JP6750214B2 - 電動調理器 - Google Patents

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Description

本願は、モータによって駆動軸を回転させ、駆動軸とともに回転するワークを用いて被調理物を撹拌・切断等する電動調理器に関し、特に、ユーザが本体部を手に持って調理を行うハンディタイプの電動調理器に関する。
家庭で使用される電動調理器として、モータによって調理容器の中心に配置されたカッターを回転させて、調理容器内に投入された各種の被調理物を切断・粉砕したり撹拌したりするものとして、ジューサー、ミキサー、フードプロセッサーと称される各種の機器が実用化されている。また、モータが収容された本体部をユーザが手で保持して、駆動軸の先端部を下側に向けて使用するハンディタイプの電動調理器も広く用いられている。
ハンディブレンダー、ハンディミキサーなどと称されるこれらハンディタイプの電動調理器として、近年では、本体部の先端に取り付けられるアタッチメントを交換することで、泡立てや撹拌などに限らず、パン生地を捏ねたり、野菜や肉類を細断したりすることもできるなど、多くの調理メニューへの対応が可能なものが実用化されている。
ハンディタイプの電動調理器の本体部の先端に装着されるアタッチメントとして、ボウルやカップ内の食材を撹拌するブレンダーとしてのアタッチメントが装着されている場合には、アタッチメントの先端面は開放面となっているために、電動調理器を先端側から見た場合にワークであるブレンダーカッターが直接見える形態となる。
このようにブレンダーとしてのアタッチメントが装着されている状態において、電動調理器のスイッチが誤って操作された場合にブレンダーカッターが回転してしまう危険を回避するために、電動調理器が先端部を下側に向けた正しい調理姿勢ではない場合には、スイッチが操作されてもモータが回転しないような安全対策が施されたものが提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−325920号公報
上記従来の電動調理器では、回転するブレンダーカッターでけがをしてしまうような不所望な事態を効果的に防止することができる。
しかし、ハンディタイプの電動調理器においては、特にスイッチを操作した直後の回転開始時のモータによるトルクの反動が、電動調理器を把持するユーザに大きな負担をかけてしまうという新たな課題が問題視されるようになった。
特に、家庭でハンディタイプの電動調理器を使用するユーザは握力の弱い女性であることが多く、回転開始時のモータによるトルクの反動が大きいと、ユーザが電動調理器を把持している手首を痛めてしまったり、電動調理器を取り落としてしまったりする事態も想定される。しかし、従来の電動調理器では、このようなモータの回転開始時の反動による悪影響について対策されたものは提案されていなかった。
本開示はこのような新たな課題を解決するものであり、ハンディタイプの電動調理器において、使用するユーザが握力の弱い女性等であった場合でもモータの回転開始時の反動による悪影響を与えることがないよう、安全面でより高い配慮がなされた電動調理器を実現するものである。
上記課題を解決するため、本願で開示する電動調理器は、モータと、前記モータにより回転される駆動軸と、前記モータの回転を制御するモータ制御部とを有する本体部と、前記駆動軸に取り付けられ、前記駆動軸とともに回転して被調理物を調理するワークとを備え、ユーザが前記本体部を把持して調理を行う電動調理器であって、前記モータ制御部は、前記モータの回転開始時に、一定の期間前記モータを低速で回転させる前工程を経た後に前記モータを所定の回転数で回転させる本工程へと移行する回転制御を行う。
本願で開示する電動調理器は、モータ制御部が、モータの回転開始時に低速で回転する前工程を経た後に本工程に移行するように制御するため、スイッチ操作直後にモータの回転により生じるトルクの反動を小さくすることができる。このため、握力の弱いユーザが本体部を把持していた場合でも、モータの回転の反動で手首を痛めたりする悪影響を効果的に回避することができる。
実施の形態にかかるハンディブレンダーの形状を示す分解斜視図である。 ブレンダーであるアタッチメントを装着した状態での調理の状況を説明する図である。 実施の形態にかかるハンディブレンダーにおける、モータ回転数の制御を説明する図である。 実施の形態にかかるハンディブレンダーにおいて、前工程を設けた回転制御を行った場合の、被調理物の飛び散りを防止する効果を説明する図である。図4(a)が前工程を有する回転制御を行った場合、図4(b)が前工程を有さない回転制御を行った場合を示す。 実施の形態にかかるハンディブレンダーにおける、ACモータを用いた場合のモータ回転数の制御を説明する図である。図5(a)が、比較的低速で回転する状態を、図5(b)が比較的高速で回転する状態を示している。 実施の形態にかかるハンディブレンダーにおけるモータ回転数制御の、異なる制御パターンを説明する図である。 実施の形態にかかるハンディブレンダーにおけるモータ回転数制御の、さらに異なる制御パターンを説明する図である。 実施の形態にかかるハンディブレンダーに装着される、容器付きアタッチメントの構成を説明する分解斜視図である。 容器付きのアタッチメントを装着した状態での調理の状況を説明する図である。
本願で開示する電動調理器は、モータと、前記モータにより回転される駆動軸と、前記モータの回転を制御するモータ制御部とを有する本体部と、前記駆動軸に取り付けられ、前記駆動軸とともに回転して被調理物を調理するワークとを備え、ユーザが前記本体部を把持して調理を行う電動調理器であって、前記モータ制御部は、前記モータの回転開始時に、一定の期間前記モータを低速で回転させる前工程を経た後に前記モータを所定の回転数で回転させる本工程へと移行する回転制御を行う。
