JP6761897B2 - シリンダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車、鉄道車両等の車両の振動を緩衝するのに好適に用いられるシリンダ装置に関する。
一般に、自動車等の車両には、車体(ばね上)側と各車輪(ばね下)側との間に油圧緩衝器に代表されるシリンダ装置が設けられている。ここで、特許文献1には、電気粘性流体を用いたダンパ(緩衝器)において、内筒電極と外筒電極との間の流路で、電界により流体の性状が変化する電気粘性流体が流動する構成が開示されている。
国際公開第2014/135183号
ところで、特許文献1に開示されたシリンダ装置では、電界による影響が無いために内筒電極内で高い流動性を保っている電気粘性流体が、電界が作用することで粘度が大きく増加した状態で、流動性の劣る流路に急激に導入される。このため、流動性の差によって内筒電極内と流路との境界付近で局所的に流速が増加してキャビテーションを起こし、電気粘性流体の流れが乱れるという問題がある。
本発明は、上述した問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、内筒電極内と流路との境界付近で電気粘性流体を円滑に流通させることにより、安定した減衰力を得ることができるようにしたシリンダ装置を提供することにある。
本発明の一実施形態は、電界により流体の性状が変化する電気粘性流体が封入され、内部にロッドが挿入されるシリンダ装置であって、互いに異なる電位の電極となる内筒電極および該内筒電極の外側に設けられる外筒電極と、前記内筒電極と前記外筒電極との間に形成され、軸方向の一端側から他端側に向けて前記ロッドの移動により前記電気粘性流体が流動する環状の流路と、前記流路内に前記電気粘性流体を導入する導入部と、を有し、前記流路の導入部における前記電気粘性流体に印加される電界強度は、前記導入部を通過した後における電界強度より小さくなるように、前記流路の導入部近傍に絶縁体または高抵抗体からなる電界強度低下部材を設けている。
本発明の一実施形態に係るシリンダ装置によれば、内筒電極内と流路との境界付近で電気粘性流体を円滑に流通させることができ、安定した減衰力を得ることができる。
第1の実施形態によるシリンダ装置としての緩衝器を示す縦断面図である。 図1中のA部を拡大して示す縦断面図である。 スペーサを単体で示す縦断面図である。 第2の実施形態による外筒電極とスペーサを内筒電極等と一緒に図2と同様位置から見た縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るシリンダ装置について、4輪自動車等の車両に設けられる緩衝器に適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って説明する。
図1ないし図3は、本発明の第1の実施形態を示している。図1において、シリンダ装置としての緩衝器1は、内部に封入する作動油等を含む電気粘性流体2を用いた減衰力調整式の油圧緩衝器(セミアクティブダンパ)として構成されている。緩衝器1は、例えば、コイルばねからなる懸架ばね(図示せず)と共に、車両用のサスペンション装置を構成する。なお、以下の説明では、緩衝器1の軸方向の一端側を「上端」側とし、軸方向の他端側を「下端」側として記載するが、緩衝器1の軸方向の一端側を「下端」側とし、軸方向の他端側を「上端」側としてもよい。
緩衝器1は、内筒電極3、アウタ筒4、ピストン6、ピストンロッド9、ロッドガイド10、ボトムバルブ13、外筒電極18、流路20、導入部21および上側スペーサ22を含んで構成されている。
内筒電極3は、軸方向に延びる円筒体として形成され、内部に電気粘性流体2が封入されている。また、内筒電極3の内部には、ピストンロッド9が挿入され、内筒電極3の外側には、アウタ筒4および外筒電極18が同軸となるように設けられている。
内筒電極3は、下端側がボトムバルブ13のバルブボディ14に嵌合して取付けられており、上端側は、ロッドガイド10に嵌合して取付けられている。内筒電極3には、ロッドガイド10の近傍となる上側に位置して後述する複数個の導入部21が設けられている。また、内筒電極3の外周側には、後述する複数本の隔壁19が螺旋状に巻回して設けられている。ここで、内筒電極3は、導体となる材料からなり、負の電極として構成されている。内筒電極3は、後述するアウタ筒4、ロッドガイド10、ボトムバルブ13等を介してバッテリ25の負極に電気的に接続されている。
アウタ筒4は、緩衝器1の外殻をなすもので、導体となる材料によって円筒体として形成されている。アウタ筒4は、内筒電極3および外筒電極18の外周に設けられており、該外筒電極18との間に流路20と連通するリザーバ室Aを形成している。この場合、アウタ筒4の下端側は、溶接手段等を用いてボトムキャップ5が固着されることにより閉塞端となっている。
