JP6741265B1 - 車両規制装置および車両規制装置の設置方法 - Google Patents

車両規制装置および車両規制装置の設置方法 Download PDF

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Abstract

設置または撤去の作業が比較的容易であり、進入しようとする車両の阻止に寄与する車両規制装置を提供する。壁形成体(22,52)を支えるベース体(51)と、壁形成体(22,52)に対して回動可能であるとともに壁形成体(22,52)を前記の路面(E)に対して設置するための路面接触体(24,25,54,55)と、ベース体(51)に対して壁形成体(22,52)とは反対側へ位置するとともに路面接触体(24,25,54,55)を壁形成体(22,52)へ回動させた場合に路面(E)に対して転がり移動可能とするコロ(26,56)と、を備える。 コロ(26,56)は、前記の路面接触体(53)路面(E)側へ回動させることで路面(E)に対して接触している場合には、路面(E)とは接触しない位置へ移動するように形成する。

Description

本発明は、所定の領域へ故意に、または誤って侵入しようとする車両を阻止するための車両規制の技術に関する。
自動車が走る道路を区切ることで歩行者天国を設定する場合、その歩行者天国となる領域の境界線へいわゆるカラーコーン(登録商標)や車両進入阻止柵を、警察官、交通整理などの警備員、歩行者天国におけるイベントの主催者などが設置する。
また、道路工事の現場においては、不注意運転、居眠り運転などによって当該現場へ侵入してくる不注意な車両から作業関係者の安全を確保することが求められている。
「車両進入阻止柵」とは、例えば、車輪を介して地面に沿って移動する方向へ伸縮可能に形成した折畳み式車両阻止柵が用いられている。折畳み式車両阻止柵は、鋏式に揺動するX型の揺動シャフトを複数本組み合わせて伸縮可能に形成している。折畳み式車両阻止柵は、折り畳み式であるので、運搬および設置が簡単である。また、関係車両の通行を確保する場合など、部分的な開閉も可能である。
近年では、テロリスト、一部の薬物依存者、精神障害者等による車両暴走行為を原因とする事故や、その被害が増加している。車両暴走行為については、海外から来る要人の警護やイベント時の警備などの場面において、車両進入禁止区域に対する高度な安全対策が求められている。
先行して開示されている折畳み式車両阻止柵としては、例えば特許文献1や特許文献2に開示された装置がある。
特許文献1に開示された装置は、仕切り構造体であり、防護柵と水平部材とで略L字形又は逆T字形となるコンクリート等の充実部材を用いている。防護柵は、通行車両と対面する厚みのある垂直部を備え、この垂直部の前面側は下方から上方へかけて後退する傾斜面を形成している。水平部材は、前記の垂直部の下方部から水平方向の背面側へ延設している。また、垂直部にはその上方に防護壁を形成するための支柱を備えている。
上記の充実部材を複数個、隣り合わせて並べることによって、所望の距離の防護柵を形成することができる。しかも、各充実部材の支柱間に壁パネルを装着することによって防護壁を形成することができる。上記の仕切り構造体は、多大な時間をかけることなく、既設の車両通行路線の工事現場に防護柵を設置したり、路線相互間の仕切りを形成したりすることができる。
特許文献2に開示された装置は、立体道路標識兼逆走防止装置であり、道路上に設置されるもので、平面的な道路標識を立体的な道路標識に変更可能とする装置である。
正常な方向へ走行する車両に対して進入可能とする進入OK標識を表示した主プレートと、逆走する車両の進入を阻止するSTOP標識を表示した副プレートと、で構成される。前記の主プレートと副プレートはヒンジ部を介して連結し、主プレートと副プレートを昇降伸縮部によって立ち上がった状態で待機させておく。
逆走する車両は、STOP標識によって警告となり、副プレートが車両のタイヤを受け止めて逆走を防止する。一方、正常な方向から進入する車両は、進入OKの表示によって通常走行が可能であり、主プレートと副プレートが車両の重量によって下がりほぼ平行となるので、車両の通過を円滑にする。
特開2013−185357号公報 特開2017−2696号公報
特許文献1の仕切り構造体に採用されている充実部材は、所望の位置に設置および撤去に大きな労力を必要とする。また、折り畳み式ではないので、広い保管場所を必要とする。さらに、前述の折畳み式車両阻止柵のように、どこでも簡単に設置または撤去することができない。
特許文献2の立体道路標識兼逆走防止装置は、既存の道路に定常的に設置する大掛かりな装置であるため、必要に応じた場所へ素早く設置したり撤去したりすることはできない。時間的、あるいは部分的な開閉など、臨機応変の対応も難しい。
本発明が解決しようとする課題は、設置または撤去の作業が比較的容易であり、関係車両の通行時には部分的に開閉することも可能であり、車両の進入を禁止したいエリアへ進入しようとする車両の阻止に寄与する車両規制装置およびその設置方法を提供することにある。
(第一の発明)
第一の発明は、車両(10)を進入させたくない車両進入禁止エリア(F)と車両(10)が通行可能な走行可能エリア(H)とを仕切る壁形成体(22,52)を路面(E)に対して移動可能に設置できる車両規制装置(20,50等)に係る。
この車両規制装置(20,50等)は、 前記の壁形成体(22,52)に対して回動可能であるとともに前記の壁形成体(22,52)を路面(E)へ設置するための路面接触体(24,25,54,55)を備える。
前記の路面接触体(24,25,54,55)は、前記の壁形成体(22,52)に対して車両進入禁止エリア(F)側へ回動させることで路面(E)へ接触する接地面(24A,54A,)を備える禁止エリア路面接触体(24,54)と、
前記の壁形成体(22,52)に対して走行可能エリア(H)側へ回動させることで路面(E)へ接触する接地面(25A,55A)を備える車止めエリア路面接触体(25,55)と、を備える。
前記の車止めエリア路面接触体(25,55)は、車両(10)が前記の壁形成体(22,52)に衝突した場合に、当該車両(10)の少なくとも前輪(11)を載せることが可能な大きさとする。
(用語説明)
「車両(10)」とは、普通乗用車のみならず、トラックなどの大型車両も含む。路面(E)から壁形成体(22,52)の上端までの高さは、停止させたい車両の種類によって異ならせることとしてもよい。
なお、「前輪(11)」は、車両(10)としての前輪ではなく、壁形成体(22,52)へ車両(10)が衝突した場合において壁形成体(22,52)に近い側を指す。つまり、車両(10)が後退してきて壁形成体(22,52)へ衝突した場合であれば、当該車両(10)の後輪が、ここにいう「前輪(11)」となる。
「路面(E)」は、舗装路に限られない。未舗装、コンクリート舗装、鋼板などをもちいた工事中の路面も含む。また、道路に降雪があった場合には、雪を取り除いた路面のことである場合の他、降雪したり凍結したりした上面を路面とする場合もある(図13参照)
車両規制装置(20,50等)の禁止エリア路面接触体(24,54)は、壁形成体(22,52)に対して車両進入禁止エリア(F)側へ回動させることで、接地面(24A,54A,)を路面(E)へ接触させる。同じく、車止めエリア路面接触体(25,55)は、壁形成体(22,52)に対して走行可能エリア(H)側へ回動させることで、接地面(25A,55A)を路面(E)へ接触させる。 すると、接地面(24A,25A,54A,55A)は路面(E)との摩擦によって、車両(10)を進入させたくない車両進入禁止エリア(F)と車両(10)が通行可能な走行可能エリア(H)とを仕切る壁形成体(22,52)を立設させることとなる。
車両進入禁止エリア(F)へ向かって走行していた車両(10)の運動エネルギは、まず壁形成体(22,52)への衝撃となり、路面接触体(24,25,54,55)と路面(E)との摩擦を引き起こし、車両(10)を停止させるように働く。
