JP2002121978A - 上吊りの引戸構造 - Google Patents

上吊りの引戸構造

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JP2002121978A
JP2002121978A JP2000316320A JP2000316320A JP2002121978A JP 2002121978 A JP2002121978 A JP 2002121978A JP 2000316320 A JP2000316320 A JP 2000316320A JP 2000316320 A JP2000316320 A JP 2000316320A JP 2002121978 A JP2002121978 A JP 2002121978A
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sliding door
airtight material
closed
permanent magnet
door
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JP2000316320A
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Inventor
Tokuo Kume
徳男 久米
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Nihon Funen Co Ltd
Original Assignee
Nihon Funen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロッドを突出させることなくすっきりとした
外観としながら、閉じた状態では確実に引戸1の下を閉
塞する。 【解決手段】 上吊りの引戸構造は、上吊り引戸1が、
上下に移動する気密材10を下端に備え、引戸1を閉め
ると気密材10が下がって、下枠3との隙間を閉塞する
ようにしている。さらに、引戸構造は、下枠3と気密材
10が、引戸1を閉めた位置で、互いに吸引する一対の
第1永久磁石11を内蔵している。この引戸構造は、引
戸1を閉めた状態で、第1永久磁石11が気密材10を
下枠3の方向に吸引して、気密材10を降下位置として
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、閉じた状態で引戸
の下端を密閉できる上吊り引戸構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上吊り引戸は、上端を上枠に吊り下げて
移動させるので、下枠には引戸を移動させるレール等を
設ける必要がない。このため、開いた引戸を邪魔ものが
ない状態で通過できる。ただ、この構造は、引戸の下端
を下枠や床に接触しない構造とするので、引戸を閉めた
状態で、引戸の下を空気が通過して気密性が悪く、ま
た、音も透過して遮音特性も低下する欠点がある。
【0003】この欠点を解消するために、ドアを閉めた
状態でドアの下を閉塞する気密材を設けたドアは以下の
公報に記載される。 特開平10−121831号公報 特開平8−296376号公報 実開昭60−97890号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの公報には、ド
アを閉めると、ドアの下端に設けている気密材が降下し
て、ドアの下を閉塞する構造が記載される。しかしなが
ら、これ等の公報に記載されるドアは、閉めた位置で突
出させているロッドを押して、気密材を降下位置に移動
させる。この構造は、ロッドが突出しているので、ドア
を開いた状態でロッドが邪魔になる欠点がある。突出す
るロッドは、ドアを開いて通過するときに衝突して変形
しやすく、変形すると正常に動作しなくなる欠点もあっ
た。
【0005】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、ロッドを突出させることなく、閉じた状態では引戸
の下を閉塞できる上吊りの引戸構造を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上吊りの引戸構
造は、上吊り引戸1が、上下に移動する気密材10を下
端に備え、引戸1を閉めると気密材10が下がって、下
枠3との隙間を閉塞するようにしている。さらに、引戸
構造は、下枠3と気密材10に、引戸1を閉めた位置
で、互いに吸引する一対の第1永久磁石11を内蔵して
いる。この引戸構造は、引戸1を閉めた状態で、第1永
