JP6761422B2 - 光学測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、イムノクロマトグラフィ法による抗原・抗体の検出に用いる光学測定装置に関する。
イムノクロマトグラフィ法は、抗原抗体反応を起こす抗体(又は抗原)を含む試薬が測定位置に塗布された試験片を用い、検体中の抗原(又は抗体)を検出する検出手法である。色素で標識された検体中の抗原(又は抗体)が検出位置まで展開すると、帯状に塗布された抗体(又は抗原)との間で検体中の抗原(又は抗体)が抗原抗体反応を起こしてトラップされ、色素により発色した呈色ラインがテストライン上に発現する。したがって、試験片における呈色ラインの呈色度を光学測定装置で光学的に測定することで、検体中の抗原(又は抗体)を定量的に分析できる。
イムノクロマトグラフィ法に用いられる光学測定装置としては、例えば特許文献1、2に記載の光学測定装置がある。これらの光学測定装置は、複数の試験片を装填する装填部と、装填部に装填された試験片の呈色状態を読み取る読取部と、読取部によって読み取られた試験片の呈色状態に基づいて検査処理を行う制御部とを備えている。試験片に用いられている試薬には、予め反応完了時間が設定されているが、制御部は、試験片が装填部に装填されてから反応完了時間が経過するまでの期間に読み取った呈色ラインの呈色度を試験の完了の判断等に用いている。
特開2009−133813号公報 国際公開WO2010/58472号公報
上述した従来の光学測定装置のように、試薬ごとに設定されている反応完了時間の経過前に各種の判断を行うことは、装置のスループットの向上に寄与し、検査対象数が増加した場合にも非常に有用と考えられる。しかしながら、反応完了時間の経過前に判断を行う場合には、判断精度の担保が重要な課題となる。
一般に、イムノクロマトグラフィ法における試薬の反応は、検体を試験片に滴下してから経時的に進行する。試薬の反応は、通常、検体が乾燥して試験片に固着しない限りは進行し続けるものであり、テストラインの呈色度は、時間と共に変動する。また、検体の展開の際、色素等が塊状に流れてしまう場合があり、テストラインの呈色度が一時的に大きく変動することも考えられる。こうした呈色度の変動を看過して判断を行ってしまうと、誤判断の要因となるおそれがある。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、イムノクロマト試験片に関する判断を迅速かつ精度良く実施できる光学測定装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明の一側面に係る光学測定装置は、イムノクロマト試験片の検出部に対して測定光を照射し、測定光の照射によって検出部から得られる光を測定する測定部と、測定部で得られた測定値と予め設定された閾値との比較による判定に基づいて、イムノクロマト試験片に関する判断を行う判断部と、を備え、測定部は、検出部から得られる光の測定を複数回行い、判断部は、n回目の測定における測定値が閾値以上であると判定し、かつn+1回目の測定における測定値が閾値以上であると判定した場合に、イムノクロマト試験片に関する判断を行う。
この光学測定装置では、n回目の測定における測定値が閾値以上と判定された場合であっても直ちにイムノクロマト試験片に関する判断を行わず、これに続くn+1回目の測定における測定値が閾値以上と判定された場合に初めてイムノクロマト試験片に関する判断を行う。複数回の測定の中でこうした処理を随時行うことで、検出部の状態が時間的に変動する状況下においても、イムノクロマト試験片に関する判断を迅速かつ精度良く実施できる。
また、検出部は、テストラインと、テストラインの後段側に設けられたコントロールラインとを有し、判断部は、テストライン及びコントロールラインの少なくとも一方に対して判断を行ってもよい。この場合、テストライン及びコントロールラインのいずれに対しても、イムノクロマト試験片に関する判断を迅速かつ精度良く実施できる。
また、測定部は、測定光の照射によってテストラインから得られる光の測定を所定の時間間隔で複数回行うインターバル測定を実行し、判断部は、テストラインにおける検体の抗原抗体反応の反応度を判定する陽性用閾値を用い、n回目のインターバル測定における測定値が陽性用閾値以上であると判定し、かつn+1回目のインターバル測定における測定値が陽性用閾値以上であると判定した場合に、イムノクロマト試験片が陽性を示していると判断してもよい。この場合、イムノクロマト試験片が陽性を示していることの判断を迅速かつ精度良く実施できる。
また、測定部は、インターバル測定の前に、測定光の照射によってコントロールラインから得られる光の測定を行う事前測定を実行し、判断部は、事前測定におけるコントロールラインの呈色度を判定する事前呈色用閾値を用い、n回目の事前測定における測定値が事前呈色用閾値以上であると判定し、かつn+1回目の事前測定における測定値が事前呈色用閾値以上であると判定した場合に、イムノクロマト試験片が測定不適格であると判断してもよい。インターバル測定の前に、コントロールラインが既に所定濃度以上に呈色しているイムノクロマト試験片は、例えば使用済みの試験片等、すなわち、測定に不適な試験片であると考えられる。したがって、事前測定においてコントロールラインの呈色度を判定することで、インターバル測定の前に、イムノクロマト試験片が測定不適格であるか否かの判断を迅速かつ精度良く実施できる。
