JP6760454B2 - 電極材料及び電極 - Google Patents

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Description

本発明は、電極材料及び電極に関する。
二次電池は、正極及び負極で起きる酸化還元反応を利用して化学エネルギーを電気エネルギーに変換して取り出したり、又はその逆の過程を行って電気エネルギーを貯蔵するものであり、各種の装置に電源として利用されている。
近年、ノート型パソコン、スマートフォン等の急速な市場拡大により、これらに用いられる二次電池のエネルギー密度、出力密度の飛躍的な向上への要求が高まっている。また、東日本大震災以降の電力事情の緩和のため、大規模大容量二次電池開発への期待が高まっている。これらの要求に応えるために、リチウムイオン等のアルカリ金属イオンを荷電担体として、その電荷授受に伴う電気化学反応を利用したリチウムイオン二次電池が精力的に開発されている。
前記リチウムイオン二次電池の正極側の電極材料(正極活物質)は、負極側の電極材料(負極活物質)と比較して放電容量(Ah/Kg)の少ないものがほとんどであり、これがリチウムイオン二次電池の高容量化を妨げている大きな要因となっている。また、現在市場に出回っているリチウムイオン二次電池は、正極活物質として比重の大きな金属酸化物を用いているため、単位質量当たりの電池容量が充分でないという問題がある。そこで、より軽量の電極材料、即ち、有機化合物を用いて大容量の二次電池を開発する試みが数多く検討され、報告されている(例えば、特許文献1〜5及び非特許文献1〜2参照)。しかしながら、前記先行技術文献は、いずれも、十分満足できる性能を有するものではなかった。
また最近、キノン骨格を有する機能部位を側鎖として高分子主鎖に導入し、キノンの酸化還元を利用して充放電を行う機構について提案されている(例えば、特許文献6参照)。この提案の技術では、キノン部位はアニオン安定であるためLiイオンのみが移動するロッキングチェア機構で充放電が進行する。そのため、充放電過程において電解液濃度の変動が無く、安定した充放電を行うことができる。
また、芳香族系高分子骨格に水酸基部位を導入し電荷を蓄える手法についても提案されている(特許文献7及び8参照)。
しかしながら、前記特許文献6に記載の技術は、キノン部位を高分子に導入するため、単位質量あたりの放電容量が低下してしまい、キノン本来の放電容量を発揮しきれないという課題がある。
また、前記特許文献7及び8に記載の手法では、用いられる電極活物質が不安定な金属塩であり、かつ充放電過程で形成される構造が不安定であるため、放電容量及びサイクル特性の向上に課題がある。
そこで、本発明は、エネルギー密度が大きく、サイクル特性の良好な二次電池を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の二次電池は、電極活物質が、下記一般式1及び下記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを含む。
<一般式1>
<一般式2>
ただし、前記一般式1及び前記一般式2中、Arは、置換又は非置換の芳香族炭化水素化合物由来の置換基、及び置換又は非置換の複素環芳香族炭化水素化合物由来の置換基のいずれかを表す。nは、2以上の自然数を表す。mは、0又は1以上の自然数を表す。
本発明によると、エネルギー密度が大きく、サイクル特性の良好な二次電池を提供することができる。
図1は、本発明の二次電池の一例を示す概略断面図である。 図2は、実施例1及び比較例1における充放電200サイクル時点での電圧−放電容量をプロットした図である。 図3は、実施例31及び比較例7における充放電150サイクル時点での電圧−放電容量をプロットした図である。
(二次電池)
本発明の二次電池は、下記一般式1及び下記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを電極活物質として用いることを特徴とする。
<一般式1>
<一般式2>
ただし、前記一般式1及び前記一般式2において、Arは、置換又は非置換の芳香族炭化水素化合物由来の置換基、及び置換又は非置換の複素環芳香族炭化水素化合物由来の置換基のいずれかを表す。nは、2以上の自然数を表す。mは、0又は1以上の自然数を表す。
前記一般式1及び前記一般式2中のArは、芳香族炭化水素化合物由来の置換基及び複素環芳香族炭化水素化合物由来の置換基のいずれかを表す。
前記芳香族炭化水素化合物由来の置換基としては、例えば、フェニル、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、フルオレン、ピレンなどが挙げられる。
前記複素環芳香族炭化水素化合物由来の置換基としては、例えば、ピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなどが挙げられる。
前記芳香族炭化水素化合物由来の置換基及び前記複素環芳香族炭化水素化合物由来の置換基は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヒドロキシル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子などにより更に置換されていてもよい。
