以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一の実施形態におけるゲームシステム100の構成の例を示すブロック図である。図1に示すように、ゲームシステム100は、サーバ装置10と、ビデオゲーム(ゲーム)をプレイする複数のユーザ(プレイヤ)がそれぞれ使用する端末装置(ゲーム装置)20,201〜20N(Nは任意の整数)とを含む。サーバ装置10と複数の端末装置20,201〜20Nとは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク15に接続(有線接続又は無線接続)されている。なお、ゲームシステム100の構成はこれに限定されず、例えば単一の端末装置を複数のユーザが使用する構成としてもよいし、複数のサーバ装置を備える構成としてもよい。
ゲームシステム100は、現実空間のユーザの移動に応じて仮想空間(ゲーム空間)のプレイヤオブジェクトを移動させるゲーム(位置情報ゲーム)を実行するための各種機能を有する。
本実施形態の例のゲームでは、現実空間のユーザの移動(位置)として、ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報が取得される。また、この位置情報に対応する地図情報が取得される。そして、取得された地図情報等に基づいてプレイヤオブジェクトを含む仮想空間の画像(ゲーム画像)が生成される。また、本実施形態の例のゲームでは、仮想空間における所定のオブジェクト又はコンテンツの配置位置が、ゲームをプレイする各ユーザ又はこれらユーザのプレイヤオブジェクトの行動の実行履歴に基づいて決定される。
具体的には、各ユーザ又はこれらユーザのプレイヤオブジェクトがゲームで所定の行動を行った場合の上記ユーザの現実空間の位置情報に基づいて、上記配置位置が決定される。現実空間の位置情報は、ユーザが操作する端末装置の位置情報である。例えば、所定数以上のユーザが所定の行動を行った場所に対応する仮想空間の場所が上記配置位置に決定される。すなわち、実際に多くのユーザが立ち入った場所に対応する仮想空間の場所が上記配置位置に決定される。
「所定の行動」は、ユーザ又はそのユーザのプレイヤオブジェクトが行う行動のうちあらかじめ特定されている行動であり、仮想のアイテムの使用、仮想のモンスターとの戦闘等が該当する。「所定のオブジェクト」は、予め特定されている仮想空間に配置可能なオブジェクトであり、例えば、プレイヤオブジェクトと対戦するモンスター、プレイヤオブジェクトが獲得可能な仮想のアイテム、仮想のカード等が該当する。「所定のコンテンツ」は、予め特定されている仮想空間に配置可能なゲームに関連する要素であり、ユーザがプレイ可能なゲームステージ、所定のゲーム空間で達成すべき仮想のミッション(クエスト)、アイテム抽選等が該当する。また、曲を再生するとともに操作入力を促す指示標識を端末装置の表示部に表示するリズムゲームにおける楽曲もコンテンツに該当する。
例えば、プレイヤオブジェクトが、所定のオブジェクト等の配置位置又は配置位置の近傍に移動した場合、この所定のオブジェクト等に関連するイベントの実行が許可される。例えば、配置されていたモンスターとの対戦が開始されたり、配置されていたアイテムを獲得できたりする。あるいは、配置されていたアイテム抽選が開始されたりする。
サーバ装置10は、ゲームシステムの管理者によって管理され、ユーザ端末20,201〜20Nに対してゲームの進行に関する情報を提供するための各種機能を有する。本実施形態の例では、サーバ装置10は、所定のオブジェクト又はコンテンツに関する配置情報等を提供する。本実施形態の例において、サーバ装置10は、ビデオゲームの進行に関する情報を提供するべくWWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納するデータベース(記憶部)を備える。
図2は、サーバ装置10の構成の例であるサーバ装置10Aの構成を示す機能ブロック図である。サーバ装置10Aは、図示しないHDD等の記憶部及びCPU等から構成される制御部等を備えるが、詳細な説明は省略する。サーバ装置10Aは、制御部が記憶部に記憶されているビデオゲームの進行を制御するためのソフトウェア(ゲームプログラム)を実行することで、第一取得部11、第二取得部12、メモリ制御部13及び生成部14を少なくとも備える。なお、ゲームプログラムにはゲームデータも含まれる。
第一取得部(第一取得機能)11は、ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報を取得する。第一取得部11は、例えば、端末装置20〜20Nのそれぞれから位置情報を受信すればよい。端末装置20〜20Nは、例えば、GPS(Global Positioning System)を利用して、自装置の現実空間の位置情報を取得すればよい。
第二取得部(第二取得機能)12は、端末装置の現実空間の位置情報に対応する地図情報を取得する。地図情報は、仮想空間を生成するための情報であり、例えば現実空間の地図情報がある。現実空間の地図情報には、例えば、道路情報、施設情報、河川情報、山岳情報、地名情報等が含まれる。地図情報は、例えば、データベースに記憶しておけばよい。
例えば、サーバ装置10Aは、ある端末装置の位置情報に対応する地図情報等を取得し、この端末装置に送信する。この端末装置は、地図情報に基づいて仮想空間の画像を生成するとともに、上記位置情報に対応する仮想空間の位置にプレイヤオブジェクトを配置する。そして、この端末装置は、表示部にプレイヤオブジェクトを含む仮想空間のゲーム画像を表示させる。これにより、現実空間のユーザの移動に応じて仮想空間のプレイヤオブジェクトが移動することとなる。なお、上述した現実空間の位置情報から地図情報を取得して仮想空間を生成する構成、及び、プレイヤオブジェクトを移動させる構成等は一般的な構成であるので、詳細な説明は省略する。
メモリ制御部(制御機能)13は、履歴情報をサーバ装置10Aのデータベースに記憶させる。履歴情報は、ユーザ又はこのユーザのプレイヤオブジェクトの所定の行動の実行履歴を示す情報である。履歴情報には、ユーザ又はそのユーザのプレイヤオブジェクトが上記ゲームで所定の行動を行った場合において、上記ユーザの端末装置の現実空間の位置情報が含まれる。
生成部(生成機能)14は、データベースの履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間での配置位置を決定し、配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する。すなわち、配置情報には、配置位置を特定する仮想空間の位置情報と、配置するべき所定のオブジェクト又はコンテンツを特定する情報とが含まれる。配置情報は、例えば、データベースに記憶しておけばよい。
例えば、サーバ装置10Aは、配置情報を端末装置20,201〜20Nに送信する。端末装置20,201〜20Nは、仮想空間の配置情報に対応する位置に所定のオブジェクト等が配置されたゲーム画像を生成する。
なお、配置する所定のオブジェクト又はコンテンツが一種類の場合には、配置情報には仮想空間の位置情報だけあればよい。以下、一種類の所定のオブジェクトが各配置位置に対応付けられる場合を例として説明する。
端末装置20,201〜20Nのそれぞれは、ゲームをプレイするユーザによって管理される。端末装置20,201〜20Nは、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置など、ビデオゲームを実行することが可能であり、且つ、現実空間の位置情報を取得可能な端末装置によって構成される。
端末装置20,201〜20Nのそれぞれは、複数の操作装置(操作部)、HDD等の記憶部、ゲームを実行してゲーム画像を生成するCPU等から構成される制御部、ゲーム画像を表示させる表示装置(表示部)、他の装置と通信を行う送受信部等を備えるが、詳細な説明は省略する。また、端末装置20,201〜20Nには、サーバ装置10との通信を行うことによりゲームを実行するためのソフトウェア(アプリケーションプログラム)が記憶部に記憶されている。
また、本実施形態の例の端末装置20,201〜20Nは、現実空間の位置情報を取得するためのGPS受信機等から構成される取得部を有する。端末装置20,201〜20Nは、現実空間の位置情報(現在の位置情報)を定期的にサーバ装置10Aに送信する。また、端末装置20,201〜20Nは、ユーザ又はそのユーザのプレイヤオブジェクトが所定の行動を行った場合の現実空間の位置情報を含む履歴情報をサーバ装置10Aに送信する。
次に、この実施形態のゲームシステム100(システム100)の動作について説明する。
図3は、システム100が実行するゲームの進行処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における進行処理では、所定のオブジェクト等の配置情報を生成する処理を含むゲームを進行させるための処理が行われる。なお、図3においては、主として、配置情報を生成する処理について説明し、その他の処理は一部省略する。以下、サーバ装置10Aと端末装置20とが進行処理を実行する場合を例にして説明する。
本実施形態の例の進行処理は、例えば、サーバ装置10Aの起動中に実行される。端末装置20は、アプリケーションプログラムが起動された状態であり、例えば、ユーザの識別情報とともに各情報(ユーザの位置情報、履歴情報など)を送信する。
サーバ装置10Aは、端末装置20から受信した情報がユーザの位置情報であるか否かを判断する(ステップS10)。サーバ装置10Aは、例えば、受信した情報にユーザの現在位置を示す識別情報が対応付けられている場合には、ユーザの位置情報であると判断すればよい。ユーザの位置情報である場合(ステップS10:YES)、サーバ装置10Aは、ユーザの位置情報に基づいて、地図情報を取得する取得処理を実行する(ステップS11)。サーバ装置10Aは、例えば、上述したように、ユーザの位置情報に対応する地図情報をデータベースから取得する。
その後、図示しないが、サーバ装置10Aは、取得した地図情報、仮想空間におけるプレイヤオブジェクトの位置情報(プレイヤオブジェクト情報)等を端末装置20に送信する。そして、サーバ装置10Aは、ステップS10の処理に戻る。
一方、ユーザの位置情報ではない場合(ステップS10:NO)、サーバ装置10Aは、受信した情報が履歴情報であるか否かを判断する(ステップS15)。サーバ装置10Aは、例えば、受信した情報に履歴情報を示す識別情報が対応付けられている場合には、履歴情報であると判断すればよい。履歴情報ではないと判断した場合(ステップS15:NO)、サーバ装置10Aは、ステップS10の処理に戻る。一方、履歴情報であると判断した場合(ステップS15:YES)、サーバ装置10Aは、履歴情報に含まれる位置情報を、データベース(記憶部)に記憶させる(ステップS16)。
次に、サーバ装置10Aは、所定のオブジェクトの配置処理を行う(ステップS17)。配置処理では、データベースに記憶されている位置情報に基づいて、所定のオブジェクトの仮想空間での配置位置が決定される。また、決定された配置位置に所定のオブジェクトを対応付けた配置情報が生成される。例えば、上述したように、データベースに記憶されている位置情報のうち同一の位置情報が所定数以上ある場合、その位置情報に対応する仮想空間の位置が配置位置として決定される。その後、配置処理では、決定された配置位置に所定のオブジェクト等の識別情報を対応付けた配置情報が生成される。生成された全ての配置情報は、例えば、配置リスト(図12参照)に登録されてデータベースで管理される。
また、配置処理において、サーバ装置10Aは、例えば、上記所定数以上ある同一の位置情報(履歴情報)をデータベースから削除する。その後、図示しないが、配置情報は、地図情報等とともに、端末装置20に送信される。そして、サーバ装置10Aは、ステップS10の処理に戻る。なお、生成された配置情報は、記憶部(データベース)に記憶しておけばよい。
上述した図3に示す例では、端末装置20から送信された履歴情報に関してのみ説明しているが、サーバ装置10Aは、各端末装置20,201〜20Nから送信された履歴情報を受信する。そして、履歴情報に含まれる位置情報がデータベースに記憶され、記憶されている位置情報に基づいて配置位置が決定される。
