JP6736398B2 - 車両用制御装置 - Google Patents
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Description
1.車両用制御装置は、指令信号を算出する第1系統コンピュータおよび第2系統コンピュータと、前記第1系統コンピュータにより算出される前記指令信号と前記第2系統コンピュータにより算出される前記指令信号とが入力され、それらのいずれか一方を車載アクチュエータの操作につながる信号として選択的に出力する切替部と、前記切替部のうちの該切替部の入力端子につながる節点、該切替部の出力端子につながる節点、および前記切替部においてそれら2つの節点の間の節点のうちの、複数の節点の電位が一致するか否かに応じた信号を前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの少なくとも一方に出力する比較部と、を備え、前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方は、前記比較部の出力する信号に基づき、前記切替部の異常の有無を判定する。
以下、車両用制御装置にかかる第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示す操舵装置10は、車両に搭載されるものであり、ユーザによってステアリングホイール(ステアリング12)に加えられたトルクが、ステアリングシャフト14、ラック軸20を介して転舵輪22に伝達される。
操舵制御装置(操舵ECU40)は、電動機32のトルクを制御量とし、インバータ34を操作することによって、ユーザによるステアリング12の操作をアシストするアシスト制御を実行する。アシスト制御は、ステアリング12の操作に基づき、ステアリング12の操作による転舵輪22の転舵をアシストするためのトルクを電動機32によって生成する処理である。この際、操舵ECU40は、各種センサの検出値を参照する。これらセンサとしては、たとえば、ステアリングシャフト14に加わるトルク(操舵トルクTrqs)を検出するトルクセンサ44や、電動機32の回転軸32aの回転角度θを検出する回転角度センサ48、インバータ34の出力線電流(電流iu,iv,iw)を検出する電流センサ46等がある。具体的には、操舵ECU40は、操舵トルクTrqに応じて電動機32のトルクを制御する。
操舵ECU40は、第1系統コンピュータ60、第2系統コンピュータ70、および切替部80を備えている。
なお、メインCPU62aは、ステップS18,S20の処理が完了する場合、図5に示す一連の処理を一旦終了する。ちなみに、サブCPU62bも同様の処理を実行するが、サブCPU62bが入出力回路68のうちの外部に信号を出力する出力回路に接続されていないため、サブCPU62bが出力する出力切替信号Sc2は、切替部80に出力されない。
第1系統コンピュータ60が系統切替信号Sc1を論理Hとして操作信号MS1を切替部80に出力することにより、切替部80では、操作信号MS1を操作信号MSとしてインバータ34に出力する。この際、第1切替部90aが正常である場合には、出力切替信号Sc2が論理Lとされ、第1切替部90aから操作信号MSが出力される。ここで、第1切替部90aが正常であるなら、操作信号MS1が論理Hである場合、節点na,nc,neのいずれにおいてもその電位が論理Hの電位となり、操作信号MS1が論理Lである場合、節点na,nc,neのいずれにおいてもその電位が論理Lの電位となる。これにより、第1比較信号Sd1と第2比較信号Sd2との双方ともに論理Lとなる。これに対し、第1切替部90aに異常が生じると、節点na,nc,neの電位に不一致が生じることにより、第1比較信号Sd1と第2比較信号Sd2との少なくとも一方が論理Hとなる。このため、第1系統コンピュータ60では、第1比較信号Sd1と第2比較信号Sd2との少なくとも一方が論理Hとなることに基づき、第1切替部90aの異常の有無を判定することができる。
(1)比較部100aが第1比較部102aと第2比較部104aとを備えた。これにより、異常があるにもかかわらず、第1比較部102aの異常に起因して第1比較部102aの出力信号が論理Lとなる場合であっても、第2比較部104aの出力信号が論理Hとなることに基づき、異常を検知することができる。このため、第1比較部102aおよび第2比較部104aのいずれか一方のみを備える場合と比べると、比較部100aによる比較結果の信頼性を高めることができる。
以下、車両用制御装置にかかる第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図6は、第1切替部90aの構成を示す。なお、図6において、図2に示した部材に対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。ちなみに、第2切替部90bの構成についても同様であるため、その記載を省略する。