また、検出部には、テストラインが複数設けられ、判断部は、陽性用閾値よりも高い値に設定された強陽性用閾値を更に用い、n回目のインターバル測定における一のテストラインの測定値が陽性用閾値以上強陽性用閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における他のテストラインの測定値と強陽性用閾値とを比較し、他のテストラインの測定値が強陽性用閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインの測定値が陽性用閾値以上であると見做してもよい。
あるテストラインの測定値が強陽性用閾値を超えるほど高い場合、別のテストラインの測定値がその影響を受けて上昇してしまうことがある。すなわち、あるテストラインが強陽性を示すほどに呈色している場合、本来は陰性を示すはずの別のテストラインの呈色状態に影響し、その結果が陽性を示してしまうことがある(これを偽陽性と言う)。したがって、一のテストラインの測定値が陽性用閾値以上強陽性用閾値未満である場合には、他のテストラインの測定値が強陽性用閾値未満である場合に限って一のテストラインの測定値が陽性用閾値以上であると見做すことで、偽陽性による判断精度の低下を抑制できる。
また、判断部は、陽性用閾値と強陽性用閾値との間の値に設定された陽性用差替閾値を更に用い、n回目のインターバル測定における他のテストラインの測定値が強陽性用閾値以上である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインの測定値と陽性用差替閾値とを比較し、一のテストラインの測定値が陽性用差替閾値以上である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインの測定値が陽性用閾値以上であると見做し、一のテストラインの測定値が陽性用差替閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインの測定値が陽性用閾値未満であると見做してもよい。
この処理では、n回目のインターバル測定における他のテストラインの測定値が強陽性用閾値以上である場合には、閾値を陽性用差替閾値に差し替えて一のテストラインの判断がなされる。陽性用差替閾値は、陽性用閾値よりも高い値で設定されているため、別のテストラインの呈色の影響を考慮した判断が可能となり、偽陽性による判断精度の低下をより確実に抑制できる。
また、前半のインターバル測定で用いる陽性用閾値は、後半のインターバル測定で用いる陽性用閾値に比べて高く設定されていてもよい。前半のインターバル測定においては、テストラインとは関連の無い色素(テストラインの呈色に関係する抗原抗体反応に無関係な色素)がテストラインを通って展開していく途中の状態を測定する可能性がある。したがって、前半のインターバル測定で用いる陽性用閾値を後半のインターバル測定で用いる陽性用閾値に比べて高く設定することで、前半のインターバル測定における判断精度を高めることができる。
また、測定部は、いずれかの回のインターバル測定の際に、測定光の照射によってイムノクロマト試験片におけるテストラインよりも前段側の部分から得られる光を測定する検体展開測定を実行し、判断部は、検体展開測定における測定値と予め設定された検体展開測定用閾値との比較に基づいてイムノクロマト試験片中の検体の展開が異常であるか否かを判断してもよい。この場合、イムノクロマト試験片自体の異常、或いはイムノクロマト試験片に対する検体の滴下異常などを要因とする誤判断を防止できる。
本発明の一側面に係る光学測定装置によれば、イムノクロマト試験片に関する判断を迅速かつ精度良く実施できる。
光学測定装置の一実施形態を示す図である。 イムノクロマト試験片の一例を示す平面図である。 光学測定装置で得られるイムノクロマト試験片の測定結果の一例を示すグラフである。 光学測定装置で得られるイムノクロマト試験片の測定結果の別例を示すグラフである。 光学測定装置の全体的な動作を示すフローチャートである。 事前測定の一例を示すフローチャートである。 インターバル測定の一例を示すフローチャートである。 インターバル測定の別例を示すフローチャートである。 検体展開測定の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の一側面に係る光学測定装置の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、光学測定装置の一実施形態を示す図である。同図に示す光学測定装置1は、イムノクロマト試験片KのテストラインTLの呈色度を測定することによって、イムノクロマト試験片Kに滴下された検体における抗体抗原反応の反応度を判断する装置である。
図1に示すように、光学測定装置1は、測定光の照射及び反射光の測定を行う光学ヘッド(測定部)2と、イムノクロマト試験片Kを載置する載置プレートと、光学ヘッド2と載置プレートとを相対移動させる駆動機構とを含んで構成されている。また、光学測定装置1は、機能的な構成要素として、光学ヘッド2を制御する制御部(測定部)3と、反射光の測定結果に基づいてイムノクロマト試験片Kに関する判断を行う判断部4と、判断部4の判断結果を表示する表示部5とを備えている。これらの機能的な構成要素は、例えばCPU、RAM、ROM等の記憶装置、キーボード、マウス等の入力装置、ハードディスク等の補助記憶装置を含むコンピュータシステムによって実現されている。
