JP2021159302A - 被処理物の処理方法および撹拌装置 - Google Patents

被処理物の処理方法および撹拌装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理物を収容した容器を開口高さの異なる容器に変更したとしても、複雑な制御を用いずに容器の開口に蓋を被せた状態で撹拌等の処理ができるようにする。【解決手段】駆動手段を固定する架台8と、架台を昇降レール7に沿って昇降可能に支持する昇降支持部40と、孔を有する蓋吊下部60と、上端側に孔の直径よりも大きな抜け止め部材15aを設けて、孔を貫通した状態で上下方向にスライド可能に位置させたスライド部材15と、スライド部材の下端側に固定された蓋保持部材17と、所定の位置に位置するスライド部材を検知する検知部80と、蓋保持部材に係合して、架台を下降させることにより容器2の開口に被さる蓋部材19と、検知部が所定の位置に位置するスライド部材を検知したときに、駆動手段が撹拌軸5を回転可能とするよう制御する制御部90とを備え、蓋部材が容器の開口に被さっているときに、所定の位置にスライド部材を位置させる。【選択図】図1

Description

本発明は、容器に収容した食料品、塗料などの被処理物を撹拌等の処理をする被処理物の処理方法および撹拌装置に関するものである。
従来、この種の被処理物の処理方法および撹拌装置として以下のものが知られている。
特許文献1に記載されたものは、カップにキューブアイスやシロップを供給し、回転するカッタをカップ内に下降させて破砕してフローズン飲料を製造する氷破砕装置およびそれを用いた飲料製造装置である。このカッタの上方に蓋部を設け、カッタをカップ内へと挿入すると、蓋部がカップの上部に当接し、これにより、カッタを回転させてカップ内のフローズン飲料が溢れそうになったとしても、蓋部により溢れることを防ぐことができるようにしている。
特許文献2に記載されたものは、架台上に回転容器を載置し、回転容器の上方に、透明カバーと撹拌羽根とを備えた食品ミキサーである。この食品ミキサーでは、透明カバーと撹拌羽根とがコントロールボックスに設けられており、コントロールボックスは架台に対して回動自在に取り付けられている。コントロールボックスを回転容器側へと回動させて回転容器に透明カバーを被せると、回転容器内に撹拌羽根を配置できるようになっている。そして、コントロールボックスのスイッチをオンにした状態で、回転容器の開口部から透明カバーを取り外すようにコントロールボックスを回動させると、架台に設けた突起がコントロールボックスの検知孔から引き出されて、撹拌羽根を回転させるモータの駆動が停止するように構成されている。
特開2003−240396号公報 特開2002−165710号公報
ところで、大量喫食を前提とした調理場では、運営上、複数の異なる食材(被処理物)の撹拌を行う場合があり、食材ごとに撹拌に用いる容器を交換したり、複数の異なる食材が混ざらないように洗浄したりする場合がある。また、食材の容量に合わせてサイズ(特に高さ)が異なる容器を使用する場合がある。また、衛生上および安全上、容器に蓋をした状態で撹拌等を行う必要がある。
特許文献1に記載されたものは、複数種類の開口の高さの異なるカップ(容器)を用意し、それらに対してカッタを挿入してカップ内のフローズン飲料を製造するとき、それぞれのカップの開口の高さに合わせて装置側の設定を変更する手間が生じるという課題があった。また、そのような複雑な制御を用いるように装置を構成する必要があった。
特許文献2に記載されたものは、回転容器が架台に回動自在に取り付けられており、回転容器を取り外して交換することができないため、回転容器で調理材料を撹拌すると、次の調理材料を撹拌するためには、一度回転容器内の調理材料を取り出した後に洗浄する必要がある。このため、多種の調理材料を短時間に撹拌する作業には向いていない点が課題となっていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被処理物を収容した容器を例えば開口高さの異なる容器に変更したとしても、複雑な制御を用いずに容器の開口に蓋を被せた状態で撹拌等の処理を行うことができる被処理物の処理方法および撹拌装置を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、本発明に係る被処理物の処理方法は、
容器の開口に蓋部材を被せた状態で、撹拌軸の下端側に有する撹拌羽根の回転により前記容器に収容した被処理物の撹拌等の処理を行う被処理物の処理方法であって、
昇降レールに沿って昇降可能に支持された架台に、上下方向にスライド可能に吊り下げて取り付けられる前記蓋部材を前記容器の開口に被せ、前記撹拌羽根を前記容器内に挿入する運転準備ステップと、
前記撹拌羽根を回転させることにより前記被処理物を処理する処理ステップと、
を含み、
前記運転準備ステップでは、
前記架台を下降させて前記蓋部材を前記容器の上面に当接させて開口に被せ、さらに前記架台を下降させたときに、前記架台の自重により前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けつつ、前記蓋部材を前記下降させる架台に対して上方向にスライドさせて、蓋部材が所定の位置にスライドしたことを検知し、前記撹拌羽根を回転可能とするように制御する
ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る撹拌装置は、
撹拌軸の下端側に有する撹拌羽根を上方から挿入して回転させることにより、容器に収容した被処理物を撹拌する撹拌装置において、
前記撹拌軸を回転させる駆動手段を固定する架台と、
前記架台を昇降レールに沿って昇降可能に支持する昇降支持部と、
前記架台に取り付けた、少なくとも1つの孔を有する蓋吊下部と、
上端側に前記孔の直径よりも大きな抜け止め部材を設けて、前記孔を貫通した状態で上下方向にスライド可能に位置させたスライド部材と、
前記スライド部材の下端側に固定された蓋保持部材と、
所定の位置に位置する前記スライド部材を検知する、前記架台に取り付けた検知部と、
前記蓋保持部材に係合して、前記架台を下降させることにより前記容器の開口に被さる蓋部材と、
前記検知部が前記所定の位置に位置する前記スライド部材を検知したときに、前記駆動手段が前記撹拌軸を回転可能とするよう制御する制御部と、
を備え、
前記蓋部材が前記容器の開口に被さっているときに、前記所定の位置に前記スライド部材を位置させる
ことを特徴とする。
本発明に係る被処理物の処理方法および撹拌装置によれば、被処理物を収容した容器を例えば開口高さの異なる容器に変更したとしても、複雑な制御を用いずに容器の開口に蓋を被せた状態で撹拌等の処理を行うことができる。
本発明の一実施形態の撹拌装置の全体的な構成を示す斜視図である。 上記撹拌装置の全体的な構成を示す正面図である。 モータカバーおよび軸カバーを外した状態の架台およびその周辺を拡大して示す斜視図である。 モータカバー、軸カバー、および蓋部を外した状態の架台およびその周辺を拡大して示す斜視図である。 モータカバーおよび軸カバーを外した状態の架台およびその周辺を拡大して示す側面図である。 蓋吊下部およびその周辺を拡大して示す斜視図である。 蓋部を拡大して示す斜視図である。 架台を当接位置に位置させたときの蓋部およびその周辺を拡大して示す斜視図である。 架台を押付位置に位置させたときの蓋部およびその周辺を拡大して示す斜視図である。 蓋保持部材の係合部の構成を示す概略側面図である。 (a)は、蓋保持部材の係合部内で下部被係合部収容部に被係合部が位置する状態を示す概略側面図で、(b)は、(a)のL−L線の位置における概略断面図(ハッチング省略)である。 (a)は、蓋保持部材の係合部内で被係合部が上下方向の中央付近に位置する状態を示す概略側面図で、(b)は、(a)のM−M線の位置における概略断面図(ハッチング省略)である。 (a)は、蓋保持部材の係合部内で上部被係合部収容部に被係合部が位置する状態を示す概略側面図で、(b)は、(a)のN−N線の位置における概略断面図(ハッチング省略)である。 架台の位置の概略を示す側面図であり、(a)が上昇限度位置を示し、(b)が待機位置を示す。 架台の位置の概略を示す側面図であり、(a)が当接位置を示し、(b)が押付位置を示し、(c)が下降限度位置を示す。 開口の高さの異なる容器に変更したときの架台の押付位置を示す概略側面図であり、(a)が通常サイズの容器の場合を示し、(b)が通常サイズより開口の高さの高い容器の場合を示す。
