JP6745774B2 - センサ及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、センサ及び電子機器に関する。
磁性層を用いた圧力センサなどのセンサが提案されている。センサは、例えば、マイクロフォンなどの電子機器などに応用される。センサにおいて、検知感度の向上が望まれる。
特開2016−180704号公報
本発明の実施形態は、検知感度を向上可能なセンサ及び電子機器を提供する。
本発明の実施形態によれば、センサは、支持部、第1膜部、第1検知素子及び第1磁性部を含む。前記第1膜部は、前記支持部に支持された変形可能であり、第1固定端方向に沿って延びる第1固定端を含む。前記第1検知素子は、前記第1膜部に固定される。前記第1検知素子は、第1磁性層と、前記第1磁性層と前記第1膜部との間に設けられた第1対向磁性層と、前記第1磁性層と前記第1対向磁性層との間に設けられた第1中間層と、を含む。前記第1対向磁性層から前記第1磁性層に向かう方向は第1素子方向に沿う。前記第1磁性部は、前記第1固定端方向に対して傾斜した第1端部方向に沿って延びる第1端部を含む。前記第1磁性部は、前記第1素子方向において前記支持部の一部と重なる。
図1(a)〜図1(c)は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式図である。 第1実施形態に係るセンサの動作を例示する模式図である。 図3(a)〜図3(c)は、第1実施形態に係るセンサの動作を例示する模式図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 図6(a)〜図6(c)は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 図8(a)〜図8(c)は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 図13(a)及び図13(b)は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。 実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的斜視図である。 実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。 実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。 実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。 実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。 実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。 第2実施形態に係る電子機器を例示する模式図である。 第2実施形態に係るマイクロフォンを例示する模式的断面図である。 図24(a)及び図24(b)は、第3実施形態に係る血圧センサを例示する模式図である。 第4実施形態に係るタッチパネルを例示する模式図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1(a)〜図1(c)は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式図である。
図1(a)は、図1(b)及び図1(c)の矢印ARから見た平面図である。図1(b)は、図1(a)のA1−A2線断面図である。図1(c)は、図1(a)のB1−B2線断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、実施形態に係るセンサ110は、支持部70s、第1膜部71、第1検知素子51及び第1磁性部61を含む。この例では、第2膜部72、第2検知素子52及び第2磁性部62がさらに設けられている。
第1膜部71は、支持部70sに支持される。第1膜部71は、変形可能である。第1膜部71は、第1固定端71eを含む。第1固定端71eが、支持部70sに接続される。第1固定端71eは、第1固定端方向D71に沿って延びている。
第1検知素子51は、第1膜部71に固定される。
図1(b)に示すように、第1検知素子51は、第1磁性層11a、第1対向磁性層11b及び第1中間層11cを含む。第1対向磁性層11bは、第1磁性層11aと第1膜部71との間に設けられる。第1中間層11cは、第1磁性層11aと第1対向磁性層11bとの間に設けられる。第1中間層11cは、非磁性である。
第1対向磁性層11bから第1磁性層11aに向かう方向は、第1素子方向Ds1に沿う。第1素子方向Ds1は、これらの磁性層の積層方向に対応する。
第1素子方向Ds1をZ軸方向とする。Z軸方向に対して垂直な1つの方向をX軸方向とする。Z軸方向及びX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。
図1(b)に示すように、第1磁性部61は、第1素子方向Ds1(Z軸方向)において、支持部70sの一部と重なる。
図1(a)に示すように、第1磁性部61は、第1端部61sを含む。第1端部61sは、第1端部方向D61に沿って延びる。第1端部方向D61は、第1固定端方向D71に対して傾斜する。
この例では、第1端部方向D61は、X軸方向に沿う。第1端部方向D61は、Z軸方向に対して実質的に垂直である。一方、第1固定端方向D71は、X軸方向に対して傾斜している。第1固定端方向D71は、Z軸方向に対して実質的に垂直である。
第1端部方向D61と、第1固定端方向D71と、の間の角度は、0度よりも大きく90度よりも小さい。この角度は、例えば、10度以上80度以下でも良い。この角度は、例えば、20度以上70度以下でも良い。この角度は、例えば、30度以上60度以下でも良い。
この例では、第1膜部71は、「片持ち梁」構造を有する。第1膜部71は、第1膜部端71fをさらに含む。第1固定端71eから第1膜部端71fに向かう方向は、第1固定端方向D71と交差する。第1膜部端71fは、自由端である。第1膜部端71fは、第1素子方向Ds1(Z軸方向)に沿って変位可能である。
例えば、第1端部方向D61(例えばX軸方向)及び第1素子方向Ds1(例えばZ軸方向)を含む平面(X−Z平面)と交差する方向を第1交差方向Dc1とする。第1交差方向Dc1は、例えば、Y軸方向である。第1交差方向Dc1における第1固定端71eの位置は、第1交差方向Dc1における第1端部61sの位置と、第1交差方向Dc1における第1膜部端71fの位置、との間にある。
第1交差方向Dc1における第1検知素子51の位置は、第1交差方向Dc1における第1端部61sの位置と、第1交差方向Dc1における第1膜部端71fの位置、との間にある。
例えば、第1膜部71に力が加わると、第1膜部71が変形する。この例では、第1膜部端71fがZ軸方向に沿って変位する。変位に応じた歪が第1検知素子51に生じる。これにより、第1検知素子51の電気抵抗が変化する。電気抵抗の変化を検知することで、力が検知できる。力は、例えば、圧力または音圧である。
図1(b)に示すように、この例では、第1導電層51e及び第1対向導電層51fが設けられる。これらの導電層の間に第1磁性層11a、第1対向磁性層11b及び第1中間層11cが設けられる。これらの導電層の間の電気抵抗が検知される。これにより、力が検知される。
一方、図1(a)及び図1(c)に示すように、第2膜部72は、支持部70sに支持される。第2膜部72も変形可能である。第2膜部72は、第2固定端72eを含む。第2固定端71eが、支持部70sに接続される。第2固定端72eは、第2固定端方向D72に沿って延びる。第2固定端方向D72は、第1端部方向D61に対して傾斜する。第2膜部72は、第2膜部端72fをさらに含む。第2固定端72eから第2膜部端72fに向かう方向は、第2固定端方向D72と交差する。この例では、第2膜部端72fは、自由端である。第2膜部端72fは、Z軸方向に沿って変位可能である。
この例では、第2固定端方向D72は、第1固定端方向D71に沿う。例えば、第2固定端方向D72と第1固定端方向D71との間の角度は、例えば、10度以下でも良い。例えば、第2固定端方向D72は、第1固定端方向D71に対して実質的に平行でも良い。第2固定端方向D72が第1固定端方向D71に沿うことで、例えば、膜部の変位に応じて生じる歪の向きを同じ向きできる。これらの膜部の間の距離を短くすることができる。センサを小型化し易くなる。
第2検知素子52は、第2膜部72に固定される。第2検知素子52は、第2磁性層12a、第2対向磁性層12b及び第2中間層12cを含む。第2対向磁性層12bは、第2磁性層12aと第2膜部72との間に設けられる。第2中間層12cは、第2磁性層12aと第2対向磁性層12bとの間に設けられる。第2中間層12cは、非磁性である。第2導電層52e及び第2対向導電層52fが設けられる。これらの導電層の間に第2磁性層12a、第2対向磁性層12b及び第2中間層12cが設けられる。
このように、センサ110において、複数の膜部及び複数の検知素子が設けられても良い。
例えば、第1検知素子51は、第2検知素子52と直列に電気的に接続されていてもよい。直列接続されることで、例えば、SN比が向上する。
図1(a)に示すように、この例では、第1検知素子51から第2検知素子52に向かう方向は、例えば、第1端部方向D61(例えばX軸方向)に沿う。第1固定端71eから第2固定端72eに向かう方向は、第1端部方向D61に沿う。
この例では、第2磁性部62がさらに設けられている。図1(b)及び図1(c)に示すように、第2磁性部62は、第1素子方向Ds1(Z軸方向)において支持部70sの別の一部と重なる。第1磁性部61と第2磁性部62との間に第1検知素子51の少なくとも一部が位置する。第1磁性部61と第2磁性部62との間に第2検知素子52の少なくとも一部が位置する。第2磁性部62は、第2端部62sを含む。第2端部62sは、第1端部方向D61に沿って延びる。
後述するように、第1磁性部61(及び第2磁性部62)から磁界が生じる。この磁界が検知素子に加わることで、検知素子に含まれる磁性層の磁化を所望の方向に向けることができる。これにより、検知素子(膜部)に加わる力の検知において、良好な特性を得ることができる。例えば、検知素子(膜部)に加わる力に応じた電気抵抗の変化を大きくできる。
実施形態において、例えば、第1磁性部61から生じる磁界が有効に検知素子に加わる場合には、第2磁性部62は省略されても良い。第1磁性部61に加えて第2磁性部62を設けることで、有効な磁界が検知素子に印加され易くなる。
第1磁性部61及び第2磁性部62の少なくともいずれかは、例えば、Co、Fe及びNiよりなる群から選択された少なくともいずれかを含む。第1磁性部61及び第2磁性部62の少なくともいずれかは、例えば、Co−Pt、Fe−Pt、Co−Pd、及び、Fe−Pdの少なくともいずれかを含む。これらの材料においては、例えば、磁気異方性および保磁力が比較的高い。これらの材料は、例えば、ハード磁性材料である。第1磁性部61及び第2磁性部62の少なくともいずれかは、例えば、合金を含んでも良い。この合金は、Co−Pt、Fe−Pt、Co−Pd及びFe−Pdの少なくともいずれかと、添加元素とを含む。第1磁性部61及び第2磁性部62の少なくともいずれかは、例えば、CoPt(Coの比率は、50at.%以上85at.%以下)、(CoPt100−x100−yCr(xは50at.%以上85at.%以下、yは0at.%以上40at.%以下)、または、FePt(Ptの比率は40at.%以上60at.%以下)などを含む。第1磁性部61及び第2磁性部62は、例えば、ハードバイアス部である。
