JP6757971B2 - 下肢関節運動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、病気等による長期間の臥床や宇宙飛行により誘発される歩行機能の低下を改善するための下肢関節運動装置に関するものである。
高齢化を迎えた現代社会において、ロコモーティブシンドローム(locomotive syndrome)によるQOL(quality of life)の低下が、大きな健康問題となっている。ロコモーティブシンドロームとは、加齢による運動器の障害により、要介護になるリスクの高い状態になることをいう。
その中でも、加齢による歩行機能の低下は大きな問題であるが、歩行機能の低下を誘発する主たる原因の一つは、代謝および収縮特性の変化を伴った筋萎縮と運動神経による筋活動制御機構の乱れ等を誘発する長期間にわたる抗重力筋活動の抑制である。そこで、歩行機能の改善のために、一般的には、ウォーキングやジョギングが推奨されている。これらは、歩行可能な人におけるロコモーティブシンドロームの予防法としては有効である。しかしながら、すでに歩行困難である人や寝たきりの人にとっては、ジョギングはおろかウォーキングですら容易なことではない。
また、ロコモーティブシンドローム以外でも、例えば、病気等が原因で、ある期間入院での臥床が余儀なくされている人や、宇宙で長期間滞在する宇宙飛行士にとって、脚筋力の低下は、大きな問題となっている。このような機能低下は、立位保持や歩行時に重要な役割を果たす抗重力筋であるヒラメ筋などの筋線維の萎縮によって引き起こされると考えられている。
人の歩行パターンは、踵着地が一般的であるが、高齢者や長期間の臥床後の人の場合、抗重力筋であるヒラメ筋筋線維の萎縮等に伴なって、つま先又は足裏全体での着地が多くなるのである。つま先着地での歩行は、転倒を起こしやすいため、リハビリテーションには補助者も必須であり、起伏のある路面等での処方は危険である。また、すり足式の歩行では、つま先を上にあげる動きが行われず、充分なトレーニング効果得られないという問題がある。また、ヒラメ筋筋線維の萎縮は、運動神経活動の異常や脳の異常、さらには骨の変形を誘発する恐れもある。
したがって、ヒラメ筋筋線維の萎縮を改善し、踵着地を可能とする下肢運動装置が望まれている。
そこで、モーターの動力を使用した足関節トレーニング装置が知られている(特許文献1を参照)。これは、足腰の弱った人が寝た状態で、足の筋肉や、足首や膝の関節運動を行なうことができるトレーニング装置である。
また、連続的他動的運動(Continuous Passive Motion;CPM)機能にリハビリテ―ション機能を融合した運動機能の回復促進装置が知られている(特許文献2を参照)。これは、関節拘縮のみを対象とした一般的な連続的他動運動(CPM)装置とは異なり、筋萎縮防止も考慮した装置となっている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された足関節トレーニング装置や、特許文献2に開示された運動機能の回復促進装置は、膝関節や足関節の運動を行うことはできるが、足指の関節運動を行えるものではない。
自然な下肢の屈伸運動が行われる場合には、膝関節の屈曲・伸展運動及び足関節の背屈・底屈運動と同時に、足指関節の屈曲・伸展運動が行われるのが通常である。したがって、理想的なリハビリテーションを実現するためには、膝関節の屈曲・伸展運動、足関節の背屈・底屈運動及び足指の関節の屈曲・伸展運動が行われるような動きが実現される必要がある。
足指関節の屈曲・伸展運動に着目した文献としては、足関節と足指の関節拘縮を同時に改善できる足関節駆動装置が知られている(特許文献3を参照)。これによれば、足関節だけではなく、足指の関節も同時に運動させることが可能である。
しかしながら、上記特許文献3に開示された足関節駆動装置では、膝関節の屈曲・伸展運動については考慮されておらず、下肢機能の改善を図るための運動装置としては、充分なものとはいえない。
特開2003−116940号公報 特開平11−192273号公報 特開2004−89616号公報
