以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と称す)の一実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1は、パチンコ機1の斜視図であり、図2は、パチンコ機1を外枠10と遊技機主部20とに分解した状態を示すパチンコ機1の分解斜視図である。なお、図1及び図2では、パチンコ機1の遊技領域PE内の構成の図示が省略される。また、図1及び図2は、パチンコ機1(外枠10及び遊技機主部20)の前面側が図示される。
図1及び図2に示すように、パチンコ機1は、その外殻を形成する外枠10と、この外枠10の前面側に取り付けられる遊技機主部20とを備える。外枠10は、4枚の板材(上下に位置する上枠体11及び下枠体12並びにそれらを連結する左右の左枠体13及び右枠体14)を四辺に連結することで、正面視矩形枠状に形成され、島設備の木枠に上枠体11及び下枠体12を釘により打ち付けて、固定される。なお、本実施の形態では、上枠体11及び下枠体12が木材から形成され、左枠体13及び左枠体14が金属製の押出材から形成される。
ここで、パチンコ機1は、図2に示すように、外枠10と遊技機主部20とが着脱可能に連結され、外枠10を島設備の木枠(図示せず)に残したまま、遊技機主部20を取り外すことができる。よって、パチンコ機1の入れ替え(例えば、古い機種を新しい機種とする新台入れ替え)を行う際には、島設備の木枠に残された古い機種の外枠10(即ち、既に傾斜角度が調整された外枠10)を利用して、新しい機種の遊技機主部20を設置することができる。その結果、パチンコ機1の傾斜角度の調整を不要として、その入れ替えに要する工数を低減できる。
また、外枠10は、遊技機主部20を開閉可能な状態で支持する(図3及び図4参照)。図1に示すように、外枠10に遊技機主部20が連結され支持された状態では、外枠10の上枠体11と左枠体13との連結部分および下枠体12と左枠体13との連結部分により、遊技機主部20が開閉可能に支持される。遊技機主部20は、外枠10に対し、パチンコ機1の正面視で、左側(図1左側)を回動基端側とすると共に右側(図1右側)を回動先端側として、回動可能とされる。
なお、外枠10は、上枠体11と左枠体13との連結部分に配設される外枠側連結部材15と、下枠体12の上面に配設される外枠側係合部材16とを備える。これら外枠側連結部材15及び外枠側係合部材16は、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結する機構(連結構造)の一部をなす部材である。連結構造の詳細構成については、後述する。
遊技機主部20は、ベース体としての内枠30(図3及び図4参照)と、その内枠30の前方に配置される前面扉40と、内枠30の後方(背面)に配置される裏パックユニット(図示せず)とを備える。なお、遊技機主部20は、内枠30が外枠10に対して回動可能に支持され、内枠30には、前面扉40が回動可能に支持される。
この場合、前面扉40は、内枠30に対し、パチンコ機1の正面視で、左側(図1左側)を回動基端側とすると共に右側(図1右側)を回動先端側として、回動可能とされる。また、裏パックユニットは、内枠30に対し、パチンコ機1の正面視で、左側を回動基端側とすると共に右側を回動先端側として、回動可能とされる。
なお、これら前面扉40及び裏パックユニットは、遊技機主部20が外枠10に連結された状態(図1参照)及び遊技機主部20が外枠10から取り外された状態(図2参照)のいずれの状態においても、内枠30に対して回動可能とされる。
前面扉40は、外形が外枠10とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体を主体として構成され、内枠30における前面側のほぼ全域を覆う。前面扉40の枠体の中央部分には、遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部41が形成されており、その窓部41は、ガラスパネル42によって前面扉40の背面側から覆われる。
前面扉40における窓部41の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられる。例えば、窓部41の縁部に沿ってLED等の発光手段を内蔵した電飾部43が設けられる。電飾部43では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。例えば、パチンコ機1の最上部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部43aが設けられ、窓部41の左右両側には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ部43bが設けられる。また、窓部41の周囲には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部44が複数設けられる。
前面扉40における窓部41の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部45と下側膨出部46とが上下に並設される。上側膨出部45の内側には上方に開口した上皿45aが、下側膨出部46の内側には上方に開口した下皿46aが、それぞれ設けられる。上皿45aは、払出装置(図示せず)より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側(図示せず)へ導く機能を有する。また、下皿46aは、上皿45a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
なお、前面扉40の背面には、通路形成ユニット(図示せず)が取り付けられる。通路形成ユニットは、合成樹脂により成形され、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口が形成される。受口には、上皿45aに通じる通路と、下皿46aに通じる通路とが、それぞれ形成される。また、前面扉40の前面には、下側膨出部46の側方において手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル47が設けられる。遊技球発射ハンドル47が操作されることにより、遊技球発射機構から遊技球が発射される。
次いで、図3及び図4を参照して、内枠30について説明する。図3及び図4は、外枠10及び内枠30の斜視図であり、外枠10に対し内枠30が開閉可能に連結され、かつ、外枠10に対し内枠30が開放された状態が図示される。なお、図3及び図4では、前面扉40及び裏パックユニット等の図示が省略される。また、図3では、外枠10の前面側が図示されると共に内枠30の背面側が図示され、図4では、外枠10及び内枠30の両者において前面側が図示される。
図3及び図4に示すように、内枠30は、外形が外枠10とほぼ同一形状をなす正面視略矩形状の樹脂ベース31を主体に構成される。樹脂ベース31における回動基端側(外枠10に連結される側)には、上端部に主部側連結部材32が、下端部に支持金具33が、それぞれ配設される。支持金具33には、支持軸34を介して、主部側被軸支部材35が回動可能に軸支される。
なお、これら主部側連結部材32及び主部側被軸支部材35は、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結する機構(連結構造)の一部をなす部材である。即ち、主部側連結部材32は外枠10の外枠側連結部材15に、主部側被軸支部材35は外枠10の外枠側係合部材16に、それぞれ連結される。連結構造の詳細構成については、後述する。
ここで、前面扉40の背面における回動基端側(内枠30に連結される側)には、内枠30の主部側連結部材32及び支持金具33に対応して支持軸と軸穴とが形成される(いずれも図示せず)。内枠30の主部側連結部材32(カバー部材50)には軸穴52aが形成されると共に支持金具33には支持軸34が配設され、それら軸穴52a及び支持軸34に前面扉40の支持軸および軸穴がそれぞれ軸支されることで、内枠30に対して前面扉40が回動可能に支持される。
内枠30の回動先端側(外枠10に連結される側と反対側)には、長尺状の施錠装置KDが樹脂ベース31の右枠体部分に沿って配設される。施錠装置KDは、パチンコ機1の前面側にキーの挿入孔が露出するシリンダ錠KDaと、そのシリンダ錠KDaのキー操作に伴って変位動作される施錠動作部材とを備える。
ここで、前面扉40の背面における回動先端側には、内枠30へ向けて延びる複数の係合爪が配設されると共に、外枠10の右枠体14の内側面には、内枠30側に開放する開口を有する箱状の爪受け部材17が複数配設される。一方、施錠装置KDの施錠動作部材は、前面扉40の係合爪に係合可能な被係合部(図示せず)と、外枠10の爪受け部材17に係合可能な係合爪KDbとを備える。
外枠10に対して遊技機主部20を閉じた状態では(図1参照)、前面扉40の係合爪が、施錠装置KDの施錠動作部材における被係合部に係合されると共に、施錠動作部材における係合爪KDbが、外枠10の爪受け部材17に係合され、これにより、前面扉40が内枠30に対して開放不能な状態で施錠されると共に、遊技機主部20(内枠30及び前面扉40)が外枠10に対して開放不能な状態で施錠される。この場合、シリンダ錠KDaのキー操作により、前面扉40を内枠30に対して、或いは、遊技機主部20(内枠30)を外枠10に対して、それぞれ個別に解錠可能とされる。
内枠30の樹脂ベース31における前面側には、図4に示すように、遊技盤収容部38が形成され、その遊技盤収容部38に遊技盤がロック装置を介して着脱可能に収容される。内枠30の樹脂ベース31における背面側には、図3に示すように、その回動基端側(外枠10に連結される側)に、軸受金具39が取着され、その軸受金具39により裏パックユニットが回動可能に軸支される。
また、内枠30の樹脂ベース31における背面側には、図3に示すように、その上端側に棒状のハンドルhdが取着される。ハンドルhdは、樹脂ベース31の背面側へ突出されており、把持可能に形成される。よって、ハンドルhdを把持することで、内枠30(遊技機主部20)の搬送を効率的に行うことができる。なお、外枠10の上枠体11には、ハンドルhdを収納可能な凹部11aが凹設されると共に、その凹部11aに対応する領域を覆う封止板11bが上枠体11の下面に配設される(図1及び図2参照)。
次いで、図5から図24を参照して、外枠10と遊技機主部20とを開閉可能かつ着脱可能に連結するための連結構造について説明する。まず、図5及び図6を参照して、連結構造の概略について説明する。
図5は、外枠10及び内枠30の斜視図であり、外枠10から内枠30が取り外されると共に連結構造の一部が分解された状態が図示される。図6は、内枠30の斜視図であり、内枠30に対して主部側被軸支部材35が開かれた状態が図示される。なお、図5及び図6では、前面扉40及び裏パックユニット等の図示が省略される。また、図5では、外枠10及び内枠30の前面側が図示され、図6では、内枠30の背面側が図示される。
連結構造は、外枠10に配設される外枠側連結部材15及び外枠側係合部材16と、内枠30に配設される主部側連結部材32及び主部側被軸支部材35とを備え、外枠側連結部材15に主部側連結部材32を、外枠側係合部材16に主部側被係止部材35を、それぞれ連結(係合)させることで、外枠10に内枠30(遊技機主部20、図2参照)が開閉可能かつ着脱可能に連結される。
よって、上述したように、外枠10を島設備の木枠に傾斜角度を調整した上で取り付けた後は、例えば、パチンコ機1の新台入れ替えを行う際、島設備の木枠に残された古い機種の外枠10を利用して、新しい機種の遊技機主部20を設置することができる。その結果、パチンコ機1の傾斜角度の調整を不要として、その新台入れ替えに要する工数を低減できる。
この場合、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける場合には、遊技機主部20を外枠10の正面に配置し(図2参照)、その状態から遊技機主部20を外枠10へ向けて真直ぐ直線方向へ押し込むことで、連結構造が連結状態となり、外枠10に対して遊技機主部20を開閉可能に連結させることができる。また、外枠10から遊技機主部20を取り外す場合には、連結構造を解除状態に設定した後、外枠10から遊技機主部20を真直ぐ直線方向に引き抜くことができる。よって、外枠10に対し遊技機主部20を着脱(組み付け及び取り外し)する際の作業性の向上を図ることができる。
また、遊技機主部20を新たな機種として設計する場合、内枠30の支持金具33と主部側被軸支部材35とを軸支する支持軸34については、外枠10(即ち、古い機種としての外枠10)との関係を考慮する必要がなく、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側連結部材32は、外枠10側の外枠側連結部材15との間で回動可能な支持構造を構成するので、外枠10との関係を考慮する必要があり、その設計に制約が生じる。これに対し、本実施の形態では、主部側被軸支部材35が、外枠10側の外枠側係合部材16に対して連結(係合)可能な構造とされていれば足り、支持軸34を、外枠10(外枠側係合部材16)との関係で設計する必要がない。よって、設計の自由度を確保できる。その結果、例えば、支持軸34近傍における前面扉40の意匠性の向上を図ることができる。
なお、主部側被軸支部材35は、内枠30の支持金具33に対し支持軸34を介して回動可能に軸支されるため、かかる主部側被軸支部材35を、図6に示すように、内枠30に対して相対回動させて、開いた状態とすることができる。即ち、内枠30と主部側被軸支部材35との配置関係を、略く字状とすることができるので、内枠30を単独で(即ち、外枠10から分離した状態であっても)自立させることができる。遊技機主部20においても同様に主部側被軸支部材35を利用して自立させることができる。
ここで、外枠10に遊技機主部20が連結された状態であれば(図1参照)、外枠10の下枠体12の底面を利用して、パチンコ機1を自立させることが可能である。しかしながら、外枠10から遊技機主部20を分離した状態では(図2参照)、外枠10は、同様に自立させることが可能であるが、遊技機主部20は、十分な面積を有する平坦面状の底面を有さないため、自立させることができない。
この場合、内枠30を自立可能とするために、内枠30の樹脂ベース31の底面を平坦面として形成する構造では、底面近傍が部分的に厚肉となり、樹脂ベース31成形時の成形不良を招きやすい。また、平坦面を形成すると、その分、基板装置などの配設スペースの減少を招く。
これに対し、本実施の形態では、外枠10に配設される外枠側係合部材16との連結要素として必要な構成(主部側被軸支部材35)に、自立のための役割も兼用させることができる。よって、新たな部品の追加を不要として、部品コストの削減を図ることができる。また、樹脂ベース31の底面に平坦面を追加する必要もないので、その成形性を確保することができる。
次いで、連結構造を構成する各部の詳細構成について、図5及び図6を参照して、説明する。図5に示すように、外枠側連結部材15は、外枠10の上枠体11及び左枠体13の連結部分に配設され、内枠30へ向けて突出して形成される。ここで、図7を参照して、外枠側連結部材15について説明する。
図7(a)は、外枠側連結部材15の上面図であり、図7(b)は、図7(a)の矢印VIIb方向視における外枠側連結部材15の側面図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、外枠側連結部材15は、上面板15aと、その上面板15aと略垂直をなす側面板15bと、上面板15aから水平に延設される延設板15cと、その延設板15cの延設先端に固着される軸状の連結軸部15dとを主に備えて構成される。
上面板15a及び側面板15bは、外枠10の上枠体11及び左枠体13(図5参照)にそれぞれ締結ねじにより締結固定される板状の部材であり、締結ねじを挿通させるための挿通孔がそれぞれ2箇所に穿設される。延設板15cは、外枠10への取り付け状態において、外枠10の前面側(内枠30側、図5参照)へ向けて延設され、連結軸部15dは、延設板15cの下面から下方へ向けて突設される。
なお、連結軸部15dは、内枠30の支持軸34(支持金具33に主部側被軸支部材35を軸支する軸)と同軸上に配置される。また、外枠連結部材15は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材を上面板15aと側面板15bとの間で折り曲げた後、延設板15cに連結軸部15dを圧入固定して形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に挿通孔も穿設される。
本実施の形態では、外枠側連結部材15が、上枠体11と左枠体13とを接続して外枠10を形成するための強度部材としての役割と共に、外枠10に内枠30を着脱可能かつ開閉可能に連結するための連結構造の一部としての役割も兼用する。これにより、製品コストの削減を図ることができる。
図5及び図6に戻って説明する。図5及び図6に示すように、主部側連結部材32は、内枠30の回動基端側(図5左側)における上端部に配設され、外枠10と反対側(即ち、前面扉40側、図1参照)へ向けて突出する状態で、樹脂ベース31に締結ねじにより締結固定される。この主部側連結部材32は、図5に示すように、カバー部材50と、抜け止め部材60とから構成される。ここで、図8及び図9を参照して、主部側連結部材32を構成するカバー部材50及び抜け止め部材60について説明する。
図8(a)は、カバー部材50の上面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線におけるカバー部材50の断面図であり、図8(c)は、図8(a)の矢印VIIIc方向視におけるカバー部材50の正面図である。なお、図8(a)から図8(c)において、便宜上、図8(b)のみに樹脂ベース31が図示され、図8(a)及び図8(c)では樹脂ベース31の図示が省略される。
図8(a)から図8(c)に示すように、カバー部材50は、上面板51と、その上面板51と所定間隔を隔てつつ対向配置される底面板52と、それら上面板51及び底面板52の縁部同士を接続する接続板53とから構成される。
上面板51は、図8(a)に示す上面視において、接続板53から離間する方向(図8(a)下方)へ向かうに従って幅寸法(図8(a)左右方向寸法)が小さくなる台形形状に形成される。また、上面板51は、図8(b)に示す側面視において、段差を有する階段状に形成され、接続板53側(台形形状の底辺側)となる部分である上面板基部51aに対し、接続板53と反対側(台形形状の上辺側)となる部分である上面板先部51bが、一段高くされる。上面板先部51bの下面側(図8(b)下側)には、抜け止め部材60(図9参照)が配設される。
上面板51には、図8(a)及び図8(b)に示すように、直線状に延設される案内溝54と、その案内溝54の途中から分岐すると共に案内溝54と直交する方向へ直線状に延設される分岐溝55とが開口形成される。
案内溝54は、外枠10と内枠30とを連結する際に、外枠10に配設される外枠側連結部材15の連結軸部15dを受け入れると共に終端で軸支するための部位であり、その案内溝54の終端(図8(a)下端)は、受け入れた外枠側連結部材15の連結軸部15d(図7参照)を内枠30に配設される支持軸34(図5参照)と同軸上に軸支する位置に設定される。また、案内溝54の延設方向(直線方向)は、内枠30の枠面に垂直な方向とされる。
底面板52は、接続板53から離間する方向(図8(c)紙面手前側)へ向かうに従って幅寸法(図8(c)左右方向寸法)が小さくなる三角形状に形成され(図4参照)、その先端側には、図8(b)に示すように、前面扉40の支持軸(図示せず)を軸支するための軸穴52aが穿設される。また、接続板53には、締結ねじを挿通するための挿通孔が2ヶ所に穿設される。
樹脂ベース31には、その背面側(図8(b)右側)と前面側(図8(b)左側)とを連通させる開口31aが貫通形成されており、その開口31aには、カバー部材50の底面板52が挿通される。即ち、カバー部材50は、図8(b)に示すように、底面板52を開口31aに挿通させつつ、樹脂ベース31の背面側から装着され、接続板53の挿通孔から挿通された締結ネジにより樹脂ベース31に締結固定される。
このカバー部材50の樹脂ベース31への装着状態では、図8(b)に示すように、上面板51の上面板先部51b及び底面板52の軸穴52a形成部分が少なくとも樹脂ベース31の前面側(図8(b)左側)に突出される。これにより、底面板52の軸穴52aに、前面扉40の支持軸(図示せず)が軸支可能となり、この軸支により、内枠30に対して前面扉40が回動可能に支持される。
このように、底面板52の上面には、前面扉40の部材(支持軸が配設される部材)が配置されるため、抜け止め部材60(図9参照)は、上面板51の上面板先部51aの下面側と前面扉40の部材の上面側との対向面間に挟まれて、保持される。
なお、カバー部材51は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材を所定部位(上面板基部51aと上面板先部51bとの間、上面板51と接続板53との間および底面板52と接続板53との間)で折り曲げ形成される。なお、板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に上面板51への両溝54,55の開口および接続板53への挿通孔の穿設も行われる。
図9(a)は、抜け止め部材60の上面図であり、図9(b)は、図9(a)のIXb−IXb線における抜け止め部材60の断面図である。図9(a)及び図9(b)に示すように、抜け止め部材60は、上面側(図9(a)紙面手前側)が開放した箱状のケース体61と、そのケース体61内に移動可能に配設されるスライド片62と、そのスライド片62に付勢力を付与するコイルばね63とを備えて構成される。
ケース体61は、案内通路61aと、軸出入口61bと、規制溝61c、保持突起61dとを備える。案内溝61aは、スライド片62を案内するための溝状の通路であり、ケース体61の底壁(図9(a)紙面奥側の板)の外周縁部に沿って立設される外壁および内部に立設される内壁によって、直線状に延設される。
なお、外壁および内壁の立設寸法(図9(b)上下方向寸法)は、スライド片62の高さ寸法(図9(b)上下方向寸法)よりも若干高くされる。また、ケース体61は、図9(a)に示す上面視形状が、カバー部材50の上面板51における上面板先部51b(図8参照)と略同一の外形に形成される。
よって、ケース部材50に抜け止め部材60が保持された状態(上面板先部51bの下面側にケース体61の上面側(外壁および内壁の立設先端側)を当接させた状態)では、スライド片62が案内通路61aに沿って移動可能とされる。また、上面板先部51bとケース体61の底壁との間には、外枠側連結部材15の連結軸部15d(図7参照)が、カバー部材50の案内溝54に沿って移動する通過経路が形成される。なお、案内通路61aは、連結軸部15dの通過経路(即ち、案内溝54、図8(a)参照)に対して垂直な直線状に形成される。
軸出入口61bは、外枠側連結部材15の連結軸部15dを通過させるための開口であり、ケース体61の外壁の一部(カバー部材50の案内溝54に対応する部分)に開口形成される。これにより、外枠側連結部材15の連結軸部15dが、カバー部材50の案内溝54に沿って移動可能とされる。
規制溝61cは、スライド片62の案内通路61aに沿った移動位置を規制するための溝であり、ケース体61の底壁に案内通路61aに沿って直線状に延設される。この規制溝61cには、スライド片62の底面から突設される規制突起62cが挿通され、その規制突起62cが規制溝61cの終端(図9(b)左端)に達することで、スライド片62の前進移動を規制する。
保持突起61dは、ケース体61の外壁の内周面から案内通路61a内へ向けて(即ち、スライド片62の側面へ向けて)突設される半球状の突起として形成される。スライド片61dの側面には、保持突起61dに対応する位置に半球状の凹部(図示せず)が形成され、その凹部に保持突起61dが嵌り込む位置までスライド片62が後退移動されると、スライド片62がその位置で保持される。
スライド片62は、上面視菱形形状に形成され、案内通路61a内に移動可能に配設される。スライド片62の上面からは、円柱状の突起部62aが突設される。突起部62aは、カバー部材50の分岐溝55(図8(a)参照)内に操作可能に挿通される(図10参照)。よって、作業者は、分岐溝55に挿通された突起部62aを操作することで、スライド片62を案内通路61aに沿って前進または後退させることができる。
コイルばね63は、その圧縮方向をスライド片62の移動方向に沿わせた状態で、案内通路61a内に配設される。スライド片62は、このコイルばね63と反対側となる部分(即ち、連結軸部15d(図10参照)の通過経路に突出する部分)に、傾斜した平坦面として形成される傾斜面62bを備える。
傾斜面62bは、軸出入口61bから離間する方向(即ち、連結軸部15dが案内溝54の終端へ向かって移動する方向、図9下方)へ向かうに従って、連結軸部15dの通過経路への突出量が多くなるように傾斜される。よって、連結軸部15dの案内溝54への挿入時には、連結軸部15dに傾斜面62bが押圧されることで、スライド片62が、コイルばね63を圧縮変形させつつ、後退移動される。
なお、スライド片62は、規制突起62cがケース体61の規制溝61cの終端に当接することで、その前進移動が規制された状態(即ち、図9(a)及び図9(b)に示す状態)では、傾斜面62bの縁部(図9(a)左側)が、軸出入口61bの縁部(図9(a)左側)に一致する。よって、軸出入口61bから挿入された連結軸部15dを傾斜面62bに確実に当接させることができる。
また、このスライド片62の前進移動が規制された状態では、コイルばね63は、弾性的に圧縮変形された状態で、ケース体61の外壁とスライド片62との間に配設される。よって、連結軸部15dが傾斜面62bの押圧によりスライド片62を後退移動させつつ通過して、案内溝54の終端まで達した後は、スライド片62を確実に復帰(前進移動)させ、連結軸部15dの脱落を防止する。
