JP6756036B2 - 鋳造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固定型と可動型が型締めされた際に形成されるキャビティで鋳造品を得る鋳造装置に関する。
鋳造品は、アルミニウム等の金属の溶湯を鋳造装置のキャビティに充填し、冷却固化することで得られる。ここで、溶湯をキャビティに充填する際、キャビティ内の空気が溶湯内に巻き込まれてしまうことがある。このような事態が発生すると、鋳造品にガス欠陥が形成される。このため、鋳造品の品質が低下してしまう。
これを回避するべく、例えば、特開平4−157055号公報に記載されるように、製品を形成する製品部(キャビティの一部)において溶湯が最後に充填される最終充填部位に、溶湯をオーバーフローさせる複数のオーバーフローランナを接続し、さらに、オーバーフローランナの下流側に、キャビティ内の空気を大気に排出させるチルベント部(ガス排出部)を設けるようにしている。この場合、キャビティ内の空気が溶湯に押し出され、その後、チルベント部から大気中に排出される。
このような鋳造装置では、オーバーフローした溶湯がチルベント部から排出されることを回避する必要がある。この観点から、特開平4−157055号公報に記載されるようにチルベント部に冷却構造を設けることが行われている。この場合、チルベント部に到達した溶湯が冷却構造によって早期に凝固されるからである。
又は、実用新案登録第3077039号公報に記載されるように、ある程度の容量を有する複数個のオーバーフロー部を設けることも有効である。この場合、最初に金型内に進入し、キャビティ内の空気を巻き込みつつ温度が低下した溶湯が、オーバーフロー部に貯留されるからである。
しかしながら、特開平4−157055号公報に記載されるように冷却構造を設けたり、実用新案登録第3077039号公報に記載されるようにオーバーフロー部の容量を大きくするか、又は、チルベント部の通路長を長くしたりすると、金型の小型化や軽量化を図ることが容易ではない。すなわち、従来技術に係る鋳造装置には、金型に要するコストを低減することが困難であるという不具合が顕在化している。
本発明の主たる目的は、オーバーフロー部の下流で溶湯の凝固を促進することができることから、チルベント部の小型化を図り得る鋳造装置を提供することにある。
本発明のさらなる目的は、金型を小型化、軽量化して金型に要するコストを低減することが可能な鋳造装置を提供することにある。
本発明の一実施形態によれば、位置決め固定された固定型と、前記固定型に対して接近又は離間する方向に変位する可動型とを備え、型締めがなされたときに前記固定型と前記可動型でキャビティを形成する鋳造装置において、
一端が前記キャビティに連通し、且つ他端が大気に開放されたガス排出部と、
前記ガス排出部と前記キャビティの間に介在し、前記キャビティからオーバーフローした溶湯が進入するオーバーフロー部と、
前記キャビティから前記オーバーフロー部への溶湯出口と、
が形成され、
前記オーバーフロー部は、前記固定型と前記可動型の合わせ面に対して直交する方向に延在する溶湯充填部を有する鋳造装置が提供される。
溶湯充填部には、キャビティからオーバーフローした溶湯が進入する。ここで、溶湯充填部は、固定型と可動型の合わせ面に対して直交する方向に延在する。従って、進入した溶湯が滞留して充填される。すなわち、本発明においては、溶湯充填部を設けたことにより、キャビティからオーバーフローした溶湯を捕捉し得る空間が確保される。
溶湯は、その後、ガス排出部に向かって流動すると推察される。すなわち、本発明では、溶湯を比較的長時間にわたってオーバーフロー部に滞留させることが可能である。しかも、このためにオーバーフロー部内の溶湯の流動速度が低下するとともに、温度が比較的速やかに低下する。このため、溶湯がガス排出部に到達したとしても、その流動速度は小さく且つ低温であり、しかも、少量である。従って、ガス排出部内に溶湯が到達したとき、該溶湯は速やかに凝固する。
このため、ガス排出部の小型化を図ることができる。従って、金型の小型化及び軽量化を図ることができるので、その結果として、金型に要するコストを低減することが可能となる。