第1の発明は、
容器の開口に蓋部材を被せた状態で、撹拌軸の下端側に有する撹拌羽根の回転により前記容器に収容した被処理物の撹拌等の処理を行う被処理物の処理方法であって、
昇降レールに沿って昇降可能に支持された架台に、上下方向にスライド可能に吊り下げて取り付けられる前記蓋部材を前記容器の開口に被せ、前記撹拌羽根を前記容器内に挿入する運転準備ステップと、
前記撹拌羽根を回転させることにより前記被処理物を処理する処理ステップと、
を含み、
前記運転準備ステップでは、
前記架台を下降させて前記蓋部材を前記容器の上面に当接させて開口に被せ、さらに前記架台を下降させたときに、前記架台の自重により前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けつつ、前記蓋部材を前記下降させる架台に対して上方向にスライドさせて、蓋部材が所定の位置にスライドしたことを検知し、前記撹拌羽根を回転可能とするように制御する
ことを特徴とする被処理物の処理方法としたものである。
この被処理物の処理方法によれば、被処理物を収容した容器を例えば開口高さの異なる容器に変更したとしても、複雑な制御を用いずに容器の開口に蓋を被せた状態で撹拌等の処理を開始することができる。
また、容器の開口に蓋部材を被せた状態でしか撹拌羽根が回転可能とならないので、万が一、撹拌等の処理の合間に蓋部材が容器の開口から外れてしまうことがあったとしても、作業者が回転する撹拌羽根に接触するのを防止することができる。
さらに、容器の開口に蓋部材を略鉛直方向に押付けて、容器の位置や姿勢を安定させて撹拌等の処理を行うことができる。
第2の発明では、第1の発明において、
前記運転準備ステップでは、
前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けたときに、前記下降させる架台に対して上方向にスライドさせる前記蓋部材のスライドストロークは、あらかじめ定めた所定の距離である
ことを特徴とする被処理物の処理方法としたものである。
これにより、蓋部材が誤って外れてしまうまでのタイミングをある程度制御し、安全に撹拌等の処理を行うことができる。
第3の発明では、第1または第2の発明において、
前記架台は、前記架台に対して上下方向にスライド可能に取り付けたスライド部材を有し、
前記運転準備ステップでは、
前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けたときに、前記架台に対して前記蓋部材を上下方向にスライド可能に吊り下げる前記スライド部材の位置により、前記蓋部材が前記下降させる架台に対して上方向にスライドしたことを検知する
ことを特徴とする被処理物の処理方法としたものである。
これにより、複雑な制御を用いなくとも、簡易な構成で蓋部材の位置を検知可能とすることができる。
第4の発明では、第1〜第3のいずれか1つの発明において、
前記運転準備ステップでは、
前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けている間は、前記架台に対して着脱自在に取り付けた前記蓋部材が前記架台に対して固定される
ことを特徴とする被処理物の処理方法としたものである。
これにより、容器を安定した位置や姿勢に保ったまま撹拌等の処理を行うことができる。
第5の発明は、
撹拌軸の下端側に有する撹拌羽根を上方から挿入して回転させることにより、容器に収容した被処理物を撹拌する撹拌装置において、
前記撹拌軸を回転させる駆動手段を固定する架台と、
前記架台を昇降レールに沿って昇降可能に支持する昇降支持部と、
前記架台に取り付けた、少なくとも1つの孔を有する蓋吊下部と、
上端側に前記孔の直径よりも大きな抜け止め部材を設けて、前記孔を貫通した状態で上下方向にスライド可能に位置させたスライド部材と、
前記スライド部材の下端側に固定された蓋保持部材と、
所定の位置に位置する前記スライド部材を検知する、前記架台に取り付けた検知部と、
前記蓋保持部材に係合して、前記架台を下降させることにより前記容器の開口に被さる蓋部材と、
前記検知部が前記所定の位置に位置する前記スライド部材を検知したときに、前記駆動手段が前記撹拌軸を回転可能とするよう制御する制御部と、
を備え、
前記蓋部材が前記容器の開口に被さっているときに、前記所定の位置に前記スライド部材を位置させる
ことを特徴とする撹拌装置としたものである。
この撹拌装置によれば、被処理物を収容した容器を例えば開口高さの異なる容器に変更したとしても、複雑な制御を用いずに容器の開口に蓋を被せた状態で撹拌等の処理を行うことができる。
また、容器の開口に蓋部材を被せた状態でしか撹拌軸が回転可能とならないので、万が一、撹拌等の処理の合間に蓋部材が容器の開口から外れてしまうことがあったとしても、作業者が撹拌羽根に接触するのを防止することができる。
第6の発明では、第5の発明において、
前記架台を下降させて前記容器に前記蓋部材が当接した前記架台の位置を当接位置とし、前記架台が前記当接位置よりも下降したときに、前記スライド部材が前記所定の位置に位置する
ことを特徴とする撹拌装置としたものである。
これにより、容器の開口に蓋部材を当接させるだけで、容器の開口から被処理物が飛散しない状態で撹拌等の処理を行うことができる。
第7の発明では、第5または第6の発明において、
前記架台を下降させて前記容器に前記蓋部材が当接した前記架台の位置を当接位置とし、前記当接位置よりも前記架台が下降して、前記架台の自重により、前記蓋部材が前記容器に押付けられる前記架台の位置を押付位置とし、
前記架台が前記押付位置にあるときに、前記スライド部材が前記所定の位置に位置する
ことを特徴とする、撹拌装置としたものである。
これにより、蓋部材が容器の開口に確実に被さっていることを確認したうえで、容器の位置や姿勢を安定させて撹拌等の処理を行うことができる。
さらに、容器の開口に蓋部材を押付けて、容器の位置や姿勢を安定させて撹拌等の処理を行うことができる。
第8の発明では、第7の発明において、
前記当接位置から前記押付位置へと前記架台を下降させる距離は、あらかじめ定めた所定の距離である
ことを特徴とする撹拌装置としたものである。
これにより、蓋部材が誤って外れてしまうまでのタイミングをある程度制御し、安全に撹拌等の処理を行うことができる。
第9の発明では、第7または第8の発明において、
前記蓋保持部材に、前記蓋部材に有する被係合部が係合する略水平方向に切欠いた係合部を設け、
前記係合部は、上辺の一部が上方にくぼんだ上部被係合部収容部を有し、前記架台が前記押付位置に位置したときに、前記被係合部が前記上部被係合部収容部に嵌り込む
ことを特徴とする撹拌装置としたものである。
これにより、撹拌等の処理中の振動等により蓋部材が移動することを抑制し、蓋部材が容器の開口に被さった状態を維持して撹拌等の処理を行うことができ、被処理物の飛散を抑制することができる。
第10の発明では、第7〜第9のいずれか1つの発明において、
前記蓋保持部材に、前記蓋部材に有する被係合部が係合する略水平方向に切欠いた係合部を設け、
前記係合部は、下辺の一部が下方にくぼんだ下部被係合部収容部を有し、前記架台が前記当接位置から上昇したときに、前記被係合部が前記下部被係合部収容部に嵌り込む
ことを特徴とする撹拌装置としたものである。
これにより、昇降レールに沿って架台を昇降させる際に、蓋保持部材から蓋部材が脱落することを防止することができる。
(実施形態1)
(撹拌装置の基本的な構成)
まず、本発明の撹拌装置1について、基本的な構成を説明する。
図1および図2は、本発明の一実施形態の撹拌装置1を示し、この撹拌装置1は、
撹拌装置1の基本骨格を形成するフレーム部30と、
架台部50を昇降可能に支持する昇降支持部40と、