本開示にかかる電動調理器は上記の構成を備え、モータ制御部が、所定の回転数でモータを回転させる本工程の前に、低速でモータを回転させる前工程を経るようにモータの回転を制御する。このため、電動調理器を中空に浮かせた状態でユーザが本体部を把持している場合でも、モータの回転開始時に生じるトルクの反動を小さくすることができ、ユーザの手首に負担がかかる事態を回避することができる。また、駆動軸とともに回転するワークが、低速から回転を開始するため、被調理物が遠心力によって周囲に飛び散ってしまうことを抑制することができる。
本開示にかかる電動調理器では、前記モータ制御部は、前記前工程において、前記モータの回転数を連続的に増加させる回転制御を行うことができる。また、前記モータ制御部は、前記前工程において、前記モータの回転数を階段状に増加させる回転制御を行うことができる。このようにすることで、本工程に対してモータの回転数が低速である前工程の期間内にモータの回転数を本工程における所定の回転数へと近づけるにあたって、被調理物の種類や量、ワークの形状などに応じて、より好ましいパターンでの前工程における回転数制御を実現することができる。
また、前記前工程の期間が3秒以下であることが好ましい。
さらに、本開示にかかる電動調理器では、前記駆動軸の回転に伴って回転する回転軸と、前記回転軸に取り付けられた前記ワークとを有して前記本体部の先端に装着可能な複数種類のアタッチメントを備え、前記アタッチメントを取り替えることで、複数種類の前記ワークが交換可能に取り付けられることが好ましい。このようにすることで、調理内容に応じて適切なワークを選択し、多種類の調理を行うことができる電動調理器を実現することができる。
この場合において、前記アタッチメントとして、被調理物を収容可能な調理容器の内部に前記ワークが回転可能に配置された容器付きアタッチメントが装着された場合に、前記モータ制御部は、前記前工程を経ずに前記本工程へと移行する回転制御を行うことが好ましい。容器付きアタッチメントの場合には、電動調理器をキッチンテーブルなどの上に載置して調理が行われるため、本体部を把持するのみで調理する場合のような弊害が生じないからである。
また、装着された前記アタッチメントの種類を検知可能な検知手段をさらに備え、前記モータ制御部は、前記検知手段から出力された前記容器付きアタッチメントが装着されたことを示す検出信号に基づいて、前記前工程を経ずに前記本工程へと移行する回転制御を自動的に行うことが好ましい。このようにすることで、ユーザがアタッチメントの種類に応じた調整をすることなく、適切なモータの回転制御を行うことができる。
以下、本願で開示する電動調理器について、具体例を示しながら図面を参照して説明する。
(実施の形態)
以下では、本願で開示する電動調理器の実施の形態として、駆動軸に各種のワークを交換可能に取り付けることができるハンディタイプのブレンダーを例示して説明する。
本実施の形態で例示するハンディブレンダーは、本体部の先端にアタッチメントを交換可能に装着することができ、アタッチメントを交換することでアタッチメント内部の回転軸に取り付けられた各種ワークを選択、変更して、被調理物を撹拌、切断等する各種の調理を行うことができる。
また、本実施形態で例示するハンディブレンダーは、本体部に装着可能なアタッチメントとして、被調理物が収容されたカップ内に先端部分を差し込んで回転するワークによって被調理物を撹拌、細断等するブレンダーとしてのアタッチメントと、内部に被調理物を収容可能な調理容器とこの調理容器内で回転するワークとを備えて各種の調理に対応可能な容器付きアタッチメントとを、交換可能に装着できるものである。
<ハンディブレンダーの構成>
図1は、本実施形態にかかるハンディブレンダーの構成を示す分解斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のハンディブレンダー100は、本体部10と、本体部10の先端部分に装着可能なアタッチメント20とで構成されている。なお、図1では、本体部10の先端に装着されるアタッチメント20として、カップ内の液体や比較的柔らかな被調理物を撹拌、細断する撹拌翼(ブレンダーブレード)をワークとして備えたものを示している。
図1に示すように、ハンディブレンダー100の本体部10は、全体として略円筒形状となっている。実際にユーザが調理に使用する状態での上下方向に合わせて図示されている図1において、本体部10の上側部分の側面に操作ボタン11が配置されている。本実施形態のハンディブレンダー100では、上下方向に配置された上ボタン11aと下ボタン11bとの2つのボタンで操作ボタン11が構成されている。
操作ボタン11が配置されている部分の本体部10は、操作ボタン11が配置されている側の反対側の側面部分が上方に向かって徐々に凹むように構成された径小部分12となっていて、ユーザはこの径小部分12を把持して調理を行う。
径小部分12の下側は、略同一径で構成された径大部分13となっていて、この径大部分13の内部に、図示しないモータが収容されている。本実施形態のハンディブレンダー100では、このように調理時にユーザが把持する径小部分12よりも下方に位置する径大部分13内に重量のあるモータを配置することで、ユーザが本体部10を安定した姿勢で保持できるようになっている。しかし、本実施形態にかかるハンディブレンダー100において、本体部10におけるユーザが把持する部分の下方にモータを配置していることは一例であって必須ではなく、ユーザがモータの配置位置部分を把持する構成とするなど、他のさまざまな配置構成を採用することができる。