また、スライド片62は、連結軸部15dの通過時に傾斜面62bが押圧され、後退移動されるが、この連結軸部15dの通過に伴う後退移動では、上述した保持突起62dによる保持位置には達しない。即ち、スライド片62を所定の後退位置で保持突起62により保持させるためには、作業者が突起部62aを操作してスライド片62を後退移動させる必要がある。
図5及び図6に戻って説明する。外枠10に配設される外枠側連結部材15と内枠30(遊技機主部20)に配設された主部側連結部材32との連結は、図5に示すように、外枠10の正面に内枠30(遊技機主部20)を対面配置し、その状態から、外枠10へ向けて内枠30を真直ぐに押し込むことで行うことができる。ここで、図10及び図11を参照して、外枠10に配設される外枠側連結部材15と内枠30に配設される主部側連結部材32との間の連結動作について説明する。
図10(a)から図10(c)は、連結動作時における外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の上面図であり、図10(a)は連結動作の開始時を、図10(b)は連結動作の途中を、図10(c)は連結動作の終了時を、それぞれ示している。また、図11は、外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の上面図であり、10(c)に示す連結動作の終了後に外枠10に対して遊技機主部20を開放した状態を示している。なお、図10及び図11では、図面を簡素化するために、主要な構成のみに符号を付している。
図10(a)に示すように、外枠10の正面に遊技機主部20が対面配置された状態から、外枠10へ向けて遊技機主部20が押し込まれると、外枠側連結部材15の連結軸部15dが、主部側連結部材32の案内溝54に沿って移動され、スライド片62の傾斜面62bに当接される。遊技機主部20が更に押し込まれると、連結軸部15dは、図10(b)に示すように、傾斜面62bを押圧することで、スライド片62を後退移動させつつ、案内溝54を通過し、図10(c)に示すように、案内溝54の終端に達し、外枠側連結部材15及び主部側連結部材32の連結動作が完了する。
この場合、スライド片62が、コイルばね63の弾性回復力により初期位置へ復帰(前進移動)されるので、連結軸部15dの抜き取り(脱落)が防止される。即ち、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結が解除されることが防止される。
ここで、上述したように、案内溝54の延設方向(直線方向)は、内枠30(遊技機主部20)の枠面に垂直な方向とされる。よって、外枠10の正面に遊技機主部20が対面配置された状態では、主部側連結部材32を外枠側連結部材15に連結する方向を、外枠10の枠面に対して垂直な方向とすることができる。これにより、遊技機主部20を外枠10に対し正面に配置した後は、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部20を外枠10に組み付けることができる。よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
本実施の形態では、外枠10に対して遊技機主部20が閉じられた状態では、図10(c)に示すように、外枠側連結部材15によってスライド片62の突起部62aが上面側から覆い隠される。よって、スライド片62の突起部62の操作を困難として、スライド片62が遊技者などによって後退移動されることを抑制できる。その結果、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との間の連結が不正に解除されることを抑制できる。
一方で、図11に示すように、外枠10に対して遊技機主部20を開放した状態では、スライド片62の突起部62aは、外枠側連結部材15によって上面側から覆い隠されず、外部に露出された状態とすることができる。即ち、施錠装置KDを開錠して、遊技機主部20を開放できる店員等は、突起部62aを操作することができ、その結果、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との間の連結の解除を行うことができる。
ここで、図11に示す状態において、スライド片62の突起部62aを操作して、スライド片62を所定位置まで後退移動させると、かかるスライド片62をケース体61の保持突起61dによって保持することができる。即ち、スライド片62による規制を解除して、連結軸部15dを案内溝54に沿って抜き取り可能な状態を形成し、かつ、その状態を維持することができる。
よって、例えば、スライド片62が初期位置へ復帰することを防止するべく、突起部62aを片方の手で保持しつつ、遊技機主部20を外枠10から取り外すという煩雑な作業を行う必要がない。具体的には、スライド片62を保持突起61dにより保持させた後は、遊技機主部20を閉じれば、外枠側連結部材15と主部側連結部材との連結が解除可能な状態となっているので、外枠10に対して遊技機主部20を取り付け時とは反対となる方向へ引き抜くことで、遊技機主部20を外枠10から取り外すことができる。
なお、外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結時には、連結軸部15dがスライド片62の傾斜面62bを押圧することで、スライド片62を後退移動させるが、この後退移動によっては、上述したように、スライド片62は、保持突起61dにより保持される位置には達しない。よって、コイルばね63の弾性回復力により、スライド片62を確実に初期位置へ復帰(前進移動)させることができる。
図5及び図6に戻って説明する。図5に示すように、外枠側係合部材16は、外枠10の下枠体12上に配設され、その上面から突出部材76が出没する。外枠10に遊技機主部20が取り付けられると、外枠側係合部材16の上面に、遊技機主部20側の主部側被軸支部材35が配置され、その主部側被軸支部材35の受入穴36aに外枠側係合部材16の突出部材76が挿通されることで、両者が係合される(図22参照)。
外枠側係合部材16は、箱状に形成される複数(本実施の形態では5個)の係合装置70と、それら係合装置70の群の周囲を覆うように配設され外枠側係合部材16の外壁を形成する外壁形成部材80とを備える。各係合装置70は、外枠10(下枠体12)の左右方向に沿って等間隔に直線状に並設される。ここで、図12から図17を参照して、外枠側係合部材16について説明する。
図12(a)は、外枠側係合装置16及び主部側被軸支部材35の断面斜視図であり、図12(b)は、図12(a)の矢印XIIb方向視における外枠側係合装置16及び主部側被軸支部材35の断面図である。
なお、図12(a)及び図12(b)では、遊技機主部20の図示を省略し、主部側被軸支部材35を単独で図示する。この場合、図12(a)及び図12(b)は、外枠10の正面に対向配置された遊技機主部20を、外枠10へ向けて押し込み、組み付け作業を行う直前の状態に対応する。
また、図12a(a)及び図12(b)は、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面が図示される。この場合、理解を容易とするために、ケース体71Rの側面(合わせ面)にハッチングを付して図示する。このハッチングの付与は、図13(b)及び図20から図22において同様である。
図12(a)及び図12(b)に示すように、係合装置70は、箱状体を形成するケース体71R,71Lと、そのケース体71R,71Lにより形成される箱状体の内部空間に収納されると共に先端を外壁形成部材80の上面から出没可能とされる突出部材76と、その突出部材76を突出方向へ向けて付勢するコイルばね77と、突出部材76の没入方向への移動を規制する規制板78とを主に備える。
ここで、図13を参照して、ケース体71R,71Lについて説明する。図13(a)は、ケース体71R,71Lの背面図であり、図13(b)は、ケース体71Rの側面図である。なお、図13(a)では、ケース体71R,71Lの組み立て状態が図示される。また、図13(b)では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
図13(a)及び図13(b)に示すように、ケース体71R,71Lは、合わせ面側が開放する容器状に形成され、互いの合わせ面同士を当接させることで、内部空間を有する箱状体を形成する。なお、ケース体71R,71Lは、合わせ面を対称面とする対称形状に形成されるので、ここでは、ケース体71Rについて説明し、ケース体71Lについての説明は省略する。
ケース体71Rは、箱状体の前面を形成する前壁(図13(b)左側)と、その前壁に対向配置され箱状体の背面を形成する後壁(図13(b)右側)と、それら前壁および後壁を連結し箱状体の上面および底面を形成する上壁(図13(b)上側)及び底壁74と、箱状体の側面を形成する側壁(図13(b)紙面奥側)と、内部空間を上下に区画する第1区画壁73a及び第2区画壁73bと、内部空間を前後に区画する縦壁73cとを備え、これら各壁が樹脂材料から一体に形成される。なお、これら各壁の板厚は、それぞれ略同一の寸法に設定される。
前壁および後壁には、膨出部72がそれぞれ突設され、その膨出部72には、締結ボルトB1を挿通するための挿通孔72aが穿設される。よって、図13(a)に示すように、挿通孔72aに挿通した締結ボルトB1を、ナットN1を螺合することで、ケース体71R,71Lを強固に一体化することができる。
第1区画壁73a及び第2区画壁73bは、前壁、後壁および側壁を連結しつつ、上壁および底壁74の間に水平姿勢で配置される板状体であり、内部空間を上下に3つの空間に区画する。縦壁73cは、上壁、底壁74及び側壁を連結しつつ、前壁および後壁の間に縦姿勢で配置される板状体であり、内部空間を前後に2つの空間に区画する。
上壁、第1区画壁73a及び第2区画壁73bには、保持部h1,h2,h3がそれぞれ形成される。保持部h1,h2,h3は、突出部材76(図12参照)を軸方向へ移動可能に保持するために上壁等に凹設された部位であり、同軸上に配置される。これらケース体71Rの保持部h1,h2,h3は、突出部材76を保持する際の軸方向視において半円形状に形成され、これらと同様に半円形状に形成されるケース体71Rの保持部h1,h2,h3(図示せず)と向かい合わせに配置されることで、円形を形成する。
なお、保持部h1,h2により形成される円形の内径は、突出部材76の本体部76aにおける大径部の外径よりも若干大きくされ、かつ、張出部76b及び環状板76cの外径よりも小さくされる。また、保持部h3により形成される円形の内径は、突出部材76の本体部76aにおける小径部の外径よりも若干大きくされ、かつ、コイルばね77の外径よりも小さくされる(図14参照)。
前壁、縦壁73c及び後壁には、上壁と第1区画壁73aとの間に位置する部分に、受入部m1,m2,m3がそれぞれ形成される。受入部m1,m2,m3は、規制板78(図12参照)を前後(図13(b)左右方向)へ移動させる通路を形成すると共に前方へ押し込まれた規制板78を収容する空間を形成するために前壁等に凹設された部位である。これらケース体71Rの受入部m1,m2,m3は、ケース体71Rの受入部m1,m2,m3(図示せず)と向かい合わせに配置されることで、図13(a)に示すように、規制板78の外形に対応する横長の矩形形状を形成する。
底壁74は、後壁に連設される後側底壁74aと、前壁に連設される前側底壁74bと、それら両底壁74a,74bの間を連結する段差部とを備え、前側底壁74bが後側底壁74aよりも一段高くなるように形成される。よって、係合装置70を外枠10の下枠体12に設置した状態では、後側底壁74aが下枠体12に当接され、前側底壁74bと下枠体12との間には所定の隙間が形成される(図12参照)。
よって、係合装置70の群に外壁形成部材80を装着して、外枠側係合装置16を構成する場合には、係合装置70(ケース体71R,71L)の前側底壁74bと下枠体12との間の隙間に、外壁形成部材80の底面板82を挿入することができる(図12参照)。これにより、例えば、締結ねじによる締結固定を行わなくても、外壁形成部材80の上方への移動を規制することができる。
この場合、前側底壁74bと前壁との間を連結する部分は、前側底壁74bから前壁へ向けて上昇傾斜して形成される。よって、前側底壁74bと下枠体12との間の隙間を大きくすると共に、傾斜部分を案内面として利用できるので、外壁形成部材80の底面板82を隙間へ挿入する作業を効率的に行わせることができる。
なお、前側底壁74bと上壁とを連結する位置に、縦壁73cを設けることで、ケース体71R,71Lの剛性を確保することができるだけでなく、係合装置70の上面側(ケース体71R,71Lの上壁側)に載置された遊技機主部20の重量を、縦壁73cを利用して、前側底壁74bへ効率的に伝達することができる。即ち、前側底壁74bと外壁形成部材80の底面板82との間、或いは、外壁形成部材80の底面板82と下外枠12との間に多少の隙間があっても、これらを密着させ、遊技機主部20の重量を、前側底壁74b側においても、効果的に支えることができる。
側壁の外面には、座面部75が外方へ向けて張り出して形成される。座面部75は、その底面を後側底壁74bの底面と面一とする板状体に形成され、その板状体には、締結ねじB2を挿通するための挿通孔が穿設される。よって、座面部75の挿通孔に挿通した締結ねじB2を下枠体12に締結することで、ケース体71R,71Lが下枠体12に締結固定される。
次いで、図14を参照して、突出部材76及びコイルばね77について説明する。図14は、突出部材76及びコイルばね77の正面図である。なお、図14では、環状板76cを断面視して図示する。
突出部材14は、ケース体71R,71Lの内部空間に移動可能に収納される部材であり、大径部およびその大径部よりも小径の小径部を有し軸状に形成される軸本体76aと、その軸本体76aの大径部から径方向外方へ向けてフランジ状に張り出す張出部76bと、環状の円板として形成される環状板76cとを備える。
本体部76aは、その先端に半球形状の先端部76a1を備える。張出部76bは、その下面(図14下側面)と側面との接続部分が円弧状に湾曲して形成される。これにより、規制板78の操作時には、その規制板78の傾斜上面78b及び後端上面78cに沿って張出部76bを滑らかに移動させ、突出部材76の出没動作を確実に行うことができる(図20から図22参照)。
環状板76cの中央には、円形の穴が開口される。その穴の内径は、本体部76aの小径部の外径よりも大径で、かつ、本体部76aの大径部の外径よりも小径とされる。よって、環状板76cの中央の穴に、本体部76aの小径部が挿通されると、環状板76cは、本体部76aの大径部と小径部との間の段差により係止される。
コイルばね77は、その内径が本体部76aの小径部よりも大径で、かつ、その外径が環状板76cの外径よりも小径とされる。よって、コイルばね77に本体部76aの小径部が挿通されると、そのコイルばね77の端面が環状板76cの板面に当接される。
次いで、図15を参照して、規制板78について説明する。図15(a)は、規制板78の上面図であり、図15(b)は、図15(a)のXVb−XVb線における規制板78の断面図である。
図15(a)及び図15(b)に示すように、規制板78は、樹脂材料から上面視矩形の板状に形成される。この規制板78には、水平な底面(図15(b)下側面)に対し、その底面と平行に形成される先端上面78b及び後端上面78cと、先端上面78aから後端上面78cへ向けて上昇傾斜する傾斜上面78bとが形成される。
これら各上面78a,78b,78cは、図15(a)に示すように、矩形状の領域として形成される。また、規制板78の板厚(図15(b)上下方向寸法)は、先端上面78aが形成される部分において最小とされ、後端上面78cが形成される部分において最大とされる。また、傾斜上面78bが形成される部分の板厚は、その傾斜に沿って徐々に変化される。
なお、規制板78の先端上面78aが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m3の高さと同等か若干小さくされ、規制板78の傾斜上面78bが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m2の高さと同等か若干小さくされ、規制板78の後端上面78cが形成される部分の板厚は、ケース体71Rの受入部m1の高さと同等か若干小さくされる(図13(b)参照)。よって、規制板78が前方へ最も押し込まれた状態では、規制板78の各部が受入部m1,m2,m3内にそれぞれ収容される(図22参照)。
傾斜上面78bは、後端上面78cに対し、図15(b)に示すように、直接接続されるのに対し、先端上面78aに対しては、底面に垂直な段差面を介して、接続される。ここで、コイルばね77の付勢により、突出部材76が初期位置(規制板78による規制前の状態、図21参照)に配置された状態では、ケース体71Rの第1区画壁73aと突出部材76の張出部76bとの間の間隔は、規制板78における傾斜上面78bが形成される部分の板厚よりも大きくされる。よって、傾斜上面78bが先端上面78aに直接接続される位置まで延設されていなくても、規制板78を押し込み、その傾斜上面78bを突出部材76の張出部76bの下面に侵入させる動作(図21から図22の状態へ遷移させる際の動作)を円滑に行うことができる。
従って、本実施の形態における規制板78によれば、傾斜上面78bが先端上面78aに直接接続される位置まで延設される場合と比較して、その長さ寸法(図15(b)左右方向寸法)の短縮を図ることができ、その結果、部品コストの削減を図ることができる。また、このように、規制板78の長さ寸法の短縮を図りつつ、傾斜上面78bの傾斜角度は緩やかとできるので、傾斜上面78bで突出部材76を上方へ押し上げつつ、規制板78を前方へ押し込む動作を円滑に行うことができる。
規制板78は、その板厚方向に貫通される上面視矩形形状の貫通孔78dを備える。貫通孔78dには、突出部材76の本体部76aにおける大径部が挿通される(図12参照)。よって、貫通孔78dの幅寸法(図15(a)上下寸法)は、突出部材76の本体部76aにおける大径部の直径よりも若干大きくされる。
また、貫通孔78dは、その幅寸法(図15(a)上下寸法)が、突出部材76の張出部76bの外径よりも小さくされると共に、先端上面78aから後端上面78cにわたって形成さされる。これにより、突出部材76の張出部76bに少なくとも傾斜上面78b及び後端上面78cを当接させることが可能とされる(図22参照)。また、突出部材76の張出部76bを傾斜上面78bから離間させ、先端上面78aに対向させることが可能とされる(図20参照)。
ここで、規制板78は、貫通孔78dにより形成される空間が閉じた空間として形成されるので、係合装置70の組み立て状態においては(図12参照)、かかる貫通孔78dに突出部材76が挿通されることで、規制板78が抜き取り不可能とされる。よって、例えば、パチンコ機1の搬送中に規制板78が脱落することや、島設備への設置後に作業者が不用意に抜き取って紛失することを抑制できる。
図12に戻って、係合装置70の組み立て方法について説明する。まず、突出部材76の本体部76aを、規制部材78の貫通孔78dに挿通した後、本体部76aの小径部に環状板76c及びコイルばね77を挿通する。即ち、本体部76aの張出部76bと環状板76cとの間に規制板78を挟んだ状態を形成する。以下、この状態の突出部材76及び規制板78を「第1組立部品」と称す。
次いで、ケース体71Rへ第1組立部品を合わせ面側から装着する。即ち、図12に示すように、ケース体71Rの保持部h1〜h3及び受入部m1〜m3に、第1組立部品を嵌め込む。この場合、ケース体71Rの上壁と第1区画壁73aとの間に、突出部材76の張出部76bを配置すると共に、ケース体71Rの第1区画壁73aと第2区画壁73bとの間に、環状板76c及びコイルばね77を配置する。なお、規制板78は、ケース体71Rの受入部m1〜m3の内、少なくとも受入部m1に嵌め込まれていれば良い。即ち、規制板78は、受入部m2及びm3に達していなくても良く、貫通孔78dに突出部材76の本体部76aにおける大径部が挿通されていれば良い。
ケース体71Rに第1組立部品を装着した後は、そのケース体71Rに対し、ケース体71Lを、向かい合わせで(即ち、合わせ面同士を)結合し、膨出部72の挿通孔72aに挿通した締結ねじB1にナットN1を螺合する。これにより、突出部材76及び規制板78が収容された状態で、ケース体71R,71Lが一体化され、係合装置70の組み立てが完了する。
外壁形成部材80は、係合装置70の群に前面側から装着され、係合装置70の群の周囲に外壁を形成するための部材であり、一面側が開放された箱状に形成される。ここで、図16及び図17を参照して、外壁形成部材80について説明する。
図16(a)は、外壁形成部材80の上面図であり、図16(b)は、図16(a)の矢印XVIb方向視における外壁形成部材80の正面図である。また、図17(a)は、図16(b)のXVIIa−XVIIa線における外壁形成部材80の断面図であり、図17(b)は、図16(b)の矢印XVIIb方向視における外壁形成部材80の側面図である。
図16及び図17に示すように、外壁形成部材80は、上面板81と、その上面板81に対し所定間隔を隔てつつ対向配置される底面板82と、それら上面板81及び底面板82を連結する連結正面板83と、連結正面板83の長手方向両端に形成され対向配置される一対の側面板84とを備える。
即ち、外壁形成部材80は、連結正面板83が正面視矩形形状に形成され、その矩形形状(連結正面板83)の上辺および下辺から上面板81及び底面板82が、左右の両辺から一対の側面板84が、それぞれ同方向(図17(a)右方向)へ向けて延設される。これにより、外壁形成部材80は、一面側(連結正面板83と反対側、図17(a)右側)が開放する箱状に形成される。なお、上面板81と側面板84との間、及び、底面板82と側面板84との間には、所定の隙間が形成される。
上面板81には、複数(本実施の形態では4個、図5参照)の折り返し片81aが形成される。折り返し片81aは、上面板81の延設先端側(連結正面板83と反対側)の縁部から突設される上面視矩形状の小片を、上面板81の上面側(図17(a)上側)へ折り返して形成される。折り返し片81aと上面板81との間の対向面間隔は、主部側被軸支部材35の挿入爪36cの板厚と同等か若干大きな寸法に設定される。
なお、折り返し片81aの折り返し先端は、図17(a)に示すように、上面板81に対向する側(図17(a)下側)の面が折り返し先端へ向けて上昇傾斜して形成される。よって、折り返し片81aと上面板81との間の対向面間隔が、折り返し片81aの折り返し先端側(図17(a)左側)ほど広くされるので、主部側被軸支部材35の挿入36c1を対向面間へ挿入する際には、その挿入動作を円滑に行わせることができる(図23及び図24参照)。
上面板81には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、図5参照)に出没穴81bが穿設される。出没穴81bは、係合装置70の突出部材76が出没可能に挿通される円形の穴であり、複数の係合装置70に対応する位置にそれぞれ設けられる。また、出没穴81bの内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされる(図12参照)。
なお、外壁形成部材80は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材の所定部位(連結正面板83に対して上面板81、底面板82および側面板84が連結される部位、並びに、折り返し片81a)を折り曲げて、形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に出没穴81bも穿設される。
図12に戻って説明する。外壁形成部材80は、その開放面側(連結正面板83と反対側)を、外枠10の下枠体12に締結固定された係合装置70の群の正面側(遊技機主部20側、図12左側)に対向配置した状態から、そのまま係合装置70へ向けて真直ぐに(水平に)押し込むことで、係合装置70の群に装着される。これにより、係合装置70の群の周囲が外壁形成部材80により取り囲まれる。
即ち、係合装置70の群の上面側には外壁形成部材80の上面壁81が、係合装置70の群の正面側には外壁形成装置80の連結正面板83が、係合装置70の群の左右両側には外壁形成装置80の一対の側面板84が、それぞれ対向配置される。その結果、係合装置70が外壁形成部材80の内部空間に収納された状態となり、各係合装置70への外部からのアクセスを困難とできる。
なお、外壁形成部材80の一対の側面板84は、その延設先端(連結正面板83と反対側の縁部)が、側面視において(図12(b)参照)、外枠10の左枠体13及び右枠体14と重なる位置まで延設される。よって、外壁形成部材80の左右の側面板84と外枠10の左枠体13及び右枠体14との間からの係合装置70へのアクセスをより困難とできる。
また、各係合装置70の底壁74(前側外壁74b)と外枠10の下枠体12との対向面間には、外壁形成部材80の底面板82が挿入され、隙間が閉封される。また、その外壁形成部材80の底面板82は、外枠10の下枠体12に沿って左右方向に連続する。即ち、隣接する係合装置70同士の間においても、外壁形成部材80の底面板82が外枠10の下枠体12の上面に当接される。これにより、外枠10の下枠体12と外枠形成部材80の底面壁82との間からの各係合装置70へのアクセスを困難とできる。
一方で、外壁形成部材80は一面側(連結正面壁83と反対側、図12(b)右側)が開放された形状に形成されるので、係合装置70の群の背面側を露出させることができる。よって、外枠10に対し遊技機主部20を開放した状態においては(図3及び図4参照)、係合装置70の背面側に突出する規制板78へのアクセスを容易とできる。よって、作業者が規制板78の押し込み操作または引き抜き操作をする際の作業性の向上を図ることができる。