車止めエリア路面接触体(25,55)は、当該車両(10)の前輪(11)を載せることが可能な大きさであるため、その前輪(11)が車両(10)の推進力を産み出す場合、車両(10)が壁形成体(22,52)に衝突した場合には路面(E)と前輪とは接触していないため、衝突後の推進力を奪う(図21(c)参照)。
(第一の発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、前記の壁形成体(22,52)を支えるベース体(21,51)と、
前記のベース体(21,51)に対して前記の壁形成体(22,52)とは反対側へ位置するとともに、路面(E)に接することで車両規制装置(20,50等)を転がり移動させることを可能とするコロ(26,56)と、
を備える。
前記の禁止エリア路面接触体(24,54)および前記の車止めエリア路面接触体(25,55)は、前記のベース体(21,51)に対して回動自在に固定されており、
前記の接地面(24A,25A,54A,55A)が路面(E)に接触している場合には、前記のコロ(26,56)は、路面(E)とは接触しない位置へ移動するように形成する(図1、図5、図6、図7参照)。
「コロ(26,56)」とは、車両規制装置(20,50等)を移動させやすくするための円筒形や球形をした車輪、ローラーなどである。
(作用)
車両規制装置(20,50等)の路面接触体(24,25,54,55)を路面(E)側へ回動させることで、路面接触体(24,25,54,55)の接地面(24A,25A,54A,55A)を路面(E)に対して接触させる。すると、接地面(24A,25A,54A,55A)は路面(E)との摩擦によって、車両(10)を進入させたくない車両進入禁止エリア(F)と車両(10)が通行可能な走行可能エリア(H)とを仕切る壁形成体(22,52)を立設させることとなる。このとき、コロ(26,56)は、前記の路面(E)とは接触しない位置へ移動しているので、接地面(24A,25A,54A,55A)および路面(E)間の摩擦を減ずることはない(図1(b)、図7(b)参照)。
路面接触体(24,25,54,55)を前記の壁形成体(22,52)側へ回動させることで、接地面(24A,25A,54A,55A)が路面(E)と接触しなくなると、コロ(26,56)は、路面(E)に対して転がり移動させることが可能となる(図1(a)、図7(a)参照)。そのため、本願に係る車両規制装置(20,50等)を、所望する道路などへ設置したり移動させたりすることが容易にできる。よって、道路の時間的または部分的な開閉など、臨機応変の対応も容易となる。しかも、省スペースに収まっているので、移動のみならず、収納もしやすい。運搬車にて運ぶ場合などにおいて、一度に多くを運ぶことができ、保管場所もコンパクトとなる。
(第一の発明のバリエーション2)
第一の発明は、以下のように形成すると、より好ましい。
すなわち、接地面(25A,54A,55A)を路面(E)に接触させた場合の走行可能エリア(H)側に位置する前記の路面接触体(車両止めエリア路面接触体25,路面接触体54,路面接触板体55)における走行可能エリア(H)側には、前記の路面接触体とは別に路面(E)を更に覆う路面延長体(27,57)を、着脱自在に備えるのである(図2(a),図8(b)、図19)。
(用語説明)
「路面延長体(27,57)」に要求される機能について説明する。すなわち、たとえば接地面(25A,54A,55A)を路面(E)に接触させた場合の路面接触体(25,54,55)が規制対象となる車両(10)の前輪(11)しか載せられない大きさである場合、規制対象となる車両(10)の後輪(12)までを乗せることで、後輪(12)と路面(E)とを直接接触させないようにするための部体が路面延長体(27,57)の機能である。路面延長体(27,57)は、車両(10)を載せても破損しにくい材質、たとえば合成ゴム製の板体とする。
路面延長体(27,57)は、複数を連続して連結することが可能である構造を備えていることが望ましい。すなわち、路面接触体(25,54,55)へ連結した路面延長体(27,57)における路面接触体(25,54,55)と反対側には、別の路面延長体(27,57)を着脱自在に連結可能とする構造または形状であることが望ましい(図2(a),図8(b)、図19)。規制対象となる車両(10)の全長が大きい場合に、その全長に合わせた大きさとすることが容易となるからである。
路面延長体(27,57)を装着した場合、路面延長体(27,57)およびそれを装着した路面接触体(25,54,55)の上方空間が車止めエリア(G)となる(図8(a)参照)。
(作用)
車両進入禁止エリア(F)へ向かって走行していた車両(10)の運動エネルギは、まず壁形成体(22,52)への衝撃となり、路面接触体(24,25,54,55)と路面(E)との摩擦を引き起こし、車両(10)を停止させるように働く。
規制対象となる車両(10)の前輪(11)は、路面接触体(25,54,55)によって路面(E)と直接の接触ができなくなり、規制対象となる車両(10)の後輪(12)は、路面延長体(27,57)によって路面(E)と直接の接触ができなくなる。そのため、規制対象となる車両(10)は、前輪(11)および後輪(12)が路面接触体(25,54,55)および路面延長体(27,57)へ載った以後に加速度(更なる運動エネルギ)を作り出すことができなくなる。その車両(10)が後輪駆動または四輪駆動であっても、その推進力を奪うことができる。接地面(54A)と路面(E)との摩擦力で車両(10)の運動エネルギを奪いきれば、車両(10)を停止させることができる。
路面延長体(27,57)を路面接触体(25,54,55)に対して着脱自在に備えることとしたので、路面延長体(27,57)を外した状態の車両規制装置(20,50等)を小型化することに寄与する。その結果、車両規制装置(20,50等)を設置したり移動させたりすることが容易となる。
車両進入禁止エリア(F)に対して規制対象として想定される車両(10)の、その全長に合わせた大きさの車両規制装置を組立てて形成する作業も容易となる。
(第一の発明のバリエーション3)
第一の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、隣り合う複数の車両規制装置(たとえば、コンパクト規制体20,20)それぞれの前記の壁形成体(22,22)が連続した面となるように互いを連結可能であるように形成するのである(図12参照)。
連結の手段としては、たとえば鎖(連結鎖30)、ワイヤなどである。
(用語説明)
「連続した面」とは、完全に連続していたり、面一となっていたりすることを意味するものではないが、規制対象となる車両(10)のタイヤの幅より狭い間隔で連結されることが望ましい。隣り合う車両規制装置の隙間に規制対象となる車両(10)のタイヤがはまり込めないことが望ましいからである。
(作用)
車両進入禁止エリア(F)と走行可能エリア(H)との境界へ、複数の車両規制装置(20,20)を連結して設置する。一つ一つの車両規制装置を大きなものとする必要がなく、運搬、設置、撤去などの作業負担を軽減できる。
道路における部分的な閉鎖、たとえば、複数車線の道路にて、一部の路線のみを閉鎖する、といった使い方においても、柔軟に対応できる。
(第一の発明のバリエーション4)
第一の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、前記の壁形成体(22)における車両進入禁止エリア側には、前記の路面接触体(24,25)の接地面(24A,25A)が路面へ接触している場合に前記の壁形成体(22)を支持する壁支持体(23,23C)を備え、
その壁支持体(23,23C)は、前記の路面接触体(24,25)を前記の壁形成体(22)に近づける方向へ回動させた場合に、路面接触体(24,25)と壁形成体(22)との間に位置することが可能であるように形成するのである(図7、図14参照)。
(用語説明)
「壁支持体(23,23C)」について、「路面接触体(24,25)と壁形成体(22)との間に位置することが可能であるように形成する」とは、たとえば、折り畳み可能なリンク状(上リンク23A,下リンク23B)に形成する場合である(図7参照)。また、路面接触体(24,25)および壁形成体(22)に対して着脱自在に形成し(支持パイプ23C)、路面接触体(24,25)および壁形成体(22)から外した壁支持体(23C)を路面接触体(24,25)および壁形成体(22)が形成する空間へ収納する場合も含む(図14参照)。
