JP6348449B2 - 磁気共鳴装置およびプログラム - Google Patents
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Description
RFパルスを有する複数のシーケンスを実行するスキャン手段であって、前記RFパルスの周波数が前記シーケンスごとに異なるように設定された複数のシーケンスを実行するスキャン手段と、
前記複数のシーケンスにより得られたデータに基づいて、CESTの影響を受けた信号成分を表すCEST成分と、CESTの影響を受けていない信号成分を表すベースライン成分とを含むZスペクトルを作成するスペクトル作成手段と、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換するスペクトル変換手段であって、CESTの影響が現れる周波数において、前記第1のスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比が、前記ZスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比よりも大きくなるように、前記Zスペクトルを前記第1のスペクトルに変換するスペクトル変換手段と、
前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める手段と、
を有する磁気共鳴装置である。
前記複数のRFパルスを含むパルスセットを有する複数のシーケンスを実行するスキャン手段であって、前記複数のRFパルスのうちのp番目のRFパルスの位相とp+1番目のRFパルスの位相との位相差が前記シーケンスごとに異なるように、前記複数のRFパルスの位相をサイクルさせ、前記複数のシーケンスを実行するスキャン手段と、
複数のシーケンスにより得られたデータに基づいて、CESTの影響を受けた信号成分を表すCEST成分と、CESTの影響を受けていない信号成分を表すベースライン成分とを含むZスペクトルを作成するスペクトル作成手段と、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換するスペクトル変換手段であって、CESTの影響が現れる位相差において、前記第1のスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比が、前記ZスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比よりも大きくなるように、前記Zスペクトルを前記第1のスペクトルに変換するスペクトル変換手段と、
前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める手段と、
を有する磁気共鳴装置である。
前記複数のシーケンスにより得られたデータに基づいて、CESTの影響を受けた信号成分を表すCEST成分と、CESTの影響を受けていない信号成分を表すベースライン成分とを含むZスペクトルを作成するスペクトル作成処理と、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換するスペクトル変換処理であって、CESTの影響が現れる周波数において、前記第1のスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比が、前記ZスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比よりも大きくなるように、前記Zスペクトルを前記第1のスペクトルに変換するスペクトル変換処理と、
前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
前記複数のシーケンスにより得られたデータに基づいて、CESTの影響を受けた信号成分を表すCEST成分と、CESTの影響を受けていない信号成分を表すベースライン成分とを含むZスペクトルを作成するスペクトル作成処理と、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換するスペクトル変換処理であって、CESTの影響が現れる位相差において、前記第1のスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比が、前記ZスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比よりも大きくなるように、前記Zスペクトルを前記第1のスペクトルに変換するスペクトル変換処理と、
前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
(1)第1の形態
図1は、本発明の第1の形態の磁気共鳴装置の概略図である。
磁気共鳴装置(以下、「MR装置」と呼ぶ。MR:Magnetic Resonance)1は、マグネット2、テーブル3、受信RFコイル(以下、「受信コイル」と呼ぶ)4などを有している。
