JP6738395B2 - ロータ - Google Patents

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Description

本発明は、ロータに関するものである。
モータでは、ロータコアに内蔵された磁石と、コイルが巻回されたステータと、の間に磁気的な吸引力や反発力が生じる。これにより、ロータがステータに対して回転する。近年、モータの高出力化及び高回転化に伴い、モータ性能を向上する技術が種々提案されている。
例えば特許文献1には、ロータコアの積層方向(軸方向)の一部に回転バランス調整部材を備えた構成が開示されている。特許文献1に記載の技術によれば、ロータコアの回転アンバランス対策として回転バランス調整部材の外周部をアンバランスに相当する分だけ切削加工することにより、ロータの回転バランスを高精度に調整できる。これにより、高回転モータに適用した場合であっても、アンバランスによるモータの性能低下を抑制できるとされている。
また、特許文献2には、ロータ外周部の永久磁石を覆うとともに、開口縁に切り欠きを有し、切り欠きがロータコアの端面で折り込まれて固定される磁石カバー(拘束部材)の構成が開示されている。特許文献2に記載の技術によれば、簡易な取付方法により永久磁石の飛散を抑制し、ロータ性能を向上できるとされている。
国際公開第2012/169463号 国際公開第2014/181576号
しかしながら、特許文献1に記載の技術にあっては、ロータコアの軸方向における中間部に回転バランス調整部材が設けられているので、ロータの外周面を補強するための補強部材等をロータの外周面に設けることができない。そのため、例えばロータの外周面に永久磁石が配置されたSPM型ロータや、外周面に脆弱な部品が配置されたロータ等を使用することが難しく、設計の自由度が制限されるおそれがある。
特許文献2に記載の技術にあっては、拘束部材がロータコアの外周面全体を覆っているので、ロータコアの軸方向における一部にバランス調整部材を設けると、バランス調整部材の外周面が拘束部材により覆われる。このため、拘束部材の外周部を加工することができない。よって、拘束部材の装着後にロータのバランス調整を行うことができず、拘束部材を含めたロータ全体のバランス調整ができないので、ロータの性能が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、ロータの外周部に配置された永久磁石を補強するとともにロータのバランス調整が可能なロータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一つの形態のロータは、軸線を回転中心とするシャフトと、前記シャフトの外周部に配置される永久磁石と、前記永久磁石における前記軸線の軸方向の端面に接して配置され、外周部に前記軸線の径方向の内側に向かって凹む凹部を有する端面板と、前記永久磁石の外周部と前記端面板の外周部とを覆い、前記凹部に入り込むことで前記端面板に係止される係止部を有する拘束部材と、を備え、前記拘束部材の前記軸方向に沿う長さは、前記永久磁石と前記端面板とを合わせた前記軸方向に沿う長さより短く、前記端面板は、前記係止部よりも前記軸方向の外側において、外周面が露出した露出部を有し、前記係止部は、前記凹部より前記軸方向の外側及び前記軸方向の内側でそれぞれ前記端面板の外周面に接し、前記拘束部材の端部が前記凹部に沿って入り込むとともに前記シャフトの径方向の内側に向けて凹んだ凹曲部であることを特徴としている。
この構成によれば、ロータは、磁石及び端面板の外周部を覆う拘束部材を有するので、拘束部材により、シャフト外周部に配置された永久磁石の回転時における割れや飛散等を抑制できる。これにより、永久磁石を確実に保持できるとともに永久磁石の外周部を補強することができる。また、拘束部材は端面板に固定されるので、外径精度の悪い永久磁石の外周に拘束部材を固定する従来技術と比較して拘束部材を確実に固定でき、振動や騒音を抑制したロータとすることができる。
拘束部材は、端面板の外周部に形成された凹部に係止部が入り込むことにより端面板に固定されるので、係止部よりも軸方向におけるロータの外側において、端面板は、拘束部材に覆われずに外周面が露出した露出部を有する。ロータのアンバランス量を測定した後に、この露出部を切削加工することにより、ロータのアンバランスを調整できる。すなわち、拘束部材を取り付けた状態であっても、露出部を使用してロータのアンバランスを高精度に調整できる。
