JP6753169B2 - 画像読取装置及び半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像読取装置及び半導体装置に関する。
コンタクトイメージセンサーを用いた画像読取装置(スキャナー)や、これに印刷機能を加えたコピー機や複合プリンターなどが開発されている。画像読取装置に用いられるコンタクトイメージセンサーとしては、半導体基板に設けられたフォトダイオードを用いる構成が用いられている。一般に、画像読取装置(スキャナー)では、複数の画素の出力信号を混合する画素混合を行うことで、複数の解像度での画像の読み取り機能を実現している。
例えば、特許文献1には、電荷検出部(フローティングディフュージョン)と2つのフォトダイオードの間にそれぞれ転送ゲートが配置され、2つの転送ゲートを駆動させると2つのフォトダイオードに蓄積した電荷が電荷検出部に移動して画素混合された信号を出力する固体撮像装置が開示されている。
特開2014−216795号公報
しかしながら、特許文献1に記載の固体撮像装置では、転送ゲートは画素に含まれる素子であるため、画素混合数が従前と異なる場合には、新規に画素の開発が必要となり、大きな開発費や長い開発期間が必要となってしまう。これに対して、反転増幅器と画素混合用の転送スイッチを用いて画素を構成することで開発期間を短縮することは可能であるが、転送スイッチでリーク電流が発生し、検出容量が数fFと小さいため、僅かなリーク電流が画質の劣化を招くという新たな問題が生じる。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、画素混合用のスイッチにおけるリーク電流の影響を小さくすることにより、読み取り画像の画質を向上させることが可能な画像読取装置を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、画素混合用のスイッチにおけるリーク電流の影響を小さくすることにより、出力される画像信号の精度を向上させることが可能な半導体装置を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る画像読取装置は、画像を読み取る画像読取装置であって、光電変換する第1の受光素子を含む第1の画素と、光電変換する第2の受光素子を含む第2の画素と、前記第1の画素と電気的に接続される第1の容量と、入力端子が前記第1の容量と電気的に接続される第1の増幅器と、を含む第1の読み出し回路と、前記第2の画素と電気的に接続される第2の容量と、第2の増幅器と、前記第2の容量と前記第2の増幅器の入力端子とを電気的に接続するか否かを切り替える第1のスイッチと、を含む第2の読み出し回
路と、前記第1の容量と前記第1の増幅器の間の第1ノードと、前記第2の容量と前記第2の増幅器の間の第2ノードと、を電気的に接続するか否かを切り替える第2のスイッチと、を備える。
一般に、画素の感度は画素が有する検出容量に反比例するため小さい検出容量が望ましい(例えば、数fF)。従って、従来技術のように、仮に、転送スイッチを導通させて2つの画素の検出容量に蓄積された電荷の加算(画素混合)を行うと、画素混合により得られる信号において転送スイッチで発生するリーク電流による電圧成分の締める割合が非常に大きくなり、読み取り画像の画質の劣化を招くことになり得る。
これに対して、本適用例に係る画像読取装置では、第1の画素の後段にある第1の読み出し回路や第2の画素の後段にある第2の読み出し回路は、例えば、第1の容量と第2の容量比に応じた雑音除去回路であり、容量の絶対値の制約が小さいため、第1の容量や第2の容量は第1の画素や第2の画素が有する検出容量(例えば、数fF)よりもかなり大きくすることができる(例えば、数百fF)。そして、本適用例に係る画像読取装置では、第1のスイッチを介して、第1の画素から読み出されて第1の容量に蓄積される第1の電荷と第2の画素から読み出されて第2の容量に蓄積される第2の電荷とが加算されることで画素混合が可能である。従って、本適用例に係る画像読取装置によれば、画素混合により得られる信号において第1のスイッチで発生するリーク電流による電圧成分の締める割合が非常に小さくなり、読み取り画像の画質を向上させることが可能である。
また、本適用例によれば、第1のスイッチにより第1の画素や第2の画素の外部で画素混合が行われるので、画素混合数が従前と異なる画像読取装置を開発する場合に、第1のスイッチの数を増減すればよいので新規に画素の開発が不要であり、開発費の低減や開発期間の短縮が実現される。
[適用例2]
上記適用例に係る画像読取装置において、前記第1のスイッチが非導通状態である場合、前記第2のスイッチは導通状態であり、前記第1のスイッチが導通状態である場合、前記第2のスイッチは非導通状態であってもよい。
本適用例に係る画像読取装置では、第1のスイッチが非導通状態であり、かつ、第2のスイッチが導通状態である場合、第1のスイッチを介して、第1の画素から読み出されて第1の容量に蓄積される第1の電荷と第2の画素から読み出されて第2の容量に蓄積される第2の電荷とが加算されるので、画素混合が行われる。また、第1のスイッチが導通状態であり、かつ、第2のスイッチが非導通状態である場合、第1の画素から読み出されて第1の容量に蓄積される第1の電荷は第1の増幅器に入力されて増幅され、第2の画素から読み出されて第2の容量に蓄積される第2の電荷は第2のスイッチを介して第1の増幅器に入力されて増幅されるので、画素混合は行われない。すなわち、本適用例に係る画像読取装置によれば、画素混合を行うか否かを選択することにより、読み取り画像の解像度の変更が可能である。
[適用例3]
上記適用例に係る画像読取装置において、前記第1のスイッチが非導通状態であり、かつ、前記第2のスイッチが導通状態である場合、前記第2の読み出し回路の動作は停止されてもよい。
本適用例に係る画像読取装置によれば、第1のスイッチが非導通状態であり、かつ、第2のスイッチが導通状態である場合、すなわち、画素混合が行われる場合、画素混合により得られる信号は第1の増幅器(第1の読み出し回路)から出力されるため、第2の読み
出し回路は動作する必要がないので、第2の読み出し回路の動作が停止されることにより低消費電力化が可能である。
[適用例4]
上記適用例に係る画像読取装置において、前記第1の読み出し回路は、前記第1の容量と前記第1の増幅器とを電気的に接続する、導通状態の第3のスイッチをさらに含んでもよい。
本適用例に係る画像読取装置では、第1のスイッチが導通状態であり、かつ、第2のスイッチが非導通状態である場合、すなわち、画素混合が行われない場合、第1の画素から読み出されて第1の容量に蓄積される第1の電荷は第3のスイッチを介して第1の増幅器に入力されて増幅され、第2の画素から読み出されて第2の容量に蓄積される第2の電荷は第2のスイッチを介して第1の増幅器に入力されて増幅される。従って、本適用例に係る画像読取装置によれば、第3のスイッチを有することにより、画素混合が行われない場合の第1の読み出し回路と第2の読み出し回路との構成上の差が小さくなり、その結果、第1の読み出し回路の出力信号と第2の読み出し回路の出力信号との特性差が小さくなるので、読み取り画像の画質を向上させることができる。
[適用例5]
上記適用例に係る画像読取装置において、前記第1の画素は、前記第1の受光素子と電気的に接続される第1の反転増幅部と、前記第1の反転増幅部の両端と電気的に接続される第4のスイッチと、前記第1の反転増幅部の両端と電気的に接続される第3の容量と、を含み、前記第2の画素は、前記第2の受光素子と電気的に接続される第2の反転増幅部と、前記第2の反転増幅部の両端と電気的に接続される第5のスイッチと、前記第2の反転増幅部の両端と電気的に接続される第4の容量と、を含んでもよい。
本適用例に係る画像読取装置では、第1の画素や第2の画素は、従来技術のように、受光素子の光電変換によって生成された電荷を転送ゲートによって転送する画素ではなく、反転増幅部を用いた画素であるので、仮に、第1の画素において画素混合を実現するためには、転送スイッチが必要となるが、この転送スイッチでのリーク電流は従来技術における転送ゲートでのリークよりも大きくなる傾向がある。しかしながら、本適用例に係る画像読取装置によれば、第1の読み出し回路において画素混合が行われるため、第1の画素に転送スイッチが設けられず、リーク電流の増加が生じにくい。
[適用例6]
本適用例に係る半導体装置は、光電変換する第1の受光素子を含む第1の画素と、光電変換する第2の受光素子を含む第2の画素と、前記第1の画素と電気的に接続される第1の容量と、入力端子が前記第1の容量と電気的に接続される第1の増幅器と、を含む第1の読み出し回路と、前記第2の画素と電気的に接続される第2の容量と、入力端子が前記第2の容量と電気的に接続される第2の増幅器と、前記第2の容量と前記第2の増幅器とを電気的に接続するか否かを切り替える第1のスイッチと、を含む第2の読み出し回路と、前記第1の容量と前記第1の増幅器の間の第1ノードと、前記第2の容量と前記第2の増幅器の間の第2ノードと、を電気的に接続するか否かを切り替える第2のスイッチと、を備える。