上記「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項と、実施形態における事項との対応関係は、次の通りである。指令信号は、操作信号MSに対応し、車載アクチュエータは、転舵アクチュエータPSAに対応し、車両用制御装置は、操舵ECU40に対応する。「2つの節点の間の節点」は、節点nc,ndに対応し、「第1の一対の節点」は、節点na,ncに対応し、「第2の一対の節点」は、節点nc,neに対応する。処理部は、メインCPU62a,72aやサブCPU62b,72bに対応する。第1切替部の出力端子は、図2においては、ハイインピーダンス回路98aの出力端子に対応し、図6においてはハイインピーダンス回路98aの出力端子(トランジスタ116bのうちダイオード118bのアノード側)に対応する。
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。
・「第1系統コンピュータおよび第2系統コンピュータについて」
上記実施形態では、第1系統コンピュータ60をメインコンピュータとし第2系統コンピュータ70をサブコンピュータとして、第1系統コンピュータ60に異常が生じた場合に第2系統コンピュータ70の出力する操作信号MS2を操作信号MSとしたが、これに限らない。たとえば、第1系統コンピュータ60と第2系統コンピュータ70との間にメイン、サブの関係を定義せず、第1系統コンピュータ60と第2系統コンピュータ70との双方が正常である場合、所定期間毎に、操作信号MS1を操作信号MSとする状態と、操作信号MS2を操作信号MSとする状態とを切り替えてもよい。
上記実施形態では、第1系統コンピュータ60が正常である場合、第1系統コンピュータ60のみが第1比較信号Sd1や第2比較信号Sd2に基づき異常の有無を判定したがこれに限らない。たとえば、第1比較信号Sd1および第2比較信号Sd2を第2系統コンピュータ70にも入力し、第2系統コンピュータ70においても、第1比較信号Sd1や第2比較信号Sd2に基づき異常の有無を判定してもよい。
操作信号MS1が操作信号MSとされるときにおける第1切替部90aの異常の有無を判定するものとしては、節点na,nc,neの電位を用いるものに限らない。たとえば節点na,ncの電位のみを用いるものであってもよい。また、たとえば、節点na,nc,neの電位に加えて、図2に示した節点nfの電位を用いるものであってもよい。
上記実施形態では、第1切替部90aをメインとし第2切替部90bをサブとして、第1切替部90aに異常が生じることを条件に第2切替部90bを利用したが、これに限らない。たとえば、第1切替部90aと第2切替部90bとの間にメイン、サブの関係を定義せず、第1切替部90aと第2切替部90bとの双方が正常である場合、所定期間毎に、第1切替部90aを利用する状態と第2切替部90bを利用する状態とを切り替えてもよい。
転舵アクチュエータPSAに限らない。たとえば、駆動輪を駆動する主機となる回転電機を備えたものであってもよく、また、左右の車輪の回転速度を変更可能なホイールモータであってもよい。ちなみに、ホイールモータは、車両の操舵を制御するためのアクチュエータである。
複数の系統コンピュータを備える車両用制御装置としては、第1系統コンピュータおよび第2系統コンピュータのみを備えるものに限らず、たとえば第3系統コンピュータを更に備えるもの等、3個以上の系統コンピュータを備えるものであってもよい。この場合、たとえば、第1系統コンピュータおよび第2系統コンピュータの双方に異常が生じる場合に第3系統コンピュータを用いて操作信号MSを生成してもよい。これは、切替部が、第2系統コンピュータに異常が生じる場合に第3系統コンピュータの操作信号MS3を操作信号MSとすることで実現できる。またたとえば、操作信号MSを算出してインバータ34の操作に用いる処理を実行する処理を、第1系統コンピュータ、第2系統コンピュータ、および第3系統コンピュータの順に所定期間毎に交代で実行してもよい。
Claims (6)
- 指令信号を算出する第1系統コンピュータおよび第2系統コンピュータと、
前記第1系統コンピュータにより算出される前記指令信号と前記第2系統コンピュータにより算出される前記指令信号とが入力され、それらのいずれか一方を車載アクチュエータの操作につながる信号として選択的に出力する切替部と、
前記切替部のうちの該切替部の入力端子につながる節点、該切替部の出力端子につながる節点、および前記切替部においてそれら2つの節点の間の節点のうちの、複数の節点の電位が一致するか否かに応じた信号を前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの少なくとも一方に出力する比較部と、を備え、
