JP6736227B2 - 耐摩耗性に優れた内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシートおよびバルブシートとバルブとの組合せ体 - Google Patents

耐摩耗性に優れた内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシートおよびバルブシートとバルブとの組合せ体 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関用バルブシートに係り、とくに、LPG、CNG等のガス燃料及びエタノール含有などの特殊燃料を使用する内燃機関用バルブシートの耐摩耗性向上に関する。
バルブシートは、内燃機関のシリンダヘッドに圧入あるいは接合されて、燃焼ガスのシールとバルブを冷却する役割を担っている。バルブシートは、バルブによる叩かれ、すべりによる摩耗や、燃焼ガスによる加熱、燃焼生成物による腐食等に晒されるため、従来から、耐熱性、耐摩耗性に優れることが要求されている。また、最近では、地球環境の保全という観点から、自動車用内燃機関に対して、高性能化に加えて、燃費向上、排出ガスの浄化等の要求が高まっている。このような要求に対処するため、自動車用内燃機関の運転条件は、厳しい条件に設定され、燃焼条件も苛酷となり、使用されるバルブシートの使用環境も一段と厳しいものとなる。そのため、従来のバルブシートでは、耐熱性、耐摩耗性等の特性が不足するという問題がある。
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、「耐摩耗焼結合金製内燃機関用バルブシート」が記載されている。特許文献1に記載された技術は、10μm以下の微細炭化物が析出し、400HV以上の硬さを有する、Feを主成分とする第1相を面積比で30〜95%と、Feを主成分とし前記第1相より軟質である第2相を面積比で5〜70%との混合組織からなる鉄基基地組織を主組織とする耐摩耗性に優れた内燃機関用バルブシートである。特許文献1に記載された技術では、高硬度の第1相を面積比で30%以上存在させることにより、耐摩耗性が向上するとしている。また、特許文献1に記載されたバルブシートは、厳しい運転状況の内燃機関用バルブシートとして好適であるとしている。
また、特許文献2には、クロム8〜12重量%、モリブデン0.5〜3重量%、バナジウム1.5重量%以下、炭素0.2〜1.5重量%、最大2重量%のその他の不純物および残部としての鉄で規定される組成の多孔質マルテンサイト・マトリックスを有しており、このマトリックスが、事実上一様に分散した、モリブデンに富む炭化物の超顕微鏡的粒子を有することに特徴がある鉄基焼結材料が記載されている。
特開平10−226855号公報 特開平05−5163号公報
近年、内燃機関においては、使用する燃料が、ガソリン、重油などに加えて、ガス、エタノールなどの特殊燃料と、多岐に亘るようになってきた。使用する燃料が異なれば、燃焼温度、発生する燃焼ガスなどの燃焼条件が異なり、内燃機関の使用環境も異なったものになってくるであろうことが推察される。例えば、使用燃料がガス燃料である場合には、バルブシート等の使用環境が一段と厳しいものとなる。というのは、ガス燃料は、ガソリンや軽油に比較して燃焼生成物を生成しがたく金属面接触による摩耗が進行しやすい環境にあるためと考えられる。
さらに、従来は、バルブの摺動性向上のために表面に形成される窒化膜を、バルブシートとの当たり面近傍では研磨等で削除していた。しかし、最近のコスト削減要求の強化により、バルブシートとの当たり面近傍においても、窒化膜等の削除のために、研磨等を施すことはない。バルブ表面に形成された窒化膜等はそのまま、バルブシートとの当たり面近傍といえども、バルブシートとの当接面に薄く残存させたままで、使用に供する場合が多くなっている。表面に形成される窒化膜は、1000HV以上と硬く、このようなバルブを使用した場合には、特許文献1や特許文献2に記載された技術で製造されたバルブシートであっても、摩耗が著しくなり、とくに、ガス燃料等の特殊燃料を使用するような金属接触がおこりやすい使用環境下においては顕著になるという問題があった。