したがって、ロータの外周部に配置された永久磁石を補強するとともにロータのバランス調整が可能なロータを提供できる。
この構成によれば、拘束部材の外周部に圧力をかけて凹部に沿った凹曲部を形成することにより、拘束部材を端面板に固定できる。よって、例えば拘束部材の外周部にローラーを当接させてカシメる等の簡易な方法により拘束部材を固定できる。したがって、拘束部材の固定に係る作業性を向上したロータとすることができる。
また、前記ロータは、前記凹部の前記径方向の深さ寸法は、前記拘束部材の前記径方向の厚み寸法よりも大きいことを特徴としている。
この構成によれば、拘束部材の一部を凹部に入り込ませることで、拘束部材を確実に固定できる。また、凹部に入り込む拘束部材の端部を塑性変形させることができるので、端面板に対して拘束部材をより確実に、かつ強固に固定できる。
また、前記ロータは、前記端面板は、前記凹部よりも前記軸方向の外側において、内部にバランス調整材を注入可能なバランス調整部を有することを特徴としている。
この構成によれば、ロータのバランス調整を行う際に、端面板を削ることにより重量を減少させる方法だけでなく、バランス調整部にバランス調整材を注入することにより重量を増加させる方法によってもバランス調整を行うことができる。よって、バランス調整の方法の自由度を向上したロータとすることができる。また、端面板の切削による重量減少と、バランス調整部による重量増加と、を組み合わせることにより、重量バランスの偏りが大きいロータにも対応できる。したがって、汎用性の高いロータとすることができる。
本発明によれば、ロータは、磁石及び端面板の外周部を覆う拘束部材を有するので、拘束部材により、シャフト外周部に配置された永久磁石の回転時における割れ、飛散及び膨出等を抑制できる。これにより、永久磁石の保持力を向上するとともに永久磁石の外周部を補強することができる。また、拘束部材は端面板に固定されるので、外径精度の悪い永久磁石の外周に拘束部材を固定する場合と比較して拘束部材を確実に固定でき、振動や騒音を抑制したロータとすることができる。
拘束部材は、端面板の外周部に形成された凹部に係止部が入り込むことにより端面板に固定されるので、係止部よりも軸方向におけるロータの外側において、端面板は、拘束部材に覆われずに外周面が露出した露出部を有する。ロータのアンバランス量を測定した後に、この露出部を切削加工することにより、ロータのアンバランスを調整できる。すなわち、拘束部材を取り付けた状態であっても、ロータのアンバランスを高精度に調整できる。
したがって、ロータの外周部に配置された永久磁石を補強するとともにロータのバランス調整が可能なロータを提供できる。
第1実施形態に係るモータの断面図。 第1実施形態に係るロータの断面図。 第2実施形態に係るロータの断面図。 第3実施形態に係るロータの断面斜視図。 第4実施形態に係るロータの断面斜視図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。
(第1実施形態)
(モータ)
図1は、モータ1の断面図である。
モータ1は、軸線Cを中心とした円筒状に形成されている。なお、以降の説明において、モータ1の軸線Cに沿う方向を軸方向といい、軸線Cに直交する方向を径方向といい、軸線C回りの方向を周方向という場合がある。モータ1は、筒状のモータハウジング(不図示)の内部に収容されている。モータ1は、ステータ2と、ロータ3と、を有する。
(ステータ)
ステータ2は、モータ1の径方向における外側に配置されている。ステータ2は、軸線Cを中心とした環状に形成されている。ステータ2の外周部は、上述した不図示のモータハウジングの内周面に取り付けられている。
ステータ2は、ステータコア5と、コイル6と、ケース7と、を備える。
