JP6742665B2 - 棒状物繰り出し具 - Google Patents

棒状物繰り出し具 Download PDF

Info

Publication number
JP6742665B2
JP6742665B2 JP2016099604A JP2016099604A JP6742665B2 JP 6742665 B2 JP6742665 B2 JP 6742665B2 JP 2016099604 A JP2016099604 A JP 2016099604A JP 2016099604 A JP2016099604 A JP 2016099604A JP 6742665 B2 JP6742665 B2 JP 6742665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chuck
rod
holding
barrel
shaped
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016099604A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017205936A (ja
Inventor
村越 恭夫
恭夫 村越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tombow Pencil Co Ltd
Original Assignee
Tombow Pencil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tombow Pencil Co Ltd filed Critical Tombow Pencil Co Ltd
Priority to JP2016099604A priority Critical patent/JP6742665B2/ja
Publication of JP2017205936A publication Critical patent/JP2017205936A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6742665B2 publication Critical patent/JP6742665B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Description

本発明は、棒状物繰り出し具に関し、特に棒状物が間欠的に繰り出される棒状物繰り出し具における繰り出し時の棒状物の戻り抑制に適用して有効な技術に関するものである。
例えば棒状の消しゴムや棒状の色芯などの棒状物を外側軸筒から間欠的に繰り出す構造を有した棒状物繰り出し具が知られている。
このような棒状物繰り出し具では、例えば外側軸筒の後端に設けられたノック部をノックし、当該外側軸筒内に配置されて後方に付勢されている内側軸筒を前進させることで、内側軸筒に収納された棒状物が繰り出される。
詳しくは、先ず、ノック部を操作し、チャック部が閉じて棒状物を挟持した状態で内側軸筒を前進させると、前進の途中でチャック部がチャックリングとの係合が解かれて開き、棒状物が外側軸筒の先端に設けられた保持部まで進んで保持される。次に、ノック操作を解除すると、チャック部が後退して再びチャックリングと係合して閉じ、そこで棒状物が固定される。この動作を繰り返すことにより棒状物が保持部から間欠的に所定長だけ繰り出され、使用可能な状態になる。
ここで、以上の構造を有する棒状物繰り出し具としては、例えば登録実用新案第2527960号公報に記載のものが知られている。
登録実用新案第2527960号公報
しかしながら、特許文献1に記載された棒状物繰り出し具では、チャック部がチャックリングに嵌まり込むことで徐々に閉じながら後退位置に戻る構造となっているために、チャック部が完全に後退位置に戻る前に当該チャック部が閉じきって棒状物を挟持してしまう。そのため、保持部で保持されている棒状物がチャック部で引き戻されて後退し、ノック操作による棒状物の繰り出し長さが当初の長さよりも著しく短くなってしまうことになる。