一方、端末装置20は、サーバ装置10Aから受信した地図情報、プレイヤオブジェクト情報、配置情報等に基づいてゲーム画像を表示部に表示する(ステップS35)。例えば、上述したように、プレイヤオブジェクト及び所定のオブジェクトを含む仮想空間のゲーム画像を表示させる。そして、ゲームが終了になるまで上述の処理が繰り返し実行される。
以上のように、第1の実施形態の一側面として、サーバ装置10Aが、第一取得部11、第二取得部12、メモリ制御部13及び生成部14を少なくとも備える構成としているので、所定の行動が行われた端末装置の位置情報に基づいて、所定のオブジェクト等の仮想空間の配置位置が決定される。したがって、実際に多くのユーザ(端末装置)が行き来できるような場所に対応する仮想空間の位置に、所定のオブジェクト等を配置できる。これにより、所定のオブジェクトが配置されている場所にプレイヤオブジェクトを移動させることができない状態等の発生を低減でき、ユーザのストレス軽減を抑制できる。
なお、上述の「プレイヤオブジェクト」は、ユーザ(プレイヤ)が操作するオブジェクトであり、例えば、人型のオブジェクト、自動車及び戦闘機等の乗り物、カードなどが該当する。
上述の履歴情報に含まれる位置情報は、所定の行動の実行直前、所定の行動の実行中、所定の行動の実行直後のいずれのタイミングの位置情報であってもよい。所定の行動の実行直前は、例えば、ユーザが所定の行動の実行の操作入力を行ったタイミグである。また、履歴情報に含まれる位置情報は、現実空間の位置情報であるが、これに代えて現実空間の位置情報に対応する仮想空間の位置情報を記憶させてもよい。
上述の所定の行動は1つの行動のみであるが、複数の行動を所定の行動としてもよい。この場合、行動毎に、所定のオブジェクト等を選択してもよい。例えば、2つの行動が所定の行動である場合、履歴情報には、所定の動作の識別情報を含めておき、所定の動作(識別情報)別に、対応する所定のオブジェクト等を選択すればよい。
なお、上述の実施形態の例では、決定された配置位置の全てに所定のオブジェクト等が配置されるが、全てに配置しなくてもよい。例えば、決定された複数の配置位置のうち所定数の配置位置を選択し、選択された配置位置にのみ所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けてもよい。
また、上述の実施形態の例では、一種類の所定のオブジェクトを配置位置に対応付けているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、一種類の所定のコンテンツを配置位置に対応付けてもよい。また、例えば、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中からランダムに1つを選択し、決定された配置位置に対応付けるようにしてもよい。さらに、例えば、1つの配置位置に複数の所定のオブジェクト等を対応付けるようにしてもよい。
[第2の実施形態]
本実施形態の例では、システム100の例であるシステム100Bについて説明する。システム100Bは、サーバ装置10B及び端末装置20,201〜20N等から構成される。図4は、サーバ装置10の例であるサーバ装置10Bの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、サーバ装置10Bは、第一取得部11、第二取得部12、メモリ制御部13及び生成部14Bを少なくとも備える。
第一取得部11は、ユーザが操作する端末装置20,201〜20Nの現実空間の位置情報を取得する。第二取得部12は、端末装置20,201〜20Nの現実空間の位置情報に対応する地図情報を取得する。地図情報は、仮想空間を生成するための情報であり、例えば現実空間の地図情報がある。本実施形態の例の地図情報には、属性情報が含まれる。具体的には、道路情報、施設情報、河川情報、山岳情報、地名情報等が属性情報に該当する。
メモリ制御部13は、履歴情報をサーバ装置10Bのデータベースに記憶させる。履歴情報は、ユーザ又はこのユーザのプレイヤオブジェクトの所定の行動の実行履歴を示す情報である。履歴情報には、ユーザ又はそのユーザのプレイヤオブジェクトが上記ゲームで所定の行動を行った場合において、上記ユーザの端末装置の現実空間の位置情報が含まれる。
生成部14Bは、データベースの履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間での配置位置を決定し、配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する。すなわち、配置情報には、配置位置を特定する仮想空間の位置情報と、配置するべき所定のオブジェクト又はコンテンツを特定する情報とが含まれる。配置情報は、例えば、データベースに記憶しておけばよい。
本実施形態の例の生成部14Bは、配置位置の属性に基づいて、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。具体的には、生成部14Bは、配置位置又はこの配置位置の周囲に対応する現実空間の属性情報を地図情報から取得する。そして、生成部14Bは、例えば、この属性情報に基づいて1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。以下、配置位置に対応する現実空間の属性情報を地図情報から取得する構成を例として説明する。
例えば、所定のオブジェクト及びコンテンツのそれぞれの属性情報(図11(A)参照)をゲームデータに含めておく。また、所定のオブジェクト及びコンテンツの属性情報と、地図情報の属性情報との対応関係の情報(図11(B)参照)をゲームデータに含めておく。そして、各情報を参照しつつ、地図情報から取得された現実空間の属性情報と対応関係にある属性情報が設定された1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択すればよい。
例えば、地図情報の河川情報は、所定のオブジェクト等に設定される水属性の属性情報と対応関係にある。この場合、現実空間の海や川に近い場所に対応する配置位置には、水属性のモンスター及び武器等が配置される。したがって、ユーザは、例えば、水属性のモンスターと対戦したい場合には、現実空間の海や川に近い場所に移動すればよい。
なお、取得した属性情報に対応するオブジェクト及びコンテンツが複数存在する場合には、例えば、これら複数のオブジェクト及びコンテンツの中からランダムに1つを選択すればよい。
次に、システム100Bの動作について説明する。
図5は、システム100Bが実行するゲームの進行処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における進行処理では、所定のオブジェクト等の配置情報を生成する処理を含むゲームを進行させるための処理が行われる。なお、図5においては、主として、配置情報を生成する処理について説明し、その他の処理は一部省略する。以下、サーバ装置10Bと端末装置20とが進行処理を実行する場合を例にして説明する。
本実施形態の例の進行処理は、例えば、サーバ装置10B起動中に実行される。端末装置20は、アプリケーションプログラムが起動された状態であり、例えば、ユーザの識別情報とともに各情報(ユーザの位置情報、履歴情報など)を送信する。
サーバ装置10Bは、端末装置20から受信した情報がユーザの位置情報であるか否かを判断する(ステップS10)。ユーザの位置情報である場合(ステップS10:YES)、サーバ装置10Bは、ユーザの位置情報に基づいて、地図情報を取得する取得処理を実行する(ステップS11)。その後、図示しないが、サーバ装置10Bは、取得した地図情報、プレイヤオブジェクト情報等を端末装置20に送信する。そして、サーバ装置10Bは、ステップS10の処理に戻る。
一方、ユーザの位置情報ではない場合(ステップS10:NO)、サーバ装置10Bは、受信した情報が履歴情報であるか否かを判断する(ステップS15)。履歴情報ではないと判断した場合(ステップS15:NO)、サーバ装置10Bは、ステップS10の処理に戻る。一方、履歴情報であると判断した場合(ステップS15:YES)、サーバ装置10Bは、履歴情報に含まれる位置情報を、データベース(記憶部)に記憶させる(ステップS16)。
次に、サーバ装置10Bは、所定のオブジェクト等の配置処理を行う(ステップS17−B)。配置処理では、データベースに記憶されている位置情報に基づいて、所定のオブジェクト等の仮想空間での配置位置が決定される。また、本実施形態の例の配置処理では、上述したように、決定した配置位置に対応する現実空間の属性情報が地図情報から取得される。そして、この属性情報に基づいて1の所定のオブジェクト又はコンテンツが選択される。その後、決定された配置位置に、選択された所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報が生成される。生成された全ての配置情報は、例えば、配置リスト(図12参照)に登録されてデータベースで管理される。
また、配置処理において、サーバ装置10Bは、例えば、上記所定数以上ある同一の位置情報(履歴情報)をデータベースから削除する。その後、図示しないが、配置情報は、地図情報等とともに、端末装置20に送信される。そして、サーバ装置10Bは、ステップS10の処理に戻る。なお、生成された配置情報は、記憶部(データベース)に記憶しておけばよい。
上述した図5に示す例では、端末装置20から送信された履歴情報に関してのみ説明しているが、サーバ装置10Bは、各端末装置20,201〜20Nから送信された履歴情報を受信する。そして、履歴情報に含まれる位置情報がデータベースに記憶され、記憶されている位置情報に基づいて配置位置が決定される。
一方、端末装置20は、サーバ装置10Bから受信した地図情報、プレイヤオブジェクト情報、配置情報等に基づいてゲーム画像を表示部に表示する(ステップS35)。例えば、上述したように、プレイヤオブジェクト及び所定のオブジェクト等を含む仮想空間のゲーム画像を表示させる。そして、ゲームが終了になるまで上述の処理が繰り返し実行される。
以上のように、第2の実施形態の一側面として、サーバ装置10Bが、第一取得部11、第二取得部12、メモリ制御部13及び生成部14Bを少なくとも備える構成としているので、所定の行動が行われた端末装置の位置情報に基づいて、所定のオブジェクト等の仮想空間の配置位置が決定される。したがって、実際に多くのユーザ(端末装置)が行き来できるような場所に対応する仮想空間の位置に、所定のオブジェクト等を配置できる。これにより、所定のオブジェクトが配置されている場所にプレイヤオブジェクトを移動させることができない状態等の発生を低減でき、ユーザのストレス軽減を抑制できる。
また、配置位置又はこの配置位置の周囲に対応する現実空間の属性に基づいて、所定のオブジェクト等が選択されるので、ユーザは、所定のオブジェクトを獲得等するべく、現実空間をどこへ移動すべきかを思考することとなり、ゲームの趣向性が向上する。
なお、上述の実施形態の例では、配置位置に対応する現実空間の属性情報に基づいて、所定のオブジェクト等が選択されているが、配置位置の周囲に対応する現実空間の属性情報に基づいて所定のオブジェクト等が配置される構成としてもよい。この場合、例えば、配置位置から所定範囲の領域に対応する現実空間の属性情報を取得すればよい。属性情報が複数あった場合は、いずれか1つの属性情報を選択すればよい。
また、上述の実施形態の例では、配置位置又はこの配置位置の周囲に対応する現実空間の属性情報に基づいて所定のオブジェクト等が配置されるが、配置された所定のオブジェクト等に関して、パラメータを設定値よりも強化して配置してもよい。例えば、現実空間の海や川に近い場所に対応する配置位置に、水属性のモンスターを配置する場合、このモンスターの攻撃力及び防御力等のパラメータの値を、予め設定されている値よりも上昇させた上記モンスターを配置する。これにより、例えば、仮想の店舗などで強化されていない上記モンスターを購入等して獲得するよりも、より価値のある上記モンスターを獲得できる。
なお、上述の実施形態の例では、1つの配置位置に1の所定オブジェクト等が対応付けられるが、複数の所定のオブジェクト等を対応付けるようにしてもよい。
