JP2011011567A - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】正回路または逆回路が制御状態であって、その回路に含まれる2個のスイッチング素子のうち、1個のスイッチング素子がオン故障と判断された場合には、
直流モータの回転指令方向が同一方向である期間は、オン故障したスイッチング素子をオン制御し、もう一方のスイッチング素子はPWM制御を行い、残りの回路に含まれる2個のスイッチング素子はオフ制御とする制御処理を選択し実行する。
【選択図】図7
Description
ステアリング機構に操舵補助力を与える直流モータと、
車両の車速及びステアリングの操作により発生する操舵トルクから電流指令値を生成する電流指令値演算手段と、
前記電流指令値演算手段より演算された電流指令値に基づきモータ制御信号を出力するモータ制御手段と、
前記モータ制御信号に基づき前記直流モータに対して駆動電力を出力するモータ駆動回路と、を備え、
前記モータ駆動回路は、
Hブリッジ型に接続された第1及び第2のアームと、
前記第1のアームに配置された第1及び第2のスイッチング素子と、
前記第2のアームに配置された第1及び第2のスイッチング素子と、を有し、
前記モータ制御手段は、
第1アームの第1のスイッチング素子及び第2アームの第2のスイッチング素子を含む正回路を制御することで前記直流モータを正回転させ、第1アームの第2のスイッチング素子及び第2アームの第1のスイッチング素子を含む逆回路を制御することで前記直流モータを逆回転させる電動パワーステアリング制御装置であって、
前記モータ制御手段は、
前記スイッチング素子のオン故障を検出するスイッチング素子オン故障検出手段と、
前記スイッチング素子オン故障検出手段によってスイッチング素子のオン故障が検出された場合に、前記スイッチング素子を制御する異常処理制御手段と、を含み、
前記異常処理制御手段は、オン故障したスイッチング素子の個数、配置場所及び直流モータの回転方向に基づき、所定の制御処理を選択することを備えることを、要旨とする。
即ち、スイッチング素子のオン故障を検出した場合に、オン故障したスイッチング素子および運転状況によって異常処理制御方法を選択できるようにした。
その結果、旋回操舵時に急に操舵補助力がなくなり、車両がふらつく等の操舵フィーリングの悪化を防止することができる。
直流モータの回転指令方向が同一方向である期間は、オン故障したスイッチング素子をオン制御し、もう一方のスイッチング素子はPWM制御を行い、残りの回路に含まれる2個のスイッチング素子はオフ制御とする制御処理を選択することを、要旨とする。
上記構成によれば、1個のスイッチング素子がオン故障しても直流モータの回転指令方向が変化しなければオン故障したスイッチング素子をオン制御、正常なスイッチング素子をPWM制御することで連続して操舵補助力が得られる。
その結果、回転指令方向が同一方向である期間では、急に操舵補助力がなくなり車両がふらつく等の操舵フィーリングの悪化を防止することができる。
その回転指令方向が逆転することを条件として、全スイッチング素子をオフ制御とする制御処理を選択することを、要旨とする。
上記構成によれば、1個のスイッチング素子がオン故障した場合に、オン故障したスイッチング素子を継続して使用しても、モータの回転指令方向が逆転した瞬時に、全スイッチング素子をオフ制御するので、アーム短絡によってスイッチング素子が焼損することを防止できる。
全スイッチング素子をオフ制御とする制御処理を選択することを、要旨とする。
上記構成によれば、少なくとも2個以上のスイッチング素子がオン故障と判断された場合には全スイッチング素子をオフ制御することとしたので、アーム短絡によってスイッチング素子が焼損することを防止できる。
上記構成によれば、モータの駆動時にスイッチング素子オン故障が検出できるようにしたので、高速で、高精度なスイッチング素子オン故障が検出できる。
請求項2に係る発明によれば、1個のスイッチング素子がオン故障しても直流モータの回転指令方向が変化しなければオン故障したスイッチング素子をオン制御、正常なスイッチング素子をPWM制御することで連続して操舵補助力が得られるので、回転指令方向が同一方向である期間では、急に操舵補助力がなくなり車両がふらつく等の操舵フィーリングの悪化を防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、1個のスイッチング素子がオン故障した場合に、オン故障したスイッチング素子を継続して使用しても、直流モータの回転指令方向が逆転した瞬時に、全スイッチング素子をオフ制御するので、アーム短絡によってスイッチング素子が焼損することを防止できる。
請求項4に係る発明によれば、少なくとも2個以上のスイッチング素子がオン故障と判断された場合には全スイッチング素子をオフ制御することとしたので、アーム短絡によってスイッチング素子が焼損することを防止できる。
請求項5に係る発明によれば、モータの駆動時にスイッチング素子オン故障が検出できるようにしたので、高速で、高精度なスイッチング素子オン故障が検出できる。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(以下、EPSという)1において、ステアリング2が固定されたステアリングリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、このステアリングリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角が変更されるようになっている。
