JP6753069B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池に関する。
リチウムを用いた非水電解質二次電池は、エネルギー密度の高さから、パーソナルコンピュータ、通信端末等の電子機器、自動車などに多用されている。
上記非水電解質二次電池は、一般的には金属箔等の集電体に活物質層を積層した一対の電極を有し、これらをセパレータで電気的に隔離し、負極及び正極間でリチウムイオンの受け渡しを行うことで充放電するよう構成される。
このような非水電解質二次電池には、高容量化に加えて、高率で充放電を繰り返した際のサイクル寿命、特に高率充電サイクル寿命が長いことが求められる。このような要望に対し、高率充放電サイクルにおける容量維持率を高めた二次電池が提案されている(特開2015−111495号公報)。しかし、この二次電池は、高率充放電でのサイクル寿命には優れるが、高容量化についての検討が不十分である。一方、高容量化に特化した二次電池(特開2004−047404号公報参照)では、高率充放電のサイクル寿命が考慮されていない。そのため、高容量化と高率充電サイクル寿命の向上とを同時に達成できる二次電池が望まれている。
特開2015−111495号公報 特開2004−047404号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、高容量化と高率充電サイクル寿命の向上とを同時に達成できる非水電解質二次電池の提供を目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極とを備える非水電解質二次電池であって、正極と負極との単位対向面積当たりの放電容量が2.9mAh/cm以上であり、上記負極活物質の質量Nに対する上記正極活物質の質量Pの比P/Nが、6.80以上8.00以下であることを特徴とする。
本発明の非水電解質二次電池は、高容量化と高率充電サイクル寿命の向上とを同時に達成できる。
以下、本発明に係る非水電解質二次電池の実施形態について詳説する。
本発明の非水電解質二次電池は、正極活物質を有する正極と、負極活物質を有する負極と、上記正極と負極との間に配設されるセパレータと、上記正極と負極との間に介在する非水電解質とを備える。また、上記正極及び負極は、セパレータを介して積層又は巻回により交互に重畳された発電要素を形成する。この発電要素はケースに収納され、このケース内に上記非水電解質が充填される。
当該非水電解質二次電池は、正極と負極との単位対向面積当たりの放電容量が2.9mAh/cm以上である。上記放電容量の下限としては、3.1mAh/cmがより好ましく、3.4mAh/cmがさらに好ましい。一方、上記放電容量の上限としては、例えば5mAh/cmとすることができ、4mAh/cmがより好ましく、3.7mAh/cmがさらに好ましい。上記放電容量が上記下限以上であることにより、正極又は負極の面積を小さくすることができ、集電体等の活物質以外の電池材料の体積を減らすことができるので、二次電池の高容量化の需要を満たすことができる。逆に、上記放電容量を上記上限以下とすることにより、二次電池が容易に製造できる。
<正極>
正極は、集電体及び正極活物質層を有する。また、正極は集電体と正極活物質層との間に中間層を有していてもよい。
(集電体)
集電体は、導電性を有する。集電体の材質としては、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル等の金属又はそれらの合金が用いられる。これらの中でも、導電性の高さとコストとのバランスからアルミニウム、アルミニウム合金、銅及び銅合金が好ましく、アルミニウム及びアルミニウム合金がより好ましい。また、集電体の形成形態としては、箔、蒸着膜等が挙げられ、コストの面から箔が好ましい。つまり、正極の集電体としてはアルミニウム箔が好ましい。なお、アルミニウム又はアルミニウム合金としては、JIS−H−4000(2014年)に規定されるA1085P、A3003P等が例示できる。
集電体の平均厚さとしては、例えば5μm以上50μm以下とできる。集電体の平均厚さが上記下限以上の場合、集電体として十分な強度が得られる。逆に、集電体の平均厚さが上記上限以下の場合、ケース内の活物質の体積を大きくすることができるので、高容量の二次電池を得ることができる。なお、「平均厚さ」とは、任意の十点において測定した厚さの平均値をいう。なお、以下において他の部材等に対して「平均厚さ」という場合にも同様に定義される。
(中間層)
中間層は、集電体の表面の被覆層であり、炭素粒子等の導電性粒子を含むことで集電体と正極活物質層との接触抵抗を低減する。中間層の構成は特に限定されず、例えば樹脂バインダー、導電性粒子、及び非導電性無機粒子を含有する組成物により形成できる。なお、「導電性」とは、JIS−H−0505(1975年)に準拠して測定される体積抵抗率が107Ω・cm以下であることを意味し、「非導電性」とは、上記体積抵抗率が107Ω・cm超であることを意味する。