本適用例に係る半導体装置では、第1の画素の後段にある第1の読み出し回路や第2の画素の後段にある第2の読み出し回路は、例えば、第1の容量と第2の容量比に応じた雑音除去回路であり、容量の絶対値の制約が小さいため、第1の容量や第2の容量を第1の画素や第2の画素が有する検出容量(例えば、数fF)よりもかなり大きくすることができる(例えば、数百fF)。そして、本適用例に係る半導体装置では、第1の画素から読
み出されて第1の容量に蓄積される第1の電荷と第2の画素から読み出されて第2の容量に蓄積される第2の電荷とが加算されることで画素混合が可能である。従って、本適用例に係る半導体装置によれば、画素混合により得られる信号において、第1のスイッチで発生するリーク電流による電圧成分の締める割合が非常に小さくなり、読み取り画像の画質を向上させることが可能である。
また、本適用例によれば、第1のスイッチにより第1の画素や第2の画素の外部で画素混合が行われるので、画素混合数が従前と異なる半導体装置を開発する場合に、第1のスイッチの数を増減すればよいので新規に画素の開発が不要であり、開発費の低減や開発期間の短縮が実現される。
本実施形態に係る複合機を示した外観斜視図である。 スキャナーユニットの内部構造を示した斜視図である。 イメージセンサーモジュールの構成を模式的に示す分解斜視図である。 画像読取チップの配置を模式的に示す平面図である。 スキャナーユニットの機能構成例を示す図である。 画像読取チップの回路構成例を示す図である。 画素ユニット、読み出し回路ユニット及びメモリーユニットの回路構成例を示す図である。 反転増幅部の回路構成例を示す図である。 解像度とスイッチ制御信号ADD1,ADD2,ADD3との関係を示す図である。 解像度が1200dpiに設定された場合のタイミングチャート図である。 解像度が600dpiに設定された場合のタイミングチャート図である。 解像度が300dpiに設定された場合のタイミングチャート図である。 第2実施形態における画素ユニット、読み出し回路ユニット及びメモリーユニットの回路構成例を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下、添付した図面を参照して、本発明の画像読取装置を適用した複合機(複合装置)1について説明する。
1.第1実施形態
1−1.複合機の構造
図1は、複合機1を示した外観斜視図である。図1に示すように、複合機1は、装置本体であるプリンターユニット(画像記録装置)2と、プリンターユニット2の上部に配設されたアッパーユニットであるスキャナーユニット(画像読取装置)3と、を一体に備えている。なお、以下、図1においての前後方向をX軸方向とし、左右方向をY軸方向として説明する。
一方、図1に示すように、プリンターユニット2は、枚葉の記録媒体(印刷用紙や単票紙)を送り経路に沿って送る搬送部(不図示)と、送り経路の上方に配設され、記録媒体にインクジェット方式で印刷処理を行う印刷部(不図示)と、前面に配設されたパネル形
式の操作部63と、搬送部、印刷部および操作部63を搭載した装置フレーム(不図示)と、これらを覆う装置ハウジング65と、を備えている。装置ハウジング65には、印刷を終えた記録媒体が排出される排出口66が設けられている。また、図示省略するが、後面下部には、USBポートおよび電源ポートが配設されている。すなわち、複合機1は、USBポートを介してコンピューター等に接続可能に構成されている。
スキャナーユニット3は、後端部のヒンジ部4を介してプリンターユニット2に回動自在に支持されており、プリンターユニット2の上部を開閉自在に覆っている。すなわち、スキャナーユニット3を回動方向に引き上げることで、プリンターユニット2の上面開口部を露出させ、当該上面開口部を介して、プリンターユニット2の内部が露出させる。一方、スキャナーユニット3を回動方向に引き降ろし、プリンターユニット2上に載置することで、スキャナーユニット3によって当該上面開口部を閉塞する。このように、スキャナーユニット3を開放することで、インクカートリッジの交換や紙詰まりの解消等が可能な構成となっている。
図2は、スキャナーユニット3の内部構造を示した斜視図である。図1および図2に示されるように、スキャナーユニット3は、筐体であるアッパーフレーム11と、アッパーフレーム11に収容された画像読取部12と、アッパーフレーム11の上部に回動自在に支持された上蓋13と、を備えている。図2に示すように、アッパーフレーム11は、画像読取部12を収容する箱型の下ケース16と、下ケース16の天面を覆う上ケース17と、を備えている。上ケース17には、ガラス製の原稿載置板(原稿台;不図示)が広く配設されており、被読取面を下にした被読取媒体(原稿)をこれに載置する。一方、下ケース16は、上面を開放した浅い箱状に形成されている。
図2に示されるように、画像読取部12は、ラインセンサー方式のセンサーユニット31と、センサーユニット31を搭載したセンサーキャリッジ32と、Y軸方向に延在し、センサーキャリッジ32をスライド自在に支持するガイド軸33と、センサーキャリッジ32をガイド軸33に沿って移動する自走式のセンサー移動機構34と、を備えている。センサーユニット31は、X軸方向に延在したCMOS(Complementary metal−oxide−semiconductor)ラインセンサーであるイメージセンサーモジュール41を有し、モーター駆動のセンサー移動機構34により、ガイド軸33に沿ってY軸方向に往復動する。これにより、原稿載置板上の被読取媒体(原稿)の画像を読み取るようになっている。なお、センサーユニット31は、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサーであってもよい。
図3は、イメージセンサーモジュール41の構成を模式的に示す分解斜視図である。図3に示される例では、イメージセンサーモジュール41は、ケース411、光源412、レンズ413、モジュール基板414および画像を読み取るための画像読取チップ415(半導体装置)を含んで構成されている。光源412、レンズ413および画像読取チップ415は、ケース411とモジュール基板414との間に収容されている。ケース411にはスリットが設けられている。光源412は、例えば、R,G,Bの各発光ダイオード(LED:Light emitting diode)を有し、R,G,Bの各発光ダイオード(赤色LED、緑色LED、青色LED)を高速に切り換えながら順番に発光させる。光源412が発する光は当該スリットを介して被読取媒体へ照射され、被読取媒体からのは当該スリットを介してレンズ413に入力される。レンズ413は、入力された光を画像読取チップ415へと導く。
図4は、画像読取チップ415の配置を模式的に示す平面図である。図4に示されるように、複数の画像読取チップ415が、モジュール基板414上に1次元方向(図4においてはX軸方向)に並べて配置されている。各画像読取チップ415は、一列に配置され
た多数の受光素子を有しており(図6,図7参照)、各画像読取チップ415が有する受光素子の密度が高いほど、画像を読み取る解像度が高いスキャナーユニット3(画像読取装置)を実現することができる。また、画像読取チップ415の数が多いほど、大きな画像も読み取り可能なスキャナーユニット3(画像読取装置)を実現することができる。
1−2.スキャナーユニット(画像読取装置)の機能構成
図5は、スキャナーユニット(画像読取装置)3の機能構成例を示す機能ブロック図である。図5に示される例では、スキャナーユニット(画像読取装置)3は、制御部200、アナログフロンエンド(AFE)202、赤色LED412R、緑色LED412G、青色LED412B及び複数の画像読取チップ415を含んで構成されている。前述したように、赤色LED412R、緑色LED412G及び青色LED412Bは光源412に備えられており、複数の画像読取チップ415は、モジュール基板414上に並べて配置されている。赤色LED412R、緑色LED412G及び青色LED412Bは、それぞれ複数個存在してもよい。また、制御部200及びアナログフロンエンド(AFE)202は、モジュール基板414あるいはモジュール基板414とは異なる不図示の基板に備えられている。制御部200及びアナログフロンエンド(AFE)202は、それぞれ、集積回路(IC:Integrated Circuit)で実現されてもよい。
制御部200は、画像を読み取る周期をTとしたとき、赤色LED412Rに対して3T毎に一定の露光時間Δtだけ駆動信号DrvRを供給し、赤色LED412Rを発光させる。同様に、制御部200は、緑色LED412Gに対して3T毎に露光時間Δtだけ駆動信号DrvGを供給して緑色LED412Gを発光させ、青色LED412Bに対して3T毎に露光時間Δtだけ駆動信号DrvBを供給して青色LED412Bを発光させる。制御部200は、各周期Tにおいて、赤色LED412R、緑色LED412G及び青色LED412Bのいずれか1つのみを発光させる。
また、制御部200は、複数の画像読取チップ415に対して、クロック信号CLK及び解像度設定信号RESを共通に供給する。クロック信号CLKは画像読取チップ415の動作クロック信号であり、解像度設定信号RESは、スキャナーユニット(画像読取装置)3による画像の読み取りの解像度を設定するための信号である。以下では、解像度設定信号RESにより、1200dpi、600dpi及び300dpiのいずれかの解像度に設定可能であるものとする。
