JP6739941B2 - リチウムイオン二次電池用電解質 - Google Patents
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Description
ラグライム(G4とも略記する)を選択し、リチウム塩との1:1混合溶液に対して、Gaussian03プログラムを用いたab initio分子軌道計算にて検討を行った。上記分子構造(a)および(b)に示すとおり、グライム中に含まれるエーテル酸素に存在する非共有電子対をリチウムイオンに供与し、リチウムイオンの周囲にグライム分子が立体的に囲みこむ構造をとって錯カチオンを形成していることが確認できた。(実際の計算結果で得られた構造図は、カラー図面であるが、出願図面(モノクロ図面)とした場合には、各元素分子の判読が困難なため不図示とした)。同様に溶媒分子として、メチルモノグライム(G1とも略記する)とメチルジグライム(G2とも略記する)を選択し、リチウム塩との混合溶液についても同様に検討を行った。G1については1:2となるモル比の混合溶媒、またG2については1:1.33となるモル比の混合溶媒にて検討したところ、グライム中に含まれるエーテル酸素に存在する非共有電子対をリチウムイオンに供与し、リチウムイオンの周囲にグライム分子が囲みこむ構造をとって錯カチオンを形成していることがわかった。またNMRを用いた各イオン種、分子種の自己拡散係数の観測においても同様に錯カチオンを形成している結果が観測されている。特にLiTFSIなどイミド型のリチウム塩を用いた溶媒和イオン液体の中では、リチウムイオンの自己拡散係数とグライム分子の自己拡散係数が同じ値を示している。このことからも、この溶媒和イオン液体の中ではリチウムイオンに対してグライムが配位した錯カチオンが形成されていると考えられる。
チルテトラグライム(G4)がレート特性に優れていることを見出しているが、シリコン電極では十分なサイクル特性を発現することはできなかった。
かかる構成とすることで、上記した発明の効果を有効に発現し得るものである。即ち、Li塩とグライム類にG1及びG2を用いた溶媒和イオン液体において、錯カチオンの電荷中性条件よりもグライム分子内に含まれる酸素原子数を少なくなるように、[O]/[Li]を3.0以上4.0未満の間に制御したものである。その上で、更に錯カチオン安定化にアニオン分子も寄与するように、G1/G2混合モル比を(1/4超)〜(3/2未満)に制御したものである。かかる構成とすることにより、電解質の性状を安定して保持しつつ、シリコン系負極に対して、反応性が低く電解質の諸物性を低下させることなく、高容量で、優れた電池特性(サイクル特性、レート特性等)が得られるLiイオン二次電池用電解質を提供できる。また本発明の一実施形態のリチウムイオン二次電池は、前記電解質を含有し、負極活物質としてシリコン系活物質を用いたことを特徴とするものである。かかる構成とすることで、容量の大きいシリコン系電極を適用することが可能となるので、より高容量の電池を実現することができる。以下、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用電解質の構成成分についてまず説明し、その後、当該電解質の用途であるリチウムイオン二次電池に係る実施形態について説明する。
本実施形態の電解質は、電解質の組成変化を起こしやすいフッ素系エーテル化合物等を使用することなく、メチルモノグライムおよびメチルジグライムと、リチウム塩と、を含む溶媒和イオン液体を用いたものである。この溶媒和イオン液体は、上記したように、リチウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド[LiTFSI]などのLi塩と、グライム系溶媒(グライム類)であるG1およびG2のエーテル性酸素原子とが強く相互作用をし、安定な錯体を形成している。即ち、リチウム塩とグライム類(G1+G2)との混合物は、グライム類とリチウムが錯体を形成することで錯カチオンをつくる。上記混合物は、この錯カチオンとアニオン(Li塩のアニオン種)のみから構成されるため、これら一連の化合物は塩である。しかしながら、錯カチオンとアニオン間のイオン相互作用が錯体形成の影響を受けて弱くなり、塩でありながら液体の様相を呈する。この液体は、揮発性が極めて低く、イオン濃度が高くて良好なイオン伝導性を示す。このような特性を持つ液体を溶媒和イオン液体と称する。なお、本実施形態において、溶媒和イオン液体を用いるとは、電解質の組成変化を起こしやすいフッ素系エーテル化合物等を使用することなく、溶媒和イオン液体を液体電解質(溶媒和イオン液体からなる電解液)として用いることを意味する。或いはゲル電解質を構成する(溶媒和イオン液体からなる)電解液成分として用いることを意味するものである。
本実施形態の電解質は、メチルモノグライム(G1)およびメチルジグライム(G2)の混合物(混合液)を含むものである。