撹拌羽根5aを下端側に有する撹拌軸5を回転させる電動モータ11を固定する架台部50と、
蓋部70を上下スライド可能となるよう架台部50より吊り下げる蓋吊下部60と、
被処理物Aを収容した容器2の開口を塞ぐ蓋部70と、
架台部50に対して蓋部70が所定の位置に配置されていることを検知する検知部80と、
駆動手段の動作を制御する制御部90と、
を備えている。
なお、本実施形態の説明に用いる「撹拌等の処理」とは、被処理物を単にかき混ぜて混合するという意味だけでなく、撹拌、破砕および切断、または、これらの組み合わせを意味する。
なお、被処理物Aを収容する容器2の上部に有する開口の端面および容器2の下端部となる底面は略平行であり、略水平な面に載置した際に容器2の開口が略水平となるものとする。
なお、被処理物Aは、例えば、食品、塗料などであり、特に限定されない。
(フレーム部)
図1に示すように、フレーム部30は、
撹拌装置1の基本骨格を形成するベースフレーム4と、
容器2の上部に有する開口の端面が略水平な状態となるように容器2を載置するための容器載置台3と、
容器載置台3の下方に設けられた汁受皿3cと、
架台部50の高さ方向の位置を保持するためのロック部材4cと、
により構成される。
ベースフレーム4は、例えば、ステンレス鋼の組立品または製缶品であり、撹拌装置1の背面側に配置され略鉛直方向に延びる枠状の背面側フレーム4bと、背面側フレーム4bの下端部から略水平方向に延びた撹拌装置1の下部を形成する下部フレーム(符号なし)とを備えている。
また、下部フレームの下面には、撹拌装置1を移動可能に支持する移動用ローラ4aが設けられている。
背面側フレーム4bには、例えば、板金等により形成され、被処理物Aを収容する容器2を載置するための容器載置台3が、下部フレームの上方に所定の高さで略水平となるように設けられている。
容器載置台3には、容器2の下端部が嵌り、容器2を載置したときに容器2の水平方向の移動を規制する凹部である、例えばゴム材を使用した座面部3aが設けられている。さらに座面部3aの内側には、開口部3bが設けられている。
開口部3bは、例えば、容器2が載置されていない状態で、後述する撹拌軸5や撹拌羽根5aに付着した被処理物A等が下方へと落下した際に、落下した被処理物Aが容器載置台3を通過可能となるよう構成されている。このため、開口部3bの直径は、撹拌羽根5aの外径よりも大きい方が好ましい。
開口部3bの下方には、落下した被処理物Aを受け止め、一時的に貯めるための汁受皿3cが、容器載置台3と着脱自在に設けられている。また、汁受皿3cは、後述する下降限度位置H5において、撹拌羽根5aを収容可能となる深さとするのが好ましい。
背面側フレーム4bの上部には、後述する架台部50を待機位置H2(図5、図10(b)参照)に保持するための、例えば、手動式であるロック部材4cが設けられている。なお、ロック部材の種類は、待機位置H2に架台部50を保持することができれば、特に限定されない。
(昇降支持部)
図3Bおよび図7Aに示すように、昇降支持部40は、
架台部50を略鉛直方向に昇降可能に支持する昇降レール7と、
昇降レール7の上部に設けられ架台部50の上昇位置を規制する上ストッパ7aと、
昇降レール7の下部に設けられ架台部50の下降位置を規制する下ストッパ7bと、
昇降支持部40の撹拌装置1の背面側を覆うレールカバー7cと、
により構成される。
図1および図4に示すように、昇降レール7は、例えば、ステンレス鋼等により鉛直方向に長尺な角管状に形成され、後述する架台部50がガイドローラ9を介して、昇降可能に取り付けられる。そして、昇降レール7の撹拌装置1の背面側は、巻き込み防止のために、例えば、板金等で構成されたレールカバー7cで覆われている。
昇降レール7の上部と下部とには、それぞれ上ストッパ7aおよび下ストッパ7bが設けられている。上ストッパ7aは、架台部50の上昇位置を規制し、下ストッパ7bは、架台部50の下降位置を規制する。また、これら上ストッパ7aおよび下ストッパ7bにより、架台部50の上昇限度位置H1(図10(a)参照)と、下降限度位置H5(図11(c)参照)とが設定されている。
(架台部)
図3Aおよび図4に示すように、架台部50は、
ベースとなる架台8と、
架台8の撹拌装置1の正面側に設けられ架台部50を昇降させる際の持ち手となる取手8aと、
ガイドローラ9を介して昇降レール7に昇降自在となるよう架台8を固定するローラ支持部9aと、
架台8の上方側に固定され撹拌軸5を回転させるための回転軸11aを有する駆動手段である電動モータ11と、
回転軸11aと撹拌軸5の一方端とを着脱自在に接続するためのジョイント11bと、
上端側をジョイント11bと接続可能とし、下端側に被処理物Aを撹拌するための撹拌羽根5aを有する撹拌軸5と、
フレーム部30のロック部材4cと係合することで架台部50を後述する待機位置H2で保持するロック被係合部材7dと、
電動モータ11等を覆う板金等により形成されたモータカバー11cと、
回転軸11aおよびジョイント11b等を覆う板金等により形成された軸カバー8cと、により構成される。
図4および図7Aに示すように、ガイドローラ9は、架台部50の撹拌装置1の背面側で昇降レール7を囲むように設けた、例えば、板金等よりなるローラ支持部9aにより保持されている。また、ローラ支持部9a内で、昇降レール7の撹拌装置1の正面側と背面側とに、それぞれ上下2本ずつ配置された合計4本のガイドローラ9により昇降レール7を挟み込むように取り付けられている。
このローラ支持部9aと架台8とを連結することにより、昇降レール7に架台8がガイドローラ9を介して昇降可能に支持されている。そして、架台8の撹拌装置1の正面側に設けた取手8aを掴んで操作することで、架台8を昇降レール7に沿って昇降させることができる。
なお、昇降レール7または架台8に駆動手段を設けることにより架台8を電動や空圧、油圧で昇降するよう構成してもよい。
図3Aに示すように、架台8の上部には、駆動手段としての電動モータ11が設けられており、電動モータ11の出力軸である回転軸11aが下方を向くように固定されている。そして、回転軸11aの先端には、ジョイント11bが設けられている。
撹拌軸5は、例えば、ステンレス鋼等で形成された丸棒であり、ジョイント11bに撹拌軸5の上端側を接続することで、ジョイント11bを介して撹拌軸5が回転軸11aと回転一体かつ着脱自在に取り付けられる。
また、撹拌軸5の下端側には撹拌羽根5aを有する。撹拌羽根5aの形状は特に限定されず、被処理物Aに合わせて適切な形状のものを用いることができる。
なお、後述する押付位置H4(図11(b)参照)において、容器2内での撹拌羽根5aの高さ方向の位置を被処理物Aに合わせて変更したい場合は、被処理物Aの撹拌等の処理に適した、長さが異なる撹拌軸5を用意しておき、被処理物Aの種類に合わせて都度交換してもよい。
なお、図3A、図3Bおよび図4では、内部構造を見るために、モータカバー11cおよび軸カバー8cを省略している。また図3Bでは、蓋部70を省略している。使用時には、架台8の上部にはモータカバー11cが、また架台8の下部には軸カバー8cが取り付けられる(図1等参照)。
図1および図3Aに示すように、上ストッパ7aは上昇限度位置H1に位置する架台8の上面に、下ストッパ7bは下降限度位置H5に位置する架台8の下面に、それぞれ接触するようになっている。
図3Aに示すように、架台部50には、ロック被係合部材7dが設けられており、後述する待機位置H2(図5、図10(b)等参照)で、フレーム部30のロック部材4cと係合させることにより、架台8を待機位置H2で保持することができる。
(蓋吊下部)
図3Aおよび図7Bに示すように、蓋吊下部60は、
架台8の左右側面にそれぞれ設けられ、スライド部材15を介して蓋保持部材17を上下スライド可能に吊り下げ保持する蓋吊下部材14と、
蓋保持部材17の上面17aに取り付けられ、蓋保持部材17を上下スライド可能に接続するスライド部材15と、
蓋部70を着脱自在に保持する蓋保持部材17と、
により構成される。
そして、蓋保持部材17に後述する蓋部70の蓋部材19を取り付けることで、スライド部材15および蓋保持部材17を介して、蓋部材19を上下スライド可能に吊り下げ保持する。
