JP2019157450A - 車両規制装置 - Google Patents

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武雄 千葉
Takeo Chiba
武雄 千葉
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Abstract

【課題】 設置または撤去の作業が比較的容易であり、関係車両の通行時には部分的に開閉することも可能であり、進入しようとする車両の阻止に寄与する車両規制装置を提供する。【解決手段】 路面(E)に対して前記の壁(28)を支える壁支持材(21,22)のと、その壁支持材(21,22)の路面(E)側から走行可能エリア(H)側へ延設することによって壁(28)へ近づいた車両(10)の前輪(11)と路面(E)とを分かつ路面接触部材(23)と、その路面接触部材(23)から更に走行可能エリア(H)側へ延設することによって壁(28)へ近づいた車両(10)の後輪(12)付近に達する後輪規制体(30)と、を備える。後輪規制体(30)には、車両(10)の前輪(11)が通過することをトリガーとして作動し、車両(10)のシャーシ(13)を支持することで車両(10)の後輪(12)を後輪規制体(30)よりも上方へ浮かせる機構を具備したシャーシ支持体(32)を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の領域へ侵入しようとする車両を強制的に阻止するための車両規制の技術に関する。
自動車が走る道路を区切ることで歩行者天国を設定する場合、その歩行者天国となる領域の境界線へいわゆるカラーコーン(登録商標)や車両進入阻止柵を、警察官、交通整理などの警備員、歩行者天国におけるイベントの主催者などが設置する。
また、道路工事の現場においては、不注意運転、居眠り運転などによって当該現場へ侵入してくる不注意な車両から作業関係者の安全を確保することが求められている。
「車両進入阻止柵」とは、例えば、車輪を介して地面に沿って移動する方向へ伸縮可能に形成した折畳み式車両阻止柵が用いられている。折畳み式車両阻止柵は、鋏式に揺動するX型の揺動シャフトを複数本組み合わせて伸縮可能に形成している。折畳み式車両阻止柵は、折り畳み式であるので、運搬および設置が簡単である。また、関係車両の通行を確保する場合など、部分的な開閉も可能である。
近年では、テロリスト、一部の薬物依存者、精神障害者等による車両暴走行為を原因とする事故や、その被害が増加している。車両暴走行為については、海外から来る要人の警護やイベント時の警備などの場面において、車両進入禁止区域に対する高度な安全対策が求められている。
先行して開示されている折畳み式車両阻止柵としては、例えば特許文献1や特許文献2に開示された装置がある。
特許文献1に開示された装置は、仕切り構造体であり、防護柵と水平部材とで略L字形又は逆T字形となるコンクリート等の充実部材を用いている。防護柵は、通行車両と対面する厚みのある垂直部を備え、この垂直部の前面側は下方から上方へかけて後退する傾斜面を形成している。水平部材は、前記の垂直部の下方部から水平方向の背面側へ延設している。また、垂直部にはその上方に防護壁を形成するための支柱を備えている。
上記の充実部材を複数個、隣り合わせて並べることによって、所望の距離の防護柵を形成することができる。しかも、各充実部材の支柱間に壁パネルを装着することによって防護壁を形成することができる。上記の仕切り構造体は、多大な時間をかけることなく、既設の車両通行路線の工事現場に防護柵を設置したり、路線相互間の仕切りを形成したりすることができる。
特許文献2に開示された装置は、立体道路標識兼逆走防止装置であり、道路上に設置されるもので、平面的な道路標識を立体的な道路標識に変更可能とする装置である。
正常な方向へ走行する車両に対して進入可能とする進入OK標識を表示した主プレートと、逆走する車両の進入を阻止するSTOP標識を表示した副プレートと、で構成される。前記の主プレートと副プレートはヒンジ部を介して連結し、主プレートと副プレートを昇降伸縮部によって立ち上がった状態で待機させておく。