イムノクロマト試験片Kは、図2に示すように、平面視において長方形状のケーシング11と、ケーシング内に保持された試験片本体12とを備えている。ケーシング11には、その長辺方向に沿って、試験片本体12の一端部に検体を滴下するための検体点着ウィンドウ13と、試験片本体12の略中央部を露出させる観測用ウィンドウ14とが設けられている。
試験片本体12は、例えばニトロセルロースメンブレン或いはろ紙などによって長方形状に形成されている。試験片本体12は、検体点着ウィンドウ13に対応する位置に設けられた検体点着部15と、観測用ウィンドウ14に対応する位置に設けられた検出部16とを有している。検出部16には、検体の展開方向(検体点着部15から検出部16に向かう方向)の手前側から順に、試験の結果を判断するためのテストラインTL(第1のテストラインTL1及び第2のテストラインTL2)と、試験が有効に実施されたか否かを判断するためのコントロールラインCLとが一定の間隔をもって設けられている。テストラインTL及びコントロールラインCLは、いずれも検体の展開方向に交差する向きに帯状に設けられている。
検体は、検体点着ウィンドウ13から検体点着部15に滴下される。検体中の抗原(又は抗体)は、試薬に含まれる金コロイド標識抗体(又は抗原)などの標識色素と結合し、検体中の抗原(又は抗体)と標識色素との結合体及び未反応の標識色素と共に試験片本体12の長辺方向に経時的に展開する。検体の展開に伴って、検体が検出部16に到達すると、検体中の抗原(又は抗体)と、テストラインTL及びコントロールラインCLに固定されている抗体(又は抗原)とが特異的に反応し、標識色素により呈色したライン状のパターン(呈色ライン)が形成される。呈色ラインは、観測用ウィンドウ14を通して観測できる。
試薬の反応は、検体をイムノクロマト試験片Kに滴下してから経時的に進行する。試薬の反応は、通常、試薬と共に流れる検体が乾燥してイムノクロマト試験片Kに固着しない限りは進行し続けるものであり、テストラインTLの呈色度は、時間と共に変動する。
光学ヘッド2は、図1に示すように、発光素子21と、光検出素子22と、光束整形部材23と、レンズ24とを含んで構成されている。本実施形態においては、発光素子21として例えば発光ダイオード(LED)といった半導体発光素子が用いられており、光検出素子22として例えばシリコン(Si)フォトダイオードといった半導体光検出素子が用いられている。発光素子21の光軸は、イムノクロマト試験片Kの表面に対して略垂直となっており、試験片本体12に向けて測定光を照射する。光検出素子22の光軸は、発光素子21の光軸に対して傾斜しており、試験片本体12からの反射光の強度に応じた出力信号を判断部4に出力する。
光束整形部材23は、発光素子21から出射する測定光を整形する板状部材である。光束整形部材23の中央部分には、テストラインTL及びコントロールラインCLと同方向に延びるスリット23aが設けられている。発光素子21から出射する測定光は、スリット23aを通過することにより、テストラインTL及びコントロールラインCLと同方向に延びる帯状の光束断面となるように整形される。また、レンズ24は、発光素子21から出射される測定光の光軸上に配置されている。レンズ24は、光束整形部材23を通過した測定光を試験片本体12上に結像させる。
制御部3は、駆動機構による光学ヘッド2の駆動の制御、発光素子21による測定光のオン・オフの制御、光検出素子22の出力信号の処理などを行う部分である。制御部3によって光学ヘッド2が載置プレートに対してイムノクロマト試験片Kの長辺方向に駆動されることにより、測定光によるイムノクロマト試験片Kの検出部16のスキャンがなされる。なお、これとは逆に、制御部3によって、載置プレートが光学ヘッド2に対してイムノクロマト試験片Kの長辺方向に駆動されることにより、測定光によるイムノクロマト試験片Kの検出部16のスキャンがなされてもよい。1回のスキャンに要する時間は、後述するインターバル測定における測定間隔に対して十分に短く、例えば10秒程度となっている。
判断部4は、検体における抗原抗体反応の反応度等からイムノクロマト試験片Kに関する判断を行う部分である。判断部4は、光検出素子22から受け取った出力信号に基づいて反射光の測定値を算出し、当該測定値と予め設定された閾値との比較による、検体における抗原抗体反応の反応度等の判定に基づいてイムノクロマト試験片Kが陽性を示すか否か等の反応状況を判断する。判断部4は、テストラインTLに対する抗原抗体反応の反応度を判定するための閾値として、陽性用閾値、強陽性用閾値、及び陽性用差替閾値の3種の閾値を保有している。また、判断部4は、コントロールラインTCに対する抗原抗体反応を確認するための呈色度を判定する閾値として、事前呈色用閾値及びインターバル呈色用閾値の2種の閾値を保有している。これらの閾値については後述する。判断部4は、判断結果を示す情報を表示部5に出力し、表示部5は、判断部4から受け取った情報に基づいて、判断結果を表示する。
図3は、光学測定装置で得られるイムノクロマト試験片の測定結果の一例を示すグラフである。同図に示すグラフは、検体を滴下した後のある時刻におけるテストラインTLの呈色度を示したものである。グラフの横軸は、イムノクロマト試験片Kの検出部16における検体の展開方向の位置(μm)を示している。また、グラフの縦軸は、各位置からの反射光を反射率(%)で示している。