ステータコア5は、軸線Cを中心とした環状に形成されている。ステータコア5は、環状のコア本体5aと、コア本体5aから径方向の内側に向かって突出するティース5bと、を有する。ティース5bは、周方向に複数(本実施形態では6個)設けられている。周方向において隣り合うティース5bの間はスロット5cとされている。すなわち、ステータコア5は、周方向に6個のスロット5cを有する。ステータコア5は、例えば複数の磁性鋼板が軸方向に積層されることにより形成されている。なお、ステータコア5は、いわゆる圧粉コアであってもよい。本実施形態において、ステータコア5は、周方向に分割された6個の分割ステータコアにより構成されている。
コイル6は、ステータコア5のティース5bに装着されている。具体的に、コイル6は、スロット5cに挿入されて各ティース5bに集中巻きにより巻回されている。これにより、ステータ2は、周方向に6個のコイル6を有する。コイル6は平角線である。
ケース7は、ステータコア5の端面を軸方向から覆っている。ケース7は、ステータコア5の軸方向の一方側に配置された第一ケース71と、ステータコア5の軸方向の他方側に配置された第二ケース72と、を有する。
第一ケース71は、軸方向一方側に配置されたステータコア5の端面及び外周面を覆っている。第一ケース71は、環状に形成されている。第一ケース71は、例えば66ナイロンやPPS等の耐熱性の樹脂により形成されている。第一ケース71は、壁部75と、当接部76と、バスバー保持部77と、を有する。
壁部75は、ステータコア5の外周面に沿って配置されている。壁部75の内周面は、ステータコア5の外周面に当接している。壁部75は、周方向の全周に亘って形成されている。
当接部76は、壁部75よりも径方向内側において、壁部75に接した状態で設けられている。当接部76は、ステータコア5の軸方向における一方側の端面に当接している。
バスバー保持部77は、壁部75及び当接部76よりも軸方向の一方側に設けられている。バスバー保持部77は、不図示のバスバーを保持している。本実施形態において、バスバー保持部77は、軸方向に3個形成されている。3個のバスバー保持部77は、軸方向において等間隔に並んでいる。バスバー保持部77に配置されたバスバーの一端は、上述したコイル6に接続される。バスバーの他端は、外部の電力供給部に接続される。これにより、コイル6には、バスバーを介して外部からの電力が供給される。
第二ケース72は、ステータコア5の軸方向他方側の端面を覆っている。第二ケース72は、環状に形成されている。第二ケース72は、例えば66ナイロンやPPS等の耐熱性の樹脂により形成されている。第二ケース72は、ステータコア5の外周部及び軸方向他方側の端面にそれぞれ当接している。
このように形成されたケース7(第一ケース71及び第二ケース72)は、それぞれ接着剤によりステータコア5に固定されている。なお、ステータコア5とケース7との固定方法は、ネジ固定や圧入等であってもよい。
(ロータ)
図2は、ロータ3の断面図である。ロータ3は、軸線Cと同軸の円柱状に形成されている。ロータ3は、ステータ2の径方向内側において、ステータ2との間にエアギャップを設けた状態で配置されている。ロータ3は、ステータ2に対して、軸線Cを回転中心として回転自在に配置されている。ロータ3は、シャフト10と、永久磁石20と、端面板30と、拘束部材40と、を有する。
シャフト10は、軸線Cと同軸となるように配置されている。シャフト10は、後述する永久磁石20が配置される嵌合面10a(請求項におけるシャフト10の外周部)と、嵌合面10aよりも径方向の外側に突出する突出部10bと、を有する。突出部10bは、周方向の全周に亘って形成されている。
永久磁石20は、シャフト10の嵌合面10aに軽圧入されている。永久磁石20は、筒状に形成されている。永久磁石20と、ステータ2のコイル6と、の間に磁界が作用することにより、ステータ2に対してロータ3が回転する。
端面板30は、第一端面板31と、第二端面板32と、を有する。
第一端面板31は、永久磁石20の軸方向他方側の端面に当接している。第一端面板31は、環状に形成されている。第一端面板31の内周面は、シャフト10の嵌合面10aに圧入されている。第一端面板31の外径は、永久磁石20の外径よりも大きい。第一端面板31の外周部には、径方向の内側に向かって凹む凹部33が形成されている。凹部33は、周方向の全周に亘って形成されている。凹部33は、断面U字状に形成されている。本実施形態において、凹部33は、第一端面板31の軸方向における中間部に形成されている。凹部33の径方向の深さ寸法は、後述する拘束部材40の径方向の厚み寸法よりも大きい。第一端面板31は、凹部33よりも軸方向の外側(永久磁石20から離間する方向)に露出部34を有する。露出部34の範囲については後述する。
