JP6737966B2 - 5,5−ジ置換−4,5−ジヒドロイソオキサゾールの新規な製造方法 - Google Patents
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Description
本発明のより具体的な他の目的は、簡単な操作により、且つ安価な触媒を用いても効率的に、目的化合物を製造できる方法を提供することにある。
R1及びR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、4〜12員の炭素環を形成し、ここで形成された環は置換されていてもよい。)の化合物の製造方法であって、以下の工程を含む方法:
工程(B) 酸触媒の存在下で式(2)の化合物を反応させて、式(3)の化合物を製造する。
工程(A) 式(1)の化合物をオキシム化剤と反応させて、式(2)の化合物を製造する。
工程(A) 式(1)の化合物をオキシム化剤と反応させて、式(2)の化合物を製造する。
工程(B) 酸触媒の存在下で式(2)の化合物を反応させて、式(3)の化合物を製造する。
R1及びR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、4〜6員の炭素環を形成する、〔I−1〕〜〔I−50〕のいずれか1項に記載の方法。
R1及びR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、4〜6員の炭素環を形成する、〔I−1〕〜〔I−50〕のいずれか1項に記載の方法。
R1及びR2は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、4〜12員の炭素環を形成し、ここで形成された環は置換されていてもよい。)の化合物の製造方法であって、以下の工程を含む方法:
工程(B) 酸触媒の存在下で式(2)の化合物を反応させて、式(3)の化合物を製造する。
工程(A) 式(1)の化合物をオキシム化剤と反応させて、式(2)の化合物を製造する。
「Me」はメチルを意味する。
「Et」はエチルを意味する。「Pr」、「n−Pr」及び「Pr−n」はプロピル(すなわち、ノルマルプロピル)を意味する。
「i−Pr」及び「Pr−i」はイソプロピルを意味する。
「Bu」、「n−Bu」及び「Bu−n」はブチル(すなわち、ノルマルブチル)を意味する。
「s−Bu」及び「Bu−s」はsec−ブチルを意味する。
「i−Bu」及び「Bu−i」はイソブチルを意味する。
「t−Bu」及び「Bu−t」はtert−ブチルを意味する。
「Pen」、「n−Pen」及び「Pen−n」はペンチル(すなわち、ノルマルペンチル)を意味する。
「Hex」、「n−Hex」及び「Hex−n」はヘキシル(すなわち、ノルマルヘキシル)を意味する。
「Dec」、「n−Dec」及び「Dec−n」はデシル(すなわち、ノルマルデシル)を意味する。
「c−Pr」及び「Pr−c」はシクロプロピルを意味する。
「c−Bu」及び「Bu−c」はシクロブチルを意味する。
「c−Pen」及び「Pen−c」はシクロペンチルを意味する。
「c−Hex」及び「Hex−c」はシクロヘキシルを意味する。
「Ph」はフェニルを意味する。
「Bn」はベンジルを意味する。
「Ts」はトシル(4−CH3−C6H4SO2−)を意味する。
「Tf」はトリフルオロメチルスルホニル(CF3SO2−)を意味する。
「Ac」は、アセチル(CH3CO−)を意味する。
(C1−C6)アルコキシの例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等を含むが、これらに限定されない。
例えば、キシレンは、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン及び任意の割合のそれらの任意の混合物を含む。
例えば、ジクロロベンゼンは、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン及び任意の割合のそれらの任意の混合物を含む。
(E)−異性体(anti−異性体)、(Z)−異性体(syn−異性体)及びそれらの混合物が本発明の範囲に含まれる。具体的には、例えば、式(2):
工程(A)について説明する。
工程(A)の原料として、式(1)の化合物を用いる。式(1)の化合物は公知の化合物であるか、又は公知の化合物から公知の方法に準じて製造することができる。
式(1)の化合物の具体的な例は、以下を含むが、これらに限定されない;3−メチル−2−ブテン−1−アール(3-methyl-2-butene-1-al)(3−メチル−2−ブテン−1−アールは3−メチル−2−ブテナール、3−メチルブタ−2−エナール(3-methylbut-2-enal)又はプレナール(prenal)とも言う)、3−メチル−2−ペンテン−1−アール、3−エチル−2−ペンテン−1−アール、3,4−ジメチル−2−ペンテン−1−アール、3,4,4−トリメチル−2−ペンテン−1−アール、4−クロロ−3−メチル−2−ブテン−1−アール、4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−2−ブテン−1−アール、3−シクロプロピル−2−ブテン−1−アール、2−シクロブチリデンアセトアルデヒド、2−シクロペンチリデンアセトアルデヒド、2−シクロヘキシリデンアセトアルデヒド、3−メチル−2−ヘプテン−1−アール、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−アール、3,7−ジメチル−2−オクタン−1−アール、2−(9H−フルオレン−9−イリデン)アセトアルデヒド、3,3−ジフェニル−2−プロペン−1−アール、3,3−ビス(4−フェニル)−2−プロペン−1−アール、3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−2−プロペン−1−アール、3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−2−プロペン−1−アール、3−フェニル−2−ブテン−1−アール、3−(4−メチルフェニル)−2−ブテン−1−アール、3−(4−メトキシフェニル)−2−ブテン−1−アール、3−(4−クロロフェニル)−2−ブテン−1−アール等。生成物の有用性等の観点から、式(1)の化合物の好ましい具体的な例は、3−メチル−2−ブテン−1−アールである。
工程(A)で使用されるオキシム化剤は、反応が進行する限りは、いずれのオキシム化剤でもよい。工程(A)で使用できるオキシム化剤の例は、ヒドロキシルアミン(フリー)及びその塩を含むが、これらに限定されない。ヒドロキシルアミン(フリー)の例は、50%ヒドロキシルアミン水溶液、60%ヒドロキシルアミン水溶液、70%ヒドロキシルアミン水溶液、80%ヒドロキシルアミン水溶液、90%ヒドロキシルアミン水溶液等を含むが、これらに限定されない。一般的に「50%ヒドロキシルアミン水溶液(50% hydroxylamine aqueous solution)」は「ヒドロキシルアミン(50%水溶液)(Hydroxylamine (50% solution in water))」とも言う。ヒドロキシルアミン塩の例は、塩酸ヒドロキシルアミン、硫酸ヒドロキシルアミン、硝酸ヒドロキシルアミン(例えば、50%水溶液)、炭酸ヒドロキシルアミン、リン酸ヒドロキシルアミン、酢酸ヒドロキシルアミン、シュウ酸ヒドロキシルアミン等を含むが、これらに限定されない。
