JP6751248B1 - フラックスおよびソルダペースト - Google Patents

フラックスおよびソルダペースト Download PDF

Info

Publication number
JP6751248B1
JP6751248B1 JP2019172518A JP2019172518A JP6751248B1 JP 6751248 B1 JP6751248 B1 JP 6751248B1 JP 2019172518 A JP2019172518 A JP 2019172518A JP 2019172518 A JP2019172518 A JP 2019172518A JP 6751248 B1 JP6751248 B1 JP 6751248B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flux
acid
solvent
evaluated
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019172518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021049534A (ja
Inventor
浩由 川▲崎▼
浩由 川▲崎▼
正人 白鳥
正人 白鳥
一博 峯岸
一博 峯岸
勇司 川又
勇司 川又
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Senju Metal Industry Co Ltd
Original Assignee
Senju Metal Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Senju Metal Industry Co Ltd filed Critical Senju Metal Industry Co Ltd
Priority to JP2019172518A priority Critical patent/JP6751248B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6751248B1 publication Critical patent/JP6751248B1/ja
Publication of JP2021049534A publication Critical patent/JP2021049534A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Connection Of Electric Components To Printed Circuits (AREA)

Abstract

【課題】ヒドロキシ基を有する溶剤と、活性剤とを含むフラックスにおいて、溶剤のヒドロキシ基によりフラックスの活性が経時的に低下するのを抑える。このようなフラックスを用いたソルダペーストを提供する。【解決手段】フラックスは、ヒドロキシ基を有する溶剤と、活性剤とを含む。活性剤は、2−ヒドロキシイソ酪酸である。フラックスは、2−ヒドロキシイソ酪酸を0.1〜20wt%含んでもよい。ソルダペーストは、このフラックスと、金属粉とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、はんだ付けに用いられるフラックスおよびこのフラックスを用いたソルダペーストに関する。
一般的に、はんだ付けには、フラックスが用いられる。フラックスは、はんだの表面に存在する金属酸化物、および、はんだ付けの対象物の金属表面に存在する金属酸化物を化学的に除去する。これにより、はんだと対象物の境界において金属元素の移動が可能になり、両者が強固に接合される。
フラックスは、樹脂系フラックス、水溶性フラックスおよび無機フラックスに分類される。樹脂系フラックスは、ロジンや合成樹脂などの樹脂に活性剤を添加したフラックスである。水溶性フラックスは、水や有機溶剤などの溶剤に有機酸系の活性剤を溶かしたフラックスである。有機酸系の活性剤に加えて、ポリエチレングリコール、水溶性ベース剤などが水溶性フラックスに添加されることがある。無機フラックスは、塩酸や塩化亜鉛などの無機系の材料を用いたフラックスである。
ソルダペーストは、はんだ合金の粉末とフラックスとを混合して得られる複合材料である。ソルダペーストを使用したはんだ付けは、例えば次のように行われる。まず、基板の電極等のはんだ付け部にソルダペーストが印刷される。続いて、はんだ付け部に部品が搭載される。そして、リフロー炉と称される加熱炉で基板が加熱される。これにより、はんだ付け部に部品が接合される。
特許文献1は、水溶性フラックスを開示する。この水溶性フラックスは、グリコール酸、酒石酸、クエン酸などのヒドロキシカルボン酸と、水溶性ベース剤と、溶剤と、を含んでいる。ヒドロキシカルボン酸は、活性剤として機能する。溶剤には、イソプロピルアルコールが使用されている。
特許文献2は、活性剤としての有機酸と、樹脂と、溶剤と、テトラゾールおよびテトラゾール誘導体とを含む樹脂系フラックスを開示する。この樹脂系フラックスにおいて、テトラゾールおよびテトラゾール誘導体は、基板の酸化銅と、有機酸との反応により金属石けんが発生するのを抑える目的で添加されている。溶剤には、イソプロピルアルコールが使用されている。
特許文献3は、水溶性フラックスを開示する。この水溶性フラックスは、水を40質量%以上90質量%以下、有機酸を2質量%以上15質量%以下、ヒドロキシ基を有する溶剤を0質量%超48質量%以下含んでいる。この水溶性フラックスにおいて、水は、溶剤のヒドロキシ基により有機酸がエステル化され、フラックスの活性が経時的に低下するのを抑える目的で添加されている。
特開平4−147792号公報 国際公開第2006/025224号 特開2019−42788号公報
特許文献3は、エステル化反応が進行した場合、フラックス中の水が、有機酸エステルの加水分解反応(すなわち、エステル化反応の逆反応)を進行させると予想している。しかしながら、フラックスの活性の経時的な低下を本質的に抑えるのであれば、このような逆反応を期待するよりも、エステル化反応の進行そのものを抑えた方が直接的かつ効果的である。
本発明の1つの目的は、ヒドロキシ基を有する溶剤と、活性剤とを含むフラックスにおいて、溶剤のヒドロキシ基によりフラックスの活性が経時的に低下するのを抑えることにある。本発明の別の目的は、このようなフラックスを用いたソルダペーストを提供することにある。
本発明者らは、フラックスに活性剤として添加される有機酸の構造に着目した。溶剤のヒドロキシ基とエステル結合を形成する官能基は、有機酸のカルボキシ基である。そのため、仮に、フラックス中において両官能基の接近を抑えることができれば、エステル化反応の進行を抑えることが期待される。
そして、本発明者らにより、有機酸の中でも2−ヒドロキシイソ酪酸(以下、「HBA」とも称す。)は、メチル基およびヒドロキシ基を有する炭素原子にカルボキシ基が結合される構造を有することから、当該カルボキシ基が溶剤のヒドロキシ基に接近し難くなることが確認された。以上の検討から、活性剤がHBAであるフラックスは、上述した課題を解決する最適なフラックスであるという知見が得られた。
第1の発明は、次の特徴を有するフラックスである。
前記フラックスは、ヒドロキシ基を有する溶剤と、活性剤とを含む。
前記活性剤は、2−ヒドロキシイソ酪酸である。
前記フラックスは、前記2−ヒドロキシイソ酪酸を0.1〜20wt%含む。
第2の発明は、第1の発明において更に次の特徴を有する。
前記2−ヒドロキシイソ酪酸の含有量が1〜10wt%である

