JP6741821B2 - 血餅回収システム - Google Patents

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Description

本発明は、動物の内腔から血餅または他の物体を除去するための展開可能なシステムに関する。
発明の背景
血餅(血栓)が脳に血液を供給する動脈を塞ぐと、急性虚血性脳卒中が発症する。いうまでもなく、血餅がそのような閉塞を生じさせたとき、その血餅を除去するための時間が重要である。
頭蓋内閉塞物の除去は、いくつかの要因、たとえば、大腿アクセス部位から頭蓋内閉塞物までの距離、頸部および近位頭蓋内血管構造の屈曲性(動脈が頭蓋基部に入るときの動脈のねじれおよび旋回)、血管の小さなサイズおよび頭蓋内血管のきわめて薄い壁(有意な筋層を有しない)によって制限される。これらの制限は、装置が、ガイドカテーテルおよびマイクロカテーテル内で曲がりくねった血管に通してナビゲートされ、閉塞部位に送達されたのち拡張し、マイクロカテーテル中に回収可能であるのに十分なほど小さく、可撓性であり、それでいて、付着した血栓を血管壁から強く押し退けるのに十分なほど強いことを要求する。加えて、装置は、血栓を先端側に捕らえて、または閉じ込めて他の血管への塞栓形成を防ぎ、閉塞を完全に除去するべきである。装置は、さらなる虚血および血管損傷の危険を伴う血管の近位側閉塞を必要とせずに回収可能であるべきである。装置は、使いやすく、同じ患者処置内で複数回の使用が可能であるべきである。装置は、研磨性であるべきではなく、血管壁の内皮層に露出される鋭利な角を有するべきではない。
現在利用可能な血管内血栓および異物除去装置はこれらの特徴のいくつかを欠く。現在利用可能な装置は、Concentric Medical, Inc.(Mountainview, CA)によって市販されているMERCI(商標)RETRIEVER血餅回収装置、Penumbra Inc.(Alameda, CA)によって市販されている、血餅を回収するためのPENUMBRA(商標)システムならびにより新規なステント回収装置TREVO(商標)(Stryker, Kalamazoo, MI)およびSOLITAIRE(商標)(eV3 Endovascular Inc., Plymouth, MA(Covidienの子会社))を含む。これらの装置はすべて、心臓およびアテローム硬化性近位部血管から脳への塞栓を形成する組織化した硬い血栓を除去するのには効果がない。これらの「硬い」血栓は、医療処置に対して抵抗性であり、したがって、血管内手法による機械的手段による除去に回される脳卒中の大部分を構成する。MERCI回収システムは、コイルばね様金属および対応する縫合材料で構成されている。使用方法は、血栓に対して先端側での展開であり、装置を血栓に通して引き抜くことにより、血栓はコイルおよびメッシュ中にからみとられ、次いで回収される。MERCIシステムは、バルーンカテーテルによる近位側血管の閉塞と同時に、血栓が除去されている間の血液の吸引を必要とする。たいてい、装置は、血管の壁から血栓を取り除くことができず、しばしば、血栓をうまく取り除いたときでさえ、装置の開放性のせいで、別の血管または同じ血管中に血栓が形成する。
血栓除去システムの次の試みはPENUMBRAであった。PENUMBRAとは、血栓を細かく砕く(血栓はその後、吸引によって除去される)セパレータを有する吸引カテーテルである。この装置は、閉塞形成した硬い組織化血栓を心臓から除去すること、近位の栄養供給動脈からコレステロールプラークを除去すること、および他の異物を除去することには効果がない。
SOLITAIREおよびTREVOシステムは、自己拡張性の非脱着可能なステントである。装置が血栓を過ぎるまで送達されたのち、血栓がステントのメッシュ中にからみとられ、次いでMERCIシステムと同様なやり方で除去される。ここでもまた、これらの装置は、硬い血栓を処理するのには効果がない。事実、血栓は、多くの場合、血餅を外方に押して血管壁に押し当てることによって血管を一時的に拡げるステントにより、血管壁に押し当てられる。装置を回収するとき、血餅は残るか、いくつかの破片に分解されてそれらが血管に沿ってさらに塞栓を形成する。
したがって、ヒトおよび他の動物の内腔から血餅のような閉塞物を適時的に除去するための、新規な、使いやすく製造しやすい安全な外科用装置の必要性がある。
概要
本開示は、動物の血管または他の内腔内の閉塞物および他の物体を除去するためのいくつかのシステムを提供する。システムは、内腔中、カテーテルの先端から展開し得、いくつかの態様において、基端および先端を有するプルワイヤ;プルワイヤに取り付けられた先端側ボディを含み、先端側ボディは、内部と、外面と、基端と、先端と、基端に位置する複数の基端側形状記憶金属条片と、先端側ボディ内部に位置する基端側ハブと、基端側ハブに対して先端側に位置する先端側ハブとを含む。先端側ボディは、先端側ボディが第一の高さおよび幅を有する弛緩状態と、先端側ボディが第二の高さおよび幅を有し、第二の高さが第一の高さ未満であり、第二の幅が第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する。システムはさらに、内部と、内部に通じる基端と、内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ先端側ボディがしぼんだ状態にあるとき該先端側ボディを包むように構成されたカテーテルを含む。基端側形状記憶金属条片それぞれは基端および先端を有し、好ましくは、弛緩状態において、基端側形状記憶金属条片の基端それぞれは基端側ハブに対して基端側に位置する。好ましくは、弛緩状態において、基端側形状記憶金属条片の基端は、オペレータが基端側ハブを先端側に動かして固定先端側ハブに近づけるとき(すなわち、オペレータがハブ間の距離を減らすとき)、互いおよびプルワイヤに向かって動くように構成されている。好ましくは、弛緩状態において、基端側形状記憶金属条片の基端は、基端側ハブを基端側に動かして固定先端側ハブから離すことにより(すなわち、オペレータがハブ間の距離を増すとき)、互いおよびプルワイヤから離れるように構成されている。
任意で、システムはさらに、複数の形状記憶金属コネクタ条片を含み、複数の形状記憶金属コネクタ条片は、それぞれ、基端側形状記憶金属条片に取り付けられた基端と、基端側ハブに取り付けられた先端とを有する。任意で、コネクタ条片は基端側ハブと一体化している(すなわち、任意で、コネクタ条片および基端側ハブは同じ形状記憶金属片から形成されている)。任意で、基端側ハブは、開口を有する管であり、プルワイヤがその開口を通り抜ける。任意で、弛緩状態において、基端側ハブはプルワイヤ(すなわち、プルワイヤの少なくとも一区分)に沿ってスライド可能である。任意で、弛緩状態において、基端側形状記憶金属条片は先端側ボディの周長に実質的に均等に分布している。任意で、先端側ハブは、開口を有する管である。任意で、先端側ハブは、プルワイヤに沿ってスライドできないよう、プルワイヤに取り付けられている。任意で、先端側ボディはさらに、先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、先端側ボディは、基端側形状記憶金属条片に対して先端側にある複数の形状記憶金属条片で構成されたバスケットを含む。任意で、先端側ハブ、基端側ハブおよび先端側バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、先端側ボディはさらにX線マーカを含む。任意で、基端側形状記憶金属条片はつめを形成し、つめは、基端側形状記憶金属条片の基端によって形成される閉鎖可能な基端を有する。任意で、2〜4個の基端側形状記憶金属条片が前記つめを形成する。任意で、先端側ボディは、弛緩状態において、先端側ボディ高さおよび幅が基端から先端へ向かって減少するテーパ形状を有する。任意で、先端側ボディは弛緩状態で弾丸形状を有する。任意で、基端側ハブおよび先端側ハブは概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、内径が基端側ハブおよび先端側ハブの開口を形成し、基端側ハブおよび先端側ハブの外径は実質的に同じサイズであり、基端側ハブおよび先端側ハブの内径は実質的に同じサイズである。任意で、基端側ハブおよび先端側ハブの外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、基端側ハブおよび先端側ハブの内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、基端側形状記憶金属条片は約10〜約60ミリメートルの長さを有する。任意で、先端側ボディの第一の高さおよび第一の幅は約2ミリメートル(mm)〜約6ミリメートルである。任意で、基端側形状記憶金属条片は、血管壁から血餅を切り離すように構成されている。
本発明はまた、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、
a)i)基端および先端を有するプルワイヤ;ii)基端と、先端と、複数の形状記憶金属条片で構成されたつめとを含む、プルワイヤに取り付けられた先端側ボディであって、先端側ボディが第一の高さおよび幅を有する弛緩状態と、先端側ボディが第二の高さおよび第二の幅を有し、第二の高さが前記第一の高さ未満であり、第二の幅が前記第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する、前記先端側ボディ;ならびにiii)内部と、内部に通じる基端と、内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側ボディが前記しぼんだ状態にあるとき該先端側ボディを包むように構成されたカテーテルを含むシステムを提供する工程;
b)システムを内腔中に配置する工程;
c)カテーテルの先端から先端側ボディを展開させる工程;
d)前記先端側ボディの高さおよび幅を増大させる工程;ならびに
e)形状記憶金属条片を互いおよびプルワイヤに向けて動かして、閉塞物を捕獲する工程
を含む。任意で、つめおよび形状記憶金属条片は前記先端側ボディの基端側に位置し、先端側ボディは前記物体に対して先端側で展開する。任意で、基端側形状記憶金属条片は、つめの基端を形成する基端と、先端とを有し、方法は、形状記憶金属条片の基端側を互いおよびプルワイヤに向けて動かして、閉塞物を捕獲する工程を含む。任意で、先端側ボディはさらに、先端側ボディ内部に位置する基端側ハブと、基端側ハブに対して先端側に位置する先端側ハブとを含み、基端側形状記憶金属条片それぞれは基端および先端を有し、形状記憶金属条片の基端それぞれは基端側ハブに対して基端側に位置し、形状記憶金属条片の基端は、基端側ハブを先端側に動かして先端側ハブに近づけることにより、互いおよびプルワイヤに向かって動くように構成されており、形状記憶金属条片の基端は、基端側ハブを基端側に動かして先端側ハブから離すことにより、互いおよびプルワイヤから離れるように構成されており、方法はさらに、基端側ハブを先端側に動かして先端側ハブに近づけて、閉塞物をつめの中に捕獲する工程を含む。任意で、内腔は頭蓋内動脈であり、閉塞物は血餅である。任意で、方法はさらに、基端側ハブを先端側ハブに向けて動かし、基端側形状記憶金属条片に張力を加えるために血餅を使用する工程を含む。任意で、方法はさらに、基端側ハブを先端側ハブに向けて動かし、基端側形状記憶金属条片に張力を加えるために管を使用する工程を含む。
本発明はまた、動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを製造する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、
a)外面と、中空の内部と、外面を中空の内部と分ける壁と、中空の内部に通じる開口を含む基端側部分と、中空の内部に通じる開口を含む先端側部分と、基端側部分と先端側部分との間の中間部分とを有する、形状記憶金属で構成された一つの管を提供する工程;
b)中間部分の壁をレーザによってカットする工程;
c)レーザによってカットされた中間部分の破片を除去して、基端側の管と、基端側の管に取り付けられた複数の形状記憶金属条片を含む中間部分と、先端側の管とを形成する工程;
d)中間部分の形状を変化させる工程;
e)中間部分を先端側の管および基端側の管に対して拡張させる工程;
f)形状記憶金属条片をカットして、基端側の管および形状記憶金属条片の基端側区分を含む第一の区分と、先端側の管および形状記憶金属条片の先端側区分を含む第二の区分とを形成する工程;ならびに
g)基端側区分を先端側区分に接合して、先端側区分が先端側ボディの基端を形成し、基端側の管が前記先端側ボディの内部の内側に位置し、基端側の管が基端側に対して先端側に位置するようにする工程
を含む。
任意で、方法はさらに、プルワイヤを基端側の管に通して配置して、基端側の管がプルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能であるようにする工程を含む。任意で、方法はさらに、プルワイヤを先端側の管に取り付ける工程を含む。任意で、基端側区分を先端側区分に接合する工程は、基端側区分を先端側区分に溶接する工程を含む。任意で、基端側区分を先端側区分に接合する工程ののち、基端は、2〜4個の形状記憶金属条片で構成されたつめを形成し、つめ形状記憶金属条片は、前記基端側の管を先端側に動かして先端側の管に近づけることにより、互いに向かって動くように構成されており、つめ形状記憶金属条片は、基端側の管を基端側に動かして前記先端側の管から離すことにより、互いから離れるように構成されている。任意で、方法はさらに、中間部分の形状を変化させるとき基端側および先端側部分の形状を変化させない工程を含む。任意で、方法はさらに、工程D)ののち、基端側部分、中間部分および先端側部分を冷却する工程を含み、冷却ののち、基端側および先端側部分は、工程A)の前に基端側および先端側部分が有したサイズと実質的に同じサイズを有する。任意で、前記中間部分を拡張させる方法は、中間部分を加熱する工程を含む。任意で、中間部分の形状を変化させる方法は、マンドレルを使用する工程を含む。任意で、マンドレルはテーパ状である。任意で、基端側部分および先端側部分はレーザによってカットされない。任意で、形状記憶金属管をカットする前、形状記憶金属管は、約0.011インチ〜約0.054インチである外径および約0.008インチ〜約0.051インチである内径を有する。
代替態様において、本開示は、
基端および先端を有するプルワイヤ;
内部と、基端と、先端と、基端から先端まで延びる先端側ボディ長さと、先端側ボディの基端を形成する基端側ハブ(好ましくは管の形態にある)と、複数のバスケット条片によって形成された複数の区画で構成されたバスケットと、複数の基端側条片と、任意で、バスケットの先端を形成する先端側ハブ(好ましくは管の形態にある)とを含む、プルワイヤに取り付けられた先端側ボディであって、バスケットがバスケット内部を含み、各基端側条片が、基端側ハブに取り付けられた基端と、区画に取り付けられた先端とを有し、先端側ボディが、先端側ボディが第一の高さおよび第一の幅を有する弛緩状態と、先端側ボディが第二の高さおよび第二の幅を有し、第二の高さが第一の高さ未満であり、第二の幅が第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する、前記先端側ボディ;ならびに
内部と、内部に通じる基端と、内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ先端側ボディがしぼんだ状態にあるとき該先端側ボディを包むように構成された、カテーテル
を含み、
弛緩状態において、バスケットが、バスケットの別の区画に取り付けられておらずかつ概して先端方向を向いた第一の対の先端側頂部を含み、第一の対の先端側頂部が、基端側ハブから概ね同じ距離にかつ互いに対して概ね180°(たとえば、互いに対して約150°〜約180°)で位置し、バスケットがさらに、バスケットの別の区画に取り付けられておらずかつ概して先端方向を向いた第二の対の先端側頂部を含み、第二の対の先端側頂部が、第一の対の先端側頂部に対して先端側に、第一の対の先端側頂部に対して概ね90°で位置し(たとえば、第二の対の先端側頂部の各先端側頂部は第一の対の先端側頂部の該先端側頂部に対して概ね60°〜90°で位置し)、第二の対の先端側頂部における該先端側頂部が基端側ハブから概ね同じ距離に位置し、さらに、第一および第二の対の先端側頂部における該先端側頂部のそれぞれがX線マーカを含み、X線マーカが、先端側ボディがヒトの体内の頭部血管中に位置しかつX線画像がヒトの体外から撮られるとき、X線下でバスケット条片に比べて視認しやすい、動物の内腔から物体を除去するためのシステムを提供する。「第一の対の先端側頂部が基端側ハブから概ね同じ距離に位置する」とは、第一の対の先端側頂部の一方が基端側ハブから距離Xに位置するならば、第一の対の先端側頂部のもう一方は基端側ハブから距離X+/-3mm、より好ましくは、基端側ハブから距離X+/-0.5mmに位置するということと理解される。同様に、「第二の対の先端側頂部が基端側ハブから概ね同じ距離に位置する」とは、第二の対の先端側頂部の一方が基端側ハブから距離Yに位置するならば、第一の対の先端側頂部のもう一方は基端側ハブから距離Y+/-3mm、より好ましくは、基端側ハブから距離X+/-0.5mmに位置するということと理解される。任意で、バスケットは、先端側ハブの代わりに、開口した先端を含む。
任意で、X線マーカは、バスケット条片を形成する材料とは異なる材料で構成されている。任意で、弛緩状態においてバスケット内部は実質的に中空である。任意で、弛緩状態において、先端側ボディは、基端側ハブから第一の対のX線マーカと概ね同じ距離に位置する別のX線マーカを有さず、先端側ボディは、基端側ハブから第二の対のX線マーカと概ね同じ距離に位置する別のX線マーカを有しない。換言するならば、第一および第二の対のX線マーカは、基端側ハブからそれぞれの距離における唯一のマーカである。任意で、第一および第二の対の先端側頂部における各先端側頂部は拡大区画の一部を形成し、さらに、弛緩状態における各拡大区画の表面積はバスケットのもう一方の個々の区画それぞれの表面積よりも大きく、さらに、拡大区画は、血栓がその中を通過し、バスケット内部に入ることを可能にするように構成されている。任意で、弛緩状態において、先端側ボディは、基端側ハブから第一の対の先端側頂部と概ね同じ距離に位置する別の自由な先端側を向いた頂部を有さず、先端側ボディは、基端側ハブから第二の対の先端側頂部と概ね同じ距離に位置する別の自由な先端側を向いた頂部を有しない。任意で、バスケット条片は形状記憶金属で構成されている。任意で、第一の対および第二の対の先端側頂部における該先端側頂部のそれぞれは弛緩状態でバスケット内部に向かって半径方向内側にカーブし、第一の対の先端側頂部の該先端側頂部は、先端側ボディが弛緩状態にあるときに外面(exterior)外部(external)圧縮力(たとえば血栓)が第一の対の先端側頂部の該先端側頂部に加えられた場合に互いと接触するように構成されており、さらに、第二の対の先端側頂部の該先端側頂部は、先端側ボディが弛緩状態にあるときに外面外部圧縮力(たとえば血栓)が第二の対の先端側頂部の該先端側頂部に加えられた場合に互いと接触するように構成されている。任意で、基端側ハブは弛緩状態で第一の高さおよび第一の幅の概ね中心に位置する。たとえば、好ましくは、基端側ハブは、第一の幅および第一の高さの中心から0.5mm以内に位置する。任意で、カテーテルはポリマー材料(すなわち、シリコーン、PVC、ラテックスゴムまたは編組みナイロンのような一つまたは複数のポリマー材料)で構成されている。任意で、プルワイヤは生体適合性金属材料(たとえば生体適合性金属または生体適合性合金)で構成されている。任意で、第一の基端側条片の基端は、第一の基端側条片の先端に対して少なくとも約65°(たとえば約65〜約180°)で位置し、第二の基端側条片の基端は、第二の基端側条片の先端に対して少なくとも約65°(たとえば約65〜約180°)で位置し、さらに、第一および第二の基端側条片は、基端側ハブの近傍かつ基端側ハブに対して先端側で(たとえば、基端側ハブから約0〜約4mm以内で)交差する。任意で、各先端側頂部は区画の一部を形成し、該区画はさらに、概して基端方向を向きかつ形状記憶金属条片(たとえば、形状記憶金属で構成された基端側条片または形状記憶金属で構成されたバスケット条片)に接続された基端側頂部を含む。換言するならば、基端側頂部は自由ではない。任意で、バスケット、基端側ハブおよび基端側条片は形状記憶金属で構成されており、基端側ハブは基端および先端を含み、さらに、基端側条片は基端側ハブの先端と一体化している。任意で、基端側ハブから先端側ハブまでの先端側ボディの長さ(任意のリードワイヤは含まず)は約20mm〜約65mmである。任意で、システムは、動物の血管から血餅を除去する方法であって、
a)システムを提供する工程;
b)システムを内腔中に配置する工程;
c)カテーテルの先端から先端側ボディを展開させる工程;
d)先端側ボディの高さおよび幅を増大させる工程;
e)先端側ボディにX線を照射する工程;
f)血餅を先端側バスケット内部に入れる工程;ならびに
g)先端側ボディを基端側に動かして血管の外に出す工程
を含む、前記方法に使用される。
任意で、方法はさらに、先端側ボディに少なくとも二つの異なる角度でX線を照射する工程を含む。任意で、先端側ボディがカテーテルの先端から展開するとき、先端側頂部に取り付けられた少なくとも一つのX線マーカが血餅に対して先端側にある。任意で、方法はさらに、血餅に対して基端側および先端側で造影剤を適用する工程を含む。任意で、方法はさらに、基端および先端を有する吸引カテーテルを提供する工程、および吸引カテーテルに吸引を加えることによって吸引カテーテルの先端を血餅に付ける工程を含む。任意で、方法はさらに、シリンジを使用して所定の量の流体を吸引カテーテルから手で吸引したのち、シリンジを所定の量でロックする工程を含む。任意で、方法はさらに、吸引カテーテルをプルワイヤ上で進めることによって吸引カテーテルを血餅に隣接するところに送達する工程を含む。
さらに別の態様において、システムは、
基端および先端を有するプルワイヤ;
内部と、基端と、先端と、前記基端から先端まで延びる先端側ボディ長さと、先端側ボディの基端を形成する基端側ハブ(好ましくは管の形態にある)と、複数のバスケット条片によって形成された複数の区画で構成されたバスケットと、複数の基端側条片と、任意で、バスケットの先端を形成する先端側ハブ(好ましくは管の形態にある)とを含む、プルワイヤに取り付けられた先端側ボディであって、バスケットがバスケット内部を含み、各基端側条片が、基端側ハブに取り付けられた基端と、区画に取り付けられた先端とを有し、先端側ボディが、先端側ボディが第一の高さおよび第一の幅を有する弛緩状態と、先端側ボディが第二の高さおよび第二の幅を有し、第二の高さが第一の高さ未満であり、第二の幅が第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する、前記先端側ボディ;ならびに
内部と、内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ先端側ボディがしぼんだ状態にあるとき該先端側ボディを包むように構成された、カテーテル
を含み、
弛緩状態において、バスケットは、バスケットの別の区画に取り付けられておらずかつ概して先端方向を向いた第一の対の先端側頂部を含み、第一の対の先端側頂部は、基端側ハブから概ね同じ距離にかつ互いに対して概ね180°(たとえば、互いに対して約150°〜約180°)で位置し、さらにバスケットは、バスケットの別の区画に取り付けられておらずかつ概して先端方向を向いた第二の対の先端側頂部をさらに含み、第二の対の先端側頂部は、第一の対の先端側頂部に対して先端側に、第一の対の先端側頂部に対して概ね90°で位置し(たとえば、第二の対の先端側頂部の各先端側頂部は第一の対の先端側頂部の該先端側頂部に対して概ね60°〜90°で位置し)、第二の対の先端側頂部における該先端側頂部は基端側ハブから概ね同じ距離に位置し、第一および第二の対の先端側頂部の各先端側頂部は区画を形成し、各区画はさらに、概して基端方向を向きかつ形状記憶金属条片に接続された基端側頂部を含み、第一の対および第二の対の先端側頂部における該先端側頂部のそれぞれは弛緩状態でバスケット内部に向かって半径方向内側にカーブし、第一の対の先端側頂部の該先端側頂部は、先端側ボディが弛緩状態にあるときに外面外部圧縮力(たとえば血栓)が第一の対の先端側頂部の該先端側頂部に加えられた場合に互いと接触するように構成されており、さらに、第二の対の先端側頂部の該先端側頂部は、先端側ボディが弛緩状態にあるときに外面外部圧縮力(たとえば血栓)が第二の対の先端側頂部の該先端側頂部に加えられた場合に互いと接触するように構成されている。「概して基端方向を向きかつ形状記憶金属条片に接続された基端側頂部」とは、基端側頂部が、形状記憶金属(たとえばニチノール)で構成されバスケット条片または基端側条片に接続されていることをいう。「第一の対の先端側頂部が基端側ハブから概ね同じ距離に位置する」とは、第一の対の先端側頂部の一方が基端側ハブから距離Xに位置するならば、第一の対の先端側頂部のもう一方は基端側ハブから距離X+/-0.5mmに位置するということと理解される。同様に、「第二の対の先端側頂部が基端側ハブから概ね同じ距離に位置する」とは、第二の対の先端側頂部の一方が基端側ハブから距離Yに位置するならば、第一の対の先端側頂部のもう一方は基端側ハブから距離Y+/-0.5mmに位置するということと理解される。任意で、バスケットは、先端側ハブの代わりに、開口した先端を含む。
任意で、基端側ハブは弛緩状態で第一の高さおよび第一の幅の概ね中心に位置する。たとえば、好ましくは、基端側ハブは、第一の幅および第一の高さの中心から0.5mm以内に位置する。任意で、カテーテルはポリマー材料(すなわち、シリコーン、PVC、ラテックスゴムまたは編組みナイロンのような一つまたは複数のポリマー材料)で構成されている。任意で、プルワイヤは生体適合性金属材料(たとえば生体適合性金属または生体適合性合金)で構成されている。任意で、弛緩状態においてバスケット内部は実質的に中空である。任意で、第一の基端側条片の基端は第一の基端側条片の先端に対して少なくとも約65°(たとえば約65〜約180°)で位置し、第二の基端側条片の基端は第二の基端側条片の先端に対して少なくとも約65°(たとえば約65〜約180°)で位置し、さらに、第一および第二の基端側条片は、基端側ハブの近傍かつ基端側ハブに対して先端側で(たとえば基端側ハブから約0mmおよび約4mm以内で)交差する。任意で、第一および第二の対の先端側頂部における各先端側頂部は拡大区画の一部を形成し、さらに、弛緩状態における各拡大区画の表面積は、バスケットの他の個々の区画それぞれの表面積の少なくとも2倍の大きさであり、さらに、拡大区画は、血栓がその中を通過し、バスケット内部に入ることを可能にするように構成されている。任意で、プルワイヤは基端側ハブに取り付けられている。任意で、バスケット、基端側ハブおよび基端側条片は形状記憶金属で構成されており、基端側ハブは基端および先端を含み、さらに、基端側条片は基端側ハブの先端と一体化している。任意で、先端側ボディはさらに、先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤを含み、リードワイヤは約3mm〜約10mmの長さを有する。任意で、先端側ハブ、基端側ハブおよびバスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されており、さらに、基端側ハブおよび先端側ハブは管状かつ概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、内径が基端側ハブおよび先端側ハブの開口を形成し、さらに、基端側ハブおよび先端側ハブの外径は実質的に同じサイズであり、さらに、基端側ハブおよび先端側ハブの内径は実質的に同じサイズである。任意で、基端側ハブから先端側ハブまでの先端側ボディの長さ(任意のリードワイヤは含まず)は約20mm〜約65mmである。
任意で、システムは、動物の血管から血餅を除去する方法であって、
a)システムを提供する工程;
b)システムを内腔中に配置する工程;
c)カテーテルの先端から先端側ボディを展開させる工程;
d)先端側ボディの高さおよび幅を増大させる工程;
e)先端側ボディにX線を照射する工程;
f)血餅を先端側バスケット内部に入れる工程;ならびに
g)先端側ボディを基端側に動かして血管の外に出す工程
を含む、前記方法に使用される。
任意で、方法はさらに、先端側ボディに少なくとも二つの異なる角度でX線を照射する工程を含む。
他の態様において、本開示は、
基端と、先端と、基端から先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
中空の内部と、内部に通じる開口した基端と、内部に通じる開口した先端とを有する同軸シースであって、プルワイヤを包み、プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸シース;
内部と、基端と、先端と、先端側バスケットの基端から先端側バスケットの先端まで延びる先端側バスケット長さと、先端側バスケット長さに対して垂直な先端側バスケット高さと、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定され、各基端側区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む、複数の基端側区画と、基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画とを含む、先端側バスケット;
各基端側条片が、同軸シースから延びる基端と、基端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端と、基端から先端まで延びる長さとを有する、複数の基端側条片;ならびに
中空の内部と、内部に通じる基端と、内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成された、カテーテル
を含み、
先端側バスケットが、形状記憶金属で構成されており、かつ、
同軸シースの先端がプルワイヤ沿いの第一の位置に位置し、第一の位置が基端側頂部に対して基端側の第一の距離に位置し、先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第一の高さを有する、弛緩状態と、
同軸シースの先端がプルワイヤ沿いの第二の位置に位置し、第二の位置が基端側頂部に対して基端側の第二の距離に位置し、先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第二の高さを有し、第二の距離が第一の距離よりも大きく、第二の高さが第一の高さ未満である、基端側でのしぼんだ状態と、
同軸シースの先端がプルワイヤ沿いの第三の位置に位置し、第三の位置が基端側頂部に対して先端側にあり、バスケット内部に位置し、先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第三の高さを有し、第三の高さが第一の高さ未満である、先端側でのしぼんだ状態と
を有し、
カテーテルが、先端側バスケットが基端側でのしぼんだ状態にあるとき先端側バスケットを包むように構成されており;
先端側バスケットが、先端側バスケットをプルワイヤ沿いの固定位置に維持しながら同軸シースの先端を基端側に第二の位置へと動かすことにより、弛緩状態から基端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されており;かつ
先端側バスケットが、先端側バスケットをプルワイヤ沿いの固定位置に維持しながら同軸シースの先端を先端側に第三の位置へと動かすことにより、弛緩状態から先端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている、
動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを提供する。
任意で、各基端側頂部は基端側チップを含み、さらに、各基端側条片は、先端側バスケットが先端側でのしぼんだ状態にあるとき基端側チップに被さるように構成されている。任意で、各基端側頂部はアイレットを含み、さらに、各基端側条片がアイレットを通り抜ける。任意で、各基端側条片の先端は、基端側条片をアイレットに取り付けるループを含む。任意で、各基端側頂部は、先端側バスケット内部に面する内面と、内面とは反対側の外面とを有し、さらに、各基端側条片は、基端側でのしぼんだ状態および先端側でのしぼんだ状態で基端側頂部の外面と接触する。任意で、プルワイヤは先端側バスケット内部を通って延び、さらに、基端側頂部は、先端側バスケットが弛緩状態から先端側でのしぼんだ状態へと動くときおよび先端側バスケットが弛緩状態から基端側でのしぼんだ状態へと動くときに互いおよびプルワイヤに向かって動くように構成されている。任意で、基端側頂部は、先端側バスケットが弛緩状態から先端側でのしぼんだ状態へと動くとき、先端側バスケットの先端から一定の距離にとどまるように構成されている。任意で、同軸シースは、複数のブレードで構成された編組みカテーテルであり、さらに、ブレードの基端側区分がいっしょに巻かれて編組みカテーテルを形成し、さらに、各ブレードの巻かれていない先端側区分が基端側条片を形成する。任意で、少なくとも一つの基端側頂部はさらにX線マーカを含む。任意で、基端側条片の基端は同軸シースと一体化している。任意で、基端側条片の基端は同軸シースに取り付けられている。任意で、システムは2〜4個の基端側条片を含み、基端側条片は実質的に均等に離間している。任意で、基端側条片は弛緩状態で約5ミリメートル〜約40ミリメートルの長さを有する。任意で、プルワイヤは先端側バスケットの基端から先端側バスケットの先端までバスケット内部を通って延びる。任意で、同軸シース内部はあるサイズおよび形状を有し、さらに、同軸シース内部のサイズおよび形状は、バスケット内部にかつ同軸シースの先端に対して先端側に位置するプルワイヤの区分が同軸シース内部を通って動くことを防ぐように構成されている。任意で、先端側バスケットの先端は、開口した基端および開口した先端を有する形状記憶金属で構成された先端側の管を含む。任意で、先端側バスケットおよび先端側は同じ形状記憶金属管から調製されたものである。任意で、プルワイヤ沿いの第二および第三の位置はそれぞれX線マーカを含む。任意で、先端側の管は、先端側の管がプルワイヤに沿ってスライドできないよう、プルワイヤに取り付けられている。任意で、基端側区画のすべての基端側頂部が基端側条片に取り付けられている。任意で、先端側バスケットはさらに、先端側バスケットから先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、基端側条片および先端側バスケットは異なる材料組成を有する。任意で、基端側条片はポリマーで構成されている。任意で、ポリマーは、フッ素エチレンプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンおよびテトラフルオロエチレンからなる群より選択される。任意で、基端側条片は、プラスチック、ゴム、ナイロン、縫合材料および編組みカテーテル材料からなる群より選択される材料で構成されている。
任意で、システムは、動物の、血管を形成する内壁を有する血管から血餅を除去する方法であって、
a)同軸シースがカテーテル内部に位置し、先端側バスケットがしぼんだ状態でカテーテル内部に位置するシステムを提供する工程;
b)カテーテルを血管中に配置する工程;
c)基端側区画の基端側頂部が血餅に対して先端側にあるようにカテーテルの先端から先端側バスケットを展開させる工程;
d)先端側バスケットを弛緩状態へと動かす工程;
e)同軸シースを先端側に、基端側頂部を越えて先端側、バスケット内部かつ第三の位置に対して基端側に位置する第四の位置へと動かす工程(この第三の位置は、基端側条片に張力を加えるほど基端側頂部に対して十分に先端側ではない。したがって、頂部は、互いおよびプルワイヤに向かって動き始めることはない);
f)血餅を先端側バスケット内部に捕獲する工程;
g)同軸シースをさらに先端側にバスケット内部の中へと動かして(すなわち、第三の位置またはその近くに)、最も基端側の頂部で計測される先端側バスケット高さが減少し、基端側頂部が互いおよびプルワイヤに向かって動くようにする工程;ならびに
h)システムを基端側に動かして血管の外に出す工程
を含む、前記方法に使用される。
なおさらなる態様において、本開示は、
基端と、先端と、基端から先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
開口した基端および開口した先端を有する同軸シースであって、プルワイヤを包み、プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸シース;
内部と、基端と、先端と、先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、先端側バスケット長さに対して垂直な先端側バスケット高さと、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定され、各基端側区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む、複数の基端側区画と、基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画とを含む、先端側バスケット;
各基端側条片が、同軸シースから延びる基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、基端から先端まで延びる長さとを有する、複数の基端側条片;ならびに
中空の内部と、内部に通じる基端と、内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成された、カテーテル
を含み、
先端側バスケットが形状記憶金属で構成されており、
各基端側区画の各基端側頂部がアイレットを含み、さらに、各基端側条片がアイレットを通り抜ける、
動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを提供する。
本開示はまた、動物内腔中の硬い血餅および他の物体を回収するためのシステムの、さらなるモジュール式の製造しやすいさらなるプラットフォームを提供する。いくつかの態様において、システムは、基端側の管と、先端側の管と、基端側の管および先端側の管の間の複数の形状記憶金属条片とを含む。複数の形状記憶金属条片は広い範囲のバスケットデザインを形成する。好ましくは、基端側の管、形状記憶金属条片および先端側の管は、標準的な市販の一つの形状記憶金属(たとえばニチノールのような形状記憶合金)の管に由来し、基端側の管および先端側の管は、それらが由来する元の管と同じ内径および外径を有し、バスケットは、元の管の中間部分をカットし、そのカットした部分を拡張および成形することによって形成される。好ましくは、基端側の管および先端側の管は、装置が標準的なマイクロカテーテルの内側にフィットするような約0.02インチ〜約0.03インチ(たとえば約0.027インチ)である外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。好ましくは、基端側の管と先端側の管との間に溶接部は存在せず、それが、システムを確実に製造することを容易かつ低廉にする。システムはまた、システムを展開させるための一つまたは複数のカテーテルと、基端側の管の中空の内部を通過するプルワイヤと、同軸管とを含む。好ましくは、システムは、ガイドカテーテルおよびマイクロカテーテルの二つのカテーテルを含む。同軸管はプルワイヤを包み、プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能であり、基端側ハブに取り付けられている。同軸管は、ユーザが、先端側ハブを固定状態に維持しながら基端側ハブを先端側ハブに向かう方向および先端側ハブから離れる方向に動かすことを可能にする。先端側ハブに向かう方向および先端側ハブから離れる方向への基端側ハブの動きが、バスケットの形態変化、たとえばバスケットのしぼみ、バスケットの拡張、バスケットの補強および血餅周囲でのバスケットの動きを生じさせる(バスケットデザインおよび基端側の管の位置に依存する)。基端側ハブに取り付けられた複数の形状記憶金属条片は、基端側の管の先端に取り付けられた基端を有する複数の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。基端側テザー形状記憶金属条片の長さおよび厚さは、本明細書に記載される様々な態様において異なり、外科ユーザが、特定の手術に必要な特徴(たとえば解剖学的血管構造および血餅の硬さ)に基づいてプラットフォームにおける様々な態様から選択を行うことを可能にする。
いくつかの態様において、本開示は、動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを製造する方法であって、
a)外面と、中空の内部と、外面を中空の内部と分ける壁と、中空の内部に通じる開口を含む基端側部分と、中空の内部に通じる開口を含む先端側部分と、基端側部分と先端側部分との間の中間部分とを有する、形状記憶金属で構成された一つの管を提供する工程;
b)中間部分の壁をレーザによってカットする工程;
c)その中を通って延びる中空の内部を含む、基端および先端を有する基端側の管と、その中を通って延びる中空の内部を含む先端側の管と、前記基端側の管と前記先端側の管との間に位置しかつ複数の基端側テザー形状記憶金属条片(各基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側の管の先端に取り付けられた基端と、先端とを有する)を含む中間部分とを含むバスケットシステムを形成するために、レーザによってカットされた中間部分の破片を除去する工程;
d)中間部分の形状を変化させる工程;
e)中間部分を先端側の管および基端側の管に対して拡張させて、複数の区画を含むバスケットを形成する工程;
f)任意で、プルワイヤを前記基端側の管内部に挿入して、前記基端側の管が、基端および先端を有する前記プルワイヤの少なくとも一部分に沿ってスライド可能であるようにする工程;ならびに