反応の円滑な進行等の観点から、工程(A)の反応は溶媒の存在下で実施することが好ましい。工程(A)の溶媒は、工程(A)の反応が進行する限りは、いずれの溶媒でもよい。その溶媒は当業者が適切に選択することができる。工程(A)の溶媒の例は、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、tert−ブタノール(tert−ブタノールはtert−ブチルアルコールとも言う)等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジ−tert−ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、メチル−tert−ブチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン(DME)、ジグリム(diglyme)、トリグリム(triglyme)等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル等)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N−メチルピロリドン(NMP)等)、アルキル尿素類(例えば、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)等)、スルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)等)、スルホン類(例えば、スルホラン等)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、芳香族炭化水素誘導体類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン等)、ハロゲン化脂肪族炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン(EDC)等)、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサン、へプタン、オクタン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等)及び任意の割合のそれらの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
工程(A)の反応温度は、特に制限されない。収率、副生成物抑制、経済効率等の観点から、−30℃(マイナス30℃)〜160℃、好ましくは−10℃〜80℃、より好ましくは0℃〜80℃、更に好ましくは10℃〜50℃の範囲、更に好ましくは室温(10℃〜35℃)を例示できる。しかしながら、反応温度は当業者が適切に調整することができる。
工程(A)の反応時間は、特に制限されない。収率、副生成物抑制及び経済効率等の観点から、0.5時間〜48時間、好ましくは0.5時間〜24時間、より好ましくは1時間〜12時間の範囲を例示できる。しかしながら、反応時間は当業者が適切に調整することができる。
工程(A)の生成物は、原料として用いた式(1)の化合物に相当するオキシムである。
式(2)の化合物の具体的な例は、以下を含むが、これらに限定されない;3−メチル−2−ブテン−1−アールオキシム(3-methyl-2-butene-1-al oxime)(3−メチル−2−ブテン−1−アールオキシムは3−メチル−2−ブテナールオキシム、3−メチルブタ−2−エナールオキシム又はプレナールオキシムとも言う)、3−メチル−2−ペンテン−1−アールオキシム、3−エチル−2−ペンテン−1−アールオキシム、3,4−ジメチル−2−ペンテン−1−アールオキシム、3,4,4−トリメチル−2−ペンテン−1−アールオキシム、4−クロロ−3−メチル−2−ブテン−1−アールオキシム、4,4,4−トリフルオロ−3−メチル−2−ブテン−1−アールオキシム、3−シクロプロピル−2−ブテン−1−アールオキシム、2−シクロブチリデンアセトアルドキシム、2−シクロペンチリデンアセトアルドキシム、2−シクロヘキシリデンアセトアルドキシム、3−メチル−2−ヘプテン−1−アールオキシム、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−アールオキシム、3,7−ジメチル−2−オクタン−1−アールオキシム、2−(9H−フルオレン−9−イリデン)アセトアルドキシム、3,3−ジフェニル−2−プロペン−1−アールオキシム、3,3−ビス(4−フェニル)−2−プロペン−1−アールオキシム、3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−2−プロペン−1−アールオキシム、3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−2−プロペン−1−アールオキシム、3−フェニル−2−ブテン−1−アールオキシム、3−(4−メチルフェニル)−2−ブテン−1−アールオキシム、3−(4−メトキシフェニル)−2−ブテン−1−アールオキシム、3−(4−クロロフェニル)−2−ブテン−1−アールオキシム等。生成物の有用性等の観点から、式(2)の化合物の好ましい具体的な例は、3−メチル−2−ブテン−1−アールオキシム(3−メチル−2−ブテナールオキシム)である。
工程(B)について説明する。
工程(B)の原料として、式(2)の化合物を用いる。式(2)の化合物は公知の化合物であるか、又は公知の化合物から公知の方法に準じて製造することができる。加えて、式(2)の化合物は上記工程(A)の方法により製造することができる。式(2)の化合物の具体的な例及び好ましい具体的な例は、上記の通りである。
工程(B)の反応では、酸触媒が必須である。工程(B)の酸触媒は、反応が進行する限りは、いずれの酸触媒でもよい。加えて、反応が進行する限りは、以下のいずれの形態が使用されてもよく、本発明の範囲に含まれる。酸触媒として、遊離の酸を使用できる。酸触媒は塩の形態で使用してもよい。酸触媒が塩の場合は、酸触媒は単塩でもよく、複塩でもよい。酸触媒は無水物の形態で使用してもよい。酸触媒は水和物の形態で使用してもよい。酸触媒は二量体等の形態で使用してもよい。
工程(B)の酸触媒として、鉱酸を使用することができる。鉱酸の例は、塩酸、硫酸、硝酸を含む。
工程(B)の酸触媒として、カルボン酸、その塩及び無水物を使用することができる。
従って、カルボン酸は、遊離の酸として使用してもよく、又はその塩として使用してもよい。加えて、カルボン酸はその無水物として使用してもよい。
工程(B)の酸触媒として、スルホン酸、その塩及び無水物を使用することができる。
従って、スルホン酸は、遊離の酸として使用してもよく、又はその塩として使用してもよい。加えて、スルホン酸はその無水物として使用してもよい。スルホン酸の例は、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸(TfOH)、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸(p−トルエンスルホン酸一水和物(TsOH・H2O)を含む)、10−カンファースルホン酸を含む。スルホン酸塩の例は、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム(PPTS)を含む。スルホン酸無水物の例は、無水メタンスルホン酸、無水トリフルオロメタンスルホン酸を含む。
工程(B)の酸触媒として、リン酸類を使用することができる。リン酸類は、リン酸及びその誘導体である。それらが化学的に許容され、本発明の効果を示す限りは、リン酸類は特に制限されない。リン酸類の例は以下を含むが、これらに限定されない。
リン酸は、遊離の酸として使用してもよく、又はその塩として使用してもよい。加えて、リン酸はその無水物として使用してもよい。リン酸、その塩及び無水物の例は、リン酸(オルトリン酸;H3PO4)、リン酸二水素アンモニウム、ポリリン酸、ピロリン酸(二リン酸)及び五酸化二リンを含む。
リン酸モノエステルは、遊離の酸として使用してもよく、又はその塩として使用してもよい。リン酸モノエステルは、それが化学的に許容される限りは、その無水物として使用してもよい。リン酸モノエステルの例は、リン酸エチル(すなわち、リン酸二水素エチル;(C2H5O)P(=O)(OH)2)及びリン酸フェニル(すなわち、リン酸二水素フェニル;(C6H5O)P(=O)(OH)2)を含む。
リン酸ジエステルは、遊離の酸として使用してもよく、又はその塩として使用してもよい。リン酸ジエステルは、それが化学的に許容される限りは、その無水物として使用してもよい。リン酸ジエステルの例は、リン酸ジエチル(すなわち、リン酸水素ジエチル;(C2H5O)2P(=O)OH)及びリン酸ジフェニル(すなわち、リン酸水素ジフェニル;(C6H5O)2P(=O)OH)を含む。リン酸ジエステル塩の例は、リン酸ジフェニルN−メチルアニリウム((C6H5O)2P(=O)O−C6H5N+(CH3)H2)を含む。
工程(B)の酸触媒として、ルイス酸を使用することができる。ルイス酸の例は以下を含むが、これらに限定されない。
IUPAC Periodic Table of the Elements, dated 28 November 2016.
