JPH11280030A - 車両用保安防護体 - Google Patents

車両用保安防護体

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JPH11280030A
JPH11280030A JP8641798A JP8641798A JPH11280030A JP H11280030 A JPH11280030 A JP H11280030A JP 8641798 A JP8641798 A JP 8641798A JP 8641798 A JP8641798 A JP 8641798A JP H11280030 A JPH11280030 A JP H11280030A
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Kazumi Saito
一美 斎藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両をつねに確実に急停止させることができ
る、改良された車両用保安防護体を得ることにある。 【解決手段】 路面に置かれ、車両の衝突に際して、変
形して車両の走行をブロックする止め部材をもつが、止
め部材は、一端をこれに結合され、他端を路面に置かれ
る延長部材を具備している。車両が延長部材に乗ると、
延長部材は車両の自重によって路面に押し付けられ、車
両の自重によって止め部材とともに動きを阻止される。
このため、自動車が止め部材に衝突しても、止め部材が
滑ったり、弾き飛ばされたりなどしない、つまり動かな
いため、車両の走行を確実にブロックすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用保安防護
体にかかわり、さらに詳しくは、自動車による人身事故
あるいは自動車の単独事故を防止するため、自動車が衝
突したときに、自動車を急停止させる車両用保安防護体
に関している。
【0002】
【従来の技術】工事中道路における自動車による人身事
故を防止するため、あるいは自動車の単独事故を防止す
るため、自動車が侵入してはならない路面上に、従来、
たとえば鉄柵、セフティコーン、水ドラム、砂袋などが
使用されている。鉄柵、セフティコーン、水ドラムは、
自動車が衝突したとき、自動車のもつ強力な運動エネル
ギーによって簡単に弾き飛ばされていしまい危険であ
り、また、砂袋は、弾き飛ばされないが、自動車が低速
で衝突しても、簡単に山が崩れ、崩れると、自動車を急
停止させる機能が低下するため、つねにメンテナンスを
必須とし、さらに、設置に際して、多数の砂袋をひとつ
づつ手作業で積み重ねてつくり上げなければならないた
め、設置に手間を要する。
【0003】また特公平2−11687号公報には新規
な車両用保安防護体が提供されている。これは発泡プラ
スチックなどの成形物からなるもので、形状はほぼ三角
柱の形態をなしている。設置は、斜面のひとつを路面に
接触させて、道路に置くことによってなされ、自動車が
斜面に衝突すると、全体が底面と背面との稜線付近に埋
め込まれた重量物を支点に回転して、自動車前部下面に
もぐり込み、自動車を停止させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公平2−11687
号公報に記載された車両用保安防護体は、鉄柵、セフテ
ィコーン、水ドラム、砂袋などにおける前述の問題を解
決することができる。しかしながら、自動車と衝突する
と、保安防護体が自動車といっしょに滑り、滑る距離は
衝突したきの速度によって異なるため、後方に充分な退
避区域を確保しなければならず、この区域に人などがは
いり込まないように管理をおこなう必要がある。
【0005】本発明の目的は、設置位置で車両を確実に
急停止させることができる、改良された車両用保安防護
体を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の車両用保安防護体は、路面に置かれ、車両
との衝突に際して変形し、車両の走行をブロックする止
め部材を備えるが、止め部材は、一端をこれに結合さ
れ、他端を路面に置かれる延長部材を具備している。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明において、防護体の設置
は、延長部材を車両の侵入側に位置させるとともに、止
め部材および延長部材を路面に接触させて道路に置くこ
とによってなされる。このときに、本発明の車両用保安
防護体は、設置環境や条件に応じて、単独でもって、あ