g)任意で、前記プルワイヤを前記先端側ハブに取り付ける工程
を含む、前記方法を提供する。
他の態様において、方法は、上記工程f)およびg)の代わりに、基端と、先端と、前記先端に隣接して位置するストッパとを含むプルワイヤを前記基端側の管内部に挿入する工程を含み、前記ストッパは、前記基端側の管内部よりも大きい幅および/または高さを有し、前記ストッパは、前記基端側の管内部に対して先端側に位置して、基端側ハブが前記ストッパに達するまで前記基端側の管は先端側にスライド可能であり、前記ブルワイヤは前記先端側の管と接触しない。そのような態様において、プルワイヤは先端側ハブと接触しない。むしろ、これらの態様において、方法はさらに、リーダワイヤを前記先端側の管に取り付ける工程を含む。
いくつかの態様において、上記方法のいずれかはさらに、h)前記プルワイヤを受け入れる中空の内部と、基端と、先端とを含む同軸管を提供する工程;およびi)前記同軸管の前記先端を前記基端側の管に取り付ける工程を含む。いくつかの態様において、前記同軸管の前記先端を前記基端側の管に取り付ける方法は、前記同軸管の前記先端を前記基端側の管に溶接する工程を含む。他の態様において、前記同軸管の前記先端を前記基端側の管に取り付ける方法は、前記同軸管の前記先端を前記基端側の管にシュリンクラップする工程を含む。他の態様において、前記同軸管の前記先端を前記基端側の管に取り付ける方法は、前記同軸管の前記先端を前記基端側の管に接着する工程を含む。
任意で、工程eののち、バスケットは基端側区画の列をさらに含み、各基端側区画は複数の形状記憶金属条片によって画定され、かつ、区画の基端に位置しかつ基端方向を向いた基端側頂部と、区画の先端に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部とを含み、さらに、前記基端側区画の前記基端側頂部のそれぞれは、基端側テザー形状記憶金属条片の先端に取り付けられている。任意で、工程eののち、バスケットはさらに、前記基端側区画に対して先端側に位置しかつ前記基端側区画の前記先端側頂部に接続された先端側区画の列を含み、各先端側区画は複数の形状記憶金属条片によって画定され、かつ、区画の基端に位置しかつ基端方向を向いた基端側頂部と、区画の先端に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部とを含み、さらに、先端側区画の数は基端側区画の数の2倍である。任意で、工程eののち、バスケットはさらに、前記基端側頂部に対して先端側にありかつ先端方向を向いた先端側頂部の列を含み、さらに、前記列中の先端側頂部の数は、前記基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられた基端側頂部の数の2倍である。
任意で、工程eののち、バスケットはストラット形状記憶金属条片の列をさらに含み、各ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、バスケットは溶接部品を含まず、前記基端側テザー形状記憶金属条片は前記基端側区画頂部と一体化している。
任意で、工程eののち、バスケットシステムは2〜4個の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。任意で、方法は、中間部分の形状を変化させるとき基端側および先端側部分の形状を変化させない工程をさらに含む。任意で、方法は、工程D)ののち、基端側部分、中間部分および先端側部分を冷却する工程をさらに含み、冷却ののち、基端側および先端側部分は、工程A)の前に基端側および先端側部分が有したサイズと実質的に同じサイズを有する。任意で、前記中間部分を拡張させる方法は、中間部分を加熱する工程を含む。任意で、中間部分の形状を変化させる方法は、マンドレルを使用する工程を含む。任意で、マンドレルはテーパ状である。任意で、基端側部分および先端側部分はレーザによってカットされない。任意で、形状記憶金属管をカットする前、形状記憶金属管は、約0.011インチ〜約0.054インチである外径および約0.008インチ〜約0.051インチである内径を有する。任意で、工程e)ののち、基端側の管および先端側の管は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、方法は、前記バスケットを、生体適合性材料で構成されたカテーテルの内側に配置する工程をさらに含む。任意で、方法は、バスケットを動物の内腔の内側に配置する工程およびバスケットを使用して前記内腔の内側に位置する物体を回収する工程をさらに含む。
本開示はまた、動物の内腔内の物体を除去するためのいくつかのシステムを提供する。いくつかの態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
前記プルワイヤに取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、先端側バスケットの基端に位置する、中空の内部を含む基端側ハブ(前記プルワイヤが前記基端側ハブ中空の内部を通過し、前記基端側ハブがプルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である)と、複数の基端側テザー形状記憶金属条片と、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定され、各基端側区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む、複数の基端側区画と(各基端側テザー形状記憶金属条片は、前記基端側ハブに取り付けられた基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、前記基端から前記先端まで延びる長さとを含む)、基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画と、前記先端側バスケットの前記先端側に位置しかつ中空の内部を含む先端側ハブとを含み、
前記基端側ハブが前記基端側頂部に対して基端側の第一の距離に位置し、かつ前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第一の高さを有する、弛緩状態と、
前記基端側ハブが前記基端側頂部から第二の距離に位置し、かつ最も基端側の頂部で計測される第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さよりも大きく、前記第二の距離が前記第一の距離未満である、開口状態と、
前記基端側ハブが前記基端側頂部に対して基端側の第三の距離に位置し、前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第三の高さを有し、第三の距離が前記第一の距離よりも大きく、前記第三の高さが前記第一の高さ未満である、基端側でのしぼんだ状態と
を有する、先端側バスケット;ならびに
中空の内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットが前記基端側でのしぼんだ状態にあるとき該先端側バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含み、
前記先端側バスケットは、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に動かすことにより、前記弛緩状態から前記開口状態へと動くように構成されており、かつ
前記先端側バスケットは、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して基端側に動かすことにより、前記拡張状態から前記基端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている。
いくつかの態様において、基端側テザー形状記憶金属条片は、先端側バスケットの基端側区画を形成する形状記憶金属条片の厚さの約25%〜75%の厚さを有する。これらの態様において、固定先端側ハブに向かう基端側ハブの平行移動が、先端側バスケットの代わりにテザーを変形させる。他の態様において、基端側テザー形状記憶金属条片は、先端側バスケットの基端側区画を形成する形状記憶金属条片と同じ厚さであるか、またはそれよりも厚い(たとえば、バスケットの基端側区画を形成する形状記憶金属条片の厚さの約100%〜175%)。より厚い基端側テザー形状記憶金属条片を有するこれらの態様において、基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側ハブが固定先端側ハブに向かって先端側に平行移動するときの変形に抵抗し、代わりに、基端側テザー形状記憶金属条片が横方向に曲り、血餅の中または周囲を切り裂き、バスケットの開口をセンタリングし、支え、補強する。概して、両態様において、バスケットが弛緩状態にあるとき基端側ハブを先端側ハブに向けて動かすことは、基端側区画の基端側頂部を互いから離れさせ、それにより、先端側バスケットの開口を拡張させる。好ましくは、薄いテザーを有する態様において、弛緩状態において、テザーは約3mm〜約10mmの長さを有し、厚いテザーを有する態様において、テザーは約10mm〜約20mmの長さを有する。
任意で、先端側バスケットは、前記基端側ハブが前記基端側頂部に対して先端側に位置する先端側でのしぼんだ状態をさらに含み、前記先端側バスケットは、最も基端側の頂部で計測される第四の高さを有し、前記第四の高さは前記第一の高さ未満であり、前記カテーテルは、前記先端側バスケットが前記先端側でのしぼんだ状態にあるとき前記先端側バスケットを包むように構成されており、さらに、前記先端側バスケットは、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に動かすことにより、前記開口状態から前記先端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている。任意で、システムはさらに同軸管を含み、前記同軸管は、前記カテーテル中に受け入れられるように構成されており、前記同軸管は、基端と、前記基端側ハブに取り付けられた先端と、中空の内部とを有し、前記プルワイヤが前記同軸管中空の内部を通過し、前記同軸管は前記プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である。薄い基端側形状記憶金属条片を有するいくつかの態様において、前記基端側テザー形状記憶金属条片の二つの合計長さは前記第二の高さの約2mm以内である。薄い基端側形状記憶金属条片を有する他の態様において、前記基端側テザー形状記憶金属条片の二つの合計長さは前記第二の高さ×2の約2mm以内である。任意で、前記プルワイヤは前記先端側バスケットの基端から前記先端側バスケットの先端まで延びる。任意で、前記プルワイヤは前記先端側ハブと接触しない。任意で、前記開口状態において、前記基端側ハブは前記基端側頂部に対して並列に位置する。任意で、前記プルワイヤおよび前記基端側ハブは、最も基端側の頂部で計測される先端側バスケット高さの中心からオフセットされている。任意で、前記基端側区画のすべての基端側頂部が基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられている。他の態様において、システムは四つの基端側区画を有し、各基端側区画が基端側頂部を有し、基端側頂部は、すべてが基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられているわけではない(たとえば二つだけ)。任意で、前記先端側バスケットはさらに、複数のストラット形状記憶金属条片と、複数の先端側形状記憶金属条片によって画定された複数の先端側区画とを含み、前記先端側区画は、前記先端側区画の基端に位置する基端側頂部と、前記先端側区画の先端に位置する先端側頂部とを含み、前記ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、先端側バスケットは2〜4個の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。任意で、前記基端側形状記憶金属条片は前記基端側ハブと一体化している。任意で、前記基端側ハブは管であり、前記基端側ハブの前記内部はあるサイズおよび形状を有し、さらに、前記基端側ハブ内部の前記サイズおよび形状は、前記基端側ハブに対して先端側にある前記プルワイヤの区分が基端側ハブ内部を通って移動することを防ぐように構成されている。任意で、前記先端側ハブは管である。任意で、前記先端側ハブは、前記先端側ハブが前記プルワイヤに沿ってスライドできないよう、前記プルワイヤに取り付けられている。任意で、前記先端側バスケットはさらに、前記先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、前記先端側ハブ、前記基端側ハブおよび前記バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、前記先端側バスケットはさらにX線マーカを含む。任意で、前記基端側ハブおよび前記先端側ハブは概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、内径が基端側ハブおよび先端側ハブの開口を形成し、さらに、基端側ハブおよび先端側ハブの外径は実質的に同じサイズであり、さらに基端側ハブおよび先端側ハブの内径は実質的に同じサイズである。任意で、基端側ハブおよび先端側ハブの外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、基端側ハブおよび先端側ハブの内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、基端側の管および先端側の管は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、さらに、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側バスケットの第一の高さは約2ミリメートル〜約8ミリメートルである。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側テザー形状記憶金属条片の先端がその同じ基端側テザー形状記憶金属条片の基端に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸を中心に捻転する。
本開示はまた、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中にしぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように前記カテーテルの先端から先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さが増すように前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;
f)前記先端側バスケットを前記閉塞物にかぶせる工程;ならびに
g)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む。
任意で、内腔は頭蓋内動脈であり、前記閉塞物は血餅である。任意で、方法は、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に動かし、前記先端側バスケットが前記開口状態へと動くことを可能にするために前記血餅を使用する工程をさらに含む。任意で、方法は、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に押し、前記先端側バスケットが前記開口状態へと動くことを可能にするために同軸管を使用する工程をさらに含む。任意で、方法はさらに、工程eののち、最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さが減少するように前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して動かす工程を含む。任意で、工程eののち、前記プルワイヤおよび前記基端側ハブは、最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さの中心および前記内腔の中心に対してオフセットされている。
本開示はまた、システムが、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
前記プルワイヤに取り付けられた基端側バスケットであって、基端と、先端と、前記基端側バスケットの基端から先端まで延びる基端側バスケット長さと、前記基端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な基端側バスケット高さと、基端側バスケットの前記基端側に位置する、中空の内部を含む基端側の管(前記プルワイヤが前記中空の内部を通過し、前記基端側の管が前記プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である)と、各区画が複数の形状記憶金属条片によって画定され、各区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部と、基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部とを含む複数の区画列とを含む、前記基端側バスケット、
前記プルワイヤに取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、先端側バスケットの前記先端に位置する、中空の内部を含む先端側の管と、各区画が複数の形状記憶金属条片によって画定され、各区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部と、基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部とを含む複数の区画列とを含む、前記先端側バスケット、
各テザー形状記憶金属条片が、前記基端側バスケットの先端に位置する区画の先端側頂部に取り付けられた基端および前記先端側バスケットの基端に位置する区画の基端側頂部に取り付けられた先端を有する、複数のテザー形状記憶金属条片
(前記基端側バスケットは、
前記基端側バスケットが、最も先端側の頂部で計測される第一の高さを有し、前記基端側ハブが前記先端側ハブに対して基端側の第一の距離に位置する、弛緩状態と、
前記基端側バスケットが、最も先端側の頂部で計測される第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、しぼんだ状態と、
前記基端側バスケットが、最も先端側の頂部で計測される第三の高さを有し、前記基端側ハブが前記先端側ハブに対して基端側の第二の距離に位置し、前記第三の高さが前記第一の高さよりも大きく、前記第二の距離が前記第一の距離未満であり、前記基端側バスケットが、前記基端側の管を前記先端側の管に対して先端側に押すことにより、前記拡張状態から前記開口状態へと動くように構成されている、開口状態と
を有し、
前記先端側バスケットは、
前記先端側バスケットが第一の高さを有する弛緩状態と、
前記先端側バスケットが第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、しぼんだ状態と
を有する);および
内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットおよび前記基端側バスケットが前記しぼんだ状態にあるとき該バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含む、動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを提供する。
任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側テザー形状記憶金属条片の先端がその同じ基端側テザー形状記憶金属条片の基端に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸を中心に捻転する。
いくつかの態様において、システムは基端側ハブを含まず、システムは、基端側形状記憶金属条片の代わりに、またはそれに加えて、軟らかなコードを含む。たとえば、一つの態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
基端と、先端と、中空の内部とを有する同軸管であって、前記プルワイヤが前記同軸管中空の内部を通過し、前記同軸管が前記プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸管;
前記プルワイヤおよび前記同軸管に取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、複数のコードと、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定された複数の基端側区画と(各基端側区画は、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部と、基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部とを含み、各コードは、前記同軸管に取り付けられた基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、前記基端から前記先端まで延びる長さとを有する)、基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画と、前記先端側バスケットの前記先端に位置しかつ中空の内部を含む先端側ハブとを含み、
前記同軸管が前記基端側頂部に対して基端側の第一の距離に位置し、前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第一の高さを有する弛緩状態と、
前記同軸管が前記基端側頂部に対して基端側の第二の距離に位置し、前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第二の高さを有し、前記第二の距離が前記第一の距離よりも大きく、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、基端側でのしぼんだ状態と
を有する、先端側バスケット;ならびに
中空の内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットが前記基端側でのしぼんだ状態にあるとき前記同軸管および前記先端側バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含み、
前記先端側バスケットは、前記同軸管を前記先端側ハブに対して基端側に動かすことにより、前記弛緩状態から前記基端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている。
任意で、先端側バスケットはさらに、前記同軸管が前記基端側頂部に対して先端側に位置し、前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第三の高さを有し、前記第三の高さが前記第一の高さ未満である、先端側でのしぼんだ状態を含み、前記カテーテルは、前記先端側バスケットが前記先端側でのしぼんだ状態にあるとき前記先端側バスケットを包むように構成されており、さらに、前記先端側バスケットは、前記同軸管を前記先端側ハブに対して先端側に動かすことにより、前記弛緩状態から前記先端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている。任意で、前記コードは、プラスチック、ゴム、ナイロン、縫合材料、編組みカテーテル材料、白金コイルおよび超微粒ニチノールからなる群より選択される材料で構成されている。任意で、前記コードは前記同軸シースと一体化している。任意で、前記コードは前記同軸シースに接着されている。任意で、前記コードは前記同軸シースにシュリンクラップされている。任意で、前記コードは、約0.004〜約0.1インチ(より好ましくは、約0.004〜0.018インチ)の厚さを有する。任意で、前記コードは前記弛緩状態で約3〜約20mmの長さを有する。任意で、前記プルワイヤは前記先端側バスケットの基端から前記先端側バスケットの先端まで延び、前記プルワイヤは前記先端側ハブに取り付けられている。任意で、前記基端側区画のすべての基端側頂部がコードに取り付けられている。任意で、バスケットは四つの基端側区画を含み、各基端側区画が基端側頂部を有し、基端側頂部は、すべてがコードに取り付けられているわけではない(たとえば二つだけ)。任意で、前記先端側バスケットはさらに、複数のストラット形状記憶金属条片と、複数の先端側形状記憶金属条片によって画定された複数の先端側区画とを含み、前記先端側区画は、前記先端側区画の基端に位置する基端側頂部と、前記先端側区画の先端に位置する先端側頂部とを含み、前記ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、先端側バスケットは2〜4本のコードを含む。任意で、前記先端側ハブは、前記先端側ハブが前記プルワイヤに沿ってスライドできないよう、前記プルワイヤに取り付けられている。任意で、前記先端側バスケットはさらに、前記先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、前記先端側ハブおよび前記バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、前記先端側バスケットおよび/または前記同軸管はさらにX線マーカを含む。任意で、前記先端側ハブは概して円筒形であり、ある外径および内径を有し、内径が先端側ハブの開口を形成し、さらに、先端側ハブの外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、先端側ハブの内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側の管は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、さらに、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側バスケットの第一の高さは、最も基端側の頂部で計測して、約2ミリメートル〜約8ミリメートルである。任意で、前記コードは軟らかい。
いくつかの態様において、本開示は、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法であって、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中にしぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように前記カテーテルの先端から前記先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)前記同軸管が最も基端側の頂部まで先端側に動くように前記同軸管を前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;
f)前記先端側バスケットが前記閉塞物にかぶさるように前記先端側バスケット、前記プルワイヤおよび前記同軸管を基端側に動かす工程;
g)最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さが減少し、前記同軸管が、最も基端側の頂部に比べて前記先端側ハブに近づくように前記同軸シースを前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;ならびに
h)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む、前記方法を提供する。
他の態様において、方法は、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中にしぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように前記カテーテルの先端から前記先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)前記同軸管が最も基端側の頂部まで先端側に動くように前記同軸管を前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;
f)前記先端側バスケットが前記閉塞物にかぶさるように前記先端側バスケット、前記プルワイヤおよび前記同軸管を基端側に動かす工程;
g)最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さが減少するように前記同軸シースを前記先端側ハブに対して基端側に動かす工程;
h)前記カテーテルが前記同軸シースを再び納め、前記コードを部分的に再び納めるように前記カテーテルを前記先端側ハブに対して先端側に動かし、それにより、最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さを減らす工程;ならびに
i)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む。
任意で、前記内腔は頭蓋内動脈であり、前記閉塞物は血餅である。
基端側ハブを含まない他の態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
基端と、先端と、中空の内部とを有する同軸管であって、前記プルワイヤが前記同軸管中空の内部を通過し、前記同軸管が前記プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸管;
前記プルワイヤおよび前記同軸管に取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、複数の基端側テザー形状記憶金属条片と、複数のコードと、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定され、各基端側区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む、複数の基端側区画と(各基端側テザー形状記憶金属条片は、前記同軸管に取り付けられた基端と、先端とを有し、各コードは、基端側テザー形状記憶金属条片の先端に取り付けられた基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、前記基端から前記先端まで延びる長さとを有する)、基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画と、前記先端側バスケットの前記先端に位置しかつ中空の内部を含む先端側ハブとを含み、
前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第一の高さを有する弛緩状態と、
前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、しぼんだ状態と
を有する、先端側バスケット;ならびに
中空の内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットが前記しぼんだ状態にあるとき前記同軸管および前記先端側バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含む。
任意で、前記コードは、プラスチック、ゴム、ナイロン、縫合材料、編組みカテーテル材料、白金コイルおよび超微粒ニチノールからなる群より選択される材料で構成されている。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は前記同軸シースと一体化している。任意で、前記コードは前記基端側テザー形状記憶金属条片に接着されている。任意で、前記コードは前記基端側テザー形状記憶金属条片にシュリンクラップされている。任意で、前記コードは、約0.004〜約0.1インチ(より好ましくは約0.004〜約0.018インチ)の厚さを有し、前記コードは前記弛緩状態で約3mm〜約10mmの長さを有する。任意で、前記プルワイヤは前記先端側バスケットの基端から前記先端側バスケットの先端まで延び、前記プルワイヤは前記先端側ハブに取り付けられている。任意で、前記基端側区画のすべての基端側頂部がコードに取り付けられている。任意で、バスケットは四つの基端側区画を含み、各基端側区画は基端側頂部を有し、基端側頂部は、すべてがコードに取り付けられているわけではない(たとえば二つだけ)。任意で、前記先端側バスケットはさらに、複数のストラット形状記憶金属条片と、複数の先端側形状記憶金属条片によって画定された複数の先端側区画とを含み、前記先端側区画は、前記先端側区画の基端に位置する基端側頂部と、前記先端側区画の先端に位置する先端側頂部とを含み、前記ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、先端側バスケットは2〜4本のコードを含む。任意で、前記先端側ハブは、前記先端側ハブが前記プルワイヤに沿ってスライドできないよう、前記プルワイヤに取り付けられている。任意で、前記先端側バスケットはさらに、前記先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、前記先端側ハブおよび前記バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、前記先端側バスケットおよび/または前記同軸管はさらにX線マーカを含む。任意で、前記先端側ハブは概して円筒形であり、ある外径および内径を有し、内径が先端側ハブの開口を形成し、さらに、先端側ハブの外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、先端側ハブの内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側の管は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、さらに、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側バスケットの第一の高さは、最も基端側の頂部で計測して、約2ミリメートル〜約8ミリメートルである。任意で、コードは軟らかい。
いくつかの態様において、上記システムは、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法であって、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中にしぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側になり、前記同軸シースが前記閉塞物に対して基端側になり、前記基端側テザー形状記憶金属条片が前記閉塞物に対して基端側になり、前記コードが前記閉塞物に隣接するように、前記カテーテルの先端から前記先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)前記基端側テザー形状記憶金属条片が最も基端側の頂部まで先端側に動き、前記閉塞物が前記基端側テザー形状記憶金属条片と前記基端側区画の前記基端側頂部との間に挟まれるように、前記同軸管を前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;
f)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む、前記方法に使用される。
任意で、前記内腔は頭蓋内動脈であり、前記閉塞物は血餅である。
なおさらなる態様において、システムは、基端側の管に取り付けられている(先端側の管には取り付けられていない)第一のワイヤと、先端側の管に取り付けられている(基端側の管には取り付けられていない)第二のワイヤとを含む。好ましくは、そのような態様において、システムは、ガイドカテーテルおよびマイクロカテーテルの二つのカテーテルを含む。基端側ハブに取り付けられた複数の形状記憶金属条片は、基端側の管の先端に取り付けられた基端を有する複数の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。いくつかの態様において、本開示は、
a)外面と、中空の内部と、外面を中空の内部と分ける壁と、中空の内部に通じる開口を含む基端側部分と、中空の内部に通じる開口を含む先端側部分と、基端側部分と先端側部分との間の中間部分とを有する、形状記憶金属で構成された一つの管を提供する工程;
b)中間部分の壁をレーザによってカットする工程;
c)レーザによってカットされた中間部分の破片を除去して、基端と、先端と、基端側の管の中を通って延びる中空の内部とを含む基端側の管と、先端側の管の中を通って延びる中空の内部を含む先端側の管と、前記基端側の管と前記先端側の管との間に位置しかつ複数の基端側形状記憶金属テザー条片(各基端側形状記憶金属テザー条片は、前記基端側の管の先端に取り付けられた基端と、先端とを有する)を含む中間部分とを含むバスケットシステムを形成する工程;
d)中間部分の形状を変化させる工程;
e)中間部分を先端側の管および基端側の管に対して拡張させる工程;
f)第一のワイヤを基端側の管に取り付ける工程;ならびに
g)第二のワイヤを先端側の管に取り付ける工程
を含む、動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを製造する方法を提供する。
任意で、工程eののち、バスケットシステムは基端側区画の列をさらに含み、各基端側区画は複数の形状記憶金属条片によって画定され、かつ、該区画の基端に位置しかつ基端方向を向いた基端側頂部と、区画の先端に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部とを含み、さらに、前記基端側区画の前記基端側頂部のそれぞれは基端側テザー形状記憶金属条片の先端に取り付けられている。
任意で、工程eののち、バスケットシステムは、前記基端側区画に対して先端側に位置しかつ前記基端側区画の前記先端側頂部に接続された先端側区画の列をさらに含み、各先端側区画は複数の形状記憶金属条片によって画定され、かつ、該区画の基端に位置しかつ基端方向を向いた基端側頂部と、該区画の先端に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部とを含み、さらに、先端側区画の数は基端側区画の数の2倍である。任意で、工程eののち、バスケットシステムは、ストラット形状記憶金属条片の列をさらに含み、各ストラットは、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、工程eののち、バスケットシステムは、前記基端側頂部に対して先端側に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部の列をさらに含み、さらに、前記列中の先端側頂部の数は、前記基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられた基端側頂部の数の2倍である。任意で、前記第一のワイヤを前記基端側の管に取り付ける工程は、前記第一のワイヤを前記基端側の管の前記開口の内側に配置する工程および前記第一のワイヤを前記基端側の管に接着する工程を含む。任意で、前記第一のワイヤを前記基端側の管に取り付ける工程は、前記第一のワイヤを前記基端側の管の前記開口の内側に配置する工程および前記第一のワイヤを前記基端側の管に溶接する工程を含む。任意で、前記第一のワイヤを前記基端側の管に取り付ける工程は、前記第一のワイヤを前記基端側の管にシュリンクラップする工程を含む。任意で、工程eののち、バスケットシステムは2〜4個の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。任意で、方法は、中間部分の形状を変化させるとき基端側および先端側部分の形状を変化させない工程をさらに含む。任意で、方法は、工程D)ののち、基端側部分、中間部分および先端側部分を冷却する工程をさらに含み、冷却ののち、基端側および先端側部分は、工程A)の前に基端側および先端側部分が有したサイズと実質的に同じサイズを有する。任意で、前記中間部分を拡張させる方法は、中間部分を加熱する工程を含む。任意で、中間部分の形状を変化させる方法は、マンドレルを使用する工程を含む。任意で、マンドレルはテーパ状である。任意で、基端側部分および先端側部分はレーザによってカットされない。任意で、形状記憶金属管をカットする前、形状記憶金属管は、約0.011インチ〜約0.054インチである外径および約0.008インチ〜約0.051インチである内径を有する。任意で、工程e)ののち、基端側の管および先端側の管は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、方法は、前記バスケットを、生体適合性材料で構成されたカテーテルの内側に配置する工程をさらに含む。
本開示はまた、動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを提供する。いくつかの態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
前記プルワイヤに取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、先端側バスケットの前記基端に位置する、中空の内部を含む基端側の管と、複数の基端側テザー形状記憶金属条片と、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定され、各基端側区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部を含む、基端側区画の列と(各基端側テザー形状記憶金属条片は、前記基端側の管に取り付けられた基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、前記基端から前記先端まで延びる長さとを有する)、前記基端側区画に対して先端側に位置し先端方向を向いた先端側頂部の列と(さらに、前記列中の先端側頂部の数は、前記基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられた基端側頂部の数の2倍である)、前記先端側バスケットの前記先端に位置する先端側の管とを含み、