ここで、外壁形成部材80が係合装置70の群に装着されると、係合装置70の突出部材76の先端が、外壁形成部材80の上面板81の出没穴81bに挿通され、その外壁形成部材80の上面板81から突出した状態となる。よって、外壁形成部材80の引き抜き方向(装着時の押し込み方向と反対方向、図12(b)左方向)への移動を、突出部材76と上面板81の出没穴81bとの係合により、規制することができる。また、外壁形成部材80の上方向(図12(b)上方向)への移動は、外枠10の下枠体12と係合装置70の底壁74(前側底壁74b)との間に外壁形成部材80の底面壁82が挟持されていることで、規制することができる。
このように、外壁形成部材80は、係合装置70へ対して一方向へ押し込むだけで、係合装置70へ簡易に装着できるので、その分、組み立て工数を低減できる。また、締結ねじ等を用いて両者を固定する必要がなく、遊技機主部20(主部側被軸支部材35)との連結のための機能を利用(兼用)して、外壁形成部材80を係合装置70に固定するので、その分、部品点数の低減を図ることができる。一方で、このように、簡易な装着を可能としつつ、両者70,80を強固に連結できるので、外壁形成部材80が係合装置70から不正に取り外されることを抑制できる。
外枠側係合部材16は、図12に示すように、係合装置70に外壁形成部材80が装着されることで、その上面側(図12(a)及び図12(b)上側)に、遊技機主部20の主部側被軸支部材35と係合するための構造(外壁形成部材80の上面壁81から出没する突出部材76、上面壁81の折り返し片81aなど)が形成される。ここで、図18及び図19を参照して、主部側被軸支部材35について説明する。
図18(a)は、主部側被軸支部材35の上面図であり、図18(b)は、図18(a)の矢印XVIIIb方向視における主部側被軸支部材35の正面図である。また、図19は、図18(b)のXIX−XIX線における主部側被軸支部材35の断面図である。なお、図18(a)では、挿通爪36cの近傍を部分的に断面視して図示する。
図18及び図19に示すように、主部側被軸支部材35は、長尺板状の本体板36と、その本体板36の長手方向(図18(a)左右方向)に沿って本体板36の縁部から立設されると共にその立設先端部分を本体板36側へ平行に折り返して断面逆L字状に形成される立設板37とを備える。
主部側被軸支部材35は、立設板37が本体板36の上面側(図19上側)へ向けて立設される(即ち、主部側被軸支部材35の一方の縁部が、本体板36の上面側へ向けて折り返されて形成される)ので、主部側被軸支部材35(本体板36)の底面を平坦面形状とすることができる。よって、その接地面積を確保できるので、主部側被軸支部材35を開放した状態(く字状に配置)して、遊技機主部20(内枠30)を自立させる際には(図6参照)、その自立を安定化させることができる。
また、主部側被軸支部材35が板状体から長尺形状に形成される場合であっても、かかる主部側被軸支部材35に立設板37を設けることで、その分、曲げ剛性を高めることができる。よって、主部側被軸支部材35を遊技機主部20(内枠30)に対して開いた状態として、その主部側被軸支部材35を利用することで、遊技機主部20を自立させる場合に、遊技機主部20を強固に支持することができる。よって、この点からも、遊技機主部20の自立を安定化させることができる。
一方で、主部側被軸支部材35の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材35に他の主部側被軸支部材35を重ねて、複数の遊技機主部20を自立させる(即ち、図6に示す状態で遊技機主部20(内枠30)を複数自立させる)際に、1の主部側被軸支部材35の折り返された縁部に他の主部側被軸支部材35が乗り上げることで、乗り上げた方の遊技機主部20が傾斜して、その自立が不安定となる。
これに対し、本実施の形態では、主部側被軸支部材35は、遊技機主部20(内枠30)を自立させた状態において、遊技機主部20側に位置する側の縁部が平板形状に形成される。即ち、平板形状の本体板36には、遊技機主部20と反対側となる縁部のみ立設板37が形成される(図6参照)。よって、折り返されて形成される縁部(立設板37)を避け、反対側の縁部の上(即ち、本体板36の上)に他の主部側被軸支部材35を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部20の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
ここで、立設板37は、主部側被軸支部材35の長手方向の全域にわたって(即ち、本体板36の長手方向一端側から他端側までの範囲にわたって)形成される。よって、主部側被軸支部材35の剛性を長手方向全体にわたって均一に向上させることができる。即ち、立設板37と反対側の縁部を折り曲げて、主部側被軸支部材35の剛性を高める構造を採用した場合、支持軸34の近傍では、支持金具33が上面側に移動可能に載置されることに起因して、縁部を折り曲げることができない。そのため、支持軸34近傍のみに、剛性の弱い箇所が部分的に形成されてしまう。
本体板36には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、図5参照)に受入穴36aが穿設される。受入穴36aは、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76を受け入れるための円形の穴であり、複数の係合装置70に対応する位置にそれぞれ設けられる。受入穴36aの内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされる(図12参照)。
なお、受入穴36aは、外枠側係合部材16の長手方向(図18(a)左右方向)を長径方向とする長穴形状に形成されていても良い。この場合には、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける際に、受入穴36aの長径方向の長さを利用して、突出部材76の先端を受入穴36aに受け入れ易くすることができる。よって、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の配置ずれや部材の寸法公差が存在する場合でも、外枠10に対する遊技機主部20の組み付け作業の効率化を図ることができる。一方で、受入穴36は、その短径方向(図18(a)上下方向)を、外枠10から遊技機主部20を抜き取る方向に向けるため、その方向においては、突出部材76を受入穴36aにがたつきを少なくした状態で受け入れることができる。
本体板36及び立設板37には、複数箇所(本実施の形態では4箇所、図5参照)に開口部36bが開口形成される。開口部36bは、外枠側係合装置16の外壁形成部材80における折り返し片81aを受け入れるための開口であり、図18(b)に示すように、立設板37に正面視矩形形状に形成される開口部分の幅寸法(図18(b)左右方向寸法)が、外枠形成部材80の折り返し片81aの幅寸法(図16(a)左右方向寸法)よりも若干大きく形成される。
開口部36bは、本体板36に開口される部分が、立設板37に開口される部分に連通されつつ、図18(a)に示すように、上面視U字形状を左右に配置した形状に形成される。これにより、本体板36には、開口部36bへ向けて突設される挿入爪36cが形成される。ここで、挿入爪36cは、複数(本実施の形態では4個)の開口部36bのそれぞれに形成される。
なお、挿入爪36cの突設先端は、図19に示すように、上側(図19上側)の面が突設先端へ向けて下降傾斜して形成される。よって、外壁形成部材80の折り返し片81aと本体板36との間の対向面間へ挿入爪36cを挿入する際には、その挿入動作を円滑に行わせることができる(図23及び図24参照)。
本体板36には、その長手方向一端側(図18(a)左側)に、固定板36dが形成される。固定板36cは、立設板37と同方向に立設され断面逆J字状に形成され、ねじりコイルばねCSの腕を固定する。即ち、主部側被軸支部材35には、内枠30の樹脂ベース31の下端部に配設される支持金具33が、その支持金具33の挿通孔に支持軸34を挿通させた状態で載置される(図4参照)。
この場合、ねじりコイルばねCSは、コイル部を支持軸34に挿通させ、そのコイル部から伸びる一方の腕を主部側被軸支部材35の固定板36dに固定すると共に、他方の腕を支持金具33の固定部に固定した状態で、支持金具33と主部側被軸支部材35との間に介在される。その結果、主部側被軸支部材35は、支持軸34を回動中心として、支持金具33(即ち、内枠30)に対して、ねじりコイルばねCSのねじりトルクによって、開放される方向へ付勢される(図6参照)。
このように、主部側被軸支部材35は、ねじりコイルばねCSにより内枠30(遊技機主部20)に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、上述したように、主部側被軸支部材35を内枠30に対して開いた状態(く字状配置)として、内枠30を自立させる際には(図6参照)、その主部側被軸支部材35を開いた状態に維持して、内枠30の自立を安定化させることができる。即ち、内枠30の自立時に、主部側被軸支部材35が不用意に閉じられて、内枠30の自立が不安定化することを抑制できる。
また、このように、主部側被軸支部材35が、ねじりコイルばねCSのねじりトルクにより、内枠30(遊技機主部20)に対して開いた状態となる方向へ付勢される構造であれば、外枠10に対して遊技機主部20が開閉可能に配設された状態では(図3及び図4参照)、ねじりコイルばねCSの付勢力(ねじりトルク)を、遊技機主部20を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部20の重量が例えば重い場合であっても、その遊技機主部20を解放させるための作業者の操作を容易化することができる。
なお、主部側被軸支部材35は、プレス加工により、一枚の金属材料からなる板状体を所定の外形形状に打ち抜くと共にその打ち抜き材の所定部位(立設板37及び固定板36d)を折り曲げて、形成される。板状体の打ち抜きの際には、外形形状の形成と同時に受入穴36a及び開口部36bも穿設される。
図12に戻って説明する。外枠10に配設される外枠側係合部材16と内枠30(遊技機主部20)に配設された主部側被軸支部材35との連結(係合)は、まず、外枠10の正面に内枠30(遊技機主部20)を対面配置する(図2参照)。これにより、図12に示すように、外枠側係合部材16に主部側被軸支部材35が立設板37側を向けた状態で配設されるので、外枠10へ向けて内枠30を真直ぐに押し込むことで、上述した外枠側連結部材15と主部側連結部材32との連結を行いつつ(図10参照)、主部側被軸支部材35と外枠側係合部材16との連結を行うことができる。
この場合、外枠側係合部材16の上面(外壁形成部材80の上面板81)には、主部側被軸支部材35(主部側被軸支部材35を介して遊技機主部20)を仮置きするための領域が形成される。即ち、かかる領域に主部側被軸支部材35が載置された状態では、外枠側連結部材15と主部側連結部材32とが連結されておらず(図10(a)参照)、かつ、外枠側係合部材16の突出部材76が主部側被軸支部材35の受入穴36aに受け入れられていない状態とできる。
よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際には、まず、遊技機主部20の主部側被軸支部35の先端側(立設板37側)を、外枠側係合部材16の上面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、遊技機主部20を押し込み、主部側被軸支部35を外枠側係合部材16の上面に沿って移動(滑動)させることで、外枠側連結部材15と主部側連結部材32とを連結させると共に(図10(c)参照)、外枠側係合部材16の突出部材76を主部側被軸支部材35の受入穴36aへ挿通(受け入れ)させることができる(図20から図24参照)。
即ち、作業者は、両連結部材15,16の連結と、受入穴36aへの突出部材76の受け入れとを行う際に、それらの作業を、遊技機主部20の重量を支持しつつ行う必要がなく、遊技機主部20を外枠側係合部材16上に仮置きした後は、水平方向へ押し込むだけで良い。よって、外枠10に対して遊技機主部20を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
この場合、突出部材76は、図12に示す初期位置(コイルばね77のみにより付勢され、張出部76bの下面に規制板78の上面が当接していない状態)において、半球状の先端部76b1のみが、外枠側係合部材16の上面(外壁形成部材80の上面板81)からから突出されるので、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16の上面をスライド移動(滑動)され、主部側被軸支部材35の角部(本体板36と立設壁37の接続部)が突出部材76に当接する際には、引っ掛かりを抑制して、突出部材76を対向面下により確実に没入させることができる。
ここで、図20から図24を参照して、外枠10に配設される外枠側係合部材16と内枠30に配設される主部側被軸支部35との間の連結動作について説明する。
図20(a)、図21(a)、図22(a)、図23(a)及び図24(a)は、連結動作時における外枠側係合部材16及び主部側被軸支部材35の斜視図であり、図20(a)及び図23(a)は連結動作の開始時を、図21(a)は主部側被軸支部材35の受入穴36aに突出部材76が挿通された状態を、図22(a)及び図24(a)は規制板78が押し込まれた連結動作の終了時を、それぞれ示している。
なお、図20(b)、図21(b)、図22(b)、図23(b)及び図24(b)は、図20(a)の矢印XXb、図21(a)の矢印XXIb、図22(a)のXXIIb、図23(a)のXXIIIb及び図24(a)の矢印XXIVb方向視における外枠側係合部材16及び主部側被軸支部材35の断面図である。
また、図20から図24では、図面を簡素化するために、主要な構成のみに符号を付している。また、図20から図22では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
図20に示すように、連結動作が開始され、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の上面に沿って移動されると、その主部側被軸支部材35の移動に伴って、突出部材76が下方へ押し下げられ、かかる突出部材76が主部側被軸支部材35の下面側に没入される。
この場合、図23に示すように、外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の折り返し片81aの折り返し先端が、主部側被軸支部材35の開口部36b内へ挿入される。これにより、折り返し片81aが開口部36bにより規制され、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の左右方向(図21(b)紙面垂直方向)への位置決めを行うことができる。また、主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16に対して更に押し込まれる(前進移動される)場合には、開口部36bが折り返し片81aに沿って案内されることで、主部側被軸支部材35を適正な位置(即ち、受入穴36aに突出部材76を受け入れ可能な位置)へ確実に移動させることができる。
図21に示すように、図20に示す状態から主部側被軸支部材35が外枠側係合部材16に対して更に押し込まれる(前進移動される)と、主部側被軸支部材35の受入穴36aに、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76が受け入れられる(先端部が挿入される)。
なお、図21に示すように、受入穴36aに突出部材76の先端部が挿入された状態では、主部側被軸支部材35の挿入爪36cの先端が、外枠側係合部材16(外壁形成部材80)の折り返し片81aの根元部分に当接される。これにより、主部側被軸支部材35の押し込み動作(前進移動)を、適正な位置(受入穴36aに突出部材76を受け入れた位置)で、確実に停止させることができる。
また、挿入爪36cの先端が折り返し片81aの根元部分に当接されることで、外枠側係合部材16に対する主部側被軸支部材35の押し込み動作(前進移動)が、仮に、作業者の不注意などで非常に強い力で行われたとしても、その力が突出部材76のみに作用することを回避できる。即ち、主部側被軸支部材35から作用する力を、折り返し片81aと突出部材76の両者に分担させることができるので、その分、突出部材76の破損を抑制できる。
図21に示すように、主部側被軸支部材35の受入穴36aに、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76の先端部分が受け入れられることで、主部側被軸支部材35と外枠側係合部材16とが連結状態とされる。しかし、この状態では、主部側被軸支部材35が抜き取り方向(図21(b)左方向)へ引っ張られる(後退移動される)と、受入穴36aの内周面から突出部材76の先端部76a1に作用する力により、突出部材76が下方へ移動して、受入穴36aよりも下方へ没入されることで、主部側被軸支部材35が抜き取り可能となるおそれがある。
そこで、図21に示す状態となった後は、外枠側係合部材16の背面側から、規制板78を突出部材76へ向けて(即ち、図21(b)左方向へ向けて)押し込む操作が行われる。規制板78が突出部材76へ向けて押し込まれると、その規制板78の傾斜上面78bが突出部材76の張出部76bの下面に侵入され、規制板78の押し込み動作に伴って、傾斜上面78bが張出部76bを介して突出部材76を上昇させる。
図22及び図23に示すように、規制板78が突出部材76へ向けてさらに押し込まれると、突出部材76の張出部76bの下面に、規制板78の後端上面78cが侵入される。規制板78は、後端上面78cが底面と平行に形成されるため、突出部材76の張出部76bとケース体71R,71Lの第1区画壁73aとの間に規制板78が介在されることで、突出部材76の下方への移動を規制することができる。
即ち、図22及び図23に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態では、仮に、主部側被軸支部材35の受入穴36aから突出される突出部材76の先端部分を、何らかの方法により、下方へ直接押し下げる不正行為が行われたとしても、突出部材76が没入されることを回避できる。
また、図22及び図23に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態では、突出部材76の半球状の先端部76a1は、主部側被軸支部材35の上面(図22(b)上側面)よりも上方に突出される。即ち、受入穴36aの内周面に対面される部位は、突出部材76の本体部76aにおける円柱状の部分となる。よって、仮に、主部側被軸支部材35が抜き取り方向(図21(b)左方向)へ強い力で引っ張られ、受入穴36aの内周面が突出部材76に当接したとしても、その当接によって突出部材76を下方へ移動させる力を作用させることはできない。
次いで、図25を参照して、主部側被軸支部材35を内枠30に閉じた状態で保持するための保持構造について説明する。図25は、内枠30の回動先端側における背面斜視図である。なお、図25では、施錠装置KDによる係止が解除された状態における主部側被軸支部材35が二点鎖線を用いて模式的に図示される。
図25に示すように、施錠装置KDの係合爪KDbは、主部側被軸支部材35の立設板37に係合可能な第2係合爪KDb1を備える。第2係合爪KDb1は、係合爪KDbをなす板状体に一体に形成され、その板状体の縁部から下方(図25下方向)へ向けて突設される。この第2係合爪KDb1が、主部側被軸支部材35の立設板37の外面側(本体板36と反対側)に係合されることで、主部側被軸支部材35の開放方向(即ち、図25に2点鎖線で示す状態)への移動が規制され、かかる主部側被軸支部材35が図25に実線で示す閉じた状態に保持される。
一方、シリンダ錠KDaのキー操作により、係合爪KDbが外枠10の爪受け部材17との係合を解除する方向へ変位されると、その係合爪KDbの変位に伴って、第2係合爪KDb1が上方(図25上方向)へ向けて変位される。これにより、第2係合爪KDb1が、主部側被軸支部材35の立設板37の外面側(本体板36と反対側)から上方へ後退され、主部側被軸支部材35の図25に実線で示す閉じた状態からの移動が許容される。その結果、主部側被軸支部材35が開放方向(即ち、図25に2点鎖線で示す状態)へ移動される。
このように、第2係合爪KDb1により、主部側被軸支部材35を内枠30(遊技機主部20)の底面側に保持することができるので、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、主部側被軸支部材35は、ねじりコイルばねCSにより、遊技機主部20に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを第2係合爪KDb1により遊技機主部20の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者が、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材35を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部20を外枠10に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部20を外枠10に組み付ける作業のみに集中することができる。
ここで、主部側被軸支部材35を保持する第2係合爪KDb1は、係合爪KDbに一体に形成される。よって、施錠装置KDの操作(シリンダ錠KDaのキー操作)により、係合爪KDbと外枠10の爪受け部材17との間の係合を解除する際には、その解除動作に連動して、第2係合爪KDb1による主部側被軸支部材35の保持(係合)も解除することができる。
よって、遊技機主部20を外枠10に組み付ける際には、主部側被軸支部材35を第2係合爪KDb1により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置KDの操作(シリンダ錠KDaのキー操作)を行うのみで、外枠10に対して遊技機主部20を開放させることができる。即ち、シリンダ錠KDaに対する一のキー操作のみで、遊技機主部20の外枠10に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材35の第2係合爪KDb1による保持の解除とを同時に行うことができる。
なお、主部側被軸支部材35には、図25に示すように、立設板37の一部を切り欠いて形成される立設切り欠き部37aが形成され、この立設切り欠き部37aの形成部に残された縦壁部分(本体板36から立設される部分)の外面側に第2係合爪KDb1が係合する。
ここで、立設切り欠き部37aを設けず、立設板37の外面側に第2係合爪KDb1を係合させる構成では、立設板37のR状に湾曲した部分(本体板36から立設される縦壁部分とその縦壁部分の立設先端から折り返される部分との間の接続部分)に第2係合爪KDb1を係合させる必要が生じ、その係合が不安定となる。これに対し、上述のように、立設切り欠き部37aの形成部に残された縦壁部分(本体板36から立設される部分)の外面側に第2係合爪KDb1を係合させる構成とすることで、平坦面同士の係合として、その係合を安定化(確実化)することができる。
次いで、図26及び図27を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、主部側被軸支部材35の立設板37と反対側となる本体板36の縁部が平坦面状に形成される場合を説明したが、第2実施の形態における主部側被軸支部材35は、立設板37と反対側となる本体板36の縁部に第2立設板237aが立設される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図26(a)は、第2実施の形態における主部側被軸支部材235の上面図であり、図26(b)は、図26(a)の矢印XXVIb方向視における主部側被軸支部材235の正面図である。また、図27は、図26(b)のXXVII−XXVII線における主部側被軸支部材235の断面図である。
図26及び図27に示すように、第2実施の形態における主部側被軸支部材235は、本体板36の長手方向(図26(a)左右方向)に沿ってその本体板36の縁部(立設板37が形成される縁部と反対側の縁部、図26(a)下側)から立設される第2立設板237aを備える。
第2立設板237aは、立設板37と同じ方向に立設される。即ち、主部側被軸支部材235が、外枠側係合部材16に連結(係合)された状態では(図22参照)、第2立設板237aが本体板36から立設される方向と、突出部材76の先端部分が本体板36の上面に突出される方向とを一致させることができる。よって、外枠10に遊技機主部20が組み付けられた状態において(図1参照)、その遊技機主部20の前面側から突出部材76の先端部分にアクセスする不正行為を、第2立設板237aにより困難とすることができる。
なお、内枠30の樹脂ベース31の底面に段差を設け、内枠30に主部側被軸支部材235を閉じた状態では、樹脂ベース31の底面の段差面(高い底面と低い底面との間を接続する面)に、第2立設板237aの外面(図27左側面)が対向配置されるように形成しても良い。これにより、遊技機主部20の前面側から突出部材76の先端部分にアクセスする不正行為をより困難とすることができる。