第3の発明は、第1または第2の発明において更に次の特徴を有する。
前記フラックスは、更に、熱硬化性樹脂を除くベース剤を0〜65wt%含む。
第4の発明は、第1〜3の発明の何れか1つにおいて更に次の特徴を有する。
前記フラックスは、更に、チキソ剤を0〜15wt%含む。
第5の発明は、第1〜4の発明の何れか1つにおいて更に次の特徴を有する。
前記フラックスは、更に、活性補助剤を含む。
前記活性補助剤は、他の有機酸、アミン、有機ハロゲン化合物、アミンハロゲン化水素酸塩のうちの少なくとも1つである
第6の発明は、第5の発明において更に次の特徴を有する。
前記フラックスは、前記他の有機酸を0〜18wt%含む。
第7の発明は、第5の発明において更に次の特徴を有する。
前記フラックスは、前記アミンを0〜12wt%含む。
第8の発明は、第5の発明において更に次の特徴を有する。
前記フラックスは、前記有機ハロゲン化合物を0〜5wt%含む。
第9の発明は、第5の発明において更に次の特徴を有する。
前記フラックスは、前記アミンハロゲン化水素酸塩を0〜2wt%含む。
第10の発明は、次の特徴を有するソルダペーストである。
前記ソルダペーストは、第1〜9の発明の何れか1つのフラックスと、金属粉とを含む。
グリコール酸、乳酸およびHBAの分子構造を説明する図である。
本発明の実施の形態を以下に詳細に説明する。なお、本明細書において、「wt%」とは「質量%」を意味する。また、フラックスを構成する成分のwt%は、フラックス全体の質量を基準とする。
1.フラックス
実施の形態に係るフラックスは、ヒドロキシ基を有する溶剤と、活性剤とを必須の成分として含む。また、「〜」を用いて数値範囲が表される場合、その範囲は両端の数値を含むものとする。
1.1 活性剤
活性剤は、HBAである。HBAは、メチル基およびヒドロキシ基を有する炭素原子にカルボキシ基が結合される構造を有する有機酸である。HBAの含有量は、0.1〜20wt%である。HBAの含有量が0.1wt%よりも少ないと、HBAによる酸化物の還元作用が弱くなり、はんだ付け時のはんだの濡れ性が低下する。HBAの含有量が20wt%よりも多いと、HBAによってはんだ付けの対象物の金属表面が腐食され易くなる。HBAの含有量は、1〜10wt%であることが好ましい。HBAの含有量が1〜10wt%であると、HBAによる金属表面の腐食を抑えつつ、酸化物を除去することが可能となる。HBAの含有量は、2〜9wt%であることが更に好ましく、3〜8wt%が最も好ましい。
1.2 溶剤
溶剤は、ヒドロキシ基を有する。溶剤は、活性剤および活性補助剤(後述)の還元作用を効率よくもたらすために、70℃未満で揮発しないことが好ましい。溶剤が揮発するとフラックスが乾固してしまい、フラックスがはんだ付け部に濡れ広がることが難しくなる。そのため、溶剤の沸点は、200℃以上であることが好ましい。ただし、溶剤は、加熱時に揮発することが求められる。そのため、溶剤の沸点は、280℃以下であることが好ましい。
溶剤としては、水、エタノール、イソプロピルアルコール、1,3−プロパンジオール、ヘキシレングリコール、ヘキシルジグリコール、1,3−ブタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−エチルヘキシルジグリコール、ジメチルトリグリコール、フェニルグリコール、ブチルトリグリコール、ターピネオール、アルキレンオキサイド・レゾルシン共重合物などが例示される。溶剤には、上述した溶剤のうちの1種類が使用されてもよいし、2種類以上が同時に使用されてもよい。
1.3 ベース剤
実施の形態に係るフラックスは、ベース剤を含んでもよい。ベース剤は、樹脂系ベース剤と水溶性ベース剤とを含む。上述した必須成分に樹脂系ベース剤が添加されたフラックスは、樹脂系フラックスに分類される。上述した必須成分に水溶性ベース剤が添加されたフラックスは、水溶性フラックスに分類される。
樹脂系ベース剤としては、ロジン系樹脂が例示される。ロジン系樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどの天然ロジン、および、この天然ロジンから得られる誘導体が例示される。ロジン誘導体としては、精製ロジン、重合ロジン、水添ロジン、不均化ロジン、水添不均化ロジン、酸変性ロジン、フェノール変性ロジン、α,β不飽和カルボン酸変性物(例えば、アクリル化ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン)が例示される。ロジン誘導体としては、また、上述した重合ロジンまたはα,β不飽和カルボン酸変性物の精製物、水素化物、不均化物、エステル化物などが例示される。これらのロジン系樹脂は、2種類以上が同時に使用されてもよい。
樹脂系ベース剤としては、合成樹脂も例示される。合成樹脂としては、アクリル樹脂、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンポリプロピレン共重合物、ポリエチレンポリ酢酸ビニル共重合物などが例示される。変性テルペン樹脂としては、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添芳香族変性テルペン樹脂などの熱可塑性樹脂が例示される。変性スチレン樹脂としては、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂などが例示される。これらの合成樹脂は、2種類以上が同時に使用されてもよい。
樹脂系ベース剤には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂は含まれないことが好ましい。例えば、エポキシ樹脂は分子中に反応性の高いエポキシ基を有している。また、フェノール樹脂は分子中にヒドロキシ基とメチロール基を有している。これらの官能基がHBAのカルボキシ基と反応すると、HBAによる酸化物の還元作用が低下する。したがって、熱硬化性樹脂以外の樹脂系ベース剤が使用されることが好ましい。
水溶性ベース剤としては、ポリエチレングリコール、各種アルコールのEO、PO、EO/POエステル付加体、各種アミンのEO、PO、EO/POアミド付加体が例示される。これらの水溶性ベース剤は、2種類以上が同時に使用されてもよい。
ベース剤の含有量(2種類以上のベース剤が使用される場合は、それらの合計の含有量)は、0〜65wt%である。ベース剤の好ましい含有量は、5〜60wt%、10〜40wt%、または15〜30wt%である。ベース剤の含有量が何れかの好ましい範囲であると、フラックスに適度な耐熱性が付与されるので、はんだ付け時のはんだの濡れ性を良好にすることが可能となる。
1.4 チキソ剤
実施の形態に係るフラックスは、チキソ剤を含んでもよい。チキソ剤は、フラックスにチキソ性を付与する添加剤である。チキソ剤としては、ワックス系チキソ剤、アマイド系チキソ剤などが例示される。
ワックス系チキソ剤としては、ヒマシ硬化油などが例示される。アマイド系チキソ剤としては、ラウリン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、ベヘン酸アマイド、ヒドロキシステアリン酸アマイド、飽和脂肪酸アマイド、オレイン酸アマイド、エルカ酸アマイド、不飽和脂肪酸アマイド、p−トルエンメタンアマイド、芳香族アマイド、メチレンビスステアリン酸アマイド、エチレンビスラウリン酸アマイド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アマイド、飽和脂肪酸ビスアマイド、メチレンビスオレイン酸アマイド、不飽和脂肪酸ビスアマイド、m−キシリレンビスステアリン酸アマイド、芳香族ビスアマイド、飽和脂肪酸ポリアマイド、不飽和脂肪酸ポリアマイド、芳香族ポリアマイド、置換アマイド、メチロールステアリン酸アマイド、メチロールアマイド、脂肪酸エステルアマイドなどが例示される。これらのチキソ剤は、2種類以上が同時に使用されてもよい。