前記先端側バスケットが第一の高さを有する弛緩状態と、
前記先端側バスケットが第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満であるしぼんだ状態と
を有する、先端側バスケット;ならびに
内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットが前記しぼんだ状態にあるとき前記先端側ボディを包むように構成された、カテーテル
を含む。
任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側テザー形状記憶金属条片の先端がその同じ基端側テザー形状記憶金属条片の基端に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸を中心に捻転する。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片および前記基端側区画形状記憶金属条片はそれぞれ厚さを有し、さらに、前記基端側テザー形状記憶金属条片の前記厚さは基端側区画形状記憶金属条片の厚さの約100〜約175%である。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片の長さは弛緩状態で約10mm〜約20mmである(バスケットの残り部分の長さは弛緩状態で約10〜約20mmであり、バスケット全長は弛緩状態で約20〜約40mmとなる)。任意で、前記プルワイヤの前記先端は前記基端側の管に取り付けられている。前記基端側区画の基端側頂部のいくつかまたはすべてが基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられ得る。任意で、前記先端側バスケットはさらに、ストラット形状記憶金属条片の列を含み、各ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、先端側バスケットは2〜4個の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は前記基端側の管と一体化している。任意で、前記先端側ボディはさらに、前記先端側の管から先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、前記先端側の管、前記基端側の管および前記バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、前記先端側ボディはさらにX線マーカを含む。任意で、前記基端側の管および前記先端側の管は概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、内径が基端側および先端側の管の開口を形成し、さらに、基端側および先端側の管の外径は実質的に同じサイズであり、さらに基端側および先端側の管の内径は実質的に同じサイズである。任意で、基端側の管および先端側の管の外径は約0.011〜約0.054インチであり、さらに、基端側および先端側の管の内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、さらに、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、第一の高さは約2ミリメートル〜約8ミリメートルである。
本開示はまた、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法であって、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中に前記しぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように前記カテーテルの先端から前記先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)前記先端側バスケットを前記閉塞物にかぶせる工程;
f)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む、前記方法を提供する。
任意で、前記内腔は頭蓋内動脈であり、前記閉塞物は血餅である。
他の態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
前記プルワイヤに取り付けられた基端側バスケットであって、内部と、外面と、基端と、先端と、前記基端側バスケットの基端から先端まで延びる基端側バスケット長さと、前記基端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な基端側バスケット高さと、基端側バスケットの前記基端側に位置する、中空の内部を含む基端側の管と、各区画が複数の形状記憶金属条片によって画定され、各区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む複数の区画列とを含む、基端側バスケット、
前記プルワイヤに取り付けられた先端側バスケットであって、内部と、外面と、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、先端側バスケットの前記先端側に位置する、先端側の管開口を含む先端側の管と、各区画が複数の形状記憶金属条片によって画定され、各区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む複数の区画列とを含む、先端側バスケット、
各テザー形状記憶金属条片が、前記基端側バスケットの先端側に位置する区画の先端側頂部に取り付けられた基端および前記先端側バスケットの基端に位置する区画の基端側頂部に取り付けられた先端を有する、複数のテザー形状記憶金属条片
(前記基端側バスケットは、
前記基端側バスケットが第一の高さを有する弛緩状態と、
前記基端側バスケットが第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満であり、前記第二の幅が前記第一の幅未満である、しぼんだ状態と
を有し、
前記先端側バスケットは、
前記先端側バスケットが第一の高さおよび第一の幅を有する弛緩状態と、
前記先端側バスケットが第二の高さおよび第二の幅を有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、しぼんだ状態と
を有する);ならびに
内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットおよび前記基端側バスケットが前記しぼんだ状態にあるとき該バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含む。
任意で、前記テザー形状記憶金属条片は、テザー形状記憶金属条片の先端がその同じ基端側テザー形状記憶金属条片の基端に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸を中心に捻転する。
[本発明1001]
基端および先端を有する、生体適合性金属材料で構成されたプルワイヤ;
内部と、基端と、先端と、該基端から該先端まで延びる先端側ボディ長さと、先端側ボディの基端を形成する基端側ハブと、複数のバスケット条片によって形成された複数の区画で構成されたバスケットと、複数の基端側条片と、該バスケットの先端を形成する先端側ハブとを含む、該プルワイヤに取り付けられた先端側ボディであって、該バスケットがバスケット内部を含み、各基端側条片が、該基端側ハブに取り付けられた基端と、区画に取り付けられた先端とを有し、該先端側ボディが、該先端側ボディが第一の高さおよび第一の幅を有する弛緩状態と、該先端側ボディが第二の高さおよび第二の幅を有し、該第二の高さが該第一の高さ未満であり、該第二の幅が該第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する、前記先端側ボディ;ならびに
内部と、該内部に通じる基端と、該内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性ポリマー材料で構成されかつ該先端側ボディが該しぼんだ状態にあるときに該先端側ボディを包むように構成された、カテーテル
を含み、
該弛緩状態において、該バスケットが、該バスケットの別の区画に取り付けられておらずかつ概して先端方向を向いた第一の対の先端側頂部を含み、該第一の対の先端側頂部が、該基端側ハブから概ね同じ距離にかつ互いに対して概ね180°で位置し、さらに、該バスケットが、該バスケットの別の区画に取り付けられておらずかつ概して先端方向を向いた第二の対の先端側頂部をさらに含み、該第二の対の先端側頂部が、該第一の対の先端側頂部に対して先端側にかつ該第一の対の先端側頂部に対して概ね90°で位置し、該第二の対の先端側頂部における該先端側頂部が該基端側ハブから概ね同じ距離に位置し、さらに、該第一および第二の対の先端側頂部における該先端側頂部のそれぞれがX線マーカを含み、該X線マーカが、該先端側ボディがヒトの体内の頭部血管中に位置しかつX線画像がヒトの体外から撮られるとき、X線下で該バスケット条片に比べて視認しやすい、
動物の内腔から物体を除去するためのシステム。
[本発明1002]
X線マーカが、バスケット条片を形成する材料とは異なる材料で構成されている、本発明1001のシステム。
[本発明1003]
弛緩状態においてバスケット内部が実質的に中空である、本発明1001のシステム。
[本発明1004]
弛緩状態において、先端側ボディが、基端側ハブから第一の対のX線マーカと概ね同じ距離に位置する別のX線マーカを有さず、かつ、該先端側ボディが、該基端側ハブから第二の対のX線マーカと概ね同じ距離に位置する別のX線マーカを有しない、本発明1001のシステム。
[本発明1005]
第一および第二の対の先端側頂部における各先端側頂部が拡大区画の一部を形成し、さらに、弛緩状態における各拡大区画の表面積がバスケットのその他の区画それぞれの表面積よりも大きく、さらに、該拡大区画が、血栓がその中を通過し、バスケット内部に入ることを可能にするように構成されている、本発明1001のシステム。
[本発明1006]
弛緩状態において、先端側ボディが、基端側ハブから第一の対の先端側頂部と概ね同じ距離に位置する別の自由な先端側を向いた頂部を有さず、かつ、該先端側ボディが、該基端側ハブから第二の対の先端側頂部と概ね同じ距離に位置する別の自由な先端側を向いた頂部を有しない、本発明1001のシステム。
[本発明1007]
バスケット条片が形状記憶金属で構成されている、本発明1001のシステム。
[本発明1008]
第一の対および第二の対の先端側頂部における該先端側頂部のそれぞれが弛緩状態でバスケット内部に向かって半径方向内側にカーブし、該第一の対の先端側頂部の該先端側頂部が、先端側ボディが該弛緩状態にあるときに外面(exterior)外部(external)圧縮力が該第一の対の先端側頂部の該先端側頂部に加えられた場合に互いと接触するように構成されており、さらに、該第二の対の先端側頂部の該先端側頂部が、該先端側ボディが該弛緩状態にあるときに外面外部圧縮力が該第二の対の先端側頂部の該先端側頂部に加えられた場合に互いと接触するように構成されている、本発明1001のシステム。
[本発明1009]
基端側ハブが弛緩状態で第一の高さおよび第一の幅の概ね中心に位置する、本発明1001のシステム。
[本発明1010]
第一の基端側条片の基端が、第一の基端側条片の先端に対して少なくとも約65°で位置し、第二の基端側条片の基端が、第二の基端側条片の先端に対して少なくとも約65°で位置し、さらに、該第一および第二の基端側条片が、基端側ハブの近傍かつ基端側ハブに対して先端側で交差する、本発明1001のシステム。
[本発明1011]
各先端側頂部が区画の一部を形成し、該区画が、概して基端方向を向きかつ形状記憶金属条片に接続された基端側頂部をさらに含む、本発明1001のシステム。
[本発明1012]
バスケット、基端側ハブが管であり、基端側条片が形状記憶金属で構成されており、該管が基端および先端を含み、さらに、該基端側条片が該管の該先端と一体化している、本発明1001のシステム。
[本発明1013]
動物の血管から血餅を除去する方法であって、
a)本発明1001のシステムを提供する工程;
b)該システムを内腔中に配置する工程;
c)カテーテルの先端から先端側ボディを展開させる工程;
d)該先端側ボディの高さおよび幅を増大させる工程;
e)該先端側ボディにX線を照射する工程;
f)血餅を先端側バスケット内部に入れる工程;ならびに
g)該先端側ボディを基端側に動かして該血管の外に出す工程
を含む、前記方法。
[本発明1014]
先端側ボディに少なくとも二つの異なる角度でX線を照射する工程をさらに含む、本発明1013の方法。
[本発明1015]
先端側ボディがカテーテルの先端から展開するとき、先端側頂部に取り付けられた少なくとも一つのX線マーカが血餅に対して先端側にある、本発明1013の方法。
[本発明1016]
血餅に対して基端側および先端側で造影剤を適用する工程をさらに含む、本発明1013の方法。
[本発明1017]
基端および先端を有する吸引カテーテルを提供する工程、ならびに該吸引カテーテルに吸引を加えることによって該吸引カテーテルの先端を血餅に付ける工程をさらに含む、本発明1013の方法。
[本発明1018]
シリンジを使用して所定の量の流体を吸引カテーテルから手で吸引したのち、該シリンジを該所定の量でロックする工程をさらに含む、本発明1017の方法。
[本発明1019]
吸引カテーテルをプルワイヤ上で進めることによって該吸引カテーテルを血餅に隣接するところに送達する工程をさらに含む、本発明1018の方法。
[本発明1020]
基端および先端を有する、生体適合性金属材料で構成されたプルワイヤ;
内部と、基端と、先端と、該基端から該先端まで延びる先端側ボディ長さと、先端側ボディの基端を形成する基端側ハブと、複数のバスケット条片によって形成された複数の区画で構成されたバスケットと、複数の基端側条片と、該バスケットの先端を形成する先端側ハブとを含む、該プルワイヤに取り付けられた先端側ボディであって、該バスケットがバスケット内部を含み、各基端側条片が、該基端側ハブに取り付けられた基端と、区画に取り付けられた先端とを有し、該先端側ボディが、該先端側ボディが第一の高さおよび第一の幅を有する弛緩状態と、該先端側ボディが第二の高さおよび第二の幅を有し、該第二の高さが該第一の高さ未満であり、該第二の幅が該第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する、前記先端側ボディ;ならびに
内部と、該内部に通じる基端と、該内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性ポリマー材料で構成されかつ該先端側ボディが該しぼんだ状態にあるとき該先端側ボディを包むように構成された、カテーテル
を含み、
弛緩状態において、該バスケットが、該バスケットの別の区画に取り付けられておらずかつ概して先端方向を向いた第一の対の先端側頂部を含み、該第一の対の先端側頂部が、該基端側ハブから概ね同じ距離にかつ互いに対して概ね180°で位置し、さらに、該バスケットが、該バスケットの別の区画に取り付けられておらずかつ概して先端方向を向いた第二の対の先端側頂部をさらに含み、該第二の対の先端側頂部が、該第一の対の先端側頂部に対して先端側にかつ該第一の対の先端側頂部に対して概ね90°で位置し、該第二の対の先端側頂部における該先端側頂部が該基端側ハブから概ね同じ距離に位置し、該第一および第二の対の先端側頂部の各先端側頂部が区画を形成し、各区画が、概して基端方向を向きかつ形状記憶金属条片に接続された基端側頂部をさらに含み、
該第一の対および第二の対の先端側頂部における該先端側頂部のそれぞれが該弛緩状態で該バスケット内部に向かって半径方向内側にカーブし、該第一の対の先端側頂部の該先端側頂部が、該先端側ボディが該弛緩状態にあるときに外面外部圧縮力が該第一の対の先端側頂部の該先端側頂部に加えられた場合に互いと接触するように構成されており、さらに、該第二の対の先端側頂部の該先端側頂部が、該先端側ボディが該弛緩状態にあるときに外面外部圧縮力が該第二の対の先端側頂部の該先端側頂部に加えられた場合に互いと接触するように構成されている、
動物の内腔から物体を除去するためのシステム。
[本発明1021]
基端側ハブが弛緩状態で第一の高さおよび第一の幅の概ね中心に位置する、本発明1020のシステム。
[本発明1022]
弛緩状態においてバスケット内部が実質的に中空である、本発明1020のシステム。
[本発明1023]
第一の基端側条片の基端が該第一の基端側条片の先端に対して少なくとも約65°で位置し、第二の基端側条片の基端が該第二の基端側条片の先端に対して少なくとも約65°で位置し、さらに、該第一および第二の基端側条片が、基端側ハブの近傍かつ基端側ハブに対して先端側で交差する、本発明1020のシステム。
[本発明1024]
第一および第二の対の先端側頂部における各先端側頂部が拡大区画の一部を形成し、さらに、弛緩状態における各拡大区画の表面積が、バスケットの他の区画それぞれの表面積の少なくとも2倍の大きさであり、さらに、該拡大区画が、血栓がその中を通過し、バスケット内部に入ることを可能にするように構成されている、本発明1020のシステム。
[本発明1025]
プルワイヤが基端側ハブに取り付けられている、本発明1020のシステム。
[本発明1026]
バスケット、基端側ハブおよび基端側条片が形状記憶金属で構成されており、該基端側ハブが管であり、該管が基端および先端を含み、さらに、該基端側条片が該管の該先端と一体化している、本発明1020のシステム。
[本発明1027]
先端側ボディが、先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤをさらに含み、該リードワイヤが約3mm〜約10mmの長さを有する、本発明1020のシステム。
[本発明1028]
先端側ハブおよび基端側ハブが管であり、バスケットが、同じ材料組成を有するニチノールで構成されており、さらに、該基端側および先端側の管が概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、該内径が該基端側および先端側の管の開口を形成し、さらに、該基端側および先端側の管の該外径が実質的に同じサイズであり、さらに、該基端側および先端側の管の該内径が実質的に同じサイズである、本発明1020のシステム。
[本発明1029]
動物の血管から血餅を除去する方法であって、
a)本発明1020のシステムを提供する工程;
b)該システムを内腔中に配置する工程;
c)カテーテルの先端から先端側ボディを展開させる工程;
d)該先端側ボディの高さおよび幅を増大させる工程;
e)該先端側ボディにX線を照射する工程;
f)血餅を先端側バスケット内部に入れる工程;ならびに
g)該先端側ボディを基端側に動かして該血管の外に出す工程
を含む、前記方法。
[本発明1030]
先端側ボディに少なくとも二つの異なる角度でX線を照射する工程をさらに含む、本発明1029の方法。
[本発明1031]
基端と、先端と、該基端から該先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
中空の内部と、該内部に通じる開口した基端と、該内部に通じる開口した先端とを有する同軸シースであって、該プルワイヤを包み、該プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸シース;
内部と、基端と、先端と、先端側バスケットの基端から先端側バスケットの先端まで延びる先端側バスケット長さと、該先端側バスケット長さに対して垂直な先端側バスケット高さと、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定され、各基端側区画が、該基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および該基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む、複数の基端側区画と、該基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画とを含む、先端側バスケット;
各基端側条片が、該同軸シースから延びる基端と、基端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端と、該基端から該先端まで延びる長さとを有する、複数の基端側条片;ならびに
中空の内部と、該内部に通じる基端と、該内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成された、カテーテル
を含み、
該先端側バスケットが、形状記憶金属で構成されており、かつ
該同軸シースの先端が該プルワイヤ沿いの第一の位置に位置し、該第一の位置が該基端側頂部に対して基端側の第一の距離に位置し、かつ、該先端側バスケットが最も基端側の頂部で計測される第一の高さを有する、弛緩状態と、
該同軸シースの先端が該プルワイヤ沿いの第二の位置に位置し、該第二の位置が該基端側頂部に対して基端側の第二の距離に位置し、かつ、該先端側バスケットが最も基端側の頂部で計測される第二の高さを有し、該第二の距離が該第一の距離よりも大きく、該第二の高さが該第一の高さ未満である、基端側でのしぼんだ状態と、
該同軸シースの先端が該プルワイヤ沿いの第三の位置に位置し、該第三の位置が該基端側頂部に対して先端側かつ該バスケット内部に位置し、かつ、該先端側バスケットが最も基端側の頂部で計測される第三の高さを有し、該第三の高さが該第一の高さ未満である、先端側でのしぼんだ状態と
を有し、
該カテーテルが、該先端側バスケットが該基端側でのしぼんだ状態にあるとき該先端側バスケットを包むように構成されており;
該先端側バスケットが、該先端側バスケットを該プルワイヤ沿いの固定位置に維持しながら該同軸シースの先端を基端側に該第二の位置へと動かすことにより、該弛緩状態から該基端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されており;かつ
該先端側バスケットが、該先端側バスケットを該プルワイヤ沿いの固定位置に維持しながら該同軸シースの先端を先端側に該第三の位置へと動かすことにより、該弛緩状態から該先端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている、
動物の内腔内の物体を除去するためのシステム。
[本発明1032]
各基端側頂部が基端側チップを含み、さらに、各基端側条片が、先端側バスケットが先端側でのしぼんだ状態にあるとき基端側チップに被さるように構成されている、本発明1031のシステム。
[本発明1033]
各基端側頂部がアイレットを含み、さらに、各基端側条片がアイレットを通り抜ける、本発明1031のシステム。
[本発明1034]
各基端側条片の先端が、該基端側条片をアイレットに取り付けるループを含む、本発明1033のシステム。
[本発明1035]
各基端側頂部が、先端側バスケット内部に面する内面と、該内面とは反対側の外面とを有し、さらに、各基端側条片が、基端側でのしぼんだ状態および先端側でのしぼんだ状態で基端側頂部の外面と接触する、本発明1031のシステム。
[本発明1036]
プルワイヤが先端側バスケット内部を通って延び、さらに、基端側頂部が、先端側バスケットが弛緩状態から先端側でのしぼんだ状態へと動くときおよび該先端側バスケットが該弛緩状態から基端側でのしぼんだ状態へと動くときに互いおよび該プルワイヤに向かって動くように構成されている、本発明1031のシステム。
[本発明1037]
基端側頂部が、先端側バスケットが弛緩状態から先端側でのしぼんだ状態へと動くとき、該先端側バスケットの先端から一定の距離にとどまるように構成されている、本発明1031のシステム。
[本発明1038]
同軸シースが、複数のブレードで構成された編組みカテーテルであり、さらに、ブレードの基端側区分がいっしょに巻かれて編組みカテーテルを形成し、さらに、各ブレードの巻かれていない先端側区分が基端側条片を形成する、本発明1031のシステム。
[本発明1039]
少なくとも一つの基端側頂部が、先端側バスケットがヒトの体内の頭部血管中に位置しかつX線画像がヒトの体外から撮られるとき0.01mremのX線照射によって検出されるように構成されたX線マーカをさらに含む、本発明1031のシステム。
[本発明1040]
基端側条片の基端が同軸シースと一体化している、本発明1031のシステム。
[本発明1041]
基端側条片の基端が同軸シースに取り付けられている、本発明1031のシステム。
[本発明1042]
システムが2〜4個の基端側条片を含み、該基端側条片が実質的に均等に離間している、本発明1031のシステム。
[本発明1043]
基端側条片が弛緩状態で約5ミリメートル〜約40ミリメートルの長さを有する、本発明1031のシステム。
[本発明1044]
プルワイヤが先端側バスケットの基端から先端側バスケットの先端までバスケット内部を通って延びる、本発明1031のシステム。
[本発明1045]
同軸シース内部があるサイズおよび形状を有し、さらに、該同軸シース内部の該サイズおよび形状が、バスケット内部にかつ同軸シースの先端に対して先端側に位置するプルワイヤの区分が該同軸シース内部を通って動くことを防ぐように構成されている、本発明1031のシステム。
[本発明1046]
先端側バスケットの先端に、開口した基端および開口した先端を有する形状記憶金属で構成された先端側の管が含まれる、本発明1031のシステム。
[本発明1047]
先端側バスケットおよび先端側が同じ形状記憶金属管から調製されたものである、本発明1046のシステム。
[本発明1048]
先端側の管が、該先端側の管がプルワイヤに沿ってスライドできないよう、該プルワイヤに取り付けられている、本発明1046のシステム。
[本発明1049]
基端側区画のすべての基端側頂部が基端側条片に取り付けられている、本発明1031のシステム。
[本発明1050]
プルワイヤ沿いの第二および第三の位置が、それぞれ、先端側バスケットがヒトの体内の頭部血管中に位置しかつX線画像がヒトの体外から撮られるとき0.01mremのX線照射によって検出されるように構成されたX線マーカを含む、本発明1031のシステム。
[本発明1051]
基端側条片および先端側バスケットが異なる材料組成を有する、本発明1031のシステム。
[本発明1052]
基端側条片がポリマーで構成されている、本発明1031のシステム。
[本発明1053]
前記ポリマーが、フッ素エチレンプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンおよびテトラフルオロエチレンからなる群より選択される、本発明1052のシステム。
[本発明1054]
基端側条片が、プラスチック、ゴム、ナイロン、縫合材料および編組みカテーテル材料からなる群より選択される材料で構成されている、本発明1031のシステム。
[本発明1055]
動物の、血管を形成する内壁を有する血管から血餅を除去する方法であって、
a)同軸シースがカテーテル内部に位置し、先端側バスケットがしぼんだ状態で該カテーテル内部に位置する、本発明1031のシステムを提供する工程;
b)カテーテルを該血管中に配置する工程;
c)基端側区画の基端側頂部が該血餅に対して先端側にあるように該カテーテルの先端から該先端側バスケットを展開させる工程;
d)該先端側バスケットを弛緩状態へと動かす工程;
e)該同軸シースを、該基端側頂部に対して先端側だが第三の位置に対して基端側に位置する、プルワイヤ沿いの第四の位置へと動かす工程;
f)該血餅を該先端側バスケット内部に捕獲する工程;
g)最も基端側の頂部で計測される先端側バスケット高さが減少し、かつ該基端側頂部が互いおよび該プルワイヤに向かって動くようにするように、該同軸シースをさらに先端側にバスケット内部の中へと動かす工程;ならびに
h)該システムを基端側に動かして該血管の外に出す工程
を含む、前記方法。
[本発明1056]
基端と、先端と、該基端から該先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
開口した基端および開口した先端を有する同軸シースであって、該プルワイヤを包み、該プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸シース;
内部と、基端と、先端と、先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、該先端側バスケット長さに対して垂直な先端側バスケット高さと、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定され、各基端側区画が、該基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および該基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む、複数の基端側区画と、該基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画とを含む、先端側バスケット;
各基端側条片が、該同軸シースから延びる基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、該基端から該先端まで延びる長さとを有する、複数の基端側条片;ならびに
中空の内部と、該内部に通じる基端と、該内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成された、カテーテル
を含み、
該先端側バスケットが形状記憶金属で構成されており、
各基端側区画の各基端側頂部がアイレットを含み、さらに、各基端側条片がアイレットを通り抜ける、
動物の内腔内の物体を除去するためのシステム。
[本発明1057]
基端および先端を有するプルワイヤ;
内部と、外面と、基端と、先端と、該基端に位置する複数の基端側形状記憶金属条片と、該先端側ボディ内部に位置する基端側ハブと、基端側ハブに対して先端側に位置する先端側ハブとを含む、該プルワイヤに取り付けられた先端側ボディであって、該先端側ボディが、該先端側ボディが第一の高さおよび幅を有する弛緩状態と、該先端側ボディが第二の高さおよび幅を有し、該第二の高さが該第一の高さ未満であり、該第二の幅が該第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する、前記先端側ボディ;
内部と、該内部に通じる基端と、該内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ該先端側ボディが該しぼんだ状態にあるとき該先端側ボディを包むように構成された、カテーテル
を含み、
該基端側形状記憶金属条片それぞれが基端および先端を有し、該弛緩状態において、該形状記憶金属条片の該基端それぞれが該基端側ハブに対して基端側に位置し、
該弛緩状態において、該基端側形状記憶金属条片の該基端が、該基端側ハブを該先端側ハブに向けて先端側に動かすことにより、該先端側ハブから一定の距離にとどまりながらも互いおよび該プルワイヤに向かって動くように構成されており、該弛緩状態において、該基端側形状記憶金属条片の該基端が、該基端側ハブを基端側に動かして該先端側ハブから離すことにより、互いおよび該プルワイヤから離れるように構成されており、かつ
該基端側形状記憶金属条片が、動物の内腔の壁に付着した物体を除去するように構成されている、
動物の内腔の壁に付着した物体を除去するためのシステム。
[本発明1058]
複数の形状記憶金属コネクタ条片をさらに含み、該複数の形状記憶金属コネクタ条片が、それぞれ、基端側形状記憶金属条片に取り付けられた基端と、基端側ハブに取り付けられた先端とを有し、さらに、弛緩状態において、該形状記憶金属コネクタ条片の該基端が、該基端側ハブを該先端側ハブに向けて先端側に動かしたとき、プルワイヤに向かって動くように構成されており、該形状記憶金属コネクタ条片の動きが、該基端側形状記憶金属条片の該基端を互いおよび該プルワイヤに向けて動かすように構成されている、本発明1057のシステム。
[本発明1059]
前記コネクタ条片が基端側ハブと一体化している、本発明1058のシステム。
[本発明1060]
基端側ハブが、開口を有する管であり、プルワイヤが該開口を通り抜ける、本発明1057のシステム。
[本発明1061]
弛緩状態において、基端側ハブが、該基端側ハブに対して先端側にあるプルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能であり、さらに、先端側ハブが該プルワイヤに沿ってスライドできないように該先端側ハブが該プルワイヤに取り付けられている、本発明1060のシステム。
[本発明1062]
弛緩状態において、基端側形状記憶金属条片が先端側ボディの周長に実質的に均等に分布している、本発明1057のシステム。
[本発明1063]
先端側ハブが、開口を有する管であり、プルワイヤが基端側ハブから該先端側ハブまで延び、さらに、該先端側ハブが該プルワイヤに沿ってスライドできないように該先端側ハブが該プルワイヤに取り付けられている、本発明1057のシステム。
[本発明1064]
プルワイヤが基端側ハブから先端側ハブまで延び、さらに、該先端側ハブが該プルワイヤに沿ってスライドできないように該先端側ハブが該プルワイヤに取り付けられている、本発明1057のシステム。
[本発明1065]
先端側ボディが、先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤをさらに含む、本発明1057のシステム。
[本発明1066]
先端側ボディが、基端側形状記憶金属条片に対して先端側にある複数の形状記憶金属条片で構成されたバスケットを含む、本発明1057のシステム。
[本発明1067]
先端側ハブ、基端側ハブおよび先端側バスケットが、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている、本発明1066のシステム。
[本発明1068]
先端側ボディが、先端側ボディがヒトの体内の頭部血管中に位置しかつX線画像がヒトの体外から撮られるとき0.01mremのX線照射によって検出されるように構成されたX線マーカをさらに含む、本発明1057のシステム。
[本発明1069]
基端側金属条片がつめを形成し、該つめが、該基端側形状記憶金属条片の基端によって形成される閉鎖可能な基端を有する、本発明1057のシステム。
[本発明1070]
2〜4個の基端側形状記憶金属条片が前記つめを形成する、本発明1069のシステム。
[本発明1071]
先端側ボディが、弛緩状態において、先端側ボディ高さおよび幅が基端から先端へ向かって減少するテーパ形状を有する、本発明1057のシステム。
[本発明1072]
先端側ボディが弛緩状態で弾丸形状を有する、本発明1071のシステム。
[本発明1073]
基端側ハブおよび先端側ハブが概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、該内径が該基端側ハブおよび該先端側ハブの開口を形成し、さらに、該基端側ハブおよび該先端側ハブの該外径が実質的に同じサイズであり、さらに、該基端側ハブおよび該先端側ハブの該内径が実質的に同じサイズである、本発明1057のシステム。
[本発明1074]
さらに、基端側ハブおよび先端側ハブの外径が約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、該基端側ハブおよび該先端側ハブの内径が約0.008インチ〜約0.051インチである、本発明1073のシステム。
[本発明1075]
プルワイヤが概して円柱形であり、さらに、該プルワイヤの直径が約0.008インチ〜約0.051インチである、本発明1057のシステム。
[本発明1076]
基端側形状記憶金属条片が約10〜約60ミリメートルの長さを有する、本発明1057のシステム。
[本発明1077]
先端側ボディの第一の高さおよび第一の幅が約2ミリメートル〜約6ミリメートルである、本発明1057のシステム。
[本発明1078]
基端側形状記憶金属条片が、血管壁から血餅を切り離すように構成されている、本発明1057のバスケットシステム。
[本発明1079]
基端側形状記憶金属条片の基端が互いに接続されていない、本発明1057のシステム。
[本発明1080]
弛緩状態において先端側ボディの内部が中空である、本発明1057のシステム。
[本発明1081]
動物の内腔の壁に付着した物体を除去する方法であって、
a)本発明1057のシステムを提供する工程;
b)該システムを該内腔中に配置する工程;
c)カテーテルの先端から先端側ボディを展開させる工程;
d)該先端側ボディの高さおよび幅を増大させる工程;ならびに
e)基端側形状記憶金属条片を互いおよびプルワイヤに向けて動かして物体を捕獲する工程
を含む、前記方法。
[本発明1082]
先端側ボディが物体に対して先端側で展開される、本発明1081の方法。
[本発明1083]
物体を捕獲するために、基端側ハブを先端側かつ先端側ハブのより近くに動かす工程をさらに含む、本発明1081の方法。
[本発明1084]
前記内腔が頭蓋内動脈であり、前記物体が血餅である、本発明1083の方法。
[本発明1085]
基端側ハブを先端側ハブに向けて動かし、基端側形状記憶金属条片に張力を加えるために血餅を使用する工程をさらに含む、本発明1084の方法。
[本発明1086]
基端側ハブを先端側ハブに向けて動かし、基端側形状記憶金属条片に張力を加えるために管を使用する工程をさらに含む、本発明1084の方法。