本発明は、かかる問題を解決し、ガス燃料等の特殊燃料を使用するような金属接触がおこりやすい使用環境下においても、優れた耐摩耗性を保持できる、耐摩耗性に優れた内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシートおよび耐摩耗性に優れたバルブシートとバルブとの組合せ体、を提供することを目的とする。なお、加工性および耐脱落性の観点から、本発明が目標とするバルブシートは、JIS Z 2507の規定に準拠して得られた、圧環強さが45kgf/mm2(441MPa)以上とする。
本発明者らは、上記した目的を達成するために、バルブシートと、表面硬さが従来より「硬い」バルブとを組み合わせた際に、バルブシートの耐摩耗性に及ぼす各種要因について鋭意検討した。その結果、このような「硬い」バルブと、例えば特許文献1に記載されたような従来型のバルブシートとの組合せでは、バルブシートに凝着が発生し、ガス燃料等の特殊燃料を使用するような金属接触が生じやすい使用環境下においてはとくに、耐摩耗性が著しく低下するという問題があることを知見した。本発明者らは、このような耐摩耗性の低下は、バルブシートの組織が軟質の相を含むことにあることを見出し、このような耐摩耗性の低下を防止するためには、バルブフェース面と基地相および硬質粒子との硬さ差を小さくすることが有効であることに想到した。すなわち、軟質な相を減少し、基地相を、550HV以上のほぼ均一な硬い相からなる組織とすることが、バルブシートの耐摩耗性の低下を防止するため有効であることを知見した。
さらに、本発明者らは、基地相が、粒径:10μm以下の微細炭化物が析出しビッカース硬さで550HV以上の硬さを有する微細炭化物析出相であり、ビッカース硬さで650HV以上の硬さを有する硬質粒子を基地相中に分散させた組織を有するバルブシートとすることにより、耐摩耗性および圧壊強さに優れたバルブシートとなることを知見した。
本発明は、かかる知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)基地相中に硬質粒子および固体潤滑剤粒子を分散させた鉄基焼結合金製バルブシートであって、前記基地相が、粒径:10μm以下の微細炭化物が析出し、ビッカース硬さで550HV以上の硬さを有する微細炭化物析出相であり、前記硬質粒子が、ビッカース硬さで650〜1200HVの硬さを有し、前記基地相中に、前記硬質粒子を面積率で20〜40%分散させ、さらに該硬質粒子の周りに拡散相を面積率で0.5%以上5%以下形成し、前記固体潤滑剤粒子を面積率で0〜5%分散させた組織を有し、かつ前記基地相、前記拡散相、前記硬質粒子および前記固体潤滑剤粒子を含む基地部が、質量%で、C:0.5〜2.0%、Si:0.5〜2.0%、Mn:5%以下、Cr:2〜15%、Mo:5〜20%、Co:2〜30%を含み、さらに、V:0〜5%、W:0〜10%、Ni:0〜5%、S:0〜2%、Cu:0〜5%、Ca:0〜5%、F:0〜5%のうちから選ばれた1種または2種以上を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴とする耐摩耗性に優れた内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシート。
)(1)において、前記硬質粒子が、質量%で、Cr:3〜15%、Mo:20〜40%を含み、さらにSi:0〜3%、Fe:0〜3%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなるMo-Cr-Co系金属間化合物粒子、Mo:20〜30%、Ni:5〜20%、Cr:15〜35%を含み、さらにSi:0〜3%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなるMo-Cr-Ni-Co系金属間化合物粒子、Mo:20〜40%、Cr:3〜15%を含み、さらにSi:0〜3%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなるMo-Cr-Fe系金属間化合物粒子、およびMo:30〜50%、Fe:15%以下を含み、さらにCr:2〜8%、Si:0〜4%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなるMo-Fe-Co系金属間化合物粒子のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシート。