この例では、位置P1が第1のテストラインTL1の位置を示し、位置P2が第2のテストラインTL2の位置を示している。テストラインTLの呈色度が高くなると、当該テストラインTLでの測定光の吸光度が高くなる。このため、テストラインTLの呈色度に応じて、光検出素子22で検出される反射光の強度が低くなる。したがって、位置P1及び位置P2での反射光の強度を測定することにより、第1のテストラインTL1及び第2のテストラインTL2の呈色度を検出できる。
また、図4は、光学測定装置で得られるイムノクロマト試験片の測定結果の別例を示すグラフである。同図に示すグラフは、テストラインTLにおいて、検体を滴下してから反応完了時間が経過するまでの呈色度の時間変化を示したものである。グラフの横軸は、検体を滴下してからの時間(分)を示している。また、グラフの縦軸は、各時刻における反射光の強度を吸光度(mABS)で示している。すなわち、吸光度が高い程、テストラインTLの呈色度が高いことを示している。
図4のグラフから、検体を滴下した直後では、テストラインTLとは関連の無い色素(テストラインTLの呈色に関係する抗原抗体反応に無関係の色素)を含む多量の色素がテストラインTLを通って展開していく影響で一時的にテストラインTLの呈色度が高くなることが分かる。その後、テストラインTLとは関連の無い色素が通過すると、多少の値の変動を伴いつつ、テストラインTLの呈色度が検体における抗原抗体反応の反応度に応じた値に収束する。
続いて、上述した光学測定装置1の動作について詳細に説明する。
図5は、光学測定装置の全体的な動作を示すフローチャートである。同図に示すように、光学測定装置1による測定は、事前測定とインターバル測定とから構成されている。まず、光学測定装置1の載置プレートに対してイムノクロマト試験片Kがセットされる(ステップS01)。イムノクロマト試験片Kの検体点着ウィンドウ13には、例えば載置プレートへの載置の直前に測定者によって検体が滴下される。イムノクロマト試験片Kが載置プレートに置かれた後、開始操作(スタートボタンの押下げ等)が入力されると、イムノクロマト試験片Kの測定が開始され、始めに事前測定が実行される(ステップS02)。事前測定では、イムノクロマト試験片Kの測定の初期段階においてのコントロールラインCLに対する抗原抗体反応を確認するため、コントロールラインCLから得られる光の測定値と予め設定された閾値との比較によるコントロールラインCLの呈色度の判定に基づいて、載置プレートにセットされたイムノクロマト試験片Kが測定に適切な状態であるか否かのチェックが行われる。
事前測定の実行の後、インターバル測定が実行される(ステップS03)。インターバル測定は、テストラインTLから得られる光の測定を所定の時間間隔で行う測定である。インターバル測定は、イムノクロマト試験片Kにおける試薬の反応完了時間に至るまで継続してもよく、反応完了時間前に判断が行われた場合には、その時点で終了してもよい。なお、反応完了時間は、イムノクロマト試験片K(試験片本体12の材料と試薬の種類との組み合わせ)ごとに予め設定されたものである。一例として、反応完了時間が10分である場合、インターバル測定は、1分間隔で最大10回実行される。この場合、10回目のインターバル測定は、反応完了時間に対応した正規の測定となる。各インターバル測定では、テストラインTLから得られる光の測定値と予め設定された閾値との比較による、検体における抗原抗体反応の反応度の判定に基づいて、イムノクロマト試験片Kが陽性を示しているか否かの判断がなされる。
図6は、事前測定の一例を示すフローチャートである。事前測定は、光学測定装置1による測定の初期段階の任意の測定回を適宜に選択して実行することができる。例えば1回目(n=1)および2回目(n+1=2)や、2回目(n=2)および3回目(n+1=3)などを選択して実行されることが好適である。同図に示すように、事前測定では、イムノクロマト試験片KのコントロールラインCLに対して測定光が照射され、測定光の吸光度に基づいてコントロールラインCLの呈色度の測定(n回目)がなされる(ステップS11)。次に、コントロールラインCLの測定値が事前呈色用閾値以上であるか否かの判定がなされる(ステップS12)。コントロールラインCLの測定値が事前呈色用閾値以上であると判定されなかった場合、つまり、コントロールラインCLの測定値が事前呈色用閾値未満であると判定された場合には、ここで事前測定が終了し、インターバル測定に移行する。
一方、コントロールラインCLの測定値が事前呈色用閾値以上であると判定された場合には、コントロールラインCLの呈色度について次の測定(n+1回目)がなされ(ステップS13)、当該n+1回目の測定でコントロールラインCLの測定値が事前呈色用閾値以上であるか否かの判定がなされる(ステップS14)。当該n+1回目の測定でコントロールラインCLの測定値が事前呈色用閾値未満であると判定された場合には、ここで事前測定が終了し、インターバル測定に移行する。当該n+1回目の測定でコントロールラインCLの測定値が事前呈色用閾値以上であると判定された場合には、イムノクロマト試験片Kが測定不適格であると判断される(ステップS15)。この場合、インターバル測定への移行が中止され、処理が終了する(ステップS16)。
事前呈色用閾値は、測定するイムノクロマト試験片Kが測定に適切な状態であるか否かの指標となる閾値である。検体を滴下して間もない状態、つまり、測定の初期段階であって、検体がまだコントロールラインCLまで展開されないはずの事前測定の段階でコントロールラインCLが既に所定値以上に呈色していると判定される場合、当該イムノクロマト試験片Kは、使用済みとなっている、或いは検体を滴下してからの時間が経過し過ぎている、といった測定に不適な試験片であると判断できる。なお、イムノクロマト試験片Kが測定不適格であるとの判断結果は、測定者に対して表示してもよい。例えば、表示部5に判断結果を示す文字、数値、記号等を表示してもよく、通知灯の点灯や通知音の出力といった様々な形態で表示してもよい。