かかる状況に鑑みて、本発明は、簡便で、リハビリテーション効果が高く、しかも、他動的運動と自動的運動の両方が可能な下肢関節運動装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の下肢関節運動装置は、膝関節、足関節及び足指関節を含む下肢関節を、連続的に他動的または自動的運動で屈伸させ、下肢機能の低下を改善するための運動装置であって、下記1)〜9)を備える。
1)足指裏を面で支える足指保持部
足指保持部は、5本の足指を面で支えるものである。足指保持部の面は、平面に限らず曲面であってもよく、足指を包み込んで支える立体的な曲面形状にすることもできる。
2)足底を面で支える足底保持部
足底保持部は、足底を面で支えるものである。足底保持部の面は、内アーチおよび外アーチに膨らみがあり、土踏まずを盛り上がった凸部にしてもよい。
3)踵を面で支える踵保持部
踵保持部は、踵を面で支えるものである。踵保持部の面は、平面に限らず曲面であってもよく、踵を包み込んで支える立体的な曲面形状にすることもできる。なお、踵保持部が足底保持部と一体化されても構わない。
4)下腿の内側面及び/または外側面に沿って下腿を支持する下腿支持部
具体的には、下腿支持部は、下腿の側面に沿う板状部材である。
5)大腿の内側面及び/または外側面に沿って大腿を支持する大腿支持部
具体的には、大腿支持部は、下腿の側面に沿う板状部材である。
6)ガイドレールを有するベース部
7)ガイドレールを摺動する台車部
台車部は、車輪を有してガイドレールを摺動するものや、台車部の一部がガイドレールと嵌合し、レールに沿ってスライドするものを用いることができる。
8)足指保持部と下腿支持部とを連結する第1の伸縮機構
伸縮機構は、連続的他動的運動で足関節を屈伸させるために、電動アクチュエーターなどのように電気により自動で伸縮する機構が備わっている。また、自動的運動で足関節を屈伸する場合、伸縮機構は屈伸の負荷として機能することができる。
9)下腿支持部と台車部の何れかとベース部とを連結する第2の伸縮機構
第2の伸縮機構は、下腿支持部とベース部とを連結するか、又は、台車部とベース部とを連結する。
そして、運動装置は、a)足指保持部と足底保持部、b)足底保持部と踵保持部の少なくとも一方と下腿支持部、c)下腿支持部と大腿支持部、d)大腿支持部とベース部、及び、e)足底保持部と踵保持部の少なくとも一方と台車部とは、それぞれ関節軸を介して連結される構成を有する。
b)の足底保持部と踵保持部の少なくとも一方と下腿支持部が関節軸を介して連結されるとは、足底保持部と下腿支持部が関節軸を介して連結される、又は、踵保持部と下腿支持部が関節軸を介して連結される、又は、足底保持部と踵保持部と下腿支持部の3体が関節軸を介して連結されるということである。
同様に、e)の足底保持部と踵保持部の少なくとも一方と台車部が関節軸を介して連結されるとは、足底保持部と台車部が関節軸を介して連結される、又は、踵保持部と台車部が関節軸を介して連結される、又は、足底保持部と踵保持部と台車部の3体が関節軸を介して連結されるということである。
上記構成とすることで、膝関節の屈曲・伸展運動及び足関節の背屈・底屈運動と同時に、足指関節の屈曲・伸展運動を行うことができ、立位保持や歩行時に重要な役割を果たす抗重力筋であるヒラメ筋の萎縮を効果的に改善することができる。
本発明の下肢関節運動装置における伸縮機構は、ユーザーによる自動的な屈伸運動に対し負荷をかけることも可能である。ユーザーによる自動的な屈伸運動に対し負荷をかけることで、他動的運動と自動的運動の両方で屈伸させることができる。
本発明の下肢関節運動装置は、足指保持部、足底保持部、踵保持部、下腿支持部及び大腿支持部の少なくとも何れかには、装置の使用時に、ユーザーの下肢を固定するための固定部材が設けられている。ユーザーの下肢を固定する固定部材としては、ベルト状のカフや、靴やブーツの形状の部材を用いることができる。
本発明の下肢関節運動装置において、伸縮機構は、電動アクチュエーターを利用したものである。伸張式の動力を生み出す電動アクチュエーターが用いられることにより、伸縮速度や伸縮幅を調整でき、ユーザーの状況によって、それらを制御することができる。