また、上述の実施形態の例では、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から選択されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、複数の所定のオブジェクトの中から選択する、又は、複数の所定のコンテンツの中から選択するようにしてもよい。
[第3の実施形態]
本実施形態の例では、システム100の例であるシステム100Cについて説明する。システム100Cは、サーバ装置10C及び端末装置20,201〜20N等から構成される。図6は、サーバ装置10の例であるサーバ装置10Cの構成を示すブロック図である。本実施形態の例において、サーバ装置10Cは、第一取得部11、第二取得部12、メモリ制御部13及び生成部14Cを少なくとも備える。
第一取得部11は、ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報を取得する。第二取得部12は、端末装置の現実空間の位置情報に対応する地図情報を取得する。地図情報は、仮想空間を生成するための情報であり、例えば現実空間の地図情報がある。現実空間の地図情報には、例えば、道路情報、施設情報、河川情報、山岳情報、地名情報等が含まれる。
メモリ制御部13は、履歴情報をサーバ装置10Cのデータベースに記憶させる。履歴情報は、ユーザ又はこのユーザのプレイヤオブジェクトの所定の行動の実行履歴を示す情報である。履歴情報には、ユーザ又はそのユーザのプレイヤオブジェクトが上記ゲームで所定の行動を行った場合において、上記ユーザの端末装置の現実空間の位置情報が含まれる。
生成部14Cは、データベースの履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間での配置位置を決定し、配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する。すなわち、配置情報には、配置位置を特定する仮想空間の位置情報と、配置すべき所定のオブジェクト又はコンテンツを特定する情報とが含まれる。配置情報は、例えば、データベースに記憶しておけばよい。
本実施形態の例の生成部14Cは、配置位置に対応する現実空間の季節情報、天気情報及び時間情報の少なくとも1つに基づいて、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。季節情報は、各地域の現在の季節(春、夏、秋、冬等)を示す情報であり、例えば、地域(県、地方、州、国等)単位で1年の各時期の季節情報をゲームデータに含めておけばよい。天気情報は、各地域の現在の天気(晴れ、雨、曇り等)を示す情報であり、例えば、気象庁等の天気に関するWEBサイトから取得すればよい。時間情報は、各地域の現在の時刻を示す情報であり、例えば、サーバ装置10Cの時計機能を利用して取得すればよい。
以下、配置位置に対応する現実空間の時間情報に基づいて、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する場合を例として説明する。例えば、所定のオブジェクト及びコンテンツのそれぞれの配置可能な時間帯の情報(図17参照)をゲームデータに含めておく。生成部14Cは、配置位置に対応する現実空間の場所が含まれる時間情報を取得する。そして、生成部14Cは、上記時間帯の情報を参照しつつ、上記時間情報に合致する所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。
なお、取得した属性情報に対応する属性のオブジェクト及びコンテンツが複数存在する場合には、例えば、同一の属性の複数のオブジェクト及びコンテンツの中からランダムに1つを選択すればよい。
これにより、例えば、配置位置には、現実空間の時間帯に応じたモンスター等が配置される。具体的には、現実空間が夜の時間帯であれば、夜行性の性質を有するモンスターが配置される。したがって、ユーザは、例えば、夜行性のモンスターと対戦したい場合には、時間帯に合わせてゲームをプレイすればよい。
次に、システム100Cの動作について説明する。
図7は、システム100Cが実行するゲームの進行処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における進行処理では、所定のオブジェクト等の配置情報を生成する処理を含むゲームを進行させるための処理が行われる。なお、図7においては、主として、配置情報を生成する処理について説明し、その他の処理は一部省略する。以下、サーバ装置10Cと端末装置20とが進行処理を実行する場合を例にして説明する。
本実施形態の例の進行処理は、例えば、サーバ装置10C起動中に実行される。端末装置20は、アプリケーションプログラムが起動された状態であり、例えば、ユーザの識別情報とともに各情報(ユーザの位置情報、履歴情報など)を送信する。
サーバ装置10Cは、端末装置20から受信した情報がユーザの位置情報であるか否かを判断する(ステップS10)。ユーザの位置情報である場合(ステップS10:YES)、サーバ装置10Cは、ユーザの位置情報に基づいて、地図情報を取得する取得処理を実行する(ステップS11)。その後、図示しないが、サーバ装置10Cは、取得した地図情報、プレイヤオブジェクト情報等を端末装置20に送信する。そして、サーバ装置10Cは、ステップS10の処理に戻る。
一方、ユーザの位置情報ではない場合(ステップS10:NO)、サーバ装置10Cは、受信した情報が履歴情報であるか否かを判断する(ステップS15)。履歴情報ではないと判断した場合(ステップS15:NO)、サーバ装置10Cは、ステップS10の処理に戻る。一方、履歴情報であると判断した場合(ステップS15:YES)、サーバ装置10Cは、履歴情報に含まれる位置情報を、データベース(記憶部)に記憶させる(ステップS16)。
次に、サーバ装置10Cは、所定のオブジェクト等の配置処理を行う(ステップS17−C)。配置処理では、データベースに記憶されている位置情報に基づいて、所定のオブジェクト等の仮想空間での配置位置が決定される。その後、配置情報が生成される。生成された全ての配置情報は、例えば、配置リスト(図12参照)に登録されてデータベースで管理される。
本実施形態の例の配置処理では、更新時間(例えば3時間)の経過毎に配置情報が生成及び更新される。すなわち、更新時間の経過毎に配置リストが更新され、各配置位置に対応付けられる所定のオブジェクト等が変更される。例えば、配置処理において、決定された配置位置は、所定のオブジェクト等の対応付けが行われる前に配置リストに登録される。そして、更新時間の経過毎に、配置リストに含まれる全ての配置位置に対して、対応付ける所定のオブジェクト等が決定される。したがって、既に所定のオブジェクト等が対応付けられる各配置位置においても、更新時間の経過毎に所定のオブジェクト等が変更される。
上記場合、配置処理では、更新時間の経過毎に、配置リストに含まれる配置位置のそれぞれに対応する現実空間の時間情報が取得される。そして、配置位置の時間情報に合致する所定のオブジェクト又はコンテンツが選択される。その後、配置位置毎に、選択された所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付ける。
また、配置処理において、サーバ装置10Cは、例えば、上記所定数以上ある同一の位置情報(履歴情報)をデータベースから削除する。その後、図示しないが、配置情報(配置リスト)は、地図情報とともに、端末装置20に送信される。そして、サーバ装置10Cは、ステップS10の処理に戻る。
上述した図7に示す例では、端末装置20から送信された履歴情報に関してのみ説明しているが、サーバ装置10Cは、端末装置20,201〜20Nから送信された履歴情報を受信する。そして、履歴情報に含まれる位置情報がデータベースに記憶され、記憶されている位置情報に基づいて配置位置が決定される。
一方、端末装置20は、サーバ装置10Cから受信した地図情報、プレイヤオブジェクト情報、配置情報等に基づいてゲーム画像を表示部に表示する(ステップS35)。例えば、上述したように、プレイヤオブジェクト及び所定のオブジェクト等を含む仮想空間のゲーム画像を表示させる。そして、ゲームが終了になるまで上述の処理が繰り返し実行される。
以上のように、第3の実施形態の一側面として、サーバ装置10Cが、第一取得部11、第二取得部12、メモリ制御部13及び生成部14Cを少なくとも備える構成としているので、所定の行動が行われた端末装置の位置情報に基づいて、所定のオブジェクト等の仮想空間の配置位置が決定される。したがって、実際に多くのユーザ(端末装置)が行き来できるような場所に対応する仮想空間の位置に、所定のオブジェクト等を配置できる。これにより、所定のオブジェクトが配置されている場所にプレイヤオブジェクトを移動させることができない状態等の発生を低減でき、ユーザのストレス軽減を抑制できる。
また、配置位置に対応する現実空間の時間情報等に基づいて、所定のオブジェクト等が選択されるので、ユーザは、所定のオブジェクトを獲得等するべく、どのようなタイミングでゲームをプレイするかを思考することとなり、ゲームの趣向性が向上する。
なお、上述の実施形態の例では、時間情報について説明したが、季節情報、天気情報を用いた場合も同様であり、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツ毎に、例えば、配置可能な季節の情報、配置可能な天気の情報を対応付けてゲームデータに含めておけばよい(図17参照)。そして、上述のステップS17−Cの配置処理において、更新時間の経過毎に、配置リストに含まれる配置位置に対応する現実空間の季節情報等を取得する。そして、季節の情報等を参照しつつ、所定のコンテンツ等を選択すればよい。これにより、配置位置には、現実空間の季節、天気が対応付けられたモンスター等が配置される。
また、上述の実施形態例では、季節情報、天気情報及び時間情報の少なくとも1つを用いればよく、また3つの情報の全てを用いてもよい。例えば、サーバ装置は、季節情報、天気情報及び時間情報からランダムに1つ選択し、選択した情報を使用して所定のオブジェクト及びコンテンツの中から選択すればよい。また、例えば、配置位置に対応する現実空間の季節情報、天気情報及び時間情報の全てに基づいて所定のオブジェクト等を選択してもよい。また、例えば、季節情報、天気情報及び時間情報のうちから参照すべき情報を配置位置別に予め設定しておき、設定された情報に基づいて所定のオブジェクト等を選択するようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態の例では、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から選択されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、複数の所定のオブジェクトの中から選択する、又は、複数の所定のコンテンツの中から選択するようにしてもよい。
また、上述の実施形態の例では、1つの配置位置に1の所定オブジェクト等が対応付けられるが、複数の所定のオブジェクト等を対応付けるようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態の例に、第2実施形態に記載の構成を適用してもよい。この場合、例えば、配置位置別に、属性情報、季節情報、天気情報及び時間情報のうちから参照する情報を予め設定しておき、設定された情報に基づいて所定のオブジェクト等を選択するようにすればよい。
[第4の実施形態]
図8は、システム100の構成の例であるシステム100Dの構成を示すブロック図である。システム100Dは、サーバ装置10Dと、複数の端末装置20D,201D〜20ND(Nは任意の整数)とを含む。サーバ装置10Dと、ゲームをプレイする複数のユーザ(プレイヤ)がそれぞれ使用する複数の端末装置20D,201D〜20NDとは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク15に無線接続されている。