久磁石11が気密材10を下枠3の方向に吸引して、気
密材10を降下位置としている。
【0007】さらに、本発明の請求項2の引戸構造は、
上吊り引戸1の下方に下枠を設けることなく、直接に床
面としている。この引戸構造は、引戸1を閉めた位置
で、引戸1の下方に位置する床面と気密材10に、互い
に吸引する一対の第1永久磁石11を内蔵している。こ
の引戸構造は、引戸1を閉めると、第1永久磁石11が
気密材10を床面の方向に吸引して降下位置とし、気密
材10が床面との隙間を閉塞するようにしている。
【0008】本発明の引戸構造は、引戸1を開いた位置
で、気密材10を上昇位置とする第2永久磁石12を引
戸1本体に内蔵することができる。この引戸構造は、引
戸1を開いた位置で、第2永久磁石12の磁力によっ
て、気密材10を上昇させることができる。
【0009】さらに、本発明の引戸構造は、引戸1を開
いた位置で、気密材10を上昇位置とする上昇弾性体1
4を引戸1本体に内蔵することもできる。この引戸構造
は、引戸1を開くと、上昇弾性体14の弾性力で、気密
材10を上昇させることができる。
【0010】さらに、本発明の引戸構造は、縦枠4と引
戸1とに、互いに反発する一対の第3永久磁石13を設
けることができる。この引戸構造は、第3永久磁石13
の反発する磁力によって、上吊り引戸1を開く力を軽く
できる。
【0011】さらに、本発明の引戸構造は、気密材10
を上下に移動させる上下ガイド機構18を、引戸1に内
蔵させることができる。この引戸構造は、上下ガイド機
構18で、気密材10を正確に上下移動できる。
【0012】さらに、本発明の引戸構造は、好ましく
は、引戸1を閉めた位置における、気密材10の両端部
に位置して第1永久磁石11を内蔵すると共に、これら
2組の第1永久磁石11の対向する極性を、戸先側と戸
尻側とで逆になるように配置する。この引戸構造は、引
戸1を開けると、図7に示すように、上下に位置する第
1永久磁石11の対向する極性が同じになるので、互い
に反発し合って、この位置で気密材10を降下させるこ
とがない。したがって、この引戸構造は、引戸1を閉じ
た位置でのみ、気密材10が確実に降下される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための上吊りの引戸構造を例示
するものであって、本発明は引戸構造を下記のものに特
定しない。
【0014】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施例に示される部材に対応する番
号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決す
るための手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に
特定するものでは決してない。
【0015】図1と図2に示す上吊りの引戸構造は、上
枠2から吊り下げた上吊りの引戸1を、上枠2に沿って
水平方向に移動できるように上枠2に連結している。図
1は、引戸1を閉じた状態を示しており、図2は、引戸
1を開けた状態を示している。
【0016】上枠2は、内部にスライド機構を備え、引
戸1を水平方向に移動できる構造としている。スライド
機構は、たとえば、図の鎖線で示すように、引戸1の上
端に連結された滑車8と、上枠2内に水平に設けられた
ガイドレール9とで構成することができる。このスライ
ド機構は、滑車8をガイドレール9に沿って転動させ
て、引戸1を楽に水平移動させることができる。ただ、
本発明は、引戸を吊り下げてスライドさせる機構を特定
しない。本発明の引戸構造は、引戸を吊り下げてスライ
ドさせる構造を、今までに開発され、あるいは、今後開
発される全ての構造とすることができる。
【0017】上枠2の両端には、垂直に縦枠4を連結し
ている。縦枠4は、引戸1の戸先側に配設される戸先側
縦枠4Aと、戸尻側に配設される戸尻側縦枠4Bとを備
える。戸先側縦枠4Aと戸尻側縦枠4Bは、互いに平行
に配設されて、下枠3まで延長されている。縦枠4は、
上端が上枠2に、下端が下枠4に連結されて、上枠2と
縦枠4と下枠3とで方形状の引戸枠を構成している。
【0018】戸先側縦枠4Aは、図3に示すように、中
央に引戸1の先端部を挿入する凹部20を有する。戸先
側縦枠4Aは、引戸1を閉じた状態で、この凹部20に
引戸1の先端部を挿入して、引戸1を定位置に閉じるこ
とができるようにしている。さらに、図に示す戸先側縦
枠4Aは、凹部20の内側面にゴム装着凹部21を設
け、ここにエアータイトゴム22を装着している。この
構造の戸先側縦枠4Aは、引戸1を閉じた状態で、引戸