逆走する車両は、STOP標識によって警告となり、副プレートが車両のタイヤを受け止めて逆走を防止する。一方、正常な方向から進入する車両は、進入OKの表示によって通常走行が可能であり、主プレートと副プレートが車両の重量によって下がりほぼ平行となるので、車両の通過を円滑にする。
特開2013−185357号公報 特開2017−2696号公報
従来の折畳み式車両阻止柵は、単に道路上の所望の位置に載置するものであるので、進入する車両がぶつかっても、そのまま押された状態で折畳み式車両阻止柵ごと持っていかれる可能性が高い。すなわち、従来の折畳み式車両阻止柵では、進入する車両を十分に阻止できない。
特許文献1の仕切り構造体に採用されている充実部材は、重量物であるので、進入する車両を阻止することができる可能性は十分にある。しかし、充実部材は、所望の位置に設置および撤去に大きな労力を必要とする。また、折り畳み式ではないので、広い保管場所を必要とする。さらに、前述の折畳み式車両阻止柵のように、どこでも簡単に設置または撤去することができない。
特許文献2の立体道路標識兼逆走防止装置は、既存の道路に定常的に設置する大掛かりな装置であって、必要に応じてどこでも設置または撤去することはできない。
本発明が解決しようとする課題は、設置または撤去の作業が比較的容易であり、関係車両の通行時には部分的に開閉することも可能であり、進入しようとする車両の阻止に寄与する車両規制装置を提供することにある。
(第一の発明)
第一の発明は、車両(10)を進入させたくない車両進入禁止エリア(F)と車両が通行可能な走行可能エリア(H)とを仕切る壁(例えば上部壁28)を移動可能に設置できる車両規制装置に係る。
すなわち、路面(E)に対して前記の壁(上部壁28)を支える壁支持材(ベース板材21および壁形成柱22)と、
その壁支持材(21,22)の路面(E)側から前記の走行可能エリア(H)側へ延設することによって前記の壁(28)へ近づいた車両(10)の前輪(11)と路面(E)とを分かつ路面接触部材(路面接触フレーム23)と、
その路面接触部材(23)から更に前記の走行可能エリア(H)側へ延設することによって前記の壁(28)へ近づいた車両(10)の後輪(12)付近に達する後輪規制体(30)と、を備える。
前記の後輪規制体(30)には、前記の車両(10)の前輪(11)が通過することをトリガーとして作動し、前記の車両(10)のシャーシ(13)を支持することで車両(10)の後輪(12)を後輪規制体(30)よりも上方へ浮かせる機構を具備したシャーシ支持体(32)を備える(図1参照)。
(用語説明)
「車両(10)」とは、普通乗用車のみならず、トラックなどの大型車両も含む。路面(E)から壁(28)の上端までの高さは、停止させたい車両の種類によって異ならせることとしてもよい。
「路面(F)」は、舗装路に限られない。未舗装、コンクリート舗装、鋼板などをもちいた工事中の路面も含む。
後輪規制体(30)について、「壁(28)へ近づいた車両(10)の後輪(12)付近に達する」とは、シャーシ支持体(32)と車両(10)のシャーシ(13)とが接する部位が、車両(10)の重心位置よりも走行可能エリア(H)側へ位置するようにする、という趣旨である。
シャーシ支持体(32)が具備する「車両(10)の後輪(12)を浮かせる機構」は、後述する実施形態において説明する「板バネを用いた機構」のほか、ソレノイドを使った機構など、いずれでもよい。前者は、電源を必要としない点で優れている。なお、「後輪(12)」は、普通乗用車やバスなどは左右一つずつであるが、大型の輸送車両の場合、2つずつ左右に配置されているような場合もある。
(作用)
車両(10)を進入させたくない車両進入禁止エリア(F)の外側に壁(28)が位置するように、壁支持材(21,22)を設置する。路面接触部材(23)は、壁支持材(21,22)に対して走行可能エリア(H)の側の路面(E)へ位置することとなる。