次いで、図28及び図29を参照して、第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、外枠側係合部材16に主部側被軸支部材35が連結された場合に、突出部材76の先端部分が露出される場合を説明したが(図22参照)、第3実施の形態における主部側被軸支部材335は、外枠側係合部材16に連結された場合に、突出部材76の先端部分を被覆可能に形成される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図28は、第3実施の形態における主部側被軸支部材335の斜視図であり、図29は、外枠側係合部材16及び主部側被軸支部材335の斜視図である。なお、図28では、主部側被軸支部材335の一部が部分的に断面視される。図29は、規制板78が押し込まれて連結動作を終了した状態が図示される。また、図29では、ケース体71Rの側面であって、ケース体71Lとの合わせ面となる側面がハッチングを付して図示される。
図28に示すように、第3実施の形態における主部側被軸支部材335には、複数個所(本実施の形態では5ヶ所、第1実施の形態における受入穴36aと同じ箇所)に受入凹部336aが凹設される。受入凹部336aは、外枠側係合部材16(係合装置70)の突出部材76の先端部分を受け入れるために底面側(図28下側)に開口を有する凹部である。即ち、受入凹部336aは、本体部36の底面側からパンチを押し込む絞り加工により形成される容器状の凹部である。
なお、受入凹部336aの開口の内径は、突出部材76の本体部76a(大径部)における外径よりも若干大きくされ、受入凹部336aの凹設深さは、規制板78の後端上面78cにより突出部材76の張出部76bが支持された状態において、その突出部材76の先端部分を受け入れ可能な深さ(即ち、突出部材76の先端部76a1と受入凹部336aの内周面336a1との間に若干の隙間が形成される深さ)に設定される。
図29に示すように、突出部材76の張出部76bが規制板78の後端上面78cにより支持された状態(即ち、主部側被軸支部材335と外枠側係合部材16とが連結(係合)された状態)では、突出部材76の先端部分を、受入凹部336aにより被覆する(覆い隠す)ことができる。よって、突出部材76が遊技者などによって操作(没入方向へ移動)され、外枠側係合部材16と主部側被軸支部材335との間の連結が不正に解除されることを抑制できる。
次いで、図30から図36を参照して、第4実施の形態について説明する。第1実施の形態では、外枠10に対し遊技機主部20を回動可能に軸支する2本の軸の内、上方側に位置する軸(連結軸部15d)が外枠10側に配設される場合を説明したが、第4実施の形態における2本の軸の内の上方側の軸(第2支持軸434)は、遊技機主部420側に配設される。なお、上述した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図30は、第4実施の形態におけるパチンコ機401を外枠410と遊技機主部420とに分解した状態を示すパチンコ機401の分解斜視図である。図31は、内枠430及び外枠410の斜視図であり、内枠430に対してその内枠430の構成要素A4が開かれた状態が図示される。図32は、外枠410と内枠430の構成要素A4との斜視図である。図33(a)は、内枠430の構成要素A4が連結された状態における外枠410の斜視図であり、図33(b)は、内枠430の構成要素A4が取り外された状態における外枠410の斜視図である。
第4実施の形態では、遊技機主部420を新たな機種として設計する場合、主部側被軸支部材35を遊技機主部420に回動可能に軸支する支持軸34だけでなく、主部側第2被軸支部材435を遊技機主部420に回動可能に軸支する第2支持軸434についても、外枠410(即ち、古い機種としての外枠410)との関係を考慮する必要がなく、その設計の自由度を高めることができる。即ち、本実施の形態では、主部側被軸支部材35に加え、主部側第2被軸支部材435も、外枠410側の外枠側第2係合部材16に対して連結(係合)可能な構造とされていれば足り、第2支持軸434を、支持軸34と同様に、外枠410(外枠側第2係合部材416)との関係で設計する必要がなく、設計の自由度を確保できる。よって、支持軸434近傍においても、例えば、前面扉40の意匠性の向上などを図ることができる。
図30から図33に示すように、外枠410は、第1実施の形態と同様に、4枚の板材(上下に位置する上枠体411及び下枠体12並びにそれらを連結する左右の左枠体413及び右枠体14)を四辺に連結することで、正面視矩形枠状に形成される。
上枠体411は、左枠体413が連結される側の端部に、係合片436を受け入れるための外枠側通路411cが形成される点で、第1実施の形態における上枠体11と異なるが、他の構成は同一である。また、左枠体413は、縦材SMが並設される分、第1実施の形態における左枠体13よりも幅寸法(枠面に垂直な方向の寸法)が小さくされる点で異なるが、他の構成は左枠体13と同一である。
外枠410は、上枠体411と左枠体413との連結部分に配設される外枠側第2係合部材416と、下枠体12の上面に配設される外枠側係合部材16とを備える。外枠側第2係合部材416は、金属材料からなる板状体を所定形状に折り曲げて形成される部材であり、上枠体411の上面側(取付面411c)及び左枠体413の外側面に締結ねじにより締結固定される。
内枠430は、第1実施の形態と同様に、正面視略矩形状の樹脂ベース31を主体に構成され、樹脂ベース31における回動基端側(外枠410に連結される側)には、上端部(上方側)に主部側連結部材32が、下端部(下方側)に支持金具33(図4及び図5参照)が、それぞれ配設される。
第4実施の形態では、主部側連結部材32に、第2支持軸434を介して主部側第2被軸支部材435が回動可能に軸支される。なお、主部側第2被軸支部材435には、係合片436が締結ねじにより締結固定され、係合片436は、第2支持軸434と反対側となる端部から外方へ向けて突設される。第1実施の形態と同様に、支持金具33には、主部側被軸支部材35が支持軸34を介して回動可能に軸支される。
主部側被軸支部材35及び主部側第2被軸支部材435は、外枠410と遊技機主部420とを開閉可能かつ着脱可能に連結する機構(連結構造)の一部をなす部材である。即ち、主部側被軸支部材35が、第1実施の形態と同様に、外枠410の外枠側係合部材16に連結される一方、第4実施の形態では、主部側第2被軸支部材435(係合片436)が、外枠410の外枠側第2係合部材416に連結される。この連結構造の詳細構成については、後述する。
主部側被軸支部材35と主部側第2被軸支部材435との間には、縦材SMが配設される。縦材SMは、金属製の押出材から断面L字に形成される板状体であり、その下端側(図32下側)が主部側被軸支部材35の基端部(回動中心側)の外側面に締結ねじにより締結固定されると共に、上端側(図32上側)が主部側第2被軸支部材435の内側面に締結ねじにより締結固定される。
このように、主部側被軸支部材35及び主部側第2被軸支部材435は、縦材SMにより連結されているので、主部側被軸支部材35及び主部側第2被軸支部材435のいずれか一方が遊技機主部420(内枠430)に対して回動された場合には、この一方の回動に連動させて他方も回動させることができる。即ち、主部側被軸支部材35及び主部側第2被軸支部材435の両者の回動位置を常に同位相に維持することができる。よって、主部側被軸支部材35を外枠側係合部材16に、主部側第2被軸支部材435を外枠側第2係合部材416に、それぞれ連結させる際には、これら両部材35,435の位相を個別に調整する必要がないので、その連結作業の作業性の向上を図ることができる。
次いで、図34から図36を参照して、外枠410と遊技機主部420とを開閉可能かつ着脱可能に連結するための連結構造について説明する。まず、図34を参照して、外枠側第2係合部材416及び主部側第2被軸支部材435の詳細構成について説明する。
図34(a)は、外枠410の斜視図であり、図33(b)の状態(内枠430の構成要素A4が取り外された状態)に対応する。また、図34(b)は、図34(a)のXXXIVb−XXXIVb線における外枠410の断面図であり、図34(c)は、係合片436の斜視図である。
図34に示すように、外枠側第2係合部材416は、上枠体411の上面に配設される板状の上面板416aと、その上面板416aと略垂直をなし左枠体413の外面に配設される板状の側面板416bとを主に備える。なお、上面板416aは上枠体411に、側面板416bは左枠体413に、それぞれ締結ねじにより締結固定される。また、上面板416a及び側面板416bの前後方向寸法(図34(b)左右方向寸法)は、上枠体411の前後方向寸法(図34(b)左右方向寸法)の約1/2とされる。
外枠側第2係合部材416の上面板416aは、その下面(上枠体411の取付面411cに当接される面)に挿入部416cが凹設される。挿入部416cは、主部側第2被軸支部材435の係合片436が挿入されると共にその挿入された係合片436が着脱自在に連結される部位であり(図35参照)、係合片436の幅よりも若干大きな幅を有すると共に下面側が開放された断面コ字形状の溝状に形成される。
ここで、挿入部416cは、外枠410の枠面に垂直な方向(図34(b)左右方向、即ち、係合片436の挿入方向)に沿って延設される。即ち、主部側第2被軸支部材435を外枠側第2係合部材416に連結する際の直線方向(即ち、係合片436の挿入方向)が、主部側被軸支部材35を外枠側連結部材16に連結する際の直線方向に平行とされるので、遊技機主部420を外枠410に対し直線方向へ移動させる動作のみで、これらを連結することができる。よって、主部側被軸支部材35及び外枠側連結部材16に加え、主部側第2被軸支部材435及び外枠側第2係合部材416を更に備える場合であっても、遊技機主部420を外枠410に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。なお、後述する外枠側通路411dの延設方向も挿入部416cと平行とされる。よって、この点からも、作業性の向上を図ることができる。
挿入部416cの始端は、上面板416aの一側(主部側第2被軸支部材435の側面に対向する側であって、図34(b)右側)の側面に開口され、この開口から係合片436が挿入される。挿入部416cの終端は、上面板416aの他側(係合片436の挿入方向奥側であって、図34(b)左側)の側面まで達しておらず、上面板416aの下面が上枠体411の取付面411cに密着される。これにより、係合片436を外部から遮蔽できる。
挿入部416cの図34(b)に示す断面形状は、係合片436の外形形状とほぼ同一に形成される(図35(b)参照)。即ち、挿入部416cの天井面(図34(b)上側の面)は、終端側(図34(b)左側)が部分的に高くされ、その高さが異なる境界部分に係止面416c1が形成される。係止面416cは、係合片436の挿入方向(枠面に垂直な方向、図34(b)左右方向)に垂直な平坦面として形成される。よって、挿入部416cに係合片436が挿入されると、係合片436の折返し部436cにおける折返し先端が係止面416c1に係止され、これにより、外枠側第2係合部材416に主部側第2被軸支部材435(係合片436)が連結される。
外枠411の上面は、取付面411cの高さ位置が他の面よりも一段低くされ、その取付面411cに外枠側第2係合部材416の上面板416aが取り付けられた状態では、上面板416aの上面が外枠411の上面(取付面411c以外の面)よりも若干低くされる。
取付面411cには、外枠側第2係合部材416の挿入部416cに対面する位置に外枠側通路411dが形成される。外枠側通路411dは、主部側第2被軸支部材435の係合片436を外枠側第2係合部材416の挿入部416cへ挿入する際に係合片436が通過する通路(図35(a)参照)を形成すると共に挿入部416cに挿入された係合片436が揺動するための空間(図36参照)を形成するための部位であり、係合片436の幅よりも若干大きな幅(即ち、挿入部416cと同等の幅)を有し、外枠410の枠面に垂直な方向(図34(b)左右方向、即ち、挿入部416cと同方向)に沿って延設される断面コ字状の溝状に形成される。
外枠側通路411dの始端は、取付面411cの一側(外枠410の前面側、図34(b)右側)の側面に開口され、この開口から係合片436が挿入可能とされる。よって、外枠側第2係合部材416に主部側第2被軸支部材435を連結させる作業において、その初期段階(係合片436を外枠側通路411d内へ配置する段階)での作業性が向上される。
外枠側通路411dの終端は、上枠体411の他側(外枠410の背面側、図34(b)左側)の側面まで達しておらず、上述したように、上面板416aの下面が上枠体411の取付面411cに密着される。これにより、係合片436を外部から遮蔽できる。
外枠側通路411dは、上面側(図34(b)上側)が全域にわたって開放されると共に、下面側(図34(b)下側)は、外枠側第2係合部材416の挿入部416cに対応する部分(係合片436の挿入方向奥側であって、図34(b)左側)のみが部分的に開放される。
なお、外枠側通路411dの下面側であって、開放して形成される部分の残部(係合片436の挿入方向手前側であって、図34(b)右側)は、開放部分へ向けて下降傾斜して形成される。よって、この下降傾斜により形成される空間によって、挿入部416cへの挿入時(即ち、図35(a)に示す位置から更に挿入される際)に下方へ揺動する係合片436(薄板部436b)を受け入れることができ、その結果、折返し部436cの塑性変形によりその折返し角度が小さくなる(即ち、係止面416c1に対する係止能力が低下する)ことを抑制できる。
主部側第2被軸支部材435は、係合片436が底面側に締結固定される上面板435aと、その上面板435aと略垂直をなす側面板435bと、上面板435aから水平に延設されると共にその延設先端に第2支持軸434が底面から突設された状態で固着される延設板435cとを備える。
なお、上面板435aの幅寸法は、外枠側第2係合部材416の上面板416aの幅寸法(即ち、上枠体411の取付面411cの幅寸法)と同等とされる。また、側面板435bは、縦材SMの上端(図34(a)上側)における外側面に締結ねじにより締結固定される。
係合片436は、基部片436aと、その基部片436aから延設される薄板部436bと、その薄板部436bの一側(基部片436aと反対側)を折り返して形成される折返し部436cとを備え、これら各部436a〜436cが金属材料から一体に形成される。
基部436aには、内周面にめねじが螺刻された締結孔が中央部に設けられ、その締結孔に締結ねじが螺合されることで、主部側第2被軸支部材435の上面板435aにおける底面に係合片436(基部436a)が締結固定される。なお、基部436aと主部側第2被軸支部材435の上面板435aとを重ねた部分の板厚寸法が、外枠側第2係合部材416の上面板416aの板厚寸法と同等とされる。
薄板部436bは、基部436aよりも板厚寸法が小さくされると共に、その底面が基部436aの底面と面一に形成される。即ち、係合片436は、薄板部436bの上面と基部436aの上面との間に段差を有し、基部436aの上面に対し薄板部436bの上面が低くされる。
このように、基部436aの板厚寸法を大きくすることで、螺合強度を確保して、係合片436を上面板435aに強固に締結固定できる。一方、係合片436が挿入部416cに挿入された状態では、薄板部436bの上面と挿入部416cの天井面との対向面間に空間(隙間)を形成することができるので(図35(b)参照)、係合片436に対する操作(揺動や切断)を行い易くできる。
また、薄板部436bには、その長手方向中央よりも基部436a側に偏った位置に開口部436b1が開口されると共に、その開口部436b1を挟む両側の側縁部には、開口部436b1へ向けてくぼみが形成される。これらによっても、係合片436に対する操作(揺動や切断)を行い易くできる。
折返し部436cは、薄板部436bの一側を上面側(図34(c)上側)に折り返すことで形成され、その折返し先端の高さ位置が基部436aの上面よりも高くされる。係合片436が挿入部416cに挿入されると、この折返し部436cの折返し先端が、挿入部416cの係止面416c1に係止されることで、係合片436の反挿入方向(図34(b)右方向)への移動が規制される(図35(b)参照)。
次いで、図35及び図36を参照して、外枠410に配設される外枠側第2係合部材416と内枠30に配設される主部側第2被軸支部材435との間の連結動作および連結を解除する解除動作について説明する。
図35(a)及び図35(c)は、連結構造部分の斜視断面図であり、図35(b)及び図35(d)は、連結構造部分の側断面図である。なお、図35(a)及び図35(b)は連結動作の開始時に対応し、図35(c)及び図35(d)は、連結動作の終了時に対応する。
図35(a)及び図35(b)に示すように、連結動作が開始され、主部側第2被軸支部材435が取付面411c上で外枠側第2係合部材416へ向けて押し込まれる(前進移動される)ことで、係合片436の折返し部436cが挿入部416cの挿入始端側開口に当接される。即ち、係合片436が外枠側通路411dによって移動(案内)されることで、係合片436の挿入部416cへの位置決めを行うことができる。
この位置決めされた状態から、主部側第2被軸支部材435が外枠側第2係合部材416へ向けて更に押し込まれる(前進移動される)と、外枠側通路416cの挿入始端側開口によって折返し部436cの傾斜面が下方(図35(b)下側)へ押し下げられ、係合片436(薄板部436b)が弾性的に下方へ向けて揺動(変形)され、挿入部416c内に挿入される。その後、折返し部436cの折返し先端が係止面416c1に達すると、係合片436(薄板部436b)が弾性回復力により上方へ向けて揺動(変形)される。その結果、図35(c)及び図35(d)に示すように、折返し部436cの折返し先端が係止面416c1に係止される。
係合片436は、薄板部436bに開口部436b1及びくぼみが形成され、変形し易くされているので、係合片436が挿入部416cに挿入される過程においては、薄板部436bに変形(下方へ弾性的な揺動)を集中させ、折返し部436c自体および折返し部436cと薄板部436bとの接続部分が塑性変形することを抑制できる。よって、薄板部436bに対する折返し部436cの折返し角度が小さくされることを抑制して、折返し部436cの折返し先端を係止面416c1に確実に係止させることができ、その結果、係止能力を確保できる。
外枠側第2係合部材416の挿入部416cは、係合片436の折返し部436cを受け入れる部分の形状が、折返し部436cの形状と同一形状(即ち、幅寸法(図35(d)紙面垂直方向寸法)及び前後方向寸法(図35(d)左右方向寸法)が略同一、かつ、傾斜角度が略同一)とされ、折返し部436cと折返し部436c及び薄板部436bの接続部分との外面が挿入部416cの内面にほぼ密着(対面配置)される構造なので、係合片436が反挿入方向へ無理に引き抜かれる場合でも、折返し部436cが変形する(逃げる)ための空間を小さくして、係止状態が解除されることを抑制できる。
ここで、外枠側係合部材16の上面(外壁形成部材80の上面板81)には、上述したように、主部側被軸支部材35(主部側被軸支部材35を介して遊技機主部20)を仮置きするための領域が形成されるが(図12参照)、かかる領域に主部側被軸支部材35が載置された状態では、外枠側第2係合部材416と主部側第2被軸支部材435とが連結されておらず、かつ、少なくとも係合片436が挿入部416cの挿入側開口(図35(b)右側)に達していない状態とされる。
よって、遊技機主部420を外枠410に組み付ける際には、まず、遊技機主部420の主部側被軸支部35の先端側(立設板37側)を、外枠側係合部材16の上面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、遊技機主部420を押し込み、主部側被軸支部35を外枠側係合部材16の上面に沿って移動(滑動)させることで、外枠側係合部材16の突出部材76を主部側被軸支部材35の受入穴36aへ挿通(受け入れ)させつつ(図20から図24参照)、外枠側第2係合部材416と主部側第2被軸支部材435とを連結させる(係合片436の折返し部436cを挿入部416cの係止面416c1に係止させる)ことができる。
即ち、作業者は、外枠側第2係合部材416と主部側第2被軸支部材435との連結と、受入穴36aへの突出部材76の受け入れとを行う際に、それらの作業を、遊技機主部420の重量を支持しつつ行う必要がなく、遊技機主部420を外枠側係合部材16上に仮置きした後は、水平方向へ押し込むだけで良い。よって、外枠410に対して遊技機主部420を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
なお、仮置きするための領域に主部側被軸支部材35が載置された状態では、係合片436が外枠側通路411dの前面側開口(図35(b)右側)に達していない状態としても良い。遊技機主部420を外枠側係合部材16上に仮置きする際に、係合片436を外枠側通路411d内に配置する必要がないので、その分、更に作業性の向上を図ることができる。
図36(a)は、連結構造部分の斜視断面図であり、図36(b)は、連結構造部分の側断面図である。なお、図36(a)及び図36(b)は、連結を解除する解除動作の実行時に対応する。
図36(a)及び図36(b)に示すように、係合片436と挿入部416cとの間の連結を解除する際には、外枠410に対し遊技機主部420を開放し、外枠410の枠内(即ち、上枠体411の下面側)の空間から治具Jを利用して係合片436を操作することにより行うことができる。即ち、治具Jは、棒状体の先端に鉤状のフック部が形成されており、かかるフック部を係合片436の開口部436b1に挿入し、薄板部436bを下方は引き寄せることで、かかる薄板部436bを弾性的に揺動(変形)させる。これにより、折返し部436cの折返し先端を、挿入部416cの係止面416c1から下方へ移動させ、両者の間の係止状態を解除できる。
このように、第4実施の形態では、主部側第2被軸支部材435の係合片436をその一側から外枠側第2係合部材416の挿入部416cに挿入することで、係合片436の折返し部436cにおける折り返し先端を、挿入部416cの係止面416c1に係止させ、外枠側第2係合部材416と主部側第2被軸支部材435とを連結する構造であり、一方向への移動動作のみで両者を連結することができるので、遊技機主部420を外枠410に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。この場合、係合片436は、板状体からなりその一部を折り返して折返し部436cを形成した簡素な構造であるので、部品コストの削減を図ることができる。
また、主部側第2被軸支部材435と外枠側第2係合部材416とが連結された状態では、係合片436が外枠側第2係合部材416によって外枠410の外側(上面側および背面側)から遮蔽されるので(図35(d)参照)、係合片436が外部から操作されることを困難とできる。よって、主部側第2被軸支部材435と外枠側第2係合部材416との連結が不正に解除されることを抑制できる。
一方で、係合片436は、少なくとも薄板部436bが外枠410の内側(上枠体411の下面側、図35(d)下側)に露出されるので、外枠410に対して遊技機主部420が開放された状態では、係合片436の露出された部分(薄板部436bの開口部436b1)を操作することで、挿入部416cの係止面416c1による係合片436の折返し部436cにおける折返し先端の係止を解除して、主部側第2被軸支部材435と外枠側第2係合部材416との連結の解除を行うことができる。
なお、外枠410に対して遊技機主部420を閉じた状態では、遊技機主部420に配設される図示しない部品が外枠410の枠内(上枠体411の下面側に配設され、かかる部品が、外枠410の内側(上枠体411の下面側)に露出される係合片436の部分(薄板部436b)に対面されるので、係合片436が操作されることを困難とできる。
次いで、図37から図40を参照して、第5実施の形態について説明する。第1実施の形態では、施錠装置KDの係合爪KDbが遊技機主部20に配設されると共にその係合爪KDbが係合される爪受け部材17が外枠10に配設される場合を説明したが、第5実施の形態における爪受け部材17は、遊技機主部520(内枠530の構成要素A5)に配設される。なお、上述した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図37は、第5実施の形態におけるパチンコ機501を外枠510と遊技機主部520とに分解した状態を示すパチンコ機501の分解斜視図である。図38は、外枠510及び内枠530の斜視図であり、内枠530に対してその内枠530の構成要素A5が開かれた状態が図示される。図39は、外枠510と内枠530の構成要素A5との斜視図である。図40は、内枠530の構成要素A5が連結された状態における外枠510の斜視図である。
第5実施の形態では、第4実施の形態と同様に、内枠530の構成要素A5に支持軸34及び第2支持軸434が配設され、その構成要素A5を介して、内枠530(遊技機主部520)が外枠510に着脱可能に連結される。よって、遊技機主部520を新たな機種として設計する場合には、支持軸34及び第2支持軸434について、設計の自由度を高めることができ、その分、両支持軸34,434近傍における前面扉40の意匠性の向上を図ることができる。
更に、第5実施の形態では、施錠装置KD(爪受け部材17)についても、構成要素A5に配設される。よって、島設備に残した外枠510を流用しつつ、遊技機主部520を新たな機種として設計する場合には、施錠装置KDについても、外枠510との関係を考慮する必要がない。従って、その設計の自由度を高め、より安全性の高い施錠装置KDの開発が可能となる。
図37から図40に示すように、外枠510は、第1実施の形態及び第4実施の形態と同様に、4枚の板材(上下に位置する上枠体511及び下枠体12並びにそれらを連結する左右の左枠体413及び右枠体514)を四辺に連結することで、正面視矩形枠状に形成される。
上枠体411は、取付面411cの一側(左枠体413が連結される側と反対側)にスリット溝511eが形成されると共に封止板11bの配設が省略される(横枠体538に置き換えられる)点で、第4実施の形態における上枠体411と異なるが、他の構成は上枠体411と同一である。