1の戸先側を確実に密閉できる特長がある。
【0019】下枠3は、図4と図5の断面図に示すよう
に、上面が、左右の床面23と同レベルとなるように床
に埋設する状態で配設している。この引戸構造は、下枠
部分の凹凸を無くして、バリアフリーの状態として便利
に使用できる。ただ、本発明の引戸構造は、必ずしも下
枠を設ける必要はない。下枠のない引戸構造は、図示し
ないが、縦枠の下端を直接に床面に連結し、上枠と縦枠
とで引戸枠を構成する。この引戸構造は、開口部の床面
を連続する床面として境界部分の凹凸を皆無にできる。
【0020】引戸枠は、図において、左半分の領域を開
口部6とすると共に、右半分の領域を戸袋パネル5で閉
塞して、引戸1を収納する戸袋部7としている。図1で
示すように、引戸1を閉じると、開口部6は引戸1で閉
塞され、図2で示すように、引戸1を開けると、引戸1
が戸袋部7に収納されて開口部6が開口される。
【0021】引戸1は、方形状の枠体の両面に表面プレ
ート15を固定している。枠体は、両側と上下に配設さ
れた4本の力骨を方形状に連結したものである。力骨
は、図3〜図5に示すように、コ字状部材で構成され
る。コ字状部材である力骨16、17は、溝の開口部を
外側に向けて配設すると共に、両面に表面プレート15
を張設して固定している。引戸1の両側縁と上下端は、
表面プレート15の周縁を内側に折曲して力骨16の先
端縁に係止している。さらに、引戸1の両側縁は、図3
に示すように、外側から溝型の挟着具19を装着して、
2枚の表面プレート15を挟着する状態で保持してい
る。さらにまた、引戸の上端の力骨には、図示しない
が、引戸から上方に突出して、滑車を固定している。
【0022】引戸1は、閉じた状態では、開口部6を閉
塞できる充分な大きさ有する。ただし、引戸1の下端と
下枠3との間には、わずかに隙間ができるように設計さ
れる。上枠2から吊り下げられた引戸1を下枠3に接触
させることなく、スムーズに移動させるためである。さ
らに、引戸1は、手でもって、水平方向にスライドでき
るように、戸先側の中央部に取手25を有する。さらに
また、引戸は、2枚の表面プレートと枠体で挟着される
内部の空間に発泡樹脂等を充填することもできる。この
引戸は、断熱、防音効果を高めることができる。
【0023】引戸1は、下端に、上下に移動して引戸1
と下枠3との隙間を閉塞する気密材10を備える。気密
材10は、金属板を折曲加工したもので、引戸1の下端
に沿って延長されている。気密材10は、図1の鎖線で
示すように、引戸1とほぼ等しい全長を有し、引戸1を
閉じた状態では、引戸1と下枠3との隙間全体を閉塞で
きるようにしている。図4と図5に示す気密材10は、
垂直断面がコ字状となるように折曲加工しており、溝の
開口部を上方に向けて、引戸1の下端の力骨17の溝内
に配設している。気密材10は、降下した状態で、引戸
1と下枠3との隙間を閉塞する充分な高さを有する。さ
らに、引戸1は、気密材10が上昇した状態では、下枠
3との間に隙間ができるようにしている。図に示す引戸
1は、気密材10が配設される力骨17の深さを、気密
材10の高さとほぼ等しく、あるいは、やや大きくし
て、上昇位置にある気密材10が力骨17の溝内に完全
に隠れるようにしている。この引戸構造は、引戸1が開
いて気密材10が上昇した状態では、外部から気密材1
0が見えることがないので、外観を良くできる特長があ
る。
【0024】気密材10は、上下ガイド機構18を介し
て、正確に上下に移動できる構造としている。上下ガイ
ド機構18は、気密材10の両側部に設けられる第1ガ
イド溝18Aと、引戸1の下端に設けられた力骨17の
両内側面に設けられる第2ガイド溝18Bとで構成され
る。気密材10は、上方開口のコ字状に折曲された金属
板の両側先端部を、外側に折曲した後、さらに下方に折
曲しており、この下方折曲部10Aの内側であって気密
材10の両側に第1ガイド溝18Aを形成している。引
戸1の下端に内蔵される力骨17は、下方開口のコ字状
部材の両側先端部を、内側に折曲した後、さらに上方に
折曲しており、この上方折曲部17Aの内側であって力
骨17の内側に第2ガイド溝18Bを形成している。気
密材10は、第1ガイド溝18Aと第2ガイド溝18B
とを嵌合させる状態で力骨16に連結している。気密材
10は、下方折曲部10Aが第2ガイド溝18B内を、
上方折曲部17Aが第1ガイド溝18A内を摺動する状
態で、左右にずれることなく上下に移動する。第1ガイ
ド溝18Aと第2ガイド溝18Bは、気密材10が上下
に移動するときに、互いに外れない充分な深さに設計さ
れる。
