JP6742758B2 - 磁気共鳴装置およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、被検体の体動信号を取得する磁気共鳴装置、および磁気共鳴装置に適用されるプログラムに関する。
体動補正を行う手法として、DCセルフナビゲータ法が知られている(非特許文献1および2参照)。
Brau et al., Magnetic Resonance in Medicine 55:263-270 (2006) Iwadate et al., In: Proceedings of the 22th Annual Meeting of ISMRM, Milan, Italy, 2014. (abstract 4352).
DCセルフナビゲータ法では、k空間の中心のデータを表すDCデータを取得する。このDCデータを用いることにより、体動を補正することが可能となる。しかし、セルフナビゲータ法では、MR信号が定常状態になるまでの間、MR信号が急激に小さくなる(図51参照)。したがって、スキャンを開始してから一定の期間Dの間は、呼吸信号の信号値が安定しないという問題がある。
したがって、MR信号が定常状態に到達する前であっても、呼吸信号の信号値を安定させることができる技術が望まれている。
本発明の第1の観点は、被検体の動く部位を含む第1の部位から前記被検体の体動情報を含む第1のMR信号を発生させるための第1のスキャンを実行するスキャン手段と、
前記第1のスキャンにより発生する前記第1のMR信号を受信する複数のチャネルを有するコイルと、
前記複数のチャネルのうち、前記動く部位の端部の近くに配置されるn(n≧1)個のチャネルと、前記n個のチャネルよりも前記動く部位の端部から離れた位置に配置されるm(m≧1)個のチャネルとを特定するチャネル特定手段と、
前記n個のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第1の特徴量と、前記m個のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第2の特徴量とを求め、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とに基づいて、被検体の体動を表す体動信号の信号値を求める手段と、
を有する磁気共鳴装置である。
本発明の第2の観点は、被検体の動く部位を含む第1の部位に設定された複数のスライスの各々から、前記被検体の体動情報を含む第1のMR信号を発生させるための第1のスキャンを実行するスキャン手段と、
前記複数のスライスのうち、前記動く部位の端部の近くに設定されるu(u≧1)枚のスライスと、前記u枚のスライスよりも前記動く部位の端部から離れた位置に設定されるv(v≧1)枚のスライスとを特定するスライス特定手段と、
前記u枚のスライスから得られる前記第1のMR信号の第1の特徴量と、前記v枚のスライスから得られる前記第1のMR信号の第2の特徴量とを求め、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とに基づいて、被検体の体動を表す体動信号の信号値を求める手段と、
を有する、磁気共鳴装置である。
本発明の第3の観点は、被検体の動く部位を含む第1の部位から前記被検体の体動情報を含む第1のMR信号を発生させるための第1のスキャンを実行するスキャン手段と、前記第1のスキャンにより発生する前記第1のMR信号を受信する複数のチャネルを有するコイルとを有する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
前記複数のチャネルのうち、前記動く部位の端部の近くに配置されるn(n≧1)個のチャネルと、前記n個のチャネルよりも前記動く部位の端部から離れた位置に配置されるm(m≧1)個のチャネルとを特定するチャネル特定処理と、
前記n個のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第1の特徴量と、前記m個のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第2の特徴量とを求め、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とに基づいて、被検体の体動を表す体動信号の信号値を求める処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明の第4の観点は、被検体の動く部位を含む第1の部位に設定された複数のスライスの各々から、前記被検体の体動情報を含む第1のMR信号を発生させるための第1のスキャンを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
前記複数のスライスのうち、前記動く部位の端部の近くに設定されるu(u≧1)枚のスライスと、前記u枚のスライスよりも前記動く部位の端部から離れた位置に設定されるv(v≧1)枚のスライスとを特定するスライス特定処理と、
前記u枚のスライスから得られる前記第1のMR信号の第1の特徴量と、前記v枚のスライスから得られる前記第1のMR信号の第2の特徴量とを求め、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とに基づいて、被検体の体動を表す体動信号の信号値を求める処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
n個のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第1の特徴量と、m個のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第2の特徴量とを用いることにより、定常状態に到達するまでのMR信号の減衰の影響が軽減された体動信号を求めることができる。
また、u枚のスライスから得られる前記第1のMR信号の第1の特徴量と、v枚のスライスから得られる前記第1のMR信号の第2の特徴量とを用いることにより、定常状態に到達するまでのMR信号の減衰の影響が軽減された体動信号を求めることができる。
本発明の第1の形態の磁気共鳴装置の概略図である。 受信コイル装置4の説明図である。 前部アレイコイル4aのチャネルCH1〜CH4と肝臓との位置関係を概略的に示す図である。 後部アレイコイル4bのチャネルCH5〜CH8と肝臓との位置関係を概略的に示す図である。 処理装置9が実現する手段の説明図である。 第1の形態で実行されるスキャンの説明図である。 プレスキャンPSで使用されるシーケンスの説明図である。 シーケンスSA〜SA20を実行することにより収集されたナビゲータ信号aおよびイメージング信号bを概略的に示す。 図6に示すスキャンを実行するためのフローチャートを示す図である。 ステップST3において設定されたスライスを概略的に示す図である。 プレスキャンPSの期間Pにおいてシーケンスを実行することにより収集されるナビゲータデータおよびイメージングデータを示す図である。 プレスキャンPSの期間P〜Pにおいてシーケンスを実行することにより収集されるナビゲータデータおよびイメージングデータを示す図である。 第1の形態とは別の方法で呼吸信号の信号値を求める方法の説明図である。 チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6で受信されたMR信号に基づいて呼吸信号の信号値を求める方法の説明図である。 合成データSYの積分値Sを概略的に示す図である。 呼吸信号を概略的に示す図である。 2つの呼吸信号Sres1およびSres2を示す図である。 呼吸信号Sres1およびSres2と、呼吸信号Sres1を呼吸信号Sres2で割ることにより得られた呼吸信号Sres3との違いを示す図である。 データベースの説明図である。 第1の形態における呼吸信号の求め方の説明図である。 第1の形態の方法で求められた呼吸信号Sres4を概略的に示す図である。 息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値を求めるときの説明図である。 息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値rxを概略的に示す図である。 本スキャンMSの説明図である。 本スキャンMSにおいてシーケンスSA〜SA20を実行するときの説明図である。 呼吸信号の信号値を求めるときの説明図である。 期間Pにおいて、データを再取得するときの説明図である。 実験結果を示す図である。 第2の形態において処理装置9が実行する処理の説明図である。 第2の形態におけるプレスキャンPSで使用されるシーケンスの説明図である。 ナビゲータシーケンスN〜Nにより得られるMR信号Aを示す図である。 第2の形態における撮影フローを示す図である。 撮影部位の範囲を概略的に示す図である。 ナビゲータシーケンスNの説明図である。 ナビゲータシーケンスNの説明図である。 プレスキャンPSを実行することにより得られる呼吸信号を概略的に示す図である。 本スキャンMSの説明図である。 第3の形態において処理装置9が実行する処理の説明図である。 第3の形態の撮影部位と、撮影部位に設定されるスライスとを概略的に示す図である。 アキシャル面のスライスX〜X20と肝臓との位置関係を概略的に示す図である。 プレスキャンPSの説明図である。 プレスキャンPSにおいてシーケンスAX〜AX20を実行するときの説明図である。 呼吸信号の信号値を求める方法の説明図である。 第3の形態の方法で求められた呼吸信号Sres11を概略的に示す図である。 息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値を求めるときの説明図である。 息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値rxを概略的に示す図である。 本スキャンMSの説明図である。 本スキャンMSにおいてシーケンスAX〜AX20を実行するときの説明図である。 期間Pにおいて、データを再取得するときの説明図である。 チャネル特定スキャンを行うときの一例を示す図である。 MR信号の信号強度の時間変化を表す波形図である。
以下、発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、以下の形態に限定されることはない。
(1)第1の形態
図1は、本発明の第1の形態の磁気共鳴装置の概略図である。
磁気共鳴装置(以下、「MR装置」と呼ぶ。MR:Magnetic Resonance)1は、マグネット2、テーブル3、受信コイル装置4などを有している。
マグネット2は、被検体13が収容される収容空間21を有している。またマグネット2は、超伝導コイル22、勾配コイル23、およびRFコイル24などのコイルを有している。超伝導コイル22は静磁場を印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加し、RFコイル24はRFパルスを印加する。
テーブル3は、クレードル3aを有している。クレードル3aは、収容空間21内に移動できるように構成されている。クレードル3aによって、被検体13は収容空間21に搬送される。
受信コイル装置4は、被検体13の胴部に取り付けられている。
図2は、受信コイル装置4の説明図である。
受信コイル装置4は複数のチャネルを有している。以下では、受信コイル装置4が8個のチャネルを有する例について説明するが、受信コイル装置4のチャネル数は8に限定されることはなく、本発明は、受信コイル装置4が2以上のチャネルを有する場合に適用することができる。
受信コイル装置4は、前部アレイコイル4aと後部アレイコイル4bとを有している。前部アレイコイル4aは、被検体13の前側(腹部側)に配置されるコイルであり、4つのチャネルCH1、CH2、CH3、およびCH4を有している。4つのチャネルCH1〜CH4は2行2列に並んでいる。
後部アレイコイル4bは、被検体13の後側(背中側)に配置されるコイルであり、4つのチャネルCH5、CH6、CH7、およびCH8を有している。4つのチャネルCH5〜CH8は2行2列に並んでいる。
第1の形態では、前部アレイコイル4aおよび後部アレイコイル4bは肝臓の近くに取り付けられる。
図3は、前部アレイコイル4aのチャネルCH1〜CH4と肝臓との位置関係を概略的に示す図である。図3(a)はzx面内におけるチャネルの位置を示しており、図3(b)は図3(a)のd−d断面におけるチャネルの位置を示している。第1の形態では、x方向は左右方向(Right-Left (RL)direction)に対応し、y方向は前後方向(Anterior-Posterior (AP)direction)に対応し、z方向は頭尾方向(Superior-Inferior (SI)direction)に対応している。
チャネルCH1およびCH2はx方向(RL方向)に並んでおり、チャネルCH3およびCH4もx方向(RL方向)に並んでいる。チャネルCH3は、チャネルCH1と比較すると、x方向(RL方向)の位置は同じであるが、z方向(SI方向)の位置が異なっている。また、チャネルCH4は、チャネルCH2と比較すると、x方向(RL方向)の位置は同じであるが、z方向(SI方向)の位置が異なっている。チャネルCH1およびCH2は、肝臓の肺側の端部E1の近くに配置されているが、チャネルCH3およびCH4は、チャネルCH1およびCH2よりも肝臓の肺側の端部E1から−z方向に離れた位置に配置される。例えばチャネルCH3は、肝臓の肺側とは反対側の端部E2の近くに配置される。
図4は、後部アレイコイル4bのチャネルCH5〜CH8と肝臓との位置関係を概略的に示す図である。図4(a)はzx面内におけるチャネルの位置を示しており、図4(b)は図4(a)のd−d断面におけるチャネルの位置を示している。
チャネルCH5およびCH6はx方向に並んでおり、チャネルCH7およびCH8もx方向に並んでいる。チャネルCH7は、チャネルCH5と比較すると、x方向の位置は同じであるが、z方向の位置が異なっている。また、チャネルCH8は、チャネルCH6と比較すると、x方向の位置は同じであるが、z方向の位置が異なっている。チャネルCH5およびCH6は、肝臓の端部E1の近くに配置されているが、チャネルCH7およびCH8は、チャネルCH5およびCH6よりも肝臓の端部E1から−z方向に離れた位置に配置される。