車両(10)が壁(28)を乗り越えようとして走ってきた場合、車両(10)の前輪(11)が路面接触部材(23)に載る。したがって、載った以後は、車両(10)が前輪(11)を駆動させる方式(前輪駆動)、または前輪(11)も後輪(12)も駆動させる方式(四輪駆動)であっても、前輪(11)が車両を前進させるための運動エネルギを供給することはない。
前輪(11)がシャーシ支持体(32)を乗り越えると、シャーシ支持体(32)が作動し、車両(19)の後輪(12)を後輪規制体(30)よりも上方へ浮かせる。したがって、その後は、車両(10)が後輪(12(を駆動させる方式(後輪駆動)、または前輪(11)も後輪(12)も駆動させる方式(四輪駆動)であっても、後輪(12)が車両を前進させるための運動エネルギを供給することはない。
以上により、路面接触部材(23)など路面(E)に接触している部分との摩擦力にて車両(10)の運動エネルギが打ち消され、運動エネルギがなくなった場所で、車両(10)を停止させることができる。
(第一の発明のバリエーション1)
第一の発明は、以下のようなバリエーションを提供することもできる。
すなわち、前記の後輪規制体(30)は、前記の壁支持材(21,22)および前記の路面接触部材(路面接触フレーム23)を含む部位とは別体で構成するとともに、連結可能に形成するのである(図7(b)参照)。
(用語説明)
別体で構成するのは、運搬や設置の作業がしやすいようにするためであり、連結可能とするのは、路面接触部材(23)とシャーシ支持体(32)を含む後輪規制体(30)とを一体にするためである。
「連結」の手段は、簡単な作業で連結が可能であることが望ましい。たとえば、抜き差しが簡単に実行できるピンである。
(作用)
車両規制装置の使用後においては、後輪規制体(30)を壁支持材(21,22)および路面接触部材(23)から分離し、運搬する。使用前においては、後輪規制体(30)を壁支持材(21,22)および路面接触部材(23)へ連結する。
運搬時にはコンパクトとなり、使用前の組立作業、使用後の分解撤去の作業を効率化させることに寄与する。
(第一の発明のバリエーション2)
第一の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、前記の壁支持材は、路面側に位置するベース板材(21)と、
そのベース板材(21)から立設させた壁形成柱(22)と、
前記のベース板材(21)における車両進入禁止エリア(F)において路面に接するとともに前記のベース板材(21)と回動自在に連結されたリンク支持部材(24)と、
そのリンク支持部材(24)における前記の壁形成柱(22)から遠い側および前記の壁形成柱(22)における垂直方向中央部を連結するとともに、前記の壁形成柱(22)と平行になるように折り畳み可能なリンク材(短リンク25Aおよび長リンク25B)と、
を備えて形成し、
前記の路面接触部材(23)は、前記のベース板材(21)に対して回動自在に連結するとともに、前記の壁形成柱(22)と平行になるように折り畳み可能となるように形成する(図7(b)参照)。
(作用)
使用後においては、リンク材(25A,25B)を折り畳むと同時に、リンク支持部材(24)をベース板材(21)に対して回動させ、リンク支持部材(24)が壁形成柱(22)と平行となる。路面接触部材(23)もまた、ベース板材(21)に対して回動させる。路面接触部材(23)およびリンク支持部材(24)が壁形成柱(22)と平行になるように折り畳まれるので、コンパクトになる。
(第一の発明のバリエーション3)
第一の発明は、以下のように形成すると、より好ましい。
すなわち、複数の車両規制装置を、それぞれの路面接触部材(路面接触フレーム23)が連続した面となるように互いを連結可能であるように形成するのである(図9、図11参照)。
連結の手段としては、たとえば鎖(37,46)、金属製の板材などである。
(用語説明)
「連続した面」とは、完全に連続していたり、面一となっていたりすることを意味するものではないが、規制対象となる車両(10)の車輪(前輪11,後輪12)の幅より狭い間隔で連結されることが望ましい。本発明は、規制対象となる車両(10)における車輪(タイヤ)が路面と接触しない状態を作り出すことで車両(10)の運動エネルギを絶つことが重要である。そのため、隣り合う車両規制装置の隙間に規制対象となる車両(10)の車輪がはまり込めないことが望ましいからである。