本発明の下肢関節運動装置において、足指保持部と踵保持部の少なくとも何れかには、圧力センサーが設けられ、関節軸には、角度センサーが設けられ、圧力センサー及び角度センサーの出力信号により、運動負荷量の制御が行われる、又は、連続的他動的運動を行うモードと、自動的な屈伸運動に対し負荷をかけるモードを、自動的に切替えることもできる。
かかるセンサーが設けられることにより、例えば、一定量以上の圧力を検知した場合には、自動的な運動を行うモードが選択され、一定量未満の圧力を検知した場合には、他動的な運動を行うモードが選択されるといった構成も可能である。
本発明の下肢関節運動装置において、第1の伸縮機構と第2の伸縮機構の少なくとも何れかには、駆動点を調整可能な機構が設けられ、運動負荷量又は運動速度の調節が可能となる。ユーザーの状況によって、運動負荷量又は運動速度の調節を行うことができる。
本発明の下肢関節運動装置において、下腿支持部と大腿支持部の少なくとも何れかには、長さ調整が可能な機構を設けてもよい。これにより、様々な体格のユーザーに使用可能となる。長さ調整が可能な機構としては、電動アクチュエーターを用いたスライド機構が用いられるが、その他の簡易なスライド固定機構であってもよい。
本発明の下肢関節運動装置において、足底保持部には、足底に圧力を付勢する手段がさらに設けられてもよい。かかる付勢手段が設けられることにより、下肢関節の運動を行うと同時に、土踏まずを刺激することも可能となる。
ここで、付勢手段とは、例えば、空気により膨張・収縮を行う袋体である。
本発明の下肢関節運動装置において、足底保持部には、足底の内側土踏まず側への傾斜や外側土踏まず側への傾斜を調節する傾斜調節手段が設けられることも可能である。このような傾斜調節手段は、例えば、脳梗塞の後遺症を改善するためのリハビリテーションに有効である。
本発明の下肢関節運動装置には、第1の伸縮機構及び第2の伸縮機構と有線又は無線でデータ通信可能なコントローラーが更に設けられ、コントローラーは、第1の伸縮機構と第2の伸縮機構に信号を送り、伸縮タイミング及び伸縮速度を制御することができる。
本発明の下肢関節運動システムは、上記の下肢関節運動装置が左下肢用と右下肢用の一対設けられたシステムであって、コントローラーが共通とされ、コントローラーは、左下肢と右下肢が、交互又は同時に、屈姿勢と伸姿勢になる連続的他動的運動の屈伸運動を行うように、左下肢用と右下肢用の第1の伸縮機構と第2の伸縮機構に信号が送られる。また、本発明の下肢関節運動システムは、自動的運動で足関節を屈伸する場合、伸縮機構は屈伸の負荷として機能するように、左下肢用と右下肢用の第1の伸縮機構と第2の伸縮機構に信号が送られる。
本発明の下肢関節運動装置によれば、自力歩行能が失われたり、寝たきり生活中の人でも、リハビリテーションが可能で、関節運動に関与する筋及びそれらを調節する運動神経活動の改善を図り得るといった効果がある。
また、自力での関節運動が可能となった後は、次第に屈伸運動の負荷を高めて行くことも可能であり、自力での踵着地歩行能の再獲得が可能であるといった効果がある。
実施例1の下肢関節運動装置のイメージ図 電動アクチュエーターの説明図 実施例2の足関節運動のフロー図 実施例2の安静時のイメージ図 実施例2の足関節運動における底屈時のイメージ図 実施例2の足関節運動における背屈時のイメージ図 実施例2の下肢関節運動のフロー図 実施例2の下肢関節運動における膝関節屈曲時のイメージ図 実施例2の下肢関節運動における膝関節伸展時のイメージ図 実施例3の座位時の下肢関節運動装置のイメージ図
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
本発明は、両足での下肢関節運動が可能な装置であるが、右足に装着する装置と左足に装着する装置は、ほぼ同様の動きをすることから、以下の実施例では、片方の足に装着する装置のみについて説明する。また、下肢関節運動装置を使用して運動を行う場合には、基本的には、左右の足は交互に動くように運動を行うが、両方同じ動きをするようにプログラムしておくことも可能である。