第1のフィッティング手段95は、後述する式(16)を用いてフィッティングを行い、CEST項に含まれる係数の値を計算する。CEST項については後述する。
MR装置1は、上記のように構成されている。
スキャンSCは、CESTイメージング法を用いてスライスSLの画像を取得するためのスキャンである。スキャンSCでは、スライスSLの画像Dkを取得するためのシーケンスSEk(k=1〜r)が実行される。第1の形態では、シーケンスSEkはr回実行されるので、スキャンSCを実行することにより、r個の画像D1〜Drを取得することができる。
k回目のシーケンスSEkは、連続波のRFパルスCWと、横磁化を消失させるためのキラー勾配パルスGcと、シングルショット法によりデータを収集するためのデータ収集セグメントDAQとを含んでいる。RFパルスCWの周波数f[Hz]は、f=fkに設定されている。連続波のRFパルスCWを印加した後、キラー勾配パルスGcが印加され、キラー勾配パルスGcを印加した後にデータ収集セグメントDAQが実行される。
図5(a1)は、Zスペクトルの波形を概略的に示す図である。Zスペクトルの横軸は、水の共鳴周波数からのずれを表すオフセット周波数Δωaである。Δωaは、Δωa=2π(f−fw)[rad/sec]で計算される。ここで、fwは、水の共鳴周波数である。
Mza:シーケンスSEkのデータ収集セグメントDAQ(図4参照)の直前における縦磁化の大きさ
M0:RFパルスWCおよびキラー勾配パルスGcを印加せずにデータ収集セグメントDAQを実行する場合において、データ収集セグメントDAQの直前における磁化の大きさ、である。
尚、文字の添え字「a」は、自由水(free water)に起因することを表している。
Δωc:CESTの影響を受けた信号成分が現れるオフセット周波数[radian/sec]
ka:自由水プールからCESTプールへの磁化移動(Magnetization Transfer)の時定数[Hz]
k:CESTプールから自由水プールへの磁化移動の時定数[Hz]
図6(a1)はZスペクトルの波形の概略図、図6(a2)はZスペクトルをCEST成分P1とベースライン成分P2とに分けて示した図である。
式(16)の説明で言及したように、CPEスペクトルのベースライン成分は、偶関数で近似することができる。したがって、CPEスペクトルのベースライン成分Q2はローレンツ関数による大きなピークを持たないので、周波数Δωcの近傍において、CEST成分Q1とべースライン成分Q2との比R(=Q1/Q2)を大きくすることができる。このため、CPEスペクトルは、Zスペクトルよりも、大きな比Rが得られるので、CPEスペクトルから、CEST成分Q1を分離し易くすることができる。
ステップST1では、スキャンSC(図4参照)が実行される。スキャンSCでは、シーケンスSE1〜SErが実行される。画像作成手段90(図2参照)は、シーケンスSE1〜SErにより得られたデータに基づいて、スライスSLの画像D1〜Dr(図3参照)を作成する。シーケンスSE1〜SErのRFパルスCWの周波数は互いに異なる値に設定されているので、シーケンスSE1〜SErを実行することにより、RFパルスの周波数をr通りに変化させたときの画像D1〜Drを得ることができる。シーケンスSE1〜SErを実行した後、ステップST2に進む。
Zスペクトルを作成した後、ステップST3に進む。
ステップST5では、設定手段94(図2参照)が、CPEスペクトルFCPE(Δωa)の近似式(16)に含まれるCEST項の数を表すnを初期値1に設定する。n=1に設定された場合、式(16)は、以下の式で表される。
図14の上側には、CPEスペクトルFCPE(Δωa)およびスペクトルFCPE_1(Δωa)が示されており、図14の下側には、CPEスペクトルFCPE(Δωa)とスペクトルFCPE_1(Δωa)との差分スペクトルD(Δωa)が示されている。
ステップST11では、設定手段94が、CEST項の数を表すnをインクリメントする。したがって、nは、n=1からn=2に設定される。n=2に設定された場合、CPEスペクトルの近似式(16)は、以下の式で表される。
ステップST6では、第1のフィッティング手段95が、フィッティングにより、式(23c_2)のCEST項FL,2(Δωa)の係数(a1,2,a2,2,Δωc,2)の値を計算する。以下に、係数(a1,2,a2,2,Δωc,2)の求め方について説明する。
ステップST71では、CRZスペクトル作成手段96が、式(18)を用いて、ZスペクトルからCEST成分が除去されたCRZスペクトルZCRZを作成する。ただし、n=2に設定されているので、式(18)は、以下の式で表される。
CEST判断手段100は、CPEスペクトルFCPE(Δωa)から、スペクトルFCPE_2(Δωa)を差分し、差分スペクトルD(Δωa)を求め、差分スペクトルD(Δωa)と閾値TH1およびTH2とを比較する。