【0025】さらに、本発明の引戸構造は、気密材10
と下枠3に、引戸1を閉めた位置において、互いに吸引
する一対の第1永久磁石11を内蔵している。第1永久
磁石11は、図1と図6に示すように、引戸1を閉じた
状態で、互いに対向する位置に配設している。この第1
永久磁石11は、気密材10に内蔵される移動磁石11
Aと、下枠3に内蔵される固定磁石11Bとを備える。
移動磁石11Aは、コ字状の気密材10の溝の底面に固
定されている。固定磁石11Bは、下枠3の内部であっ
て、下枠上面に密着する状態で固定される。図に示す固
定磁石11Bは、連結部材24を介して所定の位置に固
定している。ただ、下枠のない引戸構造においては、図
示しないが、一方の第1永久磁石である固定磁石を床面
に内蔵する。床面に内蔵される固定磁石は、引戸を閉め
た状態で、気密材に内蔵される他方の第1永久磁石であ
る移動磁石に対向する位置に配設される。さらに、床面
に内蔵される固定磁石は、床に敷設する表面材等で上面
を被覆して外観を良くできる。
【0026】移動磁石11Aと固定磁石11Bは、引戸
1を閉めた位置で、異なる極性の面が対向するように配
設している。たとえば、図4と図6に示す第1永久磁石
11は、下枠3に内蔵される固定磁石11Bを、上面が
S極、下面がN極となるように配設し、気密材10に固
定される移動磁石11Aを、上面がS極が、下面がN極
となるように配設している。このように配設される第1
永久磁石11は、引戸1を閉めた状態では、互いに吸引
する移動磁石11Aと固定磁石11Bによって、気密材
10が下方に引っ張られて、気密材10が下枠3に密着
する。
【0027】さらに、図1に示す引戸構造は、引戸1を
閉めた位置における、気密材10の両端部に位置して、
第1永久磁石11を内蔵している。このように、気密材
10の両端部に配設される第1永久磁石11は、気密材
10の両端部を吸引して、気密材10を速やかに下方に
移動できると共に、下枠3に確実に密着できる特長があ
る。
【0028】さらに、気密材10の両端部に位置して配
設される第1永久磁石11は、図1の拡大断面図に示す
ように、引戸1の戸先側と戸尻側とで、移動磁石11A
と固定磁石11Bの極性を逆転させて配設している。す
なわち、図4に示す戸先側の第1永久磁石11は、固定
磁石11Bの上面をS極とし、移動磁石11Aの下面を
N極としており、図5に示す戸尻側の第1永久磁石11
は、固定磁石11Bの上面をN極とし、移動磁石11A
の下面をS極として互いに吸引するようにしている。こ
のように、両端部で極性が逆転される第1永久磁石11
は、図1に示すように引戸1を閉じた状態では、両端部
に位置する移動磁石11Aと固定磁石11Bの対向する
極性が逆になり、互いに吸引し合って気密材10を降下
させるが、図2に示すように、引戸1を開放した状態で
は、戸尻側に位置する固定磁石11Bと、戸先側に位置
する移動磁石11Aの対向する極性が同じになるので、
図7に示すように、互いに反発し合って気密材10を下
方に引っ張ることがない。したがって、気密材10は、
引戸1を閉じた状態でのみ第1永久磁石11の磁力によ
って下方に吸引されて降下する。
【0029】さらに、引戸1は、引戸1が開いた位置
で、気密材10を上昇位置に移動させる第2永久磁石1
2を内蔵している。第2永久磁石12は、気密材10に
固定される移動磁石11Aを吸引して気密材10を上昇
位置とする。したがって、第2永久磁石12は、気密材
10の移動磁石11Aに対向する位置に固定している。
図に示す第2永久磁石12は、引戸1の下端に配設され
た、コ字状部材である力骨17の溝の底面に固定してい
る。第2永久磁石12は、対向する位置に配設された第
1永久磁石11の移動磁石11Aを吸引するように配設
される。すなわち、図4に示す引戸1の先端側の第2永
久磁石12は、移動磁石11Aの上面がS極となってい
るので、下面をN極として互いに吸引するようにしてい
る。また、図5に示す戸尻側の第2永久磁石12は、移
動磁石11Aの上面がN極となっているので、下面をS
極として互いに吸引するようにしている。
【0030】第1永久磁石11と第2永久磁石12は、
引戸1を閉じた位置では、図6に示すように、移動磁石
11Aと固定磁石11Bが引き合って、気密材10を降
下させて引戸1と下枠3との隙間を閉塞するが、引戸1
を開けた位置では、図8に示すように、移動磁石11A
と第2永久磁石12とが引き合って、気密材10が上昇
するように調整する。第1永久磁石11と第2永久磁石
12は、たとえば、磁石の磁力を調整して、気密材10
の上下動を理想の状態に制御することができる。
【0031】ただ、第1永久磁石と第2永久磁石は、各