https://www.iupac.org/cms/wp-content/uploads/2015/07/IUPAC_Periodic_Table-28Nov16.pdf
1属の元素のカチオンの例は、以下を含む;リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)又はセシウム(Cs)のイオン。
2属の元素のカチオンの例は、以下を含む;マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)又はバリウム(Ba)のイオン。
3属の元素のカチオンの例は、以下を含む;スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、サマリウム(Sm)又はイッテルビウム(Yb)のイオン。
4属の元素のカチオンの例は、以下を含む;チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)又はハフニウム(Hf)。
5属の元素のカチオンの例は、以下を含む;バナジウム(V)。
6属の元素のカチオンの例は、以下を含む;モリブデンイオン(Mo)又はタングステン(W)のイオン。
7属の元素のカチオンの例は、以下を含む;マンガン(Mn)のイオン。
8属の元素のカチオンの例は、以下を含む;鉄イオン(Fe)又はルテニウム(Ru)のイオン。
9属の元素のカチオンの例は、以下を含む;コバルト(Co)、ロジウム(Rh)又はイリジウム(Ir)のイオン。
10属の元素のカチオンの例は、以下を含む;ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)又は白金(Pt)のイオン。
11属の元素のカチオンの例は、以下を含む;銅(Cu)、銀(Ag)又は金(Au)のイオン。
12属(すなわち、亜鉛族金属)の元素のカチオンの例は、以下を含む;亜鉛のイオン。
13属(すなわち、土類金属)の元素のカチオンの例は、以下を含む;ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)又はインジウム(In)のイオン。
14属の元素のカチオンの例は、以下を含む;ゲルマニウム(Ge)又はスズ(Sn)のイオン。
15属の元素のカチオンの例は、以下を含む;ビスマスのイオン。
マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、イッテルビウム(Yb)、鉄イオン(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、亜鉛、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)のイオン。
1属の元素(すなわち、アルカリ金属)のカチオンの具体的な例は、以下を含む;リチウムイオン(Li+)、ナトリウムイオン(Na+)、カリウムイオン(K+)及びセシウムイオン(Cs+)。
2属の元素(すなわち、アルカリ土類金属)のカチオンの具体的な例は、以下を含む;マグネシウムイオン(Mg2+)、カルシウムイオン(Ca2+)及びバリウムイオン(Ba2+)。
3属(ランタノイドを含む)の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;スカンジウムイオン(Sc3+)、イットリウムイオン(Y3+)、ランタンイオン(La3+)、セリウム(III)イオン(Ce3+)、セリウム(IV)イオン(Ce4+)、サマリウム(II)(Sm2+)イオン、サマリウム(III)(Sm3+)イオン及びイッテルビウム(III)(Yb3+)。
4属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;チタン(III)イオン(Ti3+)、チタン(IV)イオン(Ti4+)、ジルコニウム(IV)イオン(Zr4+)及びハフニウム(IV)イオン(Hf4+)。
5属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;バナジウム(II)イオン(V2+)、バナジウム(III)イオン(V3+)、バナジウム(IV)イオン(V4+)及びバナジウム(V)イオン(V5+)、
6属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;モリブデンイオン(IV)(Mo4+)、モリブデン(VI)イオン(Mo6+)及びタングステン(VI)イオン(W6+)。
7属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;マンガン(II)イオン(Mn2+)、マンガン(IV)イオン(Mn5+)及びマンガン(VII)イオン(Mn7+)。
8属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;
鉄イオン(II)(Fe2+)、鉄イオン(III)(Fe3+)及びルテニウム(III)イオン(Ru3+)。
9属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;コバルト(II)イオン(Co2+)、コバルト(III)イオン(Co3+)、ロジウム(II)イオン(Rh2+)、ロジウム(III)イオン(Rh3+)及びイリジウム(III)イオン(Ir3+)。
10属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;ニッケル(II)イオン(Ni2+)及びパラジウム(II)イオン(Pd2+)、白金(II)イオン(Pt2+)。
11属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;銅(I)イオン(Cu+)、銅(II)イオン(Cu2+)、銀(I)イオン(Ag+)、金(I)イオン(Au+)及び金(III)イオン(Au3+)。
12属(すなわち、亜鉛族金属)の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;亜鉛イオン(Zn2+)。
13属(すなわち、土類金属)の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;ホウ素イオン(B3+)、アルミニウムイオン(Al3+)、ガリウム(III)イオン(Ga3+)及びインジウムイオン(III)イオン(In3+)。
14属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;ゲルマニウム(II)イオン(Ge2+)、ゲルマニウム(IV)イオン(Ge4+)、スズ(II)イオン(Sn2+)及びスズ(IV)イオン(Sn4+)。
15属の元素のカチオンの具体的な例は、以下を含む;ビスマス(III)イオン(Bi3+)。
銅(II)イオン(Cu2+)及び銀(I)イオン(Ag+)。
スカンジウム(Sc)、イッテルビウム(Yb)、
鉄イオン(Fe)、
コバルト(Co)、
ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、
銅(Cu)、銀(Ag)及び金(Au)、のイオン。