(正極活物質層)
正極活物質層は、正極活物質を含むいわゆる正極合材から形成される。また、正極活物質層を形成する正極合材は、必要に応じて導電剤、結着剤(バインダー)、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。
上記正極活物質としては、例えばLiMO(Mは少なくとも一種の遷移金属を表す)で表される複合酸化物(LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMnO、LiNiαCo(1−α)、LiNiαMnβCo(1−α−β)、LiNiαMn(2−α)等)、LiMe(XO(Meは少なくとも一種の遷移金属を表し、Xは例えばP、Si、B、V等を表す)で表されるポリアニオン化合物(LiFePO、LiMnPO、LiNiPO、LiCoPO、Li(PO、LiMnSiO、LiCoPOF等)が挙げられる。これらの化合物中の元素又はポリアニオンは、他の元素又はアニオン種で一部が置換されていてもよい。正極活物質層においては、これら化合物の1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、正極活物質の結晶構造は、層状構造又はスピネル構造であることが好ましい。
正極活物質層における正極活物質の含有量の下限としては、50質量%が好ましく、70質量%がより好ましく、80質量%がさらに好ましい。一方、正極活物質の含有量の上限としては、99質量%が好ましく、94質量%がより好ましい。正極活物質粒子の含有量を上記範囲とすることで、非水電解質二次電池の電気容量を高めることができる。
(任意成分)
上記導電剤としては、電池性能に悪影響を与えない導電性材料であれば特に限定されない。このような導電剤としては、天然又は人造の黒鉛、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック、金属、導電性セラミックスなどが挙げられる。導電剤の形状としては、粉状、繊維状等が挙げられる。
正極活物質層における導電剤の含有量の下限としては、0.1質量%が好ましく、0.5質量%がより好ましい。一方、導電剤の含有量の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。導電剤の含有量を上記範囲とすることで、非水電解質二次電池の電気容量を高めることができる。
上記結着剤としては、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド等の熱可塑性樹脂;エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スルホン化EPDM、スチレンブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム等のエラストマー;多糖類高分子などが挙げられる。
正極活物質層における結着剤の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、2質量%がより好ましい。一方、結着剤の含有量の上限としては、10質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。結着剤の含有量を上記範囲とすることで、活物質を安定して保持することができる。
上記増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース等の多糖類高分子が挙げられる。また、増粘剤がリチウムと反応する官能基を有する場合、予めメチル化等によりこの官能基を失活させておくことが好ましい。
上記フィラーとしては、電池性能に悪影響を与えないものであれば特に限定されない。フィラーの主成分としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、シリカ、アルミナ、ゼオライト、ガラス、炭素などが挙げられる。
<負極>
負極は、集電体及び負極活物質層を有する。また、負極は、正極と同様、集電体と負極活物質層との間に中間層を有していてもよい。この中間層は正極の中間層と同様の構成とすることができる。
(集電体)
集電体は、正極の集電体と同様の構成とすることができるが、材質としては、銅又は銅合金が好ましい。つまり、負極の集電体としては銅箔が好ましい。銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が例示される。
(負極活物質層)
負極活物質層は、負極活物質を含むいわゆる負極合材から形成される。また、負極活物質層を形成する負極合材は、必要に応じて導電剤、結着剤(バインダー)、増粘剤、フィラー等の任意成分を含む。導電剤、結着剤、増粘剤、フィラー等の任意成分は、正極活物質層と同様のものを用いることができる。