本体部10の先端部分である下端側の部分は、アタッチメント20が装着される装着部14となっている。本実施形態のハンディブレンダー100の本体部10では、径大部分13よりも小径の第1径小部分14aと第1径小部分14aよりもさらに小径の第2径小部分14bとが段差部を介して配置されて装着部14を構成している。
第2径小部分14bの側面には、アタッチメント20を螺合する際に用いられるヘリカル状に形成された凸状部15が形成されている。また、第2径小部分14bの先端部分には、モータによって回転する駆動軸16の先端部分が配置されている。駆動軸16の先端部分は、所定面積を有する円形に形成されていて、アタッチメント20が装着された際に後述するアタッチメント内の回転軸23の上端部に嵌合して回転を伝達できるよう、凹凸を有する面として形成されている。
本体部10の上端部分には、ユーザが回転させることで、調理内容に適応するモータ回転数を選択できる回転スイッチ17が配置されている。なお、回転スイッチ17の径は、径小部分12の径よりも大きく形成されていて、ユーザの回転操作が容易となるように配慮されるとともに、径小部分12を把持した際にユーザの手首の上面側に回転スイッチ17部分が乗ることで、ユーザがハンディブレンダー100をより容易に把持できるよう配慮されている。
本体部10の上端面からは、本体部10の内部に配置されたモータを回転させる電源を供給する電源コード18が上方に伸延している。さらに、本体部10の上端面からは、ハンディブレンダー100を収納する際に突起状部材にかけることができるように、フック穴が形成されている吊り下げフック19が上方に向かって形成されている。
なお、本体部10内部の所定位置、一例として、操作スイッチ11がその表面に形成されている径小部分12の内部には、図示しない制御回路基板が配置されている。制御回路基板には、操作スイッチ11や回転スイッチ17からのユーザの操作に対応して、モータを所定の回転数で回転させるモータ制御部を構成する制御回路が搭載されている。
本開示にかかる電動調理器では、モータ制御部は、モータを所定の回転数で回転させる本工程の前に回転数が少ない前工程での回転制御を行う。このような機能を果たすモータ制御部は、マイコンや既知の論理回路などによって実現することができる。なお、本実施形態にかかるハンディブレンダー100における、モータ制御部によるモータ回転数の制御については後に詳述する。
制御回路が搭載された制御回路基板、電源コード18を介して得られる商用電源からの電力をハンディブレンダー100での動作電源とするための電源回路が搭載された図示しない電源回路基板、操作スイッチ11の操作を受け付ける回路部品が搭載された図示しない操作スイッチ回路基板、回転スイッチ17の操作を受け付ける回路部品が搭載された図示しない回転スイッチ回路基板などの各種電気回路基板は、それぞれ別々の回路基板として実現することができ、また、2つ以上の電気回路が一つの回路基板上に搭載された形態で実現することもできる。
図1に示すように、本実施形態にかかるハンディブレンダー100は、本体部10の先端に位置する装着部14に、ワーク24を備えたアタッチメント20を装着して使用される。
図1に示すアタッチメント20は、上述のように、計量カップなどのカップ内に収容された液体を撹拌したり、ボウル内に収容されたクリームをホイップしたり、煮込んだ後にブロック状に切断された野菜をペースト状にするなどの調理に用いられる、ブレンダーとしての機能を果たすものである。
ブレンダーであるアタッチメント20は、本体部10に装着される装着端部21から先端部分へ向かうにつれて一旦径小の径小部22となった後、アタッチメント20内に回転可能に配置されている回転軸23の先端に固着されているワークとしてのブレンダーブレード(撹拌翼)24のカバー部25で再び径大となるように構成されている。なお、カバー部25における下端面側は開放面となっていて、アタッチメント20の先端をカップ内に収容された被調理物に届く位置まで挿入した場合には、ブレンダーブレード24は直接被調理物に接触するようになっている。
アタッチメント20の装着端部21は、本体部10の装着部14と嵌合可能に形成され、その内面側には、本体部10の第1径小部分14aと嵌合する径大の第1嵌合凹部21aと、本体部の第2径小部分14bと嵌合する第1嵌合凹部21aより径小で深さも深い第2嵌合凹部21bが形成されている。第2嵌合凹部21bの内側面には、本体部10の第2径小部14bに形成された凸状部15に対応して形成されたヘリカル状のアタッチメント凸部26が形成されている。アタッチメント20の装着端部21と本体部10の装着部14とを付き合わせるようにして互いに回転させることで、凸状部15とアタッチメント凸部26とが螺合して、本体部10にアタッチメント20を装着することができる。
本体部10の先端にアタッチメント20が装着された状態では、本体部10の駆動軸16の先端部分とアタッチメント内の回転軸23の本体部側である上端部(図示省略)とが突き合わされ、互いの端面に形成された凹凸形状が噛み合うことで、本体部10のモータの回転が駆動軸16を介してアタッチメント内の回転軸23に伝わり、ワークであるブレンダーブレード24が回転する。このようにして、本実施形態のハンディブレンダー100では、本体部10内部に配置されたモータで回転する駆動軸16に、アタッチメント20内に配置されたワークであるブレンダーブレード24が間接的に取り付けられる。
なお、本体部10の装着部14とアタッチメント20の装着端部21とが、容易に、かつ、正確に嵌合できるように、本体部10の第1径小部分14aと第2径小部分14b、アタッチメント20の第1嵌合凹部21aと第2嵌合凹部21bとに、適宜ガイド溝やガイド突起などのガイド部材を設けることができる。また、本体部10の装着部14の側面とアタッチメント20の装着端部21の側面とに、両者の正しい嵌合位置を示すマークを配置することができる。さらに、装着されたアタッチメント20が本体部10から容易に脱落しないように、適宜ロック機構を設けることができる。