(作用)
壁支持体(23,23C)は、路面接触体(24,25)の接地面(24A,25A)が路面へ接触している場合に壁形成体(22)を支持する。
路面接触体(24,25)を前記の壁形成体(22)に近づける方向へ回動させる場合(移動させる場合)には、路面接触体(24,25)と壁形成体(22)との間に壁支持体(23,23C)を位置する(位置させる)。壁支持体(23,23C)が車両規制装置(20,50等)と別のスペースを占めることがなく、省スペースになる。
(第一の発明のバリエーション5)
第一の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、前記の路面接触体(たとえば禁止エリア路面接触体24)の接地面(24A)を路面(E)へ固定するための路面固定体(31)を備え、
その路面固定体(31)には、路面(E)へ打ち付ける杭体(たとえばスパイクピン36)を備えるのである(図13参照)。
(用語説明)
「接地面(24A)を路面(E)へ固定する」こととした趣旨は、車両規制装置(20)へ車両(10)が衝突しても、車両進入禁止エリア(F)への侵入距離を小さくするためである。路面(E)が氷や雪である場合、接地面(24A)および路面(E)の摩擦を増大させる役割を果たす。なお、後述する実施形態(図13を用いた説明箇所)では、路面(E)が凍結している場合を想定した路面固定体(31)を説明しているが、本発明が意図する路面固定体(31)は、凍結した面に対応させたものに限られない。
杭体(36)が路面固定体(31)とは別体である場合(図13参照)には、路面固定体(31)および路面接触体(24)を固定する部材(たとえば、長尺材32)と、その部材(32)および杭体(36)を固定する部材(たとえばピングリップ35)を路面固定体(31)に備えることとなる。
図示を省略するが、路面固定体(31)が杭体(36)そのものである場合には、路面接触体(24)を貫通させたり、部分的に接触させたりした杭体(36)を路面(E)へ打ち込む。
車両規制装置(20)側(たとえば禁止エリア路面接触体24、車両止めエリア路面接触体25、路面延長体27)に、杭体(36)が係合する「杭係合部」を備えることとしてもよい。この「杭係合部」とは、杭体の上部(図13における「クランプ33」))が引っ掛かるようにした凹部(図13における「スリット24B」))や貫通孔などである。ベース板体(10)や車両板体(40)など、複数設けておくことが一般的である。
「杭体」は、本願に係る車両規制装置を設置する際に路面(E)に対して予め打ち込んでおく場合の他、車両(10)の運動エネルギを使って路面(E)へ食い込むような構造(たとえば、車両板体(40)における車両進入禁止エリア(F)側の路面(E)側の面へ予め備えておく突起や爪など)であってもよい。前者の場合には、設置および撤去の手間が掛かるというデメリットがある一方、車両(10)を停止させることに対して大きく寄与することが期待できる。後者の場合、設置および撤去の手間が掛からないというメリットがある一方、車両(10)の大きさ(たとえば極めて大きな車両)や走行の仕方によっては、あまり機能しない場合も想定される。
(第一の発明のバリエーション6)
第一の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、 前記の走行可能エリア(H)から前記の車両進入禁止エリア(F)へ向かってくる車両を走行可能エリア(F)および車両進入禁止エリア(H)の間に位置する車両止めエリア(G)にてその走行継続困難とするための走行困難化装置を備え、
その走行困難化装置は、前記の車両止めエリア(G)へ車両の一部または全部が侵入した場合に機能することとするのである(図15,図16,図17参照)。
(用語説明)
「車両止めエリア(G)」は、車両止めエリア路面接触体(25)や走行可能エリア(H)側に位置することとなる路面接触体(54)の上方空間である。車両止めエリア路面接触体(25)や路面接触体(54)に路面延長体(27,57)が固定される場合には、路面延長体(27,57)の上方空間も車両止めエリア(G)となる。
「走行困難化装置」とは、車両止めエリア(G)へ車両(10)の一部または全部が侵入したことをトリガーとして作動し、車両(10)が車両止めエリア(G)から車両禁止エリア(F)へ向かって継続的に走行することを困難とするための装置である。
「走行困難化装置」の具体例としては、以下のような装置を想定している。
第一に、車両(10)のフロントガラスに向かってペンキやゲル状物質を噴霧することで車両(10)の運転者の視界を奪う噴霧装置(図15を参照)である。
第二に、車両(10)のシャーシを所定の機構やエアバッグなどで持ち上げて車輪(前輪および/または後輪)を浮かせることで車両(10)の推進力を奪うシャーシリフト装置(図16を参照)である。
第三に、車両(10)のシャーシを所定の機構やエアバッグなどで持ち上げて車両(10)を傾かせることで車両(10)の推進力を奪うとともに運転者の姿勢を崩すシャーシ傾斜装置(図17を参照)である。
第四に、車両(10)のタイヤを切り裂くなどしてバーストさせるパンク装置(図示を省略)である。
後述する実施形態および対応する図面においては、走行困難化装置はそれぞれ一つずつを紹介しているが、本発明においては、前述した走行困難化装置を複数組み合わせた走行困難化装置を提供してもよい。
(作用)
車両止めエリア(G)へ車両の一部または全部が侵入した場合には、走行困難化装置が機能することによって、車両止めエリア(G)へ進入した車両(10)が車両進入禁止エリア(F)に向かっての走行継続を困難とする。
走行困難化装置は、車両(10)の一部または全部の進入を機能開始の条件としているので、不要な作動はしない。
(第二の発明)
第二の発明は、第一の発明に係る車両規制装置を設置する方法に係る。
すなわち、車両を進入させたくない車両進入禁止エリア(F)と車両が通行可能な走行可能エリア(H)とを仕切る壁形成体(22)を路面(E)に対して移動可能に設置できる車両規制装置(20,50等)を設置する方法である。
前記の車両規制装置は、前記の壁形成体(22,52)を支えるベース体(21,51)と、
前記の壁形成体(22,52)に対して回動可能であるとともに前記の壁形成体(22,52)を路面(E)へ設置するための路面接触体(24,25,54,55)と、
前記のベース体(21,51)に対して前記の壁形成体(22,52)とは反対側へ位置するとともに、路面(E)に接することで車両規制装置を転がり移動させることを可能とするコロ(26,56)と、
を備え、
前記の路面接触体(24,25,54,55)には、前記の壁形成体(22,52)に対して路面(E)側へ回動させることで路面(E)へ接触する接地面(24A,25A,54A,55A)を備え、
その接地面(24A,25A,54A,55A)が路面(E)に接触している場合には、前記のコロ(26,56)は、路面(E)とは接触しない位置へ移動するように形成している。
前記のような車両規制装置を設置する方法として、
前記のコロ(26,56)を路面(E)へ設置させて車両進入禁止エリア(F)へ移動させる移動行程と、
前記の壁形成体(22,52)が車両進入禁止エリア(F)または車両進入禁止エリア(F)よりも走行可能エリア(H)側となるように位置させる位置決め行程と、
前記の路面接触体(24,25,54,55)の接地面が路面へ接するようにする設置行程と、
を含む。
前記の設置行程においては、コロ(26,56)は、路面(E)とは接触しない位置へ移動することとなる。
なお、設置行程とは反対の手順で、撤去行程がなされるのが一般的である。
(第二の発明のバリエーション)
第二の発明は、 接地面を路面に接触させた場合の走行可能エリア側に位置する前記の路面接触体における走行可能エリア側に、路面を覆う路面延長体を装着する延長行程を含むこととしてもよい。
