JP6762836B2 - 管状樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
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Description
また、近年では、キャビティ内に一旦射出された樹脂に対し、加圧した気体や液体を樹脂の中央部に導入して中央部の樹脂を排除して、中空管状部を形成する技術も実用化されている。こうした技術は、ガスアシスト射出成形技術(Gas−assisted Injection Technology:GIT法)やウォーターアシスト射出成形技術(Water−assisted Injection Technology:WIT法)などが知られている。例えば、特許文献1には、ウォーターアシスト射出成形技術により形成された管状樹脂成形体が開示されている。
なお、後述する実施形態に示すように、コア型41の外周にスリーブを設けてもよい。スリーブを設ける場合には、キャビティ型の内周面とスリーブの外周面が、分岐管部キャビティ312を規定する。
まず、フローティングコア2を加圧ポート32側に配置した状態で金型3を型閉じする。この時、開閉手段37を閉じておく。好ましくは、コア型41の先端面41aが、主管部の外周面(すなわち主管部キャビティの周壁面311a)と、主管部の半径方向にほぼ同じ位置に配置される。また、好ましくは、コア型41の先端面の外周部41bが突出形成された部分が、主管部の外周面(すなわち主管部キャビティの周壁面311a)よりも、主管部の半径方向内側に突出するように配置される。
なお、主管部11が形成された状態で、分岐管部のコア型41の先端部41aに隣接して、主管部11と分岐管部12とを隔てる樹脂壁45が形成される。この樹脂壁45により、主管部の内部空間と分岐管部の内部空間とは、未だ連通していない状態にある。
また、樹脂壁45を切り離す際には、コア型41の回転動作と同時に、コア型41を前進もしくは後退させることが好ましい。
取り出された樹脂成形体5を図9に示す。
上記製造方法により管状樹脂成形体1を製造すると、主管部11と分岐管部12を隔てるように形成される樹脂壁45を、コア型41の回転によって、効率的に切り離すことができる。このように樹脂壁45を切り離すと、樹脂壁周辺の主管部11や樹脂壁45を、それらが射出成形と加圧流体の圧入を組み合わせた方法(特にフローティングコア法)で成形された形状を維持したままで切り離すことができ、成形体の形状が正確になって品質が高められる。かつ、樹脂壁45の周縁部の切り離し部分に、おおむね周方向に沿う方向のせん断変形が生じて切り離されるため、樹脂壁45を切り離した部分にバリが生じにくく、仮にバリが生じても切断部からはみ出しにくくなって、樹脂成形体の品質を向上させうる。
また、射出成形の際に金型を閉じた状態で、スリーブ62は、スリーブの先端部62aが、主管部の外周面(すなわち主管部キャビティの周壁面311a)よりも、主管部の半径方向内側に突出するように、配置されることが好ましい。
11 主管部
12 分岐管部
15 ゲート痕
16 フランジ
2 フローティングコア
3 射出成型金型
311 主管部キャビティ
312 分岐管部キャビティ
32 加圧ポート
33 排出口
34 捨てキャビティ
35 ゲート
37 開閉手段
41 コア型
45 樹脂壁
5 樹脂成形体
61 コア型
62 スリーブ
Claims (4)
- 中空管状部を有する管状樹脂成形体を熱可塑性樹脂の射出成形を利用して製造する方法であって、
前記中空管状部は、主管部と、主管部から分岐する分岐管部とを有する分岐管状であり、
前記射出成形は、
一端に加圧流体を注入可能な加圧ポートを備えると共に他端に排出口を有するキャビティを有する金型を準備し、前記キャビティにより管状樹脂成形体の外面形状を規定し、
溶融状態の熱可塑性樹脂を前記キャビティ内に射出して充填した後、
加圧ポートから加圧流体をキャビティ内に圧入して、キャビティ内の樹脂の一部を排出口から排出して主管部を形成するものであり、
さらに、前記金型は、分岐管部の内周面形状を規定するコア型を有すると共に、コア型は円柱状であり、
さらに、前記射出成形は、
主管部が形成される際に、前記コア型の先端面に隣接して主管部と分岐管部を隔てる樹脂壁を形成するものであって、
主管部が形成された後に、前記コア型の中心軸回りにコア型を回転させて、前記樹脂壁を管状樹脂成形体から切り離す工程を有し、
前記コア型の先端面には、前記樹脂壁とコア型が相対回転することを抑制する凹凸が形成されている、
管状樹脂成形体の製造方法。 - 熱可塑性樹脂の射出に先立って、フローティングコアを加圧ポートに備えさせ、
加圧流体の圧入によりフローティングコアを排出口側に移動させ、フローティングコアの移動により主管部を形成する
請求項1に記載の管状樹脂成形体の製造方法。 - キャビティ内に樹脂が射出される際に、前記コア型の先端面が、前記主管部の外周面と、主管部の半径方向にほぼ同じ位置に配置される
請求項1または請求項2に記載の管状樹脂成形体の製造方法。 - 前記コア型の回転動作と同時に、コア型を前進もしくは後退させる
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の管状樹脂成形体の製造方法。
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