図20では、差分スペクトルD(Δωa)には、オフセット周波数Δωc,3の付近に、閾値TH1を超えたピークP3が現れている。したがって、CEST判断手段100は、CPEスペクトルFCPE(Δωa)に他のCEST成分が含まれていると判断する。CPEスペクトルFCPE(Δωa)に他のCEST成分が含まれていると判断された場合、ステップST10に進み、他のCEST成分が現れるオフセット周波数Δωc,3を検出する。オフセット周波数Δωc,3を検出した後、ステップST11に進み、nがインクリメントされ、CPEスペクトルFCPE(Δωa)の近似式(23)に新たなCEST項FL,3(Δωa)が追加される。そして、ステップST6〜ST9が実行される。したがって、ステップST9において、CPEスペクトルFCPE(Δωa)に他のCEST成分が含まれていると判断されるたびに、CPEスペクトルFCPE(Δωa)の近似式に新たなCEST項が追加され、ステップST6〜ST9が実行される。例えば、ステップST9において、CPEスペクトルFCPE(Δωa)にi個目のCEST成分が含まれていると判断された場合について考えてみる。この場合、ステップST11においてn=iに設定されるので、CPEスペクトルFCPE(Δωa)の近似式は、以下の式で表される。
ステップST72では、第2のフィッティング手段97が、式(27)により作成されたCRZスペクトルZCRZと式(20)との誤差が最小になるようにフィッティングを行い、誤差が最小になるときの式(20)の係数(b0,b1,b2,Δω0)の値を計算する。フィッティングを行う場合、第2のフィッティング手段97は、先ず、係数(b0,b1,b2,Δω0)の初期値を設定する。ここでは、第2のフィッティング手段97は、n=i−1のときに計算された係数(b0,b1,b2,Δω0)の値(図示せず)を、n=iにおける係数(b0,b1,b2,Δω0)の初期値として設定する。n=iにおける係数(b0,b1,b2,Δω0)の初期値を設定した後、第2のフィッティング手段97は、初期値を基準にして係数(b0,b1,b2,Δω0)の値を変更し、式(27)を用いて作成されたCRZスペクトルZCRZと式(20)との誤差が最小になるときの係数(b0,b1,b2,Δω0)の値を計算する。図22に、n=iにおいて、フィッティングにより計算された係数(b0,b1,b2,Δω0)の値を示す。図22では、(b0,b1,b2,Δω0)=(b0(i),b1(i),b2(i),Δω0(i))で示されている。
ステップST151では、設定手段94が、CEST項の数を表すnを、初期値(n=1)に設定する。n=1に設定した後、ステップST152に進む。
第1の形態では、連続波のRFパルスを有するシーケンスを用いた例について説明したが、第2の形態では、複数のプリパレーションパルスを有するシーケンスを用いた例について説明する。
尚、第2の形態のMR装置は、第1の形態のMR装置1と同じである。
k回目のシーケンスSEkは、m個のプリパレーションパルスと、データ収集セグメントDAQとを有している。各プリパレーションパルスは、RFパルスXと、縦磁化を定常状態にするためのキラー勾配パルスKとを含んでいる。RFパルスXの周波数fは、f=fkに設定されている。プリパレーションパルスを繰り返し実行し、第mのプリパレーションパルスが実行された後に、シングルショット法によりデータを収集するためのデータ収集セグメントDAQが実行される。
第3の形態では、RFパルスの位相をサイクルさせるフェーズサイクリング法によりデータを収集するシーケンスを用いた例について説明する。
第3の形態におけるプロセッサは、第1の形態におけるプロセッサと比較すると、以下の点(1)および(2)が異なっている。
(2)第3の形態では、プロセッサは周波数変換手段104を有している。周波数変換手段104は、位相差を周波数に変換する。
次に、第3の形態で使用されるシーケンスについて説明する。
k回目のシーケンスSEkは、第1〜第mのパルスセットSet1〜Setm、キラー勾配パルス、およびデータ収集セグメントDAQを有している。以下では、先ず、第1〜第mのパルスセットSet1〜Setmについて説明する。尚、第1〜第mのパルスセットSet1〜Setmは同じ構成であるので、第1〜第mのパルスセットSet1〜Setmの説明に当たっては、代表して第1のパルスセットSet1を取り上げて説明する。
第1のパルスセットSet1は、r個のRFパルスX1〜Xrを有している。RFパルスX1〜Xrは、正のRFパルスと負のRFパルスが交互に現れるように構成されている。RFパルスX1〜Xrは、繰り返し時間T_iterで印加される。符号「X1」〜「Xr」の下に記載されている「φ1」〜「φr」は、RFパルスの位相を表している。
Δωaは、Miyoshi等により、以下の周期関数で置き換えられることが示されている(Miyoshi M, et al., Proceedings of ISMRM2014, #3299)。
2 マグネット
3 テーブル
3a クレードル
4 受信コイル