これでは、使用者に違和感を与えて、操作の快適性が阻害されてしまう。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、棒状物が間欠的に繰り出される棒状物繰り出し具における繰り出し時の棒状物の戻りを抑制することのできる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の棒状物繰り出し具は、棒状物を軸方向に移動自在に保持する保持部が先端に取り付けられた外側軸筒と、前記外側軸筒内において第1の位置と当該第1の位置よりも前記保持部側の第2の位置とに移動可能に設けられ、収納された棒状物を挟持可能なチャック部を先端に備えた内側軸筒と、前記チャック部の外周に装着されて前記内側軸筒に連動して移動可能に設けられて、前記内側軸筒が前記第1の位置のときには前記チャック部と係合して当該チャック部で棒状物を挟持する係合位置にあり、前記内側軸筒が前記第2の位置のときには前記チャック部との係合が解除される係合解除位置になるとともに、前記内側軸筒が前記第2の位置から前記第1の位置への移動を完了する前に前記係合解除位置から前記係合位置への移動を完了するチャックリングと、前記チャックリングに形成され、前記係合位置では棒状物を挟持する挟持位置になり、前記係合解除位置では棒状物を挟持しない非挟持位置となる挟持部と、上記内側軸筒を前記第1の位置に付勢する弾性部材と、前記弾性部材の付勢力に抗して前記内側軸筒を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させて棒状物を前記保持部から間欠的に繰り出す操作部とを有し、前記内側軸筒が前記第2の位置から前記第1の位置に移動するときには、前記係合位置に移動した前記チャックリングが前記挟持部で棒状物を挟持した後に当該チャックリングに前記チャック部が係合する、ことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明の棒状物繰り出し具は、上記請求項1に記載の発明において、前記挟持部は、前記チャックリングの内側に向けて弾性変形可能となった複数の部材で構成されて、前記内側軸筒の軸方向に延びて前記チャック部を構成するスリットに嵌め込まれ、前記外側軸筒の内周壁には、前記挟持部を前記チャックリングの内側に弾性変形させて挟持位置にするテーパ面が形成されている、ことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明の棒状物繰り出し具は、上記請求項2に記載の発明において、前記挟持部は、径方向で相互に対向した一対の部材である、ことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明の棒状物繰り出し具は、上記請求項2または3に記載の発明において、前記挟持部を構成する部材の少なくとも一部には、内側に突起が形成されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、内側軸筒が第2の位置から第1の位置に戻るときにおいて、係合位置に移動したチャックリングが挟持部で棒状物を挟持した後にチャックリングにチャック部が係合して棒状物を挟持することで、保持部で保持されている棒状物がチャック部で引き戻されて大きく後退してしまう現象は発生しない。
したがって、繰り出された棒状物の戻りが抑制されて、棒状物の繰り出し長さが当初の長さよりも著しく短くなってしまうことがなくなる。
本発明の一実施の形態である棒状物繰り出し具を示す斜視図である。 図1の棒状物繰り出し具の側面図である。 図1の分解斜視図である。 図1の棒状物繰り出し具を構成する外側軸筒の先端に取り付けられた保持部を示す側面図である。 図4のV−V線に沿った断面図である。 図1の棒状物繰り出し具を構成する内側軸筒を示す側面図である。 図6のVII−VII線に沿った断面図である。 図7のA部を拡大して示す断面図である。 図1の棒状物繰り出し具を構成する内側軸筒とチャックリングとを示す斜視図である。 図1の棒状物繰り出し具を構成するチャックリングを示す側面図である。 図10のXI−XI線に沿った断面図である。 図2のXII−XII線に沿った断面図である。 内側軸筒が第1の位置にあるときの部分断面図である。 内側軸筒が第1の位置から第2の位置へと移動途中のときの部分断面図である。 内側軸筒が第2の位置に移動したときの部分断面図である。 内側軸筒が第2の位置から第1の位置へと移動途中のときの部分断面図である。 内側軸筒が第1の位置に戻ったときの部分断面図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態の棒状物繰り出し具10は、棒状物の一例としての棒状に形成された消しゴム(以下、「棒状消しゴム」)Eが間欠的に繰り出されるノック式の繰り出し具であり、図1〜図3に示すように、棒状消しゴムEを軸方向に沿って移動自在に保持する保持部11が先端にねじ結合により取り付けられた外側軸筒12を有している。また、外側軸筒12の後端からは、棒状消しゴムEを繰り出すに際してノック操作を行うためのノックカバー13(操作部)が突出している。そして、ノックカバー13には、棒状物繰り出し具10を書類やシャツのポケットに挟むためのバネ性を備えたクリップ13aが、ノックカバー13と一体に形成されている。