第1磁性部61及び第2磁性部62の少なくともいずれかは、図示しないハードバイアス層用ピニング層に積層された構造を有していても良い。この場合、これらの磁性部とハードバイアス層用ピニング層の交換結合により、これらの磁性部の磁化の方向を設定(固定)できる。この場合、これらの磁性部は、Fe、Co及びNiの少なくともいずれか、または、これらの少なくとも1種を含む合金の強磁性材料を含む。この場合、これらの磁性部は、例えば、CoFe100−x合金(xは0at.%以上100at.%以下)、NiFe100−x合金(xは0at.%以上100at.%以下)、または、これらに非磁性元素を添加した材料を含む。これらの磁性部は、例えば、第1対向磁性層11bと同様の材料を含む。ハードバイアス層用ピニング層には、後述するピニング層206と同様の材料が用いられる。ハードバイアス層用ピニング層を設ける場合、後述する下地層205に用いる材料と同様の下地層をハードバイアス層用ピニング層の下に設けても良い。ハードバイアス層用ピニング層は、ハードバイアス層の下部に設けても良いし、上部に設けても良い。この場合において、第1磁性部61及び第2磁性部62の少なくともいずれかの磁化方向は、ピニング層206と同様に、磁界中熱処理により決定されても良い。
第1磁性部61及び第2磁性部62の少なくともいずれかは、例えば、アルニコ、フェライト、ネオジム及びサマコバなどの少なくともいずれかを含んでも良い。これらの材料は、例えば、バルク永久磁石材料である。
支持部70sには、例えば、板状の基板を用いることができる。基板の内部には、例えば、空洞部70hが設けられている。
支持部70sには、例えば、シリコンなどの半導体材料、金属などの導電材料、または、絶縁性材料を用いることができる。支持部70sは、例えば、酸化シリコンや窒化シリコンなどを含んでも良い。空洞部70hの内部は、例えば減圧状態(真空状態)である。空洞部70hの内部に、空気などの気体、または、液体が充填されていても良い。空洞部70hの内部は、膜部(第1膜部71など)が撓むことができるように設計される。空洞部70hの内部は、外部の大気とつながっていてもよい。
空洞部70hの上には、膜部(第1膜部71など)が設けられている。膜部には、例えば、支持部70sとなる基板の一部が薄く加工され部分が用いられる。膜部の厚さ(Z軸方向の長さ)は、基板の厚さ(Z軸方向の長さ)よりも薄い。
膜部(第1膜部71など)に圧力が印加されると、膜部は撓む。この圧力は、圧力センサ110が検知すべき圧力に対応する。印加される圧力は、音波または超音波などによる圧力も含む。音波または超音波などによる圧力を検知する場合は、圧力センサ110は、マイクロフォンとして機能する。
膜部(第1膜部71など)には、例えば、絶縁性材料が用いられる。膜部は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸窒化シリコン、及び、酸化アルミニウムの少なくともいずれかを含む。膜部には、例えば、シリコンなどの半導体材料を用いても良い。膜部には、例えば、金属材料を用いても良い。
膜部(第1膜部71など)の厚さは、例えば、0.1マイクロメートル(μm)以上3μm以下である。この厚さは、0.2μm以上1.5μm以下であることが好ましい。膜部には、例えば、厚さが0.2μmの酸化シリコン膜と、厚さが0.4μmのシリコン膜と、の積層体を用いても良い。膜部70dには、例えば、厚さが0.4μmの窒化シリコン膜と、厚さが0.05μmの酸化アルミニウム膜と、の積層体を用いても良い。
以下、センサ110の動作の例について説明する。
図2は、第1実施形態に係るセンサの動作を例示する模式図である。
図2は、膜部(例えば第1膜部71)に力が加わっていない状態ST0に対応する。図2に示すように、第1磁性部61からバイアス磁界H1が生じる。バイアス磁界H1は、Y軸方向(第1端部方向D61と交差する方向)に沿っている。第1検知素子51に含まれる磁性層の磁化(この例では、磁化11am)、及び、第2検知素子52に含まれる磁性層の磁化(この例では、磁化12am)は、バイアス磁界H1に沿う。
第1膜部71に力が加わると、第1膜部71が変形する。これにより、第1検知素子51において歪S1が生じる。第2検知素子52においても歪S2が生じる。歪S1の方向、及び、歪S2の方向は、第1固定端方向D71に対して垂直な方向に沿っている。
力に応じて、これらの歪が変化することで、磁性層の磁化の方向が変化する。これにより、電気抵抗が変化する。
図3(a)〜図3(c)は、第1実施形態に係るセンサの動作を例示する模式図である。
図3(a)は、膜部(例えば第1膜部71)に力が加わっていない状態ST0に対応する。状態ST0においては、例えば検知素子に歪が生じていない。図3(b)は、膜部(例えば第1膜部71)に力が加わり、検知素子に応力が加わった状態ST1に対応する。図3(c)は、膜部(例えば第1膜部71)に別の力が加わり、検知素子に別の応力が加わった状態ST2に対応する。
この例では、検知素子として第1検知素子51について説明する。この例では、第1磁性層11aの磁化の方向は、第1対向磁性層11bの磁化の方向に比べて変化しやすい。第1対向磁性層11bは、例えば、参照層(例えば磁化固定層)に対応する。第1磁性層11aは、例えば、自由層(例えば磁化自由層)に対応する。実施形態において、第1対向磁性層11bが自由層で、第1磁性層11aが参照層でも良い。
図3(a)に示すように、第1対向磁性層11bの磁化11bmは、1つの方向に沿って固定されている。一方、状態ST0において、第1磁性層11aの磁化11amは、第1磁性部61からのバイアス磁界H1に沿っている。
図3(b)に示すように、状態ST1において、第1検知素子51に圧縮歪Sc1が生じる。これにより、第1磁性層11aの磁化11amの方向が変化する(回転する)。
図3(c)に示すように、状態ST2において、第1検知素子51に引張歪St1が生じる。これにより、第1磁性層11aの磁化11amの方向が変化する(回転する)。
例えば、状態ST1のときの磁化11amの回転方向は、状態ST2のときの磁化11amの回転方向とは、逆である。状態ST1における磁化11amと磁化11bmとの間の角度は、状態ST2における磁化11amと磁化11bmとの間の角度とは、異なる。この角度の違いが、電気抵抗の変化となる。
第1磁性部61の第1端部61sの第1端部方向D61に沿う長さが十分に長い場合、第1磁性部61から生じるバイアス磁界H1は、第1端部方向D61に対して垂直である。状態ST0における第1磁性層11aの磁化11amは、第1端部方向D61に対して垂直な方向に沿う(図2参照)。
一方、図3(a)に示すように、第1膜部71の第1固定端71eの第1固定端方向D71は、第1端部方向D61に対して傾斜している。このため、第1膜部71の変形に応じて生じる歪S1(図2参照)の方向も、第1端部方向D61に対して傾斜する。歪S1の方向は、磁化11amの方向に対して傾斜する。これにより、第1膜部71に力が加わったときに、磁化11amが回転し易い。このため、加わった力(歪)の大きさに応じた電気抵抗が得られる。例えば、線形性の高い検知が実施できる。第1対向磁性層11bの磁化11bmは、第1固定端方向D71に対して、傾斜していてもよい。磁化11bmと第1固定端方向D71との間の角度は、例えば、0度以上10度以下でも良い。例えば、第1対向磁性層11bの磁化11bmは、第1固定端方向D71に対して、固定されていてもよい。
例えば、第1端部方向D61が、第1固定端方向D71に対して平行または垂直である第1参考例が考えられる。この場合には、歪S1の方向は、磁化11amの方向に対して平行または垂直となる。このような第1参考例においては、歪S1が生じたときに、磁化11amが回転し難い。第1参考例においては、例えば、検知の線形性が低い。例えば、感知感度の向上が困難である。
これに対して、実施形態においては、第1膜部71に力が加わったときに磁化11amが回転し易いため、検知感度を向上できる。
実施形態においては、磁性部(第1磁性部61及び第2磁性部62など)は、支持部70sに設けられる。一方、磁性部を膜部の上に設ける第2参考例が考えられる。この第2参考例においては、磁性部が膜部に設けられるため、膜部が変形し難くなる。このため、検知の感度の向上が十分ではない場合がある。
これに対して、実施形態においては、磁性部(第1磁性部61及び第2磁性部62など)は、支持部70sに設けられる。これにより、膜部において高い変形性が維持できる。例えば、磁性部のサイズ(または体積)を大きくすることで、均一なバイアス磁界H1が得られる。磁性部が支持部70sに設けられるため、サイズ(または体積)を大きくしても、膜部において高い変形性が維持できる。
例えば、第1磁性部61及び第2磁性部62が、それぞれ支持部70sの異なる場所に設けられ、第1磁性部61及び第2磁性部62の間に、膜部(例えば第1膜部71及び第2膜部72など)が設けられる。これにより、膜部の高い変形性を維持しつつ、第1磁性部61及び第2磁性部62により安定したバイアス磁界H1が得られる。
センサ110においては、複数の検知素子(第1検知素子51及び第2検知素子52など)が設けられる。既に説明したように、第1検知素子51から第2検知素子52に向かう方向は、第1端部方向D61(例えばX軸方向)に沿う(図1(a)参照)。複数の検知素子がX軸方向に沿って並ぶことで、センサの小型化が容易になる。
例えば、第1磁性部61から第1検知素子51までの距離は、第1磁性部61から第2検知素子52までの距離と、実質的に同じである。
例えば、第1端部方向D61及び第1素子方向Ds1を含む平面(X−Z平面)に対して垂直な方向(例えばY軸方向)に沿った、第1検知素子51と第1端部61sとの間の距離は、この垂直な方向(例えばY軸方向)に沿った、第2検知素子52と第1端部61sとの間の距離の0.8倍以上1.2倍以下である。例えば、第1端部61sと第1検知素子51との間の距離が、第1端部61sと第2検知素子52との間の距離と実質的に同じである。これにより、実質的に同じ強さのバイアス磁界H1がこれらの検知素子に加わる。
実施形態において、第1磁性部61と第2磁性部62との間のY軸方向に沿った距離L70(図1(a)参照)は、例えば、50μm以上2000μm以下である。第1磁性部61のY軸方向に沿った長さL61(図1(a)参照)は、例えば、100μm以上1000μm以下である。第2磁性部62のY軸方向に沿った長さL62(図1(a)参照)は、例えば、100μm以上1000μm以下である。実施形態において、これらの距離及び長さは任意である。
センサ110においては、第1膜部71及び第2膜部72の周りにスリットが設けられている。スリットによりこれらの膜部の形成が規定される。
図4は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図4は、図1(a)に対応する平面図である。図4に示すように、センサ110aにおいては、第1膜部71及び第2膜部72の周りの全体が空間になっている。実施形態において、膜部の形状及び膜部の周りの形状は、任意である。
図5は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図5は、図1(a)に対応する平面図である。図5に示すように、センサ110bにおいては、第1膜部71及び第2膜部72に加えて、第3膜部73及び第4膜部74が設けられる。これらの膜部は、第1端部方向D61に沿って並ぶ。さらに、第1検知素子51及び第2検知素子52に加えて、第3検知素子53及び第4検知素子54が設けられる。第3検知素子53は、第3膜部73に設けられる。第4検知素子54は、第4膜部74に設けられる。第3検知素子53及び第4検知素子54の構成は、例えば、第1検知素子51の構成(または第2検知素子52の構成)と同様でる。実施形態に係るセンサ110bにおいて、検知素子の数は任意である。これらの検知素子は、例えば、直列に電気的に接続されても良い。
図6(a)〜図6(c)は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式図である。 図6(a)は、図6(b)及び図6(c)の矢印ARから見た平面図である。図6(b)は、図6(a)のA1−A2線断面図である。図6(c)は、図6(a)のB1−B2線断面図である。
実施形態に係るセンサ111においても、支持部70s、第1膜部71、第1検知素子51及び第1磁性部61が設けられる。この例では、第2膜部72、第2検知素子52及び第2磁性部62がさらに設けられている。センサ111において、支持部70s、第1磁性部61及び第2磁性部62は、センサ110におけるそれらと同様である。