本実施形態の例のシステム100Dは、現実空間のユーザの移動に応じて、図9に示すような仮想空間(ゲーム空間)50のプレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクト)PCを移動させるゲーム(位置情報ゲーム)を実行するための各種機能を有する。仮想空間50は、現実空間の地図上に道路、施設(店舗、公園、住宅等)、河川等のオブジェクトを配置した疑似的な現実空間である。すなわち、本実施形態の例のゲームでは、ユーザが現実空間の様々な場所を訪れることで、プレイヤキャラクタPCも仮想空間50の様々な場所に移動する。図9は、端末装置20の構成の例である端末装置20Dの表示部40に表示されるゲーム画像の一例である。
また、プレイヤキャラクタPCは、仮想空間50の様々な場所に移動することで、仮想空間50の各地に出現するモンスター、アイテム等のオブジェクト(所定のオブジェクト)を獲得できるイベントを実行できる。また、仮想空間50の各地には、モンスター、アイテム等の所定のオブジェクト以外にも、クエスト、アイテム抽選等のコンテンツ(所定のコンテンツ)も出現する。したがって、オブジェクト等を獲得することが、ユーザが現実空間の各地を訪れる動機付けとなる。
仮想空間50に出現している所定のオブジェクトは、ゲーム画像中にそのオブジェクトが表示される。例えば、図9に示すゲーム画像では、モンスター60が表示されている。また、仮想空間50に出現している所定のコンテンツは、ゲーム画像中にそのコンテンツに関するアイコンのオブジェクトが表示される。例えば、図9に示すゲーム画像では、アイテム抽選に関するアイコン70のオブジェクトが表示されている。
本実施形態の例では、現実空間のユーザの移動(位置)として、ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報が取得される。また、この位置情報に対応する現実空間の地図情報が取得される。そして、取得された地図情報等に基づいてプレイヤキャラクタPCを含む仮想空間50の画像(ゲーム画像)が生成される。すなわち、端末装置20D(ユーザ)の現実空間の位置と、仮想空間におけるプレイヤキャラクタPCの位置とが対応関係にある。なお、端末装置20D,201D〜20NDは、GPSを利用し、自装置の現実空間の位置情報(緯度及び経度の座標情報)を、内臓するGPS受信器を用いて衛星500から取得する。
本実施形態の例の地図情報は、現実空間の地図情報であり、属性情報が含まれる。属性情報には、道路情報、施設情報、河川情報、山岳情報、地名情報等が含まれる。なお、現実空間の地図情報に基づいて、仮想空間50を生成する構成は一般的な構成であるので詳細な説明は省略する。
なお、本実施形態の例では、ゲーム画像中のプレイヤキャラクタPCの位置は変化せず、プレイヤキャラクタPCの移動に応じて、プレイヤキャラクタPCの背景にある地形を相対的に変化させることで、プレイヤキャラクタPCの移動が表現される。また、1のユーザが操作する端末装置に、このユーザが操作するプレイヤキャラクタPCのみが表示される。すなわち、1のユーザが操作する端末装置には、他ユーザが操作するプレイヤキャラクタPCは表示されない。なお、他ユーザが操作するプレイヤキャラクタPCを表示させてもよい。
また、ユーザが端末装置20Dのタッチパネル(操作部)41を操作することで、プレイヤキャラクタPCに、所持しているアイテムを使用させることができる。タッチパネル41は、表示部40の表示画面上に設けられている。また、本実施形態の例のゲームでは、ユーザのプレイヤキャラクタPCがアイテムを使用した場合、このユーザの端末装置の現実空間の位置情報に基づいて、仮想空間50での配置位置が決定される。この配置位置には、上述のモンスター等の所定のオブジェクト、アイテム抽選等の所定のコンテンツなどが配置される。
具体的には、所定数(例えば、100)以上のユーザ(プレイヤキャラクタPC)が所定の行動(アイテムの使用)を行った場所に対応する仮想空間の場所が上記配置位置に決定される。すなわち、現実空間の同一の場所において、所定数以上のアイテムの使用があった場合、その場所に対応する仮想空間の位置が上記配置位置に決定される。したがって、実際に多くのユーザが立ち入った場所に対応する仮想空間の場所が上記配置位置に決定される。本実施形態の例では、最初に、プレイヤキャラクタPCがアイテムを使用した場合の各端末装置の場所(位置情報)を含む履歴情報がサーバ装置10Dに記憶される。そして、履歴情報に含まれる位置情報を参照して、所定数以上のユーザ(プレイヤキャラクタPC)がアイテムを使用した場所(位置)に対応する仮想空間の位置が配置位置に決定される。
その後、上記配置位置に、所定のオブジェクト等が配置される。これにより、所定のオブジェクト等は仮想空間50に出現することとなって、図9に示すモンスター60、アイテム抽選のアイコン70のように、ゲーム画像に表示される。
プレイヤキャラクタPCは、モンスター等の配置位置又は配置位置の近傍に移動した場合、モンスター等に関連するイベントの実行が許可される。すなわち、イベントの実行が開始される。イベントは、所定のオブジェクト及びコンテンツに関連する仮想空間50内で発生する事象を意味する。例えば、モンスターの場合には、プレイヤキャラクタPCとモンスターとの戦闘が上記イベントに該当する。この場合、ユーザ(プレイヤキャラクタPC)は、戦闘に勝利すると上記モンスターを獲得できる。また、例えば、アイテムの場合には、ユーザ(プレイヤキャラクタPC)は上記アイテムを獲得できる。すなわち、単なるアイテムの獲得(付与)も上記イベントに該当する。さらに、例えば、アイテム抽選の場合には、ユーザ(プレイヤキャラクタPC)の動作とは関係なくアイテム抽選が開始され、ユーザ(プレイヤキャラクタPC)は当選したアイテム獲得できる。すなわち、アイテム抽選も上記イベントに該当する。
本実施形態の例では、上記配置位置の属性に基づいて、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から1の所定のオブジェクト又はコンテンツが選択される。具体的には、上記配置位置又はこの配置位置の周囲に対応する現実空間の属性情報に基づいて、1の所定のオブジェクト又はコンテンツが選択される。例えば、現実空間の海や川に近い場所に対応する配置位置には、水属性のモンスター及び武器等が配置される。したがって、ユーザは、例えば、所望する属性のモンスターや武器を獲得したい場合には、現実空間の海や川に近い場所に移動すればよい。
次に、サーバ装置10Dについて説明する。サーバ装置10Dは、ゲームシステム100Dの管理者によって管理され、ユーザ端末20D,201D〜20NDに対してゲームの進行に関する情報を提供するための各種機能を有する。本実施形態の例では、サーバ装置10Dは、所定のオブジェクト及びコンテンツに関する配置情報等を提供する。本実施形態の例において、サーバ装置10Dは、ビデオゲームの進行に関する情報を提供するべくWWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納するデータベース(記憶部)を備える。
図10は、サーバ装置10の構成の例であるサーバ装置10Dの構成を示す機能ブロック図である。サーバ装置10Dは、図示しないHDD等の記憶部及びCPU等から構成される制御部等を備えるが、詳細な説明は省略する。サーバ装置10Dは、制御部が記憶部に記憶されているビデオゲームの進行を制御するためのソフトウェア(ゲームプログラム)を実行することで、第一取得部11D、第二取得部12D、メモリ制御部13D、生成部14D及び許可部15Dを少なくとも備える。なお、ゲームプログラムにはゲームデータも含まれる。
第一取得部11Dは、ユーザが操作する端末装置20D,201D,20NDの現実空間の位置情報を取得する。第一取得部11Dは、端末装置20D,201D〜20NDのそれぞれから現実空間の位置情報を受信する。
第二取得部12Dは、端末装置20D,201D〜20NDの現実空間の位置情報に対応する現実空間の地図情報を取得する。例えば、現実空間の位置情報の周囲の地図情報を取得すればよい。なお、地図情報は、例えば、データベースに記憶される。
メモリ制御部13Dは、履歴情報をサーバ装置10Dのデータベースに記憶させる。履歴情報は、プレイヤキャラクタPCの所定の行動(アイテム使用)の実行履歴を示す情報である。履歴情報には、プレイヤキャラクタPCが上記ゲームでアイテムの使用を行った場合において、プレイヤキャラクタPCのユーザの端末装置の現実空間の位置情報が含まれる。
生成部14Dは、データベースの履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間50での配置位置を決定し、配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する。配置情報には、配置位置を特定する仮想空間50の位置情報と、配置するべき所定のオブジェクト等を特定する情報とが含まれる。生成された全ての配置情報は、配置リスト(図12参照)に登録されてデータベースで管理される。
配置位置は、所定数以上のユーザ(プレイヤキャラクタPC)がアイテムを使った現実空間の場所に対応する。生成部14Dは、履歴情報に含まれる現実空間の位置情報のうち、互いに所定距離以内の位置情報の数をカウントする。すなわち、所定距離以内の位置は、同じ場所であるとしてカウントする。そして、生成部14Dは、カウント数が所定数以上の位置情報を対象として平均値を算出する。生成部14Dは、平均値の位置情報に対応する仮想空間の位置を配置位置として算出する。
また、生成部14Dは、配置位置の属性に基づいて、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。具体的には、生成部14Dは、配置位置に対応する現実空間の属性情報を地図情報から取得する。そして、生成部14Dは、上記属性情報に基づいて1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。具体的には、生成部14Dは、図11(A)、図11(B)に示すような候補リスト及び対応リストを参照して、上記属性情報に基づく1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。
図11(A)は、配置位置に対応付ける所定のオブジェクト等の候補が設定されている候補リストの一例を示す図である。候補リストは、配置ID及び配置属性等のフィールドから構成される。配置IDのフィールドには、所定のオブジェクト及びコンテンツの識別情報が設定される。具体的には、配置IDのフィールドには、オブジェクトの場合はオブジェクトID、コンテンツの場合はコンテンツIDが設定される。そして、配置IDのそれぞれに、配置属性が対応付けられている。なお、図11(A)の配置IDのフィールドには、説明の便宜上、オブジェクトID等とともに、オブジェクト及びコンテンツの名称を併記している。
配置属性のフィールドには、所定のオブジェクト及びコンテンツの属性の識別情報が設定される。なお、図11(A)の配置属性のフィールドには、説明の便宜上、属性の識別情報に代えて属性の名称を記載している。
図11(B)は、所定のオブジェクト及びコンテンツの属性と現実空間の属性との対応関係を示す対応リストの一例である。対応リストは、配置属性及び地図属性等のフィールドから構成される。配置属性のフィールドには、図11(A)に示す配置属性と同様に、所定のオブジェクト及びコンテンツに対応付けられている属性の識別情報が設定される。そして、配置属性のそれぞれに地図属性が対応付けられている。なお、図11(B)の配置属性のフィールドには、説明の便宜上、属性の識別情報に代えて属性の名称を記載している。
地図属性のフィールドには、地図情報に含まれる属性情報の識別情報が設定される。なお、図11(B)の地図属性のフィールドには、説明の便宜上、地図情報に含まれる属性情報の識別情報に代えて属性情報の名称を記載している。
例えば、図11(A)の「アイテム抽選B(配置ID:A−02)」のコンテンツは、配置属性が「農地」である。「農地」は、図11(B)に示すように、地図属性として「畑」、「水田」が対応する。したがって、生成部14Dは、配置位置に対応する現実空間の位置が「畑」の属性(属性情報)であった場合、「アイテム抽選B(配置ID:A−02)」のコンテンツを選択する。
なお、取得した地図情報の属性情報に対応する所定のオブジェクト及びコンテンツが複数存在する場合には、例えば、ランダムに1つを選択すればよい。また、候補リスト及び対応リストは、ゲームデータに含めておけばよい。