負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵及び放出することができる材質が用いられる。具体的な負極活物質としては、例えばリチウム、リチウム合金等の金属;金属酸化物;ポリリン酸化合物;黒鉛、非晶質炭素(易黒鉛化炭素または難黒鉛化性炭素)等の炭素材料などが挙げられる。
上記負極活物質の中でも、正極と負極との単位対向面積当たりの放電容量、及び後述する負極活物質の質量に対する上記正極活物質の質量の比を好適な範囲とする観点から、Si、Si酸化物、Sn、Sn酸化物又はこれらの組み合わせを用いることが好ましく、Si酸化物を用いることが特に好ましい。なお、SiとSnとは、酸化物にした際に、黒鉛の3倍程度の放電容量を持つことができる。
負極活物質としてSi酸化物を用いる場合、Si酸化物に含まれるOのSiに対する原子数の比としては0超2未満が好ましい。つまり、Si酸化物としては、SiO(0<x<2)で表される化合物が好ましい。また、上記原子数の比としては、0.5以上1.5以下がより好ましい。
なお、負極活物質は上述したものを一種単体で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。例えば、Si酸化物と他の負極活物質とを混合して用いることで、正極と負極との単位対向面積当たりの放電容量及び後述する負極活物質の質量に対する上記正極活物質の質量の比が共に好適な値となるように調整できる。Si酸化物と混合して用いる他の負極活物質としては、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン、コークス類、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維、フラーレン、活性炭等の炭素材料が挙げられる。これらの炭素材料は、一種のみをSi酸化物と混合してもよいし、二種以上を任意の組み合わせ及び比率でSi酸化物と混合してもよい。これらの他の負極活物質の中でも、充放電電位が比較的卑である黒鉛が好ましく、黒鉛を用いることで高いエネルギー密度の二次電池素子が得られる。Si酸化物と混合して用いる黒鉛としては、鱗片状黒鉛、球状黒鉛、人造黒鉛、天然黒鉛等が挙げられる。これらの中でも、充放電を繰り返してもSi酸化物粒子表面との接触を維持しやすい鱗片状黒鉛が好ましい。
負極活物質におけるSi酸化物の含有量の下限としては、30質量%が好ましく、50質量%より好ましく、70質量%がさらに好ましい。一方、Si酸化物の含有量の上限としては、通常100質量%であり、90質量%が好ましい。
さらに、負極活物質層は、Si酸化物に加えて少量のB、N、P、F、Cl、Br、I等の典型非金属元素、Li、Na、Mg、Al、K、Ca、Zn、Ga、Ge等の典型金属元素、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Zr、Ta、Hf、Nb、W等の遷移金属元素を含有してもよい。
上記Si酸化物(一般式SiOで表される物質)として、SiO及びSiの両相を含むものを使用することが好ましい。このようなSi酸化物は、SiOのマトリックス中のSiにリチウムが吸蔵及び放出されるため、体積変化が小さく、かつ充放電サイクル特性に優れる。
また、上記Si酸化物の平均粒子径は、1μm以上15μm以下が好ましい。Si酸化物の平均粒子径を上記上限以下とすることで、当該非水電解質二次電池の充放電サイクル特性を向上できる。なお、「平均粒子径」とは、JIS−Z−8815(2013年)に準拠しレーザ回折・散乱法により測定した粒径分布に基づき、JIS−Z−8819−2(2001年)に準拠し計算される体積基準積算分布が50%となる値を指す。
上記Si酸化物は、高結晶性のものからアモルファスのものまで使用することができる。さらに、Si酸化物としては、フッ化水素、硫酸などの酸で洗浄されているものや水素で還元されているものを使用してもよい。
さらに、Si酸化物は、導電性物質で表面の少なくとも一部が被覆されていることが好ましい。Si酸化物を導電性物質で被覆することにより導電経路が維持され、充放電サイクル特性が向上する。上記導電性物質としては、Cu、Ni、Ti、Sn、Al、Co、Fe、Zn、Ag若しくはこれらの二種以上の合金又は炭素材料が挙げられるが、これらの中では炭素材料が好ましい。Si酸化物を炭素材料で被覆する方法としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタン等を炭素源として気相中で分解し、粒子の表面に化学的に蒸着させるCVD方法、ピッチ、タール、フルフリルアルコール等の熱可塑性樹脂を粒子の表面に塗布した後に焼成する方法、粒子と炭素材料との間に機械的エネルギーを作用させて複合体を形成するメカノケミカル反応を用いた方法等を用いることができる。中でも、均一に炭素材料を被覆できるCVD法が好ましい。