コン系活物質を用いた負極電極のサイクル特性が低下していく(各実施例(図3〜図6および図11)と比較例5(図12)のサイクル特性を示す図面参照のこと)。明確な機構は明らかではないが、G2の含有量が増えていくと、リチウムイオンとG2の溶媒和形成がより促進され、G1が錯カチオン形成に寄与する酸素原子の数が少なくなる。このような状況になると先のG1モル数/G2モル数=(3/2以上)のときと同様に錯カチオン形成に一部寄与したG1は過渡の安定状態にさらさせることとなり、G1がシリコン系負極電極と反応して分解していくこととなる。結果としてシリコン系電極の性能低下や電解質の特性低下を招くこととなる。またG1モル数/G2モル数=(1/4以下)になると溶媒和イオン液体の状態を安定して発現することが困難となり、固体化する。このため、電解質として使用することが困難となる。そういった状況を回避できるためG1の含有量に対するG2の含有量が増えすぎないように、G1とG2の混合比(G1モル数/G2モル数)は(1/4超)であることが望ましい。
本実施形態の電解質は、リチウム塩(LiX)を含むものである。好ましくは、イミド型のリチウム塩である。これは、イミド型のリチウム塩では、アニオンの加水分解によるHFの発生が抑制できるため、リチウムイオン二次電池の安定性向上を促進する効果が期待できるためである。更にイミド型のリチウム塩のアニオン種(X)としてはスルホン化イミドが望ましく、イミド型のリチウム塩としては、LiN(FSO2)2(単にLiFSIともいう)が望ましい。これは、錯カチオンとアニオン間の相互作用に対して、アニオン分子の分子構造も寄与しており、よりコンパクトな分子構造をとるFSIアニオンで効果が著しいためである。
は、シリコン系活物質を用いた負極電極に対して溶媒和イオン液体を電解質として適用する場合、電解質を構成するリチウム塩として、イミド型のリチウム塩、なかでもLiFSIを適用することで、安定性に優れた電解質を形成(使用)することができるためである。即ち、イミド型のリチウム塩としてはリチウムスルホン化イミドが好ましく、特にLiFSIがより好ましい。これは、錯カチオンとアニオン間の相互作用に対して、アニオン分子の分子構造も寄与しており、よりコンパクトな分子構造をとるFSIアニオンで効果が著しいためでもある。
ある。明確な理由は明らかではないが、定常状態では、リチウムイオンに対して溶媒分子が[O]/[Li]=4となるように溶媒和しているため溶媒和イオン液体は安定である。しかし、電池内にて電解質として機能する際には溶媒和状態からリチウムイオンが脱溶媒和して、電極反応にリチウムイオンが提供される。脱溶媒和の反応が進む結果フリーとなる溶媒分子が電解質中に発生するが、このフリーとなる溶媒分子の安定性は溶媒和している状態より劣るため、活性が高くなった電極界面(特にLiと合金化して活性化したシリコン電極界面)で溶媒分子の還元分解反応を発生させると考えられる。電池反応を繰り返して充放電を行うと、このフリーとなる溶媒分子の分解反応が継続的に発生するため、結果として電極界面での分解生成物が多く発生することとなり、最終的には電極の反応が低下するものと考えられる。
解質を調製する方法などが挙げられるが、いずれの調製法によっても本形態の電解質(溶媒和イオン液体)が得られる。
続いて、上記した電解質を用いてなるリチウムイオン二次電池につき、その具体的な実施形態を説明する。ただし、本発明が、以下の実施形態のみには制限されるわけではない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
活物質を含有する正極と、リチウムイオンを挿入・脱離可能な負極活物質を含有する負極と、前記正極および前記負極の間に介在する電解質層とを備えるものである。以下の説明では、リチウムイオン二次電池を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されない。
レータの面方向中央部に電解質が保持されてなる構成を有する。この際、一の双極型電極24の正極活物質層15と前記一の双極型電極24に隣接する他の双極型電極24の負極活物質層12とが電解質層13を介して向き合うように、各双極型電極24および電解質層13が交互に積層されている。すなわち、一の双極型電極24の正極活物質層15と前記一の双極型電極24に隣接する他の双極型電極24の負極活物質層12との間に電解質層13が挟まれて配置されている。
負極は、正極とともにリチウムイオンの授受により電気エネルギーを生み出す機能を有する。負極は、集電体および負極活物質層を必須に含み、集電体の表面に負極活物質層が形成されてなる。
集電体は導電性材料から構成され、その一方の面または両面に負極活物質層が配置される。集電体を構成する材料に特に制限はなく、例えば、金属や、導電性高分子材料または非導電性高分子材料に導電性フィラーが添加された導電性を有する樹脂が採用されうる。
負極活物質層は、負極活物質を含む。負極活物質層は、導電助剤、バインダー等の添加剤をさらに含んでもよい。
負極活物質は、放電時にリチウムイオンを脱離し、充電時にリチウムイオンを吸蔵できる組成を有する。負極活物質は、リチウムを可逆的に吸蔵脱離することができるものであれば特に制限されない。負極活物質の例としては、SiやSnなどの金属、あるいはTiO、Ti2O3、TiO2、もしくはSiO2、SiO、SnO2などの金属酸化物、L
i4Ti5O12もしくはLi7MnNなどのリチウムと遷移金属との複合酸化物、Li−Pb系合金、Li−Al系合金、Li、または炭素粉末、グラファイト(天然黒鉛、人造黒鉛)、カーボンブラック、活性炭、カーボンファイバー、コークス、ソフトカーボン、もしくはハードカーボンなどの炭素材料などが好ましく挙げられる。このうち、リチウムと合金化する元素を用いることにより、従来の炭素系材料に比べて高いエネルギー密度を有する高容量および優れた出力特性の電池を得ることが可能となる。上記負極活物質は、単独で使用されてもあるいは2種以上の混合物の形態で使用されてもよい。上記のリチウムと合金化する元素としては、以下に制限されることはないが、具体的には、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Au、Cd、Hg、Ga、Tl、C、N、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Cl等が挙げられる。
