JP6743131B2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

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Description

本発明は,内燃機関用ピストンに関し,より詳細には,シリンダ内壁との摩擦抵抗を低減可能な構造を備えたスカート部を有する内燃機関用ピストンに関する。
図5を参照して,既知の一般的な内燃機関用ピストン10の構成について簡単に説明する。なお,本明細書では,エンジンのヘッド側(燃焼室側)を「上」,これとは反対側(クランクケース側)を「下」として説明し,エンジンにおける上下とは必ずしも一致しない。
内燃機関に使用される一般的なピストン10は,図5(A)に示すように,クラウン部11と呼ばれる上部部分と,このクラウン部11の下方に設けられたスカート部12を備えており,クラウン部11の頂部において燃焼ガスのガス圧を受けてシリンダ50内を下降し,ピストンピン13及びコネクティングロッド51を介して連結されたクランクシャフト(図示せず)を回転させると共に,4サイクルエンジンではクランクシャフトの回転に伴いシリンダ50内を昇降して,排気,吸入,圧縮の各行程が行われる。
このピストン10は,シリンダ50の内径に対し僅かに小径に形成されていることから,上昇,下降の行程において首振りを起こすが,クラウン部11の下方に設けられている前述したスカート部12がシリンダ50の内壁と摺接することでピストン10の首振りが抑制され,ピストン10はシリンダ内を円滑に上下運動することができるようになっている。
このように,ピストン10は,スカート部12をシリンダ50の内壁に摺接させた状態でシリンダ50内を上下動することから,スカート部12とシリンダ内壁間の摩擦抵抗は,燃焼によって生じたガス圧を,機械的な運動に変換する際にエネルギー損失を生じさせる。
そのため,ピストン10のスカート部12とシリンダ50の内壁間の摩擦抵抗を低減させることは,エンジンの燃費向上や出力増加につながることから,このような摩擦抵抗を低減するための各種の提案が従来から成されている。
このような摩擦抵抗を低減させるための方法の一つとして,スカート部の表面に潤滑性を有するコーティング層を所定のパターンで形成し,コーティング層の形成に伴う摩擦抵抗の低減と,コーティング層の非形成部に生じた凹部を,潤滑油を保持する油溜まりとして機能させることによって潤滑性の向上を図ったピストンが提案されている(特許文献1)。
また,ピストンは,熱膨張を考慮してピストンピンの軸線方向を短径とする楕円形状に形成されており,低回転速度や低負荷でのエンジンの作動時等,ピストンの熱膨張が不十分な状態では,スカート部の幅方向両端側に厚い油膜が形成されることによってせん断抵抗が増大すること,また,高回転速度や高負荷での運転時のようにピストンの熱膨張が進行すると,スカート部の中央側とシリンダ内壁間の間隔が狭くなり油膜が薄くなって摩耗や焼き付きが生じるおそれがあることに鑑み,ピストン110のスカート部112に所定のパターンで固体潤滑剤樹脂層115を形成すると共に,この固体潤滑剤樹脂層115の非形成部分に,撥油性樹脂の溝底を有する案内溝120を形成することで,この案内溝120によってスカート部112の幅方向両端側にある潤滑油を,中央側に導入するピストン110も提案されている(特許文献2)。
日本国特開2005−320934号公報 日本国特開2009− 30521号公報
潤滑の状態には,一般に「境界潤滑」,「混合潤滑」,及び「流体潤滑」の状態があるとされており,このうちの「境界潤滑」は,摩擦面に若干の潤滑油が存在するものの,油膜が薄く摩擦面の凸部同士の接触(固体接触)が生じている状態で,この潤滑状態は,乾燥接触(潤滑剤の無い状態での接触)に比較すれば摩擦係数は低下しているものの,依然として摩擦係数が高い状態にある。
また,「混合潤滑」は,前述の「境界潤滑」に比較して摩擦面に存在する油膜の厚さが増大した状態で,摩擦面の凸部同士が接触(固体接触)し難くなることで摩擦抵抗は低減するものの,未だ,摩擦面の凸部同士の接触(固体接触)が局部的に生じている潤滑状態である。
