JP6744937B2 - 容器詰めアルコール飲料 - Google Patents

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本発明は、容器詰めアルコール飲料に関する。
アルコール飲料には、香味を付与するため、種々の成分が添加される場合がある。例えば、特許第5583878号には、穀物様香気成分、ホップ様香気成分、及び含硫香気成分を含有する、非発酵ビール様発泡性飲料が開示されている。ここで、含硫香気成分として、2−メチル−3−フランチオール等の化合物が挙げられている。
一方で、容器詰めのアルコール飲料として、果汁感を付与した飲料が知られている。そのようなアルコール飲料として、例えば、チューハイ飲料などが挙げられる。チューハイ飲料は、原料酒として蒸留酒を用いた炭酸飲料であり、多くの場合、レモンなどの果実の風味が付与される。
果汁感を付与したアルコール飲料として、健康志向等の観点から、無果汁又は低果汁含量であり、糖質の含有量を抑えたアルコール飲料も普及している。このようなアルコール飲料は、主に香料と甘味、酸味のバランスによって果汁感が付与される。また、一般には、口当たり良く飲みやすくするため、アセスルファムカリウム及びスクラロース等の高甘味度甘味料を用いて、甘く味付けされる。しかしながら、その甘さのため、食事に合わない、飽きずに飲み続けられない、と感じる需要者もいる。そこで高甘味度甘味料の使用量を減らすと、甘さの減少に伴い、果汁感及びボディ感が減少し、飲み応えに欠け、嗜好性に劣る飲料になってしまう。
特許第5583878号公報
そこで、本発明の課題は、無果汁又は低果汁含量であり、糖質の含有量が低いアルコール飲料において、甘さを抑えつつも、果汁感及びボディ感に優れた香味を有する容器詰めアルコール飲料を提供することにある。
本発明の発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った。その結果、2-メチル-3-フランチオールを添加することにより、上記課題が解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は、以下の事項を含んでいる。
〔1〕柑橘系香料と、
2-メチル-3-フランチオールとを含有し、
糖質の含有量が2.0g/100ml未満であり、
果汁の含有量が3.0g/100ml未満である
容器詰めアルコール飲料。
〔2〕糖類の含有量が0.5g/100ml未満である、
前記〔1〕に記載のアルコール飲料。
〔3〕「甘味料の使用量(g/100ml)」に「砂糖を1.00とした場合の甘味度」を乗じた値として求められる「甘味の強さ」が、1/100ml未満である、
前記〔1〕または〔2〕に記載のアルコール飲料。
〔4〕炭酸飲料である、前記〔1〕から〔3〕のいずれかに記載のアルコール飲料。
〔5〕アルコール飲料中の2-メチル-3-フランチオールの含有量が、0.00005〜0.5ppbである、前記〔1〕から〔4〕のいずれかに記載のアルコール飲料。
〔6〕前記柑橘系香料が、レモン香料を含む
前記〔1〕から〔5〕のいずれかに記載のアルコール飲料。
〔7〕前記柑橘系香料が、リモネン及び/又はシトラールを含有する、
前記〔1〕から〔6〕のいずれかに記載のアルコール飲料。
〔8〕原料として蒸留酒を用いた炭酸飲料である、前記〔1〕から〔7〕のいずれかに記載のアルコール飲料。
〔9〕プリン体の含有量が0.2mg/100ml以下である、前記〔1〕から〔8〕のいずれかに記載のアルコール飲料。
〔10〕アルコール度数が1%以上である、前記〔1〕から〔9〕のいずれかに記載のアルコール飲料。
本発明によれば、無果汁又は低果汁含量であり糖質の含有量が低いアルコール飲料において、甘さを抑えつつも、果汁感及びボディ感に優れた香味を有する容器詰めアルコール飲料を提供することにある。
以下、本発明の実施態様について詳細に説明する。
本実発明の容器詰めアルコール飲料は、柑橘系香料と、2-メチル-3-フランチオールとを含有し、糖質の含有量が2.0g/100ml未満であり、果汁の含有量が3.0g/100ml未満である。このアルコール飲料は、2-メチル-3-フランチオールを含有しているため、甘さを抑えつつも、果汁感及びボディ感を付与することができる。