第一の発明によれば、設置または撤去の作業が比較的容易であり、関係車両の通行時には部分的に開閉することも可能であり、進入しようとする車両の阻止に寄与する車両規制装置を提供することができた。
第二発明によれば、設置または撤去の作業が比較的容易であり、関係車両の通行時には部分的に開閉することも可能であり、進入しようとする車両の阻止に寄与する車両規制装置を設置する方法を提供することができた。
本発明の基本概念となる第一の実施形態を示す縦断面図である。 第一の実施形態の使用状態を示す図である。 第一の実施形態の変形例となる第二の実施形態を示す図である。 第二の実施形態の変形例となる第三の実施形態を示す図である。 第一の実施形態の変形例となる第四の実施形態を示す図である。 第四の実施形態の変形例となる第五の実施形態を示す図である。 第六の実施形態に係る車両規制装置を示す側面図である。 第六の実施形態の使用状態を示す図である。 第六の実施形態における使用状態を示す斜視図である。 第六の実施形態における折り畳んだ状態を示す斜視図である。 第六の実施形態における使用状態を示す平面図である。 第六の実施形態を複数連結した状態を示す正面図である。 第六の実施形態にオプション装備を備えた第七の実施形態の使用状態を示す図である。 第六の実施形態の主要部材を異ならせた第八の実施形態を示す図である。 第六の実施形態にオプション装備を備えた第九の実施形態の使用状態を示す図である。 第十の実施形態の使用状態を示す図である。 第十一の実施形態の変形例となる第九の実施形態の使用状態を示す図である。 第六の実施形態を複数連結し、更にそれを二列とした使用状態を示す図である。 第十二の実施形態における使用状態を示す斜視図である。 第十二の実施形態における折り畳んだ状態や運搬時の状態を示す斜視図である。 第十二の実施形態におけるオプションの使用状態を示す平面図である。 第十二の実施形態におけるオプションの使用状態を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図面は、図1から図22である。図1から図6は、コロ56を備えた実施形態を概念的に示すための図である。図7から図22は、より具体的な実施形態を示す。
いずれの実施形態も、車両10(図2,図8参照)を進入させたくない車両進入禁止エリアFと車両が通行可能な走行可能エリアHとを仕切る壁形成体22,52を、移動可能に設置できる車両規制装置20,50に係る。いずれの車両規制装置も、車両10の前輪11を路面Eとの直接の接触を断つための路面接触体25、54を備える。
車両進入禁止エリアFと走行可能エリアHとの間は、規制対象となる車両10を位置させる車両止めエリアGとする(図2(b)、図8(a)参照)。
(第一の実施形態)
図1に示すように、第一の実施形態は、車両(図1では省略)を進入させたくない車両進入禁止エリアFと車両が通行可能な走行可能エリアHとを仕切る板状の壁形成体52を移動可能に設置できる車両規制装置たるシンプル規制体50である。
すなわち、路面Eに対して壁形成体52を支えるベース体51と、壁形成体52に対して蝶番54B,54Bを介して回動可能であるとともに前記の壁形成体52を路面Eへ設置するための路面接触体54,54と、前記のベース体51に対して前記の壁形成体52とは反対側へ位置するとともに、路面Eに接することで車両規制装置を転がり移動させることを可能とするコロ56と、を備えている(図1(a))。
縦断面形状がL字形をなす路面接触体54,54には、壁形成体52に対して路面E側へ回動させることで路面Eへ接触する接地面54A,54Aを備え、その接地面54A,54Aが路面Eに接触している場合には、コロ56は、路面Eとは接触しない位置へ移動するように形成している。そして、コロ56を路面Eとは接触させた位置へ移動させた状態を保つために、縦断面形状がコ字形をなす収納体59を備える。その収納体59は、コロ56を路面Eと接触させない状態においては、取り外す(図1(b))。
図1(a)の状態にて運搬したり収納したりして、図1(b)の状態にて、車両進入禁止エリアFと走行可能エリアHとを仕切る車両規制装置として機能させることとなる。
(図2)
図2(a)には、シンプル規制体50を所望する場所へ設置する場合に用いる板状の路面延長体57を示している。
シンプル規制体50の大きさは、図2(b)に示すように、車両10の大きさに対して壁形成体52へ接触するか否かという状態の際に、車両10の前輪11が路面接触体54を乗せることができる程度となっている。したがって、走ってくる車両10の推進力を断つために車両10の後輪12までを路面との接触を断つための部体として路面延長体57,57を備える。路面延長体57を形成する材質は、合成ゴム製、金属製、あるいはそれらの組み合わせなどの選択があり得る。
路面延長体57は、路面接触体54における壁形成体52と反対側端部と着脱自在の構造を備えている(詳細な図示は省略)。また、路面延長体57における路面接触体54と装着する反対側端部には、別の路面延長体57と着脱自在となる構造をも備えている。
図示は省略するが、路面延長体57を蝶番などで予め連結して用意しておくことは、着脱作業を素早く実行することに寄与する。
図2(a),(b)では、2枚の路面延長体57をシンプル規制体50における車両止めエリア側の路面接触体54に装着することとして説明した。路面延長体57の幅寸法は路面接触体54の幅寸法に合わせているが、車両10の進行方向の寸法は任意である。短い寸法を採用すると持ち運びなどの際に軽くて扱いやすいし、装着後の寸法設定のバリエーションが増やせる。ただし、着脱作業の回数が増えるというデメリットとなる。
路面延長体57の具体的な形状の詳細な図示は省略しているが、厚さ寸法が充分な場合などは、穴あけ加工などを施して軽量化を企図してもよい。また、路面Eへ接触する平面と、車輪後輪12および通過する前輪11が接触する面とで、表面形状を異ならせることとしてもよい。
図2(b)に示すように、規制対象となる車両10が車両進入禁止エリアFへ向かった場合、その車両10の前輪11は、路面接触体54によって路面Eと直接の接触ができなくなる。同時に、規制対象となる車両10の後輪12は、路面延長体57によって路面Eと直接の接触ができなくなる。そのため、規制対象となる車両10は、前輪11および後輪12が路面接触体54および路面延長体57へ載った以後には更なる運動エネルギを作り出すことができなくなる。
その車両10が後輪駆動または四輪駆動であっても、その推進力を奪うことができる。接地面54Aと路面Eとの摩擦力で車両10の運動エネルギを奪いきれば、車両10を止めることができる。なお、コロ56は、路面Eに接していないので、接地面54Aと路面Eとの摩擦力を減ずることはない。
路面延長体57を路面接触体54に対して着脱自在に備えることとしたので、路面延長体57を外した状態のシンプル規制体50を小型化することに寄与する。その結果、シンプル規制体50を設置したり移動させたりすることができる。
車両規制する装置全体(50および57)として、規制対象となる車両の全長に合わせた大きさとすることも容易である。たとえば、図2で示した車両10よりも大きな車両に対応させるためには、3枚目、4枚目というように、路面延長体57を更に連結すれば良い。
(図3)
図3に示す第二の実施形態について、第一の実施形態との相違点を説明する。
すなわち、図3に示すシンプル規制体50Aでは、第一の実施形態において採用していた収納体59(図1参照)に代わり、路面延長兼用蓋58を、走行可能エリアH側へ位置する路面接触体54に、蝶番58Bを介して備えることとしている。そして、走行可能エリアH側へ位置する路面接触体54における蝶番58Bと反対側端部は、他方の路面接触体54の端部へ引っ掛けるための引っ掛け片58Aを備えている。
第一の実施形態に係るシンプル規制体50Aは対称形(図1における紙面の左右方向において線対称)であったので、2つの路面接触体54,54のいずれが車両進入禁止エリアFに位置しても問題ない。しかし、図3に示す第二の実施形態に係るシンプル規制体50Aは対称形ではないので、2つの路面接触体54,54のいずれを車両進入禁止エリアFに位置させるべきか、が決まっている。
