JP6761986B2 - ガイド装置及びこれを備えた引戸装置 - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1には、突出状態で引き戸の下端面のガイド溝に嵌まる突没自在なガイドピンを床面に埋め込み状態に設け、ガイド溝の底面部及びガイドピンの少なくとも一方を磁石とし、他方を磁性体とした引き戸の下部案内構造が開示されている。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係るガイド装置を備えた本実施形態に係る引戸装置を施工した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
また、本実施形態に係る引戸装置1は、このガイド装置15と戸体10とを備えている。本実施形態では、戸体10を、住居等の建物の壁体を貫通するように設けられた出入口となる開口9を開閉するように設けた構成としている。また、本実施形態では、引戸装置1を、片引き状に配される一枚の戸体10を備えた構成としている。また、図例では、この戸体10を、壁体の一部に設けられた袖壁(控え壁)に納められる袖壁納めで建て付けた例を示している。また、この戸体10を、上レール7が設けられた上枠3を含む開口枠(戸枠)3,4,5,6に建て付けた例を示している。なお、当該引戸装置1が上レール7を含む開口枠3,4,5,6を備えた構成としてもよい。
上枠3には、図1(a)に示すように、上レール7を受け入れる凹溝3aが設けられている。この凹溝3aは、上枠3の全長に亘って下向きに開口するように設けられている。また、この上枠3の長手方向両端部に戸先側縦枠4及び戸尻側縦枠5の上端部が接合され、長手方向略中央部に中間縦枠6の上端部が接合される。なお、図例では、これら上枠3、一対の縦枠4,5及び中間縦枠6を、固定枠とした例を示しているが、額縁状部材を備えたいわゆるケーシング枠としてもよい。
また、この戸体10の上端部には、上レール7にガイドされる被ガイド部としてのランナー11が設けられている。図例では、戸体10の上端部の戸幅方向両端部のそれぞれにランナー11,11を設けた例を示している。
これらランナー11,11には、図1(a)に示すように、上レール7の案内片部7d,7d上を上レール7の長手方向に沿って転動する転動体(ローラー)12,12が設けられている。
また、戸体10の戸先側端部の戸厚方向両側には、一方の図示を省略しているが、手掛部となる引手13が設けられている(図2(a)参照)。これら引手13は、掘込状とされたものでもよく、上下方向に延びる棒状(バー状)とされたものでもよい。
溝部材16は、下向きに開口するガイド溝17を戸幅方向に沿って設けた構成とされている。このガイド溝17は、下向きに開口し、長手方向両端側が開口するように戸幅方向の全長に亘って設けられている。また、このガイド溝17は、長手方向に見て、略矩形溝状とされ、下方側に向く溝底17aと溝幅方向両側の溝壁17b,17bとによって区画されている。
また、図例では、このガイド溝17を、全長に亘って一様な溝幅寸法及び溝深さ寸法とされたものとした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、長手方向両側端部の両側の溝壁17b,17bを、長手方向外側に向かうに従い溝幅寸法を大きくするように傾斜状とした構成等としてもよい。つまり、ガイド溝17の長手方向両側端部に幅広部を設けた構成としてもよい。
本実施形態では、溝幅方向両側の溝側磁石18,18を当該溝部材16に埋込状に設けた構成としている。また、図例では、これら溝側磁石18,18を、戸厚方向に厚さ方向を沿わせ、戸幅方向に延びる帯板状とした例を示している。
なお、この溝部材16は、溝側磁石18,18を埋込状に設けた合成樹脂系材料等から形成された樹脂成型品でもよい。また、溝幅方向両側の溝側磁石18,18を溝部材16に埋込状に設けた構成に代えて、これら溝側磁石18,18がガイド溝17の溝壁17b,17bを構成するように付設状に設けた構成等としてもよい。