これに対し,摩擦面の潤滑油の量が更に増大し,摩擦面間が油膜によって完全に離れて固体接触が生じなくなると,流体のせん断抵抗のみが摩擦抵抗として加わる「流体潤滑」の状態となる。
以上の各潤滑状態における摩擦係数と,「摺接速度×粘度/面圧」との関係を表したストライベック線図を,各潤滑状態の模式図と共に示せば,図6に示す通りであり,固体接触が生じている境界潤滑及び混合潤滑では,摩擦面間に形成される油膜が厚くなり固体接触する部分が減少する程,摩擦係数が低下する。
ここで,内燃機関用のピストン10の外径は,シリンダ50の内径に対し僅かに小さく形成されていることは前述した通りである。
また,図5(A)に示したようにピストン10は,ピストンピン13及びコネクティングロッド51を介してクランクシャフトと連結されていることから,コネクティングロッド51の傾きによって,ピストンピン13の軸線13cに対する直交方向の両端側にあるピストンの側面〔図5(A),(B)中,紙面左右側〕のうち,いずれ側がシリンダ50の内壁に押し付けられた状態(側圧を受けた状態)となるかが変化する。
そして,上死点直後にこのような側圧を受ける側は「スラスト側」,これとは反対側は「反スラスト側」と呼ばれ,ピストン10は,その下降時にはスラスト側のスカート部12aが,上昇時には反スラスト側のスカート部12bが,シリンダ50の内壁に押し付けられた,側圧を受けた状態(面圧が高められた状態)でシリンダ50内を移動することから,この部分の摩擦抵抗(摩擦係数)が増大する(図6参照)。
従って,ピストン10の下降時にはスラスト側スカート部12aの,上昇時には反スラスト側スカート部12bの摩擦抵抗を低減することができる構成が得られれば,ピストン10全体としての摩擦抵抗を低減する上で効果的である。
ここで,前述した特許文献2に記載の発明では,スカート部112の幅方向両端側から中央側に向かって潤滑油を誘導することにより,「流体潤滑」の状態にあるスカート部112の幅方向両端側に形成される油膜を薄くしてせん断抵抗の減少を図ると共に,この潤滑油を「境界潤滑」又は「混合潤滑」の状態にあるスカート部112の中央側に導入して流体潤滑の状態にし,あるいは流体潤滑の状態に近付けることでスカート部112の摩擦抵抗の低減を図っているものと考えられる。
そして,特許文献2の実施例に記載の構成では,図7に示すようにスカート部112の幅方向中央の所定範囲W内に,該範囲Wの幅方向の両端側から中央側に向かって,スカート部の裾側に傾斜(下向きに傾斜)する案内溝120を形成し,この案内溝120の形成により,ピストン110の下降時,オイルリング(図示せず)がシリンダ内壁より掻き落とした潤滑油を,潤滑油の自重やブローダウンガス(ブローバイガス)によって案内溝120に流入させてスカート部112の中央側に導入するものとしている(特許文献2[0057],[0058]欄)。
しかし,このような特許文献2に記載の構成によるピストン110の摩擦抵抗の低減効果は限定的であると考えられる。
すなわち,自動車等において一般に使用されている4サイクルエンジンでは,吸入,圧縮,燃焼,及び排気の各行程において,ピストン110は,吸入時に下降,圧縮時に上昇,燃焼時に下降,排気時に上昇の各動作を繰り返す。
しかし,前述した特許文献2に記載の潤滑原理によれば,オイルリングがシリンダの壁面より潤滑油を掻き落とすピストン110の下降時,特にブローダウンガスが発生する燃焼行程における下降時のみ,潤滑油をスカート部112の中央側に導入できることとなり,圧縮行程や排気行程時におけるピストン110の上昇時や,ピストン110の下降時であってもブローダウンガスが発生していない吸入行程では,潤滑性の向上が期待できない。
しかも,燃焼行程におけるピストンの下降時,スラスト側のスカート部は燃焼室内の燃焼圧力によってシリンダ50の内壁に強固に押し付けられ,シリンダ50内壁との面圧が高まっているため,この部分にあった潤滑油は,図5(B)の拡大図中に矢印で示したように,スカート部12aの幅方向両端側に向かって押し出される。
また,特許文献2に実施例として記載されているように,スカート部112の幅方向両端側から中央側に向かって下向きに傾斜させたパターンの案内溝120を形成した場合,ピストン110の下降時には案内溝120内の潤滑油は,スカート部112の中央側から幅方向両端側に向かって流れることとなり,スカート部112の中央側にある潤滑油を排出するように機能するものと考えられる。
