JP6740949B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサ、特にガス濃度に応じて閾値変化が生じる仕事関数型ガスセンサ、例えばFET(Field Effect Transistor)型ガスセンサ、キャパシタ型ガスセンサおよびダイオード型ガスセンサに関する。
本技術分野の背景技術として、特開2016−085124号公報(特許文献1)、特開2013−242271号公報(特許文献2)、米国特許出願公開第2007/0220954号明細書(特許文献3)、特開平8−271476号公報(特許文献4)および特開昭63−128246号公報(特許文献5)がある。
特開2016−085124号公報(特許文献1)には、センサFETの閾値電圧と参照FETの閾値電圧との差分の時間変化を求め、上記差分の初期値、上記差分の時間経過および上記差分の時間変化の一次微分信号から、水素ガス由来の閾値電圧の差分と放射線由来の閾値電圧の差分とを分離して、水素ガス濃度を測定するガスセンサが記載されている。
特開2013−242271号公報(特許文献2)には、Si層上にゲート絶縁膜が形成され、ゲート絶縁膜上に改質TiOx膜が形成され、改質TiOx膜上にPt膜が形成された半導体ガスセンサが記載されている。Pt膜は、複数のPt結晶粒から構成され、複数のPt結晶粒間にある結晶粒界間隙にはTiとOが存在し、特に粒界3重点近傍表面を中心にTiOxナノ結晶が形成されている。
米国特許出願公開第2007/0220954号明細書(特許文献3)には、信号読出しのために接続されたガス感知層に、測定ガスを拡散させるガスチャネルを含むFETガスセンサが記載されている。
特開平8−271476号公報(特許文献4)には、第一の内部空所と、第二の内部空所と、第一の内部空所内の酸素分圧を制御せしめる第一の酸素ポンプ手段と、第二の内部空所内の酸素を汲み出す第二の酸素ポンプ手段と、第二の酸素ポンプ手段の作動により流れるポンプ電流を検出する電流検出手段と、を備えるガス成分の測定装置が記載されている。この測定装置では、電流検出手段により検出されるポンプ電流の値から被測定ガス成分量が求められる。
特開昭63−128246号公報(特許文献5)には、ゲート絶縁膜上に室温で酸素イオン量に応じた起電力を生じ得る材料からなる固体電解質の膜を積層し、固体電界質の膜上に、酸素分子を酸素イオンに解離する反応を触媒する材料からなる金属膜をゲート電極として形成したFET型センサが記載されている。
特開2016−085124号公報 特開2013−242271号公報 米国特許出願公開第2007/0220954号明細書 特開平8−271476号公報 特開昭63−128246号公報
ガスセンサの実使用環境では、検知対象ガス以外のガスが存在し、そのガスの中には検知対象ガスと同様にガスセンサが応答を示す妨害ガスが含まれる。このため、例えば仕事関数型ガスセンサでは、妨害ガス対策として、イオンポンプが別部品として備わっている。しかし、仕事関数型ガスセンサに別部品としてイオンポンプを組み合わせると、低コスト、小型および低消費電力という仕事関数型ガスセンサの特長が失われるという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明は、半導体基板の主面に設けられた仕事関数型ガスセンサと、検知対象ガスから妨害ガス成分を除去するイオンポンプと、仕事関数型ガスセンサとイオンポンプとの間に設けられたガス拡散防止膜と、を備え、ガス拡散防止膜に検知対象ガスが導入される空洞が形成されたセンサ素子である。イオンポンプは、イオン伝導膜と、イオン伝導膜の下面に接して形成された第1イオンポンプ電極と、イオン伝導膜の上面に接して形成された第2イオンポンプ電極と、を含み、仕事関数型ガスセンサのゲート層の表面の一部が空洞に露出し、第1イオンポンプ電極の下面の一部が空洞に露出する。
本発明によれば、低コスト、小型および低消費電力を実現でき、かつ、妨害ガスの影響を抑制することのできるガスセンサを提供することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
実施例1によるガスセンサの構成の一例を示す概略図である。 実施例1によるガスセンサのセンサ部の構成の一例を示す平面図である。 (a)は、図2のセンサFETのA−A´線に沿った断面図、(b)は、参照FETのA−A´線に沿った断面図である。 (a)は、図2のセンサFETのB−B´線に沿った断面図、図4(b)は、参照FETのC−C´線に沿った断面図である。 実施例1によるセンサFETのゲート層の構成の一例を示す断面図である。 実施例1によるセンサ部の接続構造の一例を示す回路図である。(a)は、センサFETの接続構造の一例を示す回路図、(b)は、参照FETの接続構造の一例を示す回路図、(c)は、ヒータの接続構造の一例を示す回路図である。 実施例1によるガスセンサの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。(a)は、センサFETの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図、(b)は、参照FETの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。 実施例1の第1変形例によるセンサ部の接続構造の一例を示す回路図である。(a)は、センサキャパシタの接続構造の一例を示す回路図、(b)は、参照キャパシタの接続構造の一例を示す回路図、(c)は、ヒータの接続構造の一例を示す回路図である。 実施例1の第1変形例によるガスセンサの静電容量−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。(a)は、センサキャパシタの静電容量−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図、(b)は、参照キャパシタの静電容量−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。 実施例1の第2変形例によるセンサ部の接続構造の一例を示す回路図である。(a)は、センサダイオードの接続構造の一例を示す回路図、(b)は、参照ダイオードの接続構造の一例を示す回路図、(c)は、ヒータの接続構造の一例を示す回路図である。 実施例1の第2変形例によるガスセンサの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。(a)は、センサダイオードの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図、(b)は、参照ダイオードの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。 実施例2によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図である。 実施例3によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の第1例を示す断面図である。 実施例3によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の第2例を示す断面図である。 実施例3によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の第3例を示す断面図である。 (a)は、実施例4によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図、(b)は、同図(a)のD−D´線に沿った断面図である。 (a)は、実施例4によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の製造工程の一例を示す平面図、(b)は、同図(a)のD−D´線に沿った断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図17に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図18に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図19に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図20に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図21に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図22に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図23に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図24に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図25に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図26に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)および(b)はそれぞれ、図27に続くガスセンサの製造工程を示す平面図および断面図である。 (a)は、図28(a)のE−E´線に沿った断面図、(b)は、図28(a)のF−F´線に沿った断面図である。 (a)および(b)は、図29に続くガスセンサの製造工程を示す断面図である。 (a)および(b)は、図30に続くガスセンサの製造工程を示す断面図である。 (a)は、実施例5によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図、(b)は、同図(a)のG−G´線に沿った断面図である。 (a)は、実施例6によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図、(b)は、同図(a)のH−H´線に沿った断面図である。 (a)は、実施例7による犠牲膜が充填された空洞の一例を示す平面図、(b)は、実施例7による犠牲膜が除去された空洞の一例を示す平面図である。 実施例7による犠牲膜が充填されたガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す断面図である。 実施例8によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の製造工程の一例を示す断面図である。(a)は、コンタクト部を示す断面図、(b)は、ガス拡散抵抗膜を示す断面図である。 (a)および(b)は、図36に続くガスセンサの製造工程を示す断面図である。 実施例9によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す断面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一または関連する符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、複数の類似の部材(部位)が存在する場合には、総称の符号に記号を追加し個別または特定の部位を示す場合がある。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、以下の実施の形態においては、説明上の方向として、X方向、Y方向、およびZ方向を用いる。X方向とY方向とは互いに直交し、水平面を構成する方向であり、Z方向は水平面に対して鉛直の方向である。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
また、断面図および平面図において、各部位の大きさは実デバイスと対応するものではなく、図面を分かりやすくするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。また、断面図と平面図が対応する場合においても、図面を分かりやすくするため、特定の部位を相対的に大きく表示する場合がある。
(課題の詳細な説明)
ガスセンサは、可燃性ガス(水素またはメタンなど)の爆発および有毒ガス(酸化窒素、硫化水素または一酸化炭素など)による人体への悪影響を防止することを目的とした、例えばガス濃度の計測または漏洩検知などに使用されている。また、エンジン自動車においては、ガスセンサは、燃費向上および有害ガス低減のためのエンジン制御、浄化装置制御へのフィードバックまたは故障検知などに使用されている。