(作用)
車両進入禁止エリア(F)と走行可能エリア(H)との境界へ、複数の車両規制装置を連結して設置する。一つ一つの車両規制装置を大きなものとする必要がなく、運搬、設置、撤去などの作業負担を軽減できる。
道路における部分的な閉鎖、たとえば、複数車線の道路にて、一部の路線のみを閉鎖する、といった使い方においても、柔軟に対応できる。
(第一の発明のバリエーション4)
第一の発明は、以下のように形成してもよい。
すなわち、前記のシャーシ支持体(32)は、後輪規制体(30)よりも上方へ浮かせた後輪(12)が左右で異なる高さとなるように形成するのである(図15参照)。
(作用)
シャーシ支持体(32)が作動して後輪(12)を後輪規制体(30)よりも上方へ浮かせた際、後輪(12)が左右で異なる高さとなる。その場合、車両(10)の運転席にいる運転者を、車内で傾いた状態とすることができる。もし、運転者がテロリストであれば、その平常心や戦意を喪失させることに寄与する。
シャーシ支持体(32)の作動速度が速い場合や、傾き角度が大きい場合には、車両(10)が横転する場合もある。横転すると、車両(10)と路面(E)との摩擦力によって車両(10)の運動エネルギを奪いやすく、横転しない場合に比べて短い距離で車両を停めることができる。
(第一の発明のバリエーション5)
第一の発明は、前記の壁支持材(21,22)の路面(E)側および後輪規制体(30)の路面(E)側には、車輪(コロ27,33)を備えることとしてもよい。
(作用)
車輪(コロ27,33)を用いることによって、使用前や使用後の片付けや運搬において作業の効率化に貢献する。
なお、前述のバリエーション2に対して、このバリエーション5を採用する場合には、折り畳み時にのみ車輪(コロ27,33)が路面(E)側へ突出して機能するとともに、設置時には車輪(コロ27,33)が路面(E)から離れるようにすると、好ましい。設置時には、路面(E)との摩擦力が大きいほど、車両の運動エネルギを奪いやすいからである。
(第一の発明のバリエーション6)
第一の発明は、路面へ打ち込む杭材を備えるとともに、その杭材と係合する杭係合部を備えることとしてもよい(図示を省略)。
(用語説明)
「杭係合部」とは、杭材の上部が引っ掛かるようにした凹部や貫通孔などである。壁支持材(21,22)や後輪規制体(30)など、複数設けておくことが一般的である。
「杭材」は、本願に係る車両規制装置を設置する際に路面(E)に対して予め打ち込んでおく場合の他、車両(10)の運動エネルギを使って路面(E)へ食い込むような構造(たとえば、ベース板材21やリンク支持材24における車両進入禁止エリアF側の路面E側の面へ予め備えておく突起や爪など)であってもよい。前者の場合には、設置および撤去の手間が掛かるというデメリットがある一方、車両(10)を停止させることに対して大きく寄与することが期待できる。後者の場合、設置および撤去の手間が掛からないというメリットがある一方、車両(10)の大きさ(たとえば極めて大きな車両)や走行の仕方によっては、あまり機能しないおそれがある。
(作用)
杭係合部を介して杭材が路面との摩擦力を増強させているので、車両(10)が衝突しても動きにくく、本願に係る車両規制装置が車両(10)を停止させることに対して大きく寄与する。
第一の発明によれば、設置または撤去の作業が比較的容易であり、関係車両の通行時には部分的に開閉することも可能であり、進入しようとする車両の阻止に寄与する車両規制装置を提供することができた。