そのため,スラスト側スカート部12aに対し特許文献2に記載されている構造の案内溝120を設けたとしても,燃焼行程におけるピストン110の下降時に前述した潤滑油の流れに逆らってスラスト側スカート部12aの幅方向中央側とシリンダ内壁間に潤滑油を導入することは困難で,特許文献2に記載の構成では,ピストン110の下降時,反スラスト側スカート部112bの摩擦抵抗を低減させることができたとしても,より摩擦抵抗を低減させる必要性が高い,スラスト側スカート部12aの摩擦抵抗を低減させる効果は低いと考えられる。
以上の点から,本発明の発明者らは,側圧によってシリンダの内壁に摺接されている側のスカート部の摩擦抵抗を低減させることができる構成を検討し,幾多の思考錯誤と案内溝のパターンを変更した摺動実験を繰り返した結果,摩擦抵抗の低減に効果的な案内溝のパターンを開発するに至った。
本発明は,本発明の発明者らによる上記実験の結果得られたものであり,ピストンのスカート部に形成する案内溝のパターンにより,ピストンのスカート部,特にシリンダ内壁に押圧された状態にあるときの摩擦抵抗を大幅に低減することができ,従って,ピストンを交換するだけで,その他の構造について変更することなくエンジンの低燃費化や出力上昇を図ることができる内燃機関用のピストンを提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と,発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本願発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明の内燃機関用ピストン10は,
スカート部12に,二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤を含有する樹脂から成る固体潤滑剤樹脂層15(図1〜3中のグレー部分)を所定のパターンで形成することにより,前記固体潤滑剤樹脂層15の非形成部に潤滑油の案内溝20を形成した内燃機関用ピストン10において,
前記スカート部12の幅方向中央部分における所定範囲の前記固体潤滑剤樹脂層15に,前記案内溝20を形成しない案内溝非形成域15aを設け,
該案内溝非形成域15aの幅方向両端側から前記スカート部12の幅方向両端側に向かう前記案内溝20を設けると共に,前記案内溝20の端部を前記固体潤滑剤樹脂層15の端縁まで延設して開放端20eとし,
前記固体潤滑剤樹脂層15と前記案内溝20を,スラスト側スカート部12aと反スラスト側スカート部12bそれぞれ形成すると共に,前記スラスト側スカート部12aの前記案内溝20を前記案内溝非形成域15a側から前記固体潤滑剤樹脂層15の端縁に向かって上向きに傾斜する形状とし,前記反スラスト側スカート部12bの前記案内溝20を前記案内溝非形成域15a側から前記固体潤滑剤樹脂層15の端縁に向かって下向きに傾斜する形状としたことを特徴とする〔請求項1:図1(A)(B),図2(A)(B),図3(A)(B)参照〕。
更に,前記スカート部12(12a,12b)の幅方向両端における所定幅に固体潤滑剤樹脂層15の非形成部を設け,該部分を潤滑油の導入溝21と成すと共に,前記案内溝20の前記開放端20eを,前記導入溝21に連通させるものとしてもよい(請求項)。
この場合,前記案内溝非形成域15aは,ピストンピンの軸線13cと直交する,前記ピストン10の直径方向に延びる基準線Lbを想定し,該基準線Lbを0°として,前記ピストンピンの軸線13cと前記基準線Lbとの交点Xを中心に,該基準線に対し±5°〜±45°,好ましくは±10°〜±40°の範囲に設けることが好ましい(請求項)。
以上で説明した本発明の構成により,本発明の内燃機関用ピストン10によれば,固体潤滑剤樹脂層15を所定のパターンで形成すると共に固体潤滑剤樹脂層15の非形成部に所望のパターンで形成された案内溝20を設けるという比較的簡単な構成により,ピストン10の摩擦抵抗を大幅に低減させることができ,その結果,エンジンの他の構成を変更することなく,ピストン10のみの変更によって,エンジンの燃費向上と,出力向上を達成することができた。