路面延長兼用蓋58は、コロ56が機能する状態(図3(a))においては、シンプル規制体50Aを折り畳んだ状態に維持するための機能をなし、シンプル規制体50Aを車両規制装置として機能させる際(図3(b))には、第一の実施形態において採用していた路面延長体57の機能をなす。
なお、規制対象となる車両10の大きさ(全長方向の寸法)に対応させるため、図2に示した路面延長体57を、図3に示したシンプル規制体50Aの路面延長兼用蓋58へ装着できるようにすることとしてもよい。この場合、路面延長兼用蓋58における引っ掛け片58A側には、路面延長体57が装着できる構造を採用しておく。
(図4)
図4に示す第三の実施形態について、第二の実施形態との相違点を説明する。
まず、このシンプル規制体50Bでは、第一および第二の実施形態において採用していた路面接触体54の一方、すなわち、走行可能エリアH側へ位置する路面接触体54に代えて、路面接触板体55を採用している。
縦断面形状がL字形をなす路面接触体54の接地面54Aを路面Eへ設置させ、路面接触板体55および路面延長兼用蓋58を車両止めエリアGへ位置させた際、いずれのコロ56,56も路面Eには接触しない位置となるように各種の寸法を設定している(図4(b))。
また、車両10が載っていない状態においては、路面接触板体55は、路面Eからやや浮いている。
車両止めエリアGへ車両10が進入し、路面接触板体55へ前輪11が、路面延長兼用蓋58へ後輪12がそれぞれ載るような事態となったら(図4(c))、路面接触板体55は路面Eへ接触する。そして、車両止めエリアG側に位置しているコロ56は、路面Eへ接触し、そのコロ56をベース体11にて支持していた支持体が車両10の重量にて破損し、コロとして機能しなくなる。したがって、破損したコロ56が、車両規制体としての機能(車両進入禁止エリアFへの車両10の進入を規制する機能)を妨げることはない。換言すれば、コロ56またはその支持体は、車両10の重量にて(図4(b)の状態となったら)破損するように設計している。
(図5)
図5に示す第四の実施形態について、第一の実施形態との相違点を説明する。
第一の実施形態に係るシンプル規制隊50は、ベース体51にコロ56を装着していたが、第四の実施形態におけるシンプル規制隊50Cは、路面接触体54,54へ装着している。
路面接触体54,54における接地面54Aが路面Eへ接触している状態においては、コロ56は路面Eには接触しない位置へ、路面接触体54,54の回動に伴って移動する(図5(b))。
蝶番54Bを介して路面接触体54,54の接地面54Aが路面Eから離れるようにし、収納体59を用いて折りたたんだ状態としたら、コロ56は路面Eへ接触し、シンプル規制隊50Cを転がして移動させることができる(図5(a))。
(図6)
図6に示す第五の実施形態について、第四の実施形態との相違点を説明する。
第四の実施形態に係るシンプル規制隊50Cでは、折りたたんだ状態においてコロ56が路面設置体54,54の下側へ位置するようにしていた(図5(a))。第五の実施形態に係るシンプル規制隊50Dでは、コロ56がベース体51の下側へ位置するように路面設置体54,54へ装着している(図6(a))。
壁形成体52を丈夫な構造とすればするほど、壁形成体52の重量が増す。図6(a)の場合、重量の大きな壁形成体52の真下に位置させることは、重量を支えるということを重視した場合には合理的である(図1〜4に示した実施形態も同様)。
一方、図5(a)の場合、コロ56,56のホイールベース(車軸間の距離)が大きくなるので、シンプル規制隊50Cを移動させる場合に安定感が増すというメリットがある。
(図7)
図7に示す第六の実施形態(コンパクト規制隊20)について、説明する。
コンパクト規制隊20と、前述してきたシンプル規制隊50,50A,50B,50C,50Dとの大きな相違点は、壁形成体22,52の形状である。
シンプル規制隊50,50A,50B,50C,50Dでは、壁形成体52がベース体51を底辺とする三角形の構造としていたが、コンパクト規制隊20では、壁形成体22を路面Eに垂直となる板状体としている。以下、更に説明する。
コンパクト規制隊20は、壁形成体22を支えるベース体21と、壁形成体22に対して回動可能であるとともに前記の壁形成体22を路面Eへ設置するための禁止エリア路面接触体24および車両止めエリア路面接触体25と、ベース体21に対して壁形成体22とは反対側へ位置するとともに、路面Eに接することで車両規制装置を転がり移動させることを可能とするコロ26と、を備える。
コロ26は、コロ軸受け26Aに軸支持されており、そのコロ軸受け26Aはベース体21へ固定されている。
路面接触体24および車両止めエリア路面接触体25には、壁形成体22に対して路面E側へ回動させることで路面Eへ接触する接地面54A,55Aを備える。その接地面54A,55Aが路面Eに接触している場合には、前記のコロ26は、路面Eとは接触しない位置へ移動するようにしている。
具体的には、路面接触体24および車両止めエリア路面接触体25において、ベース体21に対して蝶番を介して回動可能に固定されており、その蝶番を固定している部位と接地面24A,25A側とを、断面形状が略L字形をなすような形状としている。そのL字形の部位(L字の角度は90度を超えているが)の寸法が、折りたたんだ状態(図7(a))のコロ26を路面Eから離すだけの寸法を有していることによる。
壁形成体22が自立する構造を有しないので、壁支持体23を備えることとし、この壁支持体23を折り畳みに便利な構造、すなわち、上リンク23Aおよび下リンク23Bを回動させて折り畳み状態を維持するための折り畳み固定体29を備えている(図7(a))
具体的には、壁支持体23は、壁形成体22の車両進入禁止エリアF側へ回動可能に固定された上リンク23Aと、禁止エリア路面接触体24の上面端部へ回動可能に固定された下リンク23Bと、からなる。上リンク23Aおよび下リンク23Bは、回動可能であり、且つ上リンク23Aおよび下リンク23Bの両軸方向が一直線上となった状態で固定可能であるように形成している(図7(b))。
(図8)
図8(a)には、車両進入禁止エリアFと車止めエリアGとの間に壁形成体22が位置するように、コンパクト規制体20の路面Eの上へ設置した状態を示している。車止めエリアGの車両進入禁止エリアFとは反対側が走行可能エリアHとなる。
コンパクト規制体20における車止めエリア路面接触体25の走行可能エリアH側には、板状の路面延長体27,27を備えている。路面延長体27,27は、図2において説明した路面延長体57と同じ目的のオプション部体である。したがって、車止めエリア路面接触体25の走行可能エリアH側には、路面延長体27,27を着脱可能とする構造(詳細な図示は省略)を備えている。路面延長体27,27側にも、車止めエリア路面接触体25または他の路面延長体27を着脱可能とする構造を備えている。
車両進入禁止エリアFへ向かって走行していた車両10の運動エネルギは、まず壁形成体22への衝撃となり、壁支持体23を介して路面接触体24へ伝わり、路面接触体24と路面Eとの摩擦を引き起こし、車両10を停止させるように働く。続いて、車両止めエリア路面接触体25と路面Eとの摩擦を引き起こし、車両10を停止させるように働く。
規制対象となる車両10の前輪11は、車止めエリア路面接触体25によって路面Eと直接の接触ができなくなり、規制対象となる車両10の後輪12は、路面延長体27によって路面Eと直接の接触ができなくなる。そのため、規制対象となる車両10は、前輪11および後輪12が車止めエリア路面接触体25および路面延長体27へ載った以後には更なる運動エネルギを作り出すことができなくなる。その車両10が後輪駆動または四輪駆動であっても、その推進力を奪うことができる。接地面24A,25Aと路面Eとの摩擦力で車両10の運動エネルギを奪いきれば、車両10を止めることができる。なお、このときのコロ26は、路面Eに接していないので、接地面24A,25Aと路面Eとの摩擦力を減ずることはない。
