JP2023034507A - 半導体装置、画像読取装置及び半導体装置の制御方法 - Google Patents

半導体装置、画像読取装置及び半導体装置の制御方法 Download PDF

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真一 関田
Shinichi Sekida
駿一 島
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Abstract

【課題】差動増幅回路の入力差動対を構成する2つのPMOSトランジスターの特性劣化を低減させるとともに電流を増加させずに出力遅延を改善することが可能な半導体装置を提供すること。【解決手段】第1の期間において、差動増幅回路の第1のPMOSトランジスター及び第2のPMOSトランジスターの各ゲートと電源電圧ノードとの間にそれぞれ接続される第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子がともに導通状態であり、第2の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がともに非導通状態であり、かつ、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと基準電圧ノードとの間に接続される第3のスイッチ素子が導通状態であり、第3の期間において、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートに第1の信号が入力され、かつ、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートに第2の信号が入力される、半導体装置。【選択図】図6

Description

本発明は、半導体装置、画像読取装置及び半導体装置の制御方法に関する。
差動信号を増幅して出力する差動増幅回路は、基本回路として様々なアナログ回路に使用されている。特に、半導体装置の設計では、MOSトランジスターを用いて差動増幅回路を構成する場合が多いが、MOSトランジスターが劣化すると差動増幅回路としての正常な機能が失われるおそれがある。MOSトランジスターの劣化要因の1つとしてNBTIが知られている。NBTIはNegative Bias Temperature Inst abilityの略である。これは、ゲートに印加される電圧や温度の影響により、長時間にわたってチャネルが形成されることでPMOSトランジスターの閾値電圧が時間の経過とともに変化する現象である。一例として、スキャナー等の画像読取装置に用いられるイメージセンサーは、フォトダイオード等の受光素子が受けた光を電気信号に変換して出力する多数の画素回路を有し、受光前後に各画素回路から出力される2つの信号を差動増幅回路で相関二重サンプリングすることにより受光量に応じた電圧の画素信号を生成する。この差動増幅回路の入力差動対を構成する2つのPMOSトランジスターにNBTIが発生して特性が劣化すると、適正な画素信号が生成されないことになるため、その対策が重要である。
特許文献1には、通常動作モードにおいて入力差動対を構成する2つのPMOSトランジスターの各々に対して、スタンバイモードではゲートとバックゲートを同電位にすることで長時間にわたってチャネルが形成されないようにしてNBTIの発生を抑制する差動増幅回路が記載されている。
特開2012-199664号公報
しかしながら、特許文献1に記載の差動増幅回路では、スタンバイモードから通常動作モードに移行した直後に、各PMOSトランジスターのゲートを電源電圧から電源電圧とグラウンド電圧との間の基準電圧まで遷移させる時間を要するため、信号の出力が遅延してしまう。これに対して、各PMOSトランジスターに流れる電流を増やすことにより出力遅延を改善することができるが、消費電力が増加することになる。
本発明に係る半導体装置の一態様は、
第1の信号及び第2の信号が入力され、前記第1の信号と前記第2の信号とを差動増幅した第3の信号を出力する差動増幅回路と、
電源電圧とグラウンド電圧との間の電圧である基準電圧を出力する基準電圧回路と、
を備え、
前記差動増幅回路は、
ゲートに前記第1の信号が入力され、バックゲートが、前記電源電圧が供給されるノードである電源電圧ノードと接続される第1のPMOSトランジスターと、
ゲートに前記第2の信号が入力され、バックゲートが前記電源電圧ノードと接続される第2のPMOSトランジスターと、
前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続さ
れる第1のスイッチ素子と、
前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第2のスイッチ素子と、
前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記基準電圧回路が前記基準電圧を出力するノードである基準電圧ノードとの間に接続される第3のスイッチ素子と、
を有し、
第1の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がともに導通状態であり、
前記第1の期間よりも後の第2の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がともに非導通状態であり、かつ、前記第3のスイッチ素子が導通状態であり、
前記第2の期間よりも後の第3の期間において、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第1の信号が入力され、かつ、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第2の信号が入力される。
本発明に係る画像読取装置の一態様は、
前記半導体装置の一態様と、
前記光源と、
を備える。
本発明に係る半導体装置の制御方法の一態様は、
第1の信号及び第2の信号が入力され、前記第1の信号と前記第2の信号とを差動増幅した第3の信号を出力する差動増幅回路と、電源電圧とグラウンド電圧との間の電圧である基準電圧を出力する基準電圧回路と、を備え、前記差動増幅回路は、ゲートに前記第1の信号が入力され、バックゲートが、前記電源電圧が供給されるノードである電源電圧ノードと接続される第1のPMOSトランジスターと、ゲートに前記第2の信号が入力され、バックゲートが前記電源電圧ノードと接続される第2のPMOSトランジスターと、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第1のスイッチ素子と、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第2のスイッチ素子と、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記基準電圧回路が前記基準電圧を出力するノードである基準電圧ノードとの間に接続される第3のスイッチ素子と、を有する、半導体装置の制御方法であって、
第1の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をともに導通状態に制御し、
前記第1の期間よりも後の第2の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をともに非導通状態に制御し、かつ、前記第3のスイッチ素子を導通状態に制御し、
前記第2の期間よりも後の第3の期間において、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第1の信号を入力し、かつ、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第2の信号を入力する。
本実施形態に係る複合機を示した外観斜視図。 スキャナーユニットの内部構造を示した斜視図。 イメージセンサーモジュールの構成を模式的に示す分解斜視図。 画像読取チップの配置を模式的に示す平面図。 スキャナーユニットの機能構成を示す図。 画像読取チップの回路構成を示す図。 画像読取チップの回路配置例を示す図。 画素回路及びラインメモリーの構成を示す図。 1番目のCDS回路の構成を示す図。 2番目~n番目のCDS回路の構成を示す図。 演算増幅器の構成を示す図。 プリアンプ及び出力バッファーの構成を示す図。 VREFHアンプの構成を示す図。 パワーダウン状態のときのVREFHアンプを示す図。 待機状態のときのVREFHアンプを示す図。 動作状態のときのVREFHアンプを示す図。 画像読取チップによる画像の読み取り動作のタイミングを示すタイミングチャート図。 図17の時刻t8から時刻t9の期間における詳細なタイミングチャート図。 本実施形態の画像読取チップの制御方法の手順の一例を示すフローチャート図。 図19の手順により制御される画像読取チップの動作を示すタイミングチャート図。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下、添付した図面を参照して、本発明の画像読取装置を適用した複合機1について説明する。
1.複合機の構造
図1は、複合機1を示した外観斜視図である。図1に示すように、複合機1は、画像記録装置であるプリンターユニット2と、画像読取装置であるスキャナーユニット3とを含む。具体的には、複合機1は、装置本体であるプリンターユニット2と、プリンターユニット2の上部に配設されたアッパーユニットであるスキャナーユニット3と、を一体に備えている。なお、以下、図1においての前後方向をX軸方向とし、左右方向をY軸方向として説明する。
図1に示すように、プリンターユニット2は、印刷用紙や単票紙等の記録媒体を送り経路に沿って送る不図示の搬送部と、送り経路の上方に配設され、記録媒体にインクジェット方式で印刷処理を行う不図示の印刷部と、前面に配設されたパネル形式の操作部63と、搬送部、印刷部および操作部63を搭載した不図示の装置フレームと、これらを覆う装置ハウジング65と、を備えている。装置ハウジング65には、印刷を終えた記録媒体が排出される排出口66が設けられている。また、図示を省略するが、プリンターユニット2の後面下部には、USBポートおよび電源ポートが配設されている。すなわち、複合機1は、USBポートを介してコンピューター等に接続可能に構成されている。
スキャナーユニット3は、後端部のヒンジ部4を介してプリンターユニット2に回動自在に支持されており、プリンターユニット2の上部を開閉自在に覆っている。すなわち、スキャナーユニット3を回動方向に引き上げることで、プリンターユニット2の上面開口部を露出させ、当該上面開口部を介して、プリンターユニット2の内部が露出させる。一方、スキャナーユニット3を回動方向に引き降ろし、プリンターユニット2上に載置することで、スキャナーユニット3によって当該上面開口部を閉塞する。このように、スキャナーユニット3を開放することで、インクカートリッジの交換や紙詰まりの解消等が可能
な構成となっている。
図2は、スキャナーユニット3の内部構造を示した斜視図である。図1および図2に示されるように、スキャナーユニット3は、筐体であるアッパーフレーム11と、アッパーフレーム11に収容された画像読取部12と、アッパーフレーム11の上部に回動自在に支持された上蓋13と、を備えている。図2に示すように、アッパーフレーム11は、画像読取部12を収容する箱型の下ケース16と、下ケース16の天面を覆う上ケース17と、を備えている。上ケース17には、不図示のガラス製の原稿載置板が広く配設されており、被読取面を下にした被読取媒体をこれに載置する。一方、下ケース16は、上面を開放した浅い箱状に形成されている。
図2に示されるように、画像読取部12は、ラインセンサー方式のセンサーユニット31と、センサーユニット31を搭載したセンサーキャリッジ32と、Y軸方向に延在し、センサーキャリッジ32をスライド自在に支持するガイド軸33と、センサーキャリッジ32をガイド軸33に沿って移動する自走式のセンサー移動機構34と、を備えている。センサーユニット31は、X軸方向に延在したCMOSラインセンサーであるイメージセンサーモジュール41を有し、モーター駆動のセンサー移動機構34により、ガイド軸33に沿ってY軸方向に往復動する。CMOSは、Complementary Metal-Oxide-Semiconductorの略である。これにより、原稿載置板上の被読取媒体の画像を読み取るようになっている。なお、センサーユニット31は、CCDラインセンサーであってもよい。CCDは、Charge Coupled Deviceの略である。
図3は、イメージセンサーモジュール41の構成を模式的に示す分解斜視図である。図3に示される例では、イメージセンサーモジュール41は、ケース411、光源412、レンズ413、モジュール基板414、及び画像を読み取るための半導体装置である画像読取チップ415を含んで構成されている。光源412、レンズ413および画像読取チップ415は、ケース411とモジュール基板414との間に収容されている。ケース411にはスリットが設けられている。光源412は、例えば、R,G,Bの各発光ダイオードを有し、R,G,Bの各発光ダイオード、すなわち、赤色LED、緑色LED、青色LEDを高速に切り換えながら順番に発光させる。LEDは、Light emitting diodeの略である。光源412が発する光は当該スリットを介して被読取媒体へ照射され、被読取媒体からの光は当該スリットを介してレンズ413に入力される。レンズ413は、入力された光を画像読取チップ415へと導く。そして、画像読取チップ415は、光源412から照射された光が被読取媒体で反射した光に基づき、当該被読取媒体に形成されている画像を読み取る。
図4は、画像読取チップ415の配置を模式的に示す平面図である。図4に示されるように、複数の画像読取チップ415が、モジュール基板414上に1次元方向に、具体的にはX軸方向に並べて配置されている。各画像読取チップ415は、一列に配置された多数の受光素子を有しており、各画像読取チップ415が有する受光素子の密度が高いほど、画像を読み取る解像度が高いスキャナーユニット3を実現することができる。また、画像読取チップ415の数が多いほど、大きな画像も読み取り可能なスキャナーユニット3を実現することができる。
2.スキャナーユニットの機能構成
図5は、画像読取装置であるスキャナーユニット3の機能構成を示す機能ブロック図である。図5に示される例では、スキャナーユニット3は、制御部300、アナログフロントエンド302、赤色LED412R、緑色LED412G、青色LED412B及び複数の画像読取チップ415を含んで構成されている。前述したように、赤色LED412R、緑色LED412G及び青色LED412Bは光源412に備えられており、複数の
画像読取チップ415は、モジュール基板414上に並べて配置されている。赤色LED412R、緑色LED412G及び青色LED412Bは、それぞれ複数個存在してもよい。また、制御部300及びアナログフロントエンド302は、モジュール基板414あるいはモジュール基板414とは異なる不図示の基板に備えられている。制御部300及びアナログフロントエンド302は、それぞれ、集積回路で実現されてもよい。
制御部300は、赤色LED412Rに対して所定のタイミングで一定の露光時間Δtだけ駆動信号DrvRを供給し、赤色LED412Rを発光させる。同様に、制御部300は、緑色LED412Gに対して所定のタイミングで露光時間Δtだけ駆動信号DrvGを供給して緑色LED412Gを発光させ、青色LED412Bに対して所定のタイミングで露光時間Δtだけ駆動信号DrvBを供給して青色LED412Bを発光させる。制御部300は、赤色LED412R、緑色LED412G及び青色LED412Bを1つずつ発光させる。
また、制御部300は、複数の画像読取チップ415に対して、クロック信号CLK及びコマンド信号CMDを供給する。クロック信号CLKは、画像読取チップ415の動作クロック信号であり、コマンド信号CMDは、スキャナーユニット3による画像の読み取りの解像度を設定するためのコマンド、画像の読み取りの開始や終了を指示するコマンド等の各種のコマンドを含む信号である。以下では、コマンド信号CMDにより、スキャナーユニット3による画像の読み取りの解像度は、4800dpi、2400dpi、1200dpi、600dpi、300dpiのいずれかに設定されるものとする。dpiは、dots per inchの略である。
各画像読取チップ415は、クロック信号CLKに同期して動作し、赤色LED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bの発光によって、各受光素子が被読取媒体に形成されている画像から受けた光に基づき、設定された解像度の画像情報を有する画像信号OSを生成し、出力する。この画像読取チップ415の詳細な回路構成及び動作については後述する。