ある。
負極活物質層がバインダーを含む場合には、水系バインダーを含むことが好ましい。水系バインダーは、原料としての水の調達が容易であることに加え、乾燥時に発生するのは水蒸気であるため、製造ラインへの設備投資が大幅に抑制でき、環境負荷の低減を図ることができるという利点がある。
ポリエチルヘキシルアクリレート、ポリエチルヘキシルメタクリレート、ポリラウリルアクリレート、ポリラウリルメタクリレート等)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブタジエン、ブチルゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、ポリビニルピリジン、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂;ポリビニルアルコール(平均重合度は、好適には200〜4000、より好適には、1000〜3000、ケン化度は好適には80モル%以上、より好適には90モル%以上)およびその変性体(エチレン/酢酸ビニル=(2/98)〜(30/70)モル比の共重合体の酢酸ビニル単位のうちの1〜80モル%ケン化物、ポリビニルアルコールの1〜50モル%部分アセタール化物等)、デンプンおよびその変性体(酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン、カチオン化デンプン等)、セルロース誘導体(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびこれらの塩等)、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸(塩)、ポリエチレングリコール、(メタ)アクリルアミドおよび/または(メタ)アクリル酸塩の共重合体[(メタ)アクリルアミド重合体、(メタ)アクリルアミド−(メタ)アクリル酸塩共重合体、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜4)エステル−(メタ)アクリル酸塩共重合体など]、スチレン−マレイン酸塩共重合体、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性体、ホルマリン縮合型樹脂(尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂等)、ポリアミドポリアミンもしくはジアルキルアミン−エピクロルヒドリン共重合体、ポリエチレンイミン、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白、並びにマンナンガラクタン誘導体等の水溶性高分子などが挙げられる。これらの水系バインダーは1種単独で用いてもよいし、2種以上併用して用いてもよい。
力が高いことから、有機溶媒系バインダーと比較して少量の添加で活物質層を形成できる。
導電助剤とは、正極活物質層または負極活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。特に制限されないが、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、グラファイト等のカーボン粉末や、気相成長炭素繊維(VGCF;登録商標)等の種々の炭素繊維、膨張黒鉛などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
リチウム塩は、上述した電解質が負極活物質層へと浸透することで、負極活物質層中に含まれることになる。したがって、負極活物質層に含まれうるリチウム塩の具体的な形態は、上述した電解質を構成するリチウム塩と同様である。
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。
正極は、負極とともにリチウムイオンの授受により電気エネルギーを生み出す機能を有する。正極は、集電体および正極活物質層を必須に含み、集電体の表面に正極活物質層が形成されてなる。
正極に用いられうる集電体は、負極に用いられうる集電体と同様であるため、ここでは説明を省略する。
正極活物質層は、活物質を必須に含み、必要に応じて、導電助剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるためのリチウム塩などのその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質は、充電時にリチウムイオンを放出し、放電時にリチウムイオンを吸蔵できる組成を有する。正極活物質としては、例えば、LiMn2O4、LiCoO2、LiNiO2、Li(Ni−Mn−Co)O2およびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等のリチウム遷移金属複合酸化物、リン酸鉄リチウム等のリチウム遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、容量、出力特性の観点から、リチウム遷移金属複合酸化物またはリチウム遷移金属リン酸化合物が、正極活物質として用いられる。さらに、Li(Ni−Mn−Co)O2およびこれらの遷移金属の一部が他の元