また、溶湯充填部をキャビティからの溶湯出口近傍に設けると、溶湯出口近傍の溶湯がある程度保温される。このため、いわゆる押し湯効果を維持することができる。
溶湯充填部は、固定型と可動型にそれぞれ設け、且つ固定型側の溶湯充填部と可動型側の溶湯充填部を非対称位置とすることが好ましい。この構成では、溶湯を、いずれか一方の溶湯充填部に先ず流入させ、その後、残余の一方の溶湯充填部に流入させることが可能となる。すなわち、溶湯の行路が長くなり、オーバーフロー部内での滞留時間が一層長くなる。従って、温度が一層低下し易くなるので、ガス排出部内に溶湯が到達したときの溶湯を一層速やかに凝固させることが可能となる。
また、キャビティからオーバーフロー部への溶湯出口を合わせ面に形成するとともに、オーバーフロー部とガス排出部を連通する連通路を、溶湯出口に対して合わせ面に平行な方向にオフセットされた位置に形成し、さらに、ガス排出部を合わせ面に沿って形成することが好ましい。
このような構成では、溶湯は、流動方向を変化させながら進行する。このために流動速度が低下するので、溶湯が金型から溢れる、いわゆるフラッシュを防止することができる。しかも、この場合、オーバーフロー部から連通路に溶湯が流動することが容易でなくなる。換言すれば、溶湯充填部に溶湯が滞留し易くなる。このため、連通路やガス排出部に溶湯が到達することが困難となり、フラッシュが一層有効に防止される。
オーバーフロー部には、キャビティからオーバーフローした溶湯を一旦貯留する溶湯貯留部を、溶湯充填部の上流側に設けるようにしてもよい。この場合、溶湯貯留部によってオーバーフロー部の容量が一層増加する。しかも、溶湯が一層長時間にわたってオーバーフロー部に滞留するようになるので、連通路やガス排出部に溶湯が到達することが困難となり、ガス排出部に到達したとしても、上記と同様に速やかに凝固する。
この場合、溶湯出口を、キャビティからオーバーフロー部に向かうに従って幅狭に設定するとよい。これにより、溶湯がオーバーフロー部に進入した直後、溶湯が拡散する。従って、溶湯が直進することが困難となるので、溶湯充填部に溶湯が流入し易くなる。
溶湯出口の幅を狭小化する場合、該溶湯出口に、キャビティからオーバーフロー部に向かうに従って拡開するような勾配を設けることが好ましい。この勾配により、溶湯出口の幅を狭小化する場合においても溶湯出口の断面積を一定に保つことができる。従って、ガス抜き速度が一定となる。
本発明によれば、キャビティとガス排出部との間に、前記キャビティからオーバーフローした溶湯が進入するオーバーフロー部を介在する構成において、オーバーフロー部に、固定型と可動型の合わせ面に対して直交する方向に延在する溶湯充填部を含めるようにしている。
溶湯充填部は、進入した溶湯を捕捉する空間として機能する。このため、溶湯は、オーバーフロー部内で比較的長時間滞留する。この間に流動速度が低減するとともに、温度が低下する。従って、ガス排出部に到達する溶湯は、その流動速度が小さく且つ低温である。しかも、少量である。従って、ガス排出部に到達した溶湯を速やかに凝固させることができる。
このためにガス排出部の小型化を図ることができるので、金型の小型化及び軽量化を図ることができる。その結果、金型に要するコストを低減することが可能となる。
本発明の実施の形態に係る鋳造装置を構成する可動型の全体概略正面図である。 型締めがなされたときの可動型及び固定型の要部概略平面図である。 合わせ面に直交する方向を視点とした溶湯出口の概略平面図である。 得られる鋳造品の全体概略正面図である。 図4の鋳造品の要部拡大斜視図である。
以下、本発明に係る鋳造装置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る鋳造装置を構成する可動型10の全体概略正面図であり、図2は、型締めがなされたときの可動型10及び固定型12の要部概略平面図である。固定型12は位置決め固定され、一方、可動型10は、図示しない変位機構(例えば、油圧シリンダ)の作用下に、固定型12に対して接近又は離間する方向に変位する。このような構成は周知であることから、その詳細な説明は省略する。