一方、アウタ筒4の上端側は、開口端となっている。アウタ筒4の開口端側には、例えば、かしめ部4Aが径方向の内側に屈曲して形成されている。かしめ部4Aは、シール部材12の環状板体12Aの外周側を抜止め状態で保持している。
ここで、内筒電極3とアウタ筒4はシリンダを構成し、該シリンダ内には、電気粘性流体2(ERF:Electro Rheological Fluid)が封入されている。なお、図1および図2では、封入されている電気粘性流体2を無色透明で表している。
電気粘性流体2は、電界(電圧)により性状が変化するものである。即ち、電気粘性流体2は、印加される電圧に応じて粘度が変化し、流通抵抗(減衰力)が変化する。電気粘性流体2は、例えば、シリコンオイル等からなる基油(ベースオイル)と、該基油に混ぜ込まれ(分散され)電界の変化に応じて粘性を可変にする粒子(微粒子)とにより構成されている。
後述するように、緩衝器1は、内筒電極3と外筒電極18との間の流路20内に電位差を発生させ、該流路20を通過する電気粘性流体2の粘度を制御することで、発生減衰力を制御(調整)する構成となっている。
内筒電極3とアウタ筒4との間、より具体的には、外筒電極18とアウタ筒4との間には、環状のリザーバ室Aが形成されている。リザーバ室A内には、電気粘性流体2と共に作動気体となるガスが封入されている。このガスは、大気圧状態の空気であってもよく、また圧縮された窒素ガス等の気体を用いてもよい。リザーバ室A内のガスは、ピストンロッド9の縮小(縮み行程)時に、当該ピストンロッド9の進入体積分を補償すべく圧縮される。
ピストン6は、内筒電極3内に摺動可能に設けられている。ピストン6は、内筒電極3内を上側に位置するロッド側油室Bと下側に位置するボトム側油室Cとに仕切っている。ピストン6には、ロッド側油室Bとボトム側油室Cとを連通可能とする油路6A,6Bがそれぞれ周方向に離間して複数個形成されている。
ここで、実施形態による緩衝器1は、ユニフロー構造になっている。このため、内筒電極3内の電気粘性流体2は、ピストンロッド9の縮み行程と伸び行程との両行程で、ロッド側油室Bから後述の導入部21を通じて流路20に向け、常に一方向(図2中の矢印Fの方向)に流通する。
このようなユニフロー構造を実現するため、ピストン6の上端面には、例えば、ピストンロッド9の縮小行程(縮み行程)でピストン6が内筒電極3内を下向きに摺動変位するときに開弁し、これ以外のときには閉弁する縮み側逆止弁7が設けられている。縮み側逆止弁7は、ボトム側油室C内の電気粘性流体2がロッド側油室Bに向けて各油路6A内を流通するのを許し、これとは逆向きに電気粘性流体2が流れるのを阻止する。即ち、縮み側逆止弁7は、ボトム側油室Cからロッド側油室Bへの電気粘性流体2の流通のみを許容する。
ピストン6の下端面には、例えば、伸長側のディスクバルブ8が設けられている。伸長側のディスクバルブ8は、ピストンロッド9の伸長行程(伸び行程)でピストン6が内筒電極3内を上向きに摺動変位するときに、ロッド側油室B内の圧力がリリーフ設定圧を越えると開弁し、このときの圧力を、各油路6Bを介してボトム側油室C側にリリーフする。
ロッドとしてのピストンロッド9は、内筒電極3内を軸方向(内筒電極3およびアウタ筒4の軸方向、即ち緩衝器1の中心軸線と同方向であり、図1の上,下方向)に延びている。ピストンロッド9は、下端が内筒電極3内でピストン6に連結(固定)され、上端がロッド側油室Bを通って内筒電極3およびアウタ筒4の外部へ延出されている。この場合、ピストンロッド9の下端側には、ナット9A等を用いてピストン6が締着されている。一方、ピストンロッド9の上端側は、ロッドガイド10を介して外部に突出している。なお、ピストンロッド9の下端をさらに延ばしてボトム部(例えば、ボトムキャップ5)側から外向きに突出させた両ロッド形式の緩衝器としてもよい。
ロッドガイド10は、内筒電極3とアウタ筒4の上端側に嵌合して設けられている。ロッドガイド10は、段付円筒体として形成され、内筒電極3とアウタ筒4の上端側を閉塞している。ロッドガイド10は、ピストンロッド9を支持するもので、例えば金属材料、硬質な樹脂材料等に成形加工、切削加工等を施すことにより所定形状の筒体として形成されている。この場合、ロッドガイド10は、後述するバルブボディ14が金属材料(導体)である場合に、絶縁体、誘電体、高抵抗体等からなる材料、例えば樹脂材料を用いて形成することができる。そして、ロッドガイド10は、内筒電極3の上側部分および外筒電極18の上側部分を、アウタ筒4の中央に位置決めする。これと共に、ロッドガイド10は、その内周側でピストンロッド9を軸方向に摺動可能に案内(ガイド)する。