るいは、複数を平行配置する。
【0008】運転を誤り、車両が本発明の車両用保安防
護体に向かって走ってくると、車両はまず延長部材に乗
り、それから、止め部材に衝突する。車両が延長部材に
乗ると、延長部材は車両の自重によって路面に押し付け
られるため、自動車が止め部材に衝突しても、全体が滑
らず、止め部材は設置位置にて衝撃を受け、かつ変形し
て、車両の走行をブロックする。
【0009】本発明の車両用保安防護体は、このよう
に、車両との衝突に際して、車両といっしょに滑ること
なしに、車両の走行をブロックするため、止め部材は衝
突したときに変形し、衝撃を吸収することができればよ
く、特別な形状や構造を必要とすることなしに、設置位
置にて車両の走行をブロックすることができる。たとえ
ば、プラスチックやゴムなどの中空体や、中空体からな
るとともに、内部空間に流体、粉体あるいは発泡体を充
填したものや、全体が発泡プラスチックや発泡ゴムなど
の発泡材料によって形成されたものなどで構成すること
ができる。
【0010】本発明のある実施の形態では、止め部材が
多角形断面をもつ中空体からなっていて、止め部材を低
コストで製造することができるようにさせているととも
に、延長部材がシートの形態をなし、使用しないとき
に、延長部材を止め部材に巻き付けることによって、全
体をコンパクトにさせ、運搬や保管などを容易におこな
えるようにさせている。
【0011】本発明の車両用保安防護体において、延長
部材がシートの形態をなす場合、止め部材にたいする延
長部材の結合は延長部材を止め部材に巻き付けるととも
に、巻き付けた片方の部分ともう片方の部分とを止め部
材における路面にもっとも近接する稜線付近において重
ね合わせることによってなされていても、また、延長部
材を止め部材に巻き付けるとともに、巻き付けた片方の
部分を止め部材下面において折り返したあと、もう片方
の部分に重ね合わせることによってなされていてもよ
い。後者のように結合すると、車両が止め部材に衝突し
たときに、止め部材が変形して、衝突衝撃を吸収するば
かりか、延長部材の折り返し付近を中心に回転し、該回
転によっても衝突衝撃を緩和するため、車両の損傷およ
び乗員の怪我をより少なくすることができる。
【0012】また、本発明の車両用保安防護体にて、延
長部材は、路面を向いた面と反対面に、車両に振動を与
える突起を備えていてもよく、そうすることによって、
車両が延長部材に乗ったときに、振動によって車両運転
者に危険を予告し、車両制動をおこなわせることができ
るため、事故車両の損傷および乗員の怪我の発生をさら
に少なくすることができる。
【0013】さらにまた、延長部材は路面を向いた面に
滑り止めを備えていてもよく、そうすることによって、
保安防護体の滑りをより確実になくすことができる。
【0014】本発明の車両用保安防護体の実施例は、以
下に、図面を参照して説明する。
【0015】この車両用保安防護体は、図1ないし図3
に示すように、路面10に置かれ、車両の衝突に際して
車両の走行をブロックする止め部材11と、路面10に
置かれ、衝突に際して車両に踏まれる延長部材12とを
具備している。標識13がこの保安防護体の前面14お
よび側面15の両方に設けられている。
【0016】止め部材11は、図2ないし図4に示すよ
うに、両端を閉塞された中空角筒の形態をなしている。
前面14に対応する面は路面10に向かって斜め下方に
傾斜している。材料はポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリウレタン樹脂などの樹脂の成形物からなっ
ており、成形はブロー成形、回転成形などによってなさ
れている。
【0017】延長部材12は、シートの形態をもつもの
で、本体21および補強体22からなっている。本体2
1は、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂などの樹脂、
クロロプレンのような合成ゴム、ポリエステル樹脂繊維
によって強化された塩化ビニルのような繊維強化プラス
チックのシートなどからなっている。補強体22は、塩
化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂などのプラスチックや
クロロプレンのような合成ゴムからなるもので、たとえ
ば矩形断面をもつ線あるいはロッドの形態をなしてい
る。補強体26の内部には、図6に示すように、心線2
3が組み込まれている。心線23は、スチール、カーボ
ン繊維、アラミド樹脂繊維などのロープあるいはワイヤ
からなっており、補強体26の長手方向にそって配置さ
れている。製造はたとえば押出し成形によってなされて
いる。この補強体22は、図2および図5に示すよう
に、たがいに隙間を形成して、あるいは一定間隔を置い
て、本体21の幅方向に平行配置されているとともに、
上面を本体21に接合されている。補強体22の下面に
は多数の凹凸24が成形されている。凹凸24は、断面
が台形をなすもので、補強体22の下面全体にわたって
設けられている。
【0018】止め部材11にたいする延長部材12の取
り付けは、延長部材12を止め部材11の長手方向側面
に巻き付け、巻き付けた部分同志を止め部材11の前面
と底面との間の稜線付近において重ね合わせることによ
ってなされている。延長部材12における止め部材11
の側面に接触する領域は接着剤によって接合され、重ね
合わせた領域における凹凸24はたがいに噛み合わさ
れ、かつ接着剤によって結合されている。
【0019】標識13は、図1によく示されているよう
に、延長部材12における前面14となる領域および止
め部材11の側面、つまり、この保安防護体の側面15
に、蛍光塗料を塗布することによって、再帰反射性シー
トを貼り付けたりすることによって形成されている。
【0020】この車両用保安防護体は、自動車の侵入を
阻止する場所に、前面14および延長部材12の自由端
が走行してくる自動車前面を向くように路面10に配置
される。このときに車両用保安防護体はたとえば単独で
路面10に置かれる自動車が運転を誤り、この車両用保
安防護体に向かって走行してくると、まず自動車は図7
に示すように延長部材12に乗り、それから止め部材1
1に衝突して、走行をブロックされる。
【0021】自動車31が延長部材12に乗ると、自動
車31の自重が延長部材12にかかり、保安防護体全体
が自動車31といっしょに滑らないため、止め部材11
は衝突によって弾き飛ばされることなしに、変形し、か
つ衝突衝撃を吸収して、自動車の走行をブロックする。
このため、車速にかかわらず、設置した位置にて自動車
を確実に停止させることができる。そして、後方に退避
領域をほとんど必要ととしないため、設置環境を選ば
ず、周囲の人やものを怪我させたり、損傷させる恐れも
ない。凹凸24は、延長部材12と路面10との単位面
積あたりの荷重を増大させ、保安防護体全体の滑りをさ
らに少なくさせている。復帰は衝突した自動車を取り除
くだけでおこなえる。
【0022】使用後は、図8に示すように、延長部材1
2を止め部材11のまわり巻き付ける。こうすることに
よって、容積が止め部材11とほぼ同じになり、しか
も、たがいに密接させて積み重ねることができるため、
運搬や保管などを容易におこなえる。
【0023】サイズおよび材料は設置環境などに応じて
選択される。一例をあげると、保安防護体全体のサイズ
は全長Lが5000mm、全幅Wが1600mmであ
る。
【0024】止め部材11は長さsが1600mm、高
さhが600mmである。材料は、たとえば、日本工業
規格K6760にもとづく引張り破壊強度が440kg
f、同K6760にもとづく引張り破壊伸びが900
%、同K7110にもとづくアイゾット衝撃値が50k
g・cm/cm2 、そして、同K6760にもとづく硬
さがHDD69の物性値をもつ、ポリエチレン樹脂の成
形物である。また、延長部材12を構成している本体2
1の材料は、たとえば、日本工業規格Z1651にもと
づく引張り強度が180kg/30mm幅、同Z165
1にもとづく伸びが17%/30mm幅からなる、ポリ
エステル樹脂繊維によって強化された塩化ビニル樹脂の
シートであり、補強体22が、たとえば、日本工業規格
K7311にもとづく引張り強度が390kg/cm
2 、同K7311にもとづく伸びが580%、同K73
11にもとづく硬さがA90のポリウレタン樹脂成形物
で、これに長さ100mmあたり4.2tonの圧縮荷
重に耐えられるアラミド樹脂繊維のロープを9本インサ
ートされたものからなってる。このような車両用保安防
護体は、自動車が衝突しても、車体を破損させずに、か
つ乗員を怪我させることなしに、自動車を停止させるこ
とができる。
【0025】図9ないし図13は本発明の車両用保安防
護体の他の構成を示している。
【0026】この車両用保安防護体も、図9ないし図1
1に示すように、止め部材11および延長部材12から
なり、前面14および側面15に蛍光塗料や再帰反射シ
ートなどからなる標識13を具備している。
【0027】止め部材11は、両端を閉塞され、前面1
4に対応する面が路面10に向かって斜め下方に傾斜し