各画像読取チップ415は、クロック信号CLKに同期して動作し、赤色LED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bの発光によって、各受光素子が被読取媒体に形成されている画像から受けた光に基づき、解像度設定信号RESによって設定された解像度の画像情報を有する画像信号SOを生成し、出力する。この画像読取チップ415の詳細な回路構成及び動作については後述する。
アナログフロンエンド(AFE)202は、各画像読取チップ415が出力する複数の画像信号SOを受け取り、各画像信号SOに対して、増幅処理やA/D変換処理を行って、各受光素子の受光量に応じたデジタル値を含むデジタル信号に変換し、各デジタル信号を順番に制御部200に送信する。
制御部200は、アナログフロンエンド(AFE)202から順番に送信される各デジタル信号を受け取って、イメージセンサーモジュール41が読み取った画像情報を生成する。
1−3.画像読取チップの回路構成及び動作
図6は、画像読取チップ415の回路構成例を示す図である。図6に示される画像読取
チップ415は、タイミング制御回路100、駆動回路101、水平走査回路102、n個の画素ユニット110−1〜110−n、n個の読み出し回路ユニット120−1〜120−n、n個のメモリーユニット130−1〜130−n及び演算増幅器105を備えている。
タイミング制御回路100は、クロック信号CLKのパルスをカウントし、画像の読み取りの周期T毎にカウント値を初期化する不図示のカウンターを有し、当該カウンターの出力値(カウント値)に基づいて、駆動回路101の動作を制御する制御信号及び水平走査回路102の動作を制御する制御信号を生成する。
駆動回路101は、タイミング制御回路100からの制御信号に基づいて、周期Tにおいて、赤色LED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bが発光する前の所定のタイミングで一定時間アクティブ(本実施形態ではハイレベル)となる、クロック信号CLKに同期したリセット信号RST1,RST2を発生させる。また、駆動回路101は、リセット信号RST2の論理反転信号であるリセット信号XRST2を発生させる。リセット信号RST1は、n個の画素ユニット110−1〜110−nに共通に供給され、リセット信号RST2,XRST2は、n個の読み出し回路ユニット120−1〜120−nに共通に供給される。
また、駆動回路101は、解像度設定信号RESに基づいて、6つのスイッチ制御信号ADD1,ADD2,ADD3,XADD1,XADD2,XADD3を発生させる。これらのスイッチ制御信号ADD1,ADD2,ADD3,XADD1,XADD2,XADD3は、解像度設定信号RESによって設定された解像度を実現するための信号であり、解像度設定信号RESに連動してローレベル又はハイレベルになる。スイッチ制御信号XADD1,XADD2,XADD3は、それぞれ、スイッチ制御信号ADD1,ADD2,ADD3の論理反転信号である。
また、駆動回路101は、タイミング制御回路100からの制御信号に基づいて、周期Tにおいて、赤色LED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bが発光を終えた後の所定のタイミングで一定時間アクティブ(本実施形態ではハイレベル)となる、クロック信号CLKに同期した読み出し信号SAを発生させる。この読み出し信号SAは、n個のメモリーユニット130−1〜130−nに共通に供給される。
水平走査回路102は、タイミング制御回路100からの制御信号と解像度設定信号RESとに基づいて、周期Tにおいて、読み出し信号SAがアクティブ(ハイレベル)から非アクティブ(ローレベル)に変わった後の所定のタイミングで、互いに排他的に、一定時間アクティブ(本実施形態ではハイレベル)となる、クロック信号CLKに同期した4n個の選択信号SEL1〜SEL(4n)を発生させる。この水平走査回路102は、解像度設定信号RESによって解像度が1200dpiに設定された場合は、4n個の選択信号SEL1〜SEL(4n)を、クロック信号CLKの1周期分だけ1つずつ順番にアクティブ(ハイレベル)にする。また、水平走査回路102は、解像度設定信号RESによって解像度が600dpiに設定された場合は、2n個の選択信号SEL(4k−3),SEL(4k−1)(k=1〜n)を、クロック信号CLKの1周期分だけ1つずつ順番にアクティブ(ハイレベル)にする。また、水平走査回路102は、解像度設定信号RESによって解像度が300dpiに設定された場合は、n個の選択信号SEL(4k−3)(k=1〜n)を、クロック信号CLKの1周期分だけ1つずつ順番にアクティブ(ハイレベル)にする。
画素ユニット110−k(k=1〜n)は、4つの画素回路を含み、当該4つの画素回路は、駆動回路101からのリセット信号RST1によって初期化され、その後、赤色L
ED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bの発光によって露光時間Δtの間に被読取媒体から受けた光に応じた電圧(画素電圧)Vs(4k−3),Vs(4k−2),Vs(4k−1),Vs(4k)をそれぞれ出力する。すなわち、画像読取チップ415は4n個の画素回路を有し、4n個の画素回路は画素電圧Vs1〜Vs(4n)をそれぞれ出力する。なお、本実施形態では、解像度が600dpiに設定された場合の露光時間Δtは、解像度が1200dpiに設定された場合の露光時間Δtの約1/2の時間であり、解像度が300dpiに設定された場合の露光時間Δtは、解像度が1200dpiに設定された場合の露光時間Δtの約1/4の時間である。
読み出し回路ユニット120−k(k=1〜n)は、4つの読み出し回路を含み、当該4つの読み出し回路は、駆動回路101からのリセット信号RST2,XRST2によって初期化され、その後、画素ユニット110−kが出力する画素電圧Vs(4k−3),Vs(4k−2),Vs(4k−1),Vs(4k)とスイッチ制御信号ADD1,ADD2,ADD3,XADD1,XADD2,XADD3とに基づいて、4つの読み出し電圧Vcds(4k−3),Vcds(4k−2),Vcds(4k−1),Vcds(4k)を出力する。解像度が1200dpiに設定された場合、読み出し電圧Vcds(4k−3),Vcds(4k−2),Vcds(4k−1),Vcds(4k)は、露光前後での画素電圧Vs(4k−3),Vs(4k−2),Vs(4k−1),Vs(4k)の各電位差(露光時間Δtの経過によって変化する各電圧)がそれぞれ反転増幅された電圧となる。また、解像度が600dpiに設定された場合、読み出し電圧Vcds(4k−3)は、露光前後での画素電圧Vs(4k−3),Vs(4k−2)の各電位差が加算されて反転増幅された電圧となり、読み出し電圧Vcds(4k−1)は、露光前後での画素電圧Vs(4k−1),Vs(4k)の各電位差が加算されて反転増幅された電圧となる。また、解像度が300dpiに設定された場合、読み出し電圧Vcds(4k−3)は、露光前後での画素電圧Vs(4k−3),Vs(4k−2),Vs(4k−1),Vs(4k)の各電位差が加算されて反転増幅された電圧となる。
メモリーユニット130−k(k=1〜n)は、4つのメモリー回路を含み、当該4つのメモリー回路は、駆動回路101からの読み出し信号SAによって、読み出し回路ユニット120−kが出力する読み出し電圧Vcds(4k−3),Vcds(4k−2),Vcds(4k−1),Vcds(4k)をそれぞれ保持し、水平走査回路102からの4つの選択信号SEL(4k−3),SEL(4k−2),SEL(4k−1),SEL(4k)によって選択されたメモリー回路が保持する読み出し電圧を出力する。メモリーユニット130−k(k=1〜n)は、選択信号SEL(4k−3)がアクティブ(ハイレベル)のときは読み出し電圧Vcds(4k−3)を出力し、選択信号SEL(4k−2)がアクティブ(ハイレベル)のときは読み出し電圧Vcds(4k−2)を出力し、選択信号SEL(4k−1)がアクティブ(ハイレベル)のときは読み出し電圧Vcds(4k−1)を出力し、選択信号SEL(4k)がアクティブ(ハイレベル)のときは読み出し電圧Vcds(4k)を出力する。
演算増幅器105は、非反転入力端子にn個のメモリーユニット130−1〜130−nの出力端子が共通に接続され、反転入力端子と出力端子が接続されている。この演算増幅器105は、ボルテージフォロワーであり、出力信号の電圧は非反転入力端子に入力される画像信号Voの電圧と一致する。そして、演算増幅器105の出力信号が、画像信号SOとして、画像読取チップ415から出力される。従って、解像度が1200dpiに設定された場合、画像信号SOの電圧は、周期Tにおける所定の期間において、4n個の選択信号SEL1〜SEL4nによって順番に選択された読み出し電圧Vcds1〜Vcds(4n)となる。また、解像度が600dpiに設定された場合、画像信号SOの電圧は、周期Tにおける所定の期間において、2n個の選択信号SEL(4k−3),SEL(4k−2)(k=1〜n)によって順番に選択された読み出し電圧Vcds(4k−