近年、水素センサについて、FET型ガスセンサの開発が実用化に向けて進められている(前記特許文献1、2、3)。FET型ガスセンサは、検知対象ガスのガス濃度に応じて閾値が変化するガスセンサである。FET型ガスセンサと同様に、ガス濃度に応じて閾値が変化するガスセンサにキャパシタ型ガスセンサおよびダイオード型ガスセンサがある。FET型ガスセンサ、キャパシタ型ガスセンサおよびダイオード型ガスセンサを総称して仕事関数型ガスセンサと呼ぶ。
仕事関数型ガスセンサは半導体ウエハを用いたプロセスで製造できるため、他のガスセンサ、例えば限界電流方式のガスセンサ(前記特許文献4)と比べて低コスト、小型および低消費電力が実現できる。水素ガス以外にも、例えば酸素ガスを検知するFET型ガスセンサの報告がある(前記特許文献5)。また、珪素(Si)基板を用いた仕事関数型ガスセンサに加えて、高温まで動作が可能な炭化珪素(SiC)基板を用いた仕事関数型ガスセンサも報告されている。
前述したように、FET型ガスセンサ、キャパシタ型ガスセンサおよびダイオード型ガスセンサは低コスト化、小型化および低消費電力化に適している。一方、ガスセンサの実使用環境では検知対象ガス以外のガスが存在し、そのガスの中には検知対象ガスと同様にガスセンサが応答を示す妨害ガスが含まれている。妨害ガス対策としては、イオンポンプを用いた方式が有効である。前記特許文献4では、限界電流方式のガスセンサにおいて、イオン伝導膜となるセラミック基板の両面に電極を形成することにより、妨害ガスとなる酸素を雰囲気から除去する技術が開示されている。また、前記特許文献3では、イオンポンプを形成した基板にFET型水素センサを装着することで妨害ガスを除去する技術が開示されている。
しかしながら、前記特許文献4のガスセンサは、低コスト化、小型化および低消費電力化の面でFET型ガスセンサなどの仕事関数型ガスセンサに対して不利である。また、前記特許文献3のガスセンサでは、FET型ガスセンサ自体は低コスト化、小型化および低消費電力化に適しているものの別部品としてイオンポンプを形成して組み合わせる必要があるため、低コスト、小型および低消費電力のFET型ガスセンサ自体の特長が失われてしまう。
<ガスセンサの構成>
本実施例1によるガスセンサの構成について、図1〜図7を用いて説明する。
図1は、本実施例1によるガスセンサの構成の一例を示す概略図である。図2は、本実施例1によるガスセンサのセンサ部の構成の一例を示す平面図である。図3(a)は、図2のセンサFETのA−A´線に沿った断面図、図3(b)は、参照FETのA−A´線に沿った断面図である。図4(a)は、図2のセンサFETのB−B´線に沿った断面図、図4(b)は、参照FETのC−C´線に沿った断面図である。図5は、本実施例1によるセンサFETのゲート層の構成の一例を示す断面図である。図6は、本実施例1によるセンサ部の接続構造の一例を示す回路図であり、図6(a)は、センサFETの接続構造の一例を示す回路図、図6(b)は、参照FETの接続構造の一例を示す回路図、図6(c)は、ヒータの接続構造の一例を示す回路図である。図7は、本実施例1によるガスセンサの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図であり、図7(a)は、センサFETの電流−ゲート電圧特性を示すグラフ図、図7(b)は、参照FETの電流−ゲート電圧特性を示すグラフ図である。
ガスセンサ1は、図1に示すように、センサ部100、電流測定部20、ガス濃度測定部30、電源部40、制御部50およびデータ入出力部90などを備えている。センサ部100は、センサ素子100S、参照素子100Rおよびヒータ190などを備えており、センサ素子100Sは、センサFET100Sfおよびイオンポンプ150Sからなり、参照素子100Rは、参照FET100Rfからなる。
センサFET100Sfは、図2、図3(a)および図4(a)に示すように、半導体基板101S、ウェル102S、ソース拡散層103S、ドレイン拡散層104S、ゲート絶縁膜105S、ゲート層106S、絶縁膜108Sおよびガス拡散防止膜となる絶縁膜111S〜114Sなどを備えている。半導体基板101Sは、例えば珪素(Si)または炭化珪素(SiC)などからなる。
ウェル102Sは、図2、図3(a)および図4(a)に示すように、半導体基板101Sの主面101Sa側に形成されている。ウェル102Sは、センサFET100Sfの特性を規定する所定の不純物が注入されて形成された層である。ウェル102Sは、例えば導電型がN型またはP型の層である。ウェル102Sは、平面視において、例えばソース拡散層103S、ドレイン拡散層104S、ゲート絶縁膜105Sおよびゲート層106Sを取り囲むように形成されている。
絶縁膜108Sは、図4(a)に示すように、半導体基板101Sの主面101Sa側に形成されており、トレンチアイソレーションとして機能する。絶縁膜108Sは、センサFET100Sfのチャネル幅方向(Y方向)にチャネル領域を確定している。また、絶縁膜108Sが形成された領域の半導体基板101Sの主面101Saではゲート層106Sに印加する電圧によらず電流が流れず、いわゆる寄生トランジスタによるリーク電流などによるFET特性の不具合が絶縁膜108Sによって抑制される。チャネル幅方向(Y方向)にチャネル領域を確定する方法は、他にもLOCOS(Local Oxidation of Silicon)を用いる方法、フィールドプレートアイソレーションを用いる方法またはゲート絶縁膜を厚くする方法などがあり、本実施例1において、これらを用いることも可能である。
ソース拡散層103Sは、図2および図3(a)に示すように、半導体基板101Sの主面101Sa側に形成されており、平面視において、例えばウェル102Sの一部領域に形成されている。ソース拡散層103Sは、センサFET100Sfの特性を規定する所定の不純物が注入されて形成された層である。ソース拡散層103Sは、例えば導電型がN型またはP型の層であり、ウェル102Sと異なる導電型である。
ドレイン拡散層104Sは、図2および図3(a)に示すように、半導体基板101Sの主面101Sa側に形成されており、平面視において、例えばウェル102Sの一部領域に形成されている。ドレイン拡散層104Sは、センサFET100Sfの特性を規定する所定の不純物が注入されて形成された層である。ドレイン拡散層104Sは、例えば導電型がN型またはP型の層であり、ウェル102Sと異なる導電型である。
ゲート絶縁膜105Sは、図3(a)および図4(a)に示すように、半導体基板101Sの主面101Sa上に形成されている。ゲート絶縁膜105Sは、平面視において、ウェル102S、ソース拡散層103Sおよびドレイン拡散層104Sを覆うように形成されている。すなわち、ゲート絶縁膜105Sは、ウェル102S、ソース拡散層103Sおよびドレイン拡散層104Sと、ゲート層106Sとを電気的に絶縁させている。ゲート絶縁膜105Sは、例えば二酸化珪素(SiO)などからなる。
ゲート層106Sは、図3(a)および図4(a)に示すように、ゲート絶縁膜105Sの上面105Sa上に形成されている。詳しくは、ゲート層106Sは、例えばソース拡散層103Sの一部領域、ウェル102Sの一部領域およびドレイン拡散層104Sの一部領域を覆うように形成されている。具体的には、ゲート層106Sは、ソース拡散層103Sのドレイン拡散層104S側の一部領域、ウェル102Sのソース拡散層103Sとドレイン拡散層104Sとの間の領域、ドレイン拡散層104Sのソース拡散層103S側の一部領域を覆うように形成されている。
また、ゲート層106Sは、図5に示すように、例えばゲート絶縁膜105Sの上面105Sa側から第1金属酸化物層106Saと、第2金属酸化物層106Sbと、電極層106Scとが積層された構成となっている。第1金属酸化物層106Saは、例えばイットリア(Y)などを添加したジルコニア(ZrO)などからなり、第2金属酸化物層106Sbは、例えば酸化ニッケル(NiO)または酸化タングステン(WO)などからなり、電極層106Scは、例えば白金(Pt)、ロジウム(Rh)またはパラジウム(Pd)などからなる。電極層106Scでは、酸素、酸化窒素または水素などのガスの分解またはイオン化が行われる。第2金属酸化物層106Sbにおいても、検知対象ガスと金属酸化物材料との組合せによってはガスの分解またはイオン化が行われる。イオン化した酸素または水素は、第1金属酸化物層106Saへ移動する。
ガス拡散防止膜となる絶縁膜111S〜114Sは、図3(a)および図4(a)に示すように、ゲート絶縁膜105Sおよびゲート層106Sの上層に形成されている。絶縁膜111Sおよび絶縁膜113Sは、例えば二酸化珪素(SiO)からなり、絶縁膜112Sおよび絶縁膜114Sは、例えば窒化珪素(SiN)からなる。
ゲート層106Sは一部表面が絶縁膜111Sに覆われており、残りの部分(露出部107S)では絶縁膜111Sが除去されてゲート層106Sの表面が露出して、空洞130Sと接している。空洞130Sの周囲は、ゲート層106S、絶縁膜111S〜114Sおよびイオンポンプ150Sで覆われており、ガス拡散抵抗膜131Sを備えるガス導入部132Sを介して空洞130Sは雰囲気と繋がっている。
イオンポンプ150Sは、図3(a)および図4(a)に示すように、イオンポンプ電極151S、イオン伝導膜152Sおよびイオンポンプ電極153Sを備えている。すなわち、イオンポンプ電極151S上に、イオン伝導膜152Sおよびイオンポンプ電極153Sが積層されており、イオンポンプ電極151S、イオン伝導膜152Sおよびイオンポンプ電極153Sによってイオンポンプ150Sが形成されている。別の言い方をすれば、イオンポンプ電極151Sは、イオン伝導膜152Sの下面に接して形成されている。イオンポンプ電極151S,153Sは、例えば白金(Pt)、ロジウム(Rh)またはパラジウム(Pd)などからなる。イオン伝導膜152Sは、例えばイットリア(Y)などを添加したジルコニア(ZrO)などからなる。
イオンポンプ150Sは、イオンポンプ電極151Sとイオンポンプ電極153Sとの間に電圧を印加することによりイオン電流を流すことができる。例えばイオン伝導膜152Sにイットリア(Y)を添加したジルコニア(ZrO)を用いた場合、イオン伝導膜152Sは酸素イオン伝導体となる。イオンポンプ電極151Sに、イオンポンプ電極153Sを基準にした負電圧を印加すると、イオンポンプ電極151Sの下面で酸素分子(O)が酸素イオン(O2−)に分解し、酸素イオン(O2−)がイオン伝導膜152Sを介してイオンポンプ電極153S側に移動する。イオンポンプ電極153Sに移動した酸素イオン(O2−)は電子をイオンポンプ電極153Sに渡して中性となり、酸素分子となってイオンポンプ電極153Sの上面から放出される。
また、イオン伝導膜152Sに水素イオン導電体を用いて、イオンポンプ電極151Sに、イオンポンプ電極153Sを基準にした正電圧を印加すると、イオンポンプ電極151Sの下面で水素分子(H)が水素イオン(H)に分解し、水素イオン(H)がイオン伝導膜152Sを介してイオンポンプ電極153S側に移動する。イオンポンプ電極153Sに移動した水素イオン(H)は電子をイオンポンプ電極153Sから奪い中性となり、水素分子となってイオンポンプ電極153Sの上面から放出される。
センサFET100Sfを構成するウェル102S、ソース拡散層103S、ドレイン拡散層104Sおよびゲート層106Sは、例えばチタン(Ti)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、窒化チタン(TiN)または白金(Pt)などの金属からなる図示しない配線層を介して、図1に示す電源部40、電流測定部20などと接続されている。
図6(a)に示すように、センサFET100Sfを構成するウェル102Sおよびソース拡散層103Sは、可変電圧VSを印加する電源41に接続されている。ドレイン拡散層104Sは、一定の電圧VDを印加する電源41と接続されており、また、電流測定部20と接続されている。ゲート層106Sは、可変電圧VGSを印加する電源41と接続されている。イオンポンプ電極151Sは、電流測定部20と接続されている。また、イオンポンプ電極153Sは、イオンポンプ150Sを動作させる電圧VPUMPを印加する電源41と接続されている。
図7(a)は、センサFET100Sfの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。ゲート層106S(例えば図2、図3(a)および図4(a)参照)にガス(例えば酸化窒素ガス)が触れると、ゲート層106Sの仕事関数が変化する。そうすると、図7(a)に示すように、ガス濃度に応じて、センサFET100Sfの電流−ゲート電圧特性は、図示で右方向に平行移動する。すなわち、ドレイン拡散層104S(例えば図2および図3(a)参照)に閾値電流Icが流れる場合におけるゲート層106Sの閾値電圧は、ガス濃度が高くなるに従って高くなる。