この第2ガイド部材8は、後記する本実施形態に係るガイド部材20と同様な構成とされたものでもよいが、本実施形態では、異なる構成とされたものとしている。この第2ガイド部材8としては、例えば、設置対象としての床2に埋込状に配設されるケーシングに対して上下動自在に保持された円柱状部を上方側に向けて付勢する付勢部材を設けた構成とされたものでもよい。または、床2上に固定された固定ベースに対して上方側に向けて突出するように固定的に円柱状部を設けた構成とされたものでもよい。
また、図例では、戸体10の移動軌跡の両端部近傍部位となる戸先側縦枠4近傍部位及び戸尻側縦枠5近傍部位のそれぞれに位置するように、2つのガイド部材20,20を設けた例を示している。なお、これらガイド部材20,20は、互いに同様の構成であるので、以下では、一方を例にとって説明する。
ケーシング25は、上下に開口する略円筒形状とされ、その中空部が伸縮ピン21を収容する収容部25aを構成する。また、本実施形態では、このケーシング25をインナーケーシングとして収容するアウターケーシング26を備えた構成としている。
アウターケーシング26は、上下に開口する略円筒形状とされ、上端部に床面に当接される鍔部を設け、下端内周部にケーシング25の下端外周部に設けられた係合溝に係合する突起を適所に設けた構成とされている。また、アウターケーシング26の外周部に、設置対象としての床2を構成する床材等に食い込む複数の突起を設けた構成としている。
また、このケーシング25には、当該ケーシング25に対して突出状態とされた伸縮ピン21の外筒部22の更なる上方側への移動を抑制する抜止部が設けられている。このような抜止部としては、外筒部22の下端部に設けられた一対の係合突起が係合する係合凹溝の上端部の下方側に向く天面としてもよい。
また、ケーシング25を収容するアウターケーシング26を設けていない構成としてもよく、また、伸縮ピン21(円柱状部23)を昇降自在に収容するケーシング25としては、その他、種々の変形が可能である。
この外筒部22は、図3(a)に示すように、ケーシング25に対して没入(降下)した状態では、ケーシング25の上面から突出しないようにケーシング25に収容される。一方、この外筒部22は、図1(a)及び図3(b)に示すように、ケーシング25に対して突出(上昇)した状態では、上側部位がケーシング25の上面から突出する構成とされている。
また、本実施形態では、この円柱状部23の上端面23aを上方側に向くように設けられた略平坦面状としている。
この円柱状部23は、外筒部22と同様、図3(a)に示すように、ケーシング25に対して没入(降下)した状態では、ケーシング25の上面から突出しないようにケーシング25に収容される。一方、この円柱状部23は、図1(a)及び図3(b)に示すように、ケーシング25及び外筒部22に対して突出(上昇)した状態では、上側部位が外筒部22の上端から突出する構成とされている。
この円柱状部23の突出寸法は、ガイド溝17の溝深さ寸法に応じて適宜の寸法とすればよい。図例では、この円柱状部23の突出寸法をガイド溝17の溝深さ寸法の5/7程度とした例を示しているが、このような寸法に限られない。
本実施形態では、被吸引部24を、これら溝側磁石18,18に吸引されるように磁極が配された磁石(ピン側磁石)24としている。また、このピン側磁石24を、円柱状部23に埋込状に設けた構成としている。また、本実施形態では、このピン側磁石24を、上下方向両側に異極部24b,24aが設けられ、円柱状部23と略同心状とされた略円柱形状としている。つまり、このピン側磁石24は、溝部材16の溝側磁石18,18の第1極部18a,18aに吸引されるように、円柱状部23の突出方向先端側となる上端側を、第1極部18a,18aとは異極(例えば、N極)の第2極部24bとしている。また、ピン側磁石24は、円柱状部23の下端側が、第1極部18a,18aと同極(例えば、S極)の第1極部24aとされている。
また、ピン側磁石24を円柱状部23に埋込状に設けた構成に代えて、ピン側磁石24が円柱状部23の上端面23a等を構成するように、ピン側磁石24を円柱状部23に付設状に設けた構成等としてもよい。