図1に戻って説明を続ける。
MR装置1は、更に、制御部5、送信器6、勾配磁場電源7、受信器8、および処理装置9、記憶部10、操作部11、および表示部12などを有している。
送信器6はRFコイル24に電流を供給し、勾配磁場電源7は勾配コイル23に電流を供給する。受信器8は、受信コイル装置4から受け取った信号に対して、検波などの信号処理を実行する。尚、マグネット2、制御部5、送信器6、および勾配磁場電源7を合わせたものがスキャン手段に相当し、受信器8はデータ生成手段に相当する。
記憶部10には、処理装置9により実行されるプログラムなどが記憶されている。尚、記憶部10は、ハードディスク、CD−ROMなどの非一過性の記憶媒体であってもよい。処理装置9は、記憶部10に記憶されているプログラムを読み出し、プログラムに記述されている処理を実行するプロセッサとして動作する。処理装置9は、プログラムに記述されている処理を実行することにより、種々の手段を実現する。図5は、処理装置9が実現する手段の説明図である。
チャネル特定手段91は、後述するデータベース(図19参照)に基づいて、受信コイル装置4が有するチャネルCH1〜CH8の中から、肝臓の端部E1(図3及び図4参照)の近くに配置されるn個のチャネルと、当該n個のチャネルよりも肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるm個のチャネルとを特定する。第1の形態では、n個のチャネルは、4個のチャネル(CH1、CH2、CH5、およびCH6)であり、m個のチャネルは、4個のチャネル(CH3、CH4、CH7、およびCH8)である。
スライス設定手段92は、操作部11から入力された情報に基づいて、スライスを設定する。
呼吸信号生成手段93は、後述する呼吸信号を生成する。尚、呼吸信号生成手段93は、体動信号の信号値を求める手段に相当する。
ウィンドウ設定手段94は、呼吸信号に基づいて後述するウィンドウW(図23参照)を設定する。
判定手段95は、後述する本スキャンMSにおいてシーケンスを実行するたびに、イメージングデータを画像再構成用のデータとして受け入れるか、それとも、イメージングデータを破棄するかを判定する。
MR装置1は、処理装置9を含むコンピュータを備えている。処理装置9は、記憶部10に記憶されているプログラムを読み出すことにより、チャネル特定手段91〜判定手段95などを実現する。尚、処理装置9は、一つのプロセッサでチャネル特定手段91〜判定手段95を実現してもよいし、2つ以上のプロセッサで、チャネル特定手段91〜判定手段95を実現してもよい。また、処理装置9が実行するプログラムは、一つの記憶部に記憶させておいてもよいし、複数の記憶部に分けて記憶させておいてもよい。
操作部11は、オペレータにより操作され、種々の情報を制御部5や処理装置9などに入力する。表示部12は種々の情報を表示する。
MR装置1は、上記のように構成されている。
図6は、第1の形態で実行されるスキャンの説明図である。
第1の形態では、ローカライザスキャンLS、プレスキャンPS、および本スキャンMSなどが実行される。
ローカライザスキャンLSは、後述する本スキャンMSにおけるスライスを設定するときに使用される画像を取得するためのスキャンである。
プレスキャンPSは、後述するウィンドウW(図23参照)を設定するために必要な呼吸信号を取得するためのスキャンである。
本スキャンMSは、後述するサジタル面のスライスJ〜J20(図10参照)の画像を取得するためのスキャンである。
以下では、先ず、プレスキャンPSで使用されるシーケンスについて説明する。
図7はプレスキャンPSで使用されるシーケンスの説明図である。
図7では、プレスキャンPSを複数の期間P〜Pに分けて示してある。各期間では、マルチスライス法により後述するスライスJ〜J20(図10参照)からMR信号を収集するためのシーケンスSA〜SA20を含むシーケンスセットが実行される。各期間は、繰り返し時間TRを表している。図7では、期間P〜Pのうち期間Pで実行される複数のシーケンスSA〜SA20のシーケンスセットが示されている。また、図7には、シーケンスSAの例が概略的に示されている。シーケンスSAは、DCセルフナビゲータ法により、被検体の体動情報を含むMR信号(以下、「ナビゲータ信号」と呼ぶ)aと、画像情報を含むMR信号(以下、「イメージング信号」と呼ぶ)bとを収集するように構成されている。
シーケンスSAは、スライスを励起するためのRFパルスαと、スライス選択勾配パルスGz1を有している。RFパルスαおよびスライス選択勾配パルスGz1によってサジタル面のスライスJが励起される。スライス選択勾配パルスGz1の直後には、リフェーザパルスGz2が印加される。
シーケンスSAは、周波数エンコード方向に、ディフェーザパルスGx1、およびMR信号を読み出すための読出し勾配パルスGx2を有している。スライス選択後のリフェーザパルスGz2とディフェーザパルスGx1との間には待ち時間Twaitが設けられている。この待ち時間Twaitの間に、被検体の動きを検出するためのナビゲータ信号aが収集される。ナビゲータ信号aは、k空間の中心のデータ(DCデータ)を表す信号である。待ち時間Twaitは、例えば20μsである。また、読出し勾配パルスGx2により、サジタル面のスライスJのイメージング信号bを得ることができる。
シーケンスSAは、位相エンコード方向に、位相エンコード勾配パルスGy1と、スピンの位相を再収束させるためのリフェーザパルスGy2とを有している。図7では、位相エンコード勾配パルスGy1の磁場強度、およびリフェーザパルスGy2の磁場強度を、「G」で表してある。
シーケンスSAを実行した後、サジタル面のスライスJ〜J20の画像を取得するためのシーケンスSA〜SA20が順に実行される。シーケンスSA〜SA20は、RFパルスαの励起周波数を除いて、シーケンスSAと同じシーケンスチャートで表される。したがって、期間Pでは、シーケンスSA〜SA20を実行することにより、サジタル面のスライスJ〜J20におけるナビゲータ信号aおよびイメージング信号bが収集される。図8に、シーケンスSA〜SA20を実行することにより収集されたナビゲータ信号aおよびイメージング信号bを概略的に示す。尚、図8では、期間Pで得られる複数のナビゲータ信号aを区別するために、符号aには、添え字「1」、「2」、・・・「20」を付してある。同様に、イメージング信号bを区別するために、符号bにも、添え字「1」、「2」、・・・「20」を付してある。
期間PにおいてシーケンスSA〜SA20を実行した後、次の期間PでもシーケンスSA〜SA20が実行される。以下同様に、シーケンスSA〜SA20が繰り返し実行される。したがって、期間P〜Pの各々においてシーケンスSA〜SA20が実行される。
次に、第1の形態においてスキャン(図6参照)を実行するためのフローについて説明する。
図9は、図6に示すスキャンを実行するためのフローチャートを示す図である。
ステップST1では、オペレータが被検体に前部アレイコイル4aおよび後部アレイコイル4b(図2参照)を取り付ける。オペレータは、被検体の肝臓が存在している大体の位置の見当をつけて、前部アレイコイル4aと後部アレイコイル4bとの間に肝臓が位置するように、アレイコイル4aおよび4bを被検体に取り付ける。前部アレイコイル4a(チャネルCH1、CH2、CH3、およびCH4)は被検体の腹部に取り付けられ、一方、後部アレイコイル4b(チャネルCH5、CH6、CH7、およびCH8)は被検体の背中に取り付けられる(図2参照)。被検体13に受信コイル装置4を取り付けた後、被検体13をマグネット2の収容空間21に搬送し、ステップST2に進む。
ステップST2では、ローカライザスキャンLS(図6参照)が実行される。ローカライザスキャンLSは、スライスを設定するために使用される画像を取得するためのスキャンである。
ローカライザスキャンLSを実行した後、ステップST3に進む。
ステップST3では、オペレータは、操作部11(図1参照)を操作し、ローカライザスキャンLSにより得られた画像を参考にしながら、本スキャンMSにおけるスライスを設定するために必要な情報を入力する。操作部11からこの情報が入力されると、スライス設定手段92(図5参照)は、入力された情報に基づいてスライスを設定する。図10に、ステップST3において設定されたスライスを概略的に示す。第1の形態では、20枚のサジタル面のスライスJ〜J20が設定された例が示されている。サジタル面のスライスJ〜J20を設定した後、ステップST4に進む。
ステップST4では、プレスキャンPSが実行される。プレスキャンPSは、被検体の呼吸信号を生成するために実行されるスキャンである。以下、プレスキャンPSについて説明する。
図11および図12は、プレスキャンPSの説明図である。
プレスキャンPSを実行する場合、制御部5(図1参照)は、プレスキャンPSで使用されるシーケンスのRFパルスのデータを送信器6に送り、プレスキャンPSで使用されるシーケンスの勾配パルスのデータを勾配磁場電源7に送る。送信器6は、制御部5から受け取ったデータに基づいてRFコイル24に電流を供給し、勾配磁場電源7は、制御部5から受け取ったデータに基づいて勾配コイル23に電流を供給する。したがって、プレスキャンPSを実行することができる。
プレスキャンPSでは、先ず、期間Pにおいて、シーケンスSAが実行される。シーケンスSAを実行することにより、図11に示すように、サジタル面のスライスJからナビゲータ信号aとイメージング信号bが収集される。ナビゲータ信号aおよびイメージング信号bは受信コイル装置4で受信される。
受信コイル装置4はチャネルCH1〜CH8(図2参照)を有しているので、ナビゲータ信号aおよびイメージング信号bは、チャネルCH1〜CH8の各々で受信され、受信器8(図1参照)に送信される。受信器8は、チャネルCH1〜CH8の各々から受け取った信号に対して検波などの処理を行い、ナビゲータ信号aの情報(呼吸情報)を含むナビゲータデータと、イメージング信号bの情報(画像情報)を含むイメージングデータとを処理装置9に出力する。第1の形態では、受信コイル装置4は8個のチャネルCH1〜CH8を有しているので、チャネルごとに、ナビゲータ信号aの情報(呼吸情報)を含むナビゲータデータと、イメージング信号bの情報(画像情報)を含むイメージングデータとを得ることができる。図11には、チャネルCH1〜CH8により得られたナビゲータデータを、それぞれ符号A11〜A18で示してあり、チャネルCH1〜CH8により得られたイメージングデータを、それぞれ符号B11〜B18で示してある。
シーケンスSAを実行した後、以下同様に、サジタル面のスライスJ〜J20からデータを取得するためのシーケンスSA〜SA20が順に実行される。このようして、シーケンスを実行することにより、チャネルごとにナビゲータデータおよびイメージングデータを得ることができる。図12に、シーケンスSA〜SA20を実行することにより得られたナビゲータデータおよびイメージングデータを概略的に示す。図12では、説明の便宜上、シーケンスSA〜SA20のうち、代表して、シーケンスSA、SA、SA10、SA11、SA20を実行することにより得られたナビゲータデータおよびイメージングデータが示されている。例えば、シーケンスSAを実行することにより得られたナビゲータおよびイメージングデータは、それぞれ、符号A21〜A28および符号B21〜B28で示してある。
尚、シーケンスSA〜SA20を実行することにより、ナビゲータデータの他に、イメージングデータも取得される。しかし、プレスキャンPSで得られたイメージングデータは、画像再構成用のイメージングデータとしては採用されず、破棄される。
期間PにおいてシーケンスSA〜SA20を実行した後、期間Pにおける呼吸信号の信号値を求める。以下に、呼吸信号の信号値の求め方について説明する。尚、以下の説明では、本発明の効果を明確にするため、本形態における呼吸信号の信号値の求め方を説明する前に、本形態とは別の方法で呼吸信号の信号値を求める方法の一例について先に説明する。
(第1の形態とは別の方法で呼吸信号の信号値を求める方法について)
図13は、第1の形態とは別の方法で呼吸信号の信号値を求める方法の説明図である。
図13の(a)は、チャネルCH1〜CH4と肝臓との位置関係を概略的に示す図であり、図13の(b)は、チャネルCH5〜CH8と肝臓との位置関係を概略的に示す図である。被検体が息を吐いたときの肝臓は実線で示されており、被検体が息を吸ったときの肝臓は破線で示されている。
先ず、チャネルCH1〜CH4(図13の(a))について考える。
被検体が息を吐いた場合、肝臓の肺側の端部E1はz方向に動くので、肝臓はチャネルCH1およびCH2に近づく。したがって、チャネルCH1およびCH2の受信信号の信号値は、肝臓の影響を受けて増加すると考えられる。一方、チャネルCH3およびCH4の受信信号の信号値は、チャネルCH1およびCH2とは逆に減少すると考えられる。
次に、被検体が息を吸った場合について考える。この場合、肝臓の端部E1は−z方向に動くので、肝臓はチャネルCH1およびCH2から離れる。したがって、チャネルCH1およびCH2の受信信号の信号値は減少すると考えらえる。一方、チャネルCH3およびCH4の受信信号の信号値は、チャネルCH1およびCH2とは逆に増加すると考えられる。
したがって、チャネルCH1〜CH4のうち、肝臓の肺側の端部E1の近くに位置するチャネルCH1およびCH2の受信信号は、被検体が息を吐くと増加し、被検体が息を吸うと減少する。一方、肝臓の肺側の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルCH3およびCH4の受信信号は、被検体が息を吐くと減少し、被検体が息を吸うと増加する。このため、チャネルCH1およびCH2の受信信号の増減するタイミングは、CH3およびCH4の受信信号の増減するタイミングとは逆になっていることが分かる。