本発明に係る第一の実施形態を示す側面図である。(a)は車両の進入前、(b)は進入直後を示す。 第一の実施形態を示す斜視図である。 第一の実施形態を示す側面図(a)および走行可能エリア(H)側から見た状態を示す正面図(b)である。 第一の実施形態を示す平面図である。 第一の実施形態における主要部の一つを拡大し、作動の順番を示す側面図である。 第一の実施形態を示す斜視図であって、規制対象となる車両との関係を示す。 第一の実施形態を折り畳んだ状態について、走行可能エリア(H)側から見た状態を示す正面図(a)および側面図(b)である。 第一の実施形態を折り畳んだ状態を示す平面図である。 本発明に係る第二の実施形態を示す斜視図である。 第二の実施形態を示す斜視図であり、車両が進入した状態を示す。 第二の実施形態について、走行可能エリア(H)側から見た状態を示す正面図(a)および側面図(b)である。 第二の実施形態を示す平面図である。 第二の実施形態を折り畳んだ状態について、走行可能エリア(H)側から見た状態を示す正面図(a)および側面図(b)である。 第二の実施形態を折り畳んだ状態を車両進入禁止エリア(F)側から見た背面図である。 本発明に係る第三の実施形態を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図を示す。 第三の実施形態を示す斜視図であり、(a)は車両が進入する直前、(b)は車両進入直後、(c)は車両が進入した後の状態をそれぞれ示す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図面は、図1から図16である。
図1から図8は第一の実施形態を示し、図9から図14は第二の実施形態を示し、図15および図16は第三の実施形態を示す。
第一から第三の実施形態のいずれも、車両10を進入させたくない車両進入禁止エリアFと車両が通行可能な走行可能エリアHとを仕切る壁(上部壁28)を、移動可能に設置できる車両規制装置に係る。いずれの車両規制装置も、車両10の前輪11部分に対して機能する前輪規制体20(または40)と、後輪部分に対して機能する規制補助装置30との組合せからなる。第一の実施形態における前輪規制体20と、第二の実施形態における前輪規制体40とは、その構成を異ならせている。第一の実施形態と第三の実施形態とは、その規制補助体30の構成を異ならせている。
車両進入禁止エリアFと走行可能エリアHとの間は、規制対象となる車両10を位置させる車両止めエリアGとする。
(第一の実施形態)
図1、図2などに示すように、第一の実施形態に係る車両規制装置における前輪規制体20は、路面Eの上に設置されるベース板材21と、そのベース板材21から垂直に立設させた格子状の壁形成柱22と、その壁形成柱22の上端へ立設させた上部壁28とで、車両進入禁止エリアFと走行可能エリアHとを仕切る壁を形成する。
ベース板材21における走行可能エリアH側の路面には、格子状フレームを横たえたような路面接触部材23が、ベース板材21に対して回動自在に連結されている。回動自在な路面接触部材23は、壁形成柱22と平行になるように折り畳み可能である。更に、その路面接触部材23における走行可能エリアH側には、路面延長材26が連結されている。
路面延長材26は、長方形の枠で形成した路面フレーム26Aとその枠内へ張り巡らせた金属線のフレーム内メッシュ材26Bとで形成されている。
ベース板材21および路面接触部材23を格子状としているのは、主に強度と軽量化とを両立させるためである。
ベース板材21における路面接触部材23とは反対側(車両進入禁止エリアF側)には、格子状のフレームにて形成したリンク支持部材24が路面接触部材23とほぼ対称に位置している。このリンク支持部材24もまた、ベース板材21に対して回動可能である。
リンク支持部材24における路面接触部材23とは反対側端の上面には、壁形成柱22の中央部と連結されるリンク材25が軸支持されている。このリンク材25は、リンク支持部材24側の短リンク25Aと、壁形成柱22側の長リンク25Bとが一直線上をなすとともに、回動自在に連結されたリンク構造となっている。そして、長リンク25Bにおける壁形成柱22側の端部もまた、壁形成柱22に対して軸支持されている。
そのリンク支持部材24における前記の壁形成柱22から遠い側および前記の壁形成柱22における垂直方向中央部を連結するとともに、前記の壁形成柱22と平行になるように折り畳み可能なリンク材25(短リンク25Aおよび長リンク25B)と、
