFを形成した後、周縁部Eに沿ってリング状の薬液膜CFを形成する(最終周)。この後、薬液ノズル4を基板Wの中心部CTの上方に移動させて、基板Wの中心部CT上に液溜まりPDを形成する。なお、液溜まりPDを形成するために、薬液ノズル4とは別(第2)の薬液ノズル(図示しない)を準備してもよい。これにより、渦巻き状およびリング状の薬液膜CFを形成した後、中心部CTの上方に予め移動させておいた、第2の薬液ノズルから薬液を吐出して、時間を空けず直ぐに液溜まりPDを形成することができる。
液溜まりPDの形成後、基板Wを高速回転させることで、液溜まりPDの薬液を広げて渦巻き状およびリング状の薬液膜CFを覆わせる。なお、本変形例の場合、クリアランスCL、基板Wの回転速度、および薬液ノズル4の移動速度などの条件は、上述した実施例と同じである。
(3)上述した実施例および各変形例では、薬液ノズル4の先端面4cと基板Wの表面との間のクリアランスCL、基板Wの回転速度、および薬液ノズル4の移動速度などの条件を変化させて渦巻き状およびリング状の薬液膜CFを形成させていた。しかしながら、必要に応じて、いずれかの条件を変化させなくてもよい。すなわち、クリアランスCL、基板Wの回転速度、および薬液ノズル4の移動速度の少なくとも1つを、薬液ノズル4の移動に伴って変化させて、渦巻き状およびリング状の薬液膜CFを形成させてもよい。
(4)上述した実施例および各変形例では、高粘度の薬液として、樹脂を用いていた。しかしながら、フォトレジストなどのレジスト、接着剤、またはSOG(Spin on Glass)等の平坦化膜形成用薬液を用いてもよい。
(5)上述した実施例および各変形例では、保持回転部2は、基板Wを回転させていた。しかしながら、溶剤ノズル移動機構21は、基板Wに対して溶剤ノズル3を回転軸AX1周りに回転させてもよい。また、薬液ノズル移動機構23は、基板Wに対して薬液ノズル4を回転軸AX1周りに回転させてもよい。
(6)上述した実施例および各変形例では、溶剤ノズル移動機構21は、溶剤ノズル3を移動させ、薬液ノズル移動機構23は、薬液ノズル4を移動させていた。しかしながら、保持回転部2は、溶剤ノズル3または薬液ノズル4に対して基板Wを移動させてもよい。
(7)上述した実施例および各変形例では、液溜まりPDは、渦巻き状の薬液膜CF上に形成された。しかしながら、中心部CTの手前で渦巻き状の薬液膜CFを止めて、中心部CTの上方に移動された薬液ノズル4から薬液を吐出させて液溜まりPDを形成させてもよい。すなわち、液溜まりPDは、渦巻き状の薬液膜CF上に形成されておらず、直接に基板W上に形成させてもよい。
1 … 塗布装置
2 … 保持回転部
3 … 溶剤ノズル
4 … 薬液ノズル
4c … 先端面
21 … 溶剤ノズル移動機構
23 … 薬液ノズル移動機構
37 … 制御部
W … 円形基板
H … 凹部
CT … 中心部
E … 周縁部
PD … 液溜まり
SF … 溶剤膜
CF … 薬液膜
CL … クリアランス

Claims (8)

  1. 300cP以上の高粘度薬液を円形基板上に供給して前記円形基板上に薬液膜を形成する塗布方法であって、
    前記円形基板を第1回転速度で回転させ、かつ、前記円形基板の上方に位置する薬液ノズルを前記円形基板の半径方向に移動させながら、前記薬液ノズルから前記円形基板上に薬液を吐出することで、前記円形基板上のほぼ全面に渦巻き状の薬液膜を形成する工程と、
    前記渦巻き状の薬液膜を形成した後に、前記薬液ノズルから前記円形基板の中心部に薬液を吐出することで、前記円形基板の中心部に薬液の液溜まりを形成する工程と、
    前記薬液の液溜まりを形成した後に、前記第1回転速度よりも速い第2回転速度で前記円形基板を回転させることで、前記液溜まりの薬液を広げて前記渦巻き状の薬液膜を覆わせて前記渦巻き状の薬液膜の表面を平らにする工程と、
    を備えることを特徴とする塗布方法。
  2. 請求項1に記載の塗布方法において、
    前記渦巻き状の薬液膜を形成する際に、前記薬液ノズル、前記円形基板の周縁部から前記円形基板の中心部に向けて前記円形基板の半径方向に移動させることを特徴とする塗布方法。
  3. 請求項1または2に記載の塗布方法において、
    前記円形基板を前記第1回転速度で回転させ、かつ、前記薬液ノズルの移動を停止させた状態で、前記円形基板の周縁部の上方に位置する前記薬液ノズルから前記円形基板上に薬液を吐出することで、前記円形基板の周縁部に沿ってリング状の薬液膜を形成する工程を更に備えていることを特徴とする塗布方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の塗布方法において、
    前記薬液ノズルから薬液を吐出する前に、前記円形基板を回転させ、かつ溶剤ノズルから前記円形基板上に溶剤を吐出することで、前記円形基板上に溶剤膜を形成する処理であるプリウェット処理を実行する工程を更に備えていることを特徴とする塗布方法。
  5. 請求項4に記載の塗布方法において、
    前記プリウェット処理は、前記円形基板に形成された凹部に溶剤が入り込んだ状態にすることを特徴とする塗布方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の塗布方法において、
    前記渦巻き状の薬液膜のうちの各周の薬液膜は、半径方向において、隣の周の前記薬液膜と隙間が生じていないことを特徴とする塗布方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の塗布方法において、
    前記渦巻き状の薬液膜を形成する際に、前記円形基板の周縁部側の位置よりも前記円形基板の中心部側に前記薬液ノズルが位置するとき、前記薬液ノズルの先端面と前記円形基板の表面との間のクリアランスを前記周縁部側の位置における前記クリアランスよりも大きくすることを特徴とする塗布方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の塗布方法において、
    前記渦巻き状の薬液膜を形成する際に、前記円形基板の周縁部側の位置よりも前記円形基板の中心部側に前記薬液ノズルが位置するとき、前記円形基板の回転速度を前記周縁部側に位置するときの前記回転速度よりも速くすることを特徴とする塗布方法。
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