本発明の内燃機関用ピストンの(A)はスラスト側側面図,(B)は反スラスト側側面図。 本発明の内燃機関用ピストンの変形例を示す(A)はスラスト側側面図,(B)は反スラスト側側面図。 モータリングフリクション試験に使用した本発明のピストンであり,(A)はスラスト側,(B)は反スラスト側の側面図。 モータリングフリクション試験結果を示すグラフ。 既知のピストンの概略説明図であり,(A)は正面図,(B)は平面図。 潤滑の状態を説明した説明図(ストライベック線図)。 従来のピストン(特許文献2の図6に対応)の説明図。 案内溝非形成域の形成範囲の説明図。
次に,本発明の実施形態につき添付図面を参照しながら以下説明する。なお,従来技術の説明で登場した部材及び部分と対応する部材及び部分については同一の部材名及び符号を使用して説明する。
〔対象(内燃機関用ピストン)〕
本発明で対象とする内燃機関用ピストン10は,内燃機関用のものであれば特に限定されず,ガソリンエンジン用,ディーゼルエンジン用のいずれのものであっても対象とすることができる。
また,内燃機関用ピストンの材質は,アルミ−珪素系合金等が一般的に使用されているが,本発明で対象とする内燃機関用ピストンは,その材質についても特に限定されるものではなく,内燃機関用ピストンの材質として既知の各種の材質のものを対象とすることができる。
〔固体潤滑剤樹脂〕
前述した内燃機関用ピストン10のスカート部12には,固体潤滑剤樹脂層15を所定のパターンで形成し,固体潤滑剤樹脂層15の非形成部に,後述する潤滑油の案内溝20を形成する。
この固体潤滑剤樹脂層15と案内溝20の形成は,ピストン10のスカート部12(12a,12b)のうち,少なくともスラスト側スカート部12aに対して行い,好ましくは,スラスト側スカート部12aのみならず,反スラスト側スカート部12bに対しても固体潤滑剤樹脂層15と案内溝20を形成する。
この固体潤滑剤樹脂は,二硫化モリブデン,黒鉛(グラファイト),フッ素樹脂〔四フッ化エチレン(PTFE)等〕,二硫化タングステン,金属酸化物などの固体潤滑剤の一種類または数種類を,エポキシ樹脂,フェノール樹脂,ポリアミド樹脂,ポリアミドイミド樹脂等の樹脂のうちの一種又は複数種からなる樹脂製のバインダに分散させたもので,この固体潤滑剤樹脂を既知の方法でピストン10のスカート部12に所定パターンで塗工した後,乾燥・硬化させることにより,固体潤滑剤樹脂層15が形成される。
本発明で使用する固体潤滑剤樹脂は,その構成を特に限定するものではなく,内燃機関のピストンに対し使用することができる耐熱性を備えたものであれば,市販されている各種の固体潤滑剤樹脂を使用することが可能であり,本実施形態にあっては,一例として固体潤滑剤として平均粒径0.1〜10.0μmの二硫化モリブデンをポリアミドイミド樹脂のバインダ中に分散させた,50〜70質量%の二硫化モリブデンを含む固体潤滑剤樹脂を使用した。
固体潤滑剤樹脂層15の形成は,脱脂や化成処理,サンドブラスト,乾燥等の必要な下処理を行ったピストン10のスカート部12の表面に対し,浸漬やスプレー塗布,その他,既知の各種の印刷あるいは塗工技術を使用して前述した固体潤滑剤樹脂を,後述する案内溝20が所定のパターンで形成されるようにコーティングし,その後,焼付乾燥等によってコーティングされた固体潤滑剤樹脂を定着させることにより形成する。
形成する固体潤滑剤樹脂層15の膜厚は各種の条件に応じて適宜調整可能であるが,一例として3〜25μm程度である。
〔案内溝〕
ピストンの摩擦抵抗を低減しようとした場合,シリンダの内壁に押圧される側のスカート部の摩擦抵抗を低減することが有効であることは既に述べた通りであり,一例として,燃焼行程における下降時では,スラスト側スカート部12aがシリンダ内壁に押圧された状態で摺接することとなるため,スラスト側スカート部12aの摩擦抵抗を低減することが有効となる。
そして,このような摩擦抵抗の低減は,スラスト側スカート部12aの幅方向中央部とシリンダ内壁間に形成される油膜を厚くして,流体潤滑状態に近付け,あるいは流体潤滑状態とすることで達成することができる。