3),Vcds(4k−2)となる。また、解像度が300dpiに設定された場合、画像信号SOの電圧は、周期Tにおける所定の期間において、n個の選択信号SEL(4k−3)(k=1〜n)によって順番に選択された読み出し電圧Vcds(4k−3)となる。
1−4.画素ユニット、読み出し回路ユニット及びメモリーユニットの構成及び動作
図7は、画素ユニット110−1、読み出し回路ユニット120−1及びメモリーユニット130−1の回路構成例を示す図である。なお、画素ユニット110−k(k=2〜n)、読み出し回路ユニット120−k及びメモリーユニット130−kの回路構成は、画素ユニット110−1、読み出し回路ユニット120−1及びメモリーユニット130−1の回路構成と同様である。また、図10、図11及び図12は、スキャナーユニット(画像読取装置)3による画像の読み取りの解像度がそれぞれ1200dpi、600dpi、300dpiに設定された場合のタイミングチャート図である。
図7に示されるように、画素ユニット110−1は、4つの画素回路111a,111b,111c,111dを含んで構成されている。
画素回路111a(「第1の画素」の一例)は、受光素子112a、反転増幅部113a、容量114a及びスイッチ115aを備えている。
受光素子112a(「第1の受光素子」の一例)は、光(本実施形態では、被読取媒体に形成されている画像からの光)を受けて電気信号に変換(光電変換)する。本実施形態では、受光素子112aは、フォトダイオードで構成されており、アノードは接地され、カソードは反転増幅部113aの入力端子と電気的に接続されている。
反転増幅部113a(「第1の反転増幅部」の一例)は、受光素子112aと電気的に接続され、受光素子112aによる光電変換により生成された信号を反転増幅する。具体的には、反転増幅部113aは、入力端子が受光素子112aのカソードと電気的に接続され、入力端子の電圧を−G倍した電圧を出力端子から出力する反転増幅器である。この反転増幅部113aの出力電圧が、画素回路111aの出力電圧(画素電圧)Vs1となる。
容量114a(「第3の容量」の一例)は、反転増幅部113aと並列に、反転増幅部113aの両端(入力端子及び出力端子)と電気的に接続されている。すなわち、容量114aは、反転増幅部113aの出力端子から入力端子への信号帰還経路に設けられた帰還容量として機能する。
スイッチ115a(「第4のスイッチ」の一例)は、反転増幅部113aと並列に、反転増幅部113aの両端(入力端子及び出力端子)と電気的に接続されている。
また、画素回路111b(「第2の画素」の一例)は、受光素子112b、反転増幅部113b、容量114b及びスイッチ115bを備えている。
受光素子112b(「第2の受光素子」の一例)は、光(本実施形態では、被読取媒体に形成されている画像からの光)を受けて電気信号に変換(光電変換)する。本実施形態では、受光素子112bは、フォトダイオードで構成されており、アノードは接地され、カソードは反転増幅部113bの入力端子と電気的に接続されている。
反転増幅部113b(「第2の反転増幅部」の一例)は、受光素子112bと電気的に接続され、受光素子112bによる光電変換により生成された信号を反転増幅する。具体
的には、反転増幅部113bは、入力端子が受光素子112bのカソードと電気的に接続され、入力端子の電圧を−G倍した電圧を出力端子から出力する反転増幅器である。この反転増幅部113bの出力電圧が、画素回路111bの出力電圧(画素電圧)Vs2となる。
容量114b(「第4の容量」の一例)は、反転増幅部113bと並列に、反転増幅部113bの両端(入力端子及び出力端子)と電気的に接続されている。すなわち、容量114bは、反転増幅部113bの出力端子から入力端子への信号帰還経路に設けられた帰還容量として機能する。
スイッチ115b(「第5のスイッチ」の一例)は、反転増幅部113bと並列に、反転増幅部113bの両端(入力端子及び出力端子)と電気的に接続されている。
また、説明を省略するが、画素回路111cは、受光素子112c、反転増幅部113c、容量114c及びスイッチ115cを備えた、画素回路111a,111bと同様の構成の回路であり、反転増幅部113cの出力電圧が、画素回路111cの出力電圧(画素電圧)Vs3となる。同様に、説明を省略するが、画素回路111dは、受光素子112d、反転増幅部113d、容量114d及びスイッチ115dを備えた、画素回路111a,111bと同様の構成の回路であり、反転増幅部113dの出力電圧が、画素回路111dの出力電圧(画素電圧)Vs4となる。
4つのスイッチ115a,115b,115c,115dの各制御端子には、リセット信号RST1が共通に入力され、リセット信号RST1がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ115a,115b,115c,115dの両端が導通し、リセット信号RST1が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ115a,115b,115c,115dの両端が非導通となる。前述の通り、リセット信号RST1は、赤色LED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bが発光する前(露光時間Δtの前)の所定のタイミングで一定時間アクティブ(ハイレベル)となる。このとき、スイッチ115a,115b,115c,115dの両端が導通するため、容量114a,114b,114c,114dは、その両端がショートされて蓄積された電荷がリセットされる(図10〜図12参照)。なお、4つの容量114a,114b,114c,114dは、同じ容量値Cf1を有する。
図8は、反転増幅器である反転増幅部113a,113b,113c,113dの回路構成例を示す図である。図8に示されるように、反転増幅部113a,113b,113c,113dは、NMOSトランジスターMN1、NMOSトランジスターMN2、PMOSトランジスターMP1及びPMOSトランジスターMP2を備えている。
NMOSトランジスターMN1は、ゲート端子が入力端子INと接続され、ソース端子が接地され、ドレイン端子がNMOSトランジスターMN2のソース端子と接続されている。従って、NMOSトランジスターMN1は、ゲート端子に受光素子112a,112b,112c,112dの光電変換により生成された信号が入力される。
NMOSトランジスターMN2は、ゲート端子に一定のバイアス電圧Vbn2が供給され、ソース端子がNMOSトランジスターMN1のドレイン端子と接続され、ドレイン端子がPMOSトランジスターMP2のドレイン端子及び出力端子OUTと接続されている。すなわち、NMOSトランジスターMN2は、NMOSトランジスターMN1と出力端子OUTとの間に電気的に接続されており、NMOSトランジスターMN1とNMOSトランジスターMN2はカスコード接続されている。
PMOSトランジスターMP1は、ゲート端子に一定のバイアス電圧Vbp1が供給され、ソース端子には画像読取チップ415に外部から供給される電源電圧が印加され、ドレイン端子がPMOSトランジスターMP2のソース端子と接続されている。
PMOSトランジスターMP2は、ゲート端子に一定のバイアス電圧Vbp2が供給され、ソース端子がPMOSトランジスターMP1のドレイン端子と接続され、ドレイン端子がNMOSトランジスターMN2のドレイン端子及び出力端子OUTと接続されている。
バイアス電圧Vbn2,Vbp1,Vbp2は、NMOSトランジスターMN2、PMOSトランジスターMP1、PMOSトランジスターMP2がそれぞれ飽和領域で動作するような一定の電圧であり、図7及び図8では不図示の定電圧源において生成される。
このような構成の反転増幅部113a,113b,113c,113dでは、PMOSトランジスターMP1が定電流源として機能し、PMOSトランジスターMP1からの定電流がNMOSトランジスターMN1のドレイン−ソース間に流れることにより、NMOSトランジスターMN1のドレイン電圧は、入力端子INの電圧を反転増幅した電圧となる。NMOSトランジスターMN2とPMOSトランジスターMP2は、出力インピーダンスを高くするために設けられており、換言すれば、電圧増幅率Gを高くするために設けられている。これにより、1000倍以上の電圧増幅率Gが実現される。
図7に戻り、読み出し回路ユニット120−1は、4つの読み出し回路121a,121b,121c,121d及び3つのスイッチ129a,129b,129cを含んで構成されている。
読み出し回路121a(「第1の読み出し回路」の一例)は、容量122a、反転増幅部123a、スイッチ124a、容量125a、スイッチ126a及びスイッチ127aを備えている。
容量122a(「第1の容量」の一例)は、画素回路111aと電気的に接続されている。具体的には、容量122aは、一端が反転増幅部113aの出力端子と電気的に接続されており、他端が反転増幅部123aの入力端子と電気的に接続されている。