前記一般式1及び前記一般式2中のArは、キノン化合物由来の置換基及びハイドロキノン化合物由来の置換基のいずれかであることが好ましい。前記キノン化合物又はハイドロキノン化合物は、アニオン安定な化合物であり、例えば、1,4−ベンゾキノン、1,2−ベンゾキノン、9,10−アントラキノン、又はこれら化合物の水素付加体などが挙げられる。
前記一般式1及び前記一般式2中のArは、ジヒドロキシナフタレン由来の置換基であることが、電極活物質の共鳴安定化及び理論放電容量の点から好ましい。この点について説明する。充電放電過程を経ると活物質は酸化、還元の両状態を交互に繰り返す。この過程は活性な状態を経るため共鳴安定化の寄与が大きくなる芳香族多環水素化合物が好ましい。一方、電極活物質の理論容量は分子量が小さいほど大きな容量を示す。前記2点を踏まえ鋭意検討を重ねた結果、前記一般式1及び前記一般式2中のArは、ジヒドロキシナフタレン由来の置換基であることが好ましいことが判明した。
前記nは、重合度を示し、nは2以上の自然数であり、10〜1,000が好ましい。
前記mは、Arの重合度を示し、0又は1以上の自然数を表し、0又は10〜1,000が好ましい。
前記n及びmが、10以上であると、前記ポリマーの数平均分子量が適切となり、二次電池の電解液に溶解せず、結果として二次電池の機能が良好となる。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーの数平均分子量は、2,000以上が好ましく、2,000〜50,000がより好ましい。
前記電極活物質としては、正極の電極活物質(正極活物質)と、負極の電極活物質(負極活物質)とがあり、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーは、前記正極活物質及び前記負極活物質の少なくともいずれかに含まれていることが好ましく、これらの中でも、正極活物質に含まれていることが特に好ましい。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーは、安定化された酸化還元化合物である。そのため、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーは、充電反応及び放電反応の少なくともいずれかの過程で酸化還元反応を伴うポリマーを電極活物質として用いる二次電池に有効に使用し得る。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを電極活物質として用いることにより、エネルギー密度が大きく、サイクル特性の良好な二次電池を得ることができる。前記二次電池は、電極活物質として用いる前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーが安定化されているので、充放電サイクルが安定化し、寿命が長くなる。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーの具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。nは、2以上の自然数、mは、1以上の自然数を表す。Meはメチル基を表す。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーの例示化合物中でも、共鳴安定化及び理論容量の大きさの点から、前記例示化合物1〜10、及び19が特に好ましい。
ここで、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーの酸化還元反応を用いた二次電池の充放電機構についてポリ(2,3−ジヒドロキシナフタレン)を例にして説明する。
下記反応式1に示すように、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーは二次電池内での酸化反応により、キノンへと変化する。次に、下記反応式2に示すように、キノンはリチウムイオンと反応し、二次電池用正極活物質として機能する。即ち、2つのリチウムイオンと外部回路を通った2電子がキノンと反応することで二次電池として電子を放出し(放電)、逆の反応が進行することで二次電池として電子を蓄える(充電)。この充放電機構を繰り返すことで二次電池の充放電が成立する。
<反応式1>
<反応式2>
ただし、前記反応式1及び2中、nは、重合度を示し、2以上の自然数を表す。
前記一般式1及び前記一般式2中のArが、キノン化合物由来の置換基及びハイドロキノン化合物由来の置換基のいずれかであるポリマーも、前記反応式1及び前記反応式2で示されるようなメカニズムで電荷を蓄え、放出することができる。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーは、下記反応式3及び下記反応式4で表される手法により合成することができる。即ち、ジヒドロキシナフタレン類の銅アミン触媒を用いた酸化カップリング反応、酸化カップリング共重合反応、及び、Ni触媒を用いた山本カップリング反応に続く三臭化ホウ素による脱メチル化反応により、目的とするポリマーを得ることができる。