なお、本発明は、以下の実施例に示す下肢関節運動装置だけで使用するわけではなく、図示しないが、電動アクチュエーターを制御するコントローラーが別途存在し、下肢関節運動装置とコントローラーを接続して使用することもできる。
図1は、実施例1の下肢関節運動装置のイメージ図を示している。図1に示すように、下肢関節運動装置1は、ブーツ部7、足指保持部21、足底保持部22、踵保持部23、下腿支持部24、大腿支持部25、電動アクチュエーター(31,32)、台車部51、固定部52及びガイドレール53から成る。
足指保持部21と足底保持部22は、関節機構41を介して接続されている。足底保持部22、踵保持部23及び下腿支持部24は、関節機構42を介して接続されている。下腿支持部24と大腿支持部25は関節機構43を介して接続されている。大腿支持部25と固定部52は、関節機構44を介して接続されている。
また、ブーツ部7は、足指保持部21、足底保持部22、踵保持部23及び下腿支持部24に固定されている。ブーツ部7の底部や足首部は柔軟な素材で形成されており、足関節の背屈・底屈運動や足指関節の屈曲・伸展運動を容易にしている。
ガイドレール53の一端には、固定部52が固定され、ベース部を形成している。台車部51は踵保持部23に固定され、ガイドレール53上を摺動できるように設けられている。
電動アクチュエーター31は、足指保持部21と下腿支持部24を繋ぐように設けられ、電動アクチュエーター32は、台車部51と固定部52を繋ぐように設けられている。
図2は、電動アクチュエーターの説明図を示している。図2に示すように、電動アクチュエーター3は、ケース3a、ロッド3b、モーター3cから成り、端部(3d,3e)をそれぞれ足指保持部21と下腿支持部24、或は、台車部51と固定部52に接続して使用する。電動アクチュエーター3は、図示しないコントローラーからの制御信号により、モーター3cが駆動し、ケース3a内に設けられたロッド3bが伸縮する。電動アクチュエーター3は、100〜450mmの範囲で伸縮させることが可能である。また、電動アクチュエーター3のトルクは、20〜50kgである。
図1では、図示していないが、足指保持部21及び踵保持部23には、圧力センサーが設けられ、足指保持部21、足底保持部22、踵保持部23、下腿支持部24、大腿支持部25には、角度センサーが設けられており、各センサーからの出力信号に基づいて、下肢関節運動の負荷量の制御が行われる。
すなわち、センサーが設けられていない構成の場合には、コントローラー等で予め、他動的な運動を行う“ほぐしモード”、或は、自動的な運動行う“負荷モード”を選択することになるが、センサーが設けられている本実施例では、一定量以上の圧力を検知した場合には、“負荷モード”が選択され、一定量未満の圧力を検知した場合には、“ほぐしモード”が選択される。
実施例1の下肢関節運動装置1では、5kg以上の圧力を検知した場合には、“負荷モード”が選択され、5kg未満の圧力を検知した場合には、“ほぐしモード”が選択される構成となっている。モード選択は随時可能であり、例えば、“ほぐしモード”中に、5kg以上の圧力を検知した場合には、自動的に“負荷モード”に切り替わる構成にすることも可能である。
(足関節運動の説明)
本実施例では、まず、膝関節運動は行わず、足関節運動を行う場合について説明する。ここで、足関節運動には、足関節だけではなく、足指の関節運動も含まれる。足関節運動を行うためには、足指の関節を同時に動かすことが効果的だからである。
また、実施例1と同様に、本実施例においても圧力センサー及び角度センサーが設けられており、負荷量の制御や、“負荷モード”と“ほぐしモード”の切り替えが可能となっているが、コントローラーを使用して、いずれかのモードのみを設定して行うことも可能である。以下では、他動的運動である“ほぐしモード”のみが設定されたとして、装置の説明を行う。
まず、図4を参照しながら、本実施例の下肢関節運動装置の構成を説明する。
図4は、実施例2の安静時のイメージ図を示している。