図2に示すように、ECU23は、モータ制御信号を出力するCPU41と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ22の駆動源であるモータ21に駆動電力を供給するモータ駆動回路(Hブリッジ)42とを備えて構成されている。
次に、本実施形態におけるスイッチング素子オン故障検出手段としてのスイッチング素子オン故障検出部の態様を図3、4、5,6に基づいて説明する。
図3は、Hブリッジ回路の構成図である。Hブリッジ回路は4個のスイッチング素子91、92,93,94を有している。スイッチング素子91,92のドレイン側はバッテリ60に接続され、スイッチング素子91のソース側はモータ21の端子M1が、スイッチング素子92のソース側はモータ21の端子M2が接続されている。また、スイッチング素子93のソース側とスイッチング素子94のソース側には1個の電流センサ61が接続されている。しかし、電流センサ61は各アーム毎に設けてもよい。
詳述すると、図5(A)はモータが右回転している場合の正常時の電流の流れを表わしている。スイッチング素子91、94はPWM制御時のオン制御(デューティ比制御)されており、スイッチング素子92、93はオフ制御(デューティ比=0%)されている。スイッチング素子91、94はPWM制御時のオン制御されているため電流は図中の太い矢印に示すように、バッテリ60→スイッチング素子91のドレイン/ソース→モータ配線L1→モータ21→モータ配線L2→スイッチング素子94のドレイン/ソース→電流センサ61→GNDを流れる。
まず、モータ21が右回転指令中か否かを判定する(ステップS200)。そして、モータ21が右回転指令中の場合(ステップS200:YES)には、端子M1の電圧がバッテリ電圧のα1倍以上(例えば、0.9倍)か否かを判定する(ステップS201)。そして、端子M1の電圧がバッテリ電圧のα1倍以上の場合(ステップS201:YES)には、端子M2の電圧がバッテリ電圧のα2倍以下(例えば、0.1倍)か否かを判定する(ステップS202)。そして、端子M2の電圧がバッテリ電圧のα2倍以下の場合(ステップS202:YES)には、スイッチング素子91、94の両方がオン故障であると判定する(ステップS203)。そして、スイッチング素子のオン故障状態を判定するMODフラグ(ECU23内の図示しないメモリ)に1を書き込み(ステップS220)、この処理を終わる。
更に、ステップS210で、モータ21が左回転指令中でない場合(ステップS210:NO)には、モータ21が回転していないと判断して(ステップS218)、この処理を終わる。
次に、以上のスイッチング素子オン故障検出部の処理に続き、異常処理制御部の処理に移行する。
次に、本実施形態における異常処理制御手段としての異常処理制御部の態様を図7、図8に基づいて説明する。
異常処理制御手段を説明する上で、4個の各スイッチング素子の正常時、オン故障時の個数、場所かつモータ回転指令方向に基づいて場合分けを行なうと6つのモードに分けられる。但し、モータ右回転指令時にFET91,94とも正常時には、ともにPWM制御(デューティ比制御)を実施している。また、モータ左回転指令時にFET92,93とも正常時には、ともにPWM制御(デューティ比制御)を実施している。
FET91がオン故障検出された場合には、FET91を積極的にオン制御(デューティ比=100%)することによって、FET91のオン抵抗が小さくなり、発熱による溶断の不具合を低下させることができる。
この結果、車両右旋回時にHブリッジのFET91がオン故障検出されても、継続してアシストトルクを付与できるので、操舵感の急激な悪化を防止することができる。
この結果、車両右旋回時にHブリッジのFET94がオン故障検出されても、継続してアシストトルクを付与できるので、操舵感の急激な悪化を防止することができる。
この結果、車両左旋回時にHブリッジのFET92がオン故障検出されても、継続してアシストトルクを付与できるので、操舵感の急激な悪化を防止することができる。
この結果、車両左旋回時にHブリッジのFET92がオン故障検出されても、継続してアシストトルクを付与できるので、操舵感の急激な悪化を防止することができる。
・本実施形態では、車両右旋回時に、一方のスイッチング素子がオン故障した場合、
モータ右回転指令中でない場合には、モータ21の回転を停止させていた。しかし、車両右旋回時に、モータ右回転指令値が所定値より小さくなった場合には、モータ21の回転を停止するようにしてもよい。
また、車両左旋回時に、一方のスイッチング素子がオン故障した場合、モータ左回転指令中でない場合には、モータ21の回転を停止させていた。しかし、車両左旋回時に、モータ左回転指令値が所定値より小さくなった場合には、モータ21の回転を停止するようにしてもよい。
12:転舵輪、21:モータ、22:EPSアクチュエータ、23:ECU、
27:車速センサ、28:トルクセンサ(レゾルバ式)、41:CPU、
42:モータ駆動回路(Hブリッジ)、45:電流指令値演算部、