チキソ剤(2種類以上のチキソ剤が使用される場合は、それらの合計の含有量)は、0〜15wt%である。チキソ剤の好ましい含有量は、1〜10wt%、3〜10wt%、または3〜7wt%である。チキソ剤の含有量が何れかの好ましい範囲であると、フラックスに適度なチキソ性が付与されるので、フラックスのにじみ、かすれなどが抑制されて印刷性が向上し、はんだ付け時の作業性を向上させることが可能となる。
1.5 活性補助剤
実施の形態に係るフラックスは、活性補助剤を含んでもよい。活性補助剤は、HBAによる酸化物の還元を補助する添加剤である。活性補助剤としては、他の有機酸、アミン、有機ハロゲン化合物およびアミンハロゲン化水素酸塩が例示される。これらの活性補助剤は、2種類以上が同時に使用されてもよい。
他の有機酸としては、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、エイコサン二酸、クエン酸、グリコール酸、乳酸、コハク酸、サリチル酸、ジグリコール酸、ジピコリン酸、ジブチルアニリンジグリコール酸、スベリン酸、セバシン酸、チオグリコール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、パラヒドロキシフェニル酢酸、ピコリン酸、フェニルコハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、ラウリン酸、安息香酸、酒石酸、イソシアヌル酸トリス(2−カルボキシエチル)、グリシン、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、4−tert−ブチル安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジエチルグルタル酸、2−キノリンカルボン酸、3−ヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、p−アニス酸、パルミチン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などが例示される。他の有機酸としては、また、オレイン酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸、このダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸、このトリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸などが例示される。他の有機酸としては、更に、オレイン酸とリノール酸の反応物以外のダイマー酸、このダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物以外のトリマー酸、このトリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸なども例示される。これらの他の有機酸は、2種類以上が同時に使用されてもよい。
他の有機酸の含有量(2種類以上の他の有機酸が使用される場合は、それらの合計の含有量)は、0〜18wt%である。他の有機酸の含有量は、0.5〜10wt%であることが好ましい。他の有機酸の含有量は、HBAの含有量以下であることが好ましい。すなわち、HBAと他の有機酸を含む全ての有機酸に対する他の有機酸の含有率が、50%以下であることが好ましい。他の有機酸の含有率が50%以下であれば、HBAによる酸化物の還元を補助しつつ、他の有機酸による金属表面の腐食を抑えることが可能になる。他の有機酸の含有率は、好ましくは10%以下である。
アミンとしては、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾールなどのイミダゾール類が例示される。アミンとしては、また、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、1−アミノプロパン、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、n−エチルメチルアミン、アリルアミン、n−ブチルアミン、ジエチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、イソブチルアミン、ピロリジン、3−ピロリン、n−ペンチルアミン、ジメチルアミノプロパン、1−アミノヘキサン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ヘキサメチレンイミン、1−メチルピペリジン、2−メチルピペリジン、4−メチルピペリジン、シクロヘキシルアミン、ジアリルアミン、n−オクチルアミン、アミノメチル、シクロヘキサン、2−エチルヘキシルアミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、1,1,3,3−テトラメチルブチルアミン、1−シクロヘキシルエチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンなどの脂肪族アミンが例示される。アミンとしては、更に、アニリン、ジエチルアニリン、ピリジン、ジフェニルグアニジン、ジトリルグアニジンなどの芳香族アミンが例示される。アミンとしては、更に、2−エチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−シクロヘキシルアミン、トリエタノールアミンなどのアミノアルコールが例示される。アミンとしては、更に、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレンエチレンジアミン、ポリオキシアルキレンジエチレントリアミンなどのポリオキシアルキレン型アルキルアミンが例示される。アミンとしては、更に、末端アミノポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールコポリマー(末端アミノPEG−PPGコポリマー)などの末端アミンポリオキシアルキレンが例示される。これらのアミンは、2種類以上が同時に使用されてもよい。
アミン(2種類以上のアミンが使用される場合は、それらの合計の含有量)は、0〜12wt%である。アミンの好ましい含有量は、0.5〜12wt%、0.5〜3wt%、2〜10wt%、または、3〜7wt%である。
有機ハロゲン化合物としては、trans−2,3−ジブロモ−1,4−ブテンジオール、トリアリルイソシアヌレート6臭化物、1−ブロモ−2−ブタノール、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、cis−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、テトラブロモフタル酸、ブロモコハク酸、2,2,2−トリブロモエタノールなどの有機ブロモ化合物が例示される。有機ハロゲン化合物としては、また、クロロアルカン、塩素化脂肪酸エステル、クロレンド酸、クロレンド酸無水物などの有機クロロ化合物が例示される。有機ハロゲン化合物としては、更に、フッ素系界面活性剤、パーフルオロアルキル基を有する界面活性剤、ポリテトラフルオロエチレンなどの有機フルオロ化合物が例示される。これらの有機ハロゲン化合物は、2種類以上が同時に使用されてもよい。
有機ハロゲン化合物(2種類以上の有機ハロゲン化合物が使用される場合は、それらの合計の含有量)は、0〜5wt%である。有機ハロゲン化合物の含有量は、1〜2wt%であることが好ましい。
アミンハロゲン化水素酸塩は、アミンとハロゲン化水素を反応させた化合物である。アミンハロゲン化水素酸塩としては、アニリン塩化水素酸塩、アニリン臭化水素酸塩などが例示される。アミンハロゲン化水素酸塩のアミンとしては、上述したアミンを用いることができる。アミンハロゲン化水素酸塩のハロゲン化水素としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素の水素化物(塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、フッ化水素)が例示される。これらのアミンハロゲン化水素酸塩は、2種類以上が同時に使用されてもよい。
