JP6753127B2 - 時計用ムーブメントおよび時計 - Google Patents

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Description

本発明は、時計用ゼンマイ、時計用動力装置、時計用ムーブメントおよび時計に関する。
機械式時計においては、動力源として、香箱および香箱内に収容されたゼンマイなどを備える動力装置が一般的に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の従来技術である機械式時計が備えるゼンマイは、全長に亘って一定の幅寸法(香箱真の軸方向の寸法)で形成されている。
特開2015−179014号公報
ゼンマイは、香箱内に収容された状態では、内端部が香箱真に固定され、香箱真の周囲に巻回し、外端部が香箱の内壁に係合される。そして、時計の使用時に、巻締めと巻戻しが繰り返される。ここで、内端部から連続し、ゼンマイが解放状態にある場合の香箱真から1巻目の部分は、他の部分と比べて、巻締めおよび巻戻しに伴う変移量が大きいため、応力変化が大きく、疲労破壊しやすいという問題がある。
本発明の目的は、疲労破壊しにくく、かつ、香箱の体積を小さくできる時計用ゼンマイ、時計用動力装置、時計用ムーブメントおよび時計を提供することにある。
本発明の時計用ゼンマイは、香箱内に収容され、内端部が香箱真に固定され、前記香箱真の周囲に巻回し、外端部が前記香箱の内壁に係合する時計用ゼンマイであって、前記内端部から連続し、前記時計用ゼンマイが解放状態にある場合の前記香箱真から1巻目の部分を少なくとも含む第1部分と、前記第1部分から前記外端部まで連続する第2部分と、を備え、前記第2部分は、前記香箱真の軸方向の幅寸法が一定であり、前記第1部分の前記軸方向の幅寸法は、前記第2部分の前記幅寸法よりも大きいことを特徴とする。
第2部分は、例えば、耐久性やトルクの基準を満たす最小の幅寸法で、一定の幅で形成されている。
本発明では、第1部分の幅寸法は、第2部分の幅寸法よりも大きいため、第2部分の幅寸法を必要以上に大きくすることなく、前記1巻目の部分の幅寸法を、当該部分の耐久性を十分に確保できる寸法とすることができる。
これによれば、時計用ゼンマイが疲労破壊することを抑制し、かつ、第2部分の幅寸法が第1部分の幅寸法と同じ場合など、第2部分の幅寸法が前記最小の幅寸法よりも大きい場合と比べて、香箱の体積を小さくできる。すなわち、前記解放状態において第2部分が配置される香箱の前記軸方向の寸法を小さくできるため、香箱の体積を小さくできる。
本発明の時計用ゼンマイにおいて、前記第1部分の前記幅寸法は一定であることが好ましい。
本発明によれば、第1部分が一定の幅寸法で形成されていない場合と比べて、時計用ゼンマイの加工が容易となる。
本発明の時計用ゼンマイにおいて、前記第1部分は、前記内端部から遠ざかるに従って、前記幅寸法が小さくなるように形成されていることが好ましい。
時計用ゼンマイの巻締めおよび巻戻しに伴う前記1巻目の部分の応力変化は、内端部から遠ざかるに従って小さくなるため、前記1巻目の部分の耐久性は、内端部から遠ざかるに従って小さくなってもよい。このため、本発明では、第1部分は、内端部から遠ざかるに従って、幅寸法が小さくなるように形成されている。
本発明によれば、前記解放状態において第1部分が配置される香箱の前記軸方向の寸法を、香箱真から遠ざかるに従って小さくできるため、香箱の前記軸方向の寸法が一定の場合と比べて、香箱の体積を小さくできる。
本発明の時計用ゼンマイにおいて、前記時計用ゼンマイの材料は、ニッケルコバルト合金であることが好ましい。
本発明によれば、例えば、時計用ゼンマイの材料がステンレス鋼である場合と比べて、時計用ゼンマイの耐食性を向上できるため、時計用ゼンマイの耐久性をより向上できる。
本発明の時計用ゼンマイにおいて、前記時計用ゼンマイの材料は、ステンレス鋼であることが好ましい。
本発明によれば、例えば、時計用ゼンマイの材料がニッケルコバルト合金である場合と比べて、材料費を低減できる。
本発明の時計用動力装置は、上記時計用ゼンマイと、前記香箱と、を備え、前記香箱は、前記解放状態において前記第1部分が配置される第1箱部分、および、前記解放状態において前記第2部分が配置される第2箱部分を有し、前記第1箱部分の前記軸方向の寸法は、前記第2箱部分の前記軸方向の寸法よりも大きいことを特徴とする。
本発明によれば、第2箱部分の前記軸方向の寸法が、第1箱部分の前記軸方向の寸法と同じ場合と比べて、香箱の体積を小さくできる。