アナログフロントエンド302は、各画像読取チップ415が出力する複数の画像信号OSを受け取り、各画像信号OSに対して、増幅処理やA/D変換処理を行って、各受光素子の受光量に応じたデジタル値を含むデジタル信号に変換し、各デジタル信号を順番に制御部300に送信する。
制御部300は、アナログフロントエンド302から順番に送信される各デジタル信号を受け取って、イメージセンサーモジュール41が読み取った画像情報を生成する。
3.画像読取チップの構成
図6は、画像読取チップ415の回路構成を示す図である。図6に示されるように、画像読取チップ415は、タイミング制御回路101、走査回路102、N個の画素回路110、N個のラインメモリー120、n個のCDS回路130、プリアンプ140、出力バッファー150及びバイアス回路160を備えており、これらの各回路は、画像読取チップ415の外部端子から電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSが供給されて動作する。CDSは、Correlated Double Samplingの略である。
図6において、n個のブロック103-1~103-nはすべて同じ構成であり、それぞれ、m個の画素回路110、m個のラインメモリー120及び1つのCDS回路130を含んでいる。すなわち、整数Nは整数nのm倍であり、整数n,mはそれぞれ1以上である。例えば、N=3456、n=24、m=144であってもよい。
バイアス回路160は、各種の定電流、基準電圧、バイアス電圧等を生成し、各回路に供給する。例えば、バイアス回路160は、VREFHアンプ170やVREFLアンプ180を含む。VREFHアンプ170は、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとに基づいて、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の電圧である基準電圧VREFHを生成して出力する基準電圧回路である。基準電圧VREFHは、n個のCDS回路130の各々に供給される。VREFLアンプ180は、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとに基づいて、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の電圧である基準電圧VREFLを生成して出力する。基準電圧VREFLは、プリアンプ140に供給される。
タイミング制御回路101は、クロック信号CLKのパルスをカウントする不図示のカウンターを有し、当該カウンターのカウント値に基づいて、各回路の動作を制御する各種の制御信号を生成する。
具体的には、タイミング制御回路101は、パワーダウン信号PDを生成し、VREFHアンプ170やVREFLアンプ180を含むバイアス回路160に供給する。また、タイミング制御回路101は、画素リセット信号PIX_RSTを生成し、各画素回路110に供給する。また、タイミング制御回路101は、読み出し信号READ、読み出し信号READN及び読み出し信号READSを生成し、各ラインメモリー120に供給する。また、タイミング制御回路101は、スタンバイ信号PD_STBY、CDSリセット信号CDS_RST及びダミーエンド信号DUMMY_ENDを生成し、各CDS回路130に供給する。また、タイミング制御回路101は、互いに排他的にハイレベルとなるn-1個のスタート信号ST_BLK[0]~ST_BLK[n-1]を生成する。スタート信号ST_BLK[0]はn個のCDS回路130に共通に供給され、スタート信号ST_BLK[i-2],ST_BLK[i-1]は、2番目~n番目のCDS回路130のうちのi番目のCDS回路130に供給される。また、タイミング制御回路101は、サンプル信号Sample、第1リセット信号Prerst1及び第2リセット信号Prerst2を生成し、プリアンプ140に供給する。また、タイミング制御回路101は、チップセレクト信号Chip_SELを生成し、出力バッファー150に供給する。また、タイミング制御回路101は、走査回路102の動作を制御する制御信号を生成する。
走査回路102は、タイミング制御回路101からの制御信号に基づいて、N個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]を出力する。4800dpiの解像度に設定された場合、走査回路102は、1つずつ順番にハイレベルとなるN個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]を出力する。また、2400dpiの解像度に設定された場合、走査回路102は、2つずつ同時に順番にハイレベルとなるN個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]を出力する。また、1200dpiの解像度に設定された場合、走査回路102は、4つずつ同時に順番にハイレベルとなるN個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]を出力する。また、600dpiの解像度に設定された場合、走査回路102は、8個ずつ同時に順番にハイレベルとなるN個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]を出力する。また、300dpiの解像度に設定された場合、走査回路102は、16個ずつ同時に順番にハイレベルとなるN個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]を出力する。N個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]は、N個のラインメモリー120にそれぞれ供給される。
N個の画素回路110は、それぞれ、光源412から照射された光が被読取媒体で反射した光を電気信号に変換し、当該電気信号である画素信号を出力する。具体的には、各画素回路110は、赤色LED412R、緑色LED412G又は青色LED412Bの発光によって露光時間Δtの間に被読取媒体から受けた光に応じた電圧の画素信号を出力す
る。画素信号は、画素リセット信号PIX_RSTがハイレベルのときに、所定の電圧にリセットされる。
N個のラインメモリー120は、それぞれN個の画素回路110から出力される画素信号を所定のタイミングで記憶する。具体的には、各ラインメモリー120は、読み出し信号READがハイレベルとなる期間に画素回路110から出力される画素信号である第1の画素信号を取得し、取得した第1の画素信号を、読み出し信号READNがハイレベルのときに第1の記憶素子に保存する。その後、各ラインメモリー120は、次に読み出し信号READがハイレベルとなる期間に画素回路110から出力される画素信号である第2の画素信号を取得し、取得した第2の画素信号を、読み出し信号READSがハイレベルのときに第2の記憶素子に保存する。そして、j番目のラインメモリー120は、選択信号SEL[j-1]がハイレベルのときに、第1の画素信号及び第2の画素信号を出力する。jは1以上N以下の各整数である。
本実施形態では、4800dpiの解像度に設定された場合、N個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]は1つずつ順番にハイレベルとなるので、N個のラインメモリー120から第1の画素信号及び第2の画素信号がそれぞれ1つずつ順番に出力される。また、2400dpiの解像度に設定された場合、N個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]は2つずつ同時に順番にハイレベルとなるので、N個のラインメモリー120から第1の画素信号及び第2の画素信号がそれぞれ2つずつ順番に出力される。また、1200dpiの解像度に設定された場合、N個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]は4つずつ同時に順番にハイレベルとなるので、N個のラインメモリー120から第1の画素信号及び第2の画素信号がそれぞれ4つずつ順番に出力される。また、600dpiの解像度に設定された場合、N個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]は8個ずつ同時に順番にハイレベルとなるので、N個のラインメモリー120から第1の画素信号及び第2の画素信号がそれぞれ8個ずつ順番に出力される。また、300dpiの解像度に設定された場合、N個の選択信号SEL[0]~SEL[N-1]は16個ずつ同時に順番にハイレベルとなるので、N個のラインメモリー120から第1の画素信号及び第2の画素信号がそれぞれ16個ずつ順番に出力される。
n個のCDS回路130は、それぞれ、第1の信号及び第2の信号が入力され、第1の信号と第2の信号とを差動増幅した第3の信号を出力する差動増幅回路である。本実施形態では、4800dpiの解像度に設定された場合、i番目のCDS回路130には、(i-1)×m+1番目~i×m番目のm個のラインメモリー120から1つずつ順番に出力される第1の画素信号及び第2の画素信号が入力される。iは1以上n以下の各整数である。例えば、N=3456、n=24、m=144であってもよい。すなわち、i番目のCDS回路130は、各ラインメモリー120が保存する第1の画素信号及び第2の画素信号がそれぞれ第1の信号及び第2の信号として入力され、第1の画素信号と第2の画素信号とを差動増幅した画素信号CDSO[i-1]を第3の信号として出力する。
また、2400dpiの解像度に設定された場合、i番目のCDS回路130には、(i-1)×m+1番目~i×m番目のm個のラインメモリー120から2つずつ順番に出力される第1の画素信号及び第2の画素信号が同時に入力される。したがって、i番目のCDS回路130は、2つの第2の画素信号が電圧加算された第1の信号と2つの第2の画素信号が電圧加算された第2の信号とを差動増幅した画素信号CDSO[i-1]を第3の信号として出力する。また、1200dpiの解像度に設定された場合、i番目のCDS回路130には、(i-1)×m+1番目~i×m番目のm個のラインメモリー120から4つずつ順番に出力される第1の画素信号及び第2の画素信号が同時に入力される。したがって、i番目のCDS回路130は、4つの第1の画素信号が電圧加算された第1の信号と4つの第2の画素信号が電圧加算された第2の信号とを差動増幅した画素信号
CDSO[i-1]を第3の信号として出力する。また、600dpiの解像度に設定された場合、i番目のCDS回路130には、(i-1)×m+1番目~i×m番目のm個のラインメモリー120から8個ずつ順番に出力される第1の画素信号及び第2の画素信号が同時に入力される。したがって、i番目のCDS回路130は、8個の第1の画素信号が電圧加算された第1の信号と8個の第2の画素信号が電圧加算された第2の信号とを差動増幅した画素信号CDSO[i-1]を第3の信号として出力する。また、300dpiの解像度に設定された場合、i番目のCDS回路130には、(i-1)×m+1番目~i×m番目のm個のラインメモリー120から16個ずつ順番に出力される第1の画素信号及び第2の画素信号が同時に入力される。したがって、i番目のCDS回路130は、16個の第1の画素信号が電圧加算された第1の信号と16個の第2の画素信号が電圧加算された第2の信号とを差動増幅した画素信号CDSO[i-1]を第3の信号として出力する。
本実施形態では、各ラインメモリー120は、画素リセット信号PIX_RSTがハイレベルからローレベルに変化した後の所定の期間に画素信号を取得して第1の画素信号として第1の記憶素子に保存し、露光終了後の所定の期間に画素信号を取得して第2の画素信号として第2の記憶素子に保存する。そのため、第2の画素信号と第1の画素信号の電圧差が、各画素回路110が露光時間Δtの間に被読取媒体から受けた光に応じた電圧に相当する。したがって、i番目のCDS回路130は、各画素回路110から出力される第2の画素信号に含まれる雑音を相関二重サンプリングによって除去し、各画素回路110が受けた光に応じた電圧の画素信号CDSO[i-1]を出力する。
n個のCDS回路130は、1つずつ順番に動作して画素信号CDSO[0]~CDSO[n-1]を互いに排他的に出力する。
このように、N個のラインメモリー120及びn個のCDS回路130は、N個の画素回路110から画素信号を読み出して画素信号CDSO[0]~CDSO[n-1]を出力する読み出し回路190を構成する。
画素信号CDSO[0]~CDSO[n-1]は、順番に画素信号CDSOとしてプリアンプ140に入力される。プリアンプ140は、画素信号CDSOを増幅した信号を出力する。プリアンプ140から出力される信号は、N個の画素回路110によって読み取られた画像に対応する画像信号PAOとして、出力バッファー150に入力される。
出力バッファー150は、画像信号PAOをバッファリングして画像信号OSを出力する。画像信号OSは、画像読取チップ415の外部端子から出力され、図5に示したアナログフロントエンド302に供給される。
4.画像読取チップの回路配置
図7は、画像読取チップ415の回路配置例を示す図である。図7に示されるように、画像読取チップ415を構成する回路は、シリコン基板100上に、フォトリソ法を含む半導体プロセスによって一体に形成されている。つまり、本実施形態では、画像読取チップ415は、1つのICチップとして構成されている。
平面視で、シリコン基板100は矩形状であり、N個の画素回路110は、シリコン基板100の第1長辺100aに沿って一列に並んで配置されている。
N個のラインメモリー120及びn個のCDS回路130で構成される読み出し回路190は、N個の画素回路110と対向するように配置されている。換言すれば、第1長辺100aと読み出し回路190との間にN個の画素回路110が配置されている。
走査回路102は、読み出し回路190と対向するように配置されている。換言すれば、N個の画素回路110と走査回路102との間に読み出し回路190が配置されている。
シリコン基板100の第1長辺100aと反対側の第2長辺100bに沿って、複数のパッド192、タイミング制御回路101、プリアンプ140、出力バッファー150及びバイアス回路160がほぼ一列に配置されている。複数のパッド192のうちの2つには、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSがそれぞれ供給される。複数のパッド192のうちの他の2つには、クロック信号CLKとコマンド信号CMDがそれぞれ入力される。複数のパッド192のうちの他の1つから、画像信号OSが出力される。
5.画素回路及びラインメモリーの構成
図6に示したN個の画素回路110はすべて同じ構成である。同様に、N個のラインメモリー120はすべて同じ構成である。図8は、画素回路110及びラインメモリー120の構成を示す図である。図8に示されるように、画素回路110は、受光素子111、反転増幅器112、容量素子113及びスイッチ素子114を備えている。
受光素子111は、光を受けて電気信号に変換、すなわち光電変換する。具体的には、受光素子111は、光源412から照射された光が被読取媒体で反射した光を受けて電気信号に変換する。本実施形態では、受光素子111は、フォトダイオードで構成されており、アノードは接地され、カソードは反転増幅器112の入力端子と接続されている。
反転増幅器112は、受光素子111と接続され、受光素子111による光電変換により生成された信号を反転増幅する。具体的には、反転増幅器112は、入力端子が受光素子111のカソードと接続され、入力端子の電圧を反転増幅した電圧を出力端子から出力する。
容量素子113は、その両端がそれぞれ反転増幅器112の入力端子及び出力端子と接続されている。すなわち、容量素子113は、反転増幅器112の出力端子から入力端子への信号帰還経路に設けられた帰還容量として機能する。
スイッチ素子114は、その両端がそれぞれ反転増幅器112の入力端子及び出力端子と接続されている。スイッチ素子114の制御端子には、画素リセット信号PIX_RSTが入力され、画素リセット信号PIX_RSTがハイレベルのときにスイッチ素子114の両端が導通し、画素リセット信号PIX_RSTがローレベルのときにスイッチ素子114の両端が非導通となる。画素リセット信号PIX_RSTがハイレベルのとき、スイッチ素子114の両端が導通するため、容量素子113は、その両端がショートされて蓄積された電荷がリセットされる。
反転増幅器112の出力端子から出力される信号は、画素信号PIXOとしてラインメモリー120に入力される。