<反応式3>
<反応式4>
ただし、前記反応式3及び4中、n及びmは、いずれも重合度を示し、nは、2以上の自然数を表す。mは、1以上の自然数を表す。Arは、芳香族炭化水素化合物由来の置換基及び複素環芳香族炭化水素化合物由来の置換基のいずれかを表す。
本発明の二次電池は、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを電極活物質として含有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、正極と、負極と、電解質とを有してなり、セパレータ、更に必要に応じてその他の部材を有することが好ましい。
<正極、負極>
前記正極は、正極集電体と正極活物質を含有する正極層とからなり、前記負極は、負極集電体と負極活物質を含有する負極層とからなる。
<<正極層、負極層>>
前記電極層は、正極の電極層と負極の電極層とからなり、それぞれの電極層は、電極活物質を含有しており、好ましくは、電極活物質と、結着剤と、導電助剤とを含有し、更に必要に応じて、その他の成分金属酸化物や酸化還元化合物などの添加剤を含有してなる。
−電極活物質−
前記電極活物質としては、正極活物質及び負極活物質の少なくともいずれかである。
前記電極活物質は、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを含む。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーは、正極及び負極のいずれの電極活物質としても使用できるが、一般的に負極に用いられる材料のエネルギー密度の観点から、正極活物質として使用することが好ましい。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを正極活物質として用いる場合には、負極活物質として、例えば、グラファイト、非晶質カーボン、リチウム金属、リチウム合金、リチウムイオン吸蔵炭素、導電性高分子などが用いられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記負極活物質の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リチウム金属では薄膜状のもの以外に、バルク状のもの、粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のものなどが挙げられる。
一方、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを負極活物質として用いる場合には、前記正極活物質としては、例えば、金属酸化物、ジスルフィド化合物、ニトロキシラジカル化合物、導電性ポリマーなどが挙げられる。更に、従来公知の活物質とこれらの材料とを混合して複合活物質として用いてもよい。
前記金属酸化物としては、例えば、LiMnO、LiNi0.5Mn1.5、LixMn(0<x<2)等のマンガン酸リチウムもしくはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム、LiCoO、LiNiO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等の層状化合物、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO等のリン酸塩系化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ジスルフィド化合物としては、例えば、ジチオグリコール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、S−トリアジン−2,4,6−トリチオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電性ポリマーとしては、例えば、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを用いて正極及び負極を作製する場合、前記電極層には、前記水酸基を有した低分子芳香族化合物以外の物質、例えば、金属酸化物、酸化還元化合物を含有させてもよい。
前記金属酸化物としては、例えば、LiMnO、LiNi0.5Mn1.5、LixMn(0<x<2)等のマンガン酸リチウムもしくはスピネル構造を有するマンガン酸リチウム、LiCoO、LiNiO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等の層状化合物、LiFePO、LiCoPO、LiNiPO等のリン酸塩系化合物などが挙げられる。
前記酸化還元化合物としては、オキシ酸化還元化合物、ニトロキシル酸化還元化合物、窒素酸化還元化合物、炭素酸化還元化合物、ホウ素酸化還元化合物等の有機化合物などが挙げられる。
前記酸化還元化合物の具体例としては、例えば、下記式(R−1)〜(R−12)で示される化合物が挙げられる。なお、式中のnは、繰り返し単位数を表す自然数である。