蓋吊下部材14は、例えば、略コの字状に形成され、架台8の下方に配置されるように架台8の撹拌装置1の左右側面側から各1つずつぶら下げられるように構成されている(図2参照)。略コの字状に形成された蓋吊下部材14の上面と下面とには、スライド部材15を上下スライド可能に挿通する孔であるスライド部材貫通孔14aが設けられている。
スライド部材15は、蓋吊下部材14のスライド部材貫通孔14aに上下方向に移動可能に挿通されて吊り下げられた、例えば、円柱状の軸よりなり、架台8の撹拌装置1の左右側面側に各2本ずつ合計4本設けられている。
スライド部材15のそれぞれは、長手方向が略鉛直方向となるように、下端が蓋保持部材17の上面17aに固定されている。スライド部材15の上端は、蓋吊下部材14の上面よりも突出しており、蓋吊下部材14から抜けないように、スライド部材貫通孔14aの内径よりも大きな直径の抜け止め部材15aが取り付けられている。
抜け止め部材15aの下面が蓋吊下部材14の上面(符号なし)に当接することで、スライド部材15を介して、蓋保持部材17を吊り下げて保持するように構成されている。
左側面側の2本のスライド部材15のうち、1本の上端には、後述する近接スイッチ13の被検出体とスライド部材15の抜け止めとを兼ねる被検出体部材15bが取り付けられている。
蓋吊下部材14のスライド部材貫通孔14aの内径は、スライド部材15の上端部に取り付けた抜け止め部材15a、もしくは被検出体部材15bの外径よりも小さく、スライド部材15の上下中間部分の外径よりも大きく形成されている。
このような構成により、蓋部70を蓋保持部材17に取り付けた場合、架台8を昇降させることで、蓋吊下部材14、スライド部材15、蓋保持部材17、蓋部70が架台8と共に昇降可能となる。
図7Aおよび図7Bに示すように、蓋保持部材17は、その上面17aに下端が固定されたスライド部材15を介して、蓋吊下部材14に吊り下げられて保持される。
蓋保持部材17は、後述する蓋部70の蓋部材19の上面に取り付けられた蓋側係合部材20を係合させる略水平方向に切欠いた係合部18が設けられており、この係合部18により蓋部材19を着脱自在に保持可能に構成されている。
図3Bおよび図8に示すように、係合部18は、蓋側係合部材20の被係合部20aを挿通させる略水平方向に切欠いた切欠部18aと、この切欠部18aに連続し、切欠部18aよりも上下方向に幅が広い被係合部収容部18bとを備えている。
この被係合部収容部18bのうち、切欠部18aの水平方向より上部側にくぼんだ部分を上部被係合部収容部18c、下部側にくぼんだ部分を下部被係合部収容部18dとする。そして、後述する蓋部70の被係合部20aは、被係合部収容部18bの内部に収容された状態で上下方向に移動可能となるよう構成される。
(蓋部)
図3Aおよび図6に示すように、蓋部70は、
容器2の開口に被せることで容器2の開口を塞ぐ蓋部材19と、
蓋保持部材17に蓋部材19を着脱自在に係合させる蓋側係合部材20と、
蓋部材19と蓋側係合部材20とに設けられ撹拌軸5を挿通させる孔である軸挿通孔19aと、
により構成される。
蓋部材19は、例えば、容器2の開口よりも大きな円板状のアクリル板等で形成され、その中心に撹拌軸5が挿通される孔である軸挿通孔19aを有する。軸挿通孔19aの大きさは、撹拌軸5の軸径よりも大きく形成されており、撹拌軸5を挿通させた状態でも、蓋部材19を上下スライド可能となるよう構成している。
そして、撹拌軸5は、蓋部70が蓋保持部材17に取り付けられた状態で、軸挿通孔19aに対して下から挿入され、その上端側がジョイント11bを介して回転軸11aに接続される。
なお、蓋部材19の形状は、円板状に限定されず、容器2の形状に合わせ、矩形状等他の形状であってもよい。
蓋部材19の上面には、例えば、ステンレス鋼等の板金で構成された蓋側係合部材20がビス止めされている。蓋側係合部材20は、その中央に蓋部材19と同様の軸挿通孔19aが形成され、左右の上方に略コの字状に折り曲げられた部分によって被係合部20aが形成されている。
なお、蓋側係合部材20は、左右の被係合部20aが1つの連続する板金で構成されているが、別々の部材で構成されていてもよい。
そして、蓋保持部材17の係合部18の切欠部18aに、蓋部70の被係合部20aを挿入して被係合部収容部18bに収容すると、蓋部材19、蓋側係合部材20、蓋保持部材17およびスライド部材15が一体となって、蓋吊下部材14に吊り下げられて保持されるようになっている。本実施形態では、左右に吊り下げ構造を用いているので、左右のバランスを保ちながら蓋部材19をスライド部材15で上下にスライド移動可能に支持することができる。
(検知部)
図7Aおよび図7Bに示すように、架台8の左側面側には、検知部80としての近接スイッチ13が設けられている。この近接スイッチ13の下方に、スライド部材15の上端側に取り付けた被検出体部材15bが位置する。
なお、蓋吊下部材14は、左右一体に形成してもよい。また、左側面側にある近接スイッチ13は、右側面側に設けてもよく、少なくとも一方に設けられていればよい。
近接スイッチ13は、例えば、磁気センサを含み、スライド部材15が所定の位置に位置したことを検知するものである。また、検知部80は、光学式でも機械式でもよく、特に限定されない。
そして、後述する押付位置H4(図11(b)参照)において、スライド部材15の上端に取り付けた被検出体部材15bがスライドストロークS分スライドしたこと、つまり所定の位置に位置したことを検知可能な位置に近接スイッチ13は固定されている。
被検出体部材15bと近接スイッチ13とが近接することで、スライド部材15が所定の位置にあることを検知し、その信号が操作盤12へと送られ、電動モータ11への電源供給が可能な状態となる。この状態で操作盤12の運転ボタン12bをオンにすると、電動モータ11へ電源が供給されて駆動するように制御される。
また、被検出体部材15bと近接スイッチ13とが離間することで、電動モータ11への電源供給が遮断された状態となるように制御される。
(制御部)
図1および図3Aに示すように、背面側フレーム4bには、電動モータ11に電力を供給し、その回転速度等を制御するための制御部90としての操作盤12が設けられている。図示は省略するが、操作盤12と電動モータ11と近接スイッチ13とは電線等により電気的に接続されている。
操作盤12には、例えば、電源表示灯12a、電動モータ11の運転ボタン12b、停止ボタン12c、速度調整スイッチ12dが設けられており、これらが図示しない制御基板に接続されている。操作盤12の各ボタン12b、12cおよび速度調整スイッチ12dを操作することで、電動モータ11の駆動と停止および回転速度の制御を行うことができる。
(架台の位置について)
図10および図11に示すように、本実施形態において、架台8を昇降させたときの位置には、上昇限度位置H1と、待機位置H2と、当接位置H3と、押付位置H4と、下降限度位置H5とがあり、それぞれ以下に説明する。
(上昇限度位置)
図10(a)に示すように、上昇限度位置H1は、待機位置H2よりも上方にあり、架台8の上面が、昇降支持部40の上ストッパ7aと当接する位置で、ロック部材4cとロック被係合部材7dとを係合させる、または係合を解除するために、架台8を上昇させる際の限界位置である。
(待機位置)
図10(b)に示すように、待機位置H2は、上昇限度位置H1よりも下方にあり、架台部50のロック被係合部材7dがフレーム部30のロック部材4cと係合して保持される位置で、容器2内から撹拌軸5、撹拌羽根5aが取り出され、容器2の入れ替え作業が可能となる架台8の位置である。
(当接位置)
図11(a)に示すように、当接位置H3は、待機位置H2よりも下方にあり、架台8の下降により、架台8と共に下降する蓋吊下部材14に吊り下げられた蓋部材19の下面が、容器2の上端部である開口に当接する架台8の位置である。この位置から、さらに架台8を下降させると、蓋部材19は、蓋吊下部材14による「吊下状態」から、容器2の開口への「載置状態」へと変化する(図7A参照)。
(押付位置)