た中空角筒の形態をなす、ポリエチレン樹脂の成形物か
らなっている。
【0028】延長部材12もシートの形態をなしてい
る。延長部材自体は本体21と補強体22とからなって
いる。本体21は、図1ないし図8に関連して説明した
車両用保安防護体と同じに、ポリエステル樹脂繊維によ
って強化された塩化ビニル樹脂のシートからなってい
る。補強体22も、アラミド樹脂繊維の心線によって補
強されたポリウレタン樹脂の成形物からなっているとと
もに、本体21の下面に一定間隔を置いて配置されてい
るとともに、これに接合されている。補強体22におけ
る本体21に接合されていない面には多数の凹凸24を
設けられている。この延長部材12は、止め部材11の
長手方向側面に巻き付けられ、止め部材11に接合され
ているとともに、凹凸24を噛み合わせ両端を重ね合わ
され、かつ接合されているが、止め部材11の底面に折
り返し部分12aを具備している。折り返し部分12a
は、延長部材12を止め部材11に巻き付けたあと、巻
き付けた片方の部分を止め部材11の下面において折り
返すことによって形成されている。折り返したあとの部
分は止め部材11に巻き付けられたもう片方の部分に重
ね合わせられている。延長部材12における折り返し部
分12aは接合されていないが、止め部材11に接触し
ている領域は接着剤によって接合されて、重ね合わされ
た領域は凹凸24を噛み合わされているとともに、接着
剤によって接合されている。このため、前面14を押さ
れると、折り返し部分12aが開き、止め部材11は延
長部材11における止め部材11に接合された領域とい
っしょに折り返し部分12aを中心に回転する。
【0029】さらに、この車両用保安防護体では延長部
材12の自由端に突起25を設けられている。突起25
はポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、エチレンプロピレン共重合体、ゴムなどの成形
物から、さらに、これらのプラスチックやゴムの発泡体
などの成形物からなる、たとえば断面が台形をなすロッ
ド状のもので、延長部材12の自由端に、延長部材12
の長手方向と直角に配置され、かつ延長部材12に接合
されている。
【0030】標識13は、図1ないし図8に関連して説
明した車両用保安防護体と同じに、延長部材11におけ
る前面14に対応する領域および側面15あるいは止め
部材11の側面に蛍光塗料を塗布することで、あるいは
再帰反射シートを貼り付けることで形成されている。
【0031】この車両用保安防護体のサイズは、たとえ
ば、全長Lが3000mm、全幅Wが450mm、止め
部材11の長さsが800mm、高さhが600mmか
らなっている。設置は、たとえば図9に鎖線および実線
によって示すように、複数の車両用保安防護体を、各々
の前面14および延長部材12の自由端が自動車前面に
対面し、長手方向側縁がたがいに隣接するように平行に
路面10に配置することによってなされる。このとき
に、延長部材12の下面にある凹凸24が全体の滑りを
阻止するため、設置された状態をつねに維持することが
できる。
【0032】自動車が運転を誤り、この車両用保安防護
体に向かって走行してくると、自動車はまず延長部材1
2に乗り、それから止め部材11に衝突する。これにお
いても、自動車前輪が延長部材12に乗ると、自動車の
自重によって延長部材12を路面10に押し付けて、全
体が滑らず、止め部材11が弾き飛ばされることなく変
形して衝撃を吸収し、設置位置にて自動車の走行をブロ
ックしている。しかし止め部材11は変形に先立って回
転して衝突衝撃を緩和している。すなわち、止め部材1
1は、自動車に衝突したときに、図12に示すように、
まず、延長部材12における折り返し部分12aを中心
に回転し、回転によって衝突衝撃を逃がし、それから、
背面が路面10に押し付けられることによって、回転が
止まり、止まったところで変形して、衝突衝撃を吸収
し、自動車31を停止させる。このため、車速が高くて
も、車体の損傷および乗員の怪我させることなしに、設
置位置において確実に自動車を停止させることができ
る。さらに、この車両用保安防護体では、自動車31が
延長部材12に乗り上げると、突起25が自動車31を
振動させて、運転者に危険を予知させ、制動操作をより
はやくからおこなわせ、止め部材12との衝突をできる
だけ低い速度でもっておこなわせている。
【0033】使用後は、図13に示すように、延長部材
12を止め部材11のまわり巻き付けられる。こうする
ことによって、車両用保安防護体全体は、図1ないし図