−結着剤−
前記結着剤は、各構成材料間の結びつきを強めるために含有されている。
前記結着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフロライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリイミド、各種ポリウレタンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記結着剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5質量%〜20質量%が好ましい。
−導電助剤−
前記導電助剤は、集電体と電極活物質間の電子のやり取りを助けるために含有されている。
前記導電助剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、C60、C70等のフラーレン;単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、グラフェン等のナノカーボン類;ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック類;比表面積の大きい活性炭、メソポーラスカーボン、気相成長させた炭素繊維などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電助剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記結着剤100質量部に対して、100質量部〜800質量部が好ましい。
<正極集電体、負極集電体>
前記集電体は、導電体で形成され電池の電極から発生する電荷を集めることができる部材であり、正極集電体と負極集電体がある。
前記集電体の形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記集電体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニッケル、アルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス等の金属箔、金属平板、メッシュ状電極、炭素電極などが挙げられる。なお、前記電極活物質と前記集電体とを化学結合させてもよい。
<電解質>
前記電解質は、負極と正極との両極間の荷電担体輸送を行うものであり、一般に室温(25℃)で10−5S/cm〜10−1S/cmのイオン伝導性を有している。
前記電解質としては、例えば、電解質塩を溶剤に溶解した電解液を用いることができる。
−電解質塩−
前記電解質塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、LiPF、LiClO、LiBF、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON、Li(CFSOC、Li(CSOCなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電解質塩の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.5mol/L〜3.0mol/Lが好ましく、0.5mol/L〜2.0mol/Lがより好ましい。
−溶剤−
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の有機溶剤;トリメチルプロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−ブチルピリジニウムテトラフルオロボレート、1−メチル−1−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、1−メチル−1−プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド等のアンモニウム系、イミダゾリウム系、ピリジニウム系、ピペリジニウム系、ピロリジニウム系イオン液体を用いることができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−固体電解質−
前記電解質として固体電解質を用いることもできる。
前記固体電解質に用いられるポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−エチレン共重合体、フッ化ビニリデン−モノフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン三元共重合体等のフッ化ビニリデン系重合体;アクリロニトリル−メチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−メチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルメタクリレート共重合体、アクリロニトリル−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸共重合体、アクリロニトリル−ビニルアセテート共重合体等のアクリルニトリル系重合体;ポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体、又はこれらのアクリレート体やメタクリレート体の重合体などが挙げられる。