参照FET100Rfは、図2、図3(b)および図4(b)に示すように、半導体基板101R、ウェル102R、ソース拡散層103R、ドレイン拡散層104R、ゲート絶縁膜105R、ゲート層106Rおよび絶縁膜108Rおよび絶縁膜111Rなどを備えている。
参照FET100Rfを構成する要素の多くは、前述したセンサFET100Sfと同様である。例えば参照FET100Rfの半導体基板101R、ウェル102R、ソース拡散層103R、ドレイン拡散層104R、ゲート絶縁膜105R、ゲート層106R、絶縁膜108Rおよび絶縁膜111Rは、センサFET100Sfの半導体基板101S、ウェル102S、ソース拡散層103S、ドレイン拡散層104S、ゲート絶縁膜105S、ゲート層106S、絶縁膜108Sおよび絶縁膜111Sのそれぞれと同様の構成である。このため、これらについての詳細な説明は省略する。
参照FET100Rfには、図2、図3(b)および図4(b)に示すように、絶縁膜111R上に絶縁膜が積層されていない。しかし、センサFET100Sfにおいて絶縁膜111S上に積層されている絶縁膜112S〜114S、イオンポンプ電極151S、イオン伝導膜152Sおよびイオンポンプ電極153Sと同じ層を、絶縁膜111R上に積層させることも可能である。
ガス拡散防止膜となる絶縁膜111Rは、図3(b)および図4(b)に示すように、ゲート層106Rの上面および側面を覆うように、ゲート絶縁膜105Rの上面105Ra上に形成されている。すなわち、ゲート層106Rは、雰囲気から隔離されている。
参照FET100Rfを構成するウェル102R、ソース拡散層103R、ドレイン拡散層104Rおよびゲート層106Rは、例えばチタン(Ti)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、窒化チタン(TiN)または白金(Pt)などの金属からなる図示しない配線層を介して、図1に示す電源部40、電流測定部20などと接続されている。
図6(b)に示すように、参照FET100Rfを構成するウェル102Rおよびソース拡散層103Rは、可変電圧VSを印加する電源41に接続されている。ドレイン拡散層104Rは、一定の電圧VDを印加する電源41と接続されており、また、電流測定部20と接続されている。ゲート層106Rは、可変電圧VGRを印加する電源41と接続されている。
図7(b)は、参照FET100Rfの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。ゲート層106R(例えば図2、図3(b)および図4(b)参照)が、ガス拡散防止膜となる絶縁膜111R(例えば図3(b)および図4(b)参照)に覆われているため、ゲート層106Rにガスが吸着しないので、ゲート層106Rの仕事関数は変化しない。従って、参照FET100Rfの電流−ゲート電圧特性は、ガス濃度によって変動しない。
なお、以下では、センサFET100Sfおよび参照FET100RfはN型FETで構成されているものとして説明する。但し、両者はP型で構成されてもよいし、一方のFETがN型、他方のFETがP型で構成されてもよい。
ヒータ190は、図1に示すように、電源部40と接続しており、両端間に電圧が印加されることによりジュール熱を発生させ、発生させたジュール熱によりセンサ部100の温度を調整する。ヒータ190は、例えばチタン(Ti)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、窒化チタン(TiN)または白金(Pt)などの金属からなる配線で構成されている。
また、ヒータ190は、図6(c)に示すように、一方の端部が接地され、他方の端部が電圧VHLを印加する電源41と接続されている。また、ヒータ190は、センサ部100(例えば図1参照)の温度を測定するセンサ温度計としても機能し、このとき、ヒータ190は、例えば電流測定部20と接続される。
センサFET100Sfおよび参照FET100Rfは、それぞれ異なる半導体基板に形成されてもよいし、同一の半導体基板に形成されてもよい。また、ヒータ190は、センサFET100Sfまたは参照FET100Rfと一体で構成されてもよいし、これらとは別体で構成されてもよい。
電流測定部20は、図1に示すように、センサFET100Sfの電流および参照FET100Rfの電流を測定する。電流測定部20は、例えばセンサFET100Sfのソース拡散層103Sとドレイン拡散層104S(例えば図2、図3(a)参照)との間に流れる第1ソース−ドレイン電流を測定する。また、電流測定部20は、例えばセンサFET100Sfのイオンポンプ電極151Sとイオンポンプ電極153S(例えば図3(a)および図4(a)参照)との間に流れるイオン電流を測定する。また、電流測定部20は、例えば参照FET100Rfのソース拡散層103Rとドレイン拡散層104R(例えば図2および図3(b)参照)との間に流れる第2ソース−ドレイン電流を測定する。電流測定部20は、測定したセンサFET100Sfの電流データおよび参照FET100Rfの電流データを制御部50へ出力する。
また、電流測定部20は、ヒータ190の電流を測定する。電流測定部20は、測定したヒータ190の電流データを制御部50へ出力する。
ガス濃度測定部30は、雰囲気中の検知対象ガスのガス濃度を測定する。例えば雰囲気中に検知対象ガスと妨害ガスが存在しない場合に、参照FETに流れる第2ソース−ドレイン電流が所定の閾値電流Icであるときにゲート層106R(例えば図6(b)参照)に印加される電圧を閾値電圧VGR(0)とする。また、センサFETに流れる第1ソース−ドレイン電流が所定の閾値電流Icであるときにゲート層106S(例えば図6(a)参照)に印加される電圧を閾値電圧VGS(0)とする。そして、閾値電圧VGR(0)と閾値電圧VGS(0)との差分をセンサ間電位差VGRS(0)(=VGR(0)−VGS(0))とする。
また、雰囲気中に検知対象ガスが存在する場合に、所定の時刻において、参照FETに流れる第2ソース−ドレイン電流が所定の閾値電流Icであるときにゲート層106R(例えば図6(b)参照)に印加される電圧を閾値電圧VGR(X)(=VGR(0))とする。また、センサFETに流れる第1ソース−ドレイン電流が所定の閾値電流Icであるときにゲート層106S(例えば図6(a)参照)に印加される電圧を閾値電圧VGS(X)とする。そして、閾値電圧VGR(X)と閾値電圧VGS(X)との差分をセンサ間電位差VGRS(X)(=VGR(X)−VGS(X))とする。
そして、センサ間電位差VGRS(0)(=VGR(0)−VGS(0))と、センサ間電位差VGRS(X)(=VGR(X)−VGS(X))との差分である閾値変化量ΔVg(X)(=VGRS(X)−VGRS(0))に基づいて所定の時刻における検知対象ガスのガス濃度を測定する。
電源部40は、図1に示すように、ガスセンサ1を構成する各部へ電源を供給する。電源部40は、複数の電源41を備えている。電源部40は、一定の電圧を印加する電源41、可変電圧を印加する電源41および周期的に変動する電圧を印加する電源41などで構成されている。電源41の個数は、図1に示す個数(4個)に限定されるものではない。
制御部50は、図1に示すように、ガスセンサ1を構成する各部の制御を行う。
例えば制御部50は、各部のオンオフの切り替えに係る制御を行う。
また、制御部50は、電流測定部20から出力された電流データに基づいて、センサFFT100Sfのゲート層106Sと接続された電源41を制御する(例えば図6(a)参照)。制御部50は、ガス濃度の測定時にセンサFET100Sfのドレイン拡散層104Sの電流が所定の閾値電流Icとなるように、電源41の電圧を調整する(例えば図6(a)および図7(a)参照)。制御部50は、電流測定部20から出力されたイオンポンプ150Sの電流に基づいて、電源41によるイオンポンプ150Sへ給電される電圧VPUMPを制御する(例えば図6(a)参照)。
また、制御部50は、電流測定部20から出力された電流データに基づいて、参照FET100Rfのゲート層106Rと接続された電源41を制御する(例えば図6(b)参照)。制御部50は、ガス濃度の測定時に参照FET100Rfのドレイン拡散層104Rの電流が所定の閾値電流Icとなるように、電源41の電圧を調整する(例えば図6(b)および図7(b)参照)。
また、制御部50は、電流測定部20から出力されたヒータ190の電流データに基づいてセンサFET100Sfの温度および参照FET100Rfの温度を測定する。制御部50は、ヒータ190の両端間の電圧とヒータ190の電流データとからヒータ190の抵抗値を算出する。そして、制御部50は、例えばその抵抗値と温度とを関連付けた温度データを参照することにより温度を測定する。制御部50は、ヒータ190と接続された電源41を制御する。具体的には、制御部50は、ガス濃度の測定時にセンサFET100Sfの温度および参照FET100Rfの温度が一定となるように、電源41の電圧を調整する。
データ入出力部90は、図1に示すように、ガスセンサ1と接続される外部装置との間でデータの入出力を行う。ガスセンサ1は、データ入出力部90を介して、外部装置から出力された各種データの入力を受け付ける。また、ガスセンサ1は、データ入出力部90を介して、測定したガス濃度および温度などに関するデータを外部装置へ出力する。
データ入出力部90は、有線で外部装置と接続されてもよいし、赤外線通信または近距離無線などで外部装置と接続されてもよい。また、データ入出力部90は、ネットワークを介して外部装置と接続されてもよい。
<ガス濃度の測定方法>
次に、本実施例1によるガスセンサを用いたガス濃度の測定方法について図1、図2および図6(a)、(b)を用いて説明する。以下では、検知対象ガスとして酸化窒素ガスを例示し、妨害ガスとして酸素ガスを例示して、酸化窒素ガスのガス濃度を測定する場合について説明する。
まず、制御部50は、センサ部100の温度を調整する。例えば制御部50は、ヒータ190と接続された電源41をオンすることにより、ヒータ190の両端間に電圧を印加する。
次に、制御部50は、センサFET100Sfおよび参照FET100Rfのそれぞれの各部と接続された電源41をオンする。そして、電源41は、センサFET100Sfおよび参照FET100Rfのそれぞれの各部に所定の電圧を印加する。
例えばセンサFET100Sfのウェル102Sおよびソース拡散層103Sと接続された電源41は、可変電圧VS(例えば0V)の電圧を印加する。また、ドレイン拡散層104Sと接続された電源41は、一定の電圧VDを印加する。また、ゲート層106Sと接続された電源41は、第1ソース−ドレイン電流が閾値電流Icとなるよう、所定の閾値電圧VGS(0)を印加する。イオンポンプ150Sの下部側のイオンポンプ電極151Sが上部側のイオンポンプ電極153Sを基準にして負電圧となるように、イオンポンプ150Sに電圧VPUMPを印加する。
また、参照FET100Rfのウェル102Rおよびソース拡散層103Rと接続された電源41は、可変電圧VS(例えば0V)の電圧を印加する。また、ドレイン拡散層104Rと接続された電源41は、一定の電圧VDを印加する。また、ゲート層106Rと接続された電源41は、第2ソース−ドレイン電流が閾値電流Icとなるよう、所定の閾値電圧VGR(0)を印加する。
なお、ガス濃度0の場合におけるセンサFET100Sfの閾値電圧VGS(0)および参照FET100Rfの閾値電圧VGR(0)は、予め測定されていてもよい。また、制御部50は、例えば予め測定された閾値電圧VGS(0),VGR(0)のデータを、図示しないデータ格納部から必要に応じて読み出すようにしてもよい。制御部50は、閾値電圧VGS(0),VGR(0)のデータを、例えばガス濃度測定部30へ出力する。
次に、制御部50は、酸化窒素ガスが雰囲気中に含まれている場合におけるセンサFET100Sfの閾値電圧VGS(X)および参照FET100Rfの閾値電圧VGR(X)を測定する。制御部50は、例えば電流測定部20から出力される電流データを参照しながら、ゲート層106S,106Rと接続された電源41の電圧を調整することにより、閾値電圧VGS(X),VGR(X)を測定する。なお、参照FET100Rfのゲート層106Rは、絶縁膜111R(例えば図3(b)および図4(b)参照)により雰囲気から隔離されているので、参照FET100Rfの閾値電圧VGR(X)は、ガス濃度0のときの閾値電圧VGR(0)と同じである。
制御部50は、測定した閾値電圧VGS(X),VGR(X)のデータを、例えばガス濃度測定部30へ出力する。