図6(a)に示すように、第1膜部71は、第1固定端71eに加えて、第1膜部端71fa及び第1内側部71gをさらに含む。第1固定端71eから第1膜部端71faに向かう方向は、第1固定端方向D71と交差する。第1固定端71eから第1膜部端71faに向かう方向において、第1内側部71gは、第1固定端71eと第1膜部端71faとの間に位置する。
センサ111においては、第1膜部71は、「両持ち梁」の構成を有する。第1固定端71e及び第1膜部端71faが、支持部70sに固定される。そして、第1内側部71gは、第1素子方向Ds1(例えばZ軸方向)において変位可能である。
同様に、第2膜部72は、第2固定端72eに加えて、第2膜部端72fa及び第2内側部72gをさらに含む。第2固定端72eから第2膜部端72faに向かう方向は、第2固定端方向D72と交差する。第2固定端72eから第2膜部端72faに向かう方向において、第2内側部72gは、第2固定端72eと第2膜部端72faとの間に位置する。この例では、第2固定端方向D72は、第1固定端方向D71に対して実質的に平行である。第2固定端72e及び第2膜部端72faが、支持部70sに固定される。そして、第2内側部72gは、第1素子方向Ds1(例えばZ軸方向)において変位可能である。
センサ111において、第1検知素子51及び第2検知素子52に加えて、第1膜部端検知素子51A及び第2膜部端検知素子52Aがさらに設けられている。第1膜部端部検知素子51A及び第2膜部端部検知素子52Aのいずれかは、例えば、第1検知素子51及び第2検知素子52の少なくともいずれかと直列に電気的に接続されていてもよい。
第1膜部端検知素子51Aは、第1膜部71に固定される。第1膜部端検知素子51Aと第1固定端71eとの間の距離は、第1膜部端検知素子51Aと第1膜部端71faとの間の距離よりも長い。第1検知素子51と第1固定端71eとの間の距離は、第1検知素子51と第1膜部端71faとの間の距離よりも短い。
第2膜部端検知素子52Aは、第2膜部72に固定される。第2膜部端検知素子52Aと第2固定端72eとの間の距離は、第2膜部端検知素子52Aと第2膜部端72faとの間の距離よりも長い。第2検知素子52と第2固定端72eとの間の距離は、第2検知素子52と第2膜部端72faとの間の距離よりも短い。
図6(b)に示すように、第1膜部端検知素子51Aは、第1膜部端磁性層11aA、第1対向膜部端磁性層11bA及び第1膜部端中間層11cAを含む。第1対向膜部端磁性層11bAは、第1膜部端磁性層11aAと第1膜部71との間に設けられる。第1膜部端中間層11cAは、第1膜部端磁性層11aAと第1対向膜部端磁性層11bAとの間に設けられる。導電層51eA及び導電層51fAが設けられる。これらの導電層の間に第1膜部端磁性層11aA、第1対向膜部端磁性層11bA及び第1膜部端中間層11cAが設けられる。
図6(c)に示すように、第2膜部端検知素子52Aは、第2膜部端磁性層12aA、第2対向膜部端磁性層12bA及び第2膜部端中間層12cAを含む。第2対向膜部端磁性層12bAは、第2膜部端磁性層12aAと第2膜部72との間に設けられる。第2膜部端中間層12cAは、第2膜部端磁性層12aAと第2対向膜部端磁性層12bAとの間に設けられる。導電層52eA及び導電層52fAが設けられる。これらの導電層の間に第2膜部端磁性層12aA、第2対向膜部端磁性層12bA及び第2膜部端中間層12cAが設けられる。
図7は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図7は、図6(a)対応する平面図である。
図7に示すように、センサ111aにおいては、複数の膜部(例えば第1膜部71及び第2膜部72など)が設けられる。複数の膜部のそれぞれは、「両持ち梁」の構成を有する。複数の膜部の数は、3以上または4以上でも良い。複数の膜部のそれぞれに検知素子が設けられる。複数の膜部に設けられる検知素子は、互いに直列に電気的に接続されていてもよい。
図8(a)〜図8(c)は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式図である。 図8(a)は、図8(b)及び図8(c)の矢印ARから見た平面図である。図8(b)は、図8(a)のA1−A2線断面図である。図8(c)は、図8(a)のB1−B2線断面図である。
実施形態に係るセンサ112においても、支持部70s、第1膜部71、第1検知素子51、第1磁性部61及び第2磁性部62が設けられる。この例では、第2膜部72、第3膜部73、第4膜部74、第2検知素子52、第3検知素子53及び第4検知素子54がさらに設けられている。センサ112において、支持部70s、第1磁性部61及び第2磁性部62は、センサ110におけるそれらと同様である。センサ112において、第1膜部71、第2膜部72、第1検知素子51及び第2検知素子52は、センサ110におけるそれらと同様である。
第3膜部73は、支持部70sに支持される。第3膜部73は、変形可能である。第3膜部73は、第3固定端73eを含む。第3固定端73eは、第3固定端方向D73に沿って延びる。第3固定端方向D73は、第1端部方向D61に対して傾斜する。例えば、第3固定端方向D73は、第1固定端方向D71に沿っている。第3固定端73eが、支持部70sに接続される。第3膜部73は、第3膜部端73f(例えば自由端)を含む(図8(b)参照)。
図8(b)に示すように、第3検知素子53は、第3膜部73に固定される。第3検知素子53は、第3磁性層13a、第3対向磁性層13b及び第3中間層13cを含む。第3対向磁性層13bは、第3磁性層13aと第3膜部73との間に設けられる。第3中間層13cは、第3磁性層13aと第3対向磁性層13bとの間に設けられる。
図8(a)に示すように、第1検知素子51から第3検知素子53に向かう方向は、第1固定端交差方向Dc71に沿う。第1固定端交差方向Dc71は、第1固定端方向D71及び第1素子方向Ds1を含む平面と交差する。
図8(a)に示すように、第1膜部71の第1固定端71eから第3膜部73の第3固定端73eに向かう方向は、第1固定端交差方向Dc71に沿う。
一方、第4膜部74も、支持部70sに支持される。第4膜部74は、変形可能である。第4膜部74は、第4固定端74eを含む。第4固定端74eは、第4固定端方向D74に沿って延びる。第4固定端方向D74は、第1端部方向D61に対して傾斜する。例えば、第4固定端方向D74は、第1固定端方向D71に沿っている。第4固定端74eが、支持部70sに接続される。第4膜部74は、第4膜部端74f(例えば自由端)を含む(図8(c)参照)。
図8(c)に示すように、第4検知素子54は、第4膜部74に固定される。第4検知素子54は、第4磁性層14a、第4対向磁性層14b及び第4中間層14cを含む。第4対向磁性層14bは、第4磁性層14aと第4膜部74との間に設けられる。第4中間層14cは、第4磁性層14aと第4対向磁性層14bとの間に設けられる。
図8(a)に示すように、第2検知素子52から第4検知素子54に向かう方向は、第2固定端交差方向Dc72に沿う。第2固定端交差方向Dc72は、第2固定端方向D72及び第1素子方向Ds1を含む平面と交差する。この例では、第2固定端交差方向Dc72は、第1固定端交差方向Dc71に対して実質的に平行である。
図8(a)に示すように、第2膜部72の第2固定端72eから第4膜部74の第4固定端74eに向かう方向は、第2固定端交差方向Dc72に沿う。
センサ112においては、2つの「片持ち梁」が1つのセットとなる。このようなセットを用いることで、例えば、ロールオフしにくい構造が得られる。
図8(a)において、第3検知素子53を「第2検知素子」と見なしても良い。第3膜部73を「第2膜部」と見なしても良い。第3固定端73eを「第2固定端」と見なしても良い。この場合、第1検知素子51から第2検知素子(第3検知素子53)に向かう方向は、第1固定端方向D71及び第1素子方向Ds1を含む平面と交差する第1固定端交差方向Dc71に沿う。第1固定端71eから第2固定端(第3固定端73e)に向かう方向は、第1固定端交差方向Dc71に沿う。第3検知素子53は、例えば、第1検知検知素子及び第2検知素子の少なくともいずれかと直列に電気的に接続されていてもよい。
センサ110a、110b、111、111a及び112においても、検知感度を向上できる。
図9は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図9に示すように、センサ113においても、支持部70s、第1膜部71、第2膜部72、第1磁性部61、第2磁性部62、第1検知素子51及び第2検知素子52が設けられる。センサ113においては、第1検知素子51が複数設けられ、第2検知素子52が複数設けられる。センサ113におけるこれ以外の構成は、例えば、センサ110の構成と同様である。
複数の第1検知素子51は、第1膜部71に固定される。複数の第1検知素子51は、第1固定端方向D71に沿って並ぶ。例えば、複数の第1検知素子51の1つの第1固定端方向D71に沿う位置は、複数の第1検知素子51の別の1つの第1固定端方向D71に沿う位置とは、異なる。
このように、複数の第1検知素子51を設けることで、検知のSNR(SN比)を向上できる。
例えば、複数の第1検知素子51の1つは、複数の第1検知素子51の別の1つと、電気的に接続される。例えば、複数の第1検知素子51が、直列に電気的に接続される。例えば、直列に接続される第1検知素子51の数をnとする。得られるシグナルの強度は、n倍になる。ノイズは、n1/2倍になる。SNRは、n1/2倍になる。
同様に、複数の第2検知素子52は、第1膜部72に固定される。例えば、複数の第2検知素子52の1つの第2固定端方向D72に沿う位置は、複数の第2検知素子52の別の1つの第2固定端方向D72に沿う位置とは、異なる。例えば、複数の第2検知素子52の1つは、複数の第2検知素子51の別の1つと、直列に電気的に接続される。検知のSNRを向上できる。
複数の第1検知素子51の少なくとも1つと、複数の第2検知素子52の少なくとも1つと、が、電気的に、例えば直列に、接続されても良い。
図10は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図10に示すように、センサ113aにおいては、膜部(第1膜部71及び第2膜部72など)の数が、4以上である。このように、膜部の数は、任意である。
図11は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図11に示すように、センサ114においては、2つの「片持ち梁」が1つのセットとなる。複数のセットが、第1端部方向D61に沿って並ぶ。
図12は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図12に示すように、センサ115においても、2つの「片持ち梁」が1つのセットとなる。第1磁性部61と第2磁性部62との間に、このセットが設けられる。この例では、第3磁性部61A及び第4磁性部62Aがさらに設けられる。第3磁性部61A及び第4磁性部62Aは、Z軸方向(第1素子方向Ds1)において、支持部70sと重なる。第3磁性部61A及び第4磁性部62Aのそれぞれの端部は、第1端部方向D61(X軸方向)に沿って伸びる。第3磁性部61Aと第4磁性部62Aとの間に、別のセットが設けられる。
図13(a)及び図13(b)は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図13(a)に示すように、センサ116aにおいて、第1膜部71、第2膜部72及び第3膜部73が設けられる。第1膜部71の第1固定端71eから第3膜部73の第3固定端73eに向かう方向は、第1固定端交差方向Dc71に沿う。第1検知素子51から第3検知素子53に向かう方向は、第1固定端交差方向Dc71に沿う。第1固定端交差方向Dc71は、第1固定端方向D71と交差する。第3膜部73から第2膜部72の一部に向かう方向は、第1端部方向D61に沿う。
一方、第1膜部71の第1固定端71eから第2膜部72の第2固定端72eに向かう方向は、第1端部方向D61に沿う。第1検知素子51から第2検知素子52に向かう方向は、第1端部方向D61に沿う。