反転増幅部123a(「第1の増幅器」の一例)は、入力端子が容量122aの他端と電気的に接続され、入力端子の電圧を−G倍した電圧を出力端子から出力する反転増幅器である。この反転増幅部123aの出力電圧が、読み出し回路121aから出力される読み出し電圧Vcds1となる。
スイッチ124aは、反転増幅部123aと並列に、反転増幅部123aの両端(入力端子及び出力端子)と電気的に接続されている。
容量125aは、一端が反転増幅部123aの入力端子と電気的に接続され、他端がスイッチ126aの一端と電気的に接続されている。
スイッチ126aは、一端が容量125aの他端と電気的に接続され、他端が反転増幅部123aの出力端子と電気的に接続されている。
スイッチ127aは、一端が容量125aの他端と電気的に接続され、他端には基準電圧VREF(例えば、2.4V)が印加される。
このように構成されている読み出し回路121aは、画素回路111aの出力電圧(画素電圧)Vs1を容量122aによってノイズキャンセルし、さらに反転増幅部123aによって反転増幅するCDS(Correlated Double Sampling)回路として機能する。
また、読み出し回路121b(「第2の読み出し回路」の一例)は、容量122b、反転増幅部123b、スイッチ124b、容量125b、スイッチ126b、スイッチ127b及びスイッチ128bを備えている。
容量122b(「第2の容量」の一例)は、画素回路111bと電気的に接続されている。具体的には、容量122bは、一端が反転増幅部113bの出力端子と電気的に接続されており、他端がスイッチ128bの一端と電気的に接続されている。
スイッチ128b(「第1のスイッチ」の一例)は、一端が容量122bの他端と電気的に接続され、他端が反転増幅部123bの入力端子と電気的に接続されており、容量122bと反転増幅部123bの入力端子とを電気的に接続するか否かを切り替えるスイッチである。
反転増幅部123b(「第2の増幅器」の一例)は、入力端子がスイッチ128bの他端と電気的に接続され、入力端子の電圧を−G倍した電圧を出力端子から出力する反転増幅器である。この反転増幅部123bの出力電圧が、読み出し回路121bから出力される読み出し電圧Vcds2となる。
スイッチ124bは、反転増幅部123bと並列に、反転増幅部123bの両端(入力端子及び出力端子)と電気的に接続されている。
容量125bは、一端が反転増幅部123bの入力端子と電気的に接続され、他端がスイッチ126bの一端と電気的に接続されている。
スイッチ126bは、一端が容量125bの他端と電気的に接続され、他端が反転増幅部123bの出力端子と電気的に接続されている。
スイッチ127bは、一端が容量125bの他端と電気的に接続され、他端には基準電圧VREFが印加される。
このように構成されている読み出し回路121bは、画素回路111bの出力電圧(画素電圧)Vs2を容量122bによってノイズキャンセルし、さらに反転増幅部123bによって反転増幅するCDS回路として機能する。
また、説明を省略するが、読み出し回路121cは、容量122c、反転増幅部123c、スイッチ124c、容量125c、スイッチ126c、スイッチ127c及びスイッチ128cを備えた、読み出し回路121bと同様の構成のCDS回路であり、反転増幅部123cの出力電圧が、読み出し回路121cから出力される読み出し電圧Vcds3となる。同様に、説明を省略するが、読み出し回路121dは、容量122d、反転増幅部123d、スイッチ124d、容量125d、スイッチ126d、スイッチ127d及びスイッチ128dを備えた、読み出し回路121bと同様の構成のCDS回路であり、反転増幅部123dの出力電圧が、読み出し回路121dから出力される読み出し電圧Vcds4となる。
8つのスイッチ124a,127a,124b,127b,124c,127c,124d,127dの各制御端子には、リセット信号RST2が共通に入力され、リセット信
号RST2がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ124a,127a,124b,127b,124c,127c,124d,127dの両端が導通し、リセット信号RST2が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ124a,127a,124b,127b,124c,127c,124d,127dの両端が非導通となる。また、4つのスイッチ126a,126b,126c,126dの各制御端子には、リセット信号XRST2が共通に入力され、リセット信号XRST2がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ126a,126b,126c,126dの両端が導通し、リセット信号XRST2が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ126a,126b,126c,126dの両端が非導通となる。
前述の通り、リセット信号RST2は、赤色LED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bが発光する前(露光時間Δtの前)の所定のタイミングで一定時間アクティブ(ハイレベル)となる。このとき、スイッチ124a,127a,124b,127b,124c,127c,124d,127dの両端が導通し、リセット信号XRST2はリセット信号RST2の論理反転信号であるので、スイッチ126a,126b,126c,126dの両端は非導通となる。これにより、反転増幅部123a,123b,123c,123dの入出力間がショートされ、反転増幅部123a,123b,123c,123dの入力端子が所定の電圧Vtとなり、容量125a,125b,125c,125dは、その両端にVt−VREFの電位差が生じ、この電位差に応じた電荷が蓄積される(リセットされる)(図10〜図12参照)。
その後、リセット信号RST2が非アクティブ(ローレベル)となると、スイッチ126a,126b,126c,126dの両端が導通し、スイッチ124a,127a,124b,127b,124c,127c,124d,127dの両端は非導通となる。このとき、容量125a,125b,125c,125dは、それぞれ、反転増幅部123a,123b,123c,123dの両端と接続され、帰還容量として機能する。
なお、4つの容量122a,122b,122c,122dは、同じ容量値Ci2を有し、4つの容量125a,125b,125c,125dは、同じ容量値Cf2を有する。
スイッチ129aは、一端が容量122aの他端と電気的に接続され、他端が容量122bの他端と電気的に接続されている。このスイッチ129a(「第2のスイッチ」の一例)は、容量122aと反転増幅部123aの間のノード(「第1ノード」の一例)と、容量122bと反転増幅部123bの間のノード(「第2ノード」の一例)と、を電気的に接続するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。スイッチ129aの制御端子には、スイッチ制御信号ADD1が入力され、スイッチ制御信号ADD1がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ129aの両端が導通し、スイッチ制御信号ADD1が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ129aの両端が非導通となる。一方、スイッチ128bの制御端子には、スイッチ制御信号XADD1が入力され、スイッチ制御信号XADD1がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ128bの両端が導通し、スイッチ制御信号XADD1が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ128bの両端が非導通となる。前述の通り、スイッチ制御信号XADD1は、スイッチ制御信号ADD1の論理反転信号であるので、スイッチ128bが非導通状態である場合、スイッチ129aは導通状態であり、スイッチ128bが導通状態である場合、スイッチ129aは非導通状態である。
同様に、スイッチ129bは、一端が容量122bの他端と電気的に接続され、他端が容量122cの他端と電気的に接続されている。このスイッチ129bは、容量122bと反転増幅部123bの間のノードと、容量122cと反転増幅部123cの間のノード
と、を電気的に接続するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。スイッチ129bの制御端子には、スイッチ制御信号ADD2が入力され、スイッチ制御信号ADD2がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ129bの両端が導通し、スイッチ制御信号ADD2が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ129bの両端が非導通となる。一方、スイッチ128cの制御端子には、スイッチ制御信号XADD2が入力され、スイッチ制御信号XADD2がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ128cの両端が導通し、スイッチ制御信号XADD2が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ128cの両端が非導通となる。前述の通り、スイッチ制御信号XADD2は、スイッチ制御信号ADD2の論理反転信号であるので、スイッチ128cが非導通状態である場合、スイッチ129bは導通状態であり、スイッチ128cが導通状態である場合、スイッチ129bは非導通状態である。