画素リセット信号PIX_RSTによるリセット直後の画素信号PIXOである第1の画素信号の電圧VPIXO1は式(1)のようになる。また、露光後の画素信号PIXOである第2の画素信号の電圧VPIXO2は式(2)のようになる。式(1)及び式(2)において、Vrstは容量素子113の電荷がリセットされた直後の画素信号PIXOの電圧である。また、式(2)において、Ipdは露光により受光素子111を流れる電流であり、Δtは露光時間であり、Cは容量素子113の容量である。
Figure 2023034507000002
Figure 2023034507000003
ラインメモリー120は、スイッチ素子121、容量素子122、NMOSトランジスター123、定電流源124、スイッチ素子125、スイッチ素子126、容量素子127、容量素子128、スイッチ素子129p及びスイッチ素子129nを備えている。
スイッチ素子121は、一端が反転増幅器112の出力端子及び容量素子113の他端と接続されており、他端が容量素子122の一端と接続されている。スイッチ素子121の制御端子には、読み出し信号READが入力され、読み出し信号READがハイレベルのときにスイッチ素子121の両端が導通し、読み出し信号READがローレベルのときにスイッチ素子121の両端が非導通となる。
容量素子122は、一端がスイッチ素子121の他端と接続され、他端は接地されている。読み出し信号READがハイレベルのとき、スイッチ素子121の両端が導通し、画素回路110から出力される画素信号PIXOの電圧とグラウンド電圧VSSとの差に応じた電荷が容量素子122に蓄積される。すなわち、読み出し信号READがハイレベルのとき、容量素子122に画素信号PIXOが一時的に保存される。ここで、本実施形態では、画素リセット信号PIX_RSTがハイレベルからローレベルに変化した後の所定の期間に読み出し信号READがハイレベルとなり、この読み出し信号READがハイレベルとなる期間の画素信号PIXOが、第1の画素信号として容量素子122に一時的に保存される。また、露光終了後の所定の期間に読み出し信号READがハイレベルとなり、この読み出し信号READがハイレベルとなる期間の画素信号PIXOが、第2の画素信号として容量素子122に一時的に保存される。

画素リセット信号PIX_RSTによるリセット直後の画素信号PIXOである第1の画素信号が保存された容量素子122の電圧Vmem1は式(3)のようになる。また、露光後の画素信号PIXOである第2の画素信号が保存された容量素子122の電圧Vmem2は式(4)のようになる。
Figure 2023034507000004
Figure 2023034507000005
NMOSトランジスター123のゲートは、スイッチ素子121の他端及び容量素子122の一端と接続されている。NMOSトランジスター123のドレインには電源電圧VDDが供給される。NMOSトランジスター123のソースは、定電流源124の一端、スイッチ素子125の一端及びスイッチ素子126の一端と接続されている。定電流源124の他端は接地されている。このNMOSトランジスター123及び定電流源124は、ソースフォロワー回路を構成し、NMOSトランジスター123のソースは、NMOSトランジスター123のゲートの電圧に応じた電圧、すなわち、容量素子122に蓄積された電荷に応じた電圧となる。
スイッチ素子125は、一端がNMOSトランジスター123のソース、定電流源124の一端及びスイッチ素子126の一端と接続され、他端が容量素子127の一端と接続されている。スイッチ素子125の制御端子には読み出し信号READNが入力され、読み出し信号READNがハイレベルのときに、スイッチ素子125の両端が導通し、読み出し信号READNがローレベルのときにスイッチ素子125の両端が非導通となる。
容量素子127は、一端がスイッチ素子125の他端と接続され、他端は接地されている。読み出し信号READNがハイレベルのとき、スイッチ素子125の両端が導通し、NMOSトランジスター123のソースの電圧とグラウンド電圧VSSとの差に応じた電荷が容量素子127に蓄積される。NMOSトランジスター123のソースは容量素子122に蓄積された電荷に応じた電圧となるので、読み出し信号READNがハイレベルのときに、容量素子122に蓄積された電荷に応じた電荷が容量素子127に蓄積される。ここで、本実施形態では、容量素子122に第1の画素信号としての画素信号PIXOが一時的に保存されているときに、読み出し信号READNがハイレベルとなり、第1の画素信号としての画素信号PIXOが容量素子127に保存される。すなわち、容量素子127は、第1の画素信号を記憶する第1の記憶素子として機能する。
スイッチ素子126は、一端がNMOSトランジスター123のソース、定電流源124の一端及びスイッチ素子125の一端と接続され、他端が容量素子128の一端と接続されている。スイッチ素子126の制御端子には読み出し信号READSが入力され、読み出し信号READSがハイレベルのときに、スイッチ素子126の両端が導通し、読み出し信号READSがローレベルのときにスイッチ素子126の両端が非導通となる。
容量素子128は、一端がスイッチ素子126の他端と接続され、他端は接地されている。読み出し信号READSがハイレベルのとき、スイッチ素子126の両端が導通し、NMOSトランジスター123のソースの電圧とグラウンド電圧VSSとの差に応じた電荷が容量素子128に蓄積される。NMOSトランジスター123のソースは容量素子122に蓄積された電荷に応じた電圧となるので、読み出し信号READSがハイレベルのときに、容量素子122に蓄積された電荷に応じた電荷が容量素子128に蓄積される。ここで、本実施形態では、容量素子122に第2の画素信号としての画素信号PIXOが一時的に保存されているときに、読み出し信号READSがハイレベルとなり、第2の画素信号としての画素信号PIXOが容量素子128に保存される。すなわち、容量素子128は、第2の画素信号を記憶する第2の記憶素子として機能する。
スイッチ素子129pの一端は、スイッチ素子125の他端及び容量素子127の一端と接続されている。スイッチ素子129pの制御端子には選択信号SEL[j-1]が入力され、選択信号SEL[j-1]がハイレベルのときに、スイッチ素子129pの両端が導通し、選択信号SEL[j-1]がローレベルのときにスイッチ素子129pの両端が非導通となる。選択信号SEL[j-1]がハイレベルのとき、スイッチ素子129pの両端が導通し、スイッチ素子129pの他端の電圧は、容量素子127の一端の電圧と等しくなる。すなわち、選択信号SEL[j-1]がハイレベルのとき、容量素子127
に保存されている第1の画素信号がスイッチ素子129pの他端から出力される。
スイッチ素子129nの一端は、スイッチ素子126の他端及び容量素子128の一端と接続されている。スイッチ素子129nの制御端子には選択信号SEL[j-1]が入力され、選択信号SEL[j-1]がハイレベルのときに、スイッチ素子129nの両端が導通し、選択信号SEL[j-1]がローレベルのときにスイッチ素子129nの両端が非導通となる。選択信号SEL[j-1]がハイレベルのとき、スイッチ素子129nの両端が導通し、スイッチ素子129nの他端の電圧は、容量素子128の一端の電圧と等しくなる。すなわち、選択信号SEL[j-1]がハイレベルのとき、容量素子128に保存されている第2の画素信号がスイッチ素子129nの他端から出力される。
容量素子127に画素リセット信号PIX_RSTによるリセット直後の画素信号PIXOである第1の画素信号が保存された容量素子127の電圧Vは式(5)のようになる。また、露光後の画素信号PIXOである第2の画素信号が保存された容量素子128の電圧Vは式(6)のようになる。式(5)及び式(6)において、VはNMOSトランジスター123の閾値電圧である。
Figure 2023034507000006
Figure 2023034507000007
6.CDS回路の構成
図6に示したn個のCDS回路130のうち、2番目~n番目のCDS回路130はすべて同じ構成であり、1番目のCDS回路130は2番目~n番目のCDS回路130とは構成が一部異なる。図9は、図6に示した1番目のCDS回路130の構成を示す図である。また、図10は、図6に示した2番目~n番目のCDS回路130の構成を示す図である。
図9及び図10に示されるように、CDS回路130は、容量素子131p、容量素子131n、スイッチ素子132p、スイッチ素子132n、演算増幅器133、NMOSトランジスター134、定電流源135、スイッチ素子136、スイッチ素子137及びロジック回路138を備えている。
容量素子131pは、一端が演算増幅器133の非反転入力端子及びスイッチ素子132pの一端と接続され、他端がスイッチ素子132pの他端及びスイッチ素子136の一端と接続されている。スイッチ素子136の他端は、基準電圧ノードNVREFHと接続されている。基準電圧ノードNVREFHは、VREFHアンプ170が基準電圧VREFHを出力するノードであり、スイッチ素子136の他端には基準電圧VREFHが供給される。
容量素子131nは、その両端がそれぞれ演算増幅器133の反転入力端子及び出力端子と接続されている。すなわち、容量素子131nは、演算増幅器133の出力端子から反転入力端子への信号帰還経路に設けられた帰還容量として機能する。
スイッチ素子132nは、その両端がそれぞれ演算増幅器133の反転入力端子及び出力端子と接続されている。スイッチ素子132pの制御端子及びスイッチ素子132nの制御端子にはCDSリセット信号CDS_RSTが入力される。CDSリセット信号CDS_RSTがハイレベルのときにスイッチ素子132p,132nの両端が導通し、CDSリセット信号CDS_RSTがローレベルのときにスイッチ素子132p,132nの両端が非導通となる。CDSリセット信号CDS_RSTがハイレベルのとき、スイッチ素子132p,132nの両端が導通するため、容量素子131p,131nは、その両端がショートされて蓄積された電荷がリセットされる。
演算増幅器133の非反転入力端子は、m個のスイッチ素子129pの各々が導通するときにm個の容量素子127の各々の一端と電気的に接続される。また、演算増幅器133の反転入力端子は、m個のスイッチ素子129nの各々が導通するときにm個の容量素子128の各々の一端と電気的に接続される。
4800dpiの解像度に設定された場合、i番目のブロック103-iにおいて、m個の選択信号SEL[(i-1)×m]~SEL[i×m-1]が1つずつ順番にハイレベルになるので、m個のスイッチ素子129pが1つずつ順番に導通してm個の容量素子127が1つずつ順番にその一端が演算増幅器133の非反転入力端子と電気的に接続され、m個のスイッチ素子129nが1つずつ順番に導通してm個の容量素子128が1つずつ順番にその一端が演算増幅器133の反転入力端子と電気的に接続される。したがって、m個の容量素子127に保存された第1の画素信号が1つずつ順番に非反転入力信号CDS_INP[i-1]として演算増幅器133の非反転入力端子に入力され、m個の容量素子128に保存された第2の画素信号が1つずつ順番に反転入力信号CDS_INN[i-1]として演算増幅器133の反転入力端子に入力される。
また、2400dpiの解像度に設定された場合、m個の選択信号SEL[(i-1)×m]~SEL[i×m-1]が2つずつ順番にハイレベルになるので、m個のスイッチ素子129pが2つずつ順番に導通してm個の容量素子127が2つずつ順番にその一端が演算増幅器133の非反転入力端子と電気的に接続され、m個のスイッチ素子129nが2つずつ順番に導通してm個の容量素子128が2つずつ順番にその一端が演算増幅器133の反転入力端子と電気的に接続される。したがって、m個の容量素子127に保存された第1の画素信号が2つずつ順番に電圧加算された画素信号が非反転入力信号CDS_INP[i-1]として演算増幅器133の非反転入力端子に入力され、m個の容量素子128に保存された第2の画素信号が2つずつ順番に電圧加算された画素信号が反転入力信号CDS_INN[i-1]として演算増幅器133の反転入力端子に入力される。
また、1200dpiの解像度に設定された場合、m個の選択信号SEL[(i-1)×m]~SEL[i×m-1]が4つずつ順番にハイレベルになるので、m個のスイッチ素子129pが4つずつ順番に導通してm個の容量素子127が4つずつ順番にその一端が演算増幅器133の非反転入力端子と電気的に接続され、m個のスイッチ素子129nが4つずつ順番に導通してm個の容量素子128が4つずつ順番にその一端が演算増幅器133の反転入力端子と電気的に接続される。したがって、m個の容量素子127に保存された第1の画素信号が4つずつ順番に電圧加算された画素信号が非反転入力信号CDS_INP[i-1]として演算増幅器133の非反転入力端子に入力され、m個の容量素子128に保存された第2の画素信号が4つずつ順番に電圧加算された画素信号が反転入力信号CDS_INN[i-1]として演算増幅器133の反転入力端子に入力される。
また、600dpiの解像度に設定された場合、m個の選択信号SEL[(i-1)×m]~SEL[i×m-1]が8個ずつ順番にハイレベルになるので、m個のスイッチ素
子129pが8個ずつ順番に導通してm個の容量素子127が8個ずつ順番にその一端が演算増幅器133の非反転入力端子と電気的に接続され、m個のスイッチ素子129nが8個ずつ順番に導通してm個の容量素子128が8個ずつ順番にその一端が演算増幅器133の反転入力端子と電気的に接続される。したがって、m個の容量素子127に保存された第1の画素信号が8個ずつ順番に電圧加算された画素信号が非反転入力信号CDS_INP[i-1]として演算増幅器133の非反転入力端子に入力され、m個の容量素子128に保存された第2の画素信号が8個ずつ順番に電圧加算された画素信号が反転入力信号CDS_INN[i-1]として演算増幅器133の反転入力端子に入力される。
また、300dpiの解像度に設定された場合、m個の選択信号SEL[(i-1)×m]~SEL[i×m-1]が16個ずつ順番にハイレベルになるので、m個のスイッチ素子129pが16個ずつ順番に導通してm個の容量素子127が16個ずつ順番にその一端が演算増幅器133の非反転入力端子と電気的に接続され、m個のスイッチ素子129nが16個ずつ順番に導通してm個の容量素子128が16個ずつ順番にその一端が演算増幅器133の反転入力端子と電気的に接続される。したがって、m個の容量素子127に保存された第1の画素信号が16個ずつ順番に電圧加算された画素信号が非反転入力信号CDS_INP[i-1]として演算増幅器133の非反転入力端子に入力され、m個の容量素子128に保存された第2の画素信号が16個ずつ順番に電圧加算された画素信号が反転入力信号CDS_INN[i-1]として演算増幅器133の反転入力端子に入力される。
演算増幅器133のスタンバイ端子には、スタンバイ信号PD_STBYが入力され、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのとき、演算増幅器133の反転入力端子及び非反転入力端子は電源電圧VDDにプルアップされる。
NMOSトランジスター134のゲートは、演算増幅器133の出力端子と接続されている。NMOSトランジスター134のドレインには電源電圧VDDが供給される。NMOSトランジスター134のソースは、定電流源135の一端及びスイッチ素子137の一端と接続されている。定電流源135の他端は接地されている。このNMOSトランジスター134及び定電流源135は、ソースフォロワー回路を構成し、NMOSトランジスター134のソースは、NMOSトランジスター134のゲートの電圧に応じた電圧、すなわち、演算増幅器133の出力端子の電圧に応じた電圧となる。
図9に示されるように、1番目のブロック103-1において、CDS回路130に含まれるロジック回路138は、スタンバイ信号PD_STBY、スタート信号ST_BLK[0]及びダミーエンド信号DUMMY_ENDに基づいて、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]及びVREFスイッチ制御信号VREFSW[0]を生成する。具体的には、ロジック回路138は、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのとき、ローレベルのCDSイネーブル信号CDS_EN[0]及びハイレベルのVREFスイッチ制御信号VREFSW[0]を生成する。また、ロジック回路138は、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルからローレベルに変化すると、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]をローレベルからハイレベルに変化させる。また、ロジック回路138は、スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときに、スタート信号ST_BLK[0]がローレベルからハイレベルに変化すると、クロック信号CLKのパルス数のカウントを開始し、カウント値が所定の値に達すると、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]をハイレベルからローレベルに変化させるとともに、VREFスイッチ制御信号VREFSW[0]をハイレベルからローレベルに変化させる。CDSイネーブル信号CDS_EN[0]及びVREFスイッチ制御信号VREFSW[0]がともにハイレベルからローレベルに変化するタイミングは、スタート信号ST_BLK[1]がローレベルからハイレベルに変化するタイミングと一致する。また、ロジック回路138は、ダミーエンド信号D