ここで、ロッドガイド10は、上側に位置してアウタ筒4の内周側に挿嵌される大径部10Aと、該大径部10Aの下端側に位置して内筒電極3の内周側に挿嵌される小径部10Bとにより形成されている。ロッドガイド10の小径部10Bの内周側には、ピストンロッド9を軸方向に摺動可能にガイドするガイドブッシュ11が挿嵌されている。このガイドブッシュ11は、例えば金属筒の内周面に4フッ化エチレンコーティングを施すことにより形成されている。さらに、小径部10Bの外周側には、大径部10Aの下側に位置して後述の上側スペーサ22が設けられている。
ロッドガイド10の大径部10Aとアウタ筒4のかしめ部4Aとの間には、環状のシール部材12が設けられている。シール部材12は、大径部10Aの上面に当接した金属性の円環状の板体からなる環状板体12Aと、該環状板体12Aの内径側に焼き付等の手段で固着された弾性を有する樹脂材料からなる弾性体12Bとを含んで構成されている。シール部材12は、弾性体12Bの内周側がピストンロッド9の外周面に摺接することにより、ピストンロッド9との間を液密、気密に封止(シール)している。
内筒電極3の下端側には、該内筒電極3とボトムキャップ5との間に位置してボトムバルブ13が設けられている。ボトムバルブ13は、ボトム側油室Cとリザーバ室Aとを連通または遮断するものである。このために、ボトムバルブ13は、バルブボディ14、伸び側逆止弁15およびディスクバルブ16を含んで構成されている。バルブボディ14は、ボトムキャップ5と内筒電極3との間でリザーバ室Aとボトム側油室Cとを仕切っている。
バルブボディ14には、リザーバ室Aとボトム側油室Cとを連通可能とする油路14A,14Bがそれぞれ周方向に間隔をもって形成されている。バルブボディ14の上面側には、段差部14Cが形成され、該段差部14Cには、内筒電極3の下端が嵌合して固定されている。また、段差部14Cには、環状の下側スペーサ17が内筒電極3の外周側に嵌合して取付けられている。ここで、バルブボディ14は、前述したロッドガイド10が金属材料(導体)である場合に、絶縁体、誘電体、高抵抗体等からなる材料、例えば硬質な樹脂材料を用いて形成することができる。
伸び側逆止弁15は、例えば、バルブボディ14の上面側に設けられている。伸び側逆止弁15は、ピストンロッド9の伸長行程でピストン6が上向きに摺動変位するときに開弁し、これ以外のときには閉弁する。伸び側逆止弁15は、リザーバ室A内の電気粘性流体2がボトム側油室Cに向けて各油路14A内を流通するのを許し、これとは逆向きに電気粘性流体2が流れるのを阻止する。即ち、伸び側逆止弁15は、リザーバ室A側からボトム側油室C側への電気粘性流体2の流通のみを許容する。
縮小側のディスクバルブ16は、例えば、バルブボディ14の下面側に設けられている。縮小側のディスクバルブ16は、ピストンロッド9の縮小行程でピストン6が下向きに摺動変位するときに、ボトム側油室C内の圧力がリリーフ設定圧を越えると開弁し、このときの圧力を、各油路14Bを介してリザーバ室A側にリリーフする。
下側スペーサ17は、外筒電極18の下端側を軸方向および径方向に位置決めした状態で保持している。下側スペーサ17は、例えば電気絶縁性材料(アイソレータ)を用いることで絶縁体または高抵抗体として形成され、内筒電極3と外筒電極18との間、バルブボディ14と外筒電極18との間をそれぞれ電気的に絶縁した状態に保っている。また、下側スペーサ17には、流路20をリザーバ室Aに対して連通させる複数の油路17Aが形成されている。
外筒電極18は、内筒電極3の外側に内筒電極3を取囲むように設けられている。外筒電極18は、内筒電極3とアウタ筒4との間に位置して軸方向に延びる圧力管によって形成されている。外筒電極18は、導体となる材料(例えば金属材料)からなり、円筒状の正の電極を構成している。外筒電極18は、内筒電極3との間にロッド側油室Bと連通する流路20を形成している。外筒電極18は、後述するバッテリ25の正極に電気的に接続されている。
外筒電極18は、下端側が下側スペーサ17を介してボトムバルブ13のバルブボディ14に対して上,下方向と径方向に位置決め状態で保持されている。一方、外筒電極18の上端側は、後述する上側スペーサ22を介してロッドガイド10に対して上,下方向と径方向に位置決め状態で保持されている。
ここで、実施形態では、上側スペーサ22の特徴部分の形状を明確に図示するために、内筒電極3と外筒電極18との間の隙間を実際よりも誇張した状態の緩衝器1を図示している。実際の緩衝器1では、外筒電極18は、内筒電極3の外側に僅かな隙間をもって配置されている。例えば、外筒電極18の内周面と内筒電極3の外周面との間の隙間寸法(径方向の距離寸法)は、一般的な乗用車(トラック等を除く)の場合で、1mm以下に設定されている。これにより、外筒電極18と内筒電極3との間に形成される流路20の流路面積は、この流路20に対応する導入部21の開口面積よりも小さくなっている。