)()または()において、前記固体潤滑剤粒子が、硫化マンガンMnS、二硫化モリブデンMoS2、フッ化カルシウムCaF2のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシート。
)バルブとバルブシートの組合せ体であって、前記バルブが、前記バルブシートとの当たり面の表面硬さがビッカース硬さで400〜1300HVであるバルブであり、前記バルブシートを、(1)ないし()のいずれかに記載の内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシートとすることを特徴とする耐摩耗性に優れたバルブとバルブシートの組合せ体。
本発明によれば、厳しい摩耗環境である、ガス燃料等の特殊燃料を使用する環境下の内燃機関において、バルブとしてフェース面の硬さが硬い、高フェース面硬さバルブが使用されても、相対するバルブシートの摩耗は少なく、耐摩耗性に優れたバルブとバルブシートの組合せ体を実現でき、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、弁機構の耐久性が格段に向上するという効果もある。
リグ試験機の概要を示す説明図である。
本発明の鉄基焼結合金製バルブシートは、基地相中に硬質粒子、あるいは更に固体潤滑剤粒子を分散させた組織を有するバルブシートである。そして、基地相は、ビッカース硬さで550HV以上の硬さを有する相とする。
基地相の硬さが、550HV未満では、バルブとの接触で、とくに表面硬さの高いバルブとの接触で、凝着が発生しやすくなり所望の耐摩耗性を確保できなくなる。一方、700HVを超えて硬くなると、焼結体としての靭性が低下する。このため、基地相の硬さはビッカース硬さで550HV以上、好ましくは700HV以下の範囲に限定した。なお、好ましくは600〜650HVである。
なお、このような硬さを有する基地相は、10μm以下の微細炭化物が析出した微細炭化物析出相である硬質な単相組織とする。ここでいう「単相」とは、当該相が面積率で95%以上を占める場合をいう。なお、面積率で5%未満であれば、硬さ550HV未満の相が基地相中に残存しても、耐摩耗性への影響も少なく、許容できる。
基地相中に析出する炭化物の粒径が、10μmを超えて大きくなると、基地相の硬さ、靭性が低下し、相手攻撃性が増し、圧環強さが低下する。このようなことから、550HV以上の硬さを有する基地相は、10μm以下の微細な炭化物が析出した微細炭化物析出相とすることが好ましい。
上記した硬さと組織を有する基地相は、質量%で、C:0.5〜2.0%、Si:0〜1.0%、Mn:0.05〜5%、Cr:0〜5.0%、Mo:0〜8.0%、V:0〜5.0%、W:0〜10.0%、Co:0〜5.0%、を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有することが好ましい。
本発明バルブシートは、上記した硬さ、組成、組織を有する基地相中に、硬質粒子、あるいはさらに固体潤滑剤粒子を分散させた組織を有する。分散する硬質粒子は、ビッカース硬さで650〜1200HVの硬さを有する硬質粒子とする。硬質粒子の硬さが、650HV未満では、耐摩耗性の向上効果が少なく、一方、1200HVを超えて高くなると、被削性の低下を招く。このようなことから、基地相中に分散させる硬質粒子の硬さをビッカース硬さで650〜1200HVの範囲に限定した。
なお、本発明で、基地相中に分散する硬質粒子は、上記硬さを有し、平均粒径:10〜150μmの粒子とすることが好ましい。平均粒径が10μm未満では、焼結時に拡散しやすく、所望の耐摩耗性向上を確保できない。一方、150μmを超えて大きくなると、基地との結合力が低下する。このため、基地相中に分散させる硬質粒子の平均粒径は、10〜150μmの範囲に限定することが好ましい。なお、ここでいう「平均粒径」とは、レーザ散乱法で測定した累積分布が50%となる粒径D50を意味する。
また、本発明バルブシートでは、上記した硬さの硬質粒子を基地相中に面積率で20〜40%分散させる。硬質粒子の分散量が20%未満では、厳しい環境下での所望の耐摩耗性を確保できない。一方、40%を超えると、基地相と硬質粒子との結合力が低下し、耐摩耗性が低下する。