図4および図5に示すように、保持部11は、軸方向中央部の大径部11aと、棒状消しゴムEが繰り出される外部筒11bと、大径部11aを挟んで外部筒11bの反対側の内部筒11cとで構成されている。内部筒11cの外周には、外側軸筒12とねじ結合するためのねじ山11c−1が形成されており、内部筒11cの内部には、棒状消しゴムEを保持するための一対の保持片11dが形成されている。
これらの図面において、保持片11dの端部内周はテーパ面11d−1となっており、後述する内側軸筒14から送られてきた棒状消しゴムEの先端がスムーズに保持片11d内に案内されるようになっている。なお、保持片11dの端部は内部筒11cの端部よりも奥側になっている。
外側軸筒12内には、図3に示す内側軸筒14が軸方向に移動可能に配置されている。図示するように、内側軸筒14には棒状消しゴムEが収納されており、内側軸筒14の先端にはチャック部14aが形成されている。
図3、図6および図7に示すように、内側軸筒14のチャック部14aには、端部が開口して軸方向に延びるスリット14a−1が対向位置に形成されており、当該スリット14a−1を閉じるように内側に弾性変形することで棒状消しゴムEを挟持するようになっている。なお、図8に詳しく示すように、チャック部14aの外周の先端部は、後述するチャックリング15との係合を可能するためのテーパ面14a−2となっている。
なお、本実施の形態では、チャック部14aは内側軸筒14の一部に形成されて当該内側軸筒14と一体になっているが、チャック部14aを内側軸筒14と別体に形成して内側軸筒14に取り付けるようにしてもよい。つまり、内側軸筒14の先端にチャック部14aを備えていればよい。
これらの図面において、内側軸筒14の後部外周には、フランジ部14bが形成されている。そして、前述したノックカバー13が内側軸筒14の後端から嵌め込まれており、軸方向でフランジ部14bに当接している。さらに、内側軸筒14には、金属製のコイルバネ16(弾性部材)が嵌め込まれている。このコイルバネ16は、一方端がフランジ部14bに当接し、フランジ部14bから見てノックカバー13と反対側に位置している。
なお、本実施の形態では、操作部としてのノックカバー13が内側軸筒14と別体になって内側軸筒14の後端から嵌め込まれているが、内側軸筒14と一体に形成されていてもよい。また、内側軸筒14の後端ではなく、内側軸筒14の側部に設けられていてもよい。
図3および図9に示すように、内側軸筒14のチャック部14aの外周には、内側軸筒14に連動して移動するチャックリング15が装着されている。
図9〜図11において、チャックリング15は、移動方向に延びて形成されたスリット15aがチャック部14aの外周に形成された突起部14a−3に嵌め込まれることにより、自由な回転が規制されるとともに、チャック部14aからの脱落が阻止されている。なお、チャックリング15の先端部は、外径が他の箇所よりも大きくなった段差部15bとなっている。
このようなチャックリング15とチャック部14aとが係合する係合位置(図13および図17に示す位置)では、チャックリング15によりチャック部14aが閉鎖されて当該チャック部14aにより棒状消しゴムEが挟持される。また、チャックリング15とチャック部14aとの係合が解除された係合解除位置(図15に示す位置)では、チャック部14aが開放されてチャック部14aによる棒状消しゴムEの挟持が解かれる。
図10および図11に詳しく示すように、チャックリング15には挟持部15cが形成されている。この挟持部15cは、軸方向に延びて径方向で相互に対向し、チャックリング15の内側に向けて弾性変形可能な一対の部材で構成されている。そして、図9に示すように、挟持部15cはチャック部14aのスリット14a−1に嵌め込まれている。したがって、当該挟持部15cは、チャック部14aのスリット14a−1越しに棒状消しゴムEに圧接可能になっている。
これにより、挟持部15cは、前述した係合位置では内側に弾性変形して棒状消しゴムEを挟持する挟持位置になり、係合解除位置では弾性変形が解除されて棒状消しゴムEを挟持しない非挟持位置になる。なお、挟持部15cをチャックリング15の内側に弾性変形させる構造については後述する。
図10および図11において、挟持部15cを構成する一対の部材には、先端の内側に突起15c−1が形成されている。この突起15c−1は、挟持部15cが挟持位置に弾性変形したときに棒状消しゴムEに食い込んで確実に挟持するためのものである。但し、突起15c−1は挟持部15cを構成する一対の部材の両方ではなく、一方だけに形成されていてもよく、逆に、棒状消しゴムEに対して必要な挟持力が得られる場合には、突起15c−1はどちらにも形成されていなくてもよい。