Si酸化物に対する導電性物質の割合の下限としては、1質量%が好ましく、2質量%がより好ましい。一方、導電性物質の割合の上限としては、30質量%が好ましく、20質量%がより好ましく、10質量%がさらに好ましい。導電性物質の割合が上記下限以上であることにより、充放電サイクル性能の向上効果が十分に得られる。逆に、導電性物質の割合が上記上限以下であることにより、高い放電容量が得られる。
また、Si酸化物は、Liがプリドープされていてもよい。Si酸化物にLiをプリドープする時期は、正負極間で最初の充電を行う前であればどの段階であってもよい。例えば、LiがプリドープされたSi酸化物粒子を用いて他の負極活物質や結着剤等と混合して負極合剤を形成することができる。
負極活物質層における負極活物質の含有量の下限としては、60質量%が好ましく、80質量%がより好ましく、90質量%がさらに好ましい。一方、負極活物質の含有量の上限としては、99質量%が好ましく、98質量%がより好ましい。負極活物質粒子の含有量を上記範囲とすることで、非水電解質二次電池の電気容量を高めることができる。
負極活物質層における結着剤の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、5質量%がより好ましい。一方、結着剤の含有量の上限としては、20質量%が好ましく、15質量%がより好ましい。結着剤の含有量を上記範囲とすることで、活物質を安定して保持することができる。
負極活物質の質量Nに対する正極活物質の質量Pの比P/Nの下限としては、6.80であり、7.00が好ましく、7.20がより好ましい。一方、上記比P/Nの上限としては、8.00であり、7.90が好ましく、7.60がより好ましい。上記比P/Nが上記下限以上であることにより、正極と負極との単位対向面積当たりの放電容量が十分高いものとなる。逆に、上記比P/Nが上記上限以下であることにより、優れた高率充電サイクル寿命性能が得られる。このメカニズムは定かではないが、正極活物質に対する負極活物質の相対的に十分多いことで、高率での充電時にリチウムイオンの放出速度と受け入れ速度が釣り合い、二次電池の放電容量維持率の向上に繋がることが一因と推定される。
負極の見かけ容量(負極活物質の容量)としては、例えば1000mAh/g以上1500mAh/g以下とすることができる。
<セパレータ>
セパレータの材質としては、例えば織布、不織布、多孔質樹脂フィルム等が用いられる。これらの中でも多孔質樹脂フィルムが好ましい。多孔質樹脂フィルムの主成分としては、強度の観点から例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。また、これらの樹脂とアラミドやポリイミド等の樹脂とを複合した多孔質樹脂フィルムを用いてもよい。
<非水電解質>
非水電解質としては、非水電解質二次電池に通常用いられる公知の電解液が使用でき、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)等の環状カーボネート、又はジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等の鎖状カーボネートを含有する溶媒に、リチウムヘキサフルオロホスフェート(LiPF)等を溶解した溶液を用いることができる。
[その他の実施形態]
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
アルミニウム箔の表面に、正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3、導電剤としてのアセチレンブラック、及び結着剤としてのPVDFを94:3:3の質量比で含む正極ペーストを塗布し、乾燥した。次に、正極活物質層部分を所定の大きさ(45mm×30mm)に切り出し、長辺の端から5mmの正極活物質層を剥離した後、ロールプレスした。その後、上記剥離部分にアルミ製の端子を取り付けることで正極板を作製した。正極板片面の活物質層塗布質量は30.2mg/cm、活物質層の多孔度は40%とした。なお、正極板は真空乾燥した後、電池作製に使用した。
また、銅箔の表面に、負極活物質として、炭素で被覆したSiO(平均粒径5μm)と、鱗片状黒鉛とを80:20の質量比で含み、この負極活物質と結着剤としてのポリイミドとの質量比が90:10の負極ペーストを塗布し、乾燥した。負極活物質層部分を所定の大きさ(45mm×30mm)に切り出し、長辺の端から5mmの負極活物質層を剥離した後、ロールプレスした。その後、上記剥離部分にニッケル製の端子を取り付けることで負極板を作製した。負極板片面の活物質層の塗布質量は4.58mg/cm、活物質層の多孔度は34%とした。なお、負極板は真空乾燥した後、電池作製に使用した。