<ハンディブレンダーの動作例>
図2は、本実施形態にかかるハンディブレンダーの使用状態を示すイメージ図である。
図1に示したブレンダーとしてのアタッチメント20が装着された場合には、ユーザは図2に示すように、本実施形態のハンディブレンダー100を右手で保持するとともに、左手で被調理物27が収容されたカップ27を押さえ、ハンディブレンダー100の先端のカバー部分25をカップ27の内部に差し込んで中空に浮かせた状態でブレンダーブレード24を回転させる。
なお、本実施形態のハンディブレンダー100では、モータ制御部は、ユーザが下ボタン11bを押した状態で上ボタン11aを押したことを検出した場合にのみ、モータが回転を開始するように設定されている。
さらに、本実施形態のハンディブレンダー100では、モータ制御部は、モータの回転開始時に、一定の期間、低速でモータを回転させる前工程を経て調理内容に応じた所定の回転数でモータを回転させる本工程へと移行するように制御する。
図3は、本実施形態にかかるハンディブレンダーのモータ制御部による、モータ回転数の制御内容を説明する図である。
図3において、上段の符号31は、モータ制御部の制御回路が出力するモータ回転数を制御する制御信号を示す。また、図3における下段の符号32は、モータの回転数の変化を示している。
図3に示すように、ユーザが操作ボタン11からモータの回転開始を指示した時間t0から、モータの回転が開始される。本実施形態のハンディブレンダー100では、制御信号31がPWM制御の信号として与えられるため、時間t0(=0秒)から制御信号31がON/OFFを繰り返す動作を開始するとともに、デューティー比が徐々に大きくなってON時間の割合が大きくなっていく。
一例として、t1=2秒とする本工程が開始されるまでの2秒間の前工程期間の間、デューティー比が0%から100%へと変化したPWM制御信号である制御信号31は、時間t1から本工程期間に移行して、その出力がON状態(デューティー比が100%の状態)を維持することとなる。このとき、モータの回転数32も、時間t1においてブレンダーとしてのアタッチメント20による調理時における所定の回転数R1である、一例として13000rpmとなる。
所定回転数R1に到達した後、ユーザにより調理の完了、または、一時停止の判断がされて操作ボタン11の押圧が解除されたことをモータ制御部が検出するまでの間、モータは回転数R1での回転を続ける。
なお、モータ制御部は、長時間連続してモータが回転することにより生じる発熱などの弊害を回避するために、ジャガイモのすりつぶしやカボチャのペースト化、または、バナナやイチゴのジュースをつくるためのブレンダーとしてのブレンダーブレード24の予め設定された連続回転時間の上限(一例として30秒間)となると、自動的にモータの回転を停止させる制御を行うことができる。
このように、本実施形態にかかるハンディブレンダー100では、モータの回転を制御するモータ制御部が、モータの回転開始時に、回転数が少ない前工程を経て所定の回転数の本工程へと移行するように制御する。
このため、モータが急激に高速で回転を開始することにより生じる、大きなトルクの反動が生じることを効果的に回避することができる。したがって、本実施形態にかかるハンディブレンダー100では、モータにより回転する駆動軸16を備えた本体部10を直接把持し、さらに、ハンディブレンダー100を中空に浮かせた状態で保持してユーザが調理を行った場合でも、ユーザが手首を痛めてしまうなどの事態を防止することができる。
また、本実施形態のハンディブレンダー100では、モータ制御部が、所定の回転数の本工程に移行する前に、モータを低速で回転させる前工程を経るように制御しているため、被調理物の飛び散りを防止できるという更なる効果を発揮することができる。
本実施形態のハンディブレンダーに搭載されたモータ制御部による、低速回転の前工程を経た後に本工程に移行するモータの回転制御を行った場合の、被調理物の飛び散り防止効果を確認した実験結果を図4に示す。図4(a)は、本実施形態で説明するモータ制御部による回転制御を行った場合を示す。また、図4(b)は、前工程を経ずに直接本工程としてのモータ回転を開始した比較例の場合を示す。
図4に結果を示す実験は、モータ回転制御の相違によるブレンダーブレードでの被調理物の実際の飛び散り状態を比較したものである。被調理物の飛び散る様子を確認することが目的であるため、飛び散りが生じやすい条件とするために、底の浅い皿(直径65mm、最大(中央部の)深さ15mm)にインクで着色した水をそれぞれ約半分の深さとなるように入れたものを用意した。そして、図1に示したアタッチメント20を装着したハンディブレンダー100のブレンダーブレード24を、皿内の水に漬けた状態から実際にモータの回転を開始させて水が飛び散った様子を皿の真上から撮影した。図4(a)、図4(b)において、中央の円形部分41、41’が水を入れた皿であり、その周囲の着色部分は皿から周囲に飛び散った水である。
図4(a)に示す、本実施形態にかかるハンディブレンダー100のモータ制御部によるモータ回転制御を行った場合は、実験開始時に初期値500rpmでモータの回転を開始し、2秒間をかけて図3に示したように回転数を連続的に大きくしていって、所定回転数である6500rpmに到達した後、3秒後に回転を停止させた。
図4(b)に示す、比較例のモータ制御では、回転開始時から6500rpmの所定回転数での回転を行うように制御し、回転開始から5秒で回転を停止させた。