ここで、挟持部15cは複数の部材で構成されていれば足り、本実施の形態のように、径方向で相互に対向した一対の部材である必要はない。したがって、挟持部15cは3つ以上の部材で構成されていてもよい。但し、棒状消しゴムEを挟持する機能を効果的に発揮するには、本実施の形態のように、径方向で相互に対向した一対の部材で構成されているのが望ましい。
なお、図示するように、軸方向に延びた挟持部15cの長さは他の部位よりも長くなっている。したがって、挟持部15cの後端がチャックリング15の最後端になる。
さて、以上の構成を有する棒状物繰り出し具10の内部構造を図12に示す。
図12において、後端にノックカバー13が嵌め込まれ、先端に形成されたチャック部14aにチャックリング15が装着された内側軸筒14は、当該内側軸筒14に嵌め込まれたコイルバネ16の他方端が外側軸筒12の後方側内周に形成された後方側段差部12aに当接することにより、後方に付勢されている。また、チャックリング15の段差部15bが外側軸筒12の前方側内周に形成された前方側段差部12bに当接しており、コイルバネ16による後方への付勢と相俟って、内側軸筒14の後方移動端が規制されている。そして、ノックカバー13を押圧操作していない状態では、内側軸筒14は後方移動端である第1の位置になっている。
この第1の位置では、チャック部14aの突起部14a−3がチャックリング15のスリット15aの後端に当たって外側軸筒12の前方側段差部12bに当接したチャックリング15を後方に付勢する。これにより、図示するように、チャックリング15は前述の係合位置になってチャック部14aに係合し、当該チャック部14aを内側に弾性変形させている。したがって、チャックリング15によりチャック部14aが閉鎖され、閉鎖されたチャック部14aによって棒状消しゴムEが挟持されている。
そして、図12において、外側軸筒12の内周壁には、チャックリング15が係合位置となったときに、当該チャックリング15に形成された挟持部15cをチャックリング15の内側に弾性変形させ、前述した挟持位置(棒状消しゴムEを挟持する位置)にするテーパ面12cが形成されている。すなわち、前述のように、軸方向に延びた挟持部15cの長さはチャックリング15の他の部位よりも長くなっていることから、挟持部15cの後端がテーパ面12cに接触することになり、これによって挟持部15cが弾性変形することになる。
このテーパ面12cは、前方に向かって径が拡がるように形成されており、チャックリング15が前方に移動してチャック部14aとの係合が解除された係合解除位置には形成されていない。よって、係合解除位置では、挟持部15cの弾性変形が解除されて棒状消しゴムEを挟持しない非挟持位置になる。
ここで、図12に示すように、内側軸筒14が前述した第1の位置にある場合おいて、内側軸筒14の先端と保持部11との間には空間Sが形成されている。また、前述のように、保持部11に形成された保持片11dの端部は内部筒11cの端部よりも奥側になっている。
したがって、内側軸筒14を第1の位置から前方へと空間S内を移動させると、チャックリング15が内部筒11cに当接し、内側軸筒14のチャック部14aが保持片11dに当接したところで、内側軸筒14のそれ以上の前方への移動ができなくなって前方移動端が規制された第2の位置となる。
なお、本実施の形態の棒状物繰り出し具10では、棒状消しゴムEおよびコイルバネ16以外の構成部材はプラスチック製となっている。但し、構成部材の材料は適宜選定されるものであり、プラスチックに限定されるものではない。
次に、以上の構造を有する棒状繰り出し具10の動作について、図13〜図17を用いて説明する。
ここで、図13は内側軸筒が第1の位置にあるときの部分断面図、図14は内側軸筒が第1の位置から第2の位置へと移動途中のときの部分断面図、図15は内側軸筒が第2の位置に移動したときの部分断面図、図16は内側軸筒が第2の位置から第1の位置へと移動途中のときの部分断面図、図17は内側軸筒が第1の位置に戻ったときの部分断面図である。また、各図面において、(b)は(a)の符号P13〜P17の部分を拡大して示している。
図13に示すように、内側軸筒14の第1の位置はコイルバネ16の付勢力による後方移動端であり、係合位置にあるチャックリング15にチャック部14aが係合して内側に弾性変形し、これにより棒状消しゴムEが挟持されている。また、チャックリング15に形成された挟持部15cは、外側軸筒12に形成されたテーパ面12cによってチャックリング15の内側に弾性変形されて挟持位置になり、当該挟持部15cでも棒状消しゴムEが挟持されている。つまり、内側軸筒14が第1の位置にあるとき、棒状消しゴムEはチャック部14aと挟持部15cの2箇所で挟持されている。また、棒状消しゴムEは、図示するように、外側軸筒12の先端に取り付けられた保持部11で(より詳しくは、保持部11の保持片11dで)、常時保持されている。