その一方で,燃焼行程における下降時,スラスト側スカート部12aは,燃焼室内の燃焼圧力によってシリンダ内壁に大きな力で押し付けられて面圧が高まっていることから,ピストン10が下降を行っている際にスラスト側スカート部12aとシリンダ内壁間に潤滑油を導入することが難しいことも既に述べた通りである。
そこで,本発明の発明者らは,燃焼行程でピストン10が下降を行っている際に潤滑油を供給するのではなく,燃焼行程に入る前段階である圧縮行程でスラスト側スカート部12aの中央部分とシリンダ内壁間に潤滑油を導入して潤滑油が潤沢に存在している状態を作り出し,この状態で,燃焼行程におけるピストン10の下降を開始させることによっても,摩擦抵抗の低減ができるのではないかと考えた。
しかも,圧縮行程におけるピストンの上昇時には,反スラスト側スカート部12bがシリンダ内壁に押し当てられた状態となっており,スラスト側スカート部12aの中央部分とシリンダ内壁との間に対する潤滑油の導入を比較的容易に行うことができ,この部分に比較的厚い油膜を形成できると考えられる。
上記想定の下,本願のピストン10では,スラスト側スカート部12aの幅方向における中央部分,すなわち,シリンダ内壁との摺接部分の固体潤滑剤樹脂層15に,案内溝20を設けない案内溝非形成域15aを,形成する。
図8に,案内溝非形成域15aの形成範囲の説明図を,本願における案内溝20の形成パターンの一例と共に記載する。
この案内溝非形成域15aは,図8に示すようにピストン10の平面視において,ピストンピンの軸線13cと直交し,かつ,ピストン10の直径方向に延びる基準線Lbを想定し,該基準線Lbを0°として,前記ピストンピンの軸線13cと前記基準線Lbとの交点Xを中心として,基準線Lbの+θ側と,−θ側にそれぞれ5°〜45°(計10°〜90°)の範囲,好ましくはそれぞれ10°〜40°(計20°〜80°)の範囲,本実施形態ではそれぞれ20°の計40°の範囲に形成し,この部分を平滑な面と成すと共に,前記案内溝非形成域15aの幅方向両端側からスラスト側スカート部12aの幅方向両端側に向かって上向きに傾斜する案内溝20を形成し,この案内溝20を固体潤滑剤樹脂層15の周縁部まで延在させて,案内溝20の端部を開放端20eとする構成を採用した。
このように,案内溝非形成域15aの幅方向両端からスラスト側スカート部12aの幅方向両端側に向かって,上向きに傾斜した案内溝20を形成したこと,及び案内溝20の端部を開放端20eとしたことで,圧縮行程においてピストン10が上昇すると,スラスト側スカート部12aの幅方向両端側にある潤滑油は,開放端20eを介して案内溝20内に流れ込むと共に,案内溝20内を案内溝非形成域15a側に向かって移動して,案内溝非形成域15aとシリンダ内壁間に導入されてこの部分の油膜を増大し,この圧縮行程に続く燃焼行程において行われるピストンの下降を,案内溝非形成域15aとシリンダ内壁間に潤滑油が潤沢に存在する状態で開始させることができるようにした。
しかも,スラスト側スカート部12aの幅方向中央部に,案内溝20が形成されていない案内溝非形成域15aを形成し,シリンダ内壁と摺接する部分を平坦面としたことで,案内溝非形成域15aには,潤滑油を逃がし得る案内溝20が存在していないこと,その幅方向の両側より同時に潤滑油の導入が行われることで,この部分に導入された潤滑油は逃げ難く,かつ,溝などの凹部が存在せず,従って凹部に溜まって油膜の増大に貢献しない潤滑油が発生しないことから,導入された潤滑油が案内溝非形成域15aとシリンダ内壁間の間隔の増大(油膜厚さの増大)に使用されることで,油膜厚さを増大させ易い構造となっているものと考えられる。
一方,反スラスト側スカート部12bは,スラスト側スカート部12aとは逆に,圧縮行程又は排気行程におけるピストン10の上昇時にシリンダ内壁に押し付けられることとなるため,燃焼行程又は吸入行程時におけるピストンの下降時に,反スラスト側スカート部の案内溝非形成域15aとシリンダ内壁面との間に潤滑油を導入して,潤滑油が潤沢に存在する状態でピストン10の上昇を開始させることができれば,ピストン10の上昇時における摩擦抵抗についても大幅に低減させることができることになる。