図4から明らかなように、図4(a)で示す本実施形態のモータ制御部での回転制御を行った場合は、図4(b)の比較例のモータ制御を行った場合に比べて、飛び散った水の量、飛び散った距離のいずれも小さく抑えられていることがわかる。
本実施形態にかかるハンディブレンダーでは、図1、および、図2に示したように、アタッチメント20内の回転軸23の先端部分に取り付けられたブレンダーブレード24の側方部分から上側の回転軸23の周囲を覆うようにカバー部25が設けられているため、液状の被調理物を撹拌調理した場合でも被調理物の周囲への飛び散りが生じにくいようになっている。しかし、容器27に所定量以上の多量の被調理物28を入れた場合や、ユーザがハンディブレンダー100の先端部分を容器27の中に十分入れない状態でモータの回転を開始した場合には、ブレンダーブレード24の回転によって容器27の周囲にまで被調理物28が飛び散ってしまう可能性がある。
本実施形態のハンディブレンダー100では、このように、容器27の周囲に被調理物28が飛び散り易い状態でユーザが使用した場合でも、被調理物28が実際に飛び散ってしまうことを防止、または、飛び散る量を低減することができる。
なお、上記の説明において、本実施形態にかかるハンディブレンダー100におけるモータ回転制御では、制御信号31としてPWM制御信号を用いることを例示して説明した。本実施形態のハンディブレンダー100では、駆動軸16を回転するモータとして、DCモータ、ACモータのいずれをも用いることができる。DCモータを用いる場合には、PWM制御を行う制御信号31の信号出力をオペレーションアンプで増幅してモータに供給したり、PWM制御パルスによってON/OFF時間を制御するスイッチング素子を介して所定のDCモータ駆動電圧を異なるデューティー比で供給したりすることで、ON期間の長さが徐々に長くなったDC電圧波形を容易に得ることができる。
また、駆動モータとしてACモータを用いる場合には、PWM制御信号をトライアック(双方向サイリスタ)のゲート端子に入力してAC電圧の位相制御を行い、モータの回転数を制御することができる。
図5は、ACモータを用いた場合のトライアックを用いた回転数制御の電圧波形を示す図である。図5(a)が、PWM制御におけるデューティー比が比較的小さい状態、図5(b)が、PWM制御におけるデューティー比が比較的大きくなった状態を示す。
図5(a)において、符号51で示すZCを検出して、PWM信号52のON状態の時のみ入力電圧が加わるようにすることで、ACモータに供給される駆動電流53がPWM信号のON期間のみ流れるように制御することができる。図5(a)と比較して、PWM信号52’のON期間が長い、すなわち、デューティー比が大きい図5(b)に示す状態では、モータにより長い時間駆動電流53’が印加されるので、ACモータをより高速で回転させることができる。
なお、本実施形態のハンディブレンダー100において、モータ回転数の制御は、上述したPWM制御に限られるのではなく、モータの駆動電流の大きさを直接変化させる方法や、モータ駆動回路に可変抵抗手段を挿入して抵抗値を変化させてモータ回転数制御する方法など、DCモータ、ACモータそれぞれにおいて回転数の制御を行うことができる各種の手段を採用して実現することができる。
上記実施形態では、前工程期間におけるモータの回転数を直線的に増加させる例を説明したが、低速でモータを回転させる前工程におけるモータ回転制御は、図3に示したように、直線的に回転数を増加させるものに限られない。
図6に、本実施形態にかかるハンディブレンダーにおけるモータ回転数制御の異なる制御パターンを示す。
本実施形態にかかるハンディブレンダー100において、前工程でのモータ回転数制御パターンとして、例えば図6に示すように、一定の期間同じ回転数を維持しながら階段状に回転数を増加させる回転数制御を行うことができる。
例えば、図6に示すように、前工程での回転開始時の時間t0からt2までを第1の回転数R2で、時間t2からt3までを第2の回転数R3で、時間t3からt4までを第3の回転数R4で、時間t4からt1までを第4の回転数R5となるような4段階の回転数による低速回転を行った後に、時間t1以降は本工程として所定の回転数R1で回転するようなモータの回転制御を行うことができる。
このときそれぞれの段階における回転数は徐々に早くなるように、すなわち、R2<R3<R4<R5の関係を満たすことが必要である。また、ハンディブレンダー100の本体部10を把持するユーザに対するモータの回転により生じるトルクによってかける負担を小さくすること、また、被調理物の飛び散りを低減・防止すること、という目的を達成する観点からは、図6に例示するように、低速での回転時間をより長く設定する、すなわち、(t2−t1)>(t3−t2)>(t4−t3)>(t1−t4)の関係を満たすようなモータの回転制御を行うことができる。ただし、図6に示したような、各回転数でモータを回転させる時間が徐々に短くなるように設定した回転制御パターン場合に限らず、それぞれの回転数での回転時間をほぼ一定とする回転制御パターン、図6の場合とは反対に、より早い回転数での回転時間をより長く設定する回転制御パターンを採用することができる。
また、図6では、増大する回転数の各ステップでの段差、すなわちそれぞれのステップにおける回転数の変化量(R2−0、R3−R2、R4−R3、R5−R4、R1−R5)が、ほぼ均等となるように設定した回転制御パターン例を示している。しかし、本実施形態のハンディブレンダー100において、前工程で階段状に回転数を増加させる回転制御を行う場合において、増加する回転数の増加度合いは、図6に示したように均等に設定したものには限られない。例えば、階段状の段差が徐々に大きくなるように設定すること、すなわち、(R2−0)<(R3−R2)<(R4−R3)<(R5−R4)<(R1−R5)の関係を満たすように、各ステップでの回転数を設定することができる。この場合には、スイッチ操作に伴って回転を開始するモータ回転数が、前工程の前半部分で特に低速回転となるように設定できるので、モータのトルクによる悪影響を効果的に低減することができる。また、これとは反対に、階段状の段差が徐々に小さくなるように設定すること、すなわち、(R2−0)>(R3−R2)>(R4−R3)>(R5−R4)>(R1−R5)の関係を満たすように各ステップでの回転数を設定することができる。