路面延長体27を車止めエリア路面接触体25に対して着脱自在に備えることとしたので、路面延長体27を外した状態のコンパクト規制装置20を小型化することに寄与する。その結果、車両規制装置を設置したり移動させたりする作業を容易化できる。
規制対象となる車両の全長に合わせた大きさとすることも容易である。たとえば、図2で示した車両10よりも大きな(前後方向に長い)車両に対応させるためには、3枚目、4枚目というように、路面延長体27を更に連結すれば良い。
前輪11および後輪12は、路面Eとの接触が無くなるために推進力を得られなくなるため、車止めエリア路面接触体25へ乗るまでに得た推進力のみで壁形成体22へ衝突することとなる。その後、接地面24A,25Aと路面Eとの摩擦力が車両10の推進力を奪い、車両10を停止させることに寄与する。
図8(b)は、路面延長体27,27を備えたコンパクト規制体20を下から見た斜視図である。路面延長体27,27において路面Eへ接する面は、アスファルトやコンクリートである路面Eとの摩擦が大きくなるように形成することが望ましい。
路面延長体27,27を雪面に適した専用品として、別に準備しておくことも有効である。図示を省略するが、雪面用の路面延長体における路面E側の面には、凹凸を設けたり、ピンを突出させたりしておくのである。
なお、専用品とせず、雪面用のピンをオプションで追加できるようにしても良い(図13を用いて後述する)。
2枚の路面延長体27,27を蝶番などで予め連結して用意しておくことは、重量が増すものの、設置や撤去に携わる作業者の数を確保できるような場合には、作業効率を向上させることに寄与する。
(図9)
図9(a)は、車両止めエリアG側から見たコンパクト規制体20であって、車両を規制する状態の斜視図である。車止めエリア路面接触体25は、単なる板状体ではなく、スリット25Bを備えている。車両10の前輪11がスリット25Bに載ったとしても、前輪11と路面Eとが接触しない程度の厚さ寸法を備えていることを前提として設計することで、コンパクト規制体20の軽量化に寄与する。
壁形成体22もまた、下半分にはスリットを備えている。コンパクト規制体20の軽量化に寄与するほか、車両進入禁止エリアF側にいる人から、車止めエリアGや走行エリアHの様子が覗えたり、撮影したりできるようにするという意味もある。
図9(b)は、車両進入禁止エリアF側から見たコンパクト規制体20の斜視図である。
禁止エリア路面接触体24もまた、スリット24Bを備えている(図10,11にて図示)。コンパクト規制体20の軽量化に寄与する。
壁形成体22における高さ方向の中央付近には折り畳み固定体29を備えている。この折り畳み固定体29は、紐状体の先端に金具を備えており、垂れ下がっている状態では、逆T字形をなしている。この折り畳み固定体29を禁止エリア路面接触体24のスリット24Bおよび車止めエリア路面接触体25のスリット25Bへ貫通させて引っかけることで、折り畳み状態を維持することとなる(図7(a),図10を参照)。
壁形成体22は、幅方向に等間隔で壁用柱体22Aを備えている。壁形成体22の強度(車両が衝突した場合の強靱性)を高めることに寄与する。また、両側の壁用柱体22Aには、隣り合うコンパクト規制体20と連結するための鎖状の連結体30を備えている。連結体30の機能については、図12、図18などにおいて後述する。
(図10)
図10は、車両止めエリアG側から見たコンパクト規制体20であって、運搬や保管をする状態の斜視図である。
図10(a)では、ベース体21に対して回動可能に軸支持している蝶番を介して車止めエリア路面接触体25を回動させ、車止めエリア路面接触体25側から見た斜視図を示す。
図10(b)では、ベース体21に対して回動可能に軸支持している蝶番を介して禁止エリア路面接触体24を回動させ、禁止エリア路面接触体24側から見た斜視図を示す。
禁止エリア路面接触体24および車止めエリア路面接触体25をベース体21に対して回動させた結果、路面Eに接しているのは、コロ26,26のみとなる。禁止エリア路面接触体24を回動させる前には、上リンク23Aおよび下リンク23Bもそれぞれ回動させることによって、禁止エリア路面接触体24および壁形成体22の間に収まる(図7(a)を参照)。したがって、コンパクト規制体20を移動させることが容易となる。加えて、複数のコンパクト規制体20を所定の空間(運搬用トラックの荷台や保管倉庫)に納めて運搬したり、保管したりするのも、ひとつひとつのコンパクト規制体20が占有する空間が小さいので便利である。
(図11)
図11は、禁止エリア路面接触体24および車止めエリア路面接触体25をベース体21に対して回動させ、接地面24A,25Aが路面Eへ接触した状態のコンパクト規制体20を上方から見た平面図である。試験的に製作したコンパクト規制体20の寸法については、以下の通りである。
車止めエリア路面接触体25の幅寸法L1は、1680ミリメートルとして試作された。禁止エリア路面接触体24から車止めエリア路面接触体25までの奥行き寸法L2は、1445ミリメートルとして試作された。禁止エリア路面接触体24の端部から壁形成体22までの奥行き寸法L3は、750ミリメートル、壁形成体22から車止めエリア路面接触体25の端部までの寸法L4は、695ミリメートルとして試作された。
(図12)
図12(a)は、コンパクト規制体20を進入禁止エリアF側から見た正面図である。コンパクト規制体20,20を二つ並べて連結体30でつないだのが図12(b)であり、連結体30を調整して2つのコンパクト規制体20,20の間隔を詰めてセッティングしたのが図12(c)である。
コンパクト規制体20,20の間隔は、設置現場において、規制対象となる車両10のタイヤ幅よりも狭くすることとなる。
車両進入禁止エリアFの道路幅に合わせて、複数のコンパクト規制体20を連結する際の手順の一例は、図12(b)および図12(c)の順となる。
なお、コンパクト規制体20の高さ寸法L5は、750ミリメートルとして試作された。このL5や図11に示したL1〜L4は、設置作業、撤去作業、収納作業などと、車両規制の機能などを勘案した実例に過ぎず、本願発明がこれらの寸法に限られることはない。
(図13)
図13は、禁止エリア路面接触体24を路面Eに対して強固に固定するためのオプション部品である、路面固定体31を図示したものである。
この路面固定体31は、縦断面がコ字形をなす長尺体32と、その長尺体32の開口とは反対向きの下方へ刃先を向けて固定される複数のスパイクピン36と、長尺体32および禁止エリア路面接触体24を固定する複数のクランプ33と、そのクランプ33による固定および固定解除を操作するクランプハンドル34と、を備える。スパイクピン36は、長尺体32に巻き付いて固定されるピングリップ35と一体に形成されている。
長尺体32の開口部は、禁止エリア路面接触体24の端部へ嵌り込む。すなわち、長尺体32の開口部の縦寸法は、禁止エリア路面接触体24の厚さ寸法に一致している。
クランプ33は、禁止エリア路面接触体24のスリット24Bと禁止エリア路面接触体24の端部とを跨ぐような、下を開口した逆U字形をなしている。そして、クランプ33におけるスリット24B内に位置することとなる端部とは反対側の端部に軸受け部を備え、その軸受け部を中心としたクランプ軸34Aを中心として、クランプハンドル34が回動する。
クランプハンドル34の軸方向が路面に対して垂直となる位置では、クランプ33は長尺体32を締め付けておらず、路面固定体31は禁止エリア路面接触体24から分離できる。
クランプハンドル34の軸方向が路面に対して水平となる位置では、クランプ33は長尺体32を締め付けており、路面固定体31は禁止エリア路面接触体24に固定される。
この路面固定体31は、スパイクピン36で接地面24Aを路面Eへ固定する。これにより、車両規制装置20における壁形成材22へ車両10が衝突しても、車両進入禁止エリアFへの侵入距離を小さくする役割を果たす。路面Eが氷や雪である場合(アスファルト面が氷雪で覆われている場合)、スパイクピン36が氷雪へ食い込むことで、接地面24Aおよび路面Eの摩擦を増大させる役割を果たす。
クランプ33およびクランプハンドル34を備えた路面固定体31は、禁止エリア路面接触体24に対する着脱作業が容易である。