図1Aは、レーザによってカットされる前の形状記憶金属管の側面(立面)図を示す。図1Bは、レーザによってカットされている、図1Aの形状記憶金属管の側面(立面)図を示す。 図2Aは、レーザによってカットされた後の図1Bの形状記憶金属管の側面(立面)図を示す。図2A中、管は、カットパターンを示すためだけに、平坦であるかのように示されている。図2Bは、レーザによってカットされた後の図1Bの形状記憶金属管の側面透視図を示す。図2Cは、レーザによってカットされた後の図1Bの形状記憶金属管のもう一つの側面透視図を示す。図2C中、管は、図2Bに比べて回転している。 図3A〜3Hは、図1および2のレーザカットされた形状記憶金属管を使用して本発明の一つの態様の先端側ボディを製造する方法を示す。簡潔に示すために、図3A〜3H中、先端側ボディのバスケット部分は示されていない。 図4A〜4Dは、図3に示す製造方法の溶接工程を示す。簡潔に示すために、図4A〜4D中、先端側ボディのバスケット部分は示されていない。 コネクタ条片が基端側形状記憶金属条片に溶接され得る異なる位置を示す。 コネクタ条片が基端側形状記憶金属条片に溶接され得る異なる位置を示す。 カテーテルおよび図6の先端側ボディの側面(立面)図を示す。 血餅を捕獲するために使用されている、本発明の一つの態様の展開可能なシステムの側面(立面)図を示す。簡潔に示すために、図8中、先端側ボディのバスケット部分は示されていない。 つめアクチュエータ管によって閉じられている、本発明の一つの態様のつめの側面(立面)図を示す。簡潔に示すために、図9中、先端側ボディのバスケット部分は示されていない。 血餅を捕獲するために使用されている、本発明の一つの態様の展開可能なシステムの側面(立面)図を示す。簡潔に示すために、図10中、先端側ボディのバスケット部分は示されていない。 本発明の代替態様の先端側ボディの第一の透視図を示す。先端側ボディは、本明細書中で「配向1」と呼ばれる状態にある。 図12Aは、図11の先端側ボディの第二の透視図を示す。先端側ボディは、本明細書中で「配向2」と呼ばれる状態にある。図12Bは、図11の先端側ボディの基端側条片の基端側立面図を示す。 図11の先端側ボディの、先端を向いた二つの非固定頂部の拡大透視図を示す。 図14Aは、図11の先端側ボディを製造するために使用される元の形状記憶金属管を示す。元の管は平坦に圧延されており、管中の線は、管がレーザによってカットされたところを示す。図14Bは、図14Aの元の管から製造された先端側ボディの第一の透視図を示す。先端側ボディは配向1にある。図14Cは、図14Aの元の管から製造された先端側ボディの第二の透視図を示す。先端側ボディは配向2にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向1にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 軟らかい血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 硬い血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 変形可能な粘着性の血餅を回収する際の図11の先端側ボディの段階的使用を示す。先端側ボディは配向2にある。 図20Aは、本発明のさらに別の態様の先端側ボディを製造するために使用される元の形状記憶金属管の図を示す。元の管は平坦に圧延されており、管中の線は、管がレーザによってカットされたところを示し、図20A〜20Cの先端側ボディは、図11〜19の先端側ボディよりもわずかに短く、曲がりくねった血管の中で使用するためのものである。図20Bは、図20Aの元の管から製造された先端側ボディの第一の透視図を示す。先端側ボディは配向1にある。図20Cは、図20Aの元の管から製造された先端側ボディの第二の透視図を示す。先端側ボディは配向2にある。 送達カテーテルを使用して血管中に送達されている、図20B〜Cの先端側ボディを含む血餅回収システムの透視図を示す。 血管中、先端側ボディが展開し、送達カテーテルが引き込まれた後の、図21の先端側ボディの透視図を示す。 図21の先端側ボディの透視図を示す。図22に比べて、先端側ボディは基端側に移動し、プルワイヤに張力が加えられている。 図21のシステムのプルワイヤの上で送達されている吸引カテーテルの透視図を示す。 血餅に押し込まれている図24の吸引カテーテルの先端の透視図を示す。ユーザがシリンジのレバーを引き戻したため、シリンジが血餅を吸引カテーテルに吸引している。 血餅に押し込まれている図24の吸引カテーテルの先端の透視図を示す。図26中、ユーザがシリンジレバーを所望の量でロックしている。 図24のシステムの透視図を示す。図27中、吸引カテーテルは先端側ボディおよび血餅を部分的に吸引カテーテルの中に吸引している。 図24のシステムの透視図を示す。図28中、吸引カテーテルは先端側ボディおよび血餅を完全に吸引カテーテルの中に吸引している。 図24のシステムの透視図を示す。システムおよび捕獲された血餅が血管から基端側に取り出されつつある。 送達カテーテルと、プルワイヤに沿ってスライド可能な同軸管と、同軸管の先端から延び、先端側バスケットに取り付けられている基端側条片とを含む本発明のもう一つの態様のシステムの正面透視図を示す。図30A中、先端側バスケットは弛緩状態にある。 図30Aのシステムの正面透視図を示す。図30B中、カテーテルの先端側への動きのせいで、システムは部分的にしぼんだ状態にある。 図30Aのシステムの基端側条片の基端側立面図を示す。 二つの基端側条片を含む、図30Aおよび30Bの代替態様の基端側立面図を示す。 四つの基端側条片を含む、図30Aおよび30Bの代替態様の基端側立面図を示す。 図31Aは、図30Aのシステムの正面透視図を示す。図31A中、システムは基端側でのしぼんだ状態と弛緩状態との間にある。図31Bは、図30Aのシステムの正面透視図を示す。図31A中、システムは先端側でのしぼんだ状態にある。 図32A〜Fは、図30Aのシステムの正面透視図およびヒト頭蓋内動脈中の血餅を回収する際のシステムの段階的使用を示す。 基端側条片の基端が同軸シースの先端に取り付けられている、図31〜32のシステムの代替態様の正面透視図を示す。 同軸シースが、複数のブレードで構成された編組みカテーテルであり、さらに、各ブレードの先端側区分が基端側条片を形成している、システムの代替態様の正面透視図を示す。 図35A〜Cは、基端側条片が基端側頂部の基端側チップに被さる、図30〜34のシステムの態様の正面透視図を示す。特に、図35Aは分解図であり、図35Bは、ループおよびアイレットによって基端側頂部に取り付けられた基端側条片を示し、図35Cは、先端側ボディが先端側でのしぼんだ状態にあるとき、基端側条片を後ろに折り曲げて基端側チップを覆わせる方法を示す。 本発明のバスケットシステムの態様を製造する段階的手順の側面透視図を示す。 本発明のバスケットシステムの態様を製造する段階的手順の側面透視図を示す。 本発明のバスケットシステムの態様を製造する段階的手順の側面透視図を示す。 本発明のバスケットシステムの態様を製造する段階的手順の側面透視図を示す。 バスケットの残り部分とほぼ同じ長さである(最も基端側の頂部から先端側の管まで計測)基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 バスケットの残り部分とほぼ同じ長さである(最も基端側の頂部から先端側の管まで計測)基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図37A〜37Bのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図37A〜37Bのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図37A〜37Bのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図37A〜37Bのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図37A〜37Bのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 図39Aは、図37Aおよび37Bのバスケットシステムの側面透視図を示す。図示するように、基端側区画のすべての基端側頂部が基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられている。図39Bは、基端側区画の一つの基端側頂部が基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられていない代替態様を示す。 相対的に厚い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの側面透視図を示す。図40中、図示するように、基端側テザー形状記憶金属条片は、最も基端側の頂部を形成する形状記憶金属条片よりも厚い。 基端側バスケットおよび先端側バスケットを有するバスケットシステムの側面透視図を示す。 基端側テザー形状記憶金属条片が基端側テザー形状記憶金属条片の縦軸およびプルワイヤの縦軸の両方を中心に180°捻転している、基端側バスケットおよび先端側バスケットを有するバスケットシステムの側面透視図を示す。 図43A〜43Bは、基端側テザー形状記憶金属条片が基端側テザー形状記憶金属条片の縦軸およびプルワイヤの縦軸の両方を中心に90°捻転しているバスケットシステムの側面透視図を示す。図43Cは、図43A〜43Bのバスケットシステムの正面(立面)図を示す。図43Dおよび43Eは、基端側テザー形状記憶金属条片が基端側テザー形状記憶金属条片の縦軸およびプルワイヤの縦軸の両方を中心に180°捻転しているバスケットシステムの正面(立面)図および側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、基端側バスケットおよび先端側バスケットを有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、基端側バスケットおよび先端側バスケットを有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、基端側バスケットおよび先端側バスケットを有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、基端側バスケットおよび先端側バスケットを有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、基端側バスケットおよび先端側バスケットを有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 本発明のバスケットシステムの態様を製造する段階的手順の側面透視図を示す。 本発明のバスケットシステムの態様を製造する段階的手順の側面透視図を示す。 本発明のバスケットシステムの態様を製造する段階的手順の側面透視図を示す。 本発明のバスケットシステムの態様を製造する段階的手順の側面透視図を示す。 相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図46A〜46Eのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図46A〜46Eのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図46A〜46Eのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図46A〜46Eのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図46A〜46Eのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図46A〜46Eのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図46A〜46Eのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 血餅を回収するための、血管中、図46A〜46Eのバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 相対的に厚く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 相対的に厚く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。 図49A〜49Cは、三つの相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。システムは、血餅を回収するために血管中で展開している。 図50Aは、相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの側面透視図を示す。図50A中、基端側区画のすべての基端側頂部が基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられている。図50Bは、相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの側面透視図を示す。図50B中、基端側区画の一つの基端側頂部が基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられていない。図50Cは、二つの基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの正面図を示す。図50Dは、三つの基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの正面図を示す。図50Eは、四つの基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの正面図を示す。 相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの側面透視図を示す。図51中、図示するように、基端側テザー形状記憶金属条片は、最も基端側の頂部を形成する形状記憶金属条片ほど厚くない。さらに、形状記憶金属条片の厚さは、最も基端側の頂部からバスケット長さに沿って先端側ハブまで徐々に減少する。 相対的に薄く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの側面透視図を示す。 図53A〜53Cは、相対的に長く、薄い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの段階的展開および使用の側面透視図を示す。システムは、血餅を回収するために血管中で使用されている。 図54A〜54Cは、基端側テザー形状記憶金属条片によって先端側バスケットに接続された基端側バスケットを有するバスケットシステムの側面透視図を示す。 図55A〜55Bは、基端側テザー形状記憶金属条片が基端側テザー形状記憶金属条片の縦軸およびプルワイヤの縦軸の両方を中心に90°捻転しているバスケットシステムの側面透視図を示す。図55Cは、図55A〜55Bのバスケットシステムの正面(立面)図を示す。図55Dおよび55Eは、基端側テザー形状記憶金属条片が基端側テザー形状記憶金属条片の縦軸およびプルワイヤの縦軸の両方を中心に180°捻転しているバスケットシステムの正面(立面)図および側面透視図を示す。 相対的に厚く、短い基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの側面透視図を示す。 図57A〜Fは、基端側テザー形状記憶金属条片が、先端側バスケットの基端側区画を形成する形状記憶金属条片よりも厚いバスケットシステムの展開の側面透視図を示す。 図58A〜58Bは、基端側テザー形状記憶金属条片の代わりに相対的に長いコードを有するバスケットシステムの側面透視図を示す。 図59A〜59Bは、基端側テザー形状記憶金属条片の代わりに相対的に短いコードを有するバスケットシステムの側面透視図を示す。 図60A〜60Fは、図59A〜59Bのバスケットシステムの展開の透視図を示す。 コードおよび基端側テザー形状記憶金属条片を有するバスケットシステムの側面透視図を示す。 図62A〜62Cは、図61のバスケットシステムの展開の透視図を示す。 バスケット内部に向かって半径方向にカーブする先端側を向いた非固定定頂部を調製するために使用されるマンドレルの右側斜視図を示す。 図63のマンドレルの右側面(立面)図を示す。
詳細な説明
図1〜10を参照すると、本開示は、動物の血管14または他の内腔から血餅12のような閉塞物または他の物体を除去するための、概して参照番号10によって指定される、展開可能なシステムを提供する。閉塞物は、血餅12の他に、たとえば、動脈瘤処置中に押し出されたコイル、血管内塞栓物、たとえばオニックス(onyx)または小さな遠位部血管からの機械的血管内除去を要する他の閉塞物であり得る。明確に示すために、図中、すべての参照番号が各図面に含まれるわけではない。
さらに図1〜10を参照すると、展開可能なシステム10は、基端(図示せず)および先端20を有するプルワイヤ16を含む。任意で、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。好ましくは、プルワイヤ16は生体適合性金属材料で構成されている。
システム10はさらに、プルワイヤ16に取り付けられている先端側ボディ22を含む。先端側ボディ22は、基端24、先端26、内部28および外部30を有する。先端側ボディ22は、先端側ボディ22が第一の高さおよび幅を有し、カテーテル50(図10Aを参照)の中に嵌まるように構成されているしぼんだ状態と、先端側ボディ22が異なる高さ32および幅を有し、先端側ボディ22がカテーテル50から展開するとき(図10B〜Gを参照)およそヒト血管14の高さおよび幅まで拡張するように構成されている弛緩状態とを有する。先端側ボディ22はさらに、基端側ハブ74と、基端側ハブ74に対して先端側に位置する先端側ハブ76とを含む。いくつかの態様において、先端側ボディ22は、先端側ボディ22の基端24を形成する形状記憶金属(たとえば、ニチノールのような形状記憶合金)で構成された複数の条片40を含む。任意で、基端側形状記憶金属条片40は、それぞれ、先端44と、開閉可能なつめ46を形成する基端42とを有する。任意で、基端側形状記憶金属条片40は、コネクタ形状記憶金属条片48を介して基端側ハブ74に取り付けられている。そのような態様において、基端側ハブ74は、任意でプルワイヤ16に固定され、プルワイヤ16に沿ってスライドできない先端側ハブ76とは対照的に、プルワイヤ16の少なくとも一区分に沿ってスライド可能であり得る。基端側ハブ74を先端側に動かして先端側ハブ76に近づけると(すなわち、先端側ハブ76を固定状態に維持しながら基端側ハブ74を先端側に動かすことによって基端側ハブ74と先端側ハブ76との間の距離88を短縮すると)、コネクタ形状記憶金属条片48、ひいては基端側形状記憶金属条片40に張力が加わる。この張力が、他方で、基端側形状記憶金属条片40の基端42を互いおよびプルワイヤ16に向けて半径方向に動かす。基端側形状記憶金属条片40の基端42が互いおよびプルワイヤ16に向かって半径方向に動くとき、つめ46(基端側形状記憶金属条片40によって形成される)が、開口位置から少なくとも部分的に閉じた位置に動かされ、それが他方で、閉塞物12をヒト内腔14の壁から切り離し、閉塞物12を捕獲する。図3H、図8、図9Fならびに図10Fおよび10Gを参照すること。逆に、好ましくは、先端側ハブ76から基端側に離れる基端側ハブ74の動き(すなわち、ハブ74とハブ76との間の距離88を増す)は、基端側形状記憶金属条片40中の張力を解放し、それが他方で、基端側形状記憶金属条片40の基端42を互いおよびプルワイヤ16から離れさせて、つめ46を開かせる。つめ46および基端側ハブ74はいくつかの機能を形成する。第一に、前記のように、つめ46の閉鎖は閉塞物12を捕獲する。第二に、つめ46の閉鎖はつめ46を内腔14の壁から引っ込ませて、閉塞物12を捕獲している間、つめ46が内腔壁を引っ掻く(そして損傷する)ことがないようにする。第三に、つめ46の閉鎖は、先端側ボディ22の高さおよび幅を減らし、それが、先端側ボディ22を再びカテーテル50の中に納めることを可能にする。これは、たとえば、術者が先端側ボディ22を体内の別の位置で再び展開させることを求める場合(はじめ術者が先端側ボディ22を内腔14中の誤った位置で展開させた場合、該当し得る)、望ましい場合がある。本発明に関して、「つめを閉じる」とは、つめ46を部分的に閉じること(基端側形状記憶金属条片40の基端42がプルワイヤ16と接触しない)およびつめ46を完全に閉じること(基端42がプルワイヤ16と接触する)の両方を包含する。
つめ46は、任意の数の基端側形状記憶金属条片40で構成され得る。しかし、好ましくは、2〜4個の基端側形状記憶金属条片40がつめ46を構成する(コネクタ条片48が存在するならば、それは単につめ46を基端側ハブ74に繋ぎ留めるように働くことが理解されよう)。好ましくは、基端側形状記憶金属条片40は約10〜約60ミリメートルの長さを有する。基端側形状記憶金属条片40は、つめ46のアーム部と考えることができる。
いくつかの態様において、コネクタ条片48は基端側ハブ74と一体化している(すなわち、同じ形状記憶金属片から形成されている)。他の態様において、基端側ハブ74はコネクタ条片48に溶接されてもよい。任意で、弛緩状態において、基端側形状記憶金属条片42は先端側ボディ22の周長に実質的に均等に分布している。
任意で、先端側ボディ22は、先端側ボディ22から先端側に延びるリードワイヤ52を含む。任意で、リードワイヤ52は先端側ハブ76から先端側に延びる。存在するならば、リードワイヤ52は、内腔14中でのシステム10の動きを容易にするために使用され得る。
任意で、先端側ボディ22は、基端側形状記憶金属条片40に対して先端側にあるバスケット54を含み、バスケット54は、基端側形状記憶金属条片40に対して先端側にある複数の形状記憶金属条片56で構成されている。先端側形状記憶金属条片56は、たとえば、複数のメッシュ開口58を有するバスケット54を形成し得る。任意で、先端側ボディ22がその弛緩状態にあるときのバスケット54中のメッシュ開口58のサイズは、血餅12が先端側ボディ22によって捕獲されたのち先端側バスケット54から抜け出さないよう、平均サイズの虚血性血餅12の直径よりも小さい(好ましくは有意に小さい)。任意で、バスケット54は、開口した基端60と、先端側の管76によって形成される実質的に閉じた先端62とを有する。任意で、先端側ハブ74および基端側ハブ76ならびに先端側バスケット54は、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、メッシュ開口58のサイズはバスケット54の基端60から先端62に向かって減少する。先端側バスケット54は、図2に良く見てとれ、異なる数の区画パターンで構成されることができる。先端側バスケット54は、システム10中の他の構成要素を説明しやすくするため、図3〜10には示されていない。
任意で、基端側ハブ74および先端側ハブ76は、ハブ74および76の長さにわたる実質的に円形の開口を含む円筒形管であり、ハブ74および76は概ね同じ内径72および同じ外径70を有する。好ましくは、内径72は、プルワイヤ16が基端側ハブ74の中をスライドすることができるよう、プルワイヤ16の直径よりも少なくともわずかに大きい。いくつかの態様において、基端側ハブ74および先端側ハブ76の外径70は約0.011インチ〜約0.054インチであり得、基端側ハブ74および先端側ハブ76の内径72は約0.008インチ〜約0.051インチであり得る。
任意で、先端側ボディ22はさらに、先端側ボディ22がヒトの体内の頭部血管中に位置し、ヒトの体外からX線画像が撮られるとき、X線下で基端側形状記憶金属条片40に比べて視認しやすいX線マーカ64を含む。コネクタ条片48が基端側形状記憶金属条片40に溶接されるならば、X線マーカ64は、たとえば、溶接部位に位置してもよい。いくつかの場合、溶接部位の増大した厚さそのものがX線マーカ64を構成し得る。好ましくは、X線マーカ64は放射線不透過性材料で構成されている。放射線不透過性材料のいくつかの例は、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填剤を配合されたポリマー材料などを含むことができるが、これらに限定されない。好ましくは、基端側形状記憶金属条片40はニチノールで構成され、X線マーカ64は、ニチノールよりも高い密度を有する材料で構成されている。
開口した基端(図示せず)および開口した先端66を有するカテーテル50がはじめシステム10を包む。本明細書の中で使用される用語「カテーテル」とは、概して、それを通してシステム10を展開させることができる任意の適当な管をいう。好ましくは、カテーテル50は無菌状態であり、生体適合性材料(すなわち、システム10を使用して頭蓋内血管14から血餅12を除去する工程を含む45分間の手術過程の間、人体を刺激しない材料)で構成されている。カテーテル50は、略円筒形を含むがこれに限定されない任意の適当な形状であることができる。好ましくは、カテーテル50はマイクロカテーテルである。本発明に関して、カテーテル50がシステム10を包むというとき、それは、カテーテル50がシステム10の少なくとも一つの構成要素(好ましくは、先端側ボディ22、リードワイヤ52およびプルワイヤ16)を包むということと理解される。いくつかの態様において、カテーテル50は直径約2.5フレンチである。任意で、カテーテル50は、以下のようにして、閉塞物12を有する内腔14の領域に送達される。ガイドワイヤを閉塞物の領域に送達し、閉塞物12よりも先まで通過させ;カテーテル50をガイドワイヤ上で送達し;ガイドワイヤを抜き取り;システム10を、そのプルワイヤ16およびリードワイヤ52とともに、カテーテル50に通して送達する。任意で、プルワイヤ16を使用して、システム10をカテーテル50に押し通し、以下に記すようにして閉塞物14を捕獲したのち、先端側ボディ22を回収する。システム10は、複数のカテーテル50、たとえば脳まで移動する幅広めのカテーテルおよび第一のカテーテルから送達され、脳の小さな動脈を通って移動する、非常に可撓性で小さめの直径のマイクロカテーテルを利用し得る。好ましくは、カテーテル50は、生体適合性のポリマー材料(すなわち、一つまたは複数のポリマー材料、たとえばシリコーン、PVC、ラテックスゴムまたは編組みナイロン)で構成されている。
任意で、つめが開いた弛緩状態では、先端側ボディ22が、または先端側バスケット54のみが、先端側ボディ22または先端側バスケット54の基端から先端に向かってテーパ状であるように、先端側ボディ22が、または任意で先端側バスケット54のみが、テーパ形状(たとえば実質的に円錐形または弾丸形)を有する。
システム10の基端が図1および3〜10の左端に示され、システム10の先端が図1および3〜10の右端に示されている。理由は、システム10の主な用途は、ヒト頭蓋内動脈14から血餅12を除去することであり、その場合、システム10は概して、その基端において、外科医がカテーテル50を鼠径部の近くから患者の体に入れ、脳に向けて押すことにより、動脈14に入るからである。ヒト動脈14の直径は概してその近位端からその遠位端に向かって減少する。しかし、他のタイプの内腔で使用される場合、用語「基端側」および「先端側」がその内腔で使用されるとき、先端側ボディ22は、カテーテル50に対して基端側に位置してもよい。
外科医は、たとえば、カテーテル50を基端側に動かして先端側ボディ22をシースから出すことにより、または先端側ボディ22をカテーテル50の外に押し出すことにより、先端側ボディ22を展開させ得る。
以下、システム10の使用は、ヒト虚血性脳卒中患者の頭蓋内動脈14から血餅12を除去する場合に関して説明するが、システム10は、他の内腔から他の物体を除去するためにも使用され得ることが理解されよう。
しぼんだ状態の先端側ボディ22を含むカテーテル50が、内腔14中、血餅12に対して先端側に配置される。図10Aを参照すること。
先端側ボディ22がカテーテル50から展開すると、先端側ボディ22の高さおよび幅はおよそ血管14の高さおよび幅まで拡大する。図10Bを参照すること。
カテーテル50が基端側に引き戻され、つめアクチュエータ管90が血管14中に配置される。図10Cを参照すること。
血餅12が先端側ボディ22の内部28に位置するよう、先端側ボディ22が基端側に動かされる。図10Dおよび10Eを参照すること。
つめアクチュエータ管90が先端側に動かされると、それが基端側ハブ74を先端側に押して、基端側ハブ74と先端側ハブ76(これはプルワイヤ16に固着され、固定状態に維持される)との間の距離88が減少する。基端側ハブ74の先端方向移動がコネクタおよび基端側形状記憶金属条片40および48に張力を加え、それらが他方でつめ46を閉じさせる。図10Fを参照すること(つめアクチュエータ管90は、プルワイヤ16上に浮く、すなわち、プルワイヤ16の直径よりも大きい直径を有する管の長さに広がる開口を有するべきであり、つめアクチュエータ管90の開口は、つめアクチュエータ管90が基端側ハブ74を押すよう、基端側ハブ74の直径よりも小さくあるべきである)。
システム10は基端側に引き抜かれ、体から取り出される。図10Gを参照すること。
システム10の効能を試験するために、先端側バスケット54と、基端側ハブ74および先端側ハブ76と、三つの基端側形状記憶金属条片42で構成されたつめ46とを有する先端側ボディ22を、管およびその管中に位置する湿った脱脂綿を含むフローモデル中で試験した。脱脂綿は、血餅を模倣するために使用されたものである。システム10を脱脂綿に対して先端側で展開させた。基端側ハブ74を先端側に動かすことによってつめ46を閉じて、脱脂綿を捕獲した。システム10および脱脂綿を管中で基端側に引き抜いた。
いくつかの態様において、先端側ボディ22は、図1〜4に示すような、以下の工程の一つまたは複数を含む方法によって調製される。
a)外面と、実質的に中空の内部と、外面を実質的に中空の内部と分ける壁と、開口した基端74と、開口した先端76と、開口した基端74と開口した先端76との間の中間部分78を有する、ニチノールのような形状記憶金属で構成された一つの管68を提供する工程(図1Aを参照);
b)中間部分78の壁をレーザ80によってカットする工程(図1Bを参照);
c)レーザ80によってカットされた中間部分78の破片を除去して、基端側の管74と、先端側の管76と、基端側の管74に取り付けられた複数の形状記憶金属条片82を含む中間部分78とを形成する工程;
d)マンドレルを使用して中間部分78の形状を変化させ、中間部分78が先端側の管76および基端側の管74に対して拡張することを可能にして先端側バスケット54を形成する工程;
e)中間部分78を室温で冷ます工程;
f)マンドレルを中間部分78から取り出す工程(図2および3Aを参照);
g)中間部分78を機械的または化学的に電解研磨して酸化物を除去する工程;
h)形状記憶金属条片82をカットして、基端側の管74および形状記憶金属条片82の基端側区分を含む第一の区分84と、先端側の管76および形状記憶金属条片82の先端側区分を含む第二の区分86とを形成する工程(図3Bを参照);および
i)基端側区分を先端側区分に接合して、先端側区分が先端側ボディ22の基端24を形成し、基端側の管74が先端側ボディ22の内部28の内側に位置し、基端側の管74が先端側ボディ基端24に対して先端側に位置するようにする工程(図3C〜3Eを参照)。
いくつかの態様において、方法はさらに、プルワイヤ16を基端側の管74の中に通して、基端側の管74がプルワイヤ16の少なくとも一区分に沿ってスライド可能であるようにする工程を含む。
いくつかの態様において、方法はさらに、プルワイヤ16を、先端側の管76がプルワイヤ16に沿ってスライドできず、代わりに、先端側の管76がプルワイヤ16とともに動くよう、先端側の管76に取り付ける工程を含む。
いくつかの態様において、工程iののち、先端側ボディ22の基端24は、2〜4個の基端側形状記憶金属条片40で構成されたつめ46を形成し、つめとなる基端側形状記憶金属条片40は、基端側の管74を先端側の管76に向けて先端側に動かすこと(すなわち、管74と管76との間の距離88を減らすこと)により、互いおよびプルワイヤ16に向かって動くように構成され、つめとなる形状記憶金属条片40は、基端側の管76を先端側の管76から基端側に離すこと(すなわち、管74と管76との間の距離88を増す)により(前記のように)、互いおよびプルワイヤから離れるように構成されている。
いくつかの態様において、中間部分78は、たとえばマンドレルおよび中間部分78を約500℃の流動化砂浴中に約3〜約7分間配置することによってマンドレルおよび中間部分78を加熱することによって拡張させる。中間部分78が加熱されるとき、加熱が形状記憶金属管68の結晶構造を再配列させる。好ましくは、中間部分78から形成される先端側バスケット54が基端60から先端62に向かってテーパ状になるよう、マンドレルはテーパ状(たとえば実質的に円錐形または弾丸形)である。好ましくは、管74および76の基端および先端は、マンドレルによって成形されず、レーザ80によってカットされず、基端74および先端76は、形状を変化させず、加熱下、サイズがわずかに拡大するだけであり、熱が除かれたのち、元の管68のサイズに戻る。好ましくは、レーザカットはコンピュータによってプログラムされる。レーザが一度に管壁の一つの面のみをカットする(そして、所望のカット面とは正反対側の面をカットしない)ことを保証するため、レーザ80を、好ましくは、所望のカット面の内径と外径との間に集束させ、冷却材を形状記憶金属管68に通して、所望のカット面とは正反対側の面に達する前にレーザ80が冷めるようにする。
レーザ80によってカットされない壁の部分によって、前記のように先端側バスケット53、基端側の管74および先端側の管76ならびに形状記憶金属条片40、48および56が作られる。
好ましくは、元の管68のために選択される形状記憶金属は、先端側ボディ22がヒト血管14中でカテーテル50から展開したのち十分な弾性および可撓性を有するよう、ヒト平均体温(37℃)未満の転移熱を有する。
いくつかの態様において、元の管68(ひいては先端側の管74および基端側の管76)は、約4フレンチ未満の外径、たとえば約1〜約4フレンチの直径を有する。いくつかの態様において、プルワイヤ16の直径は、上記のように約0.008インチ〜約0.051であり、そのような態様において、プルワイヤ16の直径は、元のニチノール管68の内径72に概ね等しくてもよい。
任意の特定の理論によって拘束されることなく、一つの形状記憶金属管68から先端側ボディ22を製造することは、製造しやすさおよび機械的破損からの安全性を提供し、硬い血栓12および他の閉塞物を除去するためにシステム10にとって必要な引張り強さを提供すると考えられる。
図11〜29の態様
図11〜29は、以下に記すようなさらなる特徴の一つまたは複数を含む代替態様200を示す:ねじれている基端側条片/テザー252、任意で内側にカーブし、X線マーカ244を有する固定されていない/自由な先端側を向いた頂部258および、閉塞物または他の物体270が先端側バスケット内部222に入ることを可能にする、バスケット246にある、先端側を向いた非固定頂部258に対してすぐ先端側にある拡張した開口/ドロップゾーン262。
より具体的に、図11〜29に示すように、システム200は、上記のような、基端204および先端206を有するプルワイヤ202;プルワイヤ202に取り付けられた先端側ボディ216であって、内部222と、基端218と、先端220と、基端218から先端220まで延びる先端側ボディ長さ226と、先端側ボディ高さ224と、先端側ボディ216の基端218を形成する基端側ハブ228(好ましくは、管の形態にあり、基端230および先端232を有する)と、好ましくは形状記憶金属で構成される複数のバスケット条片291によって形成される複数の区画/開口248で構成されたバスケット246と、任意で、バスケット246の先端220を形成する先端側ハブ236(好ましくは、基端238および先端240を有する管の形態にある)と、各基端側条片252が、基端側ハブ/管228に取り付けられた基端254および区画248(より具体的には、バスケット246の基端に位置する区画248の基端を向いた頂部)に取り付けられた先端256を有する、複数の基端側条片252(好ましくは基端側条片252は形状記憶金属で構成されている)とを含む先端側ボディ216(バスケットは、バスケット内部292を含み、先端側ボディ216は、先端側ボディ216が第一の高さおよび幅を有する弛緩状態と、先端側ボディ216が第二の高さおよび幅を有し、第二の高さが第一の高さ未満であり、第二の幅が第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する);および内部210と、内部210に通じる基端212と、内部210に通じる先端214とを有する、生体適合性(好ましくはポリマー)材料で構成されかつ先端側ボディ216がしぼんだ状態にあるとき先端側216ボディを包むように構成されている、上記のように先端側ボディ216を送達するための送達カテーテル208を含み得る。任意で、バスケット内部292は実質的に中空である。すなわち、米国特許公開公報第2013/0345739号とは異なり、バスケット内部292は細長い内側ボディを含まない。任意で、バスケット246は、先端側ハブ236の代わりに、開口した先端を含む。任意で、バスケット246の少なくとも二つの区画250は、概して基端方向を向いた基端側頂部260と、概して先端方向を向いた先端側頂部258とを含み、少なくとも二つの区画250の先端側頂部258はバスケット246の別の区画248に取り付けられていない。換言するならば、少なくとも二つの区画250の先端側頂部258は浮動状態にあり、少なくとも二つの区画250の一部を形成する条片を除き、どの条片にも取り付けられていない。以下、そのような先端側頂部258を先端側を向いた非固定頂部258と呼ぶ。好ましくは、先端側を向いた非固定頂部258の先端側チップはX線マーカ244で終端している(参照番号250、250A、250B、250Cおよび250Dで標識された区画は、概して基端方向を向いた基端側頂部260および先端側を向いた非固定頂部258を含む少なくとも二つの区画を指し、参照番号262、262A、262B、262Cおよび262Dで標識された区画は、先端側を向いた非固定頂部258に隣接する(好ましくは、それに対してすぐ先端側にある)拡大区画/ドロップゾーンを指し、参照番号248で標識された区画は概してバスケット246の区画を指す)(拡大区画/ドロップゾーン262が好ましくは先端側を向いた非固定頂部258に対してすぐ先端側にあるというとき、それは、図11〜12に示すように、拡大区画/ドロップゾーン262の形状のせいで、拡大区画/ドロップゾーン262の少なくとも一部分が、先端側を向いた非固定頂部258に対してすぐ先端側にあり、拡大区画/ドロップゾーン262の一部分が、先端側を向いた非固定頂部258に対して基端側にあり得るということと理解される)。部品番号250は概して少なくとも二つの区画の一つまたは複数を指し、一方で、部品番号250A、250B、250Cおよび250Dは少なくとも二つの区画の特定の一つを指すということが理解されよう。同様に、部品番号262は概して拡大区画/ドロップゾーンの一つまたは複数を指し、一方で、部品番号262A、262B、262Cおよび262Dは拡大区画/ドロップゾーンの特定の一つを指すということが理解されよう。同様に、部品番号258は概して先端側を向いた非固定頂部の一つまたは複数を指し、一方で、部品番号258A、258B、258Cおよび258Dは先端側を向いた非固定頂部の特定の一つを指すということが理解されよう。
任意で、図12Aに最もよく示されるように、先端側を向いた非固定頂部258の少なくとも二つは、互いに対して概ね180°(たとえば約150〜約180°)かつ基端側ハブ/管228から概ね同じ距離に位置する。任意で、バスケット246は、第一の対の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bを含み、第一の対の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bそれぞれは、基端側ハブ/管228から概ね同じ距離かつ互いに対して概ね180°で位置し、バスケット246はさらに、第一の対の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bに対して先端側かつそれらに対して概ね90°(たとえば約60〜約90°)で位置する第二の対の先端側を向いた非固定頂部258Cおよび258Dを含む。任意で、第二の対の先端側を向いた非固定頂部258Cおよび258Dは、第一の対の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bによって形成される区画250Aおよび250Bに隣接するが、それらからオフセットしている区画250Cおよび250Dを形成する(換言するならば、任意で、区画250Aの中心は区画250Cおよび250Dの中心に対して約90°であり、任意で、区画250Bの中心もまた、区画250Cおよび250Dの中心に対して約90°である)。任意で、先端側を向いた非固定頂部258A、258B、258Cまたは258Dの少なくとも一つ(好ましくはすべて)はX線マーカ244を含み、X線マーカ244は、先端側ボディ216がヒトの体内の頭部血管266中に位置し、ヒトの体外からX線画像が撮られるとき、X線下でバスケット条片291に比べて視認しやすい。好ましくは、X線マーカ244は放射線不透過性材料である。放射線不透過性材料のいくつかの例は、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填剤を配合されたポリマー材料などを含むことができるが、これらに限定されない。好ましくは、バスケット条片291はニチノールで構成され、X線マーカ244は、ニチノールよりも高い密度を有する材料で構成されている。いくつかの態様において、X線マーカ244は、先端側を向いた非固定頂部258に溶接された重金属を含む。任意で、先端側を向いた非固定頂部258は先端側バスケット246の内部222に向かって微妙にカーブしており、それが、先端側を向いた非固定頂部258が血管壁268に当たってこすれ、それを損傷する危険性を減らす。任意で、バスケット246は、先端側を向いた非固定頂部258を含む少なくとも二つの区画250に対して基端側にある少なくとも二つの区画を含む。任意で、先端側を向いた非固定頂部258は基端側ハブ/管228から少なくとも約5mm(たとえば約5〜約30mm)に位置している。任意で、先端側を向いた非固定頂部258は先端側ハブ/管236から少なくとも約5mmに位置している。任意で、少なくとも二つの区画250の先端側を向いた非固定頂部258はまた、それぞれ、拡大区画262(これはバスケット内部222の中への硬い血栓270Bの入口点である)の一部(すなわち、基端側境界の一部分)を形成し、さらに、弛緩状態における拡大区画262の表面積は弛緩状態におけるバスケット246の他の区画の表面積よりも大きい。任意で、先端側を向いた非固定頂部258はいくつかの機能を果たす。1)バスケット246の屈曲点を形成し、それが、システム200を脳の血管266のカーブに通してナビゲートすることをより容易にし;2)先端側を向いた非固定頂部258におけるX線マーカ244の使用により、術者が、硬い血栓270Bがバスケット246に入る点を形成するバスケット246の拡大区画262の位置を見いだすことを可能にし;3)術者が、先端側を向いた非固定頂部258を物体270に対して基端側および先端側に動かすことにより、物体270をバスケット246の中にラチェットする、または押し込むことを可能にする(以下に説明するように、参照番号270は概して血餅/血栓および他の物体を指し、270Aは軟らかい血餅を指し、270Bは硬い血餅を指し、270Cは変形可能な粘着性の血餅を指す)。任意で、図12Bに最もよく示されるように、基端側条片252の基端254は、その同じ基端側条片252の先端256に対して約65〜180°(好ましくは概ね180°)で位置する。換言するならば、好ましくは、第一の基端側条片252の基端254は基端側の管228上の12時の位置に取り付けられ、第一の基端側条片252の先端256(バスケット246の基端側区画248で終端する)は6時の位置(すなわち、出発位置から180°)に位置し、第二の基端側条片252の基端254は基端側の管228上の6時の位置に取り付けられ、第二の基端側条片252の先端254(バスケット246の区画248で終端する)は12時の位置(すなわち、出発位置から180°)に位置する。このねじれ特徴は二つの機能を果たす。1)基端側条片252が物体270を包囲することを可能にし;2)成形手順中、製造者がマンドレルをバスケット246に挿入することを可能にする。任意で、プルワイヤ202は基端側の管228に取り付けられている(たとえば接着、溶接などにより)。好ましくは、プルワイヤ202は先端側バスケット内部222を通って延びない。任意で、基端側条片252は基端側の管228の先端232と一体化しており、先端側ボディ216全体が一つの形状記憶金属管264から作られている。任意で、先端側を向いた非固定頂部258を含む少なくとも二つの区画250の基端側頂部260はそれぞれバスケット246の別の区画248に取り付けられている。換言するならば、好ましくは、バスケット246は任意の浮動状態の基端を向いた頂部を有しない。理由は、浮動状態の基端を向いた頂部は、先端側ボディ216が基端側に引かれるとき、血管266を損傷するおそれがあるからである。任意で、システム200はさらに、先端側の管236から先端側に延びるリードワイヤ286を含み、リードワイヤ286は約3mm〜約10mmの長さを有する。任意で、先端側ハブ/管236、基端側ハブ/管228およびバスケット246は、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。換言するならば、図1〜10の前記態様と同じく、任意で、先端側ボディ216全体が一つのニチノール管264から製造される。任意で、基端側ハブおよび先端側ハブ/管228および236は、先端側ボディ216がヒトの体内の頭部血管266中に位置し、ヒトの体外からX線画像が撮られるとき、X線下でバスケット条片291に比べて視認しやすいX線マーカ244を含む。好ましくは、X線マーカ244は放射線不透過性材料である。放射線不透過性材料のいくつかの例は、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填剤を配合されたポリマー材料などを含むことができるが、これらに限定されない。好ましくは、バスケット条片291はニチノールで構成され、X線マーカ244は、ニチノールよりも高い密度を有する材料で構成されている。いくつかの態様において、基端側ハブおよび先端側ハブ/管内部234および242は、基端側ハブおよび先端側ハブ/管228および236の内部234および242に溶接またが他のやり方で取り付けられたタンタルを含み得る。任意で、基端側の管および先端側の管228および236は概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、内径が基端側および先端側の管228および236の開口を形成し、さらに、基端側および先端側の管228および236の外径は実質的に同じサイズであり、さらに、基端側および先端側の管228および236の内径は実質的に同じサイズである。任意で、基端側および先端側の管228および236の外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、基端側および先端側の管228および236の内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、プルワイヤ202は概して円柱形であり、さらに、プルワイヤ202の直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側ボディ216は約10〜約60ミリメートルの長さを有する。任意で、先端側ボディ216の第一の高さ224および第一の幅226は約2ミリメートル〜約6ミリメートルである。