次に、チャネルCH5〜CH8(図13の(b)参照)について考える。チャネルCH5〜CH8の場合、チャネルCH5〜CH8のうちチャネルCH5およびCH6が肝臓の端部E1の近くに位置する。したがって、チャネルCH5およびCH6の受信信号は、チャネルCH1およびCH2(図13の(a)参照)の受信信号と同様に、被検体が息を吐くと増加し、被検体が息を吸うと減少する。一方、チャネルCH7およびCH8の受信信号は、チャネルCH3およびCH4(図13の(a)参照)の受信信号と同様に、被検体が息を吐くと減少し、被検体が息を吸うと増加する。
したがって、図13の(c)に示すように、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6の受信信号の増減のタイミングは、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8の受信信号の増減のタイミングと逆になる。このため、8個のチャネルCH1〜CH8の受信信号を全て加算してしまうと、呼吸信号の振幅を大きくすることができず、被検体の呼吸運動を十分に反映した呼吸信号を得ることが難しいという問題がある。
そこで、呼吸信号を生成する方法の一例として、チャネルCH1〜CH8の中から、受信信号が同じタイミングで増減するチャネルを選択し、選択されたチャネルで受信した信号に基づいて、呼吸信号を生成することが考えられる。上記のように、チャネルCH1〜CH8のうち、肝臓の端部E1の近くに位置するチャネルは、ほぼ同じタイミングで信号が増減する傾向がある。そこで、チャネルCH1〜CH8の中から、肝臓の端部E1の近くに位置するチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6を選択し、これらのチャネルにより受信されたMR信号に基づいて呼吸信号の信号値を求めることが考えられる。以下に、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6で受信されたMR信号に基づいて呼吸信号の信号値を求める方法について説明する。
図14は、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6で受信されたMR信号に基づいて呼吸信号の信号値を求める方法の説明図である。
先ず、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6から得られたナビゲータデータ(図14において、ハッチングで示されているナビゲータデータ)を加算することにより、ナビゲータデータを合成し、合成データSYを求める。
合成データSYを取得した後、合成データSYの時間積分を行い、積分値Sを求める。図15に、合成データSYの積分値Sを概略的に示す。このようにして求められた積分値Sが、期間Pにおける呼吸信号の信号値として使用される。
以下同様に、期間P〜Pの各々においても、シーケンスSA〜SA20を実行し、合成データの積分値を算出する。したがって、プレスキャンPSを実行したときの呼吸信号を求めることができる(図16参照)。
図16は、呼吸信号を概略的に示す図である。
チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により得られたナビゲータデータのみを合成(加算)することにより、被検体の呼吸に応じて信号値が変化する呼吸信号Sres1を取得することができる。
呼吸信号Sres1は、時間とともに信号値が増減しているので、被検体の呼吸運動を反映していることがわかる。しかし、セルフナビゲータ法では、MR信号が定常状態になるまでの間、MR信号が急激に小さくなる(図51参照)。したがって、プレスキャンPSを開始してから一定の期間Dの間は、呼吸信号Sres1の信号値が安定しないという問題がある。
そこで、本願発明者は、鋭意研究し、この問題を解決するための手法を考え出した。以下に、この問題を解決するための原理について、図17および図18を参照しながら簡単に説明する。
図17には、2つの呼吸信号Sres1およびSres2が概略的に示されている。呼吸信号Sres1は、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6で受信されたMR信号に基づいて得られた呼吸信号を概略的に示しており、一方、呼吸信号Sres2は、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8で受信されたMR信号に基づいて得られた呼吸信号を概略的に示している。呼吸信号Sres1およびSres2は、いずれも、期間Dの間は信号値が不安定である。しかし、本願発明者は、呼吸信号Sres1を呼吸信号Sres2で割ることにより、定常状態に到達するまでのMR信号の減衰の影響を軽減できることを見出した。図18に、呼吸信号Sres1およびSres2と、呼吸信号Sres1を呼吸信号Sres2で割ることにより得られた呼吸信号Sres3との違いを概略的に示す。呼吸信号Sres1を呼吸信号Sres2で割ることにより、プレスキャンPSを開始してからMR信号が定常状態に到達するまでの期間Dにおいても、呼吸信号を安定させることができる。また、呼吸信号Sres1は呼吸信号Sres2に対して増減するタイミングがほぼ半周期ずれる。したがって、呼吸信号Sres1を呼吸信号Sres2で割ることにより、呼吸信号Sres3の振幅を大きくすることもできる。このため、プレスキャンの開始直後から、高品質な呼吸信号を得ることが可能となる。
本形態では、図18を参照しながら説明した原理に基づいて、呼吸信号を求めている。以下、第1の形態における呼吸信号の求め方について説明する。
(第1の形態における呼吸信号の求め方について)
第1の形態では、プレスキャンPSを実行する前に、チャネル特定手段91(図5参照)が、記憶部10に記憶されているデータベースを参照する。図19は、データベースの説明図である。データベースには、受信コイル装置4のチャネルの情報が登録されている。受信コイル装置4のチャネルの情報は、被検体をスキャンする前にデータベースに予め登録されている。以下に、データベースについて説明する。
データベースには、受信コイル装置を表す項目aと、受信コイル装置のチャネルを表す項目bと、肝臓の端部E1に対するチャネルの位置を表す項目cが登録されている。項目cの記号「○」は、チャネルが肝臓の端部E1の近くに配置されることを示しており、項目cの記号「△」は、チャネルが肝臓の端部E1から離れた位置に配置されることを示している。第1の形態では、8個のチャネルCH1〜CH8のうち、n個のチャネルが、肝臓の端部E1の近くに配置されるチャネルとして登録されており、m個のチャネルが、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルとして登録されている。ここでは、n=4、即ち、4つのチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6が、肝臓の端部E1の近くに配置されるチャネルとして登録されており、m=4、即ち、4つのチャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8が、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルとして登録されている。
チャネル特定手段91は、データベース(図19参照)を参照し、データベースの項目cの情報に基づいて、肝臓の端部E1の近くに配置されるチャネルとして登録されているチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6と、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルとして登録されているチャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8とを特定する。
チャネルを特定した後、図12に示すように、プレスキャンPSを実行し、ナビゲータデータを得る。そして、呼吸信号の信号値を求める。具体的には、以下のようにして、呼吸信号の信号値を求める。
図20は、第1の形態における呼吸信号の求め方の説明図である。
呼吸信号生成手段93(図5参照)は、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により得られたナビゲータデータ(図20のハッチングが付されたナビゲータデータ)を合成する。ここでは、呼吸信号生成手段93は、ナビゲータデータを加算することにより、これらのナビゲータデータを合成する。これにより、合成データSYが得られる。
合成データSYを取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYに基づいて、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により受信されたナビゲータ信号の特徴量を求める。第1の形態では、合成データSYを時間積分することにより積分値(面積)Sを計算し、この積分値Sを、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により受信されたナビゲータ信号の特徴量とする。
次に、呼吸信号生成手段93は、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により得られたナビゲータデータ(図20のハッチングが付されていないナビゲータデータ)を合成(加算)する。これにより、合成データSYが得られる。
合成データSYを取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYに基づいて、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により受信されたナビゲータ信号の特徴量を求める。第1の形態では、合成データSYを時間積分することにより積分値(面積)Sを計算し、この積分値Sを、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により受信されたナビゲータ信号の特徴量とする。
次に、呼吸信号生成手段93は、積分値SおよびSの比rを求める。図20では、r=S/S=r1で表されている。本形態では、積分値の比rが、被検体の呼吸信号の信号値rとして採用される。
以下同様に、期間P〜Pの各々においてシーケンスSA〜SA20を実行し、合成データの積分値の比rを算出する。したがって、各期間P、P、P、・・・Pにおける呼吸信号の信号値r=r、r、r、・・・rを求めることができる(図21参照)。
図21は、第1の形態の方法で求められた呼吸信号Sres4を概略的に示す図である。
呼吸信号生成手段93は、合成データSYの積分値Sと、合成データSYの積分値Sとを求め、積分値の比rを呼吸信号の信号値として求めている。このように、積分値の比rを計算することにより、プレスキャンPSの開始直後からMR信号が定常状態に到達するまでの期間において生じるMR信号の急激な減衰の影響を軽減することができる。したがって、プレスキャンPSの開始直後から、安定した呼吸信号を生成することができる。また、積分値の比rを計算することにより、呼吸信号の振幅を大きくすることもできる。
尚、プレスキャンPSで使用されるシーケンスは位相エンコード方向に勾配パルスGy1およびGy2(図7参照)を有しているが、プレスキャンPSはスライスJ〜J20の画像を求めるために実行されるスキャンではない。したがって、プレスキャンPSの間、位相エンコード方向の勾配パルスGy1およびGy2の磁場強度Gの値は変更しなくてもよい。典型的には、磁場強度G=0に設定し、プレスキャンPSを実行することができる。
呼吸信号Sres4を求めた後、ステップST5に進む。
ステップST5では、呼吸信号Sres4に基づいて、後述する本スキャンMS(ステップST6)において取得されたイメージングデータを画像再構成用のデータとして受け入れるか、それとも、イメージングデータを破棄するかを判定するためのウィンドウが設定される。以下に、ウィンドウの設定方法について説明する。
先ず、ウィンドウ設定手段94は、呼吸信号Sres4の信号値に基づいて、息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値を決定する。
図22は、息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値を求めるときの説明図である。図22では、チャネルCH1〜CH8と肝臓との位置関係が概略的に示されている。被検体が息を吐いたときの肝臓は実線で示されており、被検体が息を吸ったときの肝臓は破線で示されている。
先ず、被検体が息を吐く場合について考える。
被検体が息を吐くと、肝臓の端部E1はS方向に動くので、肝臓はチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6に近づく。したがって、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6の受信信号の信号値は、肝臓の影響を受けて大きくなるので、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により得られる合成データの積分値Sは大きい値になる。一方、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8の受信信号の信号値は小さくなるので、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により得られる合成データの積分値Sは小さい値になる。したがって、被検体が息を吐くと、積分値の比rは大きい値になる。
次に、被検体が息を吸う場合について考える。
被検体が息を吸うと、肝臓の端部E1はI方向に動く。したがって、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6の受信信号の信号値は小さくなるので、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により得られる合成データの積分値Sは小さい値になる。一方、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により得られる合成データの積分値Sは大きい値になる。したがって、被検体が息を吸うと、積分値の比rは小さい値になる。