第二端面板32は、永久磁石20の軸方向一方側の端面に当接している。第二端面板32は、環状に形成されている。第二端面板32の内周面は、シャフト10の嵌合面10aに圧入されている。第二端面板32の軸方向一方側の端面は、シャフト10の突出部10bに当接している。第二端面板32の外径は、第一端面板31の外径と同等の大きさに設定されている。第二端面板32の外周部には、径方向の内側に向かって凹む凹部33が形成されている。凹部33は、周方向の全周に亘って形成されている。凹部33は、断面U字状に形成されている。本実施形態において、凹部33は、第二端面板32の軸方向における中間部に形成されている。凹部33の径方向の深さ寸法は、後述する拘束部材40の径方向の厚み寸法よりも大きい。第二端面板32は、凹部33よりも軸方向の外側(永久磁石20から離間する方向)に露出部34を有する。露出部34の範囲については後述する。
拘束部材40は、永久磁石20の外周部と端面板30の外周部とを覆っている。拘束部材40は、軸線Cを中心とした筒状に形成されている。拘束部材40の端部は、軸方向において端面板30と同じ位置に配置されている。拘束部材40は、軸方向の両端部に係止部41を有する。係止部41は、端面板30の凹部33に入り込むことで端面板30に係止される。本実施形態において、係止部41は、拘束部材40が凹部33に沿って凹んだ凹曲部42である。凹曲部42は、例えば拘束部材40の外周部にローラー等を押し当ててカシメることにより周方向全周に亘って形成される。
拘束部材40の端部は、凹部33よりも軸方向におけるロータ3の外側に位置している。端面板30のうち、拘束部材40の端部よりも軸方向の外側に位置する部分が露出部34とされている。換言すれば、露出部34は、端面板30のうち係止部41よりも軸方向の外側において外周面が露出した部分を指す。
径方向において、拘束部材40と永久磁石20との間には隙間Sが存在する。隙間Sには接着剤が充填されている。隙間Sに接着剤を充填することにより、ロータ3回転時における永久磁石20と拘束部材40との干渉が回避できる。よって、永久磁石20の割れを抑制し、永久磁石20を補強できる。なお、隙間Sに充填される物体は、例えば樹脂や他の緩衝材等でもよい。
(ロータの作用、効果)
次に、上述したロータ3の作用、効果について説明する。
従来、高回転化が要求されるモータ1において、回転の遠心力による永久磁石20の割れ及びロータ3の重量アンバランスによる振動、騒音の抑制が課題として残されていた。
本実施形態によれば、ロータ3は、永久磁石20及び端面板30の外周部を覆う拘束部材40を有するので、拘束部材40により、シャフト10の外周部に配置された永久磁石20の回転時における割れ、飛散及び膨出等を抑制できる。これにより、永久磁石20の保持力を向上するとともに永久磁石20の外周部を補強することができる。また、拘束部材40は端面板30に固定されるので、外径精度の悪い永久磁石20の外周に拘束部材40を固定する場合と比較して拘束部材40を確実に固定でき、振動や騒音を抑制したロータ3とすることができる。
拘束部材40は、端面板30の外周部に形成された凹部33に係止部41が入り込むことにより端面板30に固定されるので、係止部41よりも軸方向におけるロータ3の外側において、端面板30は、拘束部材40に覆われずに外周面が露出した露出部34を有する。ロータ3のアンバランス量を測定した後に、この露出部34を切削加工することにより、ロータ3のアンバランスを調整できる。すなわち、拘束部材40を取り付けた状態であっても、露出部34を使用してロータ3のアンバランスを高精度に調整できる。
したがって、ロータ3の外周部に配置された永久磁石20を補強するとともにロータ3のバランス調整が可能なロータ3を提供できる。
また、拘束部材40の外周部に圧力をかけて凹部33に沿った凹曲部42を形成することにより、拘束部材40を端面板30に固定できる。よって、例えば拘束部材40の外周部にローラーを当接させる等の簡易な方法により拘束部材40を固定できる。したがって、拘束部材40の固定に係る作業性を向上したロータ3とすることができる。