本発明の時計用ムーブメントは、上記時計用動力装置と、前記時計用動力装置によって駆動する歯車と、を備え、前記第2箱部分および前記歯車は、前記軸方向で重なっていることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、第1箱部分および歯車が前記軸方向で重なっている場合と比べて、時計用ムーブメントの厚み寸法を小さくできる。
本発明の時計は、上記時計用ムーブメントを備えることを特徴とする。
本発明によれば、時計用ゼンマイが疲労破壊することを抑制できるため、時計の部品交換時期を長くできる。
本発明に係る第1実施形態における時計を示す断面図。 第1実施形態におけるゼンマイが巻締められた状態の動力装置を示す平面図。 第1実施形態におけるゼンマイが巻戻された状態の動力装置を示す平面図。 第1実施形態におけるゼンマイを示す図。 第1実施形態における動力装置を示す断面図。 本発明に係る第2実施形態におけるゼンマイを示す図。 第2実施形態における動力装置を示す断面図。 本発明に係る第3実施形態におけるゼンマイを示す図。 第3実施形態における動力装置を示す断面図。
以下、本発明に係る実施形態について、図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、時計1を示す断面図である。
時計1は、文字板11の裏蓋側に、駆動機構(時計用ムーブメント)1Aを備えている。駆動機構1Aは、ゼンマイ(時計用ゼンマイ)31およびゼンマイ31を収容する香箱32により構成された動力装置(時計用動力装置)30を備えている。
香箱32は、香箱真33と、香箱真33に取り付けられた香箱歯車34および香箱蓋35とを備えている。
ゼンマイ31は、内端部311(図3参照)が香箱真33に固定され、香箱真33の周囲を巻開し、外端部312(図2参照)が香箱歯車34の内壁341(図2参照)に係合している。
香箱真33は、地板2と輪列受3に支持され、駆動機構1Aが備える角穴車4と一体で回転するように角穴ネジ5により固定されている。角穴車4は、時計方向には回転するが反時計方向には回転しないように、コハゼ(図示省略)と噛み合っている。
なお、角穴車4を時計方向に回転しゼンマイ31を巻く方法は、一般的な機械時計の自動巻または手巻機構と同様であるため、説明を省略する。
香箱歯車34の回転は、駆動機構1Aが備える二番車7、三番車8、四番車9、筒車10などの歯車に伝えられる。四番車9には図示しない秒針が取り付けられ、二番車7の筒かな7Aには図示しない分針が取り付けられ、筒車10には図示しない時針が取り付けられる。これにより、香箱歯車34が回転することで各指針が駆動する。
[動力装置の構成]
図2、図3は、動力装置30を厚み方向から見た平面図である。なお、図2、図3では、香箱蓋35は図示を省略している。
図2は、ゼンマイ31が香箱32内で巻締められた後の状態であり、図3は、ゼンマイ31が香箱32内で巻戻った後の状態(解放状態)である。
ゼンマイ31の内端部311は、香箱真33に固定されている。ここで、ゼンマイ31は、幅方向が香箱真33の軸方向に沿うように香箱真33に固定されている。
ゼンマイ31の外端部312は、香箱歯車34の内壁341に形成された切り欠きに引っ掛けられたり、図示しないスリッピングアタッチメントなどを介して内壁341に引っ掛けられたりして、内壁341に係合している。
図2に示すように、外力によって香箱真33を回転させることで、ゼンマイ31は、香箱真33に巻き締められる。
そして、香箱歯車34の拘束状態を解放すると、香箱歯車34が香箱真33を軸にして回転し、図3に示すように巻戻る。
図3に示す解放状態において、内端部311から連続する、ゼンマイ31の香箱真33から1巻目の部分313は、前記平面視において、螺旋状に伸びている。
ここで、前記平面視において、香箱真33の軸中心とゼンマイ31とを結ぶ線分Lの、前記軸中心と内端部311の先端とを結ぶ線分に対する回転角度をθとした場合、1巻目の部分313は、前記内端部から、θが360度となる箇所までの部分である。
そして、ゼンマイ31における当該1巻目の部分313よりも外端部312側の部分は、前記平面視において、香箱真33を中心とした略同心円状に巻回している。
この1巻目の部分313は、巻締めおよび巻戻しに伴う変移量が他の部分と比べて大きく、応力変化が大きい。
[ゼンマイの構成]
ゼンマイ31は、本実施形態では、ニッケルコバルト合金によって構成されている。なお、ゼンマイ31は、ステンレス鋼などの他の金属により構成されていてもよい。ゼンマイ31は、板状のゼンマイ部材に形状を付け、その後、350度程度の熱処理を施すことで形成される。
図4は、香箱32に収容されていない、引き延ばした状態のゼンマイ31を示す図である。
ゼンマイ31は、内端部311と、1巻目の部分313を含む第1部分314と、第1部分314から外端部312まで連続する第2部分315と、外端部312とを備えている。