内筒電極3の外周面には、複数本の隔壁19が上,下方向に螺旋状に延びて設けられている。各隔壁19は、内筒電極3の外周面から突出した突条として形成され、突条の先端部位は外筒電極18の内周面に当接している。これにより、各隔壁19は、内筒電極3と外筒電極18との間に複数本の流路20を形成している。各隔壁19は、エラストマ等の弾性を有し、かつ電気的絶縁性を有する高分子材料、例えば合成ゴムにより形成されている。各隔壁19は、例えば接着剤等を用いて内筒電極3に対して固着(接着)されている。
各流路20は、各隔壁19によって螺旋状に分割されることにより、内筒電極3と外筒電極18との間に複数形成されている。各流路20は、軸方向の一端側となる上側から他端側となる下側に向け、ピストンロッド9の移動により内筒電極3内の電気粘性流体2が流動するものである。各流路20は、電気粘性流体2の流れ方向の上流側となる上側が、内筒電極3に設けられた後述の導入部21によりロッド側油室Bと常時連通している。即ち、図2に電気粘性流体2の流れ方向を矢印Fで示すように、緩衝器1は、ピストン6の縮み行程および伸び行程の両方で、ロッド側油室Bから各導入部21を通じて各流路20内に電気粘性流体2が導入される。各流路20内に導入された電気粘性流体2は、ピストンロッド9が内筒電極3内を進退動するとき(即ち、縮み行程と伸び行程を繰返す間)に、この進退動により各流路20を上端側から下端側に向けて流動する。
このとき、電気粘性流体2は、ピストンロッド9の伸び側の移動と縮み側の移動とにより、内筒電極3内から各流路20に流入し、各流路20内を軸方向の一端側から他端側に向けて流動する。そして、各流路20を流れた電気粘性流体2は、外筒電極18の下端側から下側スペーサ17の油路17Aを介してリザーバ室Aへと流出する。
各流路20では、内筒電極3内でピストン6が摺動することによって流通する電気粘性流体2に抵抗を付与する。このために、外筒電極18は、電源となるバッテリ25の正極に、例えば、高電圧を発生する高電圧ドライバ(図示せず)を介して接続されている。バッテリ25(および高電圧ドライバ)は、電圧供給部(電界供給部)となり、外筒電極18は、流路20内の電気粘性流体2に電界(電圧)をかける電極(エレクトロード)となる。この場合、外筒電極18の両端側は、電気絶縁性の各スペーサ17,22によって電気的に絶縁されている。一方、内筒電極3は、ロッドガイド10、ボトムバルブ13、ボトムキャップ5、アウタ筒4、高電圧ドライバ等を介して負極(グランド)に接続されている。
高電圧ドライバは、緩衝器1の減衰力を可変に調整するためのコントローラ(図示せず)から出力される指令(高電圧指令)に基づいて、バッテリ25から出力される直流電圧を昇圧して外筒電極18に供給(出力)する。これにより、外筒電極18と内筒電極3との間、即ち、各流路20内には、外筒電極18に印加される電圧に応じた電位差が発生し、電気粘性流体2の粘度が変化する。この場合、緩衝器1は、外筒電極18に印加される電圧に応じて、発生減衰力の特性(減衰力特性)をソフト(soft)な特性(軟特性)とハード(Hard)な特性(硬特性)との間で連続的に調整することができる。なお、緩衝器1は、減衰力特性を連続的でなくとも、2段階または3段階以上に調整可能なものであってもよい。
導入部21は、内筒電極3から各流路20に向けて電気粘性流体2を導入するもので、各流路20に対応するように複数個設けられている。各導入部21は、各流路20を電気粘性流体2が流通するときの流れ方向の上流側となる内筒電極3の上側部位に設けられている。この場合、各導入部21は、内筒電極3を径方向に貫通する横孔として周方向に間隔をもって形成されている。即ち、内筒電極3内のロッド側油室Bは、各導入部21によって各流路20と連通している。
次に、実施形態の特徴部分となるスペーサとしての上側スペーサ22の構成について説明する。
上側スペーサ22は、内筒電極3の上部と外筒電極18の上部との間に配置された電界強度低下部材を構成している(以下、単にスペーサ22という)。スペーサ22は、外筒電極18の上端側を軸方向および径方向に位置決めした状態でロッドガイド10側に保持するものである。スペーサ22は、下側スペーサ17と同様に、例えば電気絶縁性材料(アイソレータ)を用いることで絶縁体または高抵抗体として形成され、内筒電極3と外筒電極18との間、ロッドガイド10と外筒電極18との間をそれぞれ電気的に絶縁した状態に保っている。