遷移金属イオンの好ましい具体的な例は、
スカンジウムイオン(Sc3+)、イッテルビウム(III)(Yb3+)、
鉄イオン(II)(Fe2+)、鉄イオン(III)(Fe3+)、
コバルト(II)イオン(Co2+)、コバルト(III)イオン(Co3+)、
ニッケル(II)イオン(Ni2+)、パラジウム(II)イオン(Pd2+)、白金(II)イオン(Pt2+)、
銅(I)イオン(Cu+)、銅(II)イオン(Cu2+)、銀(I)イオン(Ag+)及び金(I)イオン(Au+)を含む。
遷移金属イオンのより好ましい具体的な例は、
銅(II)イオン(Cu2+)及び銀(I)イオン(Ag+)を含む。
遷移金属イオンの更に好ましい具体的な例は、銅(II)イオン(Cu2+)を含む。
ハロゲン化物イオン(例えば、フッ化物イオン(F−)、塩化物イオン(Cl−)、臭化物イオン(Br−)、ヨウ化物イオン(I−))、
硫酸イオン(SO4 2−)、硝酸イオン(NO3 −)、酸化物イオン(O2−)、過塩素酸イオン(ClO4 −)、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 −)、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 −)、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン(SbF6 −)、
カルボン酸イオン(例えば、酢酸イオン(CH3CO2 −;AcO−)、トリフルオロ酢酸イオン(CF3CO2 −))
スルホン酸イオン(例えば、メタンスルホン酸イオン(CH3SO3 −;MsO−;メシレートイオンとも言う)、トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 −;TfO−;トリフレートイオンとも言う)、ヘプタデカフルオロオクタンスルホン酸イオン(C8F17SO3 −;パーフルオロオクタンスルホン酸イオンとも言う)、ベンゼンスルホン酸イオン(C6H5SO3 −;ベシレートイオンとも言う)、p−トルエンスルホン酸イオン(4−CH3−C6H4SO3 −;TsO−;トシレートイオンとも言う))、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドイオン((CF3SO2)2N−;Tf2N−;ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミドイオンとも言う)、
アルコキシドイオン(例えば、メトキシドイオン(CH3O−;MeO−)、エトキシドイオン(C2H5O−;EtO−)、イソプロポキシドイオン((CH3)2CHO−;i−PrO−)。
フッ化物イオン(F−)、塩化物イオン(Cl−)、臭化物イオン(Br−)、ヨウ化物イオン(I−))、
トリフルオロメタンスルホン酸イオン(CF3SO3 −;TfO−;トリフレートイオンとも言う)、
ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミドイオン((CF3SO2)2N−;Tf2N−)。
MZn
(式中、Mは長周期型周期表上の1属、2属、3属(ランタノイドを含む)、4属、5属、6属、7属、8属、9属、10属、11属、12属、13属、14属及び15属の元素のカチオンであり、
Zは、同一又は異なって、Mの対アニオンであり、
nは1〜4の整数である。)
臭化リチウム(LiBr)、過塩素酸リチウム(LiClO4)、臭化ナトリウム(NaBr)、臭化カリウム(KBr)、臭化セシウム(CsBr)、塩化マグネシウム(MgCl2)、臭化マグネシウム(MgBr2)、マグネシウムトリフラート(Mg(OTf)2)、マグネシウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Mg(NTf2)2)塩化カルシウム(CaCl2)、臭化カルシウム(CaBr2)(水和物を含む)、カルシウムトリフラート(Ca(OTf)2)、カルシウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Ca(NTf2)2)、塩化スカンジウム(III)(ScCl3)、スカンジウム(III)トリフラート(Sc(OTf)3)(スカンジウム(III)トリフラートは、スカンジウム(III)トリフルオロメタンスルホネート(Sc(OSO2CF3)3)とも言う)スカンジウム(III)ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート(Sc(OSO2C8F17)3)(スカンジウム(III)ヘプタデカフルオロオクタンスルホネートは、スカンジウム(III)パーフルオロオクタンスルホネートとも言う)スカンジウム(III)ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Sc(III)(NTf2)3)、塩化イットリウム(III)(YCl3)、イットリウム(III)トリフラート(Y(OTf)3)、塩化ランタン(III)(LaCl3)、ランタン(III)トリフラート(La(OTf)3)、塩化セリウム(III)(CeCl3)、セリウム(III)トリフラート(Ce(OTf)3)、塩化サマリウム(III)(SmCl3)、サマリウム(III)トリフラート(Sm(OTf)3)、塩化イッテルビウム(III)(YbCl3)、イッテルビウム(III)トリフラート(Yb(OTf)3)、塩化チタン(IV)(TiCl4)、テトラメトキシチタン(IV)(Ti(OMe)4)(テトラメトキシチタン(IV)は、チタン(IV)テトラメトキシドとも言う)、テトライソプロポキシチタン(IV)(Ti(OPr−i)4)(テトライソプロポキシチタン(IV)は、チタン(IV)テトライソプロポキシドとも言う)、塩化ジルコニウム(IV)(ZrCl4)、ハフニウム(IV)トリフラート(Hf(OTf)4)、ハフニウム(IV)ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート(Hf(OSO2C8F17)4)、塩化バナジウム(III)(VCl3)、酸化バナジウム(V)(V2O5)、塩化マンガン(II)(MnCl2)(四水和物等を含む)、硫酸マンガン(II)(MnSO4)(五水和物等を含む)、塩化鉄(II)(FeCl2)(四水和物を含む)、酢酸鉄(II)(Fe(OAc)2)、鉄(II)トリフラート(Fe(OTf)2)、塩化鉄(III)(FeCl3)、臭化鉄(III)(FeBr3)、鉄(III)トリフラート(Fe(OTf)3)、塩化ルテニウム(III)(RuCl3)、塩化コバルト(II)(CoCl2)(六水和物を含む)、硫酸コバルト(II)(CoSO4)(七水和物を含む)、酢酸コバルト(II)、(Co(OAc)2)(四水和物を含む)、酢酸ロジウム(II)(Rh(OAc)2)(水和物及び二量体を含む)、塩化ロジウム(III)(RhCl3)(三水和物を含む)、塩化イリジウム(III)(IrCl3)、塩化ニッケル(II)(NiCl2)(六水和物を含む)、酢酸ニッケル(II)、(Ni(OAc)2)(四水和物を含む)、ニッケル(II)トリフラート(Ni(OTf)2)、塩化パラジウム(II)(PdCl2)、酢酸パラジウム(II)、(Pd(OAc)2)、塩化白金(II)(PtCl2)、塩化銅(I)(CuCl)、臭化銅(I)(CuBr)、ヨウ化銅(I)(CuI)、銅(I)トリフラートベンゼン錯体(CuOTf・C6H6)、銅(I)トリフラートトルエン錯体(CuOTf・C6H5CH3)、塩化銅(II)(CuCl2)(二水和物を含む)、臭化銅(II)(CuBr2)、酢酸銅(II)(Cu(OAc)2)、銅(II)トリフラート(Cu(OTf)2)(銅(II)トリフラートは、銅(II)トリフルオロメタンスルホネート(Cu(OSO2CF3)2)とも言う)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド銅(II)(Cu(NTf2)2)、塩化銀(AgCl)、銀(I)トリフラート(AgOTf)、塩化亜鉛(ZnCl2)、臭化亜鉛(ZnBr2)、ヨウ化亜鉛(ZnI2)、亜鉛(II)トリフラート(Zn(OTf)2)、三フッ化ホウ素エチルエーテル錯体(ボロントリフルオリド エチルエーテル コンプレックス)(BF3・OEt2)、三フッ化ホウ素ブチルエーテル錯体(BF3・n−Bu2O)、三フッ化ホウ素テトラヒドロフランエーテル錯体(BF3・THF)、三フッ化ホウ素メタノール錯体(BF3・MeOH)、三フッ化ホウ素アセトニトリル錯体(BF3・MeCN)、トリメトキシボラン(B(OMe)3)、塩化アルミニウム(AlCl3)、臭化アルミニウム(AlBr3)、トリメトキシアルミニウム(Al(OMe)3)、塩化ガリウム(III)(GaCl3)、塩化インジウム(III)(InCl3)、塩化ゲルマニウム(II)(GeCl2)、塩化ゲルマニウム(IV)(GeCl4)、塩化ビスマス(III)(BiCl3)、ビスマス(III)トリフラート(Bi(OTf)3)、塩化スズ(II)(SnCl2)、スズ(II)トリフラート(Sn(OTf)2)、塩化スズ(IV)(SnCl4)。
マグネシウムトリフラート(Mg(OTf)2)、マグネシウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Mg(NTf2)2)、カルシウムトリフラート(Ca(OTf)2)、カルシウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Ca(NTf2)2)、スカンジウム(III)トリフラート(Sc(OTf)3)、塩化チタン(IV)(TiCl4)、テトラメトキシチタン(IV)(Ti(OMe)4)、テトライソプロポキシチタン(IV)(Ti(OPr−i)4)、塩化鉄(III)(FeCl3)、臭化鉄(III)(FeBr3)、鉄(III)トリフラート(Fe(OTf)3)、塩化ニッケル(II)(NiCl2)(六水和物を含む)、酢酸ニッケル(II)、(Ni(OAc)2)(四水和物を含む)、ニッケル(II)トリフラート(Ni(OTf)2)、塩化銅(I)(CuCl)、臭化銅(I)(CuBr)、ヨウ化銅(I)(CuI)、銅(I)トリフラートベンゼン錯体(CuOTf・C6H6)、銅(I)トリフラートトルエン錯体(CuOTf・C6H5CH3)、塩化銅(II)(CuCl2)(二水和物を含む)、臭化銅(II)(CuBr2)、酢酸銅(II)(Cu(OAc)2)、銅(II)トリフラート(Cu(OTf)2)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド銅(II)(Cu(NTf2)2)、塩化銀(AgCl)、銀(I)トリフラート(AgOTf)、塩化亜鉛(ZnCl2)、臭化亜鉛(ZnBr2)、亜鉛(II)トリフラート(Zn(OTf)2)、三フッ化ホウ素エチルエーテル錯体(BF3・OEt2)、三フッ化ホウ素ブチルエーテル錯体(BF3・n−Bu2O)、三フッ化ホウ素テトラヒドロフランエーテル錯体(BF3・THF)、塩化アルミニウム(AlCl3)、臭化アルミニウム(AlBr3)、スズ(II)トリフラート(Sn(OTf)2)、塩化スズ(IV)(SnCl4)。
カルシウムトリフラート(Ca(OTf)2)、銅(II)トリフラート(Cu(OTf)2)、銀(I)トリフラート(AgOTf)。
M’Z’m
(式中、M’はカチオンとしての遷移金属イオンであり、
Zは、アニオンとしてのトリフレートイオンであり、
mは1〜4の整数である。
ここで、遷移金属イオンは上記の通りであり、トリフレートイオンは上記の通りである。
)
工程(B)の酸触媒として、固体酸を使用することができる。
工程(B)の酸触媒として、ヘテロポリ酸の塩も使用することができる。
ヘテロポリ酸の塩の例は、12モリブド(VI)リン酸ナトリウムn水和物(sodium 12-molybdo(VI)phosphate n-hydrate;Na3[PMo12O40]・nH2O(n≒30))等を含むが、これに限定されない。12モリブド(VI)リン酸ナトリウムn水和物はリンモリブデン酸ナトリウムn水和物(sodium phsophomolybdate n-hydrate)とも言う。
鉱酸類、カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類及びルイス酸類からなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒が好ましい。
塩酸、硫酸、硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、リン酸、リン酸エチル、リン酸フェニル、リン酸ジエチル、リン酸ジフェニル、遷移金属トリフレート、及びヨウ素からなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒がより好ましい。
塩酸、硫酸、硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、リン酸ジフェニル、銅(II)トリフラート、銀(I)トリフラート、及びヨウ素からなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒が更に好ましい。
硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、及びリン酸ジフェニルからなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒が更に好ましい。
硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びリン酸ジフェニルからなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒が更に好ましい。
硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及びリン酸ジフェニルからなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒が更に好ましい。
硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、及びp−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒が更に好ましい。
硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、及びp−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒が更に好ましい。
硝酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、及びp−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる1個以上(好ましくは1〜3個、より好ましくは1又2個、更に好ましくは1個)の酸触媒が更に好ましい。
トリフルオロ酢酸、マレイン酸、又は無水マレイン酸が更に好ましい。
トリフルオロ酢酸又はマレイン酸が更に好ましい。
工程(B)の反応では、酸触媒の存在が必須であるが、酸触媒に加えて、塩基触媒の存在下で反応を行ってもよい。工程(B)の塩基触媒は、反応が進行する限りは、いずれの塩基触媒でもよい。加えて、反応が進行する限りは、以下のいずれの形態が使用されてもよく、本発明の範囲に含まれる。塩基触媒として、遊離の塩基を使用できる。塩基触媒は塩の形態で使用してもよい。塩基触媒が塩の場合は、塩基触媒は単塩でもよく、複塩でもよい。
の第1級アミン、第2級アミン、第3級アミン、又は複素環式アミンであってよい。
第2級アミンの具体的な例は、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、N−メチルアニリン(PhNHMe)、N−エチルアニリン、ピペリジン、モルホリン等を含むが、これらに限定されない。
工程(B)の反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行うことができる。工程(B)で溶媒を用いるか否かは、当業者が適切に決定することができる。工程(B)の溶媒は、工程(B)の反応が進行する限りは、いずれの溶媒でもよい。その溶媒は当業者が適切に選択することができる。
工程(B)の反応温度は、特に制限されない。収率、副生成物抑制、経済効率等の観点から、−10℃(マイナス10℃)〜160℃、より好ましくは0℃〜100℃、更に好ましくは10℃〜100℃、更に好ましくは10℃〜80℃、更に好ましくは10℃〜50℃の範囲を例示できる。しかしながら、反応温度は当業者が適切に調整することができる。
(工程(B)の反応時間は、特に制限されない。収率、副生成物抑制、経済効率等の観点から、0.5時間〜72時間、好ましくは1時間〜48時間、より好ましくは1時間〜24時間、好ましくは2時間〜24時間の範囲を例示できる。しかしながら、反応時間は当業者が適切に調整することができる。
工程(B)の生成物は、原料として用いた式(2)の化合物に相当する5,5−ジ置換−4,5−ジヒドロイソオキサゾールである。工程(B)で得られる式(3)の化合物の具体的な例は、以下を含むが、これらに限定されない;5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−エチル−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5,5−ジエチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−イソプロピル−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−(tert−ブチル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−(クロロメチル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−シクロプロピル−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−オキサ−6−アザスピロ[3.4]オクタ−6−エン、1−メチル−2−メチル[4.4]ノナ−2−エン、1−メチル−2−メチル[4.5]デカ−2−エン、5−ブチル−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−メチル−5−(4−メチルペンタ−3−エン−1−イル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−メチル−5−(4−メチルペンチル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、4’H−スピロ[フルオレン−9,5’−イソオキサゾール]、5,5−ジフェニル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5,5−ビス(4−メチルフェニル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5,5−ビス(4−メトキシフェニル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5,5−ビス(4−クロロフェニル)−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−メチル−5−フェニル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−エチル−5−フェニル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−(4−メチルフェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−(4−メトキシフェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール、5−(4−クロロフェニル)−5−メチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール等。生成物の有用性等の観点から、式(3)の化合物の好ましい具体的な例は、5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾールである。
3−メチル−2−ブテナールオキシム(2−a)の製造
工程(A;オキシム化)
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ(ppm):18.5(E及びZ異性体),26.1(Z異性体),26.4(E異性体),113.5(Z異性体),118.1(E異性体),144.1(E異性体),145.1(Z異性体),146.5(Z異性体),148.7(E異性体).
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(B;環化)
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(ppm,TMS基準):1.40(s,6H),2.75(d,J=1.9Hz,2H),7.06(s,1H).