本実施形態では、第1部分314は、1巻目の部分313と、解放状態において略同心円状に巻回される2巻目の部分とを含んでいる。2巻目の部分は、1巻目の部分313から、θが720度となる箇所までの部分である。
第2部分315は、耐久性やトルクの基準を満たす最小の幅寸法D2で、一定の幅で形成されている。
第1部分314は、幅寸法D2よりも大きい幅寸法D1で、一定の幅で形成されている。具体的に、幅寸法D1は、幅寸法D2の1.5倍〜2倍の寸法である。
本実施形態では、幅寸法D2は、約1mmであり、幅寸法D1は、約1.5mmである。なお、ゼンマイ31は、一定の板厚寸法で形成されており、ゼンマイ31の板厚寸法は、約0.1mmである。また、ゼンマイ31の長さ寸法は、約300mmである。
また、第1部分314の香箱蓋35側の外縁314Eは、第2部分315の香箱蓋35側の外縁315Eと、幅方向において同じ位置に位置している。すなわち、外縁314Eと外縁315Eとは、共通の直線上に位置している。
一方、第1部分314の香箱蓋35とは反対側の外縁314Fは、第2部分315の香箱蓋35とは反対側の外縁315Fに対して、香箱蓋35から離れる方向に位置している。すなわち、外縁314Fと外縁315Fとは、段差部316を介して繋がっている。
[香箱の構成]
図5は、動力装置30を香箱真33の軸方向と直交する方向から見た断面図である。なお、図5は、ゼンマイ31が、解放状態にある場合を示している。
香箱32は、円柱状に形成され、解放状態においてゼンマイ31の第1部分314が配置される第1箱部分321と、第1箱部分321を囲む円筒状に形成され、解放状態においてゼンマイ31の第2部分315が配置される第2箱部分322とを備えている。
つまり、第1箱部分321は、ゼンマイ31の巻締めおよび巻戻しが行われる際に、前記平面視において、第1部分314が移動する移動領域と重なる部分である。第2箱部分322は、ゼンマイ31の巻締めおよび巻戻しが行われる際に、前記平面視において、第2部分315が移動する移動領域と重なる部分である。
第1箱部分321の香箱真33の軸方向の寸法D11は、第1部分314を収容できる最小寸法とされている。また、第2箱部分322の香箱真33の軸方向の寸法D12は、第2部分315を収容できる最小寸法とされている。すなわち、第1部分314の幅寸法D1は、第2部分315の幅寸法D2よりも大きいため、寸法D11は、寸法D12よりも大きい。
また、第1箱部分321の裏蓋側の面321Eは、第2箱部分322の裏蓋側の面322Eと、香箱真33の軸方向において同じ位置に位置している。すなわち、面321Eと面322Eとは、共通の平面上に位置している。
一方、第1箱部分321の文字板11側の面321Fは、第2箱部分322の文字板11側の面322Fに対して、文字板11に近づく方向に位置している。すなわち、面321Fと面322Fとは、段差部323を介して繋がっている。
なお、ここで、第2箱部分322の文字板11側には、図1に示すように、歯車としての2番車7の歯車部7Bが配置されている。すなわち、第2箱部分322と歯車部7Bとは、香箱真33の軸方向で重なっている。
[第1実施形態の作用効果]
ゼンマイ31の第1部分314の幅寸法D1は、第2部分315の幅寸法D2よりも大きい。このため、第2部分315の幅寸法D2を必要以上に大きくすることなく、解放状態における1巻目の部分313の幅寸法を、当該部分の耐久性を十分に確保できる寸法とすることができる。
これによれば、ゼンマイ31が疲労破壊することを抑制できる。これにより、時計1の部品交換時期を長くできる。さらに、第2部分315の幅寸法D2が第1部分314の幅寸法D1と同じ場合など、第2部分315の幅寸法D2が耐久性やトルクの基準を満たす最小の幅寸法よりも大きい場合と比べて、香箱32の体積を小さくできる。すなわち、香箱32の第2箱部分322の寸法D12を小さくできるため、香箱32の体積を小さくできる。
また、これによれば、例えば、ゼンマイの板厚寸法を大きくして耐久性を確保する場合と比べて、ゼンマイ31の板厚寸法を小さくできるため、ゼンマイ31の巻数を多くでき、持続時間を長くできる。これにより、動力装置30が発生する初期トルクと24時間後のトルクとの変化を低減でき、等時性を向上できる。
また、例えば、ゼンマイの伸びを大きくして耐久性を確保する場合と比べて、ゼンマイ31の硬度を高くできるため、動力装置30が発生するトルクを向上できる。
第2箱部分322および二番車7は、香箱真33の軸方向で重なっているため、第1箱部分321および二番車7が前記軸方向で重なっている場合と比べて、駆動機構1Aの厚み寸法を小さくできる。