1.容器詰めアルコール飲料
本発明のアルコール飲料は、果汁感が付与された容器詰めの飲料である。好ましくは、本発明のアルコール飲料は、原料酒として蒸留酒を用いた飲料であり、より好ましくは蒸留酒を用いた炭酸飲料、すなわちチューハイ飲料である。
また、本明細書において、「蒸留酒」とは、酒税法に規定される蒸留酒を指す。蒸留酒としては、焼酎、ウォッカ、ラム、ジン、ウイスキー及び原料用アルコール等が好ましく用いられる。このうち、糖蜜などを原料とした原料用アルコールがより好ましく用いられる。
本発明のアルコール飲料は、糖質の含有量が2.0g/100ml未満であり、0.5g/100ml未満であることがより好ましい。
また、本発明のアルコール飲料は、糖類の含有量が0.5g/100ml未満であることが好ましく、糖類の含有量がゼロであることがより好ましい。糖質及び糖類の含有量を低くすることにより、甘さを抑えることができる。また、健康志向の観点からも好ましい。
ここで、「糖質」とは、炭水化物のうち、食物繊維を除いたものを指す。
また、「糖類」とは、糖質のうち、単糖類及び二糖類に含まれる成分を指す。
「糖類」の具体例としては、グルコース(ブドウ糖)、ガラクトース、マンノース、フルクトース(果糖)、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)、ラクトース(麦芽糖)、果糖ぶどう糖液糖、等が挙げられる。
本発明のアルコール飲料における甘味の強さは、1/100ml未満であることが好ましいこの甘味の強さは、「甘味料の使用量(g/100ml)」に、「砂糖を1.00とした場合の甘味度」を乗じた値として求められる。
「砂糖を1.00とした場合の甘味度」(以下、単に「甘味度」ということがある。)とは、砂糖の甘さを1.00とした場合の、甘味料の甘味の強さを官能検査により評価したものである。甘味料の甘味度は、精糖工業会発行「甘味料の総覧」(1990年5月発行)及び株式会社光琳発行「高甘味度甘味料スクラロースのすべて」(2003年5月発行)に記載されている値を採用する。例えば、甘味料の甘味度は、アセスルファムカリウムであれば200、スクラロースであれば600である。
したがって甘味料の使用量を甘味の強さから算出すると、本発明のアルコール飲料における甘味料の使用量は、例えば砂糖の場合は1g/100ml未満、アセスルファムカリウムの場合は0.005g/100ml未満、スクラロースの場合は0.0017g/100ml未満であることが好ましい。
本発明のアルコール飲料の「甘味の強さ」は、好ましくは、0.2/100ml以下であり、甘味料が不使用であることがより好ましい。甘味料の含有量を抑えることにより、甘さを抑えることができる。
本明細書において、「甘味料」は、糖質系甘味料及び非糖質系甘味料を指す。糖質系甘味料としては、前述した「糖類」に分類される、グルコース(ブドウ糖)、ガラクトース、マンノース、フルクトース(果糖)、スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)、ラクトース(麦芽糖)、果糖ぶどう糖液糖、及び、水飴、異性化糖、イソマルトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、大豆オリゴ糖、ラフィノース、トレハロース、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、還元水飴、還元パラチノース、キシリトール及びエリスリトール等を指すものとする。また、非糖質系甘味料とは、天然甘味料(ステビア、甘草(グリチルリチン)等)、及び人工甘味料(サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース等)を指すものとする。
本発明のアルコール飲料において、果汁の含有量は、3.0g/100ml未満であり、好ましくは1.0g/100ml未満、より好ましくは無果汁である。すなわち、より好ましくは、アルコール飲料のベースとなる原料酒に果実成分は含まれておらず、原料酒以外にも果汁は添加されない。