その後、生成部14Dは、配置位置に、選択された所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する。生成された全ての配置情報は、図12に示すような配置リストに登録されてデータベースで管理される。
配置リストは、配置座標及び配置ID、削除時間等のフィールドから構成される。配置座標のフィールドには、仮想空間50の全体を定義するワールド座標系の座標情報が設定される。各配置情報に、配置ID、削除時間が対応付けられている。配置IDのフィールドには、所定のオブジェクト及びコンテンツの識別情報が設定される。
削除時間のフィールドには、所定のコンテンツ等を削除するための削除時間(数値)が設定される。生成部14Dは、上記削除時間が経過するまでに、関連するイベントの実行が一度も許可されなかった所定のコンテンツ等を削除する。すなわち、生成部14Dは、配置リストから該当する配置情報を削除する。削除時間は、例えば、二日間(48時間)に相当する数値が設定される。
許可部(許可機能)15Dは、プレイヤキャラクタPCが、上記配置位置又はこの配置位置の近傍に移動した場合、この配置位置に対応付けられた所定のオブジェクト又はコンテンツに関連するイベントの実行を許可する。具体的には、許可部15Dは、端末装置20D,201D〜20NDから要求情報を受信した場合、許可の判断を行う。要求情報には、ユーザ(端末装置)の現実空間の位置情報、及び、1の所定のオブジェクト又はコンテンツの識別情報及び配置位置等が含まれる。端末装置20D,201D〜20NDは、ユーザがゲーム画像中の所定のオブジェクト等(タッチパネル41)がタップされた場合、サーバ装置10Dに要求情報を送信する。
サーバ装置10Dは、配置リストを地図情報とともに、各端末装置20D,201D〜20NDに送信する。複数の端末装置20D,201D〜20NDのそれぞれは、ゲームをプレイするユーザによって管理される。端末装置20D,201D〜20NDは、ビデオゲームを実行することが可能なスマートフォンである。
端末装置20D,201D〜201NDのそれぞれは、タッチパネル41(操作部)、HDD等の記憶部、ゲームを実行してゲーム画像を生成するCPU等から構成される制御部、ゲーム画像を表示させる表示装置(表示部40)、他の装置と通信を行う送受信部等を備えるが、詳細な説明は省略する。また、端末装置20D,201D〜20NDには、サーバ装置10Dとの通信を行うことによりビデオゲームを実行するためのソフトウェア(アプリケーションプログラム)が記憶部に記憶されている。また、端末装置20D,201D〜201NDは、GPS受信器を有する。
端末装置20D,201D〜20NDは、上記アプリケーションプログラムを起動することで、本実施形態の例のゲームを実行する。これにより、端末装置20D,201D〜20NDの表示部40には、図9に示すようなゲーム画像が表示される。
図13は、端末装置20の構成の例である端末装置20Dの構成を示す機能ブロック図である。端末装置20Dは、上記アプリケーションプログラムを起動することで取得部21D及びゲーム実行部22Dを少なくとも備える。なお、端末装置201D〜20NDについても同様の構成である。
取得部21Dは、端末装置20Dの現実空間の位置情報を取得する。取得部21Dは、上述したように、GPS受信器を用いて位置情報を取得する。ゲーム実行部22Dは、サーバ装置10Dから、ゲーム画像を生成するための各種情報を受信し、ゲーム画像を生成する。また、ゲーム実行部22Dは、ユーザのタッチパネル41の操作入力に基づいて、アイテムの使用処理等を実行する。さらに、ゲーム実行部22Dは、サーバ装置10Dから受信した許可情報に基づいて、モンスターの対戦処理、アイテム獲得処理、アイテム抽選処理等の所定のオブジェクト等に関連するイベントの実行処理を行う。また、これら対戦処理及び使用処理等の結果を含むユーザ情報をサーバ装置10Dに送信する。ユーザ情報は、ユーザのゲームに関する情報であり、例えば、プレイヤキャラクタPCの生命力等の各種パラメータ、所持しているアイテムの情報等が含まれる。サーバ装置10Dは、各ユーザのユーザ情報を管理する。
また、ゲーム実行部22Dは、ユーザの識別情報とともに、ユーザの現在の位置情報、履歴情報及び要求情報をサーバ装置10Dに送信する。ユーザの現在の位置情報(ユーザの位置情報)は、所定周期で送信される。履歴情報は、プレイヤキャラクタPCがアイテムを使用したタイミングで送信される。要求情報は、ユーザがゲーム画像中の所定のオブジェクト又はコンテンツ(タッチパネル41)をタップした場合に送信される。
次に、この実施形態のシステム100Dの動作について説明する。
図14は、システム100Dが実行するゲームの進行処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における進行処理では、所定のオブジェクト等の配置情報を生成する処理を含むゲームを進行させるための処理が行われる。なお、図14においては、主として、配置情報を生成する処理について説明し、その他の処理は一部省略する。以下、サーバ装置10Dと端末装置20Dとが進行処理を実行する場合を例にして説明する。
本実施形態の例の進行処理は、例えば、サーバ装置10Dの起動中に実行される。端末装置20Dは、アプリケーションプログラムが起動された状態であり、ユーザの識別情報とともに各情報を送信する。端末装置20Dは、ゲームが終了になるまで上述した処理を繰り返し実行する。
端末装置20Dは、端末装置20Dの位置情報(ユーザの位置情報)を取得し、サーバ装置10Dに送信する(S30−D)。次に、端末装置20Dは、ゲーム実行処理を実行する(ステップS31−D)。実行処理では、サーバ装置10Dから受信した地図情報、プレイヤオブジェクト情報、配置リスト、タッチパネル41に対する操作入力等に基づいてゲームに関する処理が実行される。例えば、プレイヤキャラクタPCにアイテムを使用させる処理が実行される。そして、アイテムの使用によって、履歴情報がサーバ装置10Dに送信される。また、例えば、ユーザがゲーム画像中の所定のオブジェクト又はコンテンツ(タッチパネル41)をタップした場合、要求情報がサーバ装置10Dに送信される。その後、サーバ装置10Dから受信した許可情報に基づいて、モンスターの対戦処理等の所定のオブジェクト等に関連するイベントの実行処理が行われる。その後、端末装置20Dは、ゲーム実行処理において生成(更新)されたゲーム画像を表示部40に表示させる(ステップS35−D)。
一方、サーバ装置10Dは、端末装置20Dから受信した情報がユーザの位置情報であるか否かを判断する(ステップS10−D)。サーバ装置10Dは、受信した情報にユーザの現在位置を示す識別情報が対応付けられている場合には、ユーザの位置情報であると判断する。ユーザの位置情報である場合(ステップS10−D:YES)、サーバ装置10Dは、ユーザの位置情報に基づいて、地図情報を取得する取得処理を実行する(ステップS11−D)。サーバ装置10Dは、上述したように、ユーザの位置情報に対応する地図情報をデータベースから取得する。
その後、図示しないが、サーバ装置10Dは、ユーザの位置情報に対応するプレイヤキャラクタPCの位置を更新し、取得した地図情報、プレイヤキャラクタPCの位置情報等を端末装置20Dに送信する。そして、サーバ装置10Dは、ステップS25−Dの処理に移行する。
一方、ユーザの位置情報ではない場合(ステップS10−D:NO)、サーバ装置10Dは、受信した情報が履歴情報であるか否かを判断する(ステップS15−D)。サーバ装置10Dは、受信した情報に履歴情報を示す識別情報が対応付けられている場合には、履歴情報であると判断する。履歴情報ではないと判断した場合(ステップS15−D:NO)、サーバ装置10Dは、ステップS20−Dの処理に移行する。一方、履歴情報であると判断した場合(ステップS15−D:YES)、サーバ装置10Dは、履歴情報をデータベース(記憶部)に記憶させる(ステップS16−D)。
次に、サーバ装置10Dは、所定のオブジェクト又はコンテンツの配置処理を行う(ステップS17−1D)。配置処理において、サーバ装置10Dは、最初に、データベースに記憶されている履歴情報の位置情報に基づいて、所定のオブジェクト等の仮想空間での配置位置を決定する決定処理を実行する(ステップS17−2D)。決定処理では、上述したように、履歴情報に含まれる現実空間の位置情報のうち、互いに所定距離以内の位置情報の数がカウントされる。そして、カウント数が所定数以上の位置情報のそれぞれから平均値を算出する。平均値の位置情報に対応する仮想空間の位置が配置位置として決定される。なお、データベースに記憶されている履歴情報に含まれる全ての位置情報を対象に算出される。
また、決定処理では、算出された配置位置が、配置リストに登録されているいずれかの配置位置と所定距離内にある場合、その算出された配置位置は削除する。これにより、既に登録されている配置位置と同一又は近い場所に、新たに配置位置が設定されるのが防止される。
次に、サーバ装置10Dは、決定された配置位置に対応付ける所定のオブジェクト等を選択する選択処理を実行する(ステップS17−3D)。選択処理では、決定された配置位置に対応する現実空間の属性情報が地図情報から取得される。そして、候補リスト及び対応リスト等が参照されて、この属性情報に対応する1の所定のオブジェクト又はコンテンツが選択される。なお、決定処理において、配置位置が決定されなかった場合、サーバ装置10Dは、ステップS17−3Dの処理を終了する。
その後、サーバ装置10Dは、配置情報を生成する生成処理を実行する(ステップS17−4D)。生成処理では、決定された配置位置と、選択された所定のオブジェクト又はコンテンツとが対応付けられた配置情報が生成され、配置リストに登録される。また、生成処理では、上記所定数以上ある同一の位置情報(履歴情報)がデータベースから削除される。すなわち、配置位置の決定のために参照された履歴情報が削除される。
その後、図示しないが、サーバ装置10Dは、配置リスト(配置情報)を、地図情報等とともに端末装置20Dに送信する。そして、サーバ装置10Dは、ステップS25−Dの処理に移行する。なお、配置リストの更新がない状態では送信しなくてもよい。また、配置リストのうち更新分のみを送信するようにしてもよい。さらに、配置リストの削除時間の情報は送信しなくてもよい。
なお、上述した図14に示す例では、端末装置20Dから送信された履歴情報に関してのみ説明しているが、サーバ装置10Dは、端末装置20D,201D〜20NDから送信された履歴情報を受信する。そして、履歴情報がデータベースに記憶され、記憶されている位置情報に基づいて配置位置が決定される。
また、ステップS15−Dの処理において履歴情報ではないと判断した場合、サーバ装置10Dは、要求情報であるか否かを判断する(ステップS20−D)。サーバ装置10Dは、受信した情報に要求情報を示す識別情報が対応付けられている場合には、要求情報であると判断する。要求情報ではないと判断した場合(ステップS20−D:NO)、サーバ装置10Dは、ステップS25−Dの処理に移行する。一方、要求情報であると判断した場合(ステップS20−D:YES)、サーバ装置10Dは、可否決定処理を実行する(ステップS21−D)。
可否決定処理では、要求されいてる所定のオブジェクト等に関連するイベントの可否が決定される。具体的には、サーバ装置10Dは、要求情報に含まれる情報を参照して、プレイヤキャラクタPCの位置が、要求されている所定のオブジェクト等の配置位置又はこの配置位置の近傍にいるか否かを判断する。そして、上記配置位置又はこの配置位置の近傍にいると判断した場合、サーバ装置10Dは、許可情報を端末装置20Dに送信する。また、サーバ装置10Dは、上記許可情報の送信ととに、上記所定のオブジェクト等に対応する削除時間の数値をリセット(初期値に更新)する。これにより、上記所定のオブジェクト等の配置情報の削除時間が延長される。
一方、上記配置位置又はこの配置位置の近傍にないと判断した場合、サーバ装置10Dは、不可情報を端末装置20Dに送信する。なお、端末装置20Dは、不可情報を受信した場合、所定のオブジェクト等に関連するイベントを実行しない。
