JP6750884B2 - マッサージ装置 - Google Patents
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Description
このような要望に応えるものとして、例えば、特許文献1に示すマッサージ装置が存在する。
しかし、特許文献1に開示されているマッサージ装置に搭載されるマッサージ機構は、大型の椅子型マッサージ装置向けのものである。大型の椅子型マッサージ装置に対するニーズは従前より存在するものの、近年では、比較的コンパクトで小型なマッサージ装置の需要も大きい。
大型の椅子型マッサージ装置を単に小さく小型化した場合、得られた小型のマッサージ装置は、マッサージ装置の内部にスペースが殆どなく、マッサージ機構の一部がマッサージ装置の外部に飛び出た状態で使用せざるを得ず、マッサージを行っていないときに椅子やソファなどの用途で使用するときには使用勝手が悪くなるという問題も有している。
すなわち、本発明のマッサージ装置は、薄型形状とされた装置本体に、前記装置本体上に着座した使用者の少なくとも臀部を含む施療部を施療するマッサージ機構を備えたマッサージ装置であって、前記装置本体は、前記施療部を施療するマッサージ機構と、前記マッサージ機構の左右両側に設けられて、前記マッサージ機構を前後方向に移動可能に支持する支持フレームとを、有しており、前記支持フレームには、前記マッサージ機構を前後方向に案内するガイドレールが設けられており、前記ガイドレールの前端側を後端側に対して前方に向かうにつれて垂れ下がるように湾曲させることで、前記マッサージ機構が装置本体の内部で前方下部側に収容可能とされていることを特徴とする。
好ましくは、前記マッサージ機構は、駆動モータと、前記駆動モータにより回転駆動される回転軸と、前記回転軸の回転駆動力により前記施療部に施療する施療子と、前記回転軸の両端側に回転軸と一体回転可能に取り付けられるピニオンギヤと、を有しており、前記ガイドレールには、前記ピニオンギヤが噛み合うことで前記マッサージ機構を前後方向に沿って案内可能とするラック歯が形成されており、前記レール凹部は、後端側のラック歯を下方に向かって円弧状に湾曲するように構成されているとよい。
なお、本発明にかかるマッサージ装置の最も好ましい形態は、薄型形状とされた装置本体に、前記装置本体上に着座した使用者の少なくとも臀部を含む施療部を施療するマッサージ機構を備えたマッサージ装置であって、前記装置本体は、前記施療部を施療するマッサージ機構と、前記マッサージ機構の左右両側に設けられて、前記マッサージ機構を前後方向に移動可能に支持する支持フレームとを、有しており、前記支持フレームには、前記マッサージ機構を前後方向に案内するガイドレールが設けられており、前記ガイドレールの前端側を後端側に対して前方に向かうにつれて垂れ下がるように湾曲させることで、前記マッサージ機構が装置本体の内部で前方下部側に収容可能とされており、前記マッサージ機構には、前記施療部を施療する施療子が設けられており、前記ガイドレールに沿ってマッサージ機構を後方に移動させた際に、前記施療子の位置を一時的に装置本体の上面よりも下方に引き下げるレール凹部が、前記ガイドレールの後端側に形成されていることを特徴とする。
図1〜図7は、本発明にかかるマッサージ装置1の実施形態を示している。
図7に示すように、本実施形態のマッサージ装置1は、例えば椅子Cの座面上に載置可能で且つ使用者Uが着座可能とされた薄型形状とされた装置本体2を備えている。この装置本体2の周囲にカバーやクッション材などを配したものがマッサージ装置1となる。
説明の便宜上、以降では図面に適宜に記した方向を基に装置の説明を行う。図7に示すように、この図面に適宜に記した方向は、マッサージ装置1を使用している使用者Uから見た方向と一致する。
具体的には、装置本体2は、使用者Uが着座しやすいように薄く形成されており、前後方向や左右方向の寸法に比べて、上下方向の寸法が短くなるような薄型形状(座布団形状)とされている。
具体的には、支持フレーム4は、マッサージ機構3の左側と右側とにそれぞれ設けられる左右一対のメインフレーム4Mと、各メインフレーム4Mの前端同士及び後端同士を左右方向に結ぶ前後一対のサブフレーム4Sと、で構成されている。
上述したメインフレーム4M及びサブフレーム4Sにより四角形の枠状に形成された支持フレーム4の中央側には、施療部をマッサージするマッサージ機構3が配備されている。