センサ116aにおいて、第1膜部71の梁の長さは、第2膜部72の梁の長さとは異なっても良い。例えば、異なる周波数帯域の力(例えば振動など、または、例えば音波など)を高感度で検出できる。第1膜部71の梁の長さは、例えば、第1固定端71eと第1膜部端71fとの間の距離である。第2膜部72の梁の長さは、例えば、第2固定端72eと第2膜部端72fとの間の距離である。第1膜部71の梁の長さは、例えば、第1固定端方向D71及び第1素子方向Ds1を含む平面と交差する方向に沿う第1膜部71の長さに対応する。第2膜部72の梁の長さは、例えば、第2固定端方向D72及び第1素子方向Ds1を含む平面と交差する方向に沿う第2膜部72の長さに対応する。
図13(b)に示すように、センサ116bにおいても、第1膜部71、第2膜部72及び第3膜部73が設けられる。第1膜部71の第1固定端71eから第2膜部72の第2固定端72eに向かう方向は、第1端部方向D61に沿う。第1検知素子51から第2検知素子52に向かう方向は、第1端部方向D61に沿う。第2膜部72から第3膜部73の一部に向かう方向は、第1端部方向D61に沿う。
第1膜部71の第1固定端71eから第3膜部73の第3固定端73eに向かう方向は、第1固定端交差方向Dc71に沿う。第1検知素子51から第3検知素子53に向かう方向は、第1固定端交差方向Dc71に沿う。第1固定端交差方向Dc71は、第1固定端方向D71と交差する。
センサ116bにおいて、第1膜部71の梁の長さは、第2膜部72の梁の長さとは異なる。センサ116bにおいて、第1膜部71の梁の長さは、第3膜部73の梁の長さとは異なっても良い。例えば、異なる周波数帯域の力(例えば振動、または、例えば音波など)を高感度で検出できる。第3膜部73の梁の長さは、例えば、第3固定端73eと第3膜部端73fとの間の距離である。第3膜部73の梁の長さは、例えば、第3固定端方向D73及び第1素子方向Ds1を含む平面と交差する方向に沿う第3膜部73の長さに対応する。
図14は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図14に示すように、センサ117においては、第1膜部71の外縁の全体が、支持部70sにより支持されても良い。第2膜部72の外縁の全体が、支持部70sにより支持されても良い。複数の第1検知素子51は、第1膜部71に固定される。複数の第1検知素子51は、第1固定端方向D71に沿って並ぶ。
図15は、第1実施形態に係る別のセンサを例示する模式的平面図である。
図15に示すように、センサ120においては、第1磁性部61と第2磁性部62の間に、保持部70s、第1膜部71及び第2膜部72が設けられても良い。この場合、第1磁性部61及び第2磁性部62は、支持部70sに支持されなくても良い。第1磁性部61及び第2磁性部62は、例えば、プリント基板などの基板に支持されていても良い。第1磁性部61及び第2磁性部62は、例えば、カバーなどの筐体に支持されていても良い。
以下、第1実施形態において用いられる検知素子の例について説明する。以下の説明において、「材料A/材料B」の記載は、材料Aの層の上に、材料Bの層が設けられている状態を示す。
図16は、実施形態に係るセンサの一部を例示する模式的斜視図である。
図16に示すように、検知素子50Aにおいて、下部電極204と、下地層205と、ピニング層206と、第2磁化固定層207と、磁気結合層208と、第1磁化固定層209と、中間層203と、磁化自由層210と、キャップ層211と、上部電極212と、が、この順で並ぶ。検知素子50Aは、例えば、ボトムスピンバルブ型である。
下地層205には、例えば、タンタルとルテニウムの積層膜(Ta/Ru)が用いられる。このTa層の厚さ(Z軸方向の長さ)は、例えば、3ナノメートル(nm)である。このRu層の厚さは、例えば、2nmである。ピニング層206には、例えば、7nmの厚さのIrMn層が用いられる。第2磁化固定層207には、例えば、2.5nmの厚さのCo75Fe25層が用いられる。磁気結合層208には、例えば、0.9nmの厚さのRu層が用いられる。第1磁化固定層209には、例えば、3nmの厚さのCo40Fe40B20層が用いられる。中間層203には、例えば、1.6nmの厚さのMgO層が用いられる。磁化自由層210には、例えば、4nmの厚さのCo40Fe4020が用いられる。キャップ層211には、例えばTa/Ruが用いられる。このTa層の厚さは、例えば、1nmである。このRu層の厚さは、例えば、5nmである。
下部電極204及び上部電極212には、例えば、アルミニウム(Al)、アルミニウム銅合金(Al−Cu)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、銅−銀合金(Cu−Ag)、白金(Pt)、及び、パラジウム(Pd)の少なくともいずれかが用いられる。下部電極204及び上部電極212として、このような電気抵抗が比較的小さい材料を用いることで、検知素子50Aに効率的に電流を流すことができる。下部電極204及び上部電極212には、非磁性材料が用いられる。下部電極204及び上部電極212は、上記の少なくとも1つの元素と、他の元素(添加元素)と、を含んでも良い。添加元素は、例えば、Siである。下部電極204及び上部電極212は、例えば、コルソン系合金(Cu−Ni−Si)などを含んでも良い。
下部電極204及び上部電極212は、例えば、下部電極204及び上部電極212用の下地層(図示せず)と、下部電極204及び上部電極212用のキャップ層(図示せず)と、それらの間に設けられたAl、Al−Cu、Cu、Ag、Au、Cu−Ag、Pt、及び、Pdの少なくともいずれかの層とを含んでいても良い。例えば、下部電極204及び上部電極212には、タンタル(Ta)/銅(Cu)/タンタル(Ta)などが用いられる。下部電極204及び上部電極212の下地層としてTaを用いることで、例えば、膜部(例えば第1膜部71など)と下部電極204及び上部電極212との密着性が向上する。下部電極204及び上部電極212用の下地層として、チタン(Ti)、または、窒化チタン(TiN)などを用いても良い。下部電極204及び上部電極212は、下地層と、キャップ層と、それらの間に設けられたコルソン系合金の層と、を含んでも良い。上記のキャップ層は、例えば、窒化タンタル(TaN)、タンタル−モリブデン合金(Ta−Mo)、タングステン、及び、タングステン−モリブデン合金(W−Mo)からなる群から選択された少なくとも1つを含んでも良い。
下部電極204及び上部電極212のキャップ層としてTaを用いることで、そのキャップ層の下の銅(Cu)などの酸化が抑制される。下部電極204及び上部電極212用のキャップ層として、チタン(Ti)、または、窒化チタン(TiN)などを用いても良い。
下地層205には、例えば、バッファ層(図示せず)と、シード層(図示せず)とを含む積層構造が用いられる。このバッファ層は、例えば、下部電極204や膜部(例えば第1膜部71など)等の表面の荒れを緩和し、このバッファ層の上に積層される層の結晶性を改善する。バッファ層として、例えば、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)及びクロム(Cr)よりなる群から選択された少なくともいずれかが用いられる。バッファ層として、これらの材料から選択された少なくとも1つの材料を含む合金を用いても良い。
下地層205のうちのバッファ層の厚さは、1nm以上10nm以下が好ましい。バッファ層の厚さは、1nm以上5nm以下がより好ましい。バッファ層の厚さが薄すぎると、バッファ効果が失われる。バッファ層の厚さが厚すぎると、検知素子50Aの厚さが過度に厚くなる。バッファ層の上にシード層が形成され、例えば、そのシード層がバッファ効果を有する。この場合、バッファ層は省略しても良い。バッファ層には、例えば、3nmの厚さのTa層が用いられる。
下地層205のうちのシード層は、このシード層の上に積層される層の結晶配向を制御する。このシード層は、このシード層の上に積層される層の結晶粒径を制御する。このシード層として、fcc構造(face-centered cubic structure:面心立方格子構造)、hcp構造(hexagonal close-packed structure:六方最密格子構造)またはbcc構造(body-centered cubic structure:体心立方格子構造)の金属等が用いられる。
下地層205のうちのシード層として、hcp構造のルテニウム(Ru)、または、fcc構造のNiFe、または、fcc構造のCuを用いることにより、例えば、シード層の上のスピンバルブ膜の結晶配向をfcc(111)配向にすることができる。シード層には、例えば、2nmの厚さのCu層、または、2nmの厚さのRu層が用いられる。シード層の上に形成される層の結晶配向性を高める場合には、シード層の厚さは、1nm以上5nm以下が好ましい。シード層の厚さは、1nm以上3nm以下がより好ましい。これにより、結晶配向を向上させるシード層としての機能が十分に発揮される。
一方、例えば、シード層の上に形成される層を結晶配向させる必要がない場合(例えば、アモルファスの磁化自由層を形成する場合など)には、シード層は省略しても良い。シード層としては、例えば、2nmの厚さのRu層が用いられる。
ピニング層206は、例えば、ピニング層206の上に形成される第2磁化固定層207(強磁性層)に、一方向異方性(unidirectional anisotropy)を付与して、第2磁化固定層207の磁化を固定する。ピニング層206には、例えば反強磁性層が用いられる。ピニング層206には、例えば、Ir−Mn、Pt−Mn、Pd−Pt−Mn、Ru−Mn、Rh−Mn、Ru−Rh−Mn、Fe−Mn、Ni−Mn、Cr−Mn−PtおよびNi−Oよりなる群から選択された少なくともいずれかが用いられる。Ir−Mn、Pt−Mn、Pd−Pt−Mn、Ru−Mn、Rh−Mn、Ru−Rh−Mn、Fe−Mn、Ni−Mn、Cr−Mn−PtおよびNi−Oよりなる群から選択された少なくともいずれかに、さらに添加元素を加えた合金を用いても良い。ピニング層206の厚さは適切に設定される。これにより、例えば、十分な強さの一方向異方性が付与される。
例えば、磁界印加中での熱処理が行われる。これにより、例えば、ピニング層206に接する強磁性層の磁化の固定が行われる。熱処理時に印加されている磁界の方向にピニング層206に接する強磁性層の磁化が固定される。熱処理温度(アニール温度)は、例えば、ピニング層206に用いられる反強磁性材料の磁化固着温度以上である。Mnを含む反強磁性層を用いる場合、ピニング層206以外の層にMnが拡散してMR変化率を低減する場合がある。熱処理温度は、Mnの拡散が起こる温度以下に設定することが望ましい。熱処理温度は、例えば200℃以上500℃以下である。熱処理温度は、例えば、好ましくは、250℃以上400℃以下である。
ピニング層206として、PtMnまたはPdPtMnが用いられる場合には、ピニング層206の厚さは、8nm以上20nm以下が好ましい。ピニング層206の厚さは、10nm以上15nm以下がより好ましい。ピニング層206としてIrMnを用いる場合には、ピニング層206としてPtMnを用いる場合よりも薄い厚さで、一方向異方性を付与することができる。この場合には、ピニング層206の厚さは、4nm以上18nm以下が好ましい。ピニング層206の厚さは、5nm以上15nm以下がより好ましい。ピニング層206には、例えば、7nmの厚さのIr22Mn78層が用いられる。
ピニング層206として、ハード磁性層を用いても良い。ハード磁性層として、例えば、Co−Pt、Fe−Pt、Co−Pd、または、Fe−Pdなどを用いても良い。これらの材料においては、例えば、磁気異方性および保磁力が比較的高い。これらの材料は、ハード磁性材料である。ピニング層206として、Co−Pt、Fe−Pt、Co−Pd、または、Fe−Pdにさらに添加元素を加えた合金を用いても良い。例えば、CoPt(Coの比率は、50at.%以上85at.%以下)、(CoPt100−x100−yCr(xは、50at.%以上85at.%以下であり、yは、0at.%以上40at.%以下)、または、FePt(Ptの比率は、40at.%以上60at.%以下)などを用いても良い。