UMMY_ENDがローレベルからハイレベルに変化すると、VREFスイッチ制御信号VREFSW[0]をローレベルからハイレベルに変化させる。
CDSイネーブル信号CDS_EN[0]は、演算増幅器133のイネーブル端子及びスイッチ素子137の制御端子に入力される。演算増幅器133は、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]がハイレベルのときに動作し、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]がローレベルのときに動作を停止する。また、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]がハイレベルのときにスイッチ素子137の両端が導通し、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]がローレベルのときにスイッチ素子137の両端が非導通となる。CDSイネーブル信号CDS_EN[0]がハイレベルのとき、スイッチ素子137の両端が導通し、スイッチ素子137の他端の電圧は、NMOSトランジスター134のソースの電圧と等しくなる。すなわち、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]がハイレベルのとき、演算増幅器133の出力端子の電圧に応じた電圧の画素信号CDSO[0]がスイッチ素子137の他端から出力される。
VREFスイッチ制御信号VREFSW[0]は、スイッチ素子136の制御端子に入力される。VREFスイッチ制御信号VREFSW[0]がハイレベルのときにスイッチ素子136の両端が導通し、VREFスイッチ制御信号VREFSW[0]がローレベルのときにスイッチ素子136の両端が非導通となる。VREFスイッチ制御信号VREFSW[0]がハイレベルのとき、スイッチ素子136の両端が導通し、容量素子131pの他端の電圧が基準電圧VREFHと等しくなる。
図10に示されるように、2番目~n番目のブロック103-2~103-nのうちのi番目のブロック103-iにおいて、CDS回路130に含まれるロジック回路138は、スタンバイ信号PD_STBY、スタート信号ST_BLK[0]、スタート信号ST_BLK[i-2]、スタート信号ST_BLK[i-1]及びダミーエンド信号DUMMY_ENDに基づいて、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]、VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]及び出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]を生成する。具体的には、ロジック回路138は、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのとき、ローレベルのCDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]及びハイレベルのVREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]を生成する。また、ロジック回路138は、スタート信号ST_BLK[0]がローレベルからハイレベルに変化すると、VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]をハイレベルからローレベルに変化させる。また、ロジック回路138は、スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときに、スタート信号ST_BLK[i-2]がローレベルからハイレベルに変化すると、クロック信号CLKのパルス数のカウントを開始し、カウント値が所定の値に達すると、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]をローレベルからハイレベルに変化させる。CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]がローレベルからハイレベルに変化するタイミングは、スタート信号ST_BLK[i-1]がローレベルからハイレベルに変化するタイミングよりも所定時間前である。また、ロジック回路138は、スタート信号ST_BLK[i-1]がローレベルからハイレベルに変化すると、VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]をローレベルからハイレベルに変化させるとともに、クロック信号CLKのパルス数のカウントを開始する。そして、ロジック回路138は、カウント値が所定の値に達すると、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]をハイレベルからローレベルに変化させるとともに、VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]をハイレベルからローレベルに変化させる。CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]及びVREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]がともにハイレベルからローレベルに変化するタイミングは、スタート信号ST_BLK[i]がローレベルからハイレベルに変化するタイミングと一致する。また、ロジック回路138は、ダミーエンド信号DUMMY_ENDがローレベルからハイレベルに変化すると、VREFスイッチ制御信
号VREFSW[i-1]をローレベルからハイレベルに変化させる。また、ロジック回路138は、出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]として、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]とVREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]との論理積信号を生成する。すなわち、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]とVREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]がともにハイレベルの時に出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]はハイレベルとなり、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]とVREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]の少なくとも一方がローレベルのときに出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]はローレベルとなる。
CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]は、演算増幅器133のイネーブル端子に入力される。演算増幅器133は、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]がハイレベルのときに動作し、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]がローレベルのときに動作を停止する。
VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]は、スイッチ素子136の制御端子に入力される。VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]がハイレベルのときにスイッチ素子136の両端が導通し、VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]がローレベルのときにスイッチ素子136の両端が非導通となる。VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]がハイレベルのとき、スイッチ素子136の両端が導通し、容量素子131pの他端の電圧が基準電圧VREFHと等しくなる。
出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]は、スイッチ素子137の制御端子に入力される。出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]がハイレベルのときにスイッチ素子137の両端が導通し、出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]がローレベルのときにスイッチ素子137の両端が非導通となる。出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]がハイレベルのとき、スイッチ素子137の両端が導通し、スイッチ素子137の他端の電圧は、NMOSトランジスター134のソースの電圧と等しくなる。すなわち、出力イネーブル信号OUT_EN[i-1]がハイレベルのとき、演算増幅器133の出力端子の電圧に応じた電圧の画素信号CDSO[i-1]がスイッチ素子137の他端から出力される。
図9又は図10において、スイッチ素子132p,132nの両端がともに導通であり、かつ、スイッチ素子136の両端が導通するときの演算増幅器133の出力端子の電圧VCDS_rstは式(7)のようになる。
Figure 2023034507000008
また、スイッチ素子132p,132nの両端がともに非導通であり、かつ、スイッチ素子136の両端が導通するときの演算増幅器133の出力端子の電圧VCDS_sigは式(8)のようになる。式(8)において、CINPは演算増幅器133の非反転入力端子に電気的に接続される1又は複数の容量素子127の容量の総和であり、CINNは演算増幅器133の反転入力端子に電気的に接続される1又は複数の容量素子128の容量の総和である。また、Cf1は容量素子131pの容量であり、Cf2は容量素子131nの容量である。また、VINPは演算増幅器133の非反転入力端子に入力される非反転入力信号CDS_INP[i-1]の電圧であり、VINNは演算増幅器133の反転入力端子に入力される反転入力信号CDS_INN[i-1]の電圧である。
Figure 2023034507000009
式(8)において、CINP=CINN、Cf1=Cf2とすると、演算増幅器133の出力端子の電圧VCDS_sigは式(9)のようになる。
Figure 2023034507000010
図11は、図9又は図10の演算増幅器133の構成を示す図である。図11に示されるように、演算増幅器133は、PMOSトランジスター201,202、定電流源203、PMOSトランジスター204,205,206,207,208,209,210、NMOSトランジスター211,212,213,214及び論理反転素子215を含む。
PMOSトランジスター201は、ゲートが非反転入力端子INP及びPMOSトランジスター204のドレインと接続され、ソースが定電流源203の一端及びPMOSトランジスター206のドレインと接続され、ドレインがNMOSトランジスター211のソース及びNMOSトランジスター213のドレインと接続され、バックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続されている。電源電圧ノードNVDDは、電源電圧VDDが供給されるノードである。PMOSトランジスター201のゲートには、非反転入力端子INPから第1の信号である第1の画素信号としての非反転入力信号CDS_INP[i-1]が入力される。
PMOSトランジスター202は、ゲートが反転入力端子INN及びPMOSトランジスター205のドレインと接続され、ソースが定電流源203の一端及びPMOSトランジスター206のドレインと接続され、ドレインがNMOSトランジスター212のソース及びNMOSトランジスター214のドレインと接続され、バックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続されている。PMOSトランジスター202のゲートには、反転入力端子INNから第2の信号である第2の画素信号としての反転入力信号CDS_INN[i-1]が入力される。
定電流源203は、一端がPMOSトランジスター201,202の各ソースと接続され、他端が電源電圧ノードNVDDと接続されている。
PMOSトランジスター206は、イネーブル端子ENと接続され、ソース及びバックゲートが定電流源203の他端及び電源電圧ノードNVDDと接続され、ドレインが定電流源203の一端と接続されている。したがって、イネーブル端子ENから入力されるCDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]がローレベルのときにPMOSトランジスター206のソースとドレインとが導通し、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]がハイレベルのときにPMOSトランジスター206のソースとドレインとが非導通となる。このように、PMOSトランジスター206は、定電流源203の両端と並列に接続され、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]に基づいて導通状態又は非導通状態となるスイッチ素子として機能する。
論理反転素子215は、入力端子がスタンバイ端子STBYと接続され、出力端子がPMOSトランジスター204,205の各ゲートと接続されている。スタンバイ端子STBYから入力されるスタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときは論理反転素子215の出力端子から出力される信号はハイレベルとなり、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのときは論理反転素子215の出力端子から出力される信号はローレベルとなる。
PMOSトランジスター204は、ゲートが論理反転素子215の出力端子と接続され、ソース及びバックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続され、ドレインが非反転入力端子INP及びPMOSトランジスター201のゲートと接続されている。したがって、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのときにPMOSトランジスター204のソースとドレインとが導通し、スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときにPMOSトランジスター204のソースとドレインとが非導通となる。このように、PMOSトランジスター204は、PMOSトランジスター201のゲートと電源電圧ノードNVDDとの間に接続され、スタンバイ信号PD_STBYに基づいて導通状態又は非導通状態となるスイッチ素子として機能する。
PMOSトランジスター205は、ゲートが論理反転素子215の出力端子と接続され、ソース及びバックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続され、ドレインが反転入力端子INN及びPMOSトランジスター202のゲートと接続されている。したがって、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのときにPMOSトランジスター205のソースとドレインとが導通し、スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときにPMOSトランジスター205のソースとドレインとが非導通となる。このように、PMOSトランジスター205は、PMOSトランジスター202のゲートと電源電圧ノードNVDDとの間に接続され、スタンバイ信号PD_STBYに基づいて導通状態又は非導通状態となるスイッチ素子として機能する。