雰囲気中に酸素ガスが妨害ガスとして含まれている場合でもイオンポンプ150Sにより空洞130S(例えば図3(a)および図4(a)参照)中の酸素ガスのガス濃度は閾値電圧VGS(X)に影響しないように充分に低減することができる。雰囲気中のガスはガス拡散抵抗膜131S(例えば図4(a)参照)を介して空洞130Sに導入され、イオンポンプ150Sで酸素ガスが除去され、空洞130Sに露出されたゲート層106Sを持つセンサFET100Sfに接触する。
雰囲気中のガスに酸化窒素ガスが含まれている場合には、その濃度に応じて閾値電圧VGS(X)が変化する。例えばエンジン自動車の排気ガスの場合、酸化窒素ガスには一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO)の両方が含まれていることが多い。イオンポンプ150Sに上記電圧を印加する場合、二酸化窒素(NO)は一酸化窒素(NO)に変換される。ゲート層106Sを持つセンサFET100Sfでは、一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO)の混合ガスのうち、酸素が除去されて二酸化窒素(NO)が一酸化窒素(NO)に変換されたガスにおいて一酸化窒素(NO)ガスのガス濃度が測定される。
次に、ガス濃度測定部30は、制御部50から出力された閾値電圧VGS(0),VGR(0),VGS(X),VGR(X)に基づいて、センサFET100Sfの閾値変化量を算出する。例えばガス濃度測定部30は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合のセンサFET100Sfと参照FET100Rfとの間のセンサ間電位差VGRS(0)、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合のセンサFET100Sfと参照FET100Rfとの間のセンサ間電位差VGRS(X)との差分により、センサFET100Sfの閾値変化量を算出する。すなわち、センサFET100Sfの閾値変化量ΔVg(X)は、次のように表される。
ΔVg(X)=VGRS(0)−VGRS(X) (式1)
(式1)で示す閾値変化量は、参照FET100Rfの閾値電圧VGR(0),VGR(X)が考慮されている。これは、温度変化などのセンサ部100に発生するノイズの影響を抑えるためである。
なお、ノイズによる閾値電圧VGS(0),VGS(X)の変動が小さければ、ガス濃度測定部30は、センサFET100Sfのみを用いてガス濃度を測定してもよい。この場合、ガス濃度測定部30は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合にゲート層106Sに印加される閾値電圧VGS(0)と、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合にゲート層106Sに印加される閾値電圧VGS(X)との差分である閾値変化量Vg(X)、および閾値変化量Vg(X)の時間微分に基づいて、所定の時刻における酸化窒素ガスのガス濃度を測定する。ここで、閾値電圧VGS(0)は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合に、第1ソース−ドレイン電流が所定の閾値電流Icとなるときにゲート層106Sに印加される電圧である。また、閾値電圧VGS(X)は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合に、所定の時刻において第1ソース−ドレイン電流が所定の閾値電流Icとなるときにゲート層106Sに印加される電圧である。
従って、この場合の閾値変化量ΔVg(X)は、次のように表される。
ΔVg(X)=VGS(0)−VGS(X) (式2)
<仕事関数型素子の第1変形例>
本実施例1の第1変形例による仕事関数型センサについて図8および図9を用いて説明する。図8は、本実施例1の第1変形例によるセンサ部の接続構造の一例を示す回路図であり、図8(a)は、センサキャパシタの接続構造の一例を示す回路図、図8(b)は、参照キャパシタの接続構造の一例を示す回路図、図8(c)は、ヒータの接続構造の一例を示す回路図である。図9は、本実施例1の第1変形例によるガスセンサの静電容量−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図であり、図9(a)は、センサキャパシタの静電容量−ゲート電圧特性を示すグラフ図、図9(b)は、参照キャパシタの静電容量−ゲート電圧特性を示すグラフ図である。
第1変形例によるガスセンサは、センサ素子100Sにセンサキャパシタ100Sc、参照素子100Rに参照キャパシタ100Rcを用いている。センサキャパシタ100Scおよび参照キャパシタ100Rcには、図2〜図5に示したデバイス構造およびゲート層構造とほぼ同じものを用いることができる。
センサキャパシタ100Scでは、ゲート層106Sとウェル102Sとの間の容量、あるいはゲート層106Sとソース拡散層103Sまたはドレイン拡散層104Sとの間の容量のゲート電圧依存性が検知対象ガスのガス濃度に応じて変化する現象を利用して、ガス濃度を検知することができる。
参照キャパシタ100Rcでは、ゲート層106Rが絶縁膜111R(例えば図3(b)および図4(b)参照)により覆われているため、雰囲気中の検知対象ガスのガス濃度が変化しても容量のゲート電圧依存性は変化しない。
ゲート層106Sとウェル102Sとの間の容量を用いる場合には、ソース拡散層103Sおよびドレイン拡散層104S(例えば図2および図3(a)参照)は、センサキャパシタ100Scのデバイス構造から省くことができる。参照キャパシタ100Rcも対応して、ゲート層106Rとウェル102Rとの間の容量を用いる場合には、ソース拡散層103Rおよびドレイン拡散層104R(例えば図2および図3(b)参照)は、参照キャパシタ100Rcのデバイス構造から省くことができる。ソース拡散層103S,103Rおよびドレイン拡散層104S,104Rをデバイス構造から省くことができるので、センサ素子100Sおよび参照素子100Rの製造工程数を減らすことができる。
以下では、図2、図3(a)および図4(a)に示したセンサFET100Sfからソース拡散層103Sおよびドレイン拡散層104Sを除いたセンサキャパシタ100Sc、および図2、図3(b)および図4(b)に示した参照FET100Rfからソース拡散層103Rおよびドレイン拡散層104Rを省いた参照キャパシタ100Rcについて説明する。センサキャパシタ100Scのデバイス構造は、図2、図3(a)および図4(a)に示したセンサFET100Sfのデバイス構造からソース拡散層103Sおよびドレイン拡散層104Sを省いただけなので詳しい説明は省く。同様に、参照キャパシタ100Rcのデバイス構造は、図2、図3(b)および図4(b)に示した参照FET100Rfのデバイス構造からソース拡散層103Rおよびドレイン拡散層104Rを省いただけなので詳しい説明は省く。
なお、以下では、ウェル102S,102Rは、導電型がN型で構成されているものとして説明する。但し、ウェル102S,102Rは、導電型がP型で構成されてもよく、または、一方のウェルがN型、他方のウェルがP型で構成されてもよい。
図8(a)、(b)に示すように、センサキャパシタ100Scのウェル102Sおよび参照キャパシタ100Rcのウェル102Rは、例えば正弦波などのように電圧が周期的に変化する交流電圧を印加する電源41とそれぞれ接続されている。
センサキャパシタ100Scのゲート層106Sは、可変電圧VGSを印加する電源41と接続されており、参照キャパシタ100Rcのゲート層106Rは、可変電圧VGRを印加する電源41と接続されている。また、センサキャパシタ100Scのゲート層106Sおよび参照キャパシタ100Rcのゲート層106Rは、電流測定部20とそれぞれ接続されている。
図8(a)に示すように、イオンポンプ電極151Sは、電流測定部20と接続されている。また、イオンポンプ電極153Sは、イオンポンプ150Sを動作させる電圧VPUMPを印加する電源41と接続されている。
センサキャパシタ100Scの静電容量は、ゲート層106Sに印加される電圧、ウェル102Sに印加される電圧(例えば交流電圧)およびゲート層106Sに流れる電流(例えば交流電流)に基づいて測定される。また、参照キャパシタ100Rcの静電容量は、ゲート層106Rに印加される電圧、ウェル102Rに印加される電圧(例えば交流電圧)およびゲート層106Rに流れる電流(例えば交流電流)に基づいて測定される。これらの静電容量は、例えばガス濃度測定部30(例えば図1参照)などで測定される。
電流測定部20は、例えばセンサキャパシタ100Scのゲート層106Sに流れる電流を測定する。また、電流測定部20は、例えば参照キャパシタ100Rcのゲート層106Rに流れる電流を測定する。
例えばゲート層106Sに印加される電圧、ウェル102Sに印加される電圧(例えば交流電圧)およびゲート層106Sに流れる電流(例えば交流電流)に基づいて、センサキャパシタ100Scの静電容量は、図1に示したガス濃度測定部30によって測定される。
また、例えばゲート層106Rに印加される電圧、ウェル102Rに印加される電圧(例えば交流電圧)およびゲート層106Rに流れる電流(例えば交流電流)に基づいて、参照キャパシタ100Rcの静電容量は、図1に示したガス濃度測定部30によって測定される。
図9(a)は、センサキャパシタ100Scの静電容量−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。図9(b)は、参照キャパシタ100Rcの静電容量−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。
センサキャパシタ100Scでは、ゲート層106S(例えば図3(a)および図4(a)参照)の表面が露出している。このため、図9(a)に示すように、ガス濃度(例えば酸化窒素ガスのガス濃度)が高くなると、センサキャパシタ100Scの静電容量−ゲート電圧特性は、図示で右方向に平行移動する。すなわち、センサキャパシタ100Scの静電容量が閾値静電容量C0となるときのゲート層106Sの閾値電圧は、ガス濃度0のときの閾値電圧VGS(0)からガス濃度Xのときの閾値電圧VGS(X)へと変化し、ガス濃度が高くなるに従って高くなる。
<第1変形例におけるガス濃度の測定方法>
次に、本実施例1の第1変形例によるガスセンサを用いたガス濃度の測定方法について図1、図2および図8(a)、(b)を用いて説明する。以下では、検知対象ガスとして酸化窒素ガスを例示し、妨害ガスとして酸素ガスを例示して、酸化窒素ガスのガス濃度を測定する場合について説明する。
まず、制御部50は、センサ部100の温度を調整する。
次に、制御部50は、センサキャパシタ100Scおよび参照キャパシタ100Rcのそれぞれの各部に所定の電圧を印加する。
例えば電源41は、ウェル102Sに所定の交流電圧を印加し、センサキャパシタ100Scの静電容量が閾値静電容量C0となるように、ゲート層106Sに所定の閾値電圧VGS(0)を印加する。また、電源41は、ウェル102Rに所定の交流電圧を印加し、参照キャパシタ100Rcの静電容量が閾値静電容量C0となるように、ゲート層106Rに所定の閾値電圧VGR(0)を印加する。
なお、ガス濃度0の場合におけるセンサキャパシタ100Scの閾値電圧VGS(0)および参照キャパシタ100Rcの閾値電圧VGR(0)は、予め測定されていてもよい。また、制御部50は、例えば予め測定された閾値電圧VGS(0),VGR(0)のデータを、図示しないデータ格納部から必要に応じて読み出すようにしてもよい。制御部50は、閾値電圧VGS(0),VGR(0)のデータを、例えばガス濃度測定部30へ出力する。
次に、制御部50は、酸化窒素ガスが雰囲気中に含まれている場合におけるセンサキャパシタ100Scの閾値電圧VGS(X)および参照キャパシタ100Rcの閾値電圧VGR(X)を測定する。なお、参照キャパシタ100Rcのゲート層106Rは、絶縁膜111R(例えば図3(b)および図4(b)参照)により雰囲気から隔離されているので、参照キャパシタ100Rcの閾値電圧VGR(X)は、ガス濃度0のときの閾値電圧VGR(0)と同じである。
制御部50は、測定した閾値電圧VGS(X),VGR(X)のデータを、例えばガス濃度測定部30へ出力する。
雰囲気中に酸素ガスが妨害ガスとして含まれている場合でもイオンポンプ150Sにより空洞130S(例えば図3(a)および図4(a)参照)中の酸素ガスのガス濃度は閾値電圧VGS(X)に影響しないように充分に低減することができる。雰囲気中のガスはガス拡散抵抗膜131S(例えば図4(a)参照)を介して空洞130Sに導入され、イオンポンプ150Sで酸素ガスが除去され、空洞130Sに露出されたゲート層106Sを持つセンサキャパシタ100Scに接触する。