図11(b)に示すように、押付位置H4は、当接位置H3よりも下方にあり、当接位置H3から、さらに架台8をスライドストロークS分下降させて、蓋吊下部材14の下面と蓋保持部材17の上面17aとが当接する架台8の位置である。
また、押付位置H4は、架台8が蓋吊下部材14を介して、蓋保持部材17に載置された状態となる位置であり、蓋保持部材17の上面17aが、架台8の押付位置H4の位置決め部となっている。そして、容器2の開口を塞ぐとともに、容器2に収容した被処理物Aの撹拌等の処理に適した所定の位置に撹拌羽根5aが挿入される位置である。
この位置では、架台8が自重により、蓋部材19を容器2の開口に略鉛直方向に押付け、容器載置台3と蓋部材19とで略鉛直方向に容器2を挟み込んで保持し、容器2の姿勢を安定させることができる。
そして、近接スイッチ13が被検出体部材15bと近接して、電動モータ11への電源供給が可能となり、撹拌等の処理が可能となる位置でもある。
(下降限度位置)
図11(c)に示すように、下降限度位置H5は、押付位置H4よりも下方にあり、架台8の下面が、昇降支持部40の下ストッパ7bと当接する位置で、容器2が容器載置台3に載置されていない状態での架台8が下降する限界位置である。
また、この位置は、撹拌軸5の下端もしくは撹拌羽根5aが、容器載置台3の下方に設けた汁受皿3cに接触しない程度の位置に設定されている。そして、容器2の取り出し後、架台8を待機位置H2まで上昇させなくても、架台8を待機させることができる位置(第2の待機位置)でもあり、この場合、撹拌軸5を開口部3bへと挿入して容器載置台3よりも下方となる汁受皿3cの内側に撹拌羽根5aを位置させることで、撹拌羽根5aが作業者と接触することを防止できる。
(蓋部材の蓋保持部材からの取り外しと取り付け)
次に、蓋部材19の蓋側係合部材20に設けた被係合部20aを、どのように蓋保持部材17に設けた係合部18に係合させているかを説明する。
図3Aに示すように架台8を待機位置H2に位置させた状態で、軸カバー8cを架台8から取り外し、ジョイント11bから撹拌軸5を取り外す。
図9Bに示すように蓋部70を持ち上げて、蓋側係合部材20の被係合部20aを蓋吊下部60の蓋保持部材17に設けた切欠部18aと同じ高さ位置に位置させ、切欠部18aを通じて蓋部材19を水平方向に引き出す。
このようにして、蓋部材19を蓋保持部材17から取り外すことができる。
また、蓋保持部材17から取り外した蓋部材19を、再度蓋保持部材17へと取り付けるときには、以下のように取り付ける。
ジョイント11bから撹拌軸5を取り外した状態で、取り外した蓋部70を持ち上げて、蓋側係合部材20の被係合部20aを蓋吊下部60の蓋保持部材17に設けた切欠部18aと同じ高さ位置に位置させ、切欠部18aを通じて蓋部材19を水平方向に挿入する。
そして、蓋側係合部材20の被係合部20aが係合部18の被係合部収容部18bの縁に当接した後に蓋部70の位置を下げて、被係合部20aが被係合部収容部18bのうちの下部被係合部収容部18dへと収容して係合させる。
このようにして、図3Aに示すように蓋部材19を蓋保持部材17へと取り付けることができる。
これにより、被係合部20aが下部被係合部収容部18dに収容されているので、架台8を昇降したときに蓋部70が水平方向にずれてしまうことを防止することができる。そして、架台8を当接位置H3または押付位置H4に位置させたときに、蓋部材19が容器2の開口に確実に被さるようにすることができる。
さらにまた、ジョイント11bから撹拌軸5を外している状態で、架台8が上昇限度位置H1、待機位置H2、当接位置H3または下降限度位置H5に位置しているとき、またはそれぞれの位置間を昇降させる際に、被係合部20aの位置が下部被係合部収容部18dの内側の辺により規制されるので、意図せず蓋部材19が蓋保持部材17から脱落してしまうことを防止することができる。
また、ジョイント11bに撹拌軸5を取り付けている状態で、架台8が押付位置H4に位置しているとき、図9Cに示すように、下部被係合部収容部18dの内側の辺により位置が規制された被係合部20aは、蓋部材19が容器2の開口に押付けられることにより上方向へ移動する。そして、被係合部20aは上部被係合部収容部18cに収容される。
上部被係合部収容部18cに収容された被係合部20aは、上部被係合部収容部18cの内側の辺により位置が規制されるため、この状態で撹拌等の処理を開始し、容器2の振動により蓋部材19が振動したとしても、蓋部材19の位置が移動してしまうことを防止することができる。
つまり、蓋部材19が容器2の開口からずれてしまうことや、蓋部材19の位置が移動して軸挿通孔19aの内側の辺に回転軸11a、ジョイント11bまたは撹拌軸5が接触することを防止することができる。また、被係合部20aが上部被係合部収容部18cの内側の辺に接触して発生する音鳴りを抑制することができる。
なお、本実施形態の蓋部材19に設けた軸挿通孔19aは円形としているが、異なる形状としてもよい。例えば、ジョイント11bに撹拌軸5を取り付けた状態では被係合部20aを係合部18から取り外すことができないため、蓋部材19を蓋保持部材17から取り外すことができない。
そのため、軸挿通孔19aを蓋部70の撹拌装置1の背面側の外周の縁から撹拌軸5の位置まで延びる切欠きとし、ジョイント11bに撹拌軸5を取り付けた状態でも、蓋部70を蓋保持部材17から取り外すようにしてもよい。
(被処理物の処理方法)
次に、本実施形態に係る撹拌装置1により、被処理物Aの撹拌等の処理をする際の動作について説明する。
撹拌装置1の動作は、
撹拌等の処理に必要な部品を撹拌装置1に取り付けたことを確認し、被処理物Aを収容した容器2を撹拌装置1に載置し、架台部50を下降させて、撹拌羽根5aを容器2内へと挿入すると共に、容器2の開口に蓋部材19を被せて次に行う処理ステップの準備を行う運転準備ステップと、
容器2に収容した被処理物Aを撹拌羽根5aにより撹拌等の処理を行う処理ステップと、架台部50を上昇させて、被処理物Aを収容した容器2内から撹拌羽根5aを取り出し、撹拌装置1から容器2を取り出す運転終了ステップと、
により構成される。
(運転準備ステップ)
最初に行う運転準備ステップについて、説明する。
まず、図1に示すように、架台8が待機位置H2にあることを確認するとともに、蓋部70が蓋保持部材17に取り付けられているか、回転軸11aのジョイント11bに撹拌羽根5aを有する撹拌軸5を取り付けたか、モータカバー11cおよび軸カバー8cを架台8に取り付けたかを確認する。
各部材が取り付けられていることを確認した後、図2に示すように、被処理物Aがあらかじめ収容された容器2を撹拌軸5の真下に対応する容器載置台3の上に載置する。このとき、容器2の下端部を座面部3aに嵌めて載置する。これにより、撹拌軸5を容器2の真ん中に位置させると共に、容器2の水平方向の移動を規制することができる。
容器2が座面部3aに嵌ったことを確認した後、電源プラグをコンセントに差し込んで、操作盤12の電源表示灯12aが点灯するのを確認する。
そして、架台8の取手8aを手で掴み、図10(b)等に示す待機位置H2にある架台8を、図10(a)に示す上昇限度位置H1の近くまで上昇させて、ロック部材4cとロック被係合部材7dとによる係合を解除し、架台8のロックされた状態を解除する。
ロック部材4cとロック被係合部材7dとによる係合を解除したまま、取手8aを手で掴み、架台8を昇降レール7に沿って下降させると、蓋吊下部60を介して蓋部材19も下降し、蓋部材19の下面が容器2の上端部である開口に当接し、容器2の開口に被さった状態となる。この架台8の位置が、図7Aおよび図11(a)に示す、架台8の当接位置H3となる。
この当接位置H3から架台8をさらに下降させると、図9Cに示すように、蓋部材19が容器2の上端部である開口に当接したまま蓋保持部材17が下降することにより、被係合部20aが被係合部収容部18b内で移動し、下部被係合部収容部18dの内側の辺に当接した状態(図9A参照)から、上部被係合部収容部18cの内側の辺に当接した状態となる。そして、蓋部材19に蓋保持部材17およびスライド部材15の自重がかかる状態となる。