固定型12には、2個の図示しないキャビティ形成部が形成され、且つ可動型10には2個のキャビティ形成部14a、14bが形成されている。型締めがなされたとき、固定型12側のキャビティ形成部と可動型10側のキャビティ形成部14a、14bとが重なり合い、これによって図2に示すキャビティ16が2個形成される。なお、この図2においては、キャビティ16の末端部、換言すれば、溶湯Lの流動方向の最下流側のみを示している。この場合、キャビティ16は、図4に示すように、自動二輪車用エンジンの側方カバー18a、18bを得ることが可能な形状をなす。すなわち、鋳造装置によれば、1回の注湯で2個の鋳造品が得られる。
2個のキャビティ16は、ランナ19を介して湯口20に連通する。すなわち、湯口20から導入された溶湯Lは、ランナ19によってキャビティ16に分配される。このため、側方カバー18a、18bは、湯口20及びランナ19内で冷却固化した溶湯L(以下、「方案部」と表記し、その参照符号を22とする)を介して連なる。
図2に示すように、固定型12の一部は可動型10に指向して突出したキャビティ用凸部24であり、且つ可動型10の、キャビティ用凸部24に対応する部位は陥没したキャビティ用凹部26である。キャビティ16の末端部は、キャビティ用凸部24とキャビティ用凹部26の合わせ面に形成される。一方、固定型12と可動型10の平坦部の合わせ面には、チルベント部30(ガス排出部)が形成される。チルベント部30は、可動型10に形成されたベント用谷山部32と、固定型12のベント用山谷部33とが対向することによって形成される。
本実施の形態において、ベント用谷山部32、ベント用山谷部33は6箇所、すなわち、6個形成される。従って、チルベント部30及び後述するオーバーフロー部34の個数も6個である。
チルベント部30の一端は、オーバーフロー部34を介してキャビティ16の末端に連通する。その一方で、ベント用谷山部32、ベント用山谷部33は可動型10の側面まで延在しており、このため、チルベント部30は、固定型12と可動型10の側面で大気に開放されている。
オーバーフロー部34は、溶湯貯留部36と、該溶湯貯留部36の下流側に位置する第1溶湯充填部38及び第2溶湯充填部40とを有する。溶湯貯留部36は、キャビティ16の出口に連なり、且つキャビティ用凸部24の基端側、キャビティ用凹部26の基端側に向かうように延在する。すなわち、溶湯貯留部36の延在方向は、合わせ面に沿う平行方向に対して直交する。
キャビティ16の末端部において合わせ面に沿って形成された溶湯出口42は、溶湯貯留部36の、長手方向略中間部で開口している。ここで、合わせ面に対して直交する方向を視点とした図3に示すように、溶湯出口42は、オーバーフロー部34に向かうにつれて幅が狭小化するように形成されている。その一方で、合わせ面に対して平行な方向を視点とする図2から諒解されるように、溶湯出口42には、オーバーフロー部34に向かうにつれて拡開するように勾配が設けられている。この勾配により、幅が狭小化されているにも関わらず溶湯出口42の断面積が略一定に維持されている。さらに、図2に示すように、溶湯出口42の第1溶湯充填部38側に傾斜面を設けているので、後述するように、溶湯出口42から導出された溶湯Lは、大部分が第1溶湯充填部38に向かう。
第1溶湯充填部38及び第2溶湯充填部40は、溶湯Lが滞留して冷却固化する部分であり、合わせ面に直交する方向に延在する。すなわち、第1溶湯充填部38は、合わせ面から離間するように可動型10の内部に向かって延在する可動型側溶湯充填部であり、第2溶湯充填部40は、合わせ面から離間するように固定型12の内部に向かって延在する固定型側溶湯充填部である。
第1溶湯充填部38は、溶湯貯留部36の下流側に対して直線状に連なる。第1溶湯充填部38には第1スペーサ43が当接した第1ブッシュ44が収容されるとともに、第1スペーサ43及び第1ブッシュ44に第1押出ピン46が摺動自在に挿通される。第1ブッシュ44が存在する分、第1溶湯充填部38は、溶湯貯留部36に比して小容量である。