第1部分314は一定の幅寸法D1で形成されているため、一定の幅寸法で形成されていない場合と比べて、ゼンマイ31の加工が容易となる。
ゼンマイ31の材料は、ニッケルコバルト合金であるため、材料がステンレス鋼である場合と比べて、ゼンマイ31の耐久性、トルク、耐食性を向上できる。なお、ゼンマイ31の材料にステンレス鋼を用いた場合には、ニッケルコバルト合金を用いた場合と比べて、材料費を低減できる。
[第2実施形態]
第2実施形態のゼンマイ31Aは、図6に示すように、第1部分314の香箱蓋35側の外縁314Eは、第2部分315の香箱蓋35側の外縁315Eに対して、香箱蓋35に近づく方向に位置している。すなわち、外縁314Eと外縁315Eとは、段差部317を介して繋がっている。ここで、段差部317の段差の寸法は、段差部316の段差の寸法と同じである。
また、第2実施形態の香箱32Aは、図7に示すように、第1箱部分321の裏蓋側の面321Eは、第2箱部分322の裏蓋側の面322Eに対して、裏蓋側に位置している。すなわち、面321Eと面322Eとは、段差部324を介して繋がっている。
なお、ゼンマイ31Aおよび香箱32Aについて、第1実施形態のゼンマイ31および香箱32と同様の構成については、同じ符号を付け、説明は省略する。また、第2実施形態における時計のその他の構成は、第1実施形態の時計1と同様である。
[第2実施形態の作用効果]
本実施形態においても、第1実施形態と同様の構成により、同様の作用効果を得ることができる。
また、駆動機構1Aにおいて、香箱32Aの第2箱部分322の裏蓋側にも、歯車などの部品を配置できるスペースを確保できる。
[第3実施形態]
ゼンマイ31の巻締めおよび巻戻しに伴う1巻目の部分313の応力変化は、内端部311から遠ざかるに従って小さくなるため、1巻目の部分313の耐久性は、内端部311から遠ざかるに従って小さくなってもよい。このため、第3実施形態のゼンマイ31Bでは、図8に示すように、第1部分314は、内端部311から遠ざかるに従って、幅寸法D1が小さくなるように形成されている。
すなわち、第1部分314の香箱蓋35側の外縁314Eは、内端部311から遠ざかるに従って、香箱蓋35から遠ざかる方向に傾斜し、第2部分315の香箱蓋35側の外縁315Eに連続している。
第1部分314の香箱蓋35とは反対側の外縁314Fは、内端部311から遠ざかるに従って、香箱蓋35に近づく方向に傾斜し、第2部分315の香箱蓋35とは反対側の外縁315Fに連続している。すなわち、第1部分314は、平面形状がテーパー状とされている。
第3実施形態の香箱32Bは、図9に示すように、第1箱部分321は、香箱真33から遠ざかるに従って、香箱真33の軸方向の寸法D11が小さくなるように形成されている。
すなわち、第1箱部分321の裏蓋側の面321Eは、香箱真33から遠ざかるに従って、文字板11側に傾斜し、第2箱部分322の裏蓋側の面322Eに連続している。
第1箱部分321の文字板11側の面321Fは、香箱真33から遠ざかるに従って、裏蓋側に傾斜し、第2箱部分322の文字板11側の面322Fに連続している。
なお、ゼンマイ31Bおよび香箱32Bについて、第1実施形態のゼンマイ31および香箱32と同様の構成については、同じ符号を付け、説明は省略する。また、第3実施形態における時計のその他の構成は、第1実施形態の時計1と同様である。
[第3実施形態の作用効果]
本実施形態においても、第1実施形態および第2実施形態と同様の構成により同様の作用効果を得ることができる。
また、第1箱部分321の寸法D11は、香箱真33から遠ざかるに従って小さくなっているため、第1箱部分321の寸法D11が一定の場合と比べて、香箱32Bの体積を小さくできる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、第1部分314は、解放状態における1巻目の部分313と、2巻目の部分とを含んでいるが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、2巻目の部分は含んでいなくてもよいし、2巻目の部分の一部のみを含んでいてもよい。ただし、2巻目の部分には、1巻目の部分と比べると小さいが応力変化があるため、2巻目の部分を幅寸法が大きい第1部分314に含めることで、ゼンマイ31の疲労破壊をより確実に抑制できる。なお、2巻目の部分を第1部分314に含めれば、疲労破壊を十分に抑制できるため、香箱32の体積を小さくする上で、解放状態における3巻目以降の部分は、第1部分314に含めずに、幅寸法が小さい第2部分315に含めることが好ましい。