46:モータ制御信号出力部、47:基本アシスト制御部、49:操舵トルク検出部、50:FETオン故障検出部、51:異常処理制御部、52:FET駆動回路、
53:加算部、60:バッテリ、61:電流センサ、67:M1電圧検出部、
68:M2電圧検出部、69:FETオン故障判定部、
91,92,93,94:FET(スイッチング素子)、
τ:操舵トルク、V:車速、Iq*:電流指令値、Iq:実電流値。
Claims (5)
- ステアリング機構に操舵補助力を与える直流モータと、
車両の車速及びステアリングの操作により発生する操舵トルクから電流指令値を生成する電流指令値演算手段と、
前記電流指令値演算手段より演算された電流指令値に基づきモータ制御信号を出力するモータ制御手段と、
前記モータ制御信号に基づき前記直流モータに対して駆動電力を出力するモータ駆動回路と、を備え、
前記モータ駆動回路は、
Hブリッジ型に接続された第1及び第2のアームと、
前記第1のアームに配置された第1及び第2のスイッチング素子と、
前記第2のアームに配置された第1及び第2のスイッチング素子と、を有し、
前記モータ制御手段は、
第1アームの第1のスイッチング素子及び第2アームの第2のスイッチング素子を含む正回路を制御することで前記直流モータを正回転させ、第1アームの第2のスイッチング素子及び第2アームの第1のスイッチング素子を含む逆回路を制御することで前記直流モータを逆回転させる電動パワーステアリング制御装置であって、
前記モータ制御手段は、
前記スイッチング素子のオン故障を検出するスイッチング素子オン故障検出手段と、
前記スイッチング素子オン故障検出手段によってスイッチング素子のオン故障が検出された場合に、前記スイッチング素子を制御する異常処理制御手段と、を含み、
前記異常処理制御手段は、オン故障したスイッチング素子の個数、配置場所及び直流モータの回転方向に基づき、所定の制御処理を選択することを特徴とする電動パワーステアリング制御装置。 - 前記異常処理制御手段は、前記正回路または前記逆回路が制御状態であって、その回路に含まれる2個のスイッチング素子のうち、1個のスイッチング素子がオン故障と判断された場合には、
直流モータの回転指令方向が同一方向である期間は、オン故障したスイッチング素子をオン制御し、もう一方のスイッチング素子はPWM制御を行い、残りの回路に含まれる2個のスイッチング素子はオフ制御とする制御処理を選択することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング制御装置。 - 前記異常処理制御手段は、前記正回路または前記逆回路が制御状態であって、その回路に含まれる2個のスイッチング素子のうち、1個のスイッチング素子がオン故障と判断された場合には、
その回転指令方向が逆転することを条件として、全スイッチング素子をオフ制御とする制御処理を選択することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング制御装置。 - 前記異常処理制御手段は、前記駆動回路に含まれる少なくとも2個以上のスイッチング素子がオン故障と判断された場合には、
全スイッチング素子をオフ制御とする制御処理を選択することを特徴とする請求項1から請求項3に記載の電動パワーステアリング制御装置。 - 前記スイッチング素子オン故障検出手段は、前記直流モータが右回転指令中または左回転指令中のPWM制御のオフ制御時に前記直流モータの両端の端子電圧が回転指令方向に応じて、所定値より大きいか、小さいかにより行なわれることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の電動パワーステアリング制御装置。
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JP2013216308A (ja) * | 2012-03-14 | 2013-10-24 | Tokai Rika Co Ltd | 電動ステアリングロック装置 |
JP2013236297A (ja) * | 2012-05-10 | 2013-11-21 | Yazaki Corp | 半導体スイッチの制御装置 |
JP2013256143A (ja) * | 2012-06-11 | 2013-12-26 | Mitsubishi Electric Corp | 電動パワーステアリング制御装置 |
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JP2003200839A (ja) * | 2002-01-08 | 2003-07-15 | Unisia Jkc Steering System Co Ltd | 電動パワーステアリング装置の制御装置 |
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2009
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JP2013236297A (ja) * | 2012-05-10 | 2013-11-21 | Yazaki Corp | 半導体スイッチの制御装置 |
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