図13に示す第1の位置からノックカバー13を押圧操作すると、チャックリング15とチャック部14aとの係合が維持された状態で(つまり、チャック部14aで棒状消しゴムEを挟持した状態で)、内側軸筒14がコイルバネ16の付勢力に抗して外側軸筒12内で第1の位置から軸方向前方へと移動する。
そして、図14に示すように、内側軸筒14が空間S内を移動すると、チャックリング15の先端が内部筒11cの端部に当接するがチャック部14aは当接しないので、内側軸筒14だけはそのまま前進が可能になる。この時点までは、チャックリング15とチャック部14aとの係合が維持されており、棒状消しゴムEはチャック部14aで挟持されている。一方、チャックリング15に形成された挟持部15cは、外側軸筒12のテーパ面12cから離間して弾性変形が解かれることにより非挟持位置になるので、棒状消しゴムEは挟持部15cでは挟持されなくなる。
ノックカバー13の押圧操作を進めると、図15に示すように、内側軸筒14がさらに前進を続け、チャック部14aの先端が保持片11dの端部に当接したところで、内側軸筒14のそれ以上の前方への移動ができなくなって前方移動端が規制された最大ノック位置である第2の位置となる。
そして、図14に示す状態から図15に示す状態へと移行するプロセスにおいて、チャックリング15は先端が内部筒11cの端部に当接して前進が阻止され、一方、内側軸筒14はそのまま前進し続けることより、チャック部14aのテーパ面14a−2がチャックリング15の内周を滑るように移動してチャック部14aのチャックリング15との係合が解除されて行く。そして、テーパ面14a−2がチャックリング15から抜けたところでチャック部14aがチャックリングから外れて係合が完全に解除され、第2の位置では、チャック部14aにおける内側への弾性変形が解かれる。
よって、図15に示す第2の位置では、チャックリング15はチャック部14aとの係合が解除する係合解除位置になり、チャック部14aが開いて当該チャック部14aによる棒状消しゴムEの挟持が解かれる。
したがって、棒状消しゴムEは、チャック部14aとチャックリング15との係合が解除されてチャック部14aが開く時点まで、つまり第1の位置から移動を開始した内側軸筒14が第2の位置へ到達する直前までの長さにわたって前方へと移動される。そして、第2の位置では、チャック部14aと挟持部15cのどちらからも挟持されなくなり、保持部11にのみ保持された状態となっている。
なお、棒状消しゴムEが保持部11の先端から出し過ぎたと使用者が思った場合や棒状物繰り出し具10の使用が終了した場合には、ノックカバー13を押圧したままにして内側軸筒14を第2の位置で維持して棒状消しゴムEを所望の長さだけあるいは完全に保持部11内に押し込むようにする。これにより、保持部11のみに保持された棒状消しゴムEを弱い力で押し戻すことができる。
内側軸筒14が図15に示す第2の位置(最大ノック位置)まで移動したならば、ノックカバーの押圧操作を解除する。これにより、内側軸筒14はコイルバネ16の付勢力によって後退を開始し、第1の位置へ戻る途中においては図16に示す状態になる。
すなわち、第2の位置では内側軸筒14のチャック部14aが開いた状態になっているので、内側軸筒14が第2の位置から後退を開始すると、開いたチャック部14aによってチャックリング15も同時に後退を開始する。そして、図16に示すように、チャックリング15は、内側軸筒14が第2の位置から第1の位置に戻る(移動する)よりも早く係合解除位置から係合位置へと移動をする。
このように、チャックリング15が係合位置へと移動することにより、チャックリング15に形成された挟持部15cが外側軸筒12の内周壁に形成されたテーパ面12cによってチャックリング15の内側に弾性変形され、挟持位置となって棒状消しゴムEを挟持する。つまり、棒状消しゴムEは、チャック部14aよりも早く挟持部15cで挟持される。
したがって、保持部11に保持された棒状消しゴムEは、挟持部15cがテーパ面12cにより弾性変形する僅かの長さだけ後退するものの、挟持部15cによって挟持されてからは、それ以上の後退が阻止されることになる。
その後、コイルバネ16の付勢力によって内側軸筒14が後退を継続し、図17に示す第1の位置へと戻ったときに、チャック部14aは係合位置へと移動を完了しているチャックリング15に嵌まり込むようにテーパ面14a−2で徐々に内側に弾性変形し、最終的にチャックリング15に係合する。