具体的には、マッサージ機構3は、上述した基台9の上に、左右方向に駆動軸11aを向けて配備された1基の駆動モータ11と、この駆動モータ11により左右方向を向く軸回りに回転駆動される回転軸12と、この回転軸12の回転駆動力により左右方向に揺動して臀部(施療部)に対してマッサージを行うマッサージ体13と、を有している。また、上述したマッサージ体13の先端側には、使用者Uの施療部をマッサージ(施療)する施療子14が設けられている。つまり、本実施形態のマッサージ機構3は、着座した使用者Uの施療部に施療子14を押しつけたままマッサージ体13を左右に揺動させることで施療部に対するマッサージ(揉みマッサージ)を可能としている。
次に、本実施形態のマッサージ機構3を構成する駆動モータ11、回転軸12、マッサージ体13、及び施療子14などの各部材について説明する。
図3に示すように、駆動モータ11は、マッサージ機構3の基台9における左右方向の中央側に配備されており、駆動軸が左右方向に沿うような向きに配備されている。本実施形態のマッサージ機構3の場合であれば、駆動モータ11はマッサージ機構3の左右方向のほぼ中央側に配備されており、中央側から左方に駆動軸11aを伸ばすように取り付けられている。そして、この駆動モータ11の駆動軸11aには第1ウォームギヤ15が駆動軸11aと一体回転可能に設けられている。
この変換部20は、回転軸12と一体に回転するように取り付けられると共に回転軸12の軸心に対して傾斜した方向を向く軸回りを周回するカム面を外周側に備えたボス部21と、マッサージ体13の基端に設けられ、ボス部21のカム面に嵌り込んでいる環状嵌合部22と、回転軸12の回転に伴って、マッサージ体13が回動すること(マッサージ体13の供回り)を規制する規制部23と、を備えている。具体的には、このボス部21のカム面には、ベアリングを介して、環状嵌合部22が摺動自在に外嵌されている。環状嵌合部22は、マッサージ体13の基端側(下端側)に形成されていて、側面視がリング状に形成されている。環状嵌合部22は、ボス部21のカム面上に嵌め込まれたベアリングに外嵌しており、回転軸12の回転運動をマッサージ体13の右左方向に沿った並進運動(揺動運動)に変換するものである。そのため、ボス部21と環状嵌合部22とは相対回動自在になっている。
マッサージ体13は、ベアリングを介してボス部21のカム面に外嵌する環状嵌合部22が設けられた基端側から、前方やや上側と後方やや上側とにそれぞれ伸びる棒状の部材である。マッサージ体13の前端及び後端には、施療部をマッサージする施療子14が設けられている。つまり、本実施形態のマッサージ装置1は、4つの施療子14を備えた「4つ玉方式」のマッサージ機構3を備えている。
ピニオンギヤ26は、上述したガイドレール部6のラック歯に噛み合うことでガイドレール部6上を走行可能とされたギヤであり、回転軸12の両端側に回動自在に取り付けられている。このピニオンギヤ26には、変速機構27を用いて回転軸12の回転駆動力が減速状態で伝達されている。つまり、ピニオンギヤ26は、回転軸12の両端に設けられたものでありながら、回転軸12とは異なる回転速度で左右方向を向く軸回りに回転する構成とされている。
すなわち、変速機構27は、回転軸12の左右両端側に第1ギヤ28を備えている。この回転軸12の第1ギヤ28は、回転軸12の前方に平行に配備された従動軸29の第2ギヤ30に噛み合っており、回転軸12の回転駆動力を減速状態で従動軸29に伝達している。また、従動軸29における第2ギヤ30とは反対側には第3ギヤ31が設けられている。この第3ギヤ31は、上述した第1ギヤ28のさらに幅方向外側に配備されたピニオンギヤ26に減速状態で駆動力を伝達している。それゆえ、上述したピニオンギヤ26は、回転軸12に対して同軸状態で取り付けられたものでありながら、回転軸12とは異なる回転速度(低速の回転速度)で回転する。
ところで、本発明のマッサージ装置1は、ガイドレール部6の前端側を後端側に対して前方に向かうにつれて垂れ下がるように湾曲させることで、マッサージ機構3が装置本体2の内部における前方下部側に収容可能とされていることを特徴としている。
また、図5において装置本体2の前後方向に沿った全長を「L0」とした場合に、垂下部分32が設けられている位置「L」は、装置本体2の前端から「L0」の3割程度の位置とされている。このような位置に垂下部分32を設ければ、少なくとも臀部を含む使用者Uの施療部を確実にマッサージすることと、マッサージ機構3との確実な収容とが可能となる。