本開示はまた、動物の内腔266から血餅または他の物体270を除去する方法であって、
a)バスケット246の少なくとも二つの区画250が、概して基端方向を向いた基端側頂部260と、概して先端方向を向いた先端側頂部258とを含み、少なくとも二つの区画250の先端側頂部258がバスケット246の別の区画248に取り付けられておらず(すなわち浮動状態であり)、さらに、先端側を向いた非固定頂部258の少なくとも一つがX線マーカ244を含む、図11〜29のシステム200を提供する工程;
b)システム200を内腔266中に配置する工程;
c)送達カテーテル208の先端214から先端側ボディ216を展開させる工程;
d)先端側ボディ216の高さ224および幅226を増大させる工程;
e)X線マーカ244にX線を照射する工程;ならびに
f)物体270を先端側バスケット内部222に入れる工程
を含む、前記方法を提供する。
任意で、物体270は、先端側を向いた非固定頂部258の少なくとも一つに隣接する(好ましくは隣接し、そのすぐ先端側にある)先端側バスケット内部222、すなわち拡大区画/ドロップゾーン262に入る。いくつかの態様において、先端側ボディ216は、先端側を向いた非固定頂部258の少なくとも一つ(たとえば好ましくは二つの基端側258Aおよび258B)が物体270に対して先端側にあるように展開させる。以下に説明するように、先端側を向いた非固定頂部258のX線マーカ244を使用して、血餅または他の物体270に対する先端側ボディ216の位置を見いだす。血餅270は概して、たとえば、閉塞物があると考えられる区域に対して基端側および先端側の血管266に造影剤を注入し、血管266中で流体が動きを止めるところをX線画像上で見ることにより、血管266中でその位置が見いだされることができることが理解されよう。また、物体270が血餅ではなく、放射線不透過性物体であるならば、その物体270はX線画像上で見られ得ることが理解されよう。
図11および14Bは、ねじれている基端側条片252と、微妙に内方にカーブし、かつX線マーカ244を有する先端側を向いた非固定頂部258と、閉塞物または他の物体270が入ることを可能にするバスケット246にある拡大開口/ドロップゾーン262とを有する先端側ボディ216の一つの態様の第一の透視図を示す。図11および14Bにおいて、先端側ボディ216は配向1にある(バスケット内部292に向かって内方にカーブする先端側を向いた非固定頂部258を有するバスケット246を調製するためには、図63および64に示すようなマンドレル900を使用し得る。マンドレル900は、鉛筆の先のように傾斜するテーパ状の基端902および先端903を有する略円柱形のボディ901を含む。円柱形のボディ901は、円柱形のボディ901の周りに延びる二つの溝904を含む。溝904は、先端903に向かって傾斜するテーパ状部分905を含み、それらテーパ状部分は、先端側を向いた非固定頂部258を成形するように設計されている。溝904は、図63〜64に示すように、概して円錐台の形状である)。二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bは、基端ハブ/管228から概ね同じ距離に位置し、互いに対して概ね180°に向けられている。二つの先端側の、先端側を向いた非固定頂部258Cおよび258Dは、基端ハブ/管228から概ね同じ距離に(かつ、二つの基端側の、先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bに対して先端側に)に位置し、互いに対して概ね180°に向けられ、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bに対して概ね90°に向けられている。基端側の、先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bに対して先端側にある二つの基端側拡大開口/ドロップゾーン262Aおよび262Bは、基端側ハブ/管228から概ね同じ距離に位置し、二つの基端側拡大開口/ドロップゾーン262Aおよび262Bの中心は互いに対して概ね180°に向けられている(上記のように、好ましくは、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bは基端側の拡大開口/ドロップゾーン262Aおよび262Bの一部を形成し、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258Cおよび258Dは先端側の拡大開口/ドロップゾーン262Cおよび262Dの基端側境界を形成する)。先端側の、先端側を向いた非固定頂部258Cおよび258Dに対して先端側にある二つの先端側拡大開口/ドロップゾーン262Cおよび262Dは基端側ハブ/管228から概ね同じ距離に位置し、先端側の拡大開口/ドロップゾーン262Cおよび262Dの中心は、互いに対して概ね180°に向けられ、基端側の拡大開口/ドロップゾーン262Aおよび262Bに対して概ね90°に向けられている。図12Aおよび14Cは、図11の先端側ボディ216の第二の図(配向2)を示す。図13は、先端を向いた二つの非固定頂部262の拡大図である。図14中の線は、ニチノール管264をレーザでカットして、図14Bおよび図14Cに示す先端側ボディ216を作る方法を示す。図14Bは、先端側ボディ216および図11に示す配向の略図であり、図14Cは、先端側ボディ216および図12Aに示す配向の略図であることが理解されよう。
以下に記すように、図15〜19は、先端側ボディ216を使用して、ヒト頭蓋内動脈266中の軟らかい血餅270A、硬い血餅270Bおよび変形可能な粘着性の血餅270Cを回収する方法を示す(図15〜19中、動脈266の中心が破線によって表示されている)。以下に説明するように、先端側ボディ216は、四列のX線マーカ、すなわち、1)参照番号228、244によって表示される、基端側の管の内部に位置する一つのX線マーカの第一の列;2)参照番号258A、244および258B、244によって表示される、二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカの第二の列(二つのマーカは互いに対して180°に向けられている);3)参照番号258C、244および258D、244によって表示される、二つの先端側の先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカの第三の列(これらの二つのマーカは、互いに対して180°に向けられ、二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部に対して90°に向けられている);および4)参照番号236、244によって表示される、先端側の管の内側に位置する一つのX線マーカの第四の列を有する(数字列中の第一の番号がX線マーカの位置を表し、第二の番号244が、その項目がX線マーカであることを表すということが理解されよう)。以下に説明するように、二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部258A、244および258B、244が血餅270に対してすぐ先端側にあるよう先端側ボディ216が展開すると、インターベンショナリスト外科医(surgeon interventionalist)(すなわち、先端側ボディ216の操作者)は、第一の視点および第一の視点からオフセットされた(たとえば90°)第二の視点からX線を使用して、四列のX線マーカを検出する。次に、外科医は、先端側ボディ216を血餅270に対して基端側に動かし、第一および第二の視点からさらなるX線画像を撮る。以下さらに詳細に説明するように、外科医は、基端側および先端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ、すなわち258A、244;258B、244;258C、244および258D、244(より具体的には、X線画像上に示されるような、基端側および先端側の、先端側を向いた非固定頂部258A、244;258B、244;258C、244および258D、244の収束またはその欠如)を使用して、血餅270が先端側ボディ内部222の内側に位置するのか、または血餅270が先端側ボディ216をしぼませているのかを判定する。
より具体的には、図15A〜Gは、ヒト頭蓋内動脈266中の軟らかい血餅270Aを回収する際の先端側ボディ216の段階的使用を示す(図15A〜15G中の先端側ボディ216は配向1にある)。まず、例のごとく、外科医は、たとえば血餅270Aに対して基端側および先端側に注入される造影剤を使用して、血管266中の血餅270Aの位置を決定する。次に、先端側ボディ216を包む送達カテーテル208を、血管266中に、二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bが血餅270Aに対してすぐ先端側にあるように配置する。図15Bを参照すること。次に、カテーテル208を基端側に動かすことによって送達カテーテル208から先端側ボディ216を展開させる。すると、先端側ボディ216をしぼませることができない軟らかい血餅270Aは先端側ボディ内部222に入る。図15Cを参照すること。しかし、この時点で、外科医は、血餅270Aが先端側ボディ内部222に入ったことを知らない。したがって、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、四列のX線マーカに第一の視点から(すなわち、図15A〜Gに示す配向の先端側ボディ216の手前側から;すなわち紙面の中へと)照射を加える。図15Dに示すように、第一の視点は四列のX線マーカを示す。第一の列は、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点であり;基端側の管X線マーカ228、244は常に一つの点として見える。第二の列は、前基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258B、244を表す一つの点であり;この第二の列のマーカが一つの点である理由は、第二の列の後X線マーカ258A、244が、第二の列の手前のX線マーカ258B、244の真後ろにあり、隠れて見えないからである。第三の列は、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカ258C、244および258D、244を表す二つの点であり;この第三の列のマーカが二つの点を有する理由は、第三の列中のマーカ258C、244および258D、244のいずれも、X線画像上、この角度では隠れないからである。それどころか、一方のマーカ258C、244がもう一方のマーカ258D、244の上方に位置し、図15Cに示すように、先端側ボディ216は先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244でしぼんでいない。第四の列は、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点であり;先端側の管X線マーカ236、244は常に一つの点として見える。外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、四列のX線マーカに、第一の視点から90°オフセットされた第二の視点から(すなわち、図15Aに示す配向の先端側ボディ216の下方から)照射を加える。図示するように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は、基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカ258A、244および258B、244を表す二つの点を有し;この第二の列のマーカが二つの点として見える理由は、第二の列中のマーカ258A、244および258B、244のいずれも、X線画像上、このオフセット角では隠れないからである。それどころか、一方のマーカ258B、244がもう一方のマーカ258A、244の上方に位置し、先端側ボディ216は、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258A、244および258B、244でしぼんでいない。第三の列は、下にある、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258D、244を表す一つの点であり;この第三の列のマーカが一つの点である理由は、第三の列中の上X線マーカ258C、244が第三の列の下X線マーカ258D、244の真後ろにあり、したがって隠れて見えないからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。したがって、外科医は、第二の列のX線マーカ258A、244および258B、244または第三の列のX線マーカ258C、244および258D、244(すなわち、基端側および先端側両方の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ)のいずれも一点に集まっていないと推断する。次に、外科医は、図15Eに示すように、先端側ボディ216を軟らかい血餅270Aに対して基端側に動かして、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244が血餅270Aに対してすぐ先端側にあるようにし、次に、四列のX線マーカに第一の視点および第二の視点から再び照射を加える。図15Fに示すように、結果は図15Dと同じである。図15Dおよび15Fの結果から、外科医は、第二の列のX線マーカ258A、244および258B、244または第三の列のX線マーカ258C、244および258D、244(すなわち、基端側および先端側両方の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ)のいずれも、先端側ボディ216の最初の位置(図15Cおよび15D)または先端側ボディ216を基端側に動かした後の位置(図15Eおよび15F)で収束しておらず、したがって、先端側ボディ216が、血管266中、両方の位置で展開したと推断する。したがって、外科医は、血餅が、先端側ボディ内部222に入った軟らかい血餅270Aであると推断し、図15Gに示すように、先端側ボディ216を基端側に動かして血管266の外に出すことにより、先端側ボディ216および先端側ボディ216によって捕獲された軟らかい血餅270Aを取り出す。
図16A〜Hは、ヒト頭蓋内動脈266中の硬い血餅270Bを回収する際の先端側ボディ216の段階的使用を示す(図16A〜H中、先端側ボディ216は配向1にある)。まず、例のごとく、外科医は、たとえば血餅270Bに対して基端側および先端側に注入される造影剤を使用して、血管266中の血餅270Bの位置を決定する。次に、先端側ボディ216を包む送達カテーテル208を、血管266中に、二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bが血餅270Bに対してすぐ先端側にあるように配置する。図16Bを参照すること。次に、カテーテル208を基端側に動かすことによって送達カテーテル208から先端側ボディ216を展開させる。図16Cに示すように、先端側ボディ216の上に位置する硬い血餅270Bが先端側ボディ216をしぼませる。しかし、この時点で、外科医は、血餅270Bが先端側ボディ216をしぼませたことを知らない。したがって、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、X線マーカに第一の視点で(すなわち、先端側ボディ216の手前側から;すなわち紙面の中へと)照射を加える。図16Dに示すように、第一の視点は四列のX線マーカを示す。第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ、すなわち228、244を表す一つの点である。第二の列は、前基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258B、244を表す一つの点であり;この第二の列のマーカが一つの点である理由は、第二の列の後X線マーカ258A、244が、第二の列の手前のX線マーカ258B、244の真後ろにあり、隠れて見えないからである。第三の列は、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカ258C、244および258D、244を表す二つの点を有し;この第三の列のマーカが二つの点を有する理由は、第三の列中のマーカのいずれも、X線画像上、この角度では隠れないからである。それどころか、一方のマーカ258C、244がもう一方のマーカ258D、244の上方に位置し、図16Cに示すように、先端側ボディ216は、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244でしぼんでいない。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。次に、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、マーカに、第一の視点から90°オフセットされた第二の視点から(すなわち、先端側ボディ216の下方から)照射を加える。図示するように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は、基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカ258A、244および258B、244を表す二つの点を有し;この第二の列のマーカが二つの点として見える理由は、第二の列中のいずれのマーカも、X線画像上、このオフセット角では隠れないからである。それどころか、一方のマーカ258B、244がもう一方のマーカ258A、244の上方に位置する。先端側ボディ216は、図16Cに示すように、基端側の、先端側を向いた非固定頂部でしぼんでいるが、血餅270Bが第二の列のX線マーカの上にあるため、第二の列のX線マーカは一点に集まっていない。第三の列は、下にある、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258D、244を表す一つの点であり;この第三の列のマーカが一つの点である理由は、第三の列中の上X線マーカ258C、244が第三の列の下X線マーカ258D、244の真後ろにあり、したがって隠れて見えないからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。したがって、外科医は、第二の列のX線マーカ258A、244および258B、244または第三の列のX線マーカ258C、244および258D、244(すなわち、基端側および先端側両方の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ)のいずれも一点に集まっていないと推断する。次に、外科医は、図16Eに示すように、先端側ボディ216を基端側に動かして、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244が血餅270Bに対してすぐ先端側にあるようにし、次に、X線マーカに第一の視点から再び照射を加える。図16Fに示すように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は、前基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258B、244を表す一つの点であり;この第二の列のマーカが一つの点である理由は、第二の列の後X線マーカ258A、244が、第二の列の手前のX線マーカ258B、244の真後ろにあり、隠れて見えないからである。第三の列は一つの点しか有しない。理由は、第三の列のX線マーカ258C、244および258D、244(すなわち、先端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるマーカ)の上にある血餅270Bが第三の列のX線マーカ258C、244および258D、244を押し合わせたからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。次に、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、マーカに、第一の視点から90°オフセットされた第二の視点から(すなわち、先端側ボディの下方から)照射を加える。図示するように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は、基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカ258A、244および258B、244を表す二つの点を有し;この第二の列のマーカが二つの点として見える理由は、第二の列中のいずれのマーカも、X線画像上、このオフセット角では隠れず、先端側ボディ216が、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258A、244および258B、244でしぼんでいないからである。第三の列は、下にある、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258D、244を表す一つの点であり;この第三の列のマーカが一つの点である理由は、第三の列中の下X線マーカ258D、244が第三の列の上X線マーカ258C、244の真後ろにあり、したがって第三の列の上X線マーカ258C、244が隠れて見えないからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。外科医は、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244が図16Fに示すように収束したことを知ったうえで、先端側ボディ216を基端側に動かすと、硬い血餅270Bは、上にある、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258Cに対してすぐ先端側にある拡大区画/ドロップゾーン262Cで先端側ボディ内部222に落ち込む。図16Gを参照すること。硬い血餅270Bが先端側ボディ内部222に入ったことを確認するために、外科医は、第一および第二の視点からX線画像を撮る。結果が図16Hに示されている。16Fに比べて、図16Hの正面X線投影図は、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244が一点に集まっていないことを示し、したがって、外科医は、硬い血餅270Bが先端側ボディ内部222に入ったと推断する。次に、外科医は、先端側ボディ216を基端側に動かして血管266の外に出すことにより、先端側ボディ216および先端側ボディ216によって捕獲された硬い血餅270Bを取り出す。
図17A〜Gは、ヒト頭蓋内動脈266中の軟らかい血餅270Aを回収する際の先端側ボディ216の段階的使用を示す(図17A〜G中、先端側ボディ216は配向2にある)。まず、例のごとく、外科医は、たとえば血餅270Aに対して基端側および先端側に注入される造影剤を使用して、血管266中の血餅270Aの位置を決定する。次に、先端側ボディ216を包む送達カテーテル208を、血管266中に、二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bが血餅270Aに対してすぐ先端側にあるように配置する。図17Bを参照すること。そして、カテーテル208を基端側に動かすことによってカテーテル208から先端側ボディ216を展開させる。すると、先端側ボディ216をしぼませることができない軟らかい血餅270Aは先端側ボディ内部222に入る。図17Cを参照すること。しかし、この時点で、外科医は、血餅270Aが先端側ボディ内部222に入ったことを知らない。したがって、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、X線マーカに第一の視点で(すなわち、先端側ボディの手前側から;紙面の中へと)照射を加える。図17Dに示すように、第一の視点は四列のX線マーカを示す。第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は、基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカ258A、244および258B、244を表す二つの点を有し;この第二の列のマーカが二つの点を有する理由は、第二の列中のマーカのいずれも、X線画像上、この角度では隠れないからである。それどころか、一方のマーカ258A、244がもう一方のマーカ258B、244の上方に位置し、図17Cに示すように、先端側ボディ216は、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258A、244および258B、244でしぼんでいない。第三の列は、手前の(配向2)、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258C、244を表す一つの点を有し;この第三の列のマーカが一つの点である理由は、第三の列の背後の(配向2)X線マーカ258D、244が、第三の列の手前のX線マーカ258C、244の真後ろにあり、隠れて見えないからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。次に、外科医は、先端側ボディを動かすことなく、マーカに、第一の視点から90°オフセットされた第二の視点から(すなわち、この図に示すように、先端側ボディの下方から)照射を加える。図示するように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は、下にある(配向2)、基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置する下X線マーカ258B、244を表す一つの点であり;この第二の列のマーカが一つの点である理由は、第二の列中の上にある(配向2)X線マーカ258A、244が第二の列の下X線マーカ258B、244の真後ろにあり、したがって隠れて見えないからである。第三の列は、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置する二つのX線マーカ258C、244および258D、244を表す二つの点を有し;この第三の列のマーカが二つの点として見える理由は、第三の列中のマーカのいずれも、X線画像上、このオフセット角では隠れず、先端側ボディ216が、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244でしぼんでいないからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。したがって、外科医は、第二の列のX線マーカ258A、244および258B、244または第三の列のX線マーカ258C、244および258D、244(すなわち、基端側および先端側両方の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ)のいずれも一点に集まっていないと推断する。次に、外科医は、図17Eに示すように、先端側ボディ216を血餅270Aに対して基端側に動かして、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244が血餅270Aに対してすぐ先端側にあるようにし、次に、X線マーカに第一の視点および第二の視点から再び照射を加える。図17Fに示すように、結果は図17Dと同じである。図17Dおよび17Fの結果から、外科医は、第二の列のX線マーカ258A、244および258B、244または第三の列のX線マーカ258C、244および258D、244(すなわち、基端側および先端側両方の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ)のいずれも、先端側ボディ216の最初の位置(図17Cおよび17D)または先端側ボディ216を基端側に動かした後の位置(図17Eおよび17F)で収束しておらず、したがって、先端側ボディ216が、血管266中、両方の位置で展開したと推断する。したがって、外科医は、血餅270Aが、先端側ボディ内部222に入った軟らかい血餅270Aであると推断し、外科医は、図17Gに示すように、先端側ボディ216を基端側に動かして血管266の外に出すことにより、先端側ボディ216および先端側ボディ216によって捕獲された軟らかい血餅270Aを取り出す。
図18A〜Gは、ヒト頭蓋内動脈266中の硬い血餅270Bを回収する際の先端側ボディ216の段階的使用を示す(図18A〜G中、先端側ボディ216は配向2にある)(以下に記すように、図18A〜Gと図16A〜Gとの間の主な違いは、血餅270Bが、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258Cの一つのすぐ先端側にある拡大区画/ドロップゾーン262Cで先端側ボディ内部222に入る図16A〜Gに比べて、図18A〜G中では、血餅270Bが、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258Aの一つのすぐ先端側にある拡大区画/ドロップゾーン262Aで先端側ボディ内部222に入ることである)。まず、例のごとく、外科医は、たとえば血餅270Bに対して基端側および先端側に注入される造影剤を使用して、血管266中の血餅270Bの位置を決定する。次に、先端側ボディ216を包む送達カテーテル208を、血管266中に、二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bが血餅270Bに対してすぐ先端側にあるように配置する。図18Bを参照すること。そして、カテーテル208を基端側に動かすことによってカテーテル208から先端側ボディ216を展開させる。図18Cに示すように、先端側ボディ216の上に位置する硬い血餅270Bが先端側ボディ216をしぼませる。しかし、この時点で、外科医は、血餅270Bが先端側ボディ216に入ったことを知らない。したがって、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、X線マーカに第一の視点で(すなわち、配向2における先端側ボディの手前側から;紙面の中へと)照射を加える。図18Dに示すように、第一の視点は四列のX線マーカを示す。第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は一つの点しか有しない。理由は、第二の列のX線マーカ258A、244および258B、244(すなわち、基端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ)の上にある血餅270Bがそれらを押し合わせたからである。第三の列は、手前の(配向2)、基端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258C、244を表す一つの点しか有さず;この第三の列のマーカが一つの点である理由は、第三の列の後(この図では)X線マーカ258D、244が第三の列の手前のX線マーカ258C、244の真後ろにあり、隠れて見えないからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。次に、外科医は、先端側ボディを動かすことなく、マーカに、第一の視点から90°オフセットされた第二の視点から(すなわち、先端側ボディ216の下方から)照射を加える。図示するように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は一つの点しか有しない。理由は、第二の列の上にある(配向2)X線マーカ258A、244が下にある(配向2)X線マーカ258B、244の背後に位置し、したがって、第二の列の上X線マーカ258A、244が隠れて見えないからである。第三の列は、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258C、244および258D、244を表す二つの点を有し;このX線投影図中、第三の列中のX線マーカのいずれも隠れない。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。したがって、外科医は、第二の列のX線マーカ258A、244および258B、244(すなわち、基端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ)が収束したと推断する。次に、図18Eに示すように、外科医は、先端側ボディ216を基端側に動かして、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および258D、244が血餅270Bに対してすぐ先端側にあるようにする。血餅270Bは、外科医に知られることなく、上にある(配向2)、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258Aに対してすぐ先端側で先端側ボディ内部222に入り、先端側ボディ216はもはやしぼまされない。次に、外科医は、X線マーカに第一の視点から再び照射を加える。図18Fに示すように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は二つのX線マーカを有する。理由は、先端側ボディ216がしぼんでおらず、第二の列の上にある(配向2)X線マーカ258A、244または下にある(配向2)X線マーカ258B、244(すなわち、基端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるマーカ)のいずれも隠れないからである。第三の列は一つの点しか有しない。理由は、背後の(配向2)、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258D、244が手前の(配向2)、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244の背後に隠れるからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。次に、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、マーカに、第一の視点から90°オフセットされた第二の視点から(すなわち、先端側ボディ216の下方から)照射を加える。図示するように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は一つの点を有する。理由は、上にある(配向2)、基端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ258A、244が下にある(配向2)、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258B、244の背後に隠れるからである。第三の列は二つの点を有する。理由は、先端側の、先端側を向いた非固定頂部の手前のX線マーカまたは後X線マーカ258C、244および258D、244のいずれも隠れないからである。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。外科医は、図18Dおよび18Fからの情報に基づき、血餅270Bが先端側ボディ内部222に入ったと推断する。次に、外科医は、図18Gに示すように、先端側ボディ216を基端側に動かして血管266の外に出すことにより、先端側ボディ216および先端側ボディ216によって捕獲された硬い血餅270Bを取り出す。図16A〜Gと図18A〜Gとを比較すると、硬い血餅270Bの配向に対する拡大区画/ドロップゾーン262A〜Dの配向が、どの拡大区画/ドロップゾーン262A、262B、262Cまたは262Dを通って硬い血餅270が先端側ボディ内部222に入るのかを決定することが理解されよう。たとえば、図16C中、硬い血餅270Bは先端側ボディ216の上に位置し、したがって、硬い血餅270Bは、先端側ボディの上に位置する拡大区画/ドロップゾーンを通って入らなければならず、その拡大区画/ドロップゾーンは、図16A〜Gに示す先端側ボディの配向では、上にある、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258Cに対してすぐ先端側にある拡大区画/ドロップゾーン262Cである。図18C中、硬い血餅270Bは、ここでもまた、先端側ボディの上に位置し、したがって、硬い血餅270Bは、先端側ボディの上に位置する拡大区画/ドロップゾーンを通って入らなければならない。しかし、図18C中、先端側ボディ216の上に位置する拡大区画/ドロップゾーンは、図18A〜Gに示す先端側ボディ216の配向では、上にある、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258Aに対してすぐ先端側にある拡大区画/ドロップゾーン262Aである。
図19A〜Nは、ヒト頭蓋内動脈266中の変形可能な粘着性の血餅270C(すなわち、分解しにくく、血管壁268に固着した血餅)を回収する際の先端側ボディ216の段階的使用を示す(図19A〜N中、先端側ボディ216は配向2にある)。まず、例のごとく、外科医は、たとえば血餅270Cに対して基端側および先端側に注入される造影剤を使用して、血管266中の血餅270Cの位置を決定する。次に、先端側ボディ216を包む送達カテーテル208を、血管266中に、二つの基端側の先端側を向いた非固定頂部258Aおよび258Bが血餅270Cに対してすぐ先端側にあるように配置する。図19Bを参照すること。次に、カテーテル208を基端側に動かすことによってカテーテル208から先端側ボディ216を展開させる。図19Cに示すように、先端側ボディ216の上に位置する変形可能な粘着性の血餅270Cが先端側ボディ216をしぼませる。しかし、この時点で、外科医は、血餅270Cが先端側ボディ216をしぼませたことを知らない。したがって、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、X線マーカに第一の視点で(すなわち、先端側ボディの手前側から;紙面の中へと)照射を加える。図19Dに示すように、第一の視点は四列のX線マーカを示す。第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は、血餅270Cが先端側ボディ216をしぼませているために収束した、上にある(配向2)および下にある(配向2)、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258A、244および258B、244に対応する一つの点を有する。第三の列は、手前の(配向2)、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258C、244を表す一つの点を有し;背後の、先端側の、先端側を向いた非固定頂部に位置するX線マーカ258D、244は隠れて見えない。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。次に、外科医は、先端側ボディ216を動かすことなく、マーカに、第一の視点から90°オフセットされた第二の視点から(すなわち、先端側ボディの下方から)照射を加える。図示するように、第一の列は、例のごとく、基端側の管中に位置するX線マーカ228、244を表す一つの点である。第二の列は、下にある(配向2)、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258B、244に対応する一つの点を有し;上にある(配向2)、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258A、244は、下にある、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258B、244の背後に位置し、隠れて見えない。第三の列は、手前の(配向2)、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258C、244および背後の(配向2)、先端側の、先端側を向いた非固定頂部258D、244に対応する二つの点を有し、これらはいずれもこの図では隠蔽されていない。第四の列は、例のごとく、先端側の管中に位置するX線マーカ236、244を表す一つの点である。次に、図19Eに示すように、外科医は、先端側ボディ216を基端側に動かす(すなわち、先端側ボディ216をわずかに引く)。次に、外科医は、X線マーカに第一および第二の視点から再び照射を加える。図19Fに示すように、結果は、図19Dに示す結果と全く同じである。外科医は、基端側の、先端側を向いた非固定頂部258A、244および258B、244が最初の位置(基端側の、先端側を向いた非固定頂部258A、244および258B、244が血餅270Cに対してすぐ先端側にある図19Cおよび19D)および第二の位置(図19Eおよび19F)の両方で収束したという観測に基づき、血餅270Cが変化可能な粘着性の血餅270Cであると推断する。次に、外科医が、先端側ボディ216を血管266中で基端側および先端側に小さな距離(たとえば約1mm〜約2mm)だけ揺動させると、血餅270Cは、図19Gに示すように、先端側ボディ216に入り始める。次に、外科医は、X線マーカに第一および第二の視点から再び照射を加える。図19Hに示すように、結果は、第二の列のマーカ258A、244および258B、244(基端側の、先端側を向いた非固定頂部にある)が離れ始めていることを除き、図19Dおよび図19Fの結果と全く同じである。次に、外科医は、図19Iに示すように、先端側ボディ216を再び基端側に動かす。次に、外科医は、X線マーカに第一および第二の視点から再び照射を加える。図19Jに示すように、血餅270Cが第二の列のマーカ258A、244および258B、244を再び収束させたため、結果は図19Dおよび19Fの結果と全く同じである。次に、外科医が、先端側ボディ216を血管266中で基端側および先端側に小さな距離(たとえば約1mm〜約2mm)だけ揺動させると、血餅270Cは、図19Kに示すように、先端側ボディ内部222にさらに入り始める。次に、外科医は、X線マーカに第一および第二の視点から再び照射を加える。図19Lに示すように、結果は図19Hの結果と全く同じである。次に、外科医が先端側ボディ216を再び基端側に動かすと、血餅270Cは、第二の列のマーカ258A、244および258B、244をしぼませるのではなく、図19Mに示すように、先端側ボディ内部222に完全に入る。次に、外科医は、X線マーカに第一および第二の視点から再び照射を加える。図19Nに示すように、結果は、第二の列のマーカ258A、244および258B、244(基端側の、先端側を向いた非固定頂部にある)が離れたことを示す。第二の列中のX線マーカ258A、244および258B、244(基端側の、先端側を向いた非固定頂部にある)が十分に離れ、第三の列中のX線マーカ(先端側の、先端側を向いた非固定頂部にある)258C、244および258D、244が大きく離れたまままであることを納得したうえで、外科医は、変形可能な粘着性の血餅270Cが先端側ボディ216によって十分に捕獲されたと推断し、次に、先端側ボディ216を基端側に動かして血管266の外に出すことにより、先端側ボディ216および先端側ボディ216によって捕獲された血餅270Cを取り出す。