第2磁化固定層207には、例えば、CoFe100−x合金(xは、0at.%以上100at.%以下)、または、NiFe100−x合金(xは、0at.%以上100at.%以下)が用いられる。これらの材料に非磁性元素を添加した材料が用いられても良い。第2磁化固定層207として、例えば、Co、Fe及びNiよりなる群から選択された少なくともいずれかが用いられる。第2磁化固定層207として、これらの材料から選択された少なくとも1つの材料を含む合金を用いても良い。第2磁化固定層207として、(CoFe100−x100−y合金(xは、0at.%以上100at.%以下であり、yは、0at.%以上30at.%以下)を用いることもできる。第2磁化固定層207として、(CoFe100−x100−yのアモルファス合金を用いることで、検知素子のサイズが小さい場合にも、検知素子50Aの特性のばらつきを抑制することができる。
第2磁化固定層207の厚さは、例えば、1.5nm以上5nm以下が好ましい。これにより、例えば、ピニング層206による一方向異方性磁界の強度をより強くすることができる。例えば、第2磁化固定層207の上に形成される磁気結合層を介して、第2磁化固定層207と第1磁化固定層209との間の反強磁性結合磁界の強度をより強くすることができる。例えば、第2磁化固定層207の磁気膜厚(飽和磁化Bsと厚さtとの積(Bs・t))は、第1磁化固定層209の磁気膜厚と、実質的に等しいことが好ましい。
薄膜でのCo40Fe4020の飽和磁化は、約1.9T(テスラ)である。例えば、第1磁化固定層209として、3nmの厚さのCo40Fe4020層を用いると、第1磁化固定層209の磁気膜厚は、1.9T×3nmであり、5.7Tnmとなる。一方、Co75Fe25の飽和磁化は、約2.1Tである。上記と等しい磁気膜厚が得られる第2磁化固定層207の厚さは、5.7Tnm/2.1Tであり、2.7nmとなる。この場合、第2磁化固定層207には、約2.7nmの厚さのCo75Fe25層を用いることが好ましい。第2磁化固定層207として、例えば、2.5nmの厚さのCo75Fe25層が用いられる。
検知素子50Aにおいては、第2磁化固定層207と磁気結合層208と第1磁化固定層209とにより、シンセティックピン構造が用いられている。その代わりに、1層の磁化固定層のシングルピン構造を用いても良い。シングルピン構造を用いる場合には、磁化固定層として、例えば、3nmの厚さのCo40Fe4020層が用いられる。シングルピン構造の磁化固定層に用いる強磁性層として、上述した第2磁化固定層207の材料と同じ材料を用いても良い。
磁気結合層208は、第2磁化固定層207と第1磁化固定層209との間において、反強磁性結合を生じさせる。磁気結合層208は、シンセティックピン構造を形成する。磁気結合層208の材料として、例えば、Ruが用いられる。磁気結合層208の厚さは、例えば、0.8nm以上1nm以下であることが好ましい。第2磁化固定層207と第1磁化固定層209との間に十分な反強磁性結合を生じさせる材料であれば、磁気結合層208としてRu以外の材料を用いても良い。磁気結合層208の厚さは、例えば、RKKY(Ruderman-Kittel-Kasuya-Yosida)結合のセカンドピーク(2ndピーク)に対応する0.8nm以上1nm以下の厚さに設定される。さらに、磁気結合層208の厚さは、RKKY結合のファーストピーク(1stピーク)に対応する0.3nm以上0.6nm以下の厚さに設定しても良い。磁気結合層208の材料として、例えば、0.9nmの厚さのRuが用いられる。これにより、高信頼性の結合がより安定して得られる。
第1磁化固定層209に用いられる磁性層は、MR効果に直接的に寄与する。第1磁化固定層209として、例えば、Co−Fe−B合金が用いられる。具体的には、第1磁化固定層209として、(CoFe100−x100−y合金(xは、0at.%以上100at.%以下であり、yは、0at.%以上30at.%以下)を用いることもできる。第1磁化固定層209として、(CoFe100−x100−yのアモルファス合金を用いた場合には、例えば、検知素子50Aのサイズが小さい場合においても、結晶粒に起因した素子間のばらつきを抑制することができる。
第1磁化固定層209の上に形成される層(例えば中間層203)を平坦化することができる。中間層203の平坦化により、トンネル絶縁層の欠陥密度を減らすことができる。これにより、より低い面積抵抗で、より大きいMR変化率が得られる。例えば、中間層203の材料としてMgOを用いる場合には、第1磁化固定層209として、(CoFe100−x100−yのアモルファス合金を用いることで、中間層203(MgO層)の(100)配向性を強めることができる。MgO層の(100)配向性をより高くすることで、より大きいMR変化率が得られる。(CoFe100−x100−y合金は、アニール時にMgO層の(100)面をテンプレートとして結晶化する。このため、MgOと(CoFe100−x100−y合金との良好な結晶整合が得られる。良好な結晶整合を得ることで、より大きいMR変化率が得られる。
第1磁化固定層209として、Co−Fe−B合金以外に、例えば、Fe−Co合金を用いても良い。
第1磁化固定層209がより厚いと、より大きなMR変化率が得られる。第1磁化固定層209が薄いと、例えば、より大きな固定磁界が得られる。MR変化率と固定磁界との間には、第1磁化固定層209の厚さにおいてトレードオフの関係が存在する。第1磁化固定層209としてCo−Fe−B合金を用いる場合には、第1磁化固定層209の厚さは、1.5nm以上5nm以下が好ましい。第1磁化固定層209の厚さは、2.0nm以上4nm以下がより好ましい。
第1磁化固定層209には、上述した材料の他に、fcc構造のCo90Fe10合金、または、hcp構造のCo、または、hcp構造のCo合金が用いられる。第1磁化固定層209として、例えば、Co、Fe及びNiよりなる群から選択された少なくとも1つが用いられる。第1磁化固定層209として、これらの材料から選択された少なくとも1つの材料を含む合金が用いられる。第1磁化固定層209として、bcc構造のFeCo合金材料、50%以上のコバルト組成を含むCo合金、または、50%以上のNi組成の材料(Ni合金)を用いることで、例えば、より大きなMR変化率が得られる。
第1磁化固定層209として、例えば、CoMnGe、CoFeGe、CoMnSi、CoFeSi、CoMnAl、CoFeAl、CoMnGa0.5Ge0.5、及び、CoFeGa0.5Ge0.5などのホイスラー磁性合金層を用いることもできる。例えば、第1磁化固定層209として、例えば、3nmの厚さのCo40Fe4020層が用いられる。
中間層203は、例えば、第1磁化固定層209と磁化自由層210との間の磁気的な結合を分断する。
中間層203の材料には、例えば、金属、絶縁体または半導体が用いられる。金属としては、例えば、Cu、AuまたはAg等が用いられる。中間層203として金属を用いる場合、中間層の厚さは、例えば、1nm以上7nm以下程度である。この絶縁体または半導体としては、例えば、マグネシウム酸化物(MgO等)、アルミニウム酸化物(Al2O3等)、チタン酸化物(TiO等)、亜鉛酸化物(ZnO等)、または、ガリウム酸化物(Ga−O)などが用いられる。中間層203として絶縁体または半導体を用いる場合は、中間層203の厚さは、例えば0.6nm以上2.5nm以下程度である。中間層203として、例えば、CCP(Current-Confined-Path)スペーサ層を用いても良い。スペーサ層としてCCPスペーサ層を用いる場合には、例えば、酸化アルミニウム(Al2O3)の絶縁層中に銅(Cu)メタルパスが形成された構造が用いられる。例えば、中間層として、1.6nmの厚さのMgO層が用いられる。
磁化自由層210には、強磁性体材料が用いられる。磁化自由層210には、例えば、Fe、Co、Niを含む強磁性体材料が用いられる。磁化自由層210の材料として、例えばFeCo合金、NiFe合金等が用いられる。さらに、磁化自由層210には、Co−Fe−B合金、Fe−Co−Si−B合金、λs(磁歪定数)が大きいFe−Ga合金、Fe−Co−Ga合金、Tb−M−Fe合金、Tb−M1−Fe−M2合金、Fe−M3−M4−B合金、Ni、Fe−Al、または、フェライト等が用いられる。これらの材料においては、例えば、λs(磁歪定数)が大きい。上記のTb−M−Fe合金において、Mは、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho及びErよりなる群から選択された少なくとも1つである。上記のTb−M1−Fe−M2合金において、M1は、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho及びErよりなる群から選択された少なくとも1つである。M2は、Ti、Cr、Mn、Co、Cu、Nb、Mo、W及びTaよりなる群から選択された少なくとも1つである。上記のFe−M3−M4−B合金において、M3は、Ti、Cr、Mn、Co、Cu、Nb、Mo、W及びTaよりなる群から選択された少なくとも1つである。M4は、Ce、Pr、Nd、Sm、Tb、Dy及びErよりなる群から選択された少なくとも1つである。上記のフェライトとしては、Fe、(FeCo)などが挙げられる。磁化自由層210の厚さは、例えば2nm以上である。
磁化自由層210には、ホウ素を含む磁性材料が用いられても良い。磁化自由層210には、例えば、Fe、Co及びNiよりなる群から選択される少なくとも一つの元素と、ホウ素(B)とを含む合金が用いられても良い。磁化自由層210には、例えば、Co−Fe−B合金、または、Fe−B合金が用いられる。例えば、Co40Fe4020合金が用いられる。磁化自由層210に、Fe、Co及びNiよりなる群から選択される少なくとも一つの元素と、ホウ素(B)とを含む合金を用いる場合、Ga、Al、Si、または、Wなどを添加しても良い。これらの元素を添加することで、例えば、高磁歪が促進される。磁化自由層210として、例えば、Fe−Ga−B合金、Fe−Co−Ga−B合金、または、Fe−Co−Si−B合金を用いても良い。このようなホウ素を含有する磁性材料を用いることで磁化自由層210の保磁力(Hc)が低くなり、歪に対する磁化方向の変化が容易となる。これにより、高い感度が得られる。
磁化自由層210におけるホウ素濃度(例えば、ホウ素の組成比)は、5at.%(原子パーセント)以上が好ましい。これにより、アモルファス構造が得易くなる。磁化自由層におけるホウ素濃度は、35at.%以下が好ましい。ホウ素濃度が高すぎると、例えば、磁歪定数が減少する。磁化自由層におけるホウ素濃度は、例えば、5at.%以上35at.%以下が好ましく、10at.%以上30at.%以下がさらに好ましい。
磁化自由層210の磁性層の一部に、Fe1−y(0<y≦0.3)、または(Fe1−z1−y(Xは、CoまたはNi、0.8≦z<1、0<y≦0.3)用いる場合、大きい磁歪定数λと低い保磁力を両立することが容易となる。このため、高いゲージファクタを得る観点で、特に好ましい。例えば、磁化自由層210として、Fe8020(4nm)が用いられる。磁化自由層として、Co40Fe4020(0.5nm)/Fe8020(4nm)が用いられる。
磁化自由層210は多層構造を有しても良い。中間層203としてMgOを用いる場合には、磁化自由層210のうちの中間層203に接する部分には、Co−Fe−B合金の層を設けることが好ましい。これにより、高い磁気抵抗効果が得られる。この場合、中間層203の上には、Co−Fe−B合金の層が設けられ、そのCo−Fe−B合金の層の上には、磁歪定数の大きい他の磁性材料が設けられる。磁化自由層210が多層構造を有する場合、磁化自由層210には、例えば、Co−Fe−B(2nm)/Fe−Co−Si−B(4nm)などが用いられる。