PMOSトランジスター207は、ゲートがPMOSトランジスター208のゲート及びPMOSトランジスター209のドレインと接続され、ソース及びバックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続され、ドレインがPMOSトランジスター209のソースと接続されている。
PMOSトランジスター208は、ゲートがPMOSトランジスター207のゲート及びPMOSトランジスター209のドレインと接続され、ソース及びバックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続され、ドレインがPMOSトランジスター210のソースと接続されている。
PMOSトランジスター209は、ゲートがPMOSトランジスター210のゲート及びバイアス入力端子BP2と接続され、ソースがPMOSトランジスター207のドレインと接続され、ドレインがPMOSトランジスター207,208の各ゲート及びNMOSトランジスター211のドレインと接続され、バックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続されている。
PMOSトランジスター210は、ゲートがPMOSトランジスター209のゲート及びバイアス入力端子BP2と接続され、ソースがPMOSトランジスター208のドレインと接続され、NMOSトランジスター212のドレイン及び出力端子OUTと接続され、バックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続されている。
NMOSトランジスター211は、ゲートがNMOSトランジスター212のゲート及
びバイアス入力端子BN2と接続され、ドレインがPMOSトランジスター207,208の各ゲート及びPMOSトランジスター209のドレインと接続され、ソースがPMOSトランジスター201のドレイン及びNMOSトランジスター213のドレインと接続され、バックゲートが接地されている。
NMOSトランジスター212は、ゲートがNMOSトランジスター211のゲート及びバイアス入力端子BN2と接続され、PMOSトランジスター210のドレイン及び出力端子OUTと接続され、ソースがPMOSトランジスター202のドレイン及びNMOSトランジスター214のドレインと接続され、バックゲートが接地されている。
NMOSトランジスター213は、ゲートがNMOSトランジスター214のゲート及びバイアス入力端子BN1と接続され、ドレインがPMOSトランジスター201のドレイン及びNMOSトランジスター211のソースと接続され、ソース及びバックゲートが接地されている。
NMOSトランジスター214は、ゲートがNMOSトランジスター213のゲート及びバイアス入力端子BN1と接続され、ドレインがPMOSトランジスター202のドレイン及びNMOSトランジスター212のソースと接続され、ソース及びバックゲートが接地されている。
バイアス入力端子BP2,BN2,BN1には、バイアス回路160からそれぞれ所定のバイアス電圧が供給される。
このように構成されている演算増幅器133では、スタンバイ端子STBYから入力されるスタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときは、PMOSトランジスター204,205がともに非導通状態となり、前述のCDSリセット信号CDS_RSTがローレベルのときに、PMOSトランジスター201のゲートには非反転入力端子INPから第1の画素信号である非反転入力信号CDS_INP[i-1]が入力され、PMOSトランジスター202のゲートには反転入力端子INNから第2の画素信号である反転入力信号CDS_INN[i-1]が入力される。さらに、イネーブル端子ENから入力されるCDSイネーブル信号CDS_EN[i―1]がハイレベルのとき、PMOSトランジスター206が非導通状態となって定電流源203が動作し、非反転入力信号CDS_INP[i-1]の電圧及び反転入力信号CDS_INN[i-1]の電圧に応じて定電流源203からの電流が分配されてPMOSトランジスター201,202を流れる。これにより、演算増幅器133は、第1の画素信号である非反転入力信号CDS_INP[i-1]と第2の画素信号である反転入力信号CDS_INN[i-1]とを差動増幅した画素信号を出力端子OUTから出力する。
前述のスイッチ素子136は、PMOSトランジスター201のゲートと基準電圧ノードNVREFHとの間に接続されており、VREFスイッチ制御信号VREFSW[i-1]がハイレベルのときスイッチ素子136の両端が導通する。したがって、CDSリセット信号CDS_RSTがハイレベルのとき、PMOSトランジスター201のゲートにスイッチ素子136を介して基準電圧VREFHが供給される。そのため、非反転入力信号CDS_INP[i-1]と反転入力信号CDS_INN[i-1]との電圧差がゼロの場合、すなわち、第2の画素信号が黒レベルに対応する場合、CDSリセット信号CDS_RSTがローレベルのときに出力端子OUTから出力される画素信号の電圧は基準電圧VREFHと等しくなる。そして、第2の画素信号が白レベルに近づくほど、出力端子OUTから出力される画素信号の電圧が低くなる。
CDSイネーブル信号CDS_EN[i―1]がローレベルのときは、PMOSトラン
ジスター206が導通状態となって定電流源203に電流が流れないので、演算増幅器133は動作を停止する。また、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのときは、PMOSトランジスター204,205がともに導通状態となり、PMOSトランジスター201,202の各ゲートに入力される非反転入力信号CDS_INP[i-1]及び反転入力信号CDS_INN[i-1]はともに電源電圧VDDとなる。これにより、PMOSトランジスター201,202はソースとドレインとが非導通となるため、PMOSトランジスター201,202に電流が流れず、演算増幅器133は動作を停止する。
なお、PMOSトランジスター202は第1のPMOSトランジスターの一例であり、PMOSトランジスター201は第2のPMOSトランジスターの一例である。また、PMOSトランジスター205は第1のスイッチ素子の一例であり、PMOSトランジスター204は第2のスイッチ素子の一例であり、スイッチ素子136は第3のスイッチ素子の一例である。
7.プリアンプ及び出力バッファーの構成
図12は、プリアンプ140及び出力バッファー150の構成を示す図である。図12に示されるように、プリアンプ140は、容量素子141、反転増幅器142、容量素子143、スイッチ素子144,145,146,147及び容量素子148を備えている。
容量素子141の一端は、n個のCDS回路130の出力端子と接続され、画素信号CDSOが入力される。容量素子141の他端は、反転増幅器142の入力端子、容量素子143の一端及びスイッチ素子144の一端と接続されている。
反転増幅器142は、入力端子が容量素子141の他端、容量素子143の一端及びスイッチ素子144の一端と接続され、入力端子の電圧を反転増幅した電圧を出力端子から出力する。
容量素子143は、一端が容量素子141の他端、反転増幅器142の入力端子及びスイッチ素子144の一端と接続され、他端がスイッチ素子145,146の各一端と接続されている。
スイッチ素子144は、一端が容量素子141の他端、反転増幅器142の入力端子及び容量素子143の一端と接続され、他端が反転増幅器142の出力端子、スイッチ素子145の他端及びスイッチ素子147の一端と接続されている。スイッチ素子144の制御端子には、第1リセット信号Prerst1が入力され、第1リセット信号Prerst1がハイレベルのときにスイッチ素子144の両端が導通し、第1リセット信号Prerst1がローレベルのときにスイッチ素子144の両端が非導通となる。
スイッチ素子145は、一端が容量素子143の他端及びスイッチ素子146の一端と接続され、他端が反転増幅器142の出力端子、スイッチ素子146の他端及びスイッチ素子147の一端と接続されている。スイッチ素子145の制御端子には、第2リセット信号Prerst2が入力され、第2リセット信号Prerst2がハイレベルのときにスイッチ素子145の両端が導通し、第2リセット信号Prerst2がローレベルのときにスイッチ素子145の両端が非導通となる。
スイッチ素子146は、一端が容量素子143の他端及びスイッチ素子145の一端と接続され、他端がVREFLアンプ180の出力端子と接続されている。スイッチ素子146の他端には、VREFLアンプ180から基準電圧VREFLが供給される。スイッチ素子146の制御端子には、第2リセット信号Prerst2が入力され、第2リセッ
ト信号Prerst2がハイレベルのときにスイッチ素子146の両端が導通し、第2リセット信号Prerst2がローレベルのときにスイッチ素子146の両端が非導通となる。
スイッチ素子147は、一端が反転増幅器142の出力端子、スイッチ素子144の他端及びスイッチ素子145の他端と接続され、他端が容量素子148の一端と接続されている。スイッチ素子147の制御端子には、サンプル信号Sampleが入力され、サンプル信号Sampleがハイレベルのときにスイッチ素子147の両端が導通し、サンプル信号Sampleがローレベルのときにスイッチ素子147の両端が非導通となる。
容量素子148は、一端がスイッチ素子147の他端と接続され、他端が接地されている。
本実施形態では、CDSリセット信号CDS_RSTがハイレベルのとき、第1リセット信号Prerst1及び第2リセット信号Prerst2はともにハイレベルであり、かつ、サンプル信号Sampleはローレベルである。また、CDSリセット信号CDS_RSTがローレベルのとき、第1リセット信号Prerst1及び第2リセット信号Prerst2はともにローレベルであり、かつ、サンプル信号Sampleはハイレベルである。
このように構成されているプリアンプ140では、容量素子148の一端は、画素信号CDSOの電圧が反転増幅された電圧となり、この容量素子148の一端の電圧の時系列が画像信号PAOとして出力バッファー150に入力される。
画像信号PAOの電圧VPAOは、式(10)のようになる。式(10)において、CINは容量素子141の容量であり、Cf3は容量素子143の容量である。また、VCDS_rstは、CDSリセット信号CDS_RSTがハイレベルのときの各CDS回路130が備える演算増幅器133の出力端子の電圧であり、前出の式(7)のようになる。また、VCDS_sigは、CDSリセット信号CDS_RSTがローレベルのときの各CDS回路130が備える演算増幅器133の出力端子の電圧であり、前出の式(8)あるいは式(9)のようになる。
Figure 2023034507000011
出力バッファー150は、演算増幅器151、NMOSトランジスター152、定電流源153及びスイッチ素子154を備えている。
演算増幅器151の非反転入力端子は、スイッチ素子147の他端及び容量素子148の一端と接続され、画像信号PAOが入力される。演算増幅器151の反転入力端子は、出力端子及びNMOSトランジスター152のゲートと接続されている。したがって、演算増幅器151は、ボルテージフォロワーとして機能し、NMOSトランジスター152のゲートは画像信号PAOの電圧と等しい電圧となる。
NMOSトランジスター152のドレインには電源電圧VDDが供給される。NMOSトランジスター152のソースは、定電流源153の一端及びスイッチ素子154の一端と接続されている。定電流源153の他端は接地されている。このNMOSトランジスタ
ー152及び定電流源153は、ソースフォロワー回路を構成し、NMOSトランジスター152のソースは、NMOSトランジスター152のゲートの電圧に応じた電圧、すなわち、画像信号PAOの電圧に応じた電圧となる。
スイッチ素子154の制御端子には、チップセレクト信号Chip_SELが入力される。チップセレクト信号Chip_SELがハイレベルのときにスイッチ素子154の両端が導通し、チップセレクト信号Chip_SELがローレベルのときにスイッチ素子154の両端が非導通となる。チップセレクト信号Chip_SELがハイレベルのとき、スイッチ素子154の両端が導通し、スイッチ素子154の他端の電圧は、NMOSトランジスター152のソースの電圧と等しくなる。すなわち、チップセレクト信号Chip_SELがハイレベルのとき、画像信号PAOの電圧に応じた電圧の画像信号OSがスイッチ素子154の他端から出力される。
なお、タイミング制御回路101は、例えば、画像の読み取りの開始を指示するコマンド信号CMDが入力された場合にチップセレクト信号Chip_SELをハイレベルに設定し、画像の読み取りの終了を指示するコマンド信号CMDが入力された場合にチップセレクト信号Chip_SELをローレベルに設定する。
8.VREFHアンプの構成
図13は、VREFHアンプ170の構成を示す図である。図13に示されるように、VREFHアンプ170は、NMOSトランジスター171、定電流源172、抵抗素子173、スイッチ素子174p,174n,175,176、演算増幅器177、スイッチ素子178及び論理反転素子179a,179bを備えている。
論理反転素子179aは、入力端子にパワーダウン信号PDが入力され、出力端子がNMOSトランジスター171のゲートと接続されている。論理反転素子179bは、入力端子にスタンバイ信号PD_STBYが入力され、出力端子がスイッチ素子176の制御端子及び演算増幅器177のイネーブル端子と接続されている。
NMOSトランジスター171は、ゲートが論理反転素子179aの出力端子と接続され、ドレインに電源電圧VDDが供給され、ソースが定電流源172の一端と接続されている。定電流源172の他端は、抵抗素子173の一端及び演算増幅器177の非反転入力端子と接続されている。抵抗素子173の他端は接地されている。パワーダウン信号PDがローレベルのときにNMOSトランジスター171のソースとドレインとが導通し、パワーダウン信号PDがハイレベルのときにNMOSトランジスター171のソースとドレインとが非導通となる。このように、NMOSトランジスター171は、パワーダウン信号PDに基づいて導通状態又は非導通状態となるスイッチ素子として機能する。
スイッチ素子174pは、一端が演算増幅器177の非反転入力端子と接続され、他端が接地されている。スイッチ素子174pの制御端子には、パワーダウン信号PDが入力される。パワーダウン信号PDがハイレベルのときにスイッチ素子174pの両端が導通し、パワーダウン信号PDがローレベルのときにスイッチ素子174pの両端が非導通となる。
スイッチ素子174nは、一端が演算増幅器177の反転入力端子と接続され、他端が接地されている。スイッチ素子174nの制御端子には、パワーダウン信号PDが入力される。パワーダウン信号PDがハイレベルのときにスイッチ素子174nの両端が導通し、パワーダウン信号PDがローレベルのときにスイッチ素子174nの両端が非導通となる。
スイッチ素子175は、一端が演算増幅器177の非反転入力端子と接続され、他端が演算増幅器177の反転入力端子と接続されている。スイッチ素子175の制御端子には、スタンバイ信号PD_STBYが入力される。スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのときにスイッチ素子175の両端が導通し、スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときにスイッチ素子175の両端が非導通となる。
スイッチ素子176は、一端が演算増幅器177の反転入力端子と接続され、他端が演算増幅器177の出力端子と接続されている。スイッチ素子176の制御端子は、論理反転素子179bの出力端子と接続され、スタンバイ信号PD_STBYの論理反転信号が入力される。スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときにスイッチ素子176の両端が導通し、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのときにスイッチ素子176の両端が非導通となる。
演算増幅器177のイネーブル端子は、論理反転素子179bの出力端子と接続され、スタンバイ信号PD_STBYの論理反転信号が入力される。スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときに演算増幅器177が動作し、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのときに演算増幅器177は動作を停止する。