そして、ノックカバーの押圧操作を繰り返して図13〜図17に示す動作を繰り返し実行させることにより、棒状物繰り出し具10の先端から棒状消しゴムEが間欠的に繰り出される。
ここで、チャック部14aが徐々に内側に弾性変形することにより棒状消しゴムEがチャック部14aに挟持されて行き、内側軸筒14の後退とともに後退方向に力が加わることになる。しかしながら、前述のように、棒状消しゴムEは、内側に弾性変形したチャックリング15の挟持部15cによって既に挟持されているので、チャック部14aにより後退方向へ力が加えられても、後退することはない。
したがって、保持部11で保持されている棒状消しゴムEがチャック部14aで引き戻されて後退してしまう現象は発生しない。
これにより、繰り出された棒状消しゴムEの戻りが抑制されて、ノック操作による棒状消しゴムEの繰り出し長さが当初の長さよりも著しく短くなってしまうことがなくなるので、棒状消しゴムEの戻りにより使用者が違和感を感じ、操作の快適性が阻害されてしまうことはない。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
たとえば、本実施の形態の棒状消しゴムEは円柱状となっているが、円柱状に限定されるものではなく、角柱状など、様々な形状を選択することができる。
また、本実施の形態では、外側軸筒12の先端に保持部11が取り付けられているが、さらにその前方に、棒状消しゴムEなどの繰り出された棒状物を保護するパイプ部品が取り付けられていてもよい。この場合には、外側軸筒12の先端に取り付けられた保持部11は、パイプ部品の後端側に位置することになる。
以上の説明では、本発明の棒状物繰り出し具を棒状消しゴムの繰り出し具に適用した場合が示されているが、繰り出される部材は消しゴム以外の棒状物にも適用可能である。棒状物としては、例えば、棒状の色芯(主として、陶磁器、金属、プラスチックなどに描画する軟質の色鉛筆用芯)や棒状の眉墨などが考えられる。
10 棒状物繰り出し具
11 保持部
11a 大径部
11b 外部筒
11c 内部筒
11c−1 ねじ山
11d テーパ面
11d−1 保持片
12 外側軸筒
12a 後方側段差部
12b 前方側段差部
12c テーパ面
13 ノックカバー(操作部)
13a クリップ
14 内側軸筒
14a チャック部
14a−1 スリット
14a−2 テーパ面
14a−3 突起部
14b フランジ部
15 チャックリング
15a スリット
15b 段差部
15c 挟持部
15c−1 突起
16 コイルバネ(弾性部材)
E 棒状消しゴム(棒状物)
S 空間

Claims (4)

  1. 棒状物を軸方向に移動自在に保持する保持部が先端に取り付けられた外側軸筒と、
    前記外側軸筒内において第1の位置と当該第1の位置よりも前記保持部側の第2の位置とに移動可能に設けられ、収納された棒状物を挟持可能なチャック部を先端に備えた内側軸筒と、
    前記チャック部の外周に装着されて前記内側軸筒に連動して移動可能に設けられて、前記内側軸筒が前記第1の位置のときには前記チャック部と係合して当該チャック部で棒状物を挟持する係合位置にあり、前記内側軸筒が前記第2の位置のときには前記チャック部との係合が解除される係合解除位置になるとともに、前記内側軸筒が前記第2の位置から前記第1の位置への移動を完了する前に前記係合解除位置から前記係合位置への移動を完了するチャックリングと、
    前記チャックリングに形成され、前記係合位置では棒状物を挟持する挟持位置になり、前記係合解除位置では棒状物を挟持しない非挟持位置となる挟持部と、
    上記内側軸筒を前記第1の位置に付勢する弾性部材と、
    前記弾性部材の付勢力に抗して前記内側軸筒を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させて棒状物を前記保持部から間欠的に繰り出す操作部とを有し、
    前記内側軸筒が前記第2の位置から前記第1の位置に移動するときには、前記係合位置に移動した前記チャックリングが前記挟持部で棒状物を挟持した後に当該チャックリングに前記チャック部が係合する、
    ことを特徴とする棒状物繰り出し具。
  2. 前記挟持部は、前記チャックリングの内側に向けて弾性変形可能となった複数の部材で構成されて、前記内側軸筒の軸方向に延びて前記チャック部を構成するスリットに嵌め込まれ、
    前記外側軸筒の内周壁には、前記挟持部を前記チャックリングの内側に弾性変形させて挟持位置にするテーパ面が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1記載の棒状物繰り出し具。