図3に示すように、スペーサ22は、上側(ロッドガイド10の大径部10A側)に位置する大径筒部22Aと、該大径筒部22Aの下端部に段部22Bを介して縮径して形成された小径筒部22Cとを含んで構成されている。また、小径筒部22Cの下側には、小径筒部22Cの下端から径方向の外側に向けて逆J字状の切欠部22Dが小径筒部22Cの全周に亘って形成されている。この切欠部22Dは、導入部21に対面する上側部分を凹円弧状に形成していることにより、導入部21から流路20に向けて電気粘性流体2を円滑に導入することができる。また、切欠部22Dにより、導入部21から流出した電気粘性流体2は、上側(ロッドガイド10の大径部10A側)に向う流れをなくし、下側に向けて円滑に導入することができるので、渦の発生などを抑えることができる。
図2に示すように、スペーサ22は、大径筒部22Aおよび小径筒部22Cの内周面が、内筒電極3の上側位置、詳しくは、導入部21よりも上側に位置する部位に外嵌している。また、小径筒部22Cの外周側には、外筒電極18の上側部位が外嵌状態で取付けられている。さらに、大径筒部22Aの上端は、ロッドガイド10の大径部10Aの下端面に当接されている。
ここで、図2に示すように、導入部21に対面する小径筒部22Cの下側部位には、小径筒部22Cを内径側から切欠く切欠部22Dを形成している。これにより、小径筒部22Cの下側部位には、当該小径筒部22Cの板厚寸法tを下側(流路20の流れ方向の下流側)に向け徐々に(段階的に、漸減的に)減少させる板厚減少部22Eが形成されている。板厚減少部22Eは、導入部21に連続(対面)する上側部位が、凹円弧状の内周面を有する円弧面形成部22E1となり、この円弧面形成部22E1の外周側から下側が、上側から下側に向けて拡径する楔状部22E2となっている。板厚減少部22Eは、外筒電極18の内周面に沿うように直線状の外周面を有している。
そして、スペーサ22の切欠部22Dは、導入部21から流路20に至る流路の一部を形成している。この上で、板厚減少部22Eは、導入部21の位置から下側に向けて板厚寸法tが徐々に変化して小さくなるように形成されている。また、導入部21の上端からスペーサ22の楔状部22E2先端までを導入路23とし、楔状部22E2先端よりも流路20の下流側を主流路24とする。
これにより、ロッド側油室Bから導入部21を通じて流路20に電気粘性流体2が導入されるときに、導入路23において、電気粘性流体2に作用する電界強度は、板厚減少部22Eの板厚寸法tが最大となる導入部21の位置で最低となる。これにより、導入部21の位置の電界強度は、導入部を通過した後における電界強度より小さくなる。また、電気粘性流体2が切欠部22Dを流通する場合は、板厚減少部22Eの板厚寸法tが徐々に小さくなり、導入部21から離れるに従って流路面積が大きくなる。これに伴い、導入部21から離れるに従い電気粘性流体2に作用する電界強度が徐々に大きくなる。電気粘性流体2が板厚減少部22Eを通過して主流路24に達すると、電気粘性流体2に作用する電界強度が最高(最大)となる。
バッテリ25は、正極が図示しない高電圧ドライバを介して外筒電極18に接続されている。このバッテリ25は、外筒電極18への電圧供給部(電界供給部)となっている。これにより、バッテリ25は、流路20内を流通する電気粘性流体2(電気粘性流体)に印加される電圧(電界)の大きさに応じて、発生減衰力の特性(減衰力特性)をソフト(soft)な特性(軟特性)とハード(Hard)な特性(硬特性)との間で連続的に調整している。
第1の実施形態による緩衝器1は、上述の如き構成を有するもので、次にその作動について説明する。
緩衝器1を自動車等の車両に実装するときは、例えば、ピストンロッド9の上端側を車両の車体側に取付け、アウタ筒4の下端側(ボトムキャップ5側)を車輪側(車軸側)に取付ける。車両の走行時には、路面の凹凸等により、上,下方向の振動が発生すると、ピストンロッド9がアウタ筒4から伸長、縮小するように変位する。このとき、コントローラからの指令によりバッテリ25を用いて各流路20内に電位差を発生させ、各流路20を通過する電気粘性流体2の粘度を制御することにより、緩衝器1の発生減衰力を可変に調整する。
ピストンロッド9の伸び行程時には、内筒電極3内のピストン6の移動によってピストン6の縮み側逆止弁7が閉じる。ピストン6のディスクバルブ8の開弁前には、ロッド側油室Bの電気粘性流体2が加圧され、内筒電極3の各導入部21を通じて各流路20内に流入する。このとき、ピストン6が移動した分の電気粘性流体2は、リザーバ室Aからボトムバルブ13の伸び側逆止弁15を開いてボトム側油室Cに流入する。
一方、ピストンロッド9の縮み行程時には、内筒電極3内のピストン6の移動によってピストン6の縮み側逆止弁7が開き、ボトムバルブ13の伸び側逆止弁15が閉じる。ボトムバルブ13(ディスクバルブ16)の開弁前には、ボトム側油室Cの電気粘性流体2がロッド側油室Bに流入する。これと共に、ピストンロッド9が内筒電極3内に進入した分に相当する電気粘性流体2が、ロッド側油室Bから内筒電極3の各導入部21を通じて各流路20内に流入する。