キャップ層211は、キャップ層211の下に設けられる層を保護する。キャップ層211には、例えば、複数の金属層が用いられる。キャップ層211には、例えば、Ta層とRu層との2層構造(Ta/Ru)が用いられる。このTa層の厚さは、例えば1nmであり、このRu層の厚さは、例えば5nmである。キャップ層211として、Ta層やRu層の代わりに他の金属層を設けても良い。キャップ層211の構成は、任意である。例えば、キャップ層211として、非磁性材料が用いられる。キャップ層211の下に設けられる層を保護可能なものであれば、キャップ層211として、他の材料を用いても良い。
磁化自由層210にホウ素を含有する磁性材料を用いる場合、酸化物材料や窒化物材料の拡散抑制層(図示しない)を磁化自由層210とキャップ層211との間に設けても良い。これにより、例えば、ホウ素の拡散が抑制される。酸化物層または窒化物層を含む拡散抑制層を用いることにより、磁化自由層210に含まれるホウ素の拡散を抑制し、磁化自由層210のアモルファス構造を保つことができる。拡散抑制層に用いられる酸化物材料や窒化物材料として、例えば、Mg、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Hf、Ta、W、Sn、CdまたはGaなどの元素を含む酸化物材料または窒化物材料が用いられる。拡散抑制層は、磁気抵抗効果には寄与しない層である。拡散抑制層の面積抵抗は、低いほうが好ましい。例えば、拡散抑制層の面積抵抗は、磁気抵抗効果に寄与する中間層の面積抵抗よりも低く設定されることが好ましい。拡散抑制層の面積抵抗を下げる観点では、拡散抑制層には、Mg、Ti、V、Zn、Sn、Cd、Gaの酸化物または窒化物が好ましい。これらの材料において、バリアハイトは低い。ホウ素の拡散を抑制する機能としては、より化学結合の強い酸化物のほうが好ましい。例えば、1.5nmのMgO層が用いられる。酸窒化物は、酸化物及び窒化物のいずれかに含まれる。
拡散抑制層に酸化物または窒化物を用いる場合、拡散抑制層の厚さは、例えば、0.5nm以上が好ましい。これより、ホウ素の拡散抑制機能が十分に発揮される。拡散抑制層の厚さは、5nm以下が好ましい。これにより、例えば、低い面積抵抗が得られる。拡散抑制層の厚さは、0.5nm以上5nm以下が好ましく、1nm以上3nm以下が好ましい。
拡散抑制層として、マグネシウム(Mg)、シリコン(Si)及びアルミニウム(Al)よりなる群から選択された少なくともいずれかを用いても良い。拡散抑制層として、これらの軽元素を含む材料が用いられる。これらの軽元素は、ホウ素と結合して化合物を生成する。拡散抑制層と磁化自由層210との界面を含む部分に、例えば、Mg−B化合物、Al−B化合物、及び、Si−B化合物の少なくともいずれかが形成される。これらの化合物が、ホウ素の拡散を抑制する。
拡散抑制層と磁化自由層210との間に他の金属層などが挿入されていても良い。拡散抑制層と磁化自由層210との距離が離れすぎていると、その間でホウ素が拡散して磁化自由層210中のホウ素濃度が下がってしまう。このため、拡散抑制層と磁化自由層210との間の距離は、10nm以下が好ましく3nm以下がさらに好ましい。
図17は、実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。
図17に示すように、検知素子50AAにおいて、絶縁層213が設けられるこれ以外は、検知素子50Aと同様である。絶縁層213は、下部電極204と上部電極212との間に設けられる。絶縁層213は、下部電極204と上部電極212とを結ぶ方向と交差する方向において、磁化自由層210及び第1磁化固定層209と並ぶ。絶縁層213を除く部分は、検知素子50Aと同様なので説明を省略する。
絶縁層213には、例えば、アルミニウム酸化物(例えば、Al)、シリコン酸化物(例えば、SiO)、及び、シリコン窒化物(例えば、Si)からなる群から選択された少なくとも1つなどが用いられる。絶縁層213により、検知素子50AAのリーク電流が抑制される。絶縁層213は、後述する検知素子に設けられても良い。
図18は、実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。
図18に示すように、検知素子50Bにおいて、下部電極204と、下地層205と、磁化自由層210と、中間層203と、第1磁化固定層209と、磁気結合層208と、第2磁化固定層207と、ピニング層206と、キャップ層211と、上部電極212と、が、順に積層される。検知素子50Bは、例えば、トップスピンバルブ型である。
下地層205には、例えば、タンタルと銅の積層膜(Ta/Cu)が用いられる。このTa層の厚さ(Z軸方向の長さ)は、例えば、3nmである。このCu層の厚さは、例えば、5nmである。磁化自由層210には、例えば、4nmの厚さのCo40Fe4020が用いられる。中間層203には、例えば、1.6nmの厚さのMgO層が用いられる。第1磁化固定層209には、例えば、Co40Fe4020/Fe50Co50が用いられる。このCo40Fe4020層の厚さは、例えば2nmである。このFe50Co50層の厚さは、例えば1nmである。磁気結合層208には、例えば、0.9nmの厚さのRu層が用いられる。第2磁化固定層207には、例えば、2.5nmの厚さのCo75Fe25層が用いられる。ピニング層206には、例えば、7nmの厚さのIrMn層が用いられる。キャップ層211には、例えばTa/Ruが用いられる。このTa層の厚さは、例えば、1nmである。このRu層の厚さは、例えば、5nmである。
検知素子50Bに含まれる各層の材料は、検知素子50Aに含まれる各層の材料を上下反転させて用いることができる。上記の拡散抑制層を、検知素子50Bの下地層205と磁化自由層210の間に設けても良い。
図19は、実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。
図19に示すように、検知素子50Cにおいて、下部電極204と、下地層205と、ピニング層206と、第1磁化固定層209と、中間層203と、磁化自由層210と、キャップ層211と、が、この順で積層される。検知素子50Cは、例えば、単一の磁化固定層を用いたシングルピン構造を有する。
下地層205には、例えば、Ta/Ruが用いられる。このTa層の厚さ(Z軸方向の長さ)は、例えば、3nmである。このRu層の厚さは、例えば、2nmである。ピニング層206には、例えば、7nmの厚さのIrMn層が用いられる。第1磁化固定層209には、例えば、3nmの厚さのCo40Fe4020層が用いられる。中間層203には、例えば、1.6nmの厚さのMgO層が用いられる。磁化自由層210には、例えば、4nmの厚さのCo40Fe4020が用いられる。キャップ層211には、例えばTa/Ruが用いられる。このTa層の厚さは、例えば、1nmである。このRu層の厚さは、例えば、5nmである。
検知素子50Cの各層の材料には、例えば、検知素子50Aの各層の材料と同様のものが用いられる。
図20は、実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。
図20に示すように、検知素子50Dにおいて、下部電極204と、下地層205と、下部ピニング層221と、下部第2磁化固定層222と、下部磁気結合層223と、下部第1磁化固定層224と、下部中間層225と、磁化自由層226と、上部中間層227と、上部第1磁化固定層228と、上部磁気結合層229と、上部第2磁化固定層230と、上部ピニング層231と、キャップ層211とが、順に積層される。
下地層205には、例えば、Ta/Ruが用いられる。このTa層の厚さ(Z軸方向の長さ)は、例えば、3ナノメートル(nm)である。このRu層の厚さは、例えば、2nmである。下部ピニング層221には、例えば、7nmの厚さのIrMn層が用いられる。下部第2磁化固定層222には、例えば、2.5nmの厚さのCo75Fe25層が用いられる。下部磁気結合層223には、例えば、0.9nmの厚さのRu層が用いられる。下部第1磁化固定層224には、例えば、3nmの厚さのCo40Fe4020層が用いられる。下部中間層225には、例えば、1.6nmの厚さのMgO層が用いられる。磁化自由層226には、例えば、4nmの厚さのCo40Fe4020が用いられる。上部中間層227には、例えば、1.6nmの厚さのMgO層が用いられる。上部第1磁化固定層228には、例えば、Co40Fe4020/Fe50Co50が用いられる。このCo40Fe4020層の厚さは、例えば2nmである。このFe50Co50層の厚さは、例えば1nmである。上部磁気結合層229には、例えば、0.9nmの厚さのRu層が用いられる。上部第2磁化固定層230には、例えば、2.5nmの厚さのCo75Fe25層が用いられる。上部ピニング層231には、例えば、7nmの厚さのIrMn層が用いられる。キャップ層211には、例えばTa/Ruが用いられる。このTa層の厚さは、例えば、1nmである。このRu層の厚さは、例えば、5nmである。
検知素子50Dの各層の材料には、例えば、検知素子50Aの各層の材料と同様のものが用いられる。
図21は、実施形態に係る別のセンサの一部を例示する模式的斜視図である。
図21に示すように、検知素子50Eにおいて、下部電極204と、下地層205と、第1磁化自由層241と、中間層203と、第2磁化自由層242と、キャップ層211と、上部電極212と、が、この順で積層される。この例では、第1対向磁性層11b及び第2対向磁性層12bの磁化は、変化可能である。
下地層205には、例えば、Ta/Cuが用いられる。このTa層の厚さ(Z軸方向の長さ)は、例えば、3nmである。このCu層の厚さは、例えば、5nmである。第1磁化自由層241には、例えば、4nmの厚さのCo40Fe4020が用いられる。中間層203には、例2には、例えば、4nmの厚さのCo40Fe4020が用いられる。キャップ層211には、例えばCu/Ta/Ruが用いられる。このCu層の厚さは、例えば、5nmである。このTa層の厚さは、例えば、1nmである。このRu層の厚さは、例えば、5nmである。
検知素子50Eの各層の材料は、検知素子50Aの各層の材料と同様のものが用いられる。第1磁化自由層241及び第2磁化自由層242の材料として、例えば検知素子50Aの磁化自由層210と同様のものを用いても良い。
(第2実施形態)
図22は、第2実施形態に係る電子機器を例示する模式図である。
図22に示すように、本実施形態に係るマイクロフォン320は、上記の実施形態に係る任意のセンサ、または、それらの変形のセンサを含む。この例では、センサとして、センサ110が用いられている。
マイクロフォン320は、例えば、電子機器710(例えば携帯情報端末)に設けられる。センサ110の膜部70d(例えば第1膜部71など)は、例えば、電子機器710の表示部620が設けられた面に対して実質的に平行である。膜部70d(例えば第1膜部71など)の配置は、任意である。実施形態によれば、ダイナミックレンジが拡大できるマイクロフォンが提供できる。実施形態に係るマイクロフォン610は、例えば、ICレコーダまたはピンマイクロフォンなどに設けられても良い。
図23は、第2実施形態に係るマイクロフォンを例示する模式的断面図である。
本実施形態に係るマイクロフォン320(音響マイクロフォン)は、第1部材321(例えばプリント基板などの基板)と、第2部材323(例えば、カバーなどの筐体)と、センサと、を含む。センサとして、実施形態に係る任意のセンサのいずれか、または、それらの変形が用いられる。この例では、センサとして、センサ110が用いられている。第1部材321は、例えばアンプなどの回路を含む。第2部材323には、アコースティックホール325が設けられる。音329は、アコースティックホール325を通って、第2部材323の内部に進入する。
マイクロフォン320は、音圧に対して感応する。例えば、センサ110が第1部材321の上に設けられる。電気信号線が設けられる。センサ110を覆うように、第1部材321の上に第2部材323が設けられる。支持部70s、膜部70d(例えば第1膜部71など)及び第1検知素子51は、第1部材321と第2部材323との間に位置する。
(第3実施形態)
図24(a)及び図24(b)は、第3実施形態に係る血圧センサを例示する模式図である。
図24(a)は、ヒトの動脈血管の上の皮膚を例示する模式的平面図である。図24(b)は、図24(a)のH1−H2線断面図である。