を備えて形成している。
前記の路面接触部材23は、前記のベース板材21に対して回動自在に連結するとともに、前記の壁形成柱22と平行になるように折り畳み可能である。
ベース板材21の路面E側には、複数のコロ29が備えられている。このコロ29は、リンク支持材24およびリンク材25や、路面接触部材23を折り畳んだ状態で路面Eへ接触する(図7(b)参照)。折り畳んだ状態を維持するため、収納用リンク29が設けられている。なお、この収納用リンク29を引っ掛けるための突起23A,24Aが、路面接触部材23およびリンク支持材24の側面に設けてある(図2、図7(b)参照)。
規制補助装置30は、前記の車両10のシャーシ13を支持することで車両10の後輪12を後輪規制体30よりも上方へ浮かせる機構を具備したシャーシ支持体32を、走行可能エリアH側に備えている。このシャーシ支持体32を支持するために路面へ接するのが、ベース板材31である。シャーシ支持体32は、車両10の前輪11が通過する際の重みで変形する部材を組み込んでおくことで、その部材をトリガーとして作動する。このベース板材31もまた、長方形の枠で形成したベースフレーム31Aと、その枠内へ張り巡らせた金属線のフレーム内メッシュ材31Cとで形成されている。
ベース板材31における車両進入禁止エリアF側には、補助装置連結材35が3ベース板材31に対して回動可能であるように軸支持(蝶番にて連結)されている。この補助装置連結材35もまた、長方形の枠で形成した連結フレーム35Aと、その枠内へ張り巡らせた金属線のフレーム内メッシュ材35Cとで形成されている。
連結フレーム35Aにおけるベース板材31側と、ベースフレーム31Aにおける補助装置連結材35側とは、その上面を互いに近づく側を下方傾斜した斜面とした傾斜面31B,35Bとしている。蝶番にて折り畳んだ際に、コンパクトとなるようにするためである(図7(b)参照)。
前輪規制体20と規制補助装置30とは、連結ピン36によって連結されている。図1などに示しているのは、連結された状態である。この連結ピン36は、使用後に抜くことで前輪規制体20と規制補助装置30とを分離でき、分離された前輪規制体20と規制補助装置30とは、連結ピン36にて一体化させることができる(図7(b)参照)。
図5において、シャーシ支持体32が機動する状態を拡大して示している。シャーシ支持体32を軸支持する部位へ図示を省略した板バネと、車両10の前輪11が通過する際の重みで変形すると板バネの変形状態を解除するロック部材と、を内蔵している。これらの部材を内蔵することで、板バネのロックが外れて90度回動し、シャーシ支持体32は立ち上がる。立ち上がった状態のシャーシ支持体32は、ベースフレーム31Aの上面部分からシャーシ13と接する先端部分までで、車両10の車高以上の寸法がある。したがって、車両10のシャーシ13と接触して支えると、車両10の後輪12を浮いた状態とすることができる。
なお、補助規制体30には、コロ33と、シャーシ支持体32へ固定された補助コロ34とが備えられている。図7(b)に示すように、コロ33および補助コロ34は、ベース板材31および補助装置連結材35を、折り畳んだ状態で路面Eへ接する。
図1などに示す車両10は、普通乗用車を図示しているが、車両規制装置が規制したい車両の大きさに応じて、路面接触フレーム23や路面延長材26の水平方向寸法(縦寸法および横寸法)を変更する場合がある。
また、寸法を変更するのではなく、車両進入禁止エリアFを囲うように二重、三重に本実施形態にかかる車両規制装置を設置し、大型車両の進入を食い止めるようにする場合もある。
ホイールベースが長い車両(大型車両)について、当該車両を車両進入禁止エリアFへ進入させないためには、その後輪をベース板材31の上面よりも上方へ浮かせることができるような構成を採用する。すなわち、ホイールベースが長い車両に対しては、そのホイールベースに適した路面接触フレーム23や路面延長材26のサイズを準備したり、複数枚の路面延長材26を連続して連結したりするのである。大型車両は、その車高が高いので、シャーシ支持体32はシャーシ13と接する先端部分までがその車高よりも長くなるような寸法を採用することが望ましい。