このような垂れ下がり量に垂下部分32を形成すれば、マッサージ機構3を下方に沈降させるように動かすことができ、マッサージ機構3をマッサージ装置1の内部に確実に収容することができる。
一方、本発明のマッサージ装置1は、上述したガイドレール部6に沿ってマッサージ機構3を後方に移動させた際に、施療子14の位置を施療部から一時的に遠ざける、言い換えれば施療子14の位置を一時的に装置本体2の上面よりも下方に引き下げるレール凹部33が、ガイドレールの後端側に形成されていることを特徴としている。
すなわち、施療子14によるマッサージが可能となる高さ(施療子14が装置本体2の上面より上方に突出する高さ)にガイドレール部6を配備すると、装置本体2の上面より上方に突出した状態を維持したまま、水平方向を向くガイドレール部6に沿って施療子14は後方に向かって水平移動する。
そのため、本実施形態のマッサージ装置1では、前後方向に移動中のマッサージ機構3の姿勢を安定した姿勢に保持する姿勢保持機構34が設けられている。言い換えれば、この姿勢保持機構34は、移動中のマッサージ機構3を複数の点で支持できるようにして、前後方向に移動中のマッサージ機構3の姿勢を安定したものとする構成となっている。
レール凹部33は、ガイドレール部6の後端側に設けられるラック歯を下方に向かって円弧状に湾曲するように配列させたもの、言い換えれば下方に向かって膨らむ曲線状のラック歯を有するものとなっている。つまり、このレール凹部33に沿ってピニオンギヤ26を走行させれば、ピニオンギヤ26の位置が通常の走行高さよりも低くなり、ピニオンギヤ26が設けられたマッサージ機構3の高さも一時的に低くなる。それゆえ、マッサージ機構3の高さが下がった分だけ施療子14も下方に移動し、装置本体2の上面よりも下側に施療子14を引き下げることが可能となる。
また、レール凹部33の上下方向の幅は、上述した施療子14の外径の3〜4倍程度とされている。このような幅でレール凹部33を上下方向に湾曲させれば、マッサージ機構3を後方にスムーズに移動できるものでありながら、後側の施療子14だけを装置本体2の上面よりも下方に沈み込ませることができ、施療子14が施療部に強く擦れることを抑制することが可能となる。
上述した2つの移動体は、回転軸12の左右両端に設けられたピニオンギヤ26のさらに外方に配備された第1移動体35と、第1移動体35の前方に配備された第2移動体36と、の2つで構成されている。また、2つのガイド溝には、第1移動体35を嵌入状態で案内する第1ガイド溝7と、第2移動体36が嵌り込む第2ガイド溝8と、が設けられている。
詳しく説明すれば、第2ガイド溝8の軌跡は、前方に向かうにつれて垂れ下がるように湾曲した前端側と、同じ高さを維持しつつ前後方向に沿って伸びる後端側と、を有している。
また、第1ガイド溝7の前側の溝端は、上述したガイドレール部6の前側のレール端に対して、上下方向で同じ高さであって、ガイドレール部6の前端の更に前側に配備されている。一方、第1ガイド溝7の後側の溝端は、上述したガイドレール部6の後側のレール端に対して、溝幅分だけ高さが高く形成されていて、ガイドレール部6の後端の更に後側に配備されている。つまり、第1ガイド溝7は、ガイドレール部6よりも前後双方に長くなるように形成されている。
図6Aに示すように、ガイドレール部6の垂下部分32の前端にピニオンギヤ26が位置する場合には、第1移動体35は第1ガイド溝7の前端側に位置し、第2移動体36が第2ガイド溝8の前端側に位置する。ピニオンギヤ26がガイドレール部6の垂下部分32に沿って前方から後方に移動させると、第1移動体35が第1ガイド溝7の前端側の垂れ下がった部分に沿って前方から後方に移動し、第2移動体36が第2ガイド溝8の前端側の垂れ下がった部分に沿って前方から後方に移動する。このとき、第1ガイド溝7と第2ガイド溝8とはほぼ同じ軌跡で垂下しているため、移動中は第1移動体35と第2移動体36との位置関係が殆ど変化しない。そのため、移動中の姿勢が変化することはなく、前側の施療子14と後側の施療子14とがほぼ同じ高さとなる姿勢(水平な姿勢)を維持したまま後方に向かって移動する。
やがて、ガイドレール部6の垂下部分32を超えて、ガイドレール部6が水平になっている部分にピニオンギヤ26が達すると、マッサージ機構3は図6Bに示すような姿勢に変化する。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