セパレータは、ポリエチレン製多孔膜(旭化成社の「H6022」)を用い、正極と負極とがセパレータ1枚を介して対向するように、電極挿入部を有する袋状にあらかじめ加工したものを用いた。
外装体には、ポリエチレンテレフタレート/アルミニウム箔/金属接着性ポリプロピレンフィルムからなる金属樹脂複合フィルムを用い、正極端子及び負極端子の開放端部が外部露出するように電極をセパレータに収納し、金属樹脂複合フィルムの内面同士が向かい合った融着代を、注液孔となる部分を除いて気密封止した。注液孔を介して、4−フルオロエチレンカーボネート(FEC)とEMCとを10:90の質量比で混合した溶媒にLiPFを1Mで溶解させた電解液を充填したのち、注液口を減圧熱封孔した。この非水電解質二次電池の負極活物質の質量Nに対する正極活物質の質量Pの比P/Nは6.89であった。なお、正極と負極との対向面積は12cmとした。
[実施例2、3及び比較例1、2]
正極活物質層及び負極活物質層の塗布質量を表1のように変更することにより、比P/Nを表1に示す値とした以外は、実施例1と同様の条件で実施例2、3及び比較例1、2の非水電解質二次電池を製作した。
[比較例3]
正極板片面の活物質層塗布質量を20.9mg/cmとしたこと以外は、実施例1と同様の条件で正極板を作製した。負極活物質として黒鉛のみを含み、黒鉛、SBR及びCMCの質量比が96.7:2.1:1.2の負極ペーストを用い、負極板片面の活物質層の塗布質量を9.97mg/cm、多孔度を29%としたこと以外は実施例1と同様の条件で負極板を作成した。この正極板及び負極板を用いて、実施例1と同様の条件で比較例3の非水電解質二次電池を製作した。
[比較例4]
正極板片面の活物質層塗布質量を6.10mg/cmとし、負極板片面の活物質層塗布質量を3.43mg/cmとしたこと以外は、比較例3と同様の条件で比較例4の非水電解質二次電池を製作した。
[評価]
実施例1〜3及び比較例1〜4の非水電解質二次電池について、まず、25℃の環境で、電流値0.1CmA、上限電圧4.2Vの定電流定電圧(CC−CV)で16時間充電し、その後電流値0.2CmAで実施例1〜3及び比較例1、2については下限電圧2.0V、比較例3、4については下限電圧2.75Vで定電流放電を行なった。その後、25℃の環境で、電流値0.2CmA、上限電圧4.2Vの定電流定電圧で8時間充電し、1サイクル目と同じ条件で放電を行なった。なお、1CmAは、実施例1では41mA、実施例2及び比較例2では35mA、実施例3では40mA、比較例1では29mA、比較例3では36mA、比較例4では10mAである。この2サイクル目の放電容量を対向面積で除することで、正極と負極との単位対向面積当たりの放電容量を求めた。結果を表1に示す。
次に、上記2回のサイクル後に、25℃の環境で、電流値5CmA、上限電圧4.2Vの定電流定電圧で1時間充電し、その後電流値1CmAで実施例1〜3及び比較例1、2については下限電圧2.0V、比較例3、4については下限電圧2.75Vで定電流放電を行なうサイクルを150回行った。さらにその後、2回目のサイクルと同じ条件で充放電サイクルを行い、計153回の充放電を行った。この153回目のサイクル後の放電容量を2回目のサイクル後の放電容量で除することで、放電容量維持率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0006753069
表1に示されるように、P/Nを6.80以上8.00以下とすることで、単位対向面積当たりの放電容量を維持しつつ、高率充電時の放電容量維持率、つまり高率充電サイクル寿命を高められることがわかる。
以上のように、本発明の非水電解質二次電池は、高容量化と高率充電サイクル寿命の向上とを同時に達成できる。そのため、本発明は、パーソナルコンピュータ、通信端末等の電子機器、自動車などに適用できる。

Claims (2)

  1. 正極活物質を有する正極と、
    負極活物質を有する負極と
    を備える非水電解質二次電池であって、
    上記正極活物質が、Li Ni α Mn β Co (1−α−β) で表される複合酸化物を含み、
    上記負極活物質が、Si酸化物を含み、
    正極と負極との単位対向面積当たりの放電容量が2.9mAh/cm以上であり、
    上記負極活物質の質量Nに対する上記正極活物質の質量Pの比P/Nが、6.80以上7.90以下である非水電解質二次電池。
  2. 上記負極活物質におけるSi酸化物の含有量が30質量%以上100質量%以下、OのSiに対する原子数の比が0超2未満である請求項1に記載の非水電解質二次電池。
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