ホイールベースが長い車両(大型車両)を規制対象とした場合において、シャーシ支持体32の位置がその大型車両の後輪付近に達しない場合、シャーシ支持体32が後輪を浮かせることができず、前輪を浮かせる場合もある。このような場合、後輪が補助装置連結材35またはベース板材31に載っていれば、後輪が駆動しても前進する運動エネルギを供給できないので、停止させることに寄与する。
大型車両の重量が大きくて、シャーシ支持体32が後輪も前輪も浮かせることができない場合もある。しかし、前輪が路面接触材23または路面延長材26に、後輪が補助装置連結材35またはベース板材31にそれぞれ載っていれば、その大型車両は前進する運動エネルギを供給できないので、停止させることに寄与する。
(第二の実施形態)
図9から図14とともに、第二の実施形態を示す。
第一の実施形態との相違点は、前輪規制体40の構造である。第一の実施形態に係る前輪規制体20では、車両進入禁止エリアF側に位置する部材も折りたためる構造を採用していた。第二の実施形態に係る前輪規制体40は、リンク構造を採用せず、折り畳めない。すなわち、前輪規制体40は、ベース板材41と、そのベース板材41の上面へ固定される三角フレーム42と、その三角フレーム42へ固定されるフレーム補強板45と、を備える。 路面接触フレーム43、路面延長材44については、第一の実施形態に係る前輪規制体20と同じである。
折り畳めないということで、運搬時や収納時にコンパクトさが犠牲になる一方(図13(b)と図7(b)とを比較)、規制対象となる車両による衝撃などに強い強度を出しやすい。
図9、図10、図11(a)、図12、図13、図14で示しているのは、2つの車両規制装置を連結している状態である。隣り合う前輪規制体40,40は連結用鎖49で、隣り合う後輪規制体30,30は連結用鎖37で、規制対象となる車両のタイヤ幅よりも短い間隔となるように連結している。隣り合う車両規制装置の隙間に規制対象となる車両の車輪がはまり込めないことが望ましいからである。
図示の都合で2つの車両規制装置を連結した状態を示したが、実際の現場では、より多くの車両規制装置を連結する。
(第三の実施形態)
第三の実施形態を、図15および図16にて説明する。
第三の実施形態は、第一の実施形態のシャーシ支持体32とは異なるシャーシ支持体32Aを採用した点のみが異なる。すなわち、第一の実施形態のシャーシ支持体32が正面図において長方形をなしていたが(図3(b)参照)、シャーシ支持体32Aは、シャーシに接触する面が水平とならない台形をなしている(図15(b)参照)。
シャーシ支持体32Aが機能した状態を図16にて示している。この図16(c)の状態となった場合、車両10の運転席にいる運転者を、車内で傾いた状態とすることができる。もし、運転者がテロリストであれば、その平常心や戦意を喪失させることに寄与する。
車両10が右ハンドルであれば、その車両10の運転者は左を下にするように傾かされる。すると、車両10の運転席側のドアを開けて脱出するのが、右が下となるよりもやりにくい。そのドアは開けても自重で閉まるからである。
(そのほかのバリエーション)
図示を省略するが、路面Eへ打ち込む杭材を備えることとしてもよい。そして、前輪規制体20(または40)および規制補助装置30に前記の杭材と係合する杭係合部(たとえば、杭材の頭部に引っ掛かる貫通孔など)を備えてもよい。路面Eがアスファルトである場合に杭材を用いれば、車両規制部材を強固に固定できる。その結果、車両10が衝突しても本願に係る車両規制装置は固定された場所から動きにくく、車両10を停止させることに対して大きく寄与する。
以上説明してきた車両規制装置は、前輪規制体20(または40)と規制補助装置30とに分離でき、それぞれが折り畳み可能で、コロも付属しているので、設置または撤去の作業が比較的容易である。関係車両の通行時などにおいて、折り畳んだり移動させたりすることで、部分的に開閉することも可能である。更に、進入しようとする車両の阻止に寄与する。