なお、前記固体電解質は、これらのポリマーに電解液を含ませてゲル状にしたものを用いても、前記ポリマーのみでそのまま用いてもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<セパレータ>
前記セパレータは、正極と負極の短絡を防ぐために前記正極と前記負極の間に設けられる。
前記セパレータの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、セロハン、ポリオレフィン不織布、ポリアミド不織布、ガラス繊維不織布などが挙げられる。前記紙としては、例えば、クラフト紙、ビニロン混抄紙、合成パルプ混抄紙などが挙げられる。
前記セパレータの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シート状などが挙げられる。
前記セパレータの構造は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
前記セパレータの大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記セパレータは、電解質を含ませて構成することも好ましい。なお、前記電解質として、イオン伝導性高分子等の固体電解質を用いる場合には、前記セパレータそのものを省略することもできる。
<外装容器>
前記外装容器の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、ステンレス鋼、ステンレス鋼又は鉄にニッケルなどのめっきを施した金属などが挙げられる。
前記外装容器の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、周囲が反り上がった底の浅い皿状、有底円筒形、有底角柱状などが挙げられる。
前記外装容器の構造は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。前記積層構造としては、例えば、ニッケル、ステンレス鋼、及び銅の三層構造などが挙げられる。
前記外装容器の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の二次電池の製造方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記正極、前記負極、及び前記非水電解液と、必要に応じて用いられるセパレータとを、適切な形状に積層することにより製造される。更に、必要に応じて外装缶等の他の構成部材を用いることも可能である。前記正極及び前記負極の積層方法としては、特に制限はなく、通常採用されている方法の中から適宜選択することができ、多層積層したもの、集電体の両面に積層したものを組み合わせたもの、巻回したものなどが挙げられる。
前記二次電池の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コイン型、円筒状、角形、シート型、ボタン型などが挙げられる。
ここで、図1に、本発明の二次電池の一例の概略断面図を示す。この二次電池は、負極10として負極集電体3と負極活物質を含有する負極層1とを有している。正極11として正極集電体4と正極活物質を含有する正極層2とを有している。前記正極11と前記負極10との間に電解質を含有するセパレータ5を有している。
本発明の二次電池は、図1に示したように、外装容器6の中には、負極集電体3、負極層1、電解質を含んだセパレータ5、正極層2、及び正極集電体4がこの順に積層されている。
<用途>
本発明の二次電池としては、例えば、リチウムイオン二次電池が好適である。
前記二次電池の用途としては、特に制限はなく、各種用途に用いることができ、例えば、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、スマートフォン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラ等の電源、バックアップ電源などが挙げられる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(合成例1)
ただし、前記nは、重合度を示し、2以上の自然数を表す。
200mLの4つ口フラスコに塩化銅(II)0.84g(6.24mmol)、フェニルエチルアミン0.95g(7.8mmol)、テトラヒドロフラン(THF)70mLを加え15分間攪拌した。15分間後、2,3−ジヒドロキシナフタレン5.0g(31.2mmol)をテトラヒドロフラン(THF)20mLに溶解し、滴下漏斗を用いて5分間かけて滴下した。滴下終了後、室温にて5時間攪拌した。反応溶液をメタノール/水=1/4(v/v)200mLに投じ、7時間攪拌した。得られた茶色固体をろ別し、室温で減圧乾燥することにより、目的物である化合物1のポリマーとしてのポリ(2,3−ジヒドロキシナフタレン)を得た。得られた茶色固体は4.73g(収率94.6%)であった。