スリット溝511eは、上枠体511の上面側および下面側が開放されたスリット状の溝であり、外枠510に対して遊技機主部520(内枠530の構成要素A5)が閉じられた状態では(図40参照)、スリット溝511e内に主部側第2被軸支部材535の連結板535dが収容される。
右枠体514は、縦枠体537が並設される分、第1実施の形態における右枠体14よりも厚み寸法(右枠体413と左枠体514を結ぶ方向の寸法)が小さくされると共に爪受け部材17が配設されない点で異なるが、他の構成は右枠体14と同一である。
内枠530は、第1実施の形態および第4実施の形態と同様に、正面視略矩形状の樹脂ベース31を主体に構成され、樹脂ベース31における回動基端側(外枠510に連結される側)には、上端部(上方側)に主部側連結部材32が、下端部(下方側)に支持金具33(図4及び図5参照)が、それぞれ配設されると共に、主部側連結部材32に、第2支持軸434を介して主部側第2被軸支部材535が回動可能に軸支される。
内枠530の構成要素A5は、第4実施の形態における構成要素A4(主部側被軸支部材35、主部側第2被軸支部材435および縦材SM)に対し、縦枠体537及び横枠体538を更に備え、これら各部材により正面視矩形の枠状に形成される。外枠510に対して遊技機主部520を連結した状態では、構成要素A5が外枠510の枠内に配設される(図40参照)。
主部側第2被軸支部材535は、上面板435aの一側(側面板435bと反対側)の縁部に連結板535dが配設される点で異なるが、他の構成は主部側第2被軸支部材435と同一である。
なお、連結板535dは、上端が上面板435aに連設されると共に上面板435aと略垂直(即ち、側面板435bと平行)な板状の部分と、その板状の部分の下端に連設されると共に上面板435aと略平行な板状の部分とから断面L字状に形成される。連結板535dは、上面板435aに略平行な部分に横枠体538が接続されると共に、外枠510に対し遊技機主部520が閉じられた状態において上面板435aに略垂直な部分がスリット溝511e内に収容される。
縦枠体537及び横枠体538は、主部側被軸支部材35、主部側第2被軸支部材535および縦材SMと共に正面視矩形の枠状体を形成する部材であり、金属材料から平板形状に形成される。縦枠体537は、主部側被軸支部材35と横枠体538との間を接続することで、枠形状において縦材SMと対向する辺を形成し、横枠体538は、主部側第2被軸支部材535と縦枠体537との間を接続することで、枠形状において主部側被軸支部材35と対向する辺を形成する。
施錠装置KDは、係合爪KDb(施錠移動部材)が内枠530に配設されると共に、爪受け部材17(施錠基部材)が、縦枠体538(主部側被軸支部材、構成要素A5)に配設されるので、施錠装置KDを施錠状態とした場合には、遊技機主部520に対して構成要素A5(主部側被軸支部材)を回動不能にすることができると共に、施錠装置KDを開錠状態とした場合には、遊技機主部520に対して構成要素A5(主部側被軸支部材)を回動可能とすることができる。
即ち、構成要素A5(主部側被軸支部材、主部側第2被軸支部材)が外枠側係合部材16(及び外枠側第2係合部材416)に連結され、遊技機主部520が外枠510に組み付けられた状態では、施錠装置KDを施錠状態にすることで、遊技機主部520を外枠510に対して開放不能にする(施錠する)ことができると共に、施錠装置KDを開錠状態とすることで、遊技機主部520を外枠510に対して開閉可能とする(開錠する)ことができる。
ここで、第1から第4実施の形態(即ち、遊技機主部20,420に係合爪KDbを、外枠10,410に爪受け部材17を、それぞれ配設する構成)でも、遊技機主部20,420を外枠10,410に対して施錠装置KDにより施錠することはできるが、この場合には、遊技機主部20,420を新たに設計する場合であっても、係合爪KDbは、ホールに残される外枠10,410の爪受け部材17に対して施錠開錠可能な構造である必要があり、よって、施錠装置KDについては新たに設計することができない。
これに対し、本実施の形態では、構成要素A5が主部側被軸支部材35や主部側第2被軸支部材535等を備え、その構成要素A5が外枠側係合部材16及び外枠側第2係合部材416を介して外枠510に連結されるところ、その構成要素A5に爪受け部材17が配設されるので、施錠装置KDの設計時には、係合爪KDbと爪受け部材17の両者を、外枠510との関係を考慮する必要なく、自由に設計することができる。
なお、第5実施の形態では、外枠510に遊技機主部520(構成要素A5)が取り付けられると、横枠体538が上枠体511の下面に配設され、凹部11aにより形成される空間の下面側が横枠体538によって覆われる。よって、ハンドルhdを凹部11a内に収納可能としつつ、その凹部11aによる空間を外部から遮蔽して、不正を防止できる。よって、封止板11b(図1から図5参照)の配設を省略して、製品コストの低減を図ることができる。
次いで、図41から図49を参照して、第6実施の形態について説明する。第1実施の形態では、外枠側係合部材16と主部側被軸支部材35とによる連結構造が、その連結状態を変更不能に構成され、外枠10に対する遊技機主部20の傾斜状態は調整不能とされる場合を説明したが、第6実施の形態における連結構造は、その連結状態が変更可能とされ、外枠610に対する遊技機主部20の傾斜角度を調整可能とされる。なお、上述した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図41は、第6実施の形態における外枠610と内枠の構成要素A6との分解斜視図であり、図42は、外枠610と内枠の構成要素A6との斜視図である。なお、第6実施の形態の遊技機主部は、第5実施の形態における遊技機主部520と同一に構成される。よって、その図示および説明は省略する。
第6実施の形態では、第4及び第5実施の形態と同様に、内枠530の構成要素A6に支持軸34及び第2支持軸434が配設され、その構成要素A6を介して、内枠(遊技機主部)が外枠610に着脱可能に連結される。よって、遊技機主部を新たな機種として設計する場合には、支持軸34及び第2支持軸434について、設計の自由度を高めることができ、その分、両支持軸34,434近傍における前面扉の意匠性の向上を図ることができる。
また、第6実施の形態では、構成要素A6と外枠610との間に、両者の相対的な傾斜角度を調整する傾斜角度調整機構が形成される。具体的には、傾斜角度調整機構を構成する一要素である構成(ピン部材B)の取着位置が選択可能とされ、そのピン部材Bの取着位置に応じて、外枠610に対する構成要素A6の相対的な傾斜角度が調整される。これにより、島設備に残した外枠610を流用して、遊技機主部の設置を行う場合であっても、ピン部材Bの取着位置を適宜選択することで、遊技機主部(遊技機601)の傾斜角度の調整を行うことができる。即ち、外枠610を島設備から取り外さなくても、遊技機601の傾斜角度の調整を行うことができる。
図41及び図42に示すように、外枠610は、4枚の板材(上下に位置する上枠体611及び下枠体12並びにそれらを連結する左右の枠体(内面縦枠体613及び外面縦枠体614を重合させて形成される枠体))を四辺に連結することで、正面視矩形枠状に形成される。
上枠体611は、細幅の棒状体であり、連結部材612を介して、内面縦枠体613及び外面縦枠体614に両端が締結固定される。外枠610の組立状態では、図42に示すように、上枠体611が外枠610の背面側に位置し、上枠体611の前面側には空間が形成される。よって、この空間を利用して、構成要素A6の横枠体638及び封止板639を配設できる(図49参照)。
左右の枠体のそれぞれは、内面縦枠体613と外面縦枠体614との2枚を重ね合わせて形成される。これら左側の枠体および右側の枠体は鏡像対象の関係にあるため、それぞれに同じ符号を付して説明する。内面縦枠体613は、金属材料から縦長の平板形状に形成され、複数(本実施の形態では5個)の揺動片615を備える。
ここで、図43を参照して、内面縦枠体613の揺動片615について説明する。図43(a)は、図41の矢印W1方向視における内面縦枠体613の部分拡大正面図であり、図43(b)は、図43(a)のW3−W3線における内面縦枠体613の断面図である。
図43に示すように、内面縦枠体613には、正面視略U字状のスリット613a(内面縦枠体613を板厚方向に貫通する細幅の開口)が開口形成され、そのスリット613aに囲まれた部分が揺動片615とされる。よって、揺動片615は、基部側(スリット613aの始端および終端側であって、図43(a)右側)を支点として、内面縦枠体613の板厚方向(図43(a)紙面垂直方向)に揺動可能とされる。
このように、スリット613aで囲まれた部分を揺動片615とするので、内面縦枠体613の外形をプレス加工で打ち抜く際に、同時に、同じ金型により、スリット613aも打ち抜くことで、揺動片615を形成することができ、製造工数の削減を図ることができる。また、内面縦枠体613と揺動片615とを一体に形成でき、これらを別体に形成する場合(例えば、内面縦枠体613に揺動片615を締結や溶接などで固定する場合)と比較して、部品点数の削減を図ることができると共に、組立コストを削減できる。よって、パチンコ機601全体としての製品コストの削減を図ることができる。
揺動片615は、その揺動先端側(図43(a)左側)に締結孔615aが貫通形成される。締結孔615aは、内周面にめねじが螺刻されており、この締結孔615aにピン部材Bのおねじ部B1が着脱可能に締結固定される。ピン部材Bは、揺動片615の揺動に伴って、頭部B2が、縦枠体637に近接する方向または縦枠体637から離間する方向へ移動される(図46参照)。
揺動片615は、互いに所定間隔(本実施の形態では等間隔)を隔てつつ、内面縦枠体613の長手方向(図43(a)上下方向)に対し傾斜した状態で複数が列設される。即ち、各揺動片615は、揺動先端側が外枠610の前面側(図43(a)左側)を向くと共に基部側が外枠610の背面側(図43(a)右側)を向き、その向きを維持した状態で、下方の揺動片615ほど外枠610の前面側にずれた位置に配置される(図42参照)。よって、複数の揺動片615は、最上方(図43(a)上側)の揺動片615が最も外枠610の背面側に位置し、最下方の揺動片615が最も外枠610の前面側に位置する。
ピン部材Bは、外枠610の左右の枠体(揺動片615)と遊技機主部(構成要素A6)の縦枠体637との間に介在し、両者を連結させるための部材(介在体)であり(図46参照)、揺動片615の締結孔615aに締結固定されるおねじ部B1と、そのおねじ部B1よりも大径に形成される頭部B2とを備える。
頭部B2は、縦枠体637の受入部637に挿入される部位であり、おねじ部B1に接続される基部側(図43(b)上側)が円柱状に形成されると共に、先端側(図43(b)下側)が先細テーパ状の円錐形状に形成される。これにより、外枠610に対し遊技機主部を取り付ける際には、縦枠体637の移動に伴いピン部材Bを持ち上げやすく(後方に後退させやすく)すると共に(図46(a)参照)、受入部637に挿入しやすくし、かつ、挿入された後は、受入部637とピン部材Bとの係合を強固とすることができる(図46(c)参照)。
図41及び図42に戻って説明する。内面縦枠体613は、その長手方向上端面(図41上側面)から上方へ向けて突出する小片を下方へ向けて折り返した折返し片613bと、長手方向下端における背面側の側面(図41右側面)から背面側へ突出する小片を前方へ向けて折り返した折返し片613cとを備える。外面縦枠体614を折返し片613b,614cにより挟み込み、それら折返し片613b,614cを外面縦枠体614に外面側から締結固定することで、図42に示すように、内面縦枠体613及び外面縦枠体614が重ね合わされた状態で一体化される。
外面縦枠体614は、木製材料から縦長の平板形状に形成され、内面縦枠体613と共に外枠610の左右の枠体を構成する。外面縦枠体614の長手方向上端(図41上側)における外面(内面縦枠体613が重ね合わされる面と反対側の面)には、連結部材612の連結部分および内面縦枠体613の折返し片613bがそれぞれ嵌合される凹部が凹設される。同様に、外面縦枠体614の長手方向下端(図41下側)における外面には、内面縦枠体613の折返し片613cが嵌合される凹部が応接される。これら凹部により折返し片613b等が嵌合されることで、外面縦枠体614に対する連結部材612及び内面縦枠体613の横ずれが防止され、これらが強固に一体化される。
ここで、外面縦枠体614について、図44を参照して説明する。図44(a)は、図41の矢印W1方向視における外面縦枠体614の部分拡大正面図であり、図44(b)は、図44(a)のW4−W4線における外面縦枠体614の断面図である。
図44に示すように、外面縦枠体614は、内面縦枠体613に重ね合わされる側(図44(a)紙面手前側)の面に正面視矩形状の凹部614aが凹設される。凹部614aは、有底の凹みとして形成され、揺動片615の後退方向への最大の揺動を許容する深さ寸法を有する(図46(b)参照)。
また、凹部614aは、揺動片615の配設領域に対応する位置および大きさに形成される(図47参照)。即ち、内面縦枠体613と外面縦枠体614とが重ね合わされた状態では、凹部614aの形成領域内に全て(本実施の形態では5個)の揺動片615が配置される。
外枠610は、左右の枠体が、内面縦枠体613及び外面縦枠体614の2枚の板状体を重ね合わさせて形成されるので、その剛性を高めることができる。この場合、外面縦枠体614の凹部614aにより形成される空間により、揺動片615の揺動は許容しつつ、揺動片615を外部から遮蔽できるので(図46(c)参照)、かかる揺動片615が外部から操作されることを困難とできる。よって、その連結が不正に解除されることを抑制できる。
図41及び図42に戻って説明する。第6実施の形態における内枠の構成要素A6は、第5実施の形態における構成要素A5と同様に、正面視矩形の枠状に形成され、外枠610に対して遊技機主部を連結した状態では、構成要素A6が外枠610の枠内に配設される(図49参照)。この構成要素A6による枠状体は、主部側被軸支部材35、主部側第2被軸支部材435、縦枠体637及び横枠体638から構成される。
縦枠体637は、左右の枠体を構成する部材であり、金属材料から縦長の平板形状に形成され、主部側被軸支部材35の長手方向両端にそれぞれ締結固定される。これら左側の枠体および右側の枠体は鏡像対象の関係にあるため、それぞれに同じ符号を付して説明する。
ここで、図45を参照して、縦枠体637について説明する。図45(a)は、図41の矢印W4方向視における縦枠体637の部分拡大正面図であり、図45(b)は、図45(a)のW5−W5線における縦枠体637の断面図である。
図45に示すように、縦枠体637は、幅方向(図45(b)左右方向)の一側にテーパ状の傾斜面637aが形成される。傾斜面637aは、構成要素A6の外面(即ち、外枠610に構成要素A4が取り付けられた状態で、内面縦枠体613に対向する面)側から幅方向一側(構成要素A6を外枠610へ取り付ける際の取付方向(挿入方向)先端側、図45(b)右側)へ向けて下降傾斜して形成される。この傾斜面637aにより、構成要素A6を外枠610の枠内へスムーズに挿入できると共に、内面縦枠体613の揺動片615を後方へスムーズに後退させることができる(図46参照)。
縦枠体637は、複数(本実施の形態では5個)の受入部637bを備える。受入部637bは、縦枠体637に板厚方向に貫通形成された正面視長円形の孔であり、その長径方向を上下方向(縦枠体637の長手方向、図45(a)上下方向)に沿わせた姿勢で配設される。受入部637bの短径寸法は、ピン部材Bの頭部B2における外径寸法よりも若干大きくされる。
受入部637bは、互いに所定間隔(本実施の形態では等間隔)を隔てつつ、縦枠体637の長手方向(図45(a)上下方向)に平行な直線状に複数が列設され、各受入部637bの高さ位置(図45(a)上下方向位置)は、各揺動片615の高さ位置に対応して設定される。
よって、複数の揺動片615の内のいずれか1の揺動片615にピン部材Bを締結固定し、外枠610に対して遊技機主部(構成要素A6)を取り付けると、ピン部材Bの頭部B2が所定の受入部637b(即ち、ピン部材Bが取り付けられた揺動片615と同じ高さ位置にある受入部637b)に受け入れられる。これにより、ピン部材Bを介して、揺動片615(外枠610)と受入部637b(遊技機主部)とが連結される。
この場合、上述したように、複数の揺動片615の列設方向が内面縦枠体613の長手方向に対して傾斜される一方、複数の受入部637bの列設方向が縦枠体637の長手方向に対して平行とされるので、ピン部材Bの介在する介在位置(即ち、ピン部材Bが締結固定される揺動片615の高さ位置)に応じて、外枠610と遊技機主部(構成要素A6)との間の連結状態が変更される。即ち、外枠610に対する遊技機主部の傾斜角度が変更される。
このように、板状体からなる縦枠体637に貫通形成された孔が受入部637bとされるので、縦枠体637の外形をプレス加工で打ち抜く際に、同時に、同じ金型により、孔を打ち抜くことで、受入部637bを容易に形成することができ、製造工数の削減を図ることができる。よって、パチンコ機601全体としての製品コストの削減を図ることができる。
また、受入部637bが正面視長円形とされ、その長径の方向を上下方向に沿わせた姿勢で受入部637bが配設されると共に、受入部637bの長径がピン部材Bの外径よりも大きくされるので、その長径と外径との寸法差の分、受入部637bにピン部材Bを受け入れる際の外枠610と遊技機主部との上下方向(高さ方向)の位置決めを行い易くすることができる。
図41及び図42に戻って説明する。横枠体638は、木製材料から平板形状に形成され、一端側が主部側第2被軸支部材435を介して一方の縦枠体637に接続されると共に、他端側が他方の縦枠体637に接続される。これにより、横枠体638は、構成要素A6の枠形状において、主部側被軸支部材35と対向する辺を形成する。
なお、横枠体638には、ハンドルhdを収納可能な凹部638aが凹設されると共に、その凹部638aに対応する領域を覆う封止板639が下面に配設される。また、縦枠体637の一方(図41右側)には、その内面側(他方の縦枠体637と対向する側)に爪受け部材17(図39参照)が配設される。
次いで、図46及び図47を参照して、外枠610に対する遊技機主部(構成要素A6)の連結構造およびその連結動作について説明する。図46(a)から図46(c)は、外枠610と遊技機主部(構成要素A6)との連結構造を示す連結構造部分の断面図であり、図42のW2−W2線における断面図に対応する。
図47(a)から図47(c)は、遊技機主部(構成要素A6)が連結された状態における外枠610の斜視図であり、外枠610と遊技機主部との間の連結位置を変更した状態が図示され、外枠610に対する遊技機主部の傾斜角度がそれぞれ異なる。
図46(a)に示すように、外枠610に対する遊技機主部(構成要素A6)の取り付けが開始され、外枠610の枠内へ構成要素A6が挿入(図46(a)右方向へ移動)されると、縦枠体637が内面縦枠体613の内面に沿って移動される。これにより、ピン部材Bの頭部B2が縦枠体637の傾斜面637aに沿って案内されることで、内面縦枠体613の揺動片615が後方(縦枠体637から離間する方向、図46(a)上方)へ向けて弾性的に揺動(変形)される。
図46(b)に示すように、外枠610の枠内へ構成要素A6が更に挿入(図46(b)右方向へ移動)されると、ピン部材Bの頭部B2が、縦枠体637の傾斜面637aを通過して、縦枠体637の外面(図46(b)上側面)上に乗り上げる。なお、この場合、揺動片615の後方への揺動量(変形量)が最大となり、凹部614aは、この揺動片615の揺動を許容する。
図46(c)に示すように、ピン部材Bの頭部B2が縦枠体637の受入部637bに到達すると、弾性回復力により、内面縦枠体613の揺動片615が縦枠体637へ近接する方向へ揺動(即ち、初期位置へ復帰)され、ピン部材Bの頭部B2が縦枠体637の受入部637bに受け入れられる。その結果、外枠610の内側縦枠体613と遊技機主部(構成要素A6)の縦枠体637との間にピン部材Bが介在する状態(即ち、外枠610に対し遊技機主部(構成要素A6)を連結させた状態)が形成され、遊技機主部を外枠610に組み付ける作業が完了される。
このように、揺動片615が弾性的に揺動可能に形成されるので、外枠610に遊技機主部(構成要素A6)を取り付ける場合には、かかる遊技機主部を外枠610に対して移動させるだけで、揺動片615を前後に揺動させ(後退および初期位置への復帰)、ピン部材Bを受入部637bに受け入れさせることができる。即ち、作業者は、外枠610に対して遊技機主部を押し込むだけで、両者を容易に連結させることができ、その結果、遊技機主部を外枠610に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
この場合、ピン部材Bの介在する介在位置(即ち、ピン部材Bが締結固定される揺動片615の高さ位置)に応じて、外枠610に対する遊技機主部(構成要素A6)の傾斜角度が変更される。即ち、上述したように、複数の受入部637bの列設方向が縦枠体637の長手方向に対して平行とされる一方、複数の揺動片615の列設方向が内面縦枠体613の長手方向に対して傾斜され、高さ位置が上方の揺動片615ほど外枠610の背面側に位置すると共に高さ位置が下方の揺動片615ほど外枠610の前面側に位置する(図42参照)。
よって、図47(a)に示すように、高さ位置が最下方の揺動片615にピン部材Bが取り付けられた場合は、ピン部材Bが外枠610の最も前面側(図47(a)左手前側)に位置する場合であるので、かかるピン部材Bを介して連結された状態では、外枠610に対する遊技機主部(構成要素A6)の傾斜角度が最も大きくなる(即ち、外枠610に対して遊技機主部(構成要素A6)が最も起立した状態となる)。
一方、図47(c)に示すように、高さ位置が最上方の揺動片615にピン部材Bが取り付けられた場合は、ピン部材Bが外枠610の最も背面側(図47(c)右奥側)に位置する場合であるので、かかるピン部材Bを介して連結された状態では、外枠610に対する遊技機主部(構成要素A6)の傾斜角度が最も小さくなる(即ち、外枠610に対して遊技機主部(構成要素A6)が最も倒伏した状態となる)。
また、図47(b)に示すように、高さ位置が中間(5ヶ所の内の上から3ヶ所目)の揺動片615にピン部材Bが取り付けられた場合は、ピン部材Bが上述した外枠610の背面側および前面側の中間位置となるので、かかるピン部材Bを介して連結された状態では、外枠610に対する遊技機主部(構成要素A6)の傾斜角度が上述した最大および大小の中間の角度となる。
このように、第6実施の形態では、内面縦枠体613と縦枠体637との間の連結状態を変更することができ、これにより、外枠610に対する遊技機主部(構成要素A6)の傾斜角度を調整することができる。よって、例えば、外枠610に遊技機主部を組み付けた結果、傾斜角度の調整が必要な場合であっても、外枠610を島の木枠から一旦取り外し、島の木枠に対する外枠610の取り付け角度を調整する必要がなく、島の木枠に外枠610を装着したままで、外枠610に対する遊技機主部の傾斜角度、即ち、島の木枠に対する遊技機主部の傾斜角度を調整することができる。
この場合、内面縦枠体613と縦枠体637との間の連結状態の変更は、これら内面縦枠体613と縦枠体637との間に介在するピン部材Bの介在位置を変更する(即ち、複数の揺動片615に対し、ピン部材Bをいずれに締結固定するかを選択する)ことで行うことができ、簡素な作業である。よって、外枠610に対する遊技機主部(構成要素A6)の傾斜角度を調整する際の作業性の向上を図ることができる。
一方、外枠610から遊技機主部(構成要素a6)の取り外しは次のように行う。まず、施錠装置KDを開錠し、外枠610に対し遊技機主部を開放する。構成要素A6の縦枠体637の内面に、受入部637bの開口を介して、ピン部材Bの頭部B2を露出されるので、かかるピン部材Bの頭部B2を取り外し方向(図46(c)上方向)へ向けて押圧することで、揺動片615を縦枠体637から離間する方向へ揺動させ、ピン部材Bの頭部B2を受入部637bの外へ後退させる。これにより、内面縦枠体613と縦枠体637との間にピン部材Bが介在しない状態(即ち、両者の連結を解除した状態)とすることができるので、遊技機主部を取り外し方向(図46(b)左方向)へ移動させることで、外枠610から取り外すことができる。
なお、外枠610に対して遊技機主部を閉じた状態では、遊技機主部に配設される各部品(例えば、樹脂ベース31など)が外枠610の枠内に配設され、かかる部品が、縦枠体637の受入部637bの開口に対面される。よって、受入部637bの開口から露出されるピン部材Bの頭部B2を対面された部品により遮蔽できるので、開口を介してピン部材Bの頭部B2が操作されることを困難とできる。
次いで、図48から図51を参照して、第7実施の形態について説明する。第1実施の形態では、遊技機主部20が主部側被軸支部材35により自立可能に形成される場合を説明したが、第7実施の形態における遊技機主部は、主部側被軸支部材735による正立状態での自立に加え、主部側第2被軸支部材738による倒立状態での自立も可能に形成される。なお、上述した各実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図48は、内枠730の分解斜視図であり、図49は、外枠730の分解斜視図である。なお、第7実施の形態の遊技機主部は、主部側被軸支部材735、主部側第2被軸支部材738及び主部側連結部材732が異なると共にハンドルhdが省略される点を除き、第1実施の形態における遊技機主部20と同一に構成される。よって、その図示および説明は省略する。
図48に示すように、第7実施の形態における内枠730は、樹脂ベース31の回動基端側下端(図48左下)に主部側被軸支部材735が配設される。主部側被軸支部材735は、支持金具33との連結構造は第1実施の形態における主部側被軸支部材35と同一であるので、その説明は省略する。