本発明バルブシートで使用する硬質粒子としては、Mo-Cr-Co系金属間化合物粒子、Mo-Cr-Ni-Co系金属間化合物粒子、Mo-Cr-Fe系金属間化合物粒子、Mo-Fe-Co系金属間化合物粒子のうちから選ばれた1種又は2種以上とすることが好ましい。
Mo-Cr-Co系金属間化合物粒子は、質量%で、Cr:3〜15%、Mo:20〜40%を含み、さらにSi:0〜3%、Fe:0〜3%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなる組成を有し、焼結後で、硬さは650〜850HVである。また、Mo-Cr-Ni-Co系金属間化合物粒子は、Mo:20〜30%、Ni:5〜20%、Cr:15〜35%を含み、さらにSi:0〜3%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなる組成を有し、硬さは900〜1200HVである。また、Mo-Cr-Fe系金属間化合物粒子は、Mo:20〜40%、Cr:3〜15%を含み、さらにSi:0〜3%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、硬さは750〜1050HVである。また、Mo-Fe-Co系金属間化合物粒子は、Mo:30〜50%、Fe:15%以下を含み、さらにCr:2〜8%、Si:0〜4%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなる組成を有し、硬さは900〜1200HVである。
なお、本発明バルブシートは、硬質粒子の周りに、拡散相が生成した組織を有する。この拡散相は、焼結時に、硬質粒子から合金元素が基地相中に拡散して形成されたものであり、硬質粒子が基地相から脱落するのを防止する作用を有する。このため、硬質粒子を多量に分散させても、硬質粒子が基地相から脱落するのを防止でき、拡散相の存在により圧環強さの低下を抑制できると考えている。
このような効果を得るためには、拡散相は、面積率で0%超え5%以下程度の存在量とすることが好ましい。拡散相が5%超えと多量になると、硬さが低下し、所望の耐摩耗性を確保できなくなる。なお、拡散相の形成は、焼結時の温度、焼結時間に依存しており、上記した存在量(面積率で5%以下)となるように、焼結処理の温度、時間を調整することが好ましい。
なお、本発明バルブシートでは、さらに基地相中に固体潤滑剤粒子を面積率で0〜5%分散させてもよい。基地相中に固体潤滑剤粒子を分散させることにより、被削性、加工性、潤滑性が向上する。しかし、5%を超えると、焼結反応の進行を妨げ、機械的性質の低下を招く。このため、固体潤滑剤粒子は面積率で0〜5%の範囲に限定することが好ましい。なお、固体潤滑剤としては、硫化マンガンMnS、二硫化モリブデンMoS、フッ化カルシウムCaF、等が例示できる。
このように、本発明バルブシートは、上記した組織、硬さの基地相中に、上記した硬さの硬質粒子、上記した組成の固体潤滑剤粒子が、所定量分散し、さらに硬質粒子の周りには拡散相が形成された組織を有する。
基地相、硬質粒子、固体潤滑剤粒子を含む基地部は、質量%で、C:0.5〜2.0%、Si:0.5〜2.0%、Mn:5%以下、Cr:2〜15%、Mo:5〜20%、Co:2〜30%を含み、さらに、V:0〜5%、W:0〜10%、Ni:0〜5%、S:0〜2%、Cu:0〜5%、Ca:0〜5%、F:0〜5%のうちから選ばれた1種または2種以上を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する。
以下、基地部組成における限定理由について説明する。なお、以下、組成における質量%は、単に%で記す。
C:0.5〜2.0%
Cは、基地相を所定の硬さ、組織に調整するため、あるいは炭化物を形成するために、必要な元素であり、0.5%以上含有させる。一方、2.0%を超えて含有すると、融点が低下し、液相焼結となる。液相焼結となると、析出炭化物量が過多となり、空孔の数が増加し、伸び特性が劣化し、寸法精度が低下する。このため、Cは0.5〜2.0%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.5〜1.75%である。
Si:0.5〜2.0%