沸点:154.9℃/1atm(TG−DTA:熱重量−示差熱同時分析)。TG−DTAには次の機器を用いた。機器:DSC3100S(MAC Science Co.,Ltd.製)。
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(A;オキシム化)及び工程(B;環化)
3−メチル−2−ブテナール(1−a、15.0g、178mmol、100mol%)をジクロロメタン(90ml、0.5L/mol)に溶解した。内温が30〜40℃になるように、そこに50%ヒドロキシルアミン水溶液(11.8g、178mmol、100mol%)を滴下した(発熱反応)。滴下終了後、混合物を室温で4時間撹拌した。反応終了後、食塩水(10ml)を加えて、撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離し、有機層を得た。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下(400Torr)で40℃(バス温度)で有機層の量が36gになるまで濃縮して、粗製の3−メチル−2−ブテナールオキシム(収率:定量的、ジクロロメタン約14mlを含む)を得た。
上記(1)で得られた3−メチル−2−ブテナールオキシムとジクロロメタンの混合物に、反応系内のジクロロメタンの合計量が約36ml(0.2L/mol)になるように、ジクロロメタン(22ml)を加えた。そこにトリフルオロ酢酸(TFA、2.03g、比重:1.49、1.36ml、17.8mmol、10mol%)を加えて、室温で48時間撹拌した。反応混合物のGC分析(面積百分率)の結果、反応混合物中の溶媒等を除く主な成分は次の通りであった;5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a;目的生成物):94%、3−メチル−2−ブテナールオキシム(2−a;中間体):1%。反応混合物にジエチルエーテル(40ml)を加え、得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離し、有機層を得た。炭酸ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧で濃縮した。得られた粗生成物を減圧蒸留により精製して、5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a、無色油状物、13.7g、純度:99%(GC面積百分率)、137mmol、収率:77%(2工程)、沸点:75〜77℃/50Torr)を得た。
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(A;オキシム化)及び工程(B;環化)
3−メチル−2−ブテナール(1−a、10.0g、119mmol、100mol%)をジクロロメタン(60ml、0.5L/mol)に溶解した。内温が30〜40℃になるように、そこに50%ヒドロキシルアミン水溶液(7.9g、119mmol、100mol%)を滴下した(発熱反応)。滴下終了後、混合物を室温で4時間撹拌した。反応終了後、食塩水(10ml)を加えて、撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離し、有機層を得た。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下(400Torr)で40℃(バス温度)で有機層の量が31gになるまで濃縮して、粗製の3−メチル−2−ブテナールオキシム(収率:定量的、ジクロロメタン約14mlを含む)を得た。
上記(1)で得られた3−メチル−2−ブテナールオキシムとジクロロメタンの混合物に、反応系内のジクロロメタンの合計量が約24ml(0.2L/mol)になるように、ジクロロメタン(10ml)を加えた。そこにp−トルエンスルホン酸一水和物(PTS・H2O、2.3g、11.9mmol、10mol%)を加えて、室温で60時間撹拌した。反応混合物のGC分析(面積百分率)の結果、反応混合物中の溶媒等を除く主な成分は次の通りであった;5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a;目的生成物):95%、3−メチル−2−ブテナールオキシム(2−a;中間体):3%。反応混合物にジエチルエーテル(30ml)を加え、得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離し、有機層を得た。炭酸ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧で濃縮した。得られた粗生成物を減圧蒸留により精製して、5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a、無色油状物、8.3g、純度:99%(GC面積百分率)、83mmol、収率:70%、沸点:75〜77℃/50Torr)を得た。
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(A;オキシム化)及び工程(B;環化)
3−メチル−2−ブテナール(1−a、10.0g、119mmol、100mol%)をジクロロメタン(60ml、0.5L/mol)に溶解した。内温が30〜40℃になるように、そこに50%ヒドロキシルアミン水溶液(7.9g、119mmol、100mol%)を滴下した(発熱反応)。滴下終了後、混合物を室温で4時間撹拌した。反応終了後、食塩水(10ml)を加えて、撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離し、有機層を得た。得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下(400Torr)で40℃(バス温度)で有機層の量が33gになるまで濃縮して、粗製の3−メチル−2−ブテナールオキシム(収率:定量的、ジクロロメタン約16mlを含む)を得た。
上記(1)で得られた3−メチル−2−ブテナールオキシムとジクロロメタンの混合物に、反応系内のジクロロメタンの合計量が約24ml(0.2L/mol)になるように、ジクロロメタン(8ml)を加えた。そこにマレイン酸(1.38g、11.9mmol、10mol%)を加えて、室温で60時間撹拌した。反応混合物のGC分析(面積百分率)の結果、反応混合物中の溶媒等を除く主な成分は次の通りであった;5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a;目的生成物):97%。3−メチル−2−ブテナールオキシム(2−a;中間体)は消失していた。反応混合物にジエチルエーテル(30ml)を加え、得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離し、有機層を得た。炭酸ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧で濃縮した。得られた粗生成物を減圧蒸留により精製して、5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a、無色油状物、9.3g、純度:99%(GC面積百分率)、94mmol、収率:79%、沸点:75〜77℃/50Torr)を得た。
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(B;環化)
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(B;環化);環化触媒の検討
つまり、原料としての3−メチル−2−ブテナールオキシム(2−a、100mg、E/Z比:62/38(NMR))を下表に示した溶媒に溶解して、そこに下表に示した触媒を加え、所定の温度で所定の時間撹拌した。実施例9では10mol%のヘキサフルオロリン酸テトラブチルアンモニウム(tetrabutylammonium hexafluorophosphate;Bu4N+PF6 −)を加えた。実施例12では、0.5gの原料を使用した。結果を下表に示す。下表では、反応混合物のGC分析(面積百分率)の結果を収率として示す。
CH2Cl2:ジクロロメタン
EDC:エチレンジクロリド(1,2−ジクロロエタン)
AgOTf:銀(I)トリフラート
Cu(OTf)2:銅(II)トリフラート
Ca(NTf2)2:カルシウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド
CAS:10−カンファースルホン酸
TsOH・H2O:p−トルエンスルホン酸一水和物
TfOH:トリフルオロメタンスルホン酸
MsOH:メタンスルホン酸
di−Ph Phosphate:ジフェニルリン酸
PhNHMe:N−メチルアニリン
特表2013-512202(特許文献2)並びにSynlett 2008, No. 6, 827-830(非特許文献1)及びChem. Eur. J. 2010, Vol. 16, 11325-11339(非特許文献2)は、酸塩基触媒の存在下で環化反応を行う方法を開示している。特に、特許文献2は酸触媒のみよりも、酸触媒と同じ当量のN−メチルアニリンのような塩基触媒を含む酸塩基触媒の存在下で環化反応を行うことが好ましいことを開示している。しかしながら、本発明の方法では、酸触媒と同じ当量の塩基触媒の存在は環化反応の収率を向上させなかった。従って、本発明が完成した後で本発明と公知技術を対比すると、本発明の環化反応の反応機構は特許文献2並びに非特許文献1及び2の反応機構とは異なることが示唆された。一方で、後述の実施例32に示すように、酸触媒と塩基触媒の両方を用いても、塩基触媒よりも過剰量の酸触媒を用いた場合は(言い換えれば、酸触媒よりも少量の塩基触媒を用いた場合は)、反応が高い収率で進行した。従って、塩基触媒の存在は本発明の範囲から除外されない。しかしながら、いずれの場合においても、本発明の環化反応は、特許文献2並びに非特許文献1及び2のそれらとは異なることが理解される。