従って、いずれの場合も(伸び行程時も縮み行程時も)、各流路20内に流入した電気粘性流体2は、各流路20の電位差(外筒電極18と内筒電極3との間の電位差)に応じた粘度で各流路20内を出口側(下側)に向けて通過し、各流路20から下側スペーサ17の油路17Aを通じてリザーバ室Aに流出する。このとき、緩衝器1は、流路20内の各流路20を通過する電気粘性流体2の粘度に応じた減衰力が発生し、車両の上下振動を緩衝(減衰)することができる。
ところで、上述した緩衝器1の動作時には、内筒電極3内では、電界による影響が無いために電気粘性流体2が高い流動性を保っている。一方で、各流路20内では、外筒電極18と内筒電極3との間の電界が作用することで、電気粘性流体2の粘度が大きく増加している。従って、高い流動性をもった電気粘性流体2が、流動性の劣る流路20に急激に導入されると、この流動性の差によって内筒電極3内と流路20との境界付近、即ち、導入部21で局所的に電気粘性流体2の流速が増加してキャビテーションを起こす虞があり、この場合、電気粘性流体2の流れが乱れて減衰力が不安定になることがある。
そこで、第1の実施形態では、内筒電極3と外筒電極18との間に、軸方向の上流側から下流側に向けてピストンロッド9の移動により内筒電極3内(ロッド側油室B)の電気粘性流体2が流動する各流路20が設けられている。また、内筒電極3から各流路20に向けて電気粘性流体2を導入する導入部21が設けられている。この上で、各流路20の導入部21における電気粘性流体2に印加される電界強度は、導入部21を通過した後における電界強度より小さくなるように、各流路20の導入部21近傍に絶縁体または高抵抗体からなる電界強度低下部材としてのスペーサ22を設ける構成としている。
従って、スペーサ22は、高い流動性をもった電気粘性流体2が、流動性の劣る流路20に急激に導入された場合でも、電界強度を徐々に強くすることができる。これにより、電気粘性流体2は、導入部21から始まる導入路23で、電気粘性流体2の粘度を漸増させながら、導入路23から主流路24に切換わる位置で電気粘性流体2の粘度を最大にすることができる。この結果、電気粘性流体2の流速が急激に増加することによるキャビテーションを防止できるから、電気粘性流体2の流れを円滑にして減衰力を安定させることができる。
また、電気粘性流体2に印加される電界強度を、導入部21を通過した後、徐々に強くなるようにする構成、即ち、板厚減少部22E(切欠部22D)は、外筒電極18の上側を保持するスペーサ22を利用し、その一部として形成している。これにより、組付ける部品点数を増やすことなく、緩衝器1の減衰力を安定させることができる。
さらに、スペーサ22の切欠部22D(板厚減少部22E)は、導入部21に対面する上側部分を凹円弧状に形成している。これにより、板厚減少部22Eの板厚寸法tを徐々に小さくしつつ、導入部21から流路20に向けて電気粘性流体2を円滑に導入することができる。
次に、図4は本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態の特徴は、スペーサに設けた板厚減少部の楔状部を、上側から下側に向けて縮径する構成としたことにある。なお、第2の実施形態では、前述した第1の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
図4において、第2の実施形態による外筒電極31は、第1の実施形態による外筒電極18とほぼ同様に、上側部分が後述の上側スペーサ32を介して内筒電極3の外周側に保持されている。しかし、第2の実施形態による外筒電極31は、導入部21の下側位置に対応した高さ位置に、下側に向けて縮径したテーパ部31Aが設けられている点で、第1の実施形態による外筒電極18と相違している。
第2の実施形態による上側スペーサ32は、内筒電極3の上部と外筒電極31の上部との間に配置された電界強度低下部材を構成している(以下、単にスペーサ32という)。スペーサ32は、第1の実施形態によるスペーサ22とほぼ同様に、大径筒部32A、段部32B、小径筒部32C、切欠部32Dおよび板厚減少部32Eにより構成されている。また、板厚減少部32Eは、円弧面形成部32E1と楔状部32E2とにより形成されている。しかし、第2の実施形態によるスペーサ32は、板厚減少部32Eの楔状部32E2が、外筒電極31のテーパ部31Aに沿うように、上側から下側に向けて縮径している点で、第1の実施形態によるスペーサ22と相違している。
かくして、このように構成された第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態による作用効果とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