このように、被検体が息を吐くとrは大きい値になり、被検体が息を吸うとrは小さい値になる。そこで、第1の形態では、呼吸信号の極大値(呼吸信号の信号値が増加から減少に変化するときの信号値)が、息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値と判定される。図23に、ウィンドウ設定手段94により求められた息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値rxを概略的に示す。
息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値rxを求めた後、ウィンドウ設定手段94は、信号値rxに基づいて、ウィンドウWを設定する。例えば、以下のようにしてウィンドウWを設定する。
ウィンドウ設定手段94は、先ず、呼吸信号の最大値と最小値との差ΔDを求める。そして、信号値rxを中心として、差ΔDのy%(例えば、y=20)の範囲Wを設定する。このようにして設定された範囲Wを、イメージングデータを画像再構成用のデータとして受け入れるか否かを判定するためのウィンドウWと定める。
ウィンドウWを設定した後、ステップST6に進む。
ステップST6では、サジタル面のスライスJ〜J20(図10参照)の画像を取得するための本スキャンMSが実行される。
図24は、本スキャンMSの説明図である。
本スキャンMSは、期間P〜Pにおいて、シーケンスSA〜SA20が実行される。本スキャンMSで実行されるシーケンスSA〜SA20は、プレスキャンPSで実行されるシーケンスSA〜SA20と同様に、DCセルフナビゲータ法のシーケンスである。したがって、本スキャンMSにおいても、シーケンスSA〜SA20を実行することにより、ナビゲータ信号(a〜a20)およびイメージング信号(b〜b20)が収集される。以下、本スキャンMSについて具体的に説明する。
図25は、本スキャンMSにおいてシーケンスSA〜SA20を実行するときの説明図である。
先ず、期間Pにおいて、シーケンスSAが実行される。シーケンスSAを実行することにより、ナビゲータ信号aとイメージング信号bが収集される。シーケンスSAの位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gは、ky=0のラインのイメージングデータを得るための値G=0に設定されている。ナビゲータ信号aおよびイメージング信号bは受信コイル装置4で受信される。
ナビゲータ信号aは、受信コイル装置4のチャネルCH1〜CH8の各々で受信され、受信器8に送信される。受信器8は、受信コイル装置4から受け取った信号に対して検波などの処理を行い、ナビゲータ信号aの情報(呼吸情報)を含むナビゲータデータA11〜A18と、イメージング信号bの情報(画像情報)を含むイメージングデータB11〜B18とを処理装置9に出力する。
シーケンスSAを実行した後、以下同様に、サジタル面のスライスJ〜J20の画像を取得するためのシーケンスSA〜SA20が順に実行される。シーケンスSA〜SA20の位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gは、ky=0のラインのイメージングデータを得るための値G=0に設定されている。したがって、期間Pでは、サジタル面J〜J20の各々から、ky=0のラインのイメージングデータが取得される。
また、期間PにおいてシーケンスSA〜SA20を実行した後、以下のようにして期間Pにおける呼吸信号の信号値を求める。
図26は、呼吸信号の信号値を求めるときの説明図である。
呼吸信号生成手段93は、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6から得られたナビゲータデータを合成し、合成データSYを生成する。合成データSYを生成した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYを時間積分し、積分値Sを計算する。
次に、呼吸信号生成手段93は、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8から得られたナビゲータデータを合成し、合成データSYを生成する。合成データSYを生成した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYを時間積分し、積分値Sを計算する。
これらの積分値SおよびSを計算した後、呼吸信号生成手段93は、積分値SおよびSの比rを計算する。図26では、r=S/S=r1で表されている。したがって、積分値の比r=r1が、期間Pにおける被検体の呼吸信号の信号値rとして採用される。
積分値の比rを求めた後、判定手段95(図5参照)は、呼吸信号の積分値の比r=r1に基づいて、期間Pにおいて収集されたイメージングデータB11〜B208を画像再構成用のデータとして使用するか否かを判定する。図26では、期間Pの信号値(積分値の比)r=rはウィンドウWに含まれていないので、期間Pにおいて収集されたイメージングデータB11〜B208は破棄される。期間Pにおいてシーケンスを実行した後、期間Pに移行する。
期間Pでは、期間Pで破棄されたデータを再取得する。図27は、期間Pにおいて、データを再取得するときの説明図である。
期間Pでは、シーケンスの位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gは、期間Pと同様に、ky=0のラインのイメージングデータを得るための値G=0に設定されている。したがって、期間Pでは、サジタル面のスライスJ〜J20の各々から、ky=0のラインのイメージングデータが得られる。
期間PにおいてシーケンスSA〜SA20を実行した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYおよびSYを生成し、合成データSYの積分値Sおよび合成データSYの積分値Sを計算する。そして、呼吸信号生成手段93は、積分値の比rを計算する。図27では、期間Pにおける比rは、r=S/S=rで表されている。したがって、r=rが、期間Pにおける呼吸信号の信号値として使用される。
次に、判定手段95は、呼吸信号の信号値がウィンドウWに含まれているか否かを判定する。図27を見ると、期間Pの信号値(積分値の比)r=rはウィンドウWに含まれている。したがって、判定手段95は、期間Pにおいて収集されたイメージングデータB11〜B208を画像再構成用のデータとして受け入れると判定する。
以下同様に、各期間においてシーケンスSA〜SA20を実行し、本スキャンMSにおける呼吸信号の信号値がウィンドウWに含まれているか否を判定する。そして、信号値がウィンドウWに含まれていない場合は、次の期間においても、位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gの値を変更せずにシーケンスSA〜SA20が実行される。一方、信号値がウィンドウWに含まれている場合は、位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gの値を変更し、次の期間において、kyの別のラインのイメージングデータを取得するためのシーケンスSA〜SA20が実行される。そして、画像再構成に必要なk空間の全データが取得されるまで、シーケンスSA〜SA20を繰り返し実行する。画像再構成に必要なk空間の全データが取得されたら、サジタル面のスライスJ〜J20(図10参照)の画像を再構成し、第1の形態のフローが終了する。
第1の形態では、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により得られたナビゲータデータに基づいて合成データSYを求めるとともに、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により得られたナビゲータデータに基づいて合成データSYを求める。そして、合成データSYの積分値Sと、合成データSYの積分値Sとを求め、積分値の比rを呼吸信号の信号値として求めている。このように、積分値の比rを計算することにより、期間D(プレスキャンPSの開始直後からMR信号が定常状態に到達するまでの期間)において生じるMR信号の急激な減衰の影響を軽減することができる。したがって、プレスキャンPSの開始直後から、安定した呼吸信号を生成することができる。また、積分値の比rを計算することにより、呼吸信号の振幅を大きくすることもできる。
第1の形態では、プレスキャンPSにより呼吸信号Sres4を求めた後、ウィンドウWを設定する(図23参照)。そして、本スキャンMSを実行し、呼吸信号の信号値がウィンドウWに入っていないときはイメージングデータを破棄し、呼吸信号の信号値がウィンドウWに入ったときに収集されたイメージングデータのみを受け入れる。したがって、体動アーチファクトが低減された画像を得ることができる。
上記のように、第1の形態では、積分値の比rを計算することにより、高品質な呼吸信号を得ることができる。このことを検証するため、ファントムを用いて実験を行った。以下に、実験結果について説明する。
図28は実験結果を示す図である。
図28には、3つの呼吸信号Sres5、Sres6、およびSres7が示されている。
呼吸信号Sres5(比較例1)は、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6のナビゲータデータの合成データの積分値を計算することにより求めた呼吸信号を示す。呼吸信号Sres6(比較例2)は、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8のナビゲータデータの合成データの積分値を計算することにより求めた呼吸信号を示す。呼吸信号Sres7は、第1の形態の方法(積分値の比rを計算する方法)により求めた呼吸信号を示す。
呼吸信号Sres5およびSres6は、いずれも、期間Dでは、MR信号の減衰の影響を受けて、呼吸信号の信号値が安定していないことが分かる。一方、呼吸信号Sres7は、期間DにおけるMR信号の減衰の影響が軽減されており、期間Dにおいても呼吸信号の信号値が安定していることが分かる。
尚、第1の形態では、被検体が息を吐き終えたときの呼吸位相を特定し、この呼吸位相に基づいてウインドウWを設定している。しかし、被検体が息を吐き終えたときの呼吸位相とは別の呼吸位相(例えば、被検体が息を吸い終えたときの呼吸位相、被検体が息を吸っている途中又は息を吐いている途中の呼吸位相)を特定し、この別の呼吸位相に基づいてウインドウWを設定してもよい。
また、第1の形態では、データベースには、8個のチャネルCH1〜CH8のうち、肝臓の端部E1の近くに配置されるn個のチャネルとして、n=4、即ち、4つのチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6が登録されている(図19参照)。しかし、高品質な呼吸信号を生成できるのであれば、4つのチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6の全てを登録する必要はなく、4つのチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6のうちの1個のチャネル(即ち、n=1)、2個のチャネル(即ち、n=2)、又は3個のチャネル(即ち、n=3)のみを登録してもよい。また、データベースには、8個のチャネルCH1〜CH8のうち、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるm個のチャネルとして、m=4、即ち、4つのチャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8が登録されている(図19参照)。しかし、高品質な呼吸信号を生成できるのであれば、4つのチャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8の全てを登録する必要はなく、4つのチャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8のうちの1個のチャネル(即ち、m=1)、2個のチャネル(即ち、m=2)、又は3個のチャネル(即ち、m=3)のみを登録してもよい。
尚、第1の形態では、受信コイル装置4を被検体に取り付けた場合、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6が肝臓の端部E1の近くに位置決めされることが前提となっている。したがって、データベースには、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6が肝臓の端部E1の近くに位置するチャネルとして登録されており、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8が肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルとして登録されている。しかし、コイルの種類に応じて、チャネルの寸法、チャネルの並ぶ方向、チャネルと肝臓との位置関係、コイルに含まれるチャネルの数などは異なる。したがって、受信コイル装置4とは別のコイル装置を用いて呼吸信号を生成する場合は、データベースに、当該別のコイル装置が有する複数のチャネルのうち、肝臓の端部E1の近くに配置されるチャネルと、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルとを登録しておけばよい。
第1の形態では、スライス設定手段92は、オペレータが操作部11から入力した情報に基づいてスライスを設定している。しかし、スライス設定手段92が、ローカライザスキャンLSにより得られた画像を解析し、スライスを自動的に設定してもよい。