5 送信器
6 勾配磁場電源
7 受信器
8 コンピュータ
9 プロセッサ
10 記憶部
11 操作部
12 表示部
13 被検体
21 収容空間
90 画像作成手段
91 Zスペクトル作成手段
92 スペクトル変換手段
93 検出手段
94 設定手段
95 第1のフィッティング手段
96 CRZスペクトル作成手段
97 第2のフィッティング手段
98 係数値計算手段
99 スペクトル計算手段
100 CEST判断手段
101 スペクトル推定手段
102 スペクトル比較手段
103 カウント手段
Claims (34)
- プロトンを含む第1の物質とプロトンを含む第2の物質との間においてCEST(化学交換飽和移動)により生じる磁化の移動を反映した情報を取得するための磁気共鳴装置であって、
RFパルスを有する複数のシーケンスを実行するスキャン手段であって、前記RFパルスの周波数が前記シーケンスごとに異なるように設定された複数のシーケンスを実行するスキャン手段と、
前記複数のシーケンスにより得られたデータに基づいて、CESTの影響を受けた信号成分を表すCEST成分と、CESTの影響を受けていない信号成分を表すベースライン成分とを含むZスペクトルを作成するスペクトル作成手段と、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換するスペクトル変換手段であって、CESTの影響が現れる周波数において、前記第1のスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比が、前記ZスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比よりも大きい前記第1のスペクトルが得られるように、前記Zスペクトルを前記第1のスペクトルに変換するスペクトル変換手段と、
前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める手段と、
を有する磁気共鳴装置。 - プロトンを含む第1の物質とプロトンを含む第2の物質との間においてCEST(化学交換飽和移動)により生じる磁化の移動を反映した情報を取得するための磁気共鳴装置であって、
複数のRFパルスを含むパルスセットを有する複数のシーケンスを実行するスキャン手段であって、前記複数のRFパルスのうちのp番目のRFパルスの位相とp+1番目のRFパルスの位相との位相差が前記シーケンスごとに異なるように、前記複数のRFパルスの位相をサイクルさせ、前記複数のシーケンスを実行するスキャン手段と、
前記複数のシーケンスにより得られたデータに基づいて、CESTの影響を受けた信号成分を表すCEST成分と、CESTの影響を受けていない信号成分を表すベースライン成分とを含むZスペクトルを作成するスペクトル作成手段と、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換するスペクトル変換手段であって、CESTの影響が現れる位相差において、前記第1のスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比が、前記ZスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比よりも大きい前記第1のスペクトルが得られるように、前記Zスペクトルを前記第1のスペクトルに変換するスペクトル変換手段と、
前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める手段と、
を有する磁気共鳴装置。 - 前記位相差を周波数に変換する周波数変換手段を有する、請求項2に記載の磁気共鳴装置。
- 前記CEST成分の情報を求める手段は、
CEST成分を表すCEST項と、ベースライン成分を表すベースライン項とを含む第1の関数に基づいて、前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める、請求項1又は3に記載の磁気共鳴装置。 - 前記CEST項は複数の係数を含んでおり、
前記CEST成分の情報を求める手段は、
前記第1の関数を用いて前記第1のスペクトルをフィッティングすることにより、前記CEST項に含まれる複数の係数の各々の値を計算する第1のフィッティング手段を有する、請求項4に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第1のフィッティング手段は、
前記CEST項に含まれる複数の係数の各々の初期値を設定し、前記初期値を基準にして係数の値を変更することによりフィッティングを行う、請求項5に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第1のスペクトルから、CESTの影響を受けた信号成分が現れる周波数を検出する検出手段を有する、請求項6に記載の磁気共鳴装置。
- 前記CEST項に含まれる複数の係数のうちの一つの係数は、CESTの影響を受けた信号成分が現れる周波数を表しており、