(合成例2〜10)
合成例1において、前記2,3−ジヒドロキシナフタレンを、表1に示すジヒドロキシナフタレン及び/又はArに代えた以外は、合成例1と同様にして、化合物2〜10のポリマーを合成した。なお、ホモポリマーの場合にはジヒドロキシナフタレンのみから、コポリマーの場合にはジヒドロキシナフタレン及びArから構成される。
(合成例11)
ただし、前記n及びmは、いずれも重合度を示し、nは、2以上の自然数を表す。mは、1以上の自然数を表す。
3方コック、セプタムラバー、及び冷却管を装着した200mLの二口フラスコに1,4−ジブロモ−2,3−ジメトキシナフタレン0.25g(0.72mmol)、2,5−ジブロモチオフェン0.17g(0.72mmol)、脱水N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)50mL、Ni(cod) 0.95g(3.48mmol)、2,2’−ビピリジン0.54g(3.48mmol)を加え、容器内の雰囲気をAr置換した。
続いて、60℃に設定したオイルバスに容器を移動し24時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を200mLの水に投じ、析出した固体をろ別し、60℃で12時間減圧乾燥させた。
続いて、得られた固体を200mL三口フラスコに移し、ジクロロメタン50mlを加え溶解させた。攪拌しているところへ1molの三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液5.8mLを30分間かけて滴下した。滴下終了後、室温下で2時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を氷水300mLへ慎重に加え、30分間攪拌した。析出した固体をろ別し、ろ液のpHが6付近になるまで攪拌洗浄を繰り返し、60℃で12時間減圧乾燥することにより、目的物である化合物11のポリマーとしてのポリ(2,3−ジヒドロキシナフタレン)−co−ポリ(チオフェン)を得た。得られた茶色固体は0.15g(収率78.9%)であった。
(合成例12〜22)
合成例11において、前記4−ジブロモ−2,3−ジメトキシナフタレン及びArとしての2,5−ジブロモチオフェンを、表2に示すジヒドロキシナフタレン及びArに代えた以外は、合成例11と同様にして、化合物12〜22のポリマーの合成を行った。なお、Meはメチル基を表す。
(比較化合物1の合成)
ただし、前記nは、重合度を示し、2以上の自然数を表す。
25mLの4つ口フラスコに、前記化合物1を0.5gとトルエン10mLを入れ、Ar気流下で撹拌しつつ、水酸化リチウム0.15g(6.32mmol)投入した。投入後、60℃で1時間撹拌した後、還流温度まで昇温(オイルバス130℃)し、トルエンと水を留去した。得られた紫色固体を80℃で減圧乾燥することにより、比較化合物1のポリマーの紫色固体0.53g(収率100%)を得た。
(比較化合物2の合成)
ただし、前記nは、重合度を示し、2以上の自然数を表す。
25mLの4つ口フラスコに前記化合物1を0.5gとトルエン10mLを入れ、Ar気流下で撹拌しつつ、水酸化リチウム0.08g(3.16mmol)投入した。投入後、60℃で1時間撹拌した後、還流温度まで昇温(オイルバス130℃)し、トルエンと水を留去した。得られた紫色固体を80℃で減圧乾燥することにより、比較化合物2のポリマーの紫色固体0.50g(収率96.5%)を得た。
(比較化合物3の合成)
ただし、前記nは、重合度を示し、2以上の自然数を表す。
25mLの4つ口フラスコに前記化合物2を0.5gとトルエン10mLを入れ、Ar気流下で撹拌しつつ、水酸化リチウム0.15g(6.32mmol)投入した。投入後、60℃で1時間撹拌した後、還流温度まで昇温(オイルバス130℃)し、トルエンと水を留去した。得られた紫色固体を80℃で減圧乾燥することにより、比較化合物3のポリマーの紫色固体0.53g(収率100%)を得た。
(比較化合物4の合成)
ただし、前記nは、重合度を示し、2以上の自然数を表す。
特開平10−154512号公報に記載の手法にて合成し、比較化合物4を光沢のある黒色膜で得た。得られた黒色固体は0.11g(収率76.7%)であった。
(実施例1)
<二次電池の作製>
−正極の作製−
前記化合物1のポリマーと、導電助剤としてのアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製、デンカブラック)と、結着剤としてのポリ(フッ化ビニリデン)(株式会社クレハ製、KFポリマーL#1120)とを混合した。そこに、N−メチルピロリドン(関東化学株式会社製、脱水溶剤)を17mL加え、全体が均一になるまで混練して黒色のペーストを得た。なお、混合質量比は、化合物1のポリマー:導電助剤:結着剤=2:6:2とした。
次に、得られたペーストを、ブレードコート治具を用いてアルミニウム箔(住軽アルミ箔株式会社製、厚み20μm)上に均一に塗工した。得られた塗工膜を、予め100℃に設定しておいた温風乾燥器内に入れて、20分間乾燥させ、正極層を作製した。得られた正極層を直径16mmの円形状に打ち抜き、円形状正極とした。