ロータ3は、拘束部材40と永久磁石20との間に隙間Sを有するので、隙間Sに接着剤を充填することにより、ロータ3回転時における永久磁石20と拘束部材40との干渉を防ぐことができる。よって、永久磁石20の割れを抑制し、永久磁石20を補強できる。さらに、隙間Sに接着剤が充填されることにより、拘束部材40をより一層強固に固定できる。よって、ロータ3回転時の振動や騒音を抑制することができる。
端面板30の凹部33における径方向の深さ寸法は、拘束部材40の径方向の厚み寸法よりも大きいので、拘束部材40の一部を凹部33に入り込ませることで、拘束部材40を確実に固定できる。また、凹部33に入り込む拘束部材40の端部を塑性変形させることができるので、端面板30に対して拘束部材40をより確実に、かつ強固に固定できる。
本実施形態によれば、凹部33は端面板30の軸方向における中間部に形成されているので、凹部33が端面板の軸方向外側に形成される場合と比較して、露出部34の面積を大きく確保できる。よって、バランス調整時に切削可能な体積が増加するので、切削作業を容易にするとともに、調整量の自由度を向上できる。よって、汎用性の高いロータ3とすることができる。
次に、本発明に係る第2〜第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
(第2実施形態)
本発明に係る第2実施形態について説明する。図3は、第2実施形態に係るロータ3の断面図である。本実施形態では、拘束部材40の固定方法が上述した実施形態と相違している。
本実施形態において、拘束部材40の係止部41は、拘束部材40の端部が凹部33に入り込むことにより形成される折曲げ部43である。折曲げ部43は、軸方向に平行な拘束部材40の端部から、凹部33内に沿って約90°折り曲げられている。
本実施形態によれば、折曲げ部43が凹部33に入り込むことにより拘束部材40を端面板30に固定できる。よって、凹曲部42が形成される場合と比較して凹部33の深い位置まで拘束部材40の端部が入り込むので、拘束部材40を端面板30に強固に固定できる。
(第3実施形態)
本発明に係る第3実施形態について説明する。図4は、第3実施形態に係るロータ3の軸方向他方側から見た断面斜視図である。本実施形態では、端面板30が第一バランス調整部81を有する点で上述した実施形態と相違している。
本実施形態において、端面板30(第一端面板31及び第二端面板32)は、凹部33よりも軸方向の外側において、内部にバランス調整材を注入可能な第一バランス調整部81を有する。換言すれば、第一バランス調整部81は、端面板30の露出部34に設けられている。第一バランス調整部81は、端面板30の外周面から径方向内側に向かって凹んだ穴である。第一バランス調整部81は、周方向に複数形成されている。
なお、上述した第一バランス調整部81の構成は、軸方向一方側に位置する第二端面板32にも同様に設けられている。第二端面板32における第一バランス調整部81は、第一端面板31における第一バランス調整部81と軸方向に対象の構成とされているため、第二端面板32については図示及び説明を省略する。
本実施形態によれば、ロータ3のバランス調整を行う際に、端面板30を削ることにより重量を減少させる方法だけでなく、第一バランス調整部81にバランス調整材を注入することにより重量を増加させる方法によってもバランス調整を行うことができる。よって、バランス調整の方法の自由度を向上したロータ3とすることができる。また、端面板30の切削による重量減少と、第一バランス調整部81による重量増加と、を組み合わせることにより、重量バランスの偏りが大きいロータ3にも対応できる。したがって、汎用性の高いロータ3とすることができる。
(第4実施形態)
本発明に係る第4実施形態について説明する。図5は、第4実施形態に係るロータ3の軸方向他方側から見た断面斜視図である。本実施形態では、端面板30が第二バランス調整部82を有する点で上述した実施形態と相違している。
本実施形態において、端面板30(第一端面板31及び第二端面板32)は、凹部33よりも軸方向の外側において、内部にバランス調整材を注入可能な第二バランス調整部82を有する。換言すれば、第二バランス調整部82は、端面板30の露出部34に設けられている。第二バランス調整部82は、端面板30の軸方向外側を向く端面から軸方向内側に向かって凹んだ穴である。第二バランス調整部82は、周方向に複数形成されている。