  3. 前記挟持部は、径方向で相互に対向した一対の部材である、
    ことを特徴とする請求項2記載の棒状物繰り出し具。
  4. 前記挟持部を構成する部材の少なくとも一部には、内側に突起が形成されている、
    ことを特徴とする請求項2または3記載の棒状物繰り出し具。
JP2016099604A 2016-05-18 2016-05-18 棒状物繰り出し具 Active JP6742665B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016099604A JP6742665B2 (ja) 2016-05-18 2016-05-18 棒状物繰り出し具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016099604A JP6742665B2 (ja) 2016-05-18 2016-05-18 棒状物繰り出し具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017205936A JP2017205936A (ja) 2017-11-24
JP6742665B2 true JP6742665B2 (ja) 2020-08-19

Family

ID=60416836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016099604A Active JP6742665B2 (ja) 2016-05-18 2016-05-18 棒状物繰り出し具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6742665B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2559356Y2 (ja) * 1992-03-18 1998-01-14 株式会社パイロット 棒状物の繰り出し装置
JPH1086595A (ja) * 1996-09-18 1998-04-07 Machida:Kk 消しゴム繰り出し機構
US20070245515A1 (en) * 2006-04-24 2007-10-25 Liberty Japan Limited Holder for rod shaped body
JP4794482B2 (ja) * 2007-03-09 2011-10-19 株式会社壽 棒状物繰り出し容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017205936A (ja) 2017-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6742665B2 (ja) 棒状物繰り出し具
JP4750560B2 (ja) 棒状物繰り出し容器
US4729684A (en) Mechanical pencil
US20110318084A1 (en) Retraction mechanism
JP6645916B2 (ja) シャープペンシル
US2528328A (en) Clutch mechanism for mechanical pencils
JP6763768B2 (ja) シャープペンシル
JPH045349Y2 (ja)
US2139844A (en) Hair curler
JP7122196B2 (ja) 棒状芯繰出具
JP6763767B2 (ja) シャープペンシル
JP2008006790A (ja) 出没式筆記具
JPS61272198A (ja) シヤ−プペンシル
JP6824019B2 (ja) シャープペンシル
JP2017030196A (ja) 芯繰出具
JP2017109451A (ja) シャープペンシル
JP2023055559A (ja) シャープペンシル
JP2017007204A (ja) 芯繰出具
JP2017030197A (ja) 芯繰出具
JPS6330346Y2 (ja)
JPH0118386Y2 (ja)
JP2020203423A (ja) シャープペンシル
JP2020203422A (ja) シャープペンシル
JP4786073B2 (ja) シャープペンシル
JP3159635U (ja) シャープペンシル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200728

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6742665

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250