Siは、主として硬質粒子に含まれ、シリサイドを形成し、硬さを増加させる元素であり、0.5%以上含有することが好ましい。一方、2.0%を超えて多量に含有すると、靭性が低下する。このため、Siは0.5〜2.0%の範囲に限定することが好ましい。より好ましくは0.5〜1.5%である。
Mn:5%以下
Mnは、基地相の硬さを増加させる元素であり、またMnは、固体潤滑剤粒子の含有に起因して基地部に含まれ、被削性向上に寄与する元素であり、0.05%以上含有することが好ましい。一方、5%を超えて含有すると組織安定化にともない基地相硬さ、靭性、延性の低下につながるため、Mnは5%以下に限定することが好ましい。さらに好ましくは0.05〜3.5%である。
Cr:2〜15%
Crは、基地相に固溶し、また炭化物を形成して、基地相の硬さを増加させ、さらには硬質粒子の硬さを増加させ、耐熱性、耐摩耗性を向上させる元素であり、2%以上含有することが好ましい。一方、15%を超える含有は、Cr炭化物の析出が過多となり、微細な炭化物とすることが難しくなる。このため、Crは2〜15%の範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは2.5〜12.5%である。
Mo:5〜20%
Moは、基地相に固溶して、また炭化物として析出して、基地相の硬さを増加させ、さらには硬質粒子の硬さの増加に寄与し、耐摩耗性を向上させる元素であり、5%以上含有することが好ましい。5%未満では、析出物量が不足し、所望の耐摩耗性を確保できない。一方、20%を超えて含有すると、成形性が低下する。このため、Moは5〜20%の範囲に限定した。なお、より好ましくは7.5〜17.5%である。
Co:2〜30%
Coは、基地相の強度、とくに高温強度を増加させ、耐摩耗性向上に寄与するとともに、さらに基地相の靭性を向上させる元素であり、さらに硬質粒子の硬さ増加に寄与する元素であり、2%以上含有する。一方、30%を超えて多量に含有すると、基地相硬さが低下し、所望の特性を確保できなくなる。このため、Coは2〜30%の範囲に限定した。
上記した成分が基本の成分であるが、基本成分に加えてさらに、選択元素として、V:0〜5%、W:0〜10%、Ni:0〜5%、S:0〜2%、Cu:0〜5%、Ca:0〜5%、F:0〜5%のうちから選ばれた1種または2種以上を含むことができる。
V:0〜5%
Vは、炭化物として析出し、基地相の硬さを増加させ、耐摩耗性を向上させる元素であり、必要に応じて含有できる。含有する場合には0.5%以上含有することが好ましい。0.5%未満では、析出物量が不足し、所望の耐摩耗性を確保できない。一方、5%を超えて含有すると、成形性が低下する。このため、Vは0〜5%の範囲に限定した。なお、より好ましくは0.5〜2.5%である。
W:0〜10%
Wは、微細炭化物として析出し、基地相の硬さを増加させ、耐摩耗性を向上させる元素であり、必要に応じて含有できる。含有する場合には0.5%以上とすることが好ましい。0.5%未満では、析出物量が不足し、所望の耐摩耗性を確保できない。一方、10%を超えて含有すると、成形性が低下する。このため、Wは0〜10%の範囲に限定した。なお、含有する場合には、より好ましくは0.5〜7.5%である。
Ni:0〜5%
Niは、基地相の強度、靭性の向上に寄与する元素であり、また硬質粒子の硬さ増加に寄与する元素であり、必要に応じて含有できる。含有する場合には2%以上とすることが好ましい。一方、5%を超える含有は、基地相の成形性を低下させる。このため、Niは0〜5%の範囲に限定することが好ましい。なお、含有する場合には、より好ましくは2〜4%である。
S:0〜2%
Sは、固体潤滑剤粒子の含有に起因して基地部に含まれ、被削性向上に寄与する元素であり、必要に応じて含有できる。Sが2%を超えて含有されると、靭性、延性の低下に繋がる。このため、含有する場合はSは2%以下に限定することが好ましい。
Cu:0〜5%
Cuは、基地相の強度、靭性の向上に寄与する元素であり、必要に応じて含有できる。Cuが5%を超えて含有されると、凝着性の低下に繋がる。このため、含有する場合には、5%以下に限定することが好ましい。
Ca:0〜5%
Caは、固体潤滑剤粒子の含有に起因して基地部に含まれ、被削性向上に寄与する元素であり、必要に応じて含有できる。Caが5%を超えて含有されると、延性の低下に繋がる。このため、含有する場合には、5%以下に限定することが好ましい。