図4に示すように、下肢関節運動装置11は、ブーツ部7、足指保持部21、足底保持部22、踵保持部23、下腿支持部24、大腿支持部25、電動アクチュエーター(31,32)、台車部51、固定部52及びガイドレール53から成る。以下の図4〜6、8〜10において、ブーツ部7は点線で示している。
実施例1と同様に、足指保持部21と足底保持部22は、関節機構41を介して接続されている。足底保持部22、踵保持部23及び下腿支持部24は、関節機構42を介して接続されている。下腿支持部24と大腿支持部25は関節機構43を介して接続されている。大腿支持部25と固定部52は、関節機構44を介して接続されている。
また、ブーツ部7は、足指保持部21、足底保持部22、踵保持部23及び下腿支持部24に固定されている。ガイドレール53の一端には、固定部52が固定されている。台車部51は踵保持部23に固定され、ガイドレール53上を摺動できるように設けられている。
電動アクチュエーター32は、ケース32a、ロッド32b、モーター32cから成る。ケース32a側の端部3dは、固定部52に接続されている。ロッド32b側の端部3eは、台車部51に接続されるのではなく、下腿支持部24に設けられた取付け部24aに接続されている。
また、電動アクチュエーター31のケース側の端部31dは、下腿支持部24と接続され、ロッド側の端部31eは、足指保持部21と接続されている。電動アクチュエーター31が伸縮することにより、関節機構(41〜44)の角度が調整される。
ユーザーは、上肢66をベッド等に仰臥させ、足指61、足底62、踵63及び下腿64にブーツ部7を装着して、下肢関節運動装置11を使用する。大腿65は、大腿支持部25と直接に接しておらず、ブーツ部7によって下肢が固定される。
なお、使用時のユーザーの体勢としては、必ずしも水平仰臥位である必要はなく、頭部を少し上に持ち上げた状態であってもよい。
図4に示すような、安静時の状態の各部位の位置を、定常位置として以下、説明する。
図3は、実施例2の足関節運動のフロー図を示している。以下では、片足の足関節運動のフローを説明するが、両足の場合は、片方の足関節運動を行った後で、他方の足関節運動を行う。
図3に示すように、下肢関節運動装置を下肢に装着する(S01)。運動が開始すると、まず、足関節を底屈する(S02)。次に、足関節を背屈する(S03)。両足の場合は、片方の足関節を底屈し背屈した後で、他方の足関節を底屈し背屈する。いずれも一定時間底屈又は背屈状態を維持した後に次の動きを始める。運動回数は、予め設定しておくことができ、既定の回数が終了していない場合には、もう一度、足関節の底屈及び背屈を行う(S04)。既定の回数が終了した場合は、足首を定常位置へ移動させ(S05)、足関節運動は終了する。
図5は、図3に示す足関節運動における底屈時のイメージ図を示している。
図5に示すように、足関節を底屈する場合は、電動アクチュエーター31を伸展させる。電動アクチュエーター31を伸展させると、ロッド側の端部31eに接続された足指保持部21が、図中の矢印のように向かって左方へと移動し、足指保持部21と連結された足底保持部22も左方へと移動し、足関節を底屈させる。
関節機構42が設けられたことにより、足関節の底屈が可能となっているが、それだけではなく、関節機構41が設けられたことにより、同時に足指の関節の屈曲が可能となっており、自然な関節運動を実現している。
図6は、図3に示す足関節運動における背屈時のイメージ図を示している。
図6に示すように、足関節を背屈する場合は、電動アクチュエーター31を短縮させる。電動アクチュエーター31を短縮させると、ロッド側の端部31eに接続された足指保持部21が、図中の矢印のように向かって右方へと移動し、足指保持部21と連結された足底保持部22も右方へと移動し、足関節を背屈させる。ここでも、関節機構41が設けられたことにより、同時に足指の関節の伸展が可能となっており、自然な関節運動を実現している。
(下肢関節運動の説明)
次に、下肢関節運動、すなわち膝関節運動と足関節運動を同時に行う場合について説明する。なお、ここでも、下肢関節運動には、膝関節と足関節だけではなく、足指の関節運動も含まれる。
図7は、実施例2の下肢関節運動のフロー図を示している。以下では、片足の足関節運動のフローを説明するが、両足の場合は、片方の足関節運動を行った後で、他方の足関節運動を行う。