スイッチ素子178は、一端が演算増幅器177の出力端子と接続され、他端に電源電圧VDDが供給される。スイッチ素子178の制御端子には、スタンバイ信号PD_STBYが入力される。スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのときにスイッチ素子178の両端が導通し、スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのときにスイッチ素子178の両端が非導通となる。
演算増幅器177の出力端子とスイッチ素子178の一端とが接続されるノードの電圧が基準電圧VREFHとしてVREFHアンプ170から出力される。
このように構成されているVREFHアンプ170は、パワーダウン信号PDがハイレベルであり、かつ、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのとき、パワーダウン状態となる。図14は、パワーダウン状態のときのVREFHアンプ170を示す図である。図14に示されるように、パワーダウン状態では、スイッチ素子174p,174n,175,178が導通し、NMOSトランジスター171及びスイッチ素子176が非導通となる。また、演算増幅器177は動作を停止する。その結果、演算増幅器177の非反転入力端子及び反転入力端子の電圧はともにグラウンド電圧VSSとなり、基準電圧VREFHは電源電圧VDDとなる。
また、VREFHアンプ170は、パワーダウン信号PDがローレベルであり、かつ、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルのとき、待機状態となる。図15は、待機状態のときのVREFHアンプ170を示す図である。図15に示されるように、待機状態では、NMOSトランジスター171及びスイッチ素子175,178が導通し、スイッチ素子174p,174n,176が非導通となる。また、演算増幅器177は動作を停止する。その結果、定電流源172及び抵抗素子173に所定の電流が流れ、演算増幅器177の非反転入力端子及び反転入力端子の電圧はともに電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の中間電圧、例えば電源電圧VDDの1/2の電圧となる。また、基準電圧VREFHは電源電圧VDDとなる。
また、VREFHアンプ170は、パワーダウン信号PDがローレベルであり、かつ、スタンバイ信号PD_STBYがローレベルのとき、動作状態となる。図16は、動作状態のときのVREFHアンプ170を示す図である。図16に示されるように、動作状態では、NMOSトランジスター171及びスイッチ素子176が導通し、スイッチ素子1
74p,174n,175,178が非導通となる。また、演算増幅器177が動作する。その結果、定電流源172及び抵抗素子173に所定の電流が流れるとともに、演算増幅器177はボルテージフォロワーとして機能する。したがって、演算増幅器177の非反転入力端子及び反転入力端子の電圧並びに基準電圧VREFHはともに電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の中間電圧、例えば電源電圧VDDの1/2の電圧となる。
9.画像読取チップの動作
図17は、画像読取チップ415による画像の読み取り動作のタイミングを示すタイミングチャート図である。なお、図17は、スキャナーユニット3による画像の読み取りの解像度が4800dpiに設定された場合のタイミングチャート図である。
図17に示されるように、時刻t1から時刻t2の期間において画素リセット信号PIX_RSTがハイレベルとなり、N個の画素回路110から出力される各画素信号PIXOが所定の電圧にリセットされる。
時刻t2から時刻t5までの時間Δtの期間において赤色LED412Rが発光する。時刻t1から時刻t3の期間において読み出し信号READがハイレベルとなり、N個のラインメモリー120の各容量素子122にN個の画素回路110から出力される所定の電圧の各画素信号PIXOが一時的に保存される。各容量素子122の電圧は、画素リセット信号PIX_RSTによってリセットされた所定の電圧であり、前出の式(3)のようになる。
時刻t4から時刻t5の期間において読み出し信号READNがハイレベルとなり、各ラインメモリー120において容量素子122に一時的に保存されている画素信号が容量素子127に保存される。各容量素子127の電圧は、前出の式(5)のようになる。
時刻t5から時刻t6の期間において読み出し信号READがハイレベルとなり、N個のラインメモリー120の各容量素子122にN個の画素回路110から出力される各画素信号PIXOが一時的に保存される。各容量素子122の電圧は、赤色LED412Rの発光によって露光時間Δtの間に各受光素子111が被読取媒体から受けた光に応じた電圧であり、前出の式(4)のようになる。
時刻t5から時刻t7の期間において読み出し信号READSがハイレベルとなり、各ラインメモリー120において容量素子122に一時的に保存されている画素信号が容量素子128に保存される。各容量素子128の電圧は、前出の式(6)のようになる。
そして、時刻t8から時刻t9の期間において、画像信号OSが出力される。図18は、図17の時刻t8から時刻t9の期間における詳細なタイミングチャート図である。
図18に示されるように、時刻t8から時刻t9の期間において、CDSリセット信号CDS_RST、第1リセット信号Prerst1及び第2リセット信号Prerst2がローレベルとハイレベルを周期的に繰り返す。また、サンプル信号Sampleがハイレベルとローレベルを周期的に繰り返す。そして、n個のCDSイネーブル信号CDS_EN[0]~CDS_EN[n-1]が順番にハイレベルとなり、CDSリセット信号CDS_RSTがローレベルのときに選択信号SEL[0]~SEL[N-1]が1つずつ順番にハイレベルとなる。選択信号SEL[i-1]がハイレベルのとき、i番目のCDS回路130の演算増幅器133の出力電圧は前出の式(8)あるいは式(9)のようになる。
そして、時刻t8から時刻t9の期間において、赤色LED412Rの発光によって各受光素子111が受けた光に応じた電圧の時系列である画像信号OSが出力される。
なお、時刻t8において、画素リセット信号PIX_RSTが所定時間ハイレベルとなった後、緑色LED412Gが発光し、緑色LED412Gの発光によって各受光素子111が受けた光に応じた電圧の時系列である画像信号OSが出力される。緑色LED412Gが発光する期間は、赤色LED412Rの発光によって生成される画像信号OSが出力される期間と一部重複する。また、緑色LED412Gの発光が終了した後に、画素リセット信号PIX_RSTが所定時間ハイレベルとなった後、青色LED412Bが発光し、青色LED412Bの発光によって各受光素子111が受けた光に応じた電圧の時系列である画像信号OSが出力される。青色LED412Bが発光する期間は、緑色LED412Gの発光によって生成される画像信号OSが出力される期間と一部重複する。緑色LED412G又は青色LED412Bの発光が開始してから画像信号OSの出力が終了するまでの動作タイミングは、赤色LED412Rの発光が開始してから画像信号OSの出力が終了するまでの動作タイミングと同様であるので、その説明を省略する。
10.画像読取チップの制御方法
一般に、複合機1の電源投入後、ほとんどの時間はスキャナーユニット3が使用されないため、画像読取チップ415は、電源電圧VDDが供給されたまま画像の読み取り動作を行わない状態が長時間続くことになる。このとき、各CDS回路130の演算増幅器133において、PMOSトランジスター201,202のバックゲートには電源電圧VDDが供給される。したがって、仮に、PMOSトランジスター201,202のゲートに電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の中間電圧が供給されると、ゲートとバックゲートに電位差が生じる状態が長時間続くことになり、PMOSトランジスター201,202の閾値電圧がシフトして特性が劣化するおそれがある。このようなPMOSトランジスター201,202の特性劣化の対策として、画像読取チップ415が画像の読み取り動作を行わない期間は、PMOSトランジスター201,202のゲートに電源電圧VDDが供給される。
一方、画像読取チップ415が画像の読み取り動作を行う期間では、前述の通り、i番目のCDS回路130は、CDSイネーブル信号CDS_EN[i-1]がハイレベルの期間において、演算増幅器133が動作して、画素信号CDSO[i-1]を出力する。そして、演算増幅器133が動作する期間では、CDSリセット信号CDS_RSTがハイレベルのときに、PMOSトランジスター201,202のゲートの電圧が基準電圧VREFHと一致する必要がある。この基準電圧VREFHは、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の中間電圧である。したがって、画像読取チップ415が画像の読み取り動作を開始すると、PMOSトランジスター201,202のゲートの電圧が、電源電圧VDDから中間電圧に変化することになる。演算増幅器133の応答速度が遅いと画素信号CDSO[i-1]の出力が遅延してしまうため、演算増幅器133の応答速度を上げるために定電流源203の電流を大きくすることが考えられる。しかしながら、スキャナーユニット3には複数の画像読取チップ415が搭載されるため、スキャナーユニット3の消費電力が大幅に増加し、例えば、スキャナーユニット3がUSBバスパワーで動作することができなくなり、スキャナーユニット3や複合機1の商品価値が低下してしまう。そこで、本実施形態では、演算増幅器133の消費電力を増加させずにPMOSトランジスター201,202の特性劣化対策が実現されるように、画像読取チップ415を制御する。
図19は、本実施形態の画像読取チップ415の制御方法の手順の一例を示すフローチャート図である。また、図20は、図19の手順により制御される画像読取チップ415の動作を示すタイミングチャート図である。本実施形態では、タイミング制御回路101
が図19の手順を実行する。
図19に示されるように、まず、工程S1において待機期間T1に移行し、工程S2において、タイミング制御回路101は、VREFHアンプ170を待機状態に制御する。図20に示されるように、パワーダウン信号PD及びスタンバイ信号PD_STBYがともにハイレベルであるパワーダウン期間のときに、時刻t11において、タイミング制御回路101が、パワーダウン信号PDをローレベルに設定することにより、待機期間T1に移行する。そして、パワーダウン信号PDがローレベルであり、かつ、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルとなるので、VREFHアンプ170は、図14に示したパワーダウン状態から図15に示した待機状態に移行する。その結果、VREFHアンプ170は、待機期間T1において、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の電圧である基準電圧VREFHを生成する動作を停止し、電源電圧VDDである基準電圧VREFHを出力する。
また、工程S3において、タイミング制御回路101は、各CDS回路130が備える演算増幅器133のPMOSトランジスター201及びPMOSトランジスター202をともに導通状態に制御する。待機期間T1において、各演算増幅器133のPMOSトランジスター201及びPMOSトランジスター202がともに導通状態であるので、PMOSトランジスター201のゲート及びPMOSトランジスター202のゲートは電源電圧VDDとなる。したがって、図20に示されるように、時刻t11から時刻t12までの待機期間T1において、非反転入力信号CDS_INP[0]~CDS_INP[n-1]は電源電圧VDDである。このように、長時間継続し得る待機期間T1では、各演算増幅器133のPMOSトランジスター201及びPMOSトランジスター202は、ゲートの電圧がバックゲートの電圧と等しいので、特性が劣化するおそれが低減される。
さらに、工程S4において、タイミング制御回路101は、各CDS回路130が備える演算増幅器133を動作停止状態に制御する。図20に示されるように、待機期間T1において、スタンバイ信号PD_STBYがハイレベルであるので、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]~CDS_EN[n-1]がすべてローレベルであり、各CDS回路130は差動増幅動作を停止する。
次に、工程S5において待機期間T1が終了すると、工程S6において予備充電期間T2に移行し、工程S7において、タイミング制御回路101は、VREFHアンプ170を動作状態に制御する。図20に示されるように、待機期間T1において、例えば、画像の読み取りの開始を指示するコマンド信号CMDが入力された場合に、時刻t12において、タイミング制御回路101が、スタンバイ信号PD_STBYをローレベルに設定することにより、予備充電期間T2に移行する。そして、パワーダウン信号PD及びスタンバイ信号PD_STBYがともにローレベルとなるので、VREFHアンプ170は、図15に示した待機状態から図16に示した動作状態に移行する。その結果、VREFHアンプ170は、予備充電期間T2において、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の電圧である基準電圧VREFHを出力する。
また、工程S8において、タイミング制御回路101は、各CDS回路130が備える演算増幅器133のPMOSトランジスター201及びPMOSトランジスター202をともに非導通状態に制御し、かつ、各CDS回路130が備えるスイッチ素子136を導通状態に制御する。予備充電期間T2において、各演算増幅器133のPMOSトランジスター201及びPMOSトランジスター202がともに非導通状態であり、かつ、スイッチ素子136が導通状態であるので、PMOSトランジスター201のゲートに基準電圧VREFHが供給される。したがって、図20に示されるように、時刻t12から時刻t13までの予備充電期間T2において、非反転入力信号CDS_INP[0]~CDS
_INP[n-1]は電源電圧VDDから基準電圧VREFHまで低下する。
さらに、工程S9において、タイミング制御回路101は、1番目のCDS回路130が備える演算増幅器133を動作状態に制御する。図20に示されるように、時刻t12においてスタンバイ信号PD_STBYがハイレベルからローレベルに変化するので、CDSイネーブル信号CDS_EN[0]がハイレベルとなり、予備充電期間T2において、1番目のCDS回路130は差動増幅動作が可能な状態になる。これにより、1番目のCDS回路130が備える演算増幅器133の反転入力端子と非反転入力端子がイマジナリーショートの状態となるので、当該演算増幅器のPMOSトランジスター202のゲートの電圧が、PMOSトランジスター201のゲートの電圧に追従して電源電圧VDDから基準電圧VREFHまで低下する。
次に、工程S10において予備充電期間T2が終了すると、工程S11において整数iを1に設定、工程S12において読み出し期間T3-1に移行する。図20に示されるように、時刻t13から時刻t14までの期間において、タイミング制御回路101が、スタート信号ST_BLK[0]をハイレベルに設定することにより、読み出し期間T3-1に移行する。また、時刻t13において、タイミング制御回路101は、VREFスイッチ制御信号VREFSW[0]をハイレベルに設定し、かつ、VREFスイッチ制御信号VREFSW[1]~VREFSW[n-1]をローレベルに設定する。
そして、工程S13において、タイミング制御回路101は、1番目のCDS回路130が備える演算増幅器133のPMOSトランジスター201のゲートに第1の画素信号を入力し、かつ、PMOSトランジスター202のゲートに第2の画素信号を入力する。例えば、4800dpiの解像度に設定されている場合、タイミング制御回路101は、読み出し期間T3-1において、選択信号SEL[0]~SEL[m-1]が1つずつ順番にハイレベルにする。その結果、図20に示されるように、時刻t13から時刻t16までの読み出し期間T3-1において、1番目からm番目までのm個のラインメモリー120の容量素子127にそれぞれ保存されているm個の第1の画素信号が1つずつ順番に非反転入力信号CDS_INP[0]としてPMOSトランジスター201のゲートに入力される。また、1番目からm番目までのm個のラインメモリー120の容量素子128にそれぞれ保存されているm個の第2の画素信号が1つずつ順番に反転入力信号CDS_INN[0]としてPMOSトランジスター202のゲートに入力される。