アミンハロゲン化水素酸塩(2種類以上のアミンハロゲン化水素酸塩が使用される場合は、それらの合計の含有量)は、0〜2wt%である。アミンハロゲン化水素酸塩の好ましい含有量は、0.3〜1.5wt%または0.5〜1wt%である。
2.ソルダペースト
実施の形態に係るソルダペーストは、上述したフラックスと、金属粉とを含む。金属粉は、Pbを含まないはんだであることが好ましい。金属粉は、Sn単体、または、Sn−Ag系合金、Sn−Cu系合金、Sn−Cu−Ni系合金、Sn−Cu−Ni−Ge系合金、Sn−Ag−Cu系合金、Sn−Bi系合金、Sn−In系合金、または、これらの合金にSb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、Pなどが添加されたはんだの粉体から構成される。
3.実施例
以下の表1〜3に示す実施例および比較例の組成のフラックスが作製された。作製された各フラックスの酸価が計測された後、40℃で20日間保管された。保管期間の経過後、各フラックスの酸価が再び計測された。酸価の計測は、カリウムを用い、JIS K0070:1992に準じて行われた。
酸価は、フラックス1g中に含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムのミリグラム数で表される。フラックスの酸価が高いほどフラックス中に含まれるカルボキシ基が多く、酸価が低いほどカルボキシ基が少ないことを意味する。HBAのカルボキシ基が溶剤のヒドロキシ基と反応してエステル化すると、フラックスの酸価が低下する。
保管前後の酸価に基づいて減少率((保管前の酸価−保管後の酸価)/保管前の酸価)が計算され、HBAのエステル化の抑制レベルが評価された。減少率が50%以内のフラックスは、抑制レベルが良好であると評価された(○)。減少率が50%を上回るフラックスは、抑制レベルが良好でないと評価された(×)。評価結果を表1〜3に示す。
Figure 0006751248
Figure 0006751248
Figure 0006751248
表1に示す実施例1のフラックスは、5wt%のHBAと、95wt%の溶剤(1,3−プロパンジオール)と、を含むフラックスのサンプルである。実施例1のフラックスは、抑制レベルが良好と評価された。
実施例2のフラックスでは、実施例1におけるHBAの含有量が0.1wt%に減らされ、溶剤の含有量が99.9wt%に増やされた。実施例2のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例3のフラックスでは、実施例1におけるHBAの含有量が20wt%に増やされ、溶剤の含有量が80wt%に減らされた。実施例3のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
比較例1のフラックスは、5wt%のグリコール酸と、95wt%の溶剤(1,3−プロパンジオール)と、を含むフラックスのサンプルである。比較例1のフラックスは、抑制レベルが良好でないと評価された。
比較例2のフラックスは、5wt%の乳酸と、95wt%の溶剤(1,3−プロパンジオール)と、を含むフラックスのサンプルである。比較例2のフラックスも、抑制レベルが良好でないと評価された。
ここで、比較例1および2のフラックスの評価と、実施例1のフラックスの評価とが異なる理由について、図1を参照しながら説明する。図1は、グリコール酸、乳酸およびHBAの分子構造を説明する図である。図1に示す3種類の有機酸は、炭素骨格において類似する。ただし、グリコール酸においてカルボキシ基が結合する炭素原子には、2つの水素原子と、ヒドロキシ基とが結合している。また、乳酸においてカルボキシ基が結合する炭素原子には、水素原子と、メチル基と、ヒドロキシ基と、が結合している。一方、HBAにおいてカルボキシ基が結合する炭素原子には、2つのメチル基と、ヒドロキシ基と、が結合している。
3種類の有機酸を比較すると、HBAでは分子内のメチル基が、1,3−プロパンジオールのヒドロキシ基とHBAのカルボキシ基との接近を妨げる立体障害となることが分かる。そして、この立体障害の存在が、抑制レベルに多大な影響を及ぼしたと本発明者らは推測している。
表1の説明に戻る。実施例4のフラックスでは、実施例1における溶剤の含有量が94.5wt%に減らされ、活性補助剤(グリコール酸)が0.5wt%添加された。実施例4のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例5のフラックスでは、実施例4におけるグリコール酸が乳酸に変更された。実施例5のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例6のフラックスでは、実施例4におけるグリコール酸がコハク酸に変更された。実施例6のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例7のフラックスでは、実施例4におけるグリコール酸がアジピン酸に変更された。実施例7のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例8のフラックスでは、実施例4におけるグリコール酸が水添ダイマー酸に変更された。実施例8のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例9のフラックスでは、実施例1における溶剤の含有量が94.5wt%に減らされ、複数種類の活性補助剤がそれぞれ0.1wt%添加された。活性補助剤は、グリコール酸、乳酸、コハク酸、アジピン酸および水添ダイマー酸である。実施例9のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例10のフラックスでは、実施例1における溶剤の含有量が94.5wt%に減らされ、活性補助剤(シクロヘキシルアミン)が0.5wt%添加された。実施例10のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例11のフラックスでは、実施例10におけるシクロヘキシルアミンが2−エチル−4−メチルイミダゾールに変更された。実施例11のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例12のフラックスでは、実施例1における溶剤の含有量が94wt%に減らされ、複数種類の活性補助剤がそれぞれ0.5wt%添加された。活性補助剤は、シクロヘキシルアミンおよび2−エチル−4−メチルイミダゾールである。実施例12のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例13のフラックスでは、実施例1における溶剤の含有量が93wt%に減らされ、活性補助剤(trans−DBBD:trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール)が2wt%添加された。実施例13のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例14のフラックスでは、実施例13におけるtrans−DBBDがクロレンド酸に変更された。実施例14のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例15のフラックスでは、実施例1における溶剤の含有量が94.5wt%に減らされ、活性補助剤(ジフェニルグアニジン塩化水素酸塩)が0.5wt%添加された。実施例15のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例16のフラックスでは、実施例15における補助活性剤がシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩に変更された。実施例16のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例17のフラックスは、5wt%のHBAと、65wt%の溶剤(1,3−プロパンジオール)と、30wt%のベース剤(水添ロジン)と、を含む樹脂系フラックスのサンプルである。