雰囲気中のガスに酸化窒素ガスが含まれている場合には、そのガス濃度に応じて閾値電圧VGS(X)が変化する。例えばエンジン自動車の排気ガスの場合、酸化窒素ガスには一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO)の両方が含まれていることが多い。イオンポンプ150Sに上記電圧を印加する場合、二酸化窒素(NO)は一酸化窒素(NO)に変換される。ゲート層106Sを持つセンサキャパシタ100Scでは、一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO)の混合ガスのうち、酸素が除去されて二酸化窒素(NO)が一酸化窒素(NO)に変換されたガスにおいて一酸化窒素(NO)ガスのガス濃度が測定される。
次に、ガス濃度測定部30は、制御部50から出力された閾値電圧VGS(0),VGR(0),VGS(X),VGR(X)に基づいて、センサキャパシタ100Scの閾値変化量を算出する。例えばガス濃度測定部30は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合のセンサキャパシタ100Scと参照キャパシタ100Rcとの間のセンサ間電位差VGRS(0)、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合のセンサキャパシタ100Scと参照キャパシタ100Rcとの間のセンサ間電位差VGRS(X)との差分により、センサキャパシタ100Scの閾値変化量を算出する。すなわち、センサキャパシタ100Scの閾値変化量ΔVg(X)は、前述の(式1)で表される。
(式1)で示す閾値変化量は、参照キャパシタ100Rcの閾値電圧VGR(0),VGR(X)が考慮されている。これは、温度変化などのセンサ部100に発生するノイズの影響を抑えるためである。
なお、ノイズによる閾値電圧VGS(0),VGS(X)の変動が小さければ、ガス濃度測定部30は、センサキャパシタ100Scのみを用いてガス濃度を測定してもよい。この場合、ガス濃度測定部30は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合にゲート層106Sに印加される閾値電圧VGS(0)と、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合にゲート層106Sに印加される閾値電圧VGS(X)との差分である閾値変化量Vg(X)に基づいて、酸化窒素ガスのガス濃度を測定する。ここで、閾値電圧VGS(0)は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合に、センサキャパシタ100Scの静電容量が閾値静電容量C0となるときにゲート層106Sに印加される電圧である。また、閾値電圧VGS(X)は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合に、センサキャパシタ100Scの静電容量が閾値静電容量C0となるときにゲート層106Sに印加される電圧である。
従って、この場合の閾値変化量ΔVg(X)は、前述の(式2)のように表される。
<仕事関数型素子の第2変形例>
本実施例1の第2変形例による仕事関数型センサについて図10および図11を用いて説明する。図10は、本実施例1の第2変形例によるセンサ部の接続構造の一例を示す回路図であり、図10(a)は、センサダイオードの接続構造の一例を示す回路図、図10(b)は、参照ダイオードの接続構造の一例を示す回路図、図10(c)は、ヒータの接続構造の一例を示す回路図である。図11は、本実施例1の第2変形例によるガスセンサの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフであり、図11(a)は、センサダイオードの電流−ゲート電圧特性を示すグラフ図、図11(b)は、参照ダイオードの電流−ゲート電圧特性を示すグラフ図である。
第2変形例によるガスセンサは、センサ素子100Sにセンサダイオード100Sd、参照素子100Rに参照ダイオード100Rdを用いている。
センサダイオード100Sdは、図2、図3(a)および図4(a)に示したデバイス構造において、ゲート絶縁膜105Sの一部が除去され、ゲート層106Sが直接ウェル102Sに接した構造で実現できる。センサキャパシタ100Scの場合と同様に、ソース拡散層103Sおよびドレイン拡散層104Sを省くことができる。
参照ダイオード100Rdは、図2、図3(b)および図4(b)に示したデバイス構造において、ゲート絶縁膜105Rの一部が除去され、ゲート層106Rが直接ウェル102Rに接した構造で実現できる。参照キャパシタ100Rcの場合と同様に、ソース拡散層103Rおよびドレイン拡散層104Rを省くことができる。
なお、以下では、ウェル102S,102Rは、導電型がN型で構成されているものとして説明する。但し、ウェル102S,102Rは、導電型がP型で構成されてもよく、または、一方のウェルがN型、他方のウェルがP型で構成されてもよい。
図10(a)、(b)に示すように、センサダイオード100Sdのウェル102Sおよび参照ダイオード100Rdのウェル102Rは、接地されている。なお、ウェル102S,102Rは、所定の電圧を印加する電源41とそれぞれ接続してもよい。
センサダイオード100Sdのゲート層106Sは、可変電圧VGSを印加する電源41と接続されており、参照ダイオード100Rdのゲート層106Rは、可変電圧VGRを印加する電源41と接続されている。また、センサダイオード100Sdのゲート層106Sおよび参照ダイオード100Rdのゲート層106Rは、電流測定部20と接続されている。
図10(a)に示すように、イオンポンプ電極151Sは、電流測定部20と接続されている。また、イオンポンプ電極153Sは、イオンポンプ150Sを動作させる電圧VPUMPを印加する電源41と接続されている。
電流測定部20は、例えばセンサダイオード100Sdのゲート層106Sとウェル102Sとの間に流れるダイオード電流を測定する。また、電流測定部20は、例えば参照ダイオード100Rdのゲート層106Rとウェル102Rとの間に流れるダイオード電流を測定する。
図11(a)は、センサダイオード100Sdの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。図11(b)は、参照ダイオード100Rdの電流−ゲート電圧特性の一例を示すグラフ図である。なお、図11(a)では、センサダイオード100Sdに順バイアスが印加された場合の電流−ゲート電圧特性を示し、図11(b)では、参照ダイオード100Rdに順バイアスが印加された場合の電流−ゲート電圧特性を示している。
センサダイオード100Sdでは、ゲート層106S(例えば図3(a)および図4(a)参照)の表面が露出している。このため、図11(a)に示すように、ガス濃度(例えば酸化窒素ガスのガス濃度)が高くなると、センサダイオード100Sdの電流−ゲート電圧特性は、図示で右方向に平行移動するとともに、波形が変形する。すなわち、センサダイオード100Sdのダイオード電流が閾値電流Icとなるときのゲート層106Sの閾値電圧は、ガス濃度0のときの閾値電圧VGS(0)からガス濃度Xのときの閾値電圧VGS(X)へと変化し、ガス濃度が高くなるに従って高くなる。
<第2変形例におけるガス濃度の測定方法>
次に、本実施例1の第2変形例によるガスセンサを用いたガス濃度の測定方法について図1、図2および図10(a)、(b)を用いて説明する。以下では、検知対象ガスとして酸化窒素ガスを例示し、妨害ガスとして酸素ガスを例示して、酸化窒素ガスのガス濃度を測定する場合について説明する。
まず、制御部50は、センサ部100の温度を調整する。
次に、制御部50は、センサダイオード100Sdおよび参照ダイオード100Rdのそれぞれの各部に所定の電圧を印加する。
例えば電源41は、ウェル102Sに所定の交流電圧を印加し、センサダイオード100Sdのダイオード電流が閾値電流Icとなるように、ゲート層106Sに所定の閾値電圧VGS(0)を印加する。また、電源41は、ウェル102Rに所定の電圧を印加し、参照ダイオード100Rdのダイオード電流が閾値電流Icとなるように、ゲート層106Rに所定の閾値電圧VGR(0)を印加する。
なお、ガス濃度0の場合におけるセンサダイオード100Sdの閾値電圧VGS(0)および参照ダイオード100Rdの閾値電圧VGR(0)は、予め測定されていてもよい。また、制御部50は、例えば予め測定された閾値電圧VGS(0),VGR(0)のデータを、図示しないデータ格納部から必要に応じて読み出すようにしてもよい。制御部50は、閾値電圧VGS(0),VGR(0)のデータを、例えばガス濃度測定部30へ出力する。
次に、制御部50は、酸化窒素ガスが雰囲気中に含まれている場合におけるセンサダイオード100Sdの閾値電圧VGS(X)および参照ダイオード100Rdの閾値電圧VGR(X)を測定する。なお、参照ダイオード100Rdのゲート層106Rは、絶縁膜111R(例えば図3(b)および図4(b)参照)により雰囲気から隔離されているので、参照ダイオード100Rdの閾値電圧VGR(X)は、ガス濃度0のときの閾値電圧VGR(0)と同じである。
制御部50は、測定した閾値電圧VGS(X),VGR(X)のデータを、例えばガス濃度測定部30へ出力する。
雰囲気中に酸素ガスが妨害ガスとして含まれている場合でもイオンポンプ150Sにより空洞130S(例えば図3(a)および図4(a)参照)中の酸素ガスのガス濃度は閾値電圧VGS(X)に影響しないように充分に低減することができる。雰囲気中のガスはガス拡散抵抗膜131S(例えば図4(a)参照)を介して空洞130Sに導入され、イオンポンプ150Sで酸素ガスが除去され、空洞130Sに露出されたゲート層106Sを持つセンサダイオード100Sdに接触する。
雰囲気中のガスに酸化窒素ガスが含まれている場合には、そのガス濃度に応じて閾値電圧VGS(X)が変化する。例えばエンジン自動車の排気ガスの場合、酸化窒素ガスには一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO)の両方が含まれていることが多い。イオンポンプ150Sに上記電圧を印加する場合、二酸化窒素(NO)は一酸化窒素(NO)に変換される。ゲート層106Sを持つセンサダイオード100Sdでは、一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO)の混合ガスのうち、酸素が除去されて二酸化窒素(NO)が一酸化窒素(NO)に変換されたガスにおいて一酸化窒素(NO)ガスのガス濃度が測定される。
次に、ガス濃度測定部30は、制御部50から出力された閾値電圧VGS(0),VGR(0),VGS(X),VGR(X)に基づいて、センサダイオード100Sdの閾値変化量を算出する。例えばガス濃度測定部30は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合のセンサダイオード100Sdと参照ダイオード100Rdとの間のセンサ間電位差VGRS(0)、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合のセンサダイオード100Sdと参照ダイオード100Rdとの間のセンサ間電位差VGRS(X)との差分により、センサダイオード100Sdの閾値変化量を算出する。すなわち、センサダイオード100Sdの閾値変化量ΔVg(X)は、前述の(式1)で表される。
(式1)で示す閾値変化量は、参照ダイオード100Rdの閾値電圧VGR(0),VGR(X)が考慮されている。これは、温度変化などのセンサ部100に発生するノイズの影響を抑えるためである。
なお、ノイズによる閾値電圧VGS(0),VGS(X)の変動が小さければ、ガス濃度測定部30は、センサダイオード100Sdのみを用いてガス濃度を測定してもよい。この場合、ガス濃度測定部30は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合にゲート層106Sに印加される閾値電圧VGS(0)と、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合にゲート層106Sに印加される閾値電圧VGS(X)との差分である閾値変化量Vg(X)に基づいて、酸化窒素ガスのガス濃度を測定する。ここでで、閾値電圧VGS(0)は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在しない場合に、センサダイオード100Sdのダイオード電流が閾値電流Icとなるときにゲート層106Sに印加される電圧である。また、閾値電圧VGS(X)は、雰囲気中に酸化窒素ガスが存在する場合に、センサダイオード100Sdのダイオード電流が閾値電流Icとなるときにゲート層106Sに印加される電圧である。