本発明のアルコール飲料のアルコール度数は、1%以上であればよく、好ましくは2%〜20%、より好ましくは3%〜10%である。
本発明のアルコール飲料は、好ましくは、炭酸飲料である。アルコール飲料中における炭酸ガスボリュームは、例えば1.0〜5.0、好ましくは1.9〜3.6である。
アルコール飲料のpHは、例えば2.0〜5.0、好ましくは2.5〜4.0である。
本発明のアルコール飲料は、プリン体の含有量が0.2mg/100ml以下、好ましくは0.02mg/100ml以下である。プリン体とは、プリンまたはプリン誘導体を示し、例えば、プリン塩基(アデニン、グアニン、キサンチン、ヒポキサンチン)、プリンヌクレオシド(アデノシン、グアノシン、イノシン)、プリンヌクレオチド(アデニル酸、グアニル酸、イノシン酸)、および低分子または高分子の核酸(オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド)等が挙げられるが、プリン核構造を有する化合物であれば特に限定されるものではない。
プリン体の含有量を低減することで、健康志向に合致した飲料が得られる。
2.香料
2-1:柑橘系香料
本発明のアルコール飲料には、果汁感を付与するため、香料として柑橘系香料が含まれている。柑橘系香料としては、例えば、レモン、みかん、オレンジ、ライム、グレープフルーツ、及びゆず等の香料が挙げられる。これらのうち、柑橘系香料としては、レモン香料が好ましく用いられる。また柑橘系香料としては、リモネン及び/又はシトラールを含有する香料が好ましく用いられる。
アルコール飲料中における柑橘系香料の含有量は、好ましくは0.5g/100ml以下、より好ましくは0.01〜0.3g/100mlである。
2-2:2−メチル−3−フランチオール
更に、本発明のアルコール飲料には、香料として、2−メチル−3−フランチオールが含まれている。2−メチル−3−フランチオールを含有させることにより、果汁、糖質、糖類及び甘味料の含有量が極めて少なくとも、果汁感及びボディ感に優れた香味をアルコール飲料に付与することができる。
アルコール飲料中における2−メチル−3−フランチオールの含有量は、好ましくは0.00005〜0.5ppb、より好ましくは0.0005〜0.05ppbである。2−メチル−3−フランチオールの含有量が0.00005ppb未満である場合、十分な果汁感及びボディ感を付与することが難しくなる。一方、2−メチル−3−フランチオールの含有量が0.5ppbを超える場合、スッキリ感や後切れの良さに劣る飲料となる傾向がある。
2-3:その他の香料
また、本発明のアルコール飲料には、上記の柑橘系香料及び2−メチル−3−フランチオール以外の香料が含まれていてもよい。その他の香料としては、一般の食品に用いられる香料であれば特に限定されず、目的に応じて用いるフレーバーや含有量が適宜選択される。
3.酸味料
本発明のアルコール飲料には、酸味料が添加されていてもよい。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸(無水)、クエン酸三ナトリウム(クエン酸ナトリウム)、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、及びリン酸等が挙げられる。このうち、好ましくは、クエン酸(無水)及びクエン酸ナトリウムである。
アルコール飲料中における酸味料の含有量は、好ましくは0.01〜1.0g/100ml、より好ましくは0.05〜0.3g/100mlである。
本発明のアルコール飲料では、更に必要に応じて、色素、ビタミン類、アミノ酸、水溶性食物繊維、安定化剤、乳化剤等、アルコール飲料の分野で通常用いられている原料や食品添加物を用いてもよい。色素の具体例としては、カラメル等が挙げられる。
6.製造方法