さらに架台8を下降させると、蓋部材19と共に、蓋保持部材17およびスライド部材15は下降せずに容器2の上端部である開口に留まった状態となる。一方で、蓋吊下部材14は、スライド部材15に沿って架台8と共に下降し、蓋吊下部材14の上面とスライド部材15の抜け止め部材15aおよび被検出体部材15bの下面とが離間する。つまり、スライド部材15、蓋保持部材17とともに蓋部材19が、下降する架台8に対して近づくように上方向にスライドしていることとなる。
このとき、蓋部材19は、それまでの蓋吊下部材14による「吊下状態」から、容器2の上端部である開口への「載置状態」となる。蓋部材19と共に、蓋保持部材17およびスライド部材15が、容器2上に載置された状態となる。
図7Bに示すように、さらに架台8を下降させ、蓋吊下部材14の下面と蓋保持部材17の上面17aとが当接すると、架台8はそれ以上下降せず、架台8は蓋吊下部材14を介して、蓋保持部材17に載置された状態となる。
架台8は、当接位置H3から押付位置H4へとスライドストロークS分下降している。押付位置H4において、撹拌羽根5aが蓋部材19の下面から容器2内に挿入される長さは、「吊下状態」において蓋部材19の下面から突出している撹拌軸5および撹拌羽根5aの長さに、被係合部20aが下部被係合部収容部18dの内側の辺に当接した状態(図9A参照)から上部被係合部収容部18cの内側の辺に当接した状態(図9C参照)へと移動する長さと、スライドストロークS分の長さと、を加えた長さとなる。
これにより、蓋部材19が容器2の開口に被さった状態で、上記の分だけ容器1内での撹拌軸5の高さ位置を下降させることができる。そして、「吊下状態」から「載置状態」となるときに容器2内へと挿入した撹拌羽根5aが被処理物Aに触れていないとき、「載置状態」の架台8の位置がさらに下降すると、撹拌羽根5aが被処理物Aに触れたときに飛散する被処理物Aが容器2の外側へと飛散するのを防止することができる。
このとき、蓋側係合部材20の被係合部20aが、被係合部収容部18b内で上方へと移動して上部被係合部収容部18cに収容された状態となることで蓋部材19が蓋保持部材17に対し水平方向に位置が規制され抜け止めされる。
そして、架台8の自重が、蓋吊下部材14および蓋保持部材17を介して蓋部70へと作用することで、蓋部材19を容器2の開口へと略鉛直方向に押付ける状態となる。つまり、架台8の自重により、蓋部材19が容器2の開口に略鉛直方向に押付けられる状態となる。
このように、架台8が蓋部材19に載置された状態となり、このときの架台8の位置が、図7Bおよび図11(b)に示す、架台8の押付位置H4となる。
また、このとき、架台8と共に下降してきた撹拌羽根5aが容器2内の所定の位置まで下降する。
架台8が押付位置H4まで下降することで、スライド部材15が蓋吊下部材14の上面側にスライドストロークS分だけ突出し、被検出体部材15bと近接スイッチ13とが近接する。
そして、操作盤12に信号が送られ、電動モータ11が駆動可能な状態となる。また、撹拌羽根5aが容器2内の所定の位置に配置され、撹拌等の処理が可能な状態となる。これで、運転準備ステップが完了する。
(処理ステップ)
次に、運転準備ステップの後に行う処理ステップについて、図7Bおよび図11を用いて説明する。
容器2に収容した被処理物Aに合わせて、撹拌軸5および撹拌羽根5aの回転数を、操作盤12の速度調整スイッチ12dを操作して設定する。例えば、低速、中速または高速より選択する。それぞれの回転速度を選択することにより、例えば、低速では撹拌羽根5aの回転数が800rpm、中速では撹拌羽根5aの回転数が1700rpm、高速では撹拌羽根5aの回転数が3500rpmに設定される。
次いで、操作盤12の運転ボタン12bを押すと、選択した回転数で、電動モータ11が駆動し、回転軸11aが回転し、ジョイント11bを介して、撹拌軸5および撹拌羽根5aが回転する。この状態を所定の時間(被処理物Aの撹拌に必要な時間)継続し、容器2内に収容された被処理物Aを撹拌等の処理を行う。この際、被処理物Aは、撹拌羽根5aによりかき混ぜられながら、撹拌等の処理が行われる。
例えば、撹拌装置1が大量喫食を前提とした調理場で使用されるケースで、被処理物Aがかき玉汁等に使用する溶き卵の場合では、被処理物Aである生卵13kg(約200個)を容器2へ収容し、低速で約3分間、撹拌等の処理(撹拌、混合)を行う。
また、例えば、被処理物Aが玉ねぎドレッシングの場合には、被処理物Aである玉ねぎ(約3kg)、水(3kg)、サラダ油(3kg)、調味料等を容器2へ収容し、高速で約5分間、撹拌等の処理(撹拌、混合、破砕、切断)を行う。特に食品の場合、処理時間が長すぎても食感が悪くなってしまう。このように、被処理物Aごとに適した個別の処理時間で処理することとなる。
このとき、容器2内の被処理物Aが激しく流動することにより、容器2内で飛散することがある。また、被処理物Aに固形物が含まれる場合は、撹拌等の処理により被処理物Aが容器2の内側に衝突して、撹拌等の処理中の容器2の姿勢を不安定にさせることがある。
本実施形態の撹拌装置1では、押付位置H4に位置させた架台8の自重により、蓋部材19を容器2の開口へと略鉛直方向に押付けた状態で撹拌等の処理を行うことができる。これにより、容器2の開口から撹拌等の処理中の被処理物Aが容器2の外側へと飛散することを、より確実に抑制することができる。
また、撹拌等の処理中に容器2の姿勢が不安定になったとしても、架台8の自重により容器2の開口に押付けられる蓋部材19と、容器2の下端部となる底面が載置される容器載置台3の座面部3aとにより容器2を挟み込んで、容器2を安定した位置や姿勢に保ったまま撹拌等の処理を行うことができる。
撹拌等の処理中は架台8が押付位置H4に位置しているが、万が一、架台8を押付位置H4から誤って上昇させてしまうことがあったとしても、スライド部材15がスライドストロークS分だけスライドしている間は蓋部材19が容器2の開口に被さったままとなる。これにより、容器2に収容した被処理物Aが容器2の外側へ飛散する、架台8が上昇して撹拌羽根5aが露出し作業者が触れてしまう、等の発生を抑制することができる。
そして、スライド部材15がスライドストロークS分だけスライドしている間、つまり、架台8の当接位置H3と押付位置H4との間に架台8が位置している間、蓋部材19が容器2の開口に被さっているので、スライドストロークSの距離を調整することにより、容器2の開口から蓋部材19が外れるタイミングをある程度制御し、安全に撹拌等の処理を行うことができる。
なお、本実施形態では図7Aおよび図7Bに示すように、スライドするスライド部材15の移動方向線上に近接スイッチ13を設けているが、近接スイッチ13の位置をスライド部材15の移動方向線上から外し、スライド部材15の長手方向と並行となるよう固定していてもよい。
これにより、架台8が当接位置H3と押付位置H4との間にあるときに、近接スイッチ13によりスライド部材15が近接した位置に来たことを検知し、容器2に収容した被処理物Aの撹拌等の処理を行うことができる。また、撹拌等の処理を行っている間に、取手8aを掴み、架台8を当接位置H3と押付位置H4との間で昇降させて容器2内の被処理物Aの混ざり具合を調整することができる。
またこの場合、近接スイッチ13により検知することのできるスライド部材15の所定の位置を鉛直方向で広くとることができ、架台8を当接位置H3に位置させたときにも電動モータ11により撹拌羽根5aを回転させることができる。
(運転終了ステップ)
次に、処理ステップの後に行う運転終了ステップについて、説明する。
図7Bに示す状態で、撹拌等の処理が完了(所定の時間経過)したら、操作盤12の停止ボタン12cを押して、電動モータ11への電源供給を遮断し、電動モータ11を停止させる。
次に、撹拌羽根5aの回転が停止したことを確認し、取手8aを手で掴み、架台部50を上昇させる。
押付位置H4から架台8が上昇し始めると、蓋吊下部材14は架台8と共に上昇し、蓋吊下部材14の下面と蓋保持部材17の上面17aとが離間し、架台8の上昇と共に、撹拌軸5および撹拌羽根5aも上昇する。