上述したように、図15〜19からいくつかの観測を行うことができる。たとえば、基端側および先端側の、先端側を向いた非固定頂部258A〜D、244におけるX線マーカは、血管266中の先端側ボディ216と血餅270との間の相互作用に関するフィードバックを外科医に提供する。加えて、軟らかい血餅270Aの指針は、軟らかい血餅270Aは先端側ボディ216をしぼませず、したがって、基端側および先端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ258A〜D、244は、マーカが互いの背後に隠れるときを除き、常に二つの点として見えるということである(見方による)。硬い血餅270Bに関しては、硬い血餅270Bは概して、先端側ボディ216を基端側および先端側に揺動させる必要なく、先端側ボディ内部222に入ることができる(変形可能な粘着性の血餅270Cとは違う)。しかし、硬い血餅270Bを捕獲するためには、硬い血餅270Bは、拡大区画/ドロップゾーン262A、262B、262Cまたは262Dに対して正しく配向されなければならない(これが、先端側ボディ216が四つの拡大区画/ドロップゾーン:0°の一つの拡大区画/ドロップゾーン262B、90°の一つの拡大区画/ドロップゾーン262C、180°の一つの拡大区画/ドロップゾーン262Aおよび270°の一つの拡大区画/ドロップゾーン262Dを有する理由である)。指針として、拡大区画/ドロップゾーン262A、262B、262Cまたは262Dは、基端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ258A、244および258B、244または先端側の、先端側を向いた非固定頂部にあるX線マーカ258C、244および258D、244が第一のX線画像および第一のX線画像に対して90°の第二のX線画像の両方でいっしょに見られるとき、血餅270Bに対して正しく配向され、硬い血餅270Bは、先端側ボディ216を基端側に動かすことにより、拡大区画/ドロップゾーン262A、262B、262Cまたは262Dに入ることができる。図16Fおよび18Dを参照すること。最後に、変形可能な粘着性の血餅270Cの回収の指針は、先端側ボディ216の揺動が、変形可能な粘着性の血餅270Cを時間とともに徐々に先端側バスケット内部222に入らせることである。
図20A、20Bおよび20Cは、図20A、20Bおよび20Cの先端側ボディ216がわずかに短く、その、先端側を向いた非固定頂部258A、258B、258Cおよび258Dがより基端側の管228に近いことを除き、図14A、14Bおよび14Cの先端側ボディ216に類似している先端側ボディ216を示す。図20A、20Bおよび20Cの短縮された先端側ボディ216は特に、曲がりくねった血管266のために適合されている。図21〜29は、約10〜約60立方センチメートル(cc)でロックされる、マニュアル式(すなわち手動式)容積依存型(すなわち容積固定型)吸引カテーテル272とともに使用される際の図20A、20Bおよび20Cの先端側ボディ216の段階的展開を示す。任意で、吸引カテーテル272は約0.05インチ〜約0.09インチの外径を有し、その外径は送達カテーテル208の外径よりも実質的に大きい。血餅270は、たとえば血餅270に対して基端側および先端側に注入される造影剤の使用により、血管266中で位置を見いだされる。図21に示すように、図20A、20Bおよび20Cの先端側ボディ216を含む送達カテーテル208が、曲がりくねった血管266中、血餅270に対して先端側に配置される。送達カテーテル208が抜き取られると、先端側ボディ216が展開する。図22を参照すること。先端側ボディ216は血餅270に対して基端側に動かされ、プルワイヤ202に張力が加えられる。図23を参照すること。プルワイヤ202上に張力を維持しながら、基端274および先端276を有する吸引カテーテル272が、先端側ボディ216に取り付けられているプルワイヤ202上で送達される。図24を参照すること(プルワイヤ202に張力を加える理由は、プルワイヤ202が吸引カテーテル272の移動のためのガイド/トラックとして働き、張力なしでは、吸引カテーテル272およびプルワイヤ202が眼動脈288中で止まるおそれがあるからである)。吸引カテーテル272の先端276が血餅270に当てられる。プルワイヤ202がシステム中にあるとき外科医が吸引することを可能にする回転式止血弁290を使用して、シリンジ278が吸引カテーテル272に取り付けられている。外科医は、レバー280を、ベース282上の、約10〜約60立方センチメートルの流体に対応するしるしまで引き戻すことにより、シリンジ278を吸引する。次に、外科医は、レバー280(および取り付けられたプランジャ)を定位置に固定して、吸引カテーテル272を吸引下に残す。外科医は、図15〜19に記載された技術を使用して、血餅270を先端側ボディ216中に捕獲する。先端側ボディ216および血餅270は吸引カテーテル272によって捕獲される。図27および28を参照すること。次に、外科医は、吸引カテーテル272を基端側に動かして血管266の外に出すことにより、吸引カテーテル272および先端側ボディ216ならびに吸引カテーテル272によって捕獲された血餅270を取り出す。図29を参照すること。先端側ボディ216を使用して血餅270を回収するとき血餅270の小さな部分がちぎれる場合、吸引カテーテル272は役立つと考えられる。
システム200の有効性を試験するために、吸引カテーテル272を使用することなく、図11〜20のシステム200を使用して、体重30〜50kgのブタにおいて誘発させた軟らかい血餅270Aおよび硬い血餅270Bを回収した。ブタの体重は、その血管266のサイズがヒト血管のサイズに近似するように選択した。ブタに麻酔を施した。ブタ血液とバリウムとを混合し、混合物を2時間インキュベートすることにより、いくつかの硬い血餅270Bを調製した。ブタ血液、トロンビンおよびバリウムを混合し、混合物を1時間インキュベートすることにより、いくつかの軟らかい血餅270Aを調製した。次に、それぞれが4〜6mmの幅および10〜40mmの長さを有する血餅270Aおよび270Bを直径2〜4mmの血管266に挿入した(一度に一つの血餅270Aおよび270Bだけを血管266中に配置した)。次に、血管造影を実施して閉塞を確認した。次に、閉塞を確認してから10分後、上記のようにして、図11〜20の先端側ボディ216を血餅270Aおよび270Bに対して先端側に送達し、図11〜19に記載されたように使用して血餅270Aおよび270Bを回収した。いずれの場合も、先端側ボディ216は血餅270Aおよび270Bの回収に成功した。
図30〜35の態様
図30〜35は物体回収システムのさらなる態様を示す。任意で、図30〜35のシステム300は、
基端310と、先端312と、基端310から先端312まで延びるプルワイヤ縦軸314とを有するプルワイヤ308;
中空の内部と、中空の内部に通じる開口した基端318と、中空の内部に通じる開口した先端320とを有する同軸シースであって、プルワイヤ308を包み、プルワイヤ308の少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸シース/管316;
内部324と、基端326と、先端328と、先端側バスケットの基端326から先端側バスケットの先端328まで延びる先端側バスケット長さ330と、先端側バスケット長さ330に対して垂直な先端側バスケット高さ332と、複数の基端側区画形状記憶金属条片338によって画定され、各基端側区画336が、基端側区画336の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部340および基端側区画336の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部342を含む、複数の基端側区画336と、基端側区画336に対して先端側にある複数の先端側区画350とを含む先端側バスケット322;
各基端側条片352が、同軸シース先端320から延びる基端354と、基端側区画336の基端側頂部340に取り付けられた先端356と、基端354から先端356まで延びる長さ358とを有する、複数の基端側条片352;および
上記で説明した、中空の内部366と、内部366に通じる基端362と、内部366に通じる先端364とを有する、かつ生体適合性材料で構成された送達カテーテル360
を含む。
任意で、先端側バスケット322は、形状記憶金属で構成されており、かつ
同軸シース316の先端320が基端側頂部336に対して基端側の第一の距離に位置し、先端側バスケット322が、最も基端側の頂部336で計測される第一の高さを有する、弛緩状態と、
同軸シース316の先端320が基端側頂部336に対して基端側の第二の距離に位置し、先端側バスケット322が、最も基端側の頂部336で計測される第二の高さを有し、第二の距離が第一の距離よりも大きく、第二の高さが第一の高さ未満である、基端側でのしぼんだ状態と、
同軸シース316の先端320が基端側頂部336に対して先端側かつバスケット内部324に位置し、先端側バスケット322が、最も基端側の頂部336で計測される第三の高さを有し、第三の高さが第一の高さ未満である、先端側でのしぼんだ状態と
を有し、
送達カテーテル366は、先端側バスケット322が基端側でのしぼんだ状態にあるとき先端側バスケット322を包むように構成されており;
先端側バスケット322は、同軸シース316の先端320を基端側頂部336に対して基端側に動かすことにより、弛緩状態から基端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されており;かつ
先端側バスケット322は、同軸シース316の先端320を先端側に基端側頂部336を越えるまで動かして先端側バスケット内部324に入れることにより、弛緩状態から先端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている。
任意で、各基端側頂部340は基端側チップ344を含み、さらに、各基端側条片352は、先端側バスケット322が先端側でのしぼんだ状態にあるとき基端側チップ344に被さるように構成されている。基端側条片352がそれ自体に折り返されて基端側チップ344に被さる図35Cを参照すること。任意で、各基端側頂部340はアイレット370を含み、さらに、各基端側条片352がアイレット370を通る。任意で、各基端側条片352の先端356は、基端側条片352をアイレット370に取り付けるループ372を含む。任意で、各基端側頂部340は、先端側バスケット内部324に面する内面348と、内面348とは反対側の外面350とを有し、さらに、図35A〜Cに最もよく示されているように、各基端側条片352は、基端側でのしぼんだ状態および先端側でのしぼんだ状態で基端側頂部340の外面350と接触する。任意の特定の理論に拘束されることなく、図35A〜35Cに示すように基端側条片352をアイレット370に通すことが、先端側バスケット322が先端側でのしぼんだ状態および基端側でのしぼんだ状態へと動くとき基端側頂部340が互いおよびプルワイヤ308に向かって動くとき、基端側頂部340(特に、基端側頂部340の基端側チップ344)が血管壁306を損傷することを防ぐのに役立つと考えられる。任意で、プルワイヤ308は先端側バスケット内部324を通って延び、さらに、基端側頂部340は、先端側バスケット324が開口状態から先端側でのしぼんだ状態へと動くとき、互いおよびプルワイヤ308に向かって動くように構成されている。任意で、基端側頂部340は、先端側バスケット322が弛緩状態から先端側でのしぼんだ状態へと動くとき、先端側バスケット322の先端328から一定の距離にとどまるように構成されている。換言するならば、好ましくは、先端側バスケット322が先端側バスケット弛緩状態から先端側バスケットまで動くとき、先端側バスケット長さ330は変化しない。任意で、同軸シース316は、複数のブレードで構成された編組みカテーテルであり、さらに、ブレードの基端側区分がいっしょに巻かれ/織られて編組みカテーテルを形成し、さらに、図34に示すように、各ブレードの巻かれない/織られない先端側区分が基端側条片352を形成する。任意で、システム300の少なくとも一つの構成要素(たとえば基端側頂部340または先端側の管334)は、先端側バスケット322がヒトの体内の頭部血管304中に位置しかつX線画像がヒトの体外から撮られるとき、X線下で他の構成要素に比べて視認しやすいX線マーカ374を含む。好ましくは、X線マーカ374は放射線不透過性材料である。放射線不透過性材料のいくつかの例は、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填剤を配合されたポリマー材料などを含むことができるが、これらに限定されない。好ましくは、非X線マーカ構成要素はニチノールで構成され、X線マーカ374は、ニチノールよりも高い密度を有する材料で構成されている。いくつかの態様において、図30A、30B、31A、31B、32A〜Fに示すように、基端側条片352の基端354は同軸シース316と一体化している。他の態様において、図33に示すように、基端側条片352の基端354は同軸シース316に取り付けられている。任意で、システム300は2〜4個の基端側条片352を含み、基端側条片352は実質的に均等に離間している(たとえば、二つの基端側条片252があるならば、それらの条片は、図30Dに示すように、互いに対して約180°で位置し;三つの基端側条片252があるならば、それらの条片は、図30Cに示すように、互いに対して約120°で位置し、四つの基端側条片252があるならば、それらの条片は、図30Eに示すように、互いに対して約1200°で位置する)。任意で、基端側条片352は弛緩状態で約5mm〜約40mmの長さ358を有する。任意で、プルワイヤ308は先端側バスケットの基端326から先端側バスケットの先端328までバスケット内部324を通って延びる。任意で、同軸シース内部はあるサイズおよび形状を有し、さらに、同軸シース内部のサイズおよび形状は、バスケット内部322かつ同軸シース316の先端320に対して先端側に位置するプルワイヤ308の区分376が同軸シース内部を通って動くことを防ぐように構成されている。換言するならば、任意で、プルワイヤ308は、ノットまたは他の拡大部からなるストッパ376を有する。任意で、先端側バスケット322の先端328は、開口した基端および開口した先端を有し形状記憶金属で構成された先端側の管334を含む。任意で、先端側の管334は、先端側の管334がプルワイヤ308に沿ってスライドできないよう、プルワイヤ308に取り付けられている。これは、先端側バスケット322全体がプルワイヤ308に固定される(すなわち、それに沿ってスライドできない)ことを可能にする。任意で、基端側区画336のすべての基端側頂部340が基端側条片352に取り付けられ、それは、血管壁306への損傷を最小限にするように設計されている。任意で、先端側バスケット322はさらに、先端側バスケット322から先端側に延びるリードワイヤ378を含む。任意で、基端側条片352および先端側バスケット322は異なる材料組成を有する。換言するならば、基端側条片352は軟らかいものとして設計されるが、好ましくは、先端側バスケット322は、ニチノールのような形状記憶金属で構成されている。任意で、基端側条片352はポリマー(本明細書の中で使用されるこの語はコポリマーをも含む)で構成されている。任意で、ポリマーは、フッ素エチレンプロピレン、ポリテトラフルオロエチレンおよびテトラフルオロエチレンからなる群より選択される。任意で、基端側条片352は、プラスチック、ゴム、ナイロン、縫合材料および編組みカテーテル材料からなる群より選択される材料で構成されている。
任意で、図32A〜32Fに示すように、システム300は、動物の、血管304を形成する内壁306を有する血管304から血餅302を除去する方法であって、
a)同軸シース316がカテーテル内部366に位置し、先端側バスケット322がしぼんだ状態でカテーテル内部366に位置するシステム300を提供する工程;
b)カテーテル360を血管304中に配置する工程(図32Aを参照);
c)基端側区画336の基端側頂部340が血餅302に対して先端側にあるようにカテーテル360の先端364から先端側バスケット322を展開させる工程;
d)先端側バスケット322を弛緩状態へと動かす工程(図32Bを参照。同軸シース316はプルワイヤ308沿いの第一の位置にある);
e)同軸シース316の先端320を、プルワイヤ308に沿って先端側に第四の位置へと動かす工程(図32Cを参照。基端側頂部340は同じ位置にとどまり、最も基端側の頂部340で計測される先端側バスケット高さ332がまだ減少していないことに注目すること。好ましくは、プルワイヤ308上のX線マーカ374が、外科医が第四の位置を見いだすことを可能にする);
f)先端側バスケット322および同軸シース316を基端側に動かし、血餅302を先端側バスケット内部324に捕獲する工程(図32Dを参照);
g)同軸シース316をプルワイヤに沿ってさらに先端側に(すなわち、第三の位置またはその近くに)動かして(好ましくは、プルワイヤ308上のX線マーカ374が、外科医が第三の位置を見いだすことを可能にする)、最も基端側の頂部340で計測される先端側バスケット高さ332が減少し、基端側頂部340が互いおよびプルワイヤ308に向かって動くようにする工程(図32Dおよび32Eを参照。図31B、32Dおよび32E中、図3〜10に記載された機構と同様に、基端側条片352によって頂部340に加えられる張力により、基端側頂部340がつめのようにしぼむことが理解されよう);ならびに
h)システム300を基端側に動かして血管304の外に出す工程
を含む、前記方法に使用される。
図36〜44の態様
図36〜44はさらに、動物内腔中の硬い血餅および他の物体を回収するためのシステムの、モジュール式の製造しやすいプラットフォームの他の態様を示す。いくつかの態様において、システムは、基端側の管と、先端側の管と、基端側の管および先端側の管との間の複数の形状記憶金属条片とを含む。複数の形状記憶金属条片は広い範囲のバスケットデザインを形成する。好ましくは、基端側の管、形状記憶金属条片および先端側の管は、標準的な市販の一つの形状記憶金属(たとえばニチノール)の管に由来し、基端側の管および先端側の管は、それらが由来する元の管と同じ内径および外径を有し、バスケットは、元の管の中間部分をカットし、そのカットした部分を拡張および成形することによって形成される。好ましくは、基端側の管および先端側の管は、装置が標準的なマイクロカテーテルの内側にフィットするような約0.02インチ〜約0.03インチ(たとえば約0.027インチ)である外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。好ましくは、基端側の管と先端側の管との間に溶接部は存在せず、それが、システムを確実に製造することを容易かつ低廉にする。システムはまた、システムを展開させるための一つまたは複数のカテーテルと、基端側の管に取り付けられている第一のワイヤと、先端側の管に取り付けられている第二のワイヤとを含む。好ましくは、システムは、ガイドカテーテルおよびマイクロカテーテルの二つのカテーテルを含む。基端側ハブに取り付けられた複数の形状記憶金属条片は複数の基端側テザー形状記憶金属条片を含み、これらの基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側の管の先端に取り付けられた基端を有する。
本開示はまた、動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを提供する。いくつかの態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
前記プルワイヤに取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、先端側バスケットの前記基端に位置する、中空の内部を含む基端側の管と、複数の基端側テザー形状記憶金属条片と、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定された基端側区画の列と(各基端側区画は、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部を含み、各基端側テザー形状記憶金属条片は、前記基端側の管に取り付けられた基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、前記基端から前記先端まで延びる長さとを含む)、前記基端側区画に対して先端側に位置し先端方向を向いた先端側頂部の列(さらに、前記列中の先端側頂部の数は、前記基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられた基端側頂部の数の2倍である)と、前記先端側バスケットの前記先端に位置する先端側の管とを含み、
前記先端側バスケットが第一の高さを有する弛緩状態と、
前記先端側バスケットが第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満であるしぼんだ状態と
を有する、先端側バスケット;ならびに
内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットが前記しぼんだ状態にあるとき前記先端側ボディを包むように構成された、カテーテル
を含む。
任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側テザー形状記憶金属条片の先端がその同じ基端側テザー形状記憶金属条片の基端に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸を中心に捻転する。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片および前記基端側区画形状記憶金属条片はそれぞれ厚さを有し、さらに、前記基端側テザー形状記憶金属条片の前記厚さは基端側区画形状記憶金属条片の厚さの約100〜約175%である。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片の長さは弛緩状態で約10mm〜約20mmである(バスケットの残り部分の長さは弛緩状態で約10〜約20mmであり、そのためバスケット全長は弛緩状態で約20〜約40mmとなる)。任意で、前記プルワイヤの前記先端は前記基端側の管に取り付けられている。前記基端側区画の基端側頂部のいくつかまたはすべてが基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられ得る。任意で、前記先端側バスケットはさらに、ストラット形状記憶金属条片の列を含み、各ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、先端側バスケットは2〜4個の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は前記基端側の管と一体化している。任意で、前記先端側ボディはさらに、前記先端側の管から先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、前記先端側の管、前記基端側の管および前記バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、前記先端側ボディはさらにX線マーカを含む。任意で、前記基端側の管および前記先端側の管は概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、内径が基端側および先端側の管の開口を形成し、さらに、基端側および先端側の管の外径は実質的に同じサイズであり、さらに基端側および先端側の管の内径は実質的に同じサイズである。任意で、基端側および先端側の管の外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、基端側および先端側の管の内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、さらに、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、第一の高さは約2ミリメートル〜約8ミリメートルである。
本開示はまた、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法であって、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中に前記しぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように前記カテーテルの先端から前記先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)前記先端側バスケットを前記閉塞物にかぶせる工程;ならびに
f)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む、前記方法を提供する。
任意で、前記内腔は頭蓋内動脈であり、前記閉塞物は血餅である。
さらなる態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
前記プルワイヤに取り付けられた基端側バスケットであって、内部と、外面と、基端と、先端と、前記基端側バスケットの基端から先端まで延びる基端側バスケット長さと、前記基端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な基端側バスケット高さと、基端側バスケットの前記基端に位置する、中空の内部を含む基端側の管と、各区画が複数の形状記憶金属条片によって画定され、各区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む複数の区画列とを含む、基端側バスケット、
前記プルワイヤに取り付けられた先端側バスケットであって、内部と、外面と、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、先端側バスケットの前記先端に位置する、先端側の管開口を含む先端側の管と、各区画が複数の形状記憶金属条片によって画定され、各区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む複数の区画列とを含む、先端側バスケット、
各テザー形状記憶金属条片が、前記基端側バスケットの先端に位置する区画の先端側頂部に取り付けられた基端および前記先端側バスケットの基端に位置する区画の基端側頂部に取り付けられた先端を有する、複数のテザー形状記憶金属条片
(前記基端側バスケットは、
前記基端側バスケットが第一の高さを有する弛緩状態と、
前記基端側バスケットが第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満であり、前記第二の幅が前記第一の幅未満である、しぼんだ状態と
を有し、
前記先端側バスケットは、
前記先端側バスケットが第一の高さおよび第一の幅を有する弛緩状態と、
前記先端側バスケットが第二の高さおよび第二の幅を有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、しぼんだ状態と
を有する);ならびに
内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットおよび前記基端側バスケットが前記しぼんだ状態にあるとき該バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含む。
任意で、前記テザー形状記憶金属条片は、テザー形状記憶金属条片の先端がその同じ基端側テザー形状記憶金属条片の基端に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸を中心に捻転する。
より具体的には、図36〜44を参照して、本開示は、動物の血管488または他の内腔から血餅417のような閉塞物または他の物体を除去するための、概して参照番号410によって指定される、展開可能なシステムを提供する。閉塞物は、血餅417の他に、たとえば、動脈瘤処置中に押し出されたコイル、血管内塞栓物、たとえばオニックスまたは小さな遠位部血管からの機械的血管内除去を要する他の閉塞物であり得る。明確に示すために、図中、すべての参照番号が各図面に含まれるわけではない。
展開可能なバスケットシステム410の一例が図37A〜37B、38A〜Eおよび39Aに示されている。図31A〜31E、32G〜32Hおよび35Aに示すように、システム410は、基端445と、先端444と、該基端445から該先端444まで延びるプルワイヤ縦軸446とを有するプルワイヤ443を含む。任意で、プルワイヤ443の直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。
システム410はさらに、前記プルワイヤ443に取り付けられた先端側バスケット411を含み、前記先端側バスケット411は、基端469と、先端465と、前記先端側バスケットの基端469から先端465まで延びる先端側バスケット長さ467と、前記先端側バスケット長さ467および前記プルワイヤ縦軸446に対して垂直な先端側バスケット高さ461と、前記先端側バスケット411の前記基端469に位置し、中空の内部441を含む基端側ハブ439(前記プルワイヤ443の前記先端444が前記基端ハブ439に取り付けられている)と、複数の基端側テザー形状記憶金属条片457と、複数の基端側区画形状記憶金属条片466によって画定された複数の基端側区画436(各基端側区画436は、基端側区画436の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部438と、基端側区画436の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部424とを含み、各基端側テザー形状記憶金属条片457は、前記基端側ハブ439(好ましくは前記基端側ハブ先端440)に取り付けられた基端455と、基端側区画438の頂部に取り付けられた先端453と、前記基端455から前記先端453まで延びる長さ455とを有する)と、基端側区画436に対して先端側にある複数の先端側区画422と、前記先端側バスケットの前記先端465に位置し、中空の内部427を含み、リーダワイヤ431の基端に取り付けられた先端側ハブ425とを含む。好ましくは、以下に記すように、基端側ハブ439および先端側ハブ425は、同じ形状記憶金属の管から形成された中空の管である。いくつかの態様において、バスケット411は、バスケット長さ467に沿って、二つの頂部の第一の列(すなわち、基端側区画436の基端側頂部438)と、後続する、基端側頂部438の数に比べて2倍の数の頂部の反復列(すなわち四つの頂部)とを含む。
システムはさらに、ガイドカテーテル430およびマイクロカテーテル432を含み、マイクロカテーテル432は、ガイドカテーテル430の内側に嵌まることができるよう、ガイドカテーテル430よりも幅広く、短い。マイクロカテーテル432は、中空の内部415と、前記内部415に通じる基端416と、前記内部415に通じる先端414とを含む。マイクロカテーテル432は生体適合性材料で構成されている。図36〜44に関して、用語「ガイドカテーテル」、「マイクロカテーテル」および「カテーテル」は概して、システム410を中に通して展開させることができる任意の適当な管を指す。好ましくは、カテーテルは無菌状態であり、生体適合性材料(すなわち、システム410を使用して頭蓋内血管488から血餅417を除去する工程を含む45分間の手術過程で人体を刺激しない材料)で構成されている。カテーテルは、略円筒形を含むがこれに限定されない任意の適当な形状であることができる。本発明に関して、カテーテルがシステム410を包むというとき、それは、カテーテルがシステム410の少なくとも一つの構成要素(好ましくは、先端側バスケット22、プルワイヤ443から先端側に延びるワイヤであるリードワイヤ431およびプルワイヤ443)を包むということと理解される。いくつかの態様において、マイクロカテーテル32は直径約2.5フレンチである。任意で、カテーテルは、以下のようにして、閉塞物417を有する内腔の領域に送達される。ガイドワイヤを閉塞領域に送達し、閉塞物417よりも先まで通過させ;カテーテルをガイドワイヤの上で送達し;ガイドワイヤを抜き取り;システム410を、そのプルワイヤ443およびリードワイヤ431とともに、カテーテルに通して送達する。任意で、プルワイヤ443を使用して、システム410をカテーテルに押し通し、以下に記すように閉塞物417を捕獲したのち、先端側バスケット411を回収する。システム410は、上記のような複数のカテーテル、たとえば脳まで移動する幅広めのカテーテルおよび第一のカテーテルから送達され、脳の小さな動脈の中を移動する、非常に可撓性の小さめの直径のマイクロカテーテルを利用し得る。
図37Aは、マイクロカテーテル432の内側でしぼんだ先端側バスケット411を示す。先端側バスケット411は、しぼんだ状態と呼ばれる状態にある。この状態において、システム410はマイクロカテーテル432の内側に位置することができ、バスケット高さ461はしぼんでいる。図36〜44に関して、バスケット高さ461とは、概して、特定の位置(たとえば、先端側バスケット411の最も基端側の頂部438または基端側バスケット433の最も先端側の頂部500)における高さを指し、先端側バスケット411および基端側バスケット433の高さは、先端側バスケット長さ467および基端側バスケット433の長さに沿って変化し得ることが理解されよう。
図36〜44に示すように、基端側ハブ439と先端側ハブ425との間の距離463(すなわちバスケット長さ467)は概して、弛緩状態に比べてしぼんだ状態において長い。
図37Bは、マイクロカテーテル432を基端側に引くことによってバスケット411がマイクロカテーテル432の先端414から展開していることを除き、図37Aと同じバスケットシステムを示す。図37Bに示すように、バスケット411は今や弛緩状態にあり、バスケット高さ461が増大している。例示される弛緩状態においては、バスケット411が弛緩したため、バスケット長さ467および基端側ハブ439と先端側ハブ425との間の距離463はわずかに減少している。任意で、前記基端側バスケットの長さ467は約20〜約40mmであり、前記基端側テザー形状記憶金属条片457の長さ454は弛緩状態で約10〜約20mmである。
図38は、頭蓋内血管488中の、図37に示すバスケットシステムの使用を示す。図38Aに示すように、まず、血餅417に対して基端側にガイドカテーテル430を導入する。そして、マイクロカテーテル432を先端側に進ませて血餅417を越えさせる。バスケット411はマイクロカテーテル432の内側でしぼんでいる。次に、図38Bに示すように、マイクロカテーテル432を基端側に動かしてバスケット411を展開させて、基端側テザー形状記憶金属条片457が血餅417に対して先端側にあるようにする。バスケット411は今や弛緩状態にある。次に、図38Cに示すように、ユーザはバスケット411を基端側に動かして血餅417にかぶせる。
図39Aは、基端側の管の内部441、基端側ハブ439の先端455への基端テザー形状記憶金属条片457の取り付け、および基端側区画436の基端側頂部438を含む、バスケット411の基端の拡大図を示す。図39A中、基端側区画436のすべての基端側頂部438が基端側テザー形状記憶金属条片457に取り付けられている。図39Bは、基端側区画436の二つの基端側頂部438a(上下の頂部438a)が基端側テザー形状記憶条片457に取り付けられ、基端側区画436の一つの基端側頂部438bが基端側テザー形状記憶金属条片457に取り付けられていない代替態様を示す。
図40は、上記システムに類似したバスケットシステム410を示す。図40中、基端側テザー形状記憶金属条片457は相対的に厚い(たとえば、基端側区画形状記憶金属条片466の厚さの約150%)。
システム410の基端が図36〜44の下端に示され、システム410の先端が図36〜44の上端に示されていることに留意されたい。理由は、システム410の主な用途は、ヒト頭蓋内動脈488から血餅417を除去することであり、その場合、システム410は概して、その基端において、外科医がカテーテル432を鼠径部の近くから患者の体に入れ、脳に向けて押すことにより、動脈488に入るからである。ヒト動脈488の直径は概してその近位端からその遠位端に向かって減少する。しかし、他のタイプの内腔で使用される場合、用語「基端側」および「先端側」がその内腔で使用されるとき、先端側バスケット411は、カテーテル432に対して基端側に位置してもよい。
図41は、基端側バスケット433および先端側バスケット411を有するバスケットシステム411のもう一つの態様を示す。この態様において、システム411は基端側ハブ439を含む(前記態様と同様に)。違いは、テザー形状記憶金属条片457が実際に基端側バスケット433と先端側バスケット411とを接合することである。より具体的には、基端側バスケット433は、基端側ハブ439に取り付けられた複数の基端側区画436および複数の先端側区画422で構成され、先端側バスケットは、基端側ハブ439に(好ましくは、先端側ハブ425の基端499に)取り付けられた複数の基端側区画436および複数の先端側区画422で構成され、テザー形状記憶金属条片457が、先端側バスケット411の先端側区画422の先端側頂部423を基端側バスケット433の基端側区画436の基端側頂部438と接合する。
図42は、基端側テザー形状記憶金属条片457の先端453がその同じ基端側テザー形状記憶金属457の前記基端455に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸446を中心に捻転するテザー形状記憶金属条片457の態様を示す。加えて、基端側テザー形状記憶金属条片457は、基端側テザー形状記憶金属条片457の先端453がこのテザー縦軸454を中心にその同じ基端側テザー形状記憶金属457の先端453から基端455まで約90°捻転するよう、その縦軸454を中心に捻転してもよい。図43Bおよび43Cは、第一の基端側テザー形状記憶金属条片457Aの基端455Aが12時の位置で基端側の管439に取り付けられ、その同じ基端側テザー形状記憶金属条片457Aの先端453Aが9時の位置で最も基端側の頂部439に取り付けられている例示的な態様を示す。加えて、第二の基端側テザー形状記憶金属条片457Bが6時の位置で基端側の管439に取り付けられ、その同じ基端側テザー形状記憶金属条片457Bの先端453Bが3時の位置でもう一方の最も基端側の頂部439に取り付けられている。図43Dおよび43Eは、第一の基端側テザー形状記憶金属条片457Aの基端455Aが12時の位置で基端側の管439に取り付けられ、その同じ基端側テザー形状記憶金属条片457Aの先端453Aが6時の位置で最も基端側の頂部439に取り付けられている180°捻転の例示的態様を示す。加えて、第二の基端側テザー形状記憶金属条片457Bが6時の位置で基端側の管439に取り付けられ、その同じ基端側テザー形状記憶金属条片457bの先端453Bが12時の位置でもう一方の最も基端側の頂部439に取り付けられている。