ここで、図20に示されるように、予備充電期間T2において、非反転入力信号CDS_INP[0]及び反転入力信号CDS_INN[0]がともに基準電圧VREFHまで低下しているので、1番目のCDS回路130は第1の画素信号及び第2の画素信号が入力されると第1の画素信号と第2の画素信号との差動増幅動作を直ちに開始することができる。したがって、演算増幅器133の定電流源203の電流を大きくすることなく、1番目のCDS回路130からの画素信号CDSO[0]の出力が遅延しないようにすることができる。
工程S14において所定時間が経過すると、工程S15において整数i=1がnよりも小さい場合、工程S16において、タイミング制御回路101は、2番目のCDS回路130が備える演算増幅器133を動作状態に制御する。図20に示されるように、時刻t15において、CDSイネーブル信号CDS_EN[1]がハイレベルとなり、2番目のCDS回路130は差動増幅動作が可能な状態になる。これにより、2番目のCDS回路130が備える演算増幅器133の反転入力端子と非反転入力端子がイマジナリーショートの状態となるので、当該演算増幅器のPMOSトランジスター202のゲートの電圧が電源電圧VDDから基準電圧VREFHまで低下し、PMOSトランジスター201のゲートの電圧と等しくなる。したがって、図20に示されるように、時刻t15から時刻t
16までの期間において、反転入力信号CDS_INN[1]は電源電圧VDDから基準電圧VREFHまで低下する。なお、工程S15において整数i=1がnと等しい場合は、工程S16は行われない。
次に、工程S17において読み出し期間T3-1が終了すると、工程S18において、タイミング制御回路101は、1番目のCDS回路130が備える演算増幅器133を動作停止状態に制御する。図20に示されるように、時刻t16においてCDSイネーブル信号CDS_EN[0]がローレベルとなり、1番目のCDS回路130は差動増幅動作を停止する。
そして、工程S19において整数i=1がnよりも小さい場合、工程S20において整数iに1を加算し、工程S12において読み出し期間T3-2に移行する。図20に示されるように、時刻t16から時刻t17までの期間において、タイミング制御回路101が、スタート信号ST_BLK[1]をハイレベルに設定することにより、読み出し期間T3-2に移行する。また、時刻t16において、タイミング制御回路101は、VREFスイッチ制御信号VREFSW[1]をハイレベルに設定し、かつ、VREFスイッチ制御信号VREFSW[0],VREFSW[2]~VREFSW[n-1]をローレベルに設定する。
そして、工程S13において、タイミング制御回路101は、2番目のCDS回路130が備える演算増幅器133のPMOSトランジスター201のゲートに第1の画素信号を入力し、かつ、PMOSトランジスター202のゲートに第2の画素信号を入力する。図20に示されるように、時刻t16から時刻t19までの読み出し期間T3-2において、m+1番目から2m番目までのm個のラインメモリー120の容量素子127にそれぞれ保存されているm個の第1の画素信号が1つずつ順番に非反転入力信号CDS_INP[1]としてPMOSトランジスター201のゲートに入力される。また、m+1番目から2m番目までのm個のラインメモリー120の容量素子128にそれぞれ保存されているm個の第2の画素信号が1つずつ順番に反転入力信号CDS_INN[1]としてPMOSトランジスター202のゲートに入力される。
ここで、図20に示されるように、読み出し期間T3-2が開始する時刻t16までに、非反転入力信号CDS_INP[1]及び反転入力信号CDS_INN[1]がともに基準電圧VREFHまで低下しているので、2番目のCDS回路130は第1の画素信号及び第2の画素信号が入力されると第1の画素信号と第2の画素信号との差動増幅動作を直ちに開始することができる。したがって、演算増幅器133の定電流源203の電流を大きくすることなく、2番目のCDS回路130からの画素信号CDSO[1]の出力が遅延しないようにすることができる。
工程S14において所定時間が経過すると、工程S15において整数i=2がnよりも小さい場合、工程S16において、タイミング制御回路101は、3番目のCDS回路130が備える演算増幅器133を動作状態に制御する。図20に示されるように、時刻t18において、CDSイネーブル信号CDS_EN[2]がハイレベルとなり、3番目のCDS回路130は差動増幅動作が可能な状態になる。これにより、3番目のCDS回路130が備える演算増幅器133の反転入力端子と非反転入力端子がイマジナリーショートの状態となるので、当該演算増幅器のPMOSトランジスター202のゲートの電圧が電源電圧VDDから基準電圧VREFHまで低下し、PMOSトランジスター201のゲートの電圧と等しくなる。したがって、図20に示されるように、時刻t18から時刻t19までの期間において、反転入力信号CDS_INN[2]は電源電圧VDDから基準電圧VREFHまで低下する。なお、工程S15において整数i=1がnと等しい場合は、工程S16は行われない。
次に、工程S17において読み出し期間T3-2が終了すると、工程S18において、タイミング制御回路101は、2番目のCDS回路130が備える演算増幅器133を動作停止状態に制御する。図20に示されるように、時刻t19においてCDSイネーブル信号CDS_EN[1]がローレベルとなり、2番目のCDS回路130は差動増幅動作を停止する。
そして、工程S19において整数i=2がnよりも小さい場合、工程S20において整数iに1を加算し、工程S12において読み出し期間T3-3に移行する。以降、タイミング制御回路101は、読み出し期間T3-3~T3-(n-1)において、読み出し期間T3-2と同様の制御を行う。
そして、工程S15において整数i=n-1がnよりも小さいので、工程S16において、タイミング制御回路101は、n番目のCDS回路130が備える演算増幅器133を動作状態に制御する。図20に示されるように、時刻t20において、CDSイネーブル信号CDS_EN[n-1]がハイレベルとなり、n番目のCDS回路130は差動増幅動作が可能な状態になる。これにより、n番目のCDS回路130が備える演算増幅器133の反転入力端子と非反転入力端子がイマジナリーショートの状態となるので、当該演算増幅器のPMOSトランジスター202のゲートの電圧が電源電圧VDDから基準電圧VREFHまで低下し、PMOSトランジスター201のゲートの電圧と等しくなる。したがって、図20に示されるように、時刻t20から時刻t21までの期間において、反転入力信号CDS_INN[n-1]は電源電圧VDDから基準電圧VREFHまで低下する。
次に、工程S17において読み出し期間T3-(n-1)が終了すると、工程S18において、タイミング制御回路101は、n番目のCDS回路130が備える演算増幅器133を動作停止状態に制御する。
そして、工程S19において整数i=n-1がnよりも小さいので、工程S20において整数iに1を加算し、工程S12において読み出し期間T3-nに移行する。図20に示されるように、時刻t21から時刻t22までの期間において、タイミング制御回路101が、スタート信号ST_BLK[n-1]をハイレベルに設定することにより、読み出し期間T3-nに移行する。また、時刻t21において、タイミング制御回路101は、VREFスイッチ制御信号VREFSW[n-1]をハイレベルに設定し、かつ、VREFスイッチ制御信号VREFSW[0]~VREFSW[n-2]をローレベルに設定する。
そして、工程S13において、タイミング制御回路101は、n番目のCDS回路130が備える演算増幅器133のPMOSトランジスター201のゲートに第1の画素信号を入力し、かつ、PMOSトランジスター202のゲートに第2の画素信号を入力する。図20に示されるように、時刻t21から時刻t23までの読み出し期間T3-nにおいて、N-m+1番目からN番目までのm個のラインメモリー120の容量素子127にそれぞれ保存されているm個の第1の画素信号が1つずつ順番に非反転入力信号CDS_INP[n-1]としてPMOSトランジスター201のゲートに入力される。また、N-m+1番目からN番目までのm個のラインメモリー120の容量素子128にそれぞれ保存されているm個の第2の画素信号が1つずつ順番に反転入力信号CDS_INN[n-1]としてPMOSトランジスター202のゲートに入力される。
ここで、図20に示されるように、読み出し期間T3-nが開始する時刻t21までに、非反転入力信号CDS_INP[n-1]及び反転入力信号CDS_INN[n-1]
がともに基準電圧VREFHまで低下しているので、n番目のCDS回路130は第1の画素信号及び第2の画素信号が入力されると第1の画素信号と第2の画素信号との差動増幅動作を直ちに開始することができる。したがって、演算増幅器133の定電流源203の電流を大きくすることなく、n番目のCDS回路130からの画素信号CDSO[n-1]の出力が遅延しないようにすることができる。
工程S14において所定時間が経過すると、工程S15において整数iがnと等しいので工程S16を行わず、工程S17において読み出し期間T3-nが終了すると、工程S18において、タイミング制御回路101は、n番目のCDS回路130が備える演算増幅器133を動作停止状態に制御する。図20に示されるように、時刻t23においてCDSイネーブル信号CDS_EN[n-1]がローレベルとなり、n番目のCDS回路130は差動増幅動作を停止する。
そして、工程S19において整数iがnと等しいので、工程S1において待機期間T1に移行する。図20に示されるように、時刻t24において、タイミング制御回路101がスタンバイ信号PD_STBYをハイレベルに設定することにより、待機期間T1に移行する。以降、タイミング制御回路101は、画像の読み出し処理が終了するまで、工程S1~工程S20の制御を繰り返す。
なお、待機期間T1は第1の期間の一例であり、予備充電期間T2は、第1の期間よりも後の第2の期間の一例であり、読み出し期間T3-1~T3-nは、それぞれ第2の期間よりも後の第3の期間の一例である。
11.作用効果
以上に説明したように、本実施形態では、画像読取装置であるスキャナーユニット3において、画像読取チップ415は、光源412から照射された光が被読取媒体で反射した光を電気信号に変換する画素回路110と、画素回路110から出力される第1の画素信号を保存する容量素子127と、画素回路110から出力される第2の画素信号を保存する容量素子128と、容量素子127,128にそれぞれ保存されている第1の画素信号及び第2の画素信号が入力され、第1の画素信号と第2の画素信号とを差動増幅した画素信号を出力するCDS回路130と、電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の電圧である基準電圧VREFHを出力するVREFHアンプ170と、を備える。また、CDS回路130は、ゲートに第1の画素信号が入力され、バックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続されるPMOSトランジスター201と、ゲートに第2の画素信号が入力され、バックゲートが電源電圧ノードNVDDと接続されるPMOSトランジスター202と、PMOSトランジスター201のゲートと電源電圧ノードNVDDとの間に接続されるPMOSトランジスター204と、PMOSトランジスター202のゲートと電源電圧ノードNVDDとの間に接続されるPMOSトランジスター205と、PMOSトランジスター201のゲートと基準電圧ノードNVREFHとの間に接続されるスイッチ素子136と、を有する。
そして、待機期間T1において、PMOSトランジスター204が導通状態であるのでPMOSトランジスター201のゲートと電源電圧ノードNVDDとが電気的に接続され、PMOSトランジスター205が導通状態であるのでPMOSトランジスター202のゲートと電源電圧ノードNVDDとが電気的に接続される。そのため、長時間にわたる待機期間T1において、PMOSトランジスター201,202のゲートとバックゲートが同電位になるので、NBTIの発生によるPMOSトランジスター201,202の特性の劣化が低減される。
また、待機期間T1よりも後の予備充電期間T2において、PMOSトランジスター2
04,205がともに非導通状態であり、かつ、スイッチ素子136が導通状態であるので、PMOSトランジスター201のゲートに電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の基準電圧VREFHが供給される。その後、CDS回路130において、演算増幅器133が動作を開始すると、差動入力対を構成するPMOSトランジスター201,202のゲートがイマジナリーショートによって同電位となり、PMOSトランジスター201,202のゲートの電圧がともに基準電圧VREFHとなる。
さらに、予備充電期間T2よりも後の読み出し期間T3-1~T3-nの各々において、PMOSトランジスター201,202のゲートの電圧がともに基準電圧VREFHである状態で、PMOSトランジスター201のゲートに第1の画素信号が入力され、かつ、PMOSトランジスター202のゲートに第2の画素信号が入力されるので、第1の画素信号と第2の画素信号とを差動増幅した画素信号の出力遅延が低減される。
したがって、本実施形態のスキャナーユニット3によれば、画像読取チップ415において、CDS回路130の入力差動対を構成するPMOSトランジスター201,202の特性劣化を低減させるとともに電流を増加させずに出力遅延を改善することができる。
また、本実施形態のスキャナーユニット3によれば、待機期間T1において、VREFHアンプ170が電源電圧VDDとグラウンド電圧VSSとの間の基準電圧VREFHを生成する動作を停止し、CDS回路130が差動増幅動作を停止するので、画像読取チップ415の消費電力を低減させることができる。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上記の実施形態では、スキャナーユニット3による画像の読み取りの最高解像度は4800dpiであり、設定可能な解像度は4800dpi、2400dpi、1200dpi、600dpi又は300dpiであるが、最高解像度や設定可能な解像度はこれに限られず、画像読取チップ415の構成に応じた各種の解像度の設定が可能である。例えば、最高解像度が1200dpiであってもよいし、設定可能な解像度が1200dpi、600dpi又は300dpiであってもよい。また、上記の実施形態では、各画像読取チップ415は、解像度が最高解像度である4800dpiに設定された場合はラインメモリー120から画素信号を1つずつ出力し、解像度が2400dpi、1200dpi、600dpi又は300dpiに設定された場合は、ラインメモリー120から画素信号を2個ずつ、4個ずつ、8個ずつ又は16個ずつ出力して電圧加算する構成であるが、各画像読取チップ415の構成はこれに限られない。例えば、最高解像度を1200dpiとし、画像読取チップ415は、解像度が1200dpiに設定された場合はラインメモリー120から画素信号を1つずつ出力し、解像度が600dpi又は300dpiに設定された場合は、ラインメモリー120から画素信号を2個ずつ又は4個ずつ出力して電圧加算する構成であってもよい。
以上、本実施形態あるいは変形例について説明したが、本発明はこれら本実施形態あるいは変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。例えば、上記の実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明の半導体装置及び画像読取装置は、スキャナーやスキャナー用のイメージセンサーに好適であるが、アナログ信号処理により高速な画像読み取りが必要な装置やセンサーにも適用可能である。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成、例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上述した実施形態および変形例から以下の内容が導き出される。
半導体装置の一態様は、
第1の信号及び第2の信号が入力され、前記第1の信号と前記第2の信号とを差動増幅した第3の信号を出力する差動増幅回路と、
電源電圧とグラウンド電圧との間の電圧である基準電圧を出力する基準電圧回路と、
を備え、
前記差動増幅回路は、
ゲートに前記第1の信号が入力され、バックゲートが、前記電源電圧が供給されるノードである電源電圧ノードと接続される第1のPMOSトランジスターと、
ゲートに前記第2の信号が入力され、バックゲートが前記電源電圧ノードと接続される第2のPMOSトランジスターと、