溶湯貯留部36の固定型12側は、合わせ面に沿って延在するように略90°折曲する。第2溶湯充填部40は、この折曲部48から若干下流側に設けられ、上記したように、合わせ面から離間するように固定型12の内部に向かう。このため、第1溶湯充填部38と第2溶湯充填部40は、同一直線上に位置しない。すなわち、第1溶湯充填部38と第2溶湯充填部40は非対称位置となる。
第2溶湯充填部40には、第2スペーサ50が当接した第2ブッシュ52が収容される。そして、第2スペーサ50及び第2ブッシュ52には第2押出ピン54が摺動自在に挿通される。
合わせ面には、下流側が第2溶湯充填部40に連通し、且つ上流側がチルベント部30に連通する連通路56が形成される。第2溶湯充填部40及びチルベント部30が形成された合わせ面が、キャビティ用凸部24の頂面の合わせ面に比して平面視で陥没した位置にあるので、連通路56は、溶湯出口42に対して固定型12側にオフセットされた位置となる。
本実施の形態に係る鋳造装置は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき、該鋳造装置によって行われる鋳造方法との関係で説明する。
鋳造を行うには、はじめに、可動型10を固定型12に接近するように変位させ、型締めを行う。その結果、キャビティ形成部14a、14bとキャビティ形成部とでキャビティ16が形成される。同時に、オーバーフロー部34とチルベント部30も形成される。
次に、アルミニウム等の金属の溶湯Lが湯口20から供給される。溶湯Lは、ランナ19を介して分配され、さらに、各ランナ19からキャビティ16に導入される。これにより、キャビティ16への溶湯Lの充填が開始される。溶湯Lは、ランナ19を上流側、末端部を最下流側としてキャビティ16内を流動する。
キャビティ16内に所定量の溶湯Lが導入されると、溶湯Lが溶湯出口42から導出される。換言すれば、オーバーフロー部34に流入する。このオーバーフローした溶湯Lは、以下のように流動すると推察される。
溶湯出口42の幅は、上記したようにオーバーフロー部34に向かうに従って狭小化されている(図3参照)。このため、溶湯Lは、比較的大容量である溶湯貯留部36に進入した直後に拡散する(図2参照)。すなわち、直進的に進行することが困難となり、矢印で示すように対流が起こる。その結果として、溶湯Lが溶湯貯留部36に一旦貯留される。その後、溶湯Lは、該溶湯貯留部36を満たしながら、一部は溶湯出口42に設けた傾斜面により、溶湯貯留部36に対して直線状に連なる第1溶湯充填部38側に導入される。
このように、溶湯出口42を、オーバーフロー部34に向かうに従って幅狭とすることにより、溶湯Lが溶湯貯留部36に拡散しながら流入されるので、溶湯貯留部36に一旦貯留しつつ第1溶湯充填部38に案内することが容易となる。なお、溶湯出口42に勾配が設けられているために該溶湯出口42の断面積が一定に保たれているので、ガス抜き速度を一定にし得る。
第1溶湯充填部38には、第1ブッシュ44が収容されている。従って、溶湯Lは、第1ブッシュ44の中空内部に進入し、第1押出ピン46の先端によって堰止される。
オーバーフローした溶湯Lの量が、溶湯貯留部36と第1溶湯充填部38の容積よりも多い場合、過剰量の溶湯Lは、第1溶湯充填部38を満たした溶湯Lを押し出すか、又は、直接合わせ面側に向かう。押し出された溶湯L、又は直接合わせ面側に向かって流動した溶湯Lは、折曲部48を経て第2溶湯充填部40に導入される。この過程で、溶湯Lは、溶湯貯留部36から折曲部48に移動するときと、折曲部48から第2溶湯充填部40に移動するときとで、進行方向が略90°変化する。
このように折曲部48を通過することに伴い、溶湯Lの流動速度が低下する。従って、溶湯Lが漏洩する、いわゆるフラッシュを防止することが容易となる。しかも、この場合、オーバーフロー部34から連通路56に溶湯Lが流動することが容易でなくなる。換言すれば、第2溶湯充填部40に溶湯Lが充填され易くなる。
第2溶湯充填部40には、第2ブッシュ52が収容されている。このため、溶湯Lは、第2ブッシュ52の中空内部に進入し、第2押出ピン54の先端によって堰止される。