このとき、蓋吊下部材14のスライド部材貫通孔14aをスライド部材15が下方にスライドするため、蓋部材19と共に、蓋保持部材17およびスライド部材15は、自重により、容器2の上端部である開口に載置された状態を維持する。これは、架台8が図11(b)の押付位置H4から図11(a)の当接位置H3までスライドストロークS分上昇する間、継続される。
つまり、架台部50の上昇に対して、蓋部70の上昇が遅延して行われる。
また、架台8と共に近接スイッチ13も上昇し、スライド部材15の被検出体部材15bと離間するため、電動モータ11への電源供給が遮断された状態となる。この状態で、操作盤12の運転ボタン12bをオンにしても、電動モータ11への電源供給が遮断されたままのため、電動モータ11は駆動しない。
架台8が図11(a)に示す当接位置H3まで上昇すると、蓋吊下部材14の上面がスライド部材15の抜け止め部材15aおよび被検出体部材15bの下面と当接する。
さらに架台8を上昇させると、蓋吊下部材14の上面でスライド部材15を上昇させるようになり、蓋側係合部材20の被係合部20aが、被係合部収容部18b内で下方へと移動して下部被係合部収容部18dの内側の辺に当接した状態となった後、スライド部材15および蓋保持部材17を介して、蓋部材19が上昇する。
このとき、蓋部材19と共に、蓋保持部材17およびスライド部材15は、容器2の開口への「載置状態」から、蓋吊下部材14による「吊下状態」に戻る。また、架台8の上昇と共に、蓋部材19、撹拌羽根5aもさらに上昇する。
架台8を図10(b)の待機位置H2を通過して、図10(a)の上昇限度位置H1付近まで一旦上昇させ、その後、待機位置H2まで下降させると、ロック部材4cとロック被係合部材7dとが係合することにより、架台8が待機位置H2にて保持される。架台8を待機位置H2とすることで、撹拌羽根5aは、容器2内から完全に取り出された状態となるので、容器2の取り出し、もしくは入れ替え作業が可能となる。
このとき、撹拌羽根5aが容器2から取り出され露出しているが、近接スイッチ13と被検出体部材15bとは離間し、電動モータ11への電源供給が遮断された状態であるため、誤って操作盤12の運転ボタン12bをオンにしたとしても、電動モータ11が駆動せず、撹拌軸5および撹拌羽根5aが回転することがなく、安全に作業することができる。
次いで、容器載置台3から容器2を取り出す。このとき、被処理物Aが撹拌軸5および撹拌羽根5aに付着した状態であり、この被処理物Aが下方に伝って流下し、落下する場合がある。
しかし、撹拌軸5、撹拌羽根5aから落下した被処理物Aは、容器載置台3に設けられた開口部3bを通過して、汁受皿3cにより受けられるため、容器載置台3の上面や撹拌装置1の設置場所の床面等が汚れることを抑制することができる。被処理物Aを受けて汚れた汁受皿3cは、容器載置台3から取り外して洗浄することができる。
なお、続けて同じ被処理物Aを処理する場合は、次の容器2を容器載置台3に載置する運転準備ステップを行い、その後、処理ステップを行う。
また、続けて異なる被処理物Aを処理する場合は、前回の被処理物Aが付着した、撹拌軸5、撹拌羽根5a、蓋部材19を取り外して洗浄した後に再度取り付けるか、別途用意した洗浄済みの撹拌軸5、撹拌羽根5a、蓋部材19を取り付ける。その後、次の容器2を容器載置台3に載置する運転準備ステップを行い、その後、処理ステップを行う。
なお、処理を終了する場合は、電源プラグをコンセントより取り外し、被処理物Aが付着した、撹拌軸5、撹拌羽根5a、蓋部材19等を取り外して洗浄し、次回の撹拌等の処理に備える。
(処理ステップ中の緊急停止)
次に、処理ステップにおいて、被処理物Aの撹拌等の処理中に、例えば、作業者が誤って撹拌装置1と接触して架台8が持ち上がったり、誤って撹拌等の処理中に架台8を持ち上げたりするなど、意図せず架台8が上昇することがあった場合の動作について説明する。
図7Bに示すように、処理ステップを実施中、つまり、電動モータ11が駆動し撹拌軸5および撹拌羽根5aは回転している状態で、押付位置H4(図11(b)参照)から架台8が上昇し始めると、蓋吊下部材14は架台8と共に上昇し、蓋吊下部材14の下面と蓋保持部材17の上面17aとが離間する。そして、架台8の上昇と共に、撹拌軸5、撹拌羽根5aおよび近接スイッチ13も所定の位置から上昇する。
スライド部材15の上端部の被検出体部材15bと近接スイッチ13とが離間して、回転駆動中の電動モータ11への電源供給が遮断されるが、電動モータ11の回転軸11aはしばらくの間、惰性で回転を継続するため、撹拌軸5、撹拌羽根5aの回転も継続される。
しかし、このような場合においても、架台8が押付位置H4から当接位置H3まで上昇するある程度の間、つまり架台8の上昇距離がスライドストロークS分以内の場合は、蓋部材19は蓋保持部材17とスライド部材15と蓋部材19自身の自重により、容器2の上端部である開口に載置された状態を維持する。
このため、まだ惰性回転中の撹拌羽根5aによって、被処理物Aが撹拌されることになるが、容器2の開口は蓋部材19が被さったままであるため、引き続き、容器2外への被処理物Aの飛散を抑制することができる。また、惰性回転中の撹拌羽根5aが容器2から露出して、作業者と接触することを抑制することができる。
(開口の高さが異なる容器に変更したときの押付位置について)
次に、開口の高さが異なる容器2,2’を用いて連続して処理する場合の押付位置H4の変化について、図12を用いて説明する。一例として、容器2での処理が完了した後、容器2を容器載置台3から取り除き、容器2よりも開口の高さが高い容器2’を容器載置台3に載置して撹拌等の処理をする場合について説明する。
大量喫食を前提とした調理場では、被処理物Aである食材を処理するのに使用される容器2の開口の高さは、多くても3〜4種類であり、その高さの差は20mm〜80mmとなる。
例えば、図12(a)および(b)に示すように、容器2の開口の高さが320mmで、容器2’の開口の高さが380mmとすると、容器の開口の高さの差Xは、60mmとなる。容器2,2’の開口の高さが変わると、蓋部材19が載置される高さが変わり、蓋保持部材17の上面17aの高さも変わる。この場合、蓋保持部材17の上面高さの差Yも60mmとなる。
しかし、容器2,2’の開口の高さが変わったとしても、蓋部材19が容器2,2’の上端部である開口に載置され、架台8が蓋部材19に載置された状態となれば、そこが押付位置H4となるため、架台高さの差(押付位置H4の高さの差)Zも60mmとなり、X=Y=Zとなる。つまり、容器2,2’の開口の高さが変わったとしても、当該容器の開口の高さに応じた押付位置H4へと自ずと変化させることができる。
このとき、容器2,2’の開口の高さが変わったとしても、当接位置H3から押付位置H4までのスライドストロークSは変わらない。
このため、架台8の下降位置の設定変更や複雑な制御を行わずに、架台8による容器2,2’の押付け、電動モータ11の駆動、停止が可能となる。
なお、容器2,2’の開口の高さに応じた押付位置H4となるが、当接位置H3と押付位置H4との関係性は不変であるため、当接位置H3から押付位置H4までの架台8の昇降に伴う動作は、前述した通りである。
また、本実施形態では容器2より開口の高さが高い容器2’を用いて説明したが、当然のごとく、容器2より開口の高さが低い容器でも同様のことが成り立つ。
以上説明したように、本発明の撹拌装置1によれば、開口の高さが同じ容器2だけでなく、開口の高さが異なる容器2’の場合であっても、架台8を当該容器の上端部である開口に載置される押付位置H4まで下降させることによって、架台8の自重により蓋部材19を容器2の上端部である開口に押付けつつ、電動モータ11を駆動可能とすることができる。
これにより、架台8により蓋部材19が開口の高さが異なる容器2,2’の上端部である開口に押付けられた状態で、電動モータ11を駆動させて撹拌羽根5aを回転させて、容器2,2’内の被処理物Aである食材の撹拌等の処理を行うことができる。
また、架台8を押付位置H4として処理を行うことで、架台8の自重により、蓋部材19を容器2の開口へと押付けた状態とすることができ、開口の高さが異なる容器2,2’の開口から処理中の被処理物Aが飛散することを、より確実に抑制することができる。また、撹拌等の処理中に、回転中の撹拌羽根5aや、容器2,2’内で被処理物Aが激しく移動することによる振動等が容器2,2’に作用しても、容器2,2’を安定した位置や姿勢に保ったまま処理を行うことができる。