前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第1のスイッチ素子と、
前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第2のスイッチ素子と、
前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記基準電圧回路が前記基準電圧を出力するノードである基準電圧ノードとの間に接続される第3のスイッチ素子と、
を有し、
第1の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がともに導通状態であり、
前記第1の期間よりも後の第2の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がともに非導通状態であり、かつ、前記第3のスイッチ素子が導通状態であり、
前記第2の期間よりも後の第3の期間において、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第1の信号が入力され、かつ、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第2の信号が入力される。
この半導体装置では、第1の期間において、第1のスイッチ素子が導通状態であるので第1のPMOSトランジスターのゲートと電源電圧ノードとが電気的に接続され、第2のスイッチ素子が導通状態であるので第2のPMOSトランジスターのゲートと電源電圧ノードとが電気的に接続される。そのため、第1のPMOSトランジスターのゲートとバックゲートが同電位になり、第2のPMOSトランジスターのゲートとバックゲートが同電位になるので、NBTIの発生による第1のPMOSトランジスター及び第2のPMOSトランジスターの特性の劣化が低減される。また、第1の期間よりも後の第2の期間において、第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子がともに非導通状態であり、かつ、第3のスイッチ素子が導通状態であるので、第1のPMOSトランジスターのゲートに電源電圧とグラウンド電圧との間の基準電圧が供給される。その後、差動入力対を構成する第1のPMOSトランジスターのゲートと第2のPMOSトランジスターのゲートが同電位となり、第1のPMOSトランジスターのゲートの電圧と第2のPMOSトランジスターのゲートの電圧がともに基準電圧となる。さらに、第2の期間よりも後の第3の期間において、第1のPMOSトランジスターのゲートの電圧と第2のPMOSトランジスターのゲートの電圧がともに基準電圧である状態で、第1のPMOSトランジスターのゲートに
第1の信号が入力され、かつ、第2のPMOSトランジスターのゲートに第2の信号が入力されるので、第1の信号と第2の信号とを差動増幅した第3の信号の出力遅延が低減される。したがって、この半導体装置によれば、差動増幅回路の入力差動対を構成する第1のPMOSトランジスター及び第2のPMOSトランジスターの特性劣化を低減させるとともに電流を増加させずに出力遅延を改善することができる。
前記半導体装置の一態様において、
前記基準電圧回路は、
前記第2の期間及び前記第3の期間において、前記基準電圧を出力してもよい。
前記半導体装置の一態様において、
前記基準電圧回路は、
前記第1の期間において、前記基準電圧を生成する動作を停止してもよい。
この半導体装置によれば、第1の期間において基準電圧回路の消費電力を低減させることができる。
前記半導体装置の一態様において、
前記差動増幅回路は、
前記第3の期間において、前記第1の信号と前記第2の信号とを差動増幅してもよい。
前記半導体装置の一態様において、
前記差動増幅回路は、
前記第1の期間において、差動増幅動作を停止してもよい。
この半導体装置によれば、第1の期間において差動増幅回路の消費電力を低減させることができる。
前記半導体装置の一態様は、
光源から照射された光が被読取媒体で反射した光を電気信号に変換する画素回路と、
前記画素回路から出力される第1の画素信号を保存する第1の記憶素子と、
前記画素回路から出力される第2の画素信号を保存する第2の記憶素子と、
をさらに備え、
前記第1の信号は、前記第1の記憶素子に保存された前記第1の画素信号であり、
前記第2の信号は、前記第2の記憶素子に保存された前記第2の画素信号であってもよい。
この半導体装置では、第1の画素信号と第2の画素信号とを差動増幅した画素信号の出力遅延が低減される。したがって、この半導体装置によれば、差動増幅回路の入力差動対を構成する第1のPMOSトランジスター及び第2のPMOSトランジスターの特性劣化を低減させるとともに電流を増加させずに画素信号の出力遅延を改善することができる。
画像読取装置の一態様は、
前記半導体装置の一態様と、
前記光源と、
を備える。
この画像読取装置によれば、差動増幅回路の入力差動対を構成する第1のPMOSトランジスター及び第2のPMOSトランジスターの特性劣化を低減させるとともに電流を増加させずに画素信号の出力遅延を改善することが可能な半導体装置を備えるので、画像の
読み取り速度を向上させることができる。
半導体装置の制御方法の一態様は、
第1の信号及び第2の信号が入力され、前記第1の信号と前記第2の信号とを差動増幅した第3の信号を出力する差動増幅回路と、電源電圧とグラウンド電圧との間の電圧である基準電圧を出力する基準電圧回路と、を備え、前記差動増幅回路は、ゲートに前記第1の信号が入力され、バックゲートが、前記電源電圧が供給されるノードである電源電圧ノードと接続される第1のPMOSトランジスターと、ゲートに前記第2の信号が入力され、バックゲートが前記電源電圧ノードと接続される第2のPMOSトランジスターと、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第1のスイッチ素子と、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第2のスイッチ素子と、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記基準電圧回路が前記基準電圧を出力するノードである基準電圧ノードとの間に接続される第3のスイッチ素子と、を有する、半導体装置の制御方法であって、
第1の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をともに導通状態に制御し、
前記第1の期間よりも後の第2の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をともに非導通状態に制御し、かつ、前記第3のスイッチ素子を導通状態に制御し、
前記第2の期間よりも後の第3の期間において、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第1の信号を入力し、かつ、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第2の信号を入力する。
この半導体装置の制御方法では、第1の期間において、第1のスイッチ素子を導通状態に制御するので第1のPMOSトランジスターのゲートと電源電圧ノードとが電気的に接続され、第2のスイッチ素子を導通状態に制御するので第2のPMOSトランジスターのゲートと電源電圧ノードとが電気的に接続される。そのため、第1のPMOSトランジスターのゲートとバックゲートが同電位になり、第2のPMOSトランジスターのゲートとバックゲートが同電位になるので、NBTIの発生による第1のPMOSトランジスター及び第2のPMOSトランジスターの特性の劣化が低減される。また、第1の期間よりも後の第2の期間において、第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子をともに非導通状態に制御し、かつ、第3のスイッチ素子を導通状態に制御するので、第1のPMOSトランジスターのゲートに電源電圧とグラウンド電圧との間の基準電圧が供給される。その後、差動入力対を構成する第1のPMOSトランジスターのゲートと第2のPMOSトランジスターのゲートが同電位となり、第1のPMOSトランジスターのゲートの電圧と第2のPMOSトランジスターのゲートの電圧がともに基準電圧となる。さらに、第2の期間よりも後の第3の期間において、第1のPMOSトランジスターのゲートの電圧と第2のPMOSトランジスターのゲートの電圧がともに基準電圧である状態で、第1のPMOSトランジスターのゲートに第1の信号を入力し、かつ、第2のPMOSトランジスターのゲートに第2の信号を入力するので、第1の信号と第2の信号とを差動増幅した第3の信号の出力遅延が低減される。したがって、この半導体装置の制御方法によれば、差動増幅回路の入力差動対を構成する第1のPMOSトランジスター及び第2のPMOSトランジスターの特性劣化を低減させるとともに電流を増加させずに出力遅延を改善することができる。
1…複合機、2…プリンターユニット、3…スキャナーユニット、4…ヒンジ部、11…アッパーフレーム、12…画像読取部、13…上蓋、16…下ケース、17…上ケース、31…センサーユニット、32…センサーキャリッジ、33…ガイド軸、34…センサー移動機構、41…イメージセンサーモジュール、63…操作部、65…装置ハウジング、
66…排出口、100…シリコン基板、100a…第1長辺、100b…第2長辺、101…タイミング制御回路、102…走査回路、103-1~103-n…ブロック、110…画素回路、111…受光素子、112…反転増幅器、113…容量素子、114…スイッチ素子、120…ラインメモリー、121…スイッチ素子、122…容量素子、123…NMOSトランジスター、124…定電流源、125…スイッチ素子、126…スイッチ素子、117…容量素子、128…容量素子、129p…スイッチ素子、129n…スイッチ素子、130…CDS回路、131p…容量素子、131n…容量素子、132p…スイッチ素子、132n…スイッチ素子、133…演算増幅器、134…NMOSトランジスター、135…定電流源、136…スイッチ素子、137…スイッチ素子、138…ロジック回路、140…プリアンプ、141…容量素子、142…反転増幅器、143…容量素子、144,145,146,147…スイッチ素子、148…容量素子、150…出力バッファー、151…演算増幅器、152…NMOSトランジスター、153…定電流源、154…スイッチ素子、160…バイアス回路、170…VREFHアンプ、171…NMOSトランジスター、172…定電流源、173…抵抗素子、174p,174n,175,176…スイッチ素子、177…演算増幅器、178…スイッチ素子、179a,179b…論理反転素子、180…VREFLアンプ、190…読み出し回路、201,202…PMOSトランジスター、203…定電流源、204,205,206,207,208,209,210…PMOSトランジスター、211,212,213,214…NMOSトランジスター、215…論理反転素子、300…制御部、302…アナログフロントエンド、411…ケース、412…光源、412R…赤色LED、412G…緑色LED、412B…青色LED、413…レンズ、414…モジュール基板、415…画像読取チップ

Claims (8)

  1. 第1の信号及び第2の信号が入力され、前記第1の信号と前記第2の信号とを差動増幅した第3の信号を出力する差動増幅回路と、
    電源電圧とグラウンド電圧との間の電圧である基準電圧を出力する基準電圧回路と、
    を備え、
    前記差動増幅回路は、
    ゲートに前記第1の信号が入力され、バックゲートが、前記電源電圧が供給されるノードである電源電圧ノードと接続される第1のPMOSトランジスターと、
    ゲートに前記第2の信号が入力され、バックゲートが前記電源電圧ノードと接続される第2のPMOSトランジスターと、
    前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第1のスイッチ素子と、
    前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第2のスイッチ素子と、
    前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記基準電圧回路が前記基準電圧を出力するノードである基準電圧ノードとの間に接続される第3のスイッチ素子と、
    を有し、
    第1の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がともに導通状態であり、
    前記第1の期間よりも後の第2の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がともに非導通状態であり、かつ、前記第3のスイッチ素子が導通状態であり、
    前記第2の期間よりも後の第3の期間において、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第1の信号が入力され、かつ、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第2の信号が入力される、半導体装置。
  2. 前記基準電圧回路は、
    前記第2の期間及び前記第3の期間において、前記基準電圧を出力する、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記基準電圧回路は、
    前記第1の期間において、前記基準電圧を生成する動作を停止する、請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記差動増幅回路は、
    前記第3の期間において、前記第1の信号と前記第2の信号とを差動増幅する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記差動増幅回路は、
    前記第1の期間において、差動増幅動作を停止する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 光源から照射された光が被読取媒体で反射した光を電気信号に変換する画素回路と、
    前記画素回路から出力される第1の画素信号を保存する第1の記憶素子と、
    前記画素回路から出力される第2の画素信号を保存する第2の記憶素子と、
    をさらに備え、
    前記第1の信号は、前記第1の記憶素子に保存された前記第1の画素信号であり、
    前記第2の信号は、前記第2の記憶素子に保存された前記第2の画素信号である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 請求項6に記載の半導体装置と、
    前記光源と、
    を備えた、画像読取装置。
  8. 第1の信号及び第2の信号が入力され、前記第1の信号と前記第2の信号とを差動増幅した第3の信号を出力する差動増幅回路と、電源電圧とグラウンド電圧との間の電圧である基準電圧を出力する基準電圧回路と、を備え、前記差動増幅回路は、ゲートに前記第1の信号が入力され、バックゲートが、前記電源電圧が供給されるノードである電源電圧ノードと接続される第1のPMOSトランジスターと、ゲートに前記第2の信号が入力され、バックゲートが前記電源電圧ノードと接続される第2のPMOSトランジスターと、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第1のスイッチ素子と、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記電源電圧ノードとの間に接続される第2のスイッチ素子と、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートと前記基準電圧回路が前記基準電圧を出力するノードである基準電圧ノードとの間に接続される第3のスイッチ素子と、を有する、半導体装置の制御方法であって、
    第1の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をともに導通状態に制御し、
    前記第1の期間よりも後の第2の期間において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をともに非導通状態に制御し、かつ、前記第3のスイッチ素子を導通状態に制御し、
    前記第2の期間よりも後の第3の期間において、前記第1のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第1の信号を入力し、かつ、前記第2のPMOSトランジスターの前記ゲートに前記第2の信号を入力する、半導体装置の制御方法。
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