図7は、インターバル測定の一例を示すフローチャートである。図7のフローチャートでは、第1のテストラインTL1及び第2のテストラインTL2の一方に対する処理を示しているが、他方についても同様の処理が並行して実行される。図7に示すように、インターバル測定では、イムノクロマト試験片KのテストラインTLに対して測定光が照射され、測定光の吸光度に基づいてテストラインTLの呈色度の測定がなされる(ステップS21)。次に、テストラインTLの測定値が陽性用閾値以上であるか否かの判定がなされる(ステップS22)。
陽性用閾値は、検体における抗原抗体反応が陽性であるか陰性であるかの指標となる閾値である。本実施形態では、図4に示したようなテストラインTLの呈色度の時間変化を考慮し、前半のインターバル測定で用いる陽性用閾値は、後半のインターバル測定で用いる陽性用閾値に比べて高く設定されている。インターバル測定を1分間隔で10回実行する場合の一例として、例えば1回目〜3回目の陽性用閾値は50mABS、4回目及び5回目の陽性用閾値は30mABS、6回目〜9回目の陽性用閾値は20mABS、10回目の陽性用閾値は8mABSに設定される。このように前半のインターバル測定と、後半のインターバル測定は、例えば、イムノクロマト試験片の設計をする際に、図4に示したようなテストラインTLの呈色度の時間変化を確認することにより、適宜に設定することができ、本発明において同様である。
テストラインTLの測定値が陽性用閾値以上であると判定された場合、陽性判定カウントに1が加算される(ステップS23)。陽性判定カウントの初期値は0である。陽性判定カウントに1が加算された後、陽性判定カウントが2になったか否かの判定がなされる(ステップS24)。陽性判定カウントが2になったと判定された場合、イムノクロマト試験片Kでの検体における抗原抗体反応が陽性であると判断され(ステップS25)、表示部5に「陽性」である旨の判断結果が表示される(ステップS26)。
なお、「陽性」である旨の判断結果は、表示部5に文字、数値、記号等を表示することに限られず、通知灯の点灯や通知音の出力といった様々な形態で表示してもよい。ステップS22において、測定値が陽性用閾値未満であると判定された場合には、陽性判定カウントがクリアされ(ステップS27)、陽性判定カウントが初期値である0に戻された後、ステップS24〜ステップS26がスキップされる。また、ステップS24において、陽性判定カウントが2になってないと判定された場合には、ステップS25及びステップS26がスキップされる。
この後、反応完了時間が経過したか否かの判定がなされ(ステップS28)、反応完了時間が経過していないと判定された場合には、所定の時間間隔をもってステップS21〜ステップS27の処理が繰り返し実行される。また、反応完了時間が経過したと判定された場合には、最終的な判断が行われる(ステップS29)。そして、最終的な判断結果の表示がなされ(ステップS30)、インターバル測定が終了する。インターバル測定のいずれかの回で検体における抗原抗体反応が陽性であると判断された場合には、表示部5に「陽性」である旨の判断結果が表示され、インターバル測定が終了するまでに検体における抗原抗体反応が陽性であると判断されなかった場合には、表示部5に「陰性」である旨の判断結果が表示される。
なお、判断部4では、インターバル呈色用閾値を用いて、インターバル測定におけるコントロールラインCLに対する抗原抗体反応を確認するための呈色度の判定も行われる。所定の時間までに測定値がインターバル呈色用閾値以上であると判定された場合には、検体の展開が正常に行われたと判断される。この場合、表示部5等にその旨を表示してもよいし、表示をせずにインターバル測定を継続してもよい。一方、所定の時間までに測定値がインターバル呈色用閾値以上であると判定されなかった場合には、検体の展開に異常があったと判断される。この場合、表示部5等にその旨が表示される。
図8は、インターバル測定の別例を示すフローチャートである。同図に示すインターバル測定の例は、陽性判定カウントの加算に関する処理が図7に示したインターバル測定の例と相違している。
より具体的には、この別例に係るインターバル測定では、まず、イムノクロマト試験片KのテストラインTLに対して測定光が照射され、測定光の吸光度に基づいてテストラインTLの呈色度の測定がなされる(ステップS31)。次に、テストラインTLの測定値が陽性用閾値以上であるか否かの判定がなされる(ステップS32)。
この例では、テストラインTLの測定値が陽性用閾値以上である場合であっても、直ちに陽性判定カウントの加算はなされず、テストラインTLの測定値が強陽性用閾値以上であるか否かの判定がなされる(ステップS33)。強陽性用閾値は、検体における抗原抗体反応が陽性であるか強陽性であるかの指標となる閾値である。強陽性用閾値は、陽性用閾値よりも高い値に設定されている。また、前半のインターバル測定で用いる強陽性用閾値は、後半のインターバル測定で用いる強陽性用閾値に比べて高く設定されていてもよい。インターバル測定を1分間隔で10回実行する場合の一例として、例えば1回目〜3回目の強陽性用閾値は250mABS、4回目及び5回目の強陽性用閾値は200mABS、6回目〜9回目の強陽性用閾値は150mABS、10回目の強陽性用閾値は100mABSに設定される。