その後、サーバ装置10Dは、削除処理を実行する(ステップS25−D)。削除処理では、配置リストに含まれる削除時間を更新する。すなわち、サーバ装置10Dは、削除時間の数値を所定量だけ減少させる。また、配置処理では、削除時間の数値が0になった配置情報が削除される。なお、削除処理はなくてもよい。その後、サーバ装置10Dは、ステップS10−Dの処理に戻る。
以上のように、第4の実施形態の一側面として、サーバ装置10Dが、第一取得部11D、第二取得部12D、メモリ制御部13D、生成部14D及び許可部15Dを少なくとも備える構成としているので、所定の行動(アイテムの使用)が行われた端末装置の位置情報に基づいて、所定のオブジェクト等の仮想空間の配置位置が決定される。したがって、実際に多くのユーザ(端末装置)が行き来できるような場所に対応する仮想空間の位置に、所定のオブジェクト等を配置できる。これにより、所定のオブジェクトが配置されている場所にプレイヤオブジェクトを移動させることができない状態等の発生を低減でき、ユーザのストレス軽減を抑制できる。
また、配置位置の現実空間の属性に基づいて、所定のオブジェクト等が選択されるので、ユーザは、所定のオブジェクトを獲得等するべく、現実空間をどこへ移動すべきかを思考することとなり、ゲームの趣向性が向上する。
なお、上述の実施形態の例では、配置位置に対応する現実空間の属性情報に基づいて、所定のオブジェクト等が選択されているが、配置位置の周囲に対応する現実空間の属性情報に基づいて所定のオブジェクト等が配置される構成としてもよい。この場合、例えば、配置位置から所定範囲の領域に対応する現実空間の属性情報を取得すればよい。属性情報が複数あった場合は、いずれか1つの属性情報を選択すればよい。
上述の実施形態の例では、配置位置又はこの配置位置の周囲に対応する現実空間の属性情報に基づいてオブジェクト等が配置されるが、配置された所定のオブジェクト等に関して、パラメータを設定値よりも強化して配置してもよい。例えば、現実空間の海や川に近い場所に対応する配置位置に、水属性のモンスターを配置する場合、このモンスターの攻撃力及び防御力等のパラメータの値を、予め設定されている値よりも上昇させた上記モンスターを配置する。これにより、例えば、仮想の店舗などで強化されていない上記モンスターを購入等して獲得するよりも、より価値のある上記モンスターを獲得できる。
上述の実施形態の例では、1つの配置位置に1の所定オブジェクト等が対応付けられるが、複数の所定のオブジェクト等を対応付けるようにしてもよい。
また、上述の実施形態の例では、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から選択されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、複数の所定のオブジェクトの中から選択する、又は、複数の所定のコンテンツの中から選択するようにしてもよい。
上述の実施形態の例では、プレイヤキャラクタのアイテムの使用が所定の行動として説明されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、ユーザが課金を行う、他のユーザにフレンド申請(所定関係となることを申請)を行うことも所定の行動に該当する。あるいは、プレイヤキャラクタの装備を強化することも所定の行動に該当する。
また、例えば、プレイヤキャラクタのアイテムの使用、ユーザの課金の2つを所定の行動としてもよい。この場合、行動毎に候補リストを用意しておく。また、履歴情報には、実行した所定の動作の識別情報を含めておき、所定の動作(識別情報)に応じて、対応する候補リストから所定のオブジェクト等を選択すればよい。
上述の実施形態の例の削除処理では、削除時間の数値が0となった配置情報が削除されるが、特にこれに限定されるものではない。任意に削除条件を設定し、削除条件を満たした配置情報を削除すればよい。削除条件としては、例えば、配置情報が配置リストに登録されてから所定時間(例えば、1カ月)が経過したことがある。
上述の実施形態の例では、対応リストを用いているが、対応関係が明確であればなくてもよい。例えば、候補リストの配置属性に設定される内容が、地図情報に含まれる属性情報と同一の場合には対応リストはなくてもよい。
上述の実施形態の例では、プレイヤキャラクタによるアイテムを使用に関し、ユーザの同一性は判断していない。したがって、例えば、同一ユーザが、同じ場所でプレイヤキャラクタにアイテムの使用を100回行わせた場合であっても、その場所に対応する仮想空間の位置が配置位置に決定される。しかし、プレイヤキャラクタによるアイテムを使用に関し、ユーザの同一性を判断してもよい。例えば、同一の位置情報に関しては、ユーザの重複を認めないようにする。具体的には、履歴情報にユーザの識別情報を含めておく。そして、サーバ装置は、履歴情報A1を受信した際、この履歴情報A1と同一の位置情報、且つ、同一のユーザ(ユーザの識別情報)の他の履歴情報がデータベースに存在する場合、履歴情報A1はデータベースに記憶させないようにする。
[第5の実施形態]
図15は、システム100の構成の例であるシステム100Eの構成を示すブロック図である。システム100Eは、サーバ装置10Eと、複数の端末装置20E,201E〜20NE(Nは任意の整数)とを含む。サーバ装置10Eと、ゲームをプレイする複数のユーザ(プレイヤ)がそれぞれ使用する複数の端末装置20E,201E〜20NEとは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク15に無線接続されている。
本実施形態の例のシステム100Eは、上述の第4の実施形態と同様に、現実空間のユーザの移動に応じて、仮想空間(ゲーム空間)50のプレイヤキャラクタ(プレイヤオブジェクト)PCを移動させるゲーム(位置情報ゲーム)を実行するための各種機能を有する。
本実施形態の例は、所定のオブジェクト又はコンテンツを配置する配置処理の構成が第4の実施形態とは異なる。具体的には、配置位置に対応する現実空間の気候情報、天候情報及び時間情報の1つに基づいて、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から1の所定のオブジェクト又はコンテンツが選択される。そして、この配置位置と、選択された所定のオブジェクト又はコンテンツとが対応付けられて配置情報が生成される。その他の構成は、基本的に第4の実施形態と同様である。
季節情報は、各地域の現在の季節(春、夏、秋、冬等)を示す情報であり、例えば、地域(県、地方、州、国等)単位で1年の各時期の季節を特定する情報がゲームデータに含まれる。天気情報は、各地域の現在の天気(晴れ、雨、曇り等)を示す情報であり、気象庁等の天気に関するWEBサイトから取得する。時間情報は、各地域の現在の時刻を示す情報であり、サーバ装置10Eの時計機能を利用して取得する。
サーバ装置10Eは、ゲームシステム100Eの管理者によって管理され、ユーザ端末20E,201E〜20NEに対してゲームの進行に関する情報を提供するための各種機能を有する。本実施形態の例では、サーバ装置10Eは、所定のオブジェクト及びコンテンツに関する配置情報等を提供する。本実施形態の例において、サーバ装置10Eは、ビデオゲームの進行に関する情報を提供するべくWWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納するデータベース(記憶部)を備える。
図16は、サーバ装置10の構成の例であるサーバ装置10Eの構成を示す機能ブロック図である。サーバ装置10Eは、図示しないHDD等の記憶部及びCPU等から構成される制御部等を備えるが、詳細な説明は省略する。サーバ装置10Eは、制御部が記憶部に記憶されているビデオゲームの進行を制御するためのソフトウェア(ゲームプログラム)を実行することで、第一取得部11E、第二取得部12E、メモリ制御部13E、生成部14E及び許可部15Eを少なくとも備える。なお、ゲームプログラムにはゲームデータも含まれる。
第一取得部11Eは、ユーザが操作する端末装置20E,201E,20NEの現実空間の位置情報を取得する。第一取得部11Eは、端末装置20E,201E〜20NEのそれぞれから現実空間の位置情報を受信する。
第二取得部12Eは、端末装置20E,201E〜20NEの現実空間の位置情報に対応する現実空間の地図情報を取得する。例えば、現実空間の位置情報の周囲の地図情報を取得すればよい。なお、地図情報は、例えば、データベースに記憶される。
メモリ制御部13Eは、履歴情報をサーバ装置10Eのデータベースに記憶させる。履歴情報は、プレイヤキャラクタPCの所定の行動(アイテム使用)の実行履歴を示す情報である。履歴情報には、プレイヤキャラクタPCが上記ゲームでアイテムの使用を行った場合において、プレイヤキャラクタPCのユーザの端末装置の現実空間の位置情報が含まれる。
生成部14Eは、データベースの履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間50での配置位置を決定し、配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する。配置情報には、配置位置を特定する仮想空間50の位置情報と、配置するべき所定のオブジェクト等を特定する情報とが含まれる。生成された全ての配置情報は、図12と同様な配置リストに登録されてデータベースで管理される。
配置位置は、所定数以上のユーザがアイテムを使った場所に対応する。生成部14Eは、履歴情報に含まれる現実空間の位置情報のうち、互いに所定距離以内の位置情報の数をカウントする。そして、生成部14Eは、カウント数が所定数以上の位置情報を対象として平均値を算出する。平均値の位置情報に対応する仮想空間の位置を配置位置として算出する。
また、生成部14Eは、配置位置の気候情報、天候情報及び時間情報に基づいて、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。具体的には、生成部14Eは、配置位置に対応する現実空間の気候情報、天候情報及び時間情報から1つをランダムに選択する。そして、生成部14Eは、配置位置に対応する現実空間の上記選択した情報(選択情報)を取得する。
そして、生成部14Eは、上記選択情報に基づいて1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。具体的には、生成部14Eは、図17に示すような候補リストを参照して、上記選択情報に基づく1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。
図17は、配置位置に対応付ける所定のオブジェクト等の候補が設定されている候補リストの一例を示す図である。候補リストは、配置ID、配置時間帯、配置季節及び配置天気等のフィールドから構成される。配置IDのフィールドには、所定のオブジェクト及びコンテンツの識別情報が設定される。具体的には、配置IDのフィールドには、オブジェクトの場合はオブジェクトID、コンテンツの場合はコンテンツIDが設定される。そして、配置IDのそれぞれに、配置季節、配置天気及び配置時間帯が対応付けられている。なお、図17の配置IDのフィールドには、説明の便宜上、オブジェクトID等とともに、オブジェクト及びコンテンツの名称を併記している。
配置季節のフィールドには、所定のオブジェクト等を配置可能な季節の識別情報が設定される。配置天気のフィールドには、所定のオブジェクト等を配置可能な天気の識別情報が設定される。なお、図17では、説明の便宜上、季節及び天気の識別情報に代えて季節及び天気の名称を記載している。また、配置時間帯のフィールドには、所定のオブジェクト等を配置可能な時間帯(時刻情報)が設定される。
例えば、図17の「アイテム抽選B(配置ID:A−02)」のコンテンツは、配置季節:夏、配置天気:曇り、配置時間帯:18:00〜24:00である。したがって、生成部14Eは、上記選択情報として時間情報を選択し、且つ、取得した時間情報が18:00〜24:00の間の時間であった場合、「アイテム抽選B(配置ID:A−02)」のコンテンツを選択する。
なお、取得した上記選択情報に対応する所定のオブジェクト及びコンテンツが複数存在する場合には、例えば、ランダムに1つを選択すればよい。また、候補リストは、ゲームデータに含めておけばよい。