従って、この場合の閾値変化量ΔVg(X)は、前述の(式2)のように表される。
<本実施例1による効果>
本実施例1によれば、雰囲気ガス中に含まれる検知対象ガス以外の妨害ガスを除去するイオンポンプ機能を半導体チップ上で実現することができる。その結果、低コスト化、小型化および低消費電力化と、妨害ガス除去による高精度なガスセンシングとを両立させることができる。また、イオン伝導膜の薄膜形成ができるので、イオンポンプによる妨害ガスの除去を高効率に実現することができる。イオン伝導膜中の拡散による妨害ガスのゲート層の露出部への浸入は、ガス拡散防止膜を配置することで抑制される。
本実施例2によるガスセンサの構成について図12を用いて説明する。図12は、本実施例2によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図である。
前述の実施例1では、トレンチアイソレーション(絶縁膜108S,108R)を用いたセンサFET100Sfおよび参照FET100Rfについて説明したが、本実施例2では、トレンチアイソレーションのような絶縁部が不要なガスセンサの構成について説明する。
図12に示すように、ゲート層106Sは、平面視において円形の外形と円形の内形とで囲まれた環状の形状であり、外形を構成する円形よりも内形を構成する円形の方が小さい。すなわち、平面視においてゲート層106Sをリング状とし、このリング状のゲート層106Sの内側および外側のそれぞれに、ソース拡散層103Sおよびドレイン拡散層104Sを配置している。これにより、チャネル幅方向に端部がなくなるのでチャネル幅方向を確定させる部位が不要になる。特に高温でガスセンサを使用する際に、寄生FETの抑制に効果が大きい。
リング状のゲート層106Sに沿って、リング状のゲート層106Sの表面には露出部107Sが形成される。ゲート層106Sの外周部および内周部に沿って複数のガス導入部132Sを形成し、イオンポンプ150Sをリング状のゲート層106Sに沿って形成することで、ゲート層106Sの露出部107Sの全体を均一に雰囲気に接触させることができる。
ところで、リング状の電界効果トランジスタは知られている技術であるが、センサFET100Sfではゲート層106Sの表面が露出するため、中央部の拡散層(図12ではソース拡散層103S)への給電を半導体チップの配線層で行うことが困難である。リング状のゲート層106Sを跨ぐように配線をレイアウトすると、通常は配線の下部に層間絶縁膜が必要となり、ゲート層106Sの表面が層間絶縁膜で被覆される部分が生じてしまう。センサFET100Sfのソース拡散層103Sとドレイン拡散層104Sとの間の一部分はガスに応答するが、別の部分は応答しないことになるため、応答特性に不具合が生じる。
そこで、本実施例2では、ソース拡散層103Sへの給電を半導体基板101Sの主面上の配線を介して行うのではなく、ワイヤボンディングでコンタクト部171Sを介して直接給電する。コンタクト部171Sへの給電は、電極パッドへの給電を行うことのできる他の方法、例えば圧着接続などを用いることもできる。
本実施例3によるガスセンサの構成について図13〜図15を用いて説明する。図13〜図15はそれぞれ、本実施例3によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の第1例〜第3例を示す断面図である。
前述の実施例1では、センサ素子100Sが備えるイオンポンプ150Sの電極は、イオンポンプ電極151Sとイオンポンプ電極153Sの1対であった。しかし、イオンポンプ150Sの電極はこれに限定されるものではなく、複数対形成してもよい。
図13に示すように、例えばイオンポンプ150Sの電極を2対形成することができる。これにより、下層のイオンポンプ電極151−1S、イオン伝導膜152−1Sおよび上層のイオンポンプ電極153−1Sからなるイオンポンプ150−1Sと、下層のイオンポンプ電極151−2S、イオン伝導膜152−2Sおよび上層のイオンポンプ電極153−2Sからなるイオンポンプ150−2Sの2つのイオンポンプ150Sが形成される。この場合、イオンポンプ150−1Sとイオンポンプ150−2Sとの間の分離部には絶縁膜114Sを残して、センサ素子100SAの外部と空洞130Sとの間に上記分離部を介してガスが侵入しないようにすることが重要である。
図13に示したセンサ素子100SAの場合、イオンポンプ150Sが2つ(イオンポンプ150−1Sとイオンポンプ150−2S)形成されるので、例えばイオンポンプ150−1Sで酸素ガスを除去し、イオンポンプ150−2Sで水素ガスを除去する方法で、空洞130S内のガスに対して酸化と還元の両方の処理を行い、妨害ガスを除去することができる。また、例えばイオンポンプ150−1Sで酸素ガスを除去し、イオンポンプ150−2Sのイオン電流を測定することで酸素ガスを除去した後の酸素ガスのガス濃度の確認を行うことができる。
また、センサ素子100SAでは、イオンポンプ電極151−1S、イオンポンプ電極153−1S、イオンポンプ電極151−2Sおよびイオンポンプ電極153−2Sの4つの電極が形成されているが、印加する電位は4つの電極が互いに異なる必要はない。
例えばイオンポンプ電極151−1S,151−2Sに0Vを印加し、イオンポンプ電極153−1Sに負電位を印加し、イオンポンプ電極153−2Sに正電圧を印加すると、イオンポンプ150−2Sで酸素ガスを除去し、イオンポンプ150−1Sで水素ガスを除去するという動作が可能である。また、例えばイオンポンプ電極151−1S,151−2Sに0Vを印加し、イオンポンプ電極153−1Sとイオンポンプ電極153−2Sに互いに異なる正電圧を印加すると、イオンポンプ150−2Sで酸素ガスを除去し、イオンポンプ150−1Sで残留する酸素ガスのガス濃度を測定するという動作が可能である。
ところで、センサ素子100SAでは、下層の電極はイオンポンプ電極151−1Sとイオンポンプ電極151−2Sとに分離し、上層の電極はイオンポンプ電極153−1Sとイオンポンプ電極153−2Sとに分離しているが、同じ電位が印加される電極同士は物理的に接続してもよい。
図14に示すセンサ素子100SBでは、下層の電極であるイオンポンプ電極151−1Sとイオンポンプ電極151−2Sとを物理的に接続して、一体化している。上層の電極であるイオンポンプ電極153−1Sとイオンポンプ電極153−2Sとを物理的に接続して、一体化してもよいことは言うまでもない。
また、センサ素子100SA,100SBでは、イオンポンプ150−1Sにイオン伝導膜152−1Sを形成し、イオンポンプ150−2Sにイオン伝導膜152−2Sを形成し、イオン伝導膜152−1Sおよびイオン伝導膜152−2Sを互いに分離している。しかし、イオン伝導膜152−1Sとイオン伝導膜152−2Sとを接続してもよい。
図15に示すセンサ素子100SCでは、下層の電極であるイオンポンプ電極151−1Sとイオンポンプ電極151−2Sとを物理的に接続して、一体化している。さらに、イオン伝導膜152−1Sとイオン伝導膜152−2Sとを物理的に接続して、一体化している。
上述したセンサ素子100SA,100SB,100SCでは、イオンポンプ150Sは、2つ形成されているが、3つ以上形成してもよい。
<ガスセンサの構成>
本実施例4によるガスセンサの構成について図16を用いて説明する。図16(a)は、本実施例4によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図である。図16(b)は、同図(a)のD−D´線に沿った断面図である。なお、図16(a)では、イオンポンプ150Sを透過した平面図を示している。
前述の実施例1によるセンサ素子100Sでは、センサFET100Sfの空洞130SのX方向とY方向の寸法が数100μm程度よりも大きくなる場合がある。この場合、応力で空洞130Sの上面側の膜と下面側の膜が歪んで、空洞130Sの上面と下面とが接触して空洞130Sが潰れる虞がある。空洞130Sは、ガス導入部132Sからゲート層106Sの露出部107Sへのガスの通路なので、空洞130Sが潰れるとガス濃度の測定ができなくなる。
そこで、図16(a)、(b)に示すように、本実施例4によるセンサ素子100Sでは、空洞130Sの内部に柱状の構造物である複数の柱状部140Sを形成し、これら柱状部140Sによって空洞130Sの上面と下面との間を繋ぐことで空洞130Sを補強している。柱状部140Sは、例えば絶縁膜113S,114Sの積層膜からなる。これにより、空洞130Sが潰れるのを防止することができる。
<ガスセンサの製造方法>
本実施例4によるガスセンサの製造方法の一例について図17〜図31を用いて説明する。図17〜図28の各(a)は、本実施例4によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図である。図17〜図28の各(b)は、同図(a)のD−D´線に沿った断面図である。図29〜図32の各(a)は、図28のE−E´線に沿った断面図である。図29〜図32の各(b)は、図28のF−F´線に沿った断面図である。
まず、図17(a)、(b)に示すように、例えば単結晶珪素(Si)からなる半導体基板101Sを準備する。次に、半導体基板101Sの主面101Sa側に絶縁膜108Sからなるトレンチアイソレーションを形成した後、半導体基板101Sに不純物をイオン注入してウェル102Sを形成する。次に、半導体基板101Sの主面101Sa(ウェル102Sおよび絶縁膜108S)上にゲート絶縁膜105Sおよびゲート層106Sを順次形成する。
次に、図18(a)、(b)に示すように、ゲート層106Sを覆う絶縁膜111Sをゲート絶縁膜105S上に成膜した後、ゲート層106Sの一部表面上の絶縁膜111Sを除去して、ゲート層106Sの一部表面を露出させる。絶縁膜111Sは、例えば二酸化珪素(SiO)からなる。これにより、ゲート層106Sの露出部107Sを形成する。
次に、図19(a)、(b)に示すように、犠牲膜181aによって、絶縁膜111Sに形成された凹部を埋め込み、ゲート層106Sの露出部107Sを覆う。犠牲膜181aは、例えばレジストなどの有機物または金属などからなる。
次に、図20(a)、(b)に示すように、絶縁膜111Sおよび犠牲膜181a上に絶縁膜112Sを成膜した後、絶縁膜112Sの一部を除去して、犠牲膜181aの一部を露出させる。絶縁膜112Sは、例えば窒化珪素(SiN)からなる。
次に、図21(a)、(b)に示すように、絶縁膜112Sおよび露出した犠牲膜181a上に絶縁膜113Sを成膜した後、絶縁膜113Sの一部を除去して、絶縁膜112Sおよび犠牲膜181aのそれぞれの一部を露出させる。このとき、後に空洞130Sとなる領域に、絶縁膜113Sからなる柱状の構造物も形成する。絶縁膜113Sは、例えば二酸化珪素(SiO)からなる。
次に、図22(a)、(b)に示すように、絶縁膜113S、露出した絶縁膜112Sおよび露出した犠牲膜181a上にガス拡散抵抗膜131Sを成膜した後、ガス拡散抵抗膜131Sを加工して、ガス拡散抵抗膜131Sを、例えば後に空洞130Sとなる領域において絶縁膜112の一部領域上に形成する。ガス拡散抵抗膜131Sは、例えばアルミナ(Al)などからなる。
次に、図23(a)、(b)に示すように、絶縁膜113S、ガス拡散抵抗膜131S、露出した絶縁膜112Sおよび露出した犠牲膜181a上に犠牲膜181bを成膜した後、例えば犠牲膜181bを研磨して、互いに隣り合う絶縁膜113Sなどのスペース部に犠牲膜181bを埋め込む。犠牲膜181bは、例えばレジストなどの有機物または金属などからなる。このとき、絶縁膜113Sの上面から犠牲膜181bを除去する。
次に、図24(a)、(b)に示すように、絶縁膜113S、ガス拡散抵抗膜131Sおよび犠牲膜181b上に絶縁膜114Sを成膜した後、絶縁膜114Sの一部を除去して、ガス拡散抵抗膜131Sの一部および犠牲膜181bの一部を露出させる。このとき、絶縁膜114Sは、絶縁膜113Sの上面、およびガス拡散抵抗膜131Sと犠牲膜181bとの境界部を覆う。また、後に空洞130Sとなる領域に形成された、絶縁膜113Sからなる柱状の構造物の上面に、絶縁膜114Sからなる柱状の構造物も重ねて、柱状部140Sを形成する。絶縁膜114Sは、例えば窒化珪素(SiN)からなる。