素により置換されたもの(以下、単に「NMC複合酸化物」とも称する)も用いられうる。NMC複合酸化物は、リチウム原子層と遷移金属(Mn、NiおよびCoが秩序正しく配置)原子層とが酸素原子層を介して交互に積み重なった層状結晶構造を持ち、遷移金属Mの1原子あたり1個のLi原子が含まれ、取り出せるLi量が、スピネル系リチウムマンガン酸化物の2倍、つまり供給能力が2倍になり、高い容量を持つことができる。
バインダーは、活物質層中の構成部材同士または活物質層と集電体とを結着させて電極構造を維持する目的で添加される。正極活物質層に用いられるバインダーとしては、特に限定されないが、例えば、以下の材料が挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリアミド、セルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)およびそ
の塩、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体およびその水素添加物などの熱可塑性高分子、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、フッ化ビニリデン系共重合体(変性PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴム、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのバインダーは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
導電助剤は、活物質層の導電性を向上させるために配合される添加物をいう。導電助剤としては、特に制限されないが、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、グラファイト等のカーボン粉末や、気相成長炭素繊維(VGCF;登録商標)等の種々の炭素繊維、膨張黒鉛などの炭素材料が挙げられる。活物質層が導電助剤を含むと、活物質層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
リチウム塩は、上述した電解質が負極活物質層へと浸透することで、負極活物質層中に含まれることになる。したがって、負極活物質層に含まれうるリチウム塩の具体的な形態は、上述した電解質を構成するリチウム塩と同様である。
イオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)系およびポリプロピレンオキシド(PPO)系のポリマーが挙げられる。
電解質層は、電解質を保持(含浸)したセパレータで構成されてなる。電解質としては、上記した本形態の電解質(溶媒和イオン液体)が適用される。
セパレータは、上記した本形態の電解質を保持して正極と負極との間のリチウムイオン(キャリアイオン)の伝導性を確保する機能、および正極と負極との間の隔壁としての機能を有する。
は混合して用いる。また、不織布のかさ密度は、含浸させた電解質により十分な電池特性が得られるものであればよく、特に制限されるべきものではない。さらに、不織布セパレータの厚さは、電解質層と同じであればよく、好ましくは5〜200μmであり、特に好ましくは10〜100μmである。
リチウムイオン二次電池においては、電池外部に電流を取り出す目的で、集電体に電気的に接続された集電板(タブ)が外装材であるラミネートフィルムの外部に取り出されている。
シール部は、直列積層型電池に特有の部材であり、電解質層の漏れを防止する機能を有する。このほかにも、電池内で隣り合う集電体同士が接触したり、積層電極の端部の僅か
な不ぞろいなどによる短絡が起こったりするのを防止することもできる。
また、図示は省略するが、集電体23と集電板(18、19)との間を正極リードや負極リードを介して電気的に接続してもよい。正極および負極リードの構成材料としては、公知のリチウムイオン二次電池において用いられる材料が同様に採用されうる。なお、外装から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆することが好ましい。
電池外装体22は、その内部に発電要素を封入する部材であり、発電要素を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースなどが用いられうる。該ラミネートフィルムとしては、例えば、ポリプロピレン(PP)、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるという観点から、ラミネートフィルムが望ましい。また、外部から掛かる発電要素への群圧を容易に調整することができ、電池が大型化できることから、発電要素が積層構造であり、かつ外装体はアルミニウムを含むラミネートフィルムがより好ましい。