その後、生成部14Eは、配置位置に、選択された所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する。生成された全ての配置情報は、第4の実施形態において例示した図12に示すような配置リストに登録されてデータベースで管理される。
許可部(許可機能)15Eは、第4の実施形態と同様に、プレイヤキャラクタPCが、上記配置位置又はこの配置位置の近傍に移動した場合、この配置位置に対応付けられた所定のオブジェクト又はコンテンツに関連するイベントの実行を許可する。具体的には、許可部15Eは、端末装置20E,201E〜20NEから要求情報を受信した場合、許可の判断を行う。要求情報には、ユーザ(端末装置)の現実空間の位置情報、及び、1の所定のオブジェクト又はコンテンツの識別情報及び配置位置等が含まれる。端末装置20E,201E〜20NEは、ユーザがゲーム画像中の所定のオブジェクト等(タッチパネル41)がタップされた場合、サーバ装置10Eに要求情報を送信する。
サーバ装置10Eは、配置リストを地図情報等とともに、各端末装置20E,201E〜20NEに送信する。複数の端末装置20E,201E〜20NEのそれぞれは、ゲームをプレイするユーザによって管理される。端末装置20E,201E〜20NEは、ビデオゲームを実行することが可能なスマートフォンである。
端末装置20E,201E〜201NEのそれぞれは、タッチパネル41(操作部)、HDD等の記憶部、ゲームを実行してゲーム画像を生成するCPU等から構成される制御部、ゲーム画像を表示させる表示装置(表示部40)、他の装置と通信を行う送受信部等を備えるが、詳細な説明は省略する。また、端末装置20E,201E〜20NEには、サーバ装置10Eとの通信を行うことによりビデオゲームを実行するためのソフトウェア(アプリケーションプログラム)が記憶部に記憶されている。また、端末装置20E,201E〜201NEは、GPS受信器を有する。なお、端末装置20E,201E〜201NEは、第4の実施形態の図9で例示した構成と同様である。
端末装置20E,201E〜20NEは、上記アプリケーションプログラムを起動することで、本実施形態の例のゲームを実行する。これにより、端末装置20E,201E〜20NEの表示部40には、図9に示すようなゲーム画像が表示される。
図18は、端末装置20の構成の例である端末装置20Eの構成を示す機能ブロック図である。端末装置20Eは、上記アプリケーションプログラムを起動することで取得部21E及びゲーム実行部22Eを少なくとも備える。なお、端末装置201E〜20NEについても同様の構成である。
取得部21Eは、端末装置20Eの現実空間の位置情報を取得する。取得部21Eは、上述したように、GPS受信器を用いて位置情報を取得する。ゲーム実行部22Eは、サーバ装置10Eから、ゲーム画像を生成するための各種情報を受信し、ゲーム画像を生成する。また、ゲーム実行部22Eは、ユーザのタッチパネル41の操作入力に基づいて、アイテムの使用処理等を実行する。さらに、ゲーム実行部22Eは、サーバ装置10Eから受信した許可情報に基づいて、モンスターの対戦処理、アイテム獲得処理、アイテム抽選処理等の所定のオブジェクト等に関連するイベントの実行処理を行う。また、これら対戦処理及び使用処理等の結果を含むユーザ情報をサーバ装置10Eに送信する。サーバ装置10Eは、各ユーザのユーザ情報を管理する。
また、ゲーム実行部22Eは、ユーザの識別情報とともに、ユーザの現在の位置情報、履歴情報及び要求情報をサーバ装置10Eに送信する。ユーザの現在の位置情報(ユーザの位置情報)は、所定周期で送信される。履歴情報は、プレイヤキャラクタPCがアイテムを使用したタイミングで送信される。要求情報は、ユーザがゲーム画像中の所定のオブジェクト又はコンテンツ(タッチパネル41)をタップした場合に送信される。
次に、この実施形態のシステム100Eの動作について説明する。
図19は、システム100Eが実行するゲームの進行処理の例を示すフローチャートである。本実施形態の例における進行処理では、所定のオブジェクト等の配置情報を生成する処理を含むゲームを進行させるための処理が行われる。なお、図19においては、主として、配置情報を生成する処理について説明し、その他の処理は一部省略する。以下、サーバ装置10Eと端末装置20Eとが進行処理を実行する場合を例にして説明する。
本実施形態の例の進行処理は、例えば、サーバ装置10Eの起動中に実行される。端末装置20Eは、アプリケーションプログラムが起動された状態であり、ユーザの識別情報とともに各情報を送信する。端末装置20Eは、ゲームが終了になるまで上述した処理を繰り返し実行する。
端末装置20Eは、端末装置20Eの位置情報(ユーザの位置情報)を取得し、サーバ装置10Eに送信する(S30−E)。次に、端末装置20Eは、ゲーム実行処理を実行する(ステップS31−E)。実行処理では、サーバ装置10Eから受信した地図情報、オブジェクト情報、配置リスト等、タッチパネル41に対する操作入力等に基づいてゲームに関する処理が実行される。例えば、プレイヤキャラクタPCにアイテムを使用させる処理が実行される。そして、アイテムの使用によって、履歴情報がサーバ装置10Eに送信される。また、例えば、ユーザがゲーム画像中の所定のオブジェクト又はコンテンツ(タッチパネル41)をタップした場合に要求情報がサーバ装置10Eに送信される。その後、サーバ装置10Eから受信した許可情報に基づいて、モンスターの対戦処理等の所定のオブジェクト等に関連するイベントの実行処理が行われる。その後、端末装置20Eは、ゲーム実行処理において生成(更新)されたゲーム画像を表示部40に表示させる(ステップS35−D)。
一方、サーバ装置10Eは、端末装置20Eから受信した情報がユーザの位置情報であるか否かを判断する(ステップS10−E)。サーバ装置10Eは、受信した情報に現在位置を示す識別情報が対応付けられている場合には、ユーザの位置情報であると判断する。ユーザの位置情報である場合(ステップS10−E:YES)、サーバ装置10Eは、ユーザの位置情報に基づいて、地図情報を取得する取得処理を実行する(ステップS11−E)。サーバ装置10Eは、上述したように、ユーザの位置情報に対応する地図情報をデータベースから取得する。
その後、図示しないが、サーバ装置10Eは、取得した地図情報、プレイヤキャラクタPCの位置情報等を端末装置20Eに送信する。そして、サーバ装置10Eは、ステップS25−Eの処理に移行する。
一方、ユーザの位置情報ではない場合(ステップS10−E:NO)、サーバ装置10Eは、受信した情報が履歴情報であるか否かを判断する(ステップS15−E)。サーバ装置10Eは、受信した情報に履歴情報を示す識別情報が対応付けられている場合には、履歴情報であると判断する。履歴情報ではないと判断した場合(ステップS15−E:NO)、サーバ装置10Eは、ステップS10−Eの処理に戻る。一方、履歴情報であると判断した場合(ステップS15−E:YES)、サーバ装置10Eは、履歴情報をデータベース(記憶部)に記憶させる(ステップS16−E)。
次に、サーバ装置10Eは、所定のオブジェクト又はコンテンツの配置処理を行う(ステップS17−1E)。配置処理において、サーバ装置10Eは、最初に、データベースに記憶されている履歴情報の位置情報に基づいて、所定のオブジェクトの仮想空間での配置位置を決定する決定処理を実行する(ステップS17−2E)。決定処理では、上述したように、履歴情報に含まれる現実空間の位置情報のうち、互いに所定距離以内の位置情報の数がカウントされる。そして、カウント数が所定数以上の位置情報のそれぞれから平均値を算出する。平均値の位置情報に対応する仮想空間の位置が配置位置として決定される。なお、データベースに記憶されている履歴情報に含まる全ての位置情報を対象に算出される。
また、決定処理では、算出された配置位置が、配置リストに登録されているいずれかの配置位置と所定距離内にある場合、その算出された配置位置は削除する。これにより、既に登録されている配置位置と同一又は近い場所に、新たに配置位置が設定されるのが防止される。さらに、決定処理では、上記所定数以上ある同一の位置情報(履歴情報)がデータベースから削除される。すなわち、配置位置の決定のために参照された履歴情報が削除される。
また、本実施形態の例では、上記決定された配置位置は、所定のオブジェクト等の対応付けが行われる前に配置リストに登録される。そして、更新時間(例えば3時間)の経過毎に一括して配置情報が生成及び更新される。すなわち、上記更新時間の経過毎に配置リストが更新される。したがって、既に所定のオブジェクト等が対応付けられる各配置位置においても、更新時間の経過毎に所定のオブジェクト等が変更される。
まず、サーバ装置10Eは、上記更新時間が経過したか否かを判断する(ステップS17−3E)。具体的には、前回行われたのステップS17−5Eの生成処理の実行からが更新時間を経過したか否かが判断される。更新時間が経過していないと判断した場合(ステップS17−3E:NO)、サーバ装置10Eは、ステップS25−Eの処理に移行する。
一方、更新時間が経過したと判断した場合(ステップS17−3E:YES)、サーバ装置10Eは、配置リストの更新時期が到来したと判断し、選択処理を実行する(ステップS17−4E)。選択処理では、サーバ装置10Eは、最初に配置リストの1つの配置位置を選択し、この配置位置に対応する現実空間の気候情報、天候情報及び時間情報から1つを選択情報としてランダムに選択する。そして、サーバ装置10Eは、上記配置位置の現実空間における上記選択情報を取得する。次に、サーバ装置10Eは、候補リスト等を参照して、上記選択情報に基づく1の所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する。選択処理では、配置リストに含まれる全ての配置位置のそれぞれに対して、上述のようにして1の所定のオブジェクト又はコンテンツが選択される。
その後、サーバ装置10Eは、配置情報を生成する生成処理を実行する(ステップS17−5E)。すなわち、生成処理では、配置位置と、選択処理で選択された所定のオブジェクト又はコンテンツとが対応付けられた配置情報が生成され、配置リストが更新される。したがって、既に所定のオブジェクト等が対応付けられる各配置位置においても、更新時の季節情報等に対応した新たな所定のオブジェクト等が対応付けられる。
その後、図示しないが、サーバ装置10Eは、配置リスト(配置情報)を、地図情報等とともに端末装置20Eに送信する。そして、サーバ装置10Eは、ステップS25−Eの処理に移行する。なお、配置リストの更新がない状態では送信ししなくてもよい。また、配置リストのうち更新分のみを送信するようにしてもよい。また、配置リストの削除時間の情報は送信しなくてもよい。
なお、上述した図19に示す例では、端末装置20Eから送信された履歴情報に関してのみ説明しているが、サーバ装置10Dは、端末装置20E,201E〜20NEから送信された履歴情報を受信する。そして、履歴情報がデータベースに記憶され、記憶されている位置情報に基づいて配置位置が決定される。
また、ステップS15−Eの処理において履歴情報ではないと判断した場合、サーバ装置10Eは、要求情報であるか否かを判断する(ステップS20−E)。要求情報ではないと判断した場合(ステップS20−E:NO)、サーバ装置10Eは、ステップS25−Eの処理に移行する。一方、要求情報であると判断した場合(ステップS20−E:YES)、サーバ装置10Eは、可否決定処理を実行する(ステップS21−E)。
可否決定処理では、要求されいてる所定のオブジェクト等に関連するイベントの可否が決定される。具体的には、サーバ装置10Eは、要求情報に含まれる情報を参照して、プレイヤキャラクタPCの位置が、要求されている所定のオブジェクト等の配置位置又はこの配置位置の近傍にいるか否かを判断する。そして、上記配置位置又はこの配置位置の近傍にいると判断した場合、サーバ装置10Eは、許可情報を端末装置20Eに送信する。また、サーバ装置10Eは、上記許可情報の送信ととに、上記所定のオブジェクト等に対応する削除時間の数値をリセット(初期値に更新)する。これにより、上記所定のオブジェクト等の配置情報の削除時間が延長される。
一方、上記配置位置又はこの配置位置の近傍にないと判断した場合、サーバ装置10Eは、不可情報を端末装置20Eに送信する。なお、端末装置20Eは、不可情報を受信した場合、所定のオブジェクト等に関連するイベントを実行しない。