テストラインTLの測定値が強陽性用閾値以上であると判定された場合、強陽性も陽性の一種であるため、テストラインTLの測定値が陽性用閾値以上であると見做され、陽性判定カウントに1が加算された後、陽性判定カウントが2になったか否かの判定がなされる(ステップS34)。陽性判定カウントに1が加算された後、陽性判定カウントが2になったか否かの判定がなされる(ステップS35)。陽性判定カウントが2になったと判定された場合、イムノクロマト試験片Kでの検体における抗原抗体反応が陽性であると判断され(ステップS36)、表示部5に「陽性」である旨の判断結果が表示される(ステップS37)。
一方、ステップS33において、テストラインTLの測定値が強陽性用閾値未満であると判定された場合、他のテストラインTLの測定値が強陽性用閾値以上であるか否かの判定がなされる(ステップS38)。他のテストラインTLの測定値が強陽性用閾値未満であった場合、ステップS34に移行し、陽性判定カウントに1が加算される。
他のテストラインTLの測定値が強陽性用閾値以上であった場合、陽性用閾値が陽性用差替閾値に差し替えられる(ステップS39)。陽性用差替閾値は、陽性用閾値と強陽性用閾値との間の値に設定されている。また、前半のインターバル測定で用いる陽性用差替閾値は、後半のインターバル測定で用いる陽性用差替閾値に比べて高く設定されていてもよい。インターバル測定を1分間隔で10回実行する場合の一例として、例えば1回目〜3回目の陽性用差替閾値は60mABS、4回目及び5回目の陽性用差替閾値は40mABS、6回目〜9回目の陽性用差替閾値は30mABS、10回目の陽性用差替閾値は20mABSに設定される。
次に、テストラインTLの測定値が陽性用差替閾値以上であるか否かの判定がなされる(ステップS40)。テストラインTLの測定値が陽性用差替閾値以上であると判定された場合、テストラインTLの測定値が陽性用閾値以上であると見做され、ステップS34に移行し、陽性判定カウントに1が加算される。一方、テストラインTLの測定値が陽性用差替閾値未満であると判定された場合、ステップS32での判定結果は偽陽性によるものと見做され、陽性判定カウントがクリアされる(ステップS41)。
ステップS32において、測定値が陽性用閾値未満であると判定された場合には、陽性判定カウントがクリアされ(ステップS42)、ステップS33〜ステップS41がスキップされる。また、ステップS35において、陽性判定カウントが2になってないと判定された場合には、ステップS36及びステップS37がスキップされる。
この後、反応完了時間が経過したか否かの判定がなされ(ステップS43)、反応完了時間が経過していないと判定された場合には、一定の時間間隔をもってステップS31〜ステップS42までの処理が繰り返し実行される。また、反応完了時間が経過したと判定された場合には、最終的な判断が行われる(ステップS44)。そして、最終的な判断結果の表示がなされ(ステップS45)、インターバル測定が終了する。
また、上述したインターバル測定の実行中、検体滴下後におけるイムノクロマト試験片K中の検体の展開状況を判定し、検体の展開が異常であるか否かを判断する検体展開測定が実行される。図9は、検体展開測定の一例を示すフローチャートである。この検体展開測定は、いずれかの回のインターバル測定の際に1回のみ実行される。また、検体展開測定は、異常を早期に発見し、別のイムノクロマト試験片Kでの再試験を行うためにも、検体滴下からあまり間を置かず、初期のインターバル測定の実行時に行うことが好ましい。
図9に示すように、検体展開測定では、イムノクロマト試験片Kにおけるテストライン前段部分17に対して測定光が照射され、測定光の吸光度に基づいて当該テストライン前段部分17の呈色度の測定がなされる(ステップS51)。テストライン前段部分17は、試験片本体12の検出部16における観測用ウィンドウ14からの露出部分のうち、第1のテストラインTL1よりも前段側(検体点着部15側)の部分である(図2参照)。次に、テストライン前段部分17の測定値が検体展開測定用閾値以上であるか否かの判定がなされる(ステップS52)。
検体の展開が正常に行われている場合、テストライン前段部分17が検体や色素によって濡れることで吸光度が高い値を示す傾向がある。一方、検体の展開が正常に行われていない場合、テストライン前段部分17が検体によって濡れないために吸光度が低い値を示す傾向がある。したがって、テストライン前段部分17の測定値が検体展開測定用閾値以上であると判定された場合、イムノクロマト試験片K中の試薬の展開が正常であると判断され、以降のインターバル測定が継続して実行される。一方、テストライン前段部分17の測定値が検体展開測定用閾値未満であると判定された場合、イムノクロマト試験片K中の検体の展開が異常(展開不良)であると判断され、以降のインターバル測定の実行が中止される(ステップS53)。
以上説明したように、この光学測定装置1では、n回目の測定における測定値が閾値以上と判定された場合であっても直ちにイムノクロマト試験片Kに関する判断をせず、n+1回目の測定における測定値が閾値以上と判定された場合、すなわち、測定値が2回連続で閾値以上と判定された場合に初めてイムノクロマト試験片Kに関する判断を行う。光学測定装置1では、例えばインターバル測定においてテストラインTLを判定することでイムノクロマト試験片Kが陽性を示しているか否かを判断し、事前測定においてコントロールラインCLを判定することでイムノクロマト試験片Kが測定不適格か否かを判断する。