そこで,反スラスト側スカート部12bでは,案内溝非形成域15aの幅方向両端側から,反スラスト側スカート部12bの幅方向両端側に向かって下向きに傾斜する案内溝20を形成すると共に,この案内溝20の端部についても固体潤滑剤樹脂層15の周縁部まで延在させて開放端20eとなるように構成した。
この構成により,反スラスト側スカート部12bに設けた案内溝20〔図1(B)参照〕には,ピストン10の下降時に開放端20eを介して潤滑油が流入すると共に,流入した潤滑油が案内溝非形成域15aに流れ込み,案内溝非形成域15aとシリンダ内壁間の油膜の厚さを増大させることで,燃焼行程や吸入行程に続く排気行程や圧縮行程でのピストンの上昇を,潤滑油が潤沢に存在する状態で開始させることが可能となる。
このように,本発明のピストン10では,スラスト側スカート部12aに形成する案内溝20と,反スラスト側スカート部12bに形成する案内溝20を,その傾斜方向を上下で反転させた方向に形成することで,ピストン10の下降時における摩擦抵抗のみならず,上昇時における摩擦抵抗についても低減することができるものとなっている。
なお,スラスト側スカート部12a及び反スラスト側スカート部12bのいずれにおいても,案内溝20の開放端20eに対し潤滑油が導入され易くするために,本発明のピストン10では,更に,各スカート部12(12a,12b)の幅方向両端に,所定幅で固体潤滑剤樹脂層15の非形成部を設け,該部分を潤滑油の導入溝21と成すと共に,該導入溝21に,前記案内溝20の開放端20eを連通させた構成を採用している。
このように構成することで,案内溝20の開放端20e近傍に存在する潤滑油のみならず,開放端20eと連通した導入溝21の周辺に存在する潤滑油が案内溝20に導入され易くなることで,案内溝20に対する潤滑油の導入をより円滑に行うことができるようになっている。
なお,図1(A),(B)に示す例では,前述の案内溝20を,スカート部12(12a,12b)の幅方向における中心に対し,紙面左側に形成された案内溝20と,紙面右側に形成された案内溝20が対を成すように,それぞれに各4対の案内溝を設けているが,形成する案内溝20の数は,これよりも多くても,あるいは少なくても良い。
また,図1(A),(B)に示した例では,各対を成す案内溝20は,スカート部12(12a,12b)の中心に対し左右対称となるように,同一の高さに設けられているが,左右で異なる高さに配置されている溝で対を成すようにしても良い。
更に,図1に示す実施形態では,前述した案内溝非形成域15aを,高さ方向に一定幅を有する帯状の部分として設けているが,この案内溝非形成域15aの形状は,少なくとも前述したシリンダ内壁と接触する部分に設けられていれば良く,図1に示す形状に限定されず,一例として,図3(A),(B)に示すように,上下,例えばピストンピン13の軸線を境とした上下で異なる幅に形成するものとしても良い。
この場合,シリンダ内壁と摺接する範囲は,ピストン10の首振りによってスラスト側スカート部12aでは図2(A)中に破線で示したようにスカート部12aの下側で摺接幅が広くなる傾向にあると共に,反スラスト側のスカート部12bでは,図2(B)中に破線で示したように,スカート部12bの上側で摺接幅が広くなる傾向にあることから,スラスト側と反スラスト側で,上下逆転したパターンで案内溝非形成域15aを形成するものとしても良く,更には,スラスト側スカート部12aと反スラスト側スカート部12bのいずれか一方に,図1を参照して説明した一定幅の案内溝非形成域15aを設け,他方に図2に示したように上下で幅の異なる案内溝非形成域15aを形成するものとしても良い。
従って,このように上下方向で案内溝非形成域15aの形成幅を変化させた構成では,スカート部の上側と下側とで,形成する案内溝20が異なる長さとなる。
次に,スカート部12(12a,12b)に前述したパターンで案内溝20を形成した本発明のピストン10を使用して行ったモータリングフリクション試験結果を以下に示す。
〔モータリングフリクション試験〕
(1)試験の目的
本発明のパターンで案内溝を形成したピストンの摩擦抵抗が低減していることを確認する。
(2)試験方法