溶湯貯留部36は、溶湯出口42の近傍に位置し、且つ第1溶湯充填部38及び第2溶湯充填部40は溶湯滞留部の近傍に位置する。このため、溶湯出口42の近傍の溶湯Lが、溶湯貯留部36、第1溶湯充填部38及び第2溶湯充填部40内の溶湯Lで加温される。従って、溶湯出口42の近傍で溶湯Lの温度が急激に低下することが回避されるので、押し湯効果が維持される。
溶湯Lがさらにオーバーフローすると、該溶湯Lが連通路56に進入する。場合によっては、チルベント部30に到達することもある。
以上のように、本実施の形態では、溶湯Lが溶湯貯留部36で一旦貯留される。その後、第1溶湯充填部38と第2溶湯充填部40を非対称位置としているため、溶湯Lは、大部分が先ず第1溶湯充填部38に流入し、次に、第2溶湯充填部40に流入する。すなわち、溶湯Lは、第1溶湯充填部38から第2溶湯充填部40に順次流入する。
このように、オーバーフローした溶湯Lは、溶湯貯留部36に貯留されることで流動速度が低減される。しかも、その後に第1溶湯充填部38と第2溶湯充填部40を順次経由して流動するため、オーバーフロー部34に比較的長時間滞在する。このため、溶湯Lの温度が比較的速やかに低下する。
しかも、溶湯貯留部36、第1溶湯充填部38及び第2溶湯充填部40によって多量の溶湯Lを蓄積することができる。従って、連通路56、場合によってはチルベント部30に進入した溶湯Lは、流動速度が十分に低減し、且つ温度が十分に低下しており、しかも、その量が少ない。このため、連通路56やチルベント部30に到達した溶湯Lは、短時間で冷却固化する。
従って、チルベント部30を大容量のものとして形成する必要は特にない。この分、チルベント部30の小型化を図ることができる。このため、金型である固定型12や可動型10の小型化・軽量化を図ることができるので、金型に要するコストを低減することが可能となる。
キャビティ16に充填された溶湯Lが冷却固化することにより、図4に示すように、2個の側方カバー18a、18bが鋳造品として得られる。側方カバー18a、18bは、方案部22を介して連なる。また、図4及び図5に示すように、側方カバー18a、18bには、オーバーフロー部34に滞留した溶湯Lが冷却固化することで形成されたオーバーフロー部対応部60が形成される。オーバーフロー部対応部60は、溶湯貯留部対応部62、第1溶湯充填部対応部64、第2溶湯充填部対応部66、連通路対応部68を有する(図5参照)。
可動型10が固定型12に対して離間する方向に変位することで型開きがなされた後、鋳造品が第1押出ピン46、第2押出ピン54等に押圧されて離型がなされる。さらに、方案部22、オーバーフロー部対応部60が切除されることにより、側方カバー18a、18bが最終製品に近い形状で得られるに至る。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、第1溶湯充填部38と第2溶湯充填部40を、対称に配置するようにしてもよい。また、上記とは逆に、固定型12に第1溶湯充填部38を設け、且つ可動型10に第2溶湯充填部40を設けるようにしてもよい。
さらに、連通路56の通路径を第1溶湯充填部38及び第2溶湯充填部40の通路径よりも小さく設定するようにしてもよい。これにより、溶湯Lが、第1溶湯充填部38及び第2溶湯充填部40を充填した後に連通路56側に流入するようになる。すなわち、溶湯Lの流入の順序付けが一層確実となる。
10…可動型 12…固定型
14a、14b…キャビティ形成部 16…キャビティ
18a、18b…側方カバー 30…チルベント部
34…オーバーフロー部 36…溶湯貯留部
38…第1溶湯充填部 40…第2溶湯充填部
42…溶湯出口 56…連通路
60…オーバーフロー部対応部 62…溶湯貯留部対応部
64…第1溶湯充填部対応部 66…第2溶湯充填部対応部
68…連通路対応部 L…溶湯

Claims (7)

  1. 位置決め固定された固定型(12)と、前記固定型(12)に対して接近又は離間する方向に変位する可動型(10)とを備え、型締めがなされたときに前記固定型(12)と前記可動型(10)でキャビティ(16)を形成する鋳造装置において、