本発明は、道路資機材や警備用資機材の製造業、販売業、レンタル業、警備等のサービス業、などにおいて、利用可能性を有する。
E ;路面
F ;車両進入禁止エリア G ;車両止めエリア
H ;走行可能エリア
10 ;車両 11 ;前輪
12 ;後輪 13 ;シャーシ
20 ;前輪規制体 21 ;ベース板材
22 ;壁形成柱
23 ;路面接触フレーム 23A;突起(折り畳み時の収納用リンク用)
24 ;リンク支持部材 24A;突起(折り畳み時の収納用リンク用)
25 ;リンク材 25A;短リンク
25B;長リンク
26 ;路面延長材 26A;路面フレーム
26B;フレーム内メッシュ材
27 ;コロ 28 ;上部壁
29 ;収納用リンク
30 ;後輪規制体
31 ;ベース板材 31A;ベースフレーム
31B;傾斜面 31C;フレーム内メッシュ
32 ;シャーシ支持体 32A;シャーシ支持体(非水平タイプ)
33 ;コロ 34 ;補助コロ
35 ;補助装置連結材 35A;連結フレーム
35B;傾斜面 35C;フレーム内メッシュ
36 ;連結ピン 37 ;連結用鎖

40 ;前輪規制体 41 ;ベース板材
42 ;三角フレーム 43 ;路面接触フレーム
44 ;路面延長材 45 ;フレーム補強板
47 ;コロ 48 ;上部壁
49 ;連結用鎖

Claims (7)

  1. 車両を進入させたくない車両進入禁止エリアと車両が通行可能な走行可能エリアとを仕切る壁を移動可能に設置できる車両規制装置であって、
    路面に対して前記の壁を支える壁支持材と、
    その壁支持材の路面側から前記の走行可能エリア側へ延設することによって前記の壁へ近づいた車両の前輪と路面とを分かつ路面接触部材と、
    その路面接触部材から更に前記の走行可能エリア側へ延設することによって前記の壁へ近づいた車両の後輪付近に達する後輪規制体と、
    を備え、
    前記の後輪規制体には、前記の車両の前輪が通過することをトリガーとして作動し、前記の車両のシャーシを支持することで車両の後輪を後輪規制体よりも上方へ浮かせる機構を具備したシャーシ支持体を備えた車両規制装置。
  2. 前記の後輪規制体は、前記の壁支持材および前記の路面接触部材を含む部位とは別体で構成するとともに、連結可能とした
    請求項1に記載の車両規制装置。
  3. 前記の壁支持材は、路面側に位置するベース板材と、
    そのベース板材から立設させた壁形成柱と、
    前記のベース板材における車両進入禁止エリアにおいて路面に接するとともに前記のベース板材と回動自在に連結されたリンク支持部材と、
    そのリンク支持部材における前記の壁形成柱から遠い側および前記の壁形成柱における垂直方向中央部を連結するとともに、前記の壁形成柱と平行になるように折り畳み可能なリンク材と、
    を備えて形成し、
    前記の路面接触部材は、前記のベース板材に対して回動自在に連結するとともに、前記の壁形成柱と平行になるように折り畳み可能となるように形成した
    請求項1または請求項2のいずれかに記載の車両規制装置。
  4. 複数の車両規制装置を、それぞれの路面接触部材が連続した面となるように互いを連結可能であるように形成した
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両規制装置。
  5. 前記のシャーシ支持体は、後輪規制体よりも上方へ浮かせた後輪が左右で異なる高さとなるように形成した
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両規制装置。
  6. 前記の壁支持材の路面側および後輪規制体の路面側には、車輪を備えることとした
    請求項1から請求項5のいずれかに記載の車両規制装置。
  7. 路面へ打ち込む杭材を備えるとともに、その杭材と係合する杭係合部を備えた
    請求項1から請求項6のいずれかに記載の車両規制装置。
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