次に、露点温度−75℃以下のグローブボックス中において、ステンレス鋼製の外装容器内に、前記円形状正極、直径16mmのポリプロピレン多孔質フィルムセパレータ、直径16mmの円形状のLi金属箔からなる負極の順に積層した。
次に、電解質として1.0mol/LのLiPFを含むエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート混合溶液(体積比1:2)を400μL充填した。
最後に、ステンレス鋼製の外装容器の蓋を被せ、密閉した。以上により、実施例1の二次電池を作製した。
(実施例2〜15)
<二次電池の作製>
実施例1において、前記化合物1のポリマーを、表3の実施例2〜15の欄に示す化合物No.のポリマー(上記例示ポリマー)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜15の二次電池を作製した。
(比較例1〜4)
<二次電池の作製>
実施例1において、前記化合物1のポリマーを、下記比較化合物1〜4のポリマーに代えた以外は、実施例1と同様にして、比較例1〜4の二次電池を作製した。
ただし、前記nは、重合度を示し、2以上の自然数を表す。
次に、作製した実施例1〜15及び比較例1〜4の二次電池において、以下のようにして、放電容量を評価した。結果を表3に示した。
<放電容量の測定>
実施例及び比較例の各二次電池について、定電流(1Cレート;1Cレートとは二次電池の全容量を1時間かけて充電又は放電する電流値)下で、カットオフ電圧を充電4.5V、放電1.4Vとして充放電を行った。その結果、表3に示す正極活物質あたりの放電容量を確認した。なお、正極活物質あたりの放電容量は自動電池評価装置(1024B―7V0.1A−4、エレクトロフィールド社製)により測定した。なお、図2に、実施例1及び比較例1の二次電池の1C充放電200サイクル目の電圧−放電容量をプロットした図を示した。
表3の結果から、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを正極活物質として用いた実施例1〜15の二次電池は、充放電200サイクル後においても大きな放電容量を示し、良好な二次電池として動作することが確認された。
これに対し、前記比較化合物1〜3のポリマーを正極活物質として用いた比較例1〜3の二次電池は理論的に蓄えられる容量が大きいが実際の放電容量は小さい。前記比較化合物4のポリマーを正極活物質として用いた比較例4の二次電池は理論的に蓄えられる容量が大きいが、母核がベンゼン環1つであるためLiが配位した際の共鳴安定化の寄与が小さく、二次電池内での副反応が生じ、放電容量は小さい。
(実施例16〜30)
<電極層の屈曲試験>
実施例1〜15で作製した各電極層を用い、JIS−K5600 5−1耐屈曲性(円筒形マンドレル)に記載された試験法で屈曲試験を行った。マンドレルの直径を10mmから2mmまで1mm間隔で変えて試験を行い、最初にクラックが生じたマンドレルの直径を記録した。なお、クラックの発生の有無の観察は目視で行い、下記の基準で評価した。結果を表4に示した。マンドレルの直径の値が大きいほど、柔軟性に乏しい。
[評価基準]
◎:2mm以下でもクラックが生じなかった電極
○:3mm以上5mm以下の間でクラックが生じた電極
△:6mm以上8mm以下の間でクラックが生じた電極
×:9mm以上でクラックが生じた電極
(比較例5及び6)
<電極層の屈曲試験>
実施例1において、前記化合物1のポリマーを、下記構造式で示される比較化合物5及び6に代えた以外は、実施例1と同様にして、比較例5及び6用電極を作製した。作製した電極を用い、前記実施例16〜30と同様にして、屈曲試験を行った。結果を表4に示した。
表4の結果から、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを正極活物質として用いた実施例16〜30の電極は、比較化合物5及び6を電極活物質として用いた比較例5及び6の電極に比べて、クラックが生じにくいことがわかった。
(実施例31)
<二次電池の作製>
実施例1において、正極として用いた電極を負極として使用し、前記正極としては、実施例1における化合物No.1のポリマーをLiCoO(Strem Chemicals Inc.製)とした正極を使用した以外は、実施例1と同様にして、実施例31の二次電池を作製した。
(比較例7)
<二次電池の作製>
実施例31において、負極活物質として用いた化合物No.1のポリマーを比較化合物4とした以外は、実施例31と同様にして、比較例7の二次電池を作製した。
<放電容量の測定>
実施例31及び比較例7の各二次電池について、定電流(1Cレート;1Cレートとは二次電池の全容量を1時間かけて充電又は放電する電流値)下で、カットオフ電圧を充電4.3V、放電3.0Vとして充放電を行った。その結果、表5に示す負極活物質あたりの放電容量を確認した。なお、負極活物質あたりの放電容量は自動電池評価装置(1024B―7V0.1A−4:エレクトロフィールド社製)により測定した。なお、図3に、実施例31及び比較例7の二次電池の1C充放電150サイクル後の電圧−放電容量をプロットした図を示した。