F:0〜5%
Fは、固体潤滑剤粒子の含有に起因して基地部に含まれ、被削性向上に寄与する元素であり、必要に応じて含有できる。Fが5%を超えて含有されると、延性の低下に繋がる。このため、含有する場合には、5%以下に限定することが好ましい。
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。なお、不可避的不純物としては、P:0.1%以下が許容できる。
つぎに、本発明バルブシートの好ましい製造方法について説明する。
まず、基地相を形成する鉄基粉末と、合金元素粉末と、硬質粒子粉末と、固体潤滑剤粒子粉末とを、上記した所定のバルブシート組成となるように、配合し、混合、混錬し、混合粉とする。なお、混合粉に配合する鉄基粉末は、上記した基地相組成に近い組成を有する合金鋼粉末とすることが、均一性の観点から好ましい。
合金鋼粉末としては、JIS G 4403に規定される高速度工具鋼組成の粉末とすることが好ましい。高速度工具鋼としては、Mo系とすることが好ましい。なお、合金鋼粉末としては、上記した高速度工具鋼組成以外にも、本発明バルブシートの基地相として、上記した550HV以上の硬さを有し、微細炭化物析出相となることができる組成の合金鋼を用いてもなんら問題はない。なお、混合粉には、上記した合金鋼粉末に加えて、上記した基地相組成となるように、黒鉛粉末、さらには合金元素粉末を配合することは云うまでもない。なお、混合粉には、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤を配合してもよい。
ついで、得られた混合粉を、金型に充填し、プレス加工機でプレス加工を施して、所定寸法形状のバルブシート形状の圧粉体とする。圧粉体には、ついで、焼結処理を施し、焼結体とする。
本発明においては、焼結処理は、保護雰囲気中で、1100〜1200℃の温度範囲で、保持時間:6hr以上、施す処理とすることが好ましい。加熱温度が1100℃未満では、焼結拡散が不足し、1200℃を超えると、硬質粒子、基地の過拡散が生じ、耐摩耗性が低下する。なお、プレス加工−焼結工程を複数回繰り返す工程を施してもよいことは言うまでもない。
得られた焼結体を研削・切削等の加工により、所望の寸法形状のバルブシート(製品)とする。
本発明バルブシートは、バルブシートとの当たり面(バルブフェース面)の表面硬さが400HV以上、好ましくは600〜1300HVであるバルブと組み合わせて、使用することが好ましい。上記した表面硬さを有するバルブとしては、耐熱鋼を基材として表面に窒化膜が被成されたバルブ(窒化被膜付きオーステナイト系耐熱鋼製バルブ)や、非鉄合金を基材として表面に窒化膜が形成されたバルブ(窒化被膜付き特殊合金製バルブ)や、特殊合金鋼を基材として表面に窒化膜が形成されたバルブ(窒化被膜付き特殊合金鋼製バルブ)、トリバロイ系合金を盛金した盛金バルブ(トリバロイ系合金盛金バルブ)、ステライト系合金や、鉄系合金を盛金した盛金バルブ(ステライト系合金盛金バルブ、鉄系合金盛金バルブ)等が例示できる。本発明バルブシートは、バルブシートとの当たり面(バルブフェース面)の表面硬さが、400HV未満であるバルブと組み合わせて使用すると、表面硬さが400HV以上、好ましくは 600HV以上であるバルブと組み合わせて使用した場合に比べて、バルブ及びバルブシートの摩耗量が増加し、所望の耐摩耗性の向上が期待できない。本発明バルブシートは、バルブシートとの当たり面(バルブフェース面)の表面硬さが400HV以上、好ましくは600HV以上である、硬いバルブと組み合わせてはじめて、所望の耐摩耗性の向上が期待できる。
以下、実施例に基づき、さらに本発明について説明する。
(実施例1)
基地相形成用の鉄基粉末と、硬質粒子粉末と、合金元素粉末と、固体潤滑剤粉末と、を表1に示す配合量となるように調整し、混合、混錬して、混合粉とした。なお、使用した鉄基粉末は、表2に示す組成の粉末とし、また、使用した硬質粒子粉末、固体潤滑剤粒子粉末は表3に示す粒子粉末とした。一部では、鉄基粉末に純鉄粉を混合した混合粉を用いた。なお、混合粉には潤滑剤として、混合粉100質量部に対しステアリン酸亜鉛を1質量部配合した。
得られた混合粉を、ついで、金型に充填し、プレス加工機で所定のバルブシート形状の圧粉体とし、さらに、保護雰囲気中で、1150℃×360minの焼結処理を施し、焼結体とした。