同様に、スイッチ129cは、一端が容量122cの他端と電気的に接続され、他端が容量122dの他端と電気的に接続されている。このスイッチ129cは、容量122cと反転増幅部123cの間のノードと、容量122dと反転増幅部123dの間のノードと、を電気的に接続するか否かを切り替えるスイッチとして機能する。スイッチ129cの制御端子には、スイッチ制御信号ADD3が入力され、スイッチ制御信号ADD3がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ129cの両端が導通し、スイッチ制御信号ADD3が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ129cの両端が非導通となる。一方、スイッチ128dの制御端子には、スイッチ制御信号XADD3が入力され、スイッチ制御信号XADD3がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ128dの両端が導通し、スイッチ制御信号XADD3が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ128dの両端が非導通となる。前述の通り、スイッチ制御信号XADD3は、スイッチ制御信号ADD3の論理反転信号であるので、スイッチ128dが非導通状態である場合、スイッチ129cは導通状態であり、スイッチ128dが導通状態である場合、スイッチ129cは非導通状態である。
なお、スイッチ128bが非導通状態であり、かつ、スイッチ129aが導通状態である場合、読み出し回路121bの動作は停止されるようにしてもよい。同様に、スイッチ128cが非導通状態であり、かつ、スイッチ129bが導通状態である場合、読み出し回路121cの動作は停止されるようにしてもよい。同様に、スイッチ128dが非導通状態であり、かつ、スイッチ129cが導通状態である場合、読み出し回路121dの動作は停止されるようにしてもよい。具体的には、反転増幅部123b,123c,123dに、イネーブル信号としてスイッチ制御信号XADD1,XADD2,XADD3がそれぞれ供給されるようにしてもよい。
図9は、解像度とスイッチ制御信号ADD1,ADD2,ADD3との関係を示す図である。図9に示されるように、解像度が1200dpiに設定された場合は、スイッチ制御信号ADD1,ADD2,ADD3はすべてローレベル(スイッチ制御信号XADD1,XADD2,XADD3はすべてハイレベル)となる(図10参照)。従って、スイッチ128b,128c,128dが導通状態となるとともに、スイッチ129a,129b,129cが非導通状態となる。この場合、画素電圧Vs1〜Vs4のそれぞれの露光前後での電位差(露光時間Δtの経過によって変化する電圧)をΔVs1〜ΔVs4とすると、読み出し電圧Vcds1〜Vcds4は式(1)のようになる。
Figure 0006753169
また、解像度が600dpiに設定された場合は、スイッチ制御信号ADD1,ADD3はハイレベル(スイッチ制御信号XADD1,XADD3はローレベル)となり、スイッチ制御信号ADD2はローレベル(スイッチ制御信号XADD2はハイレベル)となる(図11参照)。従って、スイッチ128c,129a,129cが導通状態となるとともに、スイッチ128b,128d,129bが非導通状態となる。この場合、画素電圧Vs1〜Vs4のそれぞれの露光前後での電位差(露光時間Δtの経過によって変化する電圧)をΔVs1〜ΔVs4とすると、読み出し電圧Vcds1〜Vcds4は式(2)のようになる。
Figure 0006753169
式(2)のように、読み出し電圧Vcds1は画素電圧Vs1,Vs2の露光前後での電位差ΔVs1,ΔVs2が加算されて反転増幅された電圧となり、読み出し電圧Vcds3は画素電圧Vs3,Vs4の露光前後での電位差ΔVs3,ΔVs4が加算されて反転増幅された電圧となる。このように、解像度が600dpiに設定された場合は2画素混合が実現される。
また、解像度が300dpiに設定された場合は、スイッチ制御信号ADD1,ADD2,ADD3はすべてハイレベル(スイッチ制御信号XADD1,XADD2,XADD3はすべてローレベル)となる(図12参照)。従って、スイッチ129a,129b,129cが導通状態となるとともに、スイッチ128b,128c,128dが非導通状態となる。この場合、画素電圧Vs1〜Vs4のそれぞれの露光前後での電位差(露光時間Δtの経過によって変化する電圧)をΔVs1〜ΔVs4とすると、読み出し電圧Vcds1〜Vcds4は式(3)のようになる。
Figure 0006753169
式(3)のように、読み出し電圧Vcds1は画素電圧Vs1,Vs2,Vs3,Vs4の露光前後での電位差ΔVs1,ΔVs2,ΔVs3,ΔVs4が加算されて反転増幅された電圧となる。このように、解像度が300dpiに設定された場合は4画素混合が実現される。
図7に戻り、メモリーユニット130−1は、4つのメモリー回路131a,131b,131c,131dを含んで構成されている。
メモリー回路131aは、スイッチ132a、容量133a及びスイッチ134aを備えている。
スイッチ132aは、読み出し回路121aと電気的に接続されている。具体的には、スイッチ132aは、一端が反転増幅部123aの出力端子(読み出し回路121aの出力端子)と電気的に接続されており、他端が容量133aの一端と電気的に接続されている。
容量133aは、一端がスイッチ132aの他端と電気的に接続され、他端には所定の基準電位(例えば接地電位(0V))が供給される。
スイッチ134aは、一端が容量133aの他端と電気的に接続され、他端が演算増幅器105の非反転入力端子と電気的に接続されている。
また、メモリー回路131bは、スイッチ132b、容量133b及びスイッチ134bを備えている。
スイッチ132bは、読み出し回路121bと電気的に接続されている。具体的には、スイッチ132bは、一端が反転増幅部123bの出力端子(読み出し回路121bの出力端子)と電気的に接続されており、他端が容量133bの一端と電気的に接続されている。
容量133bは、一端がスイッチ132bの他端と電気的に接続され、他端には所定の基準電位(例えば接地電位(0V))が供給される。
スイッチ134bは、一端が容量133bの他端と電気的に接続され、他端が演算増幅器105の非反転入力端子と電気的に接続されている。
また、説明を省略するが、メモリー回路131cは、スイッチ132c、容量133c及びスイッチ134cを備えた、メモリー回路131a,131bと同様の構成の回路である。同様に、説明を省略するが、メモリー回路131dは、スイッチ132d、容量133d及びスイッチ134dを備えた、メモリー回路131a,131bと同様の構成の
回路である。
4つのスイッチ132a,132b,132c,132dの各制御端子には、読み出し信号SAが共通に入力され、読み出し信号SAがアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ132a,132b,132c,132dの両端が導通し、読み出し信号SAが非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ132a,132b,132c,132dの両端が非導通となる。前述の通り、読み出し信号SAは、赤色LED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bが発光を終えた後の所定のタイミングで一定時間アクティブ(ハイレベル)となる。これにより、スイッチ132a,132b,132c,132dの両端が導通し、容量133a,133b,133c,133dに、読み出し回路121a,121b,121c,121dがそれぞれ出力する読み出し電圧Vcds1,Vcds2,Vcds3,Vcds4に応じた電荷がそれぞれ保持される。