自動車用のエンジン(直列4気筒 2.5リッター ガソリンエンジン)を使用し,スカート部に本発明のパターンで案内溝を形成したピストン(実施例)を装着した上記のエンジンと,スカート部に案内溝を設けていない固体潤滑剤樹脂層のみを形成したピストン(比較例)を装着した上記のエンジンを,それぞれ外部モータで稼働させた際の外部モータの出力トルクを測定し,測定されたトルク差を摩擦抵抗の差として評価するモータリングフリクション測定を行った。
(3)実施例及び比較例
(3-1) 実施例
図3に,モータリングフリクション測定に使用した,本発明のピストン(実施例)の案内溝の形成パターンを示す。図中,グレーの部分が固体潤滑剤樹脂層の形成部分であり,従って,白抜きとして表れている部分が溝(案内溝20,導入溝21)の形成部分となる。
なお図3中,(A)はスラスト側スカート部に形成した案内溝のパターンを,(B)は反スラスト側スカート部に形成した案内溝のパターンをそれぞれ表している。
(3-2) 比較例
比較例は,スラスト側,反スラスト側のいずれのスカート部共に,案内溝を設けていないピストンであり,スカート部の全面に固体潤滑剤樹脂層を形成したものである。
(4)試験結果
以上で説明した実施例及び比較例の各ピストンを使用して行ったモータリングフリクション試験の結果を図4に示す。
図4のグラフより,測定した回転速度の全範囲において,比較例に比較して実施例のピストンを装着した場合の方が低トルクで動かすことができていること,従って,ピストンの摩擦抵抗が低下していることが確認された。
このトルク差は,平均で4%程度,最大では5%を超えていた。
ここで,ピストン系の摩擦抵抗の多くをピストンリングの摩擦抵抗が占めることを考えれば,スカート部の構造変更により,ピストン全体で上記数値の摩擦抵抗の低下が確認されたことは,良好な結果であり,本発明のパターンで案内溝を形成したことによるスカート部の摩擦抵抗の低減効果が極めて大きなものであることが確認された。
10 (内燃機関用)ピストン
11 クラウン部
12 スカート部
12a スラスト側スカート部
12b 反スラスト側スカート部
13 ピストンピン
13c 軸線(ピストンピンの)
15 固体潤滑剤樹脂層
15a 案内溝非形成域
20 案内溝
20e 開放端(案内溝の)
21 導入溝
50 シリンダ
51 コネクティングロッド
110 (内燃機関用)ピストン
112 スカート部
115 固体潤滑剤樹脂層
120 案内溝

Claims (3)

  1. スカート部に,固体潤滑剤を含有する樹脂から成る固体潤滑剤樹脂層を所定のパターンで形成することにより,前記固体潤滑剤樹脂層の非形成部に潤滑油の案内溝を形成した内燃機関用ピストンにおいて,
    前記スカート部の幅方向中央部分における所定範囲の前記固体潤滑剤樹脂層に,前記案内溝を形成しない案内溝非形成域を設け,
    該案内溝非形成域の幅方向両端側から前記スカート部の幅方向両端側に向かう前記案内溝を設けると共に,前記案内溝の端部を前記固体潤滑剤樹脂層の端縁まで延設して開放端とし,
    前記固体潤滑剤樹脂層と前記案内溝を,スラスト側スカート部と反スラスト側スカート部それぞれ形成すると共に,前記スラスト側スカート部の前記案内溝を前記案内溝非形成域側から前記固体潤滑剤樹脂層の端縁に向かって上向きに傾斜する形状とし,前記反スラスト側スカート部の前記案内溝を前記案内溝非形成域側から前記固体潤滑剤樹脂層の端縁に向かって下向きに傾斜する形状としたことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 前記スカート部の幅方向両端における所定幅に固体潤滑剤樹脂層の非形成部を設け,該部分を潤滑油の導入溝と成すと共に,前記案内溝の前記開放端を,前記導入溝に連通させたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関用ピストン。
  3. ピストンピンの軸線と直交する,前記ピストンの直径方向に延びる基準線を想定し,該基準線を0°として,前記ピストンピンの軸線と前記基準線との交点を中心に,該基準線に対し±5°〜±45°の範囲に前記案内溝非形成域を設けたことを特徴とする請求項記載の内燃機関用ピストン。
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