本実施形態に係る、血圧センサ330は、実施形態に係る任意のセンサ、または、それらの変形を含む。この例では、センサとしてセンサ110が用いられている。センサ110を動脈血管331の上の皮膚333に押し当てる。これにより、血圧センサ330は、連続的に血圧測定を行うことができる。高感度で血圧が測定できる。血圧センサ330は、電子機器の1つである。
(第4実施形態)
図25は、第4実施形態に係るタッチパネルを例示する模式図である。
本実施形態に係るタッチパネル340は、実施形態に係る任意のセンサ、または、それらの変形が用いられる。この例では、センサとしてセンサ110が用いられている。タッチパネル340において、センサ110が、ディスプレイの内部及びディスプレイの外部の少なくともいずれかに搭載される。タッチパネル340は、電子機器の1つである。
例えば、タッチパネル340は、複数の第1配線346と、複数の第2配線347と、複数のセンサ110と、制御部341と、を含む。
この例では、複数の第1配線346は、Y軸方向に沿って並ぶ。複数の第1配線346は、X軸方向に沿って延びる。複数の第2配線347は、X軸方向に沿って並ぶ。複数の第2配線347は、Y軸方向に沿って延びる。
複数のセンサ110の1つは、複数の第1配線346の1つと、複数の第2配線347の1つと、の交差部に設けられる。センサ110の1つは、検知のための検知要素310eの1つとなる。ここで、交差部は、第1配線346と第2配線347とが交差する位置及びその周辺の領域を含む。
複数のセンサ110の1つの一端310aは、複数の第1配線346の1つと接続される。複数のセンサ110の1つの他端310bは、複数の第2配線347の1つと接続される。
制御部341は、複数の第1配線346と複数の第2配線347とに接続される。例えば、制御部341は、複数の第1配線346に接続された第1配線用回路346dと、複数の第2配線347に接続された第2配線用回路347dと、第1配線用回路346dと第2配線用回路347dとに接続された制御回路345と、を含む。高精細なタッチパネルが得られる。
実施形態は、以下の構成(例えば技術案)を含んでも良い。
(構成1)
支持部と、
前記支持部に支持された変形可能な第1膜部であって、第1固定端方向に沿って延びる第1固定端を含む、前記第1膜部と、
前記第1膜部に固定された第1検知素子であって、第1磁性層と、前記第1磁性層と前記第1膜部との間に設けられた第1対向磁性層と、前記第1磁性層と前記第1対向磁性層との間に設けられた第1中間層と、を含み、前記第1対向磁性層から前記第1磁性層に向かう方向は第1素子方向に沿う、前記第1検知素子と、
前記第1固定端方向に対して傾斜した第1端部方向に沿って延びる第1端部を含む第1磁性部であって、前記第1磁性部は、前記第1素子方向において前記支持部の一部と重なる、前記第1磁性部と、
を備えたセンサ。
(構成2)
前記第1膜部は、第1膜部端をさらに含み、
前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう方向は、前記第1固定端方向と交差し、
前記第1膜部端は、前記第1素子方向において変位可能である、構成1記載のセンサ。
(構成3)
前記第1端部方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する第1交差方向における前記第1固定端の位置は、前記第1交差方向における前記第1端部の位置と、前記第1交差方向における前記第1膜部端の位置、との間にある、構成2記載のセンサ。
(構成4)
前記第1膜部は、第1膜部端と、第1内側部と、をさらに含み、
前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう方向は、前記第1固定端方向と交差し、
前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう前記方向において、前記第1内側部は、前記第1固定端と前記第1膜部端との間に位置し、
前記第1内側部は、前記第1素子方向において変位可能である、構成1記載のセンサ。
(構成5)
前記第1膜部に固定された第1膜部端検知素子をさらに備え、
前記第1膜部端検知素子と前記第1固定端との間の距離は、前記第1膜部端検知素子と前記第1膜部端との間の距離よりも長く、
前記第1検知素子と前記第1固定端との間の距離は、前記第1検知素子と前記第1膜部端との間の距離よりも短く、
前記第1膜部端検知素子は、第1膜部端磁性層と、前記第1膜部端磁性層と前記第1膜部との間に設けられた第1対向膜部端磁性層と、前記第1膜部端磁性層と前記第1対向膜部端磁性層との間に設けられた第1膜部端中間層と、を含む、構成4記載のセンサ。
(構成6)
前記支持部に支持された変形可能な第2膜部であって、前記第1端部方向に対して傾斜する第2固定端方向に沿って延びる第2固定端を含む、前記第2膜部と、
前記第2膜部に固定された第2検知素子であって、第2磁性層と、前記第2磁性層と前記第2膜部との間に設けられた第2対向磁性層と、前記第2磁性層と前記第2対向磁性層との間に設けられた第2中間層と、を含む前記第2検知素子と、
をさらに備えた、構成1〜3のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成7)
前記第1検知素子から前記第2検知素子に向かう方向は、前記第1端部方向に沿う、構成6記載のセンサ。
(構成8)
前記第1固定端から前記第2固定端に向かう方向は、前記第1端部方向に沿う、構成6または7に記載のセンサ。
(構成9)
前記第1端部方向及び前記第1素子方向を含む平面に対して垂直な方向に沿った、前記第1検知素子と前記第1端部との間の距離は、前記垂直な方向に沿った、前記第2検知素子と前記第1端部との間の距離の0.8倍以上1.2倍以下である、構成6〜8のいずれか1つに記載の記載のセンサ。
(構成10)
前記第1検知素子から前記第2検知素子に向かう方向は、前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する第1固定端交差方向に沿う、構成6記載のセンサ。
(構成11)
前記第1固定端から前記第2固定端に向かう方向は、第1固定端交差方向に沿う、構成10記載のセンサ。
(構成12)
前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する方向に沿う前記第1膜部の長さは、前記第2固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する方向に沿う前記第2膜部の長さとは異なる、構成6〜11のいずれか1に記載のセンサ。
(構成13)
前記支持部に支持された変形可能な第3膜部であって、前記第1端部方向と交差する第3固定端方向に沿って延びる第3固定端を含む、前記第3膜部と、
前記第3膜部に固定された第3検知素子であって、第3磁性層と、前記第3磁性層と前記第3膜部との間に設けられた第3対向磁性層と、前記第3磁性層と前記第3対向磁性層との間に設けられた第3中間層と、を含む前記第3検知素子と、
をさらに備え、
前記第1検知素子から前記第3検知素子に向かう方向は、前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する第1固定端交差方向に沿う、構成6〜9のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成14)
前記第1固定端から前記第3固定端に向かう方向は、第1固定端交差方向に沿う、構成13記載のセンサ。
(構成15)
前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する方向に沿う前記第1膜部の長さは、前記第3固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する方向に沿う前記第3膜部の長さとは異なる、構成13または14に記載のセンサ。
(構成16)
第2磁性部をさらに備え、
前記第2磁性部は、前記第1素子方向において前記支持部の別の一部と重なり、
前記第1磁性部と前記第2磁性部との間に前記第1検知素子の少なくとも一部が位置した、構成1〜15のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成17)
前記第1検知素子は、複数設けられ、
前記複数の第1検知素子の1つの前記第1固定端方向に沿う位置は、前記複数の第1検知素子の別の1つ前記第1固定端方向に沿う位置とは、異なる、構成1〜16のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成18)
前記複数の第1検知素子の前記1つは、前記複数の第1検知素子の前記別の1つと、電気的に接続された、構成17記載のセンサ。
(構成19)
第1部材と、
第2部材と、
をさらに備え、
前記支持部、前記第1膜部及び前記第1検知素子は、前記第1部材と前記第2部材との間に位置する構成1〜18のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成20)
構成1〜19のいずれか1つに記載のセンサと、
筐体と、
を備えた電子機器。
(構成21)
支持部と、
前記支持部に支持された変形可能な第1膜部であって、第1固定端方向に沿って延びる第1固定端を含む、前記第1膜部と、
前記第1膜部に固定された第1検知素子であって、第1磁性層と、前記第1磁性層と前記第1膜部との間に設けられた第1対向磁性層と、前記第1磁性層と前記第1対向磁性層との間に設けられた第1中間層と、を含み、前記第1対向磁性層から前記第1磁性層に向かう方向は第1素子方向に沿う、前記第1検知素子と、
前記第1固定端方向に対して傾斜した第1端部方向に沿って延びる第1端部を含む第1磁性部と、
を備えたセンサ。
(構成22)
前記第1膜部は、第1膜部端をさらに含み、
前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう方向は、前記第1固定端方向と交差し、
前記第1膜部端は、前記第1素子方向において変位可能である、構成21記載のセンサ。
(構成23)
前記第1端部方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する第1交差方向における前記第1固定端の位置は、前記第1交差方向における前記第1端部の位置と、前記第1交差方向における前記第1膜部端の位置、との間にある、構成22記載のセンサ。
(構成24)
前記第1膜部は、第1膜部端と、第1内側部と、をさらに含み、
前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう方向は、前記第1固定端方向と交差し、
前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう前記方向において、前記第1内側部は、前記第1固定端と前記第1膜部端との間に位置し、
前記第1内側部は、前記第1素子方向において変位可能である、構成21記載のセンサ。
(構成25)
前記第1膜部に固定された第1膜部端検知素子をさらに備え、
前記第1膜部端検知素子と前記第1固定端との間の距離は、前記第1膜部端検知素子と前記第1膜部端との間の距離よりも長く、
前記第1検知素子と前記第1固定端との間の距離は、前記第1検知素子と前記第1膜部端との間の距離よりも短く、
前記第1膜部端検知素子は、第1膜部端磁性層と、前記第1膜部端磁性層と前記第1膜部との間に設けられた第1対向膜部端磁性層と、前記第1膜部端磁性層と前記第1対向膜部端磁性層との間に設けられた第1膜部端中間層と、を含む、構成24記載のセンサ。
(構成26)
前記支持部に支持された変形可能な第2膜部であって、前記第1端部方向に対して傾斜する第2固定端方向に沿って延びる第2固定端を含む、前記第2膜部と、
前記第2膜部に固定された第2検知素子であって、第2磁性層と、前記第2磁性層と前記第2膜部との間に設けられた第2対向磁性層と、前記第2磁性層と前記第2対向磁性層との間に設けられた第2中間層と、を含む前記第2検知素子と、
をさらに備えた、構成21〜23のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成27)