主部側被軸支部材735は、長尺板状の本体板736と、その本体板736の長手方向に沿って本体板736の縁部から立設されると共にその立設先端部分を本体板736側へ平行に折り返して断面逆L字状に形成される立設板737とを備える。立設板737は、本体板736の長手方向の全域にわたって形成され、主部側被軸支部材735の剛性が確保される。
本体板736の複数個所(本実施の形態では3ヶ所)には、受入穴736aが穿設される。受入穴736aは、係合装置770の突出部材776を受け入れるための正面視矩形の孔である。また、主部側被軸支部材735には、立設板737の一部を切り欠いて形成される立設切り欠き部737aが形成される。この立設切り欠き部37aに第2係合爪KDb1が係合することで、主部側被軸支部材735が閉じた状態に保持される。
樹脂ベース31の回動基端側上端(図48左奥側)には、主部側連結部材732が配設される。主部側連結部材732は、外枠710と反対側(即ち、前面扉40側、図1参照)へ向けて突出する状態で、樹脂ベース31に締結ねじにより締結固定される。この主部側連結部材732には、第2支持軸734を介して、主部側第2被軸支部材738が回動可能に軸支される。
なお、主部側連結部材732と主部側第2被軸支部材738との間には、ねじりコイルばね(図示せず)が介在され、そのねじりコイルばねのねじりトルクによって、主部側被軸支部材738は、第2支持軸734を回動中心として、開放方向(図50の状態となる方向)へ付勢される。
主部側第2被軸支部材738は、長尺板状の本体板739と、その本体板739の長手方向に沿って本体板739の縁部から立設される立設板740と、その立設板740の長手方向一側において外枠710と反対側(即ち、前面扉40側、図1参照)へ向けて本体板739と平行に延設される延設板741とを備える。立設板740は、本体板739の長手方向の全域にわたって形成され、主部側第2被軸支部材738の剛性が確保される。延設板741の下面には、第2支持軸734が突設される。
本体板739の複数個所(本実施の形態では3ヶ所)には、受入穴739aが穿設される。受入穴739aは、外枠側係合部材717(係合装置770)の突出部材776を受け入れるための正面視矩形の孔である。また、主部側第2被軸支部材738には、立設板740の一部を切り欠いて形成される立設切り欠き部740aが形成される。この立設切り欠き部740aに施錠装置KDの施錠動作部材の一部(例えば、一対の係合爪KDbを連結すると共にシリンダー錠KDaのキー操作に連動して変位動作する部材)が係合することで、主部側第2被軸支部材738が閉じた状態に保持される。
図49に示すように、第7実施の形態における外枠710は、4枚の板材(上下に位置する上枠体711及び下枠体12並びにそれらを連結する左枠体13及び右枠体14)を四辺に連結することで、正面視矩形枠状に形成される。なお、右枠体14には、爪受け部材17が配設される(図4及び図5参照)。
上枠体711は、金属材料からなり、長尺板状の本体板711aと、その本体板711aの長手方向に沿って本体板711aの縁部から立設されると共にその立設先端部分を本体板711a側へ平行に折り返して断面逆L字状に形成される立設板711bとを備える。立設板711bは、本体板711aの長手方向の全域にわたって形成され、上枠体711の剛性が確保される。また、立設板711bの折り返した部分と本体板711aとの対向間隔は、後述する板材715の板厚と同等か若干大きくされ、その対向面間に板材715を保持可能とされる。
上枠体711は、本体板711aに複数(本実施の形態では2個)の開口711a1が形成される。開口711aは、正面視矩形の孔(開口)である。開口711a1の縁部(隣接する開口711a1に対向する側の辺)には、係合板711a2が配設される。係合板711a2は、本体板711aから立設されると共にその立設先端部分を開口711a1側へ平行に折り返して断面逆L字状に形成される。係合板711a2の折り返した部分と本体板711aとの対向間隔は、板材715の板厚と同等か若干大きくされ、その対向面間に板材715を保持可能とされる。
本体板711aの上面であって、開口711a1に対応する位置には、木製材料からなる平板状の板材715が配設される。よって、上枠体711を金属材料から形成して、その剛性を確保しつつ、開口711a1を介して、外枠710(上枠体711)を島設備の枠体に釘等により打ち付けて固定することができる。
なお、板材715は、上枠体711の長手方向両端側から中央へ向けて挿入され、開口711a1に対応する位置で、本体板711aと立設板711bの折り返した部分との対向面間、及び、本体板711aと係合板711a2の折り返した部分との対向面間に挟まれて保持される。よって、板材715を保持するための構造を簡素化して、製品コストの削減を図ることができると共に、板材715の着脱を容易とすることができる。
上枠体711には、本体板711aの上面に複数(本実施の形態では3個)の係合装置770が配設される。係合装置770は、主部側第2被軸支部材738を外枠710に連結させるための装置であり、進退可能に形成される突出部材776を備える。本体板711aには、係合装置770の配設位置に出没穴(図示せず)が開口形成されており、係合装置770は、本体板711aの出没穴を介して、本体板711aの下面から突出部材776を出没可能とされる。
下枠体12には、外壁形成部材780が配設され、その外壁形成部材780の内部に複数(本実施の形態では3個)の係合装置770が配設される。外壁形成部材780に配設される係合装置770は、外壁形成部材780の出没穴781aを介して、外壁形成部材780の上面から突出部材776を出没可能とされる。
なお、外壁形成部材780は、第1実施の形態における外壁形成部材80に対し、出没穴781aの形成個数が3個とされると共に出没穴781aの正面視形状が矩形状とされる(第1実施の形態では正面視円形の出没穴81bが5個)点を除き、他の構成は外壁形成部材80と同一であるので、その説明は省略する。この場合、折り返し片81aの図示は省略するが、かかる折り返し片81aを第1実施の形態と同様の形態で外壁形成部材780に設けても良い。
図50は、外枠710及び内枠730の斜視図であり、外枠710から内枠730を取り外した状態が図示される。図51は、外枠710及び内枠730の斜視図であり、外枠710に対して内枠730を開放した状態が図示される。なお、図50では、内枠730に対し主部側被軸支部材735を開放すると共に主部側第2被軸支部材738を閉じた状態が図示される。
図50及び図51に示すように、遊技機主部(内枠730)は、主部側被軸支部材735及び主部側第2被軸支部材738が係合装置770に係合されることで、外枠710に連結される。即ち、外枠710の枠内へ主部側被軸支部材735及び主部側第2被軸支部材738が挿入されると、主部側被軸支部材735の本体板736の下面が外壁形成部材80の上面に沿って移動されると共に、主部側第2被軸支部材738の本体板739の上面が上枠体711の本体板711aの下面に沿って移動され、これら本体板736,739によって、係合装置770の突出部材776が押し込まれ(後退され)、外壁形成部材80の上面および本体板711aの下面に没入される。
主部側被軸支部材735及び主部側第2被軸支部材738が更に挿入され、係合装置770の突出部材776(即ち、出没穴781aの形成位置)に本体板736の受入穴736aおよび本体板739の受入穴739aが到達すると、係合装置770の突出部材776が前進し、本体板736の受入穴736aおよび本体板739の受入穴739aにそれぞれ受け入れられる。その結果、外枠710に対し遊技機主部(内枠730)が連結され、組み付け作業が完了される。
この場合、第7実施の形態では、遊技機主部に対して回動可能に形成される主部側被軸支部材735及び主部側第2被軸支部材738の2本の部材を備え、それら2本の部材の一方(主部側被軸支部材735)が遊技機主部の下端に配設されると共に他方(主部側第2被軸支部材738)が遊技機主部の上端に配設される。
よって、一方(主部側被軸支部材735)を開いた状態とすることで、遊技機主部を正立状態(即ち、図50に示す状態)で単独で自立させることができ、かつ、他方(主部側第2被軸支部材738)を開いた状態とすることで、遊技機主部を倒立状態(即ち、図50に示す遊技機主部を上下反転させ、その遊技機主部の上方側を床面に載置した状態)でも単独で自立させることができる。
これにより、下方寄りに重心が位置する遊技機主部であれば、主部側被軸支部材735を開放して、正立状態で自立させる一方、上方寄りに重心が位置する遊技機主部であれば、主部側第2被軸支部材738を開放して、倒立状態で自立させることで、遊技機主部を安定して自立させることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
上記各実施の形態において、一又は複数の実施の形態における一部の形態または全部の形態と、一又は複数の他の実施の形態における一部の形態または全部の形態とを、組み合わせても良く、置き換えても良い。以下に例示する変形例(変形形態)においても同様である。即ち、一又は複数の実施の形態または(及び)一又は複数の変形形態における一部の形態または全部の形態と、一又は複数の他の実施の形態または(及び)一又は複数の他の変形形態における一部の形態または全部の形態とを、組み合わせても良く、置き換えても良い。
この組み合わせや置き換えとしては、例えば、以下の形態が一例として例示される。第2実施の形態における第2立設板237aを、第3実施の形態における主部側被軸支部材335、第4から第6実施の形態における主部側被軸支部材35、或いは、第7実施の形態における主部側被軸支部材335又は(及び)主部側第2被軸支部材738に設ける形態。第1及び第2実施の形態または第4から第6実施の形態における主部側被軸支部材35の受入穴36aと第7実施の形態における主部側被軸支部材335又は(及び)主部側第2被軸支部材738における受入穴736a,739aを、第3実施の形態における受入凹部336aに置き換える形態。
上記各実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。かかる数値の一例としては、例えば、受入穴36aや挿入爪36cの形成個数などが例示される。
上記各実施の形態では、外枠側係合装置16が外枠10の下枠体12に配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これに代えて、或いは、これに加えて、外枠10の上枠体11の下面側に配設してもよい。なお、上枠体11に配設する場合には、遊技機主部20の重量を支える必要がないので、外枠側係合装置16の簡素化(例えば、板厚の薄肉化や材質の変更など)を行うことができ、その分、製品コストの削減を図ることができる。
上記各実施の形態では、規制板78の上面視において、貫通孔78dにより形成される空間が閉じた空間として形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、規制板78の上面視において、貫通孔78dの内部空間と外部とを連通する通路が規制板78に形成されていても良い。この場合には、かかる通路を利用して、突出部材76を貫通孔78dの内部空間へ配置することができる。よって、突出部材76の本体部76aと環状板76cとを別体とする必要がなく、環状板76cを本体部76aと一体に形成することができるので、部品点数および組立工数の低減を図ることができる。
上記各実施の形態では、複数の係合装置70が外枠10の幅方向(左右方向)に等間隔に配設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、外枠10の左右方向(左枠体13側および右枠体14側)に偏らせて配設しても良い。この場合には、中央部分にスペースを確保して、他の部品(例えば、スピーカ装置や制御基板、コネクタなど)を配設できる。即ち、各係合装置70の対向間に形成される各スペースは狭く、単体では有効な利用が困難なデッドスペースとなり易いところ、係合装置80を左右に偏らせて配設することで、各デッドスペースを合体させて、その分、中央に有効なスペース(広いスペース)を確保することができる。
上記各実施の形態では、主部側被軸支部材35の長手方向寸法が、外枠10の幅寸法(左枠体13及び右枠体14の対向面間隔)と略同一とされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、上記各実施の形態における主部側被軸支部材35よりも短くすることは当然可能である。
上記各実施の形態では、規制板78の後端部分における外面を平坦面状に形成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、その外面の凹凸や溝を設けても良い。凹凸や溝が設けられることで、規制板78を引く抜く際の滑り止めとすることができる。
上記各実施の形態では、ケース体71R,71Lを締結ねじB1及びナットN1による締結固定により一体化(結合)する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の結合手段を利用することは当然可能である。他の結合手段としては、ケース体71R,71Lの合わせ面同士を接着で接着固定する方法、合わせ面同士を超音波溶着で溶着させる方法、或いは、ケース体71R,71Lの一方に形成された弾性的な爪を他方に設けられた受け部に係合させる方法などが例示される。
上記各実施の形態では、外壁形成部材80が、板状体を折り曲げることで形成され、例えば、上面板81と側面板84との間などに隙間が形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、板状体に絞り加工を施して、外壁形成部材80を容器状(即ち、上面板81と側面板84との間、及び、底面板82と側面板84との間に隙間が形成されない形状)に形成しても良い。これにより、突出部材76へのアクセスをより困難とすることができる。
上記第1及び第2実施の形態では、係合装置70(突出部材76)の配設数と主部側被軸支部材35の受入穴36aの配設数とが同数とされる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるのものではなく、係合装置70(突出部材76)の配設数よりも、主部側被軸支部材35の受入穴36aの配設数を少なくしても良い。第3実施の形態における受入凹部336aについても同様である。これら受入穴36a又は受入凹部336aの配設数が少なくても、突出部材76は主部側被軸支部材35の下面側で没入状態にあれば足りるからである(図20参照)。
上記第4から第6実施の形態では、主部側第2被係合部材435,535と主部側連結部材32とが枠面に垂直な方向へのスライド移動(案内溝54への第2支持軸434の挿入)により連結可能に構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、着脱不能に構成しても良く、或いは、連結方向を変更しても良い。連結方向を変更する場合としては、例えば、主部側連結部材32の軸穴に、主部側第2被係合部材435,535の第2支持軸434を軸方向に挿入することで、両者が連結される構造が例示される。
上記第4実施の形態では、主部側第2被軸支部材435に係合片436を締結固定する締結ねじの頭部が、主部側第2被軸支部材435の外面に位置する構造を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、締結ねじの頭部が係合片436の下面側に位置する構想であっても良い。即ち、締結ねじのおねじが挿通する挿通孔を係合片436に設けると共にその挿通孔に挿通されたおねじが螺合されるめねじを主部側第2被軸支部材435に設けても良い。これにより、締結ねじの頭部を外枠410の枠内に位置させることができるので、かかる締結ねじが不正に取り外されることを抑制できる。
上記第4実施の形態では、係合片436が挿入部416cに挿入された状態で、係合片436を下方に揺動させる空間(外枠側通路411d)が形成される構造を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、係合片436が挿入部416cに挿入された状態(折返し部436cの折返し先端が係止面416c1に係止された状態)では係合片436の下方への揺動を規制する手段を、外枠側通路411d内に設けてもよい。これにより、係合片436を切断しなければ連結状態(係止された状態)を解除できないので、かかる連結状態が不正に解除されることを抑制できる。
上記第6実施の形態では、内面縦枠体613の長手方向に対し揺動片615が傾斜した状態で列設され、縦枠体637の長手方向に平行な直線状に受入部637bが列設される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これとは逆としても良い。即ち、内面縦枠体613の長手方向に平行な直線状に揺動片615を列設すると共に、縦枠体637の長手方向に対し傾斜した状態で受入部637bを列設しても良い。これによっても、同様に、外枠610に対する遊技機主部の傾斜角度を調整できる。
第6実施の形態では、揺動片615が、その揺動先端側を外枠610の前面側へ向けて配置される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これとは逆に、揺動片615は、その揺動先端側を外枠610の背面側へ向けた状態で配置されても良い。
上記第6実施の形態では、外枠610の左右の枠体に揺動片615を、構成要素A6の左右の枠体に受入部637bを、それぞれ設ける場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、これと逆の配置としても良い。即ち、外枠610の左右の枠体に受入部637bを、構成要素A6の左右の枠体に揺動片615を、それぞれ設けても良い。
上記第6実施の形態では、複数の受入部637bが縦枠体637に分散配置される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、1の受入部637bのみを設ける構造としても良い。この場合の1の受入部637bとしては、例えば、第6実施の形態における複数の受入部637bの間を直線状の溝で接続して得られる長穴形状の開口が例示される。
上記第6実施の形態では、複数の揺動片615を備え、それら各揺動片615にピン部材Bを着脱自在に装着する部位を設ける場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、1の揺動片を幅広に形成し、その1の揺動片に、ピン部材を着脱自在に装着する部位を複数設けても良い。これによっても、ピン部材を装着する部位を変更することで、外枠610に対する遊技機主部の傾斜角度を調整することができる。
上記各実施の形態では、遊技機主部が連結装置を介して外枠に開閉可能に配設される場合を説明したが、外枠は特に存在する必要がなく、外枠に代えて、取付対象に遊技機主部が連結装置を介して開閉可能に配設される構成であっても良い。即ち、外枠側係合部材や外枠側連結部材が取付対象に取り付けられても良い。取付対象の形状は任意であり、枠状に限定されるものではない。また、取付対象は、ホールの島に設けられた枠自体であっても良い。即ち、ホールの島に設けられた枠(取付対象)に連結装置を介して遊技機主部が配設されても良い。この場合、ホールの島に設けられた枠(取付対象)の形状は任意であり、例えば、上下の板(外枠の上枠体および下枠体が連結される板)を有する形状に限られるものではない。
上記各実施の形態では、支持金具33(主部側軸部材)に軸穴が開口される一方、主部側被軸支部材35,735(主部側被軸支部材)から支持軸34が突設され、支持金具33の軸穴に挿通された支持軸34を介して、主部側被軸支部材35,735が支持金具33に対して相対回動可能に軸支される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、支持金具33から支持軸34が突設される一方、主部側被軸支部材35,735に軸穴が開口され、主部側被軸支部材35,735の軸穴に挿通された支持軸34を介して、主部側被軸支部材35,735が支持金具33に対して相対回動可能に軸支される構成であっても良い。即ち、主部側軸部材に対し主部側被軸支部材を相対回動可能に軸支する構成は、主部側軸部材または主部側被軸支部材の一方から支持軸が突設されると共にその支持軸が挿通される軸穴が主部側軸部材または主部側被軸支部材の他方に開口されていれば良い。
これは主部側第2軸部材(主部側連結部材32,732)に対して主部側第2被軸支部材(主部側第2被軸支部材435,535,732)を相対回動可能に軸支する構成についても同様であり、主部側第2軸部材または主部側第2被軸支部材の一方から支持軸(第2支持軸434,734)が突設されると共にその支持軸が挿通される軸穴が主部側第2軸部材または主部側第2被軸支部材の他方に開口されていれば良い。
上記各実施の形態では、主部側被軸支部材35,735(主部側被軸支部材)が支持金具33(主部側軸部材)に対し1本の支持軸34を介して相対回動可能に軸支される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、複数本の支持軸を介して、主部側被軸支部材35,735(主部側被軸支部材)が支持金具33(主部側軸部材)に対し相対回動可能に軸支される構成としても良い。同様に、複数本の支持軸を介して、主部側第2被軸支部材(主部側第2被軸支部材435,535,732)が主部側第2軸部材(主部側連結部材32,732)に相対回動可能に軸支される構成としても良い。例えば、主部側被軸支部材35,735と支持金具33との間、或いは、主部側第2被軸支部材435,535,732と主部側連結部材32,732との間を、スライドヒンジ(相対回動に伴って回動軸の位置が移動するヒンジ)を介して相対回動可能に軸支する構成が例示される。このような軸支構造も、請求項1から請求項4及び遊技機A0〜A35,D1〜D3における「軸支」に含まれる。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上記実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えた遊技機において、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を少なくとも備えることを特徴とする遊技機A0。
なお、遊技機A0の「外枠」は「取付対象」と変更しても良い。この場合、「取付対象」は遊技機A0の構成でなくても良い(遊技機A0が備えなくても良い)。これらのことは、以下の従属項(遊技機A1からA35および遊技機D1からD3)においても同様である。
遊技機A0によれば、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。一方、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結を解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
これにより、外枠をホールの島の木枠に残したまま、遊技機主部を取り外すことができるので、遊技機の入れ替えを行う際には、ホールの島の木枠に残された外枠を利用して、別の遊技機主部を設置することができる。その結果、傾斜角度の調整を不要として、入れ替えに要する工数を低減することができる。
この場合、遊技機主部の設計時、主部側軸部材については、外枠との関係を考慮する必要がないので、その設計の自由度を高めることができる。即ち、主部側軸部材は、主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、主部側軸部材を、外枠(外枠側係合部材)との関係で設計する必要がない。よって、主部側軸部材の設計の自由度を確保できる。
遊技機A0において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、を更に備えることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、外枠に配設される外枠側連結部材に対し、遊技機主部に配設される主部側連結部材を連結させる共に、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、外枠側連結部材と主部側連結部材との間の連結、及び、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結をそれぞれ解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
遊技機A0又はA1において、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、遊技機A0又はA1の奏する効果に加え、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、外枠と比較して、遊技機主部は比較的重量が嵩むところ、遊技機の入れ替えを行う際には、作業者は、この比較的重量が嵩む遊技機主部を、ホールの島の木枠に残された外枠に対して組み付ける必要がある。さらにその組み付け作業では、外枠に配設される外枠側係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を連結させる必要がある。そのため、作業者にとって、外枠係合部材と主部側被軸支部材との連結に複雑な動作が必要であると、その連結動作を、比較重量が嵩む遊技機主部を支持しながら行うことが困難となり、遊技機主部を外枠に組み付けることができないおそれがある。これに対し、遊技機A2によれば、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能とされるので、かかる連結動作を簡素とすることができ、その結果、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