さらに、絶縁膜114Sの上面に、例えば酸化チタン(TiO)または酸化クロム(Cr)などの金属酸化物を数nm程度成膜しておく。
なお、後の工程においてイオンポンプ150Sを分離する場合には(前述の実施例3参照)、分離部を絶縁膜114Sにより覆う。
次に、図25(a)、(b)に示すように、絶縁膜114S、露出したガス拡散抵抗膜131Sおよび露出した犠牲膜181b上に犠牲膜181cを成膜した後、例えば犠牲膜181cを研磨して、互いに隣り合う絶縁膜114Sなどのスペース部に犠牲膜181cを埋め込む。犠牲膜181cは、例えばレジストなどの有機物または金属などからなる。このとき、絶縁膜114Sの上面から犠牲膜181cを除去するが、絶縁膜114Sの上面に成膜した金属酸化物は残す。
次に、図26(a)、(b)に示すように、イオンポンプ電極151S、イオン伝導膜152Sおよびイオンポンプ電極153Sからなるイオンポンプ150Sを形成する。イオンポンプ電極151S,153Sは、例えば白金(Pt)、ロジウム(Rf)またはパラジウム(Pd)などからなる。イオン伝導膜152Sは、例えばイットリア(Y)を添加したジルコニア(ZrO)などからなる。絶縁膜114Sとイオンポンプ電極151Sとの界面には、上述した金属酸化物が残存しており、絶縁膜114Sとイオンポンプ電極151Sとの接着層の役割を果たす。
次に、図27(a)、(b)に示すように、絶縁膜114Sの一部を除去して、犠犠牲膜181cの一部が露出するコンタクト部141Sを形成する。
次に、図28(a)、(b)に示すように、コンタクト部141Sから犠牲膜181a,181b,181cを、例えばウェットエッチングまたはアッシングなどで除去して、空洞130Sを形成する。
この工程において、空洞130Sが形成されるが、ガス拡散抵抗膜131Sが形成されたガス導入部132Sとは別に、コンタクト部141Sを介して雰囲気と空洞130Sが接続されている。そこで、次に、コンタクト部141Sを塞ぐ方法について説明する。
図29(a)は、図28(a)に示したE−E´線に沿った断面図であり、コンタクト部141Sの断面を示している。また、図29(b)は、図28(a)に示したF−F´線に沿った断面図であり、ガス拡散抵抗膜131Sの断面を示している。
次に、図30(a)、(b)に示すように、絶縁膜114S、イオンポンプ150Sおよび露出したガス拡散抵抗膜131Sを覆うように封止膜119Sを成膜する。封止膜119Sは、例えば二酸化珪素(SiO)または窒化珪素(SiN)からなる。ここで、コンタクト部141Sは封止膜119Sによって塞がれる。
次に、図31(a)、(b)に示すように、リソグラフィ技術およびエッチング(ドライエッチングまたはウェットエッチング)技術を用いて、コンタクト部141Sの周囲以外の領域の封止膜119Sを除去する。封止膜119Sはガス拡散を防止するので、コンタクト部141Sを介した雰囲気と空洞130Sとの間のガス拡散は防止される。コンタクト部141Sでは、封止膜119Sが空洞130S内に浸入して残存するので、コンタクト部141Sは、ガス導入部132SからセンサFET100Sfのゲート層106Sの露出部107Sまでの流路に影響を与えない箇所に形成することが望ましい。
以上の工程により、図16に示した本実施例4によるガスFET100Sfが略完成する。
本実施例5によるガスセンサの構成について図32を用いて説明する。図32(a)は、本実施例5によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図である。図32(b)は、同図(a)のG−G´線に沿った断面図である。なお、図32(a)では、イオンポンプ150Sを透過した平面図を示している。
前述の実施例4によるセンサ素子100Sでは、空洞130Sの内部に柱状の構造物からなる柱状部140Sを設けて、空洞130Sの上面と下面との間を繋ぐことで空洞130Sを補強した。しかし、空洞130Sの補強は、これに限定されるものではない。
図32(a)、(b)に示すように、空洞130Sの形状をXY面内で蛇行させることでも空洞130Sの補強が可能である。さらに、ガス導入部132SからセンサFET100Sfのゲート層106Sの露出部107Sまでのガス流路が長くなり、その大部分で空洞130Sの上面にイオンポンプ150Sが接していることから、空洞130Sを雰囲気のガスが拡散する間にZ方向の拡散が充分に生じる。
これにより、本実施例5によるセンサFET100Sfでは、空洞130Sの補強という効果に加えて、雰囲気全体がイオンポンプ150Sに触れることで妨害ガスの除去を充分に行えるという特長を有する。
本実施例6によるガスセンサの構成について図33を用いて説明する。図33(a)は、本実施例6によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す平面図である。図33(b)は、同図(a)のH−H´線に沿った断面図である。なお、図33(a)では、イオンポンプ150S,160Sおよび絶縁膜115S〜118Sを透過した平面図を示している。
前述の実施例3によるセンサ素子100SAでは、2つのイオンポンプ150−1Sおよびイオンポンプ150−2Sにおいて、イオンポンプ電極151−1Sとイオンポンプ電極151−2Sとを同層の膜で形成し、イオン伝導膜152−1Sとイオン伝導膜152−2Sとを同層の膜で形成し、イオンポンプ電極153−1Sとイオンポンプ電極153−2Sとを同層の膜で形成した。しかし、これに限定されるものではなく、互いに異なる層の膜で2つのイオンポンプ150Sおよびイオンポンプ160Sを形成することができる。
図33(a)、(b)に示すように、イオンポンプ電極151S、イオン伝導膜152Sおよびイオンポンプ電極153Sからなるイオンポンプ150Sを形成した後、さらに、イオンポンプ150S上にガス拡散防止膜となる絶縁膜115S〜118Sを形成する。絶縁膜115Sおよび絶縁膜117Sは、例えば二酸化珪素(SiO)からなり、絶縁膜116Sおよび絶縁膜118Sは、例えば窒化珪素(SiN)からなる。
絶縁膜115S〜118Sの一部に空洞130−2Sが形成されている。この空洞130−2Sは、ゲート層106S、絶縁膜111S〜114Sおよびイオンポンプ150Sでその周囲を覆われた空洞130−1Sと繋がっている。また、空洞130−1Sと空洞130−2Sとの間にはガス拡散抵抗膜131−1Sが設けられている。
空洞130−2Sの周囲は、絶縁膜112S〜118Sおよびイオンポンプ160Sで覆われており、ガス拡散抵抗膜131−2Sを備えるガス導入部132Sを介して空洞130−2Sは雰囲気と繋がっている。
イオンポンプ160Sは、イオンポンプ電極161S、イオン伝導膜162Sおよびイオンポンプ電極163Sを備えている。すなわち、イオンポンプ電極161S上に、イオン伝導膜162Sおよびイオンポンプ電極163Sが積層されており、イオンポンプ電極161S、イオン伝導膜162Sおよびイオンポンプ電極163Sによってイオンポンプ160Sが形成されている。イオンポンプ電極161S,163Sは、例えば白金(Pt)、ロジウム(Rh)またはパラジウム(Pd)などからなる。イオン伝導膜162Sは、例えばイットリア(Y)などを添加したジルコニア(ZrO)などからなる。
本実施例6によるセンサ素子100Sでは、イオンポンプ150S,160Sが2つ形成されるので、例えばイオンポンプ160Sで酸素ガスを除去し、イオンポンプ150Sで水素ガスを除去する方法で、空洞130−1S,130−2S内のガスに対して酸化と還元の両方の処理を行い、妨害ガスを除去することができる。また、例えばイオンポンプ160Sで酸素ガスを除去し、イオンポンプ150Sのイオン電流を測定することで酸素ガスを除去した後の酸素ガスのガス濃度の確認を行うことができる。
これらの動作は前述の実施例3によるセンサ素子100SAにおいても可能である。しかし、本実施例6によるセンサ素子100Sでは、イオンポンプ150Sとイオンポンプ160Sとで互いに異なる電極材料およびイオン伝導膜材料を用いることができる。これにより、イオンポンプ150Sおよびイオンポンプ160Sのそれぞれの役割に適した電極材料およびイオン伝導膜材料を独立に選ぶことができるので、前述の実施例3によるセンサ素子100SAよりも妨害ガス除去を適切に実現することができる。本実施例6では、2つのイオンポンプ150S,160Sを形成したが、3つ以上形成してもよい。
本実施例7によるガスセンサの製造工程における犠牲膜の除去方法について図34および図35を用いて説明する。図34(a)は、本実施例7による犠牲膜が充填された空洞の一例を示す平面図である。図34(b)は、本実施例7による犠牲膜が除去された空洞の一例を示す平面図である。図35は、本実施例7による犠牲膜が充填されたガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す断面図である。
例えば前述の実施例5に示すセンサFET100Sf(例えば図32参照)は、空洞130Sに沿った経路が長い構造であり、空洞130Sの一端部に形成した1つのコンタクト孔を介して犠牲膜を除去すると、処理時間が長くなり製造コストの増加が生じる。
しかし、図34(a)に示すように、前述の実施例5に示すセンサFET100Sfの場合は、蛇行する経路に沿って複数のコンタクト部141Sを形成し、複数のコンタクト部141Sを介して犠牲膜を除去する。これにより、コンタクト部141Sを介して犠牲膜を除去する処理時間を短縮することができる。
さらに、図34(b)に示すように、例えば前述の実施例4の図29〜図31を用いて説明した方法と同様にして、複数のコンタクト部141Sを封止膜119Sで全て塞ぎ、空洞130Sが雰囲気と介する部分がガス導入部132Sだけになるようにする。封止膜119Sはガス拡散を防止するので、コンタクト部141Sを介した雰囲気と空洞130Sとの間のガス拡散は防止される。コンタクト部141Sでは、封止膜119Sが空洞130S内に浸入して残存するので、コンタクト部141Sは、ガス導入部132SからセンサFET100Sfのゲート層106Sの露出部107Sまでの流路に影響を与えない箇所に形成することが望ましい。
また、例えば前述の実施例3に示すセンサFET100Sf(例えば図13参照)および前述の実施例6に示すセンサFET100Sf(例えば図33参照)では、空洞130Sが、ガス拡散抵抗膜131−1Sによって2つに分離されている。このような構造を製造する際には、ガス拡散抵抗膜131−1Sによって犠牲膜が分離されることになる。
例えば前述の実施例3に示すセンサFET100Sfでは、図35に示すように、犠牲膜が、ガス拡散抵抗膜131−1Sによって犠牲膜181−1Sと犠牲膜181−2Sとに分離されている。
このような場合には、分離された犠牲膜181−1Sと犠牲膜181−2Sのそれぞれの部位に対して1つ以上のコンタクト部を形成し、犠牲膜181−1Sおよび犠牲膜181−2Sを除去する。
犠牲膜181−1Sおよび犠牲膜181−2Sを除去した後は、例えば前述の実施例4の図29〜図31を用いて説明した方法と同様にして、複数のコンタクト部を封止膜で全て塞ぎ、空洞130Sが雰囲気と介する部分がガス導入部132Sだけになるようにする。封止膜119Sはガス拡散を防止するので、コンタクト部141Sを介した雰囲気と空洞130Sとの間のガス拡散は防止される。コンタクト部では、封止膜が空洞130S内に浸入して残存するので、コンタクト部は、ガス導入部132SからセンサFET100Sfのゲート層106Sの露出部107Sまでの流路に影響を与えない箇所に形成することが望ましい。
本実施例8によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成について図36および図37を用いて説明する。図36(a)および図37(a)は、本実施例8によるセンサ部(センサ素子)のコンタクト部を示す断面図(例えば実施例4における図28に示したE−E´線に沿った断面に対応する図)である。図36(b)および図37(b)は、本実施例8によるセンサ部(センサ素子)のガス拡散抵抗膜を示す断面図(例えば実施例4における図28に示したF−F´線に沿った断面に対応する図)である。
前述の実施例4によるセンサ素子100Sでは、コンタクト部141Sを塞ぐ際、イオンポンプ150Sおよび露出したガス拡散抵抗膜131Sなどを覆うように封止膜119Sを成膜した後、コンタクト部141Sの周囲以外の領域の封止膜119Sを除去した(例えば図30(a)、(b)および図31(a)、(b)参照)。すなわち、イオンポンプ150Sの上面および側面は封止膜119Sによって覆われていない。
しかし、イオンポンプ150Sの端部の側面に封止膜119Sを残存させることもできる。