なお、図6に示した例では、モータの回転数が4段階の回転数での低速回転を行う前工程を経て、所定回転数R1での回転を行う本工程へと移行する例を示したが、前工程における低速回転のステップ数は4段階に限られない。低速回転の段階数が1段階、すなわち前工程でモータの回転数を変化させずに、所定の回数の低速回転が行われる前工程の後に所定の回転数で回転させる本工程へと移行する回転数の制御パターンを採用することができる。また、2段階、3段階、または、5段階以上の所望の段階数での低速回転制御を経て、本工程での高速回転へと移行するモータの回転制御を行うことができる。
さらに、前工程における低速でのモータ回転数制御として、モータの回転数を徐々に本工程での回転数に近づくように増加させる回転数制御パターンとしては、図3に示した直線的に回転数が増加する場合、図6に示したように、階段状に回転数が増加するように制御する場合以外にも、回転数の増加度合いを変化させながら連続的に回転数を増加させる回転数制御を行うことができる。
図7は、このように連続的に回転数を増加させる、前工程でのさらに異なる回転数の制御パターンを示す図である。
連続的に回転数を上昇させる前工程での回転数制御としては、図7に符号71として示すように、時間経過とともに回転数の上昇度合いが増大するような回転数制御パターンと、符号72として示すように、時間経過とともに回転数の増加度合いを減少させながら回転数を増加させる回転数制御パターンとの2つの種類が想定できる。
図7に、符号71として示す、回転数の増加量を徐々に増大させる回転数制御パターンは、前工程の前半よりも前工程の後半においてより急激に回転数が増加するような制御を行う点で、図6に例示した、前工程の後半において同じ回転数を維持する時間を短くする回転数の制御パターンと共通する。このため、モータの回転開始時に生じるトルクがハンディブレンダー100の本体部を把持するユーザの手にかける負担を低減することや、被調理物が飛び散ってしまうという弊害を効果的に抑制するという効果をより強く発揮させることができる。
一方、図7に符号72として示す回転数の制御パターンでは、前工程の比較的早い段階で一定以上の回転数となるため、フルーツ類やゆでた野菜類などと比較して硬めの被調理物である、芋類やカボチャなどを煮たものをブロック状にしたのち、ブレンダーブレード24を用いてペースト状に調理する場合など、モータの回転数が低速すぎると、被調理物によってブレンダーブレード24の回転が妨げられてしまう場合に特に好適である。なお、図7における符号72として示す回転数の変化を生じさせる制御パターンの場合でも、モータの回転開始時には、本工程での所定の回転数よりも低速で回転する前工程を経て本工程へと移行しているため、前工程を経ることなくいきなり本工程での所定の回転数でモータ回転を行わせるモータの回転制御の場合と比べて、モータ回転開始時のトルクによる悪影響を回避する効果や、被調理物の飛び散りを防止する効果を発揮させることができる。
<前工程を有さないモータ回転制御>
次に、本実施形態にかかるハンディブレンダー100において、モータ制御部が低速回転の前工程を経ずに本工程へと移行する場合について説明する。
図8は、本実施形態のハンディブレンダーの本体部の先端に装着されるアタッチメントの他の例を示す分解斜視図である。
図8に示す他の例のアタッチメント80は、容器蓋81と、チョッパーカッター82と、アタッチメントカップ83とを組み合わせることで構成されるアタッチメントである。
容器蓋81は、その上面側が本体部10の装着部14と嵌合するアタッチメント80側の装着端部81aとなっている。図1に示したブレンダーとしてのアタッチメント20の装着端部21と同様に、容器蓋81の装着端部81aの内面側には、本体部10の装着部14における第1径小部14aの形状に対応した大径の第1嵌合凹部81bと、第1嵌合凹部81bより小径で、本体部の第2径小部14bの形状に対応した第2嵌合凹部81cとが形成されている。
容器蓋81のコーン状に広がる下側部分81dの内側中心部分には、上下方向に配置された図示しない蓋部回転軸が配置されていて、本体部10にアタッチメント80を装着した際に、蓋部回転軸の上端面に形成された嵌合用の凹凸形状が本体部10の駆動軸16の下端面に形成された凹凸形状と嵌合して、本体部10の駆動軸16の回転に伴って容器蓋81の蓋部回転軸が回転する。
なお、容器蓋81の下側部分81dの下端側先端部分には、容器蓋81をアタッチメントカップ83にしっかりと被せることができるように、アタッチメントカップ83側面の上端部分の内壁に挿入可能な環状の凸部(図示省略)が形成されている。
チョッパーカッター82は、軸部82aと軸部82aの下端側に配置された、側方に伸延するチョッパー部材82bとで構成されている。チョッパーカッター82の軸部82aの下端側82cには、図示しない陥没孔部が軸中心と同軸に形成されていて、この陥没孔部をアタッチメントカップ83の底面83aの中心から上方に伸延する支持軸83bに被せるように載置することで、チョッパーカッター82は、アタッチメントカップ83内で自由に回転することができる。