また、スイッチ134aの制御端子には、選択信号SEL1が入力され、選択信号SEL1がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ134aの両端が導通し、選択信号SEL1が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ134aの両端が非導通となる。また、スイッチ134bの制御端子には、選択信号SEL2が入力され、選択信号SEL2がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ134bの両端が導通し、選択信号SEL2が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ134bの両端が非導通となる。また、スイッチ134cの制御端子には、選択信号SEL3が入力され、選択信号SEL3がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ134cの両端が導通し、選択信号SEL3が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ134cの両端が非導通となる。また、スイッチ134dの制御端子には、選択信号SEL4が入力され、選択信号SEL4がアクティブ(ハイレベル)のときにスイッチ134dの両端が導通し、選択信号SEL4が非アクティブ(ローレベル)のときにスイッチ134dの両端が非導通となる。
前述の通り、選択信号SEL1〜SEL4は、読み出し信号SAがアクティブ(ハイレベル)から非アクティブ(ローレベル)に変わった後の所定のタイミングで、互いに排他的に、一定時間アクティブ(ハイレベル)となる。そして、選択信号SEL1がアクティブ(ハイレベル)のとき、容量133aの一端がスイッチ134aを介して演算増幅器105の非反転入力端子と電気的に接続され、画像信号Voの電圧が容量133aに蓄積された電荷に応じた電圧(読み出し電圧Vcds1)となる(図10〜図12参照)。また、選択信号SEL2がアクティブ(ハイレベル)のとき、容量133bの一端がスイッチ134bを介して演算増幅器105の非反転入力端子と電気的に接続され、画像信号Voの電圧が容量133bに蓄積された電荷に応じた電圧(読み出し電圧Vcds2)となる(図10参照)。また、選択信号SEL3がアクティブ(ハイレベル)のとき、容量133cの一端がスイッチ134cを介して演算増幅器105の非反転入力端子と電気的に接続され、画像信号Voの電圧が容量133cに蓄積された電荷に応じた電圧(読み出し電圧Vcds3)となる(図10,図11参照)。また、選択信号SEL4がアクティブ(ハイレベル)のとき、容量133dの一端がスイッチ134dを介して演算増幅器105の非反転入力端子と電気的に接続され、画像信号Voの電圧が容量133dに蓄積された電荷に応じた電圧(読み出し電圧Vcds4)となる(図10参照)。
1−5.作用効果
一般に、画素の感度は画素が有する検出容量に反比例するため小さい検出容量が望ましい(例えば、数fF)。従って、従来技術のように、仮に、画素回路において転送スイッチを導通させて画素混合を行うと、画素混合により得られる信号において転送スイッチで発生するリーク電流による電圧成分の締める割合が非常に大きくなり、読み取り画像の画質の劣化を招くことになり得る。例えば、検出容量を2fF、転送ゲートで発生するリーク電流を10pA、露光時間を1000μsとすると、リーク電流による電圧成分は、例
えば500mVにもなる。
これに対して、第1実施形態のスキャナーユニット(画像読取装置)3では、画像読取チップ415において、読み出し回路121a,121b,121c,121dは画素回路111a,111b,111c,111dと比較して容量の絶対値の制約が小さいため、帰還容量である容量122a,122b,122c,122dは、検出容量である容量114a,114b,114c,114d(例えば、数fF)よりもかなり大きくすることができる(例えば、数百fF)。そして、第1実施形態のスキャナーユニット(画像読取装置)3では、画像読取チップ415において、転送スイッチであるスイッチ129a及びスイッチ129cが導通状態であり、かつ、スイッチ129bが非導通状態である場合に2画素混合が行われ、転送スイッチであるスイッチ129a,129b,129cがすべて導通状態の場合に4画素混合が行われるので、画素混合により得られる信号においてスイッチ115a,115b,115c,115dで発生するリーク電流による電圧成分の締める割合が非常に小さくなり、読み取り画像の画質を向上させることが可能である。例えば、容量122a,122b,122c,122d(帰還容量)を0.2pF、スイッチ115a,115b,115c,115d(転送スイッチ)で発生するリーク電流を10pA、露光時間を1000μsとすると、リーク電流による電圧成分は、例えば5mVに抑えられる。
特に、第1実施形態のスキャナーユニット(画像読取装置)3では、画像読取チップ415において、画素回路111a,111b,111c,111dは、従来技術のように、受光素子の光電変換によって生成された電荷を転送ゲートによって転送する画素ではなく、反転増幅部113a,113b,113c,113dを用いた画素(反転増幅型の画素)であるので、仮に、画素ユニット110−1〜110−nの各々において画素混合を実現するためには、転送スイッチが必要となるが、この転送スイッチでのリーク電流は従来技術における転送ゲートでのリークよりも大きくなる傾向がある。しかしながら、本第1実施形態のスキャナーユニット(画像読取装置)3によれば、画像読取チップ415において、画素ユニット110−1〜110−nの各々において画素混合が行われるため、画素ユニット110−1〜110−nに転送スイッチが設けられず、リーク電流の増加が生じにくい。
また、第1実施形態によれば、画素ユニット110−1〜110−nの後段にある読み出し回路ユニット120−1〜120−nにおいて画素混合が行われるので、画素混合数(解像度)が従前と異なるスキャナーユニット(画像読取装置)3を開発する場合に、新規に画素ユニット110−1〜110−nの開発が不要であり、開発費の低減や開発期間の短縮が実現される。
また、第1実施形態のスキャナーユニット(画像読取装置)3では、画像読取チップ415において、スイッチ129a及びスイッチ129cが導通状態であり、かつ、スイッチ129bが非導通状態である場合(2画素混合が行われる場合)、画素混合により得られた信号は読み出し回路121a,121cから出力されるため、スイッチ128b,128dが非導通状態となることにより、読み出し回路121b,121dの動作が停止される。また、スイッチ129a,129b,129cがすべて導通状態である場合(4画素混合が行われる場合)、画素混合により得られた信号は読み出し回路121aから出力されるため、スイッチ128b,128c,128dが非導通状態となることにより、読み出し回路121b,121c,121dの動作が停止される。従って、第1実施形態のスキャナーユニット(画像読取装置)3あるいは画像読取チップ415によれば、低消費電力化が可能である。
2.第2実施形態
以下、第2実施形態の複合機1について、第1実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、第1実施形態と重複する説明を省略し、主に第1実施形態と異なる内容について説明する。
第2実施形態の複合機1の構造は第1実施形態(図1〜図4)と同様であるため、その図示及び説明を省略する。また、第2実施形態におけるスキャナーユニット(画像読取装置)3の機能ブロック図は、第1実施形態(図5)と同様であるため、その図示及び説明を省略する。また、第2実施形態における画像読取チップ415の機能ブロック図は第1実施形態(図6)と同様であるため、その図示及び説明を省略する。ただし、第2実施形態では、画像読取チップ415におけるタイミング制御回路100の構成が第1実施形態と異なる。
図13は、第2実施形態における画素ユニット110−1、読み出し回路ユニット120−1及びメモリーユニット130−1の回路構成例を示す図である。なお、画素ユニット110−k(k=2〜n)、読み出し回路ユニット120−k及びメモリーユニット130−kの回路構成は、画素ユニット110−1、読み出し回路ユニット120−1及びメモリーユニット130−1の回路構成と同様である。
図13に示されるように、第2実施形態における画素ユニット110−1及びメモリーユニット130−1の回路構成は、第1実施形態(図7)と同様であるため、その説明を省略する。
第2実施形態における読み出し回路ユニット120−1は、第1実施形態と同様、4つの読み出し回路121a,121b,121c,121d及び3つのスイッチ129a,129b,129cを含んで構成されている。第2実施形態における読み出し回路121b,121c,121dの構成は、第1実施形態(図7)と同様であるため、その説明を省略する。
第2実施形態における読み出し回路121aは、第1実施形態における読み出し回路121a(図7)に対して、スイッチ128aが追加されている。スイッチ128a(「第3のスイッチ」の一例)は、一端が容量122aの他端と電気的に接続され、他端が反転増幅部123aの入力端子と電気的に接続されている。スイッチ128aは、常に導通状態であり、容量122aと反転増幅部123aとを電気的に接続する。読み出し回路121aのその他の構成は、第1実施形態(図7)と同様であるため、その説明を省略する。
このように構成されている第2実施形態における読み出し回路121aは、スイッチ128aが常に導通状態であるため、その機能及び動作は第1実施形態における読み出し回路121aと同様である。