8に関連して説明した車両用保安防護体と同じに、止め
部材11とほぼ同じサイズになり、しかも、たがいに密
接させて積み重ねることができるてめ、運搬および保管
を容易におこなえる。
【0034】図14は本発明の車両用保安防護体のさら
に他の実施例を示している。
【0035】この車両用保安防護体も、他の車両用保安
防護体と同様に、止め部材11および延長部材12から
なり、前面14および両方の側面15に標識13を設け
られている。
【0036】止め部材11は、両端を閉塞され、前面1
4に対応する面が路面10に向かって斜め下方に傾斜し
た中空角筒の形態をなす、ポリエチレン樹脂の成形物か
らなっているが、断面形状が正三角形に形成されてい
る。
【0037】延長部材12も、フレキシブルなシートの
形態をなすもので、本体21と補強体22とからなって
いる。本体21はポリエステル樹脂繊維によって強化さ
れた塩化ビニル樹脂のシートからなっている。補強体2
2も、アラミド樹脂繊維の心線によって補強されたポリ
ウレタン樹脂の成形物からなっているとともに、本体2
1の下面に一定間隔を置いて配置されている。補強体2
2における本体21に接合されていない面には多数の凹
凸24を設けられている。止め部材11にたいする取り
付けは、図8ないし図13に関連して説明した保安防護
体と同様に、延長部材12を止め部材11に巻き付ける
とともに、巻き付けた片方の部分を止め部材下面におい
て折り返し、折り返し部分12aを形成したあと、もう
片方の部分に重ね合わせることによってなされている。
【0038】この車両用保安防護体も前面14および延
長部材12の自由端が自動車前面に対面するように路面
10に配置される。運転を誤り、自動車が延長部材12
に乗り上げるときに、延長部材12の下面にある凹凸が
保安防護体全体の滑りを阻止し、乗り上げると、自動車
の自重が延長部材12にかかり、そして、自動車が止め
部材11に衝突すると、止め部材11が衝突荷重を受け
るとともに、延長部材12の折り返し部分12aを中心
に回転して、衝撃を吸収するため、自動車にあたえる衝
撃を少ない。そして、使用後は、延長部材12を止め部
材11のまわり巻き付けることによって、つまりコンパ
クト化して、運搬および保管をおこなえる。
【0039】図15は本発明の車両用保安防護体のさら
にまた他の実施例を示している。
【0040】この車両用保安防護体において、止め部材
11は、複数の部分11a〜11dおよびサポート16
からなっている。各々の止め部材部分11a〜11d
は、両端を閉塞された厚みの薄い中空三角柱の形態をな
し、側面15に貫通孔17をもつプラスチック成形物
や、厚みの薄い三角柱の形態をなし、前記貫通孔17を
もつ発泡プラスチックや発泡ゴムなどの成形物などから
なっている。ここでは、中空三角柱の形態をなす、ポリ
エチレン樹脂成形物からなっている。サポート16は、
パイプあるいはロッドの形態をなすもので、ポリエチレ
ン樹脂の中空管や紙管などからなっていて、部分11a
〜11dの貫通孔に挿入されている。
【0041】延長部材は、図示されていないが、他の車
両用保安防護体と同じに、フレキシブルなシートの形態
をなすもので、本体と補強体とからなっている。本体は
たとえばポリエステル樹脂繊維によって強化された塩化
ビニル樹脂のシートから、また、補強体はたとえばアラ
ミド樹脂繊維の心線によって補強されたポリウレタン樹
脂の成形物からなっており、本体に接合されているとと
もに、本体に接合されていない面に滑り止めとなる多数
の凹凸を設けられている。止め部材11にたいする取り
付けは、図8ないし図13に関連して説明した保安防護
体と同様に、延長部材を止め部材11に巻き付けるとと
もに、巻き付けた片方の部分を止め部材下面において折
り返し、折り返し部分を形成したあと、もう片方の部分
に重ね合わせることによってなされている。
【0042】このような車両用保安防護体は、製造に際
して、部分11a〜11dの数およびサポート16の長
さを選択することによって、設置環境や条件などに応じ
た、異なる幅Wをもつ複数の車両用保安防護体を簡単
に、かつ低コストでもって得られる。
【0043】設置は他の車両用保安防護体と同様にして
なされる。この車両用保安防護体においても、自動車が
止め部材11に衝突するときに、自動車の自重によって
延長部材を路面に押し付けて、保安防護体全体を自動車
といっしょに滑らせることなく、設置位置にて自動車の
走行をブロックするとともに、延長部材12の折り返し
部分12aを中心にして、止め部材11を回転させて、