また、蓋部材19を開口の高さが異なる容器2,2’の上端部である開口に被せた場合しか撹拌軸5が回転しないので、作業者が回転する撹拌羽根5aに接触するのを防止することができる。
以上のように、本実施形態に係る被処理物Aの処理方法および撹拌装置によれば、被処理物を収容した容器の交換を行っても、架台8を押付位置H4まで下降させるだけで架台8の自重により容器に蓋部材19を押付ける状態とし、容器の開口に蓋部材19が押付けられていることを検知して、撹拌等の処理を行うことができる。
また、開口の高さが異なる容器に交換しても、容器の開口に蓋部材19が当接する位置を基準として、架台8の下降位置の設定変更や複雑な制御を行うことなく、架台8を下降させるだけで、容器の開口の高さに対応した蓋部材19が押付けられている位置を検知することができる。そして、容器の開口の高さに応じた押付位置H4に合わせて安定して撹拌等の処理を行うことができるようにすることができる。
また、撹拌等の処理を行っている間に、意図しない架台8の上昇が発生しても容器2内の被処理物Aの飛散を抑制するとともに、作業者が撹拌羽根5aに接触することを防止することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
1 撹拌装置
2,2’ 容器
3 容器載置台
3a 座面部
3b 開口部
3c 汁受皿
4 ベースフレーム
4a 移動用ローラ
4b 背面側フレーム
4c ロック部材
5 撹拌軸
5a 撹拌羽根
7 昇降レール
7a 上ストッパ
7b 下ストッパ
7c レールカバー
7d ロック被係合部材
8 架台
8a 取手
8c 軸カバー
9 ガイドローラ
9a ローラ支持部
11 電動モータ
11a 回転軸
11b ジョイント
11c モータカバー
12 操作盤
12a 電源表示灯
12b 運転ボタン
12c 停止ボタン
12d 速度調整スイッチ
13 近接スイッチ
14 蓋吊下部材
14a スライド部材貫通孔(孔)
15 スライド部材
15a 抜け止め部材
15b 被検出体部材
17 蓋保持部材
17a 上面
18 係合部
18a 切欠部
18b 被係合部収容部
18c 上部被係合部収容部
18d 下部被係合部収容部
19 蓋部材
19a 軸挿通孔
20 蓋側係合部材
20a 被係合部
30 フレーム部
40 昇降支持部
50 架台部
60 蓋吊下部
70 蓋部
80 検知部
90 制御部

Claims (10)

  1. 容器の開口に蓋部材を被せた状態で、撹拌軸の下端側に有する撹拌羽根の回転により前記容器に収容した被処理物の撹拌等の処理を行う被処理物の処理方法であって、
    昇降レールに沿って昇降可能に支持された架台に、上下方向にスライド可能に吊り下げて取り付けられる前記蓋部材を前記容器の開口に被せ、前記撹拌羽根を前記容器内に挿入する運転準備ステップと、
    前記撹拌羽根を回転させることにより前記被処理物を処理する処理ステップと、
    を含み、
    前記運転準備ステップでは、
    前記架台を下降させて前記蓋部材を前記容器の上面に当接させて開口に被せ、さらに前記架台を下降させたときに、前記架台の自重により前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けつつ、前記蓋部材を前記下降させる架台に対して上方向にスライドさせて、蓋部材が所定の位置にスライドしたことを検知し、前記撹拌羽根を回転可能とするように制御する
    ことを特徴とする被処理物の処理方法。
  2. 前記運転準備ステップでは、
    前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けたときに、前記下降させる架台に対して上方向にスライドさせる前記蓋部材のスライドストロークは、あらかじめ定めた所定の距離である
    ことを特徴とする請求項1に記載の被処理物の処理方法。
  3. 前記架台は、前記架台に対して上下方向にスライド可能に取り付けたスライド部材を有し、
    前記運転準備ステップでは、
    前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けたときに、前記架台に対して前記蓋部材を上下方向にスライド可能に吊り下げる前記スライド部材の位置により、前記蓋部材が前記下降させる架台に対して上方向にスライドしたことを検知する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の被処理物の処理方法。
  4. 前記運転準備ステップでは、
    前記蓋部材を前記容器の開口へ略鉛直方向に押付けている間は、前記架台に対して着脱自在に取り付けた前記蓋部材が前記架台に対して固定される
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の被処理物の処理方法。
  5. 撹拌軸の下端側に有する撹拌羽根を上方から挿入して回転させることにより、容器に収容した被処理物を撹拌する撹拌装置において、
    前記撹拌軸を回転させる駆動手段を固定する架台と、
    前記架台を昇降レールに沿って昇降可能に支持する昇降支持部と、
    前記架台に取り付けた、少なくとも1つの孔を有する蓋吊下部と、
    上端側に前記孔の直径よりも大きな抜け止め部材を設けて、前記孔を貫通した状態で上下方向にスライド可能に位置させたスライド部材と、
    前記スライド部材の下端側に固定された蓋保持部材と、
    所定の位置に位置する前記スライド部材を検知する、前記架台に取り付けた検知部と、
    前記蓋保持部材に係合して、前記架台を下降させることにより前記容器の開口に被さる蓋部材と、
    前記検知部が前記所定の位置に位置する前記スライド部材を検知したときに、前記駆動手段が前記撹拌軸を回転可能とするよう制御する制御部と、
    を備え、
    前記蓋部材が前記容器の開口に被さっているときに、前記所定の位置に前記スライド部材を位置させる
    ことを特徴とする撹拌装置。
  6. 前記架台を下降させて前記容器に前記蓋部材が当接した前記架台の位置を当接位置とし、
    前記架台が前記当接位置よりも下降したときに、前記スライド部材が前記所定の位置に位置する
    ことを特徴とする請求項5に記載の撹拌装置。
  7. 前記架台を下降させて前記容器に前記蓋部材が当接した前記架台の位置を当接位置とし、
    前記当接位置よりも前記架台が下降して、前記架台の自重により、前記蓋部材が前記容器に押付けられる前記架台の位置を押付位置とし、
    前記架台が前記押付位置にあるときに、前記スライド部材が前記所定の位置に位置する
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の撹拌装置。
  8. 前記当接位置から前記押付位置へと前記架台を下降させる距離は、あらかじめ定めた所定の距離である
    ことを特徴とする請求項7に記載の撹拌装置。
  9. 前記蓋保持部材に、前記蓋部材に有する被係合部が係合する略水平方向に切欠いた係合部を設け、
    前記係合部は、上辺の一部が上方にくぼんだ上部被係合部収容部を有し、前記架台が前記押付位置に位置したときに、前記被係合部が前記上部被係合部収容部に嵌り込む
    ことを特徴とする請求項7または8に記載の撹拌装置。
  10. 前記蓋保持部材に、前記蓋部材に有する被係合部が係合する略水平方向に切欠いた係合部を設け、
    前記係合部は、下辺の一部が下方にくぼんだ下部被係合部収容部を有し、前記架台が前記当接位置から上昇したときに、前記被係合部が前記下部被係合部収容部に嵌り込む
    ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の撹拌装置。
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