その後、サーバ装置10Eは、削除処理を実行する(ステップS25−E)。削除処理では、配置リストに含まれる削除時間を更新する。すなわち、サーバ装置10Dは、削除時間の数値を所定量だけ減少させる。また、配置処理では、削除時間の数値が0になった配置情報が削除される。なお、削除処理はなくてもよい。その後、サーバ装置10Eは、ステップS10−Eの処理に戻る。
以上のように、第5の実施形態の一側面として、サーバ装置10Eが、第一取得部11E、第二取得部12E、メモリ制御部13E、生成部14E及び許可部15Eを少なくとも備える構成としているので、所定の行動(アイテムの使用)が行われた端末装置の位置情報に基づいて、所定のオブジェクト等の仮想空間の配置位置が決定される。したがって、実際に多くのユーザ(端末装置)が行き来できるような場所に対応する仮想空間の位置に、所定のオブジェクト等を配置できる。これにより、所定のオブジェクトが配置されている場所にプレイヤオブジェクトを移動させることができない状態等の発生を低減でき、ユーザのストレス軽減を抑制できる。
また、配置位置に対応する現実空間の時間情報等に基づいて、所定のオブジェクト等が選択されるので、ユーザは、所定のオブジェクトを獲得等するべく、どのようなタイミングでゲームをプレイするかを思考することとなり、ゲームの趣向性が向上する。
なお、上述の実施形態の例では、季節情報、天気情報及び時間情報を用いているが季節情報、天気情報及び時間情報の少なくとも1つを用いればよく、また3つの情報の全てを用いてもよい。例えば、サーバ装置は、配置位置に対応する現実空間の季節情報、天気情報及び時間情報の全てに基づいて所定のオブジェクト等を選択してもよい。また、例えば、配置位置毎に、季節情報、天気情報及び時間情報のうちから参照する情報を予め設定しておき、設定された情報に基づいて所定のオブジェクト等を選択するようにしてもよい。
また、上述の実施形態の例では、1つの配置位置に1の所定オブジェクト等が対応付けられるが、複数の所定のオブジェクト等を対応付けるようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態の例では、複数の所定のオブジェクト及びコンテンツの中から選択されているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、複数の所定のオブジェクトの中から選択する、又は、複数の所定のコンテンツの中から選択するようにしてもよい。
さらに、上述の実施形態の例に、第4の実施形態に記載の構成を適用してもよい。この場合、例えば、配置位置毎に、属性情報、季節情報、天気情報及び時間情報のうちから参照する情報を予め設定しておき、設定された情報に基づいて所定のオブジェクト等を選択するようにしてもよい。
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1]
現実空間のユーザの移動に応じて仮想空間のプレイヤオブジェクトを移動させるゲームを実行する1以上の端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置に、該ゲームの進行を制御させるためのゲームプログラムであって、
前記サーバ装置に、
ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報を取得する第一取得機能、
仮想空間を生成するための地図情報であって前記位置情報に対応する地図情報を取得する第二取得機能、
ユーザ又は該ユーザのプレイヤオブジェクトが前記ゲームで所定の行動を行った場合の該ユーザの端末装置の前記位置情報を含む履歴情報を記憶部に記憶させる制御機能、
前記記憶部の履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間での配置位置を決定し、該配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する生成機能、
を実現させるゲームプログラム。
[2]
前記地図情報には、属性情報が含まれ、
前記生成機能では、前記地図情報から前記配置位置又は該配置位置の周囲の属性情報を取得し、該属性情報に基づいて複数の所定のオブジェクト又はコンテンツの中から、対応付ける前記所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する機能、
を実現させる[1]に記載のゲームプログラム。
[3]
前記生成機能では、前記配置位置に対応する現実空間の季節情報、天気情報及び時間情報の少なくとも1つを取得し、該取得した情報に基づいて複数の所定のオブジェクト又はコンテンツの中から、対応付ける前記所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する機能、
を実現させる[1]又は[2]に記載のゲームプログラム。
[4]
前記サーバ装置に、さらに、
プレイヤオブジェクトが、前記配置位置又は該配置位置の近傍に移動した場合、該配置位置に対応付けられた前記所定のオブジェクト又はコンテンツに関連するイベントの実行を許可する許可機能、
を実現させる[1]〜[3]のいずれかに記載のゲームプログラム。
[5]
前記生成機能では、所定期間において、実行許可がない前記イベントの前記所定のオブジェクト又はコンテンツを削除する機能、
を実現させる[4]に記載のゲームプログラム。
[6]
前記生成機能では、配置から所定期間の経過後、前記配置位置に対応付けられた前記オブジェクト又はコンテンツを削除する機能、
を実現させる[1]〜[5]のいずれかに記載のゲームプログラム。
[7]
前記生成機能では、前記記憶部の履歴情報に含まれる位置情報のうち、互いに所定距離内の位置情報の平均値である位置に基づいて、前記配置位置を決定する機能、
を実現させる[1]〜[6]のいずれかに記載のゲームプログラム。
[8]
前記生成機能では、決定した複数の前記配置位置のうち所定数の配置位置を選択し、選択された配置位置に前記所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付ける機能、
を実現させる[1]〜[7]のいずれかに記載のゲームプログラム。
[9]
現実空間のユーザの移動に応じて仮想空間のプレイヤオブジェクトを移動させるゲームを実行する1以上の端末装置と通信ネットワークにより接続され、該ゲームの進行を制御するサーバ装置であって、
ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報を取得する第一取得手段、
仮想空間を生成するための地図情報であって前記位置情報に対応する地図情報を取得する第二取得手段、
ユーザ又は該ユーザのプレイヤオブジェクトが前記ゲームで所定の行動を行った場合の該ユーザの端末装置の前記位置情報を含む履歴情報を記憶部に記憶させる第二制御手段、
前記記憶部の履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間での配置位置を決定し、該配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する生成手段、
を含むサーバ装置。
[10]
現実空間のユーザの移動に応じて仮想空間のプレイヤオブジェクトを移動させるゲームを実行する1以上の端末装置と、該端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置とを備え、該ゲームの進行を制御するゲームシステムであって、
ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報を取得する第一取得手段、
仮想空間を生成するための地図情報であって前記位置情報に対応する地図情報を取得する第二取得手段、
ユーザ又は該ユーザのプレイヤオブジェクトが前記ゲームで所定の行動を行った場合の該ユーザの端末装置の前記位置情報を含む履歴情報を記憶部に記憶させる第二制御手段、
前記記憶部の履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間での配置位置を決定し、該配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する生成手段、
を含むゲームシステム。
[11]
前記地図情報には、属性情報が含まれ、
前記生成手段は、前記地図情報から前記配置位置又は該配置位置の周囲の属性情報を取得し、該属性情報に基づいて複数の所定のオブジェクト又はコンテンツの中から、対応付ける前記所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する、
を[10]に記載のゲームシステム。
[12]
前記生成手段は、前記配置位置に対応する現実空間の季節情報、天気情報及び時間情報の少なくとも1つを取得し、該情報に基づいて複数の所定のオブジェクト又はコンテンツの中から、対応付ける前記所定のオブジェクト又はコンテンツを選択する、
[10]又は[11]に記載のゲームシステム。
[13]
プレイヤオブジェクトが、前記配置位置又は該配置位置の近傍に移動した場合、該配置位置に対応付けられた前記所定のオブジェクト又はコンテンツに関連するイベントの実行を許可する許可手段、
を、さらに含む[10]〜[12]のいずれかに記載のゲームシステム。
[14]
前記生成手段は、所定期間において、実行許可がない前記イベントの前記所定のオブジェクト又はコンテンツを削除する、
[13]に記載のゲームシステム。
[15]
前記生成手段は、配置から所定期間の経過後、前記配置位置に対応付けられた前記オブジェクト又はコンテンツを削除する、
を実現させる[10]〜[14]のいずれかに記載のゲームシステム。
[16]
前記生成手段は、前記記憶部の履歴情報に含まれる位置情報のうち、互いに所定距離内の位置情報の平均値である位置に基づいて、前記配置位置を決定する、
[1お]〜[15]のいずれかに記載のゲームシステム。
[17]
前記生成手段は、決定した複数の前記配置位置のうち所定数の配置位置を選択し、選択された配置位置に前記所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付ける、
[10]〜[16]のいずれかに記載のゲームシステム。
[24]
現実空間のユーザの移動に応じて仮想空間のプレイヤオブジェクトを移動させるゲームを実行する1以上の端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置に、該ゲームの進行を制御させる制御方法であって、
ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報を取得する第一取得処理、
仮想空間を生成するための地図情報であって前記位置情報に対応する地図情報を取得する第二取得処理、
ユーザ又は該ユーザのプレイヤオブジェクトが前記ゲームで所定の行動を行った場合の該ユーザの端末装置の前記位置情報を含む履歴情報を記憶部に記憶させる第二制御処理、
前記記憶部の履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間での配置位置を決定し、該配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する生成処理、
を含むゲーム進行制御方法。
[25]
現実空間のユーザの移動に応じて仮想空間のプレイヤオブジェクトを移動させるゲームを実行する1以上の端末装置と、該端末装置と通信ネットワークにより接続されるサーバ装置とを備え、該ゲームの進行をゲームシステムに制御させる制御方法であって、
ユーザが操作する端末装置の現実空間の位置情報を取得する第一取得処理、
仮想空間を生成するための地図情報であって前記位置情報に対応する地図情報を取得する第二取得処理、
ユーザ又は該ユーザのプレイヤオブジェクトが前記ゲームで所定の行動を行った場合の該ユーザの端末装置の前記位置情報を含む履歴情報を記憶部に記憶させる第二制御処理、
前記記憶部の履歴情報に含まれる位置情報に基づいて仮想空間での配置位置を決定し、該配置位置に所定のオブジェクト又はコンテンツを対応付けた配置情報を生成する生成処理、
を含むゲーム進行制御方法。