得られた焼結体に、さらに切削、研磨等の加工を施して、所定寸法形状(外径:27mmφ×内径22mmφ×厚さ6mm)の鉄基焼結合金製バルブシートとした。
得られたバルブシートについて、組織観察、硬さ試験、摩耗試験、圧環強さ試験を実施した。試験方法はつぎのとおりである。
(1)組織観察
得られたバルブシートについて、軸方向に垂直な断面を研磨し、腐食(腐食液:ナイタール液)して組織を現出し、光学顕微鏡(倍率:200倍)で観察し、基地相組織の種類を特定した。また、走査型電子顕微鏡(倍率:2000倍)を用いて、基地相中に析出した炭化物について、粒径を測定し、炭化物の粒径の最大が10μm以下であることを確認し、基地相が微細炭化物析出相であるとした。炭化物の粒径(長辺長さ)の最大径が10μmを超える場合には、単に炭化物析出相とした。
(2)硬さ試験
得られたバルブシートについて、断面を研磨し、腐食(腐食液:ナイタール液)して組織を現出し、ビッカース硬度計(試験力:0.98N(100gf))を用いて基地相のビッカース硬さHV を測定した。なお、基地相が二相である場合には、各相について別々に測定した。
(3)摩耗試験
得られたバルブシートについて、図1に示すリグ試験機を用いて、下記に示す試験条件で、摩耗試験を実施した。
試験温度:300℃(シートフェース)
試験時間:12hr
カム回転数:3000rpm
バルブ回転数:20rpm
衝撃荷重:700N
バルブ材質:窒化膜付き耐熱鋼(鋼種:SUH35表面硬さ1150HV)
試験後、試験片(バルブシート)の摩耗量を測定した。得られた摩耗量から、バルブシートNo.1を基準(1.00)とし、当該バルブシートの摩耗比を算出した。
(4)圧環強さ試験
得られたバルブシートについて、JIS Z 2507の規定に準拠して、圧環強さ(kgf/mm2)を求めた。
得られた結果を表4に示す。
Figure 0006736227
Figure 0006736227
Figure 0006736227
Figure 0006736227
Figure 0006736227
本発明例はいずれも、従来例(バルブシートNo.1A)に比べ摩耗比が低く耐摩耗性に優れ、かつほぼ従来例並の圧環強さを有するバルブシートとなっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、圧環強さは従来例並みか、あるいはそれ以上であるが、摩耗比が高くなっている。
(実施例2)
実施例1で作製したバルブシートNo.1A、No.3A、No.4A、No.11Aについて、バルブ材質を変えて、摩耗試験を実施した。バルブ材質としては、No.1窒化被膜付きオーステナイト系耐熱鋼(表面硬さ1150HV)、No.2窒化被膜付き特殊合金鋼(表面硬さ950HV)、No.3窒化被膜付きマルテンサイト系耐熱鋼(表面硬さ850HV)、No.4トリバロイ系合金盛金(表面硬さ780HV)、No.5窒化被膜付きステライト系合金盛金(表面硬さ700HV)、No.6ステライト系合金盛金(表面硬さ425HV)、No.7鉄系合金盛金(表面硬さ415HV)、No.8特殊合金鋼(表面硬さ380HV)の8種とした。バルブ材質以外の試験条件は、実施例1と同様とした。
なお、耐摩耗性の評価は、バルブシートNo.1A(従来例)とバルブNo.2(窒化被膜付き特殊合金鋼製バルブ)とを組合せた場合を基準(1.00)として、各バルブシートと各バルブとを組合せた場合の摩耗量の比(摩耗比)を求めて、行った。
得られた結果を表5に示す。
Figure 0006736227
本発明例(バルブシートNo.3A)は、表面硬さ(バルブフェース面硬さ)が400HV以上の硬いバルブと組み合わされても、摩耗比は基準(1.00)より低くなっており、従来例に比べて、耐摩耗性が向上している。とくに、本発明例は、バルブの表面硬さが600HV以上である場合に、従来例(バルブシートNo.1A)に比べて耐摩耗性の向上が顕著となっている。なお、本発明例(バルブシートNo.3A)は、表面硬さ(バルブフェース面硬さ)が400HV以上である「硬い」バルブ(バルブNo.1〜No.7)と組み合わせた場合、組み合わせたバルブによらず、従来例(バルブシートNo.1A)に比べて、摩耗比は低くなっており、従来例に比べて耐摩耗性が向上している。なお、本発明例は、表面硬さが400HV未満のバルブ(No.8)と組み合わせた場合には、従来例と同等の摩耗比となり、耐摩耗性の向上は認められない。