こうした処理を行うことで、例えば図4に示したように、テストラインTLの呈色度が時間的に変動する状況下においても、イムノクロマト試験片Kが陽性を示しているか否かの判断を精度良く実施できる。また、測定時のノイズ等によってn回目に一時的に誤った判定がなされた場合であっても、n+1回目の測定で再判定を行うために、装置や測定の一時的なエラーによる誤った最終判断を抑制して、高精度な判断を実施できる。また、イムノクロマト試験片Kが陽性を示しているか否かの判断をインターバル測定中に随時判断することが可能となる。
また、光学測定装置1では、n回目のインターバル測定における一のテストラインTLの測定値が陽性用閾値以上強陽性用閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における他のテストラインTLの測定値と強陽性用閾値とを比較する。そして、他のテストラインTLの測定値が強陽性用閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインTLの測定値が陽性用閾値以上であると見做し、陽性判定カウントに加算を行う。
あるテストラインの測定値が強陽性用閾値を超えるほど高い場合、別のテストラインの測定値がその影響を受けて上昇してしまうことがある。すなわち、あるテストラインが強陽性を示すほどに呈色している場合、本来は陰性を示すはずの別のテストラインの呈色状態に影響し、その測定結果が陽性を示してしまうことがある。したがって、一のテストラインTLの測定値が陽性用閾値以上強陽性用閾値未満である場合には、他のテストラインTLの測定値が強陽性用閾値未満である場合に限って一のテストラインTLの測定値が陽性用閾値以上であると見做すことで、偽陽性による判断精度の低下を抑制できる。
また、光学測定装置1では、n回目のインターバル測定における他のテストラインTLの測定値が強陽性用閾値以上である場合に、陽性用閾値を陽性用差替閾値に差し替え、一のテストラインTLの測定値と陽性用差替閾値とを比較する。そして、一のテストラインTLの測定値が陽性用差替閾値以上である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインTLの測定値が陽性用閾値以上であると見做し、陽性判定カウントに加算を行う。また、一のテストラインTLの測定値が陽性用差替閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインTLの測定値が陽性用閾値未満であると見做し、陽性判定カウントの加算を見送る。
この処理によれば、陽性用差替閾値は、陽性用閾値よりも高い値で設定されているため、別のテストラインTLの呈色の影響を考慮した判断が可能となる。したがって、偽陽性による判断精度の低下をより確実に抑制できる。
また、光学測定装置1では、前半のインターバル測定で用いる陽性用閾値が後半のインターバル測定で用いる陽性用閾値に比べて高く設定されている。前半のインターバル測定においては、テストラインTLとは関連のない色素(テストラインTLの呈色に関係する抗原抗体反応に無関係の色素)が、テストラインTLを通って展開していく途中の状態を測定する可能性がある(図4参照)。したがって、前半のインターバル測定で用いる陽性用閾値を後半のインターバル測定で用いる陽性用閾値に比べて高く設定することで、前半のインターバル測定における判断精度を高めることができる。
また、光学測定装置1は、インターバル測定の開始前に測定光の照射によってコントロールラインCLから得られる光を測定する事前測定を実行する。光学測定装置1は、事前測定における測定値に基づいてコントロールラインCLが呈色しているか否かを判断し、コントロールラインCLが呈色していると判断した場合にインターバル測定の実行を中止する。コントロールラインCLが既に呈色しているイムノクロマト試験片Kは、例えば使用済みの試験片等の測定に不適な試験片であると考えられる。したがって、コントロールラインCLの事前測定を行うことで、インターバル測定の開始前に、イムノクロマト試験片Kが測定不適格であるか否かの判断を迅速かつ精度良く実施できる。
また、光学測定装置1は、いずれかの回のインターバル測定の際に、測定光の照射によってテストライン前段部分17から得られる光を測定する検体展開測定を実行する。光学測定装置は、検体展開測定で得られた測定値と予め設定された展開測定用閾値との比較に基づいてイムノクロマト試験片K中の検体の展開が異常であるか否かを判断し、検体の展開が異常であると判断する。また、検体の展開が異常であると判断された場合、以降のインターバル測定の実行を中止してもよい。このような処理を実行することで、イムノクロマト試験片K自体の異常、或いはイムノクロマト試験片Kに対する検体の滴下異常などを要因とする誤判断を防止できる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、反応完了時間前のインターバル測定においてイムノクロマト試験片Kが陽性を示していると判断された場合に、表示部5に「陽性」の表示を行った上で以降のインターバル測定を続行しているが、反応完了時間前のインターバル測定においてイムノクロマト試験片Kが陽性を示していると判断された時点でこれを最終判断結果とし、反応完了時間の経過を待たずに処理を終了してもよい。また、図9に示した検体展開測定は、必ずしも実行しなくてもよい。光学測定装置1において、検体展開測定の実行・非実行に関する指示の入力を受付可能に構成してもよい。