前記第1のフィッティング手段は、
前記検出手段により検出された周波数の値を、前記一つの係数の初期値として設定する、請求項7に記載の磁気共鳴装置。 - 前記ZスペクトルからCEST成分が除去された第2のスペクトルを求め、前記第2のスペクトルに基づいて、前記第1のスペクトルに含まれるベースライン成分の情報を求める手段を有する、請求項8に記載の磁気共鳴装置。
- 前記ベースライン項は複数の係数を含み、
前記ベースライン成分の情報を求める手段は、前記ベースライン項に含まれる複数の係数の各々の値を計算する、請求項9に記載の磁気共鳴装置。 - 前記ベースライン成分の情報を求める手段は、
前記第2のスペクトルを作成する他のスペクトル作成手段と、
複数の係数を含む第2の関数を用いて前記第2のスペクトルをフィッティングすることにより、前記第2の関数に含まれる複数の係数の各々の値を計算する第2のフィッティング手段と、
前記第2のフィッティング手段により計算された係数の値に基づいて、前記ベースライン項に含まれる複数の係数の各々の値を計算する係数値計算手段と、
を有する、請求項10に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第2の関数は、定数項に含まれる係数と、ローレンツ関数の項に含まれる係数とを有している、請求項11に記載の磁気共鳴装置。
- 前記第2のフィッティング手段は、
前記第2の関数に含まれる複数の係数の各々の初期値を設定し、前記初期値を基準にして係数の値を変更することによりフィッティングを行う、請求項11又は12に記載の磁気共鳴装置。 - 前記CEST項と前記ベースライン項との和で表される第3のスペクトルを計算するスペクトル計算手段を有する、請求項13に記載の磁気共鳴装置。
- 前記第3のスペクトルに基づいて、前記第1のスペクトルに他のCEST成分が含まれているか否かを判断する判断手段を有する、請求項14に記載の磁気共鳴装置。
- 前記判断手段が、前記第1のスペクトルに他のCEST成分が含まれていると判断した場合、前記第1のフィッティング手段は、前記第1の関数に他のCEST成分に対応するCEST項を追加し、CEST項が追加された第1の関数を用いて前記第1のスペクトルをフィッティングすることにより、追加されたCEST項に含まれる複数の係数の各々の値を計算する、請求項15に記載の磁気共鳴装置。
- 前記第1の関数に含まれるCEST項の数を表すnの値を設定する設定手段を有し、
前記判断手段が、前記第1のスペクトルに他のCEST成分が含まれていると判断した場合、前記設定手段は、CEST項の数を表すnの値をインクリメントする、請求項16に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第2のフィッティング手段は、
n=i−1において、前記第2の関数に含まれる複数の係数の各々の値を計算するための第1のフィッティングを行い、
n=iにおいて、前記第2の関数に含まれる複数の係数の各々の値を計算するための第2のフィッティングを行う、請求項17に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第2のフィッティング手段は、
前記第2のフィッティングを行う場合、前記第1のフィッティングにより計算された各係数の値を、前記第2のフィッティングにおける各係数の初期値として設定する、請求項18に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の総数をカウントするカウント手段を有する、請求項19に記載の磁気共鳴装置。
- 前記第1のフィッティング手段は、
前記ベースライン項に含まれる複数の係数の値を固定し、CEST項に含まれる係数の値を再計算するための第3のフィッティングを行う、請求項20に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第1のフィッティング手段は、
前記第3のフィッティングを行う場合、前記第3のフィッティングを行う前に計算されたCEST項の各係数の値を、CEST項の係数の初期値として設定する、請求項21に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第1のフィッティング手段が、CEST項に含まれる係数の値を再計算した後、前記カウント手段は、前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の総数をカウントする、請求項22に記載の磁気共鳴装置。
- CEST項に含まれる係数の値を再計算した後にカウントされたCEST成分の総数が、CEST項に含まれる係数の値を再計算する前にカウントされたCEST成分の総数と異なる場合、CEST項に含まれる係数の値の計算と、ベースライン項に含まれる係数の値の計算をやり直す、請求項23に記載の磁気共鳴装置。