チョッパーカッター82の軸部82aの上端部分は、軸状部分82dから側方に伸びる板状部材82eが配置される構成となっている。チョッパーカッター82をアタッチメントカップ83の底面83aに形成された支持軸83b上に載置した状態で容器蓋81を被せることで、チョッパーカッター82の軸部82aの上端部分に形成された板状部分82eが容器蓋81の内側に配置された上述の蓋部回転軸の底面に形成された凹部に嵌合し、チョッパーカッター82は、蓋部回転軸とともに回転することができる。このようにして、本体部10の駆動軸16に、容器付きアタッチメント80のアタッチメントカップ83内部に配置されたチョッパーカッター82を間接的に取り付けることができ、駆動軸16の回転に伴ってワークであるチョッパーカッター82を回転させることができる。
アタッチメントカップ83は、透明ガラス製の比較的大きな開口を備えたカップ形状の部材である。アタッチメントカップ83の底面83aの中央には、上述の通りアタッチメントカップ83の開口部側に向けて伸延する支持軸83bが形成され、この支持軸83bに被せるように載置されるチョッパーカッター82を回転自在に支持する。また、アタッチメントカップ83の側面83cの上端部分の内径は、上述した容器蓋81の開口端部に形成された環状の凸部がちょうど挿入可能な大きさとなっていて、容器蓋81をアタッチメントカップ83に上方から被せることで、両者を隙間無く一体化することができる。
なお、アタッチメントカップ83の底部83aの裏側(すなわち外側)部分には、取り外し可能な環状の滑り止めであるゴム部材83dが配置されている。
図8で説明したように、本実施形態のハンディブレンダー100では、容器付きアタッチメント80として、ワークであるチョッパーカッター82がアタッチメントカップ83内で回転可能に支持される構成を用いて、挽肉や魚のすりつぶし、たまねぎ・にんじんなどのみじん切り、食パンを用いてパン粉を作成するなどの幅広い種類の調理を行うことができる。また、アタッチメントカップ83内に配置するチョッパーカッター82に換えて、生クリームやメレンゲなどの撹拌に用いられる図示しないホイップブレード、パン粉を捏ねるための図示しないパン捏ねプレード、大根おろしなどを調理する図示しないおろしカッターなど、それぞれの調理により適したワークを交換可能に用いることができ、ハンディブレンダー100を用いて調理することができる調理の種類を大幅に拡大することができる。
図9は、図8を用いて説明した容器付きのアタッチメントを装着した状態での、調理の状況を説明するイメージ図である。
図9に示したように、本体部10に装着されるアタッチメントとして、被調理物を収容できる容器と容器の内部に回転可能に配置された各種ブレードなどのワークを備えた容器付きのアタッチメント80を用いる場合、ユーザは、アタッチメント80をキッチンテーブルなどの上に載置した状態で、本体部10を保持する側の手(右手)とは反対側の手(左手)で、アタッチメント80の容器蓋81部分を押さえることができる。また、上述したように、アタッチメントカップ83として比較的重量のあるガラス製のものを用い、さらに、アタッチメントカップ83の裏側に滑り止めである環状のゴム部材83dを配置することによって、軽い力であっても比較的しっかりと、容器付きアタッチメント80をキッチンテーブル上で保持することができる。
図9に示すように、容器付きアタッチメントを用いて調理する場合には、ユーザは本体部10を軽く支えているような状態となるため、本体部10に内蔵されたモータが回転しても、そのトルクがユーザの手首に負担をかけるという事態はほとんど生じない。また、容器付きアタッチメント80のアタッチメントカップ83の開口部は、容器蓋81で覆われているため、図9に示すようにユーザが容器蓋81を押さえる正常な使用方法で使用する限りにおいて、チョッパーカッター82が急に高速回転を開始した場合でも、被調理物84が周囲に飛び散ることはない。
このように、容器付きのアタッチメント80が装着されている場合には、本実施形態にかかるハンディブレンダー100では、モータ制御部が、モータ回転数の少ない前工程を経ずにモータの回転開始時点から所定の回転数で回転する本工程としての回転制御を行うことができる。特に、容器付きのアタッチメント80を用いて行われる調理は、上述したように、被調理物として比較的硬いものや粘度の高いものが用いられるために、ワークの回転を妨げる方向の力が働くものが多い。このような被調理物を調理する場合に、本工程での調理を開始する前にモータを低速で回転させる前工程を介することで、モータが回転を開始できないなどの不測の事態が生じうる場合がある。
よって、本体部10に容器付きのアタッチメント80を装着して調理する場合には、モータ制御部が、前工程を経ないで回転開始後すぐに本工程へと移行する回転制御を行うことが好ましい。
なお、本実施形態のハンディブレンダー100では、本体部10の装着部14に装着されたアタッチメントが、図1に示したようなブレンダーとしてのアタッチメント20か、それとも、図8に示した容器付きのアタッチメント80であるかを検出する検知機構を備えることができる。装着されたアタッチメントの種類を検出する検知機構は、本体部10の装着部14とアタッチメント20、80における装着端部21、81aに、電気的検知部としての端子部や各種センサ素子、または、機械的検知部としての突起部とこれに対応する嵌合凹部などを配置することで実現できる。
このような、本体部10の先端に装着されたアタッチメントの種類を判別できる検知機構を備えることで、モータ制御部がこの検知機構からの出力信号として容器付きアタッチメント80が装着されたことを示す信号を受け取った場合には、自動的に前工程を経ずにモータの回転開始後に直ちに本工程へと移行する回転制御を行うことができる。このように、装着されたアタッチメントの種類に応じて前工程の必要性をモータ制御部が判定して自動的に適切な回転制御を行うことで、ユーザによるアタッチメント種類に応じた回転制御の使い分け操作が不要となり、高い利便性を備えたハンディブレンダー100を実現することができる。