前記第1検知素子から前記第2検知素子に向かう方向は、前記第1端部方向に沿う、構成26記載のセンサ。
(構成28)
前記第1固定端から前記第2固定端に向かう方向は、前記第1端部方向に沿う、構成26または27に記載のセンサ。
(構成29)
前記第1端部方向及び前記第1素子方向を含む平面に対して垂直な方向に沿った、前記第1検知素子と前記第1端部との間の距離は、前記垂直な方向に沿った、前記第2検知素子と前記第1端部との間の距離の0.8倍以上1.2倍以下である、構成26〜28のいずれか1つに記載の記載のセンサ。
(構成30)
前記第1検知素子から前記第2検知素子に向かう方向は、前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する第1固定端交差方向に沿う、構成26記載のセンサ。
(構成31)
前記第1固定端から前記第2固定端に向かう方向は、第1固定端交差方向に沿う、構成30記載のセンサ。
(構成32)
前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する方向に沿う前記第1膜部の長さは、前記第2固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する方向に沿う前記第2膜部の長さとは異なる、構成26〜31のいずれか1に記載のセンサ。
(構成33)
前記支持部に支持された変形可能な第3膜部であって、前記第1端部方向と交差する第3固定端方向に沿って延びる第3固定端を含む、前記第3膜部と、
前記第3膜部に固定された第3検知素子であって、第3磁性層と、前記第3磁性層と前記第3膜部との間に設けられた第3対向磁性層と、前記第3磁性層と前記第3対向磁性層との間に設けられた第3中間層と、を含む前記第3検知素子と、
をさらに備え、
前記第1検知素子から前記第3検知素子に向かう方向は、前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する第1固定端交差方向に沿う、構成26〜29のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成34)
前記第1固定端から前記第3固定端に向かう方向は、第1固定端交差方向に沿う、構成33記載のセンサ。
(構成35)
前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する方向に沿う前記第1膜部の長さは、前記第3固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する方向に沿う前記第3膜部の長さとは異なる、構成33または34に記載のセンサ。
(構成36)
第2磁性部をさらに備え、
前記第1磁性部と前記第2磁性部との間に前記第1検知素子の少なくとも一部が位置した、構成21〜35のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成37)
前記第1検知素子は、複数設けられ、
前記複数の第1検知素子の1つの前記第1固定端方向に沿う位置は、前記複数の第1検知素子の別の1つ前記第1固定端方向に沿う位置とは、異なる、構成21〜36のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成38)
前記複数の第1検知素子の前記1つは、前記複数の第1検知素子の前記別の1つと、電気的に接続された、構成37記載のセンサ。
(構成39)
第1部材と、
第2部材と、
をさらに備え、
前記支持部、前記第1膜部及び前記第1検知素子は、前記第1部材と前記第2部材との間に位置する構成21〜38のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成40)
構成21〜39のいずれか1つに記載のセンサと、
筐体と、
を備えた電子機器。
実施形態によれば、検知特性を安定化できるセンサ及び電子機器が提供できる。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、センサに含まれる膜部、検知素子、磁性層、中間層、導電層及び処理部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述したセンサ及び電子機器を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのセンサ及び電子機器も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11a…第1磁性層、 11aA…第1膜部端磁性層、 11am…磁化、 11b…第1対向磁性層、 11bA…第1対向膜部端磁性層、 11bm…磁化、 11c…第1中間層、 11cA…第1膜部端中間層、 12a…第2磁性層、 12aA…第2膜部端磁性層、 12am…磁化、 12b…第2対向磁性層、 12bA…第2対向膜部端磁性層、 12c…第2中間層、 12cA…第2対向膜部端中間層、 13a…第3磁性層、 13b…第3対向磁性層、 13c…第3中間層、 14a…第4磁性層、 14b…第4対向磁性層、 14c…第4中間層、 50A、50AA、50AB、50AC、50B、50C、50D、50E…検知素子、 51…第1検知素子、 51A…第1膜部端検知素子、 51e…第1導電層、 51eA…導電層、 51f…第1対向導電層、 51fA…導電層、 52…第2検知素子、 52A…第2膜部端検知素子、 52e…第2導電層、 52eA…導電層、 52f…第2対向導電層、 52fA…導電層、 53…第3検知素子、 54…第4検知素子、 61…第1磁性部、 61A…第3磁性部、 61s…第1端部、 62…第2磁性部、 62A…第4磁性部、 62s…第2端部、 70d…膜部、 70s…支持部、 71…第1膜部、 71e…第1固定端、 71f、71fa…第1膜部端、 71g…第1内側部、 72…第2膜部、 72e…第2固定端、 72f、72fa…第2膜部端、 72g…第2内側部、 73…第3膜部、 73e…第3固定端、 74f…第3膜部端、 74…第4膜部、 74e…第4固定端、 74f…第4膜部端、 110、110a、110b、111、111a、112、113、113a、114、115、116、116a、117、120…センサ、 203…中間層、 204…下部電極、 205…下地層、 206…ピニング層、 207…第2磁化固定層、 208…磁気結合層、 209…第1磁化固定層、 210…磁化自由層、 211…キャップ層、 212…上部電極、 213…絶縁層、 214…ハードバイアス層、 221…下部ピニング層、 222…下部第2磁化固定層、 223…下部磁気結合層、 224…下部第1磁化固定層、 225…下部中間層、 226…磁化自由層、 227…上部中間層、 228…上部第1磁化固定層、 229…上部磁気結合層、 230…上部第2磁化固定層、 231…上部ピニング層、 241…第1磁化自由層、 242…第2磁化自由層、 310a…一端、 310b…他端、 310e…検知要素、 320…マイクロフォン、 321…第1部材、 323…第2部材、 325…アコースティックホール、 329…音、 330…血圧センサ、 331…動脈血管、 333…皮膚、 340…タッチパネル、 341…制御部、 345…制御回路、 346…第1配線、 346d…第1配線用回路、 347…第2配線、 347d…第2配線用回路、 610…マイクロフォン、 620…表示部、 710…電子機器、 AR…矢印、 D61…第1端部方向、 D71〜D74…第1固定端方向、 Dc1…第1交差方向、 Dc71…第1固定端交差方向、 Dc72…第2固定端交差方向、 Ds1…第1素子方向、 H1…バイアス磁界、 L61、L62…長さ、 L70…距離、 S1、S2…歪、 ST0、ST1、ST2…状態、 Sc1…圧縮歪、 St1…引張歪

Claims (10)

  1. 支持部と、
    前記支持部に支持された変形可能な第1膜部であって、第1固定端方向に沿って延びる第1固定端を含む、前記第1膜部と、
    前記第1膜部に固定された第1検知素子であって、第1磁性層と、前記第1磁性層と前記第1膜部との間に設けられた第1対向磁性層と、前記第1磁性層と前記第1対向磁性層との間に設けられた第1中間層と、を含み、前記第1対向磁性層から前記第1磁性層に向かう方向は第1素子方向に沿う、前記第1検知素子と、
    前記第1固定端方向に対して傾斜した第1端部方向に沿って延びる第1端部を含む第1磁性部であって、前記第1磁性部は、前記第1素子方向において前記支持部の一部と重なる、前記第1磁性部と、
    を備えたセンサ。
  2. 前記第1膜部は、第1膜部端をさらに含み、
    前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう方向は、前記第1固定端方向と交差し、
    前記第1膜部端は、前記第1素子方向において変位可能である、請求項1記載のセンサ。
  3. 前記第1膜部は、第1膜部端と、第1内側部と、をさらに含み、
    前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう方向は、前記第1固定端方向と交差し、
    前記第1固定端から前記第1膜部端に向かう前記方向において、前記第1内側部は、前記第1固定端と前記第1膜部端との間に位置し、
    前記第1内側部は、前記第1素子方向において変位可能である、請求項1記載のセンサ。
  4. 前記第1膜部に固定された第1膜部端検知素子をさらに備え、
    前記第1膜部端検知素子と前記第1固定端との間の距離は、前記第1膜部端検知素子と前記第1膜部端との間の距離よりも長く、
    前記第1検知素子と前記第1固定端との間の距離は、前記第1検知素子と前記第1膜部端との間の距離よりも短く、
    前記第1膜部端検知素子は、第1膜部端磁性層と、前記第1膜部端磁性層と前記第1膜部との間に設けられた第1対向膜部端磁性層と、前記第1膜部端磁性層と前記第1対向膜部端磁性層との間に設けられた第1膜部端中間層と、を含む、請求項3記載のセンサ。
  5. 前記支持部に支持された変形可能な第2膜部であって、前記第1端部方向に対して傾斜する第2固定端方向に沿って延びる第2固定端を含む、前記第2膜部と、
    前記第2膜部に固定された第2検知素子であって、第2磁性層と、前記第2磁性層と前記第2膜部との間に設けられた第2対向磁性層と、前記第2磁性層と前記第2対向磁性層との間に設けられた第2中間層と、を含む前記第2検知素子と、
    をさらに備えた、請求項1または2に記載のセンサ。
  6. 前記第1固定端から前記第2固定端に向かう方向は、前記第1端部方向に沿う、請求項5記載のセンサ。
  7. 前記支持部に支持された変形可能な第3膜部であって、前記第1端部方向と交差する第3固定端方向に沿って延びる第3固定端を含む、前記第3膜部と、
    前記第3膜部に固定された第3検知素子であって、第3磁性層と、前記第3磁性層と前記第3膜部との間に設けられた第3対向磁性層と、前記第3磁性層と前記第3対向磁性層との間に設けられた第3中間層と、を含む前記第3検知素子と、
    をさらに備え、
    前記第1検知素子から前記第3検知素子に向かう方向は、前記第1固定端方向及び前記第1素子方向を含む平面と交差する第1固定端交差方向に沿う、請求項5または6に記載のセンサ。
  8. 第2磁性部をさらに備え、
    前記第2磁性部は、前記第1素子方向において前記支持部の別の一部と重なり、
    前記第1磁性部と前記第2磁性部との間に前記第1検知素子の少なくとも一部が位置した、請求項1〜のいずれか1つに記載のセンサ。
  9. 第1部材と、
    第2部材と、
    をさらに備え、
    前記支持部、前記第1膜部及び前記第1検知素子は、前記第1部材と前記第2部材との間に位置する請求項1〜のいずれか1つに記載のセンサ。
  10. 請求項1〜のいずれか1つに記載のセンサと、
    筐体と、
    を備えた電子機器。
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