図7に示すように、下肢関節運動装置を下肢に装着する(S11)。運動が開始すると、まず、足関節を底屈するが、膝関節は動かさない(S12)。次に、足関節を背屈しながら、膝関節を屈曲する(S13)。足関節を背屈したまま、膝関節を伸展する(S14)。この体勢は、ヒラメ筋筋線維がストレッチされ、萎縮が最も緩和されやすい体勢であるため、他の体勢よりも長い時間維持される。次に、膝関節を伸展したまま、足関節を底屈する(S15)。一定時間経過後、下肢を定常位置へ移動させる(S16)。両足の場合は、これらの一連の運動を左右交互に行う。ここまでで、1セットの運動が終了する。足関節運動の場合と同様に、運動回数は、予め設定しておくことができ、既定の回数が終了していない場合には、再度、運動を行う(S17)。既定の回数が終了した場合は、下肢関節運動は終了する。
図5及び8は、図7に示す下肢関節運動における膝関節屈曲時のイメージ図を示している。図5は、足関節を底屈し、膝関節は不動の状態を示し、図8は、足関節を背屈し、膝関節を屈曲した状態を示している。
図5に示すように、足関節を底屈し、膝関節は不動の状態にするために、電動アクチュエーター31を伸展させる。
前述したように、電動アクチュエーター31を伸展させると、足関節を底屈させることができる。
図8に示すように、足関節を背屈し、膝関節を屈曲した状態にするためには、電動アクチュエーター31と電動アクチュエーター32を短縮させる。
前述したように、電動アクチュエーター31を短縮させると、足関節を背屈させることができる。また、電動アクチュエーター32を短縮させると、下腿支持部24と大腿支持部25を、関節機構43を支点として屈曲させることができる。
図9は、実施例2の下肢関節運動における膝関節伸展時のイメージ図を示している。
図9に示すように、足関節を底屈させながら、膝関節を伸展させた状態にするためには、電動アクチュエーター31を伸展させ、電動アクチュエーター32も伸展させる。
また、電動アクチュエーター32を伸展させると、図8に示す場合とは逆に、台車部51が、向かって左方へとガイドレール53上を移動する。これにより、下腿支持部24と大腿支持部25を、関節機構43を支点として伸展させることができる。
このように、関節機構(41〜44)が設けられたことにより、膝関節の屈曲・伸展運動、足関節の背屈・底屈運動及び足指の関節の屈曲・伸展運動が、連動して行われる動きが実現できる。
図10は、実施例3の下肢関節運動装置のイメージ図を示している。なお、実施例3においても、実施例1又は2と同様に、大腿支持部25、関節機構43、電動アクチュエーター32、固定部52、ガイドレール53、台車部51等が存在するが、説明の便宜上、図示していない。
実施例1又は2では、ブーツ部7が設けられることにより、下肢が固定されていたが、ブーツ部7は必ずしも必要ではない。すなわち、図10に示すように、下肢関節運動装置12には、実施例1又は2とは異なり、ベルト状のカフ(71〜75)が設けられている。具体的には、カフ71は、足指保持部21上に設けられ、足指61を固定する。カフ72は、足底保持部22上に設けられ、足底62を固定する。カフ73は、踵保持部23上に設けられ、踵63を固定する。カフ(74,75)は、下腿支持部24上に設けられ、下腿64を固定する。
カフ(71〜75)が設けられることにより、下肢を下肢関節運動装置12にしっかりと固定することができ、リハビリテーション効果を向上させることができる。
本発明は、寝たきりの人や宇宙飛行士の歩行能改善のためのリハビリテーション装置として有用である。
1,11,12 下肢関節運動装置
3,31,32 電動アクチュエーター
3a,32a ケース
3b,32b ロッド
3c,32c モーター
3d,3e,32d,32e 端部
7 ブーツ部
21 足指保持部
22 足底保持部
23 踵保持部
24 下腿支持部
25 大腿支持部
41〜44 関節機構
51 台車部
52 固定部
53 ガイドレール
54 車輪
61 足指
62 足底
63 踵
64 下腿
65 大腿
66 上肢
71〜75 カフ