図44A〜44Eは、血餅417を回収するための、血管中、基端側バスケット433および先端側バスケット411を有するバスケットシステム410の段階的展開および使用の側面透視図を示す。図示するように、先端側バスケット411が前記血餅417に対して基端側で展開し、前記基端側バスケット433は前記血餅417で展開して、前記基端側バスケット433が血餅のレベルにある。血餅の破片が基端側バスケット433に浸透するだけの時間を与えたのち、バスケットシステム433を前記マイクロカテーテル432に向けて基端側に動かす。図44Bおよび44Cを参照すること。図44Dに示すように、血餅417は、基端側バスケット433と先端側バスケット411との間で空隙または空間498の中に内側に落ち込む。システム410は基端側に動き続ける。すると、血餅477は先端側バスケット411の内側に位置する。図44Eを参照すること。基端側バスケット433は任意で、弛緩状態において、最も基端側の頂部から最も先端側の頂部まで計測される好ましくは約10〜約20mmの長さを有する。
基端側バスケット433は、閉塞物417を越えてシステム411を展開させるために使用され、血餅417がストラット452を通って入る最初の部位である。バスケットシステム411が基端側に引かれると、基端側テザー形状記憶金属457の部位が、血餅417が血管488の内腔に落ち込むための相対的に「開いた」区域498を与える。先端側バスケット411が、バスケット区画開口部を通って、または基端側テザー形状記憶金属457のレベルでのいずれかでシステム410に入った血餅417を捕獲し、先端側血管480中への塞栓形成を防ぐ。好ましくは、基端側バスケット433は、基端側テザー形状記憶金属457の基端455に取り付けられている、基端側バスケット433の先端にある二つの先端側頂部500、およびさらには一つまたは複数の基端側区画501の列(各列中に四区画)を有する。
いくつかの態様において、バスケットシステム410は、図36に示すような、以下の工程の一つまたは複数を含む方法によって調製される。
a)外面と、実質的に中空の内部と、外面を実質的に中空の内部と分ける壁482と、開口した基端474と、開口した先端476と、開口した基端474と開口した先端476との間の中間部分478とを有する、ニチノールのような形状記憶金属で構成された一つの管468を提供する工程(図36Aを参照);
b)中間部分478の壁をレーザ480によってカットする工程(図36Bを参照);
c)レーザ480によってカットされた中間部分の破片を除去して、基端側の管439中に延びる中空の内部441を含む、基端442と先端440とを有する基端側の管439と、先端側の管425中に延びる中空の内部441を含む先端側の管425と、前記基端側の管439と前記先端側の管425との間に位置しかつ複数の基端側テザー形状記憶金属条片457(各基端側テザー形状記憶金属条片457は、基端側の管439の先端440に取り付けられた基端455と、先端453とを有する)を含む中間部分478とを含む、バスケットシステム410を形成する工程;
d)マンドレルを使用して中間部分478の形状を変化させ、中間部分478が先端側の管476および基端側の管474に対して拡張することを可能にして、複数の区画422および436を含む先端側バスケット411を形成する工程;
e)中間部分478を室温で冷ます工程;
f)マンドレルを中間部分478から取り出す工程;
g)中間部分478を機械的または化学的に電解研磨して酸化物を除去する工程(図36Cを参照);
h)プルワイヤ443を前記基端側の管439に挿入する工程;ならびに
i)リーダワイヤ431を前記先端側ハブ425に取り付ける工程(図36Dを参照)。
いくつかの態様において、中間部分478は、たとえばマンドレルおよび中間部分478を約500℃の流動化砂浴中に約3〜約7分間配置することによってマンドレルおよび中間部分478を加熱することによって拡張させる。中間部分478が加熱されるとき、加熱が、形状記憶金属管468の結晶構造を再配列させる。好ましくは、中間部分478から形成される先端側バスケット411の部分が最も基端側の頂部438から先端466に向かってテーパ状になるよう、マンドレルはテーパ状(たとえば実質的に円錐形または弾丸形)である。好ましくは、管の基端474および先端476は、マンドレルによって成形されず、レーザ480によってカットされず、基端474および先端476は、形状を変化させず、加熱下、サイズがわずかに拡大するだけであり、熱が除かれたのち、元の管468のサイズに戻る。好ましくは、レーザカットはコンピュータによってプログラムされる。レーザが一度に管壁の一つの面のみをカットする(かつ、所望のカット面とは正反対側の面をカットしない)ことを保証するため、レーザ480は、好ましくは、所望のカット面の内径と外径との間に集束させ、冷却材を形状記憶金属管468に通して、所望のカット面とは正反対側の面に達する前にレーザ480が冷めるようにする。
レーザ480によってカットされない壁の部分によって、前記のように、基端側の管474および先端側の管476ならびに先端側バスケット411の他の構成要素ならびに形状記憶金属条片457および466が作られる。
好ましくは、元の管468のために選択される形状記憶金属は、先端側バスケット411が、ヒト血管88中でカテーテル432から展開したのち、十分な弾性および可撓性を有するよう、ヒトの平均体温(37℃)未満の転移熱を有する。
いくつかの態様において、元の管468(ひいては先端側の管474および基端側の管476)は、約4フレンチ未満の外径、たとえば約1〜約4フレンチの直径を有する。いくつかの態様において、プルワイヤ443の直径は、上記のように約0.008インチ〜約0.051であり、そのような態様において、プルワイヤ443の直径は、元のニチノール管468の内径472に概ね等しくてもよい。
任意の特定の理論によって拘束されることなく、一つの形状記憶金属管468から先端側バスケット411を製造することは、製造しやすさおよび機械的破損からの安全性を提供し、かつ硬い血栓417および他の閉塞物を除去するためにシステム410にとって必要な引張り強さを提供すると考えられる。
任意で、工程eののち、バスケット411は基端側区画436の列448をさらに含み、各基端側区画436は複数の形状記憶金属条片466によって画定され、かつ、区画436の基端に位置しかつ基端方向を向いた基端側頂部438と、区画の先端に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部424とを含み、さらに、前記基端側区画436の前記基端側頂部438それぞれは基端側テザー形状記憶金属条片457の先端453に取り付けられている。任意で、工程eののち、バスケット410は、前記基端側区画436に対して先端側に位置しかつ前記基端側区画436の前記先端側頂部424に接続された先端側区画422の列447をさらに含み、各先端側区画422は複数の形状記憶金属条片466によって画定され、かつ、区画422の基端に位置しかつ基端方向を向いた基端側頂部437と、区画422の先端に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部423とを含み、さらに、先端側区画422の数は基端側区画436の数の2倍である。任意で、工程eののち、バスケット410は、ストラット形状記憶金属条片452の列449をさらに含み、各ストラット形状記憶金属条片452は、基端側区画436の先端側頂部424に取り付けられた基端451と、先端側区画422の基端側頂部437に取り付けられた先端450とを有する。任意で、バスケット411は溶接部品を含まず、前記基端側テザー形状記憶金属条片457は前記基端側区画頂部438と一体化している。
任意で、工程eののち、バスケットシステム411は2〜4個の基端側テザー形状記憶金属条片457を含む。任意で、形状記憶金属管468をカットする前、形状記憶金属管468は、約0.011インチ〜約0.054インチである外径486および約0.008インチ〜約0.051インチである内径484を有する。任意で、工程e)ののち、基端側の管439および先端側の管425は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、方法はさらに、前記バスケット411を、生体適合性材料で構成されたカテーテル432の内側に配置する工程を含む。任意で、方法はさらに、バスケット411を動物の内腔488の内側に配置する工程およびバスケットを使用して前記内腔488の内側に位置する物体417を回収する工程を含む。
図45〜62の態様
図45〜62は、動物内腔中の硬い血餅および他の物体を回収するためのシステムの、モジュール式の製造しやすいプラットフォームのさらなる態様を示す。いくつかの態様において、システムは、基端側の管と、先端側の管と、基端側の管および先端側の管の間の複数の形状記憶金属条片とを含む。複数の形状記憶金属条片は広い範囲のバスケットデザインを形成する。好ましくは、基端側の管、形状記憶金属条片および先端側の管は、標準的な市販の一つの形状記憶金属(たとえばニチノール)の管かに由来し、基端側の管および先端側の管は、それらが由来する元の管と同じ内径および外径を有し、バスケットは、元の管の中間部分をカットし、そのカットした部分を拡張および成形することによって形成される。好ましくは、基端側の管および先端側の管は、装置が標準的なマイクロカテーテルの内側にフィットするような約0.02インチ〜約0.03インチ(たとえば約0.027インチ)である外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。好ましくは、基端側の管と先端側の管との間に溶接部は存在せず、それが、システムを確実に製造することを容易かつ低廉にする。システムはまた、システムを展開させるための一つまたは複数のカテーテルと、基端側の管の中空の内部を通過するプルワイヤと、同軸管とを含む。好ましくは、システムは、ガイドカテーテルおよびマイクロカテーテルの二つのカテーテルを含む。同軸管はプルワイヤを包み、プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能であり、基端側ハブに取り付けられている。同軸管は、ユーザが、先端側ハブを固定状態に維持しながら基端側ハブを先端側ハブに向かう方向または先端側ハブから離れる方向に動かすことを可能にする。先端側ハブに向かう方向または先端側ハブから離れる方向への基端側ハブの動きが、バスケットの形態変化、たとえばバスケットのしぼみ、バスケットの拡張、バスケットの補強および血餅の周囲でのバスケットの移動を生じさせる(バスケットデザインおよび基端側の管の位置に依存する)。基端側ハブに取り付けられた複数の形状記憶金属条片は、基端側の管の先端に取り付けられた基端を有する複数の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。基端側テザー形状記憶金属条片の長さおよび厚さは、本明細書に記載される様々な態様において異なり、そのことは、外科ユーザが、特定の手術に必要な特徴(たとえば解剖学的血管構造および血餅の硬さ)に基づいてプラットフォームにおける様々な態様から選択を行うことを可能にする。
いくつかの態様において、本開示は、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
前記プルワイヤに取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、先端側バスケットの前記基端に位置する、中空の内部を含む基端側ハブ(前記プルワイヤが前記基端側ハブ中空の内部を通過し、前記基端側ハブがプルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である)と、複数の基端側テザー形状記憶金属条片と、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定された複数の基端側区画と(各基端側区画は、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部と、基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部とを含み、各基端側テザー形状記憶金属条片は、前記基端側ハブに取り付けられた基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、前記基端から前記先端まで延びる長さとを有する)、基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画と、前記先端側バスケットの前記先端に位置しかつ中空の内部を含む先端側ハブと
を含み、
前記基端側ハブが、前記基端側頂部に対して基端側の第一の距離に位置し、前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第一の高さを有する、弛緩状態と、
前記基端側ハブが、前記基端側頂部から第二の距離に位置し、最も基端側の頂部で計測される第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さよりも大きく、前記第二の距離が前記第一の距離未満である、開口状態と、
前記基端側ハブが、基端側頂部に対して基端側の第三の距離に位置し、前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第三の高さおよび第三の幅を有し、第三の距離が前記第一の距離よりも大きく、前記第三の高さが前記第一の高さ未満である、基端側でのしぼんだ状態と
を有する、先端側バスケット;
中空の内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットが前記基端側でのしぼんだ状態にあるとき該先端側バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含み、
前記先端側バスケットが、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に動かすことにより、前記弛緩状態から前記開口状態へと動くように構成されており;かつ
前記先端側バスケットが、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して基端側に動かすことにより、前記拡張状態から前記基端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている、
動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを提供する。
任意で、先端側バスケットはさらに、前記基端側ハブが前記基端側頂部に対して先端側に位置する先端側でのしぼんだ状態を含み、前記先端側バスケットは、最も基端側の頂部で計測される第四の高さを有し、前記第四の高さは前記第一の高さ未満であり、前記カテーテルは、前記先端側バスケットが前記先端側でのしぼんだ状態にあるとき前記先端側バスケットを包むように構成されており、さらに、前記先端側バスケットは、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に動かすことにより、前記開口状態から前記先端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている。任意で、システムはさらに同軸管を含み、前記同軸管は、前記カテーテル中に受け入れられるように構成されており、前記同軸管は、基端と、前記基端側ハブに取り付けられた先端と、中空の内部とを有し、前記プルワイヤが前記同軸管中空の内部を通過し、前記同軸管は前記プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である。いくつかの態様において、前記基端側テザー形状記憶金属条片および前記基端側区画形状記憶金属条片はそれぞれ厚さを有し、さらに、前記基端側テザー形状記憶金属条片の前記厚さは基端側区画形状記憶金属条片の厚さの約25〜約75%である。そのような態様において、基端側テザー形状記憶金属条片の長さは弛緩状態で約3mm〜約10mmである。薄い基端側テザー形状記憶金属条片を有するいくつかの態様において、前記基端側テザー形状記憶金属条片の二つの合計長さは前記第二の高さの約2mm以内である。薄い基端側テザー形状記憶金属条片を有する他の態様において、前記基端側テザー形状記憶金属条片の二つの合計長さは前記第二の高さ×2の約2mm以内である。
他の態様において、基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側区画を形成する形状記憶金属条片と同じ厚さである、またはそれよりも厚く、そのような態様において、基端側テザー形状記憶金属条片の長さは弛緩状態で約10mm〜約20mmであり得る。
任意で、前記プルワイヤは前記先端側バスケットの基端から前記先端側バスケットの先端まで延びる。任意で、前記プルワイヤは前記先端側ハブと接触しない。任意で、前記開口状態において、前記基端側ハブは前記基端側頂部に対して並列に位置する。任意で、前記プルワイヤおよび前記基端側ハブは、最も基端側の頂部で計測される先端側バスケット高さの中心からオフセットされている。任意で、前記基端側区画のすべての基端側頂部が基端側テザー形状記憶金属条片に取り付けられている。任意で、前記先端側バスケットはさらに、複数のストラット形状記憶金属条片と、複数の先端側形状記憶金属条片によって画定された複数の先端側区画とを含み、前記先端側区画は、前記先端側区画の基端に位置する基端側頂部と、前記先端側区画の先端に位置する先端側頂部とを含み、前記ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、先端側バスケットは2〜4個の基端側テザー形状記憶金属条片を含む。任意で、前記基端側形状記憶金属条片は前記基端側ハブと一体化している。任意で、前記基端側ハブは管であり、前記基端側ハブの前記内部はサイズおよび形状を有し、さらに、前記基端側ハブ内部の前記サイズおよび形状は、前記基端側ハブに対して先端側にある前記プルワイヤの区分が基端側ハブ内部を通って移動することを防ぐように構成されている。任意で、前記先端側ハブは管である。任意で、前記先端側ハブは、前記先端側ハブが前記プルワイヤに沿ってスライドできないよう、前記プルワイヤに取り付けられている。任意で、前記先端側バスケットはさらに、前記先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、前記先端側ハブ、前記基端側ハブおよび前記バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、前記先端側バスケットはさらに、先端側バスケットがヒトの体内の頭部血管中に配置され、X線画像がヒトの体外から撮られるとき、X線下で他の構成要素に比べて視認しやすいX線マーカを含む。好ましくは、X線マーカは放射線不透過性材料である。放射線不透過性材料のいくつかの例は、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填剤を配合されたポリマー材料などを含むことができるが、これらに限定されない。好ましくは、構成要素はニチノールで構成され、X線マーカは、ニチノールよりも高い密度を有する材料で構成されている。任意で、前記基端側ハブおよび前記先端側ハブは概して円筒形であり、かつそれぞれがある外径および内径を有し、内径が基端側ハブおよび先端側ハブの開口を形成し、さらに、基端側ハブおよび先端側ハブの外径は実質的に同じサイズであり、さらに、基端側ハブおよび先端側ハブの内径は実質的に同じサイズである。任意で、基端側ハブおよび先端側ハブの外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、基端側ハブおよび先端側ハブの内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、基端側の管および先端側の管は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、さらに、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、第一の高さは約2ミリメートル〜約8ミリメートルである。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側テザー形状記憶金属条片の先端がその同じ基端側テザー形状記憶金属条片の基端に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸を中心に捻転する。
本開示はまた、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法を提供する。いくつかの態様において、方法は、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中にしぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように前記カテーテルの先端から先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さが増すように前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;
f)前記先端側バスケットを前記閉塞物にかぶせる工程;ならびに
g)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む。
任意で、内腔は頭蓋内動脈であり、前記閉塞物は血餅である。任意で、方法はさらに、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に動かし、前記先端側バスケットが前記開口状態へと動くことを可能にするために前記血餅を使用する工程を含む。任意で、方法は、前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して先端側に押し、前記先端側バスケットが前記開口状態へと動くことを可能にするために同軸管を使用する工程をさらに含む。任意で、方法はさらに、工程eののち、最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さが減少するように前記基端側ハブを前記先端側ハブに対して動かす工程を含む。任意で、工程eののち、前記プルワイヤおよび前記基端側ハブは、最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さの中心および前記内腔の中心に対してオフセットされている。
本開示はまた、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
前記プルワイヤに取り付けられた基端側バスケットであって、基端と、先端と、前記基端側バスケットの基端から先端まで延びる基端側バスケット長さと、前記基端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な基端側バスケット高さと、基端側バスケットの前記基端に位置する、中空の内部を含む基端側の管(前記プルワイヤが前記中空の内部を通過し、前記基端側の管は前記プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である)と、各区画が複数の形状記憶金属条片によって画定され、各区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む複数の区画列とを含む、基端側バスケット、
前記プルワイヤに取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、先端側バスケットの前記先端に位置する、中空の内部を含む先端側の管と、各区画が複数の形状記憶金属条片によって画定され、各区画が、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部および基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部を含む複数の区画列とを含む、先端側バスケット、
各テザー形状記憶金属条片が、前記基端側バスケットの先端に位置する区画の先端側頂部に取り付けられた基端および前記基端側バスケットの基端に位置する区画の基端側頂部に取り付けられた先端を有する、複数のテザー形状記憶金属条片
(前記基端側バスケットは、
前記基端側バスケットが、最も先端側の頂部で計測される第一の高さを有し、前記基端側ハブが、前記先端側ハブに対して基端側の第一の距離に位置する、弛緩状態と、
前記基端側バスケットが、最も先端側の頂部で計測される第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、しぼんだ状態と、
前記基端側バスケットが、最も先端側の頂部で計測される第三の高さを有し、前記基端側ハブが、前記先端側ハブに対して基端側の第二の距離に位置し、前記第三の高さが前記第一の高さよりも大きく、前記第二の距離が前記第一の距離未満であり、前記基端側バスケットが、前記基端側の管を前記先端側の管に対して先端側に押すことにより、前記拡張状態から前記開口状態へと動くように構成されている、開口状態と
を有し、
前記先端側バスケットは、
前記先端側バスケットが第一の高さを有する弛緩状態と、
前記先端側バスケットが第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、しぼんだ状態と
を有する);ならびに
内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットおよび前記基端側バスケットが前記しぼんだ状態にあるとき該バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含む、
動物の内腔内の物体を除去するためのシステムを提供する。
任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は、基端側テザー形状記憶金属条片の先端がその同じ基端側テザー形状記憶金属条片の基端に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸を中心に捻転する。
いくつかの態様において、システムは基端側ハブを含まず、システムは、基端側形状記憶金属条片の代わりに、またはそれに加えて、軟らかなコードを含む。たとえば、一つの態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
基端と、先端と、中空の内部とを有する同軸管であって、前記プルワイヤが前記同軸管中空の内部を通過し、前記同軸管が前記プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸管;
前記プルワイヤおよび前記同軸管に取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、複数のコードと、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定された複数の基端側区画と(各基端側区画は、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部と、基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部とを含み、各コードは、前記同軸管に取り付けられた基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、前記基端から前記先端まで延びる長さとを有する)、基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画と、前記先端側バスケットの前記先端側に位置しかつ中空の内部を含む先端側ハブとを含み、
前記同軸管が、基端側頂部に対して基端側の第一の距離に位置に位置し、前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第一の高さを有する、弛緩状態と、
前記同軸管が、前記基端側頂部に対して基端側の第二の距離に位置し、前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第二の高さを有し、前記第二の距離が前記第一の距離よりも大きく、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、基端側でのしぼんだ状態と
を有する、先端側バスケット;ならびに
中空の内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットが前記基端側でのしぼんだ状態にあるとき前記同軸管および前記先端側バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含み、
前記先端側バスケットは、前記同軸管を前記先端側ハブに対して基端側に動かすことにより、前記弛緩状態から前記基端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている。
任意で、先端側バスケットはさらに、前記同軸管が前記基端側頂部に対して先端側に位置する先端側でのしぼんだ状態を含み、前記先端側バスケットは、最も基端側の頂部で計測される第三の高さを有し、前記第三の高さは前記第一の高さ未満であり、前記カテーテルは、前記先端側バスケットが前記先端側でのしぼんだ状態にあるとき前記先端側バスケットを包むように構成されており、さらに、前記先端側バスケットは、前記同軸管を前記先端側ハブに対して先端側に動かすことにより、前記弛緩状態から前記先端側でのしぼんだ状態へと動くように構成されている。任意で、前記コードは、プラスチック、ゴム、ナイロン、縫合材料、編組みカテーテル材料からなる群より選択される材料で構成されている。任意で、前記コードは前記同軸シースと一体化している。任意で、前記コードは前記同軸シースに接着されている。任意で、前記コードは前記同軸シースにシュリンクラップされている。任意で、前記コードは、約0.001〜約0.1インチ(より好ましくは約0.004〜約0.018インチ)の厚さを有し、弛緩状態で約3mm〜約20mmの長さを有する。任意で、前記プルワイヤは前記先端側バスケットの基端から前記先端側バスケットの先端まで延び、前記プルワイヤは前記先端側ハブに取り付けられている。任意で、前記基端側区画のすべての基端側頂部がコードに取り付けられている。任意で、バスケットは四つの基端側区画を含み、各基端側区画が基端側頂部を有し、基端側頂部は、すべてがコードに取り付けられているわけではない(たとえば二つだけ)。任意で、前記先端側バスケットはさらに、複数のストラット形状記憶金属条片と、複数の先端側形状記憶金属条片によって画定された複数の先端側区画とを含み、前記先端側区画は、前記先端側区画の基端に位置する基端側頂部と、前記先端側区画の先端に位置する先端側頂部とを含み、前記ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、先端側バスケットは2〜4本のコードを含む。任意で、前記先端側ハブは、前記先端側ハブが前記プルワイヤに沿ってスライドできないよう、前記プルワイヤに取り付けられている。任意で、前記先端側バスケットはさらに、前記先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、前記先端側ハブおよび前記バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、前記先端側バスケットおよび/または前記同軸管はさらに、先端側バスケットがヒトの体内の頭部血管中に配置され、X線画像がヒトの体外から撮られるとき、X線下で他の構成要素に比べて視認しやすいX線マーカを含む。好ましくは、X線マーカは放射線不透過性材料である。放射線不透過性材料のいくつかの例は、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填剤を配合されたポリマー材料などを含むことができるが、これらに限定されない。好ましくは、構成要素はニチノールで構成され、X線マーカは、ニチノールよりも高い密度を有する材料で構成されている。任意で、前記基端側ハブは概して円筒形であり、ある外径および内径を有し、内径が先端側ハブの開口を形成し、さらに、先端側ハブの外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、先端側ハブの内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側の管は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、さらに、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側バスケットの第一の高さは、最も基端側の頂部で計測して、約2ミリメートル〜約8ミリメートルである。任意で、前記コードは軟らかい。
いくつかの態様において、本開示は、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法であって、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中にしぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように前記カテーテルの先端から先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)前記同軸管が最も基端側の頂部まで先端側に動くように前記同軸管を前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;
f)前記先端側バスケットが前記閉塞物にかぶさるように前記先端側バスケット、前記プルワイヤおよび前記同軸管を基端側に動かす工程;
g)最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さが減少し、前記同軸管が、最も基端側の頂部に比べて前記先端側ハブに近づくように前記同軸シースを前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;ならびに
h)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む、前記方法を提供する。
他の態様において、方法は、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中にしぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように前記カテーテルの先端から前記先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)前記同軸管が最も基端側の頂部まで先端側に動くように前記同軸管を前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;
f)前記先端側バスケットが前記閉塞物にかぶさるように前記先端側バスケット、前記プルワイヤおよび前記同軸管を基端側に動かす工程;
g)最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さが減少するように前記同軸シースを前記先端側ハブに対して基端側に動かす工程;
h)前記カテーテルが前記同軸シースを再び納め、前記コードを部分的に再び納めるように前記カテーテルを前記先端側ハブに対して先端側に動かし、それにより、最も基端側の頂部で計測される前記先端側バスケット高さを減らす工程;ならびに
i)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む。
任意で、前記内腔は頭蓋内動脈であり、前記閉塞物は血餅である。
基端側ハブを含まない他の態様において、システムは、
基端と、先端と、前記基端から前記先端まで延びるプルワイヤ縦軸とを有するプルワイヤ;
基端と、先端と、中空の内部とを有する同軸管であって、前記プルワイヤが前記同軸管中空の内部を通過し、前記同軸管が前記プルワイヤの少なくとも一区分に沿ってスライド可能である、同軸管;
前記プルワイヤおよび前記同軸管に取り付けられた先端側バスケットであって、基端と、先端と、前記先端側バスケットの基端から先端まで延びる先端側バスケット長さと、前記先端側バスケット長さおよび前記プルワイヤ縦軸に対して垂直な先端側バスケット高さと、複数の基端側テザー形状記憶金属条片と、複数のコードと、複数の基端側区画形状記憶金属条片によって画定された複数の基端側区画と(各基端側区画は、基端側区画の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部と、基端側区画の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部とを含み、各基端側テザー形状記憶金属条片は、前記同軸管に取り付けられた基端と、先端とを有し、各コードは、基端側テザー形状記憶金属条片の先端に取り付けられた基端と、基端側区画の頂部に取り付けられた先端と、前記基端から前記先端まで延びる長さとを有する)、基端側区画に対して先端側にある複数の先端側区画と、前記先端側バスケットの前記先端に位置し、中空の内部を有する先端側ハブとを含み、
前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第一の高さを有する弛緩状態と、
前記先端側バスケットが、最も基端側の頂部で計測される第二の高さを有し、前記第二の高さが前記第一の高さ未満である、しぼんだ状態と
を有する、先端側バスケット;ならびに
中空の内部と、前記内部に通じる基端と、前記内部に通じる先端とを有するカテーテルであって、生体適合性材料で構成されかつ前記先端側バスケットが前記しぼんだ状態にあるとき前記同軸管および前記先端側バスケットを包むように構成された、カテーテル
を含む。
任意で、前記コードは、プラスチック、ゴム、ナイロン、縫合材料および編組みカテーテル材料からなる群より選択される材料で構成されている。任意で、前記基端側テザー形状記憶金属条片は前記同軸シースと一体化している。任意で、前記コードは前記基端側テザー形状記憶金属条片に接着されている。任意で、前記コードは前記基端側テザー形状記憶金属条片にシュリンクラップされている。任意で、前記コードは約0.004〜約0.1インチ(より好ましくは約0.004インチ〜約0.018インチ)の厚さを有し、さらに、前記コードは前記弛緩状態で約3mm〜約20mmの長さを有する。任意で、前記プルワイヤは前記先端側バスケットの基端から前記先端側バスケットの先端まで延び、前記プルワイヤは前記先端側ハブに取り付けられている。任意で、前記基端側区画のすべての基端側頂部がコードに取り付けられている。任意で、バスケットは四つの基端側区画を含み、各基端側区画が基端側頂部を有し、基端側頂部は、すべてがコードに取り付けられているわけではない(たとえば二つだけ)。任意で、前記先端側バスケットはさらに、複数のストラット形状記憶金属条片と、複数の先端側形状記憶金属条片によって画定された複数の先端側区画とを含み、前記先端側区画は、前記先端側区画の基端に位置する基端側頂部と、前記先端側区画の先端側に位置する先端側頂部とを含み、前記ストラット形状記憶金属条片は、基端側区画の先端側頂部に取り付けられた基端と、先端側区画の基端側頂部に取り付けられた先端とを有する。任意で、先端側バスケットは2〜4本のコードを含む。任意で、前記先端側ハブは、前記先端側ハブが前記プルワイヤに沿ってスライドできないよう、前記プルワイヤに取り付けられている。任意で、前記先端側バスケットはさらに、前記先端側ハブから先端側に延びるリードワイヤを含む。任意で、前記先端側ハブおよび前記バスケットは、同じ材料組成を有するニチノールで構成されている。任意で、前記先端側バスケットおよび/または前記同軸管はさらに、先端側バスケットがヒトの体内の頭部血管中に配置され、X線画像がヒトの体外から撮られるとき、X線下で他の構成要素に比べて視認しやすいX線マーカを含む。好ましくは、X線マーカは放射線不透過性材料である。放射線不透過性材料のいくつかの例は、金、白金、パラジウム、タンタル、タングステン合金、放射線不透過性充填剤を配合されたポリマー材料などを含むことができるが、これらに限定されない。好ましくは、構成要素はニチノールで構成され、X線マーカは、ニチノールよりも高い密度を有する材料で構成されている。任意で、前記先端側ハブは概して円筒形であり、ある外径および内径を有し、内径が先端側ハブの開口を形成し、さらに、先端側ハブの外径は約0.011インチ〜約0.054インチであり、さらに、先端側ハブの内径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側の管は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、プルワイヤは概して円柱形であり、さらに、プルワイヤの直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。任意で、先端側バスケットの第一の高さは、最も基端側の頂部で計測して、約2ミリメートル〜約8ミリメートルである。任意で、コードは軟らかい。
いくつかの態様において、上記システムは、動物の、内腔を形成する内壁を有する内腔から物体を除去する方法であって、
a)上記システムを提供する工程;
b)前記バスケットが前記カテーテル中にしぼんだ状態で位置する状態でシステムを前記内腔中に配置する工程;
c)前記基端側区画の前記基端側頂部が前記閉塞物に対して先端側にあるように、前記同軸シースが前記閉塞物に対して基端側にあるように、前記基端側テザー形状記憶金属条片が前記閉塞物に対して基端側にあるように、前記コードが前記閉塞物に隣接するように、前記カテーテルの先端から前記先端側バスケットを展開させる工程;
d)前記先端側バスケットが前記弛緩状態へと動くことを許す工程;
e)前記基端側テザー形状記憶金属条片が最も基端側の頂部に対して先端側に動き、前記閉塞物が前記基端側テザー形状記憶金属条片と前記基端側区画の前記基端側頂部との間に挟まれるように前記同軸管を前記先端側ハブに対して先端側に動かす工程;ならびに