また、上述した実施形態では、マッサージ体13の前端や後端に施療子14が直接取り付けられたものを挙げたが、マッサージ体13の先端と施療子14との間にはバネなどの付勢手段を設けても良い。このような付勢手段を設ければ、臀部から施療子14に加わる荷重を付勢手段でも受けることができ、臀部の荷重を分散して支持することが可能となる。
また、本発明の臀部マッサージ機は、椅子型マッサージ機の座部内に搭載されてもよい。すなわち、座部と、当該座部の後側に設けられた背もたれ部と、前記背もたれ部内に配備された背部マッサージ機と、を有する椅子型マッサージ機において、前記座部内に臀部マッサージ機1が配設されていてもよい。
2 装置本体
3 マッサージ機構
4 支持フレーム
4M メインフレーム
4S サブフレーム
5 ポケット部
6 ガイドレール部
7 第1ガイド溝
8 第2ガイド溝
9 基台
10 移動機構
11 駆動モータ
11a 駆動軸
12 回転軸
13 マッサージ体
14 施療子
15 第1ウォームギヤ
16 動力伝達軸
17 第1ウォームホイール
18 第2ウォームギヤ
19 第2ウォームホイール
20 変換部
21 ボス部
22 環状嵌合部
23 規制部
24 規制突起
25 回り止め部材
26 ピニオンギヤ
27 変速機構
28 第1ギヤ
29 従動軸
30 第2ギヤ
31 第3ギヤ
32 垂下部分
33 レール凹部
34 姿勢保持機構
35 第1移動体
36 第2移動体
37 突片
C 椅子
U 使用者
Claims (4)
- 薄型形状とされた装置本体に、前記装置本体上に着座した使用者の少なくとも臀部を含む施療部を施療するマッサージ機構を備えたマッサージ装置であって、
前記装置本体は、前記施療部を施療するマッサージ機構と、前記マッサージ機構の左右両側に設けられて、前記マッサージ機構を前後方向に移動可能に支持する支持フレームとを、有しており、前記支持フレームには、前記マッサージ機構を前後方向に案内するガイドレールが設けられており、前記ガイドレールの前端側を後端側に対して前方に向かうにつれて垂れ下がるように湾曲させることで、前記マッサージ機構が装置本体の内部で前方下部側に収容可能とされており、
前記マッサージ機構には、前記施療部を施療する施療子が設けられており、前記ガイドレールに沿ってマッサージ機構を後方に移動させた際に、前記施療子の位置を一時的に装置本体の上面よりも下方に引き下げるレール凹部が、前記ガイドレールの後端側に形成されている
ことを特徴とするマッサージ装置。 - 前記マッサージ機構は、駆動モータと、前記駆動モータにより回転駆動される回転軸と、前記回転軸の回転駆動力により前記施療部に施療する施療子と、前記回転軸の両端側に回転軸と一体回転可能に取り付けられるピニオンギヤと、を有しており、
前記ガイドレールには、前記ピニオンギヤが噛み合うことで前記マッサージ機構を前後方向に沿って案内可能とするラック歯が形成されており、
前記レール凹部は、後端側のラック歯を下方に向かって円弧状に湾曲するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のマッサージ装置。 - 前記回転軸の左右両端には、左右方向の外側に向かって突出する第1移動体が設けられており、
前記支持フレームにおけるマッサージ機構側に面する側面には、前記第1移動体を嵌入状態で案内する第1ガイド溝が形成されていて、
前記第1ガイド溝は、前記ガイドレールと同じ軌跡を備えた長溝として、前記ガイドレールの上側に沿うように形成されている
ことを特徴とする請求項2に記載のマッサージ装置。 - 前記マッサージ機構の左右両側には、左右方向の外側に向かって突出する第2移動体が、前記第1移動体の前方に設けられており、
前記装置本体におけるマッサージ機構側に面する側面には、前記第2移動体が嵌り込む第2ガイド溝が形成されていて、
前記第2ガイド溝は、第1ガイド溝より上方に配備され、前記第1ガイド溝より前方側で、第2ガイド溝の前端側が後端側に対して前方に向かうにつれて垂れ下がるように湾曲形成され、第2ガイド溝の後端側が後方に向かって水平に延設されている
ことを特徴とする請求項3に記載のマッサージ装置。
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