前記各実施形態では、ゼンマイが解放状態にある場合に、螺旋状に伸びている部分は、1巻目の部分313であるが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、螺旋状に伸びている部分が、1巻目の部分313より長くてもよいし、短くてもよい。例えば、1巻目の部分313よりも0.5巻分や1巻分長くてもよいし、1巻目の部分313よりも0.5巻分短くてもよい。
このような場合も、1巻目の部分313は、応力変化による疲労破壊が起こりやすいため、他の部分と比べて幅寸法を大きくすることが好ましい。
前記第1実施形態では、ゼンマイ31の段差部316は、ゼンマイ31における香箱蓋35とは反対側にのみ形成されているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、段差部は、ゼンマイ31における香箱蓋35側にのみ形成されていてもよい。
この場合、香箱32には、段差部323に替えて、裏蓋側に段差部が形成される。
前記第3実施形態では、内端部311から遠ざかるに従って、第1部分314の幅寸法D1が徐々に小さくなるように、第1部分314の外縁314E,314Fは傾斜しているが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、内端部311から遠ざかるに従って、第1部分314の幅寸法D1が段階的に小さくなるように、外縁314E,314Fが段差状に形成されていてもよい。
この場合、香箱32において、香箱真33から遠ざかるに従って、第1箱部分321の寸法D11が段階的に小さくなるように、第1箱部分321の面321E,321Fも、段差状に形成される。
1…時計、1A…駆動機構(時計用ムーブメント)、30…動力装置(時計用動力装置)、31,31A,31B…ゼンマイ(時計用ゼンマイ)、32,32A,32B…香箱、33…香箱真、34…香箱歯車、35…香箱蓋、311…内端部、312…外端部、313…1巻目の部分、314…第1部分、314E,314F,315E,315F…外縁、315…第2部分、316,317,323,324…段差部、321…第1箱部分、321E,321F,322E,322F…面、322…第2箱部分、341…内壁。

Claims (7)

  1. 香箱および時計用ゼンマイを備える時計用動力装置と、
    前記時計用動力装置によって駆動する歯車と、を備え、
    前記時計用ゼンマイは、前記香箱内に収容され、内端部が香箱真に固定され、前記香箱真の周囲に巻回し、外端部が前記香箱の内壁に係合し、
    前記内端部から連続し、前記時計用ゼンマイが解放状態にある場合の前記香箱真から1巻目の部分を少なくとも含む第1部分と、
    前記第1部分から前記外端部まで連続する第2部分と、を備え、
    前記第1部分の前記香箱真の軸方向の幅寸法は、前記第2部分の前記軸方向の幅寸法よりも大きくされ、
    前記香箱は、前記解放状態において前記第1部分が配置される第1箱部分、および、前記解放状態において前記第2部分が配置される第2箱部分を有し、
    前記第1箱部分の前記軸方向の寸法は、前記第2箱部分の前記軸方向の寸法よりも大きくされ、
    前記第2箱部分および前記歯車は、前記軸方向で重なっている
    ことを特徴とする時計用ムーブメント
  2. 請求項1に記載の時計用ムーブメントにおいて、
    前記第1部分の前記幅寸法は一定である
    ことを特徴とする時計用ムーブメント
  3. 請求項1に記載の時計用ムーブメントにおいて、
    前記第1部分は、前記内端部から遠ざかるに従って、前記幅寸法が小さくなるように形成されている
    ことを特徴とする時計用ムーブメント
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の時計用ムーブメントにおいて、
    前記第2部分の前記幅寸法は一定である
    ことを特徴とする時計用ムーブメント
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の時計用ムーブメントにおいて、
    前記時計用ゼンマイの材料は、ニッケルコバルト合金である
    ことを特徴とする時計用ムーブメント
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の時計用ムーブメントにおいて、
    前記時計用ゼンマイの材料は、ステンレス鋼である
    ことを特徴とする時計用ムーブメント
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の時計用ムーブメントを備える
    ことを特徴とする時計。
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