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(A;オキシム化)及び工程(B;環化)
25mlナスフラスコ中で塩酸ヒドロキシルアミン(8.91g、128mmol、110mol%)に水(12ml)とジクロロメタン(12ml、0.1L/mol)を加えた後、氷冷下で撹拌しながらアンモニア水(7.80g、純度28%、128mmol、110mol%)を加えた。30℃を超えないように、そこに3−メチル−2−ブテナール(10.0g、純度98%(GC面積%)、117mmol、100mol%)を加え、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離した。水層を少量のジクロロメタンで抽出した。この時、水層のpHは6.6であった。
50mlナスフラスコ中で、上記(1)で得られた有機層を合わせた(用いたジクロロメタンは合計23ml、合計0.2L/mol)。そこにマレイン酸(1.35g、11.7mmol、10mol%)を加え、30℃で48時間撹拌した。反応混合物のGC分析(面積百分率)の結果、反応混合物中の溶媒等を除く成分は次の通りであった;5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a;目的生成物):96%。
反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(12ml)を加えて、撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離した。水層を少量のジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を減圧蒸留により精製して、5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a、無色油状物、9.5g、収率:82%,沸点:75〜77℃/50Torr)を得た。
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(A;オキシム化)及び工程(B;環化)
25mlナスフラスコ中で硫酸ヒドロキシルアミン(10.5g、ヒドロキシルアミン(NH2OH)として128mmol、ヒドロキシルアミン(NH2OH)として110mol%)に水(5ml)とジクロロメタン(12ml、0.1L/mol)を加えた後、氷冷下で撹拌しながら、pHが6.9になるまで、25%水酸化ナトリウム水溶液(約20g、128mmol、110mol%)を加えた。30℃を超えないように、そこに3−メチル−2−ブテナール(10.0g、純度98%(GC面積%)、117mmol、100mol%)を加え、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離した。水層を少量のジクロロメタンで抽出した。
50mlナスフラスコ中で、上記(1)で得られた有機層を合わせた(用いたジクロロメタンは合計23ml、合計0.2L/mol)。そこに70%硝酸(1.05g、11.7mmol、10mol%)を加え、30℃で48時間撹拌した。反応混合物のGC分析(面積百分率)の結果、反応混合物中の溶媒等を除く成分は次の通りであった;5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a;目的生成物):84%。
反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(12ml)を加えて、撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離した。水層を少量のジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を減圧蒸留により精製して、5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a、無色油状物、9.2g、収率:80%,沸点:75〜77℃/50Torr)を得た。
5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a)の製造
工程(A;オキシム化)及び工程(B;環化)
25mlナスフラスコ中で硫酸ヒドロキシルアミン(9.56g、ヒドロキシルアミン(NH2OH)として117mmol,ヒドロキシルアミン(NH2OH)として100mol%)に水(12ml)とジクロロメタン(12ml、0.1L/mol)を加えた後、氷冷下で撹拌しながらアンモニア水(7.09g、純度28%、117mmol、100mol%)を加えた。30℃を超えないように、そこに3−メチル−2−ブテナール(10.2g、純度98%(GC面積%)、119mmol、102mol%)を加え、室温で1時間撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離した。水層を少量のジクロロメタンで抽出した。
50mlナスフラスコ中で、上記(1)で得られた有機層を合わせた(用いたジクロロメタンは合計23ml、合計0.2L/mol)。そこにマレイン酸(406mg、3.50mmol、3mol%)とN−メチルアニリン(126μl、比重0.99(20℃)、125mg、1.17mmol、1mol%)を加え、30℃で48時間撹拌した。反応混合物のGC分析(面積百分率)の結果、反応混合物中の溶媒等を除く成分は次の通りであった;5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a;目的生成物):93%。
反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(12ml)を加えて、撹拌した。得られた混合物を有機層と水層に分配した。有機層と水層を分離した。水層を少量のジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物を減圧蒸留により精製して、5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾール(3−a、無色油状物、8.9g、収率:75%,沸点:75〜77℃/50Torr)を得た。
Claims (16)
- 工程(A)のオキシム化剤がヒドロキシルアミン又はその塩である、請求項2に記載の方法。
- 工程(A)のオキシム化剤が、ヒドロキシルアミン、塩酸ヒドロキシルアミン又は硫酸ヒドロキシルアミンである、請求項2に記載の方法。
- 工程(A)の反応が塩基の存在下で行われる、請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(A)の塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム又はアンモニアである、請求項5に記載の方法。
- 工程(A)の反応が、水、アセトニトリル、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、及びジクロロメタンから選ばれる1個以上の溶媒の存在下で行われる、請求項2〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(A)の反応が、水とジクロロベンゼンの組み合わせの溶媒の存在下で行われる、請求項2〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(B)の酸触媒が、鉱酸類、カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類及びルイス酸類からなる群より選ばれる1個以上の酸触媒である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(B)の酸触媒が、硝酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、マレイン酸、無水マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、及びp−トルエンスルホン酸からなる群より選ばれる1個以上の酸触媒である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(B)の酸触媒が、トリフルオロ酢酸又はマレイン酸である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(B)の反応が、酸触媒1当量に対して、0.1〜0.5当量の塩基触媒の存在下で行われる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(B)の塩基触媒が、N−メチルアニリン、モルホリン又はピロリジンである、請求項12に記載の方法。
- 工程(B)の反応が、水、アセトニトリル、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、及びジクロロメタンから選ばれる1個以上の溶媒の存在下で行われる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 工程(B)の反応が、ジクロロベンゼン溶媒の存在下で行われる、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 式(2)の化合物が3−メチル−2−ブテナールオキシムであり、式(3)の化合物が5,5−ジメチル−4,5−ジヒドロイソオキサゾールである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
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