実施例17のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例18のフラックスでは、実施例17における水添ロジンが重合ロジンに変更された。実施例18のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例19のフラックスでは、実施例17における水添ロジンが酸変性ロジンに変更された。実施例19のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例20のフラックスでは、実施例17における水添ロジンの含有量が10wt%に減らされ、重合ロジンおよび酸変性ロジンがそれぞれ10wt%添加された。実施例20のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例21のフラックスでは、実施例17における水添ロジンがアクリル樹脂に変更された。実施例21のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例22のフラックスは、5wt%のHBAと、85wt%の溶剤(1,3−プロパンジオール)と、10wt%のベース剤(ポリエチレングリコール)と、を含む水溶性フラックスのサンプルである。実施例22のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例23のフラックスは、5wt%のHBAと、89wt%の溶剤(1,3−プロパンジオール)と、6wt%のチキソ剤(アマイド系チキソ剤)と、を含む水溶性フラックスのサンプルである。実施例23のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例24のフラックスは、5wt%のHBAと、88wt%の溶剤(1,3−プロパンジオール)と、合計7wt%の複数種類のチキソ剤と、を含む水溶性フラックスのサンプルである。チキソ剤は、3wt%のアマイド系チキソ剤および4wt%のヒマシ硬化油である。実施例24のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例25のフラックスは、5wt%のHBAと、85wt%の溶剤(1,3−プロパンジオール)と、10wt%のチキソ剤(ヒマシ硬化油)と、を含む水溶性フラックスのサンプルである。実施例25のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
表2に示す実施例26のフラックスは、5wt%のHBAと、55wt%の溶剤(HeDG:ヘキシルジグリコール)と、40wt%のベース剤(水添ロジン)と、を含む樹脂系フラックスのサンプルである。実施例26のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例27のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が37wt%に減らされ、合計18wt%の複数種類の活性補助剤が添加された。活性補助剤は、それぞれ2%のグリコール酸、乳酸、コハク酸およびアジピン酸と、10wt%の水添ダイマー酸である。実施例27のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例28のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が54.5wt%に減らされ、活性補助剤(シクロヘキシルアミン)が0.5wt%添加された。実施例28のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例29のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が43wt%に減らされ、活性補助剤(2−エチル−4−メチルイミダゾール)が12wt%添加された。実施例29のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例30のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が54wt%に減らされ、活性補助剤(trans−DBBD)が1wt%添加された。実施例30のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例31のフラックスでは、実施例30におけるtrans−DBBDがクロレンド酸に変更された。実施例31のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例32のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が50wt%に減らされ、複数種類の活性補助剤がそれぞれ2.5wt%添加された。活性補助剤は、trans−DBBDおよびクロレンド酸である。実施例32のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例33のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が54wt%に減らされ、活性補助剤(ジフェニルグアニジン塩化水素酸塩)が1wt%添加された。実施例33のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例34のフラックスでは、実施例33における補助活性剤がシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩に変更された。実施例34のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例35のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が30wt%に減らされ、水添ロジンの含有量が65wt%に増やされた。実施例35のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例36のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が53wt%に減らされ、複数種類の活性補助剤がそれぞれ1wt%添加された。活性補助剤は、ジフェニルグアニジン塩化水素酸塩およびシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩である。実施例36のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例37のフラックスでは、実施例26における溶剤の含有量が69wt%に増やされ、水添ロジンの含有量が20wt%に減らされ、チキソ剤(アマイド系チキソ剤)が6wt%添加された。実施例37のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例38のフラックスは、5wt%のHBAと、68wt%の溶剤(PhG:フェニルグリコール)と、20wt%のベース剤(水添ロジン)と、合計7wt%の複数種類のチキソ剤と、を含む樹脂系フラックスのサンプルである。チキソ剤は、3wt%のアマイド系チキソ剤および4wt%のヒマシ硬化油である。実施例38のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例39のフラックスは、5wt%のHBAと、合計80wt%の複数種類の溶剤と、5wt%のベース剤(水添ロジン)と、10wt%のチキソ剤(ヒマシ硬化油)と、を含む樹脂系フラックスのサンプルである。溶剤は、それぞれ40wt%のHeDGおよびPhGである。実施例39のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例40のフラックスは、5wt%のHBAと、49wt%の溶剤(ヘキシルグリコール)と、40wt%のベース剤(重合ロジン)と、合計6wt%の複数種類のチキソ剤と、を含む樹脂系フラックスのサンプルである。チキソ剤は、それぞれ3wt%のアマイド系チキソ剤およびヒマシ硬化油である。