以上説明したように、本実施形態にかかるハンディブレンダー100では、モータの回転を制御するモータ制御部が、モータの回転開始後に、低速での回転を行う前工程を経た後に所定の回転数で回転する本工程へと移行する回転制御を行う。この結果、モータの回転開始時に、モータが急激に回転することを回避できるため、本体部を把持するユーザの手首にモータの回転開始に伴って生じるトルクの反動が伝わって、手首を痛めてしまうという課題を解決することができる。また、モータの回転開始時に低速回転を行うことで、被調理物として液体などの粘度の低いものを用いた場合に、被調理物が調理カップから外部へ飛び散ってしまうことを、効果的に防止することができる。さらに、モータ回転開始時にモータに供給されるモータ駆動電力を小さくすることで、いわゆる突入電流の発生を防止することができ、モータとモータを駆動する電気回路素子に与える負担を低減するという効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、ハンディブレンダーとして、本体部の先端に各種アタッチメントを交換可能に装着することで、異なる種類のワークを回転させてさまざまな調理に対応できるものを例示した。しかし、本願に係る電動調理器としてのハンディブレンダーは、本体部に複数種類のアタッチメントを交換可能に装着できるものには限られない。例えば、異なる種類のワークを交換可能に使用する形態のハンディブレンダーである場合でも、アタッチメントを介するのではなく、本体部に収容されたモータで回転する駆動軸に、直接各種のワークを交換可能に装着できる構成として実現することができる。さらに、ブレンダーとして調理する際に、好適な形状の撹拌翼が駆動軸の先端に交換不可の状態で固着された、ワークが交換できない形態のハンディブレンダーにおいても、低速回転の前工程を経た後に本工程へと移行するモータの回転制御を行う、モータ制御部を備えた構成を実現することができる。
なお、上記で説明したハンディブレンダーの各部の構成は、一例を示したものに過ぎず、本体部の形状、大きさ、特に、ユーザが把持する部分の位置や形状、ユーザが操作するスイッチの構成、数、形状、配置位置など、上記例示のものとは異なる各種の形態を採ることができる。
ただし、本願で開示する電動調理器は、ワークを回転させるモータが本体部内に収容されており、ユーザが本体部を直接把持して調理を行う形状の電動調理器に限られる。例えば、電動調理器としてのミキサー(攪拌機)であっても、モータが収容された本体部とは別にユーザが把持する把持部が設けられている構成、特に、本体部と略直交する方向に伸延する把持部を備えた構成の電動調理器は、本願で開示する電動調理器には該当しない。モータが収容された本体部をユーザが把持して調理を行わない電動調理器においては、モータの回転開始時に、電動調理器を把持するユーザの手首にモータの回転により生じるトルクの反動が悪影響を及ぼすという、本願発明が解決すべき課題が存在しない。
また、上記実施形態では、被調理物を撹拌する機能を備えたハンディブレンダーを例示して説明したが、本願で開示する電動調理器はこれに限られず、駆動軸の先端に被調理物を細断する機能のみを有するカッターを備えた電動調理カッターなど、モータによってワークを回転させて調理を行う各種のハンディタイプの電動調理器として実現することができる。
本開示にかかる電動調理器は、本体部を保持して簡単に調理をすることができる、ハンディタイプの電動調理器として有用である。
10 本体部
16 駆動軸
20 アタッチメント
24 ブレンダーブレード(ワーク)
100 ハンディブレンダー(電動調理器)

Claims (5)

  1. モータと、前記モータにより回転される駆動軸と、前記モータの回転を制御するモータ制御部とを有する本体部と、
    前記駆動軸に取り付けられ、前記駆動軸とともに回転して被調理物を調理するワークとを備え、
    ユーザが前記本体部を把持して調理を行う電動調理器であって、
    前記モータ制御部は、前記モータの回転開始時に、調理内容に応じた所定の回転数よりも低速かつ漸増する回転数で前記モータを回転させる前工程を経た後に、前記モータを前記所定の回転数で回転させる本工程へと移行する回転制御を行い、
    前記モータ制御部は、前記前工程において前記モータを連続的に、かつ、回転数が階段状に増加するように回転させるとともに、低速での回転期間がより長くなるように制御する回転制御を行う電動調理器。
  2. 前記前工程の期間が3秒以下である、請求項1に記載の電動調理器。
  3. 前記駆動軸の回転に伴って回転する回転軸と、前記回転軸に取り付けられた前記ワークとを有して前記本体部の先端に装着可能な複数種類のアタッチメントを備え、
    前記アタッチメントを取り替えることで、複数種類の前記ワークが交換可能に取り付けられる、請求項1または2に記載の電動調理器。
  4. 前記アタッチメントとして、被調理物を収容可能な調理容器の内部に前記ワークが回転可能に配置された容器付きアタッチメントが装着された場合に、前記モータ制御部は、前記前工程を経ずに前記本工程へと移行する回転制御を行う、請求項に記載の電動調理器。
  5. 装着された前記アタッチメントの種類を検知可能な検知手段をさらに備え、
    前記モータ制御部は、前記検知手段から出力された前記容器付きアタッチメントが装着されたことを示す検出信号に基づいて、前記前工程を経ずに前記本工程へと移行する回転制御を自動的に行う、請求項4に記載の電動調理器。
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