f)前記先端側バスケットおよび前記閉塞物を前記内腔から取り出す工程
を含む、前記方法に使用される。
任意で、前記内腔は頭蓋内動脈であり、前記閉塞物は血餅である。
図45〜62を参照すると、本開示は、動物の血管688または他の内腔から血餅617のような閉塞物または他の物体を除去するための、概して参照番号610によって指定される、展開可能なシステムを提供する。閉塞物は、血餅617の他に、たとえば、動脈瘤処置中に押し出されたコイル、血管内塞栓物、たとえばオニックスまたは小さな遠位部血管からの機械的血管内除去を要する他の閉塞物であり得る。明確に示すために、図中、すべての参照番号が各図面に含まれるわけではない。
展開可能なバスケットシステム610の一例が図46A〜46E、47G〜47Hおよび50Aに示されている。図46A〜46E、47G〜47Hおよび50Aに示すように、システム610は、基端645と、先端644と、前記基端645から前記先端644まで延びるプルワイヤ縦軸646とを有するプルワイヤ643を含む。任意で、プルワイヤ643の直径は約0.008インチ〜約0.051インチである。
システム610はさらに、前記プルワイヤ643に取り付けられた先端側バスケット611を含み、前記先端側バスケット611は、基端669と、先端665と、前記先端側バスケットの基端669から先端665まで延びる先端側バスケット長さ667と、前記先端側バスケット長さ667および前記プルワイヤ縦軸646に対して垂直な先端側バスケット高さ661と、先端側バスケット611の前記基端669に位置する、中空の内部641を含む基端側ハブ639(前記プルワイヤ643が前記基端ハブ中空の内部641を通過し、前記基端ハブ639がプルワイヤ643の少なくとも一区分に沿ってスライド可能である)と、複数の基端側テザー形状記憶金属条片657と、複数の基端側区画形状記憶金属条片666によって画定された複数の基端側区画636と(各基端側区画636は、基端側区画636の基端に位置しかつ概して基端方向を向いた基端側頂部638と、基端側区画636の先端に位置しかつ概して先端方向を向いた先端側頂部624とを含み、各基端側テザー形状記憶金属条片657は、前記基端側ハブ639に取り付けられた基端655と、基端側区画638の頂部に取り付けられた先端663と、前記基端655から前記先端653まで延びる長さ655とを有する)、基端側区画636に対して先端側にある複数の先端側区画622と、前記先端側バスケットの前記先端665に位置し、中空の内部627を含む先端側ハブ625とを含む。好ましくは、基端側ハブ639および先端側ハブ625は、以下に記すように、同じ形状記憶金属管から形成された中空の管である。いくつかの態様において、バスケット611は、バスケット長さ667に沿って、二つ、三つまたは四つの頂部の第一の列(すなわち、基端側区画638の基端側頂部638)と、後続する、基端側頂部638の数に比べて2倍の数の頂部の反復列(すなわち四つ、六つまたは八つの頂部)とを含む。
システムはさらに、ガイドカテーテル630およびマイクロカテーテル632を含み、マイクロカテーテル632は、ガイドカテーテル630の内側に嵌まることができるよう、ガイドカテーテル630よりも幅広く、短い。マイクロカテーテル632は、中空の内部615と、前記内部615に通じる基端616と、前記内部615に通じる先端614とを有する。マイクロカテーテル632は生体適合性材料で構成されている。本明細書の中で使用される用語「ガイドカテーテル」、「マイクロカテーテル」および「カテーテル」は概して、システム610を中に通して展開させることができる任意の適当な管を指す。好ましくは、カテーテルは無菌状態であり、生体適合性材料(すなわち、システム610を使用して頭蓋内血管688から血餅617を除去する工程を含む45分間の手術過程で人体を刺激しない材料)で構成されている。カテーテルは、略円筒形を含むがこれに限定されない任意の適当な形状であることができる。本発明に関して、カテーテルがシステム610を包むというとき、それは、カテーテルがシステム610の少なくとも一つの構成要素(好ましくは、先端側バスケット611、プルワイヤ643から先端側に延びるワイヤであるリードワイヤ631およびプルワイヤ643)を包むということと理解されよう。いくつかの態様において、マイクロカテーテル632は直径約2.5フレンチである。任意で、カテーテルは、以下のようにして、閉塞物617を有する内腔の領域に送達される。ガイドワイヤを閉塞領域に送達し、閉塞物617よりも先まで通過させ;カテーテルをガイドワイヤの上で送達し;ガイドワイヤを抜き取り;システム610を、そのプルワイヤ643およびリードワイヤ631とともに、カテーテルに通して送達する。任意で、プルワイヤ643を使用して、システム610をカテーテルに押し通し、以下に記すように閉塞物617を捕獲したのち、先端側バスケット611を回収する。システム610は、上記のような複数のカテーテル、たとえば脳まで移動する幅広めのカテーテルおよび第一のカテーテルから送達され、脳の小さな動脈の中を移動する、非常に可撓性の小さめの直径のマイクロカテーテルを利用し得る。
好ましくは、中空の内部620を有し、プルワイヤ643の少なくとも一部分に沿ってスライド可能である同軸管618が基端側ハブ639に取り付けられる。
図46Aは、マイクロカテーテル632の内側でしぼんだ先端側バスケット611を示す。先端側バスケット611は、基端側でのしぼんだ状態と呼ばれる状態にある。この状態において、システム610はマイクロカテーテル632の内側に位置することができ、バスケット高さ661はしぼんでいる。本発明に関して、バスケット高さ661とは、概して、特定の位置(たとえば、先端側バスケット611の最も基端側の頂部638または基端側バスケット633の最も先端側の頂部623)における高さを指し、先端側バスケット611および基端側バスケット633の高さは、先端側バスケット長さ667および基端側バスケット633の長さに沿って変化し得ることが理解されよう。
図46A中、基端側ハブ639は先端側ハブ625から最大の距離に位置する。基端側ハブ639から先端側ハブ625までの距離は、本明細書に記載されるように、基端側ハブ639に力を加えることによって変化し、距離は、図中、参照番号663を使用して示されている。この距離はまた、図示するように、概してバスケット667の長さに等しい。
図46Bは、マイクロカテーテル632を基端側に引くことによってバスケット611がマイクロカテーテル632の先端614から展開していることを除き、図46Aと同じバスケットシステムを示す。図46Bに示すように、バスケット611は今や弛緩状態にあり、バスケット高さ661が増大している。例示される弛緩状態において、基端側の管639は、最も基端側の頂部638に対して基端側に短い距離629で位置する。加えて、バスケット611が弛緩したため、バスケット長さ667および基端側ハブ639と先端側ハブ625との間の距離663が減少している。加えて、基端側ストッパ664と同軸管基端621との間の距離が図46Aから図46Bへと増大したことを示す、図46Bの下寄り部分の線によって示すように、ユーザが同軸管618をプルワイヤ643に対して基端側に動かしている。本発明は、同軸管618が基端側ストッパ664を越えて基端側に動くことを防ぐ任意のバリヤである、基端側ストッパ664のような多様なストッパを利用し得る。いくつかの形態において、基端側ストッパ664は、単に、開口した同軸管内部620(すなわち同軸管618の内径)よりも高さおよび/または幅が大きい、プルワイヤ643中の拡大部またはX線マーカ658である。ストッパの代わりに、またはストッパに加えて、同軸管618を押し、かつ引く距離に関する目安を外科医に提供するために、プルワイヤ643に刻印を施してもよい。
図46Cは、バスケット611の開口状態と呼ばれる状態を例示する。バスケット611を弛緩状態から開口状態へと動かすためには、ユーザが、基端側ハブ639を固定先端側ハブ625に向けて先端側に押すだけである。これが、基端側テザー形状記憶金属657をして、最も基端側の頂部638における先端側バスケット611の高さ661を増大させる。図46、47および50に示す態様の基端側テザー形状記憶金属条片657は相対的に短い。基端側テザー形状記憶金属条片657は、基端側区画636を構成する形状記憶金属条片666に比べて相対的に薄く、それが、基端側テザー形状記憶金属条片657を曲がりやすくする。好ましくは、短く、相対的に薄い基端側テザー形状記憶金属条片657の開口状態において、基端側形状記憶金属657は、プルワイヤの縦軸646に対して実質的に垂直(たとえば約75〜約105°)である。
図46Dは、先端側でのしぼんだ状態と呼ばれる状態を例示する。バスケット611を開口状態から先端側でのしぼんだ状態へと動かすためには、ユーザが、基端側ハブ639を固定先端側ハブ625に向けて先端側に押すだけである。これが、基端側テザー形状記憶金属657をして、最も基端側の頂部638における先端側バスケットの高さ661を減少させ、それが、特定の態様において、ユーザがシステム610をマイクロカテーテル632中に再び捕獲することを可能にする。これは、システム610を誤った位置で展開させてしまった場合に特に有用である。好ましくは、プルワイヤ643は、基端側ハブ39が先端側に動きすぎ、破損することを防ぐ先端側ストッパ660を含む。
また、図46Eは基端側でのしぼんだ状態を例示する。バスケット611を弛緩状態から基端側でのしぼんだ状態へと動かすためには、ユーザが、基端側ハブ639を固定先端側ハブ625から引き離すだけである。これが、基端側テザー形状記憶金属657をして、最も基端側の頂部638における先端側バスケットの高さ661を減少させ、それが、特定の態様において、ユーザがシステム610をマイクロカテーテル632中に再び捕獲することを可能にする。これは、システム610を誤った位置で展開させてしまった場合に特に有用である。好ましくは、プルワイヤ643は、基端側ハブ639が基端側に動きすぎることを防ぐ中間ストッパ655を含む。
図47は、頭蓋内血管688中の、図46に示すバスケットシステムの使用を示す。図47Aに示すように、まず、血餅617に対して基端側にガイドカテーテル630を配置する。そして、マイクロカテーテル632を先端側に進ませて血餅617を越えさせる。バスケット611はマイクロカテーテル632の内側でしぼんでいる。次に、図47Bに示すように、マイクロカテーテル632を基端側に動かしてバスケット611を血餅617に対して先端側で展開させる。バスケット611は今や弛緩状態にある。次に、図47Cに示すように、ユーザはマイクロカテーテル632を基端側に動かし続ける。次に、図47Dに示すように、ユーザがプルワイヤ643および同軸管618を同時に基端側に引くことにより、バスケット611を血餅617に近づける。次に、図47Eに示すように、ユーザが同軸管618を使用して基端側ハブ639を先端側ハブ625に向けて動かし、バスケット611が開口状態になるようにする。開口状態は、血餅617がバスケット611をしぼませることなく、バスケット611が血餅617を捕獲することを可能にすると考えられるため、特に重要である。次に、図47Fに示すように、バスケット611を基端側に動かして血餅617にかぶせる。次に、図47Gに示すように、同軸管618をさらに基端側に動かして、基端669を血餅617の周囲で閉じる。プルワイヤ643および同軸管618を同時に基端側に動かすことにより、システム611を基端側に動かす。
図50Aは、基端側の管の内部641と、基端ハブ639の先端655への基端テザー形状記憶金属条片657の取り付けと、基端側区画636の基端側頂部638とを含む、バスケット611の基端の拡大図を示す。図50A中、基端側区画636のすべての基端側頂部638が基端側テザー形状記憶金属条片657に取り付けられている。図50Bは、基端側区画636の二つの基端側頂部638a(上下の頂部638a)が基端側テザー形状記憶条片657に取り付けられ、基端側区画636の一つの基端側頂部638bが基端側テザー形状記憶金属条片657に取り付けられていない代替態様を示す。図50C〜50Eは、バスケットシステムが、たとえば、2〜4個の基端側テザー形状記憶金属657を含み得ることを示す。
図56は、相対的に厚く、短い基端側テザー形状記憶金属条片657を有するバスケットシステム610の側面透視図を示す(すなわち、基端側テザー形状記憶金属条片657は、基端側区画636を構成する形状記憶金属条片666よりもわずかに厚い。
図57中、基端側テザー形状記憶金属条片657は、先端側バスケット611の基端側区画636を形成する形状記憶金属条片666よりも厚い。より厚い基端側テザー形状記憶金属条片657を有するこれらの態様において、基端側テザー形状記憶金属条片657は、基端側ハブ635が固定先端側ハブ629に向かって先端側に平行移動するときの変形に抵抗し、代わりに、基端側テザー形状記憶金属条片657が横方向にたわみ、血餅617の中または周囲を切り裂き、バスケット611の開口をセンタリングし、支え、補強する。特に、図57Aに示すように、バスケット611は血餅617に対して先端側で展開する。バスケット611は先端側に動かされて、血餅617が基端側テザー形状記憶金属条片657を部分的にしぼませるようになる。図57Bを参照すること。基端側ハブ614Cは先端側に動かされて、基端側テザー形状記憶金属657が血餅617を切るように進む。図57Cを参照すること。バスケット611は基端側に動かされて血餅617を確保する。図57を参照すること。テザー形状記憶金属657は部分的にマイクロカテーテル632中に回収され、システムは体から取り出される。図57Eを参照すること。
図51は、図46、47および50に類似したバスケットシステム610を示す。図51中、基端側テザー形状記憶金属条片657は相対的に薄く、短く、バスケットシステムの残り部分を構成する基端側形状記憶金属条片は、最も基端側の頂部38でもっとも厚く、先端側バスケット長さ667に沿って徐々に減少する。
図52は、図46、47、50および51に類似したバスケットシステム610を示す。ここでもまた、基端側テザー形状記憶金属条片657は相対的に薄く、短い。この態様において、第一の基端側形状記憶金属条片657Aの長さ654Aおよび第二の基端側形状記憶金属条片657Bの長さ654Bは、最も基端側の頂部638で計測される弛緩状態のバスケット611の高さ661+/-2mmに等しい。したがって、たとえば、血管688の高さが4mmであり、基端側テザー形状記憶金属の長さが3mmであるならば、最も基端側の頂部638で計測されるバスケット611の高さ661は4mmであることもできる。これは、開口状態にあるバスケット611が血管688を占めることを許すと考えられる。
図48はバスケットシステム610のもう一つの態様を示す。この態様において、プルワイヤ643は、バスケット611全体を通って延びるわけではなく、代わりに、先端側ストッパ660で終わる。図46、47および50の態様に比べて、図48の態様の基端側テザー形状記憶金属条片657は基端側区画形状記憶金属条片666の厚さ656と概ね同じ厚さであり、それが、バスケット611を相対的に硬くし、基端側テザー形状記憶金属条片657を相対的に非可撓性にし、それが、特定の用途の場合に望まれ得る。図示するように、同軸管618を基端側に動かすことによってバスケット611を弛緩状態(図48Aを参照)から開口状態に動かしても、この態様において、バスケット高さ661は、その硬さのせいで、大きくは増大しない。
図49A〜49Cは、相対的に薄く、短い三つの基端側テザー形状記憶金属条片657を有するバスケットシステム610の段階的展開および使用を示す。システム610は、血餅617を回収するために血管688中で展開する。
図53はバスケットシステム610のもう一つの態様を示す。この態様において、基端側テザー形状記憶金属条片657は相対的に薄いが(図46、47および50の態様と同じく)、図46、47および50の前記態様よりも長い。この長さが、バスケット611が血餅617の周囲で非対称に開くことを可能にし(図53Cを参照)、それは、マイクロカテーテル632およびプルワイヤ643が血餅617によって血管688の壁に押し当てられるとき役立つ。図53Bに示すように、第一の基端側テザー形状記憶金属条片657Aの長さ654Aはまた、最も基端側の頂部638で計測されるバスケット611の高さ661の2倍+/-2mmであり得、第二の基端側テザー形状記憶金属条片657Bの長さ654Bは、バスケット611の高さ661の2倍+/-2mmであり得る。したがって、たとえば、血管688が4mmの高さを有し、基端側テザー形状記憶金属条片657Aおよび657Bの長さ654Aおよび654Bがそれぞれ7mmであるならば、最も基端側の頂部で計測される先端側バスケット611の高さ661は、たとえば弛緩状態で4mmにセットされ得る。
システム610の基端が図45〜62の下端に示され、システム610の先端が図45〜62の上端に示されていることに注意されたい。理由は、システム610の主な用途は、ヒト頭蓋内動脈688から血餅617を除去することであり、その場合、システム610は概して、その基端において、外科医がカテーテル632を鼠径部の近くから患者の体に入れ、脳に向けて押すことにより、動脈688に入るからである。ヒト動脈688の直径は概してその近位端からその遠位端に向かって減少する。しかし、他のタイプの内腔で使用される場合、用語「基端側」および「先端側」がその内腔で使用されるとき、先端側バスケット611は、カテーテル632に対して基端側に位置してもよい。
図54はバスケットシステム611のもう一つの態様を示す。この態様において、システム611は、先端側ハブ625に向かってスライド可能である基端側ハブ639を含む(前記態様と同様)。違いは、テザー形状記憶金属条片657が実際に基端側バスケット633と先端側バスケット611とを接合することである。より具体的には、基端側バスケット633は、基端側ハブ639に取り付けられた複数の基端側区画636および複数の先端側区画622で構成され、先端側バスケットは、基端側ハブ639に取り付けられた複数の基端側区画636および複数の先端側区画622で構成され、テザー形状記憶金属条片657が、先端側バスケット611の先端側区画622の先端側頂部623を基端側バスケット633の基端側区画636の基端側頂部638と接合する。図示するように、図54B中、先端側ハブ625に向かう基端側ハブ639の動きが、先端側バスケット611の最も先端側の頂部623で計測される基端側バスケット633の高さ634を増大させる。
図55Aおよび55Bは、基端側テザー形状記憶金属条片657の先端653がその同じ基端側テザー形状記憶金属657の前記基端655に対して約90〜約270°で位置するよう、前記プルワイヤ縦軸646を中心に捻転する基端側テザー形状記憶金属条片657の態様を示す。加えて、基端側テザー形状記憶金属条片657は、基端側テザー形状記憶金属条片657の先端653がこのテザー縦軸654を中心にその同じ基端側テザー形状記憶金属657の先端653から基端655まで約90°〜約270°捻転するよう、その縦軸654を中心に捻転してもよい。図55Cは、第一の基端側テザー形状記憶金属条片657Aの基端655Aが12時の位置で基端側の管639に取り付けられ、その同じ基端側テザー形状記憶金属条片657Aの先端653Aが9時の位置で最も基端側の頂部639に取り付けられている例示的な態様を示す。加えて、第二の基端側テザー形状記憶金属条片657Bが6時の位置で基端側の管639に取り付けられ、その同じ基端側テザー形状記憶金属条片657bの先端653Bが3時の位置でもう一方の最も基端側の頂部639に取り付けられている。図55Dおよび55Eは、基端側テザー形状記憶金属条片657Aおよび657Bが180°捻転している類似態様を示す。図55Dは、第一の基端側テザー形状記憶金属条片657Aの基端655Aが12時の位置で基端側の管639に取り付けられ、その同じ基端側テザー形状記憶金属条片657Aの先端653Aが6時の位置で最も基端側の頂部639に取り付けられている例示的態様を示す。加えて、第二の基端側テザー形状記憶金属条片657Bが6時の位置で基端側の管639に取り付けられ、その同じ基端側テザー形状記憶金属条片657bの先端653Bが12時の位置でもう一方の最も基端側の頂部639に取り付けられている。
いくつかの態様において、バスケットシステム610は、図45に示すような、以下の工程の一つまたは複数を含む方法によって調製される。
a)外面と、実質的に中空の内部と、外面を実質的に中空の内部と分ける壁682と、開口した基端674と、開口した先端676と、開口した基端674と開口した先端676との間の中間部分678とを有する、ニチノールのような形状記憶金属で構成された一つの管668を提供する工程(図45Aを参照);
b)中間部分678の壁をレーザ680によってカットする工程(図45Bを参照);
c)レーザ680によってカットされた中間部分の破片を除去して、基端側の管639中に延びる中空の内部641を含む、基端642および先端640を有する基端側の管639と、先端側の管625中に延びる中空の内部641を含む先端側の管625と、前記基端側の管639と前記先端側の管625との間に位置しかつ複数の基端側テザー形状記憶金属条片657(各基端側テザー形状記憶金属条片657は、基端側の管639の先端640に取り付けられた基端655と、先端653とを有する)を含む中間部分678とを含むバスケットシステム610を形成する工程;
d)マンドレルを使用して中間部分678の形状を変化させ、中間部分678が先端側の管676および基端側の管674に対して拡張することを可能にして、区画623および636を含むバスケットを形成する工程;
e)中間部分678を室温で冷ます工程;
f)マンドレルを中間部分678から取り出す工程;
g)中間部分678を機械的または化学的に電解研磨して酸化物を除去する工程(図45Cを参照);
h)基端645および先端644を有するプルワイヤ643を前記基端側の管内部641に挿入して、前記基端側の管639が前記プルワイヤ643の少なくとも一部分に沿ってスライド可能であるようにする工程;ならびに
i)前記プルワイヤ643を、先端側の管625がプルワイヤ643に沿ってスライドできず、代わりに、先端側の管625がプルワイヤ643とともに動くよう、前記先端側の管625に取り付ける工程(図45Dを参照)。
他の態様において、上記工程h)およびi)は、基端と、先端と、前記先端に隣接するストッパとを含むプルワイヤを前記基端側の管内部に挿入する工程であって、前記ストッパが、前記基端側の管内部よりも大きい幅および/または高さを有し、前記ストッパが、前記基端側の管内部に対して先端側に位置して、基端側ハブが前記ストッパに達するまで前記基端側の管が先端側にスライド可能であり、前記ブルワイヤが前記先端側の管と接触しない、工程;ならびにリーダワイヤを前記先端側の管に取り付ける工程に代えられる。
いくつかの態様において、中間部分678は、たとえばマンドレルおよび中間部分678を約500℃の流動化砂浴中に約3〜約7分間配置することによってマンドレルおよび中間部分678を加熱することによって拡張させる。中間部分678が加熱されるとき、加熱が、形状記憶金属管668の結晶構造を再配列させる。好ましくは、中間部分678から形成される先端側バスケット611の部分が最も基端側の頂部638から先端666に向かってテーパ状になるよう、マンドレルはテーパ状(たとえば実質的に円錐形または弾丸形)である。好ましくは、管674および676の基端および先端は、マンドレルによって成形されず、レーザ680によってカットされず、基端674および先端676は、形状を変化させず、加熱下、サイズがわずかに拡大するだけであり、熱が除かれたのち、元の管668のサイズに戻る。好ましくは、レーザカットはコンピュータによってプログラムされる。レーザが一度に管壁の一つの面のみをカットする(かつ、所望のカット面とは正反対側の面をカットしない)ことを保証するため、レーザ680は、好ましくは、所望のカット面の内径と外径との間に集束させ、冷却材を形状記憶金属管668に通して、所望のカット面とは正反対側の面に達する前にレーザ680が冷めるようにする。
レーザ680によってカットされない壁の部分によって、前記のように、基端側の管674および先端側の管676ならびに先端側バスケット611の他の構成要素ならびに形状記憶金属条片657および666が作られる。
好ましくは、元の管668のために選択される形状記憶金属は、先端側バスケット611が、ヒト血管688中でカテーテル632から展開したのち、十分な弾性および可撓性を有するよう、ヒトの平均体温(37℃)未満の転移熱を有する。
いくつかの態様において、元の管668(ひいては先端側の管674および基端側の管676)は、約4フレンチ未満の外径、たとえば約1〜約4フレンチの直径を有する。いくつかの態様において、プルワイヤ643の直径は、上記のように約0.008インチ〜約0.051であり、そのような態様において、プルワイヤ43の直径は、元のニチノール管668の内径672に概ね等しくてもよい。
任意の特定の理論によって拘束されることなく、一つの形状記憶金属管668から先端側バスケット611を製造することは、製造しやすさおよび機械的破損からの安全性を提供し、硬い血栓617および他の閉塞物を除去するためにシステム610にとって必要な引張り強さを提供すると考えられる。
いくつかの態様において、方法はさらに、前記プルワイヤ643を受け入れる中空の内部620と、基端621と、先端619とを含む同軸管618を提供する工程、および前記同軸管643の前記先端619を前記基端側の管625に取り付ける工程を含む。いくつかの態様において、前記同軸管618の前記先端619を前記基端側の管625に取り付ける方法は、前記同軸管618の前記先端619を前記基端側の管625に溶接する工程を含む。他の態様において、前記同軸管618の前記先端619を前記基端側の管625に取り付ける方法は、前記同軸管618の前記先端619を前記基端側の管625にシュリンクラップする工程を含む。他の態様において、前記同軸管618の前記先端619を前記基端側の管625に取り付ける方法は、前記同軸管618の前記先端619を前記基端側の管625に接着する工程を含む。
任意で、工程eののち、バスケット611は基端側区画636の列648をさらに含み、各基端側区画636は複数の形状記憶金属条片666によって画定され、かつ、区画636の基端に位置しかつ基端方向を向いた基端側頂部638と、区画の先端に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部624とを含み、さらに、前記基端側区画636の前記基端側頂部638それぞれは基端側テザー形状記憶金属条片657の先端653に取り付けられている。任意で、工程eののち、バスケット610は、前記基端側区画636に対して先端側に位置しかつ前記基端側区画636の前記先端側頂部624に接続された先端側区画622の列647をさらに含み、各先端側区画622は複数の形状記憶金属条片666によって画定され、かつ、区画622の基端に位置しかつ基端方向を向いた基端側頂部637と、区画622の先端に位置しかつ先端方向を向いた先端側頂部623とを含み、さらに、先端側区画622の数は基端側区画636の数の2倍である。任意で、工程eののち、バスケットシステム610はストラット形状記憶金属条片652の列649をさらに含み、各ストラット形状記憶金属条片652は、基端側区画636の先端側頂部624に取り付けられた基端651と、先端側区画622の基端側頂部637に取り付けられた先端650とを有する。任意で、バスケット611は溶接部品を含まず、前記基端側テザー形状記憶金属条片657は前記基端側区画頂部638と一体化している。
任意で、工程eののち、バスケットシステム611は2〜4個の基端側テザー形状記憶金属条片657を含む。任意で、形状記憶金属管668をカットする前、形状記憶金属管668は、約0.011インチ〜約0.054インチである外径686および約0.008インチ〜約0.051インチである内径684を有する。任意で、工程e)ののち、基端側の管639および先端側の管625は、約0.02インチ〜約0.03インチである外径および約0.01インチ〜約0.02インチである内径を有する。任意で、方法はさらに、前記バスケット611を、生体適合性材料で構成されたカテーテル632の内側に配置する工程を含む。任意で、方法はさらに、バスケット611を動物の内腔688の内側に配置する工程およびバスケットを使用して前記内腔688の内側に位置する物体617を回収する工程を含む。
他の態様において、図58〜60に示すように、バスケットシステム610は基端側ハブ639を含まず、システム610は、前記基端側テザー形状記憶金属条片657の代わりに、またはそれに加えて、複数のコード703(たとえば2〜4本のコードの703)を含む。たとえば、図15〜17は、たとえばゴム、ナイロン、縫合材料、編組みカテーテル材料、白金コイルおよび超薄ニチノールでできた軟らかいコードが使用されている第一のセットの態様を示す。コード703は、同軸管618の先端619に取り付けられた基端704と、基端側区画636の基端側頂部638に取り付けられた先端705とを有する。図58は、コード703が相対的に長い一つの態様を示す。図59は、コード703が相対的に短いもう一つの態様を示す。
いくつかの態様において、システム610は、
a)システム610を提供する工程;
b)前記バスケット611が前記カテーテル632中にしぼんだ状態で位置する状態でシステム610を前記内腔688中に配置する工程(図60Aを参照);
c)前記基端側区画636の前記基端側頂部638が前記閉塞物617に対して先端側にあるように前記カテーテル632の前記先端614から前記先端側バスケット611を展開させる工程;
d)前記先端側バスケット611が前記弛緩状態へと動くことを許す工程(図60Bを参照);
e)前記同軸管618が最も基端側の頂部638まで先端側に動くように前記同軸管618を前記先端側ハブ625に対して先端側に動かす工程(図60Cを参照);
f)前記先端側バスケット611が前記閉塞物617にかぶさるように前記先端側バスケット611、前記プルワイヤ643および前記同軸管618を同時に基端側に動かす工程(図60Dを参照);
g)最も基端側の頂部638で計測される前記先端側バスケット高さ661が減少し、前記同軸管618が、最も基端側の頂部638に比べて前記先端側ハブ625に近づくように前記同軸シース618を前記先端側ハブ625に対して先端側に動かす工程(図60Eを参照);ならびに
h)前記先端側バスケット611および前記閉塞物617を前記内腔688から取り出す工程(図60Fを参照)
を含む方法に使用される。
他の態様において、上記工程g〜hは以下の工程に差し替えられる。
g)最も基端側の頂部661で計測される前記先端側バスケット高さ661が減少するように前記同軸シース618を前記先端側ハブ625に対して基端側に動かす工程;
h)前記カテーテル632が前記同軸シース618を再び納め、前記コードを部分的に再び納めるよう前記カテーテル632を前記先端側ハブ625に対して先端側に動かし、それにより、最も基端側の頂部638で計測される前記先端側バスケット高さ661を減らす工程;
i)前記先端側バスケット611および前記閉塞物617を前記内腔688から取り出す工程。
図示するように、本態様の利点は、コード703が、先端側バスケット611への血餅617の進入路を塞ぐことがないよう、最も基端側の頂部638に対して先端側に動くことである。
他の態様において、図61および62に示すように、システム610はコード703および基端側テザー形状記憶金属条片657を含む。そのような態様において、基端側テザー形状記憶金属条片657は、同軸管618の先端619に取り付けられた基端655を有する。コードは、基端側形状記憶金属条片657の先端653に取り付けられた基端と、基端側区画636の基端側頂部638に取り付けられた先端とを有する。
いくつかの態様において、システム610は、動物の、内腔688を形成する内壁を有する内腔688から物体を除去する方法であって、
a)システム610を提供する工程;
b)前記バスケット611が前記カテーテル632中にしぼんだ状態で位置する状態でシステム610を前記内腔688中に配置する工程;
c)前記基端側区画636の前記基端側頂部638が前記閉塞物617に対して先端側にあり、前記同軸シース618が前記閉塞物617に対して基端側にあり、前記基端側テザー形状記憶金属条片657が前記閉塞物617に対して基端側にあり、前記コードが前記閉塞物617に隣接するように前記カテーテル632の前記先端614から前記先端側バスケット611を展開させる工程;
d)前記先端側バスケット611が前記弛緩状態へと動くことを許す工程(図62Aを参照);
e)前記基端側テザー形状記憶金属条片657が最も基端側の頂部638に対して先端側に動き、前記閉塞物617が前記基端側テザー形状記憶金属条片657と前記基端側区画636の前記基端側頂部638との間に挟まれるように前記同軸管618を前記先端側ハブ625に対して先端側に動かし、前記バスケット611を基端側に動かす工程(図62Bを参照);ならびに
f)前記先端側バスケット611および前記閉塞物617を前記内腔688から取り出す工程
を含む、前記方法に使用される。
特許法の要件にしたがって本発明を説明したが、当業者は、自らの要件または条件を満たすために、開示された態様に変更および修飾を加える方法を理解するであろう。変更および修飾は、以下の特許請求の範囲によってのみ画定され、限定される発明の範囲および精神を逸脱することなく加えられ得る。特に、システムは、血餅を回収する際の使用に関して例示されたが、システムは、他の物体を動物内腔から回収するために使用されてもよい。加えて、本明細書に記載される任意の方法の工程は、任意の適当な順序で実施され得、工程は、必要ならば、同時に実施され得る。
本明細書の中で使用される用語「実質的」、「約」および「概ね」のような程度の語は、最終的な結果が有意に変化しないような、修飾される語の妥当な量の逸脱を意味する。たとえば、これらの語は、修飾される語からの少なくとも±5%の逸脱を含むものと解釈することができる(そのような逸脱が、それが修飾する語の意味を否定しないならば)。

Claims (12)

  1. 基端(204)および先端(206)を有するプルワイヤ(202)
    内部(222)と、基端(218)と、先端(220)と、該基端(218)から該先端(220)まで延びる先端側ボディ長さ(226)と、先端側ボディ(216)の基端(218)を形成する基端側ハブ(228)と、複数の基端側条片(252)と、複数のバスケット条片(291)によって形成された複数の区画(248)で構成されたバスケット(246)と、該バスケット(246)の先端(220)を形成する先端側ハブ(236)とを含む、該プルワイヤ(202)に取り付けられた先端側ボディ(216)であって、該バスケット(246)がバスケット内部(292)を含み、各基端側条片(252)が、区画(248)に取り付けられた先端(256)基端(254)とを有し、基端側条片(252)の基端(254)が基端側ハブ(228)で集束し、該先端側ボディ(216)が、該先端側ボディ(216)が第一の高さ(224)および第一の幅を有する弛緩状態と、該先端側ボディ(216)が第二の高さおよび第二の幅を有し、該第二の高さが該第一の高さ(224)未満であり、該第二の幅が該第一の幅未満であるしぼんだ状態とを有する、前記先端側ボディ(216);ならびに
    内部(210)と、該内部(210)に通じる基端(212)と、該内部(210)に通じる先端(214)とを有するカテーテル(208)であって、生体適合性材料で構成されかつ該先端側ボディ(216)が該しぼんだ状態にあるときに該先端側ボディ(216)を包むように構成された、カテーテル(208)
    を含み、
    該弛緩状態において、該バスケット(246)が、形状記憶金属条片(291、252)に取り付けられかつ概して基端方向を向いた基端側頂部(260)と、概して先端方向を向いた先端側自由頂部(258A、258B)とをそれぞれ有する一対の基端側区画(250A、250B)を含み、該先端側自由頂部(258A、258B)が、該基端側ハブ(228)ら同じ距離+/-3 mmにかつ該バスケット(246)の反対側面上に位置し、
    該弛緩状態において、該一対の基端側区画(250A、250B)の各先端側自由頂部(258A、258B)が、血栓(270A、270B、270C)がその中を通過し該バスケット内部(292)に入ることを可能にするように構成されている拡大区画(262A、262B)の一部を形成し、
    該弛緩状態において、該バスケット(246)が、該一対の基端側区画(250)に対して先端側に位置し、かつ、該バスケット(246)の別の区画(248)に取り付けられかつ概して基端方向を向いた基端側頂部と、概して先端方向を向きかつ先端側ハブ(236)に取り付けられた先端側頂部とを有する、複数の先端側区画(248)を含み、
    該弛緩状態において、該バスケット(246)が概して基端方向を向いた自由頂部を有しておらず、
    該弛緩状態において、該先端側ボディ(216)が、該先端側ボディの高さ(224)および幅が先端側ハブ(236)へ向かって減少するテーパ形状を含み、
    さらに、該弛緩状態において、該バスケット内部(292)が実質的に中空である、
    動物の内腔(266)から物体(270A、270B、270C)を除去するためのシステム(200)
  2. 第一の基端側条片(252)の基端(254)が、第一の基端側条片(252)の先端(256)に対して少なくとも約65°で位置し、第二の基端側条片(252)の基端(254)が、第二の基端側条片(252)の先端(256)に対して少なくとも約65°で位置し、かつさらに、該第一および第二の基端側条片(252)が基端側ハブ(228)の近傍かつ基端側ハブ(228)に対して先端側で交差する、請求項1記載のシステム(200)。
  3. 弛緩状態において、バスケット(246)が、基端側ハブ(228)から同じ距離+/-3 mmにかつ該バスケット(246)の反対側面上に位置し、かつ、該バスケット(246)の別の区画(248)に取り付けられ概して基端方向を向いた基端側頂部(260)と概して先端方向を向いた先端側自由頂部(258C、258D)とを有する、一対の先端側区画(250C、250D)をさらに含み、
    該弛緩状態において、該一対の先端側区画(250C、250D)の各先端側自由頂部(258C、258D)が、前記一対の基端側区画(250A、250B)の先端側自由頂部(258A、258B)に対して先端側に位置しており、かつ、血栓(270A、270B、270C)がその中を通過し実質的に中空である前記バスケット内部(292)に入ることを可能にするように構成されている拡大区画(262C、262D)の一部を形成する、
    請求項1記載のシステム。
  4. 複数の先端側区画(248)が、前記一対の先端側区画(250C、250D)の前記先端側自由頂部(258C、258D)に対して先端側である、請求項3記載のシステム(200)。
  5. 前記一対の基端側区画(250A、250B)の先端側自由頂部(258A、258B)が、前記一対の先端側区画(250C、250D)の先端側自由頂部(258C、258D)に対して60°〜90°で位置する、請求項3記載のシステム(200)。
  6. バスケット(246)の先端側自由頂部(258A、258B、258C、258D)の少なくともいくつかが、X線マーカ(244)を含み、該X線マーカ(244)が、該先端側ボディ(216)がヒトの体内の頭部血管(266)中に位置しかつX線画像がヒトの体外から撮られるとき、X線下で該バスケット条片(291)に比べて視認しやすい、請求項3記載のシステム(200)。
  7. 先端側ボディ(216)が、先端側ハブ(236)から先端側に延びるリードワイヤ(286)をさらに含む、請求項1記載のシステム(200)。
  8. バスケット条片(291)が形状記憶金属で構成されている、請求項1記載のシステム(200)。
  9. 前記一対の基端側区画(250A、250B)の先端側自由頂部(258A、258B)が、先端側ボディが弛緩状態にあるときに外面(exterior)外部(external)圧縮力が該先端側自由頂部(258A、258B)の一つに加えられた場合に、互いと接触するように構成されている、請求項1記載のシステム(200)。
  10. 前記基端側ハブ(228)が基端側の管の形態であり、前記バスケット(246)と、該基端側の管と、前記基端側条片(252)とが形状記憶金属で構成されている、請求項1記載のシステム(200)。
  11. 弛緩状態において、前記基端側ハブ(228)と前記先端側ハブ(236)とが、前記第一の高さ(224)と第一の幅の概ね中心に位置している、請求項1記載のシステム(200)。
  12. 弛緩状態において、各先端側自由頂部(258A、258B)について、バスケット(246)は、一緒になって先端側自由頂部(258A、258B)を形成する二つのバスケット条片(291)を含み、
    該弛緩状態において、各拡大区画(262A、262B)は基端、先端、および該基端から該先端まで延びる長さを有し、
    該弛緩状態において、該拡大区画(262A、262B)のそれぞれの先端は、一緒になって概して先端方向を向いた先端側非浮動頂部を形成する二つのバスケット条片(291)を含み、
    該弛緩状態において、第一の対の拡大区画(262A、262B)のそれぞれについて、該二つのバスケット条片(291)がそれぞれの先端側非浮動頂部のところである角度を形成し、
    該弛緩状態において、少なくとも一つの拡大区画(262A、262B)について、該少なくとも一つの拡大区画(262A、262B)の先端側自由頂部(258A、228B)のところでのバスケット条片(291)の間の角度が、該拡大区画(262A、262B)の先端に位置する該先端側非浮動頂部のところでのバスケット条片(291)の間の前記角度と異なっており、
    該弛緩状態において、該少なくとも一つの拡大区画(262A、262B)について、該拡大区画(262A、262B)の基端から該拡大区画(262A、262B)の先端側自由頂部の間の距離が、該拡大区画(262A、262B)の先端側自由頂部(258A、258B)から該拡大区画(262A、262B)の先端に位置する該先端側非浮動頂部の間の距離未満である、
    請求項1記載のシステム(200)。
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