例えば図36(a)、(b)に示すように、絶縁膜114S、イオンポンプ150Sおよび露出したガス拡散抵抗膜131Sを覆うように封止膜119Sを成膜する。封止膜119Sは、例えば二酸化珪素(SiO)または窒化珪素(SiN)からなる。ここで、コンタクト部141Sは封止膜119Sによって塞がれる。
次に、図37(a)、(b)に示すように、リソグラフィ技術およびエッチング(ドライエッチングまたはウェットエッチング)技術を用いて、封止膜119Sを加工する。ここで、コンタクト部141Sの周囲に封止膜119Sを残存させることにより、コンタクト部141Sは封止膜119Sによって塞がれる。さらに、イオンポンプ電極153Sの上面の一部は封止膜119Sから露出させるが、イオン伝導膜152Sの露出している端部側面を覆うように封止膜119Sを残存させる。
封止膜119Sはガス拡散を防止できるので、コンタクト部141Sを介した雰囲気と空洞130Sとの間のガス拡散を防止することができる。また、イオンポンプ電極151S,153Sによって覆われていないイオン伝導膜152Sの側面を介した不要なガス拡散を防止することができる。
本実施例9によるガスセンサの構成について図38を用いて説明する。図38は、本実施例9によるガスセンサのセンサ部(センサ素子)の構成の一例を示す断面図である。
前述の実施例8によるセンサ素子では、雰囲気に露出するイオン伝導膜152Sの端部側面を封止膜119Sによって覆い、不要なガス拡散を防止した。しかし、イオン伝導膜152Sの端部側面のみでなく、イオン伝導膜152Sの一部が雰囲気に露出した構成のイオンポンプ150Sにおいては、イオン伝導膜152Sの露出した他の面を封止膜119Sによって覆うことができる。
例えば前述の実施例3の第3例によるセンサ素子100SCでは、イオン伝導膜152−1S,152−2Sの上面の一部が雰囲気に露出している。この場合は、図38に示すように、イオン伝導膜152−1S,152−2Sの上面のイオンポンプ電極153−1S,153−2Sにより覆われていない部分を封止膜119Sで覆うことができる。これにより、イオン伝導膜152−1S,152−2Sの上面が露出した部分を介した不要なガス拡散を防止することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は少なくとも以下の実施の形態を含む。
〔付記1〕
(a)半導体基板の主面から第1深さを有するウェルを前記半導体基板に形成する工程、
(b)前記ウェル上にゲート絶縁膜を形成する工程、
(c)前記ゲート絶縁膜上にゲート層を形成する工程、
(d)前記ゲート層上に犠牲膜を形成する工程、
(e)前記犠牲膜上に第1ガス拡散防止膜を形成する工程、
(f)前記第1ガス拡散防止膜に前記犠牲膜に至る孔を形成する工程、
(g)前記孔を介して前記犠牲膜を除去して前記ゲート層の表面の一部を露出する空洞を形成する工程、
を含む、ガスセンサの製造方法。
〔付記2〕
付記1記載のガスセンサの製造方法において、
前記(f)工程において、複数の前記孔を形成し、
前記(g)工程の後、さらに、
(h)前記空洞が完全に埋まらないように、前記第1ガス拡散防止膜上に第1封止膜を形成する工程、
(i)前記第1封止膜を加工して、複数の前記孔のそれぞれを前記第1封止膜によって封止する工程、
を含む、ガスセンサの製造方法。
〔付記3〕
付記1記載のガスセンサの製造方法において、
前記(e)工程と前記(f)工程との間に、さらに、
(j)前記第1ガス拡散防止膜に開口部を形成する工程、
(k)前記開口部を覆うように前記第1ガス拡散防止膜上に、第1イオンポンプ電極、イオン伝導膜および第2イオンポンプ電極が積層されたイオンポンプを形成する工程、
を含み、
前記(g)工程において、前記第1イオンポンプ電極の下面の一部が前記空洞に露出する、ガスセンサの製造方法。
〔付記4〕
付記3記載のガスセンサの製造方法において、
前記(k)工程の後に、さらに、
(l)前記イオン伝導膜の露出する部分を覆う第2封止膜を形成する工程、
を含む、ガスセンサの製造方法。
〔付記5〕
付記1記載のガスセンサの製造方法において、
前記(c)工程と前記(d)工程との間に、さらに、
(m)前記ゲート層上に第2ガス拡散防止膜を形成する工程、
(n)前記第2ガス拡散防止膜の一部を除去して、前記ゲート層の表面の一部を露出させる工程、
を含む、ガスセンサの製造方法。
〔付記6〕
付記1記載のガスセンサの製造方法において、
前記(d)工程と前記(e)工程との間に、さらに、
(o)前記犠牲膜に接するガス拡散抵抗膜を形成する工程、
を含み、
前記ガス拡散抵抗膜の上面の一部には、前記第1ガス拡散防止膜が形成されない、ガスセンサの製造方法。
1 ガスセンサ
20 電流測定部
30 ガス濃度測定部
40 電源部
41 電源
50 制御部
90 データ入出力部
100 センサ部
100R 参照素子
100Rc 参照キャパシタ
100Rd 参照ダイオード
100Rf 参照FET
100S,100SA,100SB,100SC センサ素子
100Sc センサキャパシタ
100Sd センサダイオード
100Sf センサFET
101R,101S 半導体基板
101Ra,101Sa 主面
102R,102S ウェル
103R,103S ソース拡散層
104R,104S ドレイン拡散層
105R,105S ゲート絶縁膜
105Ra,105Sa 上面
106R,106S ゲート層
106Sa 第1金属酸化物層(第2層)
106Sb 第2金属酸化物層
106Sc 電極層(第1層)
107S 露出部
108R,108S 絶縁膜
111R,111S,112S,113S,114S 絶縁膜
115S,116S,117S,118S 絶縁膜
119S 封止膜
130S,130−1S 空洞(第1空洞)
130−2S 空洞(第2空洞)
131S ガス拡散抵抗膜(第1ガス拡散抵抗膜)
131−1S ガス拡散抵抗膜(第3ガス拡散抵抗膜)
131−2S ガス拡散抵抗膜(第2ガス拡散抵抗膜)
132S ガス導入部
140S 柱状部
141S コンタクト部
150S,150−1S,150−2S イオンポンプ(第1イオンポンプ)
151S,151−1S,151−2S イオンポンプ電極(第1イオンポンプ電極)
152S,152−1S,152−2S イオン伝導膜(第1イオン伝導膜)
153S,153−1S,153−2S イオンポンプ電極(第2イオンポンプ電極)
160S イオンポンプ(第2イオンポンプ)
161S イオンポンプ電極(第3イオンポンプ電極)
162S イオン伝導膜(第2イオン伝導膜)
163S イオンポンプ電極(第4イオンポンプ電極)
171S コンタクト部
181a,181b,181c 犠牲膜
181−1S,181−2S 犠牲膜
190 ヒータ

Claims (15)

  1. 半導体基板の主面に設けられた仕事関数型センサと、
    検知対象ガスから第1妨害ガス成分を除去する第1イオンポンプと、
    前記仕事関数型センサと前記第1イオンポンプとの間に形成された第1ガス拡散防止膜と、
    を備え、
    前記仕事関数型センサは、
    前記半導体基板と、
    前記半導体基板の主面から第1深さを有して前記半導体基板内に形成されたウェルと、
    前記ウェル上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート層と、
    を含み、
    前記第1イオンポンプは、
    第1イオン伝導膜と、
    前記第1イオン伝導膜の下面に接して形成された第1イオンポンプ電極と、
    前記第1イオン伝導膜の上面に接して形成された第2イオンポンプ電極と、
    を含み、
    前記第1ガス拡散防止膜に、前記検知対象ガスが導入される第1空洞が形成されており、
    前記ゲート層の表面の一部が前記第1空洞に露出し、
    前記第1イオンポンプ電極の下面の一部が前記第1空洞に露出する、ガスセンサ。
  2. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記仕事関数型センサは、
    前記半導体基板の主面から前記第1深さよりも浅い第2深さを有して前記ウェル内に形成されたソース拡散層と、
    前記半導体基板の主面から前記第1深さよりも浅い第3深さを有し、前記ウェル内に前記ソース拡散層と離間して形成されたドレイン拡散層と、
    をさらに含み、
    前記仕事関数型センサは、電界効果トランジスタ型センサである、ガスセンサ。
  3. 請求項2記載のガスセンサにおいて、
    前記ゲート層は、平面視において円形の外形と円形の内形とで囲まれた環状の形状であり、外形を構成する円形よりも内形を構成する円形の方が小さい、ガスセンサ。
  4. 請求項3記載のガスセンサにおいて、
    平面視において前記ゲート層の前記外形の外側および前記ゲート層の前記内形の内側に、前記第1空洞へ前記検知対象ガスを導入する複数のガス導入部が形成されている、ガスセンサ。
  5. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1ガス拡散防止膜は、前記仕事関数型センサ側の第1部分と、前記第1イオンポンプ側の第2部分とからなり、
    前記第1空洞の下面には、前記ゲート層の表面の一部および前記第1ガス拡散防止膜の前記第1部分の一部が露出し、
    前記第1空洞の上面には、前記第1イオンポンプ電極の下面の一部および前記第1ガス拡散防止膜の前記第2部分の一部が露出する、ガスセンサ。
  6. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1イオン伝導膜が、ジルコニアを含む、ガスセンサ。
  7. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記ゲート層が、白金、ロジウムまたはパラジウムを含む、ガスセンサ。
  8. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記ゲート層が、白金、ロジウムまたはパラジウムを含む第1層と、前記ゲート絶縁膜と前記第1層との間に形成され、ジルコニアを含む金属酸化物からなる第2層と、から構成される、ガスセンサ。
  9. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1イオンポンプ電極および前記第2イオンポンプ電極が、白金、ロジウムまたはパラジウムを含む、ガスセンサ。
  10. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1ガス拡散防止膜は、二酸化珪素膜と窒化珪素膜とが交互に積層された多層構造を有する、ガスセンサ。
  11. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1イオンポンプ電極、前記第2イオンポンプ電極、または前記第1イオンポンプ電極および前記第2イオンポンプ電極は、それぞれ2以上に分離され、互いに異なる電位が供給される、ガスセンサ。
  12. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1空洞は、第1ガス拡散抵抗膜を介して外部の雰囲気と繋がっている、ガスセンサ。
  13. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記第1空洞の上面と前記第1空洞の下面とが、絶縁膜で形成された柱状部で接続されている、ガスセンサ。
  14. 請求項1記載のガスセンサにおいて、
    前記検知対象ガスから第2妨害ガス成分を除去する第2イオンポンプと、
    前記第1イオンポンプと前記第2イオンポンプとの間に形成された第2ガス拡散防止膜と、
    をさらに備え、
    前記第2イオンポンプは、
    第2イオン伝導膜と、
    前記第2イオン伝導膜の下面に接して形成された第3イオンポンプ電極と、
    前記第2イオン伝導膜の上面に接して形成された第4イオンポンプ電極と、
    を含み、
    前記半導体基板の主面から前記第1イオン伝導膜までの第1距離よりも、前記半導体基板の主面から前記第2イオン伝導膜までの第2距離の方が大きく、
    前記第2ガス拡散防止膜に、前記第1空洞に繋がり前記検知対象ガスが導入される第2空洞が形成されており、
    前記第3イオンポンプ電極の下面の一部が前記第2空洞に露出する、ガスセンサ。
  15. 請求項14記載のガスセンサにおいて、
    前記第2空洞は、第2ガス拡散抵抗膜を介して外部の雰囲気と繋がり、
    前記第1空洞と前記第2空洞との間に第3ガス拡散抵抗膜が設けられている、ガスセンサ。
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