第1の形態では、合成データの積分値を、チャネルで収集されたMR信号の特徴量として計算している。しかし、呼吸信号を生成することができるのであれば、積分値の代わりに別の特徴量を求めてもよい。例えば、合成データの最大値を特徴量として求めてもよい。合成データの最大値を求める場合には、合成データの最大値の比が、呼吸信号の信号値として使用される。
第1の形態では、本スキャンMSにおいて、ky=0のラインのイメージングデータが最初に収集されるようにデータの収集順序が設定されている。しかし、本発明は、このデータ収集順序に限定されることはなく、イメージングデータを任意のデータ収集順序(例えば、シーケンシャルオーダー、セントリックオーダー)で収集する場合に適用できる。
(2)第2の形態
第1の形態ではDCセルフナビゲータシーケンスを用いて呼吸信号を生成する例について説明したが、第2の形態では、別のナビゲータシーケンスを用いて呼吸信号を生成する例について説明する。尚、MR装置のハードウエア構成は、第1の形態と同じである。
図29は、第2の形態において処理装置9が実行する処理の説明図である。
第2の形態は、第1の形態と比較すると、スライス設定手段92の代わりに、撮影部位の範囲を設定する範囲設定手段921を有しているが、その他の手段は、第1の形態と同じである。
第2の形態における処理装置9は、チャネル特定手段91〜判定手段95を構成する一例であり、記憶部10に記憶されているプログラムを読み出すことにより、これらの手段として機能する。
図30は、第2の形態におけるプレスキャンPSで使用されるシーケンスの説明図である。
プレスキャンPSでは、複数のナビゲータシーケンスN〜Nが実行される。以下、各ナビゲータシーケンスについて説明する。尚、ナビゲータシーケンスN〜Nは同じシーケンスチャートで表されるので、以下では、ナビゲータシーケンスN〜Nのうち、代表してナビゲータシーケンスNを取り上げて、ナビゲータシーケンスについて説明する。
ナビゲータシーケンスNは、被検体の呼吸信号を取得するために実行されるシーケンスである。ナビゲータシーケンスNは、励起パルスEX1とキラーパルスKとを有している。励起パルスEX1はRFコイル24により印加され、キラーパルスKは勾配コイル23により印加される。第1の形態では、励起パルスEX1が印加されている間、勾配パルスは印加されていない。したがって、励起パルスEX1は、スライス選択を行わずに被検体を励起するための非選択RFパルスであるので、励起パルスEX1を印加することにより、広範囲の部位(例えば、肝臓および肺を含む胴部)を励起することができる。第1の形態では、励起時に勾配パルスが印加されないので、大きな騒音を立てずに励起を行うことができる。励起パルスEX1を印加した後、データ収集期間DAにおいて、k空間の中心のデータを表すMR信号Aが収集される。データ収集期間DAの後に、横磁化を消失させるためのキラーパルスKが印加される。キラーパルスKは、Gx、Gy、Gzのうちのどの軸に印加してもよい。第1の形態では、Gx軸に印加された例が示されている。尚、ナビゲータシーケンスNの実行中における騒音を低減するため、キラーパルスKの立上り時間Tuおよび立下り時間Tdのスルーレート(slew rate)SRは小さいことが望ましい。スルーレートSRは、例えば、SR=20(T/m/s)に設定することができる。
図30では、ナビゲータシーケンスNにより得られるMR信号Aについて説明したが、他のナビゲータシーケンスN〜Nも、ナビゲータシーケンスNと同じシーケンスチャートで表される。したがって、他のナビゲータシーケンスN〜Nを実行した場合も、MR信号Aが得られる。図31に、ナビゲータシーケンスN〜Nにより得られるMR信号Aを示す。尚、図31では、ナビゲータシーケンスN〜Nにより得られるMR信号Aを区別するために、符号Aに添え字「1」、「2」、「3」、・・・「a−1」、「a」が付されている。
ナビゲータシーケンスN〜Nは、励起時に勾配パルスが印加されず、更に、キラーパルスKのスルーレートSRが小さい値に設定されている。したがって、ナビゲータシーケンスN〜Nは、ペンシルビーム型のナビゲータシーケンスと比較すると、シーケンス実行中における騒音を十分に低減することができる。
第2の形態では、図31に示すプレスキャンPSを実行することにより、呼吸信号を取得する。以下に、第2の形態における撮影フローについて説明する。
図32は、第2の形態における撮影フローを示す図である。
ステップST1およびST2は、第1の形態と同じであるので、説明は省略する。ステップST2においてローカライザスキャンLSを実行した後、ステップST3に進む。
ステップST3では、オペレータは、操作部11を操作し、ローカライザスキャンLSにより得られた画像を参考にしながら、本スキャンMSにおける撮影部位の範囲を設定するために必要な情報を入力する。操作部11からこの情報が入力されると、範囲設定手段921(図29参照)は、入力された情報に基づいて、撮影部位の範囲を設定する。図33に、ステップST3において設定された撮影部位の範囲を概略的に示す。撮影部位の範囲を設定した後、ステップST4に進む。
ステップST4では、プレスキャンPSが実行される。以下、プレスキャンPSについて説明する。以下に、プレスキャンPSについて、図34〜図36を参照しながら説明する。
先ず、図34に示すように、ナビゲータシーケンスNが実行される。ナビゲータシーケンスNは非選択RFパルスEX1(図30参照)を用いて励起を行うので、ナビゲータシーケンスNが実行されることにより、広範囲の部位(例えば、肝臓および肺を含む胴部)を励起することができる。励起された部位から発生したMR信号Aは受信コイル装置4(図1参照)で受信される。
受信コイル装置4はチャネルCH1〜CH8を有しているので、MR信号Aは、チャネルCH1〜CH8の各々で受信される。チャネルCH1〜CH8で受信された信号は、受信器8に送信される。受信器8は、各チャネルから受け取った信号に対して、検波などの信号処理を実行する。したがって、ナビゲータシーケンスNを実行することにより、チャネルごとに、MR信号Aの情報(呼吸情報)を含むナビゲータデータを得ることができる。ここでは、ナビゲータデータを、符号「A11」、「A12」、「A13」、「A14」、「A15」、「A16」、「A17」、「A18」で概略的に示してある。ナビゲータデータA11〜A18は、処理装置9に供給される。
処理装置9では、ナビゲータデータA11〜A18に基づいて、呼吸信号の信号値を求める。以下に、第2の形態における呼吸信号の求め方について説明する。
第2の形態でも、第1の形態と同様に、チャネル特定手段91(図29参照)が、プレスキャンPSの前に、データベース(図19参照)を参照し、肝臓の端部E1の近くに位置しているチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6と、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8とを特定しておく。そして、呼吸信号生成手段93(図29参照)が、プレスキャンPSを実行することにより得られたナビゲータデータA11〜A18に基づいて、呼吸信号の信号値を求める。具体的には、以下のようにして、呼吸信号の信号値を求める。
呼吸信号生成手段93は、先ず、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により得られたナビゲータデータA11、A12、A15、およびA16のみを合成する。ここでは、呼吸信号生成手段93は、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6のナビゲータデータA11、A12、A15、およびA16を加算することにより、これらのナビゲータデータを合成する。これにより、合成データSY11が得られる。合成データSY11を取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSY11を時間積分し、積分値Sを算出する。
また、呼吸信号生成手段93は、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により得られたナビゲータデータA13、A14、A17、およびA18のみを合成する。ここでは、呼吸信号生成手段93は、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により得られたナビゲータデータA13、A14、A17、およびA18を加算することにより、これらのナビゲータデータを合成する。これにより、合成データSY12が得られる。合成データSY12を取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSY12を時間積分し、積分値Sを算出する。
次に、呼吸信号生成手段93は、積分値SおよびSの比rを求める。図34では、r=S/S=r1で表されている。第2の形態では、積分値の比rが、被検体の呼吸信号の信号値rとして使用される。
ナビゲータシーケンスNを実行した後、次のナビゲータシーケンスNが実行される。
図35は、ナビゲータシーケンスNにより得られたナビゲータデータに基づいて、呼吸信号の信号値を求めるときの説明図である。
図35では、ナビゲータシーケンスNにより得られたナビゲータデータを、符号「A21」、「A22」、「A23」、「A24」、「A25」、「A26」、「A27」、「A28」で概略的に示してある。
呼吸信号生成手段93は、先ず、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6により得られたナビゲータデータA21、A22、A25、およびA26のみを合成し、合成データSY21を得る。合成データSY21を取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSY21を時間積分し、積分値Sを算出する。
また、呼吸信号生成手段93は、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8により得られたナビゲータデータA23、A24、A27、およびA28のみを合成し、合成データSY22を得る。合成データSY22を取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSY22を時間積分し、積分値Sを算出する。
次に、呼吸信号生成手段93は、積分値SおよびSの比rを求める。図35では、ナビゲータシーケンスNを実行することにより計算された比rが、r=S/S=r2で表されている。
以下同様に、ナビゲータシーケンスN〜Nが実行される。呼吸信号生成手段93は、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6のナビゲータデータの合成データと、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8のナビゲータデータの合成データとを求め、各合成データの積分値を計算し、積分値の比rを計算する。したがって、ナビゲータシーケンスN〜Nを実行することにより、図36に示すように、呼吸信号Sres8を得ることができる。
プレスキャンPSを実行した後、ステップST5に進む。
ステップST5では、ウィンドウ設定手段94(図29参照)が、呼吸信号Sres8に基づいてウィンドウWを設定する。ウィンドウWの設定方法は、第1の形態の方法と同じである。ウィンドウWを設定した後、ステップST6に進む。
ステップST6では、本スキャンMSが実行される。
図37は、本スキャンMSの説明図である。
図37には、本スキャンMSで実行されるシーケンスと、シーケンスを実行することにより得られた呼吸信号Sres9とが概略的示されている。
本スキャンMSでは、先ず、ナビゲータシーケンスN〜Nが実行される。ナビゲータシーケンスN〜Nの各々が実行されるたびに、呼吸信号生成手段93は、積分値の比を計算し、呼吸信号の信号値を求める。図37では、ナビゲータシーケンスN〜Nを実行することにより求められた呼吸信号の信号値が、符号「r」、「rb+1」、・・・「r」で示されている。
判定手段95(図29参照)は、ナビゲータシーケンスN〜Nを実行するたびに、呼吸信号の信号値がウィンドウWに入っているか否かを判定する。そして、信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの内側に入り込んだときに、イメージングデータを収集するためのイメージングシーケンスDAQが実行される。本形態では、イメージングシーケンスDAQは、撮影部位(図33参照)を3D励起し、撮影部位からボリュームデータを収集するための3D励起シーケンスである。
図37を参照すると、ナビゲータシーケンスN〜Nc−1の信号値r〜rc−1はウィンドウWの外側である。しかし、ナビゲータシーケンスNの信号値rはウィンドウWの内側に入り込んでいる。したがって、ナビゲータシーケンスNの直後にイメージングシーケンスDAQが実行される。
イメージングシーケンスDAQを実行した後、ナビゲータシーケンスNc+1〜Nが実行される。ナビゲータシーケンスNの各々が実行されるたびに、呼吸信号生成手段93は、呼吸信号の信号値を求める。そして、呼吸信号の信号値がウィンドウWの外側からウィンドウWの内側に入り込んだときに、イメージングデータを収集するためのイメージングシーケンスDAQが実行される。図37を参照すると、ナビゲータシーケンスNc+2〜Nd−1の信号値rc+2〜rd−1はウィンドウWの外側である。しかし、ナビゲータシーケンスNの信号値rはウィンドウWの内側に入り込んでいる。したがって、ナビゲータシーケンスNの直後にイメージングシーケンスDAQが実行される。
以下同様に、各スライスの画像再構成に必要なイメージングデータが取得されるまで、ナビゲータシーケンスを繰り返し実行し、呼吸信号の信号値がウィンドウWに入ったときに、イメージングシーケンスを実行する。第2の形態では、シーケンスセットDAQが実行されることにより、各スライスの画像再構成に必要なイメージングデータが揃ったとする。したがって、イメージングシーケンスDAQが実行されたら、本スキャンMSが終了する。