組電池は、本形態のリチウムイオン二次電池を複数個接続して構成したものである。詳しくは、当該二次電池を少なくとも2つ以上用いて、直列化あるいは並列化あるいはその両方で構成されるものである。直列、並列化することで容量および電圧を自由に調節することが可能になる。また容量が大きく、サイクル特性に優れた本形態のリチウムイオン二次電を複数個接続して組電池を形成することで、更なる高容量の(組)電池(電気自動車用電源)を実現することができる。
て組電池を作製するか、また、何段の小型組電池を積層して大容量の組電池を作製するかは、搭載される車両(電気自動車)の電池容量や出力に応じて決めればよい。
本実施形態の自動車用の高出力(低抵抗)で高容量のリチウムイオン二次電池は、出力特性に優れ、また長期使用しても放電容量が維持され、サイクル特性が良好である。電気自動車やハイブリッド電気自動車や燃料電池車やハイブリッド燃料電池自動車などの車両用途においては、電気・携帯電子機器用途と比較して、高容量、大型化が求められるとともに、長寿命化が必要となる。したがって、本実施形態の自動車用の高出力(低抵抗)で高容量のリチウムイオン二次電池は、車両用の電源として、例えば、車両駆動用電源や補助電源に好適に利用することができる。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.6(G2)0.6][FSI]の評価]
[電解質合成]
Li塩として、購入したリチウムビスフルオロスルホニルイミド(以下、LiFSIと表記する)(キシダ化学株式会社製)をサンプル容器に所定量を量りとった。LiFSIの重量に対して0.6モルとなるようにメチルモノグライム(以下、G1と表記する)とメチルジグライム(以下、G2と表記する)(G1、G2共に日本乳化剤株式会社製)を量りいれ、60℃となるように保温した容器内で5日間撹拌した。これにより、所定の溶媒和イオン液体電解質([Li(G1)0.6(G2)0.6][FSI])を得た。一連の作業はすべて露点−60℃以下となるアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で行なった。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。
電極集電体として、ニッケル箔(厚み20μm)を準備した。次いで、このニッケル箔の表面に、RFスパッタ成膜法により負極活物質層であるアモルファスシリコン(ケイ素)薄膜(厚み100nm)を形成することで目的とするアモルファスシリコン電極シート(負極電極シート)を作製した。このシリコン電極シートの大きさは、縦100mm×横
100mmとした。
上記で得られた負極電極シートから、直径(φ)15mmに電極を打ち抜き、別途、上
記で得られた電解質を含浸させた多孔質ガラスフィルム(厚さ200μm)をセパレータとして挟み込み、対極にLi箔を用いて、市販の組み立て式セル(電池)に組み込んだ。一連の作業はすべて露点−60℃以下となるアルゴン雰囲気下のグローブボックス内で行なった。
組み立てた電池をグローブボックスから取り出し、温度30℃一定となる恒温槽内に設置した後、0.5Cの電流値にて、5mV〜2.0Vの電位範囲で、定電流モードで充放電を行った。この充放電操作を1サイクルとして、100サイクル目まで充電・放電を繰り返すことで、サイクル試験を実施した。サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図3に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.7(G2)0.7][FSI]の評価]
電解質として用いる溶媒和イオン液体の組成を[Li(G1)0.7(G2)0.7][FSI]となるように、所定のLiFSI量に対して、G1、G2それぞれ0.7モルとなるように量りいれた。これ以外は実施例1と同様にして、電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図4に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.76(G2)0.76][FSI]の評価]
電解質として用いる溶媒和イオン液体の組成を[Li(G1)0.76(G2)0.76][FSI]となるように、所定のLiFSI量に対して、G1、G2それぞれ0.76モルとなるように量りいれた。これ以外は実施例1と同様して、電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図5に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.7(G2)0.7][TFSI]の評価]
実施例2で使用したLiFSIをリチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(
以下、LiTFSIと表記する)に置き換えた以外は、実施例2に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図6に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.58(G2)0.58][FSI]の評価]
実施例1で用いたG1およびG2を、LiFSIに対してそれぞれ0.58モルとなるように添加量を変更させた以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図7に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.8(G2)0.8][FSI]の評価]