特に、遊技機A1の構成を備えた遊技機A2の場合には、「前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、その主部側連結部材を外枠側連結部材に連結させる際の直線方向が、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、前記外枠に配設される外枠側係合部材に連結させる際の前記直線方向と平行とされる」構成を備えることが好ましい。この構成を備える遊技機A2によれば、遊技機A0又はA1の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向と、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向とが平行とされるので、遊技機主部を外枠に対し直線方向へ移動させる動作のみで連結することができる。よって、主部側連結部材および外枠側連結部材を更に備える場合であっても、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A2において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向であることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、遊技機A2の奏する効果に加え、遊技機主部に配設される主部側連結部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向、及び、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材を、外枠に配設される外枠側連結部材に連結する際の直線方向が、外枠の枠面に対して垂直な方向とされるので、遊技機主部を外枠に対し正面に配置し、そのまま真直ぐに直線方向へ押し込む動作のみで、遊技機主部を外枠に組み付けることができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A0からA3において、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に軸支される一端側から離間する位置に配設され先端部を備え、前記先端部は、前記外枠から取り外された前記遊技機主部に対して前記主部側被軸支部材が開いた状態となった場合に接地可能に形成されることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、遊技機A0からA3に奏する効果に加え、遊技機主部を単独で(即ち、外枠から分離した状態であっても)自立させることができる。即ち、従来の遊技機は、外枠の底面が比較的面積を有する平坦面として形成され、その外枠の底面を利用することで、遊技機が自立可能に形成された。一方、従来の遊技機では、遊技機主部の自立については考慮されていない。そのため、外枠から遊技機主部を取り外し可能に形成した場合には、取り外した遊技機主部は、横倒しとする必要がある。これに対し、遊技機A4によれば、主部側被軸支部材が、主部側軸部材に軸支される一端側から離間する位置に先端部を備えるので、かかる主部側被軸支部材を遊技機主部に対して相対回動させ、開いた状態とする(即ち、主部側被軸支部材が例えば直線状の部材であれば、両者をく字状に配置する。但し、主部側被軸支部材は、軸支される一端側と先端部との間の形状は直線状に限定されない。)ことで、遊技機主部を単独で(即ち、外枠から分離した状態であっても)自立させることができる。
なお、従来の遊技機においては、外枠に対して遊技機主部を開いた状態とすれば(両者をく字状に配置)、遊技機を自立させることはできる。しかし、外枠が遊技機主部に対して一回り大きな外形を有するため、外枠の底面(接地側の面)と遊技機主部の底面(接地側の面)との間の高さ方向(遊技機の上下方向)の寸法差の分、自立させた遊技機の傾きが大きくなる。また、外枠を含む分、重心位置が高くなる。そのため、自立させた遊技機が倒れ易い。これに対し、遊技機A4によれば、外枠から取り外した遊技機主部を単独で自立させるので、遊技機主部の底面(接地側の面)と主部側被軸支部材の先端部における底面(接地面)との高さ方向の差を小さくできる。また、外枠を含まない分、重心位置を低くできる。よって、自立させた遊技機が倒れることを抑制できる。
遊技機A4において、前記主部側被軸支部材は、前記遊技機主部の枠面に垂直な方向に平行な平板形状に形成される部分を備え、その平板形状に形成される部分の底面が前記先端部とされることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、遊技機A4の奏する効果に加え、主部側被軸支部材が、遊技機主部の枠面に垂直な方向に平行な平板形状に形成される部分を備えるので、その分、例えば、接地される床が変形する場合(例えば、床が弾性材料からなる場合、或いは、床に布や弾性材料からなる敷設材が敷設されている場合など)には、その床(敷設体)に対する接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。また、このように主部側被軸支部材の平板形状に形成される部分が、遊技機主部の枠面に垂直な方向に平行とされることで、複数の遊技機主部を自立させる際に、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねることができるので、複数の遊技機主部を自立させる際の収納効率の向上を図ることができる。さらに、主部側被軸支部材が、遊技機主部の枠面に垂直な方向に平行な平板形状に形成される部分を備えることで、遊技機主部を外枠に閉じた状態とした際に、遊技機主部に制御基板などの部品を配設するスペースを効率的に確保することができる。
ここで、主部側被軸支部材が遊技機主部に1の軸(主部側軸部材)により軸支される(軸支箇所が1ヶ所のみである)場合には、その軸支部分に軸方向(遊技機の上下方向)のガタを設け、そのガタにより、遊技機主部の底面(接地側の面)と主部側被軸支部材の先端部(平板形状に形成される部分)における底面(接地側の面)との間の高さ方向(遊技機の上下方向)の寸法差を吸収する(小さくする)ように構成しても良い。これにより、主部側被軸支部材の先端部を、より均一に接地させる(接地面席を確保する)ことができ、自立を安定させることができる。
遊技機A4又はA5において、前記主部側被軸支部材は、前記主部側軸部材に軸支される一端側とその反対側となる他端側との間を結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されると共に他方の縁部が平板形状に形成され、前記主部側被軸支部材が前記遊技機主部に対して開いた状態となった場合に、前記折り返されて形成された一方の縁部が前記遊技機主部と反対側に位置すると共に、前記平板形状に形成された他方の縁部が前記遊技機主部側に位置することを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、遊技機A4又はA5の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一端側と他端側とを結ぶ一対の縁部の内の一方の縁部が折り返されて形成されるので、その分、主部側被軸支部材の剛性を高めることができる。即ち、主部側被軸支部材が遊技機主部に対して開いた状態(く字状の配置)とされる場合に、遊技機主部を強固に支持することができるので、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
一方で、主部側被軸支部材の縁部が折り返されていると、1の主部側被軸支部材に他の主部側被軸支部材を重ねて、複数の遊技機主部を自立させる際に、折り返された縁部に乗り上げることで、遊技機主部が傾斜して、自立が不安定となる。これに対し、本遊技機によれば、主部側軸支部材は、遊技機主部を自立させた状態において、遊技機主部側に位置する他方の縁部が平板形状に形成される。よって、折り返されて形成される一方の縁部を避け、他方の縁部の上に他の主部側被軸支部材を順に重ねていくことができる。よって、遊技機主部の傾斜を抑制して、安定的に自立させることができる。
遊技機A6において、前記主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されることを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技機A6の奏する効果に加え、主部側被軸支部材の一方の縁部は、上面側へ向けて折り返されて形成されるので、主部側被軸支部材の底面(接地側の面)に平坦面形状の部分を形成することができる。よって、接地面積を確保して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。
なお、遊技機A5及び遊技機A7において、外枠へ遊技機主部が取り付けられた状態で「上面(上側を向く面)」となる面は、遊技機主部が外枠から取り外され、接地される面となる場合には、「底面」となる。また、遊技機A7において、「上面側」とは、接地させた際に上側を向く面を意味する。よって、外枠に遊技機主部が取り付けられた状態で上方に位置する主部側被軸支部材では、その取り付け状態で下面となる面側が、遊技機A7における「上面側」となる。遊技機A5及びA7を除く他の遊技機A1からA4,A6,A8からA35,D1からD3においても同様である。
遊技機A4から遊技機A7のいずれかにおいて、前記主部側被軸支部材と前記遊技機主部との間に介在し、前記主部側被軸支部材を、前記主部側軸部材を回動中心として相対回動させ、前記遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢する回動付勢部材を備えることを特徴とする遊技機A8。
遊技機A8によれば、遊技機A4からA7のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材が回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されるので、主部側被軸支部材を遊技機主部に対して開いた状態(く字状に配置)に維持して、遊技機主部の自立を安定化させることができる。即ち、遊技機主部の自立時に主部側被軸支部材が不用意に閉じられて、遊技機主部の自立が不安定化することを抑制できる。
また、外枠に配設される外枠側係合部材と遊技機主部に配設される主部側被軸支部材との連結により、外枠に対して遊技機主部が開閉可能に配設された状態では、回動付勢部材の付勢力を、遊技機主部を開放させる方向への力として利用することができる。よって、遊技機主部の重量が重い場合であっても、その遊技機主部を作業者が開放する操作を容易とすることができる。
遊技機A2又はA8において、前記主部側被軸支部材が、前記主部側軸部材を回動中心として前記遊技機主部に対して相対回動され、前記遊技機主部の底面側に配設された場合に、その主部側被軸支部材を保持する主部側保持部材を備えることを特徴とする遊技機A9。
遊技機A9によれば、遊技機A2又はA8の奏する効果に加え、主部側保持部材により主部側被軸支部材を遊技機主部の底面側に保持することができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。即ち、遊技機A2の構成を備えた遊技機A9の場合には、外枠から取り外された状態での遊技機主部において、主部側保持部材によって主部側被軸支部材が保持されているので、外枠に対して遊技機主部を直線方向へ相対移動させる動作のみで、主部側被軸支部材を外枠側係合部材に連結させ、外枠に対する遊技機主部の組み付けを完了することができ、先に主部側被軸支部材を主部側係合部材に連結させた後、次いで外枠に対して遊技機主部を閉じる動作を不要とすることができる。また、遊技機A8の構成を備えた遊技機A9の場合には、主部側被軸支部材は、回動付勢部材により遊技機主部に対して開いた状態となる方向へ付勢されているところ、これを主部側保持部材により遊技機主部の底面側に保持する(閉じた状態に保持する)ことができれば、作業者は、作業者自身が例えば一方の手で主部側被軸支部材を閉じた状態に保持しつつ、遊技機主部を外枠に組み付けるという煩雑な作業を行う必要がなく、遊技機主部を外枠に組み付ける作業のみに集中することができる。
遊技機A9において、前記遊技機主部を前記外枠に対して施錠する施錠装置を備えると共に、前記施錠装置が前記主部側保持部材を備え、前記施錠装置の操作により前記遊技機主部の外枠に対する施錠が解除される場合に、その操作に連動して、前記主部側保持部材による前記主部側被軸支部材の保持が解除されることを特徴とする遊技機A10。
遊技機A10によれば、遊技機A9の奏する効果に加え、施錠装置が主部側保持部材を備え、施錠装置の操作に連動して、主部側保持部材による主部側被軸支部材の保持を解除できるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、主部側被軸支部材を主部側保持部材により保持し、組み付け作業の作業性の向上を図りつつ、組み付け後は、施錠装置による施錠を解除するのみで、外枠に対して遊技機主部を開放させることができる。即ち、施錠装置を解除する一の操作のみで、遊技機主部の外枠に対する施錠の解除と、主部側被軸支部材の主部側保持部材による保持の解除とを同時に行うことができる。
遊技機A4からA10のいずれかにおいて、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材とからなる組を二組備え、これら二組の内の一方の組が前記遊技機主部および外枠の下方側に配設される共に他方の組が前記遊技機主部および外枠の上方側に配設されることを特徴とする遊技機A11。
遊技機A11によれば、遊技機A4からA10のいずれかの奏する効果に加え、主部側軸部材、主部側被軸支部材および外枠側係合部材からなる組を二組備え、それら二組のそれぞれにおいて、主部側被軸支部材を外枠側係合部材に連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、二組のそれぞれにおいて、主部側被軸支部材と外枠側係合部材との間の連結を解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
また、遊技機主部の設計時、二組のそれぞれにおいて、主部側被軸支部材を、外枠側係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、主部側軸部材を、外枠(外枠側係合部材)との関係で設計する必要がない。即ち、主部側軸部材の設計の自由度を確保できるので、遊技機主部を外枠に対して開閉させる際の支持軸(即ち、二組の内の一方の組の主部側軸部材と他方の組の主部側軸部材)の位置を任意に設計可能とでき、その結果、例えば、遊技機主部の開閉態様や支持軸周辺の他部材の設計の自由度を確保できる。
この場合、二組の内の一方の組が遊技機主部および外枠の下方側に配設される共に他方の組が遊技機主部および外枠の上方側に配設されるので、一方の組における主部側被軸支部材を開いた状態とし、かかる一方の組における主部側被軸支部材を接地させることで、遊技機主部を正立状態(即ち、遊技機主部の下方側を床面に載置した状態)で単独で自立させることができるだけでなく、他方の組における主部側被軸支部材を開いた状態とし、かかる他方の組における主部側被軸支部材を接地させることで、遊技機主部を倒立状態(即ち、遊技機主部を上下反転させることで、その遊技機主部の上方側を床面に載置した状態)でも単独で自立させることができる。これにより、遊技機主部の重心位置に応じて、自立させる向きを変更する(例えば、重心位置が上方に位置する遊技機主部であれば、その重心位置が下方となるように、倒立状態で自立させる)ことができるので、その自立状態を安定化することができる。
また、遊技機A8の構成を備えた遊技機A11では、二組の両方が回動付勢部材を備えても良く、或いは、一方の組または他方の組のいずれかのみが回動付勢部材を備えても良い。遊技機A9の構成を備えた遊技機A11では、二組の両方が主部側保持部材を備えても良く、或いは、一方の組または他方の組のいずれかのみが主部側保持部材を備えても良い。
遊技機A11において、前記連結装置は、前記二組の内の一方の組の主部側被軸支部材と他方の組の主部側被軸支部材とを接続する接続部材を備えることを特徴とする遊技機A12。
遊技機A12によれば、二組の内の一方の組の主部側被軸支部材と他方の組の主部側被軸支部材とが接続部材により接続(連結)されるので、一方(又は他方)の組の主部側被軸支部材が回動された場合には、この一方(又は他方)の組の主部側被軸支部材の回動に連動させて他方(又は一方)の組の主部側被軸支部材も回動させることができる。即ち、二組の主部側被軸支部材の両者の回動位置を常に同位相に維持することができる。よって、二組の主部側被軸支部材を相手部材(外枠に配設される外枠側係合部材)にそれぞれ連結させる際には、これら二組の主部側被軸支部材の位相を個別に調整する必要がなく、その分、連結作業の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A0からA12において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記主部側被軸支部材に対向配置される対向面と、その対向面から出没可能に突出する突出部材と、その突出部材を前記対向面から突出する方向へ付勢する出没付勢部材とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、前記外枠側係合部材の対向面に対向配置された場合に、その対向面から突出される前記突出部材を受け入れる受入部を備え、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられることで、前記外枠側係合部材に対し前記主部側被軸支部材が連結されることを特徴とする遊技機A13。
遊技機A12によれば、遊技機A0からA11のいずれかの奏する効果に加え、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面に対向配置させ、その外枠側係合部材の対向面から突出される突出部材を、主部側被軸支部材の受入部に受け入れさせることで、外枠側係合部材に対し主部側被軸支部材を連結させることができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A13において、前記外枠側係合部材の突出部材は、突出先端部分が先細形状に形成されると共にその突出先端部分を前記対向面下に没入可能に形成され、前記突出先端部分のみが前記対向面から突出する位置に前記出没付勢部材の付勢力により保持されることを特徴とする遊技機A14。
遊技機A14によれば、遊技機A13の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材は、先細形状に形成された突出先端部分のみが対向面から突出されるので、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材が外枠側係合部材の対向面上をスライド移動され、突出部材に当接した際に、引っ掛かりを抑制して、突出部材を対向面下により確実に没入させることができる。
遊技機A13又はA14において、前記外枠側係合部材は、前記突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた状態で、前記突出部材に当接してその突出部材の前記対向面下への没入を規制する没入規制部材を備えることを特徴とする遊技機A15。
遊技機A15によれば、遊技機A13又はA14の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が対向面下へ没入することを没入規制部材により規制できるので、主部側被軸支部材の受入部に外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた状態を維持して、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。この場合、外枠側係合部材の突出部材の突出先端部分のみが対向面から突出される場合には、突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられた後に、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の対向面上でスライド移動させることで、突出部材を対向面下により没入させることができ、その結果、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されてしまうので、没入規制部材により突出部材の没入を規制する本構造が特に有効となる。
遊技機A15において、前記外枠側係合部材は、前記没入規制部材の移動を案内する案内部材を備え、前記没入規制部材は、傾斜して形成される傾斜面を備えると共に、前記突出部材は、前記没入規制部材の傾斜面が当接される被当接部を備え、前記没入規制部材が前記案内部材に案内され、その傾斜面を前記突出部材の被当接部に当接させつつ、一方向へ移動されると、前記突出部材が前記対向面上に押し上げられると共に、前記案内部材と前記被当接面との間に没入規制部材が介在することで、前記突出部材の前記対向面下への没入が規制されることを特徴とする遊技機A16。
遊技機A16によれば、遊技機A15の奏する効果に加え、没入規制部材が突出部材の被当接部に当接する傾斜面を備えるので、没入規制部材の一方向への移動により、突出部材の対向面下への没入が規制され場合には、突出部材を対向面上に押し上げた状態とすることができる。これにより、主部側被軸支部材の受入部へ突出部材の突出先端をより深くまで挿入して、その受け入れ量を確保することができる。その結果、主部側被軸支部材の受入部と外枠側係合部材の突出部材との係合を強固として、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結が解除されることを抑制できる。
また、このように、没入規制部材の傾斜面を利用して突出部材を対向面上へ押し上げる構造とすることで、没入規制部材を案内部材の案内に沿って一方向へ移動させるのみで、かかる没入規制部材を案内部材と突出部材との間に介在させることができる。よって、例えば、没入規制部材を一方向へ移動させる動作と同時に突出部材を持ち上げておく動作を別途行う必要がなく、その分、作業性の向上を図ることができる。
遊技機A13から遊技機A16において、前記外枠に配設される外枠側係合部材は、前記平坦面から立設される立設壁と、その立設壁の立設先端から前記遊技機主部側へ向けて前記平坦面と略平行に延設される延設壁とを備え、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材は、その受入部に前記外枠側係合部材の突出部材が受け入れられた場合に、前記外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に挟持される被挟持部を備えることを特徴とする遊技機A17。
遊技機A17によれば、遊技機A13からA16の奏する効果に加え、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられると、外枠側係合部材の平坦面および延設壁の対向面間に、主部側被軸支部材の被挟持部が挟持されるので、外枠側係合部材に対して主部側被軸支部材が平坦面の面直方向(即ち、突出部材の出没方向)へ移動することを規制することができる。これにより、外枠側係合部材と主部側軸支部材との間の連結を確実として、外枠に対し、遊技機主部を、より強固に連結できる。
この場合、外枠側係合部材の延設壁は、立設壁の立設先端から遊技機主部側へ向けて延設されるので、主部側被軸支部材を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させる動作のみで、主部側被軸支部材の被挟持部を外枠側係合部材の平坦面および延設壁との対向面間に挟持させることができる。また、その主部側被軸支部材の移動は、外枠側係合部材の立設壁によって規制する(位置決めする)ことができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A13からA17において、前記外枠に配設される外枠側連結部材と前記遊技機主部に配設される主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、前記外枠側係合部材の突出部材が前記主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、前記主部側被軸支部材を載置可能な領域が前記外枠側係合部材の平坦面に形成されることを特徴とする遊技機A18。
遊技機A18によれば、遊技機A13からA17の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とが連結されておらず、かつ、外枠側係合部材の突出部材が主部側被軸支部材の受入部に受け入れられていない状態において、主部側被軸支部材を載置可能な領域が外枠側係合部材の平坦面に形成されるので、遊技機主部を外枠に組み付ける際には、まず、遊技機主部の主部側被軸支部を、外枠側係合部材の平坦面における上記領域に載置(仮置き)し、その後、主部側被軸支部を外枠側係合部材の平坦面に沿って移動させることで、外枠側の外枠側連結部材に対する遊技機主部側の主部側連結部材の連結と、外枠側係合部材の突出部材の主部側被軸支部材の受入部への受け入れとをそれぞれ行うことができる。即ち、作業者は、上記連結および受け入れの作業を行う際に、その作業を、遊技機主部の重量を支持しつつ行う必要がない。よって、外枠に対して遊技機主部を組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A0からA18において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、軸状の連結軸部を備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記連結軸部を回動可能に軸支する軸支部と、その軸支部に連通し前記連結軸部を前記軸支部まで案内する案内溝部とを備えることを特徴とする遊技機A19。