一方、本発明範囲を外れる比較例はいずれも, 組み合わせるバルブによらず、従来例(バルブシートNo.1A)に比べて、摩耗比が高くなって、耐摩耗性が低下している。とくに、表面硬さ(バルブフェース面硬さ)が600HV以上である「硬い」バルブ(バルブNo.1〜No.5)と組み合わせた場合に、耐摩耗性の低下が著しくなる。
このように、本発明バルブシートは、表面硬さが400HV以上、とくに600HV以上であるバルブと組み合わせた場合に、顕著な耐摩耗性向上という効果を奏することがわかる。
1 バルブシート
2 シリンダブロック相当材
3 加熱手段
4 バルブ

Claims (4)

  1. 基地相中に硬質粒子および固体潤滑剤粒子を分散させた鉄基焼結合金製バルブシートであって、
    前記基地相が、粒径:10μm以下の微細炭化物が析出し、ビッカース硬さで550HV以上の硬さを有する微細炭化物析出相であり、
    前記硬質粒子が、ビッカース硬さで650〜1200HVの硬さを有し、
    前記基地相中に、前記硬質粒子を面積率で20〜40%分散させ、さらに該硬質粒子の周りに拡散相を面積率で0.5%以上5%以下形成し、前記固体潤滑剤粒子を面積率で0〜5%分散させた組織を有し、かつ
    前記基地相、前記拡散相、前記硬質粒子および前記固体潤滑剤粒子を含む基地部が、質量%で、
    C:0.5〜2.0%、 Si:0.5〜2.0%、
    Mn:5%以下、 Cr:2〜15%、
    Mo:5〜20%、 Co:2〜30%
    を含み、さらに、V:0〜5%、W:0〜10%、Ni:0〜5%、S:0〜2%、Cu:0〜5%、Ca:0〜5%、F:0〜5%のうちから選ばれた1種または2種以上を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有すること
    を特徴とする耐摩耗性に優れた内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシート。
  2. 前記硬質粒子が、質量%で、Cr:3〜15%、Mo:20〜40%を含み、さらにSi:0〜3%、Fe:0〜3%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなるMo-Cr-Co系金属間化合物粒子、Mo:20〜30%、Ni:5〜20%、Cr:15〜35%を含み、さらにSi:0〜3%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなるMo-Cr-Ni-Co系金属間化合物粒子、Mo:20〜40%、Cr:3〜15%を含み、さらにSi:0〜3%を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなるMo-Cr-Fe系金属間化合物粒子、およびMo:30〜50%、Fe:15%以下を含み、さらにCr:2〜8%、Si:0〜4%を含有し、残部Coおよび不可避的不純物からなるMo-Fe-Co系金属間化合物粒子のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシート。
  3. 前記固体潤滑剤粒子が、硫化マンガンMnS、二硫化モリブデンMoS2、フッ化カルシウムCaF2のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項またはに記載の内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシート。
  4. バルブとバルブシートの組合せ体であって、
    前記バルブが、前記バルブシートとの当たり面の表面硬さがビッカース硬さで400〜1300HVであるバルブであり、
    前記バルブシートを、請求項1ないしのいずれかに記載の内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシートとすることを特徴とする耐摩耗性に優れたバルブとバルブシートの組合せ体。
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