実施例1で用いたG1およびG2を、LiFSIに対してそれぞれ0.8モルとなるように添加量を変更させた以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図8に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.58(G2)0.58][TFSI]の評価]
比較例1で用いたLiFSIをLiTFSIに置き換えた以外は、比較例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図9に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.8(G2)0.8][TFSI]の評価]
比較例3で用いたG1およびG2を、LiTFSIに対してそれぞれ0.8モルとなるように添加量を変更させた以外は、比較例3に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図10に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.32(G2)0.95][FSI]の評価]
実施例1で用いたG1をLiFSIに対して0.32モル、G2をLiFSIに対して0.95モルとなるように添加量を変更させた以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図11に示す。なお、本実施例の溶媒和イオン液体は、正確には[Li(G1)0.318(G2)0.954][FSI]であり、G1は0.318モル、G2は0.954モルであるが上記では小数点以下3桁目を四捨五入して表記している。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.25(G2)1.00][FSI]の評価]
実施例1で用いたG1をLiFSIに対して0.25モル、G2をLiFSIに対して1.00モルとなるように添加量を変更させた以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図12に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.88(G2)0.58][FSI]の評価]
実施例1で用いたG1をLiFSIに対して0.88モル、G2をLiFSIに対して0.58モルとなるように添加量を変更させた以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図13に示す。なお、本実施例の溶媒和イオン液体は、正確には[Li(G1)0.875(G2)0.583][FSI]であり、G1は0.875モル、G2は0.583モルであるが上記では小数点以下3桁目を四捨五入して表記している。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)1.75(G2)0.00][FSI]の評価]
実施例1で用いたG1をLiFSIに対して1.75モル、G2をLiFSIに対して0モルとなるように添加量を変更させた以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サ
イクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図14に示す。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.00(G2)1.17][TFSI]の評価]
実施例1で用いたLiFSIをLiTFSIに置き換え、G1をLiTFSIに対して0モル、G2をLiTFSIに対して1.17モルとなるように添加量を変更させた。それ以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製、電池の作製及びサイクル試験を行った。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。また、サイクル試験結果として、サイクル数と容量維持率との関係を示すグラフ(サイクル特性グラフ)を図15に示す。なお、本実施例の溶媒和イオン液体は、正確には[Li(G1)0.000(G2)1.167][TFSI]であり、G1は0.000モル、G2は1.167モルであるが上記では小数点以下3桁目を四捨五入して表記している。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.6(G2)0.6][FSI]のレート特性]
実施例1と同様にして電解質合成、シリコン電極の作製及び電池の作製を行ってセル(電池)を組み立てた。組み立てた電池を用いて、レート試験を以下の手順で実施した。まず、10サイクル0.5Cで充放電を行った後、充電過程を0.2C〜5Cと変化させ、放電レートは0.5Cと一定とする条件で充電・放電を繰り返すことで、レート試験を実施した。0.2Cでの放電容量を基準に規格化した放電容量について充電レートの値でプロットした。その結果をレート特性グラフ(放電レートと規格化した放電容量との関係を示す片対数グラフ)として図16に示した。図16から、5Cの時の放電容量は、0.2Cにおける放電容量に対して87%以上を示すことが確認できた。なお、0.2Cでの放電容量を基準に規格化した放電容量は、下記式により求められる。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.7(G2)0.7][FSI]のレート特性]