遊技機A19によれば、遊技機A0からA18の奏する効果に加え、連結軸部を回動能に軸支する軸支部には、連結軸部を案内する案内溝部が連通されているので、連結軸部を案内溝部に沿って移動させることで、連結軸部を軸支部に軸支させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A19において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記案内溝部へ出没可能に形成され前記案内溝部に突出することで、前記軸支部に軸支された連結軸部が前記案内溝部を通過することを規制する通過規制部材を備えることを特徴とする遊技機A20。
遊技機A20によれば、遊技機A19の奏する効果に加え、外枠側の外枠側連結部材または遊技機主部側の主部側連結部材の他方は、案内溝部へ出没可能に形成される通過規制部材を備え、その通過規制部材を案内溝部に突出させることで、軸支部に軸支された連結軸部が案内溝部を通過することを規制することができる。即ち、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
遊技機A20において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、前記外枠に対して前記遊技機主部が閉じられた状態では、前記通過規制部材を被覆すると共に、前記外枠に対して前記遊技機主部が開放された状態では、前記通過規制部材を露出させる被覆部材を備えることを特徴とする遊技機A21。
遊技機A21によれば、遊技機A20の奏する効果に加え、外枠に対して遊技機主部が閉じられた状態では、被覆部材により通過規制部材が被覆されるので、通過規制部材が操作されることを困難とできる。よって、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。一方で、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、通過規制部材が露出されるので、通過規制部材を操作可能とできる。よって、連結軸部が案内溝部を通過可能な状態として、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を行うことができる。
遊技機A20又はA21において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、少なくとも、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えることを特徴とする遊技機A22。
遊技機A22によれば、遊技機A20又はA21の奏する効果に加え、少なくとも、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退された場合に、その通過規制部材を保持する規制部材保持手段を備えるので、通過規制部材による規制を解除し、連結軸部が案内溝部を通過可能(即ち、連結軸部を抜き取り可能)な状態を形成し且つその状態を維持することができる。よって、作業者は、通過規制部材を後退した状態に保持しつつ、連結溝部を軸支部から抜き取るという煩雑な作業を行う必要がない。その結果、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結の解除を容易とすることができる。
遊技機A22において、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記通過規制部材を前記案内溝部に突出する方向へ付勢する規制付勢部材を備え、前記通過規制部材は、前記案内溝部に突出する部分に傾斜して形成される傾斜面を備え、前記連結軸部が前記傾斜面を押圧することで、前記連結軸部が前記案内溝部を通過可能な位置まで前記通過規制部材が後退される一方、前記規制部材保持手段により保持可能な位置には前記通過規制部材が達しないことを特徴とする遊技機A23。
遊技機A23によれば、遊技機A22の奏する効果に加え、連結軸部が傾斜面を押圧することで、連結軸部が案内溝部を通過可能な位置まで通過規制部材が後退されるので、連結軸部を案内溝部に沿って押し込むことで、かかる連結軸部を軸支部に到達させ、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材とを連結することができる。この場合、通過規制部材は、規制部材保持手段により保持可能な位置には達しないので、規制付勢部材の付勢力により、通過規制部材を案内溝部に突出する位置へ復帰(前進)させることができる。その結果、連結軸部が軸支部から脱落して、外枠側の外枠側連結部材と遊技機主部側の主部側連結部材との連結が解除されることを抑制することができる。
遊技機A0において、前記連結装置は、前記遊技機主部に配設される主部側第2軸部材と、その主部側第2軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側第2被軸支部材と、その主部側第2被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側第2係合部材と、を更に備えることを特徴とする遊技機A24。
遊技機A24によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、外枠に配設される外枠側係合部材および外枠側第2係合部材に対し、遊技機主部に配設される主部側被軸支部材および主部側第2被軸支部材をそれぞれ連結させることで、外枠に対し、遊技機主部を、連結装置を介して開閉可能に連結することができる。即ち、連結装置は外枠と遊技機主部とを2ヶ所で連結するので、これら外枠と遊技機主部とを安定した状態で連結することができる。一方、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との間の連結、及び、外枠側第2係合部材と主部側第2被軸支部材との間の連結をそれぞれ解除することで、外枠から遊技機主部を取り外すことができる。
この場合、主部側第2軸部材についても、主部側軸部材と同様に、主部側第2被軸支部材を、外枠に配設される外枠側第2係合部材に対して連結可能な構造とすれば足り、かかる主部側第2軸部材を、外枠(外枠側第2係合部材)との関係で設計する必要がない。即ち、主部側軸部材に加え、主部側第2軸部材についても、外枠との関係を考慮する必要がなく、その設計の自由度を確保できるので、遊技機主部を外枠に対して開閉させる際の支持軸(即ち、主部側軸部材と主部側被軸支部材との間の支持軸、及び、主部側第2軸部材と主部側第2被軸支部材との間の支持軸)の位置を任意に設計可能とでき、その結果、例えば、遊技機主部の開閉態様や支持軸周辺の他部材の設計の自由度を確保できる。
遊技機A24において、前記遊技機主部に配設される主部側第2被軸支部材は、板状体からなると共にその板状体の一側を折り返して形成された折返し部を有する係合片を備え、前記外枠に配設される外枠側第2係合部材は、前記主部側第2被軸支部材の係合片が前記一側から挿入可能に形成されると共に前記係合片が前記一側から挿入された場合に前記係合片の折返し部における折り返し先端が係止される係止面を有する挿入部を備え、前記係合片が挿入部に挿入され、前記係合片の折返し部における折返し先端が挿入部の係止面に係止されることで、前記主部側第2被軸支部材と外枠側第2係合部材とが連結されることを特徴とする遊技機A25。
遊技機A25によれば、遊技機A24の奏する効果に加え、主部側第2被軸支部材の係合片をその一側から外枠側第2係合部材の挿入部に挿入し、係合片の折返し部における折り返し先端を、挿入部の係止面に係止させることで、外枠側第2係合部材に対し主部側第2被軸支部材を連結させることができる。よって、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。また、係合片は、板状体からなりその一部を折り返して折返し部を形成した簡素な構造であるので、部品コストの削減を図ることができる。
遊技機A25において、前記主部側第2被軸支部材が外枠側第2係合部材に連結された状態では、前記主部側第2被軸支部材の係合片が前記外枠側第2係合部材よりも前記外枠の内側に位置し、前記係合片が前記外枠側第2係合部材によって前記外枠の外側から遮蔽される一方、前記係合片の少なくとも一部が前記外枠の内側に露出され、前記係合片の前記外枠の内側に露出した部分を操作することで、前記係合片の折返し部における折返し先端と前記挿入部の係止面との係止を解除可能に形成されることを特徴とする遊技機A26。
遊技機A26によれば、遊技機A25の奏する効果に加え、主部側第2被軸支部材が外枠側第2係合部材に連結された状態では、係合片が外枠側第2係合部材によって外枠の外側から遮蔽されるので、係合片が操作されることを困難とできる。よって、主部側第2被軸支部材と外枠側第2係合部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。一方で、係合片の少なくとも一部が外枠の内側に露出されるので、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、係合片の露出された部分を操作することができる。よって、係合片の折返し部における折返し先端と挿入部の係止面との係止を解除して、主部側第2被軸支部材と外枠側第2係合部材との連結の解除を行うことができる。なお、外枠に対して遊技機主部を閉じた状態では、遊技機主部に配設される部品が外枠の枠内に配設され、かかる部品が、係合片の外枠の内側に露出される部分に対面されるので、係合片が操作されることを困難とできる。
遊技機A24からA26のいずれかにおいて、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側第2被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側第2係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、その主部側第2被軸支部材を外枠側第2係合部材に連結させる際の直線方向が、前記主部側被軸支部材を前記外枠側係合部材に連結させる際の前記直線方向と平行とされることを特徴とする遊技機A27。
遊技機A27によれば、遊技機A24からA26のいずれかの奏する効果に加え、主部側第2被軸支部材を外枠側第2係合部材に連結する際の直線方向と、主部側被軸支部材を外枠側連結部材に連結する際の直線方向とが平行とされるので、遊技機主部を外枠に対し直線方向へ移動させる動作のみで連結することができる。よって、主部側第2被軸支部材および外枠側第2係合部材を更に備える場合であっても、遊技機主部を外枠に組み付ける際の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A0からA27のいずれかにおいて、前記遊技機主部を前記外枠に対して施錠する施錠装置を備え、前記施錠装置は、外部からの操作に連動して開錠位置および施錠位置に移動される移動体を有する施錠移動部材と、前記施錠位置に移動した移動体が係合されることで前記施錠移動部材との間で施錠状態を形成すると共に前記移動体の開錠位置への移動に伴い前記移動体の係合が解除されることで前記施錠移動部材との間で開錠状態を形成する施錠基部材とを備え、前記施錠移動部材が前記遊技機主部に配設されると共に、前記施錠基部材が前記主部側被軸支部材に配設されることを特徴とする遊技機A28。
遊技機A28によれば、遊技機A0からA28のいずれかの奏する効果に加え、施錠装置は、施錠移動部材が遊技機主部に配設されると共に、施錠基部材が主部側被軸支部材に配設されるので、施錠装置を施錠状態とすることで、遊技機主部に対して主部側被軸支部材を回動不能にすることができると共に、施錠装置を開錠状態とすることで、遊技機主部に対して主部側被軸支部材を回動可能とすることができる。即ち、主部側被軸支部材が外枠側係合部材に連結され、遊技機主部が外枠に組み付けられた状態では、施錠装置を施錠状態にすることで、遊技機主部を外枠に対して開放不能にする(施錠する)ことができると共に、施錠装置を開錠状態とすることで、遊技機主部を外枠に対して開閉可能とする(開錠する)ことができる。
ここで、遊技機主部に施錠移動部材を、外枠に施錠基部材を、それぞれ配設する構成でも、遊技機主部を外枠に対して施錠装置により施錠することはできるが、この場合には、遊技機主部を新たに設計する場合であっても、施錠移動部材は、ホールに残される外枠の施錠基部材に対して施錠開錠可能な構造である必要があり、よって、施錠装置については新たに設計することができない。これに対し、本遊技機によれば、施錠装置の設計時、施錠移動部材と施錠基部材との両者を、外枠との関係を考慮する必要なく、自由に設計することができる。
遊技機A0において、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材が、前記外枠に配設される外枠側係合部材に連結された場合に、それら主部側被軸支部材と外枠側係合部材と間の連結状態を変更して前記外枠に対する遊技機主部の傾斜角度を調整する傾斜調整手段を備えることを特徴とする遊技機A29。
遊技機A29によれば、遊技機A0の奏する効果に加え、主部側被軸支部材と外枠側係合部材との間の連結状態を傾斜調整手段により変更することで、外枠に対する遊技機主部の傾斜角度を調整することができる。よって、例えば、外枠に遊技機主部を組み付けた結果、傾斜角度の調整が必要な場合であっても、外枠を島の木枠から一旦取り外し、島の木枠に対する外枠の取り付け角度を調整する必要がなく、島の木枠に外枠を装着したままで、外枠に対する遊技機主部の傾斜角度、即ち、島の木枠に対する遊技機主部の傾斜角度を調整することができる。
遊技機A29において、前記傾斜調整手段は、前記主部側被軸支部材または外枠側係合部材の一方に配設される第1係合部と、前記主部側被軸支部材または外枠側係合部材の他方に配設される第2係合部と、それら第1係合部および第2係合部の間に介在し両者を連結させる介在体とを備え、前記第1係合部および第2係合部の間に前記介在体が介在する介在位置が変更可能とされ、前記介在体の介在位置に応じて前記外枠に対する遊技機主部の傾斜角度が調整されることを特徴とする遊技機A30。
遊技機A30によれば、遊技機A29の奏する効果に加え、第1係合部と第2係合部との間に介在する介在体により両者(第1係合部および第2係合部)が連結され、かかる介在体の介在位置が変更可能とされるので、介在体の介在位置を変更することで、第1係合部と第2係合部との間の連結状態を変更して、外枠に対する遊技機主部の傾斜角度を調整できる。よって、外枠に対する遊技機主部の傾斜角度を調整する際の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A30において、前記第1係合部は、前記第2係合部に対して近接および離間する方向へ向けて弾性的に揺動可能に形成されると共に前記介在体が着脱可能に形成される複数の揺動片を備え、前記第2係合部は、前記複数の揺動片に対応する位置に配設されると共に前記介在体を受け入れ可能に形成される複数の介在体受入部を備え、前記揺動片に装着された介在体が前記介在体受入部に受け入れられることで前記第1係合部と第2係合部とが連結されると共に、前記介在体が装着される揺動片が変更されることで、前記第1係合部および第2係合部の間に介在する前記介在体の介在位置が変更され、その介在体の介在位置に応じて前記外枠に対する遊技機主部の傾斜角度が調整されることを特徴とする遊技機A31。
遊技機A31によれば、遊技機A30の奏する効果に加え、第1係合部が複数の揺動片を備えると共にそれら揺動片に対応する位置に配設される介在体受入部を第2係合部が備え、複数の揺動片に対して介在体が着脱可能に形成されるので、複数の揺動片のいずれに介在体を装着するかを選択することで、第1係合部および第2係合部の間に介在する介在体の介在位置を変更することができる。即ち、介在体の介在位置を選択することで、外枠に対する遊技機主部の傾斜角度を調整できる。
この場合、揺動片が第2係合部に対して近接および離間する方向へ向けて揺動可能に形成されるので、外枠に遊技機主部を取り付ける場合、介在体が介在体受入部に到達するまでは、揺動片の第2係合部から離間する方向への揺動により介在体を後退させることで、外枠に対する遊技機主部の移動を可能としつつ、介在体が介在体受入部に到達した際には、揺動片の第2係合部へ近接する方向への揺動(初期位置への復帰)により、介在体を介在体受入部に受け入れさせることができる。このように、外枠に対して遊技機主部を移動させることで、第1係合部と第2係合部との間に介在体が介在する状態(即ち、外枠側係合部材に対し主部側被軸支部材を連結させた状態)を容易に形成することができるので、遊技機主部を外枠に組み付ける作業の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A31において、前記第1係合部が配設される主部側被軸支部材または外枠側係合部材の一方が板状体から形成されると共に、その板状体に正面視略U字状のスリットが開口され、前記正面視略U字状のスリットに囲まれた部分が前記揺動片とされることを特徴とする遊技機A32。
遊技機A32によれば、遊技機A31の奏する効果に加え、板状体に正面視略U字状のスリットが開口され、その正面視略U字状のスリットに囲まれた部分が揺動片とされるので、揺動片を弾性的に揺動可能とするための構造を簡素化することができる。即ち、板状体(主部側被軸支部材または外枠側係合部材の一方)と揺動片とを一体に形成できるので、これらを別体に形成する場合と比較して、部品点数の削減を図ることができると共に、組立コストを削減でき、その分、遊技機全体としての製品コストの削減を図ることができる。
遊技機A31又はA32において、前記第2係合部が配設される主部側被軸支部材または外枠側係合部材の他方が板状体から形成されると共に、その板状体に孔が貫通形成され、その孔が前記介在体受入部とされることを特徴とする遊技機A33。
遊技機A33によれば、遊技機A31又はA32の奏する効果に加え、第2係合部が配設される主部側被軸支部材または外枠側係合部材の他方が板状体から形成され、その板状体に貫通形成された孔が介在体受入部とされるので、主部側被軸支部材または外枠側係合部材の他方の構造を簡素化すると共に、介在体受入部の形成を容易として、その分、製品コストの削減を図ることができる。
また、板状体に貫通形成された孔が介在体受入部とされるので、介在体受入部に介在体が受け入れられた状態において、介在体の先端側を介在体受入部の他方の開口から露出させることができる。よって、かかる露出部分を介して、介在体を取り外し方向へ向けて押圧して、揺動片を第2係合部から離間する方向へ揺動させることで、介在体を介在体受入部の外へ後退させる(押し出す)ことができる。これにより、第1係合部と第2係合部との間に介在体が介在しない状態(即ち、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結を解除した状態)を容易に形成することができるので、遊技機主部を外枠から取り外す作業の作業性の向上を図ることができる。
遊技機A33において、前記第1係合部が外枠側係合部材に配設されると共に、前記第2係合部が主部側被軸支部材に配設され、前記揺動片に装着された介在体が前記介在体受入部に受け入れられ、前記第1係合部と第2係合部とが連結された状態では、前記第2係合部が配設される主部側被軸支部材が、前記第1係合部が配設される外枠側係合部材よりも前記外枠の内側に位置し、前記第2係合部の介在体受入部の開口が前記外枠の内側に露出されることを特徴とする遊技機A34。
遊技機A34によれば、遊技機A33の奏する効果に加え、第2係合部が配設される主部側被軸支部材が外枠の内側に位置し、第2係合部の介在体受入部の開口が外枠の内側に露出されるので、外枠に対して遊技機主部が開放された状態では、露出された介在体受入部の開口を介して介在体を操作する(反対側へ押し出す)ことができる。よって、第1係合部と第2係合部との間に介在体が介在しない状態(即ち、外枠側係合部材と主部側被軸支部材との連結を解除した状態)を容易に形成可能として、遊技機主部を外枠から取り外す作業の作業性の向上を図ることができる。一方、外枠に対して遊技機主部を閉じた状態では、遊技機主部に配設される部品が外枠の枠内に配設され、かかる部品が、第2係合部の介在体受入部の開口に対面されるので、かかる開口を介して介在体が操作されることを困難とできる。
遊技機A31からA34のいずれかにおいて、前記第1係合部が配設される主部側被軸支部材または外枠側係合部材の一方が2枚の板状体を重合させて形成され、それら2枚の板状体は、前記第2係合部側に位置する一方の板状体に前記揺動片が配設されると共に、その一方の板状体を挟んで前記第2係合部と反対側に位置する他方の板状体には、前記一方の板状体に重合される側の面における前記揺動片を含む範囲に凹部が凹設されることを特徴とする遊技機A35。
遊技機A35によれば、遊技機A31からA34のいずれかが奏する効果に加え、第1係合部が配設される主部側被軸支部材または外枠側係合部材の一方が2枚の板状体を重合させて形成されるので、かかる主部側被軸支部材または外枠側係合部材の一方の剛性を高めることができる。この場合、第2係合部側に位置する一方の板状体に揺動片が配設されると共に、他方の板状体には、前記一方の板状体に重合される側の面における揺動片を含む範囲に凹部が凹設されるので、かかる凹部により形成される空間により揺動片の揺動を許容しつつ、他方の板状体が一方の板状体に重合されることにより、他方の板状体により揺動片を遮蔽して、かかる揺動片が操作されることを困難とすることができる。よって、主部側被軸支部材と外枠側係合部材との連結が不正に解除されることを抑制することができる。
遊技機A0からA35のいずれかにおいて、前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機D1。中でも、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(ストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
遊技機A0からA35のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機であることを特徴とする遊技機D2。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動口を通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
遊技機A0からA35のいずれかにおいて、前記遊技機はパチンコ遊技機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機D3。中でも、融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として球を使用すると共に、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
<その他>
遊技機のホールへの設置は、ホールの島に設けられた木枠に、釘を用いて固定する方法が一般的である。具体的には、例えば、遊技機を入れ替える場合、古い遊技機を木枠から取り外し、新しい遊技機を木枠の所定位置に配置し、傾斜角度を調整した後、その調整した傾斜角度を保持しつつ、遊技機の外枠の上板および下板を、木枠の上枠および下枠にそれぞれ釘で打ち付けて固定する(例えば、特許文献1:特開2008−126004号公報)。
しかしながら、上述した従来の遊技機では、その入れ替えを行う際に、作業者による傾斜角度の調整がその都度必要となり、また、傾斜角度の調整には熟練した技術が必要であるため、工数が嵩むという問題点があった。
本技術的思想は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、遊技機の入れ替えを行う際に、その入れ替えに要する工数を低減することができる遊技機を提供することを目的としている。
<手段>
この目的を達成するために技術的思想1の遊技機は、外枠と、その外枠に連結装置を介して開閉可能に配設される遊技機主部と、を備えるものであり、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と、前記遊技機主部に配設される主部側軸部材と、その主部側軸部材を介して前記遊技機主部に相対回動可能に軸支される主部側被軸支部材と、その主部側被軸支部材に着脱可能に連結され前記外枠に配設される外枠側係合部材と、を備える。
技術的思想2の遊技機は、技術的思想1記載の遊技機において、前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と前記外枠に配設される外枠側連結部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成されると共に、前記遊技機主部に配設される主部側被軸支部材と前記外枠に配設される外枠側係合部材とが、直線方向への相対移動により連結可能に形成され、それら両直線方向が平行とされる。
技術的思想3の遊技機は、技術的思想2記載の遊技機において、前記直線方向は、前記外枠の枠面に対して垂直な方向である。
技術的思想4の遊技機は、技術的思想1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記連結装置は、前記外枠に配設される外枠側連結部材と、その外枠側連結部材に着脱可能に連結されると共に連結時には前記外枠側連結部材に対して相対回動可能に形成され前記遊技機主部に配設される主部側連結部材と備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の一方は、軸状の連結軸部を備え、前記外枠に配設される外枠側連結部材または前記遊技機主部に配設される主部側連結部材の他方は、前記連結軸部を回動可能に軸支する軸支部と、その軸支部に連通し前記連結軸部を前記軸支部まで案内する案内溝部とを備える。
<効果>
本技術的思想によれば、遊技機の入れ替えを行う際に、その入れ替えに要する工数を低減することができる。