第2の形態では、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6で受信されたMR信号に基づいて合成データSY11、SY21、・・・SYa1を求めるとともに、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8で受信されたMR信号に基づいて合成データSY12、SY22、・・・SYa2を求める。そして、各合成データの積分値を計算し、積分値の比rを呼吸信号の信号値として求めている。このように、積分値の比rを計算することにより、プレスキャンPSの開始直後からMR信号が定常状態に到達するまでの期間において生じるMR信号の急激な減衰の影響を軽減することができる。したがって、プレスキャンPSの開始直後から高品質な呼吸信号を得ることができる。
第2の形態では、プレスキャンPSにより呼吸信号Sres8を求めた後、ウィンドウWを設定し、本スキャンMSにおいて、呼吸信号の信号値がウィンドウWに入ったときにイメージングシーケンスを実行する。したがって、本スキャンMSにおいて、イメージングシーケンスDAQ〜DAQが実行されるときの呼吸位相のばらつきを十分に小さくすることができるので、体動アーチファクトが低減された画像を得ることができる。
また、第2の形態では、プレスキャンPSにおいて、励起時に勾配パルスが印加されないナビゲータシーケンスN〜Nを実行している。したがって、ナビゲータシーケンス実行中の騒音を十分に軽減することができる。
第2の形態では、ナビゲータシーケンスは、キラーパルスKを有している(図30参照)。したがって、次のナビゲータシーケンスを開始する前に、呼吸信号の信号値の誤差の原因となる横磁化を消失することができるので、更に高品質な呼吸信号を得ることが可能となる。
尚、第2の形態では、ナビゲータシーケンスの実行中の騒音を低減するために、キラーパルスKの立上り時間および立下り時間のスルーレートSRを小さくしている。しかし、スルーレートSRの小さいキラーパルスの代わりに、sinusoidal ramp(参考文献:F. Hennel, F. Girard, and T. Loenneker, ““Silent” MRI With Soft Gradient Pulses”, Magnetic Resonance in Medicine 42:6-10 (1999) )を有するキラーパルスを用いてもよい。
(3)第3の形態
第3の形態では、第1の形態と同様に、DCセルフナビゲータ法のシーケンスを用いて呼吸信号を求める方法について説明する。ただし、第1の形態では、肝臓の端部E1とコイルの各チャネルとの位置関係に着目して呼吸信号を求める例について説明したが、第3の形態では、肝臓の端部E1と各スライスの位置関係に着目して呼吸信号を求める例について説明する。第3の形態におけるMR装置のハードウエア構成は、第1の形態と同じである。
図38は、第3の形態において処理装置9が実行する処理の説明図である。
第3の形態は、第1の形態と比較すると、チャネル特定手段91の代わりに、スライス特定手段911を有しているが、その他の手段は、第1の形態と同じである。したがって、第3の形態の処理装置9の説明に当たっては、スライス特定手段911について説明し、その他の手段の説明については省略する。
スライス特定手段91は、設定された複数のスライスの中から、肝臓の端部E1(図3及び図4参照)の近くに設定されたu枚のスライスと、当該u枚のスライスよりも肝臓の端部E1から離れた位置に設定されたv枚のスライスとを特定する。
処理装置9は、スライス特定手段911〜判定手段95を構成する一例であり、記憶部10に記憶されているプログラムを読み出すことにより、これらの手段として機能する。
図39は、第3の形態の撮影部位と、撮影部位に設定されるスライスとを概略的に示す図である。
第3の形態では、撮影部位は肝臓であり、肝臓を横切るようにスライスが設定されている。第3の形態では、スライスとして、アキシャル面のスライスX〜X20が設定された例が示されている。
次に、第3の形態における呼吸信号の生成方法の基本的な考え方について、図40を参照しながら説明する。
図40では、アキシャル面のスライスX〜X20と肝臓との位置関係が概略的に示されている。被検体が息を吐いたときの肝臓は実線で示されており、被検体が息を吸ったときの肝臓は破線で示されている。また、図40では、アキシャル面のスライスXおよびX13については平面図でも示されている。
先ず、肝臓の端部E1の近くに位置するアキシャル面のスライスXについて考える。被検体が息を吐いた場合、肝臓の端部E1はS方向に動くので、アキシャル面のスライスXにおける肝臓の断面積は大きくなる傾向がある。肝臓は、肺と比較すると高信号源であるので、アキシャル面のスライスXにおいて高信号源の肝臓の断面積が大きくなると、アキシャル面のスライスXから各チャネルが受信するMR信号の信号強度は大きくなる。したがって、被検体が息を吐くと、チャネルが受信するMR信号の信号強度は大きくなる傾向がある。一方、被検体が息を吸った場合、肝臓の端部E1はI方向に動くので、アキシャル面のスライスXにおける肝臓の断面積は小さくなる傾向がある。したがって、被検体が息を吸うと、アキシャル面のスライスXから各チャネルが受信するMR信号の信号強度は小さくなる傾向がある。このため、被検体が息を吐くと、チャネルがアキシャル面のスライスXから受信するMR信号の信号強度は大きくなり、一方、被検体が息を吸うと、チャネルがアキシャル面のスライスXから受信するMR信号の信号強度は小さくなる。
次に、アキシャル面のスライスXよりも肝臓の端部E1から離れた位置に存在するアキシャル面のスライスX13について考える。
アキシャル面のスライスX13は、アキシャル面のスライスXとは逆の傾向を示す。即ち、被検体が息を吐くと、チャネルがアキシャル面のスライスX13から受信するMR信号の信号強度は小さくなり、一方、被検体が息を吸うと、チャネルがアキシャル面のスライスX13から受信するMR信号の信号強度は大きくなる。
上記の説明では、説明の便宜上、スライスXとスライスX13とを取り上げて、各チャネルが受信するMR信号の信号強度の増減するタイミングの違いについて説明されている。しかし、スライスX〜X20を、肝臓の端部E1側に設定されるu枚のスライス(ここでは、u=10、即ち、スライスX〜X10)のグループGuと、肝臓の端部E1から離れた位置に設定されるv枚のスライス(ここでは、v=10、即ち、スライスX11〜X20)のグループGvに分けて考えると、肝臓の端部E1側に設定されるスライスX〜X10のうちの大部分のスライスは、スライスXと同様に考えることができ、一方、肝臓の端部E1から離れた位置に設定されるスライスX11〜X20の大部分のスライスは、スライスX13と同様に考えることができる。
上記の考察から、各チャネルがアキシャル面のスライスX〜X10(のうちの大部分のスライス)から受信するMR信号の増減するタイミングと、各チャネルがアキシャル面のスライスX11〜X20(のうちの大部分のスライス)から受信するMR信号の増減するタイミングは逆になることがわかる。したがって、全スライスX〜X20から得られたMR信号を全て加算してしまうと、呼吸信号の振幅を大きくすることができず、被検体の呼吸運動を十分に反映した呼吸信号を得ることが難しいという問題がある。
そこで、呼吸信号を生成する方法の一例として、スライスX〜X20の中から、チャネルの受信信号が同じタイミングで増減するスライスを選択し、選択されたスライスで受信した信号に基づいて、呼吸信号を生成することが考えられる。上記のように、スライスX〜X20のうち、肝臓の端部E1の近くに設定されるu枚のスライスX〜X10から得られるMR信号は、ほぼ同じタイミングで増減する傾向がある。そこで、スライスX〜X20の中から、肝臓の端部E1側に位置するスライスX〜X10を選択し、選択されたスライスX〜X10で受信した信号に基づいて、呼吸信号を生成することが考えられる。しかし、この方法では、定常状態に到達するまでのMR信号の減衰の影響を受けて(図51参照)、プレスキャンPSの開始から一定の期間の間は、呼吸信号の信号値が安定しないという問題がある。そこで、本願発明者は、鋭意研究し、スライスX〜X10から得られるMR信号だけでなく、スライスX11〜X20から得られるMR信号を利用することにより、定常状態に到達するまでのMR信号の減衰の影響が軽減された呼吸信号を生成できることを見出した。以下、第3の形態における呼吸信号の求め方について、図9のフローを参照しながら説明する。
ステップST1およびST2は第1の形態と同じであるので説明は省略する。ステップST2においてローカライザスキャンを実行した後、ステップST3に進む。
ステップST3では、スライスが設定される。第3の形態では、図39に示すように、スライスとして、アキシャル面のスライスX〜X20が設定される。
スライスを設定した後、ステップST4に進む。
ステップST4では、プレスキャンPSが実行される。
図41はプレスキャンPSの説明図である。
図41では、プレスキャンPSを複数の期間P〜Pに分けて示してある。各期間では、マルチスライス法によりアキシャル面のスライスX〜X20(図39参照)からMR信号を収集するためのシーケンスAX〜AX20を含むシーケンスセットが実行される。各期間は、繰り返し時間TRを表している。図41では、期間P〜Pのうち期間Pで実行される複数のシーケンスAX〜AX20が示されている。プレスキャンPSで実行されるシーケンスAX〜AX20は、第1の形態と同様に、DCセルフナビゲータ法のシーケンス(図7参照)である(尚、GxとGzが入れ替わっている)。したがって、シーケンスAX〜AX20を実行することにより、アキシャル面のスライスX〜X20から、ナビゲータ信号(a〜a20)およびイメージング信号(b〜b20)が収集される。
期間PにおいてシーケンスAX〜AX20を実行した後、次の期間PでもシーケンスAX〜AX20が実行される。以下同様に、シーケンスAX〜AX20が繰り返し実行される。したがって、期間P〜Pの各々においてシーケンスAX〜AX20が実行される。
第3の形態では、プレスキャンPSを実行することにより、呼吸信号を取得する。以下に、プレスキャンPSを実行することにより、呼吸信号を取得する方法について説明する。
図42は、プレスキャンPSにおいてシーケンスAX〜AX20を実行するときの説明図である。
先ず、期間Pにおいて、シーケンスAXが実行される。シーケンスAXを実行することにより、ナビゲータ信号aとイメージング信号bが収集される。ナビゲータ信号aおよびイメージング信号bは受信コイル装置4で受信される。
受信コイル装置4はチャネルCH1〜CH8を有しているので、ナビゲータ信号aおよびイメージング信号bは、チャネルCH1〜CH8の各々で受信され、受信器8に送信される。受信器8は、チャネルCH1〜CH8の各々から受け取った信号に対して検波などの処理を行う。これにより、ナビゲータ信号aの情報(呼吸情報)を含むナビゲータデータA11〜A18と、イメージング信号bの情報(画像情報)を含むイメージングデータB11〜B18とが得られる。
以下同様に、アキシャル面のスライスX〜X20からナビゲータ信号およびイメージング信号を収集するためのシーケンスAX〜AX20が実行される。したがって、プレスキャンPSを実行することにより、ナビゲータデータA11〜A208およびイメージングデータB11〜B208が得られる。
期間PにおいてシーケンスAX〜AX20を実行した後、期間Pにおける呼吸信号の信号値を求める。以下に、期間Pにおける呼吸信号の信号値を求める方法について説明する。
図43は、呼吸信号の信号値を求める方法の説明図である。
第3の形態では、プレスキャンPSが実行される前に、スライス特定手段911(図38参照)が、肝臓の端部E1側に設定されるu(=10)枚のスライスX〜X10(図40参照)と、肝臓の端部E1側から離れた位置に設定されるv(=10)枚のスライスX11〜X20(図40参照)とを特定しておく。
そして、呼吸信号生成手段93は、スライスX〜X10からチャネルごとに得られたナビゲータデータA11〜A108を合成する。ここでは、呼吸信号生成手段93は、ナビゲータデータA11〜A108を加算することにより、これらのナビゲータデータを合成する。これにより、合成データSYが得られる。
合成データSYを取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYに基づいて、チャネルCH1〜CH8がスライスX〜X10から収集したナビゲータ信号の特徴量を求める。第3の形態では、合成データSYを時間積分することにより積分値Sを計算し、この積分値Sを、チャネルCH1〜CH8がスライスX〜X10から収集したナビゲータ信号の特徴量とする。
次に、呼吸信号生成手段93は、肝臓の端部E1側から離れた位置に設定されるv(=10)枚のスライスX11〜X20からチャネルごとに得られたナビゲータデータA111〜A208を合成する。ここでは、呼吸信号生成手段93は、ナビゲータデータA111〜A208を加算することにより、これらのナビゲータデータを合成する。これにより、合成データSYが得られる。
合成データSYを取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYに基づいて、チャネルCH1〜CH8がスライスX11〜X20から収集したナビゲータ信号の特徴量を求める。第3の形態では、合成データSYを時間積分することにより積分値Sを計算し、この積分値Sを、チャネルCH1〜CH8がスライスX11〜X20から収集したナビゲータ信号の特徴量とする。
次に、呼吸信号生成手段93は、積分値SおよびSの比rを求める。図43では、r=S/S=r1で表されている。第3の形態では、積分値の比rが、被検体の呼吸信号の信号値rとして採用される。
以下同様に、期間P〜Pの各々においてシーケンスAX〜AX20を実行し、合成データの積分値の比rを算出する。したがって、各期間P、P、P、・・・Pにおける呼吸信号の信号値r=r、r、r、・・・rを求めることができる(図44参照)。
図44は、第3の形態の方法で求められた呼吸信号Sres11を概略的に示す図である。