本実施態様に係るアルコール飲料の製造方法は、例えば、アルコール飲料を製造する際に通常行われる工程を包含する。飲用水、アルコール、柑橘系香料及び2−メチル−3−フランチオールを所定量混合し、必要に応じて、甘味料、酸味料、果汁、その他の香料、食品添加物を所定量、均一に混合する。次いで、得られた混合液を冷却し、ガスボリュームが1.0〜5.0の範囲になるようにカーボネーションを行う。その後、容器に充填・密封することにより目的とする炭酸アルコール飲料を製造することができる。カーボネーション前、または容器詰め後に加熱殺菌の工程を加えたり、カーボネーション後に異物除去の為のろ過をしても良い。これにより、容器詰めアルコール飲料が得られる。
以下、本発明について実施例を挙げて詳細に説明する。但し、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
原料用アルコール(アルコール度数95v/v%)に、下記表1に示される処方に従って、糖質(55%果糖ブドウ糖液糖)、甘味料(アセスルファムカリウム)、酸味料(無水クエン酸、クエン酸三ナトリウム)、レモン果汁、及びレモンフレーバーを添加し、試験例1〜4のアルコール飲料(アルコール度数:8%)を得た。
Figure 0006744937
[試験例1]:甘味料不使用、低糖質含有量(2.0g/100ml未満)、無果汁、フレーバー(香料)有の場合の評価
試験例1のアルコール飲料に、異なる濃度で2−メチル−3−フランチオールを添加し、例1〜5のアルコール飲料を得た。2−メチル−3−フランチオールを添加しなかったサンプルを参照例1とした。例1〜5のアルコール飲料を、参照例1を基準として、4名の専門パネルによる官能評価により評価した。
官能評価は、おいしさ、レモン果汁感の強さ、ボディ感、苦味の強さ、酸味の強さ、飲み応え、及びアルコール臭のそれぞれについて5段階で評価し、4名の専門パネルの平均値を結果として求めた。尚、数値が高いほど、おいしく、レモン果汁感が強く、ボディ感が強く、苦味が強く、酸味が強く、飲み応えがあり、アルコール臭が強いことを示す。
なお、試験例1のアルコール飲料は、甘味料不使用、無果汁である。また、酸味料(無水クエン酸およびクエン酸三ナトリウム)には糖質が含まれているが、酸味料の使用量は0.13g/100mlであるため、糖質の含有量は最大でも0.13g/100mlである。
結果を下記表2に示す。
Figure 0006744937
表2に示されるように、例1〜5は、参照例1と比較して、レモン果汁感、ボディ感、及び飲み応えが強かった。すなわち、低糖質含有量、甘味料不使用、無果汁、レモンフレーバー(香料)有のアルコール飲料において、2−メチル−3−フランチオールを添加することにより、果汁感、ボディ感及び飲み応えが増すことが確認された。
[試験例2]:甘味料使用、低糖質含有量、無果汁、フレーバー有の場合の評価
試験例1と同様に、試験例2のアルコール飲料に異なる濃度で2−メチル−3−フランチオールを添加し、例6〜10のアルコール飲料を得た。2−メチル−3−フランチオールを添加しなかったサンプルを参照例2とした。参照例2を基準として、例6〜10のアルコール飲料の官能評価を行った。なお、参照例2及び例6〜例10のアルコール飲料の甘味の強さは、アスセルファムカリウムの含有量が0.002g/100mlであり、アスセルファムカリウムの甘味度が200であるので、0.4/100mlである。
結果を表3に示す。
Figure 0006744937
表3に示されるように、例6〜10は、参照例2と比較して、ボディ感及び飲み応えが強くなる傾向にあった。すなわち、甘味料使用、低糖質含有量、無果汁、レモンフレーバー有のアルコール飲料において、2−メチル−3−フランチオールを添加することにより、レモン果汁感、ボディ感及び飲み応えが増強されることが確認された。但し、試験例1(例1〜5)と比較すると、レモン果汁感の増強効果は小さかった。すなわち、2−メチル−3−フランチオールの添加による果汁感の増強効果は、甘味料が不使用である場合の方がより大きいことが理解される。
[試験例3]:甘味料不使用、高糖質含有量(2.0g/100ml以上)、果汁有、フレーバー有の場合の評価