なお、第1の実施形態では、上側スペーサ22を形成する板厚減少部22Eの楔状部22E2を、内周面を上側から下側に向けて拡径することにより楔状に形成している。一方、第2の実施形態では、上側スペーサ32を形成する板厚減少部32Eの楔状部32E2を、外周面を上側から下側に向けて縮径することにより楔状に形成している。しかし、本発明はこれらの構成には限らず、例えば、楔状部の内周面を拡径し、外周面を縮径することにより楔状に形成してもよい。また、楔形状以外にも、導入路23を流通する電気粘性流体2の電界強度を徐々に変化させることができる形状であれば、他の形状とすることもできる。
各実施形態では、緩衝器1をユニフロー構造とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、緩衝器をバイフロー構造としてもよい。なお、バイフロー構造とした場合には、ロッドの進退方向が反対になったときには、導入部が流出部となる。
各実施形態では、緩衝器1を上下方向に配置する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばエアレーションを起こさない範囲で傾けて配置する等、取付対象に応じて所望の方向に配置することができる。
各実施形態では、電気粘性流体2は、軸方向の上端側(一端側)から下端側(他端側)に向けて流動する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、緩衝器1の配設方向に応じて、例えば下端側から上端側に向けて流動する構成、左端側(または右端側)から右端側(または左端側)に向けて流動する構成、前端側(または後端側)から後端側(または前端側)に向けて流動する構成等、軸方向の他端側から一端側に向けて流動する構成とすることができる。
各実施形態では、導入部21を内筒電極3に形成する構成を説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば導入部をロッドガイドやスペーサに形成してもよい。また、ロッドガイド10と上側スペーサ22を別体で設ける構成を説明した。しかし、ロッドガイドとスペーサを一体に形成してもよい。また、スペーサ22を外筒電極18に設ける構成を示したが、導入部が外筒電極18と当接する位置まで径方向に延びて構成される場合には、スペーサ22を内筒電極3に設ける構成としてもよい。その場合は、スペーサ22を、小径筒部22Cの下端から径方向内側に向けて逆J字状の切欠部となるように構成する。
各実施形態では、シリンダ装置としての緩衝器1を4輪自動車に用いる場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば2輪車に用いる緩衝器、鉄道車両に用いる緩衝器、一般産業機器を含む各種の機械機器に用いる緩衝器、建築物に用いる緩衝器等、緩衝すべき対象を緩衝する各種の緩衝器(シリンダ装置)として広く用いることができる。さらに、実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。即ち、シリンダ装置(緩衝器)は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更が可能である。
以上説明した実施形態に基づくシリンダ装置として、例えば以下に述べる態様のものが考えられる。
第1の態様としては、電界により流体の性状が変化する電気粘性流体が封入され、内部にロッドが挿入されるシリンダ装置であって、互いに異なる電位の電極となる内筒電極および該内筒電極の外側に設けられる外筒電極と、前記内筒電極と前記外筒電極との間に形成され、軸方向の一端側から他端側に向けて前記ロッドの移動により前記電気粘性流体が流動する環状の流路と、前記流路内に前記電気粘性流体を導入する導入部と、を有し、前記流路の導入部における前記電気粘性流体に印加される電界強度は、前記導入部を通過した後における電界強度より小さくなるように、前記流路の導入部近傍に絶縁体または高抵抗体からなる電界強度低下部材を設けたことを特徴としている。
第2の態様としては、第1の態様において、前記電界強度低下部材は、前記導入部から離れるに従い電界強度が大きくなるように構成されている。
第3の態様としては、第1の態様において、前記電界強度低下部材は、前記導入部から離れるに従い徐々に電界強度が大きくなるように構成されている。
第4の態様としては、第1乃至3の何れかの態様において、前記内筒電極と前記外筒電極との間には、前記ロッドを支持するロッドガイドと電極間の間隔を定める絶縁体または高抵抗体からなるスペーサとが設けられ、該スペーサが前記電界強度低下部材を形成している。
第5の態様としては、第1乃至4の何れかの態様において、前記電界強度低下部材は、前記流路の流路面積が前記導入部から離れるに従い大きくなるように形成されている。