車速が高くても、設置位置にて確実に自動車の急停止を
おこなえ、そして、使用後、延長部材12を止め部材1
1に巻き付けることによって、運搬および保管を容易に
おこなえる。
【0044】なお、以上説明した実施例において、中空
体からなる止め部材11は、内部空間に砂、水、発泡プ
ラスチックなどの緩衝補助材を充填してもよく、また、
強さを増すために、内面あるいは外面にリブを設けるよ
うにしてもよい。さらに、延長部材11は、これの下面
にある凹凸24に代えて、補強体22の下面をフラット
に形成し、路面10にたいする摩擦係数のたかいゴムな
どの板を接着剤などで固定した構成としてもよく、さら
に、延長部材自体も、設置環境や条件に応じてプラスチ
ックやゴムなどからなるシートのみの構成、つまり心線
を内蔵していない構成とさせてもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明の車両用保安防護体は、以上説明
したように、車両が衝突したときに、延長部材が車両の
自重によって路面に押し付けられ、全体が車両といっし
ょに滑らず、止め部材が弾き飛ばされないため、設置位
置で車両を確実に急停止させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用保安防護体の一実施例を示す斜
視図である。
【図2】図1に示す車両用保安防護体の平面図である。
【図3】図1に示す車両用保安防護体の側面図である。
【図4】図2のA−A線にそう一部を省略された拡大断
面図である。
【図5】図1のB−B線にそう断面図である。
【図6】図2のC−C線にそって見た一部を破断された
斜視図である。
【図7】図1に示す車両用保安防護体の使用状態を示す
説明図である。
【図8】図1に示す車両用保安防護体の収納状態を示す
説明図である。
【図9】本発明の車両用保安防護体の他の実施例を示す
平面図である。
【図10】図9に示す車両用保安防護体の側面図であ
る。
【図11】図9のD−D線にそう一部を省略された拡大
断面図である。
【図12】図9に示す車両用保安防護体の使用状態を示
す説明図である。
【図13】図9に示す車両用保安防護体の収納状態を示
す説明図である。
【図14】本発明の保安保護体のさらに他の実施例を示
す側面図である。
【図15】本発明の保安保護体のさらに他の実施例を示
す説明図である。
【符号の説明】
11…止め部材 12…延長部材 31…車両

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面に置かれ、車両との衝突に際して変
    形し、車両の走行をブロックする止め部材をもつ車両用
    保安防護体おいて、止め部材が一端をこれに結合され、
    他端を路面に置かれる延長部材を具備し、前記衝突に際
    して、車両によって延長部材を踏むことによって動きを
    止められていることを特徴とする車両用保安防護体。
  2. 【請求項2】 止め部材が中空体からなる請求項1に記
    載の保安防護体。
  3. 【請求項3】 止め部材が内部空間に流体、粉体あるい
    は発泡体を充填されている請求項2に記載の保安防護
    体。
  4. 【請求項4】 止め部材が発泡材料によって一体的に形
    成されている請求項1に記載の保安防護体。
  5. 【請求項5】 止め部材が多角形断面をもち、延長部材
    がシートの形態をなしている請求項1から4のいずれか
    に記載の保安防護体。
  6. 【請求項6】 延長部材と止め部材との結合が、延長部
    材を止め部材に巻き付けるとともに、巻き付けた片方の
    部分ともう片方の部分とを止め部材における路面にもっ
    とも近接する稜線付近にて重ね合わせることによってな
    されている請求項5に記載の保安防護体。
  7. 【請求項7】 延長部材と止め部材との結合が、延長部
    材を止め部材に巻き付けるとともに、巻き付けた片方の
    部分を止め部材の下面において折り返したあと、もう片
    方の部分に重ね合わせることによってなされている請求
    項5に記載の保安防護体。
  8. 【請求項8】 延長部材が、路面を向いた面と反対面
    に、車両に振動を与える突起を備えている請求項5に記
    載の保安防護体。
  9. 【請求項9】 延長部材が路面を向いた面に滑り止めを
    備えている請求項5に記載の保安防護体。
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