また、上記実施形態では、2本のテストラインTL(第1のテストラインTL1及び第2のテストラインTL2)が設けられたイムノクロマト試験片Kを例示したが、本発明は、1本のテストラインTLのみが設けられたイムノクロマト試験片、或いは3本以上のテストラインTLが設けられたイムノクロマト試験片にも適用可能である。3本以上のテストラインTLが設けられたイムノクロマト試験片に適用する場合、他のテストラインTLの測定値が強陽性用閾値以上か否かを判断する際(図8のステップS38参照)には、例えば隣接する他のテストラインTLについて判断すればよい。
また、イムノクロマト試験片Kや検体を含む試料の粘性によっては、必ずしも初回のインターバル測定時の測定値が最も高くなるとは限らない。これに対しては、例えば前半のインターバル測定で用いる陽性用閾値のうち、初回のインターバル測定で用いる陽性用閾値を最も高く設定するのではなく、初回以降のインターバル測定で用いる陽性用閾値を最も高く設定してもよい。
1…光学測定装置、2…光学ヘッド(測定部)、3…制御部(測定部)、4…判断部、16…検出部、K…イムノクロマト試験片、TL…テストライン、CL…コントロールライン。

Claims (8)

  1. イムノクロマト試験片の検出部に対して測定光を照射し、前記測定光の照射によって前記検出部から得られる光を測定する測定部と、
    前記測定部で得られた実測値と予め設定された閾値との比較による判定に基づいて、前記イムノクロマト試験片に関する判断を行う判断部と、を備え、
    前記測定部は、前記検出部から得られる光の測定を複数回行い、
    前記判断部は、n回目の測定における実測値が前記閾値以上であると判定し、かつn+1回目の測定における実測値が前記閾値以上であると判定した場合に、前記イムノクロマト試験片に関する判断を行う光学測定装置。
  2. 前記検出部は、テストラインと、前記テストラインの後段側に設けられたコントロールラインとを有し、
    前記判断部は、前記テストライン及び前記コントロールラインの少なくとも一方に対して前記判断を行う請求項1記載の光学測定装置。
  3. 前記測定部は、前記測定光の照射によって前記テストラインから得られる光の測定を所定の時間間隔で複数回行うインターバル測定を実行し、
    前記判断部は、前記テストラインにおける検体の抗原抗体反応の反応度を判定する陽性用閾値を用い、n回目のインターバル測定における実測値が前記陽性用閾値以上であると判定し、かつn+1回目のインターバル測定における実測値が前記陽性用閾値以上であると判定した場合に、前記イムノクロマト試験片が陽性を示していると判断する請求項2記載の光学測定装置。
  4. 前記測定部は、前記インターバル測定の前に、前記測定光の照射によって前記コントロールラインから得られる光の測定を行う事前測定を実行し、
    前記判断部は、前記事前測定における前記コントロールラインの呈色度を判定する事前呈色用閾値を用い、n回目の事前測定における実測値が前記事前呈色用閾値以上であると判定し、かつn+1回目の事前測定における実測値が前記事前呈色用閾値以上であると判定した場合に、前記イムノクロマト試験片が測定不適格であると判断する請求項3記載の光学測定装置。
  5. 前記検出部には、前記テストラインが複数設けられ、
    前記判断部は、前記陽性用閾値よりも高い値に設定された強陽性用閾値を更に用い、n回目のインターバル測定における一のテストラインの実測値が前記陽性用閾値以上前記強陽性用閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における他のテストラインの実測値と前記強陽性用閾値とを比較し、前記他のテストラインの実測値が前記強陽性用閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインの実測値が前記陽性用閾値以上であると見做す請求項3又は4記載の光学測定装置。
  6. 前記判断部は、前記陽性用閾値と前記強陽性用閾値との間の値に設定された陽性用差替閾値を更に用い、n回目のインターバル測定における前記他のテストラインの実測値が前記強陽性用閾値以上である場合に、n回目のインターバル測定における前記一のテストラインの実測値と前記陽性用差替閾値とを比較し、前記一のテストラインの実測値が前記陽性用差替閾値以上である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインの実測値が前記陽性用閾値以上であると見做し、前記一のテストラインの実測値が前記陽性用差替閾値未満である場合に、n回目のインターバル測定における一のテストラインの実測値が前記陽性用閾値未満であると見做す請求項5記載の光学測定装置。
  7. 前半のインターバル測定で用いる前記陽性用閾値は、後半のインターバル測定で用いる前記陽性用閾値に比べて高く設定されている請求項3〜6のいずれか一項記載の光学測定装置。
  8. 前記測定部は、いずれかの回のインターバル測定の際に、前記測定光の照射によって前記イムノクロマト試験片における前記テストラインよりも前段側の部分から得られる光を測定する検体展開測定を実行し、
    前記判断部は、前記検体展開測定における実測値と予め設定された検体展開測定用閾値との比較に基づいて前記イムノクロマト試験片中の検体の展開が異常であるか否かを判断する請求項3〜7のいずれか一項記載の光学測定装置。
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