磁石間の距離を調整して、気密材の上下動を理想の状態
に制御することもできる。たとえば、図7に示すよう
に、気密材10の上昇位置における、移動磁石11Aと
固定磁石11Bとの距離を、移動磁石11Aと第2永久
磁石12との距離よりも小さく設計して、第1永久磁石
11と第2永久磁石12に同じ磁力のものを使用するこ
ともできる。同じ磁力の磁石同士であっても、磁石間の
距離が小さくなると、及ぼし合う磁力が大きくなるから
である。
【0032】以上のように、永久磁石である第2永久磁
石12で気密材10を引っ張る構造は、長期間にわたっ
て、安定して気密材10の上下動を正確に制御できる特
長がある。ただ、引戸1は、図9に示すように、気密材
10を弾性的に上方に引っ張る上昇弾性体14を内蔵し
て、引戸1が開いた位置で、気密材10を上昇位置に移
動させることもできる。この図に示す引戸1は、上昇弾
性体14としてコイルバネを使用している。このコイル
バネは引きバネで、上端を力骨17の底に固定すると共
に、下端を気密材10の底に固定して、気密材10を常
に上方に引っ張っている。上昇弾性体14が気密材10
を引く力は、第1永久磁石11の吸引力よりも小さくな
るようにしている。この引戸構造も、引戸1を閉じた位
置では、対向する第1永久磁石11が引き合って、気密
材10を降下させて引戸1と下枠3との隙間を閉塞する
が、引戸1を開けると、上昇弾性体14が気密材10を
弾性的に引き上げて、引戸1と下枠3との間に隙間が設
けられる。
【0033】以上のように、本発明の引戸構造は、引戸
1を閉じた位置においてのみ、第1永久磁石11の磁力
によって気密材10を吸引して降下させる。したがっ
て、気密材10と下枠3は、磁力の影響を受けにくい非
磁性金属で制作される。引戸1が開いた状態で、第1永
久磁石11の磁力によって気密材10が降下しないよう
にするためである。気密材10は、たとえば、アルミニ
ウムで制作される。アルミニウムは、軽量でかつ、成形
しやすく、しかも低コストにできるからである。下枠3
は、たとえば、ステンレスで制作される。
【0034】さらに、図示しないが、気密材は、下面に
エアータイトゴムを装着することもできる。ここに装着
されるエアータイトゴムは、好ましくは、薄いゴム状弾
性体として、第1永久磁石の吸着力に与える影響を少な
くできる。気密材の下面にエアータイトゴムを備える引
戸構造は、引戸を閉じた状態における、引戸下端の密閉
度をより高くできる。
【0035】さらに、本発明の引戸構造は、図3の水平
断面図に示すように、戸先側縦枠4Aと引戸1とに、互
いに反発する一対の第3永久磁石13を設けている。第
3永久磁石13は、戸先側縦枠4Aの凹部20の底面と
引戸1の先端面の互いに対向する位置に固定されてい
る。閉じた位置にある引戸1は、第1永久磁石11によ
って気密材10が下枠3に密着されているので、開ける
ときにやや大きな力を必要とする。そこで、第3永久磁
石13は、互いに反発する反発力によって、引戸1を開
けるときの力を軽くしている。第3永久磁石13は、好
ましくは、引戸1の下部に設けられて、下端の気密材1
0が密着する引戸1を開けやすくできる。第3永久磁石
13の反発する力は、単独で気密材10を下枠3から離
すことはないが、気密材10を下枠3から離れやすくす
る最適な磁力に調整される。
【0036】
【発明の効果】本発明の上吊りの引戸構造は、閉じた状
態では、引戸の下を確実に閉塞できると共に、開いた状
態では、ロッド等を突出させることなくすっきりとした
外観として安全に使用できる特長がある。それは、本発
明の引戸構造が、上吊り引戸の下端に上下に移動する気
密材を備え、引戸を閉めた位置で、互いに吸引する一対
の第1永久磁石を、気密材と下枠あるいは床面とに内蔵
しており、引戸を閉めた状態で、第1永久磁石が気密材
を下枠の方向に吸引して、気密材を降下位置としている
からである。この構造は、従来のように、引戸が閉じら
れたことををロッド等で感知することなく、いいかえる
とロッド等を突出させることなく、引戸を閉めた位置に
おいて、確実に気密材を降下させて引戸の下方の隙間を
閉塞することができる。ロッド等が突出しない引戸構造
は、外観を美しくできるだけでなく、安全に使用できる
と共に、この部分の損傷を皆無にできるので長期間にわ
たって確実に動作させることができる。とくに、本発明
の引戸構造は、永久磁石を使用するので、極めて長期間
にわたって、気密材に作用する吸引力を確実に維持でき
る。
【0037】この構造の引戸構造は、従来のように、ロ
ッドを突出させることなく、引戸を閉めた位置で、気密
材を降下させることができ、