さらに、第2実施形態では、読み出し回路121aは、スイッチ128aがスイッチ128b,128c,128dとは異なり常に導通状態である点を除いて、読み出し回路121b,121c,121dと同様の構成である。
第1実施形態では、解像度が1200dpiに設定された場合(画素混合がされない場合)、スイッチ128b,128c,128dが導通状態となり、CDS回路である読み出し回路121a,121b,121c,121dはすべて同様に機能するが、読み出し回路121aは、スイッチ128aが設けられていないため、読み出し回路121b,121c,121dと比較して、周波数特性や容量比に若干の差が生じる。そのため、読み出し回路121aと読み出し回路121b,121c,121dとではわずかに特性が異なり、4画素毎にわずかな画質の差が生じることになるが、人間の目は周期的な画質の変
化に敏感であるため、画質の低下が生じる場合がある。
これに対して、第2実施形態では、読み出し回路121aにスイッチ128aが設けられているため、解像度が1200dpiに設定された場合(画素混合がされない場合)、スイッチ128b,128c,128dが導通状態となるので、読み出し回路121a,121b,121c,121dはすべて同じ構成となる。そのため、読み出し回路121a,121b,121c,121dの特性の差が無くなり、周期的な雑音成分が抑制されるので、画素混合がされないときの画質の低下を抑制することができる。
以上に説明した第2実施形態のスキャナーユニット(画像読取装置)3によれば、第1実施形態と同様の効果を奏し、さらに、画像読取チップ415において、スイッチ128aが設けられているため、スイッチ129a,129b,129cがすべて非導通状態(スイッチ128a,128b,128c,128dがすべて導通状態)である場合、すなわち、画素混合が行われない場合、読み出し回路121a,121b,121c,121dの構成が同様となり、その結果、読み出し回路121a,121b,121c,121dの各出力信号の特性差が小さくなるので、読み取り画像の画質を向上させることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれら本実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、例えば、上記の各実施形態では、2画素混合と4画素混合を行うことが可能な場合を例に挙げたが、本発明は、3画素混合や5画素以上の画素混合を行うことが可能な画像読取装置あるいは半導体装置にも適用可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…複合機、2…プリンターユニット、3…スキャナーユニット、4…ヒンジ部、11…アッパーフレーム、12…画像読取部、13…上蓋、16…下ケース、17…上ケース、31…センサーユニット、32…センサーキャリッジ、33…ガイド軸、34…センサー移動機構、41…イメージセンサーモジュール、63…操作部、65…装置ハウジング、66…排出口、100…タイミング制御回路、101…駆動回路、102…水平走査回路、105…演算増幅器、110−1〜110−n…画素ユニット、111a,111b,111c,111d…画素回路、112a,112b,112c,112d…受光素子、113a,113b,113c,113d…反転増幅部、114a,114b,114c,114d…容量、115a,115b,115c,115d…スイッチ、120−1〜120−n…読み出し回路ユニット、121a,121b,121c,121d…読み出し回路、122a,122b,122c,122d…容量、123a、123a,123b,123c,123d…反転増幅部、124a,124b,124c,124d…スイッチ、125a,125b,125c,125d…容量、126a,126b,126c,126d…スイッチ、127a,127b,127c,127d…スイッチ、128a,128b,128c,128d…スイッチ、129a,129b,129c…スイッチ、130−1〜130−n…メモリーユニット、131a,131b,131c,131
d…メモリー回路、132a,132b,132c,132d…スイッチ、133a,133b,133c,133d…容量、134a,134b,134c,134d…スイッチ、200…制御部、202…アナログフロントエンド(AFE)、411…ケース、412…光源、412R…赤色LED、412G…緑色LED、412B…青色LED、413…レンズ、414…モジュール基板、415…画像読取チップ、ADD1,ADD2,ADD3,XADD1,XADD2,XADD3…スイッチ制御信号、MN1,MN2…NMOSトランジスター、MP1,MP2…PMOSトランジスター、CLK…クロック信号、DrvR,DrvG,DrvB…駆動信号、SA…読み出し信号、RES…解像度設定信号、RST1,RST2,XRST2…リセット信号、SEL1〜SELn…選択信号、SO…画像信号、Vo…画像信号、Vs1〜Vs(4n)…画素電圧、Vcds1〜Vcds(4n)…読み出し電圧

Claims (6)

  1. 画像を読み取る画像読取装置であって、
    光電変換する第1の受光素子を含む第1の画素と、
    光電変換する第2の受光素子を含む第2の画素と、
    前記第1の画素と電気的に接続される第1の容量と、入力端子が前記第1の容量と電気的に接続される第1の増幅器と、を含む第1の読み出し回路と、
    前記第2の画素と電気的に接続される第2の容量と、第2の増幅器と、前記第2の容量と前記第2の増幅器の入力端子とを電気的に接続するか否かを切り替える第1のスイッチと、を含む第2の読み出し回路と、
    前記第1の容量と前記第1の増幅器の間の第1ノードと、前記第2の容量と前記第2の増幅器の間の第2ノードと、を電気的に接続するか否かを切り替える第2のスイッチと、
    を備え、
    前記第1のスイッチが非導通状態である場合、前記第2のスイッチは導通状態であり、
    前記第1のスイッチが導通状態である場合、前記第2のスイッチは非導通状態であり、
    前記第1の読み出し回路は、前記第1の容量と前記第1の増幅器とを電気的に接続する、常に導通状態の第3のスイッチをさらに含む、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとは、前記第1のスイッチが非導通状態である場合、前記第2のスイッチは導通状態となり、前記第1のスイッチが導通状態である場合、前記第2のスイッチは非導通状態となるように排他的に切り替わる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記第1のスイッチが非導通状態であり、かつ、前記第2のスイッチが導通状態である場合、前記第2の読み出し回路の動作は停止される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 前記第1の画素は、
    前記第1の受光素子と電気的に接続される第1の反転増幅部と、
    前記第1の反転増幅部の両端と電気的に接続される第4のスイッチと、
    前記第1の反転増幅部の両端と電気的に接続される第3の容量と、を含み、
    前記第2の画素は、
    前記第2の受光素子と電気的に接続される第2の反転増幅部と、
    前記第2の反転増幅部の両端と電気的に接続される第5のスイッチと、
    前記第2の反転増幅部の両端と電気的に接続される第4の容量と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 光電変換する第1の受光素子を含む第1の画素と、
    光電変換する第2の受光素子を含む第2の画素と、
    前記第1の画素と電気的に接続される第1の容量と、入力端子が前記第1の容量と電気的に接続される第1の増幅器と、を含む第1の読み出し回路と、
    前記第2の画素と電気的に接続される第2の容量と、入力端子が前記第2の容量と電気的に接続される第2の増幅器と、前記第2の容量と前記第2の増幅器とを電気的に接続するか否かを切り替える第1のスイッチと、を含む第2の読み出し回路と、
    前記第1の容量と前記第1の増幅器の間の第1ノードと、前記第2の容量と前記第2の増幅器の間の第2ノードと、を電気的に接続するか否かを切り替える第2のスイッチと、
    を備え、
    前記第1のスイッチが非導通状態である場合、前記第2のスイッチは導通状態であり、
    前記第1のスイッチが導通状態である場合、前記第2のスイッチは非導通状態であり、
    前記第1の読み出し回路は、前記第1の容量と前記第1の増幅器とを電気的に接続する、常に導通状態の第3のスイッチをさらに含む、
    ことを特徴とする半導体装置。
  6. 前記第1のスイッチと前記第2のスイッチとは、前記第1のスイッチが非導通状態である場合、前記第2のスイッチは導通状態となり、前記第1のスイッチが導通状態である場合、前記第2のスイッチは非導通状態となるように排他的に切り替わる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
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