なお、スパイクピン36の寸法や材質を変更することで、路面Eがアスファルトであっても食い込みやすくする、といったオプションを用意することも可能である。
(図14)
図14に示すのは、図7などに示していた上リンク23Aおよび下リンク23Bの組み合わせによる壁支持体23とは異なる形態を採用した実施形態である。
すなわち、上リンク23Aおよび下リンク23Bの組み合わせではなく、一本の壁支持パイプ23Cを、壁支持体22および禁止エリア路面接触体24に対して着脱自在とした支持パイプ型規制体20Aである(図14(a)参照)。
壁支持パイプ23Cは、上リンク23Aおよび下リンク23Bの組み合わせよりもシンプルな構造なので、製造コストの抑制や軽量化に寄与する可能性がある。
また、壁支持体22および禁止エリア路面接触体24から外した壁支持パイプ23Cは、禁止エリア路面接触体24および車止めエリア路面接触体25を折り畳んだ状態において、壁形成材22との間にできる空間へ収納することが可能である。そのため、支持パイプ型規制体20Aは、運搬時や収納時において上リンク23Aおよび下リンク23Bの組み合わせによる構造(コンパクト規制体20)と比較しても、コンパクト性を損うことはない。
(図15)
図15に示すのは、走行困難化装置40の一種を示す実施形態である。
走行困難化装置40とは、車両止めエリアGへ車両10の一部または全部が侵入したことをトリガーとして作動し、車両10が車両止めエリアGから車両禁止エリアFへ向かって継続的に走行することを困難とするための装置である。
図15に示す走行困難化装置40は、車止めエリアGへ進入してきた車両10に向かって霧状のペンキを噴霧する噴霧スプレー41と、その噴霧スプレー41へペンキを供給する噴霧タンク42とを備えている。噴霧タンク42は、コンパクト規制体20の壁形成材22における車止めエリアG側へ設置されており、車両10が接触した(または圧迫された)ことをトリガーとして噴霧スプレーからペンキを車両止めエリアGに向かって噴射する(図15(b))。
車両止めエリアGに向かって噴射されるペンキは、車両10のフロントガラスへ付着することを意図して噴射される。フロントガラスへペンキが付着した場合、車両10の運転者は視界を奪われるので、車両禁止エリアFへ向かって走行を継続することが困難になると期待される。
噴霧タンク42の無い壁形成体22へ車両10が衝突した場合に比べ、噴霧タンク42が潰れるので、衝突に伴う衝撃を緩和する。そのため、車両10の運動エネルギを減ずるために機能する路面接触面24A,25Aが受ける単位時間あたりの運動エネルギを下げることにも寄与する。
コンパクト規制体20の壁形成材22における車止めエリアG側へ、クッション材(図22)を設置することは有効である。クッション材としては、たとえば、アルミニウム製のハニカム構造、古タイヤ、合成ゴム製などの袋体へ空気を入れたもの(より具体的には、タイヤチューブ)、などがある。
(図16)
図16に示す走行困難化装置40は、路面延長体27における走行可能エリアH側の端部に備えたシャーシリフト装置44である(図16(a))。
このシャーシリフト装置44は、車両止めエリアGに進入してきた車両10に踏まれた場合にロックされていたコイルスプリング(図示を省略)が解除され、走行可能エリアH側に倒されていたリフト片45が回動して立ち上がる(図16(b))。このリフト片45の高さ寸法は、侵入が想定される車両10の車高寸法よりも大きくしている。
車両止めエリアGに進入してきた車両10にてリフト片45が立ち上がっても、前輪11はリフト片45を踏み越えてしまう場合が多いと想定される。車両10の速度がリフト片45の回動速度を上回ることがほとんどだからである。
しかし、前輪11がリフト片45を踏み越えた後の車両10のシャーシに対し、立ち上がったリフト片45が接触する。リフト片の高さは車両10の車高寸法よりも大きいので、車両10の後輪12を浮かせることとなる。浮いた後輪12は車両10を推進させる力には寄与しないので、その後の車両10の走行を困難とすることに寄与する。
(図17)
図17に示す走行困難化装置40は、図16にて説明したリフト片45の形状を異ならせたバリエーションとしてのシャーシ傾斜装置46である。
このシャーシ傾斜装置46のリフト片は、路面延長体27の幅方向に対して、高さ寸法を連続的に異ならせており、中央付近で車高寸法を超えるようにしている(図17(a),(b))。
車両止めエリアGに進入してきた車両10にてシャーシ傾斜装置46のリフト片が立ち上がると、車両10の後輪12を浮かせ、且つ傾かせることとなる(図17(c))。図中では、左が下となるように傾かせている。
浮いた後輪12は車両10を推進させる力を奪い、且つ車両10の運転者の乗車姿勢を異常な状態にする。そのことで、車両10の走行を困難とすることに寄与する。
(エアバッグ装置)
図示を省略しているが、シャーシリフト装置44やシャーシ傾斜装置46に用いたリフト片の代わりにエアバッグを採用しても良い。この場合、所定の速度または加速度で車両10が路面延長体27を通過したらエアバッグが膨らむトリガーを併せて備える。エアバッグを取り付ける場所、エアバッグが膨らむタイミングやその大きさ、車両の速度などの条件によっては、車両進入禁止エリアFへ進入しようとする車両を転がすこととなる場合もある。
(図18)
図18では、車両進入禁止エリアFに対して、車両止めエリアGへコンパクト規制体20を二列配置した状態を示している。
走行可能エリアHに近い側へ配置して固定したコンパクト規制体20に路面延長体27を備える。車両進入禁止エリアFに近い側へ配置して固定したコンパクト規制体20には、路面延長体27を備えない。
走行可能エリアHに近い側のコンパクト規制体20に向かって走行してきた車両(図示を省略)が車止めエリア路面接触体25および路面延長体27に前後輪を乗せても、そのコンパクト規制体20では、その車両の走行を止められずに車両進入禁止エリアFへ近づいても、車両進入禁止エリアFに近い側のコンパクト規制体20が、その走行を止めることに寄与する。
(図19)
図19に示す側板型規制体20Bは、前述してきたリンク体23A,23Bや、壁支持パイプ23Cとは異なり、壁形成体22の両側を板状の壁支え側板23Dにて壁形成体22を支持する車両規制装置である。
壁支え側板23Dは、禁止エリア路面接触体24の両側部へ回動自在に固定されている。そして、禁止エリア路面接触体24側へ回動させた場合には、禁止エリア路面接触体24と壁形成体22とを近づけ、収納や運搬に適した状態に折り畳む。
車両進入禁止エリアFに対して、車両10の進入を抑制しようという場合には、壁支え側板23Dは、禁止エリア路面接触体24から回動させ、壁形成体22を支える状態とする。
図19においては、車止めエリアG側に位置する車止めエリア路面接触体25には、路面Eに接触するとともに車両10の下方へ位置することとなる路面延長体27,27を接続する。車両10が後輪駆動または四輪駆動であっても、その推進力を奪うことができる。
なお、図示を省略しているが、2枚の路面延長体27,27蝶番などで連結して用意しておくことは、組立時間を減らすことができ、有効である。
なお、車止めエリア路面接触体25の上面には、壁形成体22の下部にまで達する前輪カバー材28を固定している。この前輪カバー材28は、可撓性のあるシート材である。車両10の前輪11から壁形成体22などをできるだけ保護する機能を果たす。
(図20)
図20(a)では、側板型規制体20Bを折り畳んだ状態で運搬車が運ぶ様子を示している。
禁止エリア路面接触体24の一方の側部にはコロ26を固定しており、反対側の側部には持ち手29Aを固定している。
側板型規制体20Bを折り畳んだ状態で運ぶ場合、運搬者は、この持ち手29Aをつかんで立ち上がる。すると、路面Eにコロ26が接触するので、運びやすい。
図20(b)では、禁止エリア路面接触体24を下にして、複数を重ねていくことができる旨を示している。省スペースなので、運搬車にて運ぶ場合などにおいて、一度に多くを運ぶことができるし、保管場所もコンパクトとなる。
なお、図19〜図20に示す実施形態は、コロ26を備えることとして説明しているが、コロを備えず、省略してもよい。コロを省略すると、折り畳んだ際のサイズが更に小さくなるので、保管場所を更にコンパクトにすることができる。