なお、上述した第二バランス調整部82の構成は、軸方向一方側に位置する第二端面板32にも同様に設けられている。第二端面板32における第二バランス調整部82は、第一端面板31における第二バランス調整部82と軸方向に対象の構成とされているため、第二端面板32については図示及び説明を省略する。
本実施形態によれば、上述した第3実施形態と同様の作用、効果を奏することに加え、露出部34の面積が狭い場合であっても第二バランス調整部82を設けることができる。また、バランス調整材の注入方向がロータ3回転時の遠心力の作用方向と直交するので、ロータ3回転時にバランス調整材が突出又は飛散するのを抑制できる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の実施形態では第一端面板31と第二端面板32とが設けられる構成について説明したが、これに限られない。第二端面板32はなくてもよい。この場合、永久磁石20の軸方向一方側の端面が、シャフト10の突出部10bに当接している。拘束部材40の軸方向一方側の係止部41は、永久磁石20の軸方向一方側の端面に沿って折り曲げられた折曲げ部43とされている。
また、永久磁石20は、シャフト10に接着剤により接着固定されてもよい。同様に、端面板30は、シャフト10に接着剤により接着固定されてもよい。
端面板30の凹部33は、端面板30の軸方向における中間部よりも軸方向の内側(すなわち永久磁石20に近接する側)に形成されているのが好ましい。この場合、露出部34の範囲が大きくなるので、切削可能な領域を拡大し、バランス調整の自由度を向上できる。また、凹部33の断面形状は半円弧状やV字状等であってもよい。
第一バランス調整部81及び第二バランス調整部82は、穴の深さが深くなるにつれて穴の断面積が増加するようなテーパ状に形成されてもよい。また、第一バランス調整部81の穴の軸方向がロータ3の径方向に対して傾いていてもよい。同様に、第二バランス調整部82の穴の軸方向がロータ3の軸方向に対して傾いていてもよい。
第一バランス調整部81及び第二バランス調整部82は、周方向に連続する溝状に形成されてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
3 ロータ
10 シャフト
10a 嵌合面(シャフトの外周部)
20 永久磁石
30 端面板
33 凹部
34 露出部
40 拘束部材
41 係止部
42 凹曲部
43 折曲げ部
81 第一バランス調整部(バランス調整部)
82 第二バランス調整部(バランス調整部)
C 軸線

Claims (3)

  1. 軸線を回転中心とするシャフトと、
    前記シャフトの外周部に配置される永久磁石と、
    前記永久磁石における前記軸線の軸方向の端面に接して配置され、外周部に前記軸線の径方向の内側に向かって凹む凹部を有する端面板と、
    前記永久磁石の外周部と前記端面板の外周部とを覆い、前記凹部に入り込むことで前記端面板に係止される係止部を有する拘束部材と、
    を備え、
    前記拘束部材の前記軸方向に沿う長さは、前記永久磁石と前記端面板とを合わせた前記軸方向に沿う長さより短く、
    前記端面板は、前記係止部よりも前記軸方向の外側において、外周面が露出した露出部を有し、
    前記係止部は、前記凹部より前記軸方向の外側及び前記軸方向の内側でそれぞれ前記端面板の外周面に接し、前記拘束部材の端部が前記凹部に沿って入り込むとともに前記シャフトの径方向の内側に向けて凹んだ凹曲部であることを特徴とするロータ。
  2. 前記凹部の前記径方向の深さ寸法は、前記拘束部材の前記径方向の厚み寸法よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のロータ。
  3. 前記端面板は、前記凹部よりも前記軸方向の外側において、内部にバランス調整材を注入可能なバランス調整部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のロータ。
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