試験例1と同様に、試験例3のアルコール飲料に異なる濃度で2−メチル−3−フランチオールを添加し、例11〜15のアルコール飲料を得た。2−メチル−3−フランチオールを添加しなかったサンプルを参照例3とした。参照例3を基準として、例11〜15のアルコール飲料の官能評価を行った。なお、参照例3及び例11〜15の糖質の含有量について、55%果糖ブドウ糖液糖の糖分濃度が約75%であり、55%果糖ブドウ糖液糖使用量が4.00g/100mlであるから、55%果糖ブドウ糖液糖由来の糖質は3g/100mlである。更にレモン果汁、酸味料にも糖質が含まれることから、参照例3及び例11〜15のアルコール飲料における糖質の含有量は、少なくとも3g/100ml以上である。また、果汁の含有量は3.1g/100mlである。
結果を表4に示す。
Figure 0006744937
表4に示されるように、例11〜15は、参照例3と比較して、ボディ感及び飲み応えが強くなる傾向にあった。すなわち、甘味料不使用、高糖質含有量、果汁有、フレーバー有のアルコール飲料において、2−メチル−3−フランチオールを添加することにより、レモン果汁感、ボディ感及び飲み応えが増強されることが確認された。但し、試験例1(例1〜5)と比較すると、レモン果汁感の増強効果は小さかった。すなわち、2−メチル−3−フランチオールの添加による果汁感の増強効果は、低糖質含有量及び無果汁である場合の方が大きいことが確認された。
[試験例4]:甘味料不使用、低糖質含有量、無果汁、フレーバー不使用の場合の評価
試験例1と同様に、試験例4のアルコール飲料に異なる濃度で2−メチル−3−フランチオールを添加し、例16〜20のアルコール飲料を得た。2−メチル−3−フランチオールを添加しなかったサンプルを参照例4とした。参照例4を基準として、例16〜20のアルコール飲料の官能評価を行った。
結果を表5に示す。
Figure 0006744937
表5に示されるように、例16〜20は、参照例4と比較して、ボディ感及び飲み応えが強くなる傾向にあった。すなわち、甘味料不使用、低糖質含有量、無果汁、フレーバー不使用のアルコール飲料において、2−メチル−3−フランチオールを添加することにより、ボディ感及び飲み応えが増強されることが確認された。但し、レモン果汁感は、変わらないか、減少する傾向にあった。
[試験例1〜4のまとめ]
以上のように、甘味料不使用、低糖質含有量、無果汁、フレーバー(香料)有りのアルコール飲料において、2−メチル−3−フランチオールを添加することにより、果汁感、ボディ感及び飲み応えが顕著に増加することが確認された(試験例1)。
また、甘味料を使用した場合(試験例2)、糖質及び果汁を添加した場合(試験例3)においては、2−メチル−3−フランチオールの添加により、ボディ感及び飲み応えが顕著に増加し、果汁感も増加する傾向がみられた。
一方、フレーバーを使用しなかった場合(試験例4)においては、2−メチル−3−フランチオールの添加により、ボディ感及び飲み応えが増加するものの、試験例1と比較すると果汁感は増強されにくい傾向にあった。

Claims (8)

  1. 0.00005〜0.005ppbの量で2−メチル−3−フランチオールを含有し、
    糖質の含有量が2.0g/100ml未満であり、
    果汁の含有量が3.0g/100ml未満である、
    果汁感及びボディ感に優れた香味を有する容器詰めアルコール飲料(但し、ビール様発泡性飲料を除く)
  2. リモネン又はシトラールを含有する、請求項1記載の容器詰めアルコール飲料。
  3. 糖類の含有量が0.5g/100ml未満である、請求項1又は2に記載のアルコール飲料。
  4. 「甘味料の使用量(g/100ml)」に「砂糖を1.00とした場合の甘味度」を乗じた値として求められる「甘味の強さ」が、1/100ml未満である、
    請求項1から3のいずれかに記載のアルコール飲料。
  5. 炭酸飲料である、請求項1からのいずれかに記載のアルコール飲料。
  6. 原料として蒸留酒を用いた炭酸飲料である、請求項1からのいずれかに記載のアルコール飲料。
  7. プリン体の含有量が0.2mg/100ml以下である、請求項1からのいずれかに記載のアルコール飲料。
  8. アルコール度数が1%以上である、請求項1からのいずれかに記載のアルコール飲料。
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