実施例2と同様にして電解質合成、シリコン電極の作製及び電池の作製を行ってセル(電池)を組み立てた。組み立てた電池を用いて、レート試験を実施例6に示した手順で実施した。その結果をレート特性グラフ(放電レートと容量維持率との関係を示す片対数グラフ)として図17に示した。図17から、5Cの時の放電容量は、0.2Cにおける放電容量に対して88%以上を示すことが確認できた。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.00(G2)1.17][FSI]のレート
特性]
実施例1で用いたG1をLiFSIに対して0モル、G2をLiFSIに対して1.17モルとなるように添加量を変更させた以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製及び電池の作製を行ってセル(電池)を組み立てた。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。組み立てた電池を用いて、レート試験を実施例6に示した手順で実施した。その結果をレート特性グラフ(放電レートと容量維持率との関係を示す片対数グラフ)として図18に示す。なお、本実施例の溶媒和イオン液体は、正確には[Li(G1)0.000(G2)1.167][FSI]であり、G1は0.000モル、G2は1.167モルであるが上記では小数点以下3桁目を四捨五入して表記している。図18から、5Cの時の放電容量は、0.2Cにおける放電容量に対して31%以下しか得られないことが確認できた。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.7(G2)0.7][FSI]のインピーダンス測定]
実施例2と同様にして電解質合成、シリコン電極の作製及び電池の作製を行ってセル(電池)を組み立てた。組み立てたセル(電池)のインピーダンスを以下の手順で測定した。
[溶媒和イオン液体 [Li(G1)0.00(G2)1.33][FSI]のインピーダンス測定]
実施例1で用いたG1をLiFSIに対して0モル、G2をLiFSIに対して1.33モルとなるように添加量を変更させた以外は、実施例1に従って電解質合成、シリコン電極の作製及び電池の作製を行ってセル(電池)を組み立てた。Li塩、G1、G2のモル数、溶媒和イオン液体の[O]/[Li]を下記表1に示す。組み立てたセル(電池)を用いて、実施例8に従ってインピーダンス測定を行った。その結果を図19に、実施例8と並べて示す。なお、本実施例の溶媒和イオン液体は、正確には[Li(G1)0.000(G2)1.333][FSI]であり、G1は0.000モル、G2は1.333モルであるが上記では小数点以下3桁目を四捨五入して表記している。
10b リチウムイオン二次電池(直列積層型電池)、
11 負極集電体、
12 負極活物質層、
13 電解質層、
14 正極集電体、
15 正極活物質層、
16 単電池層、
17 発電要素、
18 負極集電板、
19 正極集電板、
20 負極端子リード、
21 正極端子リード、
22 ラミネートフィルム(電池外装体)、
23 集電体、
23a 正極側の最外層集電体、
23b 負極側の最外層集電体、
24 双極型電極、
25 シール部(絶縁部)。
Claims (5)
- メチルモノグライムおよびメチルジグライムと、リチウム塩と、からなる溶媒和イオン液体からなるリチウムイオン二次電池用電解質であって、
前記メチルモノグライムおよびメチルジグライムに含まれる総酸素原子モル数と前記リチウム塩中のリチウムのモル数との比(=リチウム塩中のリチウムに対するメチルモノグライムおよびメチルジグライムに含まれる総酸素原子モル数)が、3.0以上4.0未満であり、
前記メチルモノグライムとメチルジグライムの混合モル比(=メチルモノグライムモル数/メチルジグライムモル数)が(1/4超)〜(3/2未満)であることを特徴とするリチウムイオン二次電池用電解質。 - 前記リチウム塩が、イミド型のリチウム塩であることを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用電解質。
- 負極活物質にシリコン系活物質を用いた二次電池に適用されることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池用電解質。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載された電解質を含有し、負極活物質としてシリコン系活物質を用いたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 前記シリコン系活物質が、シリコン金属、シリコン合金、シリコン酸化物、シリコン化合物およびシリコン半導体からなる群から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項4に記載のリチウムイオン二次電池。
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