呼吸信号生成手段93は、合成データSYの積分値Sと、合成データSYの積分値Sとを求め、積分値の比rを呼吸信号の信号値として求めている。このように、積分値の比rを計算することにより、プレスキャンPSの開始直後からMR信号が定常状態に到達するまでの期間において生じるMR信号の急激な減衰の影響を軽減することができる。したがって、プレスキャンPSの開始直後から、安定した呼吸信号を生成することができる。また、積分値の比rを計算することにより、呼吸信号の振幅を大きくすることもできる。
尚、プレスキャンPSで使用されるシーケンスは位相エンコード方向に勾配パルスGy1およびGy2(図7参照)を有しているが、プレスキャンPSはスライスX〜X20の画像を求めるために実行されるスキャンではない。したがって、プレスキャンPSの間、位相エンコード方向の勾配パルスGy1およびGy2の磁場強度Gの値は変更しなくてもよい。典型的には、磁場強度G=0に設定し、プレスキャンPSを実行することができる。
呼吸信号Sres11を求めた後、ステップST5に進む。
ステップST5では、呼吸信号Sres4に基づいて、後述する本スキャンMS(ステップST6)において取得されたイメージングデータを画像再構成用のデータとして受け入れるか、それとも、イメージングデータを破棄するかを判定するためのウィンドウが設定される。以下に、ウィンドウの設定方法について説明する。
先ず、ウィンドウ設定手段94(図38参照)は、呼吸信号Sres11の信号値に基づいて、息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値を決定する。
図45は、息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値を求めるときの説明図である。図45では、スライスX〜X20と肝臓との位置関係が概略的に示されている。被検体が息を吐いたときの肝臓は実線で示されており、被検体が息を吸ったときの肝臓は破線で示されている。
先ず、被検体が息を吐く場合について考える。
被検体が息を吐くと、肝臓の端部E1はS方向に動くので、肝臓の端部E1側のスライスX〜X10(の大部分のスライス)における肝臓の断面積は大きくなる。したがって、スライスX〜X10(の大部分のスライス)から収集されるMR信号の信号強度は大きくなるので、合成データの積分値Sは大きい値になる。一方、肝臓の端部E1から離れた位置のスライスX11〜X20(の大部分のスライス)における肝臓の断面積は小さくなる傾向がある。したがって、スライスX11〜X20(の大部分のスライス)から収集されるMR信号の信号強度は小さくなるので、合成データの積分値Sは小さい値になる。したがって、被検体が息を吐くと、積分値の比rは大きい値になる。
一方、被検体が息を吸う場合、被検体が息を吐く場合とは逆に、積分値の比rは小さい値になる。
そこで、第3の形態では、呼吸信号の極大値(呼吸信号の信号値が増加から減少に変化するときの信号値)が、息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値と判定される。図46に、ウィンドウ設定手段94により求められた息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値rxを概略的に示す。
息の吐き終わりを表す呼吸位相に対応する信号値rxを求めた後、ウィンドウ設定手段94は、信号値rxに基づいて、ウィンドウWを設定する。ウィンドウWの設定方法は、第1の形態の方法と同じ方法を使用することができる。ウィンドウWを設定した後、ステップST6に進む。
ステップST6では、アキシャル面のスライスX〜X20(図39参照)の画像を取得するための本スキャンMSが実行される。
図47は、本スキャンMSの説明図である。
本スキャンMSは、期間P〜Pにおいて、シーケンスAX〜AX20が実行される。本スキャンMSで実行されるシーケンスAX〜AX20は、プレスキャンPSで実行されるシーケンスAX〜AX20と同様に、DCセルフナビゲータ法のシーケンスである。したがって、本スキャンMSにおいても、シーケンスAX〜AX20を実行することにより、ナビゲータ信号(a〜a20)およびイメージング信号(b〜b20)が収集される。以下、本スキャンMSについて具体的に説明する。
図48は、本スキャンMSにおいてシーケンスAX〜AX20を実行するときの説明図である。
先ず、期間Pにおいて、シーケンスAXが実行される。シーケンスAXを実行することにより、ナビゲータ信号aとイメージング信号bが収集される。シーケンスAXの位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gは、ky=0のラインのイメージングデータを得るための値G=0に設定されている。ナビゲータ信号aおよびイメージング信号bは受信コイル装置4で受信される。
ナビゲータ信号aは、受信コイル装置4のチャネルCH1〜CH8の各々で受信され、受信器8に送信される。受信器8は、受信コイル装置4から受け取った信号に対して検波などの処理を行い、ナビゲータ信号aの情報(呼吸情報)を含むナビゲータデータA11〜A18と、イメージング信号bの情報(画像情報)を含むイメージングデータB11〜B18とを処理装置9に出力する。
シーケンスAXを実行した後、以下同様に、アキシャル面のスライスX〜X20の画像を取得するためのシーケンスAX〜AX20が順に実行される。シーケンスAX〜AX20の位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gは、ky=0のラインのイメージングデータを得るための値G=0に設定されている。したがって、期間Pでは、アキシャル面のスライスX〜X20の各々から、ky=0のラインのイメージングデータが取得される。
また、期間PにおいてシーケンスAX〜AX20を実行した後、以下のようにして期間Pにおける呼吸信号の信号値を求める。
呼吸信号生成手段93は、スライスX〜X10からチャネルごとに得られたナビゲータデータA11〜A108を合成する。ここでは、呼吸信号生成手段93は、ナビゲータデータA11〜A108を加算することにより、これらのナビゲータデータを合成する。これにより、合成データSYが得られる。
合成データSYを取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYに基づいて、チャネルCH1〜CH8がスライスX〜X10から収集したナビゲータ信号の特徴量を求める。第3の形態では、合成データSYを時間積分することにより積分値Sを計算し、この積分値Sを、チャネルCH1〜CH8がスライスX〜X10から収集したナビゲータ信号の特徴量とする。
次に、呼吸信号生成手段93は、スライスX11〜X20からチャネルごとに得られたナビゲータデータA111〜A208を合成する。ここでは、呼吸信号生成手段93は、ナビゲータデータA111〜A208を加算することにより、これらのナビゲータデータを合成する。これにより、合成データSYが得られる。
合成データSYを取得した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYに基づいて、チャネルCH1〜CH8がスライスX11〜X20から収集したナビゲータ信号の特徴量を求める。第3の形態では、合成データSYを時間積分することにより積分値Sを計算し、この積分値Sを、チャネルCH1〜CH8がスライスX11〜X20から収集したナビゲータ信号の特徴量とする。
これらの積分値SおよびSを計算した後、呼吸信号生成手段93は、積分値SおよびSの比rを計算する。図48では、r=S/S=r1で表されている。積分値の比r=r1が、期間Pにおける被検体の呼吸信号の信号値rとして採用される。
積分値の比rを求めた後、判定手段95は、呼吸信号の積分値の比r=r1に基づいて、期間Pにおいて収集されたイメージングデータB11〜B208を画像再構成用のデータとして使用するか否かを判定する。図48を参照すると、期間Pの信号値(積分値の比)r=rはウィンドウWに含まれていないので、期間Pにおいて収集されたイメージングデータB11〜B208は破棄される。期間Pにおいてシーケンスを実行した後、期間Pに移行する。
期間Pでは、期間Pで破棄されたデータを再取得する。図49は、期間Pにおいて、データを再取得するときの説明図である。
期間Pでは、シーケンスの位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gは、期間Pと同様に、ky=0のラインのイメージングデータを得るための値G=0に設定されている。したがって、期間Pでは、アキシャル面のスライスX〜X20の各々から、ky=0のラインのイメージングデータが得られる。
期間PにおいてシーケンスAX〜AX20を実行した後、呼吸信号生成手段93は、合成データSYおよびSYを生成し、合成データSYの積分値Sおよび合成データSYの積分値Sを計算する。そして、呼吸信号生成手段93は、積分値の比rを計算する。図49では、期間Pにおける比rは、r=S/S=rで表されている。r=rが、期間Pにおける呼吸信号の信号値として使用される。
次に、判定手段95は、呼吸信号の信号値がウィンドウWに含まれているか否かを判定する。図49を見ると、期間Pの信号値(積分値)r=rはウィンドウWに含まれている。したがって、判定手段95は、期間Pにおいて収集されたイメージングデータB11〜B208を画像再構成用のデータとして受け入れると判定する。
以下同様に、各期間においてシーケンスAX〜AX20を実行し、各期間の呼吸信号の信号値がウィンドウWに含まれているか否を判定する。そして、信号値がウィンドウWに含まれていない場合は、次の期間においても、位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gの値を変更せずにシーケンスAX〜AX20が実行される。一方、信号値がウィンドウWに含まれている場合は、位相エンコード方向における勾配パルスの磁場強度Gの値を変更し、次の期間において、kyの別のラインのイメージングデータを取得するためのシーケンスAX〜AX20が実行される。そして、画像再構成に必要なk空間の全データが取得されるまで、シーケンスAX〜AX20のシーケンスセットが繰り返し実行される。画像再構成に必要なk空間の全データが取得されたら、アキシャル面のスライスX〜X20(図39参照)の画像を再構成し、第3の形態のフローが終了する。
第3の形態では、アキシャル面のスライスX〜X10から発生したMR信号に基づいて合成データSYを求めるとともに、アキシャル面のスライスX11〜X20から発生したMR信号に基づいて合成データSYを求める。そして、合成データSYの積分値Sと、合成データSYの積分値Sとを求め、積分値の比rを呼吸信号の信号値として求めている。このように、積分値の比rを計算することにより、プレスキャンPSの開始直後からMR信号が定常状態に到達するまでの期間において生じるMR信号の急激な減衰の影響を軽減することができる。したがって、プレスキャンPSの開始直後から、安定した呼吸信号を生成することができる。また、積分値の比rを計算することにより、呼吸信号の振幅を大きくすることもできる。
尚、第3の形態では、20枚のスライスX〜X20のうち、肝臓の端部E1の近くに設定されるu枚のスライスとして、u=10、即ち、10枚のスライスX〜X10が選択されている(図40参照)。しかし、高品質な呼吸信号を生成できるのであれば、uは、u<10でもよいし、u>10であってもよい。例えば、肝臓の端部E1の近くに設定されるu枚のスライスとして、u=5、即ち、5枚のスライス(例えば、スライスX〜X)が選択されてもよいし、u=11、即ち、11枚のスライス(例えば、スライスX〜X11)が選択されてもよい。また、肝臓の端部E1の近くに設定されるu枚のスライスとして、u=1、即ち、1枚のスライスのみ(例えば、スライスX)を選択してもよい。
また、第3の形態では、20枚のスライスX〜X20のうち、肝臓の端部E1側から離れた位置に設定されるv枚のスライスとして、v=10、即ち、10枚のスライスX11〜X20が選択されている(図40参照)。しかし、高品質な呼吸信号を生成できるのであれば、vは、v<10でもよいし、v>10であってもよい。例えば、肝臓の端部E1側から離れた位置に設定されるv枚のスライスとして、v=5、即ち、5枚のスライス(例えば、スライスX11〜X15)が選択されてもよいし、v=11、即ち、11枚のスライス(例えば、スライスX10〜X20)が選択されてもよい。また、肝臓の端部E1側から離れた位置に設定されるv枚のスライスとして、v=1、即ち、1枚のスライスのみ(例えば、スライスX13)を選択してもよい。
第3の形態では、合成データの積分値を、スライスから収集されたMR信号の特徴量として計算している。しかし、呼吸信号を生成することができるのであれば、積分値の代わりに別の特徴量を求めてもよい。例えば、合成データの最大値を特徴量として求めてもよい。合成データの最大値を求める場合には、合成データの最大値の比が、呼吸信号の信号値として使用される。
第1〜第3の形態では、ナビゲータデータを加算することにより、合成データを得ている。しかし、ナビゲータデータの合成は加算に限定されることはなく、例えば、ナビゲータデータを重付け加算することにより合成データを得てもよいし、ナビゲータデータを乗算することにより合成データを得てもよい。
第1〜第3の形態では、被検体の体動信号の例として、呼吸信号が示されている。しかし、本発明は呼吸信号の取得に限定されることはない。例えば、心臓を撮影する場合、心臓に設定された複数のスライスの中から、心臓の端部の近くに設定されるスライスと、心臓の端部から離れた位置に設定されるスライスとを特定することにより、心臓の拍動の情報を含む心拍信号を取得することが可能である。更に、チャネルCH1〜CH8の中から、心臓の端部の近くに配置されるチャネルと、心臓の端部から離れた位置に配置されるチャネルとを特定することにより、心臓の拍動の情報を含む心拍信号を取得することも可能である。また、
(4)第4の形態