    一端が前記キャビティ(16)に連通し、且つ他端が大気に開放されたガス排出部(30)と、
    前記ガス排出部(30)と前記キャビティ(16)の間に介在し、前記キャビティ(16)からオーバーフローした溶湯が進入するオーバーフロー部(34)と、
    前記キャビティ(16)から前記オーバーフロー部(34)への溶湯出口(42)と、
    が形成され、
    前記オーバーフロー部(34)は、前記固定型(12)と前記可動型(10)の合わせ面に形成された部分と、前記固定型(12)又は前記可動型(10)の少なくとも一方に設けられて前記合わせ面に対して直交する方向に延在する溶湯充填部(38、40)を有し、
    前記溶湯出口(42)が、前記合わせ面に形成され、
    前記オーバーフロー部(34)と前記ガス排出部(30)を連通する連通路(56)が、前記合わせ面中の、前記溶湯出口(42)が形成された部分に対して平行な方向にオフセットされた位置に形成され、
    前記ガス排出部(30)が前記合わせ面に沿って形成されることを特徴とする鋳造装置。
  2. 請求項1記載の鋳造装置において、前記溶湯充填部(38、40)は、前記固定型(12)と前記可動型(10)にそれぞれ設けられ、且つ前記固定型(12)側の前記溶湯充填部(40)と、前記可動型(10)側の前記溶湯充填部(38)のいずれか一方が、他方よりも溶湯の流動方向上流側に位置することを特徴とする鋳造装置。
  3. 請求項1又は2記載の鋳造装置において、前記オーバーフロー部(34)は、前記溶湯充填部(38、40)の、溶湯の流動方向上流側に設けられて前記キャビティ(16)からオーバーフローした溶湯が対流する溶湯貯留部(36)を有することを特徴とする鋳造装置。
  4. 請求項記載の鋳造装置において、前記溶湯出口(42)の、前記溶湯の流動方向に対して直交する一方向の寸法が、前記キャビティ(16)から前記オーバーフロー部(34)に向かうに従って小さくなることを特徴とする鋳造装置。
  5. 請求項記載の鋳造装置において、前記溶湯出口(42)を形成する内壁に、前記キャビティ(16)から前記オーバーフロー部(34)に向かうに従って、前記溶湯出口(42)の、前記溶湯の流動方向に直交する方向の断面積を一定とするための勾配が設けられていることを特徴とする鋳造装置。
  6. 位置決め固定された固定型(12)と、前記固定型(12)に対して接近又は離間する方向に変位する可動型(10)とを備え、型締めがなされたときに前記固定型(12)と前記可動型(10)でキャビティ(16)を形成する鋳造装置において、
    一端が前記キャビティ(16)に連通し、且つ他端が大気に開放されたガス排出部(30)と、
    前記ガス排出部(30)と前記キャビティ(16)の間に介在し、前記キャビティ(16)からオーバーフローした溶湯が進入するオーバーフロー部(34)と、
    前記キャビティ(16)から前記オーバーフロー部(34)への溶湯出口(42)と、
    が形成され、
    前記オーバーフロー部(34)は、前記固定型(12)と前記可動型(10)の合わせ面に形成された部分と、前記固定型(12)及び前記可動型(10)のそれぞれに設けられて前記合わせ面に対して直交する方向にそれぞれ延在する2個の溶湯充填部(38、40)を有し
    つ前記2個の溶湯充填部(38、40)は、溶湯が、一方の溶湯充填部(38)に流入した後に他方の溶湯充填部(40)に流入するように、前記一方の溶湯充填部(38)が溶湯の流動方向上流側、前記他方の溶湯充填部(40)が下流側に設けられていることを特徴とする鋳造装置。
  7. 請求項記載の鋳造装置において、前記オーバーフロー部(34)は、前記溶湯充填部(38、40)の、溶湯の流動方向上流側に設けられて前記キャビティ(16)からオーバーフローした溶湯が対流する溶湯貯留部(36)を有することを特徴とする鋳造装置。
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