実施例40のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例41のフラックスでは、実施例40における重合ロジンが酸変性ロジンに変更された。実施例41のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例42のフラックスは、5wt%のHBAと、49wt%の溶剤(ヘキシルグリコール)と、合計40wt%の複数種類のベース剤と、合計6wt%の複数種類のチキソ剤と、を含む樹脂系フラックスのサンプルである。ベース剤は、それぞれ15wt%の水添ロジンおよび重合ロジンと、10wt%の酸変性ロジンである。チキソ剤は、それぞれ3wt%のアマイド系チキソ剤およびヒマシ硬化油である。実施例42のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例43の実施例は、5wt%のHBAと、39wt%の溶剤(ヘキシルグリコール)と、合計50wt%の複数種類のベース剤と、合計6wt%の複数種類のチキソ剤と、を含む樹脂系フラックスのサンプルである。ベース剤は、40wt%の水添ロジンおよび10wt%のアクリル樹脂である。チキソ剤は、それぞれ3wt%のアマイド系チキソ剤およびヒマシ硬化油である。実施例43のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例44の実施例では、実施例43における溶剤の含有量が49wt%に増やされ、水添ロジンの含有量が30wt%に減らされた。実施例44のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例45の実施例では、実施例44における水添ロジンの含有量が20wt%に減らされ、アクリル樹脂の含有量が20wt%に増やされた。実施例45のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例46の実施例では、実施例44における水添ロジンの含有量が10wt%に減らされ、アクリル樹脂の含有量が30wt%に増やされた。実施例46のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例47の実施例では、実施例44における水添ロジンの含有量が5wt%に減らされ、アクリル樹脂の含有量が35wt%に増やされた。実施例47のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例48のフラックスでは、実施例40における重合ロジンがアクリル樹脂に変更された。実施例48のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例49のフラックスでは、実施例40における重合ロジンが水添ロジンに変更された。実施例49のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例50のフラックスでは、実施例49におけるHeDGがPhGに変更された。実施例50のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例51の実施例は、1wt%のHBAと、38.8wt%の溶剤(PhG)と、合計14.2wt%の複数種類の活性補助剤と、合計40wt%の複数種類のベース剤と、合計6wt%の複数種類のチキソ剤と、を含む樹脂系フラックスのサンプルである。活性補助剤は、それぞれ5wt%のアジピン酸および水添ダイマー酸と、0.1wt%のシクロヘキシルアミンと、2wt%の2−エチル−4−メチルイミダゾールと、1wt%のtrans−DBBDと、0.5wt%のクロレンド酸と、0.5wt%のジフェニルグアニジン塩化水素酸塩と、0.1wt%のシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩である。ベース剤は、それぞれ10wt%の水添ロジン、重合ロジン、酸変性ロジンおよびアクリル樹脂である。チキソ剤は、それぞれ3wt%のアマイド系チキソ剤およびヒマシ硬化油である。実施例51のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例52のフラックスでは、実施例51におけるHBAの含有量が10wt%に増やされ、PhGの含有量が39.8wt%に増やされ、アクリル樹脂が除外された。実施例52のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
表3に示す実施例53のフラックスは、5wt%のHBAと、合計65wt%の複数種類の溶剤と、30wt%のベース剤(ポリエチレングリコール)と、を含む水溶性フラックスのサンプルである。溶剤は、50wt%のHeDGおよび15wt%の高沸点溶媒(エチレンオキサイド・レゾルシン共重合物)である。実施例53のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例54のフラックスでは、実施例53における溶剤(HeDG)の含有量が47wt%に減らされ、活性補助剤(グルタル酸)が3wt%添加された。実施例54のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例55のフラックスでは、実施例53における溶剤(HeDG)の含有量が44wt%に減らされ、合計6wt%の複数種類の活性補助剤が添加された。活性補助剤は、それぞれ3wt%のグルタル酸および2−エチル−4−メチルイミダゾールである。実施例55のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例56のフラックスでは、実施例53における溶剤(HeDG)の含有量が49wt%に減らされ、活性補助剤(trans−DBBD)が1wt%添加された。実施例56のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例57のフラックスでは、実施例56における活性補助剤(trans−DBBD)がクロレンド酸に変更された。実施例57のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例58のフラックスでは、実施例53における溶剤(HeDG)の含有量が49.5wt%に減らされ、活性補助剤(ジフェニルグアニジン塩化水素酸塩)が0.5wt%添加された。実施例58のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例59のフラックスでは、実施例58における補助活性剤がシクロヘキシルアミン臭化水素酸塩に変更された。実施例59のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例60のフラックスでは、実施例53におけるポリエチレングリコールがセチルアルコールのEO付加体に変更された。実施例60のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例61のフラックスでは、実施例53におけるポリエチレングリコールの含有量が15wt%に減らされ、セチルアルコールのEO付加体が15wt%添加された。実施例61のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例62のフラックスでは、実施例53におけるHeDGの含有量が40wt%に減らされ、高沸点溶媒の含有量が45wt%に増やされ、ポリエチレングリコールの含有量が10wt%に減らされた。実施例62のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
実施例63のフラックスでは、実施例53におけるHeDGの含有量が35wt%に増やされ、高沸点溶媒が除外され、ポリエチレングリコールの含有量が60wt%に増やされた。実施例63のフラックスも、抑制レベルが良好と評価された。
以上説明した実施例1〜63によれば、ヒドロキシ基を有する溶剤と、活性剤としてのHBAとを必須の成分とする水溶性または樹脂系フラックスが、その活性の経時的な低下を抑えることが確認された。