前記切替部は、複数の論理回路にて構成されており、
前記2つの節点の間の節点は、前記複数の論理回路同士を接続する節点であり、
前記複数の節点は、第1の一対の節点と、該第1の一対の節点とは相違する第2の一対の節点を含み、
前記比較部は、前記第1の一対の節点の電位が一致するか否かを判定する第1比較部と、前記第2の一対の節点の電位が一致するか否かを判定する第2比較部と、を備え、
前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方は、前記第1比較部の出力する信号および前記第2比較部の出力する信号に基づき、前記切替部の異常の有無を判定する車両用制御装置。 - 前記切替部は、第1切替部および第2切替部を備え、
前記第1切替部および前記第2切替部のいずれが前記指令信号を選択的に出力するかを、前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方によって指定可能であり、
前記比較部は、前記第1切替部の入力端子につながる節点、前記第1切替部の出力端子につながる節点、および前記第1切替部においてそれら2つの節点の間の節点のうちの、複数の節点の電位が一致するか否かに応じた信号を前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方に出力し、
前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方は、前記比較部の出力する信号に基づき前記第1切替部に異常があると判定する場合、前記第2切替部が前記指令信号を選択的に出力するように指定する請求項1記載の車両用制御装置。 - 前記第1切替部の出力端子をハイインピーダンス状態とするハイインピーダンス回路を備え、前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方は、前記比較部の出力する信号に基づき前記第1切替部に異常があると判定する場合、前記ハイインピーダンス回路を操作して前記第1切替部の出力端子をハイインピーダンス状態とする請求項2記載の車両用制御装置。
- 指令信号を算出する第1系統コンピュータおよび第2系統コンピュータと、
前記第1系統コンピュータにより算出される前記指令信号と前記第2系統コンピュータにより算出される前記指令信号とが入力され、それらのいずれか一方を車載アクチュエータの操作につながる信号として選択的に出力する切替部と、
前記切替部のうちの該切替部の入力端子につながる節点、該切替部の出力端子につながる節点、および前記切替部においてそれら2つの節点の間の節点のうちの、複数の節点の電位が一致するか否かに応じた信号を前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの少なくとも一方に出力する比較部と、を備え、
前記切替部は、第1切替部および第2切替部を備え、
前記第1切替部および前記第2切替部のいずれが前記指令信号を選択的に出力するかを、前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方によって指定可能であり、
前記比較部は、前記第1切替部の入力端子につながる節点、前記第1切替部の出力端子につながる節点、および前記第1切替部においてそれら2つの節点の間の節点のうちの、複数の節点の電位が一致するか否かに応じた信号を前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方に出力し、
前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方は、前記比較部の出力する信号に基づき前記第1切替部に異常があると判定する場合、前記第2切替部が前記指令信号を選択的に出力するように指定する車両用制御装置。 - 前記第1切替部の出力端子をハイインピーダンス状態とするハイインピーダンス回路を備え、前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータの前記少なくとも一方は、前記比較部の出力する信号に基づき前記第1切替部に異常があると判定する場合、前記ハイインピーダンス回路を操作して前記第1切替部の出力端子をハイインピーダンス状態とする請求項4記載の車両用制御装置。
- 前記第1系統コンピュータおよび前記第2系統コンピュータは、ソフトウェア処理を実行する処理部を備え、
前記比較部は、ハードウェア処理を実行する請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用制御装置。
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