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の上吊りの引戸構造を示す図で
あって引戸を閉めた状態を示す概略正面図
【図2】本発明の実施例の上吊りの引戸構造を示す図で
あって引戸を開けた状態を示す概略正面図
【図3】図1に示す引戸構造のC−C線断面図
【図4】図1に示す引戸構造のA−A線断面図
【図5】図1に示す引戸構造のB−B線断面図
【図6】図1に示す引戸構造の要部拡大断面図
【図7】図2に示す引戸構造のD−D線断面図
【図8】図6に示す引戸構造の引戸を開けた状態を示す
断面図
【図9】本発明の他の実施例の上吊りの引戸構造を示す
断面図
【符号の説明】
1…引戸 2…上枠 3…下枠 4…縦枠 4A…戸先側縦枠 4
B…戸尻側縦枠 5…戸袋パネル 6…開口部 7…戸袋部 8…滑車 9…ガイドレール 10…気密材 10A…下方折曲部 11…第1永久磁石 11A…移動磁石 1
1B…固定磁石 12…第2永久磁石 13…第3永久磁石 14…上昇弾性体 15…表面プレート 16…力骨 17…力骨 17A…上方折曲部 18…上下ガイド機構 18A…第1ガイド溝 1
8B…第2ガイド溝 19…挟着具 20…凹部 21…ゴム装着凹部 22…エアータイトゴム 23…床面 24…連結部材 25…取手

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上吊り引戸(1)が、上下に移動する気密
    材(10)を下端に備えており、引戸(1)を閉めると気密材
    (10)が下がって下枠(3)との隙間を閉塞するようにして
    なる上吊りの引戸構造であって、 下枠(3)と気密材(10)に、引戸(1)を閉めた位置で互いに
    吸引する一対の第1永久磁石(11)を内蔵しており、引戸
    (1)を閉めた状態で、第1永久磁石(11)が気密材(10)を
    下枠(3)の方向に吸引して降下位置とするようにしてな
    る上吊りの引戸構造。
  2. 【請求項2】 上吊り引戸(1)が、上下に移動する気密
    材(10)を下端に備えており、引戸(1)を閉めると気密材
    (10)が下がって床面との隙間を閉塞するようにしてなる
    上吊りの引戸構造であって、 引戸(1)を閉めた位置で引戸(1)の下方に位置する床面と
    気密材(10)に、互いに吸引する一対の第1永久磁石(11)
    を内蔵しており、引戸(1)を閉めた状態で、第1永久磁
    石(11)が気密材(10)を床面の方向に吸引して降下位置と
    するようにしてなる上吊りの引戸構造。
  3. 【請求項3】 引戸(1)を開いた位置で、気密材(10)を
    上昇位置とする第2永久磁石(12)を引戸(1)に内蔵して
    いる請求項1または2に記載される上吊りの引戸構造。
  4. 【請求項4】 引戸(1)を開いた位置で、気密材(10)を
    上昇位置とする上昇弾性体(14)を引戸(1)に内蔵してい
    る請求項1または2に記載される上吊りの引戸構造。
  5. 【請求項5】 戸先側縦枠(4A)と引戸(1)とに、互いに
    反発する一対の第3永久磁石(13)を設けている請求項1
    または2に記載される上吊りの引戸構造。
  6. 【請求項6】 引戸(1)が気密材(10)を上下に移動させ
    る上下ガイド機構(18)を内蔵している請求項1または2
    に記載される上吊りの引戸構造。
  7. 【請求項7】 引戸(1)を閉めた位置における、気密材
    (10)の両端部に位置して第1永久磁石(11)を内蔵してお
    り、これら2組の第1永久磁石(11)の対向する極性が、
    戸先側と戸尻側とで逆になるように配置されてなる請求
    項1または2に記載される上吊りの引戸構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010269134A (ja) * 2009-04-21 2010-12-02 Shinichi Yamada
CN107191120A (zh) * 2017-05-19 2017-09-22 福建西河卫浴科技有限公司 一种淋浴房用升降胶条
EP2402545B1 (de) * 2010-06-30 2018-02-21 GEZE GmbH Schiebetüranlage
CN108224001A (zh) * 2018-02-06 2018-06-29 重庆睿恩光电子有限责任公司 一种镜头升降设备及其通信设备

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