Claims (10)

  1. ヒドロキシ基を有する溶剤と、活性剤とを含むフラックスであって、
    前記活性剤が、2−ヒドロキシイソ酪酸であり、
    前記2−ヒドロキシイソ酪酸を0.1〜20wt%含む
    ことを特徴とするフラックス。
  2. 前記2−ヒドロキシイソ酪酸の含有量が1〜10wt%である
    ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
  3. 熱硬化性樹脂を除くベース剤を0〜65wt%更に含む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のフラックス。
  4. チキソ剤を0〜15wt%更に含む
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のフラックス。
  5. 活性補助剤を更に含み、
    前記活性補助剤が、他の有機酸、アミン、有機ハロゲン化合物、アミンハロゲン化水素酸塩のうちの少なくとも1種類である
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のフラックス。
  6. 前記他の有機酸を0〜18wt%含む
    ことを特徴とする請求項5に記載のフラックス。
  7. 前記アミンを0〜12wt%含む
    ことを特徴とする請求項5に記載のフラックス。
  8. 前記有機ハロゲン化合物を0〜5wt%含む
    ことを特徴とする請求項5に記載のフラックス。
  9. 前記アミンハロゲン化水素酸塩を0〜2wt%含む
    ことを特徴とする請求項5に記載のフラックス。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載のフラックスと、金属粉とを含むことを特徴とするソルダペースト。
JP2019172518A 2019-09-24 2019-09-24 フラックスおよびソルダペースト Active JP6751248B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019172518A JP6751248B1 (ja) 2019-09-24 2019-09-24 フラックスおよびソルダペースト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019172518A JP6751248B1 (ja) 2019-09-24 2019-09-24 フラックスおよびソルダペースト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6751248B1 true JP6751248B1 (ja) 2020-09-02
JP2021049534A JP2021049534A (ja) 2021-04-01