第6の態様としては、第1乃至5の何れかの態様において、前記電界強度低下部材は、前記流路の流出部に向う方向と反対側に前記電気粘性流体が流れないように形成されている。
第7の態様としては、第1乃至6の何れかの態様において、前記導入部は、前記ロッドの進退方向により、流出部となる。
第8の態様としては、第1乃至7の何れかの態様において、前記内筒電極は、前記ロッドの端部に設けられたピストンが摺動するシリンダであり、前記導入部は、前記内筒電極の側面に穿設され、前記電界強度低下部材は、前記外筒電極の内面に設けられている。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本願は、2017年3月30日付出願の日本国特許出願第2017−068219号に基づく優先権を主張する。2017年3月30日付出願の日本国特許出願第2017−068219号の明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約書を含む全開示内容は、参照により本願に全体として組み込まれる。
1 緩衝器(シリンダ装置) 2 電気粘性流体 3 内筒電極(シリンダ) 6 ピストン 9 ピストンロッド(ロッド) 10 ロッドガイド 18,31 外筒電極 20 流路 21 導入部 22,32 上側スペーサ(電界強度低下部材)

Claims (8)

  1. シリンダ装置であって、
    前記シリンダ装置には、電界により流体の性状が変化する電気粘性流体が封入されており、
    また、前記シリンダ装置は、
    該シリンダ装置の内部に挿入されたロッドと、
    内筒電極と、
    外筒電極とを備えており、
    前記内筒電極と前記外筒電極は、互いに異なる電位の電極となっており、
    前記外筒電極は、前記内筒電極の外側に設けられており、
    また、前記シリンダ装置は、
    前記内筒電極と前記外筒電極との間に形成され、軸方向の一端側から他端側に向けて前記ロッドの移動により前記電気粘性流体が流動する環状の流路と、
    前記流路内に前記電気粘性流体を導入する導入部と、
    を有しており、
    前記導入部における前記電気粘性流体に印加される電界強度は、前記電気粘性流体が前記導入部を通過した後、前記流路において前記電気粘性流体に印加される電界強度より小さくなるように、前記流路の導入部近傍に絶縁体または高抵抗体からなる電界強度低下部材を設けたことを特徴とするシリンダ装置。
  2. 請求項1に記載のシリンダ装置において、
    前記電界強度低下部材は、前記導入部から離れるに従い電界強度が大きくなるように構成されたことを特徴とするシリンダ装置。
  3. 請求項1に記載のシリンダ装置において、
    前記電界強度低下部材は、前記導入部から離れるに従い徐々に電界強度が大きくなるように構成されたことを特徴とするシリンダ装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項に記載のシリンダ装置において、
    前記内筒電極と前記外筒電極との間には、
    前記ロッドを支持するロッドガイドと、
    前記内筒電極と前記外筒電極との間の間隔を定める絶縁体または高抵抗体からなるスペーサとが設けられており、
    該スペーサが前記電界強度低下部材を形成していることを特徴とするシリンダ装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のシリンダ装置において、
    前記電界強度低下部材は、前記流路の流路面積が前記導入部から離れるに従い大きくなるように形成されていることを特徴とするシリンダ装置。
  6. 請求項1乃至5に記載の何れか1項に記載のシリンダ装置において、
    前記電界強度低下部材は、前記流路の流出部に向う方向と反対側に前記電気粘性流体が流れないように形成されていることを特徴とするシリンダ装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載のシリンダ装置において、
    前記導入部は、前記ロッドの進退方向により、流出部となることを特徴とするシリンダ装置。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載のシリンダ装置において、
    前記ロッドの端部に設けられたピストンが、前記内筒電極内に摺動可能に設けられており、
    前記導入部は、前記内筒電極の側面に穿設されており、
    前記電界強度低下部材は、前記外筒電極の内面に設けられていることを特徴とするシリンダ装置。
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