表5及び図3の結果から、化合物No.1のポリマーを負極活物質として用いた実施例31の二次電池は、充放電150サイクル後においても大きな放電容量を示し、良好な二次電池として動作することが確認された。
本発明の態様は、例えば、以下のとおりである。
<1> 電極活物質が、下記一般式1及び下記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを含むことを特徴とする二次電池である。
<一般式1>
<一般式2>
ただし、前記一般式1及び前記一般式2中、Arは、置換又は非置換の芳香族炭化水素化合物由来の置換基、及び置換又は非置換の複素環芳香族炭化水素化合物由来の置換基のいずれかを表す。nは、2以上の自然数を表す。mは、0又は1以上の自然数を表す。
<2> 正極と、負極と、電解質とを有してなり、
前記正極の電極活物質及び前記負極の電極活物質の少なくともいずれかが、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを含む前記<1>に記載の二次電池である。
<3> 前記正極の電極活物質及び前記負極の電極活物質の少なくともいずれかが、前記一般式1で表される繰り返し単位を有するポリマーを含む前記<2>に記載の二次電池である。
<4> 前記正極の電極活物質が、前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを含む前記<2>に記載の二次電池である。
<5> 前記一般式1及び前記一般式2中のArが、キノン化合物由来の置換基及びハイドロキノン化合物由来の置換基のいずれかである前記<1>から<4>のいずれかに記載の二次電池である。
<6> 前記一般式1及び前記一般式2中のArが、ジヒドロキシナフタレン由来の置換基である前記<1>から<5>のいずれかに記載の二次電池である。
<7> 前記一般式1及び前記一般式2中のmが、0である前記<1>から<6>のいずれかに記載の二次電池である。
<8> 前記一般式1及び前記一般式2中のnが、10〜1,000である前記<1>から<7>のいずれかに記載の二次電池。
<9> リチウムイオン二次電池である前記<1>から<8>のいずれかに記載の二次電池である。
1 負極層
2 正極層
3 負極集電体
4 正極集電体
5 セパレータ
6 外装容器
10 負極
11 正極
米国特許第4833048号公報 特許第2715778号公報 特公平7−85420号公報 特許第4687848号公報 特開2010−80343号公報 特開2013−20760号公報 特開平10−154512号公報 特開2004−200106号公報
Chemical Physics Letters,359,(2002)351−354 Nature Materials,10,(2011)947−951

Claims (10)

  1. リチウムイオン二次電池に用いられる電極材料であって、
    下記一般式1及び下記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーを含むことを特徴とする電極材料。
    <一般式1>
    <一般式2>
    ただし、前記一般式1及び前記一般式2中、Arは、置換又は非置換の芳香族炭化水素化合物由来の置換基、及び置換又は非置換の複素環芳香族炭化水素化合物由来の置換基のいずれかを表す。nは、2以上の自然数を表す。mは、0又は1以上の自然数を表す。
  2. 正極及び負極の少なくともいずれかに用いられる請求項1に記載の電極材料。
  3. 正極に用いられる請求項2に記載の電極材料。
  4. 前記一般式1及び前記一般式2中のArが、キノン化合物由来の置換基及びハイドロキノン化合物由来の置換基のいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の電極材料。
  5. 前記一般式1及び前記一般式2中のArが、ジヒドロキシナフタレン由来の置換基である請求項1から4のいずれかに記載の電極材料。
  6. 前記一般式1及び前記一般式2中のmが、0である請求項1から5のいずれかに記載の電極材料。
  7. 前記一般式1及び前記一般式2中のnが、10〜1,000である請求項1から6のいずれかに記載の電極材料。
  8. 前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーの数平均分子量が、2,000〜50,000である請求項1から7のいずれかに記載の電極材料。
  9. 前記一般式1及び前記一般式2の少なくともいずれかで表される繰り返し単位を有するポリマーが、以下に示すポリマーの少なくともいずれかである請求項1から8のいずれかに記載の電極材料。
    ただし、nは、2以上の自然数、mは、1以上の自然数を表す。Meはメチル基を表す。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の電極材料が含まれることを特徴とする電極。
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