Family

ID=72276782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019172518A Active JP6751248B1 (ja) 2019-09-24 2019-09-24 フラックスおよびソルダペースト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6751248B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022050095A1 (ja) * 2020-09-01 2022-03-10 千住金属工業株式会社 フラックスおよびソルダペースト

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117279733A (zh) * 2021-05-06 2023-12-22 日本斯倍利亚社股份有限公司 无铅焊膏

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022050095A1 (ja) * 2020-09-01 2022-03-10 千住金属工業株式会社 フラックスおよびソルダペースト
JP2022041335A (ja) * 2020-09-01 2022-03-11 千住金属工業株式会社 フラックスおよびソルダペースト
US11931829B2 (en) 2020-09-01 2024-03-19 Senju Metal Industry Co., Ltd. Flux and solder paste

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021049534A (ja) 2021-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI751384B (zh) 助焊劑及焊膏
US11292089B2 (en) Resin composition for soldering, resin flux cored solder, flux coated solder, and liquid flux
KR101986264B1 (ko) 수지 함유 땜납용 플럭스, 플럭스 코트 땜납용 플럭스, 수지 함유 땜납, 및 플럭스 코트 땜납
US11203087B2 (en) Flux and solder paste
JP6751248B1 (ja) フラックスおよびソルダペースト
US11376694B2 (en) Flux and solder paste
US20210197323A1 (en) Flux, Resin Flux Cored Solder Using the Flux, and Soldering Method
KR102256446B1 (ko) 솔더 페이스트용 플럭스 및 솔더 페이스트
JP6536730B1 (ja) フラックス及びはんだペースト
JP6638841B1 (ja) フラックス及びソルダペースト
JP6892620B1 (ja) フラックスおよびソルダペースト
JP2020066031A (ja) フラックス及びソルダペースト
KR102361844B1 (ko) 솔더 페이스트
TWI720859B (zh) 焊接用樹脂組合物、焊料組合物及包芯焊料、助焊劑及焊膏
JP6638840B1 (ja) フラックス及びソルダペースト
JP2007069258A (ja) はんだ付け用フラックス組成物及びヤニ入りはんだ並びにソルダペースト
US11298780B2 (en) Flux and solder paste using the same
KR102598694B1 (ko) 플럭스 조성물, 및 그것을 이용한 땜납 페이스트
JP6754090B1 (ja) フラックス組成物およびはんだ付け方法
WO2021200345A1 (ja) フラックス、はんだペーストおよびはんだ付け製品の製造方法
JP6721849B1 (ja) ソルダペースト
TW202330768A (zh) 助焊劑及接合體的製造方法
JP2023069919A (ja) フラックス及び接合体の製造方法
CN114248043A (zh) 助焊剂用组合物、助焊剂以及焊膏
JP2010046688A (ja) はんだ付け用フラックス及びはんだ付け方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190925

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190925

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20191008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191011

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200714

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6751248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250