第1および第2の形態では、データベース(図19参照)の情報を参照することにより、肝臓の端部E1の近くに配置されるn個のチャネル(CH1、CH2、CH5、およびCH6)と、当該n個のチャネルよりも肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるm個のチャネル(CH3、CH4、CH7、およびCH8)とを特定している。しかし、データベースにチャネルを登録する代わりに、チャネルCH1〜CH8の中から、肝臓の端部E1の近くに配置されるチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6と、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8とを特定するためのチャネル特定スキャンを行い、このスキャンにより得られたデータに基づいて、肝臓の端部E1の近くに配置されるチャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6と、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8とを区別してもよい。図50は、チャネル特定スキャンを行うときの一例を示す図である。図50では、ローカライザスキャンLSと、プレスキャンPSとの間に、チャネル特定スキャンESを行う例が示されている。第1の形態で説明したように、チャネルCH1、CH2、CH5、およびCH6と、チャネルCH3、CH4、CH7、およびCH8は、受信するMR信号の信号強度の増減が逆の関係になるので、各チャネルの信号強度に基づいて、肝臓の端部E1の近くに配置されるチャネル(CH1、CH2、CH5、およびCH6)と、肝臓の端部E1から離れた位置に配置されるチャネル(CH3、CH4、CH7、およびCH8)とを区別することができる。例えば、各チャネルごとに、z方向(SI方向)における信号強度の変化を表すプロファイルを生成し、チャネル間のプロファイルの違いを解析することにより、チャネル(CH1、CH2、CH5、およびCH6)と、チャネル(CH3、CH4、CH7、およびCH8)とを区別することができる。
このように、データベースにチャネルを登録する代わりに、チャネル特定スキャンを行ってもよい。チャネル特定スキャンESを実行する例では、アレイコイル4aおよび4bが、理想の設置位置から、肝臓の端部E1に対してS(Superior)側又はI(Inferior)側に多少ずれて設置されても、チャネルCH1〜CH8の中から、S側に位置するチャネルとI側に位置するチャネルとを区別することができる。したがって、アレイコイル4aおよび4bが、理想の設置位置から、肝臓の端部E1に対してS側又はI側に多少ずれた位置に配置されても、高品質な呼吸信号を生成することができる。
また、チャネル特定スキャンESを実行する例では、データベースに、撮影に使用するコイルごとに、肝臓の端部E1の近くに配置されるチャネルを登録しておく必要がないので、データベースのメンテナンスに掛かる負担を軽減することもできる。
1 MR装置
2 マグネット
3 テーブル
3a クレードル
4 受信コイル装置
4a 前部アレイコイル
4b 後部アレイコイル
5 制御部
6 送信器
7 勾配磁場電源
8 受信器
9 処理装置
10 記憶部
11 操作部
12 表示部
13 被検体
21 ボア
22 超電導コイル
23 勾配コイル
24 RFコイル
91 チャネル特定手段
92 スライス設定手段
93 呼吸信号生成手段
94 ウィンドウ設定手段
95 判定手段

Claims (21)

  1. 被検体の動く部位を含む第1の部位から前記被検体の体動情報を含む第1のMR信号を
    発生させるための第1のスキャンを実行するスキャン手段と、
    前記第1のスキャンにより発生する前記第1のMR信号を受信する複数のチャネルを有
    するコイル装置と、
    前記複数のチャネルのうち、前記動く部位の端部の近くに配置されるn(n≧1)個の
    チャネルと、前記n個のチャネルよりも前記動く部位の端部から離れた位置に配置される
    m(m≧1)個のチャネルとを特定するチャネル特定手段と、
    前記n個のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第1の特徴量と、前記m個
    のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第2の特徴量とを求め、前記第1の特
    徴量と前記第2の特徴量とに基づいて、被検体の体動を表す体動信号の信号値を求める手
    であって、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量との比に基づいて、前記体動信号の信号値を求める手段
    を有する磁気共鳴装置。
  2. 前記複数のチャネルの各々が受信した前記第1のMR信号に基づいて、前記チャネルごとに、前記被検体の体動情報を含むナビゲータデータを生成するデータ生成手段を有し、
    前記体動信号の信号値を求める手段は、
    前記n個のチャネルにより得られた前記ナビゲータデータに基づいて前記第1の特徴量
    を求めるとともに、前記m個のチャネルにより得られた前記ナビゲータデータに基づいて
    前記第2の特徴量を求める、請求項1に記載の磁気共鳴装置。
  3. n≧2であり、m≧2であり、
    前記体動信号の信号値を求める手段は、
    前記n個のチャネルにより得られた前記ナビゲータデータを合成することにより第1の
    合成データを生成し、前記第1の合成データに基づいて前記第1の特徴量を求め、
    前記m個のチャネルにより得られた前記ナビゲータデータを合成することにより第2の
    合成データを生成し、前記第2の合成データに基づいて前記第2の特徴量を求める、請求
    項2に記載の磁気共鳴装置。
  4. 前記体動信号の信号値を求める手段は、
    前記第1の合成データを時間積分することにより得られる積分値を、前記第1の特徴量
    として求め、
    前記第2の合成データを時間積分することにより得られる積分値を、前記第2の特徴量
    として求める、請求項3に記載の磁気共鳴装置。
  5. 前記第1の部位には複数のスライスが設定され、
    前記スキャン手段は、前記第1のスキャンにおいて、前記複数のスライスから前記第1
    のMR信号を発生させるための複数のシーケンスを含むシーケンスセットを実行する、請
    求項2〜4のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
  6. 前記複数のシーケンスの各々は、前記スライスから、前記第1のMR信号の他に、被検
    体の画像情報を含む第2のMR信号を発生させるシーケンスであり、
    前記データ生成手段は、前記第2のMR信号に基づいて、前記チャネルごとに、前記被
    検体の画像情報を含むイメージングデータを求める、請求項5に記載の磁気共鳴装置。
  7. 前記第1のスキャンは、前記体動信号を求めるためのスキャンであり、
    前記スキャン手段は、前記複数のスライスの各々の画像を取得するための第2のスキャ
    ンを実行する、請求項2〜6のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
  8. 前記チャネル特定手段は、
    前記複数のチャネルの中から前記n個のチャネルおよび前記m個のチャネルを特定する
    ための情報を含むデータベースに基づいて、前記n個のチャネルおよび前記m個のチャネ
    ルを特定する、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
  9. 前記スキャン手段は、前記第1のスキャンの前に、前記n個のチャネルおよび前記m個
    のチャネルを特定するための第3のスキャンを実行する、請求項1〜7のうちのいずれか
    一項に記載の磁気共鳴装置。
  10. 前記第1のMR信号はk空間の中心のデータの情報を含む、請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
  11. 被検体の動く部位を含む第1の部位に設定された複数のスライスの各々から、前記被検
    体の体動情報を含む第1のMR信号を発生させるための第1のスキャンを実行するスキャ
    ン手段と、
    前記複数のスライスのうち、前記動く部位の端部の近くに設定されるu(u≧1)枚の
    スライスと、前記u枚のスライスよりも前記動く部位の端部から離れた位置に設定される
    v(v≧1)枚のスライスとを特定するスライス特定手段と、
    前記u枚のスライスから得られる前記第1のMR信号の第1の特徴量と、前記v枚のス
    ライスから得られる前記第1のMR信号の第2の特徴量とを求め、前記第1の特徴量と前
    記第2の特徴量とに基づいて、被検体の体動を表す体動信号の信号値を求める手段であって、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量との比に基づいて、前記体動信号の信号値を求める手段
    を有する、磁気共鳴装置。
  12. 前記複数のスライスの各々から発生した前記第1のMR信号に基づいて、前記スライス
    ごとに、前記被検体の体動情報を含むナビゲータデータを生成するデータ生成手段を有し、
    前記体動信号の信号値を求める手段は、
    前記u枚のスライスにおける前記ナビゲータデータに基づいて前記第1の特徴量を求めるとともに、前記v枚のスライスにおける前記ナビゲータデータに基づいて前記第2の特
    徴量を求める、請求項11に記載の磁気共鳴装置。
  13. u≧2であり、v≧2であり、
    前記体動信号の信号値を求める手段は、
    前記u枚のスライスにおける前記ナビゲータデータを合成することにより第1の合成データを生成し、前記第1の合成データに基づいて前記第1の特徴量を求め、
    前記v枚のスライスにおける前記ナビゲータデータを合成することにより第2の合成データを生成し、前記第2の合成データに基づいて前記第2の特徴量を求める、請求項12
    に記載の磁気共鳴装置。
  14. 前記体動信号の信号値を求める手段は、
    前記第1の合成データを時間積分することにより得られる積分値を、前記第1の特徴量
    として求め、
    前記第2の合成データを時間積分することにより得られる積分値を、前記第2の特徴量
    として求める、請求項13に記載の磁気共鳴装置。
  15. 前記スキャン手段は、前記第1のスキャンにおいて、前記複数のスライスから前記第1
    のMR信号を発生させるための複数のシーケンスを含むシーケンスセットを実行する、請
    求項12〜14のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
  16. 前記複数のシーケンスの各々は、前記スライスから、前記第1のMR信号の他に、被検
    体の画像情報を含む第2のMR信号を発生させるシーケンスであり、
    前記データ生成手段は、前記第2のMR信号に基づいて、前記チャネルごとに、前記被
    検体の画像情報を含むイメージングデータを求める、請求項15に記載の磁気共鳴装置。
  17. 前記第1のスキャンは、前記体動信号を求めるためのスキャンであり、
    前記スキャン手段は、前記複数のスライスの各々の画像を取得するための第2のスキャ
    ンを実行する、請求項12〜16のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
  18. 前記体動信号は呼吸信号又は心拍信号である、請求項1〜17のうちのいずれか一項に
    記載の磁気共鳴装置。
  19. 前記動く部位は肝臓を含み、
    前記動く部位の端部は、肝臓の肺側の端部である、請求項1〜18のうちのいずれか一
    項に記載の磁気共鳴装置。
  20. 被検体の動く部位を含む第1の部位から前記被検体の体動情報を含む第1のMR信号を
    発生させるための第1のスキャンを実行するスキャン手段と、前記第1のスキャンにより
    発生する前記第1のMR信号を受信する複数のチャネルを有するコイル装置とを有する磁
    気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
    前記複数のチャネルのうち、前記動く部位の端部の近くに配置されるn(n≧1)個の
    チャネルと、前記n個のチャネルよりも前記動く部位の端部から離れた位置に配置される
    m(m≧1)個のチャネルとを特定するチャネル特定処理と、
    前記n個のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第1の特徴量と、前記m個
    のチャネルにより受信された前記第1のMR信号の第2の特徴量とを求め、前記第1の特
    徴量と前記第2の特徴量とに基づいて、被検体の体動を表す体動信号の信号値を求める処
    であって、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量との比に基づいて、前記体動信号の信号値を求める処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  21. 被検体の動く部位を含む第1の部位に設定された複数のスライスの各々から、前記被検
    体の体動情報を含む第1のMR信号を発生させるための第1のスキャンを実行する磁気共
    鳴装置に適用されるプログラムであって、
    前記複数のスライスのうち、前記動く部位の端部の近くに設定されるu(u≧1)枚の
    スライスと、前記u枚のスライスよりも前記動く部位の端部から離れた位置に設定される
    v(v≧1)枚のスライスとを特定するスライス特定処理と、
    前記u枚のスライスから得られる前記第1のMR信号の第1の特徴量と、前記v枚のス
    ライスから得られる前記第1のMR信号の第2の特徴量とを求め、前記第1の特徴量と前
    記第2の特徴量とに基づいて、被検体の体動を表す体動信号の信号値を求める処理であって、前記第1の特徴量と前記第2の特徴量との比に基づいて、前記体動信号の信号値を求める処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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