図3(a)及び図3(b)に示すように、戸幅方向に戸体10がスライドされてガイド部材20の上方側に至れば、戸体10の下端部に設けられた溝部材16の溝側磁石18,18に円柱状部23のピン側磁石24が吸引されて伸縮ピン21が伸長する。これにより、円柱状部23が溝部材16のガイド溝17に挿入され、戸体10の下端側のガイドがなされる。また、溝部材16の溝側磁石18,18は、戸幅方向の概ね全体に亘って設けられているので、戸体10がガイド部材20の上方側に位置した状態では、伸縮ピン21が伸長状態とされ、円柱状部23が溝部材16のガイド溝17に挿入された状態となる。
つまり、戸体10の下端部に設けられる溝部材16のガイド溝17に挿入される円柱状部23を床2側に埋込状に配されるケーシング25に上下動自在に保持させたガイド部材20を備えた構成としている。従って、上述のように、ガイド部材20の上方側を戸体10が通過すれば、戸体10の下端部の溝部材16に設けられた磁石(溝側磁石)18,18による吸引力が弱まって円柱状部23が降下してケーシング25に没入する。これにより、ガイド部材20の上方側を戸体10が通過すれば、円柱状部23が床2側において大きく突出するようなことがなく、円柱状部23が通行の妨げになるようなことを抑制することができる。
また、このように溝幅方向両側のそれぞれに沿うように溝側磁石18,18を設けた構成としているので、ガイド溝17の溝深さを大きくすることもできる。つまり、ガイド溝17の溝底17a側に磁石を設ける必要がないので、ガイド溝17の溝深さを大きくすることもできる。これにより、開閉される戸体10の下方側に常時位置するように設けられる固定ピンを併用するような場合に、ガイド溝17に対する固定ピンの挿入寸法を確保すべく比較的に突出寸法の大きい固定ピンを採用することもできる。また、固定ピンとガイド溝17の溝底17aとの接触を効果的に抑制することもできる。
また、上記した例では、ケーシング25を、上下方向に軸方向を沿わせた略円柱状(略円筒状)とした例を示しているが、このような態様に限られず、略多角柱状(略多角筒状)や、平面視して楕円状や細長状等の種々の形状とされたものとしてもよい。
また、上記した例では、戸体10を袖壁納めとした例を示しているが、このような態様に代えて、戸袋納めやいわゆるアウトセット納め等としてもよい。
また、本実施形態では、引戸装置1の戸体10を、開口9を開閉する引戸とした例を示しているが、このような態様に代えて、間仕切パネル等として用いられるものとしてもよい。つまり、本実施形態に係るガイド装置15を、戸体10としての間仕切パネルの下端側をガイドする構成としてもよい。
10 戸体
15 ガイド装置
16 溝部材
17 ガイド溝
17a 溝底
18 溝側磁石(磁石)
20 ガイド部材
23 円柱状部
23a 上端面
24 ピン側磁石(被吸引部、磁石)
25 ケーシング
2 床
7 上レール
Claims (4)
- 戸幅方向に沿って移動自在に上レールに支持される戸体の下端側をガイドするガイド装置であって、
前記戸体の下端部に戸幅方向の全長に亘って設けられ、下向きに開口するガイド溝が戸幅方向に沿って設けられた溝部材と、床側に埋込状に配されるケーシングに前記ガイド溝に挿入される円柱状部を上下動自在に保持させたガイド部材と、を備え、前記溝部材には、前記ガイド部材の円柱状部に設けられた被吸引部を磁力によって吸引する磁石が前記ガイド溝の略全長に亘って溝幅方向両側のそれぞれに沿うように設けられており、
前記円柱状部が上方側に突出されて前記ガイド溝に挿入された状態で該円柱状部の上端面と該ガイド溝の溝底との間に隙間が形成される構成とされており、
前記ガイド部材の円柱状部の被吸引部は磁石とされ、前記溝部材の長手方向両端部には、前記被吸引部に反発力を付与する磁石が設けられていることを特徴とするガイド装置。 - 請求項1において、
前記ガイド部材の円柱状部の被吸引部は、前記溝部材のガイド溝の溝幅方向両側に設けられた磁石に吸引されるように磁極が配された磁石であることを特徴とするガイド装置。 - 請求項1または2において、
前記溝部材のガイド溝の溝深さ寸法は、突出状態における前記ガイド部材の円柱状部の突出寸法よりも大とされていることを特徴とするガイド装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガイド装置と、このガイド装置の溝部材が下端部に設けられた戸体と、を備えていることを特徴とする引戸装置。
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