(図21)
図21では、車両規制装置(側板型規制体20B)の壁形成体22へ固定するオプション部材としての跳ね上がり抑制片61を示している。
この跳ね上がり抑制片61は、壁材20の水平方向寸法と同じ長さの三角柱である。
図21(b)に示すように、ボルトおよびナットの組み合わせで壁材20の上端へ固定する。
跳ね上がり抑制片61の機能は、図21(c)に示すように、壁形成体22へ衝突した車両10が路面Eに対して跳ね上がろうとした状態に対して、車両10の前方へ引っ掛かり、車両規制装置(側板型規制体20B)および車両10の跳ね上がりを抑制する。
なお、図19〜21に示した側板型規制体20Bは、図7等に示したコンパクト規制体20に比べて全体に小さな寸法とすることが多い。たとえば、側板型規制体20Bの壁形成体22の高さ寸法は、コンパクト規制体20の壁形成体22よりも小さい(図8(a)と図21(c)とを比較参照のこと)。
(図22)
図22に示すのも、車両規制装置の壁形成体22へ固定して機能するオプション部材である。このオプション部材は、キューブ形状をなすクラッシャー片62である。
クラッシャー片62は、図22(c)に拡大図を示しているが、アルミニウム製でハニカム構造をなす。このクラッシャー片52もまた、ボルトおよびナットの組み合わせで壁形成体22へ固定される。
このクラッシャー片62は、車両10が壁形成体2へ衝突した場合につぶれることによって、その車両10の運動エネルギを吸収する。
本発明は、道路資機材や警備用資機材の製造業、販売業、レンタル業、安全警備等のサービス業などにおいて、利用可能性を有する。
E ;路面
F ;車両進入禁止エリア G ;車両止めエリア
H ;走行可能エリア
10 ;車両 11 ;前輪
12 ;後輪
20 ;コンパクト規制体 20A;支持パイプ型規制体
20B:側板型規制体
21 ;ベース体
22 ;壁形成体 22A;壁用柱体
23 ;壁支持体 23A;上リンク
23B;下リンク 23C;壁支持パイプ
23D;壁支え側板
24 ;禁止エリア路面接触体 24A;接地面
24B;スリット
25 ;車両止めエリア路面接触体 25A;接地面
25B;スリット
26 ;コロ 26A;コロ軸受け
26B;コロ軸支持体
27 ;路面延長体 28 ;前輪カバー材
29 ;折り畳み固定体 29A;持ち手
30 ;連結体(鎖)
31 ;路面固定体 32 ;長尺体
33 ;クランプ 34 ;クランプハンドル
35 ;ピングリップ 36 ;スパイクピン
40 ;走行困難化装置
41 ;噴霧スプレー 42 ;噴霧タンク
43 ;ペンキ
44 ;シャーシリフト装置 45 ;リフト片
46 ;シャーシ傾斜装置
50 ;シンプル規制体
50A;シンプル規制体(路面延長兼用蓋)
50B;シンプル規制体(路面接触体が非対称)
50C;シンプル規制体(路面接触体にコロ)
50D;シンプル規制体(路面接触体にコロ)
51 ;ベース体 52 ;壁形成体
54 :路面接触体(断面L字形) 54A;接地面
54B;蝶番
55 ;路面接触板体 55A;接地面
55B;蝶番
56 ;コロ
57 ;路面延長体
58 ;路面延長兼用蓋 58A;引っ掛け片
58B;蝶番
59 ;収納体
60 ;衝撃吸収体 61 ;跳ね上がり抑制片
62 ;クラッシャー片

Claims (9)

  1. 車両を進入させたくない車両進入禁止エリアと車両が通行可能な走行可能エリアとを仕切る壁形成体を路面に対して移動可能に設置できる車両規制装置であって、
    前記の壁形成体に対して回動可能であるとともに前記の壁形成体を路面へ設置するための路面接触体と、を備え、
    前記の路面接触体は、前記の壁形成体に対して車両進入禁止エリア側へ回動させることで路面へ接触する接地面を備える禁止エリア路面接触体と、
    前記の壁形成体に対して走行可能エリア側へ回動させることで路面へ接触する接地面を備える車止めエリア路面接触体と、を備え、
    前記の車止めエリア路面接触体は、車両が前記の壁形成体に衝突した場合に、当該車両の少なくとも前輪を載せることが可能な大きさとした車両規制装置。
  2. 前記の壁形成体を支えるベース体と、
    前記のベース体に対して前記の壁形成体とは反対側へ位置するとともに、路面に接することで車両規制装置を転がり移動させることを可能とするコロと、を備え、
    前記の禁止エリア路面接触体および前記の車止めエリア路面接触体は、前記のベース体に対して回動自在に固定されており、
    前記の接地面が路面に接触している場合には、前記のコロは、路面とは接触しない位置へ移動するように形成した請求項1に記載の車両規制装置。
  3. 接地面を路面に接触させた場合の走行可能エリア側に位置する前記の路面接触体における走行可能エリア側には、路面を覆う路面延長体を、着脱自在に備えた
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の車両規制装置。
  4. 隣り合う複数の車両規制装置それぞれの前記の壁形成体が連続した面となるように互いを連結可能であるように形成した
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両規制装置。
  5. 前記の壁形成体における車両進入禁止エリア側には、前記の路面接触体の接地面が路面へ接触している場合に前記の壁形成体を支持する壁支持体を備え、
    その壁支持体は、前記の路面接触体を前記の壁形成体に近づける方向へ回動させた場合に、路面接触体と壁形成体との間に位置することが可能であるように形成した
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両規制装置。
  6. 前記の路面接触体の接地面を路面へ固定するための路面固定体を備え、
    その路面固定体には、路面へ打ち付ける杭体を備えた
    請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両規制装置。
  7. 前記の走行可能エリアから前記の車両進入禁止エリアへ向かってくる車両を走行可能エリアおよび車両進入禁止エリアの間に位置する車両止めエリアにてその走行継続困難とするための走行困難化装置を備え、
    その走行困難化装置は、前記の車両止めエリアへ車両の一部または全部が侵入した場合に機能することとした
    請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両規制装置。
  8. 車両を進入させたくない車両進入禁止エリアと車両が通行可能な走行可能エリアとを仕切る壁形成体を路面に対して移動可能に設置できる車両規制装置を設置する方法であって、
    前記の車両規制装置は、前記の壁形成体を支えるベース体と、
    前記の壁形成体に対して回動可能であるとともに前記の壁形成体を路面へ設置するための路面接触体と、
    前記のベース体に対して前記の壁形成体とは反対側へ位置するとともに、路面に接することで車両規制装置を転がり移動させることを可能とするコロと、を備え、
    前記の路面接触体には、前記の壁形成体に対して路面側へ回動させることで前記の路面へ接触する接地面を備え、
    その接地面が路面に接触している場合には、前記のコロは、路面とは接触しない位置へ移動するように形成しており、
    前記のコロを路面へ設置させて車両進入禁止エリアへ移動させる移動行程と、
    前記の壁形成体が車両進入禁止エリアまたは車両進入禁止エリアよりも走行可能エリア側となるように位置させる位置決め行程と、
    前記の路面接触体の接地面が路面へ接するようにする設置行程と、
    を含むこととした車両規制装置の設置方法。
  9. 接地面を路面に接触させた場合の走行可能エリア側に位置する前記の路面接触体における走行可能エリア側に、路面を覆う路面延長体を装着する延長行程を含むこととした
    請求項8に記載の車両規制装置の設置方法。
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