Claims (10)

  1. 足関節、足指関節及び膝関節を含む下肢関節を、連続的他動的または自動的運動で屈伸させ、下肢機能の低下を改善するための運動装置であって、
    足指裏を面で支える足指保持部と、
    足底を面で支える足底保持部と、
    踵を面で支える踵保持部と、
    下腿の内側面及び/または外側面に沿って下腿を支持する下腿支持部と、
    大腿の内側面及び/または外側面に沿って大腿を支持する大腿支持部と、
    ガイドレールを有するベース部と、
    前記ガイドレールを摺動する台車部と、
    前記足指保持部と前記下腿支持部とを連結する第1の伸縮機構と、
    前記下腿支持部と前記台車部の何れかと前記ベース部とを連結する第2の伸縮機構、
    から成り、
    前記足指保持部と前記足底保持部、前記足底保持部と前記踵保持部との少なくとも何れかと前記下腿支持部、前記下腿支持部と前記大腿支持部、前記大腿支持部と前記ベース部、及び、前記足底保持部と前記踵保持部との少なくとも何れかと前記台車部とは、それぞれ関節軸を介して連結された、
    ことを特徴とする下肢関節運動装置。
  2. 前記伸縮機構は、ユーザーによる自動的な屈伸運動に対し負荷をかけ得ることを特徴とする請求項1に記載の下肢関節運動装置。
  3. 前記足指保持部、前記足底保持部、前記踵保持部、前記下腿支持部及び前記大腿支持部の少なくとも何れかには、装置の使用時に、ユーザーの下肢を固定するための固定部材が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の下肢関節運動装置。
  4. 前記伸縮機構は、電動アクチュエーターであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の下肢関節運動装置。
  5. 前記足指保持部と前記踵保持部の少なくとも何れかには、圧力センサーが設けられ、
    前記関節軸には、角度センサーが設けられ、
    前記圧力センサー及び前記角度センサーの出力信号により、
    運動負荷量の制御が行われる、
    又は、連続的他動運動を行うモードと、自動的な屈伸運動に対し負荷をかけるモードを、自動的に切替える、
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の下肢関節運動装置。
  6. 前記下腿支持部と前記大腿支持部の少なくとも何れかには、長さ調整が可能な機構が設けられたことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の下肢関節運動装置。
  7. 前記足底保持部には、足底に圧力を付勢する手段がさらに設けられたことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の下肢関節運動装置。
  8. 前記足底保持部には、足底の内側土踏まず側への傾斜または外側土踏まず側への傾斜を調節する傾斜調節手段が設けられたことを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の下肢
    関節運動装置。
  9. 第1の伸縮機構及び第2の伸縮機構と有線又は無線でデータ通信可能なコントローラーが更に設けられ、
    前記コントローラーは、第1の伸縮機構と第2の伸縮機構に信号を送り、伸縮タイミング及び伸縮速度を制御することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の下肢関節運動装置。
  10. 請求項の下肢関節運動装置が左下肢用と右下肢用の一対設けられたシステムであって、
    前記コントローラーが共通とされ、
    前記コントローラーは、
    左下肢と右下肢が、交互又は同時に、屈姿勢と伸姿勢になる連続的他動的または自動的運動の屈伸運動を行うように、左下肢用と右下肢用の第1の伸縮機構と第2の伸縮機構に信号が送られる、ことを特徴とする下肢関節運動システム。
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