- 前記CEST項に含まれる複数の係数の値と、前記ベースライン項に含まれる複数の係数の値とに基づいて、理想的なZスペクトルを推定するスペクトル推定手段と、
前記理想的なZスペクトルと前記Zスペクトルをと比較し、前記理想的なZスペクトルによって前記Zスペクトルが再現されているか否かを判断するスペクトル比較手段と、
を有する、請求項24に記載の磁気共鳴装置。 - 前記スペクトル比較手段が、前記理想的なZスペクトルによって前記Zスペクトルが再現されていると判断した場合、前記カウント手段は、前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の総数をカウントする、請求項25に記載の磁気共鳴装置。
- 前記第1の関数のベースライン項に含まれる係数の個数は、前記第2の関数に含まれる係数の個数よりも少ない、請求項11〜請求項26のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。
- 前記RFパルスは、連続波のRFパルスである、請求項1に記載の磁気共鳴装置。
- 前記シーケンスは、複数のプリパレーションパルスを有しており、
前記複数のプリパレーションパルスの各々は、前記RFパルスと、縦磁化を定常状態にするためのキラー勾配パルスとを含む、請求項1に記載の磁気共鳴装置。 - 前記スペクトル変換手段は、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換する変換式に基づいて、第1のスペクトルを得る、請求項1、3〜29のうちのいずれか一項に記載の磁気共鳴装置。 - 前記第1の物質は水であり、
前記変換式は、水の共鳴周波数からのずれを表すオフセット周波数の値に応じて変化する偶関数を含む、請求項30に記載の磁気共鳴装置。 - 前記オフセット周波数の値がゼロの場合、前記偶関数の値はゼロである、請求項31に記載の磁気共鳴装置。
- プロトンを含む第1の物質とプロトンを含む第2の物質との間においてCEST(化学交換飽和移動)により生じる磁化の移動を反映した情報を取得するための磁気共鳴装置であって、RFパルスを有する複数のシーケンスを実行するスキャン手段を有し、前記RFパルスの周波数が前記シーケンスごとに異なるように設定された複数のシーケンスを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
前記複数のシーケンスにより得られたデータに基づいて、CESTの影響を受けた信号成分を表すCEST成分と、CESTの影響を受けていない信号成分を表すベースライン成分とを含むZスペクトルを作成するスペクトル作成処理と、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換するスペクトル変換処理であって、CESTの影響が現れる周波数において、前記第1のスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比が、前記ZスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比よりも大きい前記第1のスペクトルが得られるように、前記Zスペクトルを前記第1のスペクトルに変換するスペクトル変換処理と、
前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - プロトンを含む第1の物質とプロトンを含む第2の物質との間においてCEST(化学交換飽和移動)により生じる磁化の移動を反映した情報を取得するための磁気共鳴装置であって、複数のRFパルスを含むパルスセットを有する複数のシーケンスを実行するスキャン手段を有し、前記複数のRFパルスのうちのp番目のRFパルスの位相とp+1番目のRFパルスの位相との位相差が前記シーケンスごとに異なるように、前記複数のRFパルスの位相をサイクルさせ、前記複数のシーケンスを実行する磁気共鳴装置に適用されるプログラムであって、
前記複数のシーケンスにより得られたデータに基づいて、CESTの影響を受けた信号成分を表すCEST成分と、CESTの影響を受けていない信号成分を表すベースライン成分とを含むZスペクトルを作成するスペクトル作成処理と、
Zスペクトルを第1のスペクトルに変換するスペクトル変換処理であって、CESTの影響が現れる位相差において、前記第1のスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比が、前記ZスペクトルのCEST成分の信号値とベースライン成分の信号値との比よりも大きい前記第1のスペクトルが得られるように、前記Zスペクトルを前記第1のスペクトルに変換するスペクトル変換